JP2012137918A - ホスト装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エラー発生時にデバイスとの論理的な接続を、デバイスの物理的な再接続を必要とせずに確立する「ホスト装置」を提供する。
【解決手段】ホスト装置1は、USBデバイス3との物理的接続を検出すると(S351)、リセット信号を送信した上で(S352)、コンフィギュレーションのシーケンス(S353)の実行を開始する。そして、コンフィギュレーションのシーケンス(S353)中にエラー発生が検出されたならば(S354)、USB2の給電線Vbusへの給電を停止(S355)した後に、当該給電を再開することにより(S356)、USBデバイス3の接続制御機能部を初期化した上で、再度、リセット信号を送信し(S357)、コンフィギュレーションのシーケンス(S358)を実行する。
【選択図】図3

Description

本発明は、ホスト装置におけるデバイスの接続制御の技術に関するものである。
ホスト装置におけるデバイスの接続制御の技術としては、USB(Universal Serial Bus)におけるホスト装置のUSBデバイスのエニュメレーションの技術が知られている(たとえば、特許文献1)。
ホスト装置のUSBデバイスのエニュメレーションは、ホスト装置において、USBデバイスの物理的な接続が検出されると実行されるものであり、このエニュメレーションにおいて、ホスト装置は、まず、USB装置にリセット信号を送信する。そして、その後、ホスト装置はUSBデバイスとの間で、各種ディスクリプタ等の所定のコンフィギュレーションデータを送受しながら、USBデバイスにUSBアドレスを割り当てると共に、USBデバイスの各種使用設定を行うコンフィギュレーションを行う。
そして、このコンフィギュレーションが成功したならば、エニュメレーションは完了し、ホスト装置とUSBデバイスが論理的に接続された状態となり、両者間で相互のデータ通信が可能となる。
特開2006-244057号公報
現実のUSBデバイスによっては、ホスト装置とUSBデバイスとの間のエニュメレーション中にエラーを発生してしまうことがある。
そして、このようなエラーが、USBデバイスのホスト装置との接続制御を担う機能部のバグなどにより発生した、フリーズ/ハングアップによるものである場合には、ホスト装置においてエラーを検知して、リセット信号の送信からのエニュメレーションを再実行することにより、当該エラーをリカバリーしようとしても、再度エラーが発生するだけで、エニュメレーションを完了することができず、USBデバイスをホスト装置に論理的に接続することができない。
一方で、このようなエラーが発生した場合に、USBデバイスのホスト装置との物理的な接続を一旦解除した後に、USBデバイスをホスト装置に物理的に再接続すれば、当該物理的な接続の解除または再接続によって、USBデバイスのホスト装置との接続制御を担う機能部の状態が一旦初期化されるために、その後のエミューレーションを正常に行えることがある。しかし、このようなUSBデバイスデバイスのホスト装置への物理的な接続の解除及び再接続によって、USBデバイスのホスト装置との論理的な接続のエラーに対処する手法による場合には、USBデバイスデバイスのホスト装置への物理的な接続の解除及び再接続という、ユーザの煩雑な作業が必要となるのみならず、ホスト装置への不当な不信をユーザに抱かせてしまうことともなる。
また、ホスト装置とUSBデバイスとの間のデータ通信の開始後に、USBデバイスのホスト装置とのデータ通信に関わる機能部のフリーズ/ハングアップによるデータ通信のエラーが発生した場合も同様である。
そこで、本発明は、ホスト装置に物理的に接続されたデバイスの動作に、ホスト装置とデバイス間の正常のデータ通信の遂行を妨げるエラーが発生した場合でも、ユーザのデバイスのホスト装置への物理的な接続の解除及び再接続の作業を要することなく、正常にデバイスとホスト装置の状態を正常にデータ通信を行えるように制御できるホスト装置を提供することを課題とする。
前記課題達成のために、本発明は、物理的に接続されたデバイスに当該デバイスとの物理的な接続を介して給電すると共に、当該物理的に接続されたデバイスと論理的な接続を確立して当該デバイスとデータ通信を行うホスト装置に、前記物理的に接続されたデバイスへの給電の有無を制御する給電制御部と、前記デバイスが物理的に接続されたときに、当該デバイスとの間で前記論理的な接続を確立するための接続制御手順を実行する論理的接続確立部と、前記物理的に接続されたデバイスとの間の前記接続制御手順中において発生した当該デバイスの動作のエラーを検出するエラー検出部と、前記エラー検出部が前記エラーを検出した場合に、前記給電制御部に、前記物理的に接続されたデバイスへの給電を一旦停止させた後に再開させると共に、当該給電が再開された後に、前記論理的接続確立部に、前記物理的に接続されたデバイスとの間の前記接続制御手順を実行させる接続再試行制御動作を行う、接続再試行制御部とを備えたものである。
ここで、このようなホスト装置は、前記接続再試行制御部において、前記エラー検出部がエラーを検出したときに、直ちには前記接続再試行制御動作を行わずに、前記論理的接続確立部に、前記物理的に接続されたデバイスとの間の前記接続制御手順を、当該接続制御手順中における前記エラーが前記エラー検出手段によって検出されなくなるまで繰り返し実行させ、前記接続制御手順を所定回数実行しても当該接続制御手順中における前記エラーが前記エラー検出手段によって検出されなくならなかったときに、前記接続再試行制御動作を行うように構成してもよい。
また、前記課題達成のために、本発明は、物理的に接続されたデバイスに当該デバイスとの物理的な接続を介して給電すると共に、当該物理的に接続されたデバイスと論理的な接続を確立して当該デバイスとデータ通信を行うホスト装置に、前記物理的に接続されたデバイスへの給電の有無を制御する給電制御部と、前記デバイスが物理的に接続されたときに、当該デバイスとの間で前記論理的な接続を確立するための接続制御手順を実行する論理的接続確立部と、前記物理的に接続されたデバイスとの間のデータ通信中において発生した当該デバイスの動作のエラーを検出するエラー検出部と、前記エラー検出部が前記エラーを検出した場合に、前記給電制御部に、前記物理的に接続されたデバイスへの給電を一旦停止させた後に再開させると共に、当該給電が再開された後に、前記論理的接続確立部に、前記物理的に接続されたデバイスとの間の前記接続制御手順を実行させる接続再試行制御動作を行う、接続再試行制御部とを備えたものである。
ここで、ホスト装置に接続されるデバイスがホスト装置からの給電の有無によってホスト装置との物理的な接続の有無を検出するものである場合、デバイスのホスト装置との接続制御やデータ通信に関わる機能部は、ホスト装置との物理的な接続が検出されたとき、または、ホスト装置との物理的な接続が解除されたときに状態が初期化されることが一般的である。
よって、以上のようなホスト装置によって、デバイスが、接続制御手順やデータ通信中にエラーを発生してしまった場合に、デバイスへの給電を一時的に停止させることにより、デバイスに、ホスト装置との物理的接続の解除、再接続が成されたものと認識させて、当該デバイスの接続制御やデータ通信に関わる機能部の状態を初期化することができることとなる。
したがって、エラー発生時に、デバイスへの給電を所定期間だけ一時停止した上で接続制御手順を実行する本発明に係るホスト装置によれば、発生したエラーが、デバイスのホスト装置との接続制御やデータ通信に関わる機能部のバグを原因とするフリーズ/ハングアップ等による、デバイスとホスト装置との物理的接続の解除、再接続を行ってデバイスの当該機能部の状態を初期化すれば解決される類のものである場合には、ユーザのデバイスのホスト装置への物理的な接続の解除及び再接続の作業を要することなく、ホスト装置とデバイスの論理的な接続を確立して、データ通信を正常に行えるようにすることができるようになる。
ここで、以上のホスト装置において、前記デバイスはUSBデバイスであってよく、この場合、前記USBデバイスとの物理的な接続を介した給電は、USB上の給電線への給電により実現されるものであり、前記接続制御手順は、USBデバイスへのリセット信号の送信とUSBデバイスのコンフィギュレーションとを含むエメレーションとなる。
以上のように、本発明によれば、ホスト装置に物理的に接続されたデバイスの動作に、ホスト装置とデバイス間の正常のデータ通信の遂行を妨げるエラーが発生した場合でも、ユーザのデバイスのホスト装置への物理的な接続の解除及び再接続の作業を要することなく、正常にデバイスとホスト装置の状態を正常にデータ通信を行えるように制御できるホスト装置を提供することができる。
本発明の実施形態に係るホスト装置の構成を示す図である。 本発明の実施形態に係るUSBデバイス接続制御処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係るUSBデバイス接続制御処理による動作例を示す図である。 本発明の実施形態に係る通信エラーリカバリー処理を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1に本実施形態に係るホスト装置の構成を示す。
図示するように、ホスト装置1には、USBコネクタ10、USBを介してUSBデバイスとのデータ転送を行うUSBコントローラ11、オペレーティングシステム12、USBデバイスを利用した処理を行うUSB利用アプリケーション13とを備えている。
また、オペレーティングシステム12には、USBコントローラ11を制御するUSBドライバ121が組み込まれている。
また、USBコネクタ10にはUSB2を接続可能であり、USBデバイス3が接続されたUSB2がUSBコネクタ10に接続されることにより、または、USBコネクタ10に接続されたUSB2にUSBデバイス3が接続されることにより、USBデバイス3はホスト装置1に物理的に接続される。
なお、ここで、ホスト装置1は、ハードウエア構成としては、CPUやメモリや上述したUSBコントローラ11や記憶装置やその他の周辺デバイスを備えたコンピュータとして構成を備えている。そして、USBドライバ121、オペレーティングシステム12、USB利用アプリケーション13等は、記憶装置に予め記憶されたコンピュータをCPUが実行することにより実現されるものである。そして、USB利用アプリケーション13は、オペレーティングシステム12上で実行されるアプリケーションであり、オペレーティングシステム12の各種資源、機能を利用して、その処理を行うことができる。
さて、次に、USBコントローラ11は、USB2のデータ信号線であるD+、D-とのアナログ信号の入出力を担うAFE111(Analog Front End111)、USB2を介した通信の物理層の処理を担い、AFE111を介してUSB2との間のシリアルデータ転送を行うPHY112、USBドライバ121とUSBコントローラ11の各部との間のインタフェースを構成するホストコントローラ113、USB2の給電線であるVbusへの給電を制御する給電制御部114を備えている。ここで、給電制御部114のVbusへの給電の制御状態の初期設定値は、Vbusへの給電を行う制御状態に設定される。
ここで、ホスト装置1とUSBデバイス3とが論理的に接続された状態において、ホスト装置1におけるUSBデバイス3との間のデータ通信は以下のように行われる。すなわち、USB利用アプリケーション13は、オペレーティングシステム12を介してUSBドライバ121にUSBデバイス3に送信するデータを送信データとして引き渡す。USBドライバ121は、送信データをホストコントローラ113を介して、PHY112に送り、PHY112はAFE111を介して送信データをシリアルに、USB2のデータ信号線であるD+、D-に出力する。また、PHY112は、USBデバイス3がUSB2のデータ信号線であるD+、D-にシリアルに出力したデータをAFE111を介して受信データとして受信し、受信データをホストコントローラ113を介してUSBドライバ121に送信し、USBドライバ121は、受信データの宛先のUSB利用アプリケーション13に受信データを引き渡す。
以下、このような構成のホスト装置1において、USBドライバ121が行うUSBデバイス接続制御処理について説明する。
このUSBデバイス接続制御処理は、USBデバイス3がホスト装置1に物理的に接続されると、その実行が開始される。USBデバイス3がホスト装置1に物理的に接続されたことは、USB2のデータ信号線であるD+、D-の双方がLである状態から一方がHに変化したことをもって検出することができる。USBコントローラ11のAFE111は、この変化を検出したならば、ホストコントローラ113を介して、USBデバイス3の物理的な接続の検出を、USBドライブに通知し、USBドライブは当該通知より、USBデバイス3がホスト装置1に物理的に接続されたことを検出する。
さて、図2に、このUSBデバイス接続制御処理の手順を示す。
図示するように、この処理では、まず、以下で使用するパラメータのn、mを0に初期化する(ステップ202)。
そして、ホストコントローラ113を介して、AFE111に、リセット信号をUSB2に所定期間送信させる(ステップ204)。リセット信号の送信は、USB2のデータ信号線であるD+、D-の双方がLである状態を10ms以上継続することによって実現される。
次に、USBドライバ121は、ホストコントローラ113、PHY112、AFE111を介して、USBデバイス3との間で、各種ディスクリプション等の所定のコンフィギュレーションデータを送受しながら、USBデバイス3にUSBアドレスを割り当てると共に、USBデバイス3の各種使用設定を行うコンフィギュレーションのシーケンスを開始する(ステップ206)。
そして、コンフィギュレーションのシーケンスを実行しながら、エラーの発生と(ステップ208)、コンフィギュレーションの正常な完了(ステップ210)とを監視する。なお、エラーとしては、USBデバイス3からの所定期間内の応答無しや、異常応答の受信を検出する。
そして、コンフィギュレーションが正常に完了したならば(ステップ210)、処理を終了する。ここで、このコンフィギュレーションの正常完了により、ホスト装置1とUSBデバイス3との間で相互のデータ通信を行えるようになる。
一方、エラーが発生したならば(ステップ208)、mが所定のしきい値Thm(Thmは、たとえば3とする)未満であるかどうかを判定し(ステップ212)、mがしきい値Thm未満であれば、mが0であるかどうかをさらに判定する(ステップ216)、そして、mが0であれば、nが所定のしきい値Thn未満(Thnは、たとえば、0や2とする)未満であるかどうかを調べ、nがしきい値Thn未満であれば(ステップ222)、nを1増加し(ステップ224)、ステップ204のリセット信号の送信からの処理を繰り返す。
一方、nがしきい値Thn以上であれば、ホストコントローラ113を介して給電制御部114に、USB2の給電線Vbusへの給電を所定期間(たとえば、0.5s)だけ一時停止させた後に(ステップ218)再開し、mを1増加し(ステップ220)、ステップ204のリセット信号の送信からの処理を繰り返す。
一方、ステップ216でmが0でないと判定された場合にも、ホストコントローラ113を介して給電制御部114に、USB2の給電線Vbusへの給電を所定期間(たとえば、0.5s)だけ一時停止させた上で(ステップ218)、mを1増加し(ステップ220)、ステップ204のリセット信号の送信からの処理を繰り返す。
また、ステップ212において、mがしきい値Thm未満でなければ、ユーザに対して、たとえば接続されたUSBデバイス3が正常に応答しない旨のメッセージを表示することにより、エラー報告を行い(ステップ214)、処理を終了する。
以上、USBドライバ121が行うUSBデバイス接続制御処理について説明した。
このようなUSBデバイス接続制御処理によれば、ホスト装置1が行う、リセット信号の送信とコンフィギュレーションシーケンスの実行とより構成されるエニュメレーション動作中にエラーが発生すると、リセット信号送信からのエニュメレーション動作が、エニュメレーションが成功するまでThn回繰り返される。
そして、エニュメレーション動作をThn回繰り返しても、エニュメレーションが成功しない場合には、USBデバイス3への給電を一旦停止した後にエニュメレーション動作を行う処理が、エニュメレーションが成功するまで、Thm回繰り返される。
そして、USBデバイス3への給電を一旦停止した後にエニュメレーション動作を行う処理をThm回繰り返してもエニュメレーションが成功しなかった場合には、ユーザに対してエラー報告が行われる。
ここで、USBデバイス3はUSB2の給電線Vbusの給電の有無によってホスト装置1との物理的な接続の有無を検出し、ホスト装置1との物理的な接続を検出すると、ホスト装置1との接続制御を担う機能部において、USBデバイス3側の接続制御処理を開始する。ここで、USBデバイス3のホスト装置1との接続制御を担う機能部は、ホスト装置1との物理的な接続が検出されたとき、または、ホスト装置1との物理的な接続が解除されたときに状態が初期化される。すなわち、たとえば、USBデバイス3のホスト装置1との接続制御を担う機能部は、ホスト装置1との物理的な接続が検出されたときに起動され、初期化状態からその処理を行う。
よって、ホスト装置1とUSBデバイス3との間のエニュメレーション中にエラーを発生してしまった場合に、USB2の給電線Vbusへの給電を所定期間(たとえば、0.5s)だけ一時停止させることにより、USBデバイス3に、ホスト装置1との物理的接続の解除、再接続が成されたものと認識させて、当該USBデバイス3のホスト装置1の接続制御を担う機能部の状態を初期化することができることとなる。
したがって、エメレーションのエラー発生時に、USB2の給電線Vbusへの給電を所定期間だけ一時停止した上で、エミューレーションを再実行する本実施形態によれば、エミューレーション中に発生したエラーが、USBデバイス3のホスト装置1との接続制御を担う機能部のバグを原因とするフリーズ/ハングアップ等による、USBデバイス3とホスト装置1との物理的接続の解除、再接続を行ってUSBデバイス3のホスト装置1との接続制御を担う機能部の状態を初期化すれば解決される類のものである場合には、ユーザのデバイスのホスト装置1への物理的な接続の解除及び再接続の作業を要することなく、ホスト装置1とUSBデバイス3の論理的な接続を確立することができるようになる。
ここで、以下に、上述した、USBデバイス接続制御処理の動作例を示す。
図3aは、Thnを2としたときの動作例を示したものである。
図示するように、USBデバイス3が物理的にホスト装置1に接続されると(S300)、ホスト装置1はUSBデバイス3との物理的接続を検出し(S301)USBデバイス3はホスト装置1との物理的接続を検出する(S401)。
次に、USBデバイス物理的接続を検出したホスト装置1は、リセット信号を送信し(S302)、その後、コンフィギュレーションのシーケンス(S303)の実行を開始する。
そして、コンフィギュレーションのシーケンス(S303)中に一度目のエラー発生が検出されたならば(S304)、まだ、エラー発生回数がThn=2以上でないので、再度、リセット信号を送信し(S305)、その後、コンフィギュレーションのシーケンス(S306)の実行を開始する。
そして、コンフィギュレーションのシーケンス(S306)中に二度目のエラー発生が検出されたならば(S307)、エラー発生回数がThn=2以上となっているので、一旦、USB2の給電線Vbusへの給電を停止(S308)した後に、当該給電を再開する(S309)。一方、USBデバイス3は、このUSB2の給電線Vbusへの給電の停止(S308)により、ホスト装置1との物理的な接続の解除を検出し(S402)、その後のUSB2の給電線Vbusへの給電の再開(S309)よりホスト装置1との接続を検出する(S403)。そして、この間に、USBデバイス3のホスト装置1との接続制御を担う機能部の状態は初期化される。
そして、ホスト装置1は、USB2の給電線Vbusへの給電を再開したならば(S309)、リセット信号を送信し(S310)、その後、コンフィギュレーションのシーケンス(S311)の実行を開始する。
そして、ホスト装置1は、コンフィギュレーションの正常な完了を検出したならば(S312)、USBデバイス接続制御処理を終了する。
このコンフィギュレーションの正常な完了によって、ホスト装置1とUSBデバイス3とは論理的に接続され、以降相互にデータ通信を行えるようになる。
次に、図3bにThnを0としたときの動作例を示す。
この場合、図示するように、USBデバイス3が物理的にホスト装置1に接続されると(S350)、ホスト装置1はUSBデバイス3との物理的接続を検出し(S351)USBデバイス3はホスト装置1との物理的接続を検出する(S451)。
次に、USBデバイス物理的接続を検出したホスト装置1は、リセット信号を送信し(S352)、その後、コンフィギュレーションのシーケンス(S353)の実行を開始する。
そして、コンフィギュレーションのシーケンス(S353)中に一度目のエラー発生が検出されたならば(S354)、エラー発生回数がThn=0以上であるので、一旦、USB2の給電線Vbusへの給電を停止(S355)した後に、当該給電を再開する(S356)。一方、USBデバイス3は、このUSB2の給電線Vbusへの給電の停止により、ホスト装置1との物理的な接続の解除を検出し(S452)、その後のUSB2の給電線Vbusへの給電の再開よりホスト装置1との接続を検出する(S453)。そして、この間に、USBデバイス3のホスト装置1との接続制御を担う機能部の状態は初期化される。
そして、ホスト装置1は、USB2の給電線Vbusへの給電を再開したならば(S356)、リセット信号を送信し(S357)、その後、コンフィギュレーションのシーケンス(S358)の実行を開始する。
そして、ホスト装置1は、コンフィギュレーションの正常な完了を検出したならば(S359)、USBデバイス接続制御処理を終了する。
このコンフィギュレーションの正常な完了によって、ホスト装置1とUSBデバイス3とは論理的に接続され、以降相互にデータ通信を行えるようになる。
次に、以上のようにして、ホスト装置1とUSBデバイス3とが論理的に接続されてデータ通信が開始された後に、ホスト装置1において、USBドライバ121が行う通信エラーリカバリー処理について説明する。
ここで、この通信エラーリカバリー処理は、USBドライバ121において、USBデバイス3との間のデータ通信にエラーが検出された場合に、その実行が開始される。このデータ通信のエラーとしては、前記データ通信を用いたホスト装置1からの要求に対する、USBデバイス3からの規定時間中の前記データ通信を用いた応答無しなどのエラーを検出する。
図4に、この通信エラーリカバリー処理の手順を示す。
図示するように、この通信エラーリカバリー処理では、まず、パラメータのmを0に初期化する(ステップ402)。
そして、ホストコントローラ113を介して給電制御部114に、USB2の給電線Vbusへの給電を所定期間(たとえば、0.5s)だけ一時停止させた後に(ステップ402)再開させる(ステップ404)。
次に、ホストコントローラ113を介して、AFE111に、リセット信号をUSB2に所定期間送信させた後に(ステップ406)、USBデバイス3との間のコンフィギュレーションのシーケンスを開始する(ステップ408)。
そして、コンフィギュレーションのシーケンスを実行しながら、エラーの発生と(ステップ410)、コンフィギュレーションの正常な完了(ステップ412)とを監視する。
そして、コンフィギュレーションが正常に完了したならば(ステップ412)、処理を終了する。
一方、エラーが発生したならば、mが所定のしきい値Thm(たとえば、3)未満であるかどうかを判定し(ステップ414)、mがしきい値Thm未満であれば、mを1増加し(ステップ418)、ステップ404からの処理をくり返す。
一方、mがしきい値Thm未満でなければ、ユーザに対して、たとえば接続されたUSBデバイス3が正常に応答しない旨のメッセージを表示することにより、エラー報告を行い(ステップ416)、処理を終了する。
以上、通信エラーリカバリー処理について説明した。
ここで、USBデバイス3のデータ通信に関わる各機能部は、ホスト装置1との物理的な接続が検出されたとき、または、ホスト装置1との物理的な接続が解除されたときに状態が初期化されることが期待できる。
よって、このような、給電線Vbusの給電の一時オフの手順を含む本実施形態に係る通信エラーリカバリー処理によれば、データ通信開始後にUSBドライバ121との間でエラーが発生した場合に、USBデバイス3に、ホスト装置1との物理的な接続の解除と再接続が成されたものと認識せしめて、データ通信に関わる各機能部を、一旦初期化させた上で、当該USBデバイス3の間の論理的な接続を再確立して、USBデバイス3との間のデータ通信を正常に行える状態に復帰させることができるようになる。
以上、本発明の実施形態について説明した。
ところで、以上の実施形態は、USBデバイス3以外の、ホスト装置1からの給電を受け、当該給電の有無によってホスト装置1との物理的な接続の検出を行う任意のデバイスに対する、ホスト装置1の接続制御に同様に適用することができる。
1…ホスト装置、2…USB、3…USBデバイス、10…USBコネクタ、11…USBコントローラ、12…オペレーティングシステム、13…USB利用アプリケーション、111…AFE、112…PHY、113…ホストコントローラ、114…給電制御部、121…USBドライバ。

Claims (12)

  1. 物理的に接続されたデバイスに当該デバイスとの物理的な接続を介して給電すると共に、当該物理的に接続されたデバイスと論理的な接続を確立して当該デバイスとデータ通信を行うホスト装置であって、
    前記物理的に接続されたデバイスへの給電の有無を制御する給電制御部と、
    前記デバイスが物理的に接続されたときに、当該デバイスとの間で前記論理的な接続を確立するための接続制御手順を実行する論理的接続確立部と、
    前記物理的に接続されたデバイスとの間の前記接続制御手順中において発生した当該デバイスの動作のエラーを検出するエラー検出部と、
    前記エラー検出部が前記エラーを検出した場合に、前記給電制御部に、前記物理的に接続されたデバイスへの給電を一旦停止させた後に再開させると共に、当該給電が再開された後に、前記論理的接続確立部に、前記物理的に接続されたデバイスとの間の前記接続制御手順を実行させる接続再試行制御動作を行う、接続再試行制御部とを有することを特徴とするホスト装置。
  2. 請求項1記載のホスト装置であって、
    前記接続再試行制御部は、前記エラー検出部がエラーを検出したときに、直ちには前記接続再試行制御動作を行わずに、前記論理的接続確立部に、前記物理的に接続されたデバイスとの間の前記接続制御手順を、当該接続制御手順中における前記エラーが前記エラー検出部によって検出されなくなるまで繰り返し実行させ、前記接続制御手順を所定回数実行しても当該接続制御手順中における前記エラーが前記エラー検出部によって検出されなくならなかったときに、前記接続再試行制御動作を行うことを特徴とするホスト装置。
  3. 物理的に接続されたデバイスに当該デバイスとの物理的な接続を介して給電すると共に、当該物理的に接続されたデバイスと論理的な接続を確立して当該デバイスとデータ通信を行うホスト装置であって、
    前記物理的に接続されたデバイスへの給電の有無を制御する給電制御部と、
    前記デバイスが物理的に接続されたときに、当該デバイスとの間で前記論理的な接続を確立するための接続制御手順を実行する論理的接続確立部と、
    前記物理的に接続されたデバイスとの間のデータ通信中において発生した当該デバイスの動作のエラーを検出するエラー検出部と、
    前記エラー検出部が前記エラーを検出した場合に、前記給電制御部に、前記物理的に接続されたデバイスへの給電を一旦停止させた後に再開させると共に、当該給電が再開された後に、前記論理的接続確立部に、前記物理的に接続されたデバイスとの間の前記接続制御手順を実行させる接続再試行制御動作を行う、接続再試行制御部とを有することを特徴とするホスト装置。
  4. 請求項1、2または3記載のホスト装置であって、
    前記デバイスはUSBデバイスであって、
    前記USBデバイスとの物理的な接続を介した給電は、USB上の給電線への給電により実現され、
    前記接続制御手順は、USBデバイスへのリセット信号の送信とUSBデバイスのコンフィギュレーションとを含むエメレーションであることを特徴とするホスト装置。
  5. 物理的に接続されたデバイスに当該デバイスとの物理的な接続を介して給電すると共に、当該物理的に接続されたデバイスと論理的な接続を確立して当該デバイスとデータ通信を行うホスト装置において、前記デバイスとの論理的な接続を制御する接続制御方法であって、
    前記ホスト装置が、前記デバイスが物理的に接続されたときに、当該デバイスとの間で前記論理的な接続を確立するための接続制御手順を実行する論理的接続確立ステップと、
    前記ホスト装置が、前記物理的に接続されたデバイスとの間の前記接続制御手順中において発生した当該デバイスの動作のエラーを検出するエラー検出ステップと、
    前記ホスト装置が、前記エラーを検出した場合に、前記物理的に接続されたデバイスへの給電を一旦停止した後に再開すると共に、当該給電が再開された後に、前記物理的に接続されたデバイスとの間の前記接続制御手順を実行する接続再試行制御動作を行う接続再試行制御ステップとを有することを特徴とする接続制御方法。
  6. 請求項1記載の接続制御方法であって、
    前記接続再試行制御ステップにおいて、前記エラー検出部がエラーを検出したときに、直ちには前記接続再試行制御動作を行わずに、前記物理的に接続されたデバイスとの間の前記接続制御手順を、当該接続制御手順中における前記エラーが検出されなくなるまで繰り返し実行し、前記接続制御手順を前記所定回数実行しても当該接続制御手順中における前記エラーが検出されなくならなかったときに、前記接続再試行制御動作を行うことを特徴とする接続制御方法。
  7. 物理的に接続されたデバイスに当該デバイスとの物理的な接続を介して給電すると共に、当該物理的に接続されたデバイスと論理的な接続を確立して当該デバイスとデータ通信を行うホスト装置において、前記デバイスとの論理的な接続を制御する接続制御方法であって、
    前記ホスト装置が、前記デバイスが物理的に接続されたときに、当該デバイスとの間で前記論理的な接続を確立するための接続制御手順を実行する論理的接続確立ステップと、
    前記ホスト装置が、前記物理的に接続されたデバイスとの間のデータ通信中において発生した当該デバイスの動作のエラーを検出するエラー検出ステップと、
    前記ホスト装置が、前記エラーを検出した場合に、前記物理的に接続されたデバイスへの給電を一旦停止した後に再開すると共に、当該給電が再開された後に、前記物理的に接続されたデバイスとの間の前記接続制御手順を実行する接続再試行制御動作を行う接続再試行制御ステップとを有することを特徴とする接続制御方法。
  8. 請求項5、6または7記載の接続制御方法であって、
    前記デバイスはUSBデバイスであって、
    前記USBデバイスとの物理的な接続を介した給電は、USB上の給電線への給電により実現され、
    前記接続制御手順は、USBデバイスへのリセット信号の送信とUSBデバイスのコンフィギュレーションとを含むエメレーションであることを特徴とする接続制御方法。
  9. コンピュータによって読み取られ実行されるコンピュータプログラムであって、
    当該コンピュータを、物理的に接続されたデバイスに当該デバイスとの物理的な接続を介して給電すると共に、当該物理的に接続されたデバイスと論理的な接続を確立して当該デバイスとデータ通信を行うホスト装置として機能させるコンピュータプログラムであって、
    前記ホスト装置は、
    前記物理的に接続されたデバイスへの給電の有無を制御する給電制御部と、
    前記デバイスが物理的に接続されたときに、当該デバイスとの間で前記論理的な接続を確立するための接続制御手順を実行する論理的接続確立部と、
    前記物理的に接続されたデバイスとの間の前記接続制御手順中において発生した当該デバイスの動作のエラーを検出するエラー検出部と、
    前記エラー検出部が前記エラーを検出した場合に、前記給電制御部に、前記物理的に接続されたデバイスへの給電を一旦停止させた後に再開させると共に、当該給電が再開された後に、前記論理的接続確立部に、前記物理的に接続されたデバイスとの間の前記接続制御手順を実行させる接続再試行制御動作を行う、接続再試行制御部とを有することを特徴とするコンピュータプログラム。
  10. 請求項9記載のコンピュータプログラムであって、
    前記接続再試行制御部は、前記エラー検出部がエラーを検出したときに、直ちには前記接続再試行制御動作を行わずに、前記論理的接続確立部に、前記物理的に接続されたデバイスとの間の前記接続制御手順を、当該接続制御手順中における前記エラーが前記エラー検出部によって検出されなくなるまで繰り返し実行させ、前記接続制御手順を前記所定回数実行しても当該接続制御手順中における前記エラーが前記エラー検出部によって検出されなくならなかったときに、前記接続再試行制御動作を行うことを特徴とするコンピュータプログラム。
  11. コンピュータによって読み取られ実行されるコンピュータプログラムであって、
    当該コンピュータを、物理的に接続されたデバイスに当該デバイスとの物理的な接続を介して給電すると共に、当該物理的に接続されたデバイスと論理的な接続を確立して当該デバイスとデータ通信を行うホスト装置として機能させるコンピュータプログラムであって、
    前記ホスト装置は、
    前記物理的に接続されたデバイスへの給電の有無を制御する給電制御部と、
    前記デバイスが物理的に接続されたときに、当該デバイスとの間で前記論理的な接続を確立するための接続制御手順を実行する論理的接続確立部と、
    前記物理的に接続されたデバイスとの間のデータ通信中において発生した当該デバイスの動作のエラーを検出するエラー検出部と、
    前記エラー検出部が前記エラーを検出した場合に、前記給電制御部に、前記物理的に接続されたデバイスへの給電を一旦停止させた後に再開させると共に、当該給電が再開された後に、前記論理的接続確立部に、前記物理的に接続されたデバイスとの間の前記接続制御手順を実行させる接続再試行制御動作を行う、接続再試行制御部とを有することを特徴とするコンピュータプログラム。
  12. 請求項9、10、11記載のコンピュータプログラムであって、
    前記デバイスはUSBデバイスであって、
    前記USBデバイスとの物理的な接続を介した給電は、USB上の給電線への給電により実現され、
    前記接続制御手順は、USBデバイスへのリセット信号の送信とUSBデバイスのコンフィギュレーションとを含むエメレーションであることを特徴とするコンピュータプログラム。
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