JP2012127495A - 保温構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 直管部以外の配管部分及び支持部材によって支持される配管部分において、配管の腐食を防止する新規な保温構造を提供することにある。
【解決手段】 保温構造10は、曲管部11を保護する外装材12の内面に断熱性・撥水性・非吸水性を備えた上記薄型の保温材13を有する。そして、保温材13は曲管部11に非接触である。これによって、保温構造10内部への雨水の浸入を防止して配管(曲管部)の腐食を防止するとともに、仮に保温構造10内部へ雨水が浸入しても、保温材13が曲管部に非接触であることで、配管表面に付着した雨水が蒸発または滴下し、貫通孔を通じて排出されることで、配管の腐食を防止する。
【選択図】 図1−2

Description

本願発明は、保温構造に関し、特に、保温構造における配管の腐食防止に関するものである。
従来、例えば、特許文献1には、配管の外周を保温材で覆い、さらに当該保温材の外周を金属板からなる保護カバーで覆うことが記載されている。
特開平8−19830号公報
しかしながら、上記従来技術においては、例えば、雨水によって保護カバーの継ぎ目から水が浸入した場合には、保温材が水を含み、その結果、保温材によって配管が腐食することがあった。そして、配管の腐食によって、配管から流体物の漏洩等が発生し、「プラントの操業停止」や「災害の発生」といった重大な問題に発展する危険性を備えている。
本願発明は、上記課題を解決するために、配管の腐食を防止する新規な保温構造の提供を目的として開発されたものである。
本願発明の第1の発明は、直管部以外の配管部分及び支持部材によって支持される配管部分の保温構造であって、当該配管部分を保護する外装材の内面に断熱性・撥水性・非吸水性を備えた薄型の保温材を有するとともに、当該保温材及び外装材を貫通する貫通孔を有し、当該保温材は当該配管部分に非接触であることを特徴とするものである。
ここで、「直管部以外の配管部分」とは、曲管(エルボ管)やバルブ・フランジ・T字管等のフィッティング類などを意味する。
また、「支持部材によって支持される配管部分」とは、スライド・Uボルト・吊りハンガー等の支持部材(サポート部材)によって支持される配管部分(直管部も含む)を意味する。
第2の発明は、当該配管部分の保温材が、これに隣接する保温材との間に間仕切を設けたことを特徴とする同保温構造である。
第3の発明は、当該配管部分の保温材が、エアロゲルが充填された繊維体であることを特徴とする同保温構造である。
第4の発明は、当該配管部分の外装材が、これに隣接する外装材とほぼ同じ外径で(段差無く)連接することを特徴とする同保温構造である。
第5の発明は、当該配管部分の外装材が、流入した雨水等の水及び水蒸気を排出するための貫通孔を形成したことを特徴とする同保温構造である。
上記する本願発明によれば、以下のような効果を有する。
(1)直管部以外の配管部分及び支持部材によって支持される配管部分は、保温構造内部に雨水の浸入しやすい部分ではあるが、当該配管部分を保護する外装材の内面に断熱性・撥水性・非吸水性を備えた薄型の保温材を有するとともに、当該保温材は当該配管部分に非接触であることで、配管の腐食を防止できる。すなわち、当該配管部分を保護する外装材の内面に断熱性・撥水性・非吸水性を備えた薄型の保温材を有することで、まずは保温構造内部への雨水の浸入を防止する。次に、仮に保温構造内部へ雨水が浸入しても、当該保温材が当該配管部分に非接触であることで、配管表面に付着した雨水が蒸発し、その水蒸気と水分が貫通孔を通じて外部に排出されることで、確実に配管の腐食を防止する。
(2)当該配管部分の保温材が、これに隣接する保温材との間に間仕切を設けたことで、仮に当該配管部分の保温構造内部へ雨水が浸入しても、隣接する保温材にまで水が浸透することを防止できる。その結果、隣接する保温材に被覆された配管の腐食を防止できる。
(3)当該配管部分の保温材が、エアロゲルが充填された繊維体であることで、配管腐食防止のために、優れた断熱性・撥水性・非吸水性を備えた薄型の保温材を提供できる。
(4)当該保温材が当該配管部分に非接触であって、当該配管部分の外装材が、これに隣接する直管部の外装材とほぼ同じ外径で(段差無く)連接することで、保温構造を大型化することなくコンパクトにできる。その結果、作業効率の向上やコスト削減につながる。
(5)当該配管部分の外装材及び保温材が、保温構造内に浸入した雨水等の水及び水蒸気を逃がすための貫通孔を形成したことで、当該配管部分の保温構造内部で発生した水蒸気は、水と共に貫通孔を通じて保温構造外へ排出される。その結果、保温構造内部の湿度が低くなり(乾燥し)、配管の腐食を効果的に防止できる。
本願発明の第1実施形態を示す説明図(1)。 本願発明の第1実施形態を示す説明図(2)。 本願発明の第2実施形態を示す説明図(1)。 本願発明の第2実施形態を示す説明図(2)。 本願発明の第3実施形態を示す説明図(1)。 本願発明の第3実施形態を示す説明図(2)。 本願発明の第4実施形態を示す説明図。 本願発明の第5実施形態を示す説明図。 本願発明の第6実施形態を示す説明図。 本願発明の第7実施形態を示す説明図。 本願発明の第8実施形態を示す説明図。 本願発明の第9実施形態を示す説明図。 本願発明の第10実施形態を示す説明図。 本願発明の第11実施形態を示す説明図。 本願発明の第12実施形態を示す説明図。 本願発明の第13実施形態を示す説明図。 本願発明の第14実施形態を示す説明図。 本願発明の第15実施形態を示す説明図。
本願発明の保温構造に係る実施形態を図面に基づいて説明する。
まずは、本実施形態において使用する保温材について説明する。この保温材は、断熱性・撥水性・非吸水性を備えた薄型の保温材である。例えば、エアロゲルが充填された繊維体(以下、「エアロゲル繊維体」という。)を好ましく用いることができる。
このエアロゲル繊維体は、繊維基材にエアロゲルを充填することにより製造することのできる断熱性の構造体である。具体的に、エアロゲル繊維体は、例えば、繊維基材の繊維間にエアロゲルの原料を含浸し、次いで、当該エアロゲルの原料が含浸された繊維基材を超臨界乾燥することにより製造することができる。
エアロゲル繊維体を構成する繊維基材としては、無機繊維又は有機繊維の織布又は不織布を用いることができる。繊維基材として、繊維が不規則に絡み合った不織布を用いることにより、繊維間にエアロゲルをより効果的に保持することができる。
また、繊維基材を構成する繊維としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維等の樹脂繊維、炭素繊維、ガラス繊維やアルミナ繊維等の無機繊維を用いることができる。
繊維基材に充填されるエアロゲルとしては、無機材料からなるエアロゲル(無機エアロゲル)又は有機材料からなるエアロゲル(有機エアロゲル)を用いることができる。無機エアロゲルを用いることにより、エアロゲル繊維体の耐熱性を効果的に高めることができる。
無機エアロゲルとしては、例えば、シリカエアロゲルやアルミナエアロゲルを用いることができる。中でも、シリカエアロゲルを用いることにより、エアロゲル繊維体の断熱性を効果的に高めることができる。
また、この保温材としては、より断熱性の高いものが好ましい。具体的に、ASTM C177に準拠した方法で測定される保温材の25℃における熱伝導率は、例えば、0.05W/(m・K)以下であることが好ましく、0.02W/(m・K)以下であることがより好ましい。
すなわち、例えば、その熱伝導率が上記の範囲であるエアロゲル繊維体を保温材として好ましく用いることができる。なお、エアロゲル繊維体の繊維間の空隙を埋めるエアロゲルは、当該エアロゲル内の微細孔により、当該エアロゲル繊維体の内部における空気の対流を効果的に防止することができる。このため、エアロゲル繊維体は、優れた断熱性を有することができる。
また、ASTM E96(Procedure B)に準拠した方法で測定される保温材の水蒸気透過性は、例えば、600ng/(Pa・S・m2)以上であることが好ましく、1500ng/(Pa・S・m2)以上であることがより好ましい。
また、ASTM C1104に準拠した方法で測定される保温材の水中浸漬後の吸水率は、例えば、10重量%以下であることが好ましく、4重量%以下であることがより好ましい。また、ASTM C1511に準拠した方法で測定される保温材の撥水性は、例えば、5g重量減以下であることが好ましく、3g重量減以下であることがより好ましい。
すなわち、この保温材としては、例えば、上記の範囲の水蒸気透過性に加えて、上記の範囲の吸水率又は撥水性の両方または一方をさらに備えたエアロゲル繊維体を好ましく用いることができる。なお、エアロゲル繊維体は、上述したようなエアロゲル内の微細孔により、優れた断熱性に加えて、上記のような水蒸気透過性と非透水性と非吸水性とを兼ね備えることができる。
また、この保温材としてエアロゲル繊維体を用いる場合、当該エアロゲル繊維体の嵩密度は、例えば、100〜300kg/m3の範囲とすることが好ましく、150〜200kg/m3の範囲とすることがより好ましい。嵩密度が上記の範囲であるエアロゲル繊維体を用いることで、本保温構造の軽量化を図ることができる。
さらに、この保温材は、適度な可撓性を有することが好ましい。すなわち、保温材としては、外装材の内面に沿って巻き付けることのできる柔軟性を備えたシート状体を用いることができる。
具体的に、例えば、不織布である繊維基材にエアロゲルが充填されてなるエアロゲル繊維体のシートを好ましく用いることができる。この場合、エアロゲル繊維体の厚さは、配管内を流れる流体の温度などによって好ましい厚さは変わるが、一般的な例として3〜20mmの範囲であることが好ましく、5〜10mmの範囲であることがより好ましい。
次に、図1−1及び図1−2に示す本願発明の第1実施形態を説明する。
第1実施形態は、ひじ継ぎ加工された曲管部(エルボ部)の保温構造10である(図1−1は右肩下がりの曲管部、図1−2は左肩上がりの曲管部)。保温構造10は、曲管部11を保護する外装材12の内面に断熱性・撥水性・非吸水性断熱性・撥水性・非吸水性を備えた上記薄型の保温材13を有する。そして、保温材13は曲管部11に非接触である。これによって、保温構造10内部への雨水の浸入を防止して配管(曲管部)の腐食を防止するとともに、仮に保温構造10内部へ雨水が浸入しても、保温材13が曲管部に非接触であることで、配管表面に付着した雨水が蒸発し、配管の腐食を防止する。なお、外装材12及び保温材13に代えて、エアロゲル繊維体を耐熱性のある無機繊維クロスからなる外被材で被覆した「ふとん状断熱材」を使用してもよい(その他の実施形態においても同じである)。
さらに、外装材12及び保温材13に貫通孔14を有することで、保温構造10内部に浸入した水及び水蒸気を効率的に排出することによって、さらに配管の腐蝕を防止することができる。また、保温材13が、これに隣接する保温材19との間に間仕切15を設けることで、仮に曲管部11の保温構造10内部へ雨水が浸入しても、隣接する保温材19にまで水が浸透することを防止できる。その結果、隣接する保温材19に被覆された配管の腐食を防止できる。ここで、間仕切15に同じ保温材13bを取り付けることで、配管の腐食防止をより確実なものにできる。
図2−1及び図2−2に示す本願発明の第2実施形態を説明する。
第2実施形態は、えび継ぎ加工された曲管部(エルボ部)の保温構造20である(図2−1は右肩下がりの曲管部、図2−2は左肩上がりの曲管部)。保温構造20は、曲管部21を保護する外装材22の内面に断熱性・撥水性・非吸水性断熱性・撥水性・非吸水性を備えた上記薄型の保温材23を有する。そして、保温材23は曲管部21に非接触である。これによって、保温構造20内部への雨水の浸入を防止して配管(曲管部)の腐食を防止するとともに、仮に保温構造20内部へ雨水が浸入しても、保温材23が曲管部に非接触であることで、配管表面に付着した雨水が蒸発し、配管の腐食を防止する。
さらに、外装材22及び保温材23に貫通孔24を有することで、保温構造20内部に浸入した水及び水蒸気を効率的に排出することによって、さらに配管の腐蝕を防止することができる。また、保温材23が、これに隣接する保温材29との間に間仕切25を設けることで、仮に曲管部21の保温構造20内部へ雨水が浸入しても、隣接する保温材29にまで水が浸透することを防止できる。その結果、隣接する保温材29に被覆された配管の腐食を防止できる。ここで、間仕切25に同じ保温材23bを取り付けることで、配管の腐食防止をより確実なものにできる。
図3−1及び図3−2に示す本願発明の第3実施形態を説明する。
第3実施形態は、ノンボンネットタイプのバルブ部の保温構造30である(図3−1は保温材33が隣接する保温材39の上に乗るタイプ、図3−2は保温材33が隣接する保温材39よりも内側に入り込むタイプ=外装材32が隣接部と略フラットに取り付くタイプ)。保温構造30は、バルブ部31を保護する外装材32の内面に断熱性・撥水性・非吸水性を備えた上記薄型の保温材33を有する。そして、保温材33はバルブに接続された配管38と非接触である。これによって、保温構造30内部への雨水の浸入を防止して当該配管38の腐食を防止するとともに、仮に保温構造30内部へ雨水が浸入しても、保温材33が当該配管38に非接触であることで、配管表面に付着した雨水が蒸発し、配管38の腐食を防止する。
また、外装材32及び保温材33には、保温構造内部に浸入した水及び水蒸気を逃がすための貫通孔34を形成する。これにより、浸入した雨水等の水及び水蒸気が保温構造30外へ排出される。その結果、保温構造30内部の湿度が低くなり(乾燥し)、配管38の腐食を効果的に防止できる。さらに、隣接する保温材39との間に間仕切35を設けることで、保温構造30内部へ雨水が浸入しても、隣接する保温材39にまで水が浸透することを防止できる。その結果、隣接する保温材39に被覆された配管の腐食を防止できる。ここで、間仕切35に同じ保温材33bを取り付けることで、配管の腐食防止をより確実なものにできる。なお、図3−2に図示した「保温材が隣接する保温材よりも内側に入り込むタイプ」は、図示省略するがその他の実施形態においても同様に実施し得る形態である。
図4に示す本願発明の第4実施形態を説明する。
第4実施形態は、フランジ部の保温構造40である。保温構造40は、フランジ部41を保護する外装材42の内面に断熱性・撥水性・非吸水性を備えた上記薄型の保温材43を有する。そして、保温材43はフランジを備えた配管48と非接触である。これによって、保温構造40内部への雨水の浸入を防止して当該配管48の腐食を防止するとともに、仮に保温構造40内部へ雨水が浸入しても、保温材43が当該配管48に非接触であることで、配管表面に付着した雨水が蒸発し、配管48の腐食を防止する。
また、外装材42及び保温材43には、保温構造内部に浸入した水及び水蒸気を逃がすための貫通孔44を形成する。これにより、浸入した雨水等の水及び水蒸気が保温構造40外へ排出される。その結果、保温構造40内部の湿度が低くなり(乾燥し)、配管48の腐食を効果的に防止できる。さらに、隣接する保温材49との間に間仕切45を設けることで、保温構造40内部へ雨水が浸入しても、隣接する保温材49にまで水が浸透することを防止できる。その結果、隣接する保温材49に被覆された配管の腐食を防止できる。ここで、間仕切45に同じ保温材43bを取り付けることで、配管の腐食防止をより確実なものにできる。
図5に示す本願発明の第5実施形態を説明する。
第5実施形態は、スライドによって支持される配管の保温構造50である。保温構造50は、スライド51によって支持される配管58を保護する外装材52の内面に断熱性・撥水性・非吸水性を備えた上記薄型の保温材53を有する。そして、保温材53はスライド51によって支持される配管58と非接触である。これによって、保温構造50内部への雨水の浸入を防止して当該配管58の腐食を防止するとともに、仮に保温構造50内部へ雨水が浸入しても、保温材53が当該配管58に非接触であることで、配管表面に付着した雨水が蒸発し、配管58の腐食を防止する。
また、外装材52及び保温材53には、保温構造内部に浸入した水及び水蒸気を逃がすための貫通孔54を形成する。これにより、浸入した雨水等の水及び水蒸気が保温構造50外へ排出される。その結果、保温構造50内部の湿度が低くなり(乾燥し)、配管58の腐食を効果的に防止できる。さらに、隣接する保温材59との間に間仕切55を設けることで、保温構造50内部へ雨水が浸入しても、隣接する保温材59にまで水が浸透することを防止できる。その結果、隣接する保温材59に被覆された配管の腐食を防止できる。ここで、間仕切55に同じ保温材53bを取り付けることで、配管の腐食防止をより確実なものにできる。
図6に示す本願発明の第6実施形態を説明する。
第6実施形態は、吊りハンガーによって支持される配管の保温構造60である。保温構造60は、吊りハンガー61によって支持される配管68を保護する外装材62の内面に断熱性・撥水性・非吸水性を備えた上記薄型の保温材63を有する。そして、保温材63は吊りハンガー61によって支持される配管68と非接触である。これによって、保温構造60内部への雨水の浸入を防止して当該配管68の腐食を防止するとともに、仮に保温構造60内部へ雨水が浸入しても、保温材63が当該配管68に非接触であることで、配管表面に付着した雨水が蒸発し、配管68の腐食を防止する。
また、外装材62及び保温材63には、保温構造内部に浸入した水及び水蒸気を逃がすための貫通孔64を形成する。これにより、浸入した雨水等の水及び水蒸気が保温構造60外へ排出される。その結果、保温構造60内部の湿度が低くなり(乾燥し)、配管68の腐食を効果的に防止できる。さらに、隣接する保温材69との間に間仕切65を設けることで、保温構造60内部へ雨水が浸入しても、隣接する保温材69にまで水が浸透することを防止できる。その結果、隣接する保温材69に被覆された配管の腐食を防止できる。ここで、間仕切65に同じ保温材63bを取り付けることで、配管の腐食防止をより確実なものにできる。
図7に示す本願発明の第7実施形態を説明する。
第7実施形態は、スライドによって支持される配管の保温構造70である。保温構造70は、スライド71によって支持される配管78を保護する外装材72の内面に断熱性・撥水性・非吸水性を備えた上記薄型の保温材73を有する。そして、保温材73はスライド71によって支持される配管78と非接触である。これによって、保温構造70内部への雨水の浸入を防止して当該配管78の腐食を防止するとともに、仮に保温構造70内部へ雨水が浸入しても、保温材73が当該配管78に非接触であることで、配管表面に付着した雨水が蒸発し、配管78の腐食を防止する。
また、外装材72及び保温材73には、保温構造内部に浸入した水及び水蒸気を逃がすための貫通孔74を形成する。これにより、浸入した雨水等の水及び水蒸気が保温構造70外へ排出される。その結果、保温構造70内部の湿度が低くなり(乾燥し)、配管78の腐食を効果的に防止できる。さらに、隣接する保温材79との間に間仕切75を設けることで、保温構造70内部へ雨水が浸入しても、隣接する保温材79にまで水が浸透することを防止できる。その結果、隣接する保温材79に被覆された配管の腐食を防止できる。ここで、間仕切75に同じ保温材73bを取り付けることで、配管の腐食防止をより確実なものにできる。
図8に示す本願発明の第8実施形態を説明する。
第8実施形態は、スライドによって支持される配管の保温構造80である。保温構造80は、スライド81によって支持される配管88を保護する外装材82の内面に断熱性・撥水性・非吸水性を備えた上記薄型の保温材83を有する。そして、保温材83はスライド81によって支持される配管88と非接触である。これによって、保温構造80内部への雨水の浸入を防止して当該配管88の腐食を防止するとともに、仮に保温構造80内部へ雨水が浸入しても、保温材83が当該配管88に非接触であることで、配管表面に付着した雨水が蒸発し、配管88の腐食を防止する。
また、外装材82及び保温材83には、保温構造内部に浸入した水及び水蒸気を逃がすための貫通孔84を形成する。これにより、浸入した雨水等の水及び水蒸気が保温構造80外へ排出される。その結果、保温構造80内部の湿度が低くなり(乾燥し)、配管88の腐食を効果的に防止できる。さらに、隣接する保温材89との間に間仕切85を設けることで、保温構造80内部へ雨水が浸入しても、隣接する保温材89にまで水が浸透することを防止できる。その結果、隣接する保温材89に被覆された配管の腐食を防止できる。ここで、間仕切85に同じ保温材83bを取り付けることで、配管の腐食防止をより確実なものにできる。
図9に示す本願発明の第9実施形態を説明する。
第9実施形態は、Uボルトによって支持される配管の保温構造90である。保温構造90は、Uボルト91によって支持される配管98を保護する外装材92の内面に断熱性・撥水性・非吸水性を備えた上記薄型の保温材93を有する。そして、保温材93はUボルト91によって支持される配管98と非接触である。これによって、保温構造90内部への雨水の浸入を防止して当該配管98の腐食を防止するとともに、仮に保温構造90内部へ雨水が浸入しても、保温材93が当該配管98に非接触であることで、配管表面に付着した雨水が蒸発し、配管98の腐食を防止する。
また、外装材及び保温材93には、保温構造内部に浸入した水及び水蒸気を逃がすための貫通孔94を形成する。これにより、浸入した雨水等の水及び水蒸気が保温構造90外へ排出される。その結果、保温構造90内部の湿度が低くなり(乾燥し)、配管98の腐食を効果的に防止できる。さらに、隣接する保温材99との間に間仕切95を設けることで、保温構造90内部へ雨水が浸入しても、隣接する保温材99にまで水が浸透することを防止できる。その結果、隣接する保温材99に被覆された配管の腐食を防止できる。ここで、間仕切95に同じ保温材93bを取り付けることで、配管の腐食防止をより確実なものにできる。
図10に示す本願発明の第10実施形態を説明する。
第10実施形態は、Uボルトによって支持される配管の保温構造100である。保温構造100は、Uボルト101によって支持される配管108を保護する外装材102の内面に断熱性・撥水性・非吸水性を備えた上記薄型の保温材103を有する。そして、保温材103はUボルト101によって支持される配管108と非接触である。これによって、保温構造100内部への雨水の浸入を防止して当該配管108の腐食を防止するとともに、仮に保温構造100内部へ雨水が浸入しても、保温材103が当該配管108に非接触であることで、配管表面に付着した雨水が蒸発し、配管108の腐食を防止する。
また、外装材102及び保温材103には、保温構造内部に浸入した水及び水蒸気を逃がすための貫通孔104を形成する。これにより、浸入した雨水等の水及び水蒸気が保温構造100外へ排出される。その結果、保温構造100内部の湿度が低くなり(乾燥し)、配管108の腐食を効果的に防止できる。さらに、隣接する保温材109との間に間仕切105を設けることで、保温構造100内部へ雨水が浸入しても、隣接する保温材109にまで水が浸透することを防止できる。その結果、隣接する保温材109に被覆された配管の腐食を防止できる。ここで、間仕切105に同じ保温材103bを取り付けることで、配管の腐食防止をより確実なものにできる。
図11に示す本願発明の第11実施形態を説明する。
第11実施形態は、ボックス型雨除けカバー付き吊りハンガーによって支持される配管の保温構造110である。保温構造110は、吊りハンガー111によって支持される配管118を保護する外装材112の内面に断熱性・撥水性・非吸水性を備えた上記薄型の保温材113を有する。そして、保温材113は吊りハンガー111によって支持される配管118と非接触である。これによって、保温構造110内部への雨水の浸入を防止して当該配管118の腐食を防止するとともに、仮に保温構造110内部へ雨水が浸入しても、保温材113が当該配管118に非接触であることで、配管表面に付着した雨水が蒸発し、配管118の腐食を防止する。
また、外装材112及び保温材113には、保温構造内部に浸入した水及び水蒸気を逃がすための貫通孔114を形成する。これにより、浸入した雨水等の水及び水蒸気が保温構造110外へ排出される。その結果、保温構造110内部の湿度が低くなり(乾燥し)、配管118の腐食を効果的に防止できる。さらに、隣接する保温材119との間に間仕切115を設けることで、保温構造110内部へ雨水が浸入しても、隣接する保温材119にまで水が浸透することを防止できる。その結果、隣接する保温材119に被覆された配管の腐食を防止できる。ここで、間仕切115に同じ保温材113bを取り付けることで、配管の腐食防止をより確実なものにできる。
図12に示す本願発明の第12実施形態を説明する。
第12実施形態は、陣笠型雨除けカバー付き吊りハンガーによって支持される配管の保温構造120である。保温構造120は、吊りハンガー121によって支持される配管128を保護する外装材122の内面に断熱性・撥水性・非吸水性を備えた上記薄型の保温材123を有する。そして、保温材123は吊りハンガー121によって支持される配管128と非接触である。これによって、保温構造120内部への雨水の浸入を防止して当該配管128の腐食を防止するとともに、仮に保温構造120内部へ雨水が浸入しても、保温材123が当該配管128に非接触であることで、配管表面に付着した雨水が蒸発し、配管128の腐食を防止する。
また、外装材122及び保温材123には、保温構造内部に浸入した水及び水蒸気を逃がすための貫通孔124を形成する。これにより、浸入した雨水等の水及び水蒸気が保温構造120外へ排出される。その結果、保温構造120内部の湿度が低くなり(乾燥し)、配管128の腐食を効果的に防止できる。さらに、隣接する保温材129との間に間仕切125を設けることで、保温構造120内部へ雨水が浸入しても、隣接する保温材129にまで水が浸透することを防止できる。その結果、隣接する保温材129に被覆された配管の腐食を防止できる。ここで、間仕切125に同じ保温材123bを取り付けることで、配管の腐食防止をより確実なものにできる。
図13に示す本願発明の第13実施形態を説明する。
第13実施形態は、ボックス型雨除けカバー付き吊りハンガーによって支持される曲管部の保温構造130である。保温構造130は、吊りハンガー131によって支持される曲管部138を保護する外装材132の内面に断熱性・撥水性・非吸水性を備えた上記薄型の保温材133を有する。そして、保温材133は吊りハンガー131によって支持される曲管部138と非接触である。これによって、保温構造130内部への雨水の浸入を防止して当該配管(曲管部)の腐食を防止するとともに、仮に保温構造130内部へ雨水が浸入しても、保温材133が曲管部に非接触であることで、配管表面に付着した雨水が蒸発し、配管の腐食を防止する。
また、外装材132及び保温材133には、保温構造内部に浸入した水及び水蒸気を逃がすための貫通孔134を形成する。これにより、浸入した雨水等の水及び水蒸気が保温構造130外へ排出される。その結果、保温構造130内部の湿度が低くなり(乾燥し)、配管138の腐食を効果的に防止できる。
また、保温材133が、これに隣接する保温材139との間に間仕切135を設けることで、仮に曲管部131の保温構造130内部へ雨水が浸入しても、隣接する保温材139にまで水が浸透することを防止できる。その結果、隣接する保温材139に被覆された配管の腐食を防止できる。ここで、間仕切135に同じ保温材133bを取り付けることで、配管の腐食防止をより確実なものにできる。
図14に示す本願発明の第14実施形態を説明する。
第14実施形態は、ノンボンネットタイプのバルブ部の保温構造140である。保温構造140は、バルブ部141を保護する外装材142の内面に断熱性・撥水性・非吸水性を備えた上記薄型の保温材143を有する。そして、保温材143はバルブに接続された配管148と非接触である。これによって、保温構造140内部への雨水の浸入を防止して当該配管148の腐食を防止するとともに、仮に保温構造140内部へ雨水が浸入しても、保温材143が当該配管148に非接触であることで、配管表面に付着した雨水が蒸発し、配管148の腐食を防止する。なお、第3実施形態に示す保温構造30と異なるのは、保温材146及び外装材147等によって被覆された配管148のバルブとの接続部分を被覆無しの状態にして(配管と非接触状態にして)、当該外装材147の外側に当該保温材143を巻き付けた点にある。
また、外装材142及び保温材143には、保温構造内部に浸入した水及び水蒸気を逃がすための貫通孔144を形成する。これにより、浸入した雨水等の水及び水蒸気が保温構造140外へ排出される。その結果、保温構造140内部の湿度が低くなり(乾燥し)、配管148の腐食を効果的に防止できる。
なお、図14に図示した「ALGCシート」は無くてもよい。
図15に示す本願発明の第15実施形態を説明する。
第15実施形態は、陣笠型雨除けカバー付き吊りハンガーによって支持される配管の保温構造150である。保温構造150は、吊りハンガー151によって支持される配管158を保護する外装材152の内面に断熱性・撥水性・非吸水性を備えた上記薄型の保温材153を有する。そして、保温材153は吊りハンガー151によって支持される配管158と非接触である。これによって、保温構造150内部への雨水の浸入を防止して当該配管158の腐食を防止するとともに、仮に保温構造150内部へ雨水が浸入しても、保温材153が当該配管158に非接触であることで、配管表面に付着した雨水が蒸発し、配管158の腐食を防止する。なお、第12実施形態に示す保温構造120と異なるのは、保温材156及び外装材157等によって被覆された配管158の吊りハンガーによって支持される支持部分を被覆無しの状態にして(配管と非接触状態にして)、当該外装材157の外側に当該保温材153を巻き付けた点にある。
また、外装材152及び保温材153には、保温構造内部に浸入した水及び水蒸気を逃がすための貫通孔154を形成する。これにより、浸入した雨水等の水及び水蒸気が保温構造150外へ排出される。その結果、保温構造150内部の湿度が低くなり(乾燥し)、配管158の腐食を効果的に防止できる。
なお、図15に図示した「ALGCシート」は無くてもよい。
本願発明は、直管部以外の配管部分及び支持部材によって支持される配管部分における配管の腐食防止のために広く利用できる保温構造である。
10 保温構造
11 曲管部
12 外装材
13 保温材
13b 保温材
14 貫通孔
15 間仕切
19 保温材

Claims (5)

  1. 直管部以外の配管部分及び支持部材によって支持される配管部分の保温構造であって、
    当該配管部分を保護する外装材の内面に断熱性・撥水性・非吸水性を備えた薄型の保温材を有するとともに、当該保温材は当該配管部分に非接触であることを特徴とする保温構造。
  2. 当該配管部分の保温材は、これに隣接する保温材との間に間仕切を設けたことを特徴とする請求項1記載の保温構造。
  3. 当該配管部分の保温材は、断熱性・撥水性・非吸水性を有し、エアロゲルが充填された繊維体であることを特徴とする請求項1又は2記載の保温構造。
  4. 当該配管部分の外装材は、これに隣接する外装材とほぼ同じ外径で連接することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の保温構造。
  5. 当該配管部分の外装材は、保温構造内に流入した水分を水及び水蒸気の形態で排出するための貫通孔を形成したことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の保温構造。
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