JP2012147618A - バッテリ装置を構成するバンク数の推定方法及び電力変換動作の制御装置 - Google Patents

バッテリ装置を構成するバンク数の推定方法及び電力変換動作の制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】バッテリ装置の出力電力を変換する電力変換装置側で、バッテリ装置を構成するバンクの接続数を推定可能とする。
【解決手段】コンバータ30の内部において、バッテリ側電力を所定の電流リミッタ値及び所定の電圧リミッタ値以下に抑制してバッテリ装置の許容能力を超える放電又は充電を防止するリミッタ機能を用いて、電流リミッタ43の設定値Ilを徐々に変更し、そのときの電圧リミッタ46のリミッタ動作の有無から、バッテリ装置におけるバンクの接続数を推定する。
【選択図】図3

Description

本発明は、1又は複数のバンクが並列接続されたバッテリ装置を構成するバンク数を推定する方法等に関する。
電気車や電気自動車といった電気車両に代表されるバッテリ装置を電力源とする動力システムでは、バッテリ装置から供給される電力を、コンバータ等の電力変換装置で昇圧してモータ等の負荷に供給する構成となっている。電力変換装置では、過負荷運転の防止のため、バッテリ装置の電圧や電流、残存容量(SOC:State of Charge)等に基づいて出力電圧指令等の内部指令値を生成する。また、バッテリ装置が複数のバンク(バッテリ群)が並列接続されて構成される場合には、バッテリ装置を構成するバンクの接続数を知る必要がある(例えば、特許文献1参照)
特開2010−233287号公報
従来、バッテリ装置の残存容量やバッテリ装置を構成するバンク数は、電力変換装置の外部(例えば、バッテリコントローラ等)から入力されていた。従って、電力変換装置には、バッテリ装置を構成するバンク数を外部から入力するための通信線を設ける必要があった。また、人為的なミスや機械的な故障等から、電力変換装置に入力されるバンク数が正しいとはいえない場合も起こり得た。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、電力変換装置側で、バッテリ装置を構成するバンクの接続数を推定可能とすることを目的としている。
上記課題を解決するための第1の形態は、
1又は複数のバッテリでなるバンクがn個(nは1以上の整数)並列接続されて構成されたバッテリ装置の放電電力又は充電電力でなるバッテリ側電力と、二次側電力との間の電力変換動作の制御を、前記バッテリ側電力を所与の電流リミッタ値及び所与の電圧リミッタ値以下に抑制して前記バッテリ装置の許容能力を超える放電又は充電を防止するリミッタ機能を用いて行いつつ、前記バッテリ装置を構成するバンク数を推定する方法であって、
所与の仮定バンク数に対応する電流リミッタ基準値に基づいて前記電流リミッタ値を設定することと、
前記設定した電流リミッタ値を徐々に変更することと、
前記電圧リミッタ値に係るリミッタ動作の発生を検出することと、
前記電流リミッタ値の変更と前記検出の有無との関係に基づいて前記バンク数が前記仮定バンク数であるか否かを推定することと、
を含む方法である。
また、他の形態として、
1又は複数のバッテリでなるバンクがn個(nは1以上の整数)並列接続されて構成されたバッテリ装置の放電電力又は充電電力でなるバッテリ側電力と、二次側電力との間での電力変換動作の制御を、前記バッテリ側電力を所与の電流リミッタ値及び所与の電圧リミッタ値以下に抑制して前記バッテリ装置の許容能力を超える放電又は充電を防止するリミッタ機能を用いて行いつつ、前記バッテリ装置を構成するバンク数を推定する制御装置であって、
所与の仮定バンク数に対応する電流リミッタ基準値に基づいて前記電流リミッタ値を設定する電流リミッタ値設定手段と、
前記設定した電流リミッタ値を徐々に変更する電流リミッタ値変更手段と、
前記電圧リミッタ値に係るリミッタ動作の発生を検出する電圧リミッタ動作検出手段と、
前記電流リミッタ値の変更と前記検出の有無との関係に基づいて前記バンク数が前記仮定バンク数であるか否かを推定する推定手段と、
を備えた制御装置を構成することとしても良い。
この第1の形態等によれば、所与の仮定バンク数に対応する電流リミッタ基準値に基づいて設定した電流リミッタ値を徐々に変更し、この電流リミッタ値の変更と、電圧リミッタ値に係るリミッタ動作の発生の検出の有無との関係に基づいて、バンク数が仮定バンク数であるか否かを推定することで、バッテリ装置を構成するバンク数が推定される。
すなわち、仮定バンク数がバンク数に一致する場合、バッテリ装置の許容能力を超える放電又は充電を行おうとすると、放電時(バッテリ側電力を二次側電力に変換する場合)であれば過負荷状態、充電時(二次側電力をバッテリ側電力に変換する場合)であれば充電電圧が不適正な状態となって電圧リミッタ値のリミッタ機能が動作する。このため、電流リミッタ値の変更と、電圧リミッタ値のリミッタ動作の有無との関係によって、バンク数が仮定バンク数であるか否かを推定することができる。これにより、バッテリ側電力と二次側電力との間の電力変換動作を行う電力変換装置側で、バッテリ装置を構成するバンク数を推定することができる。
第2の形態として、第1の形態の方法であって、
前記電圧リミッタ値を変更することを更に含み、
前記推定することは、前記電流リミッタ値の変更と、前記電圧リミッタ値の変更と、前記検出の有無との関係に基づいて前記推定を行うことを含む、
方法を構成することとしても良い。
この第2の形態によれば、更に、電圧リミッタ値が変更され、電流リミッタ値の変更と、電圧リミッタ値の変更と、電圧リミッタ値に係るリミッタ動作の検出の有無との関係に基づいて、バンク数が仮定バンク数であるか否かが推定される。
第3の形態として、第2の形態の方法であって、
前記電流リミッタ値を変更すること、及び、前記電圧リミッタ値を変更することは、前記電流リミッタ値及び前記電圧リミッタ値それぞれの変更是非の組合せ及び変更する増減方向が予め定められた複数の試行フェーズに従って実行する、
方法を構成することとしても良い。
第4の形態として、第3の形態の方法であって、
前記複数の試行フェーズは、試行フェーズの進行に伴って前記電流リミッタ値を変更しないか、或いは、値の大きさがより大きくなるように変更するかの何れかでなる、
方法を構成することとしても良い。
この第4の形態によれば、複数の試行フェーズは、試行フェーズの進行に伴って電流リミッタ値を変更しないか或いは値の大きさがより大きくなるように変更するかの何れかでなる。これにより、例えばバッテリ側電力を二次側電力に変換する場合(放電時)であれば、電流リミッタ値を、仮定バンク数に対応する電流リミッタ基準値を跨ぐように増加させ、そのときの電圧リミッタ値のリミット動作の発生の有無を検出することで、バンク数が仮定バンク数であるか否かを推定することができる。
第5の形態として、第3又は第4の形態の方法であって、
前記複数の試行フェーズには、前記バッテリ側電力を前記二次側電力に電力変換する際に、前記電圧リミッタ値を一時的に増加させ、当該増加時に前記検出が行われない場合に次の試行フェーズに進行するフェーズが含まれる、
方法を構成することとしても良い。
この第5の形態によれば、複数の試行フェーズには、バッテリ側電力を二次側電力に変換する際(放電時)に、電圧リミッタ値を一時的に増加させ、増加時に電圧リミッタ値に係るリミッタ動作の検出が行われない場合に次の試行フェーズに進行するフェーズが含まれる。電圧リミッタ値を一時的に増加させることで、放電時におけるリミット動作の発生、すなわち、バンク数が仮定バンク数であることをより厳密に確認・判定することが可能となる。
第6の形態として、第3〜第5の何れかの形態の方法であって、
前記複数の試行フェーズには、前記二次側電力を前記バッテリ側電力に電力変換する際に、前記電圧リミッタ値を一時的に低減させ、当該低減時に前記検出が行われない場合に次の試行フェーズに進行するフェーズが含まれる、
方法を構成することとしても良い。
この第6の形態によれば、複数の試行フェーズには、二次側電力をバッテリ側電力に変換する際(充電時)に、電圧リミッタ値を一時的に低減させ、低減時に電圧リミッタ値に係るリミッタ動作の検出が行われない場合に次の試行フェーズに進行するフェーズが含まれる。電圧リミッタ値を一時的に低減させることで、充電時におけるリミット動作の発生、すなわち、バンク数が仮定バンク数であることをより厳密に確認・判定することが可能となる。
第7の形態として、第1〜第6の何れかの形態の方法であって、
前記推定の結果、前記バンク数が前記仮定バンク数でないと推定される毎に、前記仮定バンク数を漸次大きな数に変更することを更に含む、
方法を構成することとしても良い。
この第7の形態によれば、推定の結果、バンク数が仮定バンク数でないと推定される毎に、仮定バンク数が漸次大きな数に変更される。これにより、例えば、仮定バンク数の初期値を1とし、1ずつ増加させて推定を繰り返すことで、バンク数を推定するといったことが可能となる。
更に、第8の形態として、第1〜第7の何れかの形態を含む方法であって、
前記電流リミッタ値又は電圧リミッタ値の変更時のバッテリ側の電圧及び電流に基づいて前記バッテリ装置の内部抵抗を推測することを更に含む、
方法を構成することとしても良い。
実施形態におけるシステムの全体構成図。 バッテリ装置の構成図。 コンバータの構成図。 第1実施例における電流リミッタ値Ilの変化例。 第1実施例における電圧リミッタ値Vlの変化例。 第1実施例における電流リミッタ値Il及び電圧リミッタ値Vlの変化例。 第1実施例におけるバンク数推定処理のフローチャート。 図7のフローチャートの続き。 図8のフローチャートの続き。 図9のフローチャートの続き。 第2実施例における電流リミッタ値の変化例。 第2実施例における電流リミッタ値の変化例。 第2実施例におけるバンク数推定処理のフローチャート。 図13のフローチャートの続き。 図14のフローチャートの続き。 図15のフローチャートの続き。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。
[構成]
図1は、本実施形態における電力システム1の全体構成図である。図1に示すように、この電力システム1は、バッテリ装置10と、コンバータ30と、負荷装置70とで構成される。
バッテリ装置10は、充放電が可能な電源装置(二次電池)であり、図2に示すように、ほぼ同一性能の複数のバンク(バッテリ群)12が、スイッチ14を介して並列接続されて構成されている。つまり、コンバータ30に接続されている(すなわち、スイッチ14がONとなっている)バンク12の数Nに応じて、バッテリ装置10から放電可能な最大電力や、バッテリ装置10に充電可能な最大電力が異なる。
コンバータ30は、入力される直流電力を昇圧/降圧して出力する電力変換装置であり、負荷装置70側(二次側)の電圧VLを与えられた目標電圧Vaに保つ定電圧制御を行う。具体的には、バッテリ装置10の放電時には、バッテリ装置10からの放電電力を変換して負荷装置70に供給し、バッテリ装置10の充電時には、負荷装置70からの供給電力を変換してバッテリ装置10を充電する。本実施形態において、バッテリ装置10の側をバッテリ側又は一次側、負荷装置70の側を負荷側又は二次側と称する。
また、コンバータ30は、図3に示すように、電圧指令生成部40と、バンク数推定部50と、電力変換部60とを有する。電圧指令生成部40と、バンク数推定部50とで、電力変換部60による電力変換動作を制御する制御装置を構成するとともに、電流リミッタ43と電圧リミッタ46とによって、バッテリ装置10の放電電力又は充電電力(バッテリ側電力)を抑制するリミッタ機能を構成する。
電圧指令生成部40は、加算器41,44と、電流制御器42と、電流リミッタ43と、電圧制御器45と、電圧リミッタ46とを有し、コンバータ30の負荷側電圧VLを、与えられた目標電圧Vaに一致させるための電圧指令Vrを生成する。
電流リミッタ43は、コンバータ30のバッテリ側電流Ibを制限するものであり、その制限値(電流リミッタ値)Ilは、コンバータ30に接続されているバンク12の数Nに応じて決まる。すなわち、1バンク当たりの最大出力電流或いは最大充電電流である電流保護設定値をImとすると、電流リミッタ値Ilは、「Im×N」付近の値として設定されることが望ましい。
電圧リミッタ46は、コンバータ30のバッテリ側電圧Vbを制限するものであり、その制限値(電圧リミッタ値)Vlは、バッテリ装置10においてはバンク12が並列接続されていることから、接続バンク数Nに関わらず、電圧リミッタ値Vlは、1バンク当たりの最大出力電圧或いは最大充電電圧である電圧保護設定値Vm付近の値として設定されることが望ましい。
バンク数推定部50は、バッテリ装置10を構成するバンク12のうち、コンバータ30に接続されているバンク12の数Nを推定する。
負荷装置70は、例えば、電動機やエアコン、コンプレッサ等の何れでも適用可能であり、これら電気機器の組合せでも良く、電力供給ラインと考えても良い。
以下、このような電力システム1におけるバンク数Nの推定についての2つの実施例を説明する。
[第1実施例]
まず、第1実施例を説明する。第1実施例は、バッテリ装置10の放電時についての実施例である。
<原理>
バンク数Nの推定は、先ず、現時点での推定される接続バンク数(推定バンク数)nを「1」として、この推定バンク数nが実際の接続バンク数Nに一致するか否かを判定し、一致しないならば、推定バンク数nを「1」加算した値に変更した後(n←n+1)、再度、同様な判定を行う。この判定を、推定バンク数nが実際のバンク数Nに一致するまで繰り返すことで、実際の接続バンク数Nを推定する。
推定バンク数nが実際の接続バンク数Nに一致するか否かの判定(バンク数の一致判定)は、バッテリ側電流Ibの大きさに応じて、電流リミッタ43の設定値(電流リミッタ値)Il、及び、電圧リミッタ46の設定値(電圧リミッタ値)Vlを変更し、そのときの電圧指令値Vrの変化から判定する。なお、放電時には、バッテリ側電流Ibは正値(Ib>0)であり、電流リミッタ値Ilは、バッテリ側電流Ibの上限値を制限する値となる。
図4は、判定制御の際の電流リミッタ値Ilの変化を示し、図5は、電圧リミッタ値Vlの変化を示している。なお、図4,図5では、推定バンク数nが実際の接続バンク数Nより小さい場合(n<N)を示している。また、初期設定として、電流リミッタ値Ilが「(n−1)×Imd+Is2」に、電圧リミッタ値Vlが、放電時の電圧保護設定値Vmである「Vmd」に、それぞれ設定されているとする。ここで、「Imd」は、放電時の電流保護設定値Imである。また、「Is2」は、Is1<Is2≦Imd、を満たす値として定められる。
図4,図5に示すように、判定手順は、5つの試行フェーズである判定期間(1)〜(5)から構成され、判定期間(1)〜(5)の順に遷移する。すなわち、判定期間(1)は、バッテリ側電流Ibが電流リミッタ値Il(=(n−1)×Imd+Is2)に達していない期間である。この判定期間(1)では、電流リミッタ値Il、及び、電圧リミッタ値Vlは、そのままの値を保持する(Il=(n−1)×Imd+Is2、Vl=Vmd)。
そして、バッテリ側電流Ibが電流リミッタ値Ilに達すると(Ib=Il=(n−1)×Imd+Is2)、判定期間(2)に移行する。判定期間(2)では、電流リミッタ値Ilを、「(n−1)×Imd+Is2」から「n×Imd」まで徐々に上昇させる。このとき、この電流リミッタ値Ilの上昇に伴って、バッテリ側電流Ibも上昇していく。一方、電圧リミッタ値Vlは、そのまま保持する(Vl=Vmd)。
そして、電流リミッタ値Ilが「n×Imd」に達すると(Il=n×Imd)、判定期間(3)に移行する。判定期間(3)では、電流リミッタ値Ilは、そのままの値を保持する(Il=n×Imd)。一方、電圧リミッタ値Vlを、「Vmd」から「Vs1」まで徐々に増加させる。ここで、Vs1は、Vmd≦Vs1<Vmd×1.35、を満たす値として設定される。
そして、所定の保持時間Twが経過すると、判定期間(4)に移行する。判定期間(4)では、電流リミッタ値Ilを、「n×Imd」から「(n−1)×Imd+Is3」まで徐々に上昇させる。ここで、Is3は、Imd<Is3≦Imd×1.35、を満たす値として定められる。一方、電圧リミッタ値Vlは、そのままの値を保持する(Vl=Vs1)。
そして、電流リミッタ値Ilが「(n−1)×Imd+Is3」に達すると(Il=(n−1)×Imd+Is3)、判定期間(5)に移行する。判定期間(5)では、電流リミッタ値Ilを、「(n−1)×Imd+Is3」から「(n−1)×Imd+Is4」まで徐々に上昇させる。ここで、Is4は、Is3<Is4≦Imd×1.5、を満たす値として定められる。また、電圧リミッタ値Vlは、「Vs1」から「Vmd」まで徐々に減少(復帰)させる。そして、電流リミッタ値Ilが「(n−1)×Imd+Is4」に達すると(Il=(n−1)×Imd+Is4)、判定期間(5)を終了する。
以上の判定期間(1)〜(5)において、電流リミッタ値Il、及び、電圧リミッタ値Vlの変更と並行して、電圧指令Vrが電圧リミッタ値Vlに達しているか否かによって、推定バンク数nが実際のバンク数Nに一致しているか否かを判定する。
具体的には、電圧指令Vrが電圧リミッタ値Vlに達している継続時間txが、所定の検知時間Tdに達すると、推定バンク数nが実際の接続バンク数Nに「一致」していると判定する。そして、推定バンク数nと実際の接続バンク数Nとの「一致」を判定すると、その時点で、電流リミッタ値Il及び電圧リミッタ値Vlの変更を終了し、接続バンク数Nに応じた値(具体的には、Il=n×Imd、Vl=Vmd)に設定する。
一方、推定バンク数nと実際の接続バンク数Nとの「一致」を判定しないまま、判定期間(5)を終了すると、判定期間(5)が終了した時点で、推定バンク数nは実際のバンク数に達していない(n<N)とみなして、推定バンク数nを「1」加算した値に更新する(n←n+1)。そして、電流リミッタ値Ilを、更新後の推定バンク数nに応じた値(具体的には、Il=(n−1)×Imd+Is2)まで増加させる。その後、同様に、判定期間(1)〜(5)の処理を行う。
ここで、電圧指令Vrが電圧リミッタ値Vlに達しているか否かによって、推定バンク数nと実際のバンク数Nとの一致を判定するのは、次の理由による。
すなわち、バッテリ装置10の供給可能電力を超えて電力を変換出力しようとする負荷運転状態になると、コンバータ30の負荷側電圧VLが目標電圧に達しないために電圧指令値が増加する。電圧指令値Vrの上昇は、電圧リミッタ46によって制限される。このため、バッテリ側電流Ibが、推定バンク数nでのバッテリ装置10が出力可能な最大電流である「n×Imd」を超える可能性のある判定期間(4),(5)において、電圧指令値Vrが電圧リミッタ値Vlに達した場合に、「推定バンク数nは実際の接続バンク数Nに一致している(n=N)」と判定する。
また、バッテリの劣化時や低温環境下での使用時には、バッテリ装置10の内部抵抗が増大する。特に、推定バンク数nが実際の接続バンク数Nに一致する場合(n=N)、バッテリ装置10の内部抵抗が増大すると、負荷側電圧VLが低下して目標電圧に達しないために電圧指令値が増加する。この電圧指令値の上昇は、電圧リミッタ46によって制限される。
一方、推定バンク数nが接続バンク数Nに一致しない場合(n<N)には、バッテリ装置10の最大出力電流(=N×Imd)は、電流リミッタ値Ilに対して余裕があるため、バッテリ装置10の内部抵抗が増加しても、コンバータ30の負荷側電圧VLを電圧指令値Vrに維持することができる。このため、電流リミッタ値Ilが、推定バンク数nでのバッテリ装置10が出力可能な最大電流(=n×Imd)に達しない判定期間(1)〜(3)において、電圧指令値が電圧リミッタ値Vlに達した場合に、「推定バンク数nは、実際の接続バンク数Nに一致する(n=N)」と判定する。
図6は、推定バンク数nが実際の接続バンク数Nに一致した場合(n=N)の、電流リミッタ値Il、及び、電圧リミッタ値Vlの変化の一例を示す図である。上側に電流リミッタ値Ilを示し、下側に電圧リミッタ値Vlを示している。同図では、判定期間(4)において、推定バンク数nと実際の接続バンク数Nとが「一致した」と判定され、それ以降は、電流リミッタ値Ilは「n×Imd」に固定されるとともに(Il=n×Imd=N×Im)、電圧リミッタ値Vlは「Vmd」に固定される。
<処理の流れ>
図7〜図10は、バンク数推定部50が実行するバンク数推定処理の流れを説明するフローチャートである。
図7に示すように、先ず、初期設定として、推定バンク数nを「1」、電流リミッタ値Ilを「Is2」、電圧リミッタ値Vlを「Vmd」に初期設定する(ステップA1)。
次いで、コンバータ30への入力電流となるバッテリ側電流Ibが「(n−1)×Imd+Is2」未満であり(ステップA3:NO)、且つ、「(n−1)×Imd+Is1」以上ならば(ステップA5:NO)、電流リミッタ値Ilを、現在の値((n−1)×Imd+Is2)のまま維持する(ステップA7)。
また、バッテリ装置10が劣化したか否かといった劣化状態や、低温下で使用中か否かといった電源状態の推定を行う(ステップA9)。また、バッテリ側電流Ibの変化量ΔIib及びバッテリ側電圧Vbの変化量ΔVbを算出し、算出したバッテリ側電流変化量ΔIb及びバッテリ側電圧変化量ΔVbから、バッテリ装置10の内部抵抗を推定する(ステップA11)。以上の処理を行うと、ステップA3に戻る。このステップA3〜A11が、図4〜図6の判定期間(1)に相当する。
また、バッテリ側電流Ibが「(n−1)×Imd+Is2」以上であり(ステップA3:YES)、且つ、「n×Imd」未満ならば(ステップA13:NO)、電流リミッタ値Ilを、「(n−1)×Imd+Is2」から「n×Imd」まで徐々に増加させる(ステップA15)。一方、電圧リミッタ値Ilは、現在の値(Vm)のまま維持する(ステップA17)。
次いで、電源状態の推定を行う(ステップA19)。また、バッテリ側電流Ibの変化量ΔIb及びバッテリ側電圧Vbの変化量ΔVbを算出し、算出したバッテリ側電流変化量ΔIb及びバッテリ側電圧変化量ΔVbから、バッテリ装置10の内部抵抗を推定する(ステップA21)。
続いて、電圧リミッタ判定フラグを判定する。電圧リミッタ判定フラグは、電圧リミッタ46がリミッタ動作を行っているか否か、すなわち、電圧指令Vrが電圧リミッタ値Vlに達しているか否かを表すフラグである。
電圧リミッタ判定フラグが「1」である場合には、「1」である継続時間txが所定の検知時間Tdを超えるか否かを判断し、超えるならば(ステップA23:YES)、推定バンク数nが実際の接続バンク数Nに「一致した」と判定し(ステップA25)、現在の推定バンク数nをそのまま維持する(ステップA27)。そして、バッテリ装置10の劣化状態・温度状態の推定を行う(ステップA29)。
一方、電圧リミッタ判定フラグが「0」である、或いは、電圧リミッタ判定フラグが「1」である継続時間txが所定の検知時間Tdを超えないないならば(ステップA23:NO)、続いて、電流リミッタ値Ilを「n×Imd」に保持する保持時間Twを決定する(ステップA31)。ここで、保持時間Twは、例えば、推定バンク数nが大きいほど長くなるように決定したり、或いは、バッテリ装置10が劣化している場合には長く、内部抵抗が大きいほど長くなるように決定する。以上の処理を行うと、ステップA3に戻る。このステップA13〜A31が、図4〜図6の判定期間(2)に相当する。
推定バンク数nと実際の接続バンク数Nとの「一致」を判定したならば、続いて、図8に示すように、「一致」と判定してから、所定の待機時間Taが経過するまで待機する。そして、所定の待機時間Taが経過したならば(ステップB1:YES)、続いて、バッテリ側電流Ibの低下を監視する。
バッテリ側電流Ibが低下して「(n−1)×Imd+Is2」未満である状態を継続した継続時間tyが、所定の規定時間Tc以上となったならば(ステップB3:YES)、電流リミッタ値Ilを、「(n−1)×Imd+Is2)」に変更する(ステップB5)。その後、ステップA1(図7)に戻る。
また、バッテリ側電流Ibが「n×Imd」以上ならば(ステップA13:YES)、続いて、図9に示すように、電流リミッタ値Ilが「n×Imd」となってからの継続時間tiが、決定した保持時間Twに達したかを判断する。継続時間tiが保持時間Twに達していないならば(ステップC1:NO)、電流リミッタ値Ilを、現在の値(n×Imd)のまま保持する(ステップC3)。一方、電圧リミッタ値Vlを、「Vmd」から「Vs1」まで徐々に増加させる(ステップC5)。そして、電源状態の推定を行うとともに(ステップC7)、バッテリ装置10の内部抵抗の推定を行う(ステップC9)。
続いて、電圧リミッタ判定フラグが「1」である継続時間txを判断し、この継続時間txが、所定の検知時間Tdを超えているならば(ステップC11:YES)、推定バンク数nが実際の接続バンク数Nに「一致した」と判定し(ステップC13)、推定バンク数nを、そのまま保持する(ステップC15)。そして、バッテリ装置10の内部抵抗の再推定を行う(ステップC17)。以上の処理を行うと、ステップB1(図8)に移行する。
一方、電圧リミッタ判定フラグが「0」である、或いは、電圧リミッタ判定フラグが「1」である継続時間txが所定の検知時間Tdを超えないならば(ステップC11:NO)、ステップA3(図7)に戻る。
また、電流リミッタ値Ilが「n×Imd」となってからの継続時間tiが保持時間Twを超えたならば(ステップC1:YES)、続いて、電圧リミッタ判定フラグを判断する。電圧リミッタ判定フラグが「1」ならば(ステップC19:YES)、推定バンク数nが実際の接続バンク数Nに「一致した」と判定し(ステップC21)、推定バンク数nをそのまま保持する(ステップC23)。以上の処理を行うと、ステップB1(図8)に移行する。このステップC1〜C23が、図4〜図6の判定期間(3)に相当する。
一方、電圧リミッタ判定フラグが「0」ならば(ステップC19:NO)、続いて、バッテリ側電流Ibを判定する。そして、バッテリ側電流Ibが「(n−1)×Imd+Is3」未満ならば(ステップC25:NO)、電流リミッタ値Ilを、「n×Im」から「(n−1)×Imd+Is3」に徐々に増加させる(ステップC27)。一方、電圧リミッタ値Vlは、その値(Vs1)を保持する(ステップC29)。次いで、電源状態の推定を行うとともに(ステップC31)、バッテリ装置10の内部抵抗の推定を行う(ステップC33)。
続いて、電圧リミッタ判定フラグが「1」である継続時間txを判断し、この継続時間txが、所定の検知時間Tdを超えているならば(ステップC35:YES)、推定バンク数nが実際の接続バンク数Nに「一致した」と判定し(ステップC37)、推定バンク数nをそのまま保持する(ステップC39)。そして、バッテリ装置10の内部抵抗の再推定を行う(ステップC41)。以上の処理を行うと、ステップB1(図8)に移行する。
一方、電圧リミッタ判定フラグが「0」である、或いは、電圧リミッタ判定フラグが「1」である継続時間txが所定の検知時間Tdを超えないないならば(ステップC35:NO)、ステップA3(図7)に戻る。
一方、バッテリ側電流Ibが「(n−1)×Imd+Is3」以上ならば(ステップC25:YES)、続いて、電圧リミッタ判定フラグを判定する。そして、電圧リミッタ判定フラグが「1」ならば(ステップC43:NO)、推定バンク数nが実際の接続バンク数Nに「一致した」と判定し(ステップC45)、推定バンク数nをそのまま保持する(ステップC47)。以上の処理を行うと、ステップB1(図8)に移行する。このステップC25〜C47が、判定期間(4)に相当する。
一方、電圧リミッタ判定フラグが「0」ならば(ステップC43:NO)、続いて、図10に示すように、バッテリ側電流Ibを判定する。そして、バッテリ側電流Ibが「(n−1)×Imd+Is4」未満ならば(ステップD1:NO)、電流リミッタ値Ilを、「(n−1)×Imd+Is3」から「(n−1)×Imd+Is4」まで徐々に増加させる(ステップD3)。また、電圧リミッタ値Vlを、電圧保護設定値Vmdに復帰させる(ステップD5)。次いで、電源状態を推定する(ステップD7)。続いて、推定バンク数nを、「1」だけ仮増加させて、バッテリ装置10の内部抵抗を推定する(ステップD9)。
そして、電圧リミッタ判定フラグが「1」となってからの継続時間txを判断し、継続時間txが検知時間tdを超えたならば(ステップD11:YES)、推定バンク数nが実際の接続バンク数Nに「一致した」と判定し(ステップD13)、推定バンク数nをそのまま保持する(ステップD15)。その後、ステップD29に移行する。
一方、電圧リミッタ判定フラグが「0」である、或いは、電圧リミッタ判定フラグが「1」である継続時間txが所定の検知時間Tdを超えないないならば(ステップD11:NO)、ステップA3(図7)に戻る。
また、バッテリ側電流Ibが「(n−1)×Imd+Is4」以上ならば(ステップD1:NO)、続いて、電圧リミッタ判定フラグを判定する。そして、電圧リミッタ判定フラグが「1」ならば(ステップD17:YES)、推定バンク数nが実際の接続バンク数Nに「一致した」と判定し(ステップD19)、推定バンク数nをそのまま保持する(ステップD21)。その後、ステップD29に移行する。
一方、電圧リミッタ判定フラグが「0」ならば(ステップD17:NO)、推定バンク数nが実際の接続バンク数Nに「一致しない」と判定し(ステップD23)、推定バンク数nを「1」だけ増加させる(ステップD25)。そして、電流リミッタ値Ilを、増加後の推定バンク数nに応じた値((n−1)×Imd+Is2)に変更する(ステップD27)。以上の処理を行うと、ステップA3(図7)に戻る。このステップD1〜D27が、判定期間(5)に相当する。
また、推定バンク数nと実際の接続バンク数Nとの「一致」を判定すると、続いて、「一致」を判定してから、所定の待機時間Taの経過を待機する。所定の待機時間Taが経過したならば(ステップD29:YES)、続いて、電圧リミッタ判定フラグを判定する。電圧リミッタ判定フラグが「0」ならば(ステップD31:YES)、ステップD23に移行する。
一方、電圧リミッタ判定フラグが「1」ならば(ステップD31:NO)、続いて、バッテリ側電流Ibの低下を監視する。そして、バッテリ側電流Ibが低下して「(n−1)×Imd+Is2」である状態を継続した継続時間tyが、所定の規定時間Tcを超えたならば(ステップD33:YES)、電流リミッタ値Iを、「(n−1)×Imd+Is2」に変更する(ステップD35)。その後、ステップA1(図7)に戻る。
[第2実施例]
次に、第2実施例を説明する。第2実施例は、バッテリ装置10の充電時についての実施例である。なお、以下において、上述の第1実施形態と同一の構成要素については同符号を付し、詳細な説明を省略或いは簡略する。
<原理>
充電時においても、上述の第1実施形態における放電時と同様に、現時点での推定バンク数nが実際の接続バンク数Nに一致するか否かを判定し、一致しないならば、推定バンク数nを「1」加算した値に変更した後(n←n+1)、再度、同様な判定を行う。この判定を、推定バンク数nが実際のバンク数Nに一致するまで繰り返すことで、実際の接続バンク数Nを推定する。
そして、推定バンク数nが実際の接続バンク数Nに一致するか否かの判定(バンク数の一致判定)は、バッテリ側電流Ibの大きさに応じて電流リミッタ値Il及び電圧リミッタ値Vlを変更し、そのときの電圧指令値Vrの変化から判定する。なお、充電時には、バッテリ側電流Ibは負値(Ib<0)であり、電流リミッタ値Ilは、バッテリ側電流Ibの下限値(負側の最大値)を制限する値となる。
図11は、判定制御の際の電流リミッタ値Ilの変化を示し、図12は、電圧リミッタ値Vlの変化を示している。なお、図11,図12では、推定バンク数nが実際の接続バンク数Nより小さい場合(n<N)を示している。また、初期設定として、電流リミッタ値Ilが「−{(n−1)×Imc+Is2}」に、電圧リミッタ値Vlが、充電時の電圧保護設定値Vmである「Vmc」に、それぞれ設定されているとする。ここで、「Imc」は、充電時の電流保護設定値Imであり、正値(Imc>0)である。また、「Is2」は、Is1<Is2≦Imc、を満たす値として定められる。
図11,図12に示すように、判定手順は、放電時(図4,図5参照)と同様に、5つの試行フェーズである判定期間(1)〜(5)から構成され、判定期間(1)〜(5)の順に遷移する。また、図11に示すように、充電時の電流リミッタ値Ilの変化は、放電時の電流リミッタ値Ilの変化(図4参照)の正負を反転させた変化となる。
すなわち、判定期間(1)は、バッテリ側電流Ibが電流リミッタ値Il(=−{(n−1)×Imc+Is2})より大きい期間である。この判定期間(1)では、電流リミッタ値Il、及び、電圧リミッタ値Vlは、そのままの値を保持する(Il=−{(n−1)×Imc+Is2}、Vl=Vmc)。
そして、バッテリ側電流Ibが電流リミッタ値Ilに達すると(Ib=Il=−{(n−1)×Imc+Is2})、判定期間(2)に移行する。判定期間(2)では、電流リミッタ値Ilを、「−{(n−1)×Imc+Is2}」から「−{n×Imc}」まで徐々に減少させる。このとき、この電流リミッタ値Ilの減少に伴って、バッテリ側電流Ibも減少していく。一方、電圧リミッタ値Vlは、そのまま保持する(Vl=Vmc)。
そして、電流リミッタ値Ilが「−{n×Imc}」に達すると(Il=−{n×Imc})、判定期間(3)に移行する。判定期間(3)では、電流リミッタ値Ilは、そのままの値を保持する(Il=−{n×Imd})。一方、電圧リミッタ値Vlを、「Vmc」から「Vs1」まで徐々に減少させる(図12参照)。ここで、Vs1は、Vmc≦Vs1<Vmc×1.35、を満たす値として設定される。
そして、所定の保持時間Twが経過すると、判定期間(4)に移行する。判定期間(4)では、電流リミッタ値Ilを、「−{n×Imc}」から「−{(n−1)×Imc+Is3}」まで徐々に減少させる。ここで、Is3は、Imc<Is3≦Imc×1.35、を満たす値として定められる。一方、電圧リミッタ値Vlは、そのままの値を保持する(Vl=Vs1。図12参照。)。
そして、電流リミッタ値Ilが「−{(n−1)×Imc+Is3}」に達すると(Il=−{(n−1)×Imc+Is3})、判定期間(5)に移行する。判定期間(5)では、電流リミッタ値Ilを、「−{(n−1)×Imc+Is3}」から「−{(n−1)×Imc+Is4}」まで徐々に上昇させる。ここで、Is4は、Is3<Is4≦Imc×1.5、を満たす値として定められる。また、電圧リミッタ値Vlは、「Vs1」から「Vmc」まで徐々に増加(復帰)させる(図12参照)。そして、電流リミッタ値Ilが「−{(n−1)×Imc+Is4}」に達すると(Il=−{(n−1)×Imc+Is4})、判定期間(5)を終了する。
以上の判定期間(1)〜(5)において、上述の放電時と同様に、電流リミッタ値Il、及び、電圧リミッタ値Vlの変更と並行して、電圧指令Vrが電圧リミッタ値Vlに達しているか否かによって、推定バンク数nが実際のバンク数Nに一致しているか否かを判定する。
すなわち、電圧指令Vrが電圧リミッタ値Vlに達している継続時間txが、所定の検知時間Tdに達すると、推定バンク数nが実際の接続バンク数Nに「一致」していると判定する。そして、推定バンク数nと実際の接続バンク数Nとの「一致」を判定すると、その時点で、電流リミッタ値Il及び電圧リミッタ値Vlの変更を終了し、接続バンク数Nに応じた値(具体的には、Il=−{n×Imc}、Vl=Vmc)に設定する。
一方、推定バンク数nと実際の接続バンク数Nとの「一致」を判定しないまま、判定期間(5)を終了すると、判定期間(5)が終了した時点で、推定バンク数nは実際のバンク数に達していない(n<N)とみなして、推定バンク数nを「1」加算した値に更新する(n←n+1)。そして、電流リミッタ値Ilを、更新後の推定バンク数nに応じた値(具体的には、Il=−{(n−1)×Imc+Is2})まで減少させる。その後、同様に、判定期間(1)〜(5)の処理を行う。
<処理の流れ>
図13〜図16は、充電時におけるバンク数推定処理を説明するフローチャートである。図13〜図16に示すように、充電時のバンク数推定処理の流れは、上述の放電時(図7〜図10)とほぼ同様であるため、各ステップの詳細な説明を省略する。なお、放電時と異なる点は、電流保護設定値Imとして、放電時の電流保護設定値Imdを、充電時の保護設定値Imcに置き換えた点、バッテリ側電流Ibの値から判定期間(1)〜(5)の何れかであるかを判定する際の正負が逆となる点、判定期間(3)において、電圧リミッタ値Vlを減少させる点である。
[作用・効果]
このように、本実施形態によれば、コンバータ30の内部において、電流リミッタ値Il及び電圧リミッタ値Vlを変更し、そのときの電圧リミッタ46のリミッタ動作の有無から、バッテリ装置10におけるバンク12の接続数Nを推定することができる。
なお、本発明の適用可能な実施形態は、上述の実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能なのは勿論である。
例えば、電力変換はDC−DC変換ではなく、DC−AC変換であっても良い。この場合、コンバータ30はインバータとなる。
また、第1実施例と第2実施例とを別々に説明したが、第1実施例の制御と、第2実施例の制御とは、バッテリ装置10が放電時か充電時かに応じて適宜切り替えて実行することが可能である。例えば、負荷装置70を電動機とし、電気車或いは電気自動車等の電気車両に本実施形態を適用する場合には、加速時には第1実施例を、回生ブレーキ時には第2実施例を適用するように、運転操作等の情報をもとに切り替え制御することとすれば良い。
更に、第1実施例の制御と第2実施例の制御との切り替え時に、バンク数推定処理によって得られた推定バンク数nを引き継ぐことにしても良い。具体的には、例えば、走行中に加速時(力行)から回生ブレーキ時に移行する際に、その移行時間Tに応じて、加速時(第1実施例の制御)に得られた推定バンク数nを変更し、この変更した値を、回生ブレーキ時(第2実施例の制御)における推定バンク数nの初期値として用いる。このとき、移行時間Tが所定時間Tc以内である場合には、推定バンク数nをそのまま引き継ぐこととし、移行時間Tが所定時間Tcを超える場合には、所定時間Tcが経過する毎に「1」ずつ減少させた値に変更する。
10 バッテリ装置、12 バンク
30 コンバータ
40 電圧指令生成部
41,44 加算器、42 電流制御器、43 電流リミッタ
45 電圧制御器、46 電圧リミッタ
50 バンク数推定部
60 電力変換部
70 負荷装置

Claims (9)

  1. 1又は複数のバッテリでなるバンクがn個(nは1以上の整数)並列接続されて構成されたバッテリ装置の放電電力又は充電電力でなるバッテリ側電力と、二次側電力との間の電力変換動作の制御を、前記バッテリ側電力を所与の電流リミッタ値及び所与の電圧リミッタ値以下に抑制して前記バッテリ装置の許容能力を超える放電又は充電を防止するリミッタ機能を用いて行いつつ、前記バッテリ装置を構成するバンク数を推定する方法であって、
    所与の仮定バンク数に対応する電流リミッタ基準値に基づいて前記電流リミッタ値を設定することと、
    前記設定した電流リミッタ値を徐々に変更することと、
    前記電圧リミッタ値に係るリミッタ動作の発生を検出することと、
    前記電流リミッタ値の変更と前記検出の有無との関係に基づいて前記バンク数が前記仮定バンク数であるか否かを推定することと、
    を含む方法。
  2. 前記電圧リミッタ値を変更することを更に含み、
    前記推定することは、前記電流リミッタ値の変更と、前記電圧リミッタ値の変更と、前記検出の有無との関係に基づいて前記推定を行うことを含む、
    請求項1に記載の方法。
  3. 前記電流リミッタ値を変更すること、及び、前記電圧リミッタ値を変更することは、前記電流リミッタ値及び前記電圧リミッタ値それぞれの変更是非の組合せ及び変更する増減方向が予め定められた複数の試行フェーズに従って実行する、
    請求項2に記載の方法。
  4. 前記複数の試行フェーズは、試行フェーズの進行に伴って前記電流リミッタ値を変更しないか、或いは、値の大きさがより大きくなるように変更するかの何れかでなる、
    請求項3に記載の方法。
  5. 前記複数の試行フェーズには、前記バッテリ側電力を前記二次側電力に電力変換する際に、前記電圧リミッタ値を一時的に増加させ、当該増加時に前記検出が行われない場合に次の試行フェーズに進行するフェーズが含まれる、
    請求項3又は4に記載の方法。
  6. 前記複数の試行フェーズには、前記二次側電力を前記バッテリ側電力に電力変換する際に、前記電圧リミッタ値を一時的に低減させ、当該低減時に前記検出が行われない場合に次の試行フェーズに進行するフェーズが含まれる、
    請求項3〜5の何れか一項に記載の方法。
  7. 前記推定の結果、前記バンク数が前記仮定バンク数でないと推定される毎に、前記仮定バンク数を漸次大きな数に変更することを更に含む、
    請求項1〜6の何れか一項に記載の方法。
  8. 前記電流リミッタ値又は電圧リミッタ値の変更時のバッテリ側の電圧及び電流に基づいて前記バッテリ装置の内部抵抗を推測することを更に含む、
    請求項1〜7の何れか一項に記載の方法。
  9. 1又は複数のバッテリでなるバンクがn個(nは1以上の整数)並列接続されて構成されたバッテリ装置の放電電力又は充電電力でなるバッテリ側電力と、二次側電力との間の電力変換動作の制御を、前記バッテリ側電力を所与の電流リミッタ値及び所与の電圧リミッタ値以下に抑制して前記バッテリ装置の許容能力を超える放電又は充電を防止するリミッタ機能を用いて行いつつ、前記バッテリ装置を構成するバンク数を推定する制御装置であって、
    所与の仮定バンク数に対応する電流リミッタ基準値に基づいて前記電流リミッタ値を設定する電流リミッタ値設定手段と、
    前記設定した電流リミッタ値を徐々に変更する電流リミッタ値変更手段と、
    前記電圧リミッタ値に係るリミッタ動作の発生を検出する電圧リミッタ動作検出手段と、
    前記電流リミッタ値の変更と前記検出の有無との関係に基づいて前記バンク数が前記仮定バンク数であるか否かを推定する推定手段と、
    を備えた制御装置。
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