JP2012125033A - 配電系監視制御装置及び電力配電システム用監視制御システム - Google Patents
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Abstract
【課題】レイヤ構造の上位層をZigBee(登録商標)に準拠させ、下位層をイーサネット(登録商標)に準拠させるとともに、信号の送受信先を適切に管理することでマルチホップな通信が可能となる配電系監視制御装置及び電力配電システム用監視制御システムを提供する。
【解決手段】第1実施形態の配電系監視制御装置であるセンタ装置103及び子局131〜143は、スイッチ部7とコア部8とで構成されている。スイッチ部7は、一方に設けられた3つのポート2a、2b、2cと、他方に設けられた1つのポート2d、及び送受信処理部3を備えている。ポート2a、2b、2cとポート2dとの間を接続する経路のいずれか1つを適切に選択するために、送受信処理部3はポート毎の接続情報が記載されたテーブルを有している。
【選択図】図1
【解決手段】第1実施形態の配電系監視制御装置であるセンタ装置103及び子局131〜143は、スイッチ部7とコア部8とで構成されている。スイッチ部7は、一方に設けられた3つのポート2a、2b、2cと、他方に設けられた1つのポート2d、及び送受信処理部3を備えている。ポート2a、2b、2cとポート2dとの間を接続する経路のいずれか1つを適切に選択するために、送受信処理部3はポート毎の接続情報が記載されたテーブルを有している。
【選択図】図1
Description
本発明は、電力配電システムを監視して事故区間を除外するように開閉器を制御する配電系監視制御装置及び電力配電システム用監視制御システムに関し、特に監視制御に必要なデータを高速・大容量に伝送することが可能な配電系監視制御装置及び電力配電システム用監視制御システムに関する。
従来、電力系統の配電システムにおいて地絡や短絡等の事故が発生すると、事故地点を挟む2つの開閉器で区分される事故区間を早期に切り離すとともにそれ以外の区間に配電するように、監視制御システムが開閉器の開閉制御を行う。電力配電システムを監視制御する従来の監視制御システムの一例を、図8を用いて説明する。図8は、電力配電システムに設置された従来の監視制御システムの構成を示すブロック図である。
図8において、電力配電システム900は、変配電所901内に設けられた変圧器902から配電線を用いて電力を配電するものであり、配電線の途中で地絡や短絡等の事故が発生したときの影響をできるだけ限定するために、配電線の途中に複数の開閉器911〜921を配置して配電線を区分した構成となっている。また、電力配電システム900は、事故の発生を監視してこれを適切に処理するための監視制御システム930を有している。監視制御システム930は、センタ装置903を備えるとともに、開閉器911〜921毎に子局931〜941を備えている。子局931〜941は、所定の通信線で直接または他の子局を介してセンタ装置903に接続されている。
図8に示す従来例では、変圧器902から2系統の配電線が接続されており、それぞれ5つの開閉器911〜915及び開閉器916〜920が配置され、2つの配電系統が開閉器921で接続可能となっている。また、開閉器911〜921のそれぞれに設けられている子局931〜941も、開閉器911〜921と同様の接続関係で所定の通信線を用いてセンタ装置103に接続されている。従来の監視制御システム930では、通信プロトコルにTCP/IPが用いられ、通信線には電力線が用いられていた。このような従来の監視制御システムの構成が、例えば特許文献1に記載されている。
上記のような電力配電システム900において、一例として地絡事故が発生したときの従来の監視制御システム930による事故処理方法(第1の事故処理方法とする)を以下に説明する。図8において、地点Aで地絡事故が発生すると、変圧器902から事故地点Aまでの上流側の区間で事故による過電流(事故電流)が発生する。この過電流を子局931、932、933が検出すると、開閉器911、912、913を自発的に開放して電流を遮断するとともに、事故発生(過電流の観測)をセンタ装置903に通知する。開閉器911、912、913の開放は、例えば過電流が500ms〜1sの間続くと動作する。
センタ装置903は、事故区間を検出して事故区間以外に配電を再開させるために、まず子局931に対し変配電所901内の開閉器911を閉制御するように指示する。子局931は、センタ装置903からの指示に従って開閉器911を閉制御し、このとき過電流が発生しないことを確認してセンタ装置903に通知する。センタ装置903は、子局931からの通知を受けて、次に子局932に対し開閉器912の閉制御を指示する。子局932は、子局931の場合と同様に、センタ装置903からの指示に従って開閉器911を閉制御し、このとき過電流が発生しないことを確認してセンタ装置903に通知する。
センタ装置903は、子局932から過電流なしの通知を受けると、さらに子局933に対し開閉器913の閉制御を指示する。子局933は、センタ装置903からの指示に従って開閉器913を閉制御する。このとき、事故地点Aに再び過電流が流れることから、子局931、932、933は再び過電流の発生を観測してそれぞれ開閉器911、912、913を自発的に開放する。そして、子局931、932、933からセンタ装置903に過電流が検出されたことを通知する。これにより、センタ装置903は事故区間が開閉器913と914との間であることを判定する。
センタ装置903は、上記により事故区間を判定すると、事故区間より上流側に配電を再開させるために、子局931、932に対しそれぞれ開閉器911、912を閉制御するように指示する。この指示に従って子局931、932がそれぞれ開閉器911、912を閉制御すると、開閉器913より上流側に配電が再開される。それとともに、センタ装置903は子局934に対して開閉器914を開放するように指示する。これに従って、子局934は開閉器914を開放する。その結果、地点Aを含む事故区間は、開閉器913、914によって配電系統から隔離される。開閉器914が開放された後、センタ装置903は子局941に対して開閉器921を閉制御するように指示する。この指示に従って子局941が開閉器921を閉制御すると、開閉器921から開閉器914までの区間で配電が再開される。これにより、地点Aを含む事故区間以外のすべてに配電が再開される。
上記の従来の監視制御システム930による第1の事故処理方法では、事故発生時の過電流に加えて、事故区間の検出のために再び過電流を発生させることになり、2回の過電流による電力設備への負荷が過剰になるといった課題があった。また、事故地点より上流側(変配電所側)のすべての開閉器が一時的に開放されるために、事故発生区間以外にも停電が一時的に及んでしまうといった課題がある。さらに、1回の事故で複数の開閉器が開放されてしまうため、その復旧に時間がかかるといった問題もある。
これに対し、過電流が事故発生時以外に発生しないようにした別の事故処理方法(第2の事故処理方法とする)も知られている。第2の事故処理方法を、図8に示す電力配電システム900及び監視制御システム930を用いて以下に説明する。第2の事故処理方法では、各子局から事故時の電流波形や位相等をセンタ装置903に集約することで、再び過電流を発生させることなく事故区間が判定され、該当区間が配電系から隔離される。
センタ装置903は、子局933と934との間で事故が発生したと判定すると、子局933と934のみにそれぞれ開閉器913、914を開放するように指示する。この指示に従って子局933、934がそれぞれ開閉器913、914を開放すると、事故区間のみが配電系統から隔離される。開閉器914が開放された後、センタ装置903は子局941に対して開閉器921を閉制御するように指示する。この指示に従って子局941が開閉器921を閉にすると、開閉器921から開閉器914までの区間で配電が再開される。これにより、地点Aを含む事故区間以外のすべてに配電が再開される。
上記の第2の事故処理方法では、開閉器913、914が開放されて事故区間が隔離されるまでは、過電流が継続されて電力設備に過大な負荷がかかることになる。そこで、上記の処理を高速に(例えば数十ms〜数百ms)実行させることで、電力設備への負荷を軽減することができる。
しかし、上記の第2の事故処理方法を高速に行うためには、センタ装置が、各子局から過電流有り/無しの情報を入力し、それをもとに事故区間を判定し、判定結果に従って事故区間に対応する2つの子局にそれぞれの開閉器の開放を指示し、さらに事故区間より下流側に配電を再開させるために他の配電系統に接続される開閉器の閉制御を指示するまでの処理を高速に行う必要がある。このように、上記の第2の事故処理方法ではセンタ装置の負荷が大きくなるとともに、通信量も大幅に増大する。そのため、事故処理を高速に行うためにセンタ装置に対して高速応答性が要求され、装置が高価になるといった課題がある。また、センタ装置と各子局との間の通信量が増大するため、その高速大容量化も求められる。さらに、電力設備への負荷をより一層軽減することが求められているため、センタ装置や通信設備に対しより一層の高速化が求められる。
そこで、安定した高速大容量な通信を実現するために、センタ装置と各子局との間の通信を光化するのが好ましい。しかし、光通信は通常、イーサネット(登録商標)規格を適用して構築されるが、上位層のTCP/IPの処理の負荷が重く、高速化のためには高価な処理装置が必要であった。そのため、処理装置が大型化し、消費電力も増大するといった課題があった。配電システムに用いられる監視制御システムでは、子局を多数分散配置する必要があることから、それぞれの負荷を軽くするとともに、システムの構築や子局の追加等が容易に行えるのが望ましい。
一方、マルチホップ通信技術の一つとして、複数分散するノード間を無線通信で接続し、別のノードを経由(中継処理)しながら目標のノードと信号伝送を行うZigBee(登録商標)規格のネットワークが知られている。ZigBee(登録商標)は、短距離無線通信規格の一つであり、処理の負荷を軽減するとともに処理装置の小型化や低消費電力化を図ることができる。そこで、高速大容量な通信が可能な光通信に、小型化、負荷軽減、低消費電力化等が容易なZigBeeの規格を取り入れることで、高速大容量な通信が可能でかつ演算処理の負荷を軽減できる電力配電システム用監視制御システムの実現が期待される。
上記のようにイーサネット(登録商標)の光通信とZigBee(登録商標)の規格を取り入れて電力配電システム用監視制御システムを構成する場合、そのレイヤ構造として上位をZigBee(登録商標)に準拠させる一方、下位を光通信を行うイーサネット(登録商標)に準拠させる構成が考えられる。
電力配電システム用監視制御システムでは、1つの子局に3以上の別の子局又はセンタ装置が接続されることがある。ZigBee(登録商標)に準拠したネットワークでは、3以上のポートを有するノードについても適切に処理できるように、接続先ノードに関する情報をMAC層で管理している。電力配電システム用監視制御システムにZigBee(登録商標)の規格を取り入れた場合には、接続先子局に関する情報をMAC層で管理する必要がある。しかしながら、MAC層をイーサネット(登録商標)のデータリンク層に置き換えると、接続先子局に関する情報を管理するレイヤがなくなってしまう。その結果、各子局は信号の送受信先がわからなくなってしまう、といった問題が生じる。
本発明はこのような問題を解決するためになされたものであり、レイヤ構造の上位層をZigBee(登録商標)に準拠させ、下位層をイーサネット(登録商標)に準拠させるとともに、信号の送受信先を適切に管理することでマルチホップな通信が可能となる配電系監視制御装置及び電力配電システム用監視制御システムを提供することを目的とする。
本発明の配電系監視制御装置の第1の態様は、電力配電システムの配電線の途中に配置された開閉器を監視制御する配電系監視制御装置であって、それぞれにトランシーバが接続された1以上の第1ポートとこれとは別の1つの第2ポートとを具備してイーサネット(登録商標)の物理層及びデータリンク層の処理を行うスイッチ部と、前記第2ポートに接続される1つの第3ポートを具備してZigBee(登録商標)のネットワーク層及びAPS層の処理を行うコア部と、を備え、前記スイッチ部は、前記第1ポートと前記第2ポートとを接続するVLANの1以上の経路を所定の接続情報テーブルを用いて選択する送受信処理部をさらに具備し、前記コア部は、前記第3ポートを介して前記スイッチ部との間で所定の信号を入力または出力するZB処理部をさらに具備し、前記送受信処理部は、前記信号を前記第1ポートから前記第2ポートに、あるいは前記第2ポートから前記第1ポートに伝送させるための前記経路を前記接続情報テーブルに基づいて選択することを特徴とする。
本発明の配電系監視制御装置の他の態様は、前記接続情報テーブルは、前記第1ポートに接続されている送信元ノードおよび送信先ノードのそれぞれのIDと、前記第1ポートと前記第2ポートとを接続する前記経路に付されたタグと、を記録していることを特徴とする。
本発明の配電系監視制御装置の他の態様は、前記ZB処理部は、ZigBee(登録商標)の少なくともネットワーク層に準拠する処理を行うことを特徴とする。
本発明の配電系監視制御装置の他の態様は、前記スイッチ部は前記第1ポートを3以上備え、前記コア部は前記第3ポートと前記ZB処理部との間に接続されて前記信号を入力すると所定のACK用の信号(以下では単にACKとする)を作成して前記スイッチ部に出力するACK処理部をさらに備え、前記送受信処理部は、前記ZB処理部から前記ACK処理部を経由して前記スイッチ部に信号が入力されると、該信号を送信する送信先ノードを記憶し、前記送信先ノードから前記ACKを入力すると、前記記憶された送信先ノードを基に前記接続情報テーブルを用いて前記経路を選択し、該経路を経由して前記ACKを前記ACK処理部に出力することを特徴とする。
本発明の電力配電システム用監視制御システムの第1の態様は、配電線の途中に2以上の開閉器が配置された電力配電システムを監視制御する電力配電システム用監視制御システムであって、センタ装置と、前記開閉器毎に設けられてそれぞれの前記開閉器を監視制御する2以上の子局と、前記開閉器の接続順序に従って前記センタ装置及び前記子局を接続するケーブルと、を備え、前記センタ装置及び前記子局が、それぞれ第1乃至第4の態様のいずれか1つに記載の配電系監視制御装置で構成されていることを特徴とする。
本発明によれば、レイヤ構造の上位層をZigBee(登録商標)に準拠させ、下位層をイーサネット(登録商標)に準拠させるとともに、信号の送受信先を適切に管理することでマルチホップな通信が可能となる配電系監視制御装置及び電力配電システム用監視制御システムを提供することができる。
図面を参照して本発明の好ましい実施の形態における配電系監視制御装置及び電力配電システム用監視制御システムについて詳細に説明する。なお、同一機能を有する各構成部については、図示及び説明簡略化のため、同一符号を付して示す。
本発明の配電系監視制御装置及び電力配電システム用監視制御システムでは、レイヤ構造の上位に、冗長的なネットワークを構成できるZigBee(登録商標)の仕様を適用し、レイヤ構造の下位に、安定した高速通信が可能な光イーサネット(登録商標)を適用している。このようなレイヤ構造とすることにより、低消費電力で冗長性を有し、安定した高速通信が可能な監視制御システムを構築することができる。
(第1実施形態)
本発明の第1の実施の形態に係る監視制御システムが適用された電力配電システムの構成を、図2のブロック図を用いて説明する。電力配電システム100は、変配電所101内の変圧器102に接続された配電線が、その途中に配置された複数の開閉器111〜123で複数の区間に区分けされた構成となっている。電力配電システム100は、地絡や短絡等の事故の発生を監視してこれを適切に処理するために、本実施形態の監視制御システム130を備えている。監視制御システム130は、本実施形態の配電系監視制御装置であるセンタ装置103と、開閉器111〜123毎に設けられた子局131〜143とを備えている。子局131〜143は、所定の通信線で直接または他の子局を介してセンタ装置103に接続されている。
本発明の第1の実施の形態に係る監視制御システムが適用された電力配電システムの構成を、図2のブロック図を用いて説明する。電力配電システム100は、変配電所101内の変圧器102に接続された配電線が、その途中に配置された複数の開閉器111〜123で複数の区間に区分けされた構成となっている。電力配電システム100は、地絡や短絡等の事故の発生を監視してこれを適切に処理するために、本実施形態の監視制御システム130を備えている。監視制御システム130は、本実施形態の配電系監視制御装置であるセンタ装置103と、開閉器111〜123毎に設けられた子局131〜143とを備えている。子局131〜143は、所定の通信線で直接または他の子局を介してセンタ装置103に接続されている。
図2に示す電力配電システム100では、変圧器102から2系統の配電線が接続されており、それぞれに5つの開閉器111〜115及び開閉器116〜120が配置され、2つの配電系統が開閉器121で接続可能となっている。また、開閉器117と118との間で分岐された配電線に開閉器122、123が接続されている。開閉器121は通常開状態にあり、これにより2つの配電系統が分離されている。開閉器111〜123のそれぞれに設けられている子局131〜143は、開閉器111〜123と同様の接続関係で所定の通信線を用いてセンタ装置103に接続されている。但し、開閉器121に設けられている子局141は子局135、140と常時接続されており、センタ装置103及び子局131〜143が常時接続された状態にある。本実施形態では、センタ装置103及び子局131〜143間を接続する通信線に光ケーブルを用いている。
本実施形態の監視制御システム130では、センタ装置103及び子局131〜143のレイヤ構造として、下位に安定した高速通信が可能な光イーサネット(登録商標)の物理層10及びデータリンク層11を適用し、上位に冗長的なネットワークを構成できるZigBee(登録商標)の仕様を適用している。但し、光イーサネット(登録商標)の下位レイヤとZigBee(登録商標)の上位レイヤとを単に組み合わせただけでは、通信時に以下のような問題が生じる。
ZigBee(登録商標)では、信号を受信したノードのMAC層21(第2層)が送信元のノードにACKを返送する構成となっている。そして、送信元のノードでは、ネットワーク層22で送信先のノードから返送されるACKの処理を行い、ここでACKの受信が確認されると信号送信が完了する。しかしながら、本実施形態の監視制御システム130のレイヤ構造では、下位層にイーサネット(登録商標)の下位レイヤを適用するために、ZigBee(登録商標)のMAC層21をなくしている。イーサネット(登録商標)のデータリンク層11は、ZigBee(登録商標)のMAC層21のようにACKを返信する仕様とはなっておらず、従来のOSI参照モデルのレイヤ構造では上位層のトランスポート層(TCP)13がACKを返送していた。
一方、本実施形態の監視制御システム130では、レイヤ構造の上位層をZigBee(登録商標)としていることから、OSI参照モデルの上位層でACK返送の処理を行っているトランスポート層(TCP)13も有していない。その結果、信号を受信してもACKの返信を処理するレイヤが上位層・下位層ともになくなってしまう。ZigBee(登録商標)では、送信側ノードの上位層であるネットワーク層22でACKの返信を確認する仕様となっていることから、受信側ノードからACKが返信されないと正常なデータ送信が行えないことになってしまう。
そこで、本実施形態の監視制御システム130に適用するレイヤ構造として、データリンク層11とネットワーク層22との間にACK処理層30を設け、ACK処理層30でACK返送の処理を規定するようにしている。本実施形態の監視制御システム130に適用されるレイヤ構造を図4に示す。本実施形態の監視制御システム130のレイヤ構造は、下位レイヤから順に物理層10、データリンク層11、ACK処理層30、ネットワーク層22、APS層23となり、さらにその上位にユーザが規定するAPL層24が設けられている。なお、ACK処理層30の規定をデータリンク層11またはネットワーク層22に含めるようにしてもよい。
上記のように、本実施形態の監視制御システム130が図4に示すようなレイヤ構造を有することで、信号40を受信時にACK41を送信元のセンタ装置103または子局に返送することが可能となる。また、このようなACK41の返送処理を有することで、信号40の送信先のセンタ装置103又は子局が正常に動作していないとき、これを容易に検知することができる。すなわち、送信先が正常に動作していないときは、信号40を送信してもACK41が返送されないことから、ACK41が返送されるか否かで送信先が正常か否かを判定することができる。
本実施形態の配電系監視制御装置の構成を図1を用いて説明する。図1は、本実施形態の配電系監視制御装置の一つである子局137の構成を示すブロック図である。子局137は、他の子局またはセンタ装置103に接続するためのポートを3個有している。本実施形態の配電系監視制御装置は、スイッチ部7とコア部8とで構成されている。スイッチ部7は、一方(図面左側)に設けられた3つのポート2a、2b、2cと、他方(図面右側)に設けられた1つのポート2d、及び送受信処理部3を備えている。また、コア部8は、スイッチ部7のポート2dに接続されるポート2xと、ACK処理部4、ZB処理部5、及びアプリケーション処理部6を備えている。
スイッチ部7及びコア部8には、それぞれ汎用的なスイッチおよびCPUを用いることができる。また、ポート2a、2b、2c、2d、及び2xには、いずれもMMI(Media Independent Interface)のインタフェースを用いることができる。なお、子局137以外の子局131〜136及び138〜143でも、他の子局またはセンタ装置103に接続するためのポートの個数を除いて子局137と同様の構成を有している。他の子局またはセンタ装置103に接続するためのポートの個数は、子局137のように3個であってもよく、あるいは2個または4個以上有していてもよい。また、センタ装置103及び子局131〜143でスイッチ部2の一方のポート数が異なっていてもよい。
スイッチ部7の3つのポート2a、2b、2cには、一端が光ケーブルで他の子局あるいはセンタ装置103に接続された光トランシーバ1(1a、1b、1cとする)の他端が接続される。また、3つのポート2a、2b、2cの他端は送受信処理部3に接続されており、光トランシーバ1と送受信処理部3との間で所定の信号入出力が可能となっている。各子局131〜143に冗長性を持たせたり、監視制御システム130をメッシュ型に形成できるようにするためには、スイッチ部7の一方に3以上のポートを有している必要がある。
送受信処理部3は、さらにスイッチ部7の他方に設けられたポート2dに接続されている。送受信処理部3は、3つのポート2a、2b、2cからいずれか1つを選択してポート2dとの間で信号を伝送させる。なお、上記では、スイッチ部7の一方に3つのポートが設けられ、他方に1つのポートが設けられるとしたが、4以上のポートが一方に設けられている汎用的なスイッチを用いて、そのうちの1つをポート2dに用い、他のポートに光トランシーバ1を接続させるようにすることができる。
コア部8のポート2xは、所定の信号線を介してスイッチ部7のポート2dに接続されている。コア部8において、ポート2xはACK処理部4に接続され、ACK処理部4がZB処理部5に接続され、さらにZB処理部5がアプリケーション処理部6に接続されている。
ACK処理部4は、ACK処理層30で規定された処理を行うものであり、スイッチ部7を介してセンタ装置103または他の子局から所定のデータが書き込まれた信号を入力すると、所定のACK信号をスイッチ部7を介して返送する。それとともに、入力した信号をZB処理部5に出力する。また、スイッチ部7を介してセンタ装置103または他の子局からACKが返送されると、所定のACK信号であることを確認してZB処理部5に通知する。さらに、ZB処理部5から信号を入力すると、これにACKを追加して送受信処理部3に出力する。
ZB処理部5は、ZigBee(登録商標)の少なくともネットワーク層に準拠する処理を行うものであり、スイッチ部7から入力した信号が当該子局宛かそれ以外かを判定し、その結果に従って当該子局宛の信号の処理または中継処理を行う。すなわち、ZB処理部5が入力信号を当該子局宛の信号と判定すると、該信号からデータを取り出してアプリケーション処理部6に出力する。また、ZB処理部5が入力信号を当該子局以外の宛先の信号と判定すると、中継処理としてこれをそのままACK処理部4を経由してスイッチ部7に返送する処理を行う。これにより、スイッチ部7では、送受信処理部3がポート2a、2b、2cの中から入力ポートとは別のいずれか1つのポートを選択し、ZB処理部5から返送された信号を送信する。
一方、ZB処理部5がアプリケーション処理部6からデータを入力すると、これを所定フォーマットの信号に変換してACK処理部4に出力し、ACK処理部124でACKを追加したのちスイッチ部7に出力する。スイッチ部7では、送受信処理部3がポート2a、2b、2cの中から出力先のセンタ装置103または別の子局に接続されているいずれか1つのポートを選択し、ZB処理部5から入力した信号を該ポートから送信する。ZB処理部5は、信号をスイッチ部7に出力したのちは、上位ノードからACKが返送されるのを待つ。
ZigBee(登録商標)では、ネットワーク内の各ノードがイーサネット(登録商標)で用いるMACアドレスに相当する固有IDを有している。また、これとは別にネットワーク内で各ノードを識別するためのID(以下ではローカルIDとする)を有している。本実施形態の監視制御システム130においても、配電系監視制御装置であるセンタ装置103及び子局131〜143のそれぞれに固有IDと同等のMACアドレスをデータリンク層11の処理を行う送受信処理部3に持たせ、ローカルIDをネットワーク層22の処理を行うZB処理部5に持たせている。
ローカルIDは、センタ装置103から各子局131〜143にそれぞれ固有の値が割り当てられる。一例として、センタ装置103にはローカルIDとして0が割り当てられ、子局131〜143には0以外の例えば16バイトのいずれかの値がランダムに割り当てられる。
ローカルIDが上記のように割り当てられると、それを用いてポート2a、2b、2cに接続されているセンタ装置103または子局の情報を作成することができ、これを用いて例えば子局131〜143のそれぞれがセンタ装置103までいくつの子局を中継するか、すなわちセンタ装置103と各子局との間の接続深さを知ることができる。この接続深さを用いることで、例えば接続深さをできるだけ浅くしたい、すなわちセンタ装置103に達するまでに中継する子局の数をできるだけ少なくしたい場合には、接続先の子局の接続深さを調べ、接続深さが最も浅い子局(以下では上位の子局という)を選択して中継させるようにすることができる。
本実施形態のスイッチ部7の送受信処理部3は、3つのポート2a、2b、2cの中から信号の入出力先となるいずれか1つのポートを判別してポート2dと接続するために、上位の子局に接続されたポート及びそれ以外の下位の子局に接続されたポートの情報(以下では接続情報と称する)を有している。本実施形態の監視制御システム130は、センタ装置103及び子局131〜143の間が光ケーブルで接続されていることから、上記のような接続情報がないと信号の送受信先を判別することはできず、ブロードキャスト通信となってしまう。
本実施形態のスイッチ部7は、一方に設けられた3つのポート2a、2b、2cと、他方に設けられた1つのポート2dとの間の経路をVLANで形成している。そして、VLANで形成された各経路にはそれぞれ異なるタグが割り付けられており、各経路を通過する信号にそのタグの情報が付加される。信号に付加されたタグ情報は、スイッチ部7から外部に出力されるときに削除される。
送受信処理部3が有する接続情報は、3つのポート2a、2b、2cのそれぞれについて、接続先が上位の子局であるかまたは下位の子局であるかの情報(以下では、上位/下位情報とする)、接続先子局のローカルID、及び上記のタグの情報がテーブル形式で与えられている。接続情報の一例を図3に示す。図3は、子局137の送受信処理部3が有する接続情報の一例である。
図3に示す接続情報より、子局137のスイッチ部7に設けられているポート2aは、上位の子局のローカルIDが「6」の子局136に接続されており、ポート2dとの間でタグが「1」の経路を形成していることがわかる。また、ポート2bは、下位の子局のローカルIDが「8」の子局138に接続されており、ポート2dとの間でタグが「2」の経路を形成していることがわかる。さらに、ポート2cは、ローカルIDが「12」の子局142に接続されており、ポート2dとの間でタグが「3」の経路を形成していることがわかる。送受信処理部3は、このような接続情報を用いることにより、ポート2dとの間で信号を伝送させるポートとして、3つのポート2a、2b、2cからいずれか1つを適切に選択することが可能となる。なお、3つのポート2a、2b、2cのうち、他の子局と接続されていないか通信可能な状態にないものがある場合には、上位/下位情報の欄に例えば「停止」を設定しておくことで選択しないようにすることができる。
以下では、各子局131〜143からセンタ装置103に信号を送信する場合について説明するが、センタ装置103から各子局131〜143に信号を送信する場合あるいは子局間で信号を送信する場合も、以下と同様にして行うことができる。送受信処理部3は、3つのポート2a、2b、2cのうち下位の子局に接続されたいずれか1つのポートから信号を入力すると、該当するVLANの経路を選択して入力した信号をポート2dに伝送する。これにより、下位の子局から入力した信号がポート2dからポート2xを経由してACK処理部4に出力され、さらにZB処理部5に出力される。また、上位の子局に接続されたいずれか1つのポートからACKの信号を入力すると、送受信処理部3は該当するVLANの経路を選択してこれをポート2dに伝送する。そして、ACKがポート2dからポート2xを経由してACK処理部124に出力される。
一方、所定のデータが書き込まれた信号がZB処理部5からACK処理部4に出力され、さらにポート2x及び2dを介して送受信処理部3に出力されると、送受信処理部3は、図3に例示するような接続情報のテーブルを用いて上位の子局に接続されたポートを判別し、これとの間で形成されるVLANの経路を選択する。そして、ZB処理部5から入力した信号をこの経路を用いて上位の子局に接続されたポートに出力し、該ポートから光トランシーバ1を経由して上位の子局に送信する。送受信処理部3は、ZB処理部5から入力した信号の送信先ノードを記憶しておき、該送信先ノードからACKを入力したときに該送信先ノードに接続される経路を接続情報テーブルを用いて選択し、該経路を経由してACK処理部4にACKを出力する。
同様に、ACK処理部4からACKが送受信処理部3に出力されると、送受信処理部3は図3に例示する接続情報のテーブルを用いて下位の子局に接続されたポートを判別し、これとの間で形成されるVLANの経路を選択する。そして、この経路を用いてACKを下位の子局に接続されたポートに出力し、該ポートから光トランシーバ1を経由して下位の子局に送信される。
上記では、図1を用いて本実施形態の配電系監視制御装置の一例である子局137の構成を説明したが、センタ装置103及び他の子局131〜136,138〜143についても、基本構成は子局137と同様である。
次に、本実施形態の監視制御システム130において、データを伝送するための信号40とACK41のフレーム構造を以下に説明する。イーサネット(登録商標)では信号のフレーム形式が可変長(64〜1518バイト)となっているのに対し、ZigBee(登録商標)では127バイトの固定長となっている。そこで、本実施形態の監視制御システム130で用いる信号40を、ZigBee(登録商標)の規定に合わせて127バイトの固定長とし、これを1つのパケットとして固定長のイーサネット(登録商標)信号とすることができる。本実施形態で用いる信号40は、図5(a)に示すように、1つのパケットにイーサネット(登録商標)のヘッダ40aとDATA40bが含まれる。信号40を上記のようなフレーム構造としたとき、ACK41は、図5(b)に示すように、DATA40bの所定の位置に所定のACK情報41’を設定したものとすることができる。
信号40及びACK41をそれぞれ図5(a)、(b)に示すようなフレーム構造としたとき、スイッチ部7の送受信処理部3で形成されるVLANの経路を通過するときは、図5(c)、(d)に示すように、それぞれの信号にタグ40c、41cが付加される。このタグ40c、41cは、スイッチ部7から出力されるときに削除される。
ACK処理部4は、送信元の子局等(センタ装置103を含む)から信号40を入力するとDATA40bの所定の位置にACK情報41’を設定したACK41を作成し、これを送信元の子局等に返送する。また、送信先の子局等からACK41を入力すると、DATA40bの所定位置のデータを読み出し、これがACK情報41’であることを確認すると、これをZB処理部5に通知する。
次に、本実施形態における監視制御システム130の信号処理方法を、図1、2及び図6を用いて以下に説明する。図6は、監視制御システム130における信号伝送の処理の流れを説明するフローチャートである。
図6では、一例として、子局132から子局131を経由してセンタ装置103に所定の信号を伝送する場合の処理の流れを示している。図6では、処理の流れを子局132、子局131、及びセンタ装置103に分けて記載している。
図6では、一例として、子局132から子局131を経由してセンタ装置103に所定の信号を伝送する場合の処理の流れを示している。図6では、処理の流れを子局132、子局131、及びセンタ装置103に分けて記載している。
まず、子局132のアプリケーション処理部6からZB処理部5にデータが出力されると(ステップS11)、ZB処理部5でこのデータを含む図5(a)に示すようなフレーム構造の信号40が作成され、これがACK処理部4を介してスイッチ部7の送受信処理部3に出力される(ステップS12)。送受信処理部3は、接続情報のテーブルを用いて上位の子局131に接続されるVLANの経路を選択し、この経路を経由してZB処理部5から入力した信号を子局131に送信する(ステップS13)。
上位の子局131では、スイッチ部7の送受信処理部3が接続情報のテーブルを用いて下位の子局132に接続されるVLANの経路を選択し、この経路を経由して上記の信号をACK処理部4に出力する。(ステップS14)。ACK処理部4は、スイッチ部7から信号を入力すると、この信号をZB処理部5に出力するとともに、所定のACK信号41を作成してスイッチ部7に出力する(ステップS15)。スイッチ部7は、ACK処理部4からACK41を入力すると、送受信処理部3が下位の子局132に接続されるVLANの経路を選択し、この経路を経由してACK41を子局132に返送する(ステップS16)。
ZB処理部5では、ACK処理部4から信号を入力すると、例えばローカルIDが子局131のものと一致しないことを判定し、中継処理として入力した信号を再びACK処理部4を経由してスイッチ部7に返送する(ステップS17)。スイッチ部7では、送受信処理部3が上位のセンタ装置103に接続されているVLANの経路を選択し、この経路を経由してZB処理部5から入力した信号をセンタ装置103に送信する(ステップS18)。
上位のセンタ装置103では、スイッチ部7の送受信処理部3が下位の子局131に接続されているVLANの経路を選択し、この経路を経由して上記の信号をACK処理部4に出力する。(ステップS19)。ACK処理部4は、スイッチ部7から信号を入力すると、この信号をZB処理部5に出力するとともに、子局131における処理ステップS15、S16と同様に、ステップS20、S21で下位の子局131にACK41を返送する。一方、ZB処理部5では、ACK処理部4から信号を入力すると、例えばローカルIDがセンタ装置103bのものと一致することを判定し、入力した信号のデータをアプリケーション処理部6に出力する(ステップS22)。
また、ステップS16で子局131から子局132に返送されたACK41は、子局132のスイッチ部7において送受信処理部3が選択した上位子局131に接続されているVLANの経路を選択し、この経路を経由してACK処理部4に出力される。(ステップS23)。ACK処理部4では、上位の子局131から返送されたACK41を確認すると、これをZB処理部5に通知する(ステップS24)。同様に、ステップS21でセンタ装置103から子局131に返送されたACK41についても、ステップS25、S26で上記のステップS23、S24と同様の処理を行う。
上記説明のように、本実施形態によれば、レイヤ構造の上位にZigBee(登録商標)仕様を適用し、下位にイーサネット(登録商標)に準拠した光通信仕様を適用するとともに、接続情報のテーブルを用いて信号の送受信先を適切に管理することで、低消費電力で冗長性を有しかつ安定した高速通信が可能な配電系監視制御装置及び電力配電システム用監視制御システムを提供することができる。本実施形態では、上位レイヤにTCP/IPを用いた従来の光ネットワーク等に比べて、より低消費電力化することができる。
上記の実施形態では、監視制御システム内を伝送する信号及びACKのフレーム構造を、図5に示すような127バイトからなるパケット信号としていたが、別のフレーム構造とすることも可能である。以下では、別のフレーム構造を用いた本発明の別の実施形態の電力配電システム用監視制御システムについて説明する。別のフレーム構造を図7に示す。
ここでは、信号50のデータ長を、ZigBee(登録商標)で規定された固定長127バイトの整数倍とし、これを1つのパケットとして固定長のイーサネット(登録商標)信号としている。ここで用いる整数倍は、2以上の所定の固定値とする。一例として、図7(a)では127バイトの4倍を信号50の固定データ長としている。図5に示したように、信号40のデータ長を127バイトのショートパケットに固定すると、オーバーヘッドが大きくなってデータ伝送の効率が低下してしまう。そこで、信号50のデータ長をZigBee(登録商標)規定の127バイトの整数倍(4倍)とすることで、データ伝送を効率的に行えるようにすることができる。
信号50のデータ長を上記のようにしたとき、ACK51は信号50よりデータ長の短い信号とすることができる。一例として、図8(b)に示すように、ACK51のデータ長を、イーサネット(登録商標)の下限のデータ長である64バイトとすることができる。このように、ACK51のデータ長を信号50のデータ長と異なるようにすることで、センタ装置103及び子局131〜143においてACK51を容易に判定することが可能となる。なお、図5に示した信号40を用いる場合でも、ACK41を信号40よりデータ長の短い信号として用いることも可能である。
なお、上記では光ケーブルを用いた光信号による通信の場合について説明したが、これに限定されず、メタルケーブルを用いた電気信号による通信の場合にも適用可能である。本実施の形態における記述は、本発明に係る配電系監視制御装置及び電力配電システム用監視制御システムの一例を示すものであり、これに限定されるものではない。本実施の形態における配電系監視制御装置及び電力配電システム用監視制御システムの細部構成及び詳細な動作等に関しては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
1 光トランシーバ
2 ポート
3 送受信処理部
4 ACK処理部
5 ZB処理部
6 アプリケーション処理部
7 スイッチ部
8 コア部
40、50 信号
41、51 ACK
100 電力配電システム101 変配電所
102 変圧器
103 センタ装置
111〜123 開閉器
130 監視制御システム
131〜143 子局
2 ポート
3 送受信処理部
4 ACK処理部
5 ZB処理部
6 アプリケーション処理部
7 スイッチ部
8 コア部
40、50 信号
41、51 ACK
100 電力配電システム101 変配電所
102 変圧器
103 センタ装置
111〜123 開閉器
130 監視制御システム
131〜143 子局
Claims (5)
- 電力配電システムの配電線の途中に配置された開閉器を監視制御する配電系監視制御装置であって、
それぞれにトランシーバが接続された1以上の第1ポートとこれとは別の1つの第2ポートとを具備してイーサネット(登録商標)の物理層及びデータリンク層の処理を行うスイッチ部と、
前記第2ポートに接続される1つの第3ポートを具備してZigBee(登録商標)のネットワーク層及びAPS層の処理を行うコア部と、を備え、
前記スイッチ部は、前記第1ポートと前記第2ポートとを接続するVLANの1以上の経路を所定の接続情報テーブルを用いて選択する送受信処理部をさらに具備し、
前記コア部は、前記第3ポートを介して前記スイッチ部との間で所定の信号を入力または出力するZB処理部をさらに具備し、
前記送受信処理部は、前記信号を前記第1ポートから前記第2ポートに、あるいは前記第2ポートから前記第1ポートに伝送させるための前記経路を前記接続情報テーブルに基づいて選択する
ことを特徴とする配電系監視制御装置。 - 前記接続情報テーブルは、前記第1ポートに接続されている送信元ノードおよび送信先ノードのそれぞれのIDと、前記第1ポートと前記第2ポートとを接続する前記経路に付されたタグと、を記録している
ことを特徴とする請求項1に記載の配電系監視制御装置。 - 前記ZB処理部は、ZigBee(登録商標)の少なくともネットワーク層に準拠する処理を行う
ことを特徴とする請求項1または2に記載の配電系監視制御装置。 - 前記スイッチ部は前記第1ポートを3以上備え、
前記コア部は前記第3ポートと前記ZB処理部との間に接続されて前記信号を入力すると所定のACK用の信号(以下では単にACKとする)を作成して前記スイッチ部に出力するACK処理部をさらに備え、
前記送受信処理部は、前記ZB処理部から前記ACK処理部を経由して前記スイッチ部に信号が入力されると、該信号を送信する送信先ノードを記憶し、前記送信先ノードから前記ACKを入力すると、前記記憶された送信先ノードを基に前記接続情報テーブルを用いて前記経路を選択し、該経路を経由して前記ACKを前記ACK処理部に出力する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の配電系監視制御装置。 - 配電線の途中に2以上の開閉器が配置された電力配電システムを監視制御する電力配電システム用監視制御システムであって、
センタ装置と、
前記開閉器毎に設けられてそれぞれの前記開閉器を監視制御する2以上の子局と、
前記開閉器の接続順序に従って前記センタ装置及び前記子局を接続するケーブルと、を備え、
前記センタ装置及び前記子局が、それぞれ請求項1乃至4のいずれか1項に記載の配電系監視制御装置で構成されている
ことを特徴とする電力配電システム用監視制御システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010273113A JP2012125033A (ja) | 2010-12-08 | 2010-12-08 | 配電系監視制御装置及び電力配電システム用監視制御システム |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2012125033A true JP2012125033A (ja) | 2012-06-28 |
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ID=46505907
Family Applications (1)
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JP2010273113A Pending JP2012125033A (ja) | 2010-12-08 | 2010-12-08 | 配電系監視制御装置及び電力配電システム用監視制御システム |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017184446A (ja) * | 2016-03-30 | 2017-10-05 | 三菱電機株式会社 | 配電盤制御装置およびその配電盤制御装置を用いた配電盤システム |
-
2010
- 2010-12-08 JP JP2010273113A patent/JP2012125033A/ja active Pending
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