JP2012135941A - スキミング防止シート - Google Patents
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Abstract
【課題】非接触型ICカードを収容体から取り出す際に、収容体からスキミング防止シートが抜け出る可能性を低くでき、より確実に非接触型ICカードのみを収容体から取り出すことができるスキミング防止シートを提供する。
【解決手段】スキミング防止シート1は、金属板1aの表裏一方の面に設けられた潤滑性塗膜1bが非接触型ICカード2との接触面を構成するとともに、金属板1aの表裏他方の面に設けられた耐滑性塗膜1cが収容体3との接触面を構成する。
【選択図】図1
【解決手段】スキミング防止シート1は、金属板1aの表裏一方の面に設けられた潤滑性塗膜1bが非接触型ICカード2との接触面を構成するとともに、金属板1aの表裏他方の面に設けられた耐滑性塗膜1cが収容体3との接触面を構成する。
【選択図】図1
Description
本発明は、非接触型ICカードと重ねられた状態で袋状の収容体に収容されることにより、非接触による非接触型ICカードとの通信を妨げるスキミング防止シートに関し、特に、金属板の表裏一方の面に設けられた潤滑性塗膜が非接触型ICカードとの接触面を構成するとともに、金属板の表裏他方の面に設けられた耐滑性塗膜が収容体との接触面を構成するようにすることで、非接触型ICカードを収容体から取り出す際に、収容体からスキミング防止シートが抜け出る可能性を低くでき、より確実に非接触型ICカードのみを収容体から取り出すことができるようにするための新規な改良に関するものである。
従来用いられていたこの種のスキミング防止シートとしては、例えば下記の特許文献1等に示されている構成を挙げることができる。すなわち、従来のスキミング防止シートでは、電磁波シールド材の表裏両面に写真フィルムを貼り付けるとともに、写真フィルムの擦れを防止するために写真フィルムの外面をカバーフィルムにより覆っている。そして、このようなスキミング防止シートを非接触ICカードに重ねた状態で財布やポケット等の収容体に収容しておくことにより、非接触による非接触型ICカードとの通信を妨げて、非接触型ICカードの不正読取り(スキミング)を防止している。
上記のような従来のスキミング防止シートでは、写真フィルムの擦れを防止するために表裏両面の外装面をカバーフィルムにより構成しているので、非接触型ICカードとスキミング防止シートとの間の摩擦力と、スキミング防止シートと収容体との間の摩擦力との差が小さくなる。このため、非接触型ICカードを収容体から取り出す際に、非接触型ICカードとともに収容体からスキミング防止シートが抜け出てしまうことがあり、収容体から非接触型ICカードのみを取り出すことが難しい。非接触型ICカードとともにスキミング防止シートが収容体から抜け出てしまうと、利用者に煩わしい印象を与えてしまう。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、非接触型ICカードを収容体から取り出す際に、収容体からスキミング防止シートが抜け出る可能性を低くでき、より確実に非接触型ICカードのみを収容体から取り出すことができるスキミング防止シートを提供することである。
本発明に係るスキミング防止シートは、非接触型ICカードと重ねられた状態で袋状の収容体に収容されることにより、非接触による非接触型ICカードとの通信を妨げるスキミング防止シートであって、金属板と、金属板の表裏一方の面に設けられ、表面に滑り性を有する潤滑性塗膜と、金属板の表裏他方の面に設けられ、表面に耐滑り性を有する耐滑性塗膜とを備え、非接触型ICカードとともに収容体に収容される際に、潤滑性塗膜が非接触型ICカードとの接触面を構成するとともに、耐滑性塗膜が収容体との接触面を構成する。
また、耐滑性塗膜は、3〜30μmの膜厚を有し、20℃の環境において、直径1mmの円柱形状の圧子で49mNの荷重を加えられたときの押し込み深さが2μm以上の熱硬化性樹脂塗膜よりなる。
また、潤滑性塗膜は、樹脂からなる塗膜基材と、塗膜基材に分散されるとともに、塗膜基材の表面から一部が突出された有機質の潤滑剤粒子とを含む。
また、潤滑性塗膜は、樹脂からなる塗膜基材と、塗膜基材に分散されるとともに、塗膜基材の表面から一部が突出された有機質の潤滑剤粒子とを含む。
本発明のスキミング防止シートによれば、金属板の表裏一方の面に設けられた潤滑性塗膜が非接触型ICカードとの接触面を構成するとともに、金属板の表裏他方の面に設けられた耐滑性塗膜が収容体との接触面を構成するようにするので、非接触型ICカードとスキミング防止シートとの間の摩擦力よりも、スキミング防止シートと収容体との間の摩擦力を大きくすることができる。これにより、非接触型ICカードを収容体から取り出す際に、収容体からスキミング防止シートが抜け出る可能性を低くでき、より確実に非接触型ICカードのみを収容体から取り出すことができる。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1によるスキミング防止シート1を示す構成図である。図において、スキミング防止シート1は、非接触型ICカード2と重ねられた状態で袋状の収容体3に収容されることにより、非接触による非接触型ICカード2との通信を妨げるものである。収容体3は、利用者が非接触型ICカード2を収めておくものであり、例えば財布、衣服、及びカバンのポケット等である。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1によるスキミング防止シート1を示す構成図である。図において、スキミング防止シート1は、非接触型ICカード2と重ねられた状態で袋状の収容体3に収容されることにより、非接触による非接触型ICカード2との通信を妨げるものである。収容体3は、利用者が非接触型ICカード2を収めておくものであり、例えば財布、衣服、及びカバンのポケット等である。
スキミング防止シート1は、金属板1a、潤滑性塗膜1b、及び耐滑性塗膜1cを有している。金属板1aは、スキミング防止シート1の基材となるものであり、電磁波の通過を阻止する金属系素材の板材である。金属板1aとしては、例えば、各種ステンレス鋼板、各種めっき鋼板、アルミ板等が用いられる。特に、耐食性に優れるステンレス鋼板を適用すれば、長期間、美麗な外観を維持できることより、好適である。なお、金属板1aの板厚は、特に制限は無いが、重量、取り扱いの点で、10〜300μm程度が好適である。また、このような薄い材料を選定する場合は、ステンレス鋼板を用いればスキミング防止シートの破断や変形を抑制できるため、好適である。
潤滑性塗膜1bは、表面に滑り性を有する塗膜であり、金属板1aの表裏一方の端面に設けられている。耐滑性塗膜1cは、表面に耐滑り性を有する塗膜であり、金属板1aの表裏他方の端面に設けられている。すなわち、スキミング防止シート1の表面及び裏面は、他の部材と摩擦に関して互いに異なる性質の塗膜により構成されている。潤滑性塗膜1b及び耐滑性塗膜1cの具体例については、後に説明する。
図に示すように、スキミング防止シート1は、潤滑性塗膜1bが非接触型ICカード2との接触面を構成し、耐滑性塗膜1cが収容体3との接触面を構成する向きで、非接触型ICカード2とともに収容体3に収容される。
次に、作用について説明する。利用者が非接触型ICカード2を収容体3から取り出す場合、一般的に、非接触型ICカード2の表面に指を接触させて、スキミング防止シート1をスキミング防止シート1の表面に対して摺動させながら非接触型ICカード2を引き出すと考えられる。このとき、潤滑性塗膜1bが表面に滑り性を有するので、非接触型ICカード2とスキミング防止シート1との間で発生する摩擦力は小さい。
一方で、非接触型ICカード2とスキミング防止シート1との間で発生する摩擦力は、小さいながらもスキミング防止シート1を収容体3から引き出すように作用する。このとき、耐滑性塗膜1cが表面に耐滑り性を有するので、上述の非接触型ICカード2とスキミング防止シート1との間で発生する摩擦力よりも大きな摩擦力がスキミング防止シート1と収容体3との間に発生する。これにより、非接触型ICカード2を収容体3から取り出す際に、収容体3からスキミング防止シート1が抜け出る可能性を低くでき、より確実に非接触型ICカード2のみを収容体から取り出すことができる。
次に、潤滑性塗膜1bの構成についてより具体的に説明する。
図2は、図1の潤滑性塗膜1bを示す構成図である。潤滑性塗膜1bとしては、例えばフッ素塗膜等、非接触型ICカード2との間の摩擦係数が0.25未満程度と小さな塗膜であればよいが、本出願人が特開2005−178111号公報において開示する図2のような構成の塗膜を採用することが好ましい。
図2は、図1の潤滑性塗膜1bを示す構成図である。潤滑性塗膜1bとしては、例えばフッ素塗膜等、非接触型ICカード2との間の摩擦係数が0.25未満程度と小さな塗膜であればよいが、本出願人が特開2005−178111号公報において開示する図2のような構成の塗膜を採用することが好ましい。
図2に示すように、潤滑性塗膜1bには、塗膜基材10と潤滑剤粒子11とが含まれている。塗膜基材10は、フッ素樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、エポキシ変性ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、及び塩化ビニル樹脂等の樹脂により構成されるものである。潤滑剤粒子11は、アクリルビーズ、ナイロンビーズ、ポリアクリロニトリルビーズ、ポリテトラフルオロエチレンビーズ、ポリエチレンビーズ、ポリウレタンビーズ、及びポリプロピレンビーズ等の有機質の樹脂ビーズにより構成されている。この潤滑剤粒子11は、塗膜基材10に分散されており、塗膜基材10の表面から一部が突出されている。
潤滑剤粒子11の配合量は、好ましくは樹脂固形分の2〜14質量%の範囲で選定される。潤滑剤粒子11が不足すると十分な潤滑特性が得られないが、多すぎると塗装性低下等の悪影響が現れやすくなる。十分な摺動・潤滑性を得る上では、塗膜基材10の膜厚Tを基準に(0.6〜2)×Tの粒径をもつ潤滑剤粒子11が好ましい。0.6T未満の粒径では、塗膜表面から突出する潤滑剤粒子11が少なく、潤滑剤粒子11配合による十分な効果が得られない。逆に、大きすぎる粒径では、塗膜基材10の表面からの突出部分が多すぎ、却って潤滑剤粒子11が脱落しやすくなる。潤滑剤粒子11と塗膜樹脂成分との密着性が高いものほど脱落しにくいので、粗面化又はコーティング等の表面処理によって潤滑剤粒子11の密着性を改善することも可能である。潤滑剤粒子11以外には、体質顔料、着色顔料、骨材、及び各種添加剤等を塗膜基材10形成用の塗料に配合できる。また、加工性等の目標性能に応じて適宜の硬化剤が選択される。
潤滑性塗膜1bをこのような構成とすることで、非接触型ICカード2との間の摩擦係数が0.2程度と小さく抑えることができる。
なお、図2では金属板1aに塗膜基材10を直接塗布する構成を示しているが、下塗り塗膜(図示せず)を設けてもよい。下塗り塗膜としては、ポリエステル系,高分子ポリエステル系、エポキシ系、エポキシ変性ポリエステル系、及びエポキシ変性高分子ポリエステル系等の下塗り塗料が使用される。下塗り塗料には、クロム系、非クロム系の防錆顔料や、酸化チタン、炭酸カルシウム、及びシリカ等の顔料及び各種添加剤が必要に応じて配合される。
次に、耐滑性塗膜1cの構成についてより具体的に説明する。
耐滑性塗膜1cとしては、例えばゴム状塗膜等、収容体3の素材との間の摩擦係数が0.3以上程度と大きな塗膜であればよいが、以下の構成の塗膜を採用することが好ましい。なお、耐滑性塗膜1cの摩擦係数は、潤滑性塗膜1bの摩擦係数の1.5倍以上とすることが好ましい。1.5倍以上とすることで、より確実に非接触型ICカードのみを収容体3から取り出すことができるためである。
耐滑性塗膜1cとしては、例えばゴム状塗膜等、収容体3の素材との間の摩擦係数が0.3以上程度と大きな塗膜であればよいが、以下の構成の塗膜を採用することが好ましい。なお、耐滑性塗膜1cの摩擦係数は、潤滑性塗膜1bの摩擦係数の1.5倍以上とすることが好ましい。1.5倍以上とすることで、より確実に非接触型ICカードのみを収容体3から取り出すことができるためである。
耐滑性塗膜1cは、押し込み深さが2μm以上であり、かつ付着性試験において塗膜の剥離が生じない熱硬化性樹脂塗膜により構成される。本明細書において「塗膜の押し込み深さ」とは、20℃の環境において、直径1mmの円柱形状の圧子で塗膜に49mNの荷重を加えたときの、塗膜の押し込み深さを意味する(実施例参照)。また、「付着性試験において塗膜の剥離が生じない」とは、塗装ステンレス鋼板を沸騰水に1時間浸漬して塗膜に負荷を加え、次いで大気中で24時間静置した後、JIS K 5600−5−6:1999に準拠して付着性試験(クロスカット法)を行ったときの、試験結果の分類が0であることを意味する(実施例参照)。
熱硬化性樹脂塗膜の膜厚は、3〜30μmの範囲内が好ましく、5〜30μmの範囲内がより好ましい。膜厚が3μm未満の場合、塗膜の押し込み深さを2μm以上とすることが難しくなり、耐滑り性を十分に発揮させることができない。一方、膜厚が30μm超の場合、焼き付けの際にワキが発生しやすくなり、塗膜の外観を損なうおそれがある。
熱硬化性樹脂塗膜の押し込み深さは、熱硬化性樹脂塗膜の軟化温度に依存する。したがって、熱硬化性樹脂塗膜の押し込み深さを2μm以上とするためには、熱硬化性樹脂塗膜の軟化温度は15℃以下であることが好ましい。本明細書において「塗膜の軟化温度」とは、以下の1)〜3)の手順により測定される温度を意味する。
1)液体窒素で冷却された熱硬化性樹脂塗膜に、直径1mmの円柱形状の圧子で98mNの荷重を加える。
2)圧子で98mNの荷重を加えながら、熱硬化性樹脂塗膜を昇温速度5℃/分で加熱して、押し込み深さ曲線を求める。
3)得られた押し込み深さ曲線において、圧子が押し込まれ始める温度よりも低温側の温度での接線Aと、押し込み速度が最大となる温度での接線Bとの交点を塗膜の軟化温度とする(図3参照)。
1)液体窒素で冷却された熱硬化性樹脂塗膜に、直径1mmの円柱形状の圧子で98mNの荷重を加える。
2)圧子で98mNの荷重を加えながら、熱硬化性樹脂塗膜を昇温速度5℃/分で加熱して、押し込み深さ曲線を求める。
3)得られた押し込み深さ曲線において、圧子が押し込まれ始める温度よりも低温側の温度での接線Aと、押し込み速度が最大となる温度での接線Bとの交点を塗膜の軟化温度とする(図3参照)。
このように、熱硬化性樹脂塗膜の押し込み深さを2μm以上とする(塗膜の軟化温度を15℃以下とする)ことで、熱硬化性樹脂塗膜に物体が接触した場合に、熱硬化性樹脂塗膜とその物体との接触面積を大きくすることができ、その結果として耐滑り性を向上させることができる。また、熱硬化性樹脂塗膜の塗膜密着性を上記付着性試験に耐えうるものとすることで、スキミング防止シート1としての使用に耐えうるものにすることができる。
熱硬化性樹脂塗膜の押し込み深さを2μm以上とし、かつ金属板1aへの塗膜密着性を上記付着性試験に耐えうるものとするためには、例えば、1)数平均分子量が2万〜4万の範囲内で、かつ重量平均分子量が5万以上のポリエステルを主樹脂とし、2)硬化剤としてポリイソシアネート化合物を含む樹脂組成物(塗料)を硬化させて、熱硬化性樹脂塗膜を形成すればよい。
熱硬化性樹脂塗膜を形成するための樹脂組成物(塗料)は、数平均分子量が2万〜4万の範囲内で、かつ重量平均分子量が5万以上のポリエステルを主樹脂とする。数平均分子量が4万以下となるように、分子量が小さいポリエステルを一定量含有することで、硬化物中のウレタン結合の数を増やすことができる。このウレタン結合は、極性基であるため、金属板1a表面への塗膜密着性を向上させる。また、数平均分子量が2万以上、かつ重量平均分子量が5万以上となるように、分子量が大きいポリエステルを一定量含有することで、硬化物の軟化温度を低下させることができる。軟化温度の低下により、塗膜の押し込み深さを2μm以上とすることができる。なお、本明細書において「数平均分子量」および「重量平均分子量」は、いずれもゲル浸透クロマトグラフィーにより測定されるポリスチレン換算の平均分子量である。
ポリエステル樹脂の分散度(重量平均分子量Mw/数平均分子量Mn)は、2〜10の範囲内が好ましい。分散度が2未満の場合、高分子量成分の割合が過剰となり、樹脂粘度が大きくなりすぎて塗料化が困難となる。また、金属板1a表面への塗膜密着性も低下してしまう。一方、分散度が10を超える場合は、低分子量成分の割合が過剰となり、塗膜の押し込み深さが2μm未満となってしまう。
ポリエステルを構成するモノマー成分(ジカルボン酸成分、ジオール成分、オキシ酸成分)の種類は、特に限定されない。
ジカルボン酸成分としては、脂肪族ジカルボン酸や芳香族ジカルボン酸などを使用することができる。脂肪族ジカルボン酸化合物の例には、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、ダイマー酸、フマル酸などが含まれる。芳香族ジカルボン酸の例には、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸などが含まれる。
これらのジカルボン酸は、単独で使用されてもよいし、2種類以上を組み合わせて使用されてもよい。
これらのジカルボン酸は、単独で使用されてもよいし、2種類以上を組み合わせて使用されてもよい。
ジオール成分としては、脂肪族ジオールや芳香族ジオールなどを使用することができる。脂肪族ジオールの例には、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、3,3−ジエチル−1,3−プロパンジオール、3,3−ジブチル−1,3−プロパンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,3−ペンタンジオール、2,3−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、3−メチル−1,5ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,3−ヘキサンジオール、1,4−ヘキサンジオール、1,5−ヘキサンジオール、n−ブトキシエチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、水添ビスフェノールA、ダイマージオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ヘキシリレングリコールなどが含まれる。芳香族ジオールの例には、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、プロピレンオキサイド付加物などが含まれる。これらのジオールは、単独で使用されてもよいし、2種類以上を組み合わせて使用されてもよい。
オキシ酸成分は、分子中に1個の水酸基とカルボキシル基を有する化合物であれば特に限定されない。オキシ酸の例には、乳酸、グリコール酸、ヒドロキシ−n−酪酸、ヒドロキシカプロン酸、ヒドロキシジメチル酪酸、ヒドロキシメチル酪酸、ヒドロキシイソカプロン酸、ヒドロキシ安息香酸などが含まれる。これらの中では、6−ヒドロキシカプロン酸が好ましい。これらのオキシ酸は、単独で使用されてもよいし、2種類以上を組み合わせて使用されてもよい。
ポリエステルの調製方法は、特に限定されない。たとえば、上記のジカルボン酸およびジオールを、必要に応じてエステル化触媒を用いて、公知のエステル化反応によってエステル化させればよい。
上記ポリエステルは、硬化剤により架橋されている。硬化剤としては、表層濃化および自己縮合のおそれがないポリイソシアネート化合物が好ましい。硬化剤が表層に濃化したり、自己縮合したりしてしまうと、塗膜硬度が高まり、塗膜の押し込み深さが2μm未満となるおそれがある。
ポリイソシアネート化合物の種類は、特に限定されない。ポリイソシアネート化合物としては、脂肪族ポリイソシアネートや脂環族ポリイソシアネートなどを使用することができる。脂肪族ポリイソシアネートの例には、エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート(2,6−ジイソシアナトメチルカプロエート)、ビス(2−イソシアナトエチル)フマレート、ビス(2−イソシアナトエチル)カーボネート、2−イソシアナトエチル−2,6−ジイソシアナトヘキサノエートなどが含まれる。脂環族ポリイソシアネートの例には、イソホロンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、シクヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート、ビス(2−イソシアナトエチル)−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボキシレート、2,5−および/または2,6−ノルボルナンジイソシアネートなどが含まれる。
また、ポリイソシアネート化合物は、ブロック剤によりブロック化されていてもよい。
ブロック剤の例には、オキシム類、フェノール類、アルコール類、ラクタム類、ジケトン類、メルカプタン類、尿素類、イミダゾール類、カルバミン酸類などが含まれる。
ブロック剤の例には、オキシム類、フェノール類、アルコール類、ラクタム類、ジケトン類、メルカプタン類、尿素類、イミダゾール類、カルバミン酸類などが含まれる。
使用できるポリイソシアネート化合物の市販品としては、例えばタケネート(三井化学株式会社)、スミジュール(住化バイエルウレタン株式会社)、デスモジュール(住化バイエルウレタン株式会社)、コロネート(日本ポリウレタン工業株式会社)が挙げられる。
ポリエステルおよびポリイソシアネート化合物の配合比は、ポリエステルの水酸基(−OH)に対するポリイソシアネートのイソシアネート基(−NCO)の比(NCO/OH)が0.8〜1.2の範囲内となるように、好ましくは0.9〜1.1の範囲内となるように調整すればよい。質量部に換算すると、上述のポリエステル100質量部に対してポリイソシアネート化合物が20〜60質量部の範囲内であることが好ましい。ポリイソシアネート化合物の配合量が20質量部未満の場合、熱硬化性樹脂塗膜を十分に成膜することができない。一方、ポリイソシアネート化合物の配合量が60質量部超の場合、副反応が過剰に生じてしまい、塗膜硬度が高まるおそれがある。
熱硬化性樹脂塗膜は、着色顔料、メタリック顔料、防錆顔料、体質顔料などの任意の顔料を含有していてもよい。ただし、これらの顔料は、塗膜の凝集力を高めて耐滑り性を低下させるおそれがあるため、各種顔料の配合量は、塗膜の軟化挙動に影響を与えない範囲内であることが好ましい。耐滑り性の観点およびステンレス鋼板の優れた外観を生かす観点からは、熱硬化性樹脂塗膜は、各種顔料を含有しないクリア塗膜であることが好ましい。
着色顔料の例には、酸化チタン、カーボンブラック、酸化クロム、酸化鉄、ベンガラ、チタンイエロー、コバルトブルー、コバルトグリーン、アニリンブラック、フタロシアニンブルーなどが含まれる。メタリック顔料の例には、パール顔料や、アルミやステンレス、ニッケルなどの金属粉などが含まれる。防錆顔料の例には、リン酸亜鉛、亜リン酸亜鉛、リン酸亜鉛マグネシウム、リン酸マグネシウム、亜リン酸マグネシウム、シリカ、カルシウムイオン交換シリカ、リン酸ジルコニウム、トリポリリン酸2水素アルミニウム、酸化亜鉛、リンモリブデン酸亜鉛、メタホウ酸バリウムなどが含まれる。体質顔料の例には、硫酸バリウム、酸化チタン、シリカ、炭酸カルシウムなどが含まれる。
熱硬化性樹脂塗膜は、公知の方法で形成されうる。たとえば、所定の分子量分布のポリエステルおよびポリイソシアネート化合物を含む熱硬化性樹脂塗料を金属板1aの表面に塗布し、焼き付ければよい。熱硬化性樹脂塗料の塗布方法は、特に限定されず、プレコート鋼板の製造に使用されている方法から適宜選択すればよい。塗布方法の例には、ロールコート法、フローコート法、カーテンフロー法、スプレー法などが含まれる。焼き付け条件は、例えば、到達板温200〜250℃で30〜90秒間焼き付ければよい。
熱硬化性樹脂塗膜中に架橋間分子量が大きいポリエステル(ソフトセグメント)が一定量含有されることで、耐滑り性に優れている。また、熱硬化性樹脂塗膜中に架橋間分子量が小さいポリエステルも一定量含有されるとともに、一定量の極性基(ウレタン結合)も含有されているため、塗膜密着性も優れている。すなわち、このように構成された耐滑性塗膜1cは、耐滑り性および塗膜密着性の両方に優れている。
以下、実施例を参照して耐滑性塗膜1cについてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されない。
1.塗料の調製
表1に示される組成のジカルボン酸、ジオールおよびオキシ酸からポリエステルを調製した。得られたポリエステルのポリスチレン換算の数平均分子量は、15000〜42000の範囲内であり、ポリスチレン換算の重量平均分子量は、45000〜180000の範囲内であった(表1参照)。ポリスチレン換算の数平均分子量および重量平均分子量は、高速GPCシステム(HLC−8220;東ソー株式会社)を用いて測定した。カラムは、KF−800DおよびKF−805L(いずれも昭和電工株式会社)を使用した。
溶離液はテトラヒドロフラン(THF)を使用し、検出器は示差屈折計を使用した。得られたポリエステルとポリイソシアネート化合物(デスモジュール;住友バイエルウレタン株式会社)とから、表1に示される組成の塗料(No.1〜6)を調製した。
表1に示される組成のジカルボン酸、ジオールおよびオキシ酸からポリエステルを調製した。得られたポリエステルのポリスチレン換算の数平均分子量は、15000〜42000の範囲内であり、ポリスチレン換算の重量平均分子量は、45000〜180000の範囲内であった(表1参照)。ポリスチレン換算の数平均分子量および重量平均分子量は、高速GPCシステム(HLC−8220;東ソー株式会社)を用いて測定した。カラムは、KF−800DおよびKF−805L(いずれも昭和電工株式会社)を使用した。
溶離液はテトラヒドロフラン(THF)を使用し、検出器は示差屈折計を使用した。得られたポリエステルとポリイソシアネート化合物(デスモジュール;住友バイエルウレタン株式会社)とから、表1に示される組成の塗料(No.1〜6)を調製した。
各塗料(No.1〜6)について、その塗料から形成される塗膜(膜厚15μm)の押し込み深さおよび塗膜の軟化温度を、熱機械分析装置(TMA8140C;株式会社リガク)を用いて測定した。塗膜の押し込み深さは、20℃の環境において、直径1mmの円柱形状の圧子を用いて塗膜に49mNの荷重を加えることで測定した。塗膜の軟化温度は、以下の手順で測定した。まず、液体窒素で冷却された塗膜に、直径1mmの円柱形状の圧子で98mNの荷重を加えた。次いで、塗膜に荷重を加えながら、塗膜を昇温速度5℃/分で加熱して、押し込み深さ曲線を求めた。得られた押し込み深さ曲線において、圧子が押し込まれ始める温度よりも低温側の温度の接線Aと、押し込み速度が最大となる温度での接線Bとの交点を塗膜の軟化温度とした(図3参照)。
図3は、No.1の塗料から形成される塗膜の軟化温度を測定する際に得られた押し込み深さ曲線を示すグラフである。グラフ中、「TMA」は押し込み深さ曲線を示し、「DTMA」は押し込み深さ曲線(TMA)の微分曲線を示す。図3に示されるように、接線Aと接線Bとの交点から求められる、No.1の塗料についての塗膜の軟化温度は、−25℃であった。
各塗料(No.1〜6)についての、塗膜の押し込み深さおよび塗膜の軟化温度の測定結果を表1に示す。
2.耐滑性塗膜1cの作製
金属板1aとして、板厚0.1mmステンレス鋼板(SUS304、BA仕上げ)を準備した。準備した鋼板の表面をアルカリ脱脂し、水洗した。各鋼板の片面に、塗装前処理液(ヘキサフルオロチタン酸:50g/L、アミノメチル置換ポリビニルフェノール:75g/L、溶媒:水)を、チタン換算付着量で10mg/m2となるようにバーコーターで塗布し、100℃で乾燥させて、塗装前処理皮膜を形成した。
金属板1aとして、板厚0.1mmステンレス鋼板(SUS304、BA仕上げ)を準備した。準備した鋼板の表面をアルカリ脱脂し、水洗した。各鋼板の片面に、塗装前処理液(ヘキサフルオロチタン酸:50g/L、アミノメチル置換ポリビニルフェノール:75g/L、溶媒:水)を、チタン換算付着量で10mg/m2となるようにバーコーターで塗布し、100℃で乾燥させて、塗装前処理皮膜を形成した。
塗装前処理をした各ステンレス鋼板の表面に上述の塗料(No.1〜6)を塗布し、230℃で60秒間焼き付けて、膜厚5μmのクリア塗膜を形成した。
3.耐滑り性試験および付着性試験
(1)耐滑り性試験
上述の塗料(No.1〜6)を塗布した各塗装ステンレス鋼板(実施例1〜4、比較例1〜2)および塗装前処理のみを行ったステンレス鋼板(比較例3)について、耐滑り性試験を実施した。耐滑り性試験は、静摩擦係数測定機(TRIBOGEAR TYPE:10;新東科学株式会社)を用いて、対物荷重200g、試験速度8mm/秒の条件で静摩擦係数を測定することで行った(参照規格:JIS P 8147)。静摩擦係数が0.35以上のものを「◎」、0.30以上0.35未満のものを「○」、0.25以上0.30未満のものを「△」、0.25未満のものを「×」と評価した。
(1)耐滑り性試験
上述の塗料(No.1〜6)を塗布した各塗装ステンレス鋼板(実施例1〜4、比較例1〜2)および塗装前処理のみを行ったステンレス鋼板(比較例3)について、耐滑り性試験を実施した。耐滑り性試験は、静摩擦係数測定機(TRIBOGEAR TYPE:10;新東科学株式会社)を用いて、対物荷重200g、試験速度8mm/秒の条件で静摩擦係数を測定することで行った(参照規格:JIS P 8147)。静摩擦係数が0.35以上のものを「◎」、0.30以上0.35未満のものを「○」、0.25以上0.30未満のものを「△」、0.25未満のものを「×」と評価した。
(2)付着性試験
上述の塗料(No.1〜6)を塗布した各塗装ステンレス鋼板(実施例1〜4、比較例1〜2)について、付着性試験を実施した。具体的には、まず、各塗装ステンレス鋼板を沸騰水に1時間浸漬し、次いで大気中で24時間静置した。24時間後、JIS K 5600−5−6に準拠して付着性試験を行った。テープ剥離後、塗膜が剥離しているか否かを観察した。塗膜がまったく剥離しなかった場合(試験結果の分類が0)は「◎」、塗膜が少しでも剥離した場合(試験結果の分類が1〜5)は「×」と評価した。
上述の塗料(No.1〜6)を塗布した各塗装ステンレス鋼板(実施例1〜4、比較例1〜2)について、付着性試験を実施した。具体的には、まず、各塗装ステンレス鋼板を沸騰水に1時間浸漬し、次いで大気中で24時間静置した。24時間後、JIS K 5600−5−6に準拠して付着性試験を行った。テープ剥離後、塗膜が剥離しているか否かを観察した。塗膜がまったく剥離しなかった場合(試験結果の分類が0)は「◎」、塗膜が少しでも剥離した場合(試験結果の分類が1〜5)は「×」と評価した。
表2から、実施例1〜4の耐滑性塗膜1cは、耐滑り性および塗膜密着性(付着性)に優れていることがわかる。
すなわち、本実施の形態の耐滑性塗膜1cは、以下の通りのものである。
(1)本実施の形態の耐滑性塗膜1cは、20℃の環境において、直径1mmの円柱形状の圧子で49mNの荷重を加えられたときの押し込み深さが2μm以上の熱硬化性樹脂塗膜により構成される。
(2)熱硬化性樹脂塗膜は、沸騰水に1時間浸漬され、次いで大気中で24時間静置された後、JIS K 5600−5−6に準拠して行った付着性試験の試験結果の分類が0である。
(3)熱硬化性樹脂塗膜は、以下の方法により測定される塗膜の軟化温度が15℃以下である。
[塗膜の軟化温度の測定方法]
液体窒素で冷却された熱硬化性樹脂塗膜に、直径1mmの円柱形状の圧子で98mNの荷重を加え;
熱硬化性樹脂塗膜を昇温速度5℃/分で加熱して、押し込み深さ曲線を求め;
押し込み深さ曲線において、圧子が押し込まれ始める温度よりも低温側の温度での接線Aと、押し込み速度が最大となる温度での接線Bとの交点を塗膜の軟化温度とする。
(4)熱硬化性樹脂塗膜は、数平均分子量が2万〜4万の範囲内で、かつ重量平均分子量が5万以上のポリエステル100質量部と、ポリイソシアネート化合物20〜60質量部とを含む樹脂組成物の硬化物である。
(1)本実施の形態の耐滑性塗膜1cは、20℃の環境において、直径1mmの円柱形状の圧子で49mNの荷重を加えられたときの押し込み深さが2μm以上の熱硬化性樹脂塗膜により構成される。
(2)熱硬化性樹脂塗膜は、沸騰水に1時間浸漬され、次いで大気中で24時間静置された後、JIS K 5600−5−6に準拠して行った付着性試験の試験結果の分類が0である。
(3)熱硬化性樹脂塗膜は、以下の方法により測定される塗膜の軟化温度が15℃以下である。
[塗膜の軟化温度の測定方法]
液体窒素で冷却された熱硬化性樹脂塗膜に、直径1mmの円柱形状の圧子で98mNの荷重を加え;
熱硬化性樹脂塗膜を昇温速度5℃/分で加熱して、押し込み深さ曲線を求め;
押し込み深さ曲線において、圧子が押し込まれ始める温度よりも低温側の温度での接線Aと、押し込み速度が最大となる温度での接線Bとの交点を塗膜の軟化温度とする。
(4)熱硬化性樹脂塗膜は、数平均分子量が2万〜4万の範囲内で、かつ重量平均分子量が5万以上のポリエステル100質量部と、ポリイソシアネート化合物20〜60質量部とを含む樹脂組成物の硬化物である。
このようなスキミング防止シート1では、金属板1aの表裏一方の面に設けられた潤滑性塗膜1bが非接触型ICカード2との接触面を構成するとともに、金属板1aの表裏他方の面に設けられた耐滑性塗膜1cが収容体3との接触面を構成するようにするので、非接触型ICカード2とスキミング防止シート1との間の摩擦力よりも、スキミング防止シート1と収容体3との間の摩擦力を大きくすることができる。これにより、非接触型ICカード2を収容体3から取り出す際に、収容体3からスキミング防止シート1が抜け出る可能性を低くでき、より確実に非接触型ICカード2のみを収容体から取り出すことができる。
また、耐滑性塗膜1cは、3〜30μmの膜厚を有し、20℃の環境において、直径1mmの円柱形状の圧子で49mNの荷重を加えられたときの押し込み深さが2μm以上の熱硬化性樹脂塗膜よりなるので、スキミング防止シート1が収容体3から抜け出てしまうことを回避するのに十分な耐滑性を得ることができ、より確実に非接触型ICカード2のみの取り出しを可能とすることができる。
さらに、潤滑性塗膜1bは、樹脂からなる塗膜基材10と、塗膜基材10に分散されるとともに、塗膜基材10の表面から一部が突出された有機質の潤滑剤粒子11とを含むので、非接触型ICカード2とスキミング防止シート1との間の摩擦力をより小さく抑えることができ、より確実に非接触型ICカード2のみの取り出しを可能とすることができる。
1 スキミング防止シート
1a 金属板
1b 潤滑性塗膜
1c 耐滑性塗膜
2 非接触型ICカード
3 収容体
1a 金属板
1b 潤滑性塗膜
1c 耐滑性塗膜
2 非接触型ICカード
3 収容体
Claims (3)
- 非接触型ICカード(2)と重ねられた状態で袋状の収容体(3)に収容されることにより、非接触による前記非接触型ICカード(2)との通信を妨げるスキミング防止シートであって、
金属板(1a)と、
前記金属板(1a)の表裏一方の面に設けられ、表面に滑り性を有する潤滑性塗膜(1b)と、
前記金属板(1a)の表裏他方の面に設けられ、表面に耐滑り性を有する耐滑性塗膜(1c)と
を備え、
前記非接触型ICカード(2)とともに前記収容体(3)に収容される際に、前記潤滑性塗膜(1b)が前記非接触型ICカード(2)との接触面を構成するとともに、前記耐滑性塗膜(1c)が前記収容体(3)との接触面を構成することを特徴とするスキミング防止シート。 - 前記耐滑性塗膜(1c)は、3〜30μmの膜厚を有し、20℃の環境において、直径1mmの円柱形状の圧子で49mNの荷重を加えられたときの押し込み深さが2μm以上の熱硬化性樹脂塗膜よりなることを特徴とする請求項1記載のスキミング防止シート。
- 前記潤滑性塗膜(1b)は、樹脂からなる塗膜基材(10)と、前記塗膜基材(10)に分散されるとともに、前記塗膜基材(10)の表面から一部が突出された有機質の潤滑剤粒子(11)とを含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のスキミング防止シート。
Priority Applications (1)
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JP2010289558A JP2012135941A (ja) | 2010-12-27 | 2010-12-27 | スキミング防止シート |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2010289558A Withdrawn JP2012135941A (ja) | 2010-12-27 | 2010-12-27 | スキミング防止シート |
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2010
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