JP2012132525A - 動力伝達装置 - Google Patents

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Akitaka Ii
亮貴 伊井
Kenji Otaka
健二 大高
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Abstract

【課題】軸受と接触するロータシャフトの対向面が磨耗するのを防止して、ロータシャフトの耐久性を向上させることができる動力伝達装置を提供すること。
【解決手段】ハイブリッド駆動装置は、ロータシャフト43に、ロータシャフト43の軸線方向に沿って延在するオイル導入通路27Aを有するオイルポンプ駆動軸27と、オイル導入通路27Aから放射方向に延在するようにオイルポンプ駆動軸27およびロータシャフト43に形成され、内輪53Cの内周部に対向する開口部61aを有する貫通孔61とを形成し、内輪53Cの内周部53cの内径に対してサンギヤS2の外径を大きくする。
【選択図】図2

Description

本発明は、動力伝達装置に関し、特に、回転電機のロータシャフトの外周部に一定の隙間を介して取付けられた軸受を有する動力伝達装置に関する。
近時、内燃機関により発生させられた動力を動力分割装置により発電用の電動機と車両の駆動力とに分割することにより、その発電により得られた電気エネルギを車両の駆動力に用いるハイブリッド駆動装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
図3は、従来のハイブリッド駆動装置を示す図であり、このハイブリッド駆動装置は、回転電機であるモータMのロータシャフト1が軸受2、3を介して駆動装置ケース4に回転自在に支持されている。
この軸受2、3は、ロータシャフト1の組み付け性を考慮して、外輪2A、3Aが駆動装置ケース4に圧力され、内輪2B、3Bがロータシャフト1の外周部と一定の隙間が画成される、所謂、隙間嵌めによってロータシャフト1の外周部に取付けられている。
また、軸受3の軸線方向一端部は、軸受3に対向するロータシャフト1の対向面1aに当接しており、軸線方向他端部は、ロータシャフト1にスプライン嵌合される遊星歯車装置5のサンギヤSの軸線方向端部に当接している。
また、内燃機関から動力が伝達されるインプットシャフト6にはオイル導入部6a、6bが形成されているとともに、ロータシャフト1にはオイル導入部1bが形成されており、遊星歯車装置5には、これらオイル導入部6a、6b、1bを通してオイルが導入されることにより、潤滑されるようになっている。
また、軸受2、3は、駆動装置ケース4の上方から滴下されるオイルによって潤滑されるようになっている。
特開2005−308094号公報
しかしながら、このような従来のハイブリッド駆動装置にあっては、軸受3の内輪3Bがロータシャフト1に隙間嵌めによって取付けられているため、遊星歯車装置5の噛み合いによって発生するサンギヤSからのスラスト力がロータシャフト1に作用しない場合に、または、スラスト力が小さい場合に、ロータシャフト1が内輪3Bに対して滑ってしまい、ロータシャフト1と内輪3Bとの間に回転差が生じてしまう。この回転差は、ロータシャフト1が高回転になる程、大きくなってしまう。
従来のハイブリッド駆動装置にあっては、遊星歯車装置5は、ロータシャフト1およびインプットシャフト6の回転による遠心力によってオイル導入部1b、6a、6bから内燃機関の回転数に応じて増大する量のオイルが導入されるが、ロータシャフト1と内輪3Bとの間には、駆動装置ケース4から滴下されるオイルしか供給されない。
しかもこのオイルを内輪3Bとロータシャフト1の対向面1aに積極的に供給する手段がないため、ロータシャフト1の対向面1aは、オイルが十分に供給されない状態で軸受3の内輪3Bに接触する。
この結果、ロータシャフト1の対向面1aが磨耗してしまい、ロータシャフト1の耐久性が悪化してしまうという問題が発生してしまった。
本発明は、上述のような従来の問題を解決するためになされたもので、軸受と接触するロータシャフトの対向面が磨耗するのを防止して、ロータシャフトの耐久性を向上させることができる動力伝達装置を提供することを目的とする。
本発明に係る動力伝達装置は、上記目的を達成するため、(1)ロータシャフトを有する回転電機と、前記ロータシャフトの外周部と一定の隙間を有する内周部を有し、前記ロータシャフトをケースに回転自在に支持する軸受と、前記ロータシャフトの外周部に取付けられたギヤ部材とを備え、前記軸受の軸線方向一端部が前記ロータシャフトに形成された対向面に当接する第1の当接面を有するとともに、前記軸受の軸線方向他端部が前記ギヤ部材の軸線方向端部に当接する第2の当接面を有する動力伝達装置であって、前記ロータシャフトに、前記ロータシャフトの軸線方向に沿って延在し、潤滑油が導入される第1の導入部と、前記第1の連通孔から放射方向に延在して前記内輪の内周部に対向する開口部を有し、前記軸受に潤滑油を導入する第2の導入部が形成され、前記軸受の内周部の内径に対して前記ギヤ部材の外径を大きくしたものから構成されている。
この動力伝達装置は、軸受の内周部がロータシャフトの外周部に対して一定の隙間を有するので、ロータシャフトから第1の導入部および第2の導入部を介して軸受の内周部に潤滑油を導入したときに、ロータシャフトと軸受の内周部との間に潤滑油を詰まらせることなく導入することができる。
また、軸受の第1の当接面がロータシャフトの対向面に当接し、前記軸受の内周部の内径に対して前記ギヤ部材の外径を大きくしたので、ロータシャフトと軸受との間に導入された潤滑油がギヤ部材側から漏出するのを防止して、軸受とロータシャフトの対向面との間に導入される。
この結果、ロータシャフトの対向面と軸受の第1の当接面とを充分に潤滑することができ、ロータシャフトの対向面が磨耗するのを防止して、ロータシャフトの耐久性を向上させることができる。
上記(1)に記載の動力伝達装置において、(2)前記第2の導入部が、前記ロータシャフトの円周方向に離隔して少なくとも2つ以上設けられるものから構成されている。
ロータシャフトが隙間嵌めによって軸受に支持される場合には、ロータシャフトが軸受に対して放射方向一方に偏ることにより、ロータシャフトと軸受との間の隙間が無くなった場合に、この隙間が無くなった部位に位置する第2の導入部からロータシャフトと軸受との間に潤滑油を導入したときに、ロータシャフトと軸受との間でオイルが詰まってしまう。
本発明では、第2の導入部をロータシャフトの円周方向に離隔して少なくとも2つ以上設けたので、ロータシャフトと軸受との間に隙間が生じている部位に位置する第2の導入部からロータシャフトと軸受との間の隙間に潤滑油を詰まらせずに導入することができる。この結果、ロータシャフトの対向面と軸受の第1の当接面との間に潤滑油を確実に導入することができる。
上記(2)に記載の動力伝達装置において、(3)前記第2の導入部が、前記ロータシャフトの回転中心軸を挟んで対向して設けられるものから構成されている。
この動力伝達装置は、第2の導入部をロータシャフトの回転中心軸を挟んで対向して設けたので、ロータシャフトが軸受に対して放射方向一方に偏った場合に、ロータシャフトと軸受との間の隙間が生じた部位に位置する第2の導入部からロータシャフトと軸受との間の隙間に潤滑油を導入することができる。
上記(1)〜(3)に記載の動力伝達装置において、(4)前記ギヤ部材が、前記ロータシャフトの外周部にスプライン嵌合される遊星歯車機構のサンギヤから構成され、前記ロータシャフトから出力される動力が前記遊星歯車機構によって減速されて出力されるものから構成されている。
この動力伝達装置は、回転電機と内燃機関とを有するハイブリッド車両の動力伝達装置や、回転電機を有する電気自動車の動力伝達装置に設けられるロータシャフトの耐久性を向上させることができる。
本発明によれば、軸受と接触するロータシャフトの対向面が磨耗するのを防止して、ロータシャフトの耐久性を向上させることができる動力伝達装置を提供することができる。
本発明に係る動力伝達装置の一実施の形態を示す図であり、ハイブリッド駆動装置の断面図である。 本発明に係る動力伝達装置の一実施の形態を示す図であり、駆動用モータおよびその周辺の要部断面図である。 従来のハイブリッド駆動装置の断面図である。
以下、本発明に係る動力伝達装置の実施の形態について、図面を用いて説明する。
図1、図2は、本発明に係る動力伝達装置の一実施の形態を示す図である。
まず、構成を説明する。
図1において、ハイブリッド車両11は、動力伝達装置としてのハイブリッド駆動装置12を備えており、ハイブリッド駆動装置12は、変速機構を構成する複合遊星歯車装置 13と、ドライブシャフト14L、14Rへの差動出力が可能なディファレンシャル装置15と、蓄電された電力により車両を駆動させる回転電機としての駆動用モータ16と、図示しない内燃機関としてのエンジンからの動力により発電可能なモータジェネレータ17と、ハイブリッド駆動装置12の各部に潤滑油としてのオイルを供給するオイルポンプ18とを含んで構成されている。
複合遊星歯車装置13は、エンジンから出力された動力を伝達する第1の遊星歯車装置13aと、駆動用モータ16から出力された動力を伝達する第2の遊星歯車装置13bとを含んで構成されており、駆動用モータ16およびエンジンから出力された動力をディファレンシャル装置15に選択的に伝達できるようになっている。なお、本実施の形態では、第2の遊星歯車装置13bが遊星歯車機構を構成している。
ハイブリッド駆動装置12は、ケースとしてのトランスミッションケース19に収納されており、このトランスミッションケース19は、エンジン側に締結支持されるハウジング20と、ハウジング20のエンジン側とは反対側の開口端に固定されたケース21とを有している。
また、ケース21のハウジング20側とは反対側の開口端には、ケースカバー22が装着されており、ケースカバー22のケース21側の反対側には、オイルポンプカバー23が装着されている。
また、ハウジング20には、ハウジングカバー20Aが装着されており、ハウジングカバー20Aは、ハウジング20内をモータジェネレータ17の収納部分とエンジンからの駆動力伝達機構であるダンパー要素49の収納部分とに画成している。
ケース21には、複合遊星歯車装置13の外周を囲うように有底の環状仕切部21aが形成されており、環状仕切部21aには複合遊星歯車装置13の一端部を回転自在に支持する軸受24が装着されている。
ハウジング20には、環状仕切部21aに当接して環状仕切部21aとともに複合遊星歯車装置13の収納部分を形成する環状肉厚部20aが形成されており、環状肉厚部20aには、複合遊星歯車装置13の他端部を回転自在に支持する軸受25が装着されている。
なお、本実施の形態では、ハウジング20、ハウジングカバー20A、ケース21、ケースカバー22がトランスミッションケース19を構成している。
モータジェネレータ17および第1の遊星歯車装置13aの回転中心部分には、モータジェネレータ17および第1の遊星歯車装置13aを貫通するように延在するインプットシャフト26が配設されており、駆動用モータ16および第2の遊星歯車装置13bの回転中心部分には、駆動用モータ16および第2の遊星歯車装置13bを貫通するように延在するオイルポンプ駆動軸27が配設されている。
インプットシャフト26は、一端部がクランクシャフト28に回転方向一体に係合されるとともに、他端部が第1の遊星歯車装置13aに接続されており、エンジンからの動力を複合遊星歯車装置13に伝達するようになっている。
オイルポンプ駆動軸27は、一端部がインプットシャフト26に回転方向一体に係合されるとともに、他端部がオイルポンプ18に接続されており、インプットシャフト26からの動力をオイルポンプ18に伝達するようになっている。
また、オイルポンプ駆動軸27およびインプットシャフト26内には、後述するように複数の油路が形成されており、この油路を通じてオイルポンプ18により汲み上げられたオイルがハイブリッド駆動装置12の各部に送り出されるようになっている。
また、トランスミッションケース19内には、複合遊星歯車装置13から出力された動力をディファレンシャル装置15に伝達するカウンタドリブンギヤ29およびファイナルドライブギヤ30が設けられている。
カウンタドリブンギヤ29は、後述する複合遊星歯車装置13のカウンタドライブギヤ31に噛合しており、カウンタドリブンギヤ29は、ファイナルドライブギヤ30が一体形成されたカウンタシャフト32にスプライン結合している。
ディファレンシャル装置15は、中空のデフケース33を備えており、デフケース33は、軸受34a、34bを介してケース21およびハウジング20に回転自在に支持されている。
デフケース33の外周部には、ファイナルドライブギヤ30と歯合するファイナルギヤ35が締結されており、複合遊星歯車装置13から出力された動力がファイナルギヤ35を介してデフケース33に伝達されるようになっている。
また、デフケース33の内部には、ピニオンギヤシャフト36が支持されており、ピニオンギヤシャフト36には、一対のディファレンシャルピニオンギヤ37、38が回転自在に取付けられている。
ディファレンシャルピニオンギヤ37、38には、2体のサイドギヤ39、40がそれぞれ歯合しており、サイドギヤ39、40にはドライブシャフト14L、14Rがそれぞれ接続され、ドライブシャフト14L、14Rには、図示しない駆動輪がそれぞれ固定されている。なお、ディファレンシャル装置15の機能等は公知であり、ここでは詳述しない。
複合遊星歯車装置13は、駆動用モータ16の出力減速用の第2の遊星歯車装置13bと、エンジン側からの動力をモータジェネレータ17とカウンタドライブギヤ31とに分配する動力分配機能を有する第1の遊星歯車装置13aとによって構成されており、それら第1の遊星歯車装置13aおよび第2の遊星歯車装置13bは外周側のリングギヤR1とリングギヤR2とを軸線方向に連ねたカウンタドライブギヤ31により接続されている。
具体的には、第1の遊星歯車装置13aは、サンギヤS1と、サンギヤS1を取り囲む内歯のリングギヤR1と、サンギヤS1の回りに周方向等間隔に設けられてサンギヤS1およびリングギヤR1に噛合する複数のピニオンギヤを自転可能に支持するとともにインプットシャフト26に連結されたキャリアCr1とを有している。
第2の遊星歯車装置13bは、ギヤ部材としてのサンギヤS2と、サンギヤS2を取り囲む内歯のリングギヤR2と、サンギヤS2の回りに周方向等間隔に設けられてサンギヤS2およびリングギヤR2に噛合する複数のピニオンギヤを自転可能に支持するとともにケース21に固定されたキャリアCr2とを有している。
駆動用モータ16は、永久磁石が装着されたロータ41と、三相コイルが巻回されたステータ42と、ロータ41が取付けられたロータシャフト43とを有しており、永久磁石同期電動機として構成されている。
ロータシャフト43は、エンジン側の端部が第2の遊星歯車装置13bのサンギヤS2にスプライン結合しており、サンギヤS2と一体に回転するようになっている。
モータジェネレータ17は、永久磁石が装着されたロータ44と、三相コイルが巻回されたステータ45と、ロータ44が取付けられたロータシャフト46とを有しており、駆動用モータ16と同様に永久磁石同期発電電動機として構成されている。
ロータシャフト46は、軸線方向に貫通孔が形成されており、この貫通孔にインプットシャフト26を挿通させた状態で、軸受47、48を介してハウジング20およびハウジングカバー20Aに回転自在に支持されている。
また、ロータシャフト46は、エンジン側の端部が第1の遊星歯車装置13aのサンギヤS1にスプライン結合しており、サンギヤS1と一体に回転するようになっている。
このハイブリッド駆動装置12は、エンジンの動力がクランクシャフト28からインプットシャフト26に入力されると、エンジンの動力を第1の遊星歯車装置13a、カウンタドライブギヤ31、カウンタドリブンギヤ29、カウンタシャフト32のファイナルドライブギヤ30およびディファレンシャル装置15を介してドライブシャフト14L、14Rに分配するようになっている。
また、エンジンの動力を第1の遊星歯車装置13aからロータシャフト46を介してモータジェネレータ17に分配して充電を行う。
また、EV走行時には、駆動用モータ16の動力を第2の遊星歯車装置13bで減速し、第2の遊星歯車装置13bからカウンタドライブギヤ31、カウンタドリブンギヤ29、カウンタシャフト32のファイナルドライブギヤ30およびディファレンシャル装置15を介してドライブシャフト14L、14Rに伝達するようになっている。
また、ロータシャフト43は、軸線方向に貫通孔が形成されており、この貫通孔にオイルポンプ駆動軸27が挿通されている。
オイルポンプ18は、オイルポンプ駆動軸27に装着されたドライブロータ50と、図示しないドリブンロータとから構成されており、ケースカバー22に回転自在に支持されている。
また、オイルポンプカバー23にはリリーフ弁51が収納されており、オイルの油圧制御が行われている。そして、オイルポンプ18により汲み上げられたオイルは、リリーフ弁51により所定の設定圧までに制限されながら、オイルポンプ駆動軸27内に導入されるようになっている。
オイルポンプ駆動軸27にはロータシャフト43の軸線方向に沿って延在するオイル導入通路27Aが形成されており、このオイル導入通路27Aの一端部にはオイルポンプ18に汲み上げられたオイルが導入される。
また、ロータシャフト46の内部にはロータシャフト46の軸線方向に沿って延在するオイル導入通路46Aが形成されており、オイル導入通路46Aにはオイル導入通路27Aの他端部からオイルが導入されるようになっている。
ロータシャフト46にはオイル導入通路46Aから放射方向に延在するオイル導入通路46a、46bが形成されており、オイル導入通路46a、46bは、ロータシャフト46の回転による遠心力によってオイルを第1の遊星歯車装置13aや軸受48に供給するようになっている。
一方、ロータシャフト43は、軸受52、53によってケースカバー22の環状厚肉部22aおよびケース21の環状仕切部21aの底部に形成された環状厚肉部21bに回転自在に支持されている。
図2に示すように、軸受52は、ケースカバー22の環状厚肉部22aの内周部に隙間なく嵌合される、所謂、締まり嵌めされる外輪52Aと、外輪52Aに転動体52Bを介して連結され、ロータシャフト43の外周部に一定の隙間を介して嵌合される、所謂、隙間嵌めされる内輪52Cとを備えている。
また、軸受53は、ケース21の環状厚肉部21bに締まり嵌めされる外輪53Aと、外輪53Aに転動体53Bを介して連結され、ロータシャフト43との間に隙間嵌めされる内輪53Cとを備えている。
このように軸受52、53の内輪52C、53Cがロータシャフト43に隙間嵌めされることで、ロータシャフト43を軸受52、53に容易に組み付けることができ、ハイブリッド駆動装置12へのロータシャフト43の組み付け性を向上させることができる。
軸受53の内輪53Cの軸線方向一端部は、ロータシャフト43に形成された対向面43aに当接する第1の当接面53aを有するとともに、軸線方向他端部は、サンギヤS2の軸線方向端部に当接する第2の当接面53bを有している。
また、軸受53の内輪53Cの内周部53cの内径に対してサンギヤS2の外径は、大きくなっており、軸受53は、ロータシャフト43の対向面43aとサンギヤS2の軸線方向端部に挟持される。
また、軸受53の外輪の軸線方向一端部は、ケース21の環状厚肉部21bに取付けられたスナップリング54に当接しており、軸線方向他端部は、環状厚肉部21bに形成された段部21cに当接している。このため、軸受53は、軸線方向の移動が規制されるように環状厚肉部21bに取付けられる。
また、オイルポンプ駆動軸27は、オイル導入通路27Aを有する第1の導入部を構成しており、オイルポンプ駆動軸27およびロータシャフト43には、オイル導入通路27Aから放射方向に延在する貫通孔61、62が形成されている。
貫通孔61は、軸受53の内輪53Cの内周部53cに対向する開口部61aを有しており、オイル導入通路27Aに導入されるオイルは、貫通孔61から内輪53Cとロータシャフト43との間に導入される。
また、貫通孔61は、ロータシャフト43の円周方向に離隔して2つ設けられており、貫通孔61は、ロータシャフト43の回転中心軸を挟んで対向している。なお、本実施の形態では、貫通孔61が第2の導入部を構成している。
また、貫通孔62は、サンギヤS2の内周部に対向する開口部62aを有しており、オイル導入通路27Aに導入されるオイルは、貫通孔62からサンギヤS1とロータシャフト43との間の隙間に導入されることにより、第2の遊星歯車装置13bが潤滑されるようになっている。
また、複合遊星歯車装置13の収納部分の上方には、ケース21およびハウジング20により貯留部としてのキャッチタンク55が形成されており、このキャッチタンク55には、ファイナルギヤ35によってトランスミッションケース19の底部から掻き上げられたオイルが貯留されるようになっている。
また、ケース21およびハウジング20にはそれぞれオイル吐出穴56、57が形成されており、キャッチタンク55に貯留されたオイルは、オイル吐出穴56、57から駆動用モータ16のステータ42およびモータジェネレータ17のステータ45に供給されることにより、駆動用モータ16およびモータジェネレータ17がオイルによって冷却される。
次に、作用を説明する。
本実施の形態のハイブリッド駆動装置12は、ロータシャフト43の外周部と一定の隙間を有する内輪53Cを有し、ロータシャフト43をケース21の環状厚肉部21bに回転自在に支持する軸受53を備えており、軸受53の内輪53Cの軸線方向一端部がロータシャフト43に形成された対向面43aに当接する第1の当接面53aを有するとともに、内輪53Cの軸線方向他端部がサンギヤS2の軸線方向端部に当接する第2の当接面53bを有している。
このように内輪53Cが駆動用モータ16のロータシャフト43に隙間嵌めによって取付けられているため、第2の遊星歯車装置13bの噛み合いによって発生するサンギヤS2からのスラスト力がロータシャフト43に作用しない場合に、または、スラスト力が小さい場合に、ロータシャフト43が内輪53Cに対して滑ってしまい、ロータシャフト43と内輪53Cとの間に回転差が生じてしまう。この回転差は、ロータシャフト43が高回転になる程、大きくなってしまう。
本実施の形態では、ロータシャフト43に、ロータシャフト43の軸線方向に沿って延在するオイル導入通路27Aを有するオイルポンプ駆動軸27と、オイル導入通路27Aから放射方向に延在するようにオイルポンプ駆動軸27およびロータシャフト43に形成され、内輪53Cの内周部53cに対向する開口部61aを有する貫通孔61とを形成し、内輪53Cの内周部53cの内径に対してサンギヤS2の外径を大きくした。
このように構成することにより、軸受53の内輪53Cの内周部53cがロータシャフト43の外周部に対して一定の隙間を有することを利用して、オイルポンプ18からオイル導入通路27Aに導入されるオイルが貫通孔61を介して内輪53Cとロータシャフト43との間の隙間に詰まることなく導入される。
内輪53Cとロータシャフト43との間の隙間に導入されたオイルは、内輪53Cの内周部53cの内径よりも外径が大きいサンギヤS2によってサンギヤS2から漏出されないようにして内輪53Cの第1の当接面53aとロータシャフト43との間の隙間に導入される。
この結果、ロータシャフト43の対向面43aと内輪53Cの第1の当接面53aとを充分に潤滑することができ、ロータシャフトの対向面が磨耗するのを防止して、ロータシャフト43の耐久性を向上させることができる。
ここで、ロータシャフト43が隙間嵌めによって軸受53に支持される場合には、ロータシャフト43が軸受53の内輪53Cに対して放射方向一方に偏ることにより、ロータシャフト43と内輪53Cとの間の隙間が無くなった場合に、この隙間が無くなった部位に位置する貫通孔61からロータシャフト43と内輪53Cとの間にオイルを導入したときに、ロータシャフト43と内輪53Cとの間でオイルが詰まってしまう。
本実施の形態では、2つの貫通孔61をロータシャフト43の回転中心軸を挟んで対向して設けたので、ロータシャフト43と内輪53Cとの間に隙間が生じている部位に位置する貫通孔61からロータシャフト43と内輪53Cとの間の隙間にオイルを詰まらせることなく導入することができる。この結果、ロータシャフト43の対向面43aと内輪53Cの第1の当接面53aとの間にオイルを確実に導入することができる。
なお、本実施の形態では、貫通孔61を2つ設けているが、3つ以上設けてもよい。また、本実施の形態では、動力伝達装置をハイブリッド車両11のハイブリッド駆動装置12に適用しているが、駆動源として駆動用モータのみを有する電気自動車の動力伝達装置に適用してもよい。
また、今回開示された実施の形態は、全ての点で例示であってこの実施の形態に制限されるものではない。本発明の範囲は、上記した実施の形態のみの説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
以上のように、本発明に係る動力伝達装置は、軸受と接触するロータシャフトの対向面が磨耗するのを防止して、ロータシャフトの耐久性を向上させることができるという効果を有し、回転電機のロータシャフトの外周部に一定の隙間を介して取付けられた軸受を有する動力伝達装置等として有用である。
12 ハイブリッド駆動装置(動力伝達装置)
13b 第2の遊星歯車装置(遊星歯車機構)
16 駆動用モータ(回転電機)
19 トランスミッションケース(ケース)
27 オイルポンプ駆動軸(第1の導入部)
43 ロータシャフト
43a 対向面
53 軸受
53C 内輪
53a 第1の当接面
53b 第2の当接面
53c 内周部
61 貫通孔(第2の導入部)
61a 開口部
S2 サンギヤ(ギヤ部材)

Claims (4)

  1. ロータシャフトを有する回転電機と、前記ロータシャフトの外周部と一定の隙間を有する内周部を有し、前記ロータシャフトをケースに回転自在に支持する軸受と、前記ロータシャフトの外周部に取付けられたギヤ部材とを備え、
    前記軸受の軸線方向一端部が前記ロータシャフトに形成された対向面に当接する第1の当接面を有するとともに、前記軸受の軸線方向他端部が前記ギヤ部材の軸線方向端部に当接する第2の当接面を有する動力伝達装置であって、
    前記ロータシャフトに、前記ロータシャフトの軸線方向に沿って延在し、潤滑油が導入される第1の導入部と、前記第1の連通孔から放射方向に延在して前記内輪の内周部に対向する開口部を有し、前記軸受に潤滑油を導入する第2の導入部が形成され、
    前記軸受の内周部の内径に対して前記ギヤ部材の外径を大きくしたことを特徴とする動力伝達装置。
  2. 前記第2の導入部が、前記ロータシャフトの円周方向に離隔して少なくとも2つ以上設けられることを特徴とする請求項1に記載の動力伝達装置。
  3. 前記第2の導入部が、前記ロータシャフトの回転中心軸を挟んで対向して設けられることを特徴とする請求項2に記載の動力伝達装置。
  4. 前記ギヤ部材が、前記ロータシャフトの外周部にスプライン嵌合される遊星歯車機構のサンギヤから構成され、前記ロータシャフトから出力される動力が前記遊星歯車機構によって減速されて出力されることを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れか1の請求項に記載の動力伝達装置。
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