JP2012137421A - 3軸力センサを用いて力制御をおこなうロボットの制御装置 - Google Patents

3軸力センサを用いて力制御をおこなうロボットの制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】3軸力センサによっては検出できない力およびモーメントを推定する。
【解決手段】ツール(4)およびワーク(W)の一方に対して他方をロボット(1)の手先部によって相対的に移動させ、ツールとワークとの間に作用する力を制御するロボット制御装置(11)は、1軸方向の力と、該1軸に直交で且つ互いに直交する2軸方向の軸回りのモーメントとを検出する力検出部(3)と、ツール(4)とワーク(W)との間に作用する力を推定するための力推定用点を設定する力推定用点設定部(12)と、力検出部により検出した1軸方向の力および2軸方向の軸回りのモーメントと、力推定用点設定部により設定された力推定用点の位置とに基づいて、前記2軸方向の力またはさらに前記1軸回りのモーメントととを推定する力推定部(13)と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、1軸方向の力と、その軸に直交で且つ互いに直交する2軸方向の軸回りのモーメントとからなる三つの成分を計測する3軸力センサを用いて力制御をおこなうロボットシステムのロボット制御装置に関する。
3軸力センサとして、1軸方向の力と、その軸に直交で且つ互いに直交する2軸方向の軸回りのモーメントとからなる三つの成分を計測することができるセンサは公知である。特許文献1に開示されるように、このような3軸力センサは小型で安価に生産でき、現在では広範に普及している。
ここで、3軸力センサ3により力を検出できる軸をZ軸、その軸に直交で且つ互いに直交する2方向の軸をそれぞれX軸、Y軸とする。さらに、これらX軸、Y軸、Z軸方向に作用する力をそれぞれFx、Fy、Fzと表すと共に、X軸、Y軸、Z軸回りに作用するモーメントをそれぞれMx、My、Mzと表す。
特許文献1は5軸力センサを開示しており、この5軸力センサは、力Fz、モーメントMx、Myの三つの成分を検出する第一計測部と、力Fx、Fyの二つの成分を検出する第二計測部とを備えている。このような5軸力センサは、小型かつ、複数の軸方向の並進力Fx、Fy、Fz並びにXY各軸回りのモーメントMx、Myを直接、感知できる。
特開2010−112864号公報
しかしながら、特許文献1に開示される5軸力センサは力Fx、Fyを計測する第二計測部を備えているので、その生産およびキャリブレーションに手間と時間とを要していた。
また、力FzおよびモーメントMx、Myの三つの成分を検出する従来の3軸力センサは、これら三つの成分を用いた力制御をおこなうことしかできない。このため、四つ以上の成分が要求される複雑な制御に対応するのは困難であった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、3軸力センサを用いる場合であっても、3軸力センサによって検出できない力およびモーメントを推定して、6軸力センサを用いた場合と同様な力制御をおこなうことのできるロボットの制御装置を提供することを目的とする。
前述した目的を達成するために1番目の発明によれば、ツールおよびワークの一方に対して他方をロボットの手先部によって相対的に移動させ、前記ツールと前記ワークとの間に作用する力を制御するロボット制御装置において、1軸方向の力と、該1軸に直交で且つ互いに直交する2軸方向の軸回りのモーメントとを検出する力検出部と、前記ツールと前記ワークとの間に作用する力を推定するための力推定用点を設定する力推定用点設定部と、前記力検出部により検出した前記1軸方向の力および前記2軸方向の軸回りのモーメントと、前記力推定用点設定部により設定された前記力推定用点の位置とに基づいて、前記2軸方向の力またはさらに前記1軸回りのモーメントを推定する力推定部と、を備えたことを特徴とするロボット制御装置が提供される。
2番目の発明によれば、1番目の発明において、前記力推定用点設定部は、前記ツールと前記ワークとの間の相対位置関係と、前記力推定用点の位置を算出するための力推定用点算出基準点の位置と、前記ツールと前記ワークとの間の押付方向と、前記ツールの形状または前記ワークの形状の情報とから前記力推定用点の位置を算出して設定する。
3番目の発明によれば、2番目の発明において、前記力推定用点の位置を算出するための前記力推定用点算出基準点の位置は変更可能であり、変更された前記力推定用点算出基準点の位置に基づいて前記力推定用点の位置を算出して設定する。
4番目の発明によれば、1番目の発明において、前記力推定用点設定部は、前記ロボットの動作中に前記力推定用点の位置を変更可能とする。
5番目の発明によれば、1番目から4番目のいずれかの発明において、さらに、前記ツールの磨耗量を推定して前記力推定用点の位置を補正する力推定用点補正部を備える。
6番目の発明によれば、1番目、4番目または5番目のいずれかの発明において、前記力推定用点設定部は、前記力推定用点に力をかけることにより、前記1軸方向の力と、前記2軸方向の軸回りのモーメントとに基づいて前記力推定用点の位置を算出して設定する。
7番目の発明によれば、6番目の発明において、前記力推定用点設定部は、前記力推定用点に、既知の力をかけることによって、該力推定用点の位置を算出して設定する。
8番目の発明によれば、6番目の発明において、前記力推定用点設定部は、前記力推定用点が3つの軸のうちのいずれかの軸上に配置されている場合に、力を計測できる軸以外の2つの軸で張られる平面と平行でない既知の方向に、任意の力をかけることによって、前記力推定用点の位置を算出して設定するか、あるいは、前記力推定用点が力を計測できる軸と残りの2軸のうちの一方の1軸とで張られる平面上に配置されている場合に、その平面と平行でなく、かつ、力を計測できる軸以外の2軸で張られる平面と平行でない既知の方向に、任意の力をかけることによって、前記該力推定用点の位置を算出して設定する。
9番目の発明によれば、2番目、3番目、または5番目のいずれかの発明において、さらに、前記力推定用点算出基準点に力をかけることにより、前記1軸方向の力と前記2軸方向の軸回りのモーメントとに基づいて、前記力推定用点算出基準点の位置を算出して設定する力推定用点算出基準点設定部を備える。
10番目の発明によれば、9番目の発明において、前記力推定用点算出基準点設定部は、前記力推定用点算出基準点に、既知の力をかけることによって、該力推定用点算出基準点の位置を算出し設定する。
11番目の発明によれば、9番目の発明において、前記力推定用点算出基準点設定部は、前記力推定用点算出基準点が3つの軸のうちのいずれかの軸上に配置されている場合に、力を計測できる軸以外の2つの軸で張られる平面と平行でない既知の方向に、任意の力をかけることによって、前記力推定用点算出基準点の位置を算出して設定するか、あるいは、前記力推定用点算出基準点が力を計測できる軸と残りの2軸のうちの一方の軸とで張られる平面上に配置されている場合に、その平面と平行でなく、かつ、力を計測できる軸以外の2軸で張られる平面と平行でない既知の方向に、任意の力をかけることによって、前記力推定用点算出基準点の位置を算出して設定する。
本発明によって、力FzおよびモーメントMx、Myの三つの成分を検出する3軸力センサを用いて、力Fx、Fyおよび/またはモーメントMzを精度よく推定することができる。
さらに、力FzおよびモーメントMx、Myの三つの成分を検出する3軸力センサを用いて力Fx、Fy、および/またはモーメントMzを推定するときには、力の作用点であるツールとワークとの間の接触点をより正確に推定する必要がある。3軸力センサによる力制御を実用的にするために、上記の手法に基づいて、接触点を簡易に、また、より正確に推定、設定する。これにより、3軸力センサを用いて、力Fx、Fyおよび/またはモーメントMzを実用的に、より精度よく推定し、力Fx、Fy、FzおよびモーメントMx、My、Mzを力制御に利用することができる。
本発明は、様々な方向への力制御をおこなうロボットシステムにおいて、力FzおよびモーメントMx、Myの三つの成分を検出する3軸力センサを適用している。この3軸力センサは同じ定格の4軸以上を検出できる多軸力センサと比べて安価かつ小型化が可能であるので、そのような多軸のセンサを前記3軸力センサに置き換え、力制御に利用することによって、ロボットシステム全体の価格を抑えると共に、ロボットシステムをより小型に作成することができる。
本発明に基づくロボット制御装置を含むロボットシステムの斜視図である。 (a)3軸力センサが検出する成分を示す図である。(b)力推定用点を示す図である。 本発明に基づくロボット制御装置の動作を示すフローチャートである。 (a)ワークに接触するツールの略側面図である。(b)ワークに接触するツールの他の略側面図である。(c)ワークに接触するツールの略頂面図である。 (a)ワークに接触するツールの第一の略側面図である。(b)ワークに接触するツールの第二の略側面図である。(c)ワークに接触するツールの第三の略側面図である。(d)ワークに接触するツールの第四の略側面図である。 (a)ロボットの先端部分の第一の拡大図である。(b)ロボットの先端部分の第二の拡大図である。 (a)ワークの形状を示す第一の図である。(b)ワークの形状を示す第二の図である。(c)ワークの形状を示す第三の図である。(d)ワークの形状を示す第四の図である。 ロボットの先端部分の別の拡大図である。 (a)ワークの頂面図である。(b)ワークの他の頂面図である。 (a)別のワークの頂面図である。(b)別のワークの他の頂面図である。 (a)ワークに接触するツールの他の略側面図である。(b)ワークに接触するツールの略頂面図である。 (a)ワークに接触するツールの第一の略側面図である。(b)ワークに接触するツールの第二の略側面図である。(c)ワークに接触するツールの第三の略側面図である。(d)ワークに接触するツールの第四の略側面図である。 (a)ワークに接触するツールの他の略側面図である。(b)ワークに接触するツールの略頂面図である。 ロボットの先端部分のさらに別の拡大図である。 3軸力センサ座標系を示す図である。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を説明する。以下の図面において同様の部材には同様の参照符号が付けられている。理解を容易にするために、これら図面は縮尺を適宜変更している。
図1は本発明に基づくロボット制御装置を含むロボットシステムの斜視図である。図1から分かるように、以下においては、力を検出できる軸をZ軸、その軸に直交で且つ互いに直交する2方向の軸をそれぞれX軸、Y軸とする。さらに、これらX軸、Y軸、Z軸の方向に作用する力をそれぞれFx、Fy、Fzと表すと共に、X軸、Y軸、Z軸回りに作用するモーメントをそれぞれMx、My、Mzと表す。
図1に示されるロボットシステム10は、ロボット1と制御装置11とを含んでいる。ロボット1は、軸構成の垂直多関節型ロボットであるが、自由度の多関節型ロボット以外のタイプのロボットでもよい。ロボット1のロボットアーム2の先端には、ワークWを加工するツール4が取付けられている。なお、便宜上、ツール4は下向きの円錐形としているが、倣い作業や加工作業などに用いる他の形状のツール4を採用してもよい。
図示されるように、ロボットアーム2とツール4との間には、3軸力センサ3(以下、単に「力センサ」と称する場合がある)が配置されている。力センサ3はツール4に作用する力FzおよびモーメントMx、Myの三つの成分を検出する。また、図1に示されるように、ワークWは作業台B上に載置されている。
なお、3軸力センサ3により検出される力FおよびモーメントMは、3軸力センサ3に取付けられた或る物体に対して、他の物体が接触することにより作用する力、および/または3軸力センサ3に取付けられた物体の重心に作用する重力や慣性力(コリオリ力、ジャイロ効果を含む)などの影響により生じる。
図1に示されるように、ロボット1および力センサ3はロボット制御装置11に接続されている。ロボット制御装置11はデジタルコンピュータであり、ロボットシステム10におけるロボット1の各軸の位置を制御する。また、力センサ3が検出する力およびモーメントデータは、ロボット制御装置11に入力される。図示されるように、ロボット制御装置11は、ツール4とワークWとの間に作用する力を推定するための力推定用点を設定する力推定用点設定部12を含む。ここで、力推定用点は、3軸力センサ3に外力が作用する場合に、前述した重力や慣性力などの影響以外に、別の物体が3軸力センサ3に接触することによって作用する力が、代表的な或る1点で作用すると仮定したときの点である。
さらに、ロボット制御装置11は、力センサ3により検出された力FzおよびモーメントMx、Myと、力推定用点設定部12により推定された力推定用点の位置とに基づいて力Fx、FyまたはさらにモーメントMzを推定する力推定部13を含む。力Fx、Fyの一方で十分な場合はそれだけを推定してもよい。
さらに、ロボット制御装置11は、ツール4の磨耗量を推定して力推定用点の位置を補正する力推定用点補正部14と、力推定用点の位置を算出するための力推定用点算出基準点の位置を算出して設定する力推定用点算出基準点設定部15を含んでいる。また、ロボット1の教示データや、ツールやワークの質量や重心データなど、本発明の実現に必要なデータなどは記憶部16に格納されるものとする。
以下、図1等を参照しつつ、ロボット1に取付けたツール4をワークWに倣わせる場合について説明する。ただし、ロボットアーム2の先端部分に取付けたツール4をワークWに対して相対的に移動させる場合、およびロボットアーム2の先端部分に取付けたハンド(図1には示さない)により把持されたワークWを、固定位置に在る加工ツールなどに対して相対的にハンドを移動させる場合であっても、本発明の範囲に含まれる。また、力センサ3は必ずしもロボット1に取付けられている必要はなく、作業台Bに固定されていてもよい。また、作業台Bが、他のロボットなどの移動可能な装置であり、それによって設置したワークやツールを移動させる場合であってもよい。
言い換えれば、本発明は、力センサ3がロボット1側に取付けられていて、ロボット1がツール4を備えるか、またはワークWを把持する構成であってよい。さらに、本発明は、力センサ3が、作業台Bなどに取付けられるかまたは固定されていて、ロボット1がツール4を備えるかまたはワークを把持する構成であってもよい。また、作業台Bが移動可能な装置であってもよい。なお、以下の説明において、数式における”・”はベクトルの内積、”×”は外積、”*”は乗算を表すものとする。
図2(a)は3軸力センサが検出する成分を示す図である。図2(a)に示されるように、本発明の1番目の実施形態においては、3軸力センサ3により検出される力FzおよびモーメントMx、Myの三つの成分を用いて力制御をおこなう。図2(b)は、力推定用点を示す図である。本発明においては、力FzおよびモーメントMx、Myと、3軸力センサに対する力推定用点Pcの位置(図2(b)に示される)とに基づいて、力Fx、Fy、および/または、モーメントMz成分を推定する。そして、それらの値を基に、必要に応じて重力や慣性力などを補償し、力推定用点にかかる正味の力を推定し、ロボットで力制御をおこなう。
このため、1番目の実施形態においては、力FzおよびモーメントMx、Myの3成分を検出可能な3軸力センサ3を用いつつ、6方向の力およびモーメントを検出可能な6軸力センサなどと同様に、任意の方向の力制御をおこなうことが可能となる。並進方向の力制御しかおこなわない場合は、力Fx、Fyの推定のみでもよい。また、力、モーメントのすべてを推定する必要がないとき、必要な成分のみを推定してもよい。
力FzおよびモーメントMx、Myの三つの成分を検出する3軸力センサ3は、通常、同じ定格の4軸以上を検出できる多軸力センサと比べて、構造が単純で組み立ても簡単なため、生産時の手間および時間などを抑え、安価にすることができる。従って、同じ定格の4軸以上を検出できる多軸のセンサを前記3軸力センサに置き換え、力制御に利用することによって、ロボットシステム全体の価格を抑えることができる。さらに、3軸力センサ3は小型化が可能であるので、従来の6軸方向を検出できる力センサを用いる場合などと比べて、ロボットシステムをより小型に作成することも可能である。
図2(b)に示されるように、3軸力センサ3に対して固定された3軸力センサの座標系を、力センサ座標系と呼ぶことにする。そして、力センサ座標系から見たときの力推定用点Pcの位置をRe(rx、ry、rz)と設定する。
図3は本発明に基づくロボット制御装置の動作を示すフローチャートである。はじめに、ステップS10で、3軸力センサ3が力FzおよびモーメントMx、Myを検出する。次いで、以下の要領で、ステップS20において、力Fx、FyまたはさらにモーメントMzを算出する。
3軸力センサ3により検出される力FzおよびモーメントMx、Myと、力推定用点Pc、および、力推定用点Pcに作用していると推定される力Fx、Fyの関係は、重力やロボットの手先部の動作による影響を考えない場合、以下の式(1)、(2)により表される。
Mx=Fz*ry−Fy*rz (1)
My=−Fz*rx+Fx*rz (2)
従って、力Fx、Fyは、以下の式(3)、(4)により表される。
Fy=(−Mx+Fz*ry)/rz (3)
Fx=(My+Fz*rx)/rz (4)
そして、求められた力Fx、Fyにより、モーメントMzは以下の式(5)のように推定される。これらの計算は、力推定部13によりおこなわれるものとする。
Mz=Fy*rx−Fx*ry (5)
なお、ロボットの手先に3軸力センサ3を取付け、3軸力センサ3にツール4を取付けて、または、ワークWを把持させて、ロボットの手先部を移動させる場合には、3軸力センサ3により検出される力には、ロボットアーム先端のエンドエフェクタがロボットアームと共に運動することにより発生する遠心力、コリオリ力といった慣性力などの動力学項も含まれている。以下では、重力や動力学項などの影響を考慮した力Fx、FyおよびモーメントMzを力推定部13が推定することについて説明する。
そのような重力および動力学項は、公知の方法、例えば特許第4267027号に開示される手法により算出される。具体的には、マニピュレータの動力学方程式をニュートン・オイラー法やラグランジュ法などを用いて解いて、ロボットアームの関節角度ベクトルθ、該関節角度ベクトルθの速度および加速度から、3軸力センサの座標系から見た、重力と共に、3軸力センサに取付けたツールの重心に作用する慣性力が3軸力センサの座標系中心に作用する力を求める。これにより、3軸力センサの座標系から見た、3軸力センサに作用する重力および動力学項を、力推定部13が算出することができる。
上記のように求めた重力や動力学項などの影響を考慮した力Fx、FyおよびモーメントMzを力推定部13が推定する具体的な方法を以下で述べる。ロボットの手先の3軸力センサ3に取付けたツール4またはワークWが、重力およびロボットの手先部の移動動作によって及ぼす3軸力センサ座標系から見た力ベクトルをFmとする。さらに、検出されるモーメントMx、Myと推定されたモーメントMzからなるベクトルをMm(Mx、My、Mz)と表す。さらに、推定される力Fx、Fyと、検出される力FzからなるベクトルFr(Fx、Fy、Fz)とする。そして、ロボットの手先の3軸力センサ3に取付けたツール4またはワークWの重心の、力センサ座標系での位置をCg(cx、cy、cz)とする。位置Cgは予め求めておく。
このような場合には、以下の式(6)で示される関係が得られる。
Mm=Re×Fr+Cg×Fm (6)
前述したように、Reは、力推定用点Pcの位置である。この式(6)を用いて、力推定部13は、重力や動力学項などの影響を考慮した力Fx、FyおよびモーメントMzを算出できる。
なお、力推定用点Pcの位置Reは、力推定用点設定部12によって設定される。力推定用点Pcの位置Reは、ロボットの基準座標系上で与えられた位置を力センサ座標系上に表した位置、または、ロボットの手先部に対して与えられた位置を力センサ座標系上に表した位置などである。あるいは、これらそれぞれの位置により表される位置Reが固定、または、可変であってもよい。
また、力推定用点設定部12は、想定される接触点付近の位置、またはTCP(ツール先端点)などの位置を力推定用点Pcの位置Reとして設定してもよい。あるいは、予め実測した位置、または動作中に実測した位置を力推定用点Pcの位置Reとして設定してもよい。
このような力推定用点Pcの位置Reを設定するために、既知の位置になるようにロボットに対して教示動作などを設定してもよい。また、ロボットの動作中に所定間隔で画像を取得できるカメラなどを用いて取得した画像から、力推定用点Pcの位置Reを設定してもよい。あるいは、接触部分が分かる接触センサを移動させ、動作中の接触位置を予め取得し、そのデータを利用して、力推定用点設定部12が力推定用点Pcの位置Reを設定してもよい。
上記方法によって、ロボットの手先に3軸力センサ3を取付け、さらにワークWを把持するハンド6またはツール4を取付けて、ロボットの手先部を移動させる場合にも、力Fx、Fy、およびモーメントMzを精度よく推定することができる。
本発明の2番目から5番目の実施形態においては、力Fx、FyおよびモーメントMzの推定精度を高めるために、3軸力センサ3に対する力推定用点Pcの位置Reをより正確に推定するようにしている。
本発明においては、3軸力センサ3により検出できない方向の力やモーメントを力推定用点Pcを用いて推定している。従って、力推定用点Pcをより正確に設定することが望まれる。それゆえ、力Fx、FyおよびモーメントMzを正確に推定する際に、以下の方法を用いることは、とても有効である。
力推定用点Pcは、別の物体が3軸力センサ3に取付けたツールまたはワークに接触することによって作用する力が、代表的な或る1点で作用すると仮定したときの点である。従って、力推定用点Pcをより正確に設定することによって、力Fx、FyおよびモーメントMzをより正確に推定できる。
2番目の実施形態においては、ツール4とワークWとの接触点が変化し、3軸力センサ3に対する接触点の位置が変化する場合に、基準となる点(力推定用点算出基準点)を用いて、幾何学的な関係に基づいて力推定用点Pcの位置Reを算出する。
具体的には、2番目の実施形態においては、ツール4とワークWの相対位置関係と、3軸力センサ3に対する力推定用点Pcの位置を算出するために用いる「力推定用点算出基準点」と、押付方向と、ツール4またはワークWの形状の情報を用いて、3軸力センサ3に対する力推定用点Pcの位置を算出している。
以下、このことについて説明する。力推定用点算出基準点Psは、力推定用点Pcを算出するために適切な任意の点であり、力推定用点算出基準点設定部15により設定される。力推定用点算出基準点Psは、3軸力センサ3に対する接触点の位置が変化する場合、その中心に位置するような点、または算出するのに都合のよい点に設定することが望ましい。また、力推定用点算出基準点Psを力推定用点Pcの最初の位置と同じ位置に設定し、その点に対して補正をかけるようにしてもよい。
図4(a)および図4(b)はワークに接触するツールの略側面図であり、図4(c)はワークに接触するツールの略頂面図である。これら図面を参照しつつ、力推定用点Pcの或る算出方法を説明する。この場合には、力推定用点算出基準点Psは円錐形のツール4の中心線上の一部、例えばツール4の先端に設定される。
図4(a)および図4(c)に示されるように、ツール4が円形のワークWの周囲を倣っている。つまり、図4(a)および図4(c)においては、ツール4の位置と、矢印で示される押付方向とを変えると共に、ツール4上の接触位置を変えつつ、ツール4を移動させている。このような場合には、力推定用点Pcを実際の接触点により近い位置に推定することによって、力Fx、FyおよびモーメントMzをより正確に推定することができる。
ここで、力推定用点Pcの位置をRe、力推定用点算出基準点Psの位置をRb、力推定用点算出基準点Psから力推定用点PcへのベクトルをRrとする。ロボット1の制御周期毎に、幾何的な関係から、ベクトルRrを求める。そして、以下の式(7)により、力推定用点設定部12は力推定用点Pcの位置Reを求める。
Re=Rb+Rr (7)
なお、図4(b)に示されるように、ツール4がワークWに対して傾斜していて、ツール4上の接触位置を変えて動かす場合にも、上記と同様に、力推定用点算出基準点Psと、力推定用点算出基準点Psと力推定用点Pcとの位置関係に基づいた計算から、力Fx、Fy、およびモーメントMzをより正確に推定できる。
また、図5(a)から図5(d)はワークに接触するツールの略側面図である。この場合には、図5(a)および図5(b)から分かるように、ツール4とワークWの相対位置関係は上方に向かって変化している。同様に、図5(c)および図5(d)に示されるように、ツール4がワークWに対して傾斜している場合においても、ツール4とワークWの相対位置関係は上方に向かって変化している。このようにツール4とワークWの相対位置関係が変化する場合であっても、式(7)を用いることにより、力Fx、Fy、モーメントMzの値をより正確に推定することできる。
さらに、図6(a)および図6(b)はロボットの先端部分の拡大図である。これら図面においては、ロボットの手先部に3軸力センサ3が取付けられている。そして、3軸力センサ3よりも先端にハンド6が取付けられており、ハンド6がワークWを把持している。一方、ツール4は別の場所に固定されている。
図6(a)においては、このような状態で、ワークWの加工箇所を変えながら、加工がおこなわれる。図6(a)に示されるワークWの断面は円形である。このように、ワークWが比較的単純な形状である場合には、加工がおこなわれる場所(力推定用点Pcとほぼ同じ)と、力推定用点算出基準点Ps(この場合は、ワークWの中心)との間の距離が一定である。このような場合には、前述したのと同様な手法により力Fx、Fy、モーメントMzの値をより正確に推定できることが分かるであろう。
これに対し、図6(b)に示されるワークWの断面は矩形であり、加工がおこなわれる場所(力推定用点Pcとほぼ同じ)と、力推定用点算出基準点Ps(ワークWの中心)との間の距離が一定ではない。図7(a)から図7(d)は、把持されるワークWの形状が比較的複雑で、力推定用点算出基準点Psと加工作業をおこなう部分との距離がロボットの動作時に一定でなく、かつ、加工作業をおこなう部分が、力推定用点算出基準点Psから押付方向に存在するとした場合の例である。
このような場合には、ワークWの加工する部分の形状情報を予め取得しておき、ハンド6で把持したときの掴み位置と姿勢から、3軸力センサ3の力センサ座標系に対するワークWの加工部分の形状情報を算出する。そして、力推定用点算出基準点Psの位置(例えばワークWの中心)と、押付方向と、3軸力センサに対するワークWの加工作業をおこなう部分の形状情報とに基づいて、力推定用点Pcを算出できる。
また、図8はロボットの先端部分の別の拡大図である。図8に示されるように、ロボット1側に3軸力センサ3を設け、固定のツール4に対して、ハンド6により把持されるワークWを作用させる場合には、以下の方法により、3軸力センサ3に対する、力推定用点Pcの位置Reを算出することができる。
はじめに、固定されたツール4の外周部上に、力推定用点設定部12により力推定用点Pcを設定する。図8に示されるように、力推定用点Pcの位置はロボット1の動作中に変化しうる。また、力推定用点算出基準点Psはツール4の中心に位置している。
次いで、ツール4とワークWとが可能な限り力推定用点Pcにて接触するように、ロボット1の動作を教示する。そのようなロボットの動作の教示パラメータとしては、ロボット1の軌道や速度、押付方向、目標押付力などが挙げられる。
前記ロボット1が把持したワークを固定ツールに接触させる場合に、図9(a)および図10(a)では、ツール4に対する力推定用点Pcの位置が変化しない場合、図9(b)および図10(b)では、ツール4に対する力推定用点Pcの位置が変化し、押付方向も変化させている場合を示す。このように、複雑な形状を有するワークであって、ロボット1が移動することによって、3軸力センサ3に対する、力推定用点Pcの位置が動的に複雑に変化する場合であっても、ロボットの基準座標系に対する力推定用点Pcの位置を基にすることによって、ワークWの加工する部分の形状情報を必要とせず、3軸力センサ3に対する力推定用点Pcの位置を簡易に求めることができる。
そして、ロボット1の動作を教示するときに、力推定用点算出基準点Psを用いる場合には、力推定用点算出基準点Psや、力推定用点Pcと力推定用点算出基準点Psとの相対位置(方向と距離など)を設定する(2番目または3番目の実施形態)。また、ロボット1の動作を教示するときに、力推定用点算出基準点Psを使用せず、力推定用点Pcを直接的に用いる場合は、力推定用点Pcの位置を直接、動的に、設定・更新する(4番目の実施形態)。これによって、ロボット1の動作と、ロボット1に対する力推定用点Pcとが対応付けられる。
ロボット1が移動しているとき、ロボットの位置・姿勢に基づいて、力推定部13は、3軸力センサ3に対する、力推定用点Pcの位置を算出する。ここで、ロボット1の基準座標系と3軸力センサ3の力センサ座標系との位置・姿勢関係を表す行列をTrf、ロボットの基準座標系と力推定用点Pcとの位置・姿勢関係を表す行列をTreとする。これらにより、3軸力センサ3に対する力推定用点Pcの位置は、TrfとTreとの関係から求められる。これは当業者には自明である。
この場合、力推定用点Pcと作業台Bなどに固定したツール4との位置関係は比較的簡単に表せるが、力推定用点Pcと3軸力センサ3との位置関係はワークWの形状やロボット1の手先部の姿勢によって複雑に、動的に変化する。このとき、ツール4上の力推定用点Pcとロボット1との位置関係に基づいて、3軸力センサ3に対する力推定用点Pcの位置を随時更新することにより、力推定用点Pcの位置を動的に変えることができる。
このような手法を用いる場合には、ワークWの形状が複雑で、かつ、3軸力センサ3に対する力推定用点Pcの位置が動的に複雑に変化する場合であっても、力推定用点Pcを簡易に算出することが可能となる。また、力推定用点算出基準点Psを用いることによって、力推定用点Pcの位置を相対的な位置関係で表すことができ、従って、力推定用点Pcの位置をより簡易に表すこともできる。
このように、力推定用点Pcまたは力推定用点算出基準点Psを、ツール4またはハンド6などのロボット1の手先部に設定するか、または、ロボット1の基準座標系に対して設定する。そして、力推定用点Pcが幾何的な関係によって求まるように教示することにより、3軸力センサ3で検出できない力およびモーメント、例えば力Fx、FyおよびモーメントFzを精度よく算出することができる。
3番目の実施形態においては、力推定用点Pを求めるときに用いる基準点を、動作中などにおいても、適宜変えられるようにするのが好ましい。すなわち、力推定用点補正部14が3軸力センサ3に対する力推定用点算出基準点Psの位置を、教示操作盤やキーボードなどからの入力またはロボット1の動作プログラム、ロボット1の動作に応じた切り替えなどの所定の設定に基づいて変化させる。これにより、異なるツール4へ切り替えた場合、ツール4上での接触箇所を変えた場合であっても、接触推定点の位置のずれの補正をおこなうことができる。
図11(a)はワークに接触するツールの他の略側面図であり、図11(b)はワークに接触するツールの略頂面図である。これら図11(a)および図11(b)から分かるように、ロボットの動作時にツール4の位置と押付方向とを変え、ツール4上の接触位置を変えて動かしている。このような場合には、3軸力センサ3に対する、力推定用点Pcの位置も変化させる必要がある。さらに、図11(a)から分かるように、ツール4のワークWに対する高さが変化すると、力推定用点Pcを変える必要がある(PcaからPcb)。
図11(a)に示されるように、ツール4の下方位置における、力推定用点算出基準点Psaのツール軸方向の位置の、ツール周上で、ワークに接触させている場合には、力推定用点算出基準点Psaとその部分でのツールの半径Raに基づいて力推定用点Pcaを算出する。また、ツール4の上方位置における、力推定用点算出基準点Psbのツール軸方向の位置の、ツール周上で、ワークに接触させている場合には、力推定用点算出基準点Psbとその部分でのツールの半径Rbに基づいて力推定用点Pcbを算出する。このように、異なる位置の力推定用点算出基準点を使用することによって、より正確な接触点を推定することができる。そして、力推定用点Pcを実際の接触点により近い位置に推定することによって、より正確な力を推定することが可能となる。
図12(a)から図12(d)はワークに接触するツールの略側面図である。これら図面においては、ワークW上の位置に応じて、ツール4上の接触箇所を変えている。このような場合でも、前記図11に示した場合の方法と同様である。つまり、ワークに接触させている部分がツール4の下方位置に在るか(図12(a)および図12(c))または、ワークに接触させている部分がツール4の上方位置に在るか(図12(b)および図12(d))に応じて、異なる位置の力推定用点算出基準点を使用して、力推定用点Pcを推定する。このように力推定用点算出基準点Psの値を適宜、変更することによって、押付方向と力推定用点Pcまでの距離情報から、より正確な接触点を推定することができる。
図13(a)はワークに接触するツールの他の略側面図であり、図13(b)はワークに接触するツールの略頂面図である。図13(a)および図13(b)に示される例においては、ツール4の位置と押付方向を変え、ツール4上の接触位置を変えて動作させている。
4番目の実施形態においては、このような場合において、力推定用点Pcを、ロボット1の動作中などにおいても、適宜変えられるようにしている。つまり、3軸力センサ3に対する、ツール4とワークWの接触箇所が変わるときに、3軸力センサ3に対する力推定用点Pcの位置を更新することによって、適切に設定することができる。また、力推定用点Pcを実際の接触点により近い位置に推定することによって、より正確な力を推定することができる。
このような変更手法としては、予め用意した設定値への切替え、教示操作盤やキーボードなどからの入力またはロボット1の動作プログラム、ロボット1の動作に応じた切替え、ツール4とワークWの位置関係に応じた、力推定用点Pcを用意する、押付方向と対応する力推定用点Pcの位置を予め用意し、押付方向に応じて変更する、進行方向と対応する力推定用点Pcの位置を予め用意し、進行方向に応じて変更する等が挙げられる。
図14はロボットの先端部分のさらに別の拡大図である。図14に示されるように、ロボット1側に3軸力センサ3を設け、固定されたツール4に対して、ロボットのハンド6が把持するワークWを作用させる。このような場合に、固定されたツール4に接触させるためにツール4に設定した目標接触点を力推定用点Pcとすると、ロボット1が動くにつれて、3軸力センサ3に対する力推定用点Pcの位置は動的に変化する。
そのような場合に、ツール4上の力推定用点Pcとロボット1との位置関係に基づいて、3軸力センサ3に対する力推定用点Pcの位置を随時更新することにより、力推定用点Pcの位置を動的に変えることができる。また、固定されたツール4上での接触させる箇所を変えるときには、力推定用点Pcを更新すればよい。このような計算は、前記したように、位置および姿勢を表す変換行列を用いた計算から容易に算出することができる。
5番目の実施形態においては、ツール4の磨耗量の推定に基づいて、力推定用点補正部14が3軸力センサ3に対する力推定用点Pcを補正するのが好ましい。力推定用点Pcを実際の接触点により近い位置に推定することによって、より正確な力を推定することができる。3軸力センサ3において、磨耗量の推定に基づいて、力Fx、FyおよびモーメントMzをより正確に求める。
摩耗量を推定する手法については、例えば、実験をおこなって、データテーブルを予め作成しておくことが望ましい。そのような、データテーブルは、ツール4とワークWの材質、ツール4にかかる力、ツール4とワークWとの相対速度、ツール4の回転数、実行時間などとツール4の磨耗量との関係を表すものとする。そして、予め作成されたデータテーブルを記憶部16から読込んで、力推定用点補正部14が、前述した材質、力等に対応したツール4の磨耗量を推定する。あるいは、実験等に基づいて磨耗量算出のための関数を予め作成し、そのような関数に基づいて、摩耗量を推定してもよい。その後、推定された摩耗量に基づいて、力推定用点補正部14が力推定用点Pcを補正する。
6番目、7番目、9番目、10番目の実施形態においては、既知の力に基づいて、力推定用点Pcまたは力推定用点算出基準点Psを推定するのが好ましい。そして、このときに3軸力センサ3により検出される、1軸方向の力Fzと、その軸に直交、かつ、互いに直交する2方向の軸回りのモーメントMx、Myに基づいて、力推定用点設定部12または力推定用点算出基準点設定部15が力推定用点Pcまたは力推定用点算出基準点Psを算出して、設定する。既知の力を作用させる場合、押し込み量によって押付力が分かるばね装置などを用いるか、または、力が計測可能な、固定した計測装置に押し付けるか、または、力が計測可能な装置をその部分に押し付けるなどの方法が考えられる。それによって既知の力が作用しているときに、教示操作盤などからそのタイミングを知らせ、ロボットの姿勢から重力の影響を補償した力およびモーメント情報を取得して、指定された、または、計測された力と共に、上記の計算に適用する。また、どの程度の既知の力が望ましいかは、実験等により予め求めておいてもよい。
このように、ロボットシステム10では、既知の力を作用させることによって、簡易に、力推定用点Pcまたは力推定用点算出基準点Psを設定することができる。具体的な方法を次に説明する。
図15は3軸力センサ座標系を示す図である。図15において、3軸力センサ座標系における点P1において力Fが作用するときには、以下の関係式が成り立つ。
Mx=b*Fz−c*Fy 式(8)
My=−a*Fz+c*Fx 式(9)
この場合には、モーメントMzは検出不可能であるものの、力FzおよびモーメントMx、Myは検出可能である。
これら式(8)および式(9)により、位置を求めたい点に対して、既知の力(例えば、Fzは任意で、(Fx、Fy)=(1、0)、(0、1)などのように異なる値)を、作用する方向や大きさが異なるように複数回、作用させることによって、P1(a、b、c)を算出することができる。
6番目、8番目、9番目および11番目の実施形態においては、適当な未知の力に基づいて、力推定用点Pcまたは力推定用点算出基準点Psを推定することができる。つまり、力推定用点Pcまたは力推定用点算出基準点Psに、適当な未知の大きさの力を作用させ、そのときの、3軸力センサ3により検出される、1軸方向の力Fzと、その軸に直交、かつ、互いに直交する2方向の軸回りのモーメントMx、Myとに基づいて、重力の影響を補償し、力推定用点Pcまたは力推定用点算出基準点Psを算出し、設定する。適当な未知の大きさの力を作用させるときには、力を作用させたタイミングを、教示操作盤などを用いて設定する、または、ある閾値以上の力が作用したときなどの条件によって設定し、そのときの力およびモーメント、ロボットの姿勢などを取得することが望ましい。
このように、ロボットシステム10では、適当な力を作用させることによって、簡易に、力推定用点Pcまたは力推定用点算出基準点Psを設定することができる。
図15を参照して説明したように、3軸力センサ座標系における点P1において力Fが作用するときには、式(8)および式(9)が成り立つ。従って、前述したようにP1(a、b、c)を算出することができる。
これら式(8)および式(9)によって、位置を求めたい点が、3つの軸(X、Y、Z軸)のうちのどれかの軸上に配置されている場合に、その点に対して、力を計測できる軸以外の2つの軸で張られる平面と平行でない既知の方向に、適当な大きさの力Fを作用させることによって、Fzの値と力の作用する方向の関係から、力Fx、Fyの値を求めて、力の作用点である、力推定用点Pcまたは力推定用点算出基準点Psの位置P1(a、b、c)を算出できる。
この場合には、P1がZ軸上に存在すると、a=0、b=0方向が既知であるので、力Fzの値から、力Fx、Fyが分かる。従って、cを求めることができる。
また、位置を求めたい点に対して、力を計測できる軸以外の2つの軸で張られる平面と平行でない既知の方向に、方向が異なるように、複数回、適当な大きさの力を作用させることによって、Fzの値と力の作用する方向の関係から、力Fx、Fyの値を求めて、P1(a、b、c)を算出できる。
同様にして、位置を求めたい点が、力を計測できる軸とそれ以外の1つの軸で張られる平面上に配置されている場合に、その点に対して、その平面と平行でない、かつ、力を計測できる軸以外の2つの軸で張られる平面と平行でない既知の方向に、適当な大きさの力Fを作用させることによって、Fzの値と力の作用する方向の関係から、力Fx、Fyの値を求めて、力の作用点である、力推定用点Pcまたは力推定用点算出基準点Psの位置P1(a、b、c)を算出できる。
この場合には、P1がX−Z平面上に存在すると、a=0方向が既知なので、Fzの値から、力Fx、Fyが分かる。この条件では、Fx≠0である。従って、b、cを求めることができる。このようにして、本発明においては、力推定用点設定部16が力推定用点Pcを簡易に設定できたり、力推定用点算出基準点設定部15が力推定用点算出基準点Psを簡易に設定できたりすることが分かるであろう。
1 ロボット
2 ロボットアーム
3 3軸力センサ(力検出部)
4 ツール
6 ハンド
10 ロボットシステム
11 ロボット制御装置
12 力推定用点設定部
13 力推定部
14 力推定用点補正部
15 力推定用点算出基準点設定部

Claims (11)

  1. ツールおよびワークの一方に対して他方をロボットの手先部によって相対的に移動させ、前記ツールと前記ワークとの間に作用する力を制御するロボット制御装置において、
    1軸方向の力と、該1軸に直交で且つ互いに直交する2軸方向の軸回りのモーメントとを検出する力検出部と、
    前記ツールと前記ワークとの間に作用する力を推定するための力推定用点を設定する力推定用点設定部と、
    前記力検出部により検出した前記1軸方向の力および前記2軸方向の軸回りのモーメントと、前記力推定用点設定部により設定された前記力推定用点の位置とに基づいて、前記2軸方向の力またはさらに前記1軸回りのモーメントを推定する力推定部と、を備えたことを特徴とするロボット制御装置。
  2. 前記力推定用点設定部は、前記ツールと前記ワークとの間の相対位置関係と、前記力推定用点の位置を算出するための力推定用点算出基準点の位置と、前記ツールと前記ワークとの間の押付方向と、前記ツールの形状または前記ワークの形状の情報とから前記力推定用点の位置を算出して設定することを特徴とする請求項1に記載のロボット制御装置。
  3. 前記力推定用点の位置を算出するための前記力推定用点算出基準点の位置は変更可能であり、
    変更された前記力推定用点算出基準点の位置に基づいて前記力推定用点の位置を算出して設定することを特徴とする請求項2に記載のロボット制御装置。
  4. 前記力推定用点設定部は、前記ロボットの動作中に前記力推定用点の位置を変更可能とすることを特徴とする請求項1に記載のロボット制御装置。
  5. さらに、前記ツールの磨耗量を推定して前記力推定用点の位置を補正する力推定用点補正部を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のロボット制御装置。
  6. 前記力推定用点設定部は、前記力推定用点に力をかけることにより、前記1軸方向の力と、前記2軸方向の軸回りのモーメントとに基づいて前記力推定用点の位置を算出して設定することを特徴とする請求項1、4、5のいずれか1項に記載のロボット制御装置。
  7. 前記力推定用点設定部は、前記力推定用点に、既知の力をかけることによって、該力推定用点の位置を算出して設定することを特徴とする請求項6に記載のロボット制御装置。
  8. 前記力推定用点設定部は、
    前記力推定用点が3つの軸のうちのいずれかの軸上に配置されている場合に、力を計測できる軸以外の2つの軸で張られる平面と平行でない既知の方向に、任意の力をかけることによって、前記力推定用点の位置を算出して設定するか、あるいは、
    前記力推定用点が力を計測できる軸と残りの2軸のうちの一方の1軸とで張られる平面上に配置されている場合に、その平面と平行でなく、かつ、力を計測できる軸以外の2軸で張られる平面と平行でない既知の方向に、任意の力をかけることによって、前記該力推定用点の位置を算出して設定する、ことを特徴とする請求項6に記載のロボット制御装置。
  9. さらに、前記力推定用点算出基準点に力をかけることにより、前記1軸方向の力と前記2軸方向の軸回りのモーメントとに基づいて、前記力推定用点算出基準点の位置を算出して設定する力推定用点算出基準点設定部を備えることを特徴とする請求項2、3、5のうちのいずれか1項に記載に記載のロボット制御装置。
  10. 前記力推定用点算出基準点設定部は、
    前記力推定用点算出基準点に、既知の力をかけることによって、該力推定用点算出基準点の位置を算出し設定することを特徴とする請求項9のロボット制御装置。
  11. 前記力推定用点算出基準点設定部は、
    前記力推定用点算出基準点が3つの軸のうちのいずれかの軸上に配置されている場合に、力を計測できる軸以外の2つの軸で張られる平面と平行でない既知の方向に、任意の力をかけることによって、前記力推定用点算出基準点の位置を算出して設定するか、あるいは、
    前記力推定用点算出基準点が力を計測できる軸と残りの2軸のうちの一方の軸とで張られる平面上に配置されている場合に、その平面と平行でなく、かつ、力を計測できる軸以外の2軸で張られる平面と平行でない既知の方向に、任意の力をかけることによって、前記力推定用点算出基準点の位置を算出して設定する、ことを特徴とする請求項9のロボット制御装置。
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