JP2012142422A - 太陽電池用導電性ペースト用ガラス - Google Patents

太陽電池用導電性ペースト用ガラス Download PDF

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Abstract

【課題】 n層の薄いシャローエミッタ構造の太陽電池にファイヤースルー法で電極を形成するに際して、電極材料の侵入量の制御を容易にし且つオーミックコンタクトが容易に得られる太陽電池用導電性ペースト組成物を提供する。
【解決手段】 受光面電極は、Pb/Siモル比が1.4〜2.5の範囲に定められると共に、PbOを50〜70(mol%)、B2O3を1〜8(mol%)、SiO2を20〜40(mol%)の範囲で含み、Li2Oを含まないガラスを銀100重量部に対して1〜10重量部の範囲で含む厚膜銀で構成されていることから、ファイヤースルーの際の浸食量が適度に制御されると共に、n層との間で良好なオーミックコンタクトが得られるので、線幅を100(μm)程度と細くしても、75を越えるFF値と、0.5(A)以下のリーク電流が得られる。
【選択図】なし

Description

本発明は、ファイヤースルー法で形成する太陽電池電極用に好適な導電性ペースト組成物に関する。
例えば、一般的なシリコン系太陽電池は、p型多結晶半導体であるシリコン基板の上面にn+層を介して反射防止膜および受光面電極が備えられると共に、下面にp+層を介して裏面電極(以下、これらを区別しないときは単に「電極」という。)が備えられた構造を有しており、受光により半導体のpn接合に生じた電力を電極を通して取り出すようになっている。上記反射防止膜は、十分な可視光透過率を保ちつつ表面反射率を低減して受光効率を高めるためのもので、窒化珪素、二酸化チタン、二酸化珪素等の薄膜から成る。
上記の反射防止膜は電気抵抗値が高いことから、半導体のpn接合に生じた電力を効率よく取り出すことの妨げとなる。そこで、太陽電池の受光面電極は、例えば、ファイヤースルーと称される方法で形成される。この電極形成方法では、例えば、前記反射防止膜をn+層上の全面に設けた後、例えばスクリーン印刷法を用いてその反射防止膜上に導電性ペーストを適宜の形状で塗布し、焼成処理を施す。上記導電性ペーストは、例えば、銀粉末と、ガラスフリット(ガラス原料を溶融し急冷した後に必要に応じて粉砕したフレーク状または粉末状のガラスのかけら)と、有機質ベヒクルと、有機溶媒とを主成分とするもので、焼成過程において、この導電性ペースト中のガラス成分が反射防止膜を破るので、導電性ペースト中の導体成分とn+層とによってオーミックコンタクトが形成される(例えば、特許文献1を参照。)。この導電性ペーストには、燐、バナジウム、ビスマス、タングステン等の金属或いは化合物等から成る各種微量成分を配合することで導通性を得ることが行われている。上記電極形成方法によれば、反射防止膜を部分的に除去してその除去部分に電極を形成する場合に比較して工程が簡単になり、除去部分と電極形成位置との位置ずれの問題も生じない。
このような太陽電池の受光面電極形成において、ファイヤースルー性を向上させてオーミックコンタクトを改善し、延いては曲線因子(FF値)やエネルギー変換効率を高める等の目的で、従来から種々の提案が為されている。例えば、導電性ペーストに燐・バナジウム・ビスマスなどの5族元素を添加することによって、ガラスおよび銀の反射防止膜に対する酸化還元作用を促進し、ファイヤースルー性を向上させたものがある(例えば、前記特許文献1を参照。)。また、導電性ペーストに塩化物、臭化物、或いはフッ化物を添加することで、ガラスおよび銀が反射防止膜を破る作用をこれら添加物が補助してオーミックコンタクトを改善するものがある(例えば、特許文献2を参照。)。上記フッ化物としては、フッ化リチウム、フッ化ニッケル、フッ化アルミニウムが示されている。また、上記各添加物に加えて5族元素を添加することも示されている。なお、上記ガラスは例えば硼珪酸ガラスである。
また、85〜99(wt%)の銀および1〜15(wt%)のガラスを含む銀含有ペーストにおいて、そのガラスを15〜75(mol%)のPbOおよび5〜50(mol%)のSiO2を含み、B2O3を含まない組成とすることが提案されている(例えば、特許文献3を参照。)。この銀含有ペーストは、太陽電池の電極形成に用いるものであって、上記組成のガラスを用いることによって、オーミックコンタクトが改善されるものとされている。上記ガラス中には、P2O5を0.1〜8.0(mol%)、或いはSb2O5を0.1〜10.0(mol%)含むことができ、更に、0.1〜15.0(mol%)のアルカリ金属酸化物(Na2O,K2O,Li2O)を含むことができる。
また、銀粉末と、亜鉛含有添加剤と、軟化点が300〜600(℃)の範囲内のガラスフリットとを有機溶媒中に分散した厚膜導電性組成物が提案されている(例えば、特許文献4を参照。)。この厚膜導電性組成物は太陽電池の受光面電極を形成するためのもので、亜鉛を添加することで導電性とはんだ接着性とが改善される。また、上記ガラスフリットとして、SiO2を21〜29(wt%)、Al2O3を0.1〜8(wt%)、PbOを50〜62(wt%)、B2O3を7〜10(wt%)、ZnOを0〜4(wt%)、Li2Oを0〜0.1(wt%)、TiO2を2〜7(wt%)含む鉛ガラスを用い得ることが示されている。
また、SiO2を1〜10(wt%)、B2O3を5〜15(wt%)、Al2O3を1〜15(wt%)、PbOを68〜89(wt%)、CuOを0〜10(wt%)、TiO2を0〜10(wt%)含み、軟化点が350〜500(℃)であるSiO2-B2O3-Al2O3-PbO系低融点ガラスを用いることにより、安定したオーミック接触を得ることのできる多結晶Si太陽電池の受光面電極用の導電性ペーストが示されている(例えば、特許文献5を参照。)。
また、本願出願人は、ガラスフリットがPbOを46〜57(mol%)、B2O3を1〜7(mol%)、SiO2を38〜53(mol%)の範囲内で含むガラスから成る太陽電池電極用ペースト組成物を先に提案した(例えば、特許文献6を参照。)。このペースト組成物は、太陽電池の焼成工程において最適焼成温度範囲を広くすることにより、製造ロット当たりの平均出力を向上させたものである。
特開昭62−049676号公報 特開平11−213754号公報 特表2008−520094号公報 特開2006−302890号公報 特開2009−099781号公報 特開2010−199334号公報
ところで、上述した太陽電池において、受光面側に位置するn層を薄くすることによって表面再結合速度を低下させ、より多くの電流を取り出せるようにすること、すなわちシャローエミッタ化することが試みられている。シャローエミッタ化すると、特に400(nm)付近の短波長側も発電に寄与するようになるため、太陽電池の効率向上の面では理想的な解と考えられている。その反面で、セルを高シート抵抗にする必要があること、表面近傍のドナー元素(例えば燐)濃度が低下するためAg-Si間のバリア障壁が増加し、受光面電極のオーミックコンタクトの確保が困難になること、pn接合が浅くなるためファイヤースルーで反射防止膜を十分に破り且つpn接合に電極が侵入しないような侵入深さ制御が非常に困難であること、などの不都合がある。
因みに、シャローエミッタは受光面側のn層厚みが70〜100(nm)と、従来のシリコン太陽電池セルの100〜200(nm)に比較して更に薄くされたもので、受光により発生した電気のうちpn接合に達する前に熱に変わって有効に利用できなかった部分が減じられるので、短絡電流が増大し、延いては発電効率が高められる利点がある。
本発明は、以上の事情を背景として為されたもので、その目的は、n層の薄いシャローエミッタ構造の太陽電池にファイヤースルー法で電極を形成するに際して、電極材料の侵入量の制御を容易にし且つオーミックコンタクトが容易に得られる太陽電池用導電性ペースト組成物を提供することにある。
斯かる目的を達成するため、本発明の要旨とするところは、導電性粉末と、ガラスフリットと、ベヒクルとを含む太陽電池用導電性ペースト組成物であって、前記ガラスフリットは、Pb/Si(mol比)が1.4〜2.5の範囲内にあり、且つ酸化物換算で50〜70(mol%)のPbOと、1〜8(mol%)のB2O3と、20〜40(mol%)のSiO2とを含み、Li2Oを含まないガラスから成ることにある。
このようにすれば、太陽電池用導電性ペースト組成物は、これを構成するガラスフリットが、Pb/Si(mol比)が1.4〜2.5の範囲内で、50〜70(mol%)のPbO、1〜8(mol%)のB2O3、20〜40(mol%)のSiO2を含み、且つLi2Oを含まない組成であることから、例えば80〜120(Ω/□)程度の高シート抵抗の基板にも十分に低い接触抵抗が得られ、且つpn接合への電極材料の侵入を容易に制御できる。そのため、本発明のペースト組成物を受光面電極の形成に用いれば、リーク電流が低く(すなわちRshが高く)、FF値が高く、電流値が大きく、且つ光電変換率の高い太陽電池セルを製造し得る。
なお、本発明の太陽電池用導電性ペースト組成物は、特に、表面から深さ10(nm)の間のP濃度最大値が5×1020(個/cm3)以上、且つ、深さ30(nm)までのP濃度1×1020(個/cm3)以上である基板が用いられる太陽電池に好適である。この条件を満たさない基板にも適用可能であるが、上記条件を満たす基板に適用すれば、FF値が76以上の太陽電池を得ることができる。
なお、前記ガラスフリット組成において、PbOは、ガラスの軟化点を低下させる成分で、低温焼成を可能とするための成分で、良好なファイヤースルー性を得るためにはPbOが50(mol%)以上且つ70(mol%)以下であることが必要である。PbO量が50(mol%)未満では軟化点が高くなり過ぎるのでガラス化が困難になると共に反射防止膜へ浸食し難くなり、延いては良好なオーミックコンタクトが得られなくなる。一方、70(mol%)を越えると軟化点が低くなり過ぎるので浸食性が強くなり過ぎてpn接合が破壊され、延いてはFF値が小さくなる等の問題が生ずる。PbO量は、55(mol%)以上が一層好ましく、62(mol%)以下が一層好ましい。すなわち、55〜62(mol%)の範囲が好ましい。また、58(mol%)以上が更に好ましく、すなわち、58〜62(mol%)の範囲が特に好ましい。
また、B2O3は、ガラス形成酸化物(すなわちガラスの骨格を作る成分)であり、ガラスの軟化点を低くするための成分で、良好なファイヤースルー性を得るためにはB2O3が1(mol%)以上且つ8(mol%)以下であることが必要である。B2O3量が1(mol%)未満では軟化点が高くなり過ぎるので反射防止膜へ浸食し難くなり、延いては良好なオーミックコンタクトが得られなくなると共に、耐湿性も低下する。また、B2O3量が少なくなるとVocが低下すると共にリーク電流が増大する傾向が生ずる問題もある。一方、8(mol%)を越えても却ってVocが低下すると共にリーク電流が増大し、更に、軟化点が低くなり過ぎるので浸食性が強くなり過ぎてpn接合が破壊される等の問題が生ずる。B2O3量は、3(mol%)以上が一層好ましく、6(mol%)以下が一層好ましい。すなわち、3〜6(mol%)の範囲が更に好ましい。
また、SiO2は、ガラス形成酸化物であり、ガラスの耐化学性を高くするための成分で、良好なファイヤースルー性を得るためにはSiO2が20(mol%)以上且つ40(mol%)以下であることが必要である。SiO2量が20(mol%)未満では耐化学性が不足すると共にガラス形成が困難になり、一方、40(mol%)を越えると軟化点が高くなり過ぎてガラス化し難くなって反射防止膜へ浸食し難くなり、延いては良好なオーミックコンタクトが得られなくなる。SiO2量は、28(mol%)以上が一層好ましく、34(mol%)以下が一層好ましい。すなわち、28〜34(mol%)の範囲が更に好ましい。
また、PbOおよびSiO2がそれぞれ上記の範囲内にあるだけでなく、更にPb/Si(mol比)が、1.4以上且つ2.5以下であることが必要である。Pb/Siモル比が1.4未満では、ファイヤースルー性が低下し、受光面電極とn層との接触抵抗が高くなる。一方、Pb/Siモル比が2.5を超えると、リーク電流(ダイオード電流)Idが著しく大きくなるので、何れにしてもFF値が低下し、十分な出力特性が得られなくなる。Pb/Si(mol比)は1.7〜2.2の範囲が一層好ましい。
なお、本発明の導電性組成物は、ガラスがLi2Oを含まないことを特徴とする。LiがSi内に拡散するとリーク電流が増大するので、Li2Oは含まないことが望ましい。Liはドナー元素であって、オーミックコンタクトを取りやすくすると共に、ガラスの組成範囲を広げる作用を有するものであるが、これらは組成を適宜調整することで改善すれば足りる。
なお、上記各成分および後述する各成分は、ガラス中に如何なる形態で含まれているか必ずしも特定が困難であるが、これらの割合は何れも酸化物換算した値とした。
ここで、好適には、前記ガラスは、前記3成分に加えて、それぞれ酸化物換算で5(mol%)以下のAl2O3、10(mol%)以下のZnO、6(mol%)以下のP2O5のうちの少なくとも一種を含むものである。このようにすれば、FF値が一層高く且つリーク電流が一層少なくなる。
また、好適には、前記ガラスは、Pb/Si(mol比)が1.7〜2.3の範囲内にあり、且つ酸化物換算で55〜62(mol%)のPbOと、3〜6(mol%)のB2O3と、28〜34(mol%)のSiO2とを含むものである。このようにすれば、FF値が一層高く且つリーク電流が一層少なくなる。
また、好適には、前記ガラスは、酸化物換算で6.0(mol%)以下のP2O5を含むものである。このようにすれば、Pはn層に対するドナー元素であり且つSiへの不純物溶解度が2×10-21(atm/cm3)程度と高いことから、基板と受光面電極とのオーミックコンタクトが一層得られ易くなり、接触抵抗を一層低くできる利点がある。P2O5が多くなると軟化点が高くなる傾向があるため、P2O5の含有量は2(mol%)以下に留めることが好ましい。
なお、上記P2O5はその一部をSb2O5に置き換えることができる。Sbもn層に対するドナー元素であるため、Pを含む場合と同様な作用効果が得られる。Sb2O5は、0.5(mol%)以下の範囲で含むことができる。
因みに、シャローエミッタを構成する高シート抵抗のセルでは、例えばSi3N4から成る反射防止膜の厚さ寸法を80(nm)程度として、電極による浸食量を80〜90(nm)の範囲に制御すること、すなわち10(nm)の精度で制御することが望ましい。しかしながら、このような制御は極めて困難であり、導通確保のためには僅かに浸食過剰となった状態に制御せざるを得ない。上記のようにガラス中にドナー元素が含まれていると、その浸食過剰による出力低下が抑制されるので、オーミックコンタクトが得られ易くなるのである。
また、好適には、前記ガラスは、酸化物換算で5(mol%)以下のAl2O3、10(mol%)以下のTiO2、および10(mol%)以下のZnOの少なくとも一種を含むものである。これらを含む組成とすれば、PbO量を少なくできる利点がある。また、Rshを向上させてリーク電流を低くできると共に、開放電圧Vocおよび短絡電流Iscを大きくできる利点もある。その一方、これらが多くなるほどリーク電流が増大する傾向もあるので、これらは上記の量を上限とすることが好ましい。
なお、Al2O3はガラスの安定性を得るために有効な成分であって、Al2O3が含まれるとガラスの粘性が低くなり、更に、直列抵抗Rsを低下させてFF値を高めると共に焼成温度範囲が広くなる傾向があるが、上述したようにリーク電流を増大させると共に過剰になるとVocを却って低下させる作用もあるため、3(mol%)以下に留めることが好ましく、2.5(mol%)以下とすることが一層好ましい。
また、TiO2はFF値を高める傾向があるが、過剰に添加すると軟化点が上昇し延いては接触抵抗が高くなる傾向があると共に、上述したようにリーク電流を増大させる作用もあるため、6(mol%)以下に留めることが好ましく、2(mol%)以下とすることが一層好ましい。
また、ZnOの含有量が過剰になると開放電圧Vocが低下するため、6(mol%)以下に留めることが好ましく、2(mol%)以下とすることが一層好ましい。
また、前記ガラスフリットは平均粒径(D50)が0.3〜3.0(μm)の範囲内である。ガラスフリットの平均粒径が小さすぎると電極の焼成時に融解が早すぎるため電気的特性が低下するが、0.3(μm)以上であれば適度な融解性が得られるので電気的特性が一層高められる。しかも、凝集が生じ難いのでペースト調製時に一層良好な分散性が得られる。また、ガラスフリットの平均粒径が導電性粉末の平均粒径よりも著しく大きい場合にも粉末全体の分散性が低下するが、3.0(μm)以下であれば一層良好な分散性が得られる。しかも、ガラスの一層の溶融性が得られる。したがって、一層良好なオーミックコンタクトを得るためには上記平均粒径が好ましい。
なお、上記ガラスフリットの平均粒径は空気透過法による値である。空気透過法は、粉体層に対する流体(例えば空気)の透過性から粉体の比表面積を測定する方法をいう。この測定方法の基礎となるのは、粉体層を構成する全粒子の濡れ表面積とそこを通過する流体の流速および圧力降下の関係を示すコゼニー・カーマン(Kozeny-Carmann)の式であり、装置によって定められた条件で充填された粉体層に対する流速と圧力降下を測定して試料の比表面積を求める。この方法は充填された粉体粒子の間隙を細孔と見立てて、空気の流れに抵抗となる粒子群の濡れ表面積を求めるもので、通常はガス吸着法で求めた比表面積よりも小さな値を示す。求められた上記比表面積および粒子密度から粉体粒子を仮定した平均粒径を算出できる。
また、好適には、前記導電性粉末は平均粒径(D50)が0.3〜3.0(μm)の範囲内の銀粉末である。導電性粉末としては銅粉末やニッケル粉末等も用い得るが、銀粉末が高い導電性を得るために最も好ましい。また、銀粉末の平均粒径が3.0(μm)以下であれば一層良好な分散性が得られるので一層高い導電性が得られる。また、0.3(μm)以上であれば凝集が抑制されて一層良好な分散性が得られる。なお、0.3(μm)未満の銀粉末は著しく高価であるため、製造コストの面からも0.3(μm)以上が好ましい。また、導電性粉末、ガラスフリット共に平均粒径が3.0(μm)以下であれば、細線パターンで電極を印刷形成する場合にも目詰まりが生じ難い利点がある。
なお、前記銀粉末は特に限定されず、球状や鱗片状等、どのような形状の粉末が用いられる場合にも導電性を保ったまま細線化が可能であるという本発明の基本的効果を享受し得る。但し、球状粉を用いた場合が印刷性に優れると共に、塗布膜における銀粉末の充填率が高くなるため、導電性の高い銀が用いられることと相俟って、鱗片状等の他の形状の銀粉末が用いられる場合に比較して、その塗布膜から生成される電極の導電率が高くなる。そのため、必要な導電性を確保したまま線幅を一層細くすることが可能となることから、特に好ましい。
また、好適には、前記太陽電池用導電性ペースト組成物は、25(℃)−20(rpm)における粘度が150〜250(Pa・s)の範囲内、粘度比(すなわち、[10(rpm)における粘度]/[100(rpm)における粘度])が3〜8である。このような粘度特性を有するペーストを用いることにより、スキージングの際に好適に低粘度化してスクリーンメッシュを透過し、その透過後には高粘度に戻って印刷幅の広がりが抑制されるので、スクリーンを容易に透過して目詰まりを生じないなど印刷性を保ったまま細線パターンが容易に得られる。ペースト組成物の粘度は、160〜200(Pa・s)の範囲が一層好ましく、粘度比は3.2〜6.5の範囲が一層好ましい。また、設計線幅が100(μm)以下の細線化には粘度比4〜6が望ましい。
なお、線幅を細くしても断面積が保たれるように膜厚を厚くすることは、例えば、印刷製版の乳剤厚みを厚くすること、テンションを高くすること、線径を細くして開口径を広げること等でも可能である。しかしながら、乳剤厚みを厚くすると版離れが悪くなるので印刷パターン形状の安定性が得られなくなる。また、テンションを高くし或いは線径を細くすると、スクリーンメッシュが伸び易くなるので寸法・形状精度を保つことが困難になると共に印刷製版の耐久性が低下する問題がある。しかも、太幅で設けられることから膜厚を厚くすることが無用なバスバーも厚くなるため、材料の無駄が多くなる問題もある。
また、好適には、前記太陽電池用導電性ペースト組成物は、前記導電性粉末を64〜90重量部、前記ベヒクルを3〜20重量部の範囲内の割合で含むものである。このようにすれば、印刷性が良好で線幅の細く導電性の高い電極を容易に形成できるペースト組成物が得られる。
また、好適には、前記導電性ペースト組成物は、前記ガラスフリットを前記導電性粉末100重量部に対して1〜10重量部の範囲で含むものである。1重量部以上含まれていれば十分な浸食性(ファイヤスルー性)が得られるので、良好なオーミックコンタクトが得られる。また、10重量部以下に留められていれば絶縁層が形成され難いので十分な導電性が得られる。導電性粉末100重量部に対するガラス量は、1〜8重量部が一層好ましく、1〜7重量部が更に好ましい。
また、本願発明の導電性組成物は、前述したようにファイヤースルーによる電極形成時の銀の拡散を好適に制御し得るものであるから、受光面電極に好適に用い得る。
また、前記ガラスフリットは、前記組成範囲でガラス化可能な種々の原料から合成することができ、例えば、酸化物、炭酸塩、硝酸塩等が挙げられるが、例えば、Si源としては二酸化珪素SiO2を、B源としては酸化硼素B2O3を、Pb源としては鉛丹Pb3O4を用い得る。
また、主要成分Si、B、Pbの他に、P、Al、Zr等の他の成分を含む組成とする場合には、例えばそれらの酸化物、水酸化物、炭酸塩、硝酸塩等を用いればよい。
また、本発明の導電性ペーストを構成する前記ガラスは、その特性を損なわない範囲で他の種々のガラス構成成分や添加物を含み得る。例えば、Na、Ca、Mg、K、Ba、Sr等が含まれていても差し支えない。これらは例えば合計30(mol%)以下の範囲で含まれ得る。
本発明の一実施例の電極用ペースト組成物が受光面電極の形成に適用された太陽電池の断面構造を示す模式図である。 図1の太陽電池の受光面電極パターンの一例を示す図である。 図1の太陽電池を構成する種々の基板において、P濃度を表面からの深さ寸法との関係で示す図である。
以下、本発明の一実施例を図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の実施例において図は適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比および形状等は必ずしも正確に描かれていない。
図1は、本発明の一実施例の導電性組成物が適用されたシリコン系太陽電池10の断面構造を模式的に示す図である。図1において、太陽電池10は、例えばp型多結晶半導体であるシリコン基板12と、その上下面にそれぞれ形成されたn層14およびp+層16と、そのn層14上に形成された反射防止膜18および受光面電極20と、そのp+層16上に形成された裏面電極22とを備えている。上記シリコン基板12の厚さ寸法は例えば100〜200(μm)程度である。
上記のn層14およびp+層16は、シリコン基板12の上下面に不純物濃度の高い層を形成することで設けられたもので、その高濃度層の厚さ寸法はn層14が例えば70〜100(nm)程度、p+層16が例えば500(nm)程度である。n層14は、一般的なシリコン系太陽電池では100〜200(nm)程度であるが、本実施例ではそれよりも薄くなっており、シャローエミッタと称される構造を成している。なお、n層14に含まれる不純物は、n型のドーパント、例えば燐(P)で、p+層16に含まれる不純物は、p型のドーパント、例えばアルミニウム(Al)や硼素(B)である。
また、前記の反射防止膜18は、例えば、窒化珪素 Si3N4等から成る薄膜で、例えば可視光波長の1/4程度の光学的厚さ、例えば80(nm)程度で設けられることによって10(%)以下、例えば2(%)程度の極めて低い反射率に構成されている。
また、前記の受光面電極20は、例えば一様な厚さ寸法の厚膜導体から成るもので、図2に示されるように、受光面24の略全面に、多数本の細線部を有する櫛状を成す平面形状で設けられている。
上記の厚膜導体は、Agを100重量部に対してガラスを1〜10重量部の範囲で、例えば4.8重量部含む厚膜銀から成るもので、そのガラスは酸化物換算した値で、PbOを50〜70(mol%)の範囲内、例えば60(mol%)程度、B2O3を1〜8(mol%)の範囲内、例えば6.0(mol%)程度、SiO2を20〜40(mol%)の範囲内、例えば29.0(mol%)程度、Al2O3を0〜5(mol%)の範囲内、例えば1.0(mol%)程度、TiO2を0〜10(mol%)の範囲内、例えば3.0(mol%)程度、ZnOを0〜10(mol%)の範囲内、例えば0(mol%)、P2O5を0〜6(mol%)の範囲内、例えば2.0(mol%)程度、Sb2O5を0〜0.5(mol%)の範囲内、例えば0(mol%)、ZrO2を0〜1.0(mol%)の範囲内、例えば0(mol%)、それぞれ含む鉛ガラスである。また、上記鉛ガラスにおいて、PbOとSiO2は、Pb/Siモル比が1.4〜2.5の範囲内、例えば2.14程度の割合となるように含まれている。
また、上記の導体層の厚さ寸法は例えば20〜30(μm)の範囲内、例えば25(μm)程度で、細線部の各々の幅寸法は例えば80〜130(μm)の範囲内、例えば100(μm)程度で、十分に高い導電性を備えている。
また、前記の裏面電極22は、p+層16上にアルミニウムを導体成分とする厚膜材料を略全面に塗布して形成された全面電極26と、その全面電極26上に帯状に塗布して形成された厚膜銀から成る帯状電極28とから構成されている。この帯状電極28は、裏面電極22に導線等を半田付け可能にするために設けられたものである。
本実施例の太陽電池10は、受光面電極20が前述したようにPbOを50〜70(mol%)の範囲内、B2O3を1〜8(mol%)の範囲内、SiO2を20〜40(mol%)の範囲内且つPb/Siモル比が1.4〜2.5の範囲内でそれぞれ含み、且つ、任意成分として、Al2O3を5(mol%)以下、TiO2を10(mol%)以下、ZnOを10(mol%)以下、P2O5を6(mol%)以下、Sb2O5を0.5(mol%)以下、ZrO2を1(mol%)以下の割合で含み得る組成の鉛ガラスを、銀100重量部に対して1〜10重量部の範囲で含む厚膜銀で構成されていることから、浸食量が80〜90(nm)程度すなわち反射防止膜18の厚さ寸法よりも最大で10(nm)程度だけ大きい深さに制御されているので、線幅が100(μm)程度に細くされているにも拘わらず、n層14との間で良好なオーミックコンタクトが得られ、接触抵抗が低くなっている。
しかも、本実施例の受光面電極20は、前述したようにガラス量が4.8重量部程度と少量にされていることから高い導電性を有しているため、膜厚および線幅が何れも小さくされているにも拘わらずライン抵抗が低いので、接触抵抗が低いことと相俟って太陽電池10の光電変換効率が高められている。
上記のような受光面電極20は、例えば、導体粉末と、ガラスフリットと、ベヒクルと、溶剤とから成る電極用ペーストを用いて良く知られたファイヤースルー法によって形成されたものである。その受光面電極形成を含む太陽電池10の製造方法の一例を以下に説明する。
まず、上記ガラスフリットを作製する。P源としてリン酸二水素アンモニウム NH4H2PO4を、Si源として二酸化珪素 SiO2を、B源として酸化硼素 B2O3を、Pb源として鉛丹 Pb3O4を、Al源として酸化アルミニウム Al2O3を、Ti源として酸化チタン TiO2を、Zn源として酸化亜鉛 ZnO等をそれぞれ用意し、前述した範囲内の適宜の組成となるように秤量して調合する。これを坩堝に投入して組成に応じた900〜1200(℃)の範囲内の温度で、30分〜1時間程度溶融し、急冷することでガラス化させる。このガラスを遊星ミルやボールミル等の適宜の粉砕装置を用いて粉砕する。粉砕後の平均粒径(D50)は例えば0.3〜3.0(μm)程度である。なお、上記ガラス粉末の平均粒径は空気透過法を用いて算出したものである。
一方、導体粉末として、例えば、平均粒径(D50)が0.3〜3.0(μm)の範囲内の市販の球状の銀粉末を用意する。このような平均粒径が十分に小さい銀粉末を用いることにより、塗布膜における銀粉末の充填率を高め延いては導体の導電率を高めることができる。また、前記ベヒクルは、有機溶剤に有機結合剤を溶解させて調製したもので、有機溶剤としては、例えばブチルカルビトールアセテートが、有機結合剤としては、例えばエチルセルロースが用いられる。ベヒクル中のエチルセルロースの割合は例えば15(wt%)程度である。また、ベヒクルとは別に添加する溶剤は、例えばブチルカルビトールアセテートである。すなわち、これに限定されるものではないが、ベヒクルに用いたものと同じ溶剤でよい。この溶剤は、ペーストの粘度調整の目的で添加される。
以上のペースト原料をそれぞれ用意して、例えば導体粉末を77〜88(wt%)、ガラスフリットを1〜6(wt%)、ベヒクルを7〜14(wt%)、溶剤を3〜5(wt%)の割合で秤量し、攪拌機等を用いて混合した後、例えば三本ロールミルで分散処理を行う。これにより、前記電極用ペーストが得られる。
上記のようにして電極用ペーストを調製する一方、適宜のシリコン基板に例えば、熱拡散法やイオンプランテーション等の良く知られた方法で不純物を拡散し或いは注入して前記n層14およびp+層16を形成することにより、前記シリコン基板12を作製する。次いで、これに例えばPE−CVD(プラズマCVD)等の適宜の方法で窒化珪素薄膜を形成し、前記反射防止膜18を設ける。
次いで、上記の反射防止膜18上に前記図2に示すパターンで前記電極用ペーストをスクリーン印刷する。これを例えば150(℃)で乾燥し、更に、近赤外炉において700〜900(℃)の範囲内の温度で焼成処理を施す。これにより、その焼成過程で電極用ペースト中のガラス成分が反射防止膜18を溶かし、その電極用ペーストが反射防止膜18を破るので、電極用ペースト中の導体成分すなわち銀とn層14との電気的接続が得られ、前記図1に示されるようにシリコン基板12と受光面電極20とのオーミックコンタクトが得られる。受光面電極20は、このようにして形成される。
なお、前記裏面電極22は、上記工程の後に形成してもよいが、受光面電極20と同時に焼成して形成することもできる。裏面電極22を形成するに際しては、上記シリコン基板12の裏面全面に、例えばアルミニウムペーストをスクリーン印刷法等で塗布し、焼成処理を施すことによってアルミニウム厚膜から成る前記全面電極26を形成する。更に、その全面電極26の表面に前記電極用ペーストをスクリーン印刷法等を用いて帯状に塗布して焼成処理を施すことによって、前記帯状電極28を形成する。これにより、裏面全面を覆う全面電極26と、その表面の一部に帯状に設けられた帯状電極28とから成る裏面電極22が形成され、前記の太陽電池10が得られる。上記工程において、同時焼成で製造する場合には、受光面電極20の焼成前に印刷処理を施すことになる。
ガラス組成を種々変更して、上記の製造工程に従って太陽電池10を製造し、市販のソーラーシミュレータを用いてその出力を測定して、曲線因子FF値およびリーク電流Idを評価した結果を、ガラス組成と併せて表1に示す。表1において、No.7、8、12、13、16、19〜60が実施例で、その他(No.1〜6、9〜11、14、15、17、18)が比較例である。FF値は良好なオーミックコンタクトが得られているか否かの判定であり、一般に、太陽電池はFF値が70以上であれば使用可能とされているが、高いほど好ましいのはもちろんであり、本実施例においては、FF値が75より大きいものを合格とした。また、リーク電流は低い方が好ましく、pn接合に電極の侵入が起きたか否かの判定基準となる。リーク電流は10(V)における数値で0.1(A)以下を◎、0.2(A)以下を○、0.5(A)以下を△、0.5(A)超を×とした。
Figure 2012142422
なお、各試料は平均粒径1.6(μm)の球状のAg粉と平均粒径1.5(μm)のガラスフリットとを用いて作製した。調合割合はAg粉 83(wt%)、ガラスフリット 4(wt%)、ベヒクル 8(wt%)、溶剤 5(wt%)を基本とし、印刷性を同等とするために、25(℃)−20(rpm)における粘度が160〜180(Pa・s)になるようにベヒクル量および溶剤量を適宜調整した。また、受光面電極20を形成する際の印刷製版は、線径23(μm)のSUS325製スクリーンメッシュに20(μm)厚の乳剤を設けたものとした。また、グリッドラインの幅寸法が100(μm)となるように印刷条件を設定した。また、基板のシート抵抗は90±10(Ω/□)を用いて評価を行った。
上記表1には、実施例として、基本骨格を構成するPbO-B2O3-SiO2にAl2O3、TiO2、ZnO、P2O5、ZrO2が添加されたPbO-B2O3-SiO2-Al2O3-TiO2-ZnO-P2O5-ZrO2の8成分系(下記の(16))と、これに対して少なくとも1種の元素を欠き或いは一部を置換した17種類、合計18種類の成分系、すなわち、
(1)PbO-B2O3-SiO2- P2O5 の4成分系
(2)PbO-B2O3-SiO2- TiO2-ZnO-P2O5 の6成分系
(3)PbO-B2O3-SiO2-Al2O3-TiO2-ZnO-P2O5 の7成分系
(4)PbO-B2O3-SiO2- ZnO-P2O5 の5成分系
(5)PbO-B2O3-SiO2- ZnO の4成分系
(6)PbO-B2O3-SiO2-Al2O3- ZnO の5成分系
(7)PbO-B2O3-SiO2-Al2O3 の4成分系
(8)PbO-B2O3-SiO2-Al2O3- ZnO-P2O5 の6成分系
(9)PbO-B2O3-SiO2-Al2O3- P2O5 の5成分系
(10)PbO-B2O3-SiO2-Al2O3-TiO2- P2O5 の6成分系
(11)PbO-B2O3-SiO2- TiO2- P2O5 の5成分系
(12)PbO-B2O3-SiO2-Al2O3- P2O5-Sb2O5 の6成分系
(13)PbO-B2O3-SiO2- TiO2-ZnO-P2O5-Sb2O5 の7成分系
(14)PbO-B2O3-SiO2-Al2O3- P2O5- ZrO2の6成分系
(15)PbO-B2O3-SiO2-Al2O3- ZnO-P2O5- ZrO2の7成分系
(16)PbO-B2O3-SiO2-Al2O3-TiO2-ZnO-P2O5- ZrO2の8成分系
(17)PbO-B2O3-SiO2- -TiO2-ZnO-P2O5- ZrO2の7成分系
(18)PbO-B2O3-SiO2- ZnO-P2O5- ZrO2の6成分系
が示されている。
実施例のNo.7、12はAl2O3、TiO2、ZnO、ZrO2を欠く4成分系であるが、Pb/Siが1.45〜2.5、PbOが58〜70(mol%)、B2O3が1(mol%)、SiO2が28〜40(mol%)、P2O5が1(mol%)の範囲において、75以上のFF値と、0.5(A)以下のリーク電流値が得られた。この4成分系において、比較例を見ると、PbOが72(mol%)と多く且つPb/Si比が2.77と大きいNo.6では、FF値が75未満になり、SiO2が42(mol%)と多く且つPb/Si比が1.33と小さいNo.11、P2O5が8(mol%)と多いNo.18では何れもFF値が75未満でリーク電流も0.5(A)を超える結果となった。これら実施例と比較例とを対比すれば、上記4成分系において、Pb/Si比は2.50以下の範囲、B2O3量は1.0(mol%)以上の範囲、SiO2量は40.0(mol%)以下の範囲がそれぞれ許容され、Pb/Si比が1.33以下或いは2.77以上、PbO量が72(mol%)以上、SiO2量が42(mol%)以上、P2O5量が8(mol%)以上になると、特性が得られなくなることが推定される。
また、実施例のNo.8、16、41〜43、52は、Al2O3、ZrO2を欠く6成分系であるが、Pb/Si比が1.43〜2.07、PbOが50〜62(mol%)、B2O3が3〜8(mol%)、SiO2が25〜35(mol%)、TiO2が1〜10(mol%)、ZnOが1〜7(mol%)、P2O5が1〜2(mol%)の範囲において、75以上のFF値と、0.5(A)以下のリーク電流値が得られた。この6成分系において、比較例を見ると、Pb/Si比が1.35〜1.37と小さいNo.9、10と、B2O3が10(mol%)と多いNo.17では、何れもFF値が75未満でリーク電流も0.5(A)を超える結果となった。これら実施例と比較例とを対比すれば、上記6成分系において、Pb/Si比は1.43以上の範囲、B2O3量は8.0(mol%)以下の範囲がそれぞれ許容され、Pb/Si比が1.37以下、PbO量が48.0(mol%)以下、B2O3量が10(mol%)以上になると、特性が得られなくなることが推定される。
また、実施例のNo.13、58、59は、ZrO2を欠く7成分系であるが、Pb/Si比が1.77〜2.50、PbOが50〜55(mol%)、B2O3が3〜8(mol%)、SiO2が20〜31(mol%)、Al2O3が1(mol%)、TiO2が2〜10(mol%)、ZnOが3〜10(mol%)、P2O5が1〜2(mol%)の範囲において、75以上のFF値と、0.5(A)以下のリーク電流値が得られた。この7成分系において、比較例を見ると、Pb/Si比が2.78と大きく、SiO2が18(mol%)と少ないNo.14では、FF値が75未満でリーク電流も0.5(A)を超える結果となった。これら実施例と比較例とを対比すれば、上記6成分系において、SiO2量が20.0(mol%)以下、B2O3量が8.0(mol%)以下、TiO2量が2.0〜5.0(mol%)の範囲がそれぞれ許容され、Pb/Si比が2.78以上、SiO2量が18(mol%)以下になると、特性が得られなくなることが推定される。
また、実施例のNo.19、20は、Al2O3、TiO2、ZrO2を欠く5成分系において、P2O5量の範囲を検討したもので、0.1〜6(mol%)の範囲において、75以上のFF値と0.5(A)以下のリーク電流が得られることが確かめられた。この結果によれば、P2O5は6(mol%)以下の範囲で含まれることでFF値とリーク電流値とを共に満足できることが判る。
また、実施例のNo.21は、上記5成分系から更にPを含まない4成分系として、特性を評価したもので、Pb/Si比が2.21、PbOが62(mol%)、B2O3が4(mol%)、SiO2が28(mol%)、ZnOが6(mol%)の組成としたところ、75以上のFF値と、0.5(A)以下のリーク電流値が得られた。この結果によれば、Pを含まない組成としても、少なくとも上記成分比とすることでFF値を十分に高く且つリーク電流を十分に小さくできることが判る。
また、実施例のNo.22〜24は、TiO2、P2O5、ZrO2を欠く5成分系において、P2O5を含まない場合の最適組成を検討したもので、Pb/Si比が1.94〜2.21、PbOが62(mol%)、B2O3が4(mol%)、SiO2が28〜32(mol%)、Al2O3が1(mol%)、ZnOが1〜5(mol%)の範囲において、75以上のFF値と、0.5(A)以下のリーク電流値とが得られた。特に、Pb/Si比が1.94、PbOが62(mol%)、B2O3が4(mol%)、SiO2が32(mol%)、Al2O3が1(mol%)、ZnOが1(mol%)のNo.24では、FF値が77、リーク電流が0.1(A)以下と、極めて高い特性が得られた。
また、実施例のNo.25は、TiO2、ZnO、P2O5、ZrO2を欠く4成分系で、Pb/Si比が1.79、PbOが61(mol%)、B2O3が4(mol%)、SiO2が34(mol%)、Al2O3が1(mol%)の組成としたところ、FF値が76、リーク電流が0.2(A)以下の良好な結果が得られた。
また、実施例のNo.26〜28、33〜36、60は、TiO2、ZrO2を欠く6成分系で、Pb/Si比が1.77〜2.50、PbOが55〜62(mol%)、B2O3が4〜8(mol%)、SiO2が24〜31(mol%)、Al2O3が1(mol%)、ZnOが1〜7(mol%)、P2O5が2(mol%)の範囲において、75以上のFF値と、0.5(A)以下のリーク電流値とが得られた。特に、Pb/Si比が2.0〜2.14の範囲においては、FF値78、リーク電流0.2(A)以下の高い特性が得られた。また、この6成分系では、TiO2量1.0〜7.0(mol%)の範囲で許容される。
また、実施例のNo.29〜32、37、38、46、47、55は、TiO2、ZnO、ZrO2を欠く5成分系で、Pb/Si比が1.45〜1.97、PbOが55〜61(mol%)、B2O3が4〜8(mol%)、SiO2が30〜38(mol%)、Al2O3が1〜5(mol%)、P2O5が2(mol%)の範囲において、75以上のFF値と、0.5(A)以下のリーク電流値とが得られた。
また、実施例のNo.39、53、54は、ZnO、ZrO2を欠く6成分系で、Pb/Si比が1.87〜2.14、PbOが58〜60(mol%)、B2O3が3〜6(mol%)、SiO2が28〜31(mol%)、Al2O3が1(mol%)、TiO2が2〜5(mol%)、P2O5が2(mol%)の範囲において、75以上のFF値と、0.5(A)以下のリーク電流値とが得られた。この系では、特にFF値は77以上、リーク電流は0.1(A)以下と、極めて優れた結果が得られた。
また、実施例のNo.40は、Al2O3、ZnO、ZrO2を欠く5成分系で、Pb/Si比が2.07、PbOが60(mol%)、B2O3が6(mol%)、SiO2が29(mol%)、TiO2が3(mol%)、P2O5が2(mol%)の組成において、77のFF値と、0.1(A)以下のリーク電流値とが得られた。
また、実施例のNo.44は、TiO2、ZnO、ZrO2を欠き、P2O5の一部をSb2O5に置換した6成分系で、Pb/Si比が1.91、PbOが61(mol%)、B2O3が4(mol%)、SiO2が32(mol%)、Al2O3が1(mol%)、P2O5が1.5(mol%)、Sb2O5が0.5(mol%)の組成において、77のFF値と、0.1(A)以下のリーク電流値とが得られた。この結果によれば、少なくとも0.5(mol%)以下であれば、P2O5の一部をSb2O5に置換できることが明らかである。
また、実施例のNo.45は、Al2O3、ZrO2を欠き、P2O5の一部をSb2O5に置換した7成分系で、Pb/Si比が1.97、PbOが61(mol%)、B2O3が4(mol%)、SiO2が31(mol%)、TiO2が1(mol%)、ZnOが1(mol%)、P2O5が1(mol%)、Sb2O5が1(mol%)の組成において、77のFF値と、0.1(A)以下のリーク電流値とが得られた。この結果によれば、上記7成分系では、1(mol%)以下であれば、P2O5の一部をSb2O5に置換できることが判る。
また、実施例のNo.48、56は、TiO2、ZnOを欠く6成分系で、Pb/Si比が1.79〜1.97、PbOが59〜61(mol%)、B2O3が3〜4(mol%)、SiO2が31〜33(mol%)、Al2O3が1〜2.5(mol%)、P2O5が2(mol%)、ZrO2が0.5〜1(mol%)の組成において、77以上のFF値と、0.2(A)以下のリーク電流値とが得られた。
また、実施例のNo.49は、TiO2を欠く7成分系で、Pb/Si比が1.84、PbOが59(mol%)、B2O3が4(mol%)、SiO2が32(mol%)、Al2O3が1(mol%)、ZnOが2(mol%)、P2O5が2(mol%)、ZrO2が1(mol%)の組成において、78以上のFF値と、0.1(A)以下のリーク電流値とが得られた。
また、実施例のNo.50は、8成分系で、Pb/Si比が2.18、PbOが61(mol%)、B2O3が3(mol%)、SiO2が28(mol%)、Al2O3が1(mol%)、TiO2が3(mol%)、ZnOが1(mol%)、P2O5が2(mol%)、ZrO2が1(mol%)の組成において、77以上のFF値と、0.2(A)以下のリーク電流値とが得られた。
また、実施例のNo.51は、Al2O3を欠く7成分系で、Pb/Si比が2.1、PbOが61(mol%)、B2O3が3(mol%)、SiO2が29(mol%)、TiO2が1(mol%)、ZnOが3(mol%)、P2O5が2(mol%)、ZrO2が1(mol%)の組成において、78以上のFF値と、0.1(A)以下のリーク電流値とが得られた。
また、実施例のNo.57は、Al2O3、TiO2を欠く6成分系で、Pb/Si比が1.97、PbOが61(mol%)、B2O3が3(mol%)、SiO2が31(mol%)、ZnOが2(mol%)、P2O5が2(mol%)、ZrO2が1(mol%)の組成において、78以上のFF値と、0.1(A)以下のリーク電流値とが得られた。
一方、比較例のNo.1は、PbO、B2O3、SiO2から成る3成分系であるが、Pb/Si比が1.11と小さく、SiO2が45(mol%)と過剰であるため、この組成ではFF値は67に留まり、リーク電流も0.5(A)超と大きい結果になった。
また、比較例のNo.2〜15は、Li2Oを含む組成であるが、他の成分を種々調整すれば、FF値は75に達する場合もあるものの、リーク電流が0.5(A)超と大きく、太陽電池10に適用できないものであった。
また、比較例のNo.15は、B2O3を欠くもので、FF値が73に留まり、リーク電流も0.5(A)以下の特性に留まった。本実施例は、PbO、B2O3、SiO2の3成分を必須とするもので、上記結果は、B2O3を欠くことによるものと考えられる。
上述したように、本実施例によれば、前述した範囲内の組成を有するガラスフリットを用いることにより、受光面電極20の線幅を100(μm)程度と細くしても、75を越えるFF値と、0.5(A)以下のリーク電流が得られる。本実施例によれば、Pb/Siモル比が1.4〜2.5の範囲に定められると共に、PbOを50〜70(mol%)、B2O3を1〜8(mol%)、SiO2を20〜40(mol%)の範囲で含み、Li2Oを含まないことから、ファイヤースルーの際の浸食量が適度に制御されると共に、良好なオーミックコンタクトが得られ、前述したような高いFF値と良好なリーク電流特性が得られるものと考えられる。
なお、図3は、前記太陽電池10に適用される種々のシリコン基板12の表面P濃度測定結果である。本実施例では種々の特性を有するシリコン基板を用いることができるが、その適用対象を明らかにすべく、電極形成時の浸食による特性変化を抑制し、良好なオーミックコンタクトを得るための必要条件を検討した。その結果、表面からの深さ寸法10(nm)までの範囲に5×1020(個/cm3)以上のP濃度を有する部分が存在することと、表面から深さ寸法30(nm)までの範囲が1×1020(個/cm3)以上のP濃度であることとが必要であることが確かめられた。図3に示す実施例基板1〜3がこの条件を満たしているが、比較例基板1,2は前者の条件を満足せず、比較例基板3は後者の条件を満足しない。
これら実施例基板1〜3および比較例基板1〜3を用いて太陽電池10を構成したところ、比較例基板1ではFF値が60、比較例基板2ではFF値が66、比較例基板3ではFF値が70に留まった。これに対して、実施例基板1〜3を用いた場合には、何れもFF値が76以上と高い結果が得られた。すなわち、本実施例の導電性ペースト組成物は、上記P濃度を満足する基板に好適に適用される。
以上、本発明を図面を参照して詳細に説明したが、本発明は更に別の態様でも実施でき、その主旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得るものである。
10:太陽電池、12:シリコン基板、14:n層、16:p+層、18:反射防止膜、20:受光面電極、22:裏面電極、24:受光面、26:全面電極、28:帯状電極

Claims (4)

  1. 導電性粉末と、ガラスフリットと、ベヒクルとを含む太陽電池用導電性ペースト組成物であって、
    前記ガラスフリットは、Pb/Si(mol比)が1.4〜2.5の範囲内にあり、且つ酸化物換算で50〜70(mol%)のPbOと、1〜8(mol%)のB2O3と、20〜40(mol%)のSiO2とを含み、Li2Oを含まないガラスから成ることを特徴とする太陽電池用導電性ペースト組成物。
  2. 前記ガラスは、Pb/Si(mol比)が1.7〜2.3の範囲内にあり、且つ酸化物換算で55〜62(mol%)のPbOと、3〜6(mol%)のB2O3と、28〜34(mol%)のSiO2とを含むものである請求項1の太陽電池用導電性ペースト組成物。
  3. 前記ガラスは、酸化物換算で6.0(mol%)以下のP2O5を含むものである請求項1または請求項2の太陽電池用導電性ペースト組成物。
  4. 前記ガラスは、酸化物換算で5(mol%)以下のAl2O3、10(mol%)以下のTiO2、および10(mol%)以下のZnOの少なくとも一種を含むものである請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の太陽電池用導電性ペースト組成物。
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