JP2012136747A - 照合電極の設置方法、およびコンクリート構造物 - Google Patents
照合電極の設置方法、およびコンクリート構造物 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】照合電極6の取り付け方法としては、コンクリート1の内部に鋼材2が設置されたコンクリート構造物10への照合電極の設置方法において、前記コンクリート構造物の表面に開口する凹部を前記コンクリートの表面に形成し、前記凹部内に、前記照合電極を、前記鋼材の電位を測定可能に設置することを特徴とし、コンクリート構造物としては、コンクリート内部に鋼材が設置されたコンクリート構造物において、前記コンクリートの表面に開口する凹部を備え、前記凹部に、前記鋼材の電位を測定する照合電極が設置されている。
【選択図】図1
Description
このような鋼材の劣化を防止するために、コンクリート構造物に陽極を設置し、この陽極と鋼材間に防食電流を流して、鋼材の電位を腐食反応が停止する電位に維持する電気防食が行なわれている。
そこで、コンクリート構造物に照合電極を設置して、この照合電極で鋼材の電位を測定してモニタリングする方法が知られている。
照合電極としては、従来からコンクリート中に埋め込んで設置する埋め込み式の照合電極が多く用いられている(特許文献1)。
この場合、設置物付近のコンクリートを削る際には設置物を破損するおそれがあるため、破損を防止するために設置物を取り外す必要があり、煩雑な工事が必要であった。
よって、コンクリート構造物が橋梁の下面など作業しにくい場所の場合でも、作業が容易に行える。
まず、照合電極が設置された本発明のコンクリート構造物について、図1および図2に基づいて説明する。
本実施形態のコンクリート構造物10は、図1に示すように、コンクリート1内部に鉄筋などの鋼材2および電気防食用の陽極3が埋設されている。
前記コンクリート構造物10の表面には、照合電極6が設置された凹部4が形成されている。
前記凹部4内面には、前記取付け治具5の外側に配置される第一導電層11が形成されている。
前記照合電極6が収納されている取付け治具5の内面には、前記照合電極6の外側に配置される第二導電層12が形成されている。
前記底面7bには複数の貫通孔9が形成されている。
前記鍔状部8には4箇所にネジ孔8aが形成されている。
前記取付け治具5の設置される付近のコンクリート中に陽極が埋設されている場合には、照合電極を陽極から絶縁しておく必要があるためである。
前記絶縁性材料としては、塩化ビニルなどの絶縁性の合成樹脂などを使用することができる。
前記取付け治具5が陽極付近に配置されない場合には、鉄やステンレスなどの金属から前記取付け治具を形成してもよい。
前記鍔状部8は、前記ネジ孔8aにネジ15が挿入されて前記鍔状部8がコンクリート表面にネジ留めされており、これによって、前記取付け治具5がコンクリート表面に固定されている。
前記照合電極6は、前記取付け治具5の収容部7内に、前記先端部6aが前記収容部7の底部7bに接触するように収納され、後端側は収容部7から突出されている。
従って、前記照合電極6は、後端側がコンクリート1表面から突出するように設置されている。
前記第一導電層11、第二導電層12の形成材料としてはモルタルが、コンクリートとの一体化が良好にでき、また、耐久性が良好であるため好ましい。前記モルタルとしては、特に、電気抵抗の低いもの、例えば100kΩ・cm以下のモルタルが好ましい。
まず、図3(a)に示すように、鋼材2および陽極3が埋設されているコンクリート構造物の下面側のコンクリート1表面を削ってコンクリートの表面に開口している凹部4を形成する。
この時、陽極3が凹部4の深さよりも浅い位置に存在している場合には、陽極3の一部に孔を形成して、前記凹部4が陽極3を貫通するように設ける。
前記第一導電層11は、凹部4の内面全体に塗布してもよく、また、取付け治具5の底部7bが接触する位置のみに塗布してもよい。
第一導電層11が完全に固化する前に、前記取付け治具5を凹部4に取り付けることで、前記取付け治具5の貫通孔9内に、第一導電層11の形成材料であるモルタルを入りこませることが容易に行える。
次に、前記鍔上部8の固定孔8aにネジ15を差しこみ、コンクリート1表面にネジ留めすることで、取付け治具5をコンクリート1に固定する。
前記第二導電層12としては、ペースト状の導電性材料を前記貫通孔9内にも充填するように塗布することによって、前記第一導電層11と貫通孔9内で接触するように形成する。
前記第二導電層12を、モルタルのように固化する材料で形成する場合には、第二導電層12が完全に固化する前に照合電極6を収容部7に収納して、第二導電層12を固化させて、該固化した第二導電層12で照合電極6を収容部7に固定することができる。
照合電極6の後側のリード線6bは、コンクリート構造物10の外部に設置した電圧計(図示せず)に接続する。さらに、電圧計の一方の端子は、鋼材2と接続しておく。
従って、照合電極として鋼材の電位を測定して、腐食状態をモニタリングすることができる。
そして、取付け治具5を取り除いた凹部4に、再度前記と同様の設置方法で、新しい照合電極を設置する。
この場合には、照合電極が収納された取付け治具を、コンクリート構造物の設置場所に取り付ければよく、現場での作業が少なくてすむ、という利点がある。
従って、橋梁の下面側など、取り付け作業しにくいコンクリート構造物へ照合電極を設置する場合には、作業がより容易にできる。
例えば、前記照合電極6の先端部6aを柔軟性を有するスポンジなどから形成し、該照合電極6の先端部6aを貫通孔9を介して直接凹部4内壁と接触させることで、前記収容部7の内部と外部とを電気的に接続してもよい。
或いは、取付け治具5の収容部の一部を導電性材料で形成することで、取付け治具の内部と外部を電気的に接続できる接続部を形成しても良い。
この場合にも、コンクリート表面に開口している凹部4に直接照合電極6を挿入して、周囲をモルタルなどで固定することで、照合電極の取替え時にはコンクリートを削ることなくコンクリートの表面から照合電極を取り出すことができる。
(コンクリート供試体)
長さ400mm、幅200mm、厚さ150mmのコンクリート供試体の下面の表面に、深さ40mm,直径50mmの凹部を形成した。
内部には、下面からの位置75mmの位置に直径9mmの鋼材(鉄筋)を埋設した。
尚、鋼材の先端部は電位測定用にコンクリート供試体の側面から突出させておいた。
取付け治具としては、図2に示す形状の塩化ビニル製の取付け治具であって、サイズが、筒状部の内径35mm、外径45mm、深さ35mm、鍔状部の差し渡し径50mmのものを用いた。
照合電極としては、埋設用照合電極、商品名PbM−5型(日本防蝕工業株式会社製)を2本用いた。
取付け治具と凹部との間に設ける導電層、および取付け治具と照合電極との間に設ける導電層の材料としては、いずれにもモルタルペースト(商品名 エルガード モルタルRM、住友大阪セメント株式会社製を水材料比18%で混練したもの)を用いた。
まず、前記実施形態と同様に、コンクリート表面の凹部にモルタルペーストを塗布し、凹部に取付け治具を取り付け、この取付け治具に照合電極の一つを収納し、モルタルペーストで固定した。
もう一方の照合電極はコンクリートの下面から35mmの位置に照合電極を埋設した。
尚、2つの照合電極は電圧を検知する先端部の位置が、鋼材からの距離が同じ程度になるように凹部および埋設位置を設定した。
次ぎに、埋設された照合電極のリード線と、前記鋼材のリード線とをそれぞれ前記電圧計と接続して、鋼材の電位を測定した。
結果を表1に示す。
2:鋼材、
5:取付け治具
6:照合電極、
7:収容部、
9:貫通孔
10:コンクリート構造物、
11:第一導電層、
12:第二導電層。
Claims (7)
- コンクリートの内部に鋼材が設置されたコンクリート構造物への照合電極の設置方法において、
前記コンクリート構造物の表面に開口する凹部を前記コンクリートの表面に形成し、前記凹部内に、前記照合電極を、前記鋼材の電位を測定可能に設置することを特徴とする照合電極の設置方法。 - 前記照合電極が収容される収容部と、前記収容部の内側と外側とを電気的に接続する接続部とを備えた取付け治具を、前記凹部内に前記収容部が配置されるようにコンクリート構造物の表面に着脱可能に取り付け、前記コンクリート構造物に取り付けられた前記取付け治具の前記収容部に前記照合電極を収容し、前記接続部を介して前記照合電極と前記収容部の外側とを電気的に接続する請求項1に記載の照合電極の設置方法。
- 前記照合電極が収容される収容部と前記収容部の内側と外側とを電気的に接続する接続部とを備えた取付け治具の前記収容部に、前記照合電極を、前記接続部に電気的に接続されるように収容し、前記照合電極が収容された前記取付け治具を、前記凹部内に前記収容部が配置するように、コンクリート構造物の表面に着脱可能に取り付ける請求項1に記載の照合電極の設置方法。
- 前記凹部の内面に導電層を形成する請求項1乃至3のいずれか一項に記載の照合電極の設置方法。
- コンクリートの内部に鋼材が設置されたコンクリート構造物において、
前記コンクリートの表面に開口する凹部を備え、前記凹部に、前記鋼材の電位を測定する照合電極が設置されていることを特徴とするコンクリート構造物。 - 前記照合電極が収容された収容部と、前記収容部内の前記照合電極と外部とを電気的に接続する接続部とを備えた取付け治具が、前記凹部内に前記収容部が配置されて前記コンクリート構造物の表面に着脱可能に取り付けられている請求項5に記載のコンクリート構造物。
- 前記凹部と前記収容部の間に導電層が備えられており、前記導電層と前記収容部内の前記照合電極が前記接続部を介して電気的に接続されている請求項6に記載のコンクリート構造物。
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