JP2012142665A - 振動デバイス、および電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】比較的簡単かつ安価に、所望の振動特性を得ることができる振動体を用いた振動デバイスおよび電子機器を提供すること。
【解決手段】振動体2は、基部27と、該基部から延出する3つの振動腕28、29、30と、該振動腕上に設けられた圧電体素子22、23、24とを有し、該圧電体素子は、該振動腕上に設けられた第1の電極層221、231、241と、該第1の電極層上に設けられた圧電体層222、232、242と、該圧電体層上に設けられた第2の電極層223、233、243とを備え、これらの層のうちの少なくとも1つの層には、その厚さ方向に貫通する微細な複数の孔が形成され、これにより、該圧電体素子の振動特性が調整されている。
【選択図】図4

Description

本発明は、振動体を有する振動デバイス、および電子機器に関するものである。
水晶発振器等の振動デバイスとしては、複数の振動腕を備える音叉型の振動体を備えるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
例えば、特許文献1に記載の振動体は、基部と、この基部から互いに平行となるように延出する3つの振動腕と、各振動腕上に下部電極膜、圧電体膜および上部電極がこの順で成膜されて構成された圧電体素子とを有する。このような振動体において、各圧電体素子は、下部電極と上部電極との間に電圧が印加されることにより、圧電体膜を伸縮させ、各振動腕を屈曲振動させる。
そこで、従来では、圧電体素子の特性を所望のものとするために、下部電極膜、圧電体膜および上部電極の形成範囲や、圧電体膜の厚さを変更していた。
即ち、等価並列容量C0や等価直列容量C1を小さくする場合、下部電極膜、圧電体膜および上部電極の外形形状を小さくすることで電極膜の形成範囲(面積S)を小さくしたり、圧電体膜の厚さdを厚くしたりしていた。
しかし、圧電体膜の厚さを厚くすると、圧電体膜の温度特性の影響が大きくなり振動体の温度特性が悪くなったり、圧電膜の成膜に長時間を要するなどプロセス上の課題が生じたりするという問題がある。また、下部電極膜、圧電体膜および上部電極の形成範囲を小さくすると、振動腕の幅方向における駆動力の分布に偏りが発生した状態となるので振動腕に対する圧電体素子の駆動力の伝達が良好に行うことができないという問題がある。即ち、下部電極膜と上部電極とを振動腕の幅の中央に寄せて狭めた形状とし、且つその両脇には電極を形成しない構成とすることのみで下部電極膜、圧電体膜および上部電極の形成範囲を小さく形成した構造の場合は、電極が存在しない振動腕の両脇部分の一帯には駆動力が発生しないので電極が存在する中央に局部的に発生した駆動力により振動腕を屈曲させる。そのため振動腕に所望の強さの屈曲を行なわせるには電極間の駆動用の電圧を高めるなどの処置が必要になるので効率的ではない場合がある。
特開2009−5022号公報
本発明の目的は、比較的簡単かつ安価に、所望の振動特性を得ることができる振動体を有する振動デバイス、およびそれを用いた電子機器を提供することにある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
本適用例に記載の振動デバイスは、振動体と、前記振動体と電気的に接続された駆動回路部と、を備え、前記振動体は、基部と、前記基部から延出する振動腕と、前記振動腕上に設けられ、通電により伸縮して前記振動腕を振動させる圧電体素子とを有し、前記圧電体素子は、第1の電極層と、第2の電極層と、前記第1の電極層および前記第2の電極層の間に位置する圧電体層とを備え、前記第1の電極層、前記圧電体層および前記第2の電極層のうちの少なくとも1つの層には、その厚さ方向に貫通する複数の孔が形成されていることを特徴とする。
本適用例に記載の振動デバイスに用いられている振動体は、振動腕上における圧電体素子の形成領域(駆動領域)を変えずに、第1の電極層および第2の電極層の実効的な面積を小さくして、圧電体素子の振動特性を調整することができる。
そのため、振動腕に対する圧電体素子の駆動力の伝達を良好なものとしつつ、等価並列容量C0および等価直列容量(等価回路定数)C1をそれぞれ小さくして所望値に調整することができる。また、圧電体素子の振動特性を調整するに際し、圧電体層の厚さを変更する必要がないので、温度特性が変化したり、圧電体層の厚膜化によるプロセス上の問題が生じたりするのを防止することができる。
また、複数の孔の形成は層の外形のパターンニングと同時に行うことができる。そのため、製造時の工程数の増加によるコストアップが生じることもない。
さらに、本適用例に記載の振動デバイスは、上記振動体と電気的に接続された駆動回路部を備えているため小型化が可能であり、加えて比較的簡単かつ安価に、所望の振動特性を得ることができる。
[適用例2]
本発明の振動デバイスでは、前記複数の孔は、前記第1の電極層および前記第2の電極層のうちの少なくとも一方に形成されていることが好ましい。
第1の電極層および第2の電極層は比較的薄いので、複数の孔の形成が比較的簡単かつ高精度に行える。また、第1の電極層に複数の孔を設けても、第1の電極層に生じる段差は極めて小さく、圧電体層の形成に悪影響を及ぼすこともない。また、第2の電極層は第1の電極層および圧電体層よりも後に形成されるので、第2の電極層に複数の孔を設けても、第1の電極層および圧電体層の形成に悪影響を及ぼすこともない。
[適用例3]
本発明の振動デバイスでは、前記複数の孔は、少なくとも前記第1の電極層に形成されていることが好ましい。
第1の電極層に複数の孔を形成することにより、その形成状態に応じて、圧電体層の配向性を調整することができる。
[適用例4]
本発明の振動デバイスでは、前記複数の孔は、前記第1の電極層および前記第2の電極層の双方に形成されていることが好ましい。
これにより、第1の電極層および第2の電極層の機械的強度の低下を防止しつつ、第1の電極層および第2の電極層の実効的な面積を小さくすることができる。
[適用例5]
本発明の振動デバイスでは、前記複数の孔は、前記圧電体層には形成されていないことが好ましい。
これにより、第2の電極層を均一に形成することができる。また、第1の電極層と第2の電極層との間に距離を均一化することができる。
[適用例6]
本発明の振動デバイスでは、前記複数の孔は、前記圧電体層に形成されていることが好ましい。
これにより、第1の電極層および第2の電極層の実効的な面積を小さくすることができる。
[適用例7]
本発明の振動デバイスでは、前記複数の孔は、前記層の面方向に均一に分散していることが好ましい。
これにより、圧電体素子を所望の振動特性に比較的簡単に調整することができる。
[適用例8]
本発明の振動デバイスでは、前記各孔は、前記層を平面視したときに円形をなしていることが好ましい。
これにより、圧電体素子を所望の振動特性に比較的簡単に調整することができる。
[適用例9]
本発明の振動デバイスでは、前記複数の孔の平均径は、0.01〜100μmであることが好ましい。
これにより、複数の孔の形成を比較的容易なものとしつつ、圧電体素子を所望の振動特性に調整することができる。
[適用例10]
本発明の振動デバイスでは、前記各孔は、前記層を平面視したときに、スリット状をなしていることが好ましい。
これにより、圧電体素子を所望の振動特性に比較的簡単に調整することができる。
[適用例11]
本発明の振動デバイスでは、前記スリット状の各孔は、前記振動腕の延在方向またはこれに直交する幅方向に延在していることが好ましい。
これにより、圧電体素子を所望の振動特性に比較的簡単に調整することができる。
[適用例12]
本発明の振動デバイスでは、前記スリット状の複数の孔の平均幅は、0.01〜100μmであることが好ましい。
これにより、複数の孔の形成を比較的容易なものとしつつ、圧電体素子を所望の振動特性に調整することができる。
[適用例13]
本発明の振動デバイスでは、前記層を平面視したときに該層全体に対して前記複数の孔が占める面積の割合は、0.1〜0.8であることが好ましい。
これにより、圧電体素子の機械的強度の低下を防止しつつ、圧電体素子を所望の振動特性に調整することができる。
[適用例14]
上記適用例に記載の振動デバイスを備えていることを特徴とする電子機器。
これにより、本適用例の電子機器は、比較的簡単かつ安価に所望の振動特性を得ることができる。
本発明の第1実施形態に係る振動デバイスとしての圧電発振器を示す断面図である。 図1に示す圧電発振器に備えられた振動体を示す上面図である。 図2中のA−A線断面図である。 図2に示す振動体の下面図である。 図4において振動体に備えられた各第2の電極層の図示を省略した図である。 図4において振動体に備えられた各第2の電極層および各圧電体層の図示を省略した図である。 図2に示す振動体の動作を説明するための斜視図である。 図2に示す振動体の等価回路図である。 本発明の第2実施形態に係る振動デバイスとしての圧電発振器に備えられた振動体を示す下面図である。 図9において振動体に備えられた各第2の電極層および各圧電体層の図示を省略した図である。 本発明の第3実施形態に係る振動デバイスとしての圧電発振器に備えられた振動体を示す下面図である。 図11において振動体に備えられた各第2の電極層の図示を省略した図である。 本発明に係る電子機器の一例としての携帯電話機の概略を示す斜視図である。 本発明に係る電子機器の一例としての携帯電話機の回路ブロック図である。 本発明に係る電子機器の一例としてのパーソナルコンピューターの概略を示す斜視図である。
以下、本発明の振動デバイス、およびその振動デバイスを用いた電子機器を添付図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る振動デバイスとしての圧電発振器を示す断面図、図2は、図1に示す圧電発振器に備えられた振動体を示す上面図、図3は、図2中のA−A線断面図、図4は、図2に示す振動体の下面図、図5は、図4において振動体に備えられた各第2の電極層の図示を省略した図、図6は、図4において振動体に備えられた各第2の電極層および各圧電体層の図示を省略した図、図7は、図2に示す振動体の動作を説明するための斜視図、図8は、図2に示す振動体の等価回路図である。なお、各図では、説明の便宜上、互いに直交する3つの軸として、X軸、Y軸およびZ軸を図示している。また、以下では、X軸に平行な方向(第1の方向)を「X軸方向」、Y軸に平行な方向(第2の方向)をY軸方向、Z軸に平行な方向(第3の方向)をZ軸方向と言う。また、以下の説明では、説明の便宜上、図1中の上側を「上」、下側を「下」、右側を「右」、左側を「左」と言う。
図1に示す振動デバイスとしての圧電発振器5は、振動体2と、振動体2と電気的に接続され、少なくとも振動体2を駆動させる機能を有する駆動回路部としての半導体素子50と、振動体2および半導体素子50を収納するパッケージ3と、を有する。
以下、圧電発振器5を構成する各部を順次詳細に説明する。
(振動体)
まず、振動体2について説明する。
振動体2は、図2に示すような3脚音叉型の振動体である。この振動体2は、振動基板21と、この振動基板21上に設けられた圧電体素子22、23、24および接続電極41、42とを有している。
振動基板21は、基部27と、3つの振動腕28、29、30とを有している。
振動基板21の構成材料としては、所望の振動特性を発揮することができるものであれば、特に限定されず、各種圧電体材料および各種非圧電体材料を用いることができる。
例えば、かかる圧電体材料としては、水晶、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウム、ホウ酸リチウム、チタン酸バリウム等が挙げられる。特に、振動基板21を構成する圧電体材料としては水晶が好ましい。水晶で振動基板21を構成すると、振動基板21の振動特性として周波数温度特性を優れたものとすることができる。また、エッチングにより高い寸法精度で振動基板21を形成することができる。
また、かかる非圧電体材料としては、例えば、シリコン、石英等が挙げられる。特に、振動基板21を構成する非圧電体材料としてはシリコンが好ましい。シリコンで振動基板21を構成すると、振動基板21の振動特性を優れたものを比較的安価に実現することができる他、基部27に集積回路を形成するなどして他の回路素子との一体化も容易である。また、エッチングにより高い寸法精度で振動基板21を形成することができる。
このような振動基板21において、基部27は、平面視にて、X軸方向に平行な1対の辺と、Y軸方向に平行な1対の辺とで構成された四角状をなしている。なお、基部27の平面視形状は、これに限定されるものではない。
そして、基部27のX軸方向に平行な1つの辺には、3つの振動腕28、29、30が接続されている。
振動腕28、29は、基部27のX軸方向での両端部に接続され、振動腕30は、基部27のX軸方向での中央部に接続されている。
3つの振動腕28、29、30は、互いに平行となるように基部27からそれぞれ延出して設けられている。言い換えると、3つの振動腕28、29、30は、基部27からそれぞれY軸方向(Y軸の矢印方向)に延出するとともに、X軸方向に並んで設けられている。
この振動腕28、29、30は、それぞれ、長手形状をなし、その基部27側の端部(基端部)が固定端となり、基部27と反対側の端部(先端部)が自由端となる。
また、振動腕28、29は、互いに同じ幅となるように形成され、振動腕30は、振動腕28、29の幅の2倍の幅となるように形成されている。これにより、振動腕28、29をZ軸方向に屈曲振動させるとともに、振動腕30を振動腕28、29と反対方向に(逆相で)Z軸方向に屈曲振動させたとき、振動漏れを少なくすることができる。
また、各振動腕28、29、30は、長手方向での全域に亘って幅が一定となっている。なお、必要に応じて、振動腕28、29、30の各先端部には、基端部よりも横断面積が大きい質量部(ハンマーヘッド)を設けてもよい。この場合、振動体2をより小型なものとしたり、振動腕28、29、30の屈曲振動の周波数をより低めたりすることができる。
図3に示すように、このような振動腕28上には、圧電体素子22が設けられ、また、振動腕29上には、圧電体素子23が設けられ、さらに、振動腕30上には、圧電体素子24が設けられている。
圧電体素子22は、通電により伸縮して振動腕28をZ軸方向に屈曲振動させる機能を有する。また、圧電体素子23は、通電により伸縮して振動腕29をZ軸方向に屈曲振動させる機能を有する。また、圧電体素子24は、通電により伸縮して振動腕30をZ軸方向に屈曲振動させる機能を有する。
このような圧電体素子22は、図3に示すように、振動腕28上に、第1の電極層221、圧電体層(圧電薄膜)222、第2の電極層223がこの順で積層されて構成されている。
図4に示すように、第2の電極層223には、その厚さ方向に貫通する微細な複数の孔2231が形成されている。また、図6に示すように、第1の電極層221には、その厚さ方向に貫通する微細な複数の孔2211が形成されている。このような複数の孔を第1の電極層221および第2の電極層223にそれぞれ形成することにより、圧電体素子22の振動特性が調整されている。なお、圧電体素子22の振動特性の調整については、後に詳述する。また、第1の電極層221と第2の電極層223の何れか一方に複数の孔を形成してもよいが、第2の電極層223にのみ複数の孔2231を形成した場合の方が、僅かであっても第1電極層221に孔による凹凸が存在しない。そのため圧電体層222および第1の電極層221を平らに形成することできるので電極層間における電界強度を厳密に一様にし易い。
このような圧電体素子22においては、第1の電極層221と前記第2の電極層223との間に圧電体層222が配置されているため、第1の電極層221と第2の電極層223との間に電圧を印加すると、圧電体層222にZ軸方向の電界が生じる。この電界により、圧電体層222は、Y軸方向に伸張または収縮し、振動腕28をZ軸方向に屈曲振動させる。
同様に、圧電体素子23は、振動腕29上に、第1の電極層231、圧電体層(圧電薄膜)232、第2の電極層233がこの順で積層されて構成されている。また、圧電体素子24は、振動腕30上に、第1の電極層241、圧電体層(圧電薄膜)242、第2の電極層243がこの順で積層されて構成されている。
図4に示すように、第2の電極層233には、その厚さ方向に貫通する微細な複数の孔2331が形成されている。また、図6に示すように、第1の電極層231には、その厚さ方向に貫通する微細な複数の孔2311が形成されている。このような複数の孔を第1の電極層231および第2の電極層233にそれぞれ形成することにより、圧電体素子23の振動特性が調整されている。また、第1の電極層231と第2の電極層233の何れか一方に複数の孔を形成してもよいが、第2の電極層233にのみ複数の孔2331を形成した場合の方が、僅かであっても第1の電極層231に孔による凹凸が存在しない。そのため圧電体層232および第1の電極層231を平らに形成することできるので電極層間における電界強度を厳密に一様にし易い。
また、図4に示すように、第2の電極層243には、その厚さ方向に貫通する微細な複数の孔2431が形成されている。また、図6に示すように、第1の電極層241には、その厚さ方向に貫通する微細な複数の孔2411が形成されている。このような複数の孔を第1の電極層241および第2の電極層243にそれぞれ形成することにより、圧電体素子24の振動特性が調整されている。また、第1の電極層241と第2の電極層243の何れか一方に複数の孔を形成してもよいが、第2の電極層243にのみ複数の孔2431を形成した場合の方が、僅かであっても第1の電極層241に孔による凹凸が存在しない。そのため圧電体層242および第1の電極層241を平らに形成することできるので電極層間における電界強度を厳密に一様にし易い。
このような圧電体素子23においては、第1の電極層231と第2の電極層233との間に電圧を印加すると、圧電体層232は、Y軸方向に伸張または収縮し、振動腕29をZ軸方向に屈曲振動させる。また、第1の電極層241と第2の電極層243との間に電圧を印加すると、圧電体層242は、Y軸方向に伸張または収縮し、振動腕30をZ軸方向に屈曲振動させる。
また、図4ないし図6に示すように、前述した第1の電極層221、231および第2の電極層243は、基部27の下面に設けられた接続電極41に電気的に接続されている。また、第1の電極層241および第2の電極層223、233は、基部27の下面に設けられた接続電極42に電気的に接続されている。ここで、第1の電極層241は、図5に示す導体部(導体ポスト)251を介して、接続電極41に電気的に接続されている。
また、第1の電極層221、231は、図5に示す導体部(導体ポスト)252を介して接続電極42に電気的に接続されている。
このような第1の電極層221、231、241、第2の電極層223、233、243、接続電極41、42および導体部251、252は、それぞれ、金、金合金、アルミニウム、アルミニウム合金、銀、銀合金、クロム、クロム合金等の導電性に優れた金属材料により形成することができる。
また、これらの電極等の形成方法としては、スパッタリング法、真空蒸着法等の物理成膜法、CVD等の化学蒸着法、インクジェット法等の各種塗布法等が挙げられる。また、これらの電極等の形成に際しては、フォトリソグラフィ法を用いるのが好ましい。
なお、第1の電極層221、231、241は、同一の成膜工程で形成することができ、また、第2の電極層223、233、243は、同一の成膜工程で形成することができる。
圧電体層222、232、242の構成材料(圧電体材料)としては、それぞれ、例えば、ZnO(酸化亜鉛)、AIN(窒化アルミニウム)、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)などの他に、場合によっては水晶、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウム、ホウ酸リチウム、チタン酸バリウム等が挙げられる。
また、これらの圧電体層の形成方法としては、スパッタリング法、真空蒸着法等の物理成膜法、CVD(Chemical Vapor Deposition)等の化学蒸着法、インクジェット法等の各種塗布法等が挙げられる。
なお、圧電体層222、232、242は、同一の成膜工程で形成することができる。
このような構成の振動体2においては、接続電極41と接続電極42との間に電圧を印加すると、第1の電極層221、231および第2の電極層243と、第1の電極層241および第2の電極層223、233とが逆極性となるようにして、前述した圧電体層222、232、242にそれぞれZ軸方向の電圧が印加される。これにより、圧電体材料の逆圧電効果により、ある一定の周波数(共鳴周波数)で各振動腕28、29、30を屈曲振動させることができる。このとき、図7に示すように、振動腕28、29は、互いに同方向に屈曲振動し、振動腕30は、振動腕28、29とは反対方向に屈曲振動する。このように、隣り合う2つの振動腕を互いに反対方向に屈曲振動させることにより、基部27への振動の伝達を低減することができる。
また、各振動腕28、29、30が屈曲振動すると、接続電極41、42間には、圧電体材料の圧電効果により、ある一定の周波数で電圧が発生する。これらの性質を利用して、振動体2は、共鳴周波数で振動する電気信号を発生させることができる。
このような構成の振動体2は、図8に示すような等価回路で表わすことができる。
図8において、C0は、等価並列容量であり、R1は、等価直列抵抗であり、L1は、等価直列インダクタンスであり、C1は、等価直列容量である。このような等価並列容量C0、等価直列抵抗R1、等価直列インダクタンスL1および等価直列容量C1は、それぞれ、振動腕28、29、30の長さおよび幅、第1の電極層221、231、241および第2の電極層223、233、243の実効的な面積、および、圧電体層222、232、242の誘電率および厚さによって決定される。
また、第1の電極層221、231、241および第2の電極層223、233、243の実効的な面積をSとし、圧電体層222、232、242の厚さをdとしたときに、振動体2の等価並列容量C0に関し、C0∝S/dの関係が成り立つ。
ここで、第1の電極層221、231、241および第2の電極層223、233、243の実効的な面積とは、第1の電極層221、231、241と第2の電極層223、233、243とがそれらの間に圧電体層222、232、242を介在させた状態で重なり合う面積を言う。
なお、本実施形態では、圧電体層222、232、242の圧電体材料の分極方向または結晶軸の方向が互いに同方向である場合を例に説明したが、これに限定されず、例えば、圧電体層242の分極方向または結晶軸の方向を圧電体層222、232と逆方向とし、第1の電極層221、231、241同士(第2の電極層223、233、243同士)が同極性となるように電圧を印加してもよい。
ここで、圧電体素子22の振動特性の調整について詳述する。なお、圧電体素子23、24の振動特性の調整については、圧電体素子22の振動特性の調整と同様であるので、その説明を省略する。
前述したように、圧電体素子22では、第1の電極層221にその厚さ方向に貫通する微細な複数の孔2211が形成されているとともに、第2の電極層223にその厚さ方向に貫通する微細な複数の孔2231が形成されている。
これにより、振動腕28上における圧電体素子22の形成領域(駆動領域)を変えずに(または例えば、形成領域の幅を振動腕の幅に合わせて広く形成)、第1の電極層221および第2の電極層223の実効的な面積を小さくして、圧電体素子22の振動特性を調整することができる。言い換えると、第1の電極層221、圧電体層222および第2の電極層223の外形(輪郭の形状および面積)をそれぞれ変えずに、第1の電極層221と第2の電極層223との間に生じる電界(圧電体層222に印加される電界)の密度を小さくして、圧電体素子22の振動特性を調整することができる。
そのため、振動腕28に対する圧電体素子22の駆動力の伝達を良好なものとしつつ、等価並列容量C0および等価直列容量C1をそれぞれ小さくして所望値に調整することができる。また、圧電体素子22の振動特性を調整するに際し、圧電体層222の厚さを変更する必要がないので、温度特性が変化したり、圧電体層222の厚膜化によるプロセス上の問題が生じたりするのを防止することができる。
また、複数の孔2211、2231の形成(パターンニング)は第1の電極層221や第2の電極層223の外形のパターンニングと同時に行うことができる。そのため、製造時の工程数の増加によるコストアップが生じることもない。
これらのようなことから、振動体2は、比較的簡単かつ安価に、所望の振動特性を得ることができる。
尚、上述にて記載した第1の電極層221または第2の電極層223のいずれかの電極層のみに複数の孔を形成する場合は、1つの電極層当たりの複数の孔の数や面積が大きくなるため電極層に断線等の導通不要が生じやすい。
本実施形態では、前述したような複数の孔が第1の電極層221および第2の電極層223の双方に形成されているので、第1の電極層221または第2の電極層223のいずれかの電極層のみに複数の孔を形成する場合に比し、1つの電極層当たりの複数の孔の数や面積を減らすことができる。そのため、第1の電極層221および第2の電極層223の導通不良の発生を防止しつつ、第1の電極層221および第2の電極層223の実効的な面積を小さくすることができる。なお、このような効果を顕著なものとするためには、平面視にて孔2211と孔2231とができるだけ重ならないようにするのが好ましい。
また、第1の電極層221および第2の電極層223は比較的薄いので、複数の孔2211、2231の形成が比較的簡単かつ高精度に行える。また、第1の電極層221に複数の孔2211を設けても、第1の電極層221に孔2211の有無により生じる段差は極めて小さく、圧電体層222の形成に悪影響を及ぼすこともない。また、第2の電極層223は第1の電極層221および圧電体層222よりも後に形成されるので、第2の電極層223に複数の孔2231を設けても、第1の電極層221および圧電体層222の形成に悪影響を及ぼすこともない。
また、第1の電極層221に複数の孔2211を形成することにより、その形成状態に応じて、圧電体層222の配向性を調整することができる。このような圧電体層222の配向性の調整によっても、圧電体素子22の振動特性を調整することができる。
また、本実施形態では、圧電体層222には、複数の孔2211、2231のような複数の孔は形成されていない。すなわち、圧電体層222は、その輪郭の内側がパターンニングされておらず、密な層として構成されている。これにより、圧電体層222の表面を平坦にすることができ、その結果、第2の電極層223を均一に形成することができる。
また、第1の電極層221と第2の電極層223との間に距離を均一化することができる。
また、複数の孔2211は、第1の電極層221の面方向に均一に分散しており、また、複数の孔2231は、第2の電極層223の面方向に均一に分散している。換言すれば、複数の孔2211は、第1の電極層221の厚み方向に貫通するように形成されており、該厚み方向とほぼ直交する面方向に均一に分散している。また、複数の孔2231は、第2の電極層223の厚み方向に貫通するように形成されており、該厚み方向とほぼ直交する面方向に均一に分散している。これにより、圧電体素子22を所望の振動特性に比較的簡単に調整することができる。なお、複数の孔2211、2231は、電極層のうち振動腕28の駆動に寄与する領域内に形成されていればよく、電極層の面方向に部分的(例えばY軸方向の一部)に偏在して分散していてもよい。また、複数の孔2211、2231は、例えば行列状のように規則的に分散していてもよいし、ランダムに分散していてもよい。
また、各孔2211、2231は、第1の電極層221または第2の電極層223を平面視したときに円形をなしている。ここでいう円形とは、円形に近い略円形の形状も含む。このような平面視形状をなす孔2211、2231は、簡単に高精度な寸法で形成することができ、また、圧電体素子22に与える悪影響も少なくすることができる。そのため、圧電体素子22を所望の振動特性に比較的簡単に調整することができる。特に、各孔2211の平面視形状と各孔2231の平面視形状を同じにすることにより、圧電体素子22の振動特性の調整が容易になる。
なお、各孔2211、2231の平面視形状は、円形に限定されず、例えば、楕円状、3角形、4角形等の多角形状等であってもよい。
また、複数の孔2211、2231の平均径D1、D3は、それぞれ、0.1〜100μmであるのが好ましく、0.1〜10μmであるのがより好ましい。これにより、複数の孔2211、2231の形成を比較的容易なものとしつつ、圧電体素子22を所望の振動特性に調整することができる。
これに対し、かかる平均径D1、D3が前記下限値未満であると、第1の電極層221、2231の構成材料や厚さ等によっては、複数の孔2211、2231の形成が難しくなる場合がある。一方、かかる平均径D1、D3が前記上限値を超えると、孔2211、2231の面積占有率を高めることが難しくなる。また、圧電体素子22が発生する駆動力にムラが生じ、圧電体素子22が形成される範囲や位置等によっては、振動腕28の振動特性に悪影響を及ぼす場合がある。
また、複数の孔2211の平均径D1と複数の孔2231の平均径D3は、異なっていてもよいが、ほぼ同じであるのが好ましい。これにより、圧電体素子22の振動特性の調整が容易になる。
また、第1の電極層221を平面視したときに第1の電極層221全体に対して複数の孔2211が占める面積の割合(面積占有率)、および、第2の電極層223を平面視したときに第2の電極層223全体に対して複数の孔2231が占める面積の割合は、それぞれ、求める圧電体素子22の振動特性に応じて決定されるものであるが、0.1〜0.8であるのが好ましく、0.2〜0.7であるのがより好ましい。言い換えると、第1の電極層221を平面視したときに第1の電極層221の輪郭で囲まれた領域内に電極が占める面積の割合、および、第2の電極層223を平面視したときに第2の電極層223の輪郭で囲まれた領域内に電極が占める面積の割合は、それぞれ、0.2〜0.9であるのが好ましく、0.3〜0.8であるのがより好ましい。これにより、圧電体素子22の導通不良を防止しつつ、圧電体素子22を所望の振動特性に調整することができる。
これに対し、かかる複数の孔2211、2231の面積の割合が前記下限値未満であると、孔2211、2231の形状や大きさ等によっては、圧電体素子22が発生する駆動力にムラが生じる場合がある。一方、かかる複数の孔2211、2231の面積の割合が前記上限値を超えると、孔2211、2231の形状や大きさ等によっては、第1の電極層221や第2の電極層223が脆弱となって、圧電体素子22の耐久性が低下する傾向を示す。
(パッケージ)
次に、振動体2および半導体素子50を収容・固定するパッケージ3について説明する。
パッケージ3は、図1に示すように、凹部55が形成された板状のベース基板31と、枠状の枠部材32と、板状の蓋部材33とを有している。ベース基板31、枠部材32および蓋部材33は、下側から上側へこの順で積層されている。ベース基板31と枠部材32とは、後述のセラミック材料等で形成されており、互いに一体に焼成されることで接合されている。そして、枠部材32と蓋部材33は、接着剤あるいはろう材等により接合されている。そして、パッケージ3は、ベース基板31、枠部材32および蓋部材33で画成された内部空間37に、振動体2と半導体素子50とを収納している。なお、パッケージ3内には、振動体2および半導体素子50の他、振動体2を駆動に係る電子部品等を収納することもできる。
ベース基板31の構成材料としては、絶縁性(非導電性)を有しているものが好ましく、例えば、各種ガラス、酸化物セラミックス、窒化物セラミックス、炭化物系セラミックス等の各種セラミックス材料、ポリイミド等の各種樹脂材料などを用いることができる。
また、枠部材32および蓋部材33の構成材料としては、例えば、ベース基板31と同様の構成材料、Al、Cuのような各種金属材料、各種ガラス材料等を用いることができる。特に、蓋部材33の構成材料として、ガラス材料等の光透過性を有するものを用いた場合、振動体2に予め金属被覆部(図示せず)を形成しておくと、振動体2をパッケージ3内に収容した後であっても、蓋部材33を介して前記金属被覆部にレーザーを照射し、前記金属被覆部を除去して振動体2の質量を減少させることにより(質量削減方式により)、振動体2の周波数調整を行うことができる。
また、ベース基板31の上面には、一対のマウント電極35a、35bが内部空間37に露出するように形成されている。このマウント電極35a、35bの上には、それぞれ、導電性粒子を含有するエポキシ系、ポリイミド系、シリコーン系等の導電性接着剤36a、36bが塗布されて(盛られて)おり、さらに、この導電性接着剤36a、36b上に、前述した振動体2が載置されている。これにより、振動体2(基部27)がマウント電極35a、35b(ベース基板31)に確実に固定される。
なお、この固定は、導電性接着剤36aが振動体2の接続電極42に接触するとともに、導電性接着剤36bが振動体2の接続電極41に接触するように、振動体2を導電性接着剤36a、36b上に載置して行う。これにより、導電性接着剤36a、36bを介して、振動体2がベース基板31に固定されるとともに、接続電極42とマウント電極35aが導電性接着剤36aを介して電気的に接続されるとともに、接続電極41とマウント電極35bが導電性接着剤36bを介して電気的に接続される。
また、ベース基板31には、周囲を壁面が形成され凹部底面53を有する凹部55が設けられている。凹部底面53には、複数のリード電極51が形成されている。半導体素子50は、金属バンプ52を介して複数のリード電極51と接続されている。なお、半導体素子50とリード電極51とを例えばワイヤーボンディング技術により形成された金属ワイヤー(ボンディングワイヤー)を介して電気的に接続してもよい。
また、リード電極51とマウント電極35a、35bとは、図示しない回路配線で電気的に接続されている。
また、ベース基板31の下面には、4つの外部端子34a、34b、34c、34dが設けられている。
これら4つの外部端子34a〜34dのうち、外部端子34a、34b、34c、34dは、それぞれ、ベース基板31に形成されたビアホールに設けられた導体ポスト(図示せず)を介して回路配線に電気的に接続されたホット端子である。なお、外部端子34a〜34dのうちの何れかが、パッケージ3を実装用基板に実装するときに、接合強度を高めたり、パッケージ3と実装用基板との間の距離を均一化したりするためのダミー端子として用いられる場合もある。
このようなマウント電極35a、35b、リード電極51および外部端子34a〜34dは、それぞれ、例えば、タングステンおよびニッケルメッキの下地層に、金メッキを施すことで形成することができる。
なお、マウント電極35a、35bと接続電極41、42とを例えばワイヤーボンディング技術により形成された金属ワイヤー(ボンディングワイヤー)を介して電気的に接続してもよい。この場合、導電性接着剤36a、36bに代えて、導電性を有しない接着剤を介して、振動体2をベース基板31に対して固定することができる。また、パッケージ3内部に電子部品を収納した場合、ベース基板31の下面には、必要に応じて、電子部品の特性検査や、電子部品内の各種情報(例えば、振動デバイスの温度補償情報)の書き換え(調整)を行うための書込端子が形成されていてもよい。
以上説明したような第1実施形態によれば、第1の電極層221、231、241にその厚さ方向に貫通する微細な複数の孔2211、2311、2411が形成されているとともに、第2の電極層223、233、243にその厚さ方向に貫通する微細な複数の孔2231、2331、2431が形成されているので、振動腕28、29、30上における圧電体素子22、23、24の形成領域(駆動領域)を変えずに、第1の電極層221、231、241および第2の電極層223、233、243の実効的な面積を小さくして、圧電体素子22、23、24の振動特性を調整することができる。
そのため、振動腕28、29、30に対する圧電体素子22、23、24の駆動力の伝達を良好なものとしつつ、等価並列容量C0および等価直列容量C1をそれぞれ小さくして所望値に調整することができる。また、圧電体素子22、23、24の振動特性を調整するに際し、圧電体層222、232、242の厚さを変更する必要がないので、温度特性が変化したり、圧電体層222、232、242の厚膜化によるプロセス上の問題が生じたりするのを防止することができる。
また、複数の孔2211、2311、2411、2231、2331、2431の形成(パターンニング)は第1の電極層221、231、241や第2の電極層223、233、243の外形のパターンニングと同時に行うことができる。そのため、製造時の工程数の増加によるコストアップが生じることもない。
これらのようなことから、振動体2は、比較的簡単かつ安価に、所望の振動特性を得ることができる。
したがって、この振動体2を用いた振動デバイスとしての圧電発振器5は、振動体2と電気的に接続された駆動回路部としての半導体素子50を備えているため小型化が可能であり、加えて比較的簡単かつ安価に、所望の振動特性を得ることができる。
<第2実施形態>
次に、本発明の振動デバイスとしての圧電発振器の第2実施形態について説明する。
図9は、本発明の第2実施形態に係る振動デバイスとしての圧電発振器に備えられた振動体を示す下面図、図10は、図9において振動体に備えられた各第2の電極層および各圧電体層の図示を省略した図である。
以下、第2実施形態の振動デバイスとしての圧電発振器について、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
第2実施形態の圧電発振器は、各圧電体素子の第1の電極層および第2の電極層にそれぞれ形成される複数の孔の平面視形状が異なる以外は、第1実施形態とほぼ同様である。なお、図9、10では、前述した実施形態と同様の構成には、同一符号を付してある。
本実施形態の振動体2Aは、図9に示すように、振動基板21上に設けられた圧電体素子22A、23A、24Aを有している。
より具体的には、振動腕28上に、圧電体素子22Aが設けられ、また、振動腕29上に、圧電体素子23Aが設けられ、さらに、振動腕30上に、圧電体素子24Aが設けられている。
圧電体素子22Aは、通電により伸縮して振動腕28をZ軸方向に屈曲振動させる機能を有する。また、圧電体素子23Aは、通電により伸縮して振動腕29をZ軸方向に屈曲振動させる機能を有する。また、圧電体素子24Aは、通電により伸縮して振動腕30をZ軸方向に屈曲振動させる機能を有する。
このような圧電体素子22Aは、振動腕28上に、第1の電極層221A、圧電体層(圧電薄膜)222、第2の電極層223Aがこの順で積層されて構成されている。
そして、図9に示すように、第2の電極層223Aには、その厚さ方向に貫通する微細な複数の孔2231Aが形成されている。また、図10に示すように、第1の電極層221Aには、その厚さ方向に貫通する微細な複数の孔2211Aが形成されている。このような複数の孔を第1の電極層221Aおよび第2の電極層223Aにそれぞれ形成することにより、圧電体素子22Aの振動特性が調整されている。
同様に、圧電体素子23Aは、振動腕29上に、第1の電極層231A、圧電体層(圧電薄膜)232、第2の電極層233Aがこの順で積層されて構成されている。また、圧電体素子24Aは、振動腕30上に、第1の電極層241A、圧電体層(圧電薄膜)242、第2の電極層243Aがこの順で積層されて構成されている。
図9に示すように、第2の電極層233Aには、その厚さ方向に貫通するスリット状の微細な複数の孔2331Aが形成されている。また、図10に示すように、第1の電極層231Aには、その厚さ方向に貫通するスリット状の微細な複数の孔2311Aが形成されている。このような複数の孔を第1の電極層231Aおよび第2の電極層233Aにそれぞれ形成することにより、圧電体素子23Aの振動特性が調整されている。
また、図9に示すように、第2の電極層243Aには、その厚さ方向に貫通するスリット状の微細な複数の孔2431Aが形成されている。また、図10に示すように、第1の電極層241Aには、その厚さ方向に貫通するスリット状の微細な複数の孔2411Aが形成されている。このような複数の孔を第1の電極層241Aおよび第2の電極層243Aにそれぞれ形成することにより、圧電体素子24Aの振動特性が調整されている。
ここで、圧電体素子22Aの振動特性の調整について詳述する。なお、圧電体素子23A、24Aの振動特性の調整については、圧電体素子22Aの振動特性の調整と同様であるので、その説明を省略する。
前述したように、圧電体素子22Aでは、第1の電極層221Aにその厚さ方向に貫通する微細な複数の孔2211Aが形成されているとともに、第2の電極層223Aにその厚さ方向に貫通する微細な複数の孔2231Aが形成されている。
特に、各孔2211A、2231Aは、第1の電極層221Aまたは第2の電極層223Aを平面視したときに、スリット状をなしている。このような平面視形状をなす孔2211A、2231Aは、簡単に高精度な寸法および位置で形成することができ、また、圧電体素子22Aに与える悪影響も少なくすることができる。特に、各孔2211A、2231Aの幅、ピッチ(間隔)、長さ等を変更することにより、圧電体素子22Aの振動特性を調整することができる。そのため、圧電体素子22Aを所望の振動特性に比較的簡単に調整することができる。
また、スリット状の各孔2211A、2231Aは、それぞれ、振動腕28の延在方向に延在している。そのため、複数の孔2211A、2231Aの形成が圧電体素子22Aの振動特性に悪影響を及ぼすのを防止することができる。これにより、圧電体素子22Aを所望の振動特性に比較的簡単に調整することができる。なお、スリット状の各孔2211A、2231Aは、振動腕28の延在方向に直交する幅方向に延在するように、あるいは、振動腕28の延在方向に所定の傾きを持って並列するように形成してもよい。
また、複数の孔2211Aおよび複数の孔2231Aがそれぞれ等ピッチで形成されている。そのため、この点でも、複数の孔2211A、2231Aの形成が圧電体素子22Aの振動特性に悪影響を及ぼすのを防止することができる。
また、孔2211Aおよび孔2231Aは、平面視にて互いに重ならないように形成されている。例えば、複数の孔2211Aは、複数の孔2231Aと互いに同ピッチまたは整数倍のピッチで形成され、かつ、平面視にて複数の孔2231Aに対して半ピッチずれて形成されている。そのため、圧電体素子22Aの孔2211Aおよび孔2231Aの形成による振動特性の変化を大きくすることができる。なお、孔2211Aおよび孔2231Aが互いに異なるピッチで形成されていてもよい。
また、スリット状の複数の孔2211A、2231Aの平均幅W1、W2は、それぞれ、0.01〜100μmであるのが好ましく、0.1〜10μmであるのがより好ましい。これにより、複数の孔2211A、2231Aの形成を比較的容易なものとしつつ、圧電体素子22Aを所望の振動特性に調整することができる。
これに対し、かかる平均幅W1、W3が前記下限値未満であると、第1の電極層221A、2231Aの構成材料や厚さ等によっては、複数の孔2211A、2231Aの形成が難しくなる場合がある。一方、かかる平均幅W1、W3が前記上限値を超えると、圧電体素子22が発生する駆動力にムラが生じ、圧電体素子22Aが形成される範囲や位置等によっては、振動腕28の振動特性に悪影響を及ぼす場合がある。
また、複数の孔2211Aの平均幅W1と複数の孔2231Aの平均幅W3は、異なっていてもよいが、ほぼ同じであるのが好ましい。これにより、圧電体素子22Aの振動特性の調整が容易になる。
以上説明したような第2実施形態によれば、前述した第1の実施形態と同様の効果を奏することができる。
<第3実施形態>
次に、本発明の振動デバイスとしての圧電発振器の第3実施形態について説明する。
図11は、本発明の第3実施形態に係る振動デバイスとしての圧電発振器に備えられた振動体を示す下面図、図12は、図11において振動体に備えられた各第2の電極層の図示を省略した図である。
以下、第3実施形態の圧電発振器について、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
第3実施形態の圧電発振器は、各圧電体素子の第1の電極層および第2の電極層の微細な複数の孔を省略するとともに、各圧電体素子の圧電体層に微細な複数の孔を形成した以外は、第1実施形態とほぼ同様である。なお、図11、12では、前述した実施形態と同様の構成には、同一符号を付してある。
本実施形態の振動体2Bは、図11に示すように、振動基板21上に設けられた圧電体素子22B、23B、24Bを有している。
より具体的には、振動腕28上に、圧電体素子22Bが設けられ、また、振動腕29上に、圧電体素子23Bが設けられ、さらに、振動腕30上に、圧電体素子24Bが設けられている。
圧電体素子22Bは、通電により伸縮して振動腕28をZ軸方向に屈曲振動させる機能を有する。また、圧電体素子23Bは、通電により伸縮して振動腕29をZ軸方向に屈曲振動させる機能を有する。また、圧電体素子24Bは、通電により伸縮して振動腕30をZ軸方向に屈曲振動させる機能を有する。
このような圧電体素子22Bは、振動腕28上に、第1の電極層221B、圧電体層(圧電薄膜)222B、第2の電極層223Bがこの順で積層されて構成されている。
そして、図12に示すように、圧電体層222Bには、その厚さ方向に貫通する微細な複数の孔2221が形成されている。このような複数の孔を圧電体層222Bに形成することにより、圧電体素子22Bの振動特性が調整されている。
同様に、圧電体素子23Bは、振動腕29上に、第1の電極層231B、圧電体層(圧電薄膜)232B、第2の電極層233Bがこの順で積層されて構成されている。また、圧電体素子24Bは、振動腕30上に、第1の電極層241B、圧電体層(圧電薄膜)242B、第2の電極層243Bがこの順で積層されて構成されている。
図12に示すように、圧電体層232Bには、その厚さ方向に貫通する微細な複数の孔2321が形成されている。このような複数の孔を圧電体層232Bに形成することにより、圧電体素子23Bの振動特性が調整されている。
また、図12に示すように、圧電体層242Bには、その厚さ方向に貫通する微細な複数の孔2421が形成されている。このような複数の孔を圧電体層242Bに形成することにより、圧電体素子24Bの振動特性が調整されている。
ここで、圧電体素子22Bの振動特性の調整について詳述する。なお、圧電体素子23B、24Bの振動特性の調整については、圧電体素子22Bの振動特性の調整と同様であるので、その説明を省略する。
前述したように、圧電体素子22Bでは、圧電体層222Bにその厚さ方向に貫通する微細な複数の孔2221が形成されている。これにより、振動腕28上における圧電体素子22Bの形成領域(駆動領域)を変えずに、第1の電極層221Bおよび第2の電極層223Bの実効的な面積を小さくして、圧電体素子22Bの振動特性を調整することができる。
また、複数の孔2221は、圧電体層222Bの面方向に均一に分散している。換言すれば、複数の孔2221は、圧電体層222Bの厚み方向に貫通するように形成されており、該厚み方向とほぼ直交する面方向に均一に分散している。これにより、圧電体素子22を所望の振動特性に比較的簡単に調整することができる。なお、複数の孔2221は、圧電体層222Bのうち振動腕28の駆動に寄与する領域内に形成されていればよく、圧電体層222Bの面方向に部分的(例えばY軸方向の一部)に偏在して分散していてもよい。また、複数の孔2221は、例えば行列状のように規則的に分散していてもよいし、ランダムに分散していてもよい。
また、各孔2221は、圧電体層222Bを平面視したときに円形または略円形をなしている。このような平面視形状をなす孔2221は、簡単に高精度な寸法で形成することができ、また、圧電体素子22Bに与える悪影響も少なくすることができる。そのため、圧電体素子22Bを所望の振動特性に比較的簡単に調整することができる。
なお、各孔2221の平面視形状は、円形または略円形に限定されず、例えば、楕円状、3角形、4角形等の多角形状、スリット状等であってもよい。
また、複数の孔2221の平均径は、それぞれ、0.01〜100μmであるのが好ましく、0.1〜10μmであるのがより好ましい。これにより、複数の孔2221の形成を比較的容易なものとしつつ、圧電体素子22Bを所望の振動特性に調整することができる。
また、圧電体層222Bを平面視したときに圧電体層222B全体に対して複数の孔2221が占める面積の割合(面積占有率)は、求める圧電体素子22の振動特性に応じて決定されるものであるが、0.1〜0.8であるのが好ましく、0.2〜0.7であるのがより好ましい。これにより、圧電体素子22Bの駆動力を適切に保ちつつ、圧電体素子22Bを所望の振動特性に調整することができる。
以上説明したような第3実施形態によれば、前述した第1の実施形態と同様の効果を奏することができる。
なお、上記実施形態では、振動デバイスの一例として同一パッケージ内に振動体と駆動回路部とが収納された圧電発振器を用いて説明したが、振動体と駆動回路部とが異なるパッケージに収納されていてもよい。
以上説明したような各実施形態の振動デバイスは、各種の電子機器に適用することができ、得られる電子機器は、信頼性の高いものとなる。
《電子機器》
上記で説明した各実施形態の水晶振動片は、各種の電子機器に適用することができ、得られる電子機器は、信頼性の高いものとなる。なお、本電子機器には、上記実施形態で説明した振動子および発振器のいずれかを用いることができる。また、振動子を用いる場合は、図示しないが、振動体と電気的に接続された駆動回路部を設けることになる。
図13、および図14は、本発明の電子機器の一例としての携帯電話機を示す。図13は、携帯電話機の外観の概略を示す斜視図であり、図14は、携帯電話機の回路部を説明する回路ブロック図である。
この携帯電話機300は、上述の振動体2または圧電発振器5を使用することができる。本例では、振動体2を用いた例で説明する。また、振動体2の構成、作用については、同一符号を用いるなどして、その説明を省略する。
図13に示すように携帯電話機300は、表示部であるLCD(Liquid Crystal Display)301、数字等の入力部であるキー302、マイクロフォン303、スピーカー311、図示しない回路部などが設けられている。
図14に示すように、携帯電話機300で送信する場合は、使用者が、自己の声をマイクロフォン303に入力すると、信号はパルス幅変調・符号化ブロック304と変調器/復調器ブロック305を経てトランスミッター306、アンテナスイッチ307を開始アンテナ308から送信されることになる。
一方、他人の電話機から送信された信号は、アンテナ308で受信され、アンテナスイッチ307、受信フィルター309を経て、レシーバー310から変調器/復調器ブロック305に入力される。そして、変調又は復調された信号がパルス幅変調・符号化ブロック304を経てスピーカー311に声として出力されるようになっている。
このうち、アンテナスイッチ307や変調器/復調器ブロック305等を制御するためのコントローラー312が設けられている。
このコントローラー312は、上述の他に表示部であるLCD301や数字等の入力部であるキー302、更にはRAM313やROM314等も制御するため、高精度であることが求められる。また、携帯電話機300の小型化の要請もある。
このような要請に合致するものとして上述の振動体2が用いられている。
なお、携帯電話機300は、他の構成ブロックとして、温度補償型水晶発振器レシーバー用シンセサイザー316、トランスミッター用シンセサイザー317などを有しているが説明を省略する。
この携帯電話機300に用いられている上記振動体2,2A,2B、および圧電発振器5の振動体2,2A,2Bは、前述のように比較的簡単かつ安価に、所望の振動特性を得ることができる。また、圧電発振器5は、さらに上記振動体2,2A,2Bと電気的に接続された半導体素子50を備えているため小型化が可能であり、加えて比較的簡単かつ安価に、所望の振動特性を得ることができる。
従って、振動体2を用いている電子機器(携帯電話機300)は、小型化が可能であり、加えて特性の安定性を向上させることが可能となる。
本発明の振動体2を備える電子機器としては、図15に示すパーソナルコンピューター(モバイル型パーソナルコンピューター)400も挙げられる。パーソナルコンピューター400は、表示部401、入力キー部402などを備えており、その電気的制御の基準クロックとして上述の振動体2が用いられている。
また、本発明の水晶振動片1を備える電子機器としては、前述に加え、例えばディジタルスチールカメラ、インクジェット式吐出装置(例えばインクジェットプリンター)、ラップトップ型パーソナルコンピューター、テレビ、ビデオカメラ、ビデオテープレコーダー、カーナビゲーション装置、ページャー、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシミュレーター等が挙げられる。
以上、本発明の振動体および振動デバイスを、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物が付加されていてもよい。また、本発明は、前記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
例えば、前述した実施形態では、振動体が3つの振動腕を有する場合を例に説明したが、振動腕の数は、1つ、2つ、4つ以上であってもよい。
また、前述した第1実施形態および第2実施形態では、圧電体素子の第1の電極層および第2の電極層の双方に微細な複数の孔を形成した場合を例に説明したが、第1の電極層または第2の電極層のいずれかの電極層のみに微細な複数の孔を形成しても、圧電体素子の振動特性を調整することができる。
また、本発明の振動デバイスは、水晶発振器(SPXO)、電圧制御水晶発振器(VCXO)、温度補償水晶発振器(TCXO)、恒温槽付水晶発振器(OCXO)等の圧電発振器の他、ジャイロセンサー等に適用される。
2‥振動体 2A‥振動体 2B‥振動体 3‥パッケージ 5‥ 振動デバイスとしての圧電発振器 21‥振動基板 22‥圧電体素子 22A‥圧電体素子 22B‥圧電体素子 23‥圧電体素子 23A‥圧電体素子 23B‥圧電体素子 24‥圧電体素子 24A‥圧電体素子 24B‥圧電体素子 27‥基部 28‥振動腕 29‥振動腕 30‥振動腕 31‥ベース基板 32‥枠部材 33‥蓋部材 34a‥外部端子 34b‥外部端子 34c‥外部端子 34d‥外部端子 35a‥マウント電極 35b‥マウント電極 36a‥導電性接着剤 36b‥導電性接着剤 37‥内部空間 41‥接続電極 42‥接続電極 50‥駆動回路部としての半導体素子 51‥接続電極 52‥金属バンプ 53‥凹部底面 55‥凹部 221‥電極層 221A‥電極層 221B‥電極層 222‥圧電体層 222B‥圧電体層 223‥電極層 223A‥電極層 223B‥電極層 231‥電極層 231A‥電極層 231B‥電極層 232‥圧電体層 232B‥圧電体層 233‥電極層 233A‥電極層 233B‥電極層 241‥電極層 241A‥電極層 241B‥電極層 242‥圧電体層 242B‥圧電体層 243‥電極層 243A‥電極層 243B‥電極層 251‥導体部 252‥導体部 300‥電子機器としての携帯電話機 400‥電子機器としてのパーソナルコンピューター 2211‥孔 2211A‥孔 2221‥孔 2231‥孔 2231A‥孔 2311‥孔 2311A‥孔 2321‥孔 2331‥孔 2331A‥孔 2411‥孔 2411A‥孔 2421‥孔 2431‥孔 2431A‥孔 C0‥等価並列容量 C1‥等価直列容量 D1‥平均径 D3‥平均径 L1‥等価直列インダクタンス R1‥等価直列抵抗 S‥面積 W1‥平均幅 W3‥平均幅。

Claims (14)

  1. 振動体と、前記振動体と電気的に接続された駆動回路部と、を備え、
    前記振動体は、
    基部と、
    前記基部から延出する振動腕と、
    前記振動腕上に設けられ、通電により伸縮して前記振動腕を振動させる圧電体素子とを有し、
    前記圧電体素子は、第1の電極層と、第2の電極層と、前記第1の電極層および前記第2の電極層の間に位置する圧電体層とを備え、
    前記第1の電極層、前記圧電体層および前記第2の電極層のうちの少なくとも1つの層には、その厚さ方向に貫通する複数の孔が形成されていることを特徴とする振動デバイス。
  2. 前記複数の孔は、前記第1の電極層および前記第2の電極層のうちの少なくとも一方に形成されている請求項1に記載の振動デバイス。
  3. 前記複数の孔は、少なくとも前記第1の電極層に形成されている請求項1または2に記載の振動デバイス。
  4. 前記複数の孔は、前記第1の電極層および前記第2の電極層の双方に形成されている請求項3に記載の振動デバイス。
  5. 前記複数の孔は、前記圧電体層には形成されていない請求項2ないし4のいずれか一項に記載の振動デバイス。
  6. 前記複数の孔は、前記圧電体層に形成されている請求項1に記載の振動デバイス。
  7. 前記複数の孔は、前記層の面方向に均一に分散している請求項1ないし6のいずれか一項に記載の振動デバイス。
  8. 前記各孔は、前記層を平面視したときに円形をなしている請求項1ないし7のいずれか一項に記載の振動デバイス。
  9. 前記複数の孔の平均径は、0.01〜100μmである請求項8に記載の振動デバイス。
  10. 前記各孔は、前記層を平面視したときに、スリット状をなしている請求項1ないし7のいずれか一項に記載の振動デバイス。
  11. 前記スリット状の各孔は、前記振動腕の延在方向またはこれに直交する幅方向に延在している請求項10に記載の振動デバイス。
  12. 前記スリット状の複数の孔の平均幅は、0.01〜100μmである請求項11に記載の振動デバイス。
  13. 前記層を平面視したときに該層全体に対して前記複数の孔が占める面積の割合は、0.1〜0.8である請求項1ないし12のいずれか一項に記載の振動デバイス。
  14. 請求項1ないし13のいずれかに記載の振動デバイスを備えていることを特徴とする電子機器。
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