JP2012125460A - 補償フィルタ装置およびそれを用いたx線撮影装置 - Google Patents

補償フィルタ装置およびそれを用いたx線撮影装置 Download PDF

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Abstract

【課題】回転角度の制限を解消することができる補償フィルタ装置およびそれを用いたX線撮影装置を提供することを目的とする。
【解決手段】ギア1および補償フィルタ板Fが、突起1a・穴Faがある支持箇所を中心にして回転可能になるように、それぞれを構成する。さらに、ギア11に突起11bを設けるとともに、補償フィルタ板Fに当該突起11bに嵌合して当該突起11bが移動可能な長穴Fbを設けることで、ギア11によって補償フィルタ板Fが、突起11bが設けられた箇所で保持されつつ、長穴Fbの範囲内で移動可能となる。その結果、2つのギア1,11をそれぞれ一方向に回転駆動させ続けることが可能であるので、回転角度の制限を解消することができる。
【選択図】図3

Description

この発明は、補償フィルタ板を駆動させる補償フィルタ装置およびそれを用いたX線撮影装置に関する。
従来、この種の補償フィルタ装置は、X線透視撮影装置などのX線撮影装置に用いられ、X線透視撮影装置のX線管に取り付けられて、X線に対して半透過である補償フィルタ板によってハレーションを抑制する。例えば、被検体の一部が他の部分と比較してX線を透過しやすい場合、その部分でハレーションが発生することがある。補償フィルタ板は、このような部分のX線を半透過させ、ハレーションを抑制する役割を果たす。そのために、補償フィルタ板を目的の場所へ駆動させて移動させる。
図14に示すように、補償フィルタ板Fを備えた補償フィルタ装置101は、X線管102のX線照射側に取り付けられる。通常、X線透視撮影装置は、X線の照視野を制御するコリメータ103を備え、図14に示すように、コリメータ103よりも上流側に補償フィルタ板Fが取り付けられる。なお、コリメータ103よりも下流側に補償フィルタ板Fを取り付けてもよい(例えば、特許文献1参照)。その他に、X線透視撮影装置はX線検出器104を備えている。
X線管102から照射されたX線は、補償フィルタ装置101を通り、さらに被検体Mを透過した後にX線検出器104が透過したX線を検出することで、被検体MのX線透視撮影を行う。回転運動および直進運動を使って補償フィルタ板を駆動させる場合には、以下の図15(a)や図15(b)に示す構造がある。以下、モータを用いた回転運動および直進機構を用いた直進運動について、図15を参照して説明する。
図15(a)の平面図に示すように、補償フィルタ装置101は、モータ110とギア111と補償フィルタ板Fとを備えるとともに、直進機構112を備えている。直進機構112は、モータ113と2つのプーリ114とベルト115とを備え、直進機構112のモータ113は、ギア111上に取り付けられる。補償フィルタ板Fはベルト115に接続される。各モータ110,113は、モータ配線にそれぞれ電気的に接続されているが、図15(a)ではモータ113に電気的に接続されるモータ配線116のみを図示、モータ110に電気的に接続されるモータ配線については図示を省略する。なお、本明細書中で用いられる「ギア」は、いわゆる「ギザ歯」を有する「歯車」のみならず、「歯」を有さない回転駆動する板状のもの(回転板)をも包含することに留意されたい。
図15(a)の矢印に示すように、モータ110の回転駆動によりギア111を回転駆動させ、それに伴って補償フィルタ板Fも回転駆動する。一方、図15(a)の矢印に示すように、直進機構112のモータ113の回転駆動により、モータ113に接触したプーリ114を介して、ベルト115を直進方向に移動させる。このベルト115に接続された補償フィルタ板Fも、図15(a)の矢印に示すように、ベルト115の直進方向の移動に伴って同一方向に移動して、ギア111の回転中心に対して近付いたり、あるいは遠ざかったりする。この2つの動き(回転運動および直進運動)を合わせて、補償フィルタ板Fを意図した場所に移動させることができる。
一般に、補償フィルタ板は1組で2つ必要であり、上述の回転および直進機構が1組で2つ重ね合わされる。具体的には、図15(b)の平面図に示すように、図15(a)と同様のモータ110とギア111と直進機構112とを備え、さらに2つの補償フィルタ板F,Fと、モータ120と、図15(c)の断面図に示すようにギア111に対して上に重ねて積層されるギア121とを備えている。図15(a)と同様に直進機構122は、モータ123と2つのプーリ124とベルト125とを備え、直進機構122のモータ123は、ギア121上に取り付けられる。補償フィルタ板Fはベルト115に接続され、補償フィルタ板Fはベルト125に接続される。図15(b)では、各モータに電気的に接続されるモータ配線については図示を省略する。それぞれの補償フィルタ板F,Fの回転運動や直進運動については、図15(a)と同様であるので、その説明を省略する。
特開平11−041519号公報
しかしながら、このような図15に示す構成を有する従来例の場合には、次のような問題がある。
すなわち、図15(a)では、ギア111上に取り付けられているモータ113からのモータ配線116は、図示を省略する配線固定具等により固定されなければならないので、補償フィルタ板Fを一方向に回転させ続ける動作が不可能である。また、図15(b)および図15(c)では、補償フィルタ装置を小型化にするために、図15(c)の側面図に示すように、2つのギア111,121を上下に重ねて積層する構造となっており、2つのギア111,121の少なくとも一方を一方向に回転させ続けると上側のギア121や補償フィルタ板Fと下側の直進機構112とが干渉することにより、回転角度に制限が発生する。
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、回転角度の制限を解消することができる補償フィルタ装置およびそれを用いたX線撮影装置を提供することを目的とする。
この発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、この発明に係る補償フィルタ装置は、補償フィルタ板を駆動させる補償フィルタ装置であって、回転駆動することにより前記補償フィルタ板を駆動させる複数の回転手段を備えるとともに、前記複数の回転手段をそれぞれ回転駆動させる駆動手段を各回転手段毎に備え、前記複数の回転手段を上下に重ねて積層し、前記複数の回転手段のうち、2つの回転手段のうちの一方の回転手段および前記補償フィルタ板が支持箇所を中心にして回転可能になるように、それぞれを構成し、前記2つの回転手段のうちの他方の回転手段または前記補償フィルタ板のいずれか一方に突起を設けるとともに、他方に当該突起に嵌合して当該突起が移動可能な長穴を設け、各々の前記駆動手段が、各回転手段とともに回転しないように、それぞれを構成することを特徴とするものである。
[作用・効果]この発明に係る補償フィルタ装置によれば、複数の回転手段を上下に重ねて積層する。複数の回転手段をそれぞれ回転駆動させる駆動手段を各回転手段毎に備え、各々の駆動手段が、各回転手段とともに回転しないように、それぞれを構成することで、各回転手段をそれぞれ一方向に回転駆動させ続けることが可能となる。また、複数の回転手段のうち、2つの回転手段のうちの一方の回転手段および補償フィルタ板が支持箇所を中心にして回転可能になるように、それぞれを構成する。さらに、2つの回転手段のうちの他方の回転手段または補償フィルタ板のいずれか一方に突起を設けるとともに、他方に当該突起に嵌合して当該突起が移動可能な長穴を設けることで、当該他方の回転手段によって補償フィルタ板が、当該突起が設けられた箇所で保持されつつ、長穴の範囲内で移動可能となる。したがって、各々の駆動手段によって各回転手段をそれぞれ回転駆動させると、各回転手段に保持された補償フィルタ板は、回転方向のみならず、長穴の範囲内での移動が可能となり、これらの回転・移動を合わせて、1つの補償フィルタ板で当該補償フィルタ板を意図した場所に移動させることができる。その結果、2つの回転手段をそれぞれ一方向に回転駆動させ続けることが可能であるので、回転角度の制限を解消することができる。
上述した補償フィルタ装置において、各々の駆動手段が、2つの回転手段を互いに同一の回転速度で互いに逆方向に回転させるように2つの回転手段をそれぞれ回転駆動させるのが好ましい。例えば後述する図11(a)に示すように長穴が直線状に延びている場合には、補償フィルタ板は回転方向に回転せずに、回転中心に対して近付いたり、あるいは遠ざかったりする方向に動く。
あるいは、上述した補償フィルタ装置において、各々の駆動手段が、2つの回転手段を互いに同一の回転速度で互いに同一方向に回転させるように2つの回転手段をそれぞれ回転駆動させるのが好ましい。例えば後述する図11(a)に示すように長穴が直線状に延びている場合には、補償フィルタ板は回転中心に近付いたり、あるいは遠ざかったりする方向に動かずに、回転方向のみに回転する。なお、上述した同一の回転速度に限定されない。
一方の回転手段のみを回転駆動させて、他方の回転手段を駆動させずに固定させることも可能であるし、互いに異なる回転速度であってもよい。
前者の場合には、各々の駆動手段が、2つの回転手段のうちの一方の回転手段のみを回転駆動させて、2つの回転手段のうちの他方の回転手段を回転駆動させずに固定させる。例えば後述する図11(a)に示すように長穴が直線状に延びている場合には、補償フィルタ板は、回転方向と、回転中心に近付いたり、あるいは遠ざかったりする方向とを組み合わせて動く。
後者の場合には、各々の駆動手段が、2つの回転手段を互いに異なる回転速度で回転させるように2つの回転手段をそれぞれ回転駆動させる。例えば後述する図11(a)に示すように長穴が直線状に延びている場合にも、前者の場合と同様に補償フィルタ板は、回転方向と、回転中心に近付いたり、あるいは遠ざかったりする方向とを組み合わせて動く。
その他に、設定された補償フィルタ板の位置に基づいて、各々の駆動手段が複数の回転手段を所定の回転速度で回転させるのが好ましい。例えば、よく利用する補償フィルタ板の位置座標を予め設定(登録)しておき、設定された補償フィルタ板の位置に基づいて、複数の回転手段を所定の回転速度で回転させることで、補償フィルタ板を当該位置座標に自動的に移動させることができる。したがって、事前に汎用点までの動きを登録しておくだけでなく、移動させたい目的地の位置座標をユーザ(オペレータ)がその都度に登録し、そこまで最短で移動できるように演算させることによって最速で移動させることも可能である。
上述したこれらの補償フィルタ装置では、補償フィルタ板が可動範囲の中間位置にあるときに、補償フィルタ板の上述した支持箇所の位置、および補償フィルタ板の突起あるいは突起に嵌合して当該突起が移動可能な長穴の位置が2つの回転手段の中心線を通るように、補償フィルタ板を配置するのが好ましい。中間位置以外の位置(例えば可動範囲の端部)にあるときに、これらの支持箇所・突起・長穴の位置が2つの回転手段の中心線を通るように、補償フィルタ板を配置したときと比較すると、中間位置にあるときに、これらの支持箇所・突起・長穴の位置が2つの回転手段の中心線を通るように、補償フィルタ板を配置したときでは中心線のズレが小さくなることが確認されている。
上述したこれらの補償フィルタ装置の具体的な一例は、2つの回転手段を保持する保持手段を各回転手段毎に備え、各々の保持手段により2つの回転手段の内側を保持することである。さらに、保持手段により補償フィルタ板を案内(ガイド)するのがより好ましい。上述したこれらの補償フィルタ装置の具体的な他の一例は、2つの回転手段を保持する保持手段を各回転手段毎に備え、各々の保持手段により2つの回転手段の外側を保持することである。
上述したこれらの補償フィルタ装置において、複数の回転手段に接触する軸受を各回転手段毎に備えるのが好ましい。軸受によって回転による摩擦力等を軽減して、複数の回転手段を円滑に駆動させることができる。
また、この発明に係るX線撮影装置は、補償フィルタ板を駆動させる補償フィルタ装置を用いたX線撮影装置であって、前記補償フィルタ装置は、回転駆動することにより前記補償フィルタ板を駆動させる複数の回転手段を備えるとともに、前記複数の回転手段をそれぞれ回転駆動させる駆動手段を各回転手段毎に備え、前記複数の回転手段を上下に重ねて積層し、前記複数の回転手段のうち、2つの回転手段のうちの一方の回転手段および前記補償フィルタ板が支持箇所を中心にして回転可能になるように、それぞれを構成し、前記2つの回転手段のうちの他方の回転手段または前記補償フィルタ板のいずれか一方に突起を設けるとともに、他方に当該突起に嵌合して当該突起が移動可能な長穴を設け、各々の前記駆動手段が、各回転手段とともに回転しないように、それぞれを構成し、前記X線撮影装置は、前記補償フィルタ板の位置を設定する位置設定手段と、前記位置設定手段で設定された前記補償フィルタ板の位置に基づいて、各々の前記駆動手段が前記複数の回転手段を所定の回転速度で回転させるように前記駆動手段を制御する回転制御手段とを備えることを特徴とするものである。
[作用・効果]この発明に係るX線撮影装置によれば、この発明に係る補償フィルタ装置に加えて、さらに、X線撮影装置は、補償フィルタ板の位置を設定する位置設定手段と、位置設定手段で設定された補償フィルタ板の位置に基づいて、各々の駆動手段が複数の回転手段を所定の回転速度で回転させるように駆動手段を制御する回転制御手段とを備えている。したがって、補償フィルタ装置でも述べたように、例えば、よく利用する補償フィルタ板の位置座標を予め設定(登録)しておき、設定された補償フィルタ板の位置に基づいて、複数の回転手段を所定の回転速度で回転させることで、補償フィルタ板を当該位置座標に自動的に移動させることができる。したがって、事前に汎用点までの動きを登録しておくだけでなく、移動させたい目的地の位置座標をユーザ(オペレータ)がその都度に登録し、そこまで最短で移動できるように演算させることによって最速で移動させることも可能である。
この発明に係る補償フィルタ装置およびそれを用いたX線撮影装置によれば、複数の回転手段のうち、2つの回転手段のうちの一方の回転手段および補償フィルタ板が支持箇所を中心にして回転可能になるように、それぞれを構成する。さらに、2つの回転手段のうちの他方の回転手段または補償フィルタ板のいずれか一方に突起を設けるとともに、他方に当該突起に嵌合して当該突起が移動可能な長穴を設けることで、当該他方の回転手段によって補償フィルタ板が、当該突起が設けられた箇所で保持されつつ、長穴の範囲内で移動可能となる。その結果、2つの回転手段をそれぞれ一方向に回転駆動させ続けることが可能であるので、回転角度の制限を解消することができる。
また、この発明に係るX線撮影装置は、補償フィルタ板の位置を設定する位置設定手段と、位置設定手段で設定された補償フィルタ板の位置に基づいて、各々の駆動手段が複数の回転手段を所定の回転速度で回転させるように駆動手段を制御する回転制御手段とを備えている。
実施例1に係るX線透視撮影装置およびそれに用いられる補償フィルタ装置の概略構成図およびブロック図である。 実施例1に係る補償フィルタ装置の概略断面図である。 実施例1に係る補償フィルタ装置のギアおよび補償フィルタ板の分解斜視図である。 実施例1に係る補償フィルタ装置のギア押さえおよびギアスペーサの分解斜視図である。 (a)〜(e)は各ギアをそれぞれ回転させたときの補償フィルタ板の動作態様を示す概略平面図である。 (a)〜(f)は中心線からのズレの説明に供する各ギアおよび補償フィルタ板の概略平面図である。 実施例2に係る補償フィルタ装置の概略断面図である。 実施例2に係る補償フィルタ装置のギア、補償フィルタ、ギア押さえおよびフィルタ保持用ベースの分解斜視図である。 実施例3に係る補償フィルタ装置の概略断面図である。 変形例に係るベアリングを備えたギアの概略平面図である。 (a)、(b)は長穴の形状の概略平面図である。 変形例に係る補償フィルタ装置の概略断面図である。 変形例に係る補償フィルタ装置の概略断面図である。 従来のX線透視撮影装置およびそれに用いられる補償フィルタ装置の概略構成図である。 (a)、(b)は従来の補償フィルタ装置のギア、補償フィルタ、モータおよび直進機構の概略平面図、(c)は(b)のギアの概略断面図である。
以下、図面を参照してこの発明の実施例1を説明する。
図1は、実施例1に係るX線透視撮影装置およびそれに用いられる補償フィルタ装置の概略構成図であり、図2は、実施例1に係る補償フィルタ装置の概略断面図およびブロック図であり、図3は、実施例1に係る補償フィルタ装置のギアおよび補償フィルタ板の分解斜視図であり、図4は、実施例1に係る補償フィルタ装置のギア押さえおよびギアスペーサの分解斜視図である。後述する実施例2、3も含めて、本実施例1では、X線撮影装置としてX線透視撮影装置を例に採って説明する。
図1に示すように、本実施例1に係るX線透視撮影装置20は、補償フィルタ装置21とX線管22とコリメータ23とX線検出器24とメモリ部25と入力部26と出力部27とコントローラ28とを備えている。補償フィルタ装置21は、X線管22のX線照射側に取り付けられる。補償フィルタ装置21は補償フィルタ板Fを備えており、本実施例1では、コリメータ23よりも上流側に補償フィルタ板Fが取り付けられる。なお、コリメータ23よりも下流側に補償フィルタ板Fを取り付けてもよい。X線透視撮影装置20は、この発明におけるX線撮影装置に相当し、補償フィルタ装置21は、この発明における補償フィルタ装置に相当し、補償フィルタ板Fは、この発明における補償フィルタ板に相当し、入力部26は、この発明における位置設定手段に相当し、コントローラ28は、この発明における回転制御手段に相当する。
X線管22は、被検体MにX線を照射するためにX線を発生する。コリメータ23は、X線の照視野を制御し、図1では補償フィルタ装置21内に配設されている。また、コリメータ23は、鉛などのX線吸収体で構成され、コリメータ23の開口部の大きさを調整することで、X線管22から照射されるX線の照視野を制御する。X線検出器24は、被検体Mを透過したX線を検出する。X線検出器24については、イメージインテンシファイア(I.I)やフラットパネル型X線検出器(FPD: Flat Panel Detector)などに例示されるように、特に限定されない。上述したように、X線管22から照射されたX線は、補償フィルタ装置21を通り、さらに被検体Mを透過した後にX線検出器24が透過したX線を検出することで、被検体MのX線透視撮影を行う。
メモリ部25は、コントローラ28を介して、X線透視撮影で得られた画像などのデータを書き込んで記憶し、適宜必要に応じて読み出して、コントローラ28を介して、画像を出力部27に送り込んで出力する。メモリ部25は、ROM(Read-only Memory)やRAM(Random-Access Memory)などに代表される記憶媒体で構成されている。本実施例1では、設定された補償フィルタ板Fの位置をメモリ部25に書き込んで記憶し、補償フィルタ板Fを移動させる際に読み出して、コントローラ28に送り込む。
入力部26は、オペレータが入力したデータや命令をコントローラ28に送り込む。入力部26は、マウスやキーボードやジョイスティックやトラックボールやタッチパネルなどに代表されるポインティングデバイスで構成されている。本実施例1では、よく利用する補償フィルタ板Fの位置座標を入力部26により入力することで、補償フィルタ板Fの位置座標を予め設定(登録)する位置設定手段の機能を入力部26が有する。
出力部27は、モニタなどに代表される表示部やプリンタなどで構成されている。本実施例1では、X線透視撮影で得られた画像を出力部27のモニタに表示する。
コントローラ28は、X線透視撮影装置20を構成する各部分を統括制御する。コントローラ28は、中央演算処理装置(CPU)などで構成されている。X線透視撮影で得られた画像などのデータを、コントローラ28を介して、メモリ部25に書き込んで記憶、あるいは出力部27に送り込んで出力する。出力部27が表示部の場合には出力表示し、出力部27がプリンタの場合には出力印刷する。
本実施例1では、設定された補償フィルタ板Fの位置に基づいて、後述する2つのモータ2,12(図2を参照)が2つのギア1,11(図2を参照)を所定の回転速度で回転させるように2つのモータ2,12を制御する回転制御手段の機能をコントローラ28が有する。設定された補償フィルタ板Fの位置に基づいて、2つのギア1,11を所定の回転速度で回転させることで、補償フィルタ板Fを当該位置座標に自動的に移動させる
図2に示すように、補償フィルタ装置21は、上述の補償フィルタ板Fやコリメータ23の他に、2つのギア1,11と2つのモータ2,12と2つのギア押さえ3,13と2つのギアスペーサ4,14とを備え、これらを収容した2つのベース5,15および2つのスペーサ6,16を備えている。2つのモータ2,12や補償フィルタ板Fを除いて、これらの中央には真円状の開口部が設けられ、この開口部をX線が通ることになる。コリメータ23は、図面の上側(X線照射側)のベース15よりも下流側に取り付けられる。後述する実施例2、3も含めて、開口部は真円状の形状として説明するが、開口部の形状については真円状に限定されない。開口部の形状は四角形やその他の形状であってもよい。2つのギア1,11は、この発明における回転手段に相当し、2つのモータ2,12は、この発明における駆動手段に相当し、2つのギア押さえ3,13は、この発明における保持手段に相当する。
図2、図3に示すように、2つのギア1,11を上下に重ねて積層し、2つのギア1,11の間に補償フィルタ板Fを介在させて構成している。モータ2はギア1を回転駆動させ、モータ12はギア11を回転駆動させ、図2に示すようにギア1の側面にモータ2を取り付け、ギア11の側面にモータ12を取り付ける。
補償フィルタ板Fの形状については、特に限定されず、図3に示す形状であってもよいし、後述する図5に示す形状あるいは後述する図6に示す形状であってもよい。用途に応じて補償フィルタ板Fの形状を適宜設計すればよい。
本実施例1では、図2、図3に示すように、ギア1に突起1aを設けるとともに、補償フィルタ板Fに当該突起1aに嵌合する穴Faを設けている。さらに、ギア11に突起11bを設けるとともに、補償フィルタ板Fに当該突起11bに嵌合して当該突起11bが移動可能な長穴Fbを設けている。本実施例1も含めて、各実施例では、長穴については、図11(a)に示すように直線状に延びた形状を例に採って説明する。なお、本実施例1では、ギア1に突起1aを設けるとともに、補償フィルタ板Fに当該突起1aに嵌合する穴Faを設けることで、ギア1および補償フィルタ板Fが、突起1a・穴Faがある支持箇所を中心にして回転可能になるように、それぞれが構成される。
本実施例1では、図2に示すように、ギア1とベース5とが接触しないように間にギアスペーサ4を設け、同じくギア11とベース15とが接触しないように間にギアスペーサ14を設けている。さらに、ギア1が回転方向以外に移動しないように、ギア1の内側を保持するギア押さえ3を設けている。同じく、ギア11が回転方向以外に移動しないように、ギア11の内側を保持するギア押さえ13を設けている。
また、ギア押さえ3の端部は、図2に示すように下側が窪み3aとなっており、図4に示すように窪み3aは円環状となっている。図2に示すように端部以外ではギア押さえ3とギアスペーサ4とが接触し、図2、図4に示すように端部においてはギア押さえ3とギアスペーサ4との間の窪み3aにギア1(図4では図示省略)が嵌合することで、ギア押さえ3によりギア1の内側を保持する。また、ギア押さえ13の端部は、図2に示すように上側が窪み13aとなっており、図4に示すように窪み13aは円環状となっている。図2に示すように端部以外ではギア押さえ13とギアスペーサ14とが接触し、図2、図4に示すように端部においてはギア押さえ13とギアスペーサ14との間の窪み13aにギア11(図4では図示省略)が嵌合することで、ギア押さえ13によりギア11の内側を保持する。
図2に示すように、下側のギア押さえ3は補償フィルタ板Fに接触しており、ギア押さえ3により補償フィルタ板Fを案内(ガイド)している。そして、補償フィルタ板Fはギア押さえ3上に接触しつつ、ギア押さえ3に案内されながら移動する。
ベース5にギアスペーサ4を載せた状態で、補償フィルタ板Fと2つのギア1,11と2つのモータ2,12と2つのギア押さえ3,13と2つのギアスペーサ4,14とを載せて、スペーサ6,16を立設する。立設されたスペーサ6,16の上にベース15を載せることで、図2に示すようにこれらを収容した補償フィルタ装置21が完成する。
次に、各ギア1,11をそれぞれ回転移動させたときの補償フィルタ板の動作について、図5を参照して説明する。図5は、各ギアをそれぞれ回転させたときの補償フィルタ板の動作態様を示す概略平面図である。先ず、図5では、ギア1,11を互いに同一の回転速度で互いに逆方向に回転させるようにギア1,11をそれぞれ回転駆動、あるいはギア1,11を互いに同一の回転速度で互いに同一方向に回転させるようにギア1,11をそれぞれ回転駆動させる場合について説明する。次に、図5では、ギア1,11を互いに異なる回転速度で回転させるようにギア1,11をそれぞれ回転駆動させる場合について説明する。モータ2,12についてはステッピングモータを採用する。なお、図5では、突起1a,11bや穴Fa,長穴Fbについては図示を省略する。
[同一の回転速度のケース]
図5(a)の態様から、右回り(時計回り)に上側のギア11を回転させ、当該ギア11と同一の回転速度で逆方向の左回り(反時計回り)に下側のギア1を回転させると、図5(b)の態様のように補償フィルタ板Fは回転中心から遠ざかる方向に動く。次に図5(b)の態様から、左回りに上側のギア11を回転させ、当該ギア11と同一の回転速度で逆方向の右回りに下側のギア1を回転させると、図5(c)の態様のように補償フィルタ板Fは回転中心に近付く方向に動く。続いて図5(c)の態様から、左回りに上側のギア11を回転させ、当該ギア11と同一の回転速度で同一方向の左回りに下側のギア1を回転させると、図5(d)の態様のように補償フィルタ板Fも回転方向に動く。最終的に図5(d)の態様から、左回りに上側のギア11を回転させ、当該ギア11と同一の回転速度で逆方向の右回りに下側のギア1を回転させると、図5(e)の態様のように補償フィルタ板Fは回転中心に近付く方向に動く。図5では図示しないが、この他に、右回りに上側のギア11を回転させ、当該ギア11と同一の回転速度で同一方向の右回りに下側のギア1を回転させると、補償フィルタ板Fも回転方向に動く。
ギア1,11を互いに同一の回転速度で回転させるケースにおいて、図5(b)の態様から図5(d)の態様に移動させる場合には、最速パターンは下記のようになる。すなわち、動作(i):補償フィルタ板Fは回転中心に近付く方向に動き(図5(b)の態様→図5(c)の態様)、動作(ii):補償フィルタ板Fは左回りに回転する(図5(c)の態様→図5(d)の態様)。なお、動作(i)、動作(ii)の順番は逆でも可能で、先に、左回りに上側のギア11を回転させ、当該ギア11と同一の回転速度で同一方向の左回りに下側のギア1を回転させて動作(ii)を行った後に、左回りに上側のギア11を回転させ、当該ギア11と同一の回転速度で逆方向の右回りに下側のギア1を回転させて動作(i)を行ってもよい。
図5(b)の態様から図5(c)の態様に移動させる際に、左回りに上側のギア11を回転させるためにステッピングモータが当該ギア11を左回りに20パルス分回転させ、当該ギア11と同一の回転速度で逆方向の右回りに下側のギア1を回転させるためにステッピングモータが当該ギア1を右回りに20パルス分回転させたとする。そして、図5(c)の態様から図5(d)の態様に移動させる際に、左回りに上側のギア11を回転させるためにステッピングモータが当該ギア11を左回りに60パルス分回転させ、当該ギア11と同一の回転速度で同一方向の左回りに下側のギア1を回転させるためにステッピングモータが当該ギア1を左回りに60パルス分回転させたとする。以上をまとめると、上述の動作(i)(図5(b)の態様→図5(c)の態様)を行うために、上側のギア11を左回りに20パルス分回転、下側のギア1を右回りに20パルス分回転させ、上述の動作(ii)(図5(c)の態様→図5(d)の態様)を行うために、上側のギア11を左回りに60パルス分回転、下側のギア1を左回りに60パルス分回転させたとする。
[異なる回転速度のケース]
次に、一方のギアのみを回転駆動させて、他方のギアを駆動させずに固定させる場合も含めて、ギア1,11を互いに異なる回転速度で回転させるようにギア1,11をそれぞれ回転駆動させる場合について説明する。
この場合、図5(b)の態様から図5(d)の態様に移動させるのに、図5(c)の態様を経由せずに図5(b)の態様から図5(d)の態様に直接的に動作させることが可能である。つまり、この場合、図5(c)の態様から図5(d)の態様に移動させた動作(ii)における回転方向と、図5(b)の態様から図5(c)の態様に移動させた動作(i)における直進方向(回転中心に近付いたり、あるいは遠ざかったりする方向)とを組み合わせて動くことになる。
上述のパルス数で図5(b)の態様から図5(d)の態様に移動させた場合には、下記のパルス数でそれぞれ回転させることで実現することができる。
すなわち、ギア1,11を互いに同一の回転速度で回転させたケースで図5(b)の態様から図5(c)の態様で上側のギア11を左回りに20パルス分回転させ、ギア1,11を互いに同一の回転速度で回転させたケースで図5(c)の態様から図5(d)の態様で上側のギア11を左回りに60パルス分回転させているので、ギア1,11を互いに同一の回転速度で回転させるケースでは、上側のギア11を左回りに20パルス分回転させて、さらに左回りに60パルス分回転させた合計80パルス分回転させたことになる(左回りの回転方向を+方向とすると、+20パルス+60パルス=+80パルス)。
同様に、ギア1,11を互いに同一の回転速度で回転させたケースで図5(b)の態様から図5(c)の態様で下側のギア1を右回りに20パルス分回転させ、ギア1,11を互いに同一の回転速度で回転させたケースで図5(c)の態様から図5(d)の態様で下側のギア1を左回りに60パルス分回転させているので、ギア1,11を互いに同一の回転速度で回転させるケースでは、下側のギア1を右回りに20パルス分回転させて、さらに左回りに60パルス分回転させた合計40パルス分回転させたことになる(左回りの回転方向を+方向とし、右回りの回転方向を−方向とすると、−20パルス+60パルス=+40パルス)。
以上をまとめると、ギア1,11を互いに異なる回転速度で回転させると、上側のギア11を左回りに80パルス分回転、下側のギア1を左回りに40パルス分回転させることで、図5(b)の態様から図5(d)の態様に直接的に動作させることができる。
同一の回転速度のケースおよび異なる回転速度のケースをまとめると、下側のギア1の動作は、同一の回転速度のケースでは、右回りに20パルス分回転した後に左回りに60パルス分回転する必要があったが、異なる回転速度のケースでは、下側のギア1は左回りのみに40パルス分回転して図5(d)の態様となる。したがって、下側のギア1が右回りから左回りに切り替わるロスをなくし、右回りの減速回転、停止および左回りの加速回転を省略することができる。
また、上側のギア11の動作は、同一の回転速度のケースであっても、左回りに20パルス分回転した後に左回りに60パルス分回転して左回りに回転し続けるので、下側のギア1のように回転方向の切り替えを行っていない。しかし、下側のギア1の減速回転、停止および加速回転に伴い、上側のギア11も減速回転、停止および加速回転が必要になる。
しかし、異なる回転速度のケースでは、上述したように下側のギア1は左回りのみに40パルス分回転し続けるので、下側のギア1における回転方向の切り替えをなくして、減速回転、停止および加速回転を省略することができる。したがって、上側のギア11についても同一の回転速度のケースで行っていた減速回転、停止および加速回転を省略することができる。
[使用例(計算例)]
次に、入力部26(図1を参照)で設定された補償フィルタ板Fの位置に基づいて、2つのモータ2,12(図2を参照)が2つのギア1,11を所定の回転速度で回転させるように2つのモータ2,12をコントローラ28(図1を参照)が制御する使用例について説明する。ここで、設定(登録)される補償フィルタ板Fの位置座標は、ギア1,11の突起1a,11bの位置によって決定されるので、本実施例1では、便宜上、ギア1,11の突起1a,11bの位置座標を、設定(登録)される補償フィルタ板Fの位置座標と等価とみなして、ギア1,11の突起1a,11bの位置座標に基づいて説明する。
ギア1,11の突起1a,11bの位置座標をギア1,11の円周方向の点座標とする。つまり、ギア1,11の突起1a,11bの位置座標は、上述のパルス数(あるいはパルス数の比)で表されるので、ギア1,11の突起1a,11bの位置座標を、(ギア1のパルス数,ギア11のパルス数)で表す。したがって、以下では、ギア1,11の突起1a,11bの位置座標、ひいては設定(登録)される補償フィルタ板Fの位置座標を、ステッピングモータのパルス数で表して説明する。
ここで、aを、下側のギア1の現在位置座標とし、bを、移動させたい下側のギア1の登録位置座標とし、cを、上側のギア11の現在位置座標とし、dを、移動させたい上側のギア11の登録位置座標とする(a,b,cおよびdについては、いずれも図1を参照)。また、Vaを下側のギア1の回転速度とし、Vbを上側のギア11の回転速度とする(VaおよびVbについては、いずれも図1を参照)。このとき、上側のギア11も下側のギア1も同じタイミングで回転駆動を開始し、同じタイミングで回転駆動を停止したとすると、回転速度は、現在位置座標と登録位置座標との差である移動距離の比で、下記(1)式のように表される。
Va:Vb=|b−a|:|d−c| …(1)
ただし、上記(1)式中の|b−a|は、下側のギア1の現在位置座標aと登録位置座標bとの差である移動距離の比の絶対値であり、上記(1)式中の|d−c|は、上側のギア11の現在位置座標cと登録位置座標dとの差である移動距離の比の絶対値である。上側のギア11も下側のギア1も同じタイミングで回転駆動を開始し、同じタイミングで回転駆動を停止したとしているので、上側のギア11も下側のギア1も移動時間は同じtで表される。つまり、下側のギア1は、現在位置座標aから登録位置座標bまで動かすのに、移動距離|b−a|で時間tだけかかるので、Va=|b−a|/tとなり、上側のギア11は、現在位置座標cから登録位置座標dまで動かすのに、移動距離|d−c|で同じ時間tだけかかるので、Vb=|d−c|/tとなる。したがって、時間tの長短に関係なく、時間tで約分できて、上記(1)式で表される。
このように、上側のギア11も下側のギア1も同じタイミングで回転駆動を開始し、同じタイミングで回転駆動を停止したとすると、回転速度Va,Vbのうち、回転速度が速い方のギアの回転速度を、予め計算で設定したモータ速度とする。このときに、モータが脱調しない、音がうるさくない等により、可能な範囲で回転速度が速い方のギアの回転速度を速く設定して、遅い方の回転速度を上記(1)式に基づいて比により計算する。もし、上側のギア11の回転速度Vbの方が大きな値となった場合(回転速度Vbが速い場合)には、遅い方の(下側のギア1の)回転速度Vaを、上記(1)式に基づく下記(2)式により求める。
Va=|b−a|/|d−c|×Vb …(2)
このように、上側のギア11も下側のギア1も同じタイミングで回転駆動を開始し、同じタイミングで回転駆動を停止したとする場合には、設定(登録)される補償フィルタ板Fの位置座標として、下側のギア1の現在位置座標a、登録位置座標b、上側のギア11の現在位置座標cおよび登録位置座標dを入力部26(図1を参照)により入力する。具体的には、ギア1,11間で時間tは同じであるのでコントローラ28(図2を参照)は時間tを直接的に計算せずに、速い方の回転速度Vb、現在位置座標a,cおよび登録位置座標b,dを上記(2)式に代入して、コントローラ28は遅い方の回転速度Vaを求める。そして、速い方の回転速度Vbで上側のギア11を回転させるようにコントローラ28はモータ12(図1を参照)を制御し、上記(2)式により求められた遅い方の回転速度Vaで下側のギア1を回転させるようにコントローラ28はモータ2(図1を参照)を制御する。
左回りの回転方向を+方向とし、右回りの回転方向を−方向とした場合の具体的な数値を例に採って説明する。現在位置座標を(10,10)、登録位置座標を(50,90)とする。上側のギア11はc=10,d=90なので、上側のギア11を|90−10|=80パルス分回転させる必要があり、下側のギア1はa=10,b=50なので、下側のギア1を|50−10|=40パルス分回転させる必要がある。したがって、上側のギア11の回転速度Vbは80/tとなり、下側のギア1の回転速度Vaは40/tとなる。このことから、下側のギア1の回転速度Vaは上側のギア11の回転速度Vbの半分となる。
上での説明では、回転速度Vbの方が回転速度Vaよりも速い場合を例に採って説明したが、上側のギア11も下側のギア1も同じタイミングで回転駆動を開始し、同じタイミングで回転駆動を停止したとする場合には、回転速度Va,Vbの回転速度のうちいずれかが速くとも、移動距離が長い方のギアを、予め設定していた回転速度(モータ速度)とする。そして、移動距離が短い方のギアについて駆動開始(回転駆動の開始)および駆動停止(回転駆動の停止)が同時となるように、上記(1)式あるいは上記(2)式で移動距離の比の絶対値により回転速度を計算することになる。
また、上での説明では、上側のギア11も下側のギア1も同じタイミングで回転駆動を開始し、同じタイミングで回転駆動を停止したとしたが、回転速度が遅い方(すなわち移動距離が短い方)のギアの回転駆動の開始および回転駆動の停止を、回転速度が速い方(すなわち移動速度が長い方)のギアと同じタイミングに合わせる必要はない。例えば、移動距離が長い方のギアが、移動距離の短い方のギアと同じ回転速度で回転し、移動距離の短い方のギアが目標位置である登録位置座標に到達した後は、移動距離の長い方のギアが目標位置である登録位置座標に到達するまでは、移動距離の短い方のギアが駆動停止するパターンも可能である。また、移動距離が長い方のギアが先に駆動開始して、両ギアの同じタイミングでの駆動停止に合わせて、移動距離が長い方のギアの駆動開始後のタイミングで移動距離の短い方のギアが駆動開始して、移動距離が長い方のギアと同じ回転速度で移動距離の短い方のギアが回転して、両ギアが同じタイミングで駆動停止するパターンでもよい。さらに、移動距離が長い方のギアが先に駆動開始した後に、移動距離の短い方のギアが駆動開始して、移動距離が長い方のギアと同じ回転速度で移動距離の短い方のギアが回転して、移動距離の短い方のギアが先に駆動停止して、その後で移動距離が長い方のギアが駆動停止するパターンでもよい。この他にも、移動距離の短い方のギアが、機械リミットに当たらない範囲で減速したり、あるいは加速したりすることも可能である。
このように、移動距離の長い方のギアが駆動している間に、移動距離の短い方のギアが駆動停止、あるいは加速・減速するパターンよりも、両ギアが同じタイミングで回転駆動を開始し、同じタイミングで回転駆動を停止するパターンの方が、(両ギア間では回転速度は互いに異なる可能性はあるが)同じタイミングで各々のギアが同じ回転速度で回転し続けるので、駆動音が途中で変わったりすることがないという利点がある。
以上の使用例(計算例)をまとめると、設定(登録)される補償フィルタ板Fの位置座標として、現在位置座標a,cおよび登録位置座標b,dを入力部26(図1を参照)により入力する。そして、設定された現在位置座標a,cおよび登録位置座標b,dに基づいて、モータ2,12(図2を参照)がギア1,11を所定の回転速度Va,Vbで回転させるようにコントローラ28(図1を参照)がモータ2,12を制御する。
このような使用例を、下記のような装置に適用することが考えられる。例えば心臓血管の診断に用いられる装置(CVS: cardiovascular systems)に実施する場合には、通常では、一端がX線管を支持し、他端がX線検出器を支持するC型に湾曲した支持部材(C型アーム)を用いて診断(X線透視撮影)を行う。このようなC型アームを用いたCVS装置での利用を考えた場合には、C型アームの位置に応じて補償フィルタ板の位置もある程度決定されるので、C型アームを移動させると、補償フィルタ板Fについても最速のパターンを(コントローラ28が)自動で計算して、C型アームとともに補償フィルタ板Fを移動させるといった使用例が考えられる。
続いて、補償フィルタ板Fの配置位置について、図6を参照して説明する。図6は、中心線からのズレの説明に供する各ギアおよび補償フィルタ板の概略平面図である。図6の上段(図6(a)〜(c))は、図6(b)のように補償フィルタ板Fが可動範囲の中間位置にあるときに、2つのギア1,11の突起1a,11b、補償フィルタ板Fの穴Fa,長穴Fbの位置が2つのギア1,11の中心線を通るように、補償フィルタ板を配置したときの図であり、図6の下段(図6(d)〜(f))は、図6(d)のように補償フィルタ板Fが可動範囲の端部(例えば開始地点)にあるときに、2つのギア1,11の突起1a,11b、補償フィルタ板Fの穴Fa,長穴Fbの位置が2つのギア1,11の中心線を通るように、補償フィルタ板を配置したときの図である。
図6の上段(図6(a)〜(c))のように、図6(b)のように補償フィルタ板Fが可動範囲の中間位置にあるときに、2つのギア1,11の突起1a,11b、補償フィルタ板Fの穴Fa,長穴Fbの位置が2つのギア1,11の中心線を通る場合には、図6(a)で最も回転中心に近い位置を可動範囲の端部の開始地点とし、図6(c)で最も回転中心から遠い位置を可動範囲の端部の終了地点とすると、図6(a)、図6(b)、図6(c)の順に補償フィルタ板Fは動く。このときの回転中心からのズレをtとする。
一方、図6の下段(図6(d)〜(f))のように、図6(d)のように補償フィルタ板Fが可動範囲の端部(例えば開始地点)にあるときに、2つのギア1,11の突起1a,11b、補償フィルタ板Fの穴Fa,長穴Fbの位置が2つのギア1,11の中心線を通る場合には、図6(d)で最も回転中心に近い位置を可動範囲の端部の開始地点とし、図6(f)で最も回転中心から遠い位置を可動範囲の端部の終了地点とすると、図6(d)、図6(e)、図6(f)の順に補償フィルタ板Fは動く。このときの回転中心からのズレをTとする。
図6の下段(図6(d)〜(f))のように、中間位置以外の位置(例えば可動範囲の端部)にあるときに、これらの突起1a,11b、穴Fa,長穴Fbの位置が2つのギア1,11の中心線を通るように、補償フィルタ板Fを配置したときと比較すると、図6の上段(図6(a)〜(c))のように、中間位置にあるときに、これらの突起1a,11b、穴Fa,長穴Fbの位置が2つのギア1,11の中心線を通るように、補償フィルタ板Fを配置したときでは中心線のズレが小さくなっている。つまり、T>tであることがわかる。
上述の構成を備えた本実施例1に係る補償フィルタ装置21によれば、複数の回転手段(本実施例1では2つのギア1,11)を上下に重ねて積層する。そして、2つのギア1,11の間に補償フィルタ板Fを介在させて構成する。2つのギア1,11をそれぞれ回転駆動させるモータ2,12を各ギア1,11毎に備え、各々のモータ2,12を、各ギヤ1,11の側面に取り付けることで、各々のモータ2,12が、各ギヤ1,11とともに回転しないように、それぞれを構成する。このように構成することで、2つのギア1,11をそれぞれ一方向に回転駆動させ続けることが可能となる。
また、2つのギア1,11のうちの一方のギア(本実施例1ではギア1)または補償フィルタ板Fのいずれか一方に突起(本実施例1ではギア1に突起1a)を設けるとともに、他方に当該突起1aに嵌合する穴(本実施例1では補償フィルタ板Fに穴Fa)を設けることで、当該一方のギア(ギア1)および補償フィルタ板Fが、突起1a・穴Faがある支持箇所を中心にして回転可能になるように、それぞれを構成する。さらに、2つのギア1,11のうちの他方のギア(本実施例1ではギア11)または補償フィルタ板Fのいずれか一方に突起(本実施例1ではギア11に突起11b)を設けるとともに、他方に当該突起11bに嵌合して当該突起11bが移動可能な長穴(本実施例1では補償フィルタ板Fに長穴Fb)を設けることで、当該他方のギア(ギア11)によって補償フィルタ板Fが、当該突起11bが設けられた箇所で保持されつつ、長穴Fbの範囲内で移動可能となる。
したがって、各々のモータ2,12によって各ギア1,11をそれぞれ回転駆動させると、各ギア1,11に保持された補償フィルタ板Fは、回転方向のみならず、長穴Fbの範囲内での移動が可能となり、これらの回転・移動を合わせて、1つの補償フィルタ板で当該補償フィルタ板Fを意図した場所に移動させることができる。その結果、2つのギア1,11をそれぞれ一方向に回転駆動させ続けることが可能であるので、回転角度の制限を解消することができる。
各々のモータ2,12が、図5に示すように、2つのギア1,11を互いに同一の回転速度で互いに逆方向に回転させるように2つのギア1,11をそれぞれ回転駆動させるのが好ましい。図11(a)に示すように長穴が直線状に延びている場合には、補償フィルタ板Fは回転方向に回転せずに、回転中心に対して近付いたり、あるいは遠ざかったりする方向に動く。
あるいは、各々のモータ2,12が、図5に示すように、2つのギア1,11を互いに同一の回転速度で互いに同一方向に回転させるように2つのギア1,11をそれぞれ回転駆動させるのが好ましい。図11(a)に示すように長穴が直線状に延びている場合には、補償フィルタ板Fは回転中心に近付いたり、あるいは遠ざかったりする方向に動かずに、回転方向のみに回転する。なお、上述した同一の回転速度に限定されない。
一方のギアのみを回転駆動させて、他方のギアを駆動させずに固定させることも可能であるし、互いに異なる回転速度であってもよい。
前者の場合には、各々のモータ2,12が、2つのギア1,11のうちの一方のギアのみを回転駆動させて、2つのギア1,11のうちの他方のギアを回転駆動させずに固定させる。図11(a)に示すように長穴が直線状に延びている場合には、補償フィルタ板Fは、回転方向と、回転中心に近付いたり、あるいは遠ざかったりする方向とを組み合わせて動く。
後者の場合には、各々のモータ2,12が、2つのギア1,11を互いに異なる回転速度で回転させるように2つのギア1,11をそれぞれ回転駆動させる。図11(a)に示すように長穴が直線状に延びている場合にも、前者の場合と同様に補償フィルタ板Fは、回転方向と、回転中心に近付いたり、あるいは遠ざかったりする方向とを組み合わせて動く。
その他に、設定された補償フィルタ板Fの位置に基づいて、各々のモータ2,12が2つのギア1,11を所定の回転速度Va,Vbで回転させるのが好ましい。X線撮影装置(本実施例1ではX線透視撮影装置20)から見れば、補償フィルタ装置21に加えて、補償フィルタ板Fの位置を設定する位置設定手段の機能を有する入力部26と、位置設定手段の機能を有する入力部26で設定された補償フィルタ板Fの位置(本実施例1ではギア1,11の現在位置座標a,cおよび登録位置座標b,d)に基づいて、各々のモータ2,12が2つのギア1,11を所定の回転速度Va,Vbで回転させるようにモータ2,12を制御する回転制御手段の機能を有するコントローラ28とを備えている。例えば、よく利用する補償フィルタ板Fの位置座標を予め設定(登録)しておき、設定された補償フィルタ板Fの位置に基づいて、2つのギア1,11を所定の回転速度Va,Vbで回転させることで、補償フィルタ板Fを当該位置座標に自動的に移動させることができる。したがって、事前に汎用点までの動きを登録しておくだけでなく、移動させたい目的地の位置座標をユーザ(本実施例1ではオペレータ)がその都度に登録し、そこまで最短で移動できるように演算させることによって最速で移動させることも可能である。
図6の上段(図6(a)〜(c))のように、図6(b)のように補償フィルタ板Fが可動範囲の中間位置にあるときに、補償フィルタ板Fの上述した支持箇所(本実施例1では補償フィルタ板Fの穴Fa)の位置、および補償フィルタ板Fの突起あるいは突起に嵌合して当該突起が移動可能な長穴(本実施例1では長穴Fb)の位置が2つのギア1,11の中心線を通るように、補償フィルタ板Fを配置するのが好ましい。中間位置以外の位置(例えば可動範囲の端部)にあるときに、これらの支持箇所・突起・長穴の位置が2つのギア1,11の中心線を通るように、補償フィルタ板Fを配置したとき(例えば図6の下段:図6(d)〜(f))と比較すると、中間位置にあるときに、これらの支持箇所・突起・長穴の位置が2つのギア1,11の中心線を通るように、補償フィルタ板Fを配置したときでは中心線のズレが小さくなることが図6で確認されている。
本実施例1では、2つのギア1,11を保持するギア押さえ3,13を各ギア1,11毎に備え、各々のギア押さえ3,13により2つのギア1,11の内側を保持している。さらに好ましくは、ギア押さえ3により補償フィルタ板Fを案内(ガイド)している。
次に、図面を参照してこの発明の実施例2を説明する。
図7は、実施例2に係る補償フィルタ装置の概略断面図であり、図8は、実施例2に係る補償フィルタ装置のギア、補償フィルタ板、ギア押さえおよびフィルタ保持用ベースの分解斜視図である。なお、本実施例2では、実施例1の2つのモータ2,12、2つのベース5,15および2つのスペーサ6,16(いずれも図2を参照)については図示を省略する。また、図8では突起や穴や長穴については図示を省略する。
図7に示すように、補償フィルタ装置21は、補償フィルタ板Fの他に、2つのギア1,11と2つのモータ(本実施例2では図示省略)と複数(図8では合計6つ)のギア押さえ3,13とを備え、さらに本実施例2ではフィルタ保持用ベースBを備えている。これらの中央には真円状の開口部が設けられ、この開口部をX線が通ることになる。フィルタ保持用ベースBは補償フィルタ板Fを保持する。
実施例1と同様に、図7、図8に示すように、2つのギア1,11を上下に重ねて積層し、2つのギア1,11の間に補償フィルタ板Fを介在させて構成している。実施例1と同様に、ギア1の側面にモータ(本実施例2では図示省略)を取り付け、ギア11の側面にモータ(本実施例2では図示省略)を取り付ける。
実施例1と同様に、図7に示すように、ギア1に突起1aを設け、補償フィルタ板Fに当該突起1aに嵌合する穴Faを設けている。さらに、ギア11に突起11bを設け、補償フィルタ板Fに当該突起11bに嵌合して当該突起11bが移動可能な長穴Fbを設けている。なお、図7では、穴Faや長穴Fbを、実施例1の図2と相違して貫通孔として形成していない。もちろん、実施例1の図2と同様に、穴Faや長穴Fbを貫通孔として形成してもよい。このように、実施例1と同様に、本実施例2では、ギア1に突起1aを設け、補償フィルタ板Fに当該突起1aに嵌合する穴Faを設けることで、ギア1および補償フィルタ板Fが、突起1a・穴Faがある支持箇所を中心にして回転可能になるように、それぞれが構成される。
本実施例2では、実施例1のギアスペーサ(図2のギアスペーサ4,14を参照)を設けない。なお、ベース(図2のベース5,15を参照)については、ギア押さえ3,13に接触してギア押さえ3,13を直接的に保持する構造であってもよいし、ギア押さえ3,13を間接的に保持する構造であってもよい。ギア押さえ3,13を間接的に保持する構造の場合には、スペーサを介在させてもよい。
実施例1と同様に、ギア1が回転方向以外に移動しないようにギア押さえ3を設け、同じく、ギア11が回転方向以外に移動しないように、ギア11を保持するギア押さえ13を設けている。実施例1と相違して、本実施例2では、ギア押さえ3はギア1の外側を保持し、ギア押さえ13はギア11の外側を保持する。また、実施例1と相違して、ギア押さえ3は複数であり、ギア押さえ13も複数である。図8では3つずつ各ギア押さえ3,13を図示して、合計6つ図示しているが、各ギア押さえの個数については、特に3つ限定されず、単数、2つ、4つ以上であってもよい。また、各ギア押さえ3,13は互いに同数である必要はない。
また、図7、図8に示すように、各ギア押さえ3は窪み3aをそれぞれ有し、この窪み3aにギア1が嵌合することで、各ギア押さえ3によりギア1の外側を保持する。同じく、各ギア押さえ13は窪み13aをそれぞれ有し、この窪み13aにギア11が嵌合することで、各ギア押さえ13によりギア11の外側を保持する。図7に示すように、各ギア押さえ3,13はフィルタ保持用ベースBにそれぞれ接触している。
各ギア1,11をそれぞれ回転移動させたときの補償フィルタ板の動作や、補償フィルタ板Fの配置位置については、実施例1と同じであるので、その説明を省略する。
本実施例2の作用・効果についても、ギア1,11の保持箇所を除けば、実施例1の作用・効果と同じであるので、その説明を省略する。本実施例2では、実施例1のように各々のギア押さえ3,13により2つのギア1,11の内側を保持したのと相違して、各々のギア押さえ3,13により2つのギア1,11の外側を保持している。
次に、図面を参照してこの発明の実施例3を説明する。
図9は、実施例3に係る補償フィルタ装置の概略断面図である。なお、本実施例3では、実施例1の2つのモータ2,12、2つのベース5,15および2つのスペーサ6,16(いずれも図2を参照)については、図9で図示する。
実施例1と同様に、図9に示すように、補償フィルタ装置21は、補償フィルタ板Fの他に、2つのギア1,11と2つのモータ2,12と2つのギア押さえ3,13と2つのギアスペーサ4,14とを備え、これらを収容した2つのベース5,15および2つのスペーサ6,16を備えている。2つのモータ2,12や補償フィルタ板Fを除いて、これらの中央には真円状の開口部が設けられ、この開口部をX線が通ることになる。
実施例1、2と同様に、図9に示すように、2つのギア1,11を上下に重ねて積層し、2つのギア1,11の間に補償フィルタ板Fを介在させて構成している。実施例1、2と同様に、ギア1の側面にモータ2を取り付け、ギア11の側面にモータ12を取り付ける。
実施例1と相違して、本実施例3では、図9に示すような構造を採用している。すなわち、補償フィルタ板Fに突起Fcを設けるとともに、2つのギア1,11のうちの一方のギア1に当該突起Fcに嵌合する穴1cを設け、補償フィルタ板Fに突起Fdを設けるとともに、2つのギア1,11のうちの他方のギア11に当該突起Fdに嵌合して当該突起Fdが移動可能な長穴11dを設けている。本実施例3の場合には、補償フィルタ板F側にともに突起Fc,Fdを設け、ギア1,11側にともに穴1cや長穴11dを設けることになる。このように、実施例1、2と相違して、本実施例3では、補償フィルタ板Fに突起Fcを設け、ギア1に当該突起Fcに嵌合する穴1cを設けることで、ギア1および補償フィルタ板Fが、突起Fc・穴1cがある支持箇所を中心にして回転可能になるように、それぞれが構成される。
それ以外の構成(モータ2,12、ギア押さえ3,13、ギアスペーサ4,14、ベース5,15およびスペーサ6,16)については、実施例1と同じであるので、その説明を省略する。
また、各ギア1,11をそれぞれ回転移動させたときの補償フィルタ板の動作や、補償フィルタ板Fの配置位置についても、実施例1、2と同じであるので、その説明を省略する。
本実施例1の作用・効果についても、図9の支持箇所・突起・長穴の構造を除けば、実施例1の作用・効果と同じであるので、その説明を省略する。本実施例3では、実施例1のようにギア1,11側にともに突起1a,11b(いずれも図2、図3を参照)を設け、補償フィルタ板F側にとも穴Faや長穴Fb(いずれも図2、図3を参照)を設けたのと相違して、本実施例3では、図9に示す構造を採用している。
この発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
(1)上述した各実施例では、補償フィルタ装置は、X線透視撮影装置に用いられる場合を例に採って説明したが、X線透視撮影装置以外のX線断層撮影装置(X線CT装置やトモシンセシス装置)に補償フィルタ装置は用いられてもよい。
(2)上述した各実施例では、回転手段は、ギヤ1,11であったが、タイミングベルト等に例示されるように、回転手段の駆動によって補償フィルタ板を駆動させるものであれば、特に限定されない。また、各実施例のギアは、いわゆる「ギザ歯」を有する「歯車」であって、各ギヤの側面に相当する歯の部分にモータを取り付けることで、各々のモータが各ギアとともに回転しないようにそれぞれを構成したが、ギアは、後述する変形例(5)のように「歯」を有さない回転駆動する板状のもの(回転板)であってもよい。
(3)上述した各実施例では、2つのギヤ1,11の間に補償フィルタ板Fを介在させて構成したが、ギヤ1,11の上に補償フィルタ板Fを配置してもよいし、ギヤ1,11の下に補償フィルタ板Fを配置してもよい。なお、ギヤ以外の回転手段(例えばタイミングベルト)に適用してもよい。
(4)上述した各実施例では、ギヤは、2つのギヤ1,11であり、2つのギヤ1,11および1つの補償フィルタ板Fという構造であったが、複数のギヤであれば、3つ以上のギヤに適用し、複数の補償フィルタ板Fに適用してもよい。例えば、図2の構造を複数組(例えば2組)積み重ねた構成であってもよい(ただし、コリメータ23を除く)。図2の構造を2組積み重ねた場合には、下側のベース5の下にギヤスペーサ、ギヤ押さえ等を順に配置することにより、ベース5を共有して、ギヤ等が4つで補償フィルタ板が2つに対して、ベースは合計3つで済む。また、補償フィルタ板Fを3つ以上にする場合も、同様に同じ構造を積み重ねればよい。もちろん、ベースを共有せずに別のベースを上下に重ねてもよい。なお、ギヤ以外の回転手段(例えばタイミングベルト)に適用してもよい。
(5)上述した各実施例では、各々のモータ2,12を、各ギヤ1,11の側面に取り付けることで、各々のモータ2,12が、各ギヤ1,11とともに回転しないように、それぞれを構成したが、各々のモータの取り付け箇所は、ギヤの側面に限定されない。例えば、上述した変形例(2)でも述べたように、ギアが、「歯」を有さない回転駆動する板状のもの(回転板)であれば、その回転板の上面や下面から押しつける力(摩擦力)により回転板を回転させることができる。その他にも、上下面に刻設されたギザ歯との嵌合によってモータなどの駆動手段を上面あるいは下面に配設する構成により、回転板を回転させることができる。このように、各々のモータ(駆動手段)を、各回転板(回転手段)とともに回転しないように、それぞれを構成することができる。なお、ギヤ以外の回転手段(例えばタイミングベルト)に適用してもよい。
(6)図10の平面図に示すように、2つのギア1,11に接触するベアリングBrを各ギア毎に備えるのが好ましい。ベアリングBrによって回転による摩擦力等を軽減して、2つのギア1,11を円滑に駆動させることができる。ベアリングBrは、この発明における軸受に相当する。なお、ギヤ以外の回転手段(例えばタイミングベルト)に適用してもよい。
(7)上述した各実施例では、コリメータ23を補償フィルタ装置21内に設けたが、コリメータを補償フィルタ装置外に設けてもよい。
(8)長穴の形状については特に限定されず、図11(a)のように直線状に延びた長穴であってもよいし、図11(b)に示すように湾曲状に延びた長穴であってもよい。図11(b)に示すように湾曲状に延びた長穴の場合には、同一の回転速度で2つの回転手段(例えばギア)をそれぞれ回転駆動させると、補償フィルタ板は、回転方向と、回転中心に近付いたり、あるいは遠ざかったりする方向とを組み合わせて動くことが可能である。逆に、一方の回転手段のみを回転駆動させて、他方の回転手段を駆動させずに固定させたり、互いに異なる回転速度で回転駆動させても、図11(b)に示すように湾曲状に延びた長穴の場合には、補償フィルタ板は、回転中心に対して近付いたり、あるいは遠ざかったりする方向に動くことも可能である。また、中心線のズレを小さくするようにシミュレーションを予め行い、そのシミュレーション結果に応じて、長穴の形状を設計してもよい。
(9)上述した各実施例では、突起、あるいは当該突起に嵌合する穴は下側のギア1に設けられ、突起、あるいは当該突起に嵌合して当該突起が移動可能な長穴は上側のギア11に設けられる構造であったが、上下逆の構造であってもよい。すなわち、突起、あるいは当該突起に嵌合する穴を上側のギア11に設け、突起、あるいは当該突起に嵌合して当該突起が移動可能な長穴を下側のギア1に設けてもよい。なお、ギヤ以外の回転手段(例えばタイミングベルト)に適用してもよい。
(10)上述した実施例1、2では、ギア1に突起1aを設けるとともに、補償フィルタ板Fに当該突起1aに嵌合する穴Faを設け、ギア11に突起11bを設けるとともに、補償フィルタ板Fに当該突起11bに嵌合して当該突起11bが移動可能な長穴Fbを設けた(図2を参照)。また、上述した実施例3では、補償フィルタ板Fに突起Fcを設けるとともに、ギア1に当該突起Fcに嵌合する穴1cを設け、補償フィルタ板Fに突起Fdを設けるとともに、ギア11に当該突起Fdに嵌合して当該突起Fdが移動可能な長穴11dを設けた。実施例3の場合には、補償フィルタ板F側にともに突起Fc,Fdを設けた(図9を参照)。これらの各実施例の構造に限定されない。すなわち、図12の断面図に示すように、ギア1に突起1aを設けるとともに、補償フィルタ板Fに当該突起1aに嵌合する穴Faを設け、補償フィルタ板Fに突起Fdを設けるとともに、ギア11に当該突起Fdに嵌合して当該突起Fdが移動可能な長穴11dを設ける。この場合には、ギア1側に突起1a、ギア11側に長穴11dを設け、補償フィルタ板側に穴Faや突起Fdを設けることになる。また、図13の断面図に示すように、補償フィルタ板Fに突起Fcを設けるとともに、ギア1に当該突起Fcに嵌合する穴1cを設け、ギア11に突起11bを設けるとともに、補償フィルタ板Fに当該突起11bに嵌合して当該突起11bが移動可能な長穴Fbを設ける。この場合には、補償フィルタ板F側に突起Fcや長穴Fbを設け、ギア1側に穴1c、ギア11側に突起11bを設けることになる。なお、ギヤ以外の回転手段(例えばタイミングベルト)に適用してもよい。
(11)上述した実施例1、2では、ギア1に突起1aを設け、補償フィルタ板Fに当該突起1aに嵌合する穴Faを設けて、上述した実施例3では、補償フィルタ板Fに突起Fcを設け、ギア1に当該突起Fcに嵌合する穴1cを設けた。このように設けることで、ギア1および補償フィルタ板Fが、突起Fc・穴1cがある支持箇所を中心にして回転可能になるように、それぞれが構成されたが、ギア1・補償フィルタ板Fのいずれか一方が突起、他方が穴である必要はない。例えば、ギア1および補償フィルタ板Fの両方に同じサイズの穴をそれぞれ設け、これらの穴に軸を通して貫通させて、ギア1および補償フィルタ板Fの両方を回転可能に支持することで、ギア1および補償フィルタ板Fが、支持箇所を中心にして回転可能になるように、それぞれが構成される。なお、ギヤ以外の回転手段(例えばタイミングベルト)に適用してもよい。
(12)上述した実施例1では、保持手段(実施例1ではギア押さえ3)により補償フィルタ板Fを案内(ガイド)したが、必ずしも補償フィルタ板Fを案内する必要はない。
(13)上述した実施例1では、保持手段(実施例1ではギヤ押さえ3,13)によりギヤ1,11の内側を保持し、上述した実施例2では、保持手段(実施例2ではギヤ押さえ3,13)によりギヤ1,11の外側を保持したが、実施例1、2を互いに組み合わせて、保持手段によりギヤの内側を保持し、保持手段によりギヤの外側を保持した、内側保持および外側保持を混在させた構造であってもよい。なお、ギヤ以外の回転手段(例えばタイミングベルト)に適用してもよい。
1,11 … ギア
2,12 … モータ
3,13 … ギア押さえ
20 … X線透視撮影装置
21 … 補償フィルタ装置
26 … 入力部
28 … コントローラ
a,c … 現在位置座標
b,d … 登録位置座標
Va,Vb … 回転速度
1a,11b,Fc,Fd … 突起
Fa,1c … 穴
Fb,11d … 長穴
Br … ベアリング
F … 補償フィルタ板

Claims (12)

  1. 補償フィルタ板を駆動させる補償フィルタ装置であって、
    回転駆動することにより前記補償フィルタ板を駆動させる複数の回転手段を備えるとともに、
    前記複数の回転手段をそれぞれ回転駆動させる駆動手段を各回転手段毎に備え、
    前記複数の回転手段を上下に重ねて積層し、
    前記複数の回転手段のうち、2つの回転手段のうちの一方の回転手段および前記補償フィルタ板が支持箇所を中心にして回転可能になるように、それぞれを構成し、
    前記2つの回転手段のうちの他方の回転手段または前記補償フィルタ板のいずれか一方に突起を設けるとともに、他方に当該突起に嵌合して当該突起が移動可能な長穴を設け、
    各々の前記駆動手段が、各回転手段とともに回転しないように、それぞれを構成する
    ことを特徴とする補償フィルタ装置。
  2. 請求項1に記載の補償フィルタ装置において、
    各々の前記駆動手段が、前記2つの回転手段を互いに同一の回転速度で互いに逆方向に回転させるように前記2つの回転手段をそれぞれ回転駆動させることを特徴とする補償フィルタ装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の補償フィルタ装置において、
    各々の前記駆動手段が、前記2つの回転手段を互いに同一の回転速度で互いに同一方向に回転させるように前記2つの回転手段をそれぞれ回転駆動させることを特徴とする補償フィルタ装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の補償フィルタ装置において、
    各々の前記駆動手段が、前記2つの回転手段のうちの一方の回転手段のみを回転駆動させて、前記2つの回転手段のうちの他方の回転手段を回転駆動させずに固定させることを特徴とする補償フィルタ装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の補償フィルタ装置において、
    各々の前記駆動手段が、前記2つの回転手段を互いに異なる回転速度で回転させるように前記2つの回転手段をそれぞれ回転駆動させることを特徴とする補償フィルタ装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載の補償フィルタ装置において、
    設定された前記補償フィルタ板の位置に基づいて、各々の前記駆動手段が前記複数の回転手段を所定の回転速度で回転させることを特徴とする補償フィルタ装置。
  7. 請求項1から請求項6のいずれかに記載の補償フィルタ装置において、
    前記補償フィルタ板が可動範囲の中間位置にあるときに、前記補償フィルタ板の前記支持箇所の位置、および前記補償フィルタ板の前記突起あるいは前記突起に嵌合して当該突起が移動可能な前記長穴の位置が前記2つの回転手段の中心線を通るように、前記補償フィルタ板を配置することを特徴とする補償フィルタ装置。
  8. 請求項1から請求項7のいずれかに記載の補償フィルタ装置において、
    前記2つの回転手段を保持する保持手段を各回転手段毎に備え、
    各々の前記保持手段により前記2つの回転手段の内側を保持する
    ことを特徴とする補償フィルタ装置。
  9. 請求項8に記載の補償フィルタ装置において、
    前記保持手段により前記補償フィルタ板を案内することを特徴とする補償フィルタ装置。
  10. 請求項1から請求項9のいずれかに記載の補償フィルタ装置において、
    前記2つの回転手段を保持する保持手段を各回転手段毎に備え、
    各々の前記保持手段により前記2つの回転手段の外側を保持する
    ことを特徴とする補償フィルタ装置。
  11. 請求項1から請求項10のいずれかに記載の補償フィルタ装置において、
    前記複数の回転手段に接触する軸受を各回転手段毎に備えることを特徴とする補償フィルタ装置。
  12. 補償フィルタ板を駆動させる補償フィルタ装置を用いたX線撮影装置であって、
    前記補償フィルタ装置は、
    回転駆動することにより前記補償フィルタ板を駆動させる複数の回転手段を備えるとともに、
    前記複数の回転手段をそれぞれ回転駆動させる駆動手段を各回転手段毎に備え、
    前記複数の回転手段を上下に重ねて積層し、
    前記複数の回転手段のうち、2つの回転手段のうちの一方の回転手段および前記補償フィルタ板が支持箇所を中心にして回転可能になるように、それぞれを構成し、
    前記2つの回転手段のうちの他方の回転手段または前記補償フィルタ板のいずれか一方に突起を設けるとともに、他方に当該突起に嵌合して当該突起が移動可能な長穴を設け、
    各々の前記駆動手段が、各回転手段とともに回転しないように、それぞれを構成し、
    前記X線撮影装置は、
    前記補償フィルタ板の位置を設定する位置設定手段と、
    前記位置設定手段で設定された前記補償フィルタ板の位置に基づいて、各々の前記駆動手段が前記複数の回転手段を所定の回転速度で回転させるように前記駆動手段を制御する回転制御手段と
    を備えることを特徴とするX線撮影装置。
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