JP2012129422A - 半導体素子の作製方法 - Google Patents

半導体素子の作製方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2012129422A
JP2012129422A JP2010281000A JP2010281000A JP2012129422A JP 2012129422 A JP2012129422 A JP 2012129422A JP 2010281000 A JP2010281000 A JP 2010281000A JP 2010281000 A JP2010281000 A JP 2010281000A JP 2012129422 A JP2012129422 A JP 2012129422A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mask
etching
opening
semiconductor
plasma
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2010281000A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5551575B2 (ja
Inventor
Tomoo Yamamoto
知生 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Telegraph and Telephone Corp filed Critical Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority to JP2010281000A priority Critical patent/JP5551575B2/ja
Publication of JP2012129422A publication Critical patent/JP2012129422A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5551575B2 publication Critical patent/JP5551575B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Drying Of Semiconductors (AREA)
  • Semiconductor Lasers (AREA)

Abstract

【課題】半導体の構成原子の脱離による欠陥(V族原子空格子)の誘起または表面モフォロジーの劣化を生じさせずに、同一面内でエッチング深さが異なる形状を容易に加工することができる半導体素子の作製方法を提供する。
【解決手段】開口部幅の異なる複数の開口部を有するマスクを半導体層1801の表面上に形成し、開口部幅が同じ開口部毎に、前記マスク端での酸素プラズマ濃度が所定の濃度となるようにプラズマ条件(拡散距離または圧力)とマスク形状(開口部幅)を設定してエッチング(メタン/酸素プラズマ照射)を行い、同一面内でエッチング深さが異なる形状を加工する。
【選択図】図8

Description

本発明は半導体素子の作製方法に関し、より詳細には、同一面内でエッチング深さが異なる形状を加工する半導体素子の作製方法に関する。
高性能・高機能デバイスの研究開発において、複雑なデバイスの構造の集積化が重要となり、加工(エッチング)、結晶再成長技術などによるデバイス作製プロセス技術が必要となる。とくに、複数の構造を集積化する場合、通常、複数回数のエッチングプロセスが必要となる。
図1(a)〜(f)に、従来法による異なる深さのエッチングを施す場合のエッチング過程を示す。試料(例えばInP結晶)1110に異なる深さのエッチングを施す場合、初めのエッチングの際にエッチングしない部分をマスク(誘電体など)1120で覆った(図1(a))後にエッチングする(図1(b))。次に、1回目のエッチング用のマスクを除去した(図1(c))後に、2回目のエッチングのために再度エッチングしない部分をマスクで覆い(図1(d))、さらにエッチングし(図1(e))、マスクを除去する(図1(f))というプロセスを繰り返さなくてはならない。
半導体光素子作製において、深さの異なるエッチングを要する場合には複数回のマスク形成、エッチング、マスクの除去の工程が必須となるため、時間、コスト面での浪費につながるので問題となっていた。また、このような問題を考慮すると、深さが異なる微細かつ複雑な構造をエッチングにより形成することは実質的に困難であった。
そこで、上述の課題を解決するために、異なる深さのエッチングを施す際に、エッチング深さに対応して面積の異なるマスクを用いることにより、1回のエッチングにより深さの異なるエッチングを可能にする方法が発明された(特許文献1参照)。
図2(a)〜(c)に、基本的なエッチング過程を示す。半導体のエッチングにプラズマ状態のガスを用いるドライエッチングの場合、半導体によるエッチング過程において半導体表面で半導体411とエッチング種(エッチングガス)412が反応することによりエッチングが進行する。
図3(a)〜(c)に、エッチング種と反応しないマスクを用いた場合のエッチング過程を示す。このエッチングをする際に半導体表面をエッチング種512と反応しない物質(例えば酸化シリコン、窒化シリコンなどの誘電体など)をマスク513に用いて覆った場合、マスク上のエッチング種512は拡散してマスクで覆われていない半導体表面に到達する。この結果、マスク近傍の半導体表面ではエッチング種512の密度が増加する。このエッチング種512の増加は半導体のエッチング速度を増加させる。
このように、マスク上に飛来したエッチング種が半導体表面に拡散して半導体のエッチングを促進するので、マスク面積の増加に伴い半導体のエッチング量が増加する。従って、この方法によれば、深さが変化する単純な溝構造を容易に作製することができる。
特に、半導体のエッチングにプラズマ状態のガスを用いるドライエッチングにおいて該ガスにメタンやエタンなどの炭化水素系のガスを用いる場合、プラズマ状態においてガスが炭化水素基と水素に分解され、それぞれイオン化あるいは化学的に活性化(ラジカル化)される。尚、本願明細書では以降、イオン化あるいは化学的に活性化(ラジカル化)された炭化水素基を炭化水素プラズマ、同様の水素原子を水素プラズマと呼ぶこととする。
この炭化水素プラズマと水素プラズマが半導体に接触すると、半導体をエッチングする過程と半導体をエッチングすることなく半導体上に重合体(ポリマー)を形成して堆積する過程が起こる。一般に水素プラズマが十分にある場合にはエッチング過程が主となり、水素プラズマが不足するとポリマーが堆積する過程が主となる。同時に誘電体(SiO2など)マスク表面においては、炭化水素プラズマと水素プラズマが誘電体と反応しないことから重合物(ポリマー)となって堆積する。
ここで、上述のドライエッチングをマスクのある試料に施した場合について説明する。図4(a)、(b)に、メタンプラズマを用いたエッチングを施した場合にマスクのない領域において起きる現象を示し、図5(a)〜(c)に、メタンプラズマを用いたエッチングを施した場合にマスクに囲まれた領域において起きる現象を示す。
マスクのない領域ではメタンプラズマに対して水素プラズマは試料表面に均一に分布する(図4(a))。この均一に分布した水素プラズマの濃度が低い場合、エッチングするには水素が不足するので、試料表面にはポリマーが生成され、試料表面を覆うのでエッチングが進行しない(図4(b))。この水素プラズマの不足によるポリマーの堆積は、マスクの開口部幅が広く、マスクから距離が十分にある領域においても起きる。
一方、マスクで囲まれた領域、とくにマスクの開口部幅の狭い領域では、まず、メタンプラズマに対して水素プラズマは試料表面にマスクの上にも開口部の半導体表面にも均一に分布する(図5(a))。マスク上ではマスク材料(SiO2)はエッチングされないのでメタンプラズマはエッチングに寄与することなくポリマーが生成される。マスク上の水素プラズマは、メタンプラズマと反応することなくマスク上を拡散して開口部に凝集する。その結果、開口部での水素プラズマの濃度は増加する(5(b))。従って、開口部では水素プラズマの濃度がエッチングを生じさせるのに十分な濃度に達するのでエッチングが進行する。
このようにマスクのない領域またはマスクの開口部幅の広い領域ではポリマーが生成してエッチングが進行せず、開口部幅の狭い領域ではエッチングが進行する。従って、1回のエッチング過程で深さの異なる形状を加工することができる。
特開2004−247710号公報
通常、半導体のエッチングにプラズマ状態のガスを用いるドライエッチングにおいて該ガスにメタンやエタンなどの炭化水素系のガスを用いる場合には、プラズマ状態の炭化水素系のガスと共にプラズマ状態の水素ガスを供給することにより、水素とIII−V族化合物半導体におけるV族原子(InPにおけるP、GaAsにおけるAsなど)との反応を促進してエッチングを進行させることができる。ここで、水素ガスの供給を絞れば、炭化水素基を基にポリマーが生成されエッチングの進行を止めることができる。
また、上述の選択的なドライエッチングにおいては、水素プラズマの供給量によってエッチングされる領域とポリマーが生成する領域を制御できる。例えば、水素プラズマの供給量を増加させれば水素プラズマが開口部に拡散する領域が拡大するのでエッチング領域が拡大する。
しかしながら、過剰の水素プラズマが半導体と反応すると、半導体表面でのV族原子(InPにおけるP、GaAsにおけるAsなど)の脱離が過剰に生じて、欠陥(V族原子空格子)の誘起または表面モフォロジーの劣化が生じる。
このような欠陥が再結合中心として振る舞うと素子特性を劣化させるので問題となる。また、表面モフォロジーの劣化は半導体表面上に凹凸部を生じさせるので、半導体に積層した導波路層に光を導波させると、光がその凹凸部により散乱するので問題となる。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、半導体の構成原子の脱離による欠陥(V族原子空格子)の誘起または表面モフォロジーの劣化を生じさせずに、同一面内でエッチング深さが異なる形状を容易に加工することができる半導体素子の作製方法を提供することにある。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、炭化水素系プラズマと酸素プラズマを開口部幅が変化する開口部を有するマスクが形成された半導体表面に照射して、半導体表面を異なる複数の深さにエッチングする半導体素子の作製方法であって、所定の流量の前記炭化水素系プラズマおよび前記酸素プラズマに対して、前記開口部幅の異なる領域毎に、前記半導体表面のエッチングが進行する第1の状態か、前記半導体表面に一様にポリマーが生成される第2の状態かのどちらか一方のみが発現するように前記開口部幅が設定されたマスクを前記半導体表面に形成する第1の工程と、前記所定の流量の前記炭化水素系プラズマおよび前記酸素プラズマを、前記マスクを有する半導体表面に照射する第2の工程とを有することを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の半導体素子の作製方法において、前記第1の工程において前記半導体表面に堆積した前記ポリマーを、酸素を有するプラズマ照射により除去する第3の工程をさらに有することを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の半導体素子の作製方法において、前記酸素プラズマが開口部内にマスク端から到達する距離を変化させ、前記開口部幅の異なる領域のうち少なくとも1つの領域において発現する前記状態を、前記第1の状態および前記第2の状態のいずれかに変化させるように、前記酸素プラズマの前記所定の流量を変化させる第4の工程をさらに有し、前記第4の工程の後に前記第2の工程をさらに行うことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の半導体素子の作製方法において、前記マスクが、前記半導体表面上に形成された第1のパターンを有する第1のマスク部と、前記第1のマスク部上に形成され、前記第1のマスク部のマスク厚よりも厚く、前記第1のパターンの開口部幅を画定する第2のパターンを有する第2のマスク部とからなることを特徴とする。
本発明は、半導体の構成原子の脱離による欠陥(V族原子空格子)の誘起または表面モフォロジーの劣化を生じさせずに、同一面内でエッチング深さが異なる形状の加工を容易にする効果を奏する。これにより、高速半導体光素子を提供することができる。
(a)〜(f)は、従来法による異なる深さのエッチングを施す場合のエッチング過程を示す図である。 (a)〜(c)は、基本的なエッチング過程を示す図である。 (a)〜(c)は、エッチング種と反応しないマスクを用いた場合のエッチング過程を示す図である。 (a)、(b)は、メタンプラズマを用いたエッチングを施した場合にマスクのない領域において起きる現象を示す図である。 (a)〜(c)は、メタンプラズマを用いたエッチングを施した場合にマスクに囲まれた領域において起きる現象を示す図である。 本発明の実施形態1において作製される同一面内で層厚が変化する導波路層の断面図である。 本発明の実施形態1において作製される同一面内で層厚が変化する導波路層を作製するために使用するマスクを示す図である。 (a)〜(e)は、本発明の実施形態1において作製される同一面内で層厚が変化する導波路層の作製工程を示す図である。 (a)は図8(b)の上面図であり、(b)〜(d)は図8(b)の開口部幅の異なる開口部毎の断面を示す。 (a)は本発明の実施形態2に係る層厚が変化する導波路構造をスポットサイズ変換部に用いた半導体レーザ素子の立体図であり、(b)はその断面図を示す図である。 本発明の実施形態3に係る回折格子を作製するためのマスクを示す図である。 (a)〜(e)は、本発明の実施形態3に係る回折格子の作製工程を示す図である。 本発明の実施形態3に係る回折格子を用いたDBR半導体レーザの構造を示す図である。 (a)は実施形態3に係る回折格子における回折格子の一端からの距離と結合係数Κとの関係を示す図であり、(b)実施形態3に係る回折格子を用いた場合と結合係数が80nm-1一定の回折格子を用いた場合の反射スペクトルを示す図である。 図11のマスク上のエッチング種の挙動を示す図である。 (a)は膜厚の薄いマスクを用いる場合のエッチング種の挙動を示す図であり、(b)は膜厚の厚いマスクを用いる場合におけるエッチング種の挙動を示す図である。 実施形態4において試料表面に形成するSiNX/SiO2マスクを示す図である。 (a)〜(d)は、実施形態4における回折格子形成に用いる面内で厚さの異なるマスクの作製工程を示す図である。 (a)〜(e)は、実施形態4に係る作製方法における回折格子の作製工程を示す図である。 本発明に用いることができるマスク形状を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
本発明においては、プラズマ状態のガスを用いるドライエッチングにおいてエッチングを進行させるために、水素の代わりに酸素を供給することを特徴とする。酸素は水素のように半導体の構成原子(上述のPやAsなど)の脱離を生じさせることはないので欠陥(V族原子空格子)の誘起または表面モフォロジーの劣化は生じない。従って、半導体の構成原子の脱離に起因する素子特性の劣化、それによる導波光の散乱などの問題は生じない。
反応について詳細を以下に説明する。
従来の水素プラズマを供給する場合は
CH4+H2+InP→In有機化合物+P水素化物
の反応に基づきエッチングが生じ、水素が不足すると余剰の炭化水素基を基にポリマーが生成されエッチングは止まる。選択エッチングにおいては、マスクのないInP表面では水素が不足してポリマーが生じてエッチングが進行せず、マスクの開口部のInP表面ではマスク上の水素プラズマが開口部に拡散することにより、開口部の水素プラズマが増加してエッチングが生じる。
水素プラズマの代わりに酸素プラズマを供給する場合には
CH4+O2+InP→In有機化合物+P水素化物+酸化炭素(CO、CO2など)
の反応に基づき、マスクを有さない広いInP表面に対する通常のエッチングにおいては、十分な量の酸素があれば余剰の炭化水素基は酸素と化合して炭化酸素になるのでポリマーは生成されず、一方、CH4のプラズマ分解から少量の水素プラズマが生じるが、広い面積のInP表面をエッチングするには水素プラズマ密度が不足するので、エッチングはほとんど生じない。
これに対し、選択エッチングにおいては、マスクのない広いInP表面ではO2が不足して酸化炭素(CO、CO2など)が生成されず炭化水素基が過剰に残留するためポリマーが生じる。一方、マスクの開口部のInP表面ではプラズマ照射によりチャージアップしたマスクに酸素プラズマ(主にイオン)が引き寄せられ、この酸素プラズマが開口部に拡散して炭化水素基と反応して酸化炭素(CO2など)が生成される。そこで、酸素プラズマと反応して酸化炭素が生成される分炭化水素基が減少するので、開口部ではポリマーの生成が抑制される。さらに、CH4のプラズマ分解から生じた少量の水素プラズマが開口部に拡散することにより、狭い開口部での水素プラズマ密度が増加するので、開口部ではInPのエッチングが生じる。
ここで酸素流量を増加すると、マスクのない広いInP表面では余剰の炭化水素基は酸素と化合して炭化酸素になるのでポリマーは生成されなくなる。一方、開口部の狭いInP表面では、酸素流量を増加する前と同様に、ポリマーの生成が抑制され、プラズマ分解から生じた少量の水素プラズマによりInPのエッチングが生じる。
さらに酸素流量を増加すると、マスクのない広いInP表面では余剰の炭化水素基は酸素と化合して炭化酸素になるのでやはりポリマーは生成されない。一方、開口部の狭いInP表面では、ポリマーの生成は抑制されるが、プラズマ分解から生じた少量の水素プラズマも酸素プラズマと反応して消費されるのでエッチングが生じない場合もあり得る。
(実施形態1)
図6に、本発明の実施形態1において作製される同一面内で層厚が変化する導波路層の断面図である。1800はn型InP、1801はInGaAsP(組成波長:1.2μm)導波路層、1802はInPクラッド層である。本実施形態の作製方法について以下に説明する。
図7に、本発明の実施形態1において作製される同一面内で層厚が変化する導波路層を作製するために使用するマスクを示す。まず、n型InP基板1800上に積層したInGaAsP(組成波長:1.2μm)1801表面に開口部幅1900が変化するマスクを形成する。ここで開口部の幅は以下に示すように決定する。開口部外部のマスク幅1901は40μmで一定である。導波路長1902は500μmである。
図8(a)〜(e)に、本発明の実施形態1において作製される同一面内で層厚が変化する導波路層の作製工程を示す。1800はn型InP、1801はInGaAsP(組成波長:1.2μm)導波路層である。表面に上述のSiO2マスクを形成する(図8(a))。この試料について、初めにメタンと酸素の混合ガスを用いた反応性イオンエッチング(RIE)をメタン流量40sccm、酸素流量5sccm、放電電力が100W、ガス圧力が40Paで施すと、幅が1.8μmの第1の開口部においてエッチングが進行し、第2の開口部(幅:3.7μm)と第3の開口部(幅:7.5μm)の表面はポリマーが生成され凹凸はほとんど生じない(図8(b))。図9(a)〜(d)に、図8(b)の上面図と開口部幅の異なる開口部毎の断面を示す。第2の開口部と第3の開口部においてほとんどの領域にポリマーが堆積するが、マスクとの境界部分付近ではエッチングが進行する。引き続き、酸素プラズマを酸素流量10sccm、ガス圧力10Pa、放電電力400Wで1分間照射すると、堆積したポリマーが除去される(図8(c))。
次に、メタン流量、放電電力、ガス圧力を一定にして、酸素流量を10sccmで施すと、幅が3.7μm以下の第1、第2の開口部においてエッチングが進行し、第3の開口部(幅:7.5μm)の表面はポリマーが生成され凹凸はほとんど生じない(図8(d))。引き続き、酸素プラズマを酸素流量10sccm、ガス圧力10Pa、放電電力400Wで1分間照射すると、堆積したポリマーが除去される。従って、幅が1.8μmの第1の開口部においては初めのRIEによるエッチングの後にさらに2度目のRIEによるエッチングが進行するので、第2の開口部の深さよりも深くなる。
次に、メタン流量、放電電力、ガス圧力を一定にして、酸素流量を20sccmで施すと、幅が7.5μm以下の第1、第2、第3の開口部においてエッチングが進行する(図8(e))。この結果、エッチング深さは第1、第2、第3の開口部の順に深くなる。さらに、エッチングされた表面の凹凸はほとんどない。
その後、表面上に有機金属気相成長法(MOVPE)によりInP層を積層することにより同一面内で層厚が変化する導波路構造が作製される。
本実施形態1において、3つの開口部幅を用いた深さが3段階変化するエッチングについて説明したが、より多数の開口部幅を用いて、その開口部幅に応じたプラズマ条件下でメタン/酸素RIEを施すことにより、より多段で深さが変化するエッチングを行うことができる。
(実施形態2)
図10(a)、(b)に、本発明の実施形態2に係る層厚が変化する導波路構造をスポットサイズ変換部に用いた半導体レーザ素子の立体図と断面図を示す。このレーザ素子は出射光部分にスポットサイズ変換部を有することを特徴とする。スポットサイズ変換部とは素子からの出射光の光ファイバに入射する効率(結合効率)を向上させるために発光ビーム径を広げるものである。このスポットサイズ変換部では導波層の厚みを徐々に薄くすることにより光分布をクラッド層に染み出させてスポットサイズを大きくする。
2800はn型InP基板、2801はn型InPバッファ層、2802は活性層、2803はスポットサイズ変換用InGaAsP(組成波長:1.2μm)ガイド層、2804はInGaAsP(組成波長:1.1μm)ガイド層、2805はp型InP埋込み層、2806はn型InP埋込み層、2807はp型InPクラッド層、2808はp型InGaAs(組成波長:1.65μm)コンタクト層、2809はSiO2層、2810はn型オーミック電極、2811はp型オーミック電極である。
活性層2802は、InGaAsP(組成波長:1.1μm)ガイド層、6層のInGaAsP歪量子井戸(歪量:0.8%)層と5層のInGaAsP(組成波長:1.1μm)障壁層の多重量子井戸層からなる活性層(発光波長:1.3μm)、InGaAsP(組成波長:1.1μm)ガイド層からなる。
このレーザ構造におけるスポットサイズ変換部の作製方法を説明する。活性層2802に隣接するスポットサイズ変換用InGaAsP(組成波長:1.2μm)ガイド層2803の表面に実施形態1と同様に開口部幅の異なる複数の開口部を有するSiO2マスクを形成する。このマスクは、活性層2802との境界側の開口部幅が広く出射端側の開口部幅が狭い形状を有する。同時に活性層表面は全面マスクで覆われている。
この試料について実施形態1で示すドライエッチングを施すと、エッチング深さは活性層の境界側で浅く出射端側で深くなる。次に、InPクラッド層を積層した後に、メサ形成用ストライプマスクを形成してメサ構造に加工することによりスポットサイズ変換部が形成される。この構造について、pn構造埋め込み層の成長、クラッド層とコンタクト層の成長後に、電極形成することにより本実施形態2の半導体レーザ素子の構造が作製される。
このように、本発明を用いれば、簡易に層厚が変化する導波路層(スポットサイズ変換部)を作製することができる。作製された素子は導波路層(スポットサイズ変換部)での光損失が低減され、室温におけるしきい値電流が6.7mA、効率が0.42W/Aである良好な特性を示す。
(実施形態3)
図11に、本発明の実施形態3に係る回折格子を作製するためのマスクを示す。マスクの開口部幅(回折格子部分)2010は実施形態1と同様に設定する。回折格子外部2011の幅は一定である。このマスクを用いて実施形態1と同様に酸素流量を変化させながらエッチングを施すことにより、深さが変化する回折格子が作製できる。
図12(a)〜(e)に、本発明の実施形態3に係る回折格子の作製工程を示す。図11に示すマスク上からメタンと酸素の混合ガスを用いたRIEをメタン流量40sccm、酸素流量5sccm、ガス圧力が40Pa、放電電力が100Wで施す(図12(a))。すると、幅が1.8μmの開口部2001においては、ポリマーが堆積することなくエッチングが進行する。一方、幅が1.8μmより広い開口部2002、2003においては、ポリマーが堆積してエッチングが進行しない(図12(b))。引き続き、酸素プラズマを酸素流量10sccm、ガス圧力10Pa、放電電力400Wで1分間照射すると、堆積したポリマーが除去される(図12(c))。
次に、酸素流量を変化させた条件(酸素流量が10sccm)でRIEを施すと、幅が3.7μm以下の開口部2001、2002においては、ポリマーが堆積することなくエッチングが進行する。一方、幅が7.5μmの開口部2003においては、ポリマー2041が堆積してエッチングが進行しない(図12(d))。従って、幅が1.8μm以下の開口部2001においては初めのRIEによるエッチングの後にさらに2度目のRIEによるエッチングが進行するので、その深さは第2の開口部2002の深さよりも深くなる。
引き続き酸素プラズマを照射によるポリマーの除去の後に、圧力を変化させてRIE、酸素プラズマ照射を交互に繰り返すことにより、深さの異なる回折格子を形成することができる(図12(e))。このとき、その後、マスク除去、メサ構造加工後に、この回折格子上に有機金属気相成長法(MOVPE)により積層することにより図13に示す素子構造が作製される。
本実施形態3において、3つの開口部幅を用いた深さが3段階変化するエッチングについて説明したが、より多数の開口部幅を用いて、その開口部幅に応じたプラズマ条件下でメタン/酸素RIEを施すことにより、より多段で深さが変化するエッチングを行うことができる。
図13に、本発明の実施形態3に係る回折格子を用いたDBR半導体レーザの構造を示す。本実施形態3の方法により作製された深さの異なる回折格子を有する試料表面のSiO2マスク除去後、この回折格子上に有機金属気相成長法(MOVPE)により積層することにより、図13に示す深さの変化する回折格子を用いたDBR半導体レーザ構造が作製される。
150はn型InP基板、151はn型InPバッファ層、152は回折格子、153はInGaAsP(組成波長:1.1μm)ガイド層、154は8層のInGaAsP歪量子井戸(歪量:1.0%)層と5層のInGaAsP(組成波長:1.3μm)障壁層の多重量子井戸層からなる活性層(発光波長:1.55μm、活性層長:400μm)、155はDBR回折格子領域InGaAsP(組成波長:1.4μm)ガイド層(回折格子長は活性層の前後それぞれ400μm)、158はInGaAsP(組成波長:1.3μm)ガイド層、157はp型InPクラッド層、158はp型InGaAs(組成波長:1.85μm)コンタクト層、1591はn型オーミック電極、1592はp型オーミック電極である。
素子の発振波長は1.55μmであり、素子の長さは1500μmである。回折格子152のピッチ(周期)は240nm(凸部:120nm、凹部:120nm)であり、深さは素子両端面で浅くなっており5nm、素子中央部で深くなっており30nmである。
図14(a)、(b)に、図13に示すレーザにおいて実施形態3に係る回折格子により得られる反射特性を示す。図14(a)は、この実施形態3に係る回折格子における回折格子の一端からの距離と結合係数Κとの関係を示す。回折格子の深さが素子両端部で5nm、中央部で30nmとなるように変化させることにより、結合係数Κは素子両端部で5cm-1、中央部で80cm-1と変化する。
図14(b)のαにこの回折格子を用いた場合の反射スペクトルを示す。比較のため、図14(b)のβに結合係数が80nm-1一定の回折格子を用いた場合の反射スペクトルを示す。回折格子の深さ、すなわち、結合係数を変化させることにより反射スペクトルのサイドモードが抑制されることがわかる。このことは、この回折格子を用いたDBRレーザを動作させたときの発振スペクトルにおけるサイドモードが抑制されることを示唆する。
このように、本実施形態を用いれば、簡易に深さ(結合係数)が変化する回折格子の作製することができる。作製された素子は回折格子における表面の凹凸が抑制されるため、光損失が低減され、設計通りにサイドモードが抑制された特性を示す。
(実施形態4)
実施形態4として面内で深さが変化する回折格子の作製方法を示す。本実施形態4では格子状マスクの厚さと開口部の長手方向の開口部幅を決める開口部幅調整マスクの厚さとが異なることを特徴とする。
図15に、図11のマスク上のエッチング種の動きを示す。実施形態3で使用したマスクを用いて回折格子を作製する場合、図15に示すように開口部幅調整マスク82上に飛来した酸素84だけでなく、格子状マスク81上に飛来した酸素83もエッチングに影響を与える。そのため、回折格子のエッチング形状の制御が困難になる。
次に本実施形態4に係る格子状マスクの厚さと開口部の長手方向の開口部幅を決めるマスクの厚さの異なるマスクを半導体表面上に形成してドライエッチングを行った場合について説明する。図16(a)、(b)に、膜厚の薄いマスクを用いる場合と膜厚の厚いマスクを用いる場合における酸素プラズマの挙動を示す。
膜厚の薄いマスク1011を用いた場合(図16(a))には、プラズマ照射時のマスクのチャージアップ量が小さいので、マスクに誘引される酸素プラズマ1012は少ない。従って、酸素プラズマと炭化水素基の反応により生成される酸化炭素は少なく、炭化水素基は減少しないのでポリマーの生成は抑制されない。
一方、膜厚の厚いマスク1021を用いる場合(図16(b))には、プラズマ照射時のマスクのチャージアップ量が膜厚の厚い分増加するので、マスクに誘引される酸素プラズマも増加する。その結果、酸素プラズマと炭化水素基が反応して酸化炭素が生成され炭化水素基が減少するので、ポリマーの生成は抑制される。従って、炭化水素基から分解された少量の水素プラズマによってエッチングが生じる。
そこで、開口部幅調整マスク82の厚さを格子状マスク81の厚さに比べて厚くすれば、マスク厚の厚い開口部幅調整マスク82上からの酸素の寄与が大きく、マスク厚の薄い格子状マスク81上からの酸素の寄与を小さくできる。従って、開口部幅の狭い領域では、膜厚の薄い格子状マスク81から開口部への酸素プラズマの供給はほとんど無いが、膜厚の厚いマスク開口部幅調整82上から拡散して開口部へ供給される酸素プラズマは、開口部中央まで到達してポリマーの生成の抑制に寄与するので、開口部中央付近を含めた開口部全体でエッチング速度が速くなる。
一方、開口部幅の広い領域では、膜厚の薄い格子状マスク81から開口部への酸素プラズマの供給はほとんど無く、膜厚の厚い開口部幅調整マスク82上から拡散して開口部へ供給される酸素プラズマも開口部中央まで到達しないので、開口部中央付近ではエッチング速度は遅くなる。すなわち、エッチング深さに関しては、開口部幅調整マスク82が支配的である。
このようなことから、このようなマスクを用いれば、膜厚の薄い格子状マスク81から開口部への酸素プラズマの供給の影響を抑制して、開口部中央付近でのエッチング深さを開口部幅の狭い領域では深く、開口部幅の広い領域では浅くすることができる。
図17に、本実施形態4において試料表面に形成するSiNX/SiO2マスクを示す。SiNXで形成される格子状マスク1910の厚さが20nm、回折格子の長さ1912が500μm、格子幅1913が変化しており素子中央部から素子両端に向かって1.8、3.7、7.5μmである。また、ピッチ(周期)1914は240nm(SiO2部:120nm、窓部:120nm)である。一方、SiO2で形成される開口部幅調整マスク1911の厚さが1μm、幅1915は20μmで一定である。
図18(a)〜(d)に、本実施形態4における回折格子形成に用いる面内で厚さの異なるマスクの作製工程を示す。初めに、InP基板1310上のInPクラッド層1311の表面に30nm厚の酸化シリコン(SiO2)膜を形成する。SiO2膜上にレジストを塗布した後に電子ビーム露光法により回折格子作製マスク用のレジストパターンを作製する。レジストパターンをマスクとしてフッ化炭素系(CF4、C28など)を用いた反応性イオンエッチング(Reactive Ion Etching, RIE)によってSiO2膜を加工することにより、レジストパターンをSiO2膜に転写する。レジストパターンを除去することにより、InP上に回折格子部分作製用のSiO2マスク1311が形成される(図18(a))。
次に、上述の回折格子部分SiO2マスクを有するInP表面上に1μm厚の窒化シリコン(SiNX)膜1321を形成する(図18(b))。SiNX膜上にレジストを塗布した後に開口部幅調整マスク用のレジストパターン1331を作製する(図18(c))。このレジストパターンは電子ビーム露光だけでなく通常のフォトリソグラフィによるレジスト露光により形成できる。レジストパターン1331をマスクとしてフッ化硫黄系ガス(SF8など)を用いたRIEによってSiNX膜を加工することにより、レジストパターンをSiNX膜1341に転写する(図18(d))。このとき、回折格子部分SiO2マスクはフッ化硫黄系ガス(SF8など)に耐性を有するのでエッチングされずに残る。この結果、レジストパターン1331を除去することにより、InP上に格子状部分と開口部幅調整部分で厚さの異なるマスクが形成される(図18(d))。
図19(a)〜(e)に、本実施形態4に係る作製方法における回折格子の作製工程を示す。InP200表面に上述のマスクを形成する(図19(a))。ここで開口部2001、2002、2003の幅はそれぞれ1.8、3.7、7.5μmとする。以下に説明する一連のエッチング過程において、マスク厚の厚い開口部幅調整マスク上からのメタン・酸素プラズマの寄与が大きく、マスク厚の薄い格子状マスク上からのメタン・酸素プラズマの寄与は小さい。
初めにメタンと酸素の混合ガスを用いたRIEをメタン流量40sccm、酸素流量2sccm、放電電力が100W、ガス圧力が40Paで施すと、幅が1.8μmの開口部2001においては、マスク上から酸素の供給が十分あるのでポリマーの堆積が抑制されてエッチングが進行する。一方、幅が1.8μmより広い開口部2002、2003においては、マスク上から酸素の供給が不足するので、ポリマー2021が堆積してエッチングが進行しない(図19(b))。
次いで、酸素プラズマを酸素流量10sccm、ガス圧力10Pa、放電電力400Wで1分間照射すると、堆積したポリマーが除去される(図19(c))。次に、酸素流量を増加させた条件(メタン流量40sccm、酸素流量5ccm、ガス圧力が10Pa、放電電力が100W)でRIEを施すと、幅が3.7μm以下の開口部2001、2002においては、酸素の供給が増加するのでポリマーが堆積することなくエッチングが進行する。
一方、幅が7.5μmの開口部2003においては、マスク上から酸素の供給が不足するので、ポリマー2041が堆積してエッチングが進行しない(図19(d))。従って、幅が1.8μmの開口部2001においては初めのRIEによるエッチングの後にさらに2度目のRIEによるエッチングが進行するので、その深さは幅が開口部2002の深さよりも深くなる。引き続き、酸素プラズマの照射によるポリマーの除去と、その後の圧力を変化させたRIE、酸素プラズマ照射とを交互に繰り返すことにより、深さの異なる回折格子を形成することができる(図19(e))。その後、マスクを除去してメサ構造加工を行い、その後、この回折格子上に有機金属気相成長法(MOVPE)により積層することにより図13に示す素子構造が作製される。
本実施形態4において、3つの開口部幅を用いた深さが3段階に変化するエッチングについて説明したが、より多数の開口部幅を用いて、その開口部幅に応じたプラズマ条件下でメタン/酸素RIEを施すことにより、より多段で深さが変化するエッチングを行うことができる。このように作製された回折格子は実施形態3と同様の特性を有する。
以上のように、本実施形態4を用いれば、簡易に深さ(結合係数)が変化する回折格子の作製することができる。作製された素子は回折格子における表面の凹凸が抑制されるため、光損失が低減され、設計通りにサイドモードが抑制された特性を示す。
本発明において、回折格子の開口部の両端部にはマスク上で反応に寄与しなかった酸素プラズマが流入する。この流入した酸素プラズマ分だけポリマーの生成が抑制されてエッチングが進行する。従って、ポリマーが堆積する開口部においても両端の一部分のみでエッチングが進行する。このように、開口部全域において深さが均一にならないという問題が生じる場合がある。しかしながら、実際のデバイスにおいてはメサ構造が採用されるため、開口部の両端部はメサ形成時に切り落とされるので、実際のデバイス作製上における問題とはならない。
本発明ではマスクにおける開口部の外部のマスク幅を一定としたが、開口部に拡散する酸素プラズマがマスク上を拡散する距離が無視できる程度の長さ(幅)であればマスク幅は一定である必要はない。例えば、図20に示すような形状でもよい。
本発明では、回折格子の深さを5−30nmに設定したが、この深さに限られることはなく素子内で回折格子の深さが一定でなく変化していれば同様の効果が得られる。この際、回折格子の深さが素子長方向に対称である必要もない。この深さに対応して変化する結合係数も5−80cm-1に設定したが、この値に限られることはない。
また、本発明では素子用半導体結晶として化合物半導体InP結晶を用いたが、GaAs、SiGeなどの化合物半導体結晶やInGaAsP、AlGaInAs、InGaN、GaInNAs、AlGaSbなどの混晶結晶を用いても可能である。また、本発明による回折格子を用いた装置が対応するレーザ光の波長として1.55μmを用いたが、InGaAsP結晶の組成などの構造、回折格子のピッチ(周期)を変えることにより波長が1.0μmから1.7μmまでの長波長帯にも対応でき、活性層に他の材料(InGaAlN、AlGaInP、AlGaSbなど)を用いることにより波長が1.0μm未満の短波長帯や1.7μm以上の長波長帯にも対応できる。また、活性層における多重量子井戸構造には、8層、5nm厚のInGaAsP歪量子井戸層(歪量:1.0%)、5層、10nm厚のInGaAsP障壁層(組成波長:1.1μm)を用いたが、歪量、層数、層厚、結晶組成などの構造因子は変化させてもかまわない。
また、本発明では、回折格子等の半導体の加工のためのドライエッチングにおいて、エッチングガスとしてメタンを用いたが、エタン等の他の炭化水素系ガスを用いても構わない。また、エッチングガスとして混合ガスを用いる際の希釈ガスには酸素ガスだけではなく酸素ガスと共に水素、窒素やアルゴンを用いても構わない。
また、ポリマーを除去するために酸素プラズマを照射したが、酸素を含むプラズマでもよい。例えば、酸素と窒素、アルゴン等不活性ガスとの混合ガス、酸素と水素の混合ガス等でもよい。
また、ドライエッチング法にRIBE、RIE法を用いたが、イオンビームアシストエッチングなどを用いても加工できる。レジストパターン作製には電子ビーム露光法以外にも干渉露光法を用いることができる。エッチングの際に半導体表面に形成するマスクには酸化シリコン(SiO2)を用いたが、窒化シリコン、酸化チタンなどの誘電体や、金やチタンなどの金属を用いることもできる。
81、82 マスク
83、84 エッチング種
150 n型InP基板
151 n型InPバッファ層
152 回折格子
153 InGaAsP(組成波長:1.1μm)ガイド層
154 活性層(発光波長:1.55μm、活性層長:400μm)
155 DBR回折格子領域InGaAsP(組成波長:1.4μm)ガイド層
158 InGaAsP(組成波長:1.3μm)ガイド層
157 p型InPクラッド層
158 p型InGaAs(組成波長:1.85μm)コンタクト層
1591 n型オーミック電極
1592 p型オーミック電極
411、511 半導体
412、512 エッチング種
1010 半導体
1011、1021 マスク
1012 エッチング種
1110 試料
513、1120 マスク
1310 InP基板
1311 InPクラッド層
1321、1341 窒化シリコン(SiNX)膜
1331 レジストパターン
1800、2800 n型InP基板
1801 InGaAsP(組成波長:1.2μm)導波路層
1802 InPクラッド層
1900、1913、2010 開口部幅
1901、1915、2011 マスク幅
1902 導波路長
1911 マスク
1912 回折格子の長さ
1914 ピッチ
2001、2002、2003 開口部
2801 n型InPバッファ層
2802 活性層
2803 スポットサイズ変換用InGaAsP(組成波長:1.2μm)ガイド層
2804 InGaAsP(組成波長:1.1μm)ガイド層
2805 p型InP埋込み層
2806 n型InP埋込み層
2807 p型InPクラッド層
2808 p型InGaAs(組成波長:1.65μm)コンタクト層
2809 SiO2
2810 n型オーミック電極
2811 p型オーミック電極

Claims (4)

  1. 炭化水素系プラズマと酸素プラズマを開口部幅が変化する開口部を有するマスクが形成された半導体表面に照射して、半導体表面を異なる複数の深さにエッチングする半導体素子の作製方法であって、
    所定の流量の前記炭化水素系プラズマおよび前記酸素プラズマに対して、前記開口部幅の異なる領域毎に、前記半導体表面のエッチングが進行する第1の状態か、前記半導体表面に一様にポリマーが生成される第2の状態かのどちらか一方のみが発現するように前記開口部幅が設定されたマスクを前記半導体表面に形成する第1の工程と、
    前記所定の流量の前記炭化水素系プラズマおよび前記酸素プラズマを、前記マスクを有する半導体表面に照射する第2の工程と
    を有することを特徴とする半導体素子の作製方法。
  2. 前記第1の工程において前記半導体表面に堆積した前記ポリマーを、酸素を有するプラズマ照射により除去する第3の工程をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の半導体素子の作製方法。
  3. 前記酸素プラズマが開口部内にマスク端から到達する距離を変化させ、前記開口部幅の異なる領域のうち少なくとも1つの領域において発現する前記状態を、前記第1の状態および前記第2の状態のいずれかに変化させるように、前記酸素プラズマの前記所定の流量を変化させる第4の工程をさらに有し、
    前記第4の工程の後に前記第2の工程をさらに行うことを特徴とする請求項2に記載の半導体素子の作製方法。
  4. 前記マスクが、
    前記半導体表面上に形成された第1のパターンを有する第1のマスク部と、
    前記第1のマスク部上に形成され、前記第1のマスク部のマスク厚よりも厚く、前記第1のパターンの開口部幅を画定する第2のパターンを有する第2のマスク部と
    からなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の半導体素子の作製方法。
JP2010281000A 2010-12-16 2010-12-16 半導体素子の作製方法 Active JP5551575B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010281000A JP5551575B2 (ja) 2010-12-16 2010-12-16 半導体素子の作製方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010281000A JP5551575B2 (ja) 2010-12-16 2010-12-16 半導体素子の作製方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012129422A true JP2012129422A (ja) 2012-07-05
JP5551575B2 JP5551575B2 (ja) 2014-07-16

Family

ID=46646141

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010281000A Active JP5551575B2 (ja) 2010-12-16 2010-12-16 半導体素子の作製方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5551575B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021089966A (ja) * 2019-12-04 2021-06-10 浜松ホトニクス株式会社 半導体発光素子

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05275387A (ja) * 1992-03-25 1993-10-22 Fujitsu Ltd 半導体装置の製造方法
JP2004247710A (ja) * 2003-01-20 2004-09-02 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 半導体素子の作製方法及び半導体素子
JP2006054317A (ja) * 2004-08-11 2006-02-23 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 半導体素子の作製方法及び半導体素子

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05275387A (ja) * 1992-03-25 1993-10-22 Fujitsu Ltd 半導体装置の製造方法
JP2004247710A (ja) * 2003-01-20 2004-09-02 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 半導体素子の作製方法及び半導体素子
JP2006054317A (ja) * 2004-08-11 2006-02-23 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 半導体素子の作製方法及び半導体素子

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021089966A (ja) * 2019-12-04 2021-06-10 浜松ホトニクス株式会社 半導体発光素子
JP7314037B2 (ja) 2019-12-04 2023-07-25 浜松ホトニクス株式会社 半導体発光素子

Also Published As

Publication number Publication date
JP5551575B2 (ja) 2014-07-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN102017064B (zh) 半导体掩埋型光栅制造方法
KR20040035729A (ko) GaAs계 레이저에 대한 방법 및 GaAs계 레이저
JP5254174B2 (ja) 半導体表面におけるパターンの作製方法
JP2007299796A (ja) 半導体発光素子の製造方法
JP2012054367A (ja) 半導体素子およびその作製方法
JP5551575B2 (ja) 半導体素子の作製方法
JP4007609B2 (ja) 半導体素子の作製方法
Nunoya et al. GaInAsP/InP multiple-layered quantum-wire lasers fabricated by CH4/H2 reactive-ion etching
EP0363547B1 (en) Method for etching mirror facets of III-V semiconductor structures
JP4054325B2 (ja) 半導体素子の作製方法及び半導体素子
CN107221838B (zh) 改善边模抑制比的激光器芯片及其制造方法
JP4537549B2 (ja) 化合物半導体装置の製造方法
JP2004247710A (ja) 半導体素子の作製方法及び半導体素子
JP5681016B2 (ja) 半導体素子の作製方法
JP3971484B2 (ja) 半導体レーザ装置
JP2012124387A (ja) 半導体素子の作製方法
JP2011238878A (ja) 半導体素子の作製方法
JP2012199309A (ja) 半導体素子の作製方法
JP2012160516A (ja) 半導体素子の作製方法
JP5254266B2 (ja) 半導体表面におけるパターンの作製方法
JP2011211162A (ja) 半導体素子の作製方法
JP2012186406A (ja) 半導体素子の作製方法
JP2012230985A (ja) 半導体素子の作製方法
JP2012199310A (ja) 半導体素子の作製方法
JP2011071282A (ja) 半導体光素子の作製方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130207

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20131002

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140107

RD13 Notification of appointment of power of sub attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7433

Effective date: 20140218

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20140218

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140310

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140520

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140522

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5551575

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150