JP2012126622A - 超深層曝気槽を用いたデカンター汁液の液肥化処理方法 - Google Patents

超深層曝気槽を用いたデカンター汁液の液肥化処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】貯留池に貯留された悪臭が顕著なデカンター汁液を、超深層曝気槽を用いることにより、非常にシンプルな構成でBOD等の処理速度を飛躍的に高めて農地に散布し還元することができる、デカンター汁液の液肥化処理方法を提供する。
【解決手段】下降流管部1aと上昇流管部1bとを有するシャフト1と、該シャフト1の上端部に連設されるヘッドタンク2とから構成される超深層曝気槽10内にデカンター汁液11を投入する工程と、前記超深層曝気槽10内へコンプレッサー5による圧縮空気を散気管6を通じて供給し曝気処理することにより、前記超深層曝気槽10内で自然に発生・繁殖した微生物でデカンター汁液11の好気性分解処理を行う工程と、前記好気性分解処理されたデカンター汁液11を処理液貯留池4へ導く工程とからなる。
【選択図】図1

Description

この発明は、超深層曝気槽を用いたデカンター汁液の液肥化処理方法の技術分野に属する。
一部の澱粉工場では、操業期間中、原料となる馬鈴薯を摩砕しデカンター(横型連続式遠心分離機)で澱粉を搾り取った後の汁液(搾り液)であるデカンター汁液を、次年度の収穫量確保のため、そのまま農地に散布し還元していた。雨天等の天候によって散布できない場合は、デカンター汁液を廃液貯留池に投入し貯留していた。
しかし、廃液貯留池に貯留されるデカンター汁液は、澱粉生産高の増加に伴い全てを処理することができず、後日散布するまでの間に腐敗が進行し、そのまま農地に還元した場合、悪臭発生の問題が顕著となっている。
ところで、特許文献1には、デカンター排液を導入して発泡抑制のため酸性処理する反応槽と、該反応槽で酸性処理された高濃度BOD、CODの原水からSSを分離除去するSS分離槽と、該SS分離槽で固液分離された分離液排水の水量、水質の安定供給化を図る酸性処理した処理水を貯留する酸性処理水槽と、高濃度有機物処理及び低水温時の処理のため複数段のヒューマスペレットを充填した曝気槽と沈殿槽とからなる馬鈴薯等を原料とする澱粉工場のデカンター濃厚汁液排水処理装置(請求項1参照)、及び、馬鈴薯等を原料とする澱粉工場のデカンター濃厚汁液排水を、酸性物質を添加し又は酸性物質の添加なしで酸性化した処理排液中、沈殿した汚泥の中和処理として中和物質を添加せずに通気又は撹拌により中和する馬鈴薯等を原料とする澱粉工場のデカンター濃厚汁液排水処理方法(請求項2参照)が開示されている(段落番号[0013]も合わせて参照)。
この方法によると、BOD、COD、SSの除去効果が高く、排水処理の有効性は認められる。
特許第3066577号公報
上記特許文献1に係る発明は、排水処理について一応の効果は認められるものの、2〜4段の多段式曝気槽で行う等、装置全体の構成が複雑で処理工程が多く、これに伴い処理時間を長く要していた(段落番号[0023]第2文、図1参照)。よって、コストが非常に嵩む問題があった。また、装置全体の構成が複雑である故、その分メンテナンス費用も非常に嵩んだ。
さらに、デカンター汁液に多量に含まれる蛋白質に起因する発泡現象を抑制する手法も、等電点析出反応により酸性物質の添加又は該デカンター汁液の静置により酸性化してPH3.7〜6.9に設定した上でSS分離槽でSS等を沈殿分離する必要があり(段落番号[0023]第1文参照)、非常に手間が掛かり煩雑であった。
本発明の目的は、貯留池に貯留された悪臭が顕著なデカンター汁液を、超深層曝気槽を用いることにより、非常にシンプルな構成でBOD等の処理速度を飛躍的に高めて農地に散布し還元することができる、デカンター汁液の液肥化処理方法を提供することである。
本発明の次の目的は、曝気処理中のデカンター汁液を散水に利用し、好気性分解処理工程と併行して発泡現象を抑制できる、経済的かつ合理的なデカンター汁液の液肥化処理方法を提供することである。
上記背景技術の課題を解決するための手段として、請求項1に記載した発明に係る超深層曝気槽を用いたデカンター汁液の液肥化処理方法は、下降流管部と上昇流管部とを有するシャフトと、該シャフト上端部に連設されるヘッドタンクとから構成される超深層曝気槽内にデカンター汁液を投入する工程と、
前記超深層曝気槽内へコンプレッサーによる圧縮空気を散気管を通じて供給し曝気処理することにより、前記超深層曝気槽内で自然に発生・繁殖した微生物でデカンター汁液の好気性分解処理を行う工程と、
前記好気性分解処理されたデカンター汁液を処理液貯留池へ導く工程とからなることを特徴とする。
請求項2に記載した発明は、請求項1に記載した超深層曝気槽を用いたデカンター汁液の液肥化処理方法において、前記シャフト内のデカンター汁液をポンプで汲み上げてヘッドタンク内に傘状に散水する散水手段を含む消泡装置を、当該ヘッドタンクの上方に設備することを特徴とする。
請求項3に記載した発明は、請求項1又は2に記載した超深層曝気槽を用いたデカンター汁液の液肥化処理方法において、前記デカンター汁液は、澱粉廃液の貯留池に一定期間貯留した後、前記超深層曝気槽内に投入することを特徴とする。
請求項4に記載した発明は、請求項1〜3のいずれか一に記載した超深層曝気槽を用いたデカンター汁液の液肥化処理方法において、前記デカンター汁液の温度が低く、超深層爆気槽内の温度が15℃以下の場合、当該デカンター汁液を超深層曝気槽内に投入する前に20℃以上に加温することを特徴とする。
請求項5に記載した発明は、請求項1〜4のいずれか一に記載した超深層曝気槽を用いたデカンター汁液の液肥化処理方法において、前記処理液貯留池に貯留されたデカンター汁液は、ポンプで汲み上げてタンクローリー車のタンク内へ供給することを特徴とする。
請求項6に記載した発明は、請求項2〜5のいずれか一に記載した超深層曝気槽を用いたデカンター汁液の液肥化処理方法において、前記散水手段は、ヘッドタンク内のデカンター汁液の表面から30cm程度の高さに設けることを特徴とする。
本発明に係る超深層曝気槽を用いたデカンター汁液の液肥化処理方法によれば、デカンター汁液を超深層曝気槽で良好に処理できるので、次の効果を奏する。
1)高水圧による酸素供給能力が高く、処理が促進される。よって、経済的かつ合理的である。
2)比較的小規模な施設で実施できる。
3)保守管理に特殊な能力や知識を必要としない。
4)非常にシンプルな構成で実施できるので、メンテナンスが簡易である。
5)従来、散布時期ではなかった7〜8月にも散布可能となる。
6)実施例2に係る消泡装置を用いると、前記1)〜5)の効果に加え、極めて良好な好気性分解処理を連続的に行うことができる。
超深層曝気槽を用いたデカンター汁液の液肥化処理工程を示した概略図である。 図1の超深層曝気槽を拡大して示した立面図である。 図1の超深層曝気槽の異なる実施例を拡大して示した立面図である。 散水手段(消泡装置)を概略的に示した平面図である。 Aは散水手段を示した正面図、BはAのB−B線矢視図、CはAの底面図である。
次に、本発明に係る超深層曝気槽を用いたデカンター汁液の液肥化処理方法の実施例を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る超深層曝気槽を用いたデカンター汁液の液肥化処理方法の実施例を示している。
このデカンター汁液の液肥化処理方法は、下降流管部1aと上昇流管部1bとを有するシャフト1と、該シャフト1の上端部に連設されるヘッドタンク2とから構成される超深層曝気槽10内にデカンター汁液11を投入する工程と、
前記超深層曝気槽10内へコンプレッサー5による圧縮空気を散気管6を通じて供給し曝気処理することにより、前記超深層曝気槽10内で自然に発生・繁殖した微生物でデカンター汁液11の好気性分解処理を行う工程と、
前記好気性分解処理されたデカンター汁液11を処理液貯留池4へ導く工程とからなる。
前記超深層曝気槽10は、図2に拡大して示したように、デカンター汁液11の下降流用に使用される下降流管部1aと、上昇流用に使用される上昇流管部1bとを仕切り板12で区切るか、図3に示したように、二重管構造として両者を形成した深さ(H)40m〜150mのシャフト1と、該シャフト1の上端部に拡径して連設されるヘッドタンク2とで構成されている。前記シャフト1は地中に埋設されている。
前記シャフト1内の液は、下降流管部1aを下降し、底部で反転し、上昇流管部1bを上昇し、ヘッドタンク2を経由して当該下降流管部1aに戻る循環流を形成している。
下降流管部1a内の混合液の流速は1〜2m/秒程度であり、気泡が静止水中を浮上する速度(約0.3m/秒)よりも充分大きいため、気泡が下降流管部1a内で上昇することはない。
超深層曝気槽10内においては、その深さに応じ大きな静水圧が生じ、吹き込まれた空気中の酸素は液中に速やかに溶解する。ちなみに、本実施例では深さ(H)45mのシャフト1を用いている。超深層曝気槽10内を下降・上昇する流れは高度の乱流であり、気泡は細かく分断され、酸素溶解速度を高める。また、気泡が大深度を往復するため気泡の滞留時間が長く、高い酸素移動効率、高いエアレーション性能が得られる。
超深層曝気槽10内の温度は、15℃以上に設定している。これは、該曝気槽10内で自然に発生・繁殖した微生物の分解処理(活動)を考慮したものである。好気性分解の至適温度は30℃程度とされている。よって、投入するデカンター汁液11の温度が低く、超深層爆気槽10内の水温が15℃以下の場合は、デカンター汁液11を予め20℃以上に加温して実施することが好ましい。
上記構成の超深層曝気槽10の下降流管部1aへデカンター汁液11を投入し、コンプレッサー5による圧縮空気を散気管6を通じて供給し曝気処理を行う。よって、下降流管部1a内へ投入されたデカンター汁液11は、曝気処理で供給される圧縮空気により当該曝気槽10内の下降流管部1aと上昇流管部1bを(図2では時計回りに)循環する。
ちなみに本実施例では、1日に投入するデカンター汁液11は約30mとし、超深層曝気槽10の容量は約110mで実施している。よって、一度に投入されるデカンター汁液11は、平均すると超深層曝気槽10内に約4日間滞留することになる。
超深層曝気槽10は、深部の高水圧に比例して曝気空気中の酸素が水に溶け、酸素供給能力が高いため、多量の好気性微生物が保持され、該曝気槽10の容量当たりの有機物分解速度が著しく増加するため、投入されたデカンター汁液11の臭気改善が促進される。
かくして、前記超深層曝気槽10内に投入されたデカンター汁液11は、4日間程度連続的に循環流動し、当該曝気槽10内を、共に循環流動する微生物により好気性分解される。
十分に好気性分解処理されたデカンター汁液11は、随時オーバーフロー(又はポンプ)により前記超深層曝気槽10から排出せしめ、処理液貯留池4に一時的に貯留される。貯留されたデカンター汁液11は、必要なときに必要な量だけ処理液貯留槽4からポンプ等で汲み出され、タンクローリー車9のタンク内へ供給され、農地へ液肥として散布される。
ちなみに、本出願人の実験によれば、デカンター汁液11のBOD(生物化学的酸素要求量)について、超深層曝気槽10へ投入する前は、約10,000〜15,000mg/L程度であるのに対し、超深層曝気槽10から排出された後の溶解性のBODは、約20〜80mg/L程度とほとんど無臭状態に改善されていることが分かっている。
以下、澱粉工場におけるデカンター汁液の処理計画について、図1に基づき、経時的に説明する。
(廃液貯留池3についての説明)
澱粉工場の操業期間が9月〜11月(又は12月)の3ヶ月間(又は4ヶ月間)であり、この間、雨天等で農地に散布できなかったデカンター汁液11が廃液貯留池3に断続的に流入される。流入されるデカンター汁液11は、平均してトータル約6000m/年である。BODは約10,000〜15,000mg/Lである。ちなみに、本実施例に係る廃液貯留池3の池容積は30,000m程度で実施している。この廃液貯留池3では、エアを入れて攪拌する等のエアレーションは一切行われない。
(超深層曝気槽10についての説明)
前記9月〜11月の間に前記廃液貯留液3に流入された未処理のデカンター汁液11は、翌年の5月〜11月の7ヶ月間にわたり、約30m/日を連日のように(5月〜7月中に80日(2400m)、8月〜11月中に120日(3600m)。トータル約6000m)ポンプ7で汲み上げて処理施設である超深層曝気槽10の下降流管部1a側へ投入される。
すなわち、前記廃液貯留池3に流入されたトータル約6000mのデカンター汁液11は、翌年の5月〜11月の間にすべて超深層曝気槽10へ投入され、好気性分解処理される。
デカンター汁液11の温度が低い5月や11月以降の投入の際は、超深層爆気槽10内の水温が15℃以下に低下した場合、デカンター汁液11を投入前に予め20℃以上に加温して実施することが好ましい。これは、微生物の分解処理を考慮し、超深層曝気槽10内の温度を15℃以上に保持する必要があることに基づく。
前記超深層曝気槽10内に投入されたデカンター汁液11は、当該曝気槽10内を共に循環流動する微生物により好気性分解される。好気性分解された後のデカンター汁液11の溶解性のBODは、約20〜80mg/L程度とほとんど無臭である。その後、十分に好気性分解処理されたデカンター汁液11は、投入された量(約30m/日)だけ随時オーバーフロー(又はポンプ)により当該超深層曝気槽10から排出せしめ、次の処理液貯留池4に一時的に貯留される。
(処理液貯留池4についての説明)
前記超深層曝気槽10から排出されたデカンター汁液11を貯留する処理液貯留池4は、本実施例では、約3400m程度の容積で実施され、エアを入れて攪拌するエアレーション装置を備えている。この処理液貯留池4に貯留される無臭のデカンター汁液11は、随時ポンプ8で汲み上げられ、タンクローリー車9のタンク内に供給され、農地へ液肥として散布される。
前記ポンプ8から汲み出すデカンター汁液11の量は、前記超深層曝気槽10内へ投入する未処理状態のデカンター汁液11の量と合致する。すなわち、5月〜7月の間は、約30m/日のデカンター汁液11を計80日(回)農地に散布し、8月〜11月の間は、約30m/日のデカンター汁液11を計120日(回)農地に散布する。
かくして、前記廃液貯留池3に、9月〜11月の間に貯留された約6000mの未処理のデカンター汁液11は、すべて、翌年の5月〜11月の間に超深層曝気槽10内へ投入されて好気性分解処理され、同5月〜11月の間に農地に散布して還元されることとなる。なお、前記廃液貯留池3へのデカンター汁液11の流入量は平均してトータル約6000m/年に限定されず、天候等に応じて年毎に適宜増減される場合がある。
したがって、本発明に係る超深層曝気槽を用いたデカンター汁液の液肥化処理方法によれば、デカンター汁液を超深層曝気槽で良好に処理できるので、次の効果を奏する。
1)高水圧による酸素供給能力が高く、処理が促進される。よって、経済的、且つ合理的である。
2)比較的小規模な施設で実施できる。
3)保守管理に特殊な能力や知識を必要としない。
4)非常にシンプルな構成で実施できるので、メンテナンスが簡易である。
5)従来、散布時期ではなかった7〜8月にも散布可能となる。
図4と図5は、上記実施例1に係る超深層曝気槽10に、消泡装置20を設備した実施例を示している。
前記デカンター汁液11は、BODが10,000〜15,000mg/Lと非常に高濃度である上に、生物処理が困難な難分解物である蛋白質が多量に含まれているため、処理の基本である通気、攪拌等によりデカンター汁液11が短時間に発泡する発泡現象が起こる。よって、生物処理の曝気による発泡等のため、超深層曝気槽10による良好な好気性分解処理を行うことが困難な場合があった。このような場合に、前記消泡装置20を上記実施例1に係る超深層曝気槽10に設備すると好適である。
この消泡装置20は、超深層曝気槽10のシャフト1内の好気性分解処理中のデカンター汁液11を汲み上げるポンプ(図示略)と、傘状に散水する散水手段13と、前記ポンプと散水手段13とを連通する配管14とから主に構成される。
前記散水手段13は、図4に示したように、ヘッドタンク2の直上位置にバランス良く6基配設している。具体的には、前記ヘッドタンク2上に鋼材(H形鋼)を方形状に剛結した枠材22を設置し、前記枠材22に散水手段13と連通する配管14を固定して当該散水手段13を設置している。
この散水手段13は、筒形(図示例では八角形)の導管15と、導管15の下端部に水平に固定された円盤状のフランジ16と、同フランジ16と同形で、フランジ16との間隔を調整可能にボルト止めしてなる水受板17とから構成される。なお、図5中の符号18は長ボルト、符号19は蝶ナット、符号21はフランジ16を補強するリブを示している。なお、前記配管14、導管15、フランジ16、及び水受板17はすべて塩化ビニル製で実施されているが、材質はこれに限定されない。
前記ポンプにより汲み上げられたデカンター汁液11は、配管14および導管15を通じてフランジ16と水受板17との隙間から360度にわたって放射し傘状に散水される。
この散水作用によって、超深層曝気槽10内のデカンター汁液11の表面上に浮遊する泡が消去されるので、極めて良好な好気性分解処理を行うことができる。
ちなみに、本出願人による対比実験では、シャワー状に散水する方式は、消泡機能がほとんどない上に異物による目詰まりを生じ易く、性能上およびメンテナンス上の問題があった。これに対し、本実施例に係る傘状に散水する方式は、前記浮遊する泡を大部分消去できる上に異物による目詰まりを生じる虞もなく、極めて良好な好気性分解処理を連続的に行い得ることが分かった。
本実施例に係る散水手段13について更に具体的に説明すると、前記フランジ16と水受板17との間隔は、ボルト18・ナット19で調整でき、これによって散水量を調節できる。本出願人の実験によれば、フランジ16と水受板17との間隔は、0.5〜1.5cm程度で、超深層曝気槽10内のデカンター汁液11の表面と、散水手段13の最下部に位置する水受板17との距離は30cm程度に設定すると、優れた消泡機能を発揮することが分かっている。
なお、散水手段13の数量(本実施例では6基)、フランジ16と水受板17との間隔(本実施例では0.5〜1.5cm程度)、デカンター汁液11の表面と水受板17との距離(本実施例では30cm程度)はこれに限定されるものではなく、ヘッドタンク2の平面積、或いは要求される好気性分解処理能力等に応じて適宜設計変更可能である。
したがって、この実施例2に係る超深層曝気槽を用いたデカンター汁液の液肥化処理方法によれば、上記した効果(段落番号[0025]参照)に加え、極めて良好な好気性分解処理を連続的に行うことができる。
以上に実施例を図面に基づいて説明したが、本発明は、図示例の限りではなく、その技術的思想を逸脱しない範囲において、当業者が通常に行う設計変更、応用のバリエーションの範囲を含むことを念のために言及する。
1 シャフト
1a 下降流管部
1b 上昇流管部
2 ヘッドタンク
3 廃液貯留池
4 処理液貯留池
5 コンプレッサー
6 散気管
7 ポンプ
8 ポンプ
9 タンクローリー車
10 超深層曝気槽
11 デカンター汁液
12 仕切り板
13 散水手段
14 配管
15 導管
16 フランジ
17 水受板
18 長ボルト
19 蝶ナット
20 消泡装置
21 リブ
22 鋼材(H形鋼)

Claims (6)

  1. 下降流管部と上昇流管部とを有するシャフトと、該シャフト上端部に連設されるヘッドタンクとから構成される超深層曝気槽内にデカンター汁液を投入する工程と、
    前記超深層曝気槽内へコンプレッサーによる圧縮空気を散気管を通じて供給し曝気処理することにより、前記超深層曝気槽内で自然に発生・繁殖した微生物でデカンター汁液の好気性分解処理を行う工程と、
    前記好気性分解処理されたデカンター汁液を処理液貯留池へ導く工程と、
    からなることを特徴とする、超深層曝気槽を用いたデカンター汁液の液肥化処理方法。
  2. 前記シャフト内のデカンター汁液をポンプで汲み上げてヘッドタンク内に傘状に散水する散水手段を含む消泡装置を、当該ヘッドタンクの上方に設備することを特徴とする、請求項1に記載した超深層曝気槽を用いたデカンター汁液の液肥化処理方法。
  3. 前記デカンター汁液は、澱粉廃液の貯留池に一定期間貯留した後、前記超深層曝気槽内に投入することを特徴とする、請求項1又は2に記載した超深層曝気槽を用いたデカンター汁液の液肥化処理方法。
  4. 前記デカンター汁液の温度が低く、超深層爆気槽内の温度が15℃以下の場合、当該デカンター汁液を超深層曝気槽内に投入する前に20℃以上に加温することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一に記載した超深層曝気槽を用いたデカンター汁液の液肥化処理方法。
  5. 前記処理液貯留池に貯留されたデカンター汁液は、ポンプで汲み上げてタンクローリー車のタンク内へ供給することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一に記載した超深層曝気槽を用いたデカンター汁液の液肥化処理方法。
  6. 前記散水手段は、ヘッドタンク内のデカンター汁液の表面から30cm程度の高さに設けることを特徴とする、請求項2〜5のいずれか一に記載した超深層曝気槽を用いたデカンター汁液の液肥化処理方法。
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