JP2012143147A - 電源制御装置、及びその電力管理方法 - Google Patents

電源制御装置、及びその電力管理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】発電電力を精度よく予測し、電力需要に対応しつつ発電の際の燃費を向上すること。
【解決手段】廃熱発電システム5の最大供給電力、及び電力コストを算出するとともに、他の電力供給源の最大供給電力、及び電力コストを算出し、需要電力に対し、電力コストの低い電力供給源から優先して最大供給電力の範囲内で電力を供給するように、各電力供給源への要求電力の配分を決定し、各電力供給源は、この決定した要求電力を供給する。
【選択図】図1

Description

本発明は、エンジン等を熱源とし、その熱源の熱エネルギを利用して発電する熱発電機を備えた電源制御装置、及びその電力管理方法に関するものである。
従来、エンジンから排出される排気ガスの熱エネルギを用いて発電する車両用熱発電器が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。この特許文献1に開示されている車両用熱発電器によれば、内燃機関の燃焼ガスの排気通路に熱電変換素子を巻装し、この熱電変換素子に伝えられる熱エネルギを電気エネルギに変換する。
特開平7−12009号公報
上記特許文献1の排気ガスの熱エネルギを用いて発電する装置以外にも、例えば、冷媒の凝縮、及び膨張のランキンサイクルを用いた熱発電機がある。これは、エンジンの冷却水の熱エネルギで冷媒を膨張させ、その膨張による運動エネルギを膨張機で回転エネルギに変えて発電機を駆動して発電する、というものである。このように、従来殆ど捨てられていたエンジンの熱エネルギを用いて、車両の電力を賄うようにすれば、供給電力不足の解消につながるばかりでなく、これまでエンジンの駆動力を利用する発電(エンジン発電)に費やしていた燃料を節約でき、燃費を向上させることができる。
しかしながら、このような熱発電機による熱発電システムは、常に一定の電力を発電するものではない。例えば、エンジンの始動直後等においては、冷却水の水温が低いため発電電力は少なく、逆に、高速走行状態では、冷却水の水温が高いため発電電力は大きくなる。従って、熱発電で車両の需要電力を賄うようにしても、実際には、エンジン発電との併用は不可欠であり、熱発電とエンジン発電とで、どのように発電電力を分担すれば、燃費を向上させることができるかが問題となる。
また、発電電力の分担(配分)を決定する際、燃費向上につながる配分を決定するためには、熱発電システムによる発電電力を精度よく予測しなければならない。ここで、熱発電システムにおける発電電力を予測するには、冷媒ランキンサイクルの内部エネルギから膨張機や熱発電機を駆動する機械エネルギを計算する必要があり、そのためには、車速、外気温、冷却水温等を入力条件として、ランキンサイクルのつりあい計算を行う。
しかしながら、上記入力条件の誤差や冷却水の配管等の予測し難い部分での損失や、各種機器の特性の経時変化等の要因により、実際には、予測した発電電力と実際に発電可能な電力との間に誤差が生じる。その結果、予測した発電電力が実際の最大発電電力よりも少ない場合には、熱エネルギを有効に利用できず燃費向上の効果が減少することになる。その一方、予測した発電電力が実際の最大発電電力よりも多い場合には、膨張機に過大な負荷を与え、ランキンサイクルが維持できなくなる。その結果、膨張機の回転変動が次第に大きくなり、遂には、脱調したり停止したりして発電不可能となってしまう問題がある。
また、熱発電システムには、冷媒ポンプ、ウォーターポンプ、冷却ファン等、電力を消費する補機が存在するため、その補機による消費電力を発電電力から差し引く必要がある。しかしながら、冷却ファン等は、他のシステムと共用するものであるため、そのような補機による消費電力を発電電力から単純に差し引いただけでは、熱発電システムとして、正味どれだけ発電電力を得られるかを正確に把握することができない。また、発電電力が補機の消費電力を下回る場合も想定されるため、その場合の発電電力の扱いも問題となる。
本発明は、上記の問題を鑑みてなされたもので、発電電力を精度よく予測し、電力需要に対応しつつ発電の際の燃費を向上することができる電源制御装置、及びその電力管理方法を提供することを目的とする。
請求項1記載の電源制御装置は、熱源の熱エネルギを利用して発電する熱発電機を含む複数の電力供給源を備える電源制御装置であって、
熱源、又は熱源の熱伝達媒体の温度を検出する温度検出手段と、
温度に基づいて熱発電機の供給可能な最大供給電力、及び電力コストを算出するとともに、他の電力供給源の最大供給電力、及び電力コストを算出する算出手段と、
需要電力に対し、電力コストの低い電力供給源から優先して最大供給電力の範囲内で電力を供給するように、各電力供給源への要求電力の配分を決定する配分決定手段と、を備え、各電力供給源は、要求電力を供給することを特徴とする。
例えば、熱発電機の発電により供給可能な最大供給電力よりも車両の電力需要が多い場合には、エンジン発電等の他の電力供給源と協調して電力を賄う必要がある。一方、熱発電機の最大供給電力に対し電力需要が少ない場合、熱発電のみによって電力を賄うことができるが、不必要な発電は、行き場のない余剰電力を産むだけでなく、エンジンの冷却水の熱エネルギを用いて発電する熱発電機を利用する場合には、エンジンの冷却水温を過度に低下させ、かえって燃費やエミッションの悪化を招くおそれがある。
従って、例えば、エンジンを熱源とし、その熱源の熱エネルギを利用して発電することで燃費向上を図るには、熱発電機の最大供給電力と需要電力とから、発電すべき適切な電力を決定して熱発電機を制御するとともに、エンジン発電等、他の電力供給源への要求電力を適切に決める仕組みが必要である。
そこで、本発明では、上述したように、熱源、又は熱源の熱伝達媒体の温度に基づいて熱発電機の最大供給電力、及び電力コストを算出するとともに、他の電力供給源の最大供給電力、及び電力コストを算出し、需要電力に対し、電力コストの低い電力供給源から優先して最大供給電力の範囲内で電力を供給するように、各電力供給源への要求電力の配分を決定し、各電力供給源は、この要求電力を供給する。
これにより、電力コストが基本的にかからない(ゼロである)熱発電によって電力が賄われるようになるため、電力コストが抑えられる。その結果、電力需要に対応しつつ発電の際の燃費を向上することができる。
請求項2に記載の電源制御装置は、熱源の熱エネルギを利用して発電する熱発電機を含む複数の電力供給源を備える電源制御装置であって、
熱源、又は熱源の熱伝達媒体の温度を検出する温度検出手段と、
温度に基づいて熱発電機の供給可能な最大供給電力、及び電力コストを算出するとともに、他の電力供給源の最大供給電力、及び電力コストを算出する算出手段と、
各電力供給源の電力コストを総計した総電力コストが最小となるように、各電力供給源への要求電力の配分を決定する配分決定手段と、を備え、各電力供給源は、要求電力を供給することを特徴とする。
このように、総電力コストが最小となるように、各電力供給源への要求電力の配分を決定し、各電力供給源において、この要求電力の配分に従って発電することで、電力需要に対応しつつ電力コストを最小に抑えることができる。
請求項3に記載の電源制御装置によれば、算出手段は、熱発電機の単位発電電力に対する、熱発電機による発電時の熱源の燃料消費量の増分を熱発電機の電力コストとして算出することを特徴とする。これにより、熱発電による熱源の燃料消費量の増分を熱発電機の電力コストとすることができる。
請求項4に記載の電源制御装置によれば、熱発電機は、熱源の熱伝達媒体としてエンジンの冷却水を用い、冷却水の熱エネルギで冷媒を膨張させ、その運転エネルギを利用して発電するものであることを特徴とする。これにより、エンジンを冷却するために用いられる冷却水の熱エネルギを利用した発電が可能になる。
請求項5に記載の電源制御装置によれば、算出手段は、冷媒の膨張前の圧力、冷媒の流量、及び冷却水の水温から熱発電機の最大供給電力を算出することを特徴とする。これにより、冷媒の凝縮及び膨張サイクルを用いた熱発電機では、冷媒の膨張前の圧力、冷媒の流量、及び冷媒の膨張に利用できる冷却水の水温から熱発電機の最大供給電力を算出することができる。
請求項6に記載の電源制御装置によれば、算出手段は、
冷却水の水温が冷却水の水温制御の下限値を下回る場合、熱発電機の最大供給電力をゼロと算出し、
冷却水の水温が冷却水の水温制御の下限値を上回る場合、熱発電機の最大供給電力として、冷却水の水温と下限値との差分に略比例した電力を算出することを特徴とする。
このように、冷却水の水温が下限値を下回る場合、熱発電機の最大供給電力をゼロとすることにより、熱発電機から電力供給は無いものとすることができるため、熱発電によって冷却水の水温を過度に低下させないようにすることができる。その結果、燃費やエミッションの悪化を防ぐことができる。また、熱発電機の最大供給電力は、冷却水の水温の上昇に略比例するため、冷却水の水温に基づいて最大供給電力を算出することができる。
請求項7に記載の電源制御装置は、
複数の電力供給源から電力の供給を受ける電源系の電力不足を検出する電力不足検出手段と、
電力不足検出手段において電力不足を検出した時は、水温制御の下限値を下回ることによる熱発電機の供給電力の制限を緩和する供給電力制限緩和手段と、を備えることを特徴とする。
これにより、電力不足時等の非常事態においては、燃費やエミッションの悪化よりも、電力不足によるバッテリ上がりやバス電圧の低下の回避を優先させることができる。
なお、請求項8や請求項9に記載のように、電力不足検出手段は、要求電力が供給電力を上回ることや、電源系のバス電圧が所定の下限電圧を下回ることによって、電力不足を検出することができる。
請求項10に記載の電源制御装置によれば、供給電力制限緩和手段は、冷却水の水温制御の下限値を下げることを特徴とする。これにより、熱発電機の供給電力の制限を緩和することができる。なお、請求項11に記載のように、熱発電機の最大供給電力を別途定めた関数マップ、若しくは熱伝達媒体の内部エネルギ変化に基づいて、供給電力の新たな制限を算出して、制限の緩和を図るようにしてもよい。
請求項12に記載の電源制御装置によれば、算出手段は、熱発電機の最大供給電力、及び電力コストとして、冷却水の水温制御の目標水温を上回る冷却水の熱エネルギにより供給可能な最大供給電力、及び電力コストを算出することを特徴とする。
冷却水の目標水温を上回る熱エネルギは、完全に不要な熱エネルギとなる。従って、この完全に不要な熱エネルギを利用して供給可能な最大供給電力と電力コストを算出することで、電力コストがかからず、燃費やエミッションの悪化を起こすことなく供給可能な最大供給電力とすることができる。
請求項13に記載の電源制御装置は、冷却水の水温を上昇させるための水温上昇制御を実行する水温上昇制御手段を備え、
算出手段は、水温上昇制御によって供給可能な電力に対する、水温上昇制御に必要となる熱源の追加燃料消費量を熱発電機の電力コストに加味することを特徴とする。
例えば、最大供給電力よりも電力需要が多い場合、冷却水の水温を通常よりも上昇させ、その上昇分の熱エネルギを用いて熱発電機によって発電したい場合がある。このような場合、例えば、特開平9−88564号公報に開示されているように、エンジンの点火時期を遅角することで、エンジンの冷却水の水温を上昇させることができる。
そこで、本発明では、上記水温上昇制御を実行する際、エンジン軸出力を所定範囲に保ちながら(点火遅角ではエンジン出力が下がるため、この補償が必要)、水温上昇制御によって供給可能な電力に対する、水温上昇制御に必要となるエンジンの追加燃料消費量を求め、これを電力コストに加味する。これにより、水温上昇制御を実行する際に、電力コストへ反映させることができる。
請求項14に記載の電源制御装置によれば、複数の電力供給源は、複数の蓄電器を含むものであって、
複数の蓄電器の少なくとも1つの蓄電器は、熱発電機にて発電された電力を蓄えるように、熱発電機と第1の電源バスを介して接続され、
他の蓄電器は、第1の電源バスと異なる第2の電源バスに接続され、
第1の電源バスと第2の電源バスとを接続する電源バス接続手段を備え、
電源バス接続手段によって、第1の電源バスと第2の電源バスとの間の電力移動を行うことを特徴とする。これにより、2つの電源バスをフレキシブルに管理、運用することができる。
請求項15に記載の電源制御装置によれば、第1の電源バスは、ハイブリッド電気自動車の動力電源バスであって、熱発電機の電力は、動力電源バスを介してハイブリッド電気自動車の走行用の電力として利用されることを特徴とする。これにより、熱発電機で発電した電力をハイブリッド電気自動車の走行用の電力として利用することができる。
請求項16〜請求項30に記載の電源制御装置の電力管理方法は、請求項1〜請求項15に記載の電源制御装置の作用効果と同様であるため、その説明を省略する。
本発明の実施形態における車両の電気系を示すブロック図である。 第1の実施形態に係わる、廃熱発電システム5の構成図である。 廃熱発電機5cによる最大供給電力と電力コストを算出する算出処理を示すフローチャートである。 車両電源制御手段13において実行される、各電力供給源への要求電力の配分を決定する配分決定処理の前半部分を示すフローチャートである。 車両電源制御手段13において実行される、各電力供給源への要求電力の配分を決定する配分決定処理の後半部分を示すフローチャートである。 廃熱発電機5cの最大供給電力と冷媒圧力、冷媒流量、エンジン冷却水温との関係を示すグラフである。 廃熱発電機5cの電力コストとエンジン冷却水温との関係を示すグラフである。 第1の実施形態の変形例1における車両の電気系を示すブロック図である。 第1の実施形態の変形例1における、2つの電力供給源への要求電力の配分を決定する配分決定処理を示すフローチャートである 第1の実施形態の変形例2における、車両の電気系の電力管理方法を説明するための図である。 水温上昇制御(廃熱増加制御)を実行した場合の熱発電の電力コストとエンジン冷却水温との関係を説明するための図である。 (a)は、下限値(Tw_LL)を(Tw_LL’)へ下げることによって最大供給電力を増す場合を示す図であり、(b)は、別途定めたマップやランキンサイクルのつりあい計算等で水温制限(WTG_MAX)を算出する場合を示す図である。 第1の実施形態の変形例4における、車両の電気系を示すブロック図である。 第1の実施形態の変形例5における、車両の電気系を示すブロック図である。 第1の実施形態の変形例6における、ハイブリッド電気自動車(HV)の電気系を示すブロック図である。 第1の実施形態の変形例6における、ハイブリッド電気自動車(HV)の電気系の構成を簡略化した場合のブロック図である。 第2の実施形態に係わる、廃熱発電システム5の構成図である。 第2の実施形態に係わる、廃熱発電機5cにおける最大供給電力(WTG_MAX)、電力コスト(CTG)、及び負荷電力(LTG)の算出手順、及び廃熱発電機5cによる発電電力の制御手順を示すフローチャートである。 廃熱発電機5cにおける最大供給電力(WTG_MAX)及び電力コスト(CTG)の算出手順の詳細を示すフローチャートである。 冷媒(HFC−134a)のモリエル線図である。 ランキンサイクルの動作点を決定する手順を示すフローチャートである。 (a)は、予測サイクルにおけるモリエル線図上の冷媒状態の行程C→Dを斜辺とする直角三角形CDRであり、(b)は、実機サイクルにおけるモリエル線図上の冷媒状態の行程C’→D’を斜辺とする直角三角形C’D’R’である。 廃熱発電システム5における消費電力(Wcp)の算出手順の流れを示すフローチャートである。
以下、本発明の熱発電装置、電源制御装置、及びその電力管理方法の実施態様について、図面を参照して説明する。なお、本実施形態では、自動車に搭載された熱発電装置を含む電気系における電源制御装置、及びその電力管理方法の適用例について説明するものであるが、自動車に限らず、鉄道車両、船舶、航空機等の熱源を備える移動体にも適用可能である。
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態における車両の電気系を示すブロック図である。同図に示す車両の電気系は、エンジン1、エンジン制御手段2、オルタネータ3、オルタネータ制御手段4、廃熱発電システム5、廃熱発電制御手段6、水温検出手段7、バッテリ8、バッテリ状態検知手段9、バス電圧検出手段10、電流検出手段11、負荷制御手段12、及び車両電源制御手段13によって構成される。
エンジン1は、ガソリンや軽油等を燃料とする内燃機関であり、ベルトによりオルタネータ3に連結されている。オルタネータ3、及び廃熱発電システム5は、電源バスを通じてバッテリ8、及び負荷制御手段12に接続される。負荷制御手段12は、負荷1〜nの給電制御を行うもので、上記給電制御を行うのに必要な操作スイッチ(図示せず)やこの給電制御のための各種センサ(図示せず)を含んでおり、外部入力信号やこれらセンサの出力に応じて自己に属する負荷の出力制御又は断続を行う。
エンジン制御手段2は、エンジン1の制御を行うための制御装置であって、車両電源制御手段13と接続されている。このエンジン制御手段2は、エンジン1の種々の状態を検出するセンサ(図示せず)によって検出されたエンジン回転数等種々の情報を車両電源制御手段13に送信するとともに、車両電源制御手段13からの指令にしたがってエンジン1の出力を制御する。
オルタネータ制御手段4は、オルタネータ3の現在の発電電力や回転数等の情報を車両電源制御手段13に送信する。また、オルタネータ制御手段4は、図示しない車両コントローラから入力される車両制動情報を受け取り、車両制動情報により認識した車両制動量に相当する値にオルタネータ3の発電電力を制御するため、オルタネータ3の界磁電流を増加させて回生制動を行い、必要な車両制動量(回生制動量)を発生することもできる。
上記車両コントローラは、たとえば図示しないブレーキ踏み量センサなどの制動操作手段の操作量に相当する車両制動量を演算し、この車両制動量から上記回生制動量を差し引いた制動量を発生させるべく、図示しない油圧ブレーキ装置の制御部に指令するものである。
また、オルタネータ制御手段4は、回生制動における発電電力の増加量を、オルタネータ3の発電可能(供給可能)な最大電力(最大供給電力値)の範囲内で決定し、かつ、バッテリ8の最大充電可能電力値(最大充電電力値)の範囲内にて設定する。すなわち、オルタネータ制御手段4は、オルタネータ3の発電を制御し、バッテリ8の充放電を制御し、各電気負荷の消費電力を制御する。
車両電源制御手段13は、バッテリ温度、バッテリの入出力電流、及びバッテリ電圧等のバッテリ8の状態を検知するバッテリ状態検知手段9、電源バスの電圧レベルを検出するバス電圧検出手段10、負荷制御手段12への負荷電流を検出する電流検出手段11が接続されている。また、車両電源制御手段13は、多重信号伝送線路を通じて負荷制御手段12に接続されており、この負荷制御手段12と多重通信により双方向に情報を授受する。
車両電源制御手段13は、オルタネータ3、廃熱発電システム5、バッテリ8、電源バス等の状態を監視し、オルタネータ制御手段4、及び廃熱発電制御手段6を通じてオルタネータ3、及び廃熱発電システム5を制御する。オルタネータ3、及び廃熱発電システム5の発電電力は、この車両電源制御手段13からの指令により制御される。
図2に、廃熱発電システム5の構成を示す。この廃熱発電システム5は、冷媒の凝縮及び膨張サイクルを用いた熱発電を行うものである。すなわち、エンジン冷却水の熱エネルギを熱交換器5aによって冷媒に吸収させ、この冷媒は、膨張機5b内でエンジン冷却水の熱エネルギで膨張し、その運動エネルギで廃熱発電機5cを駆動して発電する。これにより、エンジン冷却水の熱エネルギを利用した発電が可能になる。
冷媒ポンプ5eは、膨張機5b及びコンデンサ内の冷媒を循環させるためのポンプであり、冷媒ポンプモータ制御手段5gへ冷媒ポンプ回転数(Np)を送信し、この冷媒ポンプモータ制御手段5gによって制御される。冷媒ポンプモータ制御手段5gは、この冷媒ポンプ回転数(Np)を廃熱発電制御手段6に対して送信する。
圧力センサ5fは、冷媒ポンプ5e入口の冷媒圧力(Ph)を検出し、廃熱発電制御手段6へ送信する。水温検出手段7は、エンジン冷却水温(Tw)を検出し、廃熱発電制御手段6へ送信する。
廃熱発電制御手段6は、発電機制御手段5dへ発電電力指令を送信し、発電機制御手段5dは、この発電電力指令を受けて廃熱発電機5cを制御し、廃熱発電機5cの発電した発電電力を電源バスへ供給する。また、廃熱発電制御手段6は、ウォータポンプモータ制御手段5hへウォータポンプ回転指令を送信し、ウォータポンプモータ制御手段5hは、このウォータポンプ回転指令を受けて電動ウォータポンプを制御する。
次に、車両電源制御手段13により実施される、図1に示した電気系の電力管理について説明する。この電力管理では、電力供給を行う複数の電力供給源(本実施形態では、エンジン1、回生制動装置、バッテリ8、図示しない他電源、及び廃熱発電機5c)における最大供給電力と電力コストを算出し、電気系の需要電力に対し、電力コストの低い電力供給源から優先して最大供給電力の範囲内で電力を供給するように、各電力供給源への要求電力の配分を決定する。この決定された要求電力は、各電力供給源へ送信され、各電力供給源では、この要求電力を供給する。なお、上記電力供給源としての回生制動装置は、回生制動時におけるオルタネータ3とそれを制御するオルタネータ制御手段4とにより構成される。
ここで、電力供給源としてのエンジン1、回生制動装置、バッテリ8、及び他電源における最大発電電力と電力コストの算出方法、及び需要電力の算出方法については、本出願人による特開2004−260908号公報に開示されている車両用電気系の管理方法における算出方法を採用すればよいため、その説明を省略する。本実施形態では、廃熱発電制御手段6において実行される、廃熱発電機5cによる最大供給電力と電力コストを算出する算出処理について、図3に示すフローチャートを用いて説明する。
先ず、ステップ(以下、Sと記す)10では、圧力センサ5fから冷媒ポンプ5e入口の冷媒圧力(Ph)、冷媒ポンプ5eの電動機から冷媒ポンプ回転数(Np)、及び水温検出手段7からエンジン冷却水温(Tw)の各データを収集する。
S20では、冷媒ポンプ回転数(Np)に、吐出容積(Vp)、冷媒密度(ρ)、及び冷媒ポンプ効率(ηp)を乗じて冷媒の質量流量(Gr)を得る。廃熱発電機5cにおける最大供給電力(WTG_MAX)は、冷媒圧力(Ph)、冷媒の質量流量(Gr)、及びエンジン冷却水温(Tw)から推定する。
例えば、図6に示すように、冷媒圧力(Ph)、冷媒の質量流量(Gr)、及びエンジン冷却水温(Tw)の各変数とのマップを予め用意しておき、このマップから発電可能な最大供給電力(WTG_MAX)を求める。このように、冷媒の凝縮及び膨張サイクルを用いた熱発電では、冷媒の膨張前の圧力、冷媒の質量流量、及び冷媒の膨張に利用できるエンジン冷却水の水温から熱発電の最大供給電力を算出することができる。
なお、同図のエンジン冷却水温(Tw)と最大供給電力(WTG_MAX)との関係からわかるように、最大供給電力(WTG_MAX)は、エンジン冷却水温(Tw)の水温制御の下限値を水温制御下限(Tw_LL)とすれば、理論上、エンジン冷却水温(Tw)と水温制御下限(Tw_LL)との差分に略比例した電力となる。従って、次式によって算出するようにしてもよい。なお、次式における変数は、図6に示す通りである。
(数1)
最大供給電力(WTG_MAX)=k×ηTG×(Tw−Tw_LL
これにより、エンジン冷却水の水温に基づいて最大供給電力を算出することができる。なお、エンジン冷却水温(Tw)が水温制御下限(Tw_LL)を下回る場合、最大供給電力(WTG_MAX)をゼロとしてもよい。これにより、廃熱発電機5cからの電力供給は無いものとすることができるため、熱発電によってエンジン冷却水温を過度に低下させないようにすることができる。その結果、燃費やエミッションの悪化を防ぐことができる。
S30では、廃熱発電機5cにおける電力コスト(CTG)を算出する。この電力コスト(CTG)は、次式により算出する。なお、次式における変数は、図7に示す通りである。
(数2)
電力コスト(CTG)=[{k(Tw−a×WTG)−k(Tw)}×F(ω,τ)]/WTG
上記数式の通り、電力コスト(CTG)は、エンジン冷却水温(Tw)の温度制御の制御目標(中心)温度(Tw_M)におけるエンジン1の燃料消費量を基準とし、その消費量からの増分から算出する。すなわち、エンジン冷却水温(Tw)が制御目標温度(Tw_M)であるときの燃料消費量をF(ω,τ)とし、同一の回転数、及び出力トルクでのエンジン冷却水温(Tw)における燃料消費量との比をk(Tw)とした場合、温度変化率は発電電力(WTG)に比例することから、燃料消費量の増分は、上記数式の分子で求められる。従って、この燃料消費量の増分を上記発電電力(WTG)で除することで、電力コスト(CTG)が得られる。
これにより、廃熱発電機5cの単位発電電力に対する、エンジン1の燃料消費量の増分を廃熱発電機5cの電力コスト(CTG)とすることができる。S40では、算出した最大供給電力(WTG_MAX)、電力コスト(CTG)を車両電源制御手段13へ送信する。
なお、上記S20及びS30における最大供給電力(WTG_MAX)、及び電力コスト(CTG)の算出においては、エンジン冷却水の水温制御の制御目標水温(Tw_M)を上回るエンジン冷却水の熱エネルギにより発電し供給可能な最大供給電力、及び電力コストを算出するようにしてもよい。
すなわち、エンジン冷却水の制御目標温度(Tw_M)を上回る熱エネルギは、完全に不要な熱エネルギとなる。従って、この完全に不要な熱エネルギを利用して供給可能な最大供給電力と電力コストを算出することで、電力コストがかからず、燃費やエミッションの悪化を起こすことなく供給可能な最大供給電力とすることができる。
S50では、車両電源制御手段13から要求電力(WTG_rq)を受信し、S60では、実際の発電電力(WTG)が要求電力(WTG_rq)に等しくなるように、廃熱発電機の回転数とトルクを制御する。
続いて、車両電源制御手段13において実行される、各電力供給源への要求電力の配分を決定する配分決定処理について、図4〜5に示すフローチャートを用いて説明する。先ず、図4に示すS110では、車両の電気系全体の電力需要(W)を算出し、S120では、各電力供給源から最大供給電力(WXX_MAX)と電力コスト(CXX)の情報を収集する。
S130では、収集した情報から最も電力コストの安い電力供給源(AA)を抽出し、S140において、電力需要(W)に対して、まず、その電力供給源(AA)の最大供給電力(WAA_MAX)を割り当てる。従って、廃熱発電機5cの電力コストが0の場合は、廃熱発電機5cから優先的に負荷1〜nへ電力を供給するようになる。
S150では、電力供給源(AA)の最大供給電力(WAA_MAX)で電力需要(W)をカバーできるか否かを判定する。ここで、肯定判定される場合、すなわち、電力供給源(AA)の最大供給電力(WAA_MAX)で電力需要(W)をカバーできる場合には、S180へ処理を移行し、否定判定される場合、すなわち、電力供給源(AA)の最大供給電力(WAA_MAX)だけで電力需要(W)をカバーすることができない場合には、S160へ処理を進める。
S180では、電力供給源(AA)への要求供給電力(WAA_rq=W)を決定し、この決定した要求電力(WAA_rq)を電力供給源(AA)へ送信する。これにより、電力供給源(AA)では、実発電電力(WAA)が要求電力(WAA_rq)に等しくなるように電力を供給する。
一方、S160では、電力供給源(AA)への要求電力(WAA_rq=WAA_MAX)を決定し、この決定した要求電力(WAA_rq)を電力供給源(AA)へ送信する。これにより、電力供給源(AA)では、実発電電力(WAA)が要求電力(WAA_rq)に等しくなるように電力を供給する。
S170では、電力供給源(AA)の最大供給電力(WAA_MAX)で賄い切れなかった不足分の要求電力(WD1)を次式により求める。
(数3)
不足分の要求電力(WD1)=電力需要(W)−最大供給電力(WAA_MAX
図5に示すS190では、電力供給源(AA)に次いで電力コストの安い電力供給源(BB)を抽出し、S200では、不足分の要求電力(WD1)に対して、その電力供給源(BB)の最大供給電力(WBB_MAX)を割り当てる。
S210では、電力供給源(BB)の最大供給電力(WBB_MAX)で不足分の要求電力(WD1)をカバーできるか否かを判定する。ここで、肯定判定される場合には、S250へ処理を移行し、否定判定される場合には、S220へ処理を進める。
S250では、電力供給源(BB)への要求電力(WBB_rq=WD1)を決定し、この決定した要求電力(WBB_rq)を電力供給源(BB)へ送信する。これにより、電力供給源(BB)では、実発電電力(WBB)が要求電力(WBB_rq)に等しくなるように電力を供給する。
一方、S220では、電力供給源(BB)への要求電力(WBB_rq=WBB_MAX)を決定し、この決定した要求電力(WBB_rq)を電力供給源(BB)へ送信する。これにより、電力供給源(BB)では、実発電電力(WBB)が要求電力(WBB_rq)に等しくなるように電力を供給する。
S230では、電力供給源(BB)の最大供給電力(WBB_MAX)で賄い切れなかった不足分の要求電力(WD2)を次式により求める。
(数4)
不足分の要求電力(WD2)=電力需要(WD1)−最大供給電力(WBB_MAX
S240では、電力供給源(BB)に次いで電力コストの安い電力供給源(CC)を抽出し、以後、不足分の要求電力(WD2)が賄われるように、電力供給源(CC)から順次、S200〜S250の処理を繰り返し実行する。
S300では、最も電力コストの高い電力供給源(EE)(本実施形態では、電力供給源は5つ)に対して、最大供給電力(WEE_MAX)<不足分の要求電力(WD4)となった場合、最大供給電力(WEE_MAX)≧不足分の要求電力(WD4)となるように、優先度の低い負荷の電力供給を抑えるように制御する。
このように、本実施形態の車両の電気系では、廃熱発電機5cの最大供給電力、及び電力コストを算出するとともに、他の電力供給源の最大供給電力、及び電力コストを算出し、需要電力に対し、電力コストの低い電力供給源から優先して最大供給電力の範囲内で電力を供給するように、各電力供給源への要求電力の配分を決定し、各電力供給源は、この決定した要求電力を供給する。
これにより、電力コストが基本的にかからない(ゼロである)熱発電によって電力が賄われるようになるため、電力コストが抑えられる。これにより、電力需要に対応しつつ発電の際の燃費を向上することができる。
(変形例1)
図8に、本変形例における車両の電気系を示すブロック図を示す。同図に示す車両の電気系は、従来の車両の電気系に廃熱発電システム5、廃熱発電制御手段6、及び水温検出手段7を追加したものである。
本実施例においては、廃熱発電制御手段6が廃熱発電システム5内の廃熱発電機の最大供給電力と電力コストを演算するに加え、同じ電力をオルタネータ3で発電した場合の電力コストを、エンジン制御手段2からの回転数、トルク、エンジン1の燃料消費率をもとに算出し、廃熱発電機の電力コストと比較する。
そして、廃熱発電機の電力コストが安い場合は、廃熱発電機で発電して、電源バスのバス電圧を所定の値以上に保つ。その結果、オルタネータ3での発電は自動的に抑制されるため、廃熱発電機が優先的に要求電力を賄うことになる。仮に、冷却水温が低い等の理由で廃熱発電機の電力コストが高く熱発電による電力を抑制した場合や、最大供給電力が負荷の需要に対して十分でない場合は、バス電圧が低下するのでオルタネータ3の図示しないレギュレータがONしエンジン発電による発電電力を供給することで、バス電圧を所定の値以上に保つ。
次に、本変形例における発熱発電制御手段6において実行される、2つの電力供給源(廃熱発電機とオルタネータ3)への要求電力の配分を決定する配分決定処理について、図9に示すフローチャートを用いて説明する。
先ず、図9に示すS310では、車両の電気系全体の電力需要(W)を算出し、S320では、2つの電力供給源から最大供給電力(WXX_MAX)と電力コスト(CXX)の情報を収集する。
S330では、収集した情報から電力コストの安い方の電力供給源(AA)を抽出し、S340において、電力需要(W)に対して、その電力供給源(AA)の最大供給電力(WAA_MAX)を割り当てる。
S350では、電力供給源(AA)の最大供給電力(WAA_MAX)で電力需要(W)をカバーできるか否かを判定する。ここで、肯定判定される場合には、S390へ処理を移行し、否定判定される場合には、S360へ処理を進める。
S390では、電力供給源(AA)への要求電力(WAA_rq=W)を決定し、この決定した要求電力(WAA_rq)を電力供給源(AA)へ送信する。これにより、電力供給源(AA)では、実発電電力(WAA)が要求電力(WAA_rq)に等しくなるように電力を供給する。
一方、S360では、電力供給源(AA)への要求電力(WAA_rq=WAA_MAX)を決定し、この決定した要求電力(WAA_rq)を電力供給源(AA)へ送信する。これにより、電力供給源(AA)では、実発電電力(WAA)が要求電力(WAA_rq)に等しくなるように電力を供給する。
S370では、電力供給源(AA)の最大供給電力(WAA_MAX)で賄い切れなかった不足分の要求電力(WD1)を次式により求める。
(数5)
不足分の要求電力(WD1)=電力需要(W)−最大供給電力(WAA_MAX
S380では、他方の電力供給源(BB)への要求電力(WBB_rq=WD1)を決定する。なお、最大供給電力(WBB_MAX)<不足分の要求電力(WD1)となった場合には、最大供給電力(WBB_MAX)≧不足分の要求電力(WD1)となるように、優先度の低い負荷の電力供給を抑えるように制御する。
これにより、電力供給源が廃熱発電機と従来のオルタネータ3に限られる場合である場合には、上述した簡易な構成で電力コストを最小にすることができる。
(変形例2)
本実施形態の車両電源制御手段13において実行される、各電力供給源への要求電力の配分を決定する配分決定処理は、需要電力に対し、電力コストの低い電力供給源から優先して最大供給電力の範囲内で電力を供給するように、各電力供給源への要求電力の配分を決定するものであるが、本変形例のように、各電力供給源の電力コストの総計である総電力コストが最小となるように、各電力供給源への要求電力の配分を決定してもよい。
図10は、上述した、本出願人による特開2004−260908号公報に開示されている車両電力管理方法に廃熱発電を供給元として追加したものである。同図に示すように、廃熱発電を追加した場合に関しても、他の電力供給源と同様に、発電可能量(最大供給電力:WTG_MAX)と電費情報(電力コスト:CTG)を出力し、各電力供給源では、各電力供給源の電力コストの総計である総電力コストが最小となるように決定された配分指令に基づいて発電する。これにより、各電力供給源では、要求電力の配分に従って発電することで、電力需要に対応しつつ電力コストを最小に抑えることができる。
(変形例3)
本実施形態の熱発電は、通常は、完全に捨てられている廃熱を利用して発電するものであるが、車両の電気系の電力不足時(すなわち、最大供給電力よりも電力需要が多い場合)には、エンジン冷却水の水温を通常よりも上昇させ、その上昇分の熱エネルギを用いて熱発電機によって発電したい場合がある。このような場合、例えば、特開平9−88564号公報に開示されているように、エンジンの点火時期を遅角することで、エンジン冷却水の水温を上昇させることができる。
そこで、本変形例では、上記水温上昇制御を実行する際、エンジン軸出力を所定範囲に保ったまま、水温上昇制御によって供給可能な電力に対する、水温上昇制御に必要となるエンジンの追加燃料消費量を求め、これを電力コストに加味する。これにより、水温上昇制御を実行する際に、電力コストへ反映させることができる。
なお、この水温上昇制御(廃熱増加制御)における発電電力(WTG)と追加燃料消費量(F_add)との関係は、予めマップ(図11)化、若しくはモデル化しておき、廃熱発電制御手段6に持たせておくことで、エンジン冷却水温(Tw)が低い場合でも、最大供給電力(WTG_MAX)を増やすことができる。また、車両の電力負荷増大に対し、オルタネータ供給だけで不足する場合など、燃料を使ってでも熱発電電力を増加したい場合にも対応することが可能になる。
また、上述したように、車両の電気系の電力不足時、すなわち、最大供給電力よりも電力需要が多い場合のみならず、バッテリ8の残存容量(SOC)が著しく低下した時には、上記水温上昇制御を行うと同時に、冷却水の水温低下による発電制限を緩和(あるいは解除)して発電を行って、バス電圧の低下による機器の動作不良やバッテリ上がりを回避するようにしてもよい。
すなわち、最大発電電力における水温制限{(WTG_MAX)=k×ηTG×(Tw−Tw_LL)}を緩和し、少しでも供給電力を増やすようにする。具体的には、図12(a)に示すように、下限値(Tw_LL)を(Tw_LL’)へ下げることによって最大供給電力を増やしたり、図12(b)に示すように、別途定めたマップやランキンサイクルのつりあい計算等で水温制限(WTG_MAX)を算出したりする。
これにより、電力不足時等の非常事態においては、燃費やエミッションの悪化よりも、電力不足によるバッテリ上がりやバス電圧の低下の回避を優先させることができる。なお、この水温制限の緩和(解除)制御については、車両電源制御手段13から廃熱発電制御手段6への指令や、廃熱発電制御手段6がバス電圧の所定の下限電圧を下回ること、あるいは、要求電力が供給電力を上回ること等を検出することによって起動させればよい。
(変形例4)
図13は、本変形例における車両の電気系を示すブロック図である。本変形例では、同図に示すように、オルタネータ3に接続される電源バス1と、廃熱発電システム5に接続される電源バス2の各々にバッテリ1、バッテリ2を配置し、その電源バス間をDC/DCコンバータ等の異電圧バス接続手段14で接続するものである。
バッテリ2は、廃熱発電システム5の電力コストが略0(ゼロ)の電力を蓄える一方、異電圧バス接続手段14を通じて、電源バス1に電力を供給する。また、本実施例は、車両のアイドルストップに対応し、バッテリ2の放電により、アイドルストップ時の負荷1〜負荷nへの電力供給やエンジン始動時のスタータへの電力供給を行う。
これにより、従来はエンジン発電でバッテリに蓄電していた電力の代わりに、熱発電により電力をアイドルストップ時に融通することができるので、車両の燃費を向上させることができる。
また、電源バス2は電圧の変化も大きくなるので、その影響を電源バス1に伝えないようにするため、異電圧バス接続手段14を備える必要がある。これにより、2つの電源バスをフレキシブルに管理、運用できるため、故障に強い電源システムを構築することができ、また、新たな電力供給源の追加に対しても柔軟に対応できる。なお、バッテリ2はSOCの変化が大きいため、鉛電池よりも劣化しにくいニッケル水素電池やリチウムイオン電池を用いるのが望ましい。
(変形例5)
図14は、本変形例における車両の電気系を示すブロック図である。本変形例は、図8に示した変形例1の構成を電源バス1と電源バス2に分け、異電圧バス接続手段14とバッテリ2、アイドルストップ用のスタータを追加したものである。
基本的には、変形例1と同様の動作であるが、バッテリ2の存在により、電力コストを安くするためのよりフレキシブルな運用が可能になる。例えば、アイドルストップ中などでエンジン冷却水温が低く、熱発電でも電力コストが発生する場合は、予めバッテリ2に蓄電された電力コストが安い電力を供給することが可能である。また、走行中において、エンジン冷却水温が高く熱発電の電力コストが0(ゼロ)の場合は、車両の電力需要以上に発電して余剰電力をバッテリ2に蓄えることにより、トータルでの電力コストをより下げることができる。
(変形例6)
図15は、本変形例におけるハイブリッド電気自動車(HV)における電気系を示すブロック図である。本変形例は、変形例5において説明したバッテリ2が12Vバッテリに対応し、バッテリ1がHV電池に対応し、異電圧バス接続手段14がDC/DCコンバータに対応するもので、その動作は変形例5と同様である。
このように、廃熱発電機に接続される電源バスをHV電池の大電力バスに接続することで、熱発電による電力を走行用の電力として利用することができる。また、大容量のHV電池を活用し、車両の使用状況や条件に応じたよりフレキシブルな発電運用が可能になり、ハイブリッド電気自動車(HV)の燃費をさらに向上することができる。図16は、図15の電気系の構成を簡略化した場合のブロック図である。
(第2の実施形態)
第2の実施形態は、第1の実施形態によるものと共通するところが多いので、以下、共通部分についての詳しい説明は省略し、異なる部分を重点的に説明する。上述した、第1実施形態では、廃熱発電機5cによる最大供給電力(WTG_MAX)を算出する際、図6に示したように、冷媒圧力(Ph)、冷媒の質量流量(Gr)、及びエンジン冷却水温(Tw)の各変数とのマップを予め用意しておき、このマップから発電可能な最大供給電力(WTG_MAX)を求めている。
これに対し、本実施形態では、廃熱発電機5cによる最大供給電力(WTG_MAX)を算出する際、冷媒のランキンサイクルのつりあい計算、及び冷媒圧力の実測による補正を行うことで、高精度に最大供給電力(WTG_MAX)を算出することを特徴とするものである。
図17に、本実施形態における廃熱発電システム5の構成を示す。本実施形態の廃熱発電システム5では、膨張機5bの入口における冷媒(空調装置に用いられる冷媒)圧力(Pex_in)及び出口における冷媒圧力(Pex_out)を検出する圧力センサ5i、5jを備えている。このように、実際に冷媒の膨張又は/及び凝縮時の圧力を検出する圧力センサ5i、5jを備えることで、後述する発電電力の予測値等について、実測による補正を行うことができる。この圧力センサ5i、5jの検出信号は、廃熱発電制御手段6に出力される。
図17に示す冷却ファン5kは、他の車載システムと共用されるもので、同図に示す冷却ファン制御手段を介して負荷制御手段12から電源供給を受ける。また、冷却ファン5kは、冷却ファン制御手段によってその動作が制御される。なお、冷却ファン制御手段は、廃熱発電制御手段6からの指令を受けて制御する。
次に、車両電源制御手段13により実施される電気系の電力管理について説明する。この電力管理では、電力供給を行う複数の電力供給源(本実施形態では、エンジン1、回生制動装置、バッテリ8、図示しない他電源、及び廃熱発電機5c)における最大供給電力と電力コストを算出し、図10に示したように、各電力供給源の電力コストの総計である総電力コストが最小となるように、各電力供給源への要求電力の配分を決定する。
なお、この配分決定の際、各電力供給源の電力コストを比較して、廃熱発電機5cの電力コストが他の電力供給源よりも安い場合には、廃熱発電機5cによる最大供給可能電力の範囲内で廃熱発電機5cによる発電電力が優先的に供給されるように廃熱発電機5cへの要求電力の配分を決定する。これにより、燃費向上につながる要求電力の配分を決定することが期待できる。
また、配分決定の際、廃熱発電機5cの電力負荷の優先度を他の電力負荷よりも高く設定するとよい。これにより、熱発電の起動を優先し、熱発電を実現することができる。廃熱発電機5cは、通常、電力コストがゼロ(0)なので優先的に発電しているが、冷間始動後等で廃熱発電機5cが起動していない時に電力不足が生じ電力負荷の制御が必要になる場合でも、冷媒ポンプ、電動ウォータポンプ等の熱発電機を起動するための補機類の動作電力を確保し、熱発電を起動させることができる。
ここで、電力供給源としてのエンジン1、回生制動装置、バッテリ8、及び他電源における最大発電電力と電力コストの算出方法、需要電力の算出方法、及び要求電力の配分の決定方法については、本出願人による特開2004−260908号公報に開示されている車両用電気系の管理方法における算出方法を採用すればよいため、その説明を省略する。
以下、廃熱発電制御手段6において実行される、廃熱発電機5cによる発電可能量(最大供給電力:WTG_MAX)、電費情報(電力コスト:CTG)、及び負荷電力(LTG)の算出手順、及び廃熱発電機5cによる発電電力の制御手順について、図18に示すフローチャートを用いて説明する。
先ず、S10aでは、現在の車両の状態から廃熱発電機5cの最大供給電力(WTG_MAX)及び電力コスト(CTG)を算出する。廃熱発電機5cは、従来捨てられていた熱エネルギを用いて発電しているので、電力コスト(CTG)は基本的に0(ゼロ)であるが、第1の実施形態の図7に示すように、冷却水温の低下にともなう燃料消費の増加分に応じた電力コストを定義してもよい。
S20aでは、最大供給電力(WTG_MAX)が0(ゼロ)に満たないか否か(負の値であるか否か)、すなわち、エンジン1が始動直後である、或いは廃熱発電機5cが起動直後であるため、廃熱発電機5cが発電できない状態であるか否かを判定する。ここで、肯定判定される場合には、S30aに処理を進め、否定判定される場合には、S31aに処理を進める。
S30aでは、負の値を示す最大供給電力(WTG_MAX)の絶対値を負荷電力(LTG)とするとともに、最大供給電力(WTG_MAX)を0(ゼロ)とする。これにより、廃熱発電機5cによる発電電力が後述する補機の消費電力を下回る場合、これを電力負荷として取り扱うことができる。一方、S31aでは、負荷電力(LTG)を0(ゼロ)とする。
S40aでは、車両電源制御手段13に最大供給電力(WTG_MAX)、電力コスト(CTG)、負荷電力(LTG)を送信する。これを受けて、車両電源制御手段13では、電力負荷の需要、及びオルタネータ3やバッテリ8等の他の電力供給源からの最大供給電力及び発電コストから各電力供給源の発電分担を決定し、各電力供給源に対する要求電力を送信する。これにより、電力負荷が必要とする負荷要求電力を加味して要求電力の配分を決定することができる。
このように、最大供給電力(WTG_MAX)が0(ゼロ)に満たない場合、負の値を示す最大供給電力(WTG_MAX)の絶対値を示す負荷電力(LTG)を車両電源制御手段13に送信することで、車両電源制御手段13では、廃熱発電機5cを負荷の一つとして扱うことができる。
S50aでは、廃熱発電制御手段6では、車両電源制御手段13からの廃熱発電機5cに対する要求電力(WTG_rq)を受信し、S60aでは、廃熱発電機5cの実発電電力(WTG)が要求電力(WTG_rq)に等しくなるように、冷媒ポンプ5eの回転数(Np)廃熱発電機5cの回転数とトルクを制御する。
なお、この要求電力(WTG_rq)は、上述したように、廃熱発電機5cによる最大供給可能電力の範囲内で廃熱発電機5cによる発電電力が優先的に供給されるように配分されたものであり、廃熱発電制御手段6は、その範囲内で発電するように廃熱発電機5cの回転数とトルクを制御する。
続いて、図18のS10aにおける最大供給電力(WTG_MAX)及び電力コスト(CTG)の算出手順の詳細について、図19を用いて説明する。図19に示すS410では、車速(Vv)、外気温(Ta)、廃熱発電機5cの回転数(Ng)、エンジン冷却水温(Tw)、エンジン回転数(Ne)、電動ウォータポンプの回転数(Nwp)、冷媒ポンプ5eの回転数(Np)、及び冷媒の流量を制御する冷媒ポンプ5e入口における冷媒圧力の実測値(Pp_in)を取得する。
S420では、エンジン回転数(Ne)と電動ウォータポンプの回転数(Nwp)からエンジン冷却水の冷却水流量(Fw)を算出する。このように、エンジン冷却水の冷却水流量(Fw)については、電動ウォータポンプの回転数(Nwp)から冷却水の流量を取得することができる。
また、外気温(Ta)、冷媒ポンプ5e入口における冷媒圧力の実測値(Pp_in)から冷媒密度(ρ)を算出し、これに冷媒ポンプ5eの回転数(Np)、吐出容積(vp)、ポンプ効率(ηp)を乗じて、冷媒の質量流量(Gr)を算出する。
S430では、上述したS410及びS420にて取得・算出した諸量から、図20に示す冷媒(例えば、HFC−134a)のランキンサイクル(A→B→C→D→A→・・・)の定常状態をつりあい計算によって求める。これにより、各状態における冷媒圧力とエンタルピー(内部エネルギ)を予測することができる。
図21に、その具体的な手順を示す。なお、つりあい計算の手法そのものは周知の技術であるため、以下、図21に示すS431〜S438の手順を簡単に説明する。先ず、S431では、初期条件の設定を行う。すなわち、冷媒ポンプ5e入口における冷媒温度の予測値(Tp_in)として外気温(Ta)+α(例えば5[℃]程度)とし、冷媒ポンプ5e入口における冷媒圧力の予測値(Pp_in)として冷媒ポンプ5e入口における冷媒圧力の実測値(Pp_in’)とする設定を行う。この設定した初期条件に基づいて、図20に示すモリエル線図における仮のAの位置「A(1)」を算出する。
S432では、エンジン冷却水温(Tw)、及び冷媒の質量流量(Gr)からエントロピーが等しい条件でサイクルA(1)からサイクルBへ向かう行程(すなわち、冷媒ポンプ5eによる冷媒の加圧行程)の計算を行い、冷媒ポンプ5e出口における冷媒圧力の予測値(Pp_out)を計算する。そして、図20に示すモリエル線図におけるBの位置を算出する。
S433では、エンジン冷却水の冷却水流量(Fw)と外気温(Tw)から冷媒への伝達(投入)熱量を計算する。このように、エンジン冷却水の冷却水流量(Fw)と外気温(Tw)から冷媒への伝達熱量を計算することで、実際の伝達熱量との予測誤差を小さくすることが可能となる。
また、S433では、膨張機5b入口における冷媒圧力の予測値(Pex_in)と冷媒ポンプ5e出口における冷媒圧力の予測値(Pp_out)とは略等しいものとして、サイクルBからサイクルCへ向かう行程(すなわち、熱交換器5aによる加熱・気化行程)の計算を行い、図20に示すモリエル線図におけるCの位置を算出する。
S434では、膨張機5b出口における冷媒圧力の予測値(Pex_out)と冷媒ポンプ5e入口における冷媒圧力の予測値(Pp_in)とは略等しいものとして、エントロピーが等しい条件でサイクルCからサイクルDへ向かう行程(すなわち、膨張機5bによる膨張行程)の計算を行い、図20に示すモリエル線図におけるDの位置を算出する。
S435では、車速(Vv)、及び外気温(Tw)からコンデンサの放熱熱量を計算し、サイクルDからA(2)へ向かう行程(すなわち、コンデンサによる凝縮・放熱行程)の計算を行い、図20に示すモリエル線図におけるA(2)の位置を算出する。
これにより、車速(Vv)からコンデンサの周辺を流れる気体(空気)の流速を取得し、この空気の流速と冷媒から放熱される前の冷媒の温度に基づいて、放熱熱量を計算することができる。
S436では、図20に示すモリエル線図におけるA(1)の位置とA(2)の位置とが略一致するか否かを判定する。ここで、肯定判定される場合には、S438においてA(1)の位置をAとして確定して本処理を終了し、否定判定される場合には、S437において、A(2)の位置をA(1)の位置とした後、A(1)の位置とA(2)の位置とが略一致するまで、S432〜S436の処理を繰り返し行う。
これにより、入力条件におけるランキンサイクルの動作点が決定され、冷媒の状態や各種性能を予測することができるようになる。廃熱発電電力の入力となる膨張機5bの機械的な出力の予測値(Wex)は、図20に示すモリエル線図における膨張機5bの入口と出口の冷媒のエンタルピーの予測値の差(ΔHex(=Hex_in−Hex_out))に冷媒の質量流量(Gr)と膨張機効率(ηex)を乗じることで予測する。
また、これと同様の原理で、サイクルAからBへ向かう行程、つまり、冷媒ポンプ5eによる冷媒の加圧行程において、冷媒ポンプ5eが消費する冷媒ポンプ入力電力(Wp)も予測できる。これにより、冷媒圧力とエンタルピーの予測結果から、消費電力を予測することができる。
図19のS440では、膨張機5b入口及び出口における冷媒圧力の実測値(Pex_in’)、(Pex_out’)を取得する。S450では、S430にて予測した膨張機5bの機械出力(Wex)、膨張機5b入口及び出口における冷媒圧力の予測値及び実測値(Pex_in)、(Pex_out)、(Pex_in’)、(Pex_out’)から膨張機5bの出力補正係数(Aw)を算出する。
ここで、膨張機5bの出力補正係数(Aw)の算出方法について、図20及び図22を用いて説明する。図20において、つりあい計算から予測したサイクルは、破線で示した(A→B→C→D→A→・・・)のように推移する。このサイクルのうち、A→Bは、冷媒ポンプ5eによる冷媒の加圧行程を示し、B→Cは、熱交換器5aによる加熱・気化行程を示している。また、C→Dは、膨張機5bによる膨張行程を示し、D→Aは、コンデンサによる凝縮・放熱行程を示している。一方、実機のサイクルは、図20において実線で示した(A’→B’→C’→D’→A’→・・・)のように推移する、とする。
廃熱発電機5cの発電電力の予測値(WTG)は、次式に示すように、膨張機5bの機械出力の予測値(Wex)に廃熱発電機5cの発電効率(η)を乗じたものから、廃熱発電システム5における消費電力(Wcp)の差をとったものとなる。また、膨張機5bの機械出力の予測値(Wex)は、膨張機5bの入口と出口の冷媒のエンタルピーの予測値の差(ΔHex)に冷媒の質量流量(Gr)と膨張機効率(ηex)を乗じたものである。
(数6)
TG=Wex×η−Wcp={(1/3.6)×ΔHex×Gr×ηex}−Wcp
また、廃熱発電機5cの発電電力の補正値(WTG’)は、上記数式から次式のように示される。なお、次式においては、膨張機5bの機械出力の補正値(Wex’)、膨張機5bの入口と出口の冷媒のエンタルピーの差の補正値(ΔHex’)である。
(数7)
TG’=Wex’×η−Wcp={(1/3.6)×ΔHex’×Gr×ηex}−Wcp=Wex×(Wex’/Wex)×η−Wcp
ここで、膨張機5bの機械出力の予測値(Wex)に予測サイクルと実機のサイクルとの間のエンタルピー差の比を乗じれば、実機の冷媒状態に合った正確な膨張機出力を算出できる。
なお、実機のサイクルの膨張機5bの入口と出口の冷媒のエンタルピーの補正値の差(ΔHex’)について直接計測することは困難であるが、膨張機5bの入口と出口の圧力を計測することで、(ΔHex’/ΔHex)を推定することができる。
すなわち、図22(a)に示すように、予測サイクルにおけるモリエル線図上の冷媒状態の行程C→Dを斜辺とする直角三角形CDRと、図22(b)に示すように、実機サイクルにおけるモリエル線図上の冷媒状態の行程C’→D’を斜辺とする直角三角形C’D’R’を考える。
この二つの三角形の斜辺CD及びC’D’は、図20において、等エントロピー線上に沿って推移しているので、両者は略平行である(CD//C’D’)とみなすことができ、二つの直角三角形CDRとC’D’R’はほぼ相似である。従って、図22における水平方向の辺の長さの比と垂直方向の辺の長さの比は等しいことから、次式に示すように、エンタルピー差の比を対数軸上の冷媒圧力の比に置換することができる。
(数8)
Aw=(ΔHex’/ΔHex)=(log10Pex_in’−log10Pex_out’)/(log10Pex_in−log10Pex_out)=log10(Pex_in’/Pex_out’)/log10(Pex_in/Pex_out)
このようにして、膨張機5bの出力補正係数(Aw)を取得する。S460では、廃熱発電システム5における消費電力(Wcp)を、冷媒ポンプ5eが消費する冷媒ポンプ入力電力(Wp)とその他の補機消費電力(Wc)の和から計算する。この廃熱発電システム5における消費電力(Wcp)の算出方法について、図23を用いて説明する。
図23に示すS461では、冷媒ポンプ5eが消費する冷媒ポンプ入力電力(Wp)を取得する。S462では、冷媒ポンプ5e以外の補機を抽出し、廃熱発電制御手段6からのみ指令を受けて動作しているか否かを判定する。ここで、肯定判定される場合にはS463にて、その補機の消費電力(Wci:i=1〜n)を取得する。一方、否定判定される場合にはS464にて、その補機の消費電力(Wci:i=1〜n)を0(ゼロ)とする。
これは、廃熱発電だけでなく他の目的でも使用される補機(例えば、冷却ファン5kは、車内空調装置の運転時にも動作する)も存在するため、S462において、廃熱発電のために消費する電力かどうかを判定し、肯定判定の場合は、その分の消費電力を発電電力から減算するために計上する。S465では、廃熱発電電力から減算する全ての補機の消費電力(Wcp)を算出する。
廃熱発電システム5における消費電力(Wcp)が得られると、図19に示すS470では、次式に示すように、膨張機5bの機械出力の予測最大値(Wex_MAX)、膨張機5bの出力補正係数(Aw)、廃熱発電機5cの発電効率(η)、廃熱発電システム5における消費電力(Wcp)から、廃熱発電機5cの廃熱発電機5cの最大供給電力(WTG_MAX)を得る。
(数9)
TG_MAX=Wex_MAX×Aw×η−Wcp_MAX
このように、廃熱発電制御手段6からのみ指令を受けて動作している補機による最大消費電力(Wcp_MAX)分を差し引く補正を行うことで、実機の冷媒状態を反映した正確な最大供給電力を予測することが可能になる。
なお、上記数式9に示すように、最大供給電力(WTG_MAX)は、廃熱発電システム5における消費電力(Wcp)から差し引いて算出しているが、廃熱発電システム5における消費電力(Wcp)を差し引かずに、負荷電力(LTG)として車両電源制御手段13に送信するようにしてもよい。
この場合、廃熱発電システム5の正味発電量の把握と管理は、車両電源制御手段13の中で行われることになるが、発電量が十分でない場合も含め、全て電力供給と需要のバランスを車両電源制御手段13で一元管理できるというメリットがある。
(変形例7)
本実施形態におけるつりあい計算によるランキンサイクルの予測は、収束計算となるため計算処理の負荷が大きく、リアルタイムでの計算が困難であることが予想される。このような場合は、つりあい計算の計算結果をマップ化し、そのマップをメモリ等の記憶手段に記憶しておき、このマップを用いて予測するようにしてもよい。
(変形例8)
膨張機5b出口における冷媒圧力(Pex_out’)と冷媒ポンプ5e入口における冷媒圧力(Pp_in’)とは、略等しくなることが明らかであるので、図17の圧力センサ5jを備えずに、膨張機5b出口における冷媒圧力(Pex_out’)を冷媒ポンプ5e入口における冷媒圧力(Pp_in’)としてもよい。また、予測精度をより高めたい場合は、サイクル行程D→Aのコンデンサの圧損について、計算或いはマップを参照して冷媒ポンプ5e入口における冷媒圧力(Pp_in’)に加えて膨張機5b出口における冷媒圧力(Pex_out’)としてもよい。
(変形例9)
本実施形態では、各電力供給源の電力コストの総計である総電力コストが最小となるように、各電力供給源への要求電力の配分を決定するものであるが、第1実施形態のように、電気系の需要電力に対し、電力コストの低い電力供給源から優先して最大供給電力の範囲内で電力を供給するように、各電力供給源への要求電力の配分を決定するようにしてもよい。
(変形例10)
本実施形態の熱発電システムにおいても、第1の実施形態の変形例3で説明したように、車両の電気系の電力不足時には、エンジン冷却水の水温を通常よりも上昇させ、その上昇分の熱エネルギを用いて熱発電機によって発電するようにしてもよい。
(変形例11)
本実施形態の熱発電システムにおいても、第1の実施形態の変形例4(図13)で説明したように、オルタネータ3に接続される電源バス1と、廃熱発電システム5に接続される電源バス2の各々にバッテリ1、バッテリ2を配置し、その電源バス間をDC/DCコンバータ等の異電圧バス接続手段14で接続するようにしてもよい。
(変形例12)
本実施形態の熱発電システムにおいても、第1の実施形態の変形例6(図15)で説明したように、廃熱発電機5cに接続される電源バスをHV電池の大電力バスに接続するようにしてもよい。これにより、熱発電による電力を走行用の電力として利用することができる。また、大容量のHV電池を活用し、車両の使用状況や条件に応じたよりフレキシブルな発電運用が可能になり、ハイブリッド電気自動車(HV)の燃費をさらに向上することができる。
1 エンジン
2 エンジン制御手段
3 オルタネータ
4 オルタネータ制御手段
5 廃熱発電システム
5a 熱交換器
5b 膨張機
5c 廃熱発電機
5d 発電機制御手段
5e 冷媒ポンプ
5f、5i、5j 圧力センサ
5g 冷媒ポンプモータ制御手段
5h ウォータポンプモータ制御手段
5k 冷却ファン
6 廃熱発電制御手段
7 水温検出手段
8 バッテリ
9 バッテリ状態検知手段
10 バス電圧検出手段
11 電流検出手段
12 負荷制御手段
13 車両電源制御手段

Claims (30)

  1. 熱源の熱エネルギを利用して発電する熱発電機を含む複数の電力供給源を備える電源制御装置であって、
    前記熱源、又は前記熱源の熱伝達媒体の温度を検出する温度検出手段と、
    前記温度に基づいて前記熱発電機の供給可能な最大供給電力、及び電力コストを算出するとともに、他の電力供給源の最大供給電力、及び電力コストを算出する算出手段と、
    需要電力に対し、前記電力コストの低い電力供給源から優先して前記最大供給電力の範囲内で電力を供給するように、前記各電力供給源への要求電力の配分を決定する配分決定手段と、を備え、
    前記各電力供給源は、前記要求電力を供給することを特徴とする電源制御装置。
  2. 熱源の熱エネルギを利用して発電する熱発電機を含む複数の電力供給源を備える電源制御装置であって、
    前記熱源、又は前記熱源の熱伝達媒体の温度を検出する温度検出手段と、
    前記温度に基づいて前記熱発電機の供給可能な最大供給電力、及び電力コストを算出するとともに、他の電力供給源の最大供給電力、及び電力コストを算出する算出手段と、
    前記各電力供給源の電力コストを総計した総電力コストが最小となるように、前記各電力供給源への要求電力の配分を決定する配分決定手段と、を備え、
    前記各電力供給源は、前記要求電力を供給することを特徴とする電源制御装置。
  3. 前記算出手段は、前記熱発電機の単位発電電力に対する、前記熱発電機による発電時の前記熱源の燃料消費量の増分を前記熱発電機の電力コストとして算出することを特徴とする請求項1又は2記載の電源制御装置。
  4. 前記熱発電機は、前記熱源の熱伝達媒体としてエンジンの冷却水を用い、前記冷却水の熱エネルギで冷媒を膨張させ、その運転エネルギを利用して発電するものであることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の電源制御装置。
  5. 前記算出手段は、前記冷媒の膨張前の圧力、前記冷媒の流量、及び前記冷却水の水温から前記熱発電機の最大供給電力を算出することを特徴とする請求項4記載の電源制御装置。
  6. 前記算出手段は、
    前記冷却水の水温が前記冷却水の水温制御の下限値を下回る場合、前記熱発電機の最大供給電力をゼロと算出し、
    前記冷却水の水温が前記冷却水の水温制御の下限値を上回る場合、前記熱発電機の最大供給電力として、前記冷却水の水温と前記下限値との差分に略比例した電力を算出することを特徴とする請求項4又は5記載の電源制御装置。
  7. 前記複数の電力供給源から電力の供給を受ける電源系の電力不足を検出する電力不足検出手段と、
    前記電力不足検出手段において電力不足を検出した時は、前記水温制御の下限値を下回ることによる前記熱発電機の供給電力の制限を緩和する供給電力制限緩和手段と、を備えることを特徴とする請求項6記載の電源制御装置。
  8. 前記電力不足検出手段は、要求電力が供給電力を上回ることを検出することを特徴とする請求項7記載の電源制御装置。
  9. 前記電力不足検出手段は、前記電源系のバス電圧が所定の下限電圧を下回ることを検出することを特徴とする請求項7記載の電源制御装置。
  10. 前記供給電力制限緩和手段は、前記冷却水の水温制御の下限値を下げることを特徴とする請求項7〜9の何れか1項に記載の電源制御装置。
  11. 前記供給電力制限緩和手段は、前記熱発電機の最大供給電力を別途定めた関数マップ、若しくは前記熱伝達媒体の内部エネルギ変化に基づいて、前記供給電力の新たな制限を算出することを特徴とする請求項7〜10の何れか1項に記載の電源制御装置。
  12. 前記算出手段は、前記熱発電機の最大供給電力、及び電力コストとして、前記冷却水の水温制御の目標水温を上回る前記冷却水の熱エネルギにより供給可能な最大供給電力、及び電力コストを算出することを特徴とする請求項4又は5記載の電源制御装置。
  13. 前記冷却水の水温を上昇させるための水温上昇制御を実行する水温上昇制御手段を備え、
    前記算出手段は、前記水温上昇制御によって供給可能な電力に対する、前記水温上昇制御に必要となる前記熱源の追加燃料消費量を前記熱発電機の電力コストに加味することを特徴とする請求項4〜12の何れか1項に記載の電源制御装置。
  14. 前記複数の電力供給源は、複数の蓄電器を含むものであって、
    前記複数の蓄電器の少なくとも1つの蓄電器は、前記熱発電機にて発電された電力を蓄えるように、前記熱発電機と第1の電源バスを介して接続され、
    他の蓄電器は、前記第1の電源バスと異なる第2の電源バスに接続され、
    前記第1の電源バスと前記第2の電源バスとを接続する電源バス接続手段を備え、
    前記電源バス接続手段によって、前記第1の電源バスと前記第2の電源バスとの間の電力移動を行うことを特徴とする請求項1〜13の何れか1項に記載の電源制御装置。
  15. 前記第1の電源バスは、ハイブリッド電気自動車の動力電源バスであって、
    前記熱発電機の電力は、前記動力電源バスを介して前記ハイブリッド電気自動車の走行用の電力として利用されることを特徴とする請求項14記載の電源制御装置。
  16. 熱源の熱エネルギを利用して発電する熱発電機を含む複数の電力供給源を備える電源制御装置の電力管理方法であって、
    前記熱源、又は前記熱源の熱伝達媒体の温度を検出し、
    前記温度に基づいて前記熱発電機の供給可能な最大供給電力、及び電力コストを算出するとともに、他の電力供給源の最大供給電力、及び電力コストを算出し、
    需要電力に対し、前記電力コストの低い電力供給源から優先して前記最大供給電力の範囲内で電力を供給するように、前記各電力供給源への要求電力の配分を決定し、
    前記各電力供給源は、前記要求電力を供給することを特徴とする電源制御装置の電力管理方法。
  17. 熱源の熱エネルギを利用して発電する熱発電機を含む複数の電力供給源を備える電源制御装置における電力管理方法であって、
    前記熱源、又は前記熱源の熱伝達媒体の温度を検出し、
    前記温度に基づいて前記熱発電機の供給可能な最大供給電力、及び電力コストを算出するとともに、他の電力供給源の最大供給電力、及び電力コストを算出し、
    前記各電力供給源の電力コストを総計した総電力コストが最小となるように、前記各電力供給源への要求電力の配分を決定し、
    前記各電力供給源は、前記要求電力を供給することを特徴とする電源制御装置の電力管理方法。
  18. 前記熱発電機の電力コストは、前記熱発電機の単位発電電力に対する、前記熱発電機による発電時の前記熱源の燃料消費量の増分として算出されることを特徴とする請求項16又は17記載の電源制御装置の電力管理方法。
  19. 前記熱発電機は、前記熱源の熱伝達媒体としてエンジンの冷却水を用い、前記冷却水の熱エネルギで冷媒を膨張させ、その運転エネルギを利用して発電するものであることを特徴とする請求項16〜18の何れか1項に記載の電源制御装置の電力管理方法。
  20. 前記熱発電機の最大供給電力は、前記冷媒の膨張前の圧力、前記冷媒の流量、及び前記冷却水の水温から算出されることを特徴とする請求項19記載の電源制御装置の電力管理方法。
  21. 前記熱発電機の最大供給電力は、
    前記冷却水の水温が前記冷却水の水温制御の下限値を下回る場合にゼロとし、
    前記冷却水の水温が前記冷却水の水温制御の下限値を上回る場合、前記冷却水の水温と前記下限値との差分に略比例した電力とすることを特徴とする請求項19又は20記載の電源制御装置の電力管理方法。
  22. 前記複数の電力供給源から電力の供給を受ける電源系の電力不足を検出した時は、前記水温制御の下限値を下回ることによる前記熱発電機の供給電力の制限を緩和することを特徴とする請求項21記載の電源制御装置の電力管理方法。
  23. 前記要求電力が供給電力を上回るときに前記電力不足を検出することを特徴とする請求項22記載の電源制御装置の電力管理方法。
  24. 前記電源系のバス電圧が所定の下限電圧を下回るときに前記電力不足を検出することを特徴とする請求項22記載の電源制御装置の電力管理方法。
  25. 前記冷却水の水温制御の下限値を下げることによって、前記供給電力の制限を緩和することを特徴とする請求項22〜24の何れか1項に記載の電源制御装置の電力管理方法。
  26. 前記熱発電機の最大供給電力を別途定めた関数マップ、若しくは前記熱伝達媒体の内部エネルギ変化に基づいて、前記供給電力の新たな制限を算出することを特徴とする請求項22〜25の何れか1項に記載の電源制御装置の電力管理方法。
  27. 前記熱発電機の最大供給電力、及び電力コストは、前記冷却水の水温制御の目標水温を上回る前記冷却水の熱エネルギにより供給可能な最大供給電力、及び電力コストであることを特徴とする請求項19又は20記載の電源制御装置の電力管理方法。
  28. 前記冷却水の水温を上昇させるための水温上昇制御を実行する際、前記水温上昇制御によって供給可能な電力に対する、前記水温上昇制御に必要となる前記熱源の追加燃料消費量を前記熱発電機の電力コストに加味することを特徴とする請求項19〜27の何れか1項に記載の電源制御装置の電力管理方法。
  29. 前記複数の電力供給源は、複数の蓄電器を含むものであって、
    前記複数の蓄電器の少なくとも1つの蓄電器は、前記熱発電機にて発電された電力を蓄えるように、前記熱発電機と第1の電源バスを介して接続され、
    他の蓄電器は、前記第1の電源バスと異なる第2の電源バスに接続され、
    前記第1の電源バスと前記第2の電源バスとを接続する電源バス接続部によって、前記第1の電源バスと前記第2の電源バスとの間の電力移動を行うことを特徴とする請求項16〜28の何れか1項に記載の電源制御装置の電力管理方法。
  30. 前記第1の電源バスは、ハイブリッド電気自動車の動力電源バスであって、
    前記熱発電機の電力は、前記動力電源バスを介して前記ハイブリッド電気自動車の走行用の電力として利用されることを特徴とする請求項29記載の電源制御装置の電力管理方法。
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