JP2012140505A - ポリエーテル共重合体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 温度20℃での引張試験における降伏応力が、1.0〜8.0MPaであることを特徴とするポリエーテル共重合体。
【選択図】なし
Description
また更には、溶融樹脂を押出器吐出口で切断するホットカットは、金属同士の接触が避けられないため金属異物が混入する恐れを含み、電解質用途には望ましくない。そのため、ストランド状もしくはシート状に成形したポリマーを造粒することが好ましい。
以下に本発明を詳述する。
なお、上記降伏応力は、インストロン万能試験機(製品名「1185型試験機」、インストロン社製)を用いた、温度20℃、引張速度20mm/分の条件下での引張試験により後述する実施例と同様にして測定することができる。試験に用いる試験片としては、長さ5〜10cm、幅1〜2cm、厚さ150〜200μmのものを用いることが好適である。
なお、上記破断応力は、上述した降伏応力と同様の引張試験を行うことにより測定することができる。
このように、本発明のポリエーテル共重合体は、加工性、取扱い性に優れ、高分子電解質等の電気化学デバイス用途に好適なものであるが、後述するようなシート化工程及びそれに続くペレット化工程により加工するのに特に適したポリエーテル共重合体である。
AxByCz (1)
(式中、Aは、−CH2CH2O−を表す。Bは、−CH2CH(R1)O−を表し、R1は、−Re−Rf−R3を表す。Reは、−(CH2CH2O)p−を表し、pは、同一又は異なって、0〜10の整数を表す。Rfは、−(CH2O)q−を表し、qは、同一又は異なって、0又は1を表す。R3は、同一若しくは異なって、置換基を有していてもよい炭素数1〜16のアルキル基、炭素数3〜16のシクロアルキル基、炭素数6〜16のアリール基、炭素数7〜16のアラルキル基、又は、炭素数2〜16のアシロキシ基を表す。Cは、−CH2CH(R2)O−を表し、R2は、−Re−Rf−R4を表す。R4は、同一若しくは異なって、炭素数2〜16のアルケニル基、炭素数3〜16のシクロアルケニル基、又は、(メタ)アクリロイル基を表す。xはAの、yはBの、zはCのモル分率をそれぞれ表し、xは、0.80〜0.98であり、yは、0.02〜0.20であり、zは、0〜0.05である。)で表される構造を有するものであることが好ましい。
このような構成を持つポリエーテル共重合体は、上記降伏応力や破断応力を満たすことができる共重合体の好適な実施形態の1つである。
なお上記Bにおいて、R1を構成する炭素原子と、R1以外の2つの炭素原子とで環構造が形成されていてもよい。
なお上記Cにおいて、R2を構成する炭素原子と、R2以外の2つの炭素原子とで環構造が形成されていてもよい。
なお、上記一般式(1)において、A、B、及び、Cは、それぞれ1種類であってもよいし、2種類以上であってもよい。2種類以上である場合の結合状態としては、ブロック状であってもよいし、ランダム状であってもよいし、交互に結合するものであってもよい。また、A、B、及び、Cの結合状態としても、ブロック状であってもよいし、ランダム状であってもよいし、交互に結合するものであってもよい。なお、どのような結合状態とするかによって、得られるポリエーテル共重合体の融点を調整することが可能であることから、ポリエーテル共重合体を製造するための原料単量体の種類及び単量体混合物中の各単量体の配合割合に応じてそれらの結合状態を適宜設定することで、ポリエーテル共重合体の融点を後述するような好ましい範囲のものとすることができる。
また更には、上記一般式(1)で表される構造を有するポリエーテル共重合体は、A、B及びCを導入するために用いられる原料単量体に加えて、それら原料単量体以外のその他の単量体成分を含む単量体混合物を重合して得られるものであってもよい。すなわち、上記一般式(1)で表される構造を有するポリエーテル共重合体は、上記A、B及びCで表される構造部位に加えて、上記その他の単量体成分に由来する構造部位を有していてもよい。
ただし、上記一般式(1)で表される構造を有するポリエーテル共重合体全体に対して、上記一般式(1)で表される構造部分の占める割合は、99〜100質量%であることが好ましい。より好ましくは、99.5〜100質量%であり、更に好ましくは、99.9〜100質量%である。
なお、上記ポリエーテル共重合体の重量平均分子量は、後述する実施例と同様の方法により測定することが可能である。
なお、上記ポリエーテル共重合体の融点は、後述する実施例と同様の方法により測定することが可能である。
なお、上記ポリエーテル共重合体の結晶化温度は、後述する実施例と同様の方法により測定することが可能である。
なお、上記ポリエーテル共重合体の粘度は、動的粘弾性測定装置(製品名「ARESレオメーター」、ティ エー インスツルメント社製)やキャピラリー粘度計(ROSAND社製)を用いて測定することができる。
なお、上記単量体混合物には、得られるポリエーテル共重合体が本発明の有する効果を発揮することができる範囲内で、エチレンオキシド及び上記原料単量体の他にその他の成分が含まれていてもよい。単量体混合物が上記その他の成分を含む場合には、単量体混合物100質量%におけるその他の成分の含有量は、50質量%以下であることが好ましい。より好ましくは、40質量%以下であり、更に好ましくは、30質量%以下である。
上述した製造方法の中でも、あらかじめ仕込んだ溶媒中に単量体混合物を連続的に供給しながら溶液重合を行う方法が、生産性、安全性の観点から、好ましい形態である。
上記反応開始剤としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、カリウムアルコラート、ナトリウムアルコラート、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム等のアルカリ性触媒;金属カリウム、金属ナトリウム等の金属;水酸化アルミニウム・マグネシウム焼成物、金属イオン添加酸化マグネシウム、焼成ハイドロタルサイト等のAl−Mg系複合酸化物触媒又はそれらを表面改質した触媒;バリウム酸化物、バリウム水酸化物、層状化合物、ストロンチウム酸化物、ストロンチウム水酸化物、カルシウム化合物、セシウム化合物、複合金属シアン化錯体、ルイス酸やフリーデルクラフツ触媒等の酸触媒;等が挙げられる。上記反応開始剤は、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、上記重合反応時の反応系中の雰囲気は、不活性ガス雰囲気であることが好ましい。上記不活性ガスとしては、窒素ガス、ヘリウムガス、アルゴンガスが好ましい。
なお、上記ポリエーテル共重合体の製造方法は、上述した重合反応を行う工程に引き続いて熟成工程を行ってもよいし、更には反応系から溶媒成分を蒸発させ、ポリエーテル共重合体を精製回収する工程を行ってもよい。
このように、本発明のポリエーテル共重合体と酸化防止剤とを含むポリエーテル共重合体含有組成物もまた、本発明の1つである。
上記フェノール系酸化防止剤としては、例えば、2,6−ジ第三ブチル−p−クレゾール、2,6−ジフェニル−4−オクタデシロキシフェノール、ステアリル(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ジステアリル(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ホスホネート、トリデシル−3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジルチオアセテート、チオジエチレンビス[(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、4,4’−チオビス(6−第三ブチル−m−クレゾール)、2−オクチルチオ−4,6−ジ(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)−s−トリアジン、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−第三ブチルフェノール)、ビス[3,3−ビス(4−ヒドロキシ−3−第三ブチルフェニル)ブチリックアシッド]グリコールエステル、4,4’−ブチリデンビス(2,6−ジ第三ブチルフェノール)、4,4−ブチリデンビス−(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ第三ブチルフェノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−第三ブチルフェニル)ブタン、ビス[2−第三ブチル−4−メチル−6−(2−ヒドロキシ−3−第三ブチル−5−メチルベンジル)フェニル]テレフタレート、1,3,5−トリス(2,6−ジメチル−3−ヒドロキシ−4−第三ブチルベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,4,6−トリメチルベンゼン、1,3,5−トリス[(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシエチル]イソシアヌレート、テトラキス[メチレン−3−(3’,5’−ジ第三ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、2−第三ブチル−4−メチル−6−(2−アクロイルオキシ−3−第三ブチル−5−メチルベンジル)フェノール、3,9−ビス[2−(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルヒドロシンナモイルオキシ)−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン、トリエチレングリコールビス[β−(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート]等が挙げられる。
これら酸化防止剤としては1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
なお、本発明のポリエーテル共重合体は、シート化して高分子電解質として用いることができるが、高分子電解質としては、シート化された形態に限らず、ストランド化工程、シート化工程を経ずストランド化、シート化されていない本発明のポリエーテル共重合体を高分子電解質として用いることも可能である。このようなストランド化、シート化されていない本発明のポリエーテル共重合体を高分子電解質用ポリマーとして用いることも本発明の範囲内である。
上記シート化方法において溶融状態のポリエーテル共重合体を押し出す際の該共重合体の温度としては、あまり高すぎると、冷却する際の効率が悪くなってしまうため、ポリエーテル共重合体の融点より200℃未満高い温度であることが好ましい。より好ましくは、150℃未満であり、更に好ましくは100℃未満である。
また、ストランド化する方法としては、ストランドダイから押出す方法が最も一般的であるが、その太さは0.1mm〜20mmであることが好ましい。より好ましくは、0.5mm〜10mm、更に好ましくは1mm〜5mmである。
〔モレキュラーシーブによる脱水処理〕
乾燥する原料単量体や溶媒等に対して、10wt%のモレキュラーシーブ(ユニオン昭和社製、製品名:モレキュラーシーブ(タイプ:4A 1.6))を添加後、窒素置換し、室温で12時間以上静置した。
〔重量平均分子量(Mw)の測定〕
得られた反応混合物(エチレンオキシド共重合体を含む)を、所定の溶媒に溶解後、ポリエチレンオキシドの標準分子量サンプルを用いて検量線を作成したGPC装置(東ソー社製、製品名;HLC−8220 GPC、カラム:TSKgel SuperAW5000、TSKgel SuperAW4000、TSKgel SuperAW3000、TSKgel SuperAW2500(いずれも東ソー社製)を直列に接続して使用)を用いて、重量平均分子量(Mw)を測定した。
示差熱分析装置を用いて、下記温度パターンで、ポリマーの融点及び結晶化温度、結晶化熱を測定した。サンプルとするエチレンオキシド系共重合体は、得られた反応混合物を減圧乾燥機で80℃、2h乾燥を行い、反応混合物中の揮発分を除くことにより調製した。
温度パターン:分析装置(セイコー電子工業社製、製品名:熱分析装置 SSC5200Hシステム)内で100℃まで急熱(急加熱)することにより一旦ポリマーを融解後、−150℃まで急冷することにより結晶化したポリマーを5℃/minで100℃まで昇温する際の結晶の融解挙動から融点を求めた。さらに、100℃から5℃/minで−20℃まで冷却する際に現れる結晶化に伴う発熱ピークから結晶化温度を求めた。結果は後述の表1及び表2に記載するものとする。
得られた反応混合物とアセトニトリルとを1:3(重量比)となるように塗布溶液を調製した。調製した塗布溶液をテフロン(登録商標)板上にキャストした後、真空乾燥機中で、80℃、5mmHgの条件下にて2時間乾燥し、厚さ150〜200μmの膜とした。乾燥後、テフロン(登録商標)板ごとグローブボックス内に移し、3時間室温で放置した。グローブボックス内で切断し、幅1cm×長さ5cmの試験片を作製した。
<試験サンプルの前処理>
得られた試験片をアルミラミネート袋に入れ、20℃の恒温室で一晩静置し、調温した。
<引張試験>
測定は、インストロン万能試験機(製品名「1185型試験機」、インストロン社製)を用い、温度20℃、引張速度20mm/分及び300mm/分の条件にて行った。測定膜の膜厚及び引張試験の試験結果を表1及び表2に示す。なお、表1は、引張速度20mm/分で試験を行った時の試験結果を、表2は、引張速度300mm/分で試験を行った時の試験結果をそれぞれ表している。
マックスブレンド翼(住友重機械工業(株)製)および添加口を備えた1Lの反応器を窒素により3回置換操作(0.5MPa)を行った後、この反応器にモレキュラーシーブにより脱水処理を施したトルエン(含有水分量:20ppm以下)286.5部と、反応開始剤としてのt−ブトキシカリウム(20wt%テトラヒドロフラン溶液)0.71部とを順次投入し、反応器内の圧力が0.3MPaになるまで窒素で加圧した。
マックスブレンド翼を130rpmで回転させて撹拌しながら、オイルバスで反応器の内温を90℃まで昇温した後、エチレンオキシドの供給を76.5部/hの供給速度で開始し、40分間定量的に供給した。エチレンオキシドの供給開始から20分後、モレキュラーシーブにより脱水処理を施したブチレンオキシド(含有水分量:400ppm以下)の供給を18.9部/hの供給速度で開始し、20分間定量的に供給した。エチレンオキシドの供給開始から40分後、エチレンオキシドについては51部/h、ブチレンオキシドについては12.6部/hの供給速度で、それぞれ更に1時間定量的に供給した。エチレンオキシドの供給開始から1時間40分後、エチレンオキシドについては38.25部/h、ブチレンオキシドについては9.45部/hの供給速度で、それぞれ更に1時間20分定量的に供給した。エチレンオキシドの供給開始から3時間後、エチレンオキシドについて25.5部/hの供給速度で、更に2時間定量的に供給した。エチレンオキシドの供給開始から5時間後、エチレンオキシドについて20.4部/hの供給速度で、更に2.5時間定量的に供給した(エチレンオキシドの供給量:計258部、ブチレンオキシドの供給量:計28.5部)。供給中、重合熱による内温上昇および内圧上昇を監視・制御しながら、100℃±5℃で反応を行った。
供給終了後、さらに100℃±5℃で2時間保持して熟成させた。
熟成終了後、酸化防止剤として4,4−ブチリデンビス−(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)の1wt%トルエン溶液142.7gを混合し、4,4−ブチリデンビス−(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)が合成されたポリマーに対して0.5wt%となるように調整した。この後、減圧脱揮によって反応混合物から溶媒を留去し、重量平均分子量Mwが94,000、融点が44℃であるポリマーを含む反応混合物(S−1)を得た。
内温を90℃±5℃で監視・制御すること以外は実施例1と同様の操作を行い、重量平均分子量Mwが124,000、融点が44℃であるポリマーを含む反応混合物(S−2)を得た。
t−ブトキシカリウム(20wt%テトラヒドロフラン溶液)0.5部を使用し、内温が85℃に達したことを確認後、反応を開始し95℃±5℃で監視・制御すること以外は実施例1と同様の操作を行い、重量平均分子量Mwが151,000、融点が45℃であるポリマーを含む反応混合物(S−3)を得た。
t−ブトキシカリウム(20wt%テトラヒドロフラン溶液)0.4部を使用し、内温が80℃に達したことを確認後、反応を開始し90℃±5℃で監視・制御すること以外は実施例1と同様の操作を行い、重量平均分子量Mwが183,000、融点が41℃であるポリマーを含む反応混合物(S−4)を得た。
マックスブレンド翼(住友重機械工業(株)製)および添加口を備えた1Lの反応器を窒素により3回置換操作(0.5MPa)を行った後、この反応器にモレキュラーシーブにより脱水処理を施したトルエン(含有水分量:20ppm以下)286.5部と、反応開始剤としてのt−ブトキシカリウム(20wt%テトラヒドロフラン溶液)0.54部とを順次投入し、反応器内の圧力が0.3MPaになるまで窒素で加圧した。
マックスブレンド翼を130rpmで回転させて撹拌しながら、オイルバスで反応器の内温を90℃まで昇温した後、エチレンオキシドの供給を51部/hの供給速度で開始し、2.5時間定量的に供給した。エチレンオキシドの供給開始から45分後、モレキュラーシーブにより脱水処理を施したコモノマー混合物(混合比(wt/wt):ブチレンオキシド/アリルグリシジルエーテル=8/3)の供給を9部/hの供給速度で開始し、1時間45分定量的に供給した。エチレンオキシドの供給開始から2.5時間後、エチレンオキシドについては25.5部/h、ブチレンオキシドについては3.15部/hの供給速度で、それぞれ更に5時間定量的に供給した。(エチレンオキシドの供給量:計255部、コモノマーの供給量:計31.5部)。供給中、重合熱による内温上昇および内圧上昇を監視・制御しながら、100℃±5℃で反応を行った。
供給終了後、さらに100℃±5℃で2時間保持して熟成させた。
熟成終了後、酸化防止剤として4,4−ブチリデンビス−(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)の1wt%トルエン溶液142.7gを混合し、4,4−ブチリデンビス−(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)が合成されたポリマーに対して0.5wt%となるように調整した。この後、減圧脱揮によって反応混合物から溶媒を留去し、重量平均分子量Mwが104,000、融点が48℃であるポリマーを含む反応混合物(S−5)を得た。
エチレンオキシドとコモノマーの使用量と供給条件を下記の通り変更し、酸化防止剤を無添加とする以外は実施例5と同様の操作を行い、重量平均分子量Mwが89,000、融点が31℃であるポリマーを含む反応混合物(C−1)を得た。
[モノマー使用量]
・エチレンオキシド:235部
・コモノマー混合物:51.5部
(混合比(wt/wt):ブチレンオキシド/アリルグリシジルエーテル=15/3)
[供給条件]
・供給開始〜2.5時間
エチレンオキシド:47部/h
コモノマー混合物:10.3部/h
・2.5時間〜7.5時間
エチレンオキシド:23.5部/h
コモノマー混合物:5.15部/h
和光純薬工業製ポリエチレングリコール20000(C−2、重量平均分子量(Mw):20,000、融点:58℃)を用いて上述した試験を行った。
実施例1〜5で得られたポリエーテル共重合体は、温度20℃での引張試験における降伏応力が1.0〜8.0Mpaであるものであって、重合体をそのようなポリエーテル共重合体とすることによって好適なヤング率、降伏伸び及び破断伸びを有するものとできることが分かり、このことから合成時や輸送、充填、シート化等に於ける取り扱い性、加工性に優れたものとすることができることが分かった。
なお、上記実施例においては、ポリエーテル共重合体を合成するための単量体成分として特定のものが用いられ、特定の構造を有するポリエーテル共重合体が用いられているが、温度20℃での引張試験における降伏応力が特定範囲であるポリエーテル共重合体が合成時や輸送、充填、シート化等に於ける取扱い性、加工性に優れたものとなる機構は、全て同様である。
従って、上記実施例の結果から、本発明の技術的範囲全般において、また、本明細書において開示した種々の形態において本発明が適用でき、有利な作用効果を発揮することができると言える。
Claims (6)
- 温度20℃での引張試験における降伏応力が、1.0〜8.0MPaであることを特徴とするポリエーテル共重合体。
- 前記ポリエーテル共重合体は、温度20℃での引張試験における破断応力が、4.0〜20MPaであることを特徴とする請求項1に記載のポリエーテル共重合体。
- 前記ポリエーテル共重合体は、下記一般式(1);
AxByCz (1)
(式中、Aは、−CH2CH2O−を表す。Bは、−CH2CH(R1)O−を表し、R1は、−Re−Rf−R3を表す。Reは、−(CH2CH2O)p−を表し、pは、同一又は異なって、0〜10の整数を表す。Rfは、−(CH2O)q−を表し、qは、同一又は異なって、0又は1を表す。R3は、同一若しくは異なって、置換基を有していてもよい炭素数1〜16のアルキル基、炭素数3〜16のシクロアルキル基、炭素数6〜16のアリール基、炭素数7〜16のアラルキル基、又は、炭素数2〜16のアシロキシ基を表す。Cは、−CH2CH(R2)O−を表し、R2は、−Re−Rf−R4を表す。R4は、同一若しくは異なって、炭素数2〜16のアルケニル基、炭素数3〜16のシクロアルケニル基、又は、(メタ)アクリロイル基を表す。xはAの、yはBの、zはCのモル分率をそれぞれ表し、xは、0.80〜0.98であり、yは、0.02〜0.20であり、zは、0〜0.05である。)で表される構造を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のポリエーテル共重合体。 - 前記ポリエーテル共重合体は、重量平均分子量が、50000〜200000であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリエーテル共重合体。
- 前記ポリエーテル共重合体は、融点が、35〜55℃であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のポリエーテル共重合体。
- 前記ポリエーテル共重合体は、高分子電解質用ポリマーであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のポリエーテル共重合体。
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