JP2012147983A - 洗濯乾燥機および洗濯乾燥方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】洗濯機モータの運転停止直後の惰性回転による回生電力の利用効率のよい、低消費電力の洗濯乾燥機を提供する。
【解決手段】脱水工程を含む洗濯から乾燥までを行う機能を有する洗濯乾燥機100であって、洗濯物を収容する回転ドラム30および外槽22と、前記回転ドラム30を駆動する回転ドラム駆動用モータ37と、前記回転ドラム駆動用モータ37に電力を供給するインバータ回路67と、前記回転ドラム30および前記外槽22内を加熱する乾燥用ヒータ41と、を備え、脱水工程を含む洗濯から乾燥までを行う洗濯乾燥コースの運転工程において、前記脱水工程の終了直後に前記回転ドラム30が惰性回転する際に前記回転ドラム駆動用モータ37が発生する回生電力を前記乾燥用ヒータ41に供給する。以上により、乾燥工程におけるヒータ消費電力量を減らす。
【選択図】図8B

Description

本発明は、洗濯から乾燥までを行う洗濯乾燥機、および洗濯乾燥方法に関する。
近年、地球温暖化問題に関心が集まっている。また、原油などの化石燃料の高騰により、重油を利用する火力発電の発電コストが上昇し、一般家庭での電気料金も、上昇する傾向にある。さらに、洗濯乾燥機などの家電製品を選択する際にも、その製品の消費電力量は、消費者にとって重要な選択要素であり、エコ製品としての省エネ化のニーズが高まりつつある。
特許文献1には、洗濯機モータの運転停止直後の惰性回転による電力を蓄電手段に充電し、運転時に放電するなどし、モータの起動をよりスムーズに行い、モータの発電電力を無駄なく使用する技術が開示されている。
また、特許文献2には、洗濯機モータの運転停止直後の惰性回転による電力を予備乾燥運転として使用するコンプレッサーの電源に供給する技術が開示されている。
特開平11−276781号公報 特開2010−207392号公報
しかしながら、特許文献1に開示された技術においては、発電電力を蓄電手段に充電するために、整流用のダイオードや、蓄電手段としてコンデンサが必要となり、それらの占有スペースの確保と、コストが上昇するという課題がある。
また発電電力を一旦、コンデンサに蓄電するので、蓄電する際の蓄電損失と、蓄電した電力を放電して利用する際の放電損失が生じるため、もともとの発電電力が目減りするという課題がある。
また、特許文献2に開示された技術においては、発電電力をコンプレッサーの電源に供給するため、電力の変換が繰り返されて、変換の際の損失が生じるため、もともとの発電電力が目減りするという課題がある。
そこで、本発明はこのような問題点を解決するもので、その目的とするところは、洗濯機モータの運転停止直後の惰性回転による回生電力の利用効率のよい洗濯乾燥機を提供することである。
前記の課題を解決して、本発明の目的を達成するために、以下のように構成した。
すなわち、脱水工程を含む洗濯から乾燥までを行う機能を有する洗濯乾燥機であって、洗濯物を収容する回転ドラムおよび外槽と、前記回転ドラムを駆動する回転ドラム駆動用モータと、前記回転ドラム駆動用モータに電力を供給するインバータ回路と、前記回転ドラムおよび前記外槽内を加熱する乾燥用ヒータと、を備え、脱水工程を含む洗濯から乾燥までを行う洗濯乾燥コースの運転工程において、前記脱水工程の終了直後に前記インバータ回路からの電力供給を遮断されて前記回転ドラムが惰性回転する際に前記回転ドラム駆動用モータが発生する回生電力を前記乾燥用ヒータに供給する。
本発明によれば、洗濯機モータの運転停止直後の惰性回転による回生電力の利用効率のよい洗濯乾燥機を提供することができる。
本発明の実施形態に係る洗濯乾燥機の縦断面図である。 本発明の実施形態に係る洗濯乾燥機の外観斜視図である。 本発明の実施形態に係るもので蓋体を開放した洗濯乾燥機の外観斜視図であり、筐体本体部の外観用の前側板を外して内部が見える状態を示している。 本発明の実施形態に係るもので洗濯乾燥機を駆動する回路の一部を示した回路図である。 本発明の実施形態に係る洗濯乾燥機の運転工程を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る洗濯乾燥機の乾燥工程前の槽内温度とヒータの消費電力量の関係を示すグラフである。 本発明の実施形態に係る洗濯乾燥機の脱水工程終了後にモータ回生電力をヒータに給電した場合の槽内温度と時間の関係を示すグラフである。 本発明の実施形態に係る洗濯乾燥機の脱水回転時(脱水工程、最終脱水工程)における切換リレーとコモンリレーの接続状態を示す回路図である。 本発明の実施形態に係る洗濯乾燥機のモータ回生電力のヒータ給電時(回生制動工程)における切換リレーとコモンリレーの接続状態を示す回路図である。 本発明の実施形態に係る洗濯乾燥機の乾燥工程における切換リレーとコモンリレーの接続状態を示す回路である。
以下、本発明を実施するための形態を、図面を参照して説明する。
(実施形態)
本実施形態の特徴は、乾燥工程における省電力に係る構造、構成にあるが、まず洗濯から乾燥までを一貫して行う機能を有する洗濯乾燥機の全体の構造、構成について先に説明し、その後に、乾燥工程における省電力に係る電気回路、構造、構成について述べる。
なお、実際の洗濯乾燥の工程は、図5に示すように給水、洗い、すすぎ、排水、脱水、乾燥、冷却の各工程があるが、これらのすべての工程を適宜、「洗濯から乾燥まで」、あるいは「脱水工程を含む洗濯から乾燥まで」と簡略化して表記する。
<洗濯乾燥機の外観と内部構造>
まず、図1、図2、図3を基づいて、ドラム式の洗濯乾燥機100(適宜、簡略化して「洗濯乾燥機」と表記する)の外観と内部構造に関する概要を述べる。
図1は、本実施形態の洗濯乾燥機100の内部の構造を示す縦断面図である。
また、図2は、本実施形態の洗濯乾燥機100の形態を示す外観斜視図である。
また、図3は、本実施形態の洗濯乾燥機100の蓋体3を開放したときの形態を示す外観斜視図であり、筐体本体部21の外観用の前側板を外して、内部が見える状態を示している。
以下に述べる洗濯乾燥機100の構成要素で番号を付されたものは、図1、図2、図3のいずれかにおいて、図示されている。
外枠筐体は、筐体本体部21と、この筐体本体部21とを載置するように支持するベース部1を有する。また、ベース部がなく、筐体本体部だけで外枠筐体を構成するものもある。
筐体本体部21は、ほぼ平坦の両側面部4と、後面部9と、ほぼ平坦で矩形状の前面部(前面板)2と、前記前面部2と両側面部4との間に位置する湾曲コーナ面部5と、前記前面部2の中央に設けられた開閉自在なる洗濯物の蓋体3を有する。
蓋体3で、回転ドラム30の前側に設けた洗濯物(31)の出入がされる開口部、外槽の前側に設けた洗濯物(31)の出入がされる開口部、および筐体本体部の前側に設けた洗濯物(31)の出入がされる開口部を開け閉めする。
更に、筐体本体部21は、湾曲上面部6、下側湾曲コーナ面部7、凹状の天井面部8、前面部2の一部である下側前面部2Bを有する。
天井面部8は凹状になっているので、洗剤等の小物を一時的に置くことができる。湾曲上面部6には洗剤トレー10、乾燥フィルタ11が両側に配置されている。
また、洗濯乾燥機100を制御するための操作部12と表示部13が、湾曲上面部6のほぼ中央部付近に配置されている。
両側面部4には本体を持ち運びするため、下部に下側取っ手14が複数個設けられ、上側に上側取っ手15が設けられている。特に上側の取っ手15は、蓋体3が前面側にあるフロントオープン式の洗濯乾燥機100において、重量のある駆動部が後側なるので後方に位置させている。
ベース部1には、洗濯水を排水するための排水ホース16が取付けられており、その排水ホース16を固定するためのホース取付け穴17が設けられている。また、ベース部1の四隅には、取付け脚18が設けられている。この取付け脚18は、ゴムで形成され、ドラム式の洗濯乾燥機100の運転時の振動を減衰させている。
前面部2の右上部には、蓋体3を開くための押しボタンスイッチ19が設けられ、下側前面部2Bには、洗濯物のリント(糸くず、綿ぼこり類)を捕集するためのリントフィルタ20が設けられている。
なお、上記の外枠筐体は、筐体本体部21とベース部1を有するが、ベース部1を設けず、筐体本体部21に取付け脚18を設けるようにすることも可能である。この場合は、筐体本体部が外枠筐体になる。
全体の外郭部を構成している筐体本体部21の内側には、外槽22が備えられる。外槽22の下部には、複数個のサスペンション23が備えられ、外槽22を下から支持している。
また、外槽22の上部は、前後に配置された二個の引きバネ24、25により支持されている。
サスペンション23は、外槽22および付属する全重量を支持するものであり、強固な構成にできている。また、脱水運転時に生じる外槽22の共振による異常振動を防止するための減衰機構などが、サスペンション23には設けられている。
また、外槽22の上部から支持している引きバネ24、25は、外槽22の前後方向の倒れ防止を兼ねた支持の機能や、脱水時の前後、上下及び左右方向の振動を低減する機能のために設けられている。
洗濯やすすぎ時には、その際に必要な水が、水道の蛇口などに接続された給水ホース26、給水電磁弁27に接続された注水ホース28、洗剤トレー10を経由して、供給される。
供給された水は、外槽22の底部に、洗濯水として、また、すすぎ時にはすすぎ水として溜められている。
洗剤トレー10には、洗濯時に必要な洗剤を投入し、すすぎ時には仕上がりをよくするために柔軟仕上げ剤を投入する。
洗濯時には、注水ホース28から供給された水が、洗剤トレー10の洗剤を溶かしながらフレキシブルホース29を介して、外槽22の上部から回転ドラム30へ注入される。
外槽22の内側にある回転軸心線(回転軸A)を横に傾けた回転ドラム30には、蓋体3を開けて投入されて洗濯物31が内置される。
回転ドラム30の開口部(出入開口部)の外周には、脱水時の洗濯物31によるアンバランス振動を低減するための流体バランサー32が設けられている。
回転ドラム30の内側には、脱水時に高速回転で洗濯物31に含まれている水分を脱水するための脱水穴33が、全周に複数個設けられている。
また、回転ドラム30の内側には、洗濯時に洗濯物を掻き揚げられるようにするために、複数個のリフター34が設けられている。
なお、図1において、回転ドラム30の直径(径)をD、長さをLで表している。また、回転ドラム30は、回転軸Aを中心に回転する。
回転ドラム30は、回転ドラム用金属製フランジ35に連結された主軸36を介して、回転ドラム駆動用モータ37に直結されている。
回転ドラム駆動用モータ37は、外槽22に固定された回転ドラム用金属製フランジ35に取付けられている。
外槽22の開口部(出入開口部)には、弾性体からなるゴム系のベローズ38が取付けられている。このベローズ38は、出入扉である蓋体3を構成する耐熱ガラスと接するように構成されている。
洗濯、もしくは、すすぎが終了して不要になった水や、脱水時に洗濯物31から脱水された水は、排水弁39を開放して排水ホース16から排水される。
乾燥時において、送風ファン40により送風された温風は、洗濯物31が入った回転ドラム30の中、及び、外周を通ってくるため、リントが含まれるので、必ず乾燥フィルタ11を通す必要がある。
このため、乾燥フィルタ11を経由してPTC(Positive Temperature Coefficient)ヒータからなるヒータ(乾燥用ヒータ)41に送風されて、加熱された温風は、外槽上部に設けられた噴出口部42より、回転ドラム30の中に送風される。
温風は、洗濯物31を通って、回転ドラム30の後部から外槽22の底部に設けられた除湿装置43の通風口44を通り、除湿され、送風ファン40により循環を繰り返して洗濯物31を乾燥させる。
なお、以上の温風の循環する経路の概要が、図1において、複数の連続した矢印(→)で示されている。
<洗濯乾燥機を駆動する電気回路>
図4は、本発明の実施形態の洗濯乾燥機100において、主として回転ドラム駆動用モータ37に係る電気回路(洗濯乾燥機100の電気回路の一部)の回路図である。
図4において、AC100Vの商用電源60は、電源コンセント61を介して、電源スイッチ62とヒューズ63を通って、電気的ノイズや高調波成分を除去するフィルタ回路64に入力する。フィルタ回路64の出力側からは、各種電気部品、及び整流回路65に、交流電力を供給している。
整流回路65は交流電力を直流電力に変換する。整流回路65からは洗濯乾燥機100内の電気系統で使用される低電圧の直流電力を供給するためのスイッチング電源66と、回転ドラム駆動用モータ37に可変電圧・可変周波数の交流電力を供給するためのインバータ回路67が接続されている。
また、整流回路65とインバータ回路67との間にヒューズ69が接続されている。また、整流回路65の直流出力端子間には、電圧検知回路68が接続されている。
また、インバータ回路67によって、整流回路65から供給された直流電力は、可変電圧・可変周波数の3相交流電力に変換される。
インバータ回路67からの出力は、切換リレーA74を介して、回転ドラム駆動用モータ37に入力されている。インバータ回路67の出力である可変電圧・可変周波数の3相交流電力によって、回転ドラム駆動用モータ37は動作する。
回転ドラム駆動用モータ37は、前記したようにインバータ回路67の出力から可変電圧・可変周波数の3相交流電力を入力端子に供給されているときには、モータとして動作する。しかし、インバータ回路67から電気的に切り離され、回転ドラム30の惰性回転によって、機械的に回転ドラム駆動用モータ37が回転させられるときには、発電機として作用し、3相交流の回生電力を前記入力端子に発生する。また、回転ドラム30に対しては回生制動の作用を及ぼす。
なお、本実施形態の場合、回転ドラム駆動用モータ37は、磁石埋め込み形のインナーロータ(不図示)でステータ(不図示)は集中巻の巻線を有するDCブラシレスモータ(不図示)が用いられている。
モータ制御部70は、回転ドラム駆動用モータ37に付いている回転位置センサ71の信号を参照して、インバータ回路67を制御(可変電圧・可変周波数)することにより、回転ドラム駆動用モータ37の回転を制御している。
回転ドラム駆動用モータ37の3相の電源入力端子は、前記したように、それぞれ切換リレーA74の可動接点の端子に接続されている。切換リレーA74の切換え用の固定接点は3相毎に、2個ずつあり、一方はインバータ回路67の3相の電源供給端子に接続され、もう一方は切換リレーB75の固定接点に接続されている。
切換リレーB75の可動接点は、複数個のヒータ(ヒータ1、ヒータ2、ヒータ3)41の入力端子に接続されている。また、切換リレーB75の固定接点のもう一方はフィルタ回路64の出力に接続されている。
ヒータ(ヒータ1、ヒータ2、ヒータ3)41のもう一方のそれぞれの入力端子は、互いに共通接続され、その先は、コモンリレー76の接点へ接続されている。コモンリレー76のもう一方は、ヒューズ63が接続されているフィルタ回路64の入力側に接続されている。
また、前記した切換リレーA74、切換リレーB75、コモンリレー76の切換えは、リレー切換制御部73にて行っている。
洗濯乾燥機100の洗濯・すすぎ・脱水・乾燥工程において、インバータ回路67の3相交流電力によって、回転ドラム駆動用モータ37を動作させる場合には、切換リレーA74によって、インバータ回路67の出力と回転ドラム駆動用モータ37が接続される。
また、脱水が終了し、インバータ回路67から回転ドラム駆動用モータ37への3相交流電力の供給を停止(切換リレーA74でオフ)した直後には、回転ドラム30は惰性で回転をし続ける。
このとき、回転ドラム駆動用モータ37は、回転エネルギーから電気エネルギーが発生する発電機の機能を示し、回転ドラム駆動用モータ37の3相の電源入力端子には、3相の交流電力が発生する。
この3相の交流電力を、切換リレーA74と切換リレーB75とコモンリレー76とを適切に切換えることによって、ヒータ(ヒータ1、ヒータ2、ヒータ3)41に、供給すれば、ヒータ(ヒータ1、ヒータ2、ヒータ3)41は発熱し、かつ回転ドラム駆動用モータ37は制動がかかる。いわゆる回生制動が行われることになる。
また、洗濯乾燥機100の洗濯から乾燥までの各工程を制御する工程制御部72によって、モータ制御部70とリレー切換制御部73とが制御されている。
なお、図4に示した電気回路の詳細な動作については、洗濯から乾燥までの各工程において、必要がある際に後記する。
<洗濯乾燥機の運転工程>
本実施形態においては、洗濯乾燥機100の脱水工程終了直後の回転ドラム30が惰性で回転する際に、回転ドラム駆動用モータ37を発電機として用い、回転ドラム30を回生制動によって停止させる。
その際に回転ドラム駆動用モータ37が発電機として発生した電気エネルギーを、ヒータ41で熱エネルギーに変換し、外槽22と回転ドラム30の槽内の温度を上昇させることにより、乾燥工程におけるヒータ41の消費電力を低減するものである。
この手法にしたがって、洗濯乾燥機100の運転工程が組み立てられている。
図5は、本発明の実施形態における、洗濯乾燥機100の運転工程を示すブロック図である。
この運転工程は、洗濯に必要な水を補給する「給水」や、洗濯物31に付着した汚れを落とす「洗い」や、洗剤分を洗い流す「すすぎ」や、それらに使用した水を排出する「排水」や、洗濯物31に含まれた水分を回転ドラム30の高速回転による遠心力で飛ばし去る「脱水」や、さらに取り残された水分を高温にしてさらに取り除く「乾燥」や、高温の洗濯物31を手で取り扱いができるまでの温度に低下させる「冷却」などの一連の工程を自動的に行う一般的な自動洗濯コースが、このブロック図に示されている。
以下、図5のブロック図をもとに、洗濯乾燥機の給水、洗い、すすぎ、排水、脱水、乾燥、冷却の各工程の説明を行う。なお、図5においては、例えば給水工程を「給水」というように「工程」という文字を省略して、簡略化して表記している。ただし、乾燥工程56と冷却工程57は、省略しないで、そのまま表記している。
≪給水工程501≫
給水工程501において、給水電磁弁27(図1)の操作により、給水ホース26から注水ホース28を介して、外槽22(図1)と回転ドラム30(図1)の槽内へ給水が行われる。
≪洗い工程51≫
洗い工程51において、洗濯に必要な水が外槽22(図1)と回転ドラム30(図1)の槽内に供給されると、回転ドラム駆動用モータ37(図1)が回転し、回転ドラム30(図1)の回転が行われる。
このときの回転ドラム30(図1)の回転速度は、毎分40〜50回転であり、休止をおいて右回転、左回転を数分ずつ交互に行われる。これによって、洗濯物31(図1)が、回転ドラム30(図1)内のリフター34(図1)により、掻き揚げられながら、叩き洗いによって洗濯される。
≪排水工程521≫
排水工程521において、洗い工程51が終了し、洗いにより洗濯物31(図1)に付着した汚れが除去され、汚れた洗濯水が、洗濯機外に排出される。
≪脱水工程531≫
脱水工程531において、排水が終了した後、洗濯物31に含まれている水分が脱水される。
脱水工程531では、回転ドラム30(図1)を高速回転して、回転ドラム30(図1)に収められている洗濯物31(図1)とそれに含まれている水分に遠心力を及ぼし、回転ドラム30(図1)の内壁に設けられた複数個の脱水穴33(図1)から水分を除去する。このときの回転速度は毎分800〜1500回転としている。
≪回生制動工程581≫
回生制動工程581は、脱水工程531の終了直後に、インバータ回路67(図4)から回転ドラム駆動用モータ37(図4)への電力供給が遮断され、回転ドラム30(図1)が惰性で回転し続けるとともに、回転ドラム駆動用モータ37(図4)がフリーラン状態で、発電機として回生電力を発生しつつ、回転ドラム30(図1)を回生制動する工程である。
従来は、脱水運転が終わると、ブレーキ制御を行って、回転ドラム駆動用モータ37を停止させていた。
しかし、前記したように、本実施形態では、脱水終了後の高速回転状態において、回転ドラム駆動用モータ37(図4)の入力端子とインバータ回路67(図4)側の電源供給端子とが、切換リレーA74(図4)によって切り離されることで、回転ドラム駆動用モータ37(図4)はフリーラン状態となる。
このフリーラン状態において、回転ドラム駆動用モータ37(図4)は発電機となるため、回生電力が発生する。
この回生電力は、切換リレーA74(図4)と切換リレーB75(図4)を用いてヒータ41(図4)に給電され、ヒータ41(図4)が加熱される。また、この給電に合わせて送風ファン40(図4)も回転するので、発生する温風により外槽22(図1)内が加熱できる。
なお、このときの送風ファン40(図1)の回転速度は毎分4500〜13000回転である。この回転速度は、総合的に省エネとなる回転速度で適切に運転する。
以上の回生制動工程581における、回転ドラム駆動用モータ37(図4)の発電機としての運転により、各脱水工程の直後においては、脱水終了後の高速回転域からの回生電力によりヒータ41(図1)を加熱し、送風ファン40(図1)により温風を外槽22(図1)内へ供給することで、加熱されるので、新たに電力を必要とせずに、外槽22(図1)内を加熱することが出来る。
また、この回転ドラム駆動用モータ37(図1)の回生電力をヒータ給電する動作においては、発電機となる回転ドラム駆動用モータ37(図1)にも電流が流れるため、前記したように、ブレーキ制御を行わなくとも制動力(回生制動)が発生し、従来のブレーキ制御時と同等の時間内に回転ドラム駆動用モータ37(図1)を制止することができる。
なお、従来のブレーキ制御と、前記回生制動を併用することも可能である。
≪2回目の給水工程502≫
脱水工程531と回生制動工程581が終了すると、洗濯物31に含まれた洗剤分をすすぐ、すすぎ工程541へ移行するが、すすぎ工程541に入る前に、洗い工程51と同じように、清水を供給する給水工程502にて、必要な清水が外槽22(図1)内に供給される。
すすぎに必要な清水は、本実施形態においては、洗いと同じく25〜30リットルの給水がされる。
≪すすぎ工程541≫
規定量の清水が給水されると、すすぎ工程541に自動的に進行し、洗い工程と同じように、回転ドラム30(図1)が低速回転(毎分45回転前後)しながら洗濯物31に含まれた洗剤分(汚れ分を含む)を除去する。
本実施形態では、すすぎ工程は2回(541、542)となっているが、すすぎ工程の回数は2〜3回となっているものもある。
≪排水工程522、脱水工程532、回生制動工程582、給水工程503、すすぎ工程542、排水工程523≫
すすぎ工程は、洗剤分の除去をより良好なものとするために、前記したように2回以上、実施される。したがって、それに付随する排水工程522、脱水工程532、回生制動工程582、給水工程503、すすぎ工程542、排水工程523が行われる。
ただし、排水工程522、脱水工程532、回生制動工程582、給水工程503、すすぎ工程542、排水工程523は、それぞれ排水工程521、脱水工程531、回生制動工程581、給水工程502、すすぎ工程541、排水工程522とほぼ同様であるので、それらについての繰り返しの説明は省略する。
≪最終脱水工程55≫
最終脱水工程55は最後の脱水工程である。
すすぎ工程542が終了後、排水工程523が行われ洗濯物31(図1)に含まれる水分を充分に脱水するため、最終脱水工程55に移行する。
最終脱水工程55の脱水時間は、一般的に5分以上で、回転ドラム30を高速回転させて、洗濯物31の水分を遠心力で除去するものである。この時の脱水率は60〜65%となる。
なお、後記する乾燥工程56における乾燥時間を短くするには、最終脱水工程55における回転速度を更に高くして、脱水率を上げることがある。このときには、最高で毎分1500回転とすることがあり、これにより、回転ドラム30(図1)の径L(図1)にもよるが、脱水率は約70%となる。
≪回生制動工程583≫
最終脱水工程55の直後においても、前記脱水工程531、532の直後における回生制動工程581、582と同様に、回生制動工程583がある。
回生制動工程583では、回転ドラム駆動用モータ37(図1、図4)を発電機として利用することにより、高速回転域からの回生電力をヒータ41(図4)に給電し、送風ファン40(図1)を回転することで、温風を発生させ外槽22(図1)と回転ドラム30(図1)の槽内を加熱している。
脱水工程は、この最終脱水工程55を含めて3回(531、532、55)あり、その都度、この回生電力による外槽22(図1)と回転ドラム30(図1)の槽内の加熱を行うので、乾燥工程56前の槽内温度を段階的に上昇することができる。
なお、このように槽内温度を段階的に上昇することの効果については後述する。
≪乾燥工程56≫
最終脱水工程55における脱水率は、前記したように60〜70%であって、水分がまだ多く残されているので、乾燥工程56が行われる。
ドラム式の洗濯乾燥機100では、熱源としてヒータ41(図4)により温風を槽内に循環させ、洗いから乾燥まで自動的に進行する。この場合は最終脱水工程55が終了した後、自動的に乾燥工程56へ移行する。
乾燥工程56では、ヒータ41(図4)により温風を洗濯物31(図1)に吹き付けながら、回転ドラム30を毎分40〜50回転で、反転、もしくは一方向に回転させて、洗濯物31の水分を除去して乾燥させるものである。
乾燥時間を短くするには、前記したように最終脱水工程55における回転速度を上げて、脱水率を上げる方法もある。
≪冷却工程57≫
乾燥工程56の終了後に冷却工程57がある。この冷却工程57において、回転ドラム30(図1)内に冷却風を循環させて冷却を行うが、所定の温度まで低下すると、押しボタンスイッチ19を押すことによってロックが解除され、蓋体3を開けて洗濯物31を取り出すことができる。
また、乾燥途中で乾燥を止めたい時も同様に、回転ドラムの中の温度は80〜100℃程度になっているので、その温度では蓋体3はロックされている。しかし、冷却工程57により冷却して、回転ドラム30の中の温度が60℃以下になってからは、ロックが解除され、蓋体3を開くことができるようになっている。
<乾燥工程前の槽内温度と、乾燥工程終了後の消費電力量の関係>
図6は、乾燥工程56前の槽(外槽22と回転ドラム30)内温度と、乾燥工程56終了後のヒータ41の消費電力量との関係を表したグラフ(特性図)である。
図6において、横軸は外槽22と回転ドラム30による槽の槽内温度(℃)であり、縦軸は基準時の消費電力を1として、正規化した消費電力量を単位法(p.u)で表したものである。
なお、基準値は槽内温度が20℃において、乾燥工程に必要な温度にするための消費電力を1としている。
この図6のグラフから、乾燥工程56前の初期の槽内温度が10℃高いと、乾燥工程56におけるヒータ41の消費電力を抑制できて、乾燥工程56終了後の消費電力量は、約5%低くなることがわかる。
なお、図6のデータは、本実施形態の洗濯乾燥機100を「念入り乾燥コース(熱量が必要な動作モード)」のモードで実施した場合のデータである。また、本実施形態の洗濯乾燥機100の「低温乾燥コース(熱量があまり必要ない動作モード)」においても、図示はしていないが、相対的な比較としては、図6の特性に準ずる効果がある。
<回生電力をヒータに給電した脱水工程の際の槽内温度と時間の関係>
図7は、本発明の回転ドラム駆動用モータ37の回生電力を、ヒータ41に給電した回生制動工程581、582、583を脱水工程531、532、55のそれぞれの後に、計3回実施したときの、外槽22と回転ドラム30の槽内温度と時間の関係を表したグラフ(特性図)である。
図7において、横軸は洗濯乾燥機100の各工程における時間(単位は分)の経過を表し、縦軸は外槽22と回転ドラム30の槽内温度(℃)を表している。
この図7のグラフから、槽内温度は、脱水工程531、532、55(図5)の直後にある回生制動工程581、582、583(図5)によって、ヒータ41が作動するごとに段階的に上昇していることがわかる。
なお、脱水工程531(図5)および回生制動工程581(図5)の後にある給水工程502(図5)やすすぎ工程541(図5)において、回生制動工程581(図5)によるヒータ41が作動したとき時点よりも、槽内温度は低下するが、ヒータ41が作動した分だけは、槽内温度は差として高くなっている。
また、同様に、脱水工程532(図5)および回生制動工程582(図5)の後に給水工程503(図5)やすすぎ工程542(図5)において、回生制動工程582(図5)によるヒータ41が作動したとき時点よりも、槽内温度は低下するが、ヒータ41が作動した分だけは、槽内温度は差として高くなっている。
また、最終脱水工程55(図5)後の回生制動工程583(図5)によって、ヒータ41が作動して槽内温度を上昇させた後に、乾燥工程56(図5)に移行する。
乾燥工程56(図5)においては、図4の回路図において、切換リレーB75を切換え、フィルタ回路64の出力の電力によって、ヒータ(ヒータ1、ヒータ2、ヒータ3)41を作動させ、槽内温度を乾燥工程56(図5)に必要な80〜100℃とする。
このとき、切換リレーB75を切換える直前の槽内温度が高いほど、フィルタ回路64の出力からの電力、つまりは商用電源60からの電力を節約できる。
図7においては、この槽内温度の乾燥工程56直前の槽内温度T2と初期槽内温度T1との差であるΔTが大きいほど、乾燥行程56における、ヒータ41の消費電力が抑制できる。したがって、温度差ΔTが大きい程、乾燥工程56終了後の消費電力量が低減することは、先に説明した図6の槽内温度と消費電力量との関係より明らかである。
<実際の回路動作>
つぎに実際の回路動作を、制御の観点から、より詳しく説明する。
図4において、通常のモータ運転時では、切換リレーA74は、回転ドラム駆動用モータ37の入力端子とインバータ回路67の電源供給端子とを接続し、回転ドラム駆動用モータ37を運転する。
コモンリレー76は、導通状態でAC100Vの商用電源60とヒータ(ヒータ1、ヒータ2、ヒータ3)41の共通接続側を接続している。また、切換リレーB75は温風に必要な熱量に応じて、フィルタ回路64を経由しながら、ヒータ(ヒータ1、ヒータ2、ヒータ3)41とAC100Vの商用電源60側とを接続する。
たとえば、「低温乾燥コース」などの熱量があまり必要ない動作モードにおいては、ヒータ通電をヒータ(ヒータ1、ヒータ2、ヒータ3)41の中の1素子にし、また、「念入り乾燥コース」などの熱量が必要な動作モードにおいては、ヒータ通電をヒータ(ヒータ1、ヒータ2、ヒータ3)41の中の2素子あるいは3素子というように切り分けて制御している。
このときヒータ(ヒータ1、ヒータ2、ヒータ3)41のそれぞれのオフの固定接点は、切換リレーB75において、切換リレーA74側の各固定接点に導通される。
なお、通電されるヒータ(ヒータ1、ヒータ2、ヒータ3)41の素子数を変化させることができる具体的な回路は、図4には明記していない。
脱水工程531、532(図5)終了後の高速回転状態から、回転ドラム駆動用モータ37を発電機として利用する回生制動工程581、582(図5)での回生電力回収時においては、まずコモンリレー76をオフにして、ヒータ41の共通端子とAC100Vの商用電源60側とを切り離す。
次に、切換リレーB75の可動接点は、全て切換リレーA74側へ接続し、最後に切換リレーA74の可動接点をインバータ回路67側から切換リレーB75側へ接続することより、回転ドラム駆動用モータ37での発生電圧を直接、ヒータ41に給電することができる。
このヒータ41へ給電状態のときに、併せて送風ファン40(図1)を運転することにより、外槽22(図1)と回転ドラム30(図1)の槽内に温風を送って、槽内温度を上昇することができる。
なお、この場合の送風ファン40(図1)の運転時間の一例としては、ヒータ41への給電開始の30秒前から運転を開始し、ヒータ41への給電中は回転し続ける。そして、回転ドラム駆動用モータ37の停止とともに給電停止となり、これと同時に送風ファン40(図1)も停止させる。
このように制御された短時間動作により、送風ファン40(図1)の消費電力が最小限に抑えられるので、電力負担が小さい。
また、上述とは異なり、送風ファン40(図1)を回さずに、前記した回生電力を乾燥工程56(図5)に備えたヒータ41の予熱用としてすべて利用することもある。
この場合はヒータ41の加熱起動特性が改善され、規定温度に到達する時間が短縮できる。この方法でも消費電力の低減が見込める。
なおヒータ41については、本実施形態では、安定した特性を確保するために、前記したようにPTC(Positive Temperature Coefficient)ヒータを利用しているが、省エネ効果が得られるのであれば特にヒータの種類を限定するものではない。
ヒータ41への回生電力の電圧印加時の電流値は、投入直後で2〜3Aであり、回転ドラム30の回転速度の低下とともに減少する。
それぞれのリレー(コモンリレー76、切換リレーA74、切換リレーB75)の切換えについては、工程制御部72の指令に基づきリレー切換制御部73により行う。
本実施形態の説明では、ヒータ(ヒータ1、ヒータ2、ヒータ3)41を3素子用い、3相の負荷としてY結線を形成している。回転ドラム駆動用モータ37の3相の巻線は、Y結線であるので、回生制動時にはY結線の3相の発電機として動作する。したがって、モータ回生電力供給時にはY−Y結線となる構成としているが、ヒータ41を2素子利用したV結線を形成して、Y−V結線となる構成としてもよい。
このとき、ヒータ41の素子(ヒータ)数が減るので、コストの低減となる。
<各工程時の切換リレーの接続状態>
図8A、図8B、図8Cは、前記した動作において、回転ドラム駆動用モータ37とヒータ41間のリレーの接続動作に限定して各動作をまとめたものである。
図8A、図8B、図8Cの各回路図は、図4から部分的に抜粋している。
≪脱水回転時の接続状態≫
図8Aは、本実施形態に係る洗濯乾燥機100の脱水回転時(脱水工程531、532、最終脱水工程55)における切換リレーA、Bとコモンリレー76の接続状態を示す回路図である。
図8Aにおいて、切換リレーA74は、回転ドラム駆動用モータ37とインバータ回路67とが接続される状態となっている。
また、切換リレーB75は、ヒータ(ヒータ1、ヒータ2、ヒータ3)41と切換リレーA74の固定接続点とが接続され、商用電源60とヒータ(ヒータ1、ヒータ2、ヒータ3)41とは、非接続状態となっている。
また、コモンリレー76はオンしている。
つまり、図8Aで表記した(モータ:力行運転、ヒータ:オフ)の状態である。
したがって、インバータ回路67から出力される交流電力によって、回転ドラム駆動用モータ37が駆動されている。
また、ヒータ(ヒータ1、ヒータ2、ヒータ3)41には、電力が供給されていない状態を示している。
以上は、脱水工程に適した状態となる。なお、図8Aの接続状態は、洗い工程51、すすぎ工程541、542の接続状態でもある。
≪モータ回生電力のヒータ給電時の接続状態≫
また、図8Bは、本実施形態に係る洗濯乾燥機100のモータ回生電力のヒータ給電時(回生制動工程581、582、583)における切換リレーA、Bとコモンリレー76の接続状態を示す回路図である。
図8Bにおいて、切換リレーA74は、回転ドラム駆動用モータ37と切換リレーB75の固定接続点とが接続される状態となっている。
また、切換リレーB75は、ヒータ(ヒータ1、ヒータ2、ヒータ3)41と切換リレーA74の固定接続点とが接続される状態となっている。
また、コモンリレー76はオフしている。
つまり、図8Bで表記した(モータ:回生運転、ヒータ:全素子オン(回生電力))の状態である。
したがって、回転ドラム駆動用モータ37とヒータ(ヒータ1、ヒータ2、ヒータ3)41とが接続状態となっているので、回転ドラム駆動用モータ37は回生制動時において、発電機となって動作し、発生したモータ回生電力をヒータ(ヒータ1、ヒータ2、ヒータ3)41に供給している状態であることを示している。
さらに、コモンリレー76はオフしているために、発生したモータ回生電力は、ヒータ(ヒータ1、ヒータ2、ヒータ3)41のみで消費する。また、ヒータ(ヒータ1、ヒータ2、ヒータ3)41のみで消費させるために、ヒータ1、ヒータ2、ヒータ3をY結線に接続して、回転ドラム駆動用モータ37からの回生電力の電流が流れる経路を確保している。
なお、前記したヒータ41を2素子利用したV結線を形成して、Y−V結線となる構成の場合においても、2素子のヒータ41によって電流が流れる経路が確保される。
なお、インバータ回路67から出力される交流電力は、回転ドラム駆動用モータ37に供給されていない。
また、商用電源60からヒータ(ヒータ1、ヒータ2、ヒータ3)41には電力が供給されていない。
したがって、図8Bは、モータ回生電力によってヒータ41が加熱される、回生制動工程581、582、583の接続状態に対応している。
≪乾燥工程時の接続状態≫
また、図8Cは、本実施形態に係る洗濯乾燥機100の乾燥工程56における切換リレーA、Bとコモンリレー76の接続状態を示す回路である。
図8Cにおいて、切換リレーA74は、回転ドラム駆動用モータ37とインバータ回路67とが接続される状態となっている。
また、切換リレーB75は、ヒータ(ヒータ1、ヒータ2、ヒータ3)41と商用電源60とが接続状態となっている。
また、コモンリレー76はオンしている。
つまり、図8Cで表記した(モータ:力行運転、ヒータ:全素子オン)状態である。
したがって、商用電源60からの充分な電力でヒータ(ヒータ1、ヒータ2、ヒータ3)41が加熱されて、外槽22(図1)と回転ドラム30(図1)の槽内温度が上昇する。それとともに、回転ドラム30は回転ドラム駆動用モータ37に駆動されて回転するので、乾燥工程56に適した状態となる。
(その他の実施形態)
本発明は前記の実施形態に限定されるものではない。以下に例をあげる。
本実施形態において、図1、図2、図3によって、ドラム式の洗濯乾燥機100の構造を説明したが、図1、図2、図3に示した構造、構成は一例にすぎない。
本発明の本質は、脱水工程後の回転ドラムの惰性回転によるエネルギーを回生電力に変換してヒータに給電し、槽内温度を上昇させることにより、乾燥工程における消費電力を低減することにあるので、図1、図2、図3の細部の構造、構成は他の場合においても、本発明は適用できる。
また、図4に示した回路図は、一例に過ぎない。モータ制御部70、工程制御部72、リレー切換制御部73は、ハードによる回路でもソフトによる制御でもよい。また、インバータ回路67は、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)を用いた構成で示しているが、MOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)やBJT(Bipolar Junction Transistor)でもよい。
また、図4において、ヒータ(ヒータ1、ヒータ2、ヒータ3)41については、Y結線あるいはV結線の接続で用いると説明したが、Δ結線で用いてもよい。Δ結線の場合には、線間電圧と相間電圧が等しいので、Y結線の場合よりも高い電圧が各ヒータに直接加わる。したがって、回転ドラム駆動用モータ37の回生電力の電圧が低い場合には、ヒータ(ヒータ1、ヒータ2、ヒータ3)41をΔ結線で用いた方が、ヒータの加熱特性がよくなる場合もある。なお、ヒータ(ヒータ1、ヒータ2、ヒータ3)41をΔ結線で用いる場合には、商用電源60からの電力で加熱する際にヒータ1、ヒータ2、ヒータ3が並列接続となるように、切換リレーB75の構造と接続方法を変更する。
また、図5において、給水から乾燥までの工程において、すすぎ工程は2回であり、それにともなって、脱水工程は最終脱水工程を含めて計3回の例を示した。しかしこの回数は、本発明の本質とは直接には関係がないので、すすぎ工程は1回、あるいは3回以上あり、それにともない脱水工程が計3回以外の場合であっても、本発明は適用できる。
なお、以上における説明は、主として洗濯乾燥機の装置としての説明であったが、洗濯乾燥方法の説明も兼ねている。
(本発明、実施形態の補足)
本発明は、洗濯から乾燥までを一貫して行う機能を有するドラム式の洗濯乾燥機において、脱水工程終了直後の回転ドラムの回転エネルギーを、回転ドラム駆動用モータを発電機として用いて回生電力に変換し、その電力をヒータに給電し、槽(回転ドラムと外槽)内温度を上昇させることによって、乾燥工程における消費電力を低減するものである。
以上により、本発明によれば、脱水工程での、回生電力をコンデンサなどの蓄電装置に一旦蓄電することなく、直接乾燥用ヒータに供給できるため電力変換効率が高く、より消費電力の低減が図れる。また、新たに前記した蓄電装置などの追加部品、装置が不要であって、低コスト、省スペースである。
本実施形態の脱水工程終了直後の回転ドラム30の回転エネルギーを、回転ドラム駆動用モータ37を発電機として用いて回生電力に変換し、その電力をヒータ41に給電する方法は、回転ドラム30の回転エネルギーをヒータ41で消費するために、回転ドラム駆動用モータ37の巻線の温度上昇を防ぐという効果がある。
従来の脱水工程終了直後の回転ドラム30をブレーキによって制動する方法は、回転ドラム30の回転エネルギーにより回転ドラム駆動用モータ37の巻線に発生する起電力が巻線において熱エネルギーに変換され、巻線が高温になるという現象があった。
したがって、本実施形態の前記の手法により、回転ドラム駆動用モータ37の巻線が高温になるのを防ぎ、回転ドラム駆動用モータ37の安全性、安定性、信頼性を高めるという効果がある。
また、図7に示すように、1回目の脱水工程531(図5)に続く回生制動工程581(図5)のヒータ41(図4)による加熱によって、槽内の温度が上昇している。また、2回目の脱水工程532(図5)に続く回生制動工程582(図5)のヒータ41(図4)による加熱によって、槽内の温度が更に上昇している。
これらの温度上昇は、乾燥工程56(図5)において、ヒータ41(図4)の消費電力の低減に繋がる効果があることは前記した通りであるが、それのみにとどまらない。それは、1回目のすすぎ工程541(図5)と2回目のすすぎ工程542(図5)においても、外槽22(図1)と回転ドラム30(図1)の槽内温度が上昇していることである。それは次のような効果をもたらす。
すすぎ工程541、542は、清水という水の分子の群の中に、洗剤や汚れという異なる分子が拡散されていく工程である。
一般的に温度が高い方が、物質内の分子間の動きや、相互作用が活発になる。したがって、前記した1回目のすすぎ工程541(図5)と2回目のすすぎ工程542(図5)においても、槽内の温度が高い方が、前記した「すすぎ」という洗剤や汚れ分を洗濯物から清水へ取り除く分子間の相互作用が効率よく行なわれる。これは「すすぎ」という工程の品質(洗剤や汚れ分の除去率)が向上するのみならず、すすぎ工程541、542に使用する水量の低減や、すすぎ工程541、542の時間短縮や、すすぎ工程の回数削減に反映できる可能性がある。
100 洗濯乾燥機
22 外槽
30 回転ドラム
37 回転ドラム駆動用モータ
40 送風ファン
41 ヒータ、乾燥用ヒータ
501、502、503 給水工程
51 洗い工程
521、522、523 排水工程
531、532 脱水工程
541、542 すすぎ工程
55 最終脱水工程
56 乾燥工程
57 冷却工程
581、582、583 回生制動工程
60 商用電源
61 電源コンセント
62 電源スイッチ
63、69 ヒューズ
64 フィルタ回路
65 整流回路
66 スイッチング電源
67 インバータ回路
68 電圧検知回路
70 モータ制御部
71 回転位置センサ
72 工程制御部
73 リレー切換制御部
74 切換リレーA
75 切換リレーB
76 コモンリレー

Claims (4)

  1. 脱水工程を含む洗濯から乾燥までを行う機能を有する洗濯乾燥機であって、
    洗濯物を収容する回転ドラムおよび外槽と、
    前記回転ドラムを駆動する回転ドラム駆動用モータと、
    前記回転ドラム駆動用モータに電力を供給するインバータ回路と、
    前記回転ドラムおよび前記外槽内を加熱する乾燥用ヒータと、
    を備え、
    脱水工程を含む洗濯から乾燥までを行う洗濯乾燥コースの運転工程において、前記脱水工程の終了直後に前記インバータ回路からの電力供給を遮断されて前記回転ドラムが惰性回転する際に前記回転ドラム駆動用モータが発生する回生電力を前記乾燥用ヒータに供給することを特徴とする洗濯乾燥機。
  2. 請求項1において、
    さらに、送風ファンを備え、
    前記乾燥用ヒータで発生した温風を前記回転ドラムおよび前記外槽内に送風することを特徴とする洗濯乾燥機。
  3. 請求項2において、
    前記送風ファンは前記回転ドラム駆動用モータが発生する回生電力によって駆動されることを特徴とする洗濯乾燥機。
  4. 脱水工程を含む洗濯から乾燥までを行う機能を有する洗濯乾燥機の洗濯乾燥方法であって、
    前記洗濯乾燥機が、洗濯物を収容する回転ドラムおよび外槽と、前記回転ドラムを駆動する回転ドラム駆動用モータと、前記回転ドラム駆動用モータに電力を供給するインバータ回路と、前記回転ドラムおよび前記外槽内を加熱する乾燥用ヒータと、を備え、
    脱水工程を含む洗濯から乾燥までを行う洗濯乾燥コースの運転工程において、前記脱水工程の終了直後に前記インバータ回路からの電力供給を遮断されて前記回転ドラムが惰性回転する際に前記回転ドラム駆動用モータが発生する回生電力を前記乾燥用ヒータに供給することを特徴とする洗濯乾燥方法。
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