JP2012126858A - 液化バイオマスの製造方法、熱硬化性樹脂の製造方法、液化バイオマス及び熱硬化性樹脂 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明に係る液化バイオマスの製造方法は、バイオマス100部と、液化調整剤である一価或いは多価アルコール類1000〜0部と、液化媒体である多価アルコール類を開始剤としアルキレンオキシドを開環重合して得られるポリオール、或いは市販のポリオール10〜1000部、更には液化媒体としてともに用いる多価アルコール0〜1000部と、酸触媒であるプロトン酸0.1〜10部を必要に応じメチルエステルなどに変性して、密閉容器内で混合し、90〜160℃の温度範囲で5〜300分間加熱することを特徴とする。
【選択図】なし
Description
これに対して、特許文献4及び5に開示されている技術は、工業化や実用性に関する課題を解決しつつ、特許文献2及び3の技術が有する問題点も解決している。
一価アルコール及び多価アルコールから選ばれる少なくとも1種の液化調整剤の存在下、或いは非存在下で、
プロトン酸、その低級アルコールのエステル化物から選ばれる少なくとも1種の0.1〜10重量パーセント量の酸触媒及びバイオマスと混合し、
密閉容器内において90〜160℃の温度範囲で5〜300分間加熱することを特徴とする。
この場合、酸触媒、バイオマス、液化調整剤、液化媒体等は適宜の順序で添加することができる。
多価アルコール類から成る開始剤に、アルキレンオキシドを開環重合して得られるポリオール及び非天然油脂由来ポリオールから選ばれる少なくとも1種、または複数種の混合物から成る液化媒体10〜1000部の一部と、
前記液化媒体及び前記液化調整剤の総量に対し0.1〜10重量パーセント量のプロトン酸の一部又は全部とを混合し、
40〜100℃の温度範囲で3〜150分反応させた後、
残りの前記液化媒体と、
バイオマス100部とを混合し、密閉容器内において90〜160℃の温度範囲で5〜300分間加熱することを特徴とする。
本発明で更に重要なことは、多価アルコール類を開始剤としアルキレンオキシドを開環重合して得られるポリオール、或いは汎用されている市販ポリオールを液化媒体の一部又は大部として用いることにより、液化後の市販ポリオールとの更なるブレンドを容易にし、或いはブレンドなしでも最終ウレタン樹脂製品の発現しうる物性を工業製品として受け入れ得るものとするという点である。
また、多価アルコール類を開始剤としアルキレンオキシドを開環重合して得られるポリオール及び非天然油脂由来ポリオールは、単独あるいは複数種をブレンドして相溶化剤的に働きうる区分を生成せしめて液化物を得たり、これらポリオールを多量に用いて液化物を得たり、更にはこれら2種のポリオールのみを用いて液化物を得たりするなど、広範な用い方がある。
このことは、適宜に、それらを使い勝手の良い樹脂及び樹脂原料として用いるという一般的活用法のほか、従来から工業界や関連ユーザーで好適に用いられてきている市販ポリオール、フェノール樹脂プレポリマー、エポキシ樹脂プレポリマーとブレンドして用いてもバイオマス由来樹脂の特徴を十分残せるということにつながる。このため、工業的に使い勝手の良い各種樹脂を実現できることになり、その点でもこれまでになく新規で且つ画期的なバイオマスの材料化を実現し得るということになる。
本発明の出発原料として用いられるバイオマスには、木粉、木材繊維、木材チップや間伐材及び単板屑樹皮等を粉砕したリグノセルロース類一般、およびワラやモミガラ等の植物繊維、工業澱粉、古古米、酒米磨き粕、床落ち小麦粉、廃糖蜜など食品廃棄物等広範なものが含まれる。
もともと、本発明において液化媒体として用いられる、多価アルコール類を開始剤としアルキレンオキシドを開環重合して得られるポリオール、或いは市販ポリオールそのものにバイオマスと反応し、その低分子化に寄与するとともに低分子化されたバイオマス成分フラグメントの安定化にも関わるという機能・作用特性があるので、前記液化調整剤には前記液化媒体を補助、強化するという役割がある。このような液化調整剤としては低級から高級アルコールを含む一価或いは多価アルコールが用いられるが、特に一級アルコールが好適である。一級アルコールとしては低沸点から高沸点までのものを用いることができる。
これらの一価アルコール類は、それぞれ単独で用いても良く、2種以上の混合物として用いても良い。また、本発明の目的に適した他の適当なアルコール類或いは溶媒との混合物として用いることもできる。
これらの多価アルコール類は、それぞれ単独で用いられるが、2種以上の混合物として用いた方が良い場合も多い。また、本発明の目的に適した他の適当なアルコール類或いは溶媒との混合物として用いることもできる。
(A)層構造を有する珪酸塩に酸を含浸させ、乾燥した触媒(以下、「触媒A」という)。
(B)Fe、Ti、Zr、Hf、Mo、W、V、Sn、Si、Al、Zn、MgおよびCaからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属を含む無定型または結晶性の金属酸化物に酸を吸着させて焼成した触媒(以下、「触媒B」という。)。
(C)焼成前の上記無定型または結晶性の金属酸化物の水酸化物(部分水酸化物を含む)に酸根含有のシランカップリング剤またはチタンカップリング剤を反応させた触媒(以下、「触媒C」という。)。
(D)酸型のカチオン交換樹脂(以下、「触媒D」という。)。
(E)Cu、Zn、B、Al、Fe(II)、NiおよびMnからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属を含む無機酸塩を焼成した触媒(以下、「触媒E」という。)。
(F)ヘテロポリ酸の不溶性酸性塩(以下、「触媒F」という。)。
特に前記した一価アルコール類と、さらに市販ポリオール類、多価アルコール類、といったアルコールと硫酸とを混合するとモノアルキル硫酸やジアルキル硫酸が容易に生成し、共存するバイオマス多糖及び/またはリグニンのグリコシド化、及び/またはエーテル化をより強く触媒するものとなる。このようなグリコシド化、及び/またはエーテル化試薬としての特性は、モノアルキル硫酸よりも、さらにアルコールと反応してなるジアルキル硫酸の方が強いことが知られている。このジアルキル硫酸は単に硫酸とアルコールを混合させただけでは生成しないので、生成させるために、50〜100℃で20〜50分加熱反応させることになる。
このためアルコールを前もって硫酸と処理して硫酸エステルとしておけば、木材中の水酸基をエーテル化したり、木材成分中のグリコシド結合やエーテル結合部位を加アルコール分解したりすることが効果的に達成されることになり、バイオマスの液化が促進される。硫酸エステルのような反応性の高い試薬を触媒として用いる結果、バイオマスの液化反応の反応温度を引き下げることも可能である。なお、本来的にはアルコールの硫酸エステル化はアルコールと硫酸を室温に放置しても徐々に進行するが、実際的には50〜60℃で、数十分間加熱することにより短時間で達成される。
これらの差異が生じる理由は、Glcが一種のヘミアセタールであり、アルデヒド構造への異性化が起こり変性しやすいのに対し、m-Glcは安定なアセタール構造をとっているため異性化が困難であるためと考えられる。
その中で、液化調整剤(メチルアルコール)の量を大きくした実験の結果、思いがけなく低粘度のバイオマス液化液が得られた。そこで、本願発明者は、液化調整剤を多量に仕込んでの液化実験を系統的に検討した。この検討結果は、本発明者による先の出願(特開2010-184233、出願日:2009年1月15日、「特許文献5」)につながった。
メチルアルコール50gを100 ml容フラスコに秤りとり、外部より氷水で冷やし60℃以下に保つようにしながら、攪拌下で30mlの硫酸を滴下し、一旦十分安定化させた後、フラスコの上部に還流コンデンサーを接続したうえで、60℃で30分間攪拌下に加熱反応させ硫酸メチルエステルに変換させ、後出のように液化触媒として用いた。
上記により得られた液化物 20部に、触媒(発泡触媒・主として樹脂化剤)としてカオライザー No.1(1,6-N,N,N',N'-テトラメチルヘキサンジアミン;花王(株)製)0.36部、触媒(発泡触媒・主として泡化剤)としてカオライザーNo.3(N,N,N',N",N"-ペンタジメチルジエチレントリアミン;花王(株)製) 0.73部、発泡剤として水 0.4部(上記の液化物中に存在する水分量も合算して)、整泡剤としてシリコーン系X20-1328(信越化学工業(株)製)0.4部を混合し、より均質化されたレジンプレミックスを調製した。なお、このレジンプレミックス中の上記の添加水(発泡剤)の量は2%相当であった。このレジンプレミックスにポリメリックMDI(基本物質:ジフェニルメタン4,4'-ジイソシアネート;三井化学(株)製)をイソシアネートインデックス100或いは110となるように加え、T.K.ロボミックス(プライミクス(株)製)を用いて3000rpmで5秒攪拌した後、混合液を100mm×100mm×180mmのフリー発泡用BOXに注入したところ、硬質ポリウレタン発泡体を得ることができた。計測したクリームタイム(CT)はイソシアネートインデックス100或いは110の場合に、それぞれ、40或いは30秒、ゲルタイム(GT)は235或いは180秒、ライズタイム(RT)は435或いは350秒であった。調製した発泡体は、24時間放置後、60mm角の立方体を切り出し、密度測定と圧縮強度測定に供した。密度はイソシアネートインデックス100或いは110の場合、それぞれ68.3或いは68.8 kg/m3であった。圧縮弾性率、及び圧縮強度は(株)島津製作所製のオートグラフ(圧縮モード)で測定し、圧縮弾性率として、イソシアネートインデックス100或いは110の場合、それぞれ、15.4或いは16.2 MPa、また、25%歪み時圧縮応力値として、それぞれ、539或いは611 kPaの値を、また50%歪み時圧縮応力値として、それぞれ、551或いは635 kPaの値を得た。
グリセリン30gとジメチルパルミチルアミン0.54gを内容積200mlのオートクレーブに装入し、オートクレーブ内を乾燥窒素で置換し、撹拌、昇温を開始し、90℃で、反応機の内圧が4.0 kg/cm2G以下に保たれるように120gのプロピレンオキシドを徐々に装入し、反応を行った。6時間でプロピレンオキシド装入終了後、110℃に昇温し、内圧の低下が認められなくなるまで5時間攪拌した。反応終了後、残存するプロピレンオキシドを減圧により除去し、内容物を取り出した。得られたポリエーテルポリオール製品は143 gで黒褐色の液体であり、水酸基価は456 mgKOH/gであった。
実施例2では、液化媒体を上記により合成されたポリエーテルポリオールとグリセリンの重量比8:2混合液とし、この混液9重量部に対し液化調整剤としてのメタノールを1重量部加えるという変更の他は実施例1の〈液化バイオマスの製造〉に準じて液化物を製造した。
液化媒体として、三井化学(株)製アクトコールIR-96(17.28g)、アクトコールT-400(5.76g)及びグリセリン(5.77g)の混液(IR-96:T-400:グリセリン=6:2:2重量比)を用い、液化温度を140℃とする以外、実施例3に準じて液化を行った。
上記により得られた液化物 5.19 g に、三井化学(株)製アクトコールEP‐551Cを 2.81 g、カオライザーNo.1とNo.3及びシリコーン系X20-1328整泡剤の36:73:40重量比の混合液 0.14g、発泡剤としての水 0.32g或いは0.16g(レジンプレミックス中 4%或いは 2%量) を混合し、レジンプレミックス(水酸基価400 mgKOH/g)を調製した。このレジンプレミックスにポリメリックMDI(M-200)(三井化学(株)製)を 8.40g(イソシアネートインデックス110とする量)加え、T.K.ロボミックス(プライミクス(株)製)を用いて3000rpmで5秒攪拌した後、混合液を100mm×100mm×180mmのフリー発泡用BOXに注入したところ、硬質ポリウレタン発泡体を得ることができた。発泡剤(水)添加量をレジンプレミックス中 4%或いは 2%とした場合、それぞれ、計測されたクリームタイム(CT)は40秒あるいは48秒、ゲルタイム(GT)は500秒或いは633秒、ライズタイム(RT)は720秒或いは810秒であった。
上記により得られた液化物 2.15 g に、三井化学(株)製アクトコールT-400を 5.85 g、カオライザーNo.1とNo.3及びシリコーン系X20-1328整泡剤の36:73:40重量比の混合液 0.14g、発泡剤としての水 0.16g (レジンプレミックス中 2%量)を混合し、レジンプレミックス(水酸基価450mgKOH/g)を調製した。このレジンプレミックスにポリメリックMDI(M-200)(三井化学(株)製)を 8.40g(イソシアネートインデックス110とする量)加え、T.K.ロボミックス(プライミクス(株)製)を用いて3000rpmで5秒攪拌した後、混合液を100mm×100mm×180mmのフリー発泡用BOXに注入したところ、硬質ポリウレタン発泡体を得ることができた。計測されたクリームタイム(CT)は30秒、ゲルタイム(GT)は167秒、ライズタイム(RT)は200秒であった。ここで〈硬質ポリウレタン発泡体の作製 1〉と〈硬質ポリウレタン発泡体の作製 2〉の比較より、ブレンドするアクトコールの種類をEP‐551CからT-400に替えることにより、発泡触媒と整泡剤との混液の添加量を0.32g(4%)から0.16g(2%)へと半減させても、後者の場合の反応性が高く、より急速な発泡をなし得ることが分かる。
上記により得られた液化物 4.22 g に、三井化学(株)製アクトコールPE-350 、アクトコールMF-15S、水 、ミーコTMHDA(MR)、ミーコTMDA(ZF22)、ミーコR-9000、東レダウSF-2937Fを含むブレンド剤を 3.78 g 混合し、レジンプレミックス(水酸基価400mgKOH/g)を調製した。このレジンプレミックスにポリメリックMDI(M-200)(三井化学(株)製)を 8.40g(イソシアネートインデックス110とする量)加え、T.K.ロボミックス(プライミクス(株)製)を用いて3000rpmで5秒攪拌した後、混合液を100mm×100mm×180mmのフリー発泡用BOXに注入したところ、硬質ポリウレタン発泡体を得ることができた。計測されたクリームタイム(CT)は10秒、ゲルタイム(GT)は30秒、ライズタイム(RT)は80秒であった。以上より、上記の〈硬質ポリウレタン発泡体の作製 1〉と〈硬質ポリウレタン発泡体の作製 2〉に比べより迅速な発泡が行われていることが分かる。
〔参考例1〕
〔参考例2〕
液化は良好に進み淡黄褐色の透明な液化物が得られた。得られた不溶解残渣量は0.86%と完全液化を示した。
液化媒体として、三井化学(株)製アクトコールIR-96(25.9g)、アクトコールT-400(8.64g)及びグリセリン(8.64g)の混液(IR-96:T-400:グリセリン=6:2:2重量比)を、液化調整剤としてメタノール2.40gを また液化触媒として実施例1に示した手順で調製したメチル硫酸3.84g(硫酸1.44g とメチルアルコール2.40g の反応物)をマグネチック回転子を挿入した100ml 容のテフロン内筒密閉容器TAF-SR100 に秤とり(IR‐96、T-400とグリセリン混液:メタノール=9:1重量比)、混合し、引き続いて木粉(レッテンマイヤー製LIGNOCEL S150TR; ドイツトウヒ; 含水率8.82%)16.0g を加え、密栓した(木粉の2.7倍重量量の液化媒体を加えたことになる; 液比2.7)。そのまま残存した場合、液化後留去可能なメタノールを液化調整剤及び触媒成分として加えている。
上記により得られた液化物(未濾過物)4.00 g に、三井化学(株)製アクトコールT-1000D、カオライザーNo.1とNo.3及びシリコーン系X20-1328整泡剤の混合液 0.14g、発泡剤としての水(液化物中の水分量を合算してレジンプレミックス中 4%量)からなるレジンプレミックスを4.00g 混合し、粘度低減と水酸基価の調節(水酸基価356 mgKOH/g)を行った。この混液をポリオールとし、イソシアネートインデックス110となるようにポリメリックMDI(M-200)(三井化学(株)製)を加え、T.K.ロボミックス(プライミクス(株)製)を用いて3000rpmで5秒攪拌した後、混合液を100mm×100mm×180mmのフリー発泡用BOXに注入したところ、硬質ポリウレタン発泡体を得ることができた。計測されたクリームタイム(CT)は3秒、ゲルタイム(GT)は10秒、ライズタイム(RT)は50秒と計測された。発泡反応性は著しく高く、制御困難ともいえるものであった。しかし、出来上がった発泡体はきめが細かく均一で、木材成分粒子など肉眼では全く認められなかった。
上記により得られた液化物 2.00 g に、三井化学(株)製アクトコールT-400を 6.00 g、カオライザーNo.1とNo.3及びシリコーン系X20-1328整泡剤の混合液 0.14g、発泡剤としての水 0.09g (レジンプレミックス中 2%量)を混合し、レジンプレミックス(水酸基価430mgKOH/g)を調製した。このレジンプレミックスにポリメリックMDI(M-200)(三井化学(株)製)をイソシアネートインデックスを110とする量加え、T.K.ロボミックス(プライミクス(株)製)を用いて3000rpmで5秒攪拌した後、混合液を100mm×100mm×180mmのフリー発泡用BOXに注入したところ、硬質ポリウレタン発泡体を得ることができた。計測されたクリームタイム(CT)は15秒、ゲルタイム(GT)は93秒、ライズタイム(RT)は155秒であった。
上記により得られた液化物 4.67 g に、三井化学(株)製アクトコールT-400を 3.33 g、カオライザーNo.1とNo.3及びシリコーン系X20-1328整泡剤の混合液 0.14g、発泡剤としての水 0.02g (レジンプレミックス中 2%量)を混合し、レジンプレミックス(水酸基価450mgKOH/g)を調製した。このレジンプレミックスにポリメリックMDI(M-200)(三井化学(株)製)をイソシアネートインデックスを110とする量加え、T.K.ロボミックス(プライミクス(株)製)を用いて3000rpmで5秒攪拌した後、混合液を100mm×100mm×180mmのフリー発泡用BOXに注入したところ、硬質ポリウレタン発泡体を得ることができた。計測されたクリームタイム(CT)は5秒、ゲルタイム(GT)は30秒、ライズタイム(RT)は105秒であった。直前の〈硬質ポリウレタン発泡体の作製 2〉での場合よりもT-400による希釈率が低く、その分粘度が高いポリオールであるにも拘らず、発泡反応性が高くなっており、ポリオールとして用い得るものとなっている。
液比を2とし、液化温度を150℃とする以外は実施例7に準じて液化を行った。ジオキサン:水=8:2容積比の混液による浸漬・洗浄処理により求めた不溶解残渣量は7.5%となった。実施例7の場合よりも液化が十分に進んでいることが知られた。
上記により得られた液化物 2.00 g に、三井化学(株)製アクトコールT-400を 6.00 g、カオライザーNo.1とNo.3及びシリコーン系X20-1328整泡剤の混合液 0.14g、発泡剤としての水 0.12g (レジンプレミックス中 2%量)を混合し、レジンプレミックス(水酸基価413mgKOH/g)を調製した。このレジンプレミックスにポリメリックMDI(M-200)(三井化学(株)製)をイソシアネートインデックスを110とする量加え、T.K.ロボミックス(プライミクス(株)製)を用いて3000rpmで5秒攪拌した後、混合液を100mm×100mm×180mmのフリー発泡用BOXに注入したところ、硬質ポリウレタン発泡体を得ることができた。計測されたクリームタイム(CT)は20秒、ゲルタイム(GT)は170秒、ライズタイム(RT)は250秒であった。発泡反応性は十分高くなっており、ポリオールとして用い得るものとなっている。
Claims (8)
- 多価アルコール類から成る開始剤に、アルキレンオキシドを開環重合して得られるポリオール、及び非天然油脂由来ポリオールから選ばれる少なくとも1種の液化媒体を、
一価アルコール及び多価アルコールから選ばれる少なくとも1種の液化調整剤の存在下、或いは非存在下で、
プロトン酸、その低級アルコールのエステル化物から選ばれる少なくとも1種の0.1〜10重量パーセント量の酸触媒及びバイオマスと混合し、
密閉容器内において90〜160℃の温度範囲で5〜300分間加熱することを特徴とする液化バイオマスの製造方法。 - 液化調整剤である一価或いは多価アルコール類1000〜0部と、
多価アルコール類から成る開始剤に、アルキレンオキシドを開環重合して得られるポリオール及び非天然油脂由来ポリオールから選ばれる少なくとも1種、または複数種の混合物から成る液化媒体10〜1000部の一部と、
前記液化媒体及び前記液化調整剤の総量に対し0.1〜10重量パーセント量のプロトン酸の一部又は全部とを混合し、
40〜100℃の温度範囲で3〜150分反応させた後、
残りの前記液化媒体と、
バイオマス100部とを混合し、密閉容器内において90〜160℃の温度範囲で5〜300分間加熱することを特徴とする液化バイオマスの製造方法。 - 前記非天然油脂由来ポリオールが、市販のポリオールであることを特徴とする請求項1又は2に記載の液化バイオマスの製造方法。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法により製造された液化バイオマスに、
発泡剤及び整泡剤の少なくとも1種を混合することを特徴とする熱硬化性樹脂の製造方法。 - 請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法により製造された液化バイオマスに、
発泡剤及び整泡剤の少なくとも1種と、多価アルコール類から成る開始剤にアルキレンオキシドを開環重合して得られるポリオール及び非天然油脂由来ポリオールから選ばれる少なくとも1種の液化媒体を混合することを特徴とする熱硬化性樹脂の製造方法。 - 請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法により製造された液化バイオマス。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法により製造された液化バイオマスから合成された熱硬化性樹脂。
- 請求項4又は5に記載の製造方法により製造された熱硬化性樹脂。
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