JP2012145687A - 走査型顕微鏡 - Google Patents
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Abstract
【課題】スキャナを用いて照明光による走査を行ないながら標本を観察する場合に、スキャナの位置と対物レンズの瞳位置とのずれにより生じる影響を低減させる。
【解決手段】光源22からの照明光は、コリメートレンズ23乃至第1対物レンズ30を通って標本12に照射される。このとき、走査ユニット27により照明光が偏向されることで、照明光で標本12の観察面が走査される。照明光を互いに直交する2方向に偏向させようとすると、走査ユニット27を構成する2つの走査ミラーのうち、少なくとも一方は第1対物レンズ30と共役な関係とはならなくなるので、照明光により第1対物レンズ30の瞳が満たされなくなる場合がある。そこで、ビームエクスパンダ24により照明光のビーム幅を広げることにより、照明光の偏向角度によらず常に瞳が満たされるようになる。本発明は、走査型顕微鏡に適用することができる。
【選択図】図1
【解決手段】光源22からの照明光は、コリメートレンズ23乃至第1対物レンズ30を通って標本12に照射される。このとき、走査ユニット27により照明光が偏向されることで、照明光で標本12の観察面が走査される。照明光を互いに直交する2方向に偏向させようとすると、走査ユニット27を構成する2つの走査ミラーのうち、少なくとも一方は第1対物レンズ30と共役な関係とはならなくなるので、照明光により第1対物レンズ30の瞳が満たされなくなる場合がある。そこで、ビームエクスパンダ24により照明光のビーム幅を広げることにより、照明光の偏向角度によらず常に瞳が満たされるようになる。本発明は、走査型顕微鏡に適用することができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、照明光で走査を行ないながら標本を観察する場合に用いて好適な走査型顕微鏡に関する。
従来、スキャナを利用して観察対象の標本の観察面を照明光で走査し、走査により生じた観察光を受光して、標本を観察する走査型顕微鏡が知られている(例えば、特許文献1参照)。この走査型顕微鏡では、標本に均一な光強度の照明光を照射するために、絞りにより照明光が絞られた後、スキャナにより照明光での走査が行なわれている。
一般的に半導体レーザ等の光源から射出されるレーザビームは、その光束の中心部でパワー密度が高く、光束の周辺部ではパワー密度が低い不均一なパワー分布(光強度分布)を有している。レーザビームのパワー分布は様々であるが、理想的にはガウス分布となるので、半導体レーザから射出されたレーザビームは、ガウシアンビームと呼ばれている。
上述した走査型顕微鏡では、このようなガウシアンビームの光束の中心付近の部分のみが絞りを通過するように、絞りの大きさを定めることで、比較的均一な光強度分布の照明光が得られる。
ところが、走査型顕微鏡において、スキャナの位置(例えば、x走査ミラーおよびy走査ミラー)が対物レンズの射出瞳位置と共役な位置からずれていると、けられが生じ、スキャナにより偏向された照明光の一部が対物レンズに入射しなくなってしまうことがある。
そのような場合、標本に照射される照明光の光量が不足するだけでなく、光束の中心軸に傾きが生じて、標本の観察像が歪んでしまうなどの悪影響があり、標本の観察環境が劣化してしまう。しかも、照明光がガウシアンビームである場合には、対物レンズの射出瞳上の照明光の光強度分布が一様でなくなり、標本上に形成される照明光の軸外の点像強度分布が歪んでしまう。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、スキャナを用いて照明光による走査を行ないながら標本を観察する場合に、スキャナの位置と対物レンズの射出瞳位置とのずれにより生じる影響を低減させることができるようにするものである。
本発明の走査型顕微鏡は、観察対象の標本に照射する照明光を射出する光源と、前記光源からの前記照明光を偏向させて、対物レンズを介して前記照明光を前記標本に照射することで、前記標本上で前記照明光を所定方向に走査させる走査手段と、前記光源と前記走査手段との間に配置され、前記走査手段による前記照明光の偏向角度によらず、前記照明光により前記対物レンズの瞳が満たされるように、少なくとも一方向に前記照明光のビーム幅を広げるビームエクスパンダとを備えることを特徴とする。
本発明によれば、スキャナの位置と対物レンズの射出瞳位置とのずれにより生じる影響を低減させることができる。
以下、図面を参照して、本発明を適用した実施の形態について説明する。
図1は、本発明を適用した走査型顕微鏡の一実施の形態の構成例を示す図である。
走査型顕微鏡11は、例えば観察対象の標本12を蛍光観察するための共焦点顕微鏡であり、ステージ21に載置された標本12に対して励起光としての照明光を照射し、これにより標本12から生じた蛍光(以下、観察光と称する)を受光して、観察画像を得る。
すなわち、半導体レーザや短パルスレーザのレーザ光源である光源22から射出された照明光は、コリメートレンズ23により平行光とされ、ビームエクスパンダ24によりビーム幅が広げられてビーム整形ユニット25に入射する。ここで、ビームエクスパンダ24から射出される照明光は、ガウシアンビームとされる。
ビーム整形ユニット25は、例えば非球面レンズなどからなり、ビームエクスパンダ24から入射した照明光を、略均一な光強度分布を有する光に整形し、ダイクロイックミラー26に入射させる。
すなわち、ビーム整形ユニット25では、ガウス分布等の不均一な光強度分布を有する入射光束が、入射した光束のビーム幅を広げることなく、ビーム整形ユニット25の光軸と垂直な方向に略均一な光強度分布を有するように整形されて射出される。なお、以下、光強度が略均一となる領域を有する光強度分布を、トップハット形状の光強度分布とも称する。
ダイクロイックミラー26は、ビーム整形ユニット25から入射した照明光を反射させ、走査ユニット27に入射させる。なお、ダイクロイックミラー26は、照明光の波長帯域の光を反射するとともに、観察光の波長帯域の光を透過させる光学特性を有している。
走査ユニット27は、例えばガルバノスキャナなどからなり、ダイクロイックミラー26から入射した照明光を偏向させることにより、標本12上で照明光を図中、左右方向(以下、x方向と称する)および奥行き方向(以下、y方向と称する)に走査させる。走査ユニット27から射出された照明光は、スキャンレンズ28、第2対物レンズ29、および第1対物レンズ30を通って標本12に照射される。
標本12に照明光が照射されると、標本12からは観察光が発生し、この観察光は、第1対物レンズ30乃至ダイクロイックミラー26を通って、集光レンズ31に入射する。そして、集光レンズ31に入射した観察光は、集光レンズ31により集光され、ピンホール32を通って光検出器33に入射する。ここで、ピンホール32は、第1対物レンズ30の焦点位置と共役な位置に配置されている。
光検出器33は、入射した観察光を受光して光電変換し、その結果得られた観察光の受光強度に応じた電気信号を図示せぬコンピュータに供給する。コンピュータは、供給された電気信号に基づいて標本12の観察画像を生成し、表示する。これにより、ユーザは、表示された観察画像を見ることで、標本12を観察することができる。
なお、ビームエクスパンダ24およびビーム整形ユニット25は、照明光の光路上における走査ユニット27と光源22との間に配置されていれば、どのような位置に配置されるようにしてもよい。また、ビーム整形ユニット25がビームエクスパンダ24よりも光源22側にあってもよいし、ビーム整形ユニット25とビームエクスパンダ24の両方の機能を有する光学素子が照明光の光路上に配置されるようにしてもよい。
このような走査型顕微鏡11の走査ユニット27には、通常、照明光をx方向に走査させる走査ミラー(以下、x走査ミラーと称する)と、照明光をy方向に走査させる走査ミラー(以下、y走査ミラーと称する)とが、個別に設けられている。そのため、これらのx走査ミラーとy走査ミラーを、ともに第1対物レンズ30の瞳位置と共役な位置に配置することは困難である。
例えば、図2に示すように走査ユニット27内には、照明光の光路上にx走査ミラー61とy走査ミラー62とが配置されており、矢印X11および矢印Y11に示される位置が、それぞれx走査ミラー61とy走査ミラー62の共役位置となっている。また、図2において、実線はx走査ミラー61乃至第1対物レンズ30からなる光学系の光軸を示している。なお、以下、矢印X11に示される位置、および矢印Y11に示される位置を、共役位置X11および共役位置Y11と称する。
また、図2の例では、共役位置Y11に、第1対物レンズ30の瞳が位置している。つまり、第1対物レンズ30の瞳位置とy走査ミラー62とは、共役な関係となっている。したがって、例えば図中、点線で示されるように、y走査ミラー62の光軸上の位置から発せられた光束は、スキャンレンズ28により平行光とされ、さらに第2対物レンズ29によって、共役位置Y11に集光される。
さらに、図2では、矢印H11に示される、スキャンレンズ28と第2対物レンズ29との間の位置に、標本12の1次像が結像される。すなわち、矢印H11に示される位置(以下、1次像面位置H11と称する)が1次像面の位置となる。この1次像面位置H11は、第1対物レンズ30の物体側の焦点位置と共役(物像共役)な位置にある。
したがって、第1対物レンズ30の焦点位置からの観察光は、図中、一点鎖線で示されるように、第1対物レンズ30により平行光とされ、さらに第2対物レンズ29によって1次像面位置H11に集光されて、スキャンレンズ28に入射する。そして第2対物レンズ29からスキャンレンズ28に入射した観察光は、スキャンレンズ28により平行光とされ、y走査ミラー62に入射する。
ところで、標本12の観察時にx走査ミラー61やy走査ミラー62を回動させて、照明光による走査を行なうと、第2対物レンズ29から第1対物レンズ30には、平行光とされた照明光が、x走査ミラー61やy走査ミラー62の回動角度に応じた角度で入射する。
いま、仮にx走査ミラー61およびy走査ミラー62の共役位置と、第1対物レンズ30の瞳位置が同じであるものとすると、例えば図3に示すように、第1対物レンズ30の瞳に対する照明光の入射角度によらず、瞳は満たされることになる。つまり、x走査ミラー61やy走査ミラー62による照明光の偏向角度によらず、全ての照明光が第1対物レンズ30に入射する。
なお、図3において、矢印E11は第1対物レンズ30の瞳位置を示している。また、点線は照明光の光路を示しており、実線は第1対物レンズ30の光軸を示している。
図3の例では、走査ユニット27のスキャナの共役位置、すなわち図2の共役位置X11および共役位置Y11が、矢印E11に示される位置(以下、瞳位置E11と称する)と同じ位置となっている。そのため、第1対物レンズ30から標本12に照射される照明光の中心軸は、第1対物レンズ30の光軸と平行となっている。このような状態では、照明光の光強度分布が、ガウス分布であるかトップハット形状の光強度分布であるかによらず、標本12に対して照明光が略均一に照射される。
これに対して、走査型顕微鏡11に、ビームエクスパンダ24が設けられておらず、図4に示すように、x走査ミラー61およびy走査ミラー62の共役位置が、矢印S11に示す位置(以下、スキャナ共役位置S11と称する)にあるとする。なお、図4において、点線は照明光の光路を示しており、実線は第1対物レンズ30の光軸を示している。
図4の例では、図2の共役位置X11および共役位置Y11に相当するスキャナ共役位置S11は、第1対物レンズ30の瞳位置E11とは異なる位置となっている。そのため、図中、中央に示すように、照明光が瞳位置E11に対して第1対物レンズ30の光軸と平行に入射する場合には、第1対物レンズ30から標本12に照射される照明光の中心軸は、第1対物レンズ30の光軸と平行となる。
ところが、図中、上側および下側に示すように、照明光が瞳位置E11に対して第1対物レンズ30の光軸方向とは異なる方向から入射する場合には、けられが生じ、照明光の一部は第1対物レンズ30には入射しなくなってしまう。そうすると、標本12に照射される照明光の光量不足が生じるだけでなく、標本12に照射される照明光の光強度が不均一になってしまう。
また、この場合、走査型顕微鏡11にビーム整形ユニット25が設けられておらず、第1対物レンズ30に照明光として、ガウシアンビームが入射するときには、標本12に照射される照明光の光強度分布がさらに不均一になってしまう。
すなわち、照明光のけられが生じて、照明光の一部のみが第1対物レンズ30に入射すると、第1対物レンズ30から標本12に照射される照明光の中心軸は、第1対物レンズ30の光軸と平行ではなくなる。このように照明光の中心軸が傾くと、照明光の光強度分布の重心位置にある光束の標本12への入射角度のずれが大きくなり、標本12上の照明光の照射面(観察面)において、照明光の光強度分布に歪みが生じる。これにより、照明光の照射により生じる観察光にむらができたり、標本12の観察像に歪みが生じたりしてしまう。
なお、図4に示す例では、ビーム整形ユニット25により照明光の光強度分布を、トップハット形状の光強度分布に変換すれば、照明光がガウシアンビームとされる場合よりも、照明光の光強度分布における重心のずれ量を少なくすることができる。
したがって、けられによる光量の低下は生じるが、ガウシアンビームの場合と比べて、照明光の光強度分布の重心となる光束の観察面への入射角度のずれをより少なくし、観察面における照明光の光強度分布の歪みをより少なくすることができる。つまり、標本12に照射される照明光の光強度分布をより均一にすることができる。
以上のように、スキャナ共役位置S11が瞳位置E11からずれると、照明光の光量不足や光像の歪みなどの悪影響が生じるが、走査型顕微鏡11では、照明光の光路上にビームエクスパンダ24を配置することにより、この悪影響の低減が図られている。
例えば、図5に示すように、照明光のビーム幅を広げることで、x走査ミラー61やy走査ミラー62の回動角度によらず、照明光により第1対物レンズ30の瞳が満たされることになる。なお、図5において、図4における場合と対応する部分には、同一の符号を付してあり、その説明は適宜省略する。また、図中、点線は照明光の光路を示しており、実線は第1対物レンズ30の光軸を示している。
図5の例では、スキャナ共役位置S11は、第1対物レンズ30の瞳位置E11とは異なる位置となっている。しかし、照明光のビーム幅が広げられているため、けられにより照明光の光量の低下が生じるが、第1対物レンズ30の瞳は常に満たされるため、第1対物レンズ30から標本12に照射される照明光の中心軸は、第1対物レンズ30の光軸と平行となっている。
このような状態では、標本12に対して照明光が略均一に照射される。このように、x走査ミラー61やy走査ミラー62の回動角度によらず、第1対物レンズ30の瞳が満たされるように照明光のビーム幅を広げることで、走査ユニット27の瞳位置と第1対物レンズ30の射出瞳位置のずれにより生じる影響を低減させることができる。
例えば、照明光が第1対物レンズ30の光軸方向とは異なる方向から瞳位置E11に入射する場合、図6に示すように、照明光の光強度分布やビーム幅によって、図4や図5に示した瞳位置E11における照明光の光強度分布は異なる。なお、図6において、横方向は瞳位置E11における、第1対物レンズ30の光軸と垂直な方向(図4中、縦方向)の位置を示しており、図中、縦方向は照明光の光強度を示している。特に、図中、横方向の位置Oは、第1対物レンズ30の光軸の位置を示している。
図6の上側には、図4に示すようにスキャナ共役位置S11と瞳位置E11が異なり、第1対物レンズ30に入射する照明光がガウシアンビームである場合における、照明光の瞳位置E11での光強度分布を示している。
この光強度分布では、光軸の位置Oよりも図中、右側の光強度が0となっており、照明光は第1対物レンズ30の瞳の半分のみに入射していることが分かる。また、照明光が入射する瞳の領域においても、瞳中心から遠い位置ほど照明光の光強度が弱くなってしまう。
また、図6の中央には、図4に示すようにスキャナ共役位置S11と瞳位置E11が異なり、トップハット形状の光強度分布とされた照明光が第1対物レンズ30に入射する場合における、照明光の瞳位置E11での光強度分布を示している。
この光強度分布では、光軸の位置Oよりも図中、右側の光強度が0となっており、照明光は第1対物レンズ30の瞳の半分のみに入射していることが分かる。但し、照明光が入射する瞳の領域においては、各位置における照明光の光強度が同じとなっており、図中、上側に示すガウシアンビームにおける場合よりも、光強度分布が均一になっている。
これに対して図6の下側には、図5に示すようにスキャナ共役位置S11と瞳位置E11が異なり、ビーム幅が広げられ、トップハット形状の光強度分布とされた照明光が第1対物レンズ30に入射する場合における、照明光の瞳位置E11での光強度分布を示している。この光強度分布では、第1対物レンズ30の瞳の全域において、照明光の光強度が一定の値となっており、第1対物レンズ30の瞳の全領域に、均一に照明光が入射していることが分かる。
このように、照明光のビーム幅をビームエクスパンダ24により広げることで、第1対物レンズ30の瞳を満たすことはできるようになるが、照明光の一部は瞳には入射しないため、照明光の光量の低下は生じることになる。そのため、ビームエクスパンダ24においては、照明光の光量の低下がより少なくなるように、適切な倍率で照明光のビーム幅を広げる必要がある。
以下、照明光のビーム幅を広げるビームエクスパンダ24の倍率について考える。
例えば、第1対物レンズ30の焦点距離をf1、第1対物レンズ30のNA(開口数)をNA1とすると、第1対物レンズ30の瞳半径Φは、次式(1)で表される。
したがって、走査ユニット27を駆動させない場合、つまり照明光の中心軸と第1対物レンズ30の光軸とが一致する状態では、照明光のビーム半径が瞳半径Φであれば、第1対物レンズ30の瞳が照明光により丁度満たされることになる。つまり、全ての照明光が第1対物レンズ30に入射することになる。
また、第2対物レンズ29の焦点距離をf2とし、スキャンレンズ28の焦点距離をf3とすると、第2対物レンズ29およびスキャンレンズ28からなる光学系の縦倍率βは、次式(2)で表される。なお、式(2)において、αは、第2対物レンズ29とスキャンレンズ28からなる光学系の横倍率を示している。
ここで、図2において点線で示される光線について考え、第2対物レンズ29から射出されたこの光線と、第1対物レンズ30の光軸とのなす角をθとする。つまり、第2対物レンズ29から射出される光線のうち、第1対物レンズ30の光軸から最も遠い光線と、その光軸とのなす角度がθである。また、1次像高(第1対物レンズ30の光軸から、1次像面位置H11における最も光軸から遠い光線までの距離)をhとすると、第1対物レンズ30の瞳に対する最大画角は次式(3)で表される。
ここで、x走査ミラー61およびy走査ミラー62の近傍にある、第1対物レンズ30の瞳と共役な位置を瞳共役位置と呼ぶこととする。また、x走査ミラー61から瞳共役位置までの光軸方向の距離と、y走査ミラー62から瞳共役位置までの光軸方向の距離とのうち、より長い方の距離を距離aとする。
例えば、図2の例では、瞳共役位置は、y走査ミラー62の位置となるので、x走査ミラー61からy走査ミラー62までの距離が、距離aとなる。また、例えば、瞳共役位置がx走査ミラー61とy走査ミラー62の中間の位置にある場合には、x走査ミラー61からy走査ミラー62までの距離の半分の距離が、距離aとなる。
図2の例では、x走査ミラー61からy走査ミラー62までの距離が距離aである。したがって、共役位置X11から共役位置Y11までの光軸方向の距離は、上述した式(2)から、a×βとなる。また、この場合、図2の共役位置X11における、第1対物レンズ30の光軸から、点線で表される光線の位置までの距離はaβtanθとなる。
この距離aβtanθは、x走査ミラー61またはy走査ミラー62の瞳共役位置からのずれにより生じる、第1対物レンズ30の光軸と垂直な方向に対する、第1対物レンズ30に入射する照明光のずれ量の最大値である。すなわち、x走査ミラー61やy走査ミラー62の回動により、光軸と照明光のなす角度(照明光の偏向角)が最大となる場合における、第1対物レンズ30の瞳位置における照明光のずれ量が、aβtanθとなる。
したがって、ビーム半径が瞳半径Φである照明光を、ビームエクスパンダ24により、ビーム半径が(Φ+aβtanθ)である光線に変換すれば、x走査ミラー61やy走査ミラー62の回動角度によらず、常に第1対物レンズ30の瞳が満たされることになる。このビーム半径(Φ+aβtanθ)は、照明光により第1対物レンズ30の瞳が常に満たされることとなる最小の半径である。
したがって、上述した式(1)乃至式(3)から、ビームエクスパンダ24の倍率γが、次式(4)に示される条件を満たせば、x走査ミラー61やy走査ミラー62の回動角度によらず、第1対物レンズ30の瞳が満たされることになる。
なお、例えばx走査ミラー61とy走査ミラー62のうち、x走査ミラー61のみが第1対物レンズ30の瞳と共役関係にある場合には、図7に示すように照明光のビーム幅が一方向にのみ広げられるようにしてもよい。
なお、図7の左側には、第1対物レンズ30をY方向から見たときの照明光の光路が示されており、図中、右側には、第1対物レンズ30をX方向から見たときの照明光の光路が示されている。また、図中、E11は第1対物レンズ30の瞳の位置を示しており、Y12はy走査ミラー62と共役な位置を示している。
図7の例では、x走査ミラー61は瞳位置E11と共役であるから、図中、左側に示すように、図中、左側の図における縦方向(X方向)については、x走査ミラー61やy走査ミラー62の回動角度によらず、第1対物レンズ30の瞳は満たされる。そのため、照明光のビーム幅は、X方向には広げられていない。
これに対して、y走査ミラー62は瞳位置E11と共役ではないから、図7の右側に示すように、共役位置Y12は瞳位置E11と同じ位置とはならない。そのため、図7の右側に示すように、図中、右側の図における縦方向(Y方向)については、x走査ミラー61やy走査ミラー62の回動角度によらず、照明光により第1対物レンズ30の瞳が満たされるように、照明光のビーム幅がY方向に広げられている。
このように、x走査ミラー61とy走査ミラー62のうちの一方のみが、第1対物レンズ30の瞳と共役関係にある場合には、照明光のビーム幅を少なくとも一方向に広げれば、第1対物レンズ30の瞳が常に満たされるようにすることができる。
例えば、照明光のビーム幅を一方向にのみ広げる場合には、ビームエクスパンダ24として、シリンドリカルレンズなどを利用すればよい。
次に、図8乃至図16を参照して、ビーム整形ユニット25のより詳細な構成例について説明する。
図8は、ビーム整形ユニット25の一例であるビーム整形光学系の構成例を示す図である。なお、図中、点線はビーム整形光学系を通る光の光路を示しており、一点鎖線はビーム整形光学系の光軸を示している。また、図中、左側が物体側(光源22側)であり、右側が像側(標本12側)である。
このビーム整形光学系91は、平行光として入射する光束を再び平行光として射出するアフォーカル系を構成する。また、ビーム整形光学系91は、ガウス分布等の不均一な光強度分布を有する入射光束を、ビーム整形光学系91の光軸と垂直な方向に略均一な光強度分布を有するように整形して、射出するものである。
具体的には、ビーム整形光学系91は、出射光束の光強度分布中に、光強度が略均一となる領域を有するように、入射した光束の光強度を変換するものである。すなわち、ビーム整形光学系91は、入射した光束のビーム幅を広げることなく、光強度分布における光強度(パワー)のピーク部分が広がるように、入射光束の光強度分布をトップハット形状に変換する。
ビーム整形光学系91は、例えば、非球面レンズ等の1つのレンズ素子から構成され、光源からの平行光束が入射する入射面101と、後段の光学系に平行光束を射出する射出面102とを有しており、入射面101と射出面102は、ともに光軸対称な非球面形状となっている。また、ビーム整形光学系91における光の光路、つまり入射面101から射出面102までは全て屈折率が1以上の媒質で満たされている。
このようなビーム整形光学系91の入射面101には、図中、左側、すなわち物体側にある光源からレーザビームが入射し、このレーザビームがビーム整形光学系91で整形されて、射出面102から図中、右側、つまり像側に射出される。ここで、光源からのレーザビームの光強度分布は、レーザビームの中心部でパワー密度が高く、レーザビームの周辺部ではパワー密度が低いガウス分布となっている。
なお、光強度分布がガウス分布となるレーザビームとは、ビーム整形光学系91の光軸からの高さhにおける入射ビーム強度をI(h)としたときに、I(h)=I0exp(−2h2/ω2)を満たすビームをいう。ここで、I0は、入射したビームのビーム整形光学系91の光軸中心における入射ビーム強度であり、ωはビーム整形光学系91の光軸中心に対して、1/e2強度点における入射ビーム半径である。
図8では、ビーム整形光学系91に、ビーム整形光学系91の光軸と垂直な方向(以下、高さ方向と呼ぶ)に等間隔で並ぶ互いに平行な複数の光束が入射した場合、光軸付近の光束は、それらの光束同士の高さ方向の距離が入射面101よりも射出面102でより長くなっている。逆に、ビーム整形光学系91の光軸から遠い、ビーム整形光学系91のレンズ端付近の光束は、それらの光束同士の高さ方向の距離が、入射面101よりも射出面102でより短くなっている。
すなわち、ビーム整形光学系91によれば、入射光束は、中心(光軸)付近のパワー密度が疎となり、レンズ端付近のパワー密度がより密になるように、かつ全体のビーム半径はより小さくなるように整形されることになる。したがって、ビーム整形光学系91に、光強度分布がガウス分布である光束が入射すると、その光束は、トップハット形状の光強度分布を有する光束に整形されて射出されることになる。
次に、ビーム整形光学系91の具体的な光学特性について説明する。
例えば、図9に示すように、ビーム整形光学系91の入射瞳半径D_entは4mmとされ、射出瞳半径D_expは3.719mmとされ、上述した1/e2強度点での入射ビーム半径ωは4mmとされる。
また、入射面101の曲率半径は-4.528mmであり、入射面101のコーニック定数は-0.887である。さらに、入射面101の各次数の非球面係数は次の通りである。すなわち、4次係数が5.161E-03であり、6次係数が1.063E-04であり、8次係数が-2.246E-05である。また、10次係数が1.548E-06であり、12次係数が-5.516E-08であり、14次係数が8.124E-10である。
一方、射出面102の曲率半径は-6.402mmであり、射出面102のコーニック定数は-0.995である。さらに、射出面102の各次数の非球面係数は次の通りである。すなわち、4次係数が1.161E-03であり、6次係数が7.466E-05であり、8次係数が-5.560E-06である。また、10次係数が1.141E-06であり、12次係数が-9.089E-08であり、14次係数が3.048E-09である。
なお、入射面101と射出面102の曲率半径は、それらの球面中心が面に対してビーム整形光学系91の像側にある場合、正となる。
さらに、ビーム整形光学系91の光軸に沿ったレンズ厚は5.5mmであり、ビーム整形光学系91を構成するレンズの媒質屈折率(d線)は1.5168である。
また、射出瞳径を1に規格化した場合における、ビーム整形光学系91の光軸から高さh(但し、0≦h≦D_exp)における入射面101と射出面102のサグ量は、図10に示すようになっている。なお、図10において、縦軸はサグ量を示しており、横軸は光軸からの高さを示している。また、サグ量は、図8中、右方向(像側方向)、すなわちビーム整形光学系91に入射するレーザビームの進行方向が正とされている。
図10では、曲線C11は、入射面101の各位置(高さh)におけるサグ量を示しており、曲線C12は射出面102の各位置(高さh)におけるサグ量を示しており、射出面102に比べて、入射面101のサグ量がやや大きくなっている。
また、ビーム整形光学系91の光軸からの高さhにおける、入射面101および射出面102のそれぞれのサグ量Sag1(h)およびサグ量Sag2(h)の差分をSagDiff(h)=Sag2(h)−Sag1(h)とすると、各高さhにおけるサグ量の差分SagDiff(h)は、図11に示すようになる。なお、図11において、縦軸はサグ量の差分SagDiff(h)を示しており、横軸は光軸からの高さh(但し、0≦h≦D_exp)を示している。また、図11における場合においても、射出瞳径が1に規格化されているものとする。
図11では、サグ量の差分SagDiff(h)は、0<h<D_expにおいて常に正であり、光軸からの各高さhにおけるサグ量の差分SagDiff(h)を表す曲線から分かるように、射出瞳径を少し制限すれば、差分SagDiff(h)の変曲点の数は1つになる。この場合、ビーム整形光学系91に入射する光束のエネルギー損失は10%に満たなくなる。一方、差分SagDiff(h)の変曲点数を0にするためには、射出瞳を大幅に制限することが必要となり、入射光束のエネルギーが半分以上失われることになる。したがって、エネルギー損失の観点からは、差分SagDiff(h)の変曲点数が1つ以上であることが望ましい。
また、差分SagDiff(h)の変曲点のうち、ビーム整形光学系91の光軸からの高さhが最も光軸(高さh=0)に近い変曲点の光軸からの高さhをh_inflとすると、高さh_inflを入射瞳半径D_entで除算して得られる値h_infl/D_entは0.525となる。
このh_infl/D_entが0.6を超えると、ビーム整形光学系91の入射瞳に対して、1/e2強度点での入射ビーム半径ωの値が大きくなるので、ビーム整形光学系91に入射するレーザビームのエネルギーが無駄になってしまう。換言すれば、光源からの光の大部分がビーム整形光学系91に入射しなくなってしまう。そのため、エネルギー損失を少なくするには、ビーム整形光学系91のh_infl/D_entは0.6未満であることが望ましい。
さらに、上述したサグ量の差分SagDiff(h)を、光軸からの高さhで微分して得られる一次微分値d/dh(SagDiff(h))は、図12に示すようになる。すなわち、図12では、0≦h≦D_expの範囲で、一次微分値d/dh(SagDiff(h))は2つの変曲点を有している。
なお、図12において、縦軸は一次微分値d/dh(SagDiff(h))を示しており、横軸はビーム整形光学系91の光軸からの高さhを示している。また、図12における場合においても、射出瞳径が1に規格化されているものとする。
入射ビームがビーム整形光学系91から略ロスなく射出されるか、またはビーム整形光学系91の有効径により入射ビームが制限される場合、入射ビームのエネルギーは、常にビーム整形光学系91から射出される射出ビームのエネルギーよりも大きくなる。また、光強度分布がガウス分布である入射ビームは、ビーム整形光学系91によりトップハット形状の光強度分布を有するビームに整形される。
以上のことから、入射ビームの光強度の最大値は、必ず射出ビームの光強度の最大値よりも大きくなる。したがって、入射ビームは射出ビームの光強度の最大値より強度が大きいビーム光束と強度が小さいビーム光束に2分することができる。
エネルギー保存を考えれば、射出ビームの光強度の最大値よりも大きな光強度をもつ入射ビーム光束は、ビーム整形光学系91への入射時の光束断面積に対して、ビーム整形光学系91からの射出時の光束断面積が必ず大きくなる必要がある。したがって、射出ビームの光強度の最大値よりも大きな光強度をもつ入射ビーム光束は、入射面101を通過した後、発散する。
これに対して、射出ビームの光強度の最大値よりも小さな光強度をもつ入射ビーム光束は、ビーム整形光学系91への入射時の光束断面積に対して、ビーム整形光学系91からの射出時の光束断面積が必ず小さくなる必要がある。したがって、射出ビームの光強度の最大値よりも小さな光強度をもつ入射ビーム光束は、入射面101を通過した後、収束する。
入射ビーム光束の光強度分布は、光軸対称のガウス分布であるので、ビーム整形光学系91の光軸に近い光束は発散し、光軸から離れるにしたがって光束の状態は発散から収束方向へ変化していく。
一方、入射面101と射出面102がそれぞれ1つのアフォーカル光学系であることから、任意の光線の入射面101との交点における入射面法線ベクトルと、その光線の射出面102との交点における射出面法線ベクトルとは必ず一致しなくてはならない。
それぞれ1つの連続面から構成される入射面101と射出面102とで、入射面法線ベクトルと射出面法線ベクトルが一致する条件は、上述した一次微分値d/dh(SagDiff(h))が、2つの変曲点を持つことである。図12から分かるように、ビーム整形光学系91の一次微分値d/dh(SagDiff(h))は、0<h<D_expにおいて2つの変曲点を有することから、入射面101と射出面102はそれぞれ1つのアフォーカル光学系となる。
以上のように、入射面101と射出面102の曲率半径およびコーニック定数がともに負であり、サグ量の差分SagDiff(h)が、0<h<D_expにおいて常に正で少なくとも1つの変曲点を持つとともにh_infl/D_ent<0.6を満たし、一次微分値d/dh(SagDiff(h))が、2つの変曲点を持つように、ビーム整形光学系91を構成すれば、エネルギー損失が少なくコンパクトな構成で、入射した光の光強度分布をトップハット形状に変換することができる。
なお、以上においては、ビーム整形光学系91は、図9に示す光学特性を有すると説明したが、図13に示す光学特性を有するようにしてもよい。
すなわち、図13に示すように、ビーム整形光学系91の入射瞳半径D_entは4mmとされ、射出瞳半径D_expは3.428mmとされ、上述した1/e2強度点での入射ビーム半径ωは3.578mmとされる。
また、入射面101の曲率半径は-4.513mmであり、入射面101のコーニック定数は-2.600である。さらに、入射面101の各次数の非球面係数は次の通りである。すなわち、4次係数が4.635E-03であり、6次係数が7.086E-05であり、8次係数が-1.956E-05である。また、10次係数が1.473E-06であり、12次係数が-5.709E-08であり、14次係数が9.126E-10である。
一方、射出面102の曲率半径は-6.387mmであり、射出面102のコーニック定数は-1.121である。さらに、射出面102の各次数の非球面係数は次の通りである。すなわち、4次係数が1.473E-03であり、6次係数が1.809E-04であり、8次係数が-4.139E-05である。また、10次係数が8.050E-06であり、12次係数が-6.969E-07であり、14次係数が2.446E-08である。
さらに、ビーム整形光学系91の光軸に沿ったレンズ厚は5.5mmであり、ビーム整形光学系91を構成するレンズの媒質屈折率(d線)は1.5168である。
また、射出瞳径を1に規格化した場合における、ビーム整形光学系91の光軸から高さhにおける入射面101と射出面102のサグ量は、図14に示すようになっている。なお、図14において、縦軸はサグ量を示しており、横軸は光軸からの高さh(但し、0≦h≦D_exp)を示している。また、サグ量は、図8中、右方向(像側方向)、すなわちビーム整形光学系91に入射するレーザビームの進行方向が正とされている。
図14では、曲線C31は、入射面101の各位置におけるサグ量を示しており、曲線C32は射出面102の各位置におけるサグ量を示している。
また、ビーム整形光学系91における、入射面101および射出面102のそれぞれのサグ量Sag1(h)およびサグ量Sag2(h)の差分SagDiff(h)は、図15に示すようになる。なお、図15において、縦軸はサグ量の差分SagDiff(h)を示しており、横軸は光軸からの高さh(但し、0≦h≦D_exp)を示している。また、図15における場合においても、射出瞳径が1に規格化されているものとする。
図15では、サグ量の差分SagDiff(h)は、0<h<D_expにおいて常に正であり、射出瞳径を少し制限すれば、差分SagDiff(h)の変曲点の数は1つになる。
また、差分SagDiff(h)の変曲点のうち、ビーム整形光学系91の光軸からの高さhが最も光軸(高さh=0)に近い変曲点の光軸からの高さh_inflを、入射瞳半径D_entで除算して得られる値h_infl/D_entは0.475<0.6となる。
さらに、ビーム整形光学系91のサグ量の差分SagDiff(h)の一次微分値d/dh(SagDiff(h))は、図16に示すようになる。図16では、一次微分値d/dh(SagDiff(h))は、0<h<D_expにおいて2つの変曲点を有している。
なお、図16において、縦軸は一次微分値d/dh(SagDiff(h))を示しており、横軸はビーム整形光学系91の光軸からの高さhを示している。また、図16における場合においても、射出瞳径が1に規格化されているものとする。
ビーム整形光学系91が図13乃至図16に示した構成とされる場合においても、エネルギー損失が少なくコンパクトな構成で、入射した光の光強度分布をトップハット形状に変換することができる。
以上において説明したビーム整形光学系91を、入射面101が光源22側となり、射出面102が標本12側となるように、照明光の光路上に配置すれば、ビーム整形光学系91はビーム整形ユニット25として機能する。
なお、複数の硝材を張り合わせて1つのレンズ素子からなるビーム整形光学系91を構成し、複数波長に対する同様なビーム整形を可能とすることも勿論可能である。
また、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
11 走査型顕微鏡, 24 ビームエクスパンダ, 25 ビーム整形ユニット, 27 走査ユニット, 28 スキャンレンズ, 29 第2対物レンズ, 30 第1対物レンズ, 61 x走査ミラー, 62 y走査ミラー
Claims (4)
- 観察対象の標本に照射する照明光を射出する光源と、
前記光源からの前記照明光を偏向させて、対物レンズを介して前記照明光を前記標本に照射することで、前記標本上で前記照明光を所定方向に走査させる走査手段と、
前記光源と前記走査手段との間に配置され、前記走査手段による前記照明光の偏向角度によらず、前記照明光により前記対物レンズの瞳が満たされるように、少なくとも一方向に前記照明光のビーム幅を広げるビームエクスパンダと
を備えることを特徴とする走査型顕微鏡。 - 前記光源と前記走査手段との間に配置され、略均一な光強度分布を有するように前記照明光を整形するビーム整形手段をさらに備える
ことを特徴とする請求項1に記載の走査型顕微鏡。 - 前記光源からの前記照明光を平行光に整形するコリメート手段をさらに備え、
前記ビーム整形手段は、前記コリメート手段により平行光とされた、光強度分布がガウス分布である前記照明光を、前記照明光のビーム幅を広げずに、略均一な光強度分布を有する平行光に整形する
ことを特徴とする請求項2に記載の走査型顕微鏡。 - 前記走査手段は、前記標本上で前記照明光を互いに直交する第1の方向および第2の方向に走査させる
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の走査型顕微鏡。
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-
2011
- 2011-01-11 JP JP2011002931A patent/JP2012145687A/ja not_active Withdrawn
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