JP2012127021A - 液体柔軟剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】洗浄剤成分(アニオン界面活性剤)が残存する濯ぎ条件下で使用した場合であっても、繊維製品に優れた柔軟性を付与することができ、且つ、より低い粘度を呈する液体柔軟剤組成物の提供。
【解決手段】下記(a)成分、(b)成分、(c)成分及び水を含有し、(a)成分と(b)成分の合計含有量が5〜20質量%、(a)成分と(b)成分の質量比が(a)成分/(b)成分=95/5〜55/45、(c)成分の含有量が0.5〜3質量%である液体柔軟剤組成物。
(a)成分:炭素数14〜20の脂肪酸の3〜6価の多価アルコールとのエステル
(b)成分:炭素数15〜22の脂肪族炭化水素基を分子内に1つ有する4級アンモニウム塩
(c)成分:炭素数9〜12の脂肪族炭化水素基を分子内に1つ有する4級アンモニウム塩
【選択図】なし

Description

本発明は、液体柔軟剤組成物に関する。
衣類やタオルなどの繊維製品を柔らかく仕上げる為に、多くの家庭においては、洗濯の濯ぎ段階で、柔軟仕上剤を用いて処理することが行われている。現在、家庭用柔軟仕上剤として市販されているものは、ほとんどがカチオン界面活性剤を主成分とする液体柔軟剤組成物である。これらのカチオン界面活性剤は、濯ぎ水中で負に帯電している繊維表面に効率的に吸着し、吸着した界面活性剤分子中の親油性部位による潤滑効果により柔軟性を発揮するものであることから、十分な吸着量を確保するために、カチオン性の第四級アンモニウム塩、最も典型的にはジ長鎖アルキル型第四級アンモニウム塩が好んで用いられてきた。
しかしながら、ジ長鎖アルキル型第四級アンモニウム塩は、柔軟性付与効果に優れているものの、原料の第三級アミンを第四級塩にするのに製造コストが高くなるのを免れないなどの欠点を有している。したがって、このような欠点のない柔軟仕上剤の開発が望まれている。
特許文献1には、脂肪酸グリセリンエステルと特定の構造を有するアミン化合物を含有する柔軟仕上げ剤組成物が開示されている。また特許文献2には、モノ長鎖アルキル型第四級アンモニウム塩と非イオン界面活性剤を含有する繊維製品処理用組成物が開示されている。
特開2000−290876号公報 特開昭52−148295号公報
特許文献1及び2に記載される技術は、良好な柔軟性付与効果を奏するものではあるが、洗浄工程で使用した洗浄剤成分(特にアニオン界面活性剤)が残留する濯ぎ条件下では、その効果が少なからず低下してしまう。また、特許文献2記載の技術に関しては、組成物の粘度が比較的高く、使用の際に計量カップに残りやすいという問題もある。従って、洗浄剤成分(アニオン界面活性剤)が残存する濯ぎ条件下で使用した場合であっても、優れた柔軟性付与効果を示し、且つ、より低い粘度を呈する家庭用液体柔軟剤組成物が求められている。
本発明の課題は、洗浄剤成分(アニオン界面活性剤)が残存する濯ぎ条件下で使用した場合であっても、繊維製品に優れた柔軟性を付与することができ、且つ、より低い粘度を呈する家庭用液体柔軟剤組成物を提供することにある。
本発明者は、上記の課題につき鋭意検討した結果、脂肪酸の多価アルコールエステルの存在下、異なる鎖長を有する2種類のモノアルキル型4級アンモニウム塩を組み合わせて用いることで、洗浄剤成分(アニオン界面活性剤)が残存する濯ぎ条件下で使用した場合であっても、従来のジ長鎖アルキル型第四級アンモニウム塩に匹敵するほどの優れた柔軟性を繊維製品に付与し得ると共に、比較的低い粘度を呈する液体柔軟剤組成物を実現し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、下記(a)成分、(b)成分、(c)成分及び水を含有し、(a)成分と(b)成分の合計含有量が5〜20質量%であり、(a)成分と(b)成分の質量比が(a)成分/(b)成分=95/5〜55/45であり、(c)成分の含有量が0.5〜3質量%である液体柔軟剤組成物に関する。
(a)成分:炭素数14〜20の脂肪酸の3〜6価の多価アルコールとのエステル
(b)成分:炭素数15〜22の脂肪族炭化水素基を分子内に1つ有する4級アンモニウム塩
(c)成分:炭素数9〜12の脂肪族炭化水素基を分子内に1つ有する4級アンモニウム塩
本発明によれば、洗浄剤成分(アニオン界面活性剤)が残存する濯ぎ条件下で使用した場合であっても、従来のジ長鎖アルキル型第四級アンモニウム塩に匹敵するほどの優れた柔軟性を繊維製品に付与し得ると共に、比較的低い粘度を呈する液体柔軟剤組成物が提供される。
<(a)成分>
本発明に用いる(a)成分は、炭素数14〜20の脂肪酸の3〜6価の多価アルコールとのエステルである。
炭素数14〜20の脂肪酸としては、特に制限されるものではないが、例えば、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、リノレン酸及びエイコサン酸から選ばれる1種以上の脂肪酸が挙げられる。中でも、柔軟性付与効果の観点から、炭素数16〜20の脂肪酸から選ばれる1種以上の脂肪酸が好ましく、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、エライジン酸又はこれらの混合脂肪酸が更に好ましく、ステアリン酸が特に好ましい。
3〜6価の多価アルコールとしては、柔軟性付与効果の観点から、炭素数3〜6の3〜6価の多価アルコールが好ましい。好適な具体例としては、グリセリン、ペンタエリスリトール、ショ糖、ソルビタン、ソルビトール等が挙げられ、柔軟性付与効果の観点から、グリセリン、ペンタエリスリトール又はソルビタンがより好ましく、ソルビタン又はペンタエリスリトールが更に好ましく、ソルビタンが最も好ましい。
(a)成分は、例えば、1)炭素数14〜20の脂肪酸と3〜6価の多価アルコールとのエステル化反応、2)炭素数14〜20脂肪酸の低級アルキル(炭素数1〜3)エステルと3〜6価の多価アルコールとのエステル交換反応、又は3)3〜6価の多価アルコールと油脂とのエステル交換反応によって合成することができる。ここで、上記2)の方法に用いられる炭素数14〜20の脂肪酸の低級アルキル(炭素数1〜3)エステルとしては、先述の炭素数14〜20の脂肪酸のメチルエステル、エチルエステル、1−プロピルエステル及び2−プロピルエステルから選ばれる1種以上の化合物を好適に用いることができる。また、上記3)の方法に用いられる油脂としては、エステル交換反応により本願特定のエステルを生成し得る限り特に制限されるものではないが、例えばパーム油、牛脂、豚脂及びこれらの水素添加油脂等が挙げられ、中でも、柔軟性付与効果の観点から、牛脂、豚脂及びこれらの水素添加油脂が好ましい。
脂肪酸の多価アルコールエステルは、従来から柔軟仕上げ剤に用いられていたが(例えば、上記特許文献1)、柔軟性付与効果に関する従来の一般的な知見によれば、アルキル基数の多いジエステル体やトリエステル体の含有量の高い方が有利であると考えられていた。しかしながら本発明者は、意外にもモノエステル体の含有量の高い方が、後述する(b)成分及び(c)成分との併用系においては、柔軟性付与効果に優れることを見出した。かかる効果に関し、本発明者は、モノエステル体が(b)成分と良好な会合体を形成することにより、より高い柔軟性付与効果を発現するに至ったものと考えている。
即ち、柔軟性付与効果の観点から、(a)成分中のモノ脂肪酸エステルの含有量は好ましくは50質量%以上、より好ましくは60質量%以上、更に好ましくは80質量%以上であることが好適である。
<(b)成分>
本発明に用いる(b)成分は、炭素数15〜22の脂肪族炭化水素基を分子内に1つ有する4級アンモニウム塩である。
(b)成分としては、下記一般式(1)で表される構造を有する4級アンモニウム塩が好適である。
Figure 2012127021
〔式中、Rは炭素数15〜22の脂肪族炭化水素基、Rはエチレン基又はプロピレン基、Xは−COO−又は−CONH−、R、R及びRは独立して、炭素数1〜3のアルキル基又は炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基、mは0又は1の数、Xは陰イオン基である。〕
mが0の場合、R基としては、炭素数15〜22のアルキル基又はアルケニル基を好適に用いることができる。かかるR基の好適な具体例としては、パルミチル基、ステアリル基、オレイル基、エライジル基、エイコシル基又はこれらの混合基が挙げられ、中でも、(a)成分と会合することで、より高い柔軟性付与効果を得やすい観点から、パルミチル基、ステアリル基又はこれらの混合基であることが好適であり、ステアリル基とパルミチル基が質量比率で、ステアリル基/パルミチル基=65/35〜100/0であることがより好ましい。
mが1の場合、R基としては、炭素数15〜22の脂肪酸からカルボキシル基を除いた残基を好適に用いることができる。かかるR基の好適な具体例としては、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、エライジン酸、エイコサン酸及びこれらの混合脂肪酸からカルボキシル基を除いた脂肪族炭化水素残基が挙げられる。中でも、(a)成分と会合することで、より高い柔軟性付与効果を得やすい観点から、パルミチン酸、ステアリン酸及びこれらの混合脂肪酸からカルボキシル基を除いた残基であることが好適であり、ステアリン酸からカルボキシル基を除いた残基とパルミチン酸からカルボキシル基を除いた残基が質量比率で、〔ステアリン酸からカルボキシル基を除いた残基〕/〔パルミチン酸からカルボキシル基を除いた残基〕=65/35〜100/0であることがより好ましい。
基、R基及びR基の好適な具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、又は2−ヒドロキシエチル基が挙げられる。
の陰イオン基としては、無機又は有機の陰イオン基が挙げられる。無機の陰イオン基の好適な具体的としては、塩素イオン、臭素イオン又はヨウ素イオンが挙げられ、製造容易性の観点から、好ましくは塩素イオンである。有機の陰イオン基の好適な具体例としては、炭素数1〜3の硫酸エステルイオン、炭素数1〜3のカルボキシレートイオンが挙げられ、製造容易性の観点から、好ましくはメチル硫酸イオン、エチル硫酸イオン、グリコール酸イオン、乳酸イオンである。
<(c)成分>
本発明に用いる(c)成分は、炭素数9〜12の脂肪族炭化水素基を分子内に1つ有する4級アンモニウム塩である。
(c)成分は、分子内に1つ存在する脂肪族炭化水素基の炭素数が異なることを除いて前記(b)成分とほぼ同様の構造を有する。柔軟性付与効果に関する従来の一般的な知見によれば、脂肪族炭化水素基の炭素数の大きい(b)成分が高い柔軟性付与効果を呈し、脂肪族炭化水素基の炭素数の小さい(c)成分は柔軟性付与効果において(b)成分よりも劣ることが予想され、上記(b)成分に加えて(c)成分を併用しても、柔軟性付与効果の向上幅は限定的であると考えられる。しかしながら、意外にも前記(a)成分を主成分とする液体柔軟剤組成物においては、脂肪族炭化水素基の炭素数の小さい(c)成分を併用することによって、柔軟性付与効果、とりわけ洗浄剤成分(アニオン界面活性剤)が残存する系における柔軟性付与効果が飛躍的に高まることを本発明者は見出した。更には、(c)成分を併用することによって、組成物粘度を低下させ得ることも意図せず見出した。
(c)成分としては、下記一般式(2)で表される構造を有する4級アンモニウム塩を好適に用いることができる。
Figure 2012127021
〔式中、Rは炭素数9〜12の脂肪族炭化水素基、Rはエチレン基又はプロピレン基、Zは−COO−又は−CONH−、R及びRは独立して、炭素数1〜3のアルキル基又は炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基、Rは炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基、又はベンジル基、nは0又は1の数、Xは陰イオン基である。〕
nが0の場合、R基としては、炭素数9〜12のアルキル基又はアルケニル基を好適に用いることができる。かかるR基の好適な具体例としては、カプリル基(ノニル基)、デシル基、ラウリル基又はこれらの混合アルキル基が挙げられる。中でも、洗浄剤成分(特に、アニオン界面活性剤)が残存する濯ぎ条件下での柔軟性付与効果並びに組成物粘度の低減効果の観点から、ラウリル基であることが好適である。
nが1の場合、R基としては、炭素数9〜12の脂肪酸からカルボキシル基を除いた残基を好適に用いることができる。かかるR基の好適な具体例としては、カプリン酸、デカン酸、ラウリン酸及びこれらの混合脂肪酸からカルボキシル基を除いた脂肪族炭化水素残基が挙げられる。洗浄剤成分(特に、アニオン界面活性剤)が残存する濯ぎ条件下での柔軟性付与効果並びに組成物粘度の低減効果の観点から、ラウリン酸からカルボキシル基を除いた残基である。
基及びR基の好適な具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基又は2−ヒドロキシエチル基が挙げられる。
10基の好適な具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、2−ヒドロキシエチル基又はベンジル基が挙げられる。中でも、洗浄剤成分(特に、アニオン界面活性剤)が残存する濯ぎ条件下での柔軟性付与効果の観点から、メチル基又はベンジル基が好ましく、とりわけ高い柔軟性付与効果を実現し得ることから、ベンジル基であることが最も好ましい。
の陰イオン基としては、一般式(1)に関し説明したものと同じものを用いることができる。
これら(c)成分の中でも、洗浄剤成分(特に、アニオン界面活性剤)が残存する濯ぎ条件下での柔軟性付与効果並びに組成物粘度の低減効果の観点から、N−ラウリル−N,N−ジメチル−N−ベンジルアンモニウムクロライドが最も好ましい。かかる化合物は、従来技術において抗菌剤として一般的に使用されてきたものであるが、意外にも、(a)成分を主成分とする液体柔軟剤組成物においては、脂肪族炭化水素基の炭素数の小さいかかる特定の(c)成分を併用することによって、柔軟性付与効果、とりわけ洗浄剤成分(アニオン界面活性剤)が残存する系における柔軟性付与効果を飛躍的に高め得ると同時に、組成物粘度の低減にも寄与することを本発明者は見出したものである。
[液体柔軟剤組成物]
本発明の液体柔軟剤組成物は、上記(a)成分、(b)成分、(c)成分及び水を含有してなり、(a)成分と(b)成分の合計含有量が5〜20質量%、(a)成分と(b)成分の質量比が(a)成分/(b)成分=95/5〜55/45、(c)成分の含有量が0.5〜3質量%であることを特徴とする。
本発明の液体柔軟剤組成物中の(a)成分と(b)成分の合計含有量は、組成物の使用勝手(例えば、洗濯1回当たりに使用する液体柔軟剤組成物を計量しやすい点)及び柔軟性付与効果の観点から、5〜20質量%であり、好ましくは8〜20質量%、より好ましくは12〜20質量%である。
液体柔軟剤組成物中の(a)成分と(b)成分との質量比〔即ち、(a)成分/(b)成分質量比〕は、柔軟性付与効果の観点から、95/5〜55/45であり、好ましくは90/10〜70/30であることが好適である。
液体柔軟剤組成物中の(c)成分の含有量は、洗浄剤成分(特に、アニオン界面活性剤)が残存する濯ぎ条件下での柔軟性付与効果並びに組成物粘度の低減効果の観点から、0.5〜3質量%であり、好ましくは0.7〜2.7質量%、より好ましくは1.0〜2.5質量%であることが好適である。
本発明の液体柔軟剤組成物において、上記(a)成分、(b)成分及び(c)成分、並びに後述する<その他の成分>以外の残部は水とし得る。水としては、イオン交換水を好適に用いることができる。
<その他の成分>
本発明の液体柔軟剤組成物は、(a)成分を安定に乳化させ組成物粘度を低減させる観点から、分子内にポリオキシアルキレン鎖を有する非イオン界面活性剤〔以下、(d)成分という〕を含有することが好ましい。組成物粘度の低減効果の観点から、分子内に炭素数8〜20の炭化水素基を有し且つアルキルオキシド基を10〜150個有する非イオン性界面活性剤が好ましく、特に下記一般式(3)で表される非イオン界面活性剤から選ばれる1種以上を用いることが好適である。
1f−F−[(R2fO)−R3f (3)
〔式中、R1fは炭素数8〜20、好ましくは炭素数8〜18、より好ましくは炭素数10〜16の炭化水素基である。R2fは炭素数2又は3のアルキレン基、好ましくはエチレン基である。R3fは炭素数1〜3のアルキル基又は水素原子である。aとbの積は10〜150、好ましくは10〜100、より好ましくは15〜80の数である。Fは−O−、−COO−、−CON<又は−N<であり、Fが−O−又は−COO−の場合bは1であり、Fが−CON<又は−N<の場合bは2である。〕
一般式(3)において、R1fの炭化水素基としては、アルキル基又はアルケニル基が挙げられ、これらは直鎖でも分岐であってもよいが、組成物粘度の低減効果の観点から、直鎖又は分岐のアルキル基が好ましく、ラウリル基、イソトリデシル基がより好ましい。また、組成物粘度の低減効果の観点から、Fは−O−が好ましい。
本発明の液体柔軟剤組成物中の(d)成分の含有量は、(a)成分を安定に乳化させ組成物粘度を低く抑える観点から、好ましくは0.5〜8質量、より好ましくは1〜5質量%であることが好適である。
本発明の液体柔軟剤組成物は、無機又は有機の電解質〔以下、(e)成分という〕を含有することが好ましい。(e)成分に用い得る無機の電解質の好適な具体例としては、アルカリ金属又はアルカリ土類金属のハロゲン化物、硫酸塩又はリン酸塩が挙げられる。(e)成分に用い得る有機の電解質としては、炭素数1〜3の有機の電解質が挙げられ、好適な具体例としては、酢酸、乳酸又はグリコール酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩又はアンモニウム塩が挙げられる。好ましくは、塩化ナトリウム、塩化マグネシウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化アンモニウム、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、硝酸マグネシウム、硝酸ナトリウムであり、より好ましくは塩化カルシウム、塩化マグネシウムである。
本発明の液体柔軟剤組成物中の(e)成分の含有量は、組成物粘度を低く抑える観点から、好ましくは0.01〜3質量%、より好ましくは0.03〜2質量%、更に好ましくは0.05〜1質量%であることが好適である。
本発明の液体柔軟剤組成物は、組成物粘度を低く抑える観点から、炭素数2〜6の2〜6価の多価アルコール〔以下、(f)成分という〕を含有することが好ましい。(f)成分の好適な具体例としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、ソルビトールが挙げられる。中でも、組成物粘度の低減効果の観点から、プロピレングリコール又はグリセリンが好ましく、プロピレングリコールが特に好ましい。
本発明の液体柔軟剤組成物中の(f)成分の含有量は、組成物粘度を低く抑える観点から、好ましくは0.5〜10質量%、より好ましくは1〜8質量%、更に好ましくは3〜7質量%であることが好適である。
本発明の液体柔軟剤組成物はまた、本発明の効果を阻害しない範囲において、家庭用柔軟仕上げ剤に通常含有される、炭素数12〜24の脂肪酸又はその塩、有機溶剤(例えば、エタノール、イソプロパノールなど)、キレート剤等をさらに配合することができる。
なお、本発明の液体柔軟剤組成物に、ジ長鎖アルキル(炭素数14〜22)型のアミン化合物、その酸塩又は4級化物に代表される従来の柔軟基剤〔以下、(g)成分という〕を含有させてもよいが、冒頭述べた通り、本発明はそのような化合物を使用しなくても優れた柔軟性付与効果を実現し得る家庭用液体柔軟剤組成物に関するものである。よって、本発明の液体柔軟剤組成物物中の(g)成分の含有量は2質量%以下であることが好ましく、さらには含有しないことが好ましい。
実施例及び比較例で使用した成分を以下にまとめて示す。
<(a)成分>
(a−1):ソルビタンモノステアリン酸エステル
(a−2):ペンタエリスリトールモノステアリン酸エステル
(a−3):グリセリンモノステアリン酸エステル
(a−4):ソルビタントリステアリン酸エステル
(a−5):グリセリンステアリン酸エステル(モノグリセライド含量40質量%)
(a−6):グリセリンステアリン酸エステル(モノグリセライド含量55質量%)
<(b)成分>
(b−1):N−アルキル−N,N,N−トリメチルアンモニウムクロリド(アルキル基はステアリル基とパルミチル基が質量比で、ステアリル基/パルミチル基=70/30である混合アルキル基)
(b−2):N−セチル−N,N,N−トリメチルアンモニウムクロリド
<(b’)成分:(b)成分の比較成分>
(b’−1):N−ステアロイルアミノプロピル−N,N−ジメチルアミン塩酸塩
<(c)成分>
(c−1):N−ラウリル−N,N,N−トリメチルアンモニウムクロリド
(c−2):N−ラウリル−N,N−ジメチル−N−ベンジルアンモニウムクロリド
<(d)成分>
(d−1):ラウリルアルコールのエチレンオキシド付加物(平均付加モル数20)
<(e)成分>
(e−1):塩化カルシウム
<(f)成分>
(f−1):プロピレングリコール
<(g)成分>
(g−1):トリエタノールアミンと混合脂肪酸(パルミチン酸/ステアリン酸/オレイン酸質量比=30/40/30)とをトリエタノールアミン/混合脂肪酸モル比=1/1.7の条件にてエステル化反応させた後、エタノール存在下、ジメチル硫酸で4級化して得られたジ長鎖アルキル型4級アンモニウム塩(組成(不揮発分中);モノ4級アンモニウム塩/ジアルキル4級アンモニウム塩/トリアルキル4級アンモニウム塩/ジアルキルアミン/トリアルキルアミン/N−メチルトリエタノールアンモニウム・メチルサルフェート/未反応脂肪酸=21質量%/43質量%/14質量%/3質量%/11質量%/3質量%/5質量%)
実施例1〜13及び比較例1〜8
表1に示す組成の液体柔軟剤組成物を以下の方法で調製した。得られた液体柔軟剤組成物について、下記要領で柔軟性付与効果を評価した。結果を表1に示す。
<液体柔軟剤組成物の調製>
300mLのガラス製ビーカー(内径7cm、高さ11cm)に、液体柔軟剤組成物出来上がり質量200gとなるのに必要な量の95質量%に相当する量のイオン交換水(60℃)を入れた後、60℃で溶融した(d)成分を投入した。次いで、スリーワンモーター(新東科学(株)製、TYPE HEIDON 1200G)に装着した攪拌羽根(タービン型攪拌羽根、3枚翼、翼長2cm)をガラス製ビーカー底面から1cmの高さに設置し、回転数150r/minで透明な均一溶液になるまで攪拌混合した。次に、(b)成分(あるいは(b’)成分)、(c)成分、(f)成分を投入した後、ウォータ−バスにて、内容物温度が80℃になるまで加温し、回転数150r/minで15分間攪拌した。その後、攪拌羽根の回転数を400r/minに上げ、70℃で溶融させた(a)成分を投入し、10分間攪拌した。次いで、氷水を入れたウォーターバス中で内容物温度が40℃になるまで冷却し、これに(e)成分の10質量%水溶液を投入し、25℃になるまで回転数300r/minで攪拌した。内容物温度が25℃まで下がった後、各成分の濃度が表1記載の値となるのに必要な量のイオン交換水を添加し、25℃、回転数200r/minにて15分間攪拌し、液体柔軟剤組成物を得た。
なお、比較例1の液体柔軟剤組成物(基準柔軟剤1)の調製に関しては、(c)成分を使用しない以外は同様に調製した。また、比較例2の液体柔軟剤組成物(基準柔軟剤2)の調製に関しては、(a)成分、(b)成分及び(c)成分を使用せず、(g)成分を添加することで調製した(ここで(g)成分の添加時期は、上記調製方法における(a)成分の添加時期とした)。
<柔軟性の評価方法>
(1)評価タオルの前処理
あらかじめ、非イオン界面活性剤(ラウリルアルコールのエチレンオキシド付加物(平均付加モル数8))を用いて、市販の木綿タオル(武井タオル製、TW−220)24枚を、日立全自動洗濯機NW−6CYで一連の洗濯工程を5回繰り返した(非イオン界面活性剤使用量4.5g、標準コース、水量45L、水温20℃、洗浄時間10分、ため濯ぎ2回)。その後、20℃、43%RHの条件下で乾燥した。
(2)モデル濯ぎ水の調製
水道水(20℃)に、洗浄剤成分の代表的な化合物であるドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(ネオペレックスG−25、花王(株)製、以下、LASと表記)を、水道水中の濃度が12ppmとなるように添加し、モデル濯ぎ水とした。
(3)評価タオルの柔軟処理
National製電気バケツ式洗濯機(MiniMini、型番:NA−35)に、上記(2)で調製したモデル濯ぎ水を4.5L注水し、上記(1)の方法で前処理した木綿タオル2枚を投入し、1分間攪拌した。攪拌後、表1記載の液体柔軟剤組成物を、木綿タオル1.5kg当たり7gとなる量にて投入し、攪拌しながら5分間処理した。処理後、脱水槽で2分間脱水し、20℃、43%RHの条件下で乾燥した。
(4)柔軟性の評価
乾燥後の木綿タオルについて、10人のパネラー(30代男性10人)が下記評価基準にて判定し、10人の平均点を算出した。この評価試験では、評価点2.2以上を合格とする。
なお、評価基準に記載の「基準タオル1」は、比較例1の液体柔軟剤組成物(基準柔軟剤1)で処理した木綿タオルを意味し、「基準タオル2」は、比較例2の液体柔軟剤組成物(基準柔軟剤2)で処理した木綿タオルを意味する。
評価基準:
0:基準タオル1と同程度の柔らかさ
1:基準タオル1と基準タオル2の間の柔らかさであるが、基準タオル1に近い柔らかさ
2:基準タオル1と基準タオル2の中間値程度の柔らかさ
3:基準タオル1と基準タオル2の間の柔らかさであるが、基準タオル2に近い柔らかさ
4:基準タオル2と同程度の柔らかさ
5:基準タオル2よりも柔らかい
Figure 2012127021
実施例14〜16及び比較例9
表2に示す組成の液体柔軟剤組成物を調製し、下記方法で粘度(30℃)を測定した。結果を表2に示す。
<粘度の測定方法>
表2記載の液体柔軟剤組成物を前記<液体柔軟剤組成物の調製>に記載される方法に従って調製した。得られた液体柔軟剤組成物を、100mLビーカーに100g入れ、水分が蒸散しないように、サランラップ(登録商標)で封をし、30℃のウォーターバスを用いて内容物温度30℃に調温した後、内容物温度を30℃に保ったまま1時間放置した。1時間後、B型粘度計(TOKI SANGYO Co.,LTD製、VISCOMETER TVB−10、No.2ローター、60r/min)を用いて各液体柔軟剤組成物の粘度測定を開始し、1分後の値を読み取った。
Figure 2012127021



Claims (2)

  1. 下記(a)成分、(b)成分、(c)成分及び水を含有し、(a)成分と(b)成分の合計含有量が5〜20質量%、(a)成分と(b)成分の質量比が(a)成分/(b)成分=95/5〜55/45、(c)成分の含有量が0.5〜3質量%である液体柔軟剤組成物。
    (a)成分:炭素数14〜20の脂肪酸の3〜6価の多価アルコールとのエステル
    (b)成分:炭素数15〜22の脂肪族炭化水素基を分子内に1つ有する4級アンモニウム塩
    (c)成分:炭素数9〜12の脂肪族炭化水素基を分子内に1つ有する4級アンモニウム塩
  2. 前記(a)成分中、モノ脂肪酸エステルの含有量が50質量%以上である、請求項1記載の液体柔軟剤組成物。

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