JP2012138920A - 無線ネットワークにおける通信方法および通信システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】CEDB(チャネル推定データベース)からの複数のパラメータ、複素チャネル振幅(パラメータ1)、位相オフセット(パラメータ2)、雑音電力(パラメータ3)の各係数を、自己回帰モデルにより更新を行い、この係数と受信OFDMシンボルから、チャネル推定を行ない、伝送路変動のトラッキングを行なう。
【選択図】図19
Description
1/複素チャネル振幅(サブキャリアごと)
2/OFDMシンボルごとの位相オフセット
3/雑音電力
4/OFDMタイミング誤差/オフセット
5/チャネルのコヒーレンス時間
6/チャネルのコヒーレンス周波数
・静止した環境のために設計されたアルゴリズム/手法を適用し、パラメータの更新のための措置はとらない、
・この問題を無視する、もしくは、
・パイロット試験のようなデータスループットを制限する非効率な手法を使用する。これらはまた、持続されるパラメータの時間領域および/または周波数領域での変化の割合が制限される、
ことを確認した。
最新の前方誤り訂正の符号化、例えば、ターボコード(Turbo codes)、
複数のアンテナを使用した空間ダイバーシチの効果的な利用、
時間ダイバーシチの効果的な利用、これらはOFDMを通じて手軽に利用される、
雑然とした受信可能範囲を高速で移動するノード間の無線チャネルの正確なトラッキング。
受信感度における10dBの利得、
200mphを超えて提供される有効なパケットのスループット。
情報送信のための一般的な手法では、無線信号の信号強度(magnitude)および/または位相に関するマップが描かれる。屋外の移動通信システムの設計における重要な困難性の1つは、伝搬環境すなわちチャネルが無線信号に与える影響である。このチャネルは、送信信号の強度および/または位相を変更し、潜在的には結果として情報の欠損を発生させることにより、送信信号を歪曲することがある。見通し内通信(LOS)での送信の場合、送信機および受信機間の信号経路には物理的な障害物がないことがある。さらに、その信号経路をとりまく散乱物の近接性には制限があり、そのため、限られた量の信号反射しか存在しないことがある。一方で、見通し外通信(NLOS)のリンクでは、散乱物を通して信号が進むとき、信号は減衰し、または回折することがある。信号の反射波は周囲の散乱物からもたらされることもあり、結果として、いくつかの信号が重畳され、同時に受信機に到着する。このようなマルチパスの場合、合成信号の各成分は異なる経路遅延と、信号強度および位相への異なる影響とを抱えることがある。無線チャネルのこのような特徴は、参考文献[1]にさらに記載される。
ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)のような、屋内環境での制限された範囲で、2つの静止した装置が通信する場合を考える。無線信号は壁を貫通することが求められ、したがって結果として、シャドウフェージングを被ることがある。屋内の散乱物もまた、信号反射を生じさせ、その結果、マルチパスの影響を生じさせることがある。反射された信号が非建設的な(de-constructive)方法で結合されると、その結果、マルチパスフェージングとなることがある。参考文献[2]のヨーロッパ電気通信標準化協会(ETSI)の広帯域無線アクセスネットワーク(BRAN)モデルに基づく、屋内の静止環境でのチャネルの例が図2に示される。チャネルが信号位相および信号強度に及ぼす影響が、図2aおよび2bにそれぞれ説明されている。このプロットは、周波数スペクトルを通して、および時間領域において、チャネルの影響がどのように変化するかを示している。この例では、物理的環境は固定したものと仮定されており、したがってチャネルの特性は時間がたっても変化しない。図2cで示されるチャネルに対する電力遅延プロファイル(PDP)は、受信信号に対してマルチパスの成分がどのように寄与するかを示している。このPDPは、遅延したマルチパス成分のそれぞれについての強度レベルを結びつけ、各マルチパス成分は全部の合計に対する重みづけされた寄与分を示している。チャネルはさらに、その遅延拡散により特徴付けられることがある。これは、PDPから導出される単一値である。この遅延拡散は、遅延したマルチパス成分の全てを、それらに関連づけられている重みにしたがって説明する。遅延拡散が大きいほど、チャネルが信号に対して大きな影響を及ぼしやすいことを示している。
本節では、見通し内通信に近似する条件において静止した物理的環境の仮定の下、屋外の無線チャネルについて調べる。参考文献[3]のIEEE802.20の改良歩行者(Modified Pedestrian)−A(ケース−1)モデルがこの目的で使用されている。無線リンクを介して別の建物と接続するために指向性アンテナが使用されるとき、または、この環境に散乱物がほとんど存在しないとき、このようなチャネルが存在する。この無線チャネルに対する電力遅延プロファイルが図3cに示される。このチャネルは完全なLOS経路ではなく、いくつかのマルチパスによる寄与が反射波から提供される。しかしながら、これらは、支配的なLOS経路と比較して、小さな影響しか及ぼさない。したがって、このモデルに対する遅延拡散は比較的短い。このチャネルの位相および信号強度の特徴は、図3aおよび3bにそれぞれ示される。短い遅延拡散、したがって広いコヒーレンス帯域幅となる結果、限られた量の周波数選択性フェージングのみ発生する。さらに、このPDPにおけるマルチパスの寄与は比較的小さいため、このフェージングは浅く、この位相形状の歪曲は軽いものである。この静止した物理的環境は、時不変のチャネルをもたらす。
LOSに近似する条件の下、移動する装置と固定された装置との間で無線チャネルが使用される場合を考える。例えば、電車により使用される路線において、電車に搭載された装置と、路線の経路に沿って所々に設置される固定の無線ルータとの間でLOS接続される可能性がある。この例では、参考文献[3]のIEEE802.20の改良歩行者−A(ケース−1)モデルが、70mphの速度において使用されている。図4に示されるように、2つの装置間の相対運動により、チャネルの特性は時間とともに変化する。上述したように静止環境でのチャネルの場合には、電力遅延プロファイルはLOSの成分により支配されていた。しかしながら、このような動的な物理的環境により、シャドウイングおよびマルチパスの寄与は経時的にランダムに変化し、したがってPDPもまた動的に変化する。一例として、図4cおよび4dでは、タイムフレームの最初のPDPと最後のPDPとがそれぞれ示されている。マルチパスの寄与の強度が制限される結果、いくつかの浅い周波数選択性フェージングをもたらしている。図4bで示されるように、フェージングが発生する周波数は、PDPが経時変化するときに変化する。
この事例では、見通し外通信の条件において静止した物理的環境の仮定の下、屋外のチャネルモデルに関する例が提供される。参考文献[3]のIEEE802.20の典型的都市(ケース−4)モデルがこの目的で使用されている。木々や他の建物が散在する環境を通して、別個の建物または静止した車両が接続されるとき、このようなチャネルが存在することがある。この無線チャネルの電力遅延プロファイルが図5cに示される。LOSに近似する場合とは対照的に、多くのマルチパスの寄与が反射波からもたらされることがある。雑然とした都市環境では、反射信号は強力であり、したがって、マルチパスの原因物のそれぞれはより大きな影響力を有する。このことは、上述した場合よりも長い遅延拡散を有するチャネルをもたらす。
この事例でのモデルは、移動環境での無線チャネルが見通し外通信の条件において機能するときに提供される。車両は都市環境を高速で移動することがあり、電車におけるリンクの要件とは対照的に、車両はLOSで接続できる所定の経路をたどるとは仮定されない。先に記述した例とは対照的に、この例は、移動と周囲の散乱物との実効的な組み合わせを形成する。この組み合わせにより、都市環境での移動において広帯域接続を提供することは、上述した環境のいずれかで同様のことをするよりも、著しく困難となる。
上記で使用されたモデルが妥当であることを確認するため、複数の実地計測が実施された。これらの計測における車両速度は約60mphであり、2.4GHzのキャリア周波数を使用し、結果、数ミリ秒のコヒーレンス時間が生じた。多くの異なる遅延拡散を有するチャネルが発見され、選抜したものがここに示される。計測されたチャネルが図7aおよび7bに示されている。図7aはIEEE802.20のケース−1モデルと近似しており、図7bは参考文献[3]におけるIEEE802.20のケース−3モデルと近似している。信号強度の経時変化は両方のケースにおいてはっきりと表れている。
帯域幅を効率的に使用するための、本発明者が考える現在の最新技術であって、厳しい移動無線環境における高感度の物理層システムは、いくつかの特別な技術を具現化している。もちろん、物理層以外にも多くのものがこのシステムには存在する。ネットワークプロトコルの進歩、媒体アクセス制御(MAC)およびアプリケーション層の領域でもまたエンドユーザに便益をもたらしている。それでもなお、最新技術において重要な物理層の技術は、進化した前方誤り訂正(FEC)による符号化と、空間および時間ダイバーシチの効果的な使用とを含んでいる。周波数ダイバーシチは、ごく最近の通信システムにおいて一般的になっているようにも思われる。ここでは特に言及しない。
参考文献[4]に示されるように、強力な誤り訂正符号のための反復復号のアルゴリズムの登場により、リンク性能はその理論的な限界値に近づいた。広帯域のデジタル通信システムのためのほとんどの物理層標準において、様々な種類の(反復復号される)ターボ符号が見られる。これらのエンコーダおよびデコーダのアルゴリズムは、典型的には、より大きなレンジおよび/またはデータレートをもたらすことで、リンクマージンに対して数dBを追加する。これらの符号のための復号アルゴリズムにおける反復の性質はまた、受信処理に関して、数年前には利用できなかったいくつかの機会を提供する。
上記で考察したように、無線チャネルは、送信信号の時間分散を生じさせることがある。これらの遅延した信号は、干渉物になると考えられる。しかしながら、これらは情報を含んでいることがあり、したがって、効果的な方法で受信機により収集される必要がある。典型的には、(CDMAのための)レイク受信機または参考文献[1]における(OFDMのための)サイクリックプレフィックスが、減衰した(compromised)受信信号からできるだけ多くのエネルギーを再生するために使用される。
ペアとなるアンテナ間の無線チャネルは、それらのアンテナの相対的位置に依存して異なる。したがって、送信機および/または受信機に複数のアンテナを備えることにより、多くの異なる無線チャネルが結果として生じることがある。空間的なダイバーシチの基本的なアイデアは、1つのチャネルが“悪い状態”のときに、他のチャネルは“良好な状態”なことがあるという現実を利用することである。単一の送信アンテナと2つの受信アンテナとの間のチャネルが計測されて図8に示されている。これらのアンテナは1メートル離れており、その波長は2.46GHzであった。短い遅延拡散について、アンテナ1では確認されないが、アンテナ2において大きな減衰が存在する。受信機は、信号間のこの違いを利用することで、増加した受信感度、(高速で移動する状況では特に重要な)フェージングに対抗するダイバーシチ、および干渉の排除のような、大きな性能改善を実現することがある。低価格の業務用機器でよく使用される簡単な手法は選択ダイバーシチである。“最も良好な状態の”信号を受信したアンテナが選択され、その信号のみがさらにデジタル信号処理に伝搬される。他のアンテナで受信された信号は廃棄される。移動で利用するとき、この手法にはいくつかの問題がある。第1に、電力の経時変化のため、そのパケットの間に最良のアンテナが変化することがある。受信機は、そのパケットの先頭ではアンテナ2が最良であると決定し、そしてそのパケット全体を復号するためにそのアンテナを使用するかもしれない。移動無線環境では、そのパケットの途中で、アンテナ2の力が衰える(fade)ことがある。第2に、1つのアンテナのみが以降の処理において使用されるとき、全てのアンテナが使用される場合と比較して、受信機の干渉排除機能が十分に機能しなくなることがある。
無線通信システムにおける物理層の処理は、いくつかの重要なシステム性能の指標を実現する責任を有することがある。リンクのロバスト性、レンジ、および移動への対応は全て物理層システムにより達成される。上記で示される技術の基本的な一式は、後述されるシステムの全てに含まれてもよい。この例では、厳しいモバイルの広帯域チャネルに対応する物理層の機能についてフォーカスする。
参考文献「5」および[6]のIEEE802.11aおよびg標準は、屋内の静止環境での伝搬条件に適した媒体アクセス制御および物理層を記載している。図9で示されるように、802.11のOFDMモードでは、そのサイクリックプレフィックス長は0.8μsである。これは屋内で見られる遅延拡散に対しては十分であるが、屋外で経験される遅延拡散よりもかなり短い。典型的に屋内に設置される機器の低い送信電力では、反射遅延もまた制限される。802.11の機器が屋外環境で使用され、送信電力が規定の制限まで増加させられると、その際に経験される遅延拡散は0.8μsのサイクリックプレフィックスにより提供される保護量を大きく上回る。その結果、OFDMシンボル間の干渉が増大し、パケットロスの割合も大きく増加する。この干渉は、受信機で等化技術を使用することで除去できる可能性がある。以下のようなまれなケース、すなわち見通し内の伝搬に類似した条件が有効であるときには、802.11が適応できるかもしれない。
IEEE802.11標準は、屋内環境での使用を対象としたシステムを定めている。この例では、屋外での利用のために特別に設計された、今までのものに代わるOFDMに基づくシステムについてフォーカスする。これらの標準は、図9で示すように、増加したサイクリックプレフィックス長により特徴づけられる。このサイクリックプレフィックスは典型的には受信機において廃棄されるため、これにより、スペクトル効率を維持するためにOFDMシンボルの継続時間がより長く設定される。屋外でのOFDMの物理層標準の例は、参考文献[7]のIEEE802.16a、参考文献[8]の802.16e−2005、参考文献[9]のIEEE802.20、およびETSIのハイパー・メトロポリタン・エリア・ネットワーク(HiperMAN)である。これらの標準は、標準に準拠した送信波形の記述を主に問題にしている。受信の方法は業者任せとなっている。標準的なOFDMの物理層での処理連鎖が図10に示されており、“従来の”受信機として呼ばれることとする。フレーム形式の回復に関連づけられる構成要素および詳細な構成については省略されている。受信機での処理は基本的に送信機での処理を反対にしたものである。前部の同期化モジュールは、時間、周波数、および振幅の同期化を実行する。ダウンサンプリングおよびサイクリックプレフィックスの除去後、OFDMシンボルの周波数で処理されるブロックにおいて、信号は周波数領域に変換される。高性能を提供するため、コヒーレント復調がその後実装されており、正確な周波数領域でのチャネル推定を要求する。デインターリーブ処理、(周波数ダイバーシチを実現する)復号処理、およびデスクランブル処理を経て、物理層の処理が完了する。
移動またはマルチパスのどちらかが存在するが、両方とも存在するわけではないとき、以下の想定ができる。
時間が経過しても電力は不変:各周波数の信号強度はそれぞれ異なるかもしれないが、時間の経過に対しては不変である。
時間が経過しても位相の変化は一定:全ての周波数について、時間の経過に伴う位相の変化はいずれも同じである。
このシナリオでは、パイロットシンボルにより支援されるチャネル推定を使用することで、周波数および時間を通じて変化する信号強度および位相の両方を受信機がトラッキングできると仮定する。プリアンブルはチャネル推定処理の取り掛かりを配置する(seed)ために使用され、パケットの至るところで、一定のサブキャリアにおいてパイロットがそのチャネル推定を更新するために使用される。この実験では、20サブキャリア毎に1つのパイロットが存在する。ここで留意すべきは、802.16aの仕様では、24サブキャリア毎に1つのパイロットが存在することである。パイロットシンボルにより支援されるチャネル推定の性能が図14に示されている。散乱物や移動が増加すると、チャネルのコヒーレンス周波数はパイロットシンボルの間隔よりも小さくなる。そうなると、従来の受信機は、もはやチャネルをトラッキングできなくなることがあり、パケットの不具合が著しく目立つようになる。さらに、信号が弱い有効範囲では、プリアンブルから推定されるチャネルの品質が、いかなる移動ともほとんど関係なくなることがある。
このシナリオでは、受信機は信号強度および位相の両方を、それらが周波数や時間を通して変化するとき、非常に正確にトラッキングできると仮定される。図15に記載された結果は、通常はパケットのプリアンブルに含まれるいかなるパイロットシンボルも必要としない本発明者により実装された方法に基づいている。図12を参照すると、始めの2つのOFDMシンボルを過ぎたOFDMシンボルにはパイロットが存在しない。このため通常、受信機は、パケットを受信する間における無線チャネルのほんのわずかな変化であってもトラッキングできない。このシナリオでは、受信機は、信号強度および位相の両方を、それらが周波数および時間を通して変化するとき、非常に正確にトラッキングできると仮定されている。進化したチャネルの推定およびトラッキングの使用を通じてのみ、散乱物のある環境における本来の移動に対するサポートが提供される。他の全ての方法は、控えめなマルチパスまたは移動であっても十分に機能できない。他の全ての場合、802.20ケース−4のチャネルは、たとえ信号が大きな電力で受信されたときでも、パケット誤りを生じさせていた。ここで詳細に検討される進化した方法は、LOSの場合に関して、最小限の損失のみを示す性能を提供する。他のチャネルトラッキング手法に対して、この結果として生じる受信感度の利得は、数10デシベルである。
上記の節では、物理層の性能がパケット誤り率のシミュレーションを通して評価された。この例では、都会の雑踏における実地試験を通して、802.11gにより提供される受信可能範囲と、本発明者により提供されるネットワークとが比較される。特に関心がある点は、移動中の車両に対して、リアルタイムの制約があるネットワークトラヒックに対応する受信可能範囲を提供するネットワークの能力である。この伝搬環境は、大都市圏の通信事業者により典型的に実現される(encountered)このネットワークの能力を反映する。この調査における車両速度は、0から50mphの間で変動し、平均は30mphである。
ネットワークのそれぞれは、一定のビットレートのUDP/IPパケットのストリームが条件とされ、各パケットは850バイトのデータが含まれる。送信レートは、毎秒5パケットである。
無線環境には、都市として分類されるものがある。数マイクロ秒の遅延拡散が計測された。テスト地域のほとんどは、1〜3階建ての住居および2〜4階建てのオフィスビルからなる。北東地域は、見通し内通信の条件を満たす障害物のない領域からなる。
物理層の設定は、以下の表1で示されるように、802.11gのシステムにとって都合よく設定された。
本発明にしたがって進化したチャネル推定を実施し、2つの受信アンテナを有する屋外のOFDMシステム例と、802.11システムとにおけるアップリンクの受信可能範囲のプロットが、図16および17にそれぞれ示される。これらの結果は、異なる干渉状況を避けるために同時に収集されたものである。802.11gの装置は、受信信号において非常に強い見通し内通信の成分が存在するときに有効なだけである。反対に、進化したチャネルトラッキングを備える本発明にしたがった屋外のOFDMシステムは、1kmを超えた範囲まで、散乱物の中で非常に有効に動作する。このことは2つのアンテナの効果的な使用に起因し、これらのアンテナへの無線チャネルの正確な推定により実現される。追加的な実験には、その車両にビデオカメラを適合させる実験が含まれ、ライブのMPEG−4ビデオカメラのストリームがその車両から固定の基地局に対して送信された。802.11gの装置は、20分間のうち約1分間だけリンクを提供した。その一方で、本発明の実施の形態における屋外のOFDMシステムは継続的な受信可能範囲を提供した。
1/複素チャネル振幅(サブキャリア毎)、
2/OFDMシンボル毎の位相オフセット、
3/雑音電力、
4/OFDMタイミング誤差/オフセット、
5/コヒーレンス時間、
6/コヒーレンス周波数、
であってもよい。
1.インデックスiのシンボルのための第1のチャネル推定値を予測する。
2.シンボルiを復号する。
3.ステップ2における復号器の出力を使用して、CEDBの状態を更新する。
4.インデックスiのシンボルのための第2のチャネル推定値を予測する。
5.シンボルiを復号する。
6.ステップ5の状態から復号器の出力を使用する。
1.シンボルi−1の第2の復号をしたものを用いてシンボルiのためのチャネル推定値を予測する間に、受信されたシンボルiの第1の復号をしたものを提供する、
2.シンボルiの第1の復号したものを用いてシンボルi+1のためのチャネル推定値を予測する間に、シンボルiの第2の復号をしたものを提供する。
シンボルiの復号をしたものを用いることは、シンボルiの復号処理により算出されたシンボルiのための送信シンボル推定値を使用するチャネル推定値データベースの更新処理を意味する。このチャネル推定値データベースは、第2の復号処理のステップではなく、第1の復号処理のステップにおいて、選択的に保存される。
1/最大値と等しい最も早いおよび最も遅い時刻を決定するステップと、
2/その最も早いおよび最も遅い時刻の中間点を取得するステップ。
RF受信装置を直流(もしくは、ほぼ直流)結合モードで稼働させるステップ。
ベースバンドの直流オフセットをトラッキングするステップと、直流オフセットの強度がなんらかの閾値を超過するとき、(RF装置における)直流オフセットの除去方策を開始するステップ。
(直流オフセットの影響が除去されている)このベースバンドの信号電力をトラッキングするステップと、この信号電力が上側および下側の極限電力(limit power)の範囲を外れるとき、RF信号経路の利得変更を開始するステップ。
RF受信装置が提供するベースバンドのI信号/Q信号における直流オフセットおよび信号電力を同時に推定するステップ。
[1]アンドリア・ゴールドスミス(Andrea Goldsmith)著、「ワイヤレス・コミュニケーションズ(Wireless Communications)」、ケンブリッジ・ユニバーシティ・プレス(Cambridge University Press)、2005年
[2]ヨーロッパ電気通信標準化協会(ETSI)著、「ブロードバンド・ラジオ・アクセス・ネットワークス・(BRAN);ハイパーラン・タイプ2・テクニカル・スペシフィケーション;フィジカル・レイヤ(Broadband radio access networks (BRAN); HiPERLAN type 2 technical specification; Physical (PHY) layer)」、1999年8月
[3]米国電気電子学会(IEEE)ワーキンググループ802.20(IEEE Working Group 802.20)著、「チャネル・モデルズ・フォー・アイ・トリプル・イー・802.20・モバイルブロードバンドワイヤレスアクセス・システム・シミュレーションズ(Channel models for IEEE 802.20 MBWA system simulations)」、第3版、2003年11月
[4]「スペシャル・イシュー・オン・コーズ・オン・グラフズ・アンド・イテレイティブ・アルゴリズムズ(Special issue on codes on graphs and iterative algorithms)」、米国電気電子学会(IEEE)・トランス・インフォーム・セオリー(IEEE Trans, inform. Theory)、第47巻、第2号、2001年2月
[5]米国電気電子学会(IEEE)802.11ワーキンググループ(IEEE 802.11 WG)著、「ワイヤレス・ラン・メディウム・アクセス・コントロール・(MAC)・アンド・フィジカル・レイヤ・(PHY)・スペシフィケーションズ・ハイスピード・フィジカル・レイヤ・イン・ザ・5ギガヘルツ・バンド(Wireless LAN Medium Access Control (MAC) and Physical Layer (PHY) specifications High-speed Physical Layer in the 5 GHz Band)」、IEEE標準802.11a−1999(R2003)(IEEE Std 802.11a-1999(R2003))、パート11
[6]「ワイヤレス・ラン・メディウム・アクセス・コントロール・(MAC)・アンド・フィジカル・レイヤ・(PHY)・スペシフィケーションズ・アメンドメント4:ファーザー・ハイヤー・データ・レート・エクステンション・イン・ザ・2.4ギガヘルツ・バンド(Wireless LAN Medium Access Control (MAC) and Physical Layer (PHY) specifications, Amendment 4: Further Higher Data Rate Extension in the 2,4 GHz Band)」、IEEE標準802.11g−2003(IEEE Std 802.11 g-2003)、パート11
[7]米国電気電子学会(IEEE)802.16ワーキンググループ(IEEE 802.16 WG)著、「エアー・インタフェース・フォー・フィクスド・ブロードバンド・ワイヤレス・アクセス・システムズ(AIr Interface for Fixed Broadband Wireless Access Systems)」、IEEE標準802.16−2004(IEEE Std 802.16-2004)、パート16
[8]「アイ・トリプル・イー・802.16・タスク・グループ・イー・(モバイル・ワイヤレスマン)(IEEE 802.16 Task Group e (Mobile WirelessMAN))」、[online]、インターネット<URL:http://grouper.ieee.org/groups/802/16/tge/index.html>
[9]米国電気電子学会(IEEE)802.20ワーキンググループ(IEEE 802.20 WG)、「アイ・トリプル・イー・802.20・モバイル・ブロードバンド・ワイヤレス・アクセス・(MBWA)(IEEE 802.20 Mobile Broadband Wireless Access (MBWA))」、[online]、インターネット<URL:http://grouper.ieee.org/groups/802/20/>
[10]米国電気電子学会(IEEE)802.16ワーキンググループ(IEEE 802.16 WG)、「チャネル・モデルズ・フォー・フィクスド・ワイヤレス・アプリケーションズ(Channel Models for Fixed Wireless Applications)」、[online]、インターネット<URL:http://grouper.ieee.org/groups/802/16/tg3/contrib/802163c-01_29r4.pdf>
Claims (8)
- 無線通信ネットワークにおいて受信機に到着したパケットを同期させる方法であって、
サンプリングされたパケットの入力信号を受け取るステップと、
前記サンプリングされた入力信号の複素表現を特定するステップと、
パケット到着時刻に対する第1の決定基準を形成する遅延および相関の計算を実行するステップであって、当該相関の計算が第1の算術演算を含むステップと、
を含むことを特徴とする方法。 - 前記第1の算術演算は、加算を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 前記複素表現を特定するステップは、前記サンプリングされた入力信号の複素位相を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
- 請求項1から3のいずれかで示すステップにしたがって第2の計算を実行するステップと、
第1の計算と第2の計算との間の差異を特定して、パケット到着時刻に対する第2の決定基準を形成するステップと、
をさらに含むことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の方法。 - 前記第2の計算は、遅延および相関の計算を含み、
前記遅延は、前記第1の計算における対応する遅延よりも短いことを特徴とする請求項4に記載の方法。 - 複数の決定基準の組を蓄積するステップであって、当該蓄積された組の各決定基準が所定の閾値を上回るよう蓄積するステップと、
最大値と等しい最も早いおよび最も遅い決定基準を特定するステップと、
前記最も早いおよび最も遅い決定基準の中間に相当するパケット到着時刻を特定するステップと、
をさらに含むことを特徴とする請求項4または5に記載の方法。 - 無線パケットに基づく通信ネットワークにおける受信信号を相互に関連づける方法であって、
少なくとも第1の信号成分と第2の信号成分を、それぞれの信号成分が第1の1ビット参照および第2の1ビット参照によって表されるように量子化するステップと、
前記第1の1ビット参照および第2の1ビット参照についての相関演算を実行するステップと、
を含むことを特徴とする方法。 - 前記第1の信号成分と第2の信号成分のそれぞれは、
a)テスト信号のI成分、
b)テスト信号のQ成分、
c)受信信号のI成分、
d)受信信号のQ成分、
のうち1つであることを特徴とする請求項7に記載の方法。
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