JP2012114883A - 配電系監視制御装置及び電力配電システム用監視制御システム - Google Patents

配電系監視制御装置及び電力配電システム用監視制御システム Download PDF

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和隆 下大迫
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Abstract

【課題】センタ装置及び通信設備の負荷を軽減するとともに事故処理の高速化を容易に実現できる配電系監視制御装置及び電力配電システム用監視制御システムを提供する。
【解決手段】変配電所内の変圧器に接続された配電線の途中に複数の開閉器が配置された電力配電システムを監視制御する監視制御システムであって、センタ装置と開閉器毎に設置された子局が光ケーブルで接続された構成を有している。センタ装置及び子局は、光トランシーバ1、送受信処理部2、ZB処理部3、ACK処理部4、及びアプリケーション処理部5を備えている。本実施形態の監視制御システムは、下位レイヤに光イーサネット(登録商標)の物理層及びデータリンク層を用い、上位レイヤにZigBee(登録商標)のネットワーク層及びAPS層を用いるとともに、データリンク層とネットワーク層との間にACK処理層を設けている。
【選択図】図1

Description

本発明は、電力配電システムを監視して事故区間を除外するように開閉器を制御する配電系監視制御装置及び電力配電システム用監視制御システムに関し、特に監視制御に必要なデータを高速・大容量に伝送することが可能な配電系監視制御装置及び電力配電システム用監視制御システムに関する。
従来、電力系統の配電システムにおいて地絡や短絡等の事故が発生すると、事故地点を挟む2つの開閉器で区分される事故区間を早期に切り離すとともにそれ以外の区間に配電するように、監視制御システムが開閉器の開閉制御を行う。電力配電システムを監視制御する従来の監視制御システムの一例を、図12を用いて説明する。図12は、電力配電システムに設置された従来の監視制御システムの構成を示すブロック図である。
図12において、電力配電システム900は、変配電所901内に設けられた変圧器902から配電線を用いて電力を配電するものであり、配電線の途中で地絡や短絡等の事故が発生したときの影響をできるだけ限定するために、配電線の途中に複数の開閉器911〜921を配置して配電線を区分した構成となっている。また、電力配電システム900は、事故の発生を監視してこれを適切に処理するための監視制御システム930を有している。監視制御システム930は、センタ装置903を備えるとともに、開閉器911〜921毎に子局931〜941を備えている。子局931〜941は、所定の通信線で直接または他の子局を介してセンタ装置903に接続されている。
図12に示す従来例では、変圧器902から2系統の配電線が接続されており、それぞれ5つの開閉器911〜915及び開閉器916〜920が配置され、2つの配電系統が開閉器921で接続可能となっている。また、開閉器911〜921のそれぞれに設けられている子局931〜941も、開閉器911〜921と同様の接続関係で所定の通信線を用いてセンタ装置103に接続されている。従来の監視制御システム930では、通信プロトコルにTCP/IPが用いられ、通信線には電力線が用いられていた。このような従来の監視制御システムの構成が、例えば特許文献1に記載されている。
上記のような電力配電システム900において、一例として地絡事故が発生したときの従来の監視制御システム930による事故処理方法(第1の事故処理方法とする)を以下に説明する。図12において、地点Aで地絡事故が発生すると、変圧器902から事故地点Aまでの上流側の区間で事故による過電流(事故電流)が発生する。この過電流を子局931、932、933が観測すると、開閉器911、912、913を自発的に開放して電流を遮断するとともに、事故発生(過電流の観測)をセンタ装置903に通知する。開閉器911、912、913の開放は、例えば過電流が500ms〜1sの間続くと動作する。
センタ装置903は、事故区間を検出して事故区間以外に配電を再開させるために、まず子局931に対し変配電所901内の開閉器911を閉制御するように指示する。子局931は、センタ装置903からの指示に従って開閉器911を閉制御し、このとき過電流が発生しないことを確認してセンタ装置903に通知する。センタ装置903は、子局931からの通知を受けて、次に子局932に対し開閉器912の閉制御を指示する。子局932は、子局931の場合と同様に、センタ装置903からの指示に従って開閉器911を閉制御し、このとき過電流が発生しないことを確認してセンタ装置903に通知する。
センタ装置903は、子局932から過電流なしの通知を受けると、さらに子局933に対し開閉器913の閉制御を指示する。子局933は、センタ装置903からの指示に従って開閉器913を閉制御する。このとき、事故地点Aに再び過電流が流れることから、子局931、932、933は再び過電流の発生を観測してそれぞれ開閉器911、912、913を自発的に開放する。そして、子局931、932、933からセンタ装置903に過電流が観測されたことを通知する。これにより、センタ装置903は事故区間が開閉器913と914との間であることを判定する。
センタ装置903は、上記により事故区間を判定すると、事故区間より上流側に配電を再開させるために、子局931、932に対しそれぞれ開閉器911、912を閉制御するように指示する。この指示に従って子局931、932がそれぞれ開閉器911、912を閉制御すると、開閉器913より上流側に配電が再開される。それとともに、センタ装置903は子局934に対して開閉器914を開放するように指示する。これに従って、子局934は開閉器914を開放する。その結果、地点Aを含む事故区間は、開閉器913、914によって配電系統から隔離される。開閉器914が開放された後、センタ装置903は子局941に対して開閉器921を閉制御するように指示する。この指示に従って子局941が開閉器921を閉制御すると、開閉器921から開閉器914までの区間で配電が再開される。これにより、地点Aを含む事故区間以外のすべてに配電が再開される。
上記の従来の監視制御システム930による第1の事故処理方法では、事故発生時の過電流に加えて、事故区間の検出のために再び過電流を発生させることになり、2回の過電流による電力設備への負荷が過剰になるといった課題があった。また、事故地点より上流側(変配電所側)のすべての開閉器が一時的に開放されるために、事故発生区間以外にも停電が一時的に及んでしまうといった課題がある。さらに、1回の事故で複数の開閉器が開放されてしまうため、その復旧に時間がかかるといった問題もある。
これに対し、過電流が事故発生時以外に発生しないようにした別の事故処理方法(第2の事故処理方法とする)も知られている。第2の事故処理方法を、図12に示す電力配電システム900及び監視制御システム930を用いて以下に説明する。第2の事故処理方法では、各子局から事故時の電流波形や位相等をセンタ装置903に集約することで、再び過電流を発生させることなく事故区間が判定され、該当区間が配電系から隔離される。
センタ装置903は、子局933と934との間で事故が発生したと判定すると、子局933と934のみにそれぞれ開閉器913、914を開放するように指示する。この指示に従って子局933、934がそれぞれ開閉器913、914を開放すると、事故区間のみが配電系統から隔離される。開閉器914が開放された後、センタ装置903は子局941に対して開閉器921を閉制御するように指示する。この指示に従って子局941が開閉器921を閉にすると、開閉器921から開閉器914までの区間で配電が再開される。これにより、地点Aを含む事故区間以外のすべてに配電が再開される。
上記の第2の事故処理方法では、開閉器913、914が開放されて事故区間が隔離されるまでは、過電流が継続されて電力設備に過大な負荷がかかることになる。そこで、上記の処理を高速に(例えば数十ms〜数百ms)実行させることで、電力設備への負荷を軽減することができる。
特許第4157554号公報
しかしながら、上記の第2の事故処理方法を高速に行うためには、センタ装置が各子局から過電流有り/無しの情報を入力し、それをもとに事故区間を判定し、判定結果に従って事故区間に対応する2つの子局にそれぞれの開閉器の開放を指示し、さらに事故区間より下流側に配電を再開させるために他の配電系統に接続される開閉器の閉制御を指示するまでの処理を高速に行う必要がある。このように、上記の第2の事故処理方法ではセンタ装置の負荷が大きくなるとともに、通信量も大幅に増大する。そのため、事故処理を高速に行うためには、センタ装置に対して高速応答性が要求され、装置が高価になるといった課題がある。また、センタ装置と各子局との間の通信量が増大するため、その高速大容量化も求められる。さらに、電力設備への負荷をより一層軽減することが求められているため、センタ装置や通信設備に対しより一層の高速化が求められる。
本発明はこのような問題を解決するためになされたものであり、センタ装置及び通信設備の負荷を軽減するとともに事故処理の高速化を容易に実現できる配電系監視制御装置及び電力配電システム用監視制御システムを提供することを目的とする。
本発明の配電系監視制御装置の第1の態様は、電力配電システムの配電線の途中に配置された開閉器を監視制御する配電系監視制御装置であって、所定のケーブルに接続されてイーサネット(登録商標)の物理層に準拠する動作を行う2以上のトランシーバと、前記トランシーバに接続されてイーサネット(登録商標)のデータリンク層に準拠する処理を行う送受信処理部と、前記送受信処理部に接続されてZigBee(登録商標)の少なくともネットワーク層に準拠する処理を行うZB処理部と、前記送受信処理部から入力した信号に含まれるACKを検知するとともに前記ZB処理部から入力した信号に所定のACKを付加するACK処理部と、を備えることを特徴とする。
本発明の配電系監視制御装置の他の態様は、前記ZB処理部は、さらにZigBee(登録商標)のAPS層に準拠する処理を行うことを特徴とする。
本発明の配電系監視制御装置の他の態様は、ZB処理部は、ZigBee(登録商標)のネットワーク層に準拠する処理のみを行い、前記ZB処理部に接続されてトランスポート層に準拠する処理を行うTCP処理部をさらに備えることを特徴とする。
本発明の配電系監視制御装置の他の態様は、前記ケーブルに伝送される信号は、前記ACKを含む信号または前記ACKを含まない信号のいずれかであり、前記ACKを含む信号は前記ACK処理部を介して前記送受信処理部と前記ZB処理部との間で入出力され、前記ACKを含まない信号は前記送受信処理部と前記ZB処理部との間で直接入出力されることを特徴とする。
本発明の配電系監視制御装置の他の態様は、前記ACKを含む信号及び前記ACKを含まない信号は、それぞれ異なる長さのデータ長を有していることを特徴とする。
本発明の配電系監視制御装置の他の態様は、前記ケーブルに伝送される信号はすべて前記ACKを含む信号であり、前記ACK処理部を介して前記送受信処理部と前記ZB処理部との間で入出力されることを特徴とする。
本発明の電力配電システム用監視制御システムの第1の態様は、配電線の途中に2以上の開閉器が配置された電力配電システムを監視制御する電力配電システム用監視制御システムであって、センタ装置と、前記開閉器毎に設けられてそれぞれの前記開閉器を監視制御する2以上の子局と、前記開閉器の接続順序に従って前記センタ装置及び前記子局を接続するケーブルと、を備え、前記センタ装置及び前記子局が、それぞれ第1乃至第6の態様のいずれか1つの配電系監視制御装置で構成されていることを特徴とする。
本発明の電力配電システム用監視制御システムの他の態様は、一方の入出力端側に第1端子と第2端子の2つの端子を有し、他方の入出力端側にも第3端子と第4端子の2つの端子を有して所定の前記子局をバイパス可能に接続されたスイッチを備え、前記第1端子と前記第2端子に前記所定の子局と該所定の子局の上流側に隣接する前記子局のそれぞれの下流側ポートが接続されるとともに、前記第3端子と前記第4端子に前記所定の子局の下流側に隣接する前記子局と前記所定の子局のそれぞれの上流側ポートが接続され、前記スイッチは、前記所定の子局が正常のときは前記第1端子と前記第3端子とを接続するとともに前記第2端子と前記第4端子とを接続し、前記所定の子局の異常が検出されると前記第1端子と前記第4端子とを接続するとともに前記第2端子と前記第3端子とを接続するように切り替えることを特徴とする。
本発明の電力配電システム用監視制御システムの他の態様は、前記センタ装置または前記隣接する子局は、前記所定の子局にACKを含む信号を送信した後前記所定の子局からACKを含む信号が返信されないときに前記所定の子局を異常と判定することを特徴とする。
本発明によれば、センタ装置及び通信設備の負荷を軽減するとともに事故処理の高速化を容易に実現できる配電系監視制御装置及び電力配電システム用監視制御システムを提供することができる。
本発明の第1実施形態の監視制御システムに備えられたセンタ装置及び子局の構成を示すブロック図である。 第1実施形態の監視制御システムが適用された電力配電システムの構成を示すブロック図である。 従来のOSI参照モデルのレイヤ構造を示す図である。 従来のZigBee(登録商標)のレイヤ構造を示す図である。 第1実施形態の監視制御システムのレイヤ構造を示す図である。 本発明の第2実施形態の監視制御システムが適用された電力配電システムの構成を示すブロック図である。 光スイッチの接続状態を示すブロック図である。 本発明の第3実施形態の監視制御システムに備えられたセンタ装置及び子局の構成を示すブロック図である。 第3実施形態の監視制御システムのレイヤ構造を示す図である。 本発明の第4実施形態の監視制御システムに備えられたセンタ装置及び子局の構成を示すブロック図である。 第4実施形態の監視制御システムのレイヤ構造を示す図である。 従来の監視制御システムを用いた電力配電システムの構成を示すブロック図である。 本発明の第5実施形態の監視制御システムに備えられたセンタ装置及び子局の構成を示すブロック図である。 第5実施形態の監視制御システムで用いられる分岐用子局の動作を説明するための説明図である。 分岐用子局がバイパス動作に切替えられたときの通信経路の一例を示すブロック図である。
図面を参照して本発明の好ましい実施の形態における電力配電システム用監視制御システムについて詳細に説明する。なお、同一機能を有する各構成部については、図示及び説明簡略化のため、同一符号を付して示す。
電力配電システムを監視/制御する監視制御システムでは、センタ装置と各子局との間の通信に従来は電力線を用いていたが、本発明ではこれを光化することで高速大容量なデータ通信を可能にしている。光通信は通常、イーサネット(登録商標)規格を適用して構築されるが、上位層のTCP/IPの処理の負荷が重く、高速化のためには高価な処理装置が必要であった。そのため、処理装置が大型化し、消費電力も増大するといった課題があった。そこで、本発明の電力配電システム用監視制御システムでは、短距離無線通信規格の一つであるZigBee(登録商標)の規格を一部に取り入れることで、処理の負荷を軽減するとともに、処理装置の小型化や低消費電力化を図っている。ZigBee(登録商標)は、複数のノードを経由して信号伝送(中継処理)を行うマルチホップ通信技術の一つである。本発明の監視制御システムでは、各子局をZigBee仕様のノードに対応させてシステムを構築しており、アドホック型ネットワークを構築できる。
イーサネット(登録商標)規格を適用した光通信では、図3に示すように、OSI参照モデルの物理層10とデータリンク層11にイーサネット(登録商標)規格が適用され、ネットワーク層12及びトランスポート層13にはTCP/IPが適用される。図3に示すノードN1とN2を接続するネットワークでは、データ通信が正常に行われたことを確認できるように、信号S1を受信した受信側ノードN2から送信側ノードN1にACKを含む信号S2が返送される。ACKの送受信は、トランスポート層13のTCPで処理される。
図3に示すレイヤ構造を有するノード間の光通信では、物理層(光トランシーバ)においてアイドル信号が連続的に出力されている。そのため、ノード間を光ケーブルで接続すると、接続先のノードから出力されている光の受信レベル(RSSi)を物理層で知ることができる。従って、光ケーブルでノード間が接続された時点で、光の受信レベル(パワーレベル)が所定の規定値以上あるか否かを判定することでノード間が正常に接続されているか否かを判定することができる。また、MAC層では、受信した光がイーサネット(登録商標)規格のアイドル信号であるか否かを判定することが可能である。このように、イーサネット(登録商標)規格を適用した光通信では、ノード間の接続をレイヤ構造の下位レベルで判定することができる。
また、ZigBee(登録商標)は、ISM(Industry−Science−Medical)として開放されている2.4GHz帯等を用いた無線通信を採用しており、低価格でかつ低消費電力であることを特徴としている。ZigBee(登録商標)のレイヤ構造は、図4に示すように、物理層20、MAC層21、ネットワーク層22、APS層(アプリケーション副層)23、及びAPL層(アプリケーション層)24の5層に分類される。このうち、物理層20とMAC層21はIEEE802.15.4で標準化されており、ネットワーク層22及びAPS層23はZigBee(登録商標) Allianceにより仕様が標準化されている。ZigBee(登録商標)のレイヤ構造では、OSI参照モデルのトランスポート層13の機能がAPS層23で処理される。
ZigBee(登録商標)では、データ送信が正常に行われると受信側のMAC層21から送信側にACKが返送され、送信側のネットワーク層22(ZigBee(登録商標)仕様の層)でこれを確認するように構成されている。2つのノード間でデータ送信が行われるときの処理を、図4を用いて説明する。同図において、送信側ノードN1のAPS層23から受信側ノードN2に信号S1が送信されると、受信側ノードN2のMAC層21から送信側ノードN1のMAC層21にACKを含む信号S2が返送され、さらにネットワーク層22に伝送されてACKの確認が行われる。このように、ZigBee(登録商標)ではネットワーク層22でACKが返信されたことを確認している。
本発明の電力配電システム用監視制御システムでは、レイヤ構造の下位に安定した高速通信が可能な光イーサネット(登録商標)を適用し、レイヤ構造の上位の一部に、ルーティング処理の機能を有して冗長的なネットワークを構築できるZigBee(登録商標)の仕様を適用している。このようなレイヤ構造とすることにより、低消費電力で冗長性を有し、安定した高速通信が可能な監視制御システムを構築することができる。
(第1実施形態)
本発明の第1の実施の形態に係る監視制御システムが適用された配電系監視制御装置及び電力配電システムの構成を、図2のブロック図を用いて説明する。電力配電システム100は、変配電所101内の変圧器102に接続された配電線が、その途中に配置された複数の開閉器111〜121で複数の区間に区分けされた構成となっている。電力配電システム100は、地絡や短絡等の事故の発生を監視してこれを適切に処理するために、本実施形態の監視制御システム130を備えている。監視制御システム130は、本実施形態の配電系監視制御装置であるセンタ装置103と、開閉器111〜121毎に設けられた子局131〜141とを備えている。子局131〜141は、所定の通信線で直接または他の子局を介してセンタ装置103に接続されている。
図2に示す電力配電システム100では、変圧器102から2系統の配電線が接続されており、それぞれに5つの開閉器111〜115及び開閉器116〜120が配置され、2つの配電系統が開閉器121で接続可能となっている。開閉器121は通常開状態にあり、これにより2つの配電系統が分離されている。また、開閉器111〜121のそれぞれに設けられている子局131〜141も、開閉器111〜121と同様の接続関係で所定の通信線を用いてセンタ装置103に接続されている。但し、開閉器121に設けられている子局141は子局135、140と常時接続されており、センタ装置103及び子局131〜141が常時接続された状態にある。本実施形態では、センタ装置103及び子局131〜141間を接続する通信線に光ケーブルを用いている。
本実施形態の監視制御システム130では、センタ装置103及び子局131〜141のレイヤ構造として、下位に安定した高速通信が可能な光イーサネット(登録商標)の物理層10及びデータリンク層11を適用し、上位にルーティング処理の機能を有して冗長的なネットワークを構成できるZigBee(登録商標)の仕様を適用している。但し、光イーサネット(登録商標)とZigBee(登録商標)の上位レイヤとを単に組み合わせただけでは、通信時に以下のような問題が生じることが明らかとなった。
ZigBee(登録商標)では、信号を受信したノードのMAC層21(第2層)が送信元のノードにACKを返送する構成となっている。そして、送信元のノードでは、ネットワーク層22で送信先のノードから返送されるACKの処理を行い、ここでACKの受信が確認されると信号送信が完了する。これに対し、下位層にイーサネット(登録商標)のレイヤを適用してZigBee(登録商標)のMAC層21をなくすると、イーサネット(登録商標)のデータリンク層11がZigBee(登録商標)のMAC層21のようにACKを返信する仕様とはなっていないため、ACK返信の処理を行う層が下位に存在しなくなってしまうことが明らかとなった。従来のOSI参照モデルのレイヤ構造では、上位層のトランスポート層(TCP)13がACKを返送していた。
一方、レイヤ構造の上位層をZigBee(登録商標)とする構成では、OSI参照モデルの上位層でACK返送の処理を行っているトランスポート層(TCP)13も存在しなくなる。その結果、信号を受信してもACKの返信を処理するレイヤが上位層・下位層ともになくなってしまうことが明らかとなった。ZigBee(登録商標)では、送信側ノードの上位層であるネットワーク層22でACKの返信を確認する仕様となっていることから、受信側ノードからACKが返信されないと正常なデータ送信が行えないことになってしまう。
そこで、本実施形態の監視制御システム130に適用されるレイヤ構造として、データリンク層11とネットワーク層22との間にACK処理層30を設け、ACK処理層30でACK返送の処理を規定している。但し、本実施形態では、ACKを必要とする信号とACKを必要としない信号のいずれも取り扱いできるようにしている。本実施形態の監視制御システム130に適用されるレイヤ構造を図5に示す。本実施形態の監視制御システム130のレイヤ構造は、下位レイヤから順に物理層10、データリンク層11、ACK処理層30、ネットワーク層22、APS層23となり、さらにその上位にユーザが規定するAPL層24が設けられている。ACKを必要とする信号は、信号を受信したときにACK処理層30でACKを送信元ノードに返送する処理を行う(図5の矢印B1)。また、ACKを必要としない信号は、ACK処理層30の処理を行わずデータリンク層11の処理の後ネットワーク層22の処理を行う(図5の矢印B2)。なお、ACK処理層30の規定をデータリンク層11またはネットワーク層22に含めるようにしてもよい。
図5に示すようなレイヤ構造を適用した本実施形態の監視制御システム130では、子局131〜141を図1に示すような構成とすることができる。図1は、本実施形態の監視制御システム130に備えられたセンタ装置103及び子局131〜141の構成を示すブロック図である。ここでは、一例として子局131の構成を示しているが、センタ装置103及び他の子局132〜141も同様の構成を有している。
図1において、子局131(及び132〜141)は2つのポートを有してそれぞれに光トランシーバ1(1a、1b)が設けられており、それぞれに光ケーブルが接続される。光ケーブルは、隣接する子局またはセンタ装置103(以下では子局等という)に接続されている。図5に例示する子局131では、光トランシーバ1aが光ケーブルでセンタ装置103に接続され、光トランシーバ1bが隣接する子局132に接続されている。各光トランシーバ1はそれぞれ送受信処理部2に接続されており、送受信処理部2との間で所定の信号入出力が可能となっている。なお、光トランシーバ1の個数は2に限定されるものではなく、また子局毎に光トランシーバ1の個数が異なっていてもよい。
送受信処理部2は、さらにZB処理部(ネットワーク/信号処理部)3及びACK処理部4に接続されている。送受信処理部2は、複数の光トランシーバ1のうちいずれで信号を入出力して所定の信号処理を行うかを判別するために、各光トランシーバ1に接続されている子局等(図5ではセンタ装置103と隣接子局132)の情報(以下では接続情報と称する)を有している。
送受信処理部2における信号処理として、光トランシーバ1のいずれかから信号を入力すると、ACKが含まれている信号か否かを判定し、ACKが含まれている信号のときはこれをACK処理部4に出力し、ACKが含まれていない信号のときはこれをZB処理部3に出力する。ACKが含まれている信号か否かの判定は、ACKを含む信号とACKを含まない信号とのデータ長が異なるようにしておくことで容易に可能となる。一方、ZB処理部3からはACKを含まない信号を入力し、ACK処理部4からはACKを含む信号を入力する。送受信処理部2は、ZB処理部3またはACK処理部4から入力した信号を子局等に接続された所定の光トランシーバ1に出力する。
ZB処理部3は、送受信処理部2に加えてACK処理部4及びアプリケーション処理部5に接続されている。送受信処理部2からACK処理部4に出力されたACKを含む信号は、ACK処理部4でACKの処理が行われた後にZB処理部3に入力される。ZB処理部3は、少なくとも隣接する上流側(センタ装置103側)の子局等と下流側の子局の情報(識別データ等)を有しており、これを用いて中継処理と自ノード宛の信号処理のいずれかの処理を行っている。但し、子局131と136は、上流側の情報としてセンタ装置103の情報を有している。ZB処理部3が有する上記の識別データを含む情報を、以下ではルート情報という。子局の識別データとして、例えばそれぞれのMAC情報を用いることができる。
ZB処理部3は、送受信処理部2またはACK処理部4から入力した信号が自ノード宛かそれ以外かを判定し、その結果に従って自ノード宛の信号処理または中継処理を行う。すなわち、ZB処理部3が入力信号を自ノード宛の信号と判定すると、該信号からデータを取り出してアプリケーション処理部5に出力する。また、ZB処理部3が入力信号を自ノード以外の宛先の信号と判定すると、中継処理としてこれを直接またはACK処理部4を経由して送受信処理部2に返送する処理を行う。これにより、送受信処理部2が、返送された信号を入力元とは別の子局等に接続された光トランシーバ1に出力する。
一方、ZB処理部3がアプリケーション処理部5からデータを入力すると、これを所定フォーマットの信号に変換するとともに、ACKを追加して出力する必要があるか否かを判定する。そして、信号にACKを追加する必要があるときは、該信号をACK処理部4に出力する一方、ACKを不要とする信号のときはこれを送受信処理部2に出力する。
ACK処理部124は、ZB処理部3から入力した信号にACKを追加して送受信処理部2に出力する。また、送受信処理部2からACKを含む信号を入力すると、ACKを入力したことをZB処理部3に通知する。
次に、本実施形態の監視制御システム130を構築する方法について、図1及び図2を用いて説明する。監視制御システム130は、センタ装置103と開閉器111〜121毎に設けられた子局131〜141を、開閉器111〜121の接続順序に従って光ケーブルで接続して構築されている。センタ装置103及び子局131〜141のそれぞれの光トランシーバ1と隣接する子局等の光トランシーバとの接続情報は、それぞれの送受信処理部2に事前に設定しておく。一例として、子局132に対して、光トランシーバ1aに子局131を接続し、光トランシーバ1bには子局133を接続するといった接続情報を、子局132の送受信処理部2に事前に設定しておく。また、子局131に対しては、光トランシーバ1aにセンタ装置103を接続し、光トランシーバ1bに子局132を接続するといった接続情報を、子局131の送受信処理部2に設定しておく。
上記の接続情報に加えて、ZB処理部3には、配電線の接続順序に従って上流側の子局等と下流側の子局の識別データを含むルート情報を設定しておく。これらの情報は、例えば事前にセンタ装置103から各子局のZB処理部3に設定するようにしてもよい。ルート情報は、センタ装置103や他の子局との通信ルートを決定するのに用いることができる。
一例として、各子局からセンタ装置103までの好適な通信ルートを決定する方法を以下に説明する。好適な通信ルートとして、各子局からセンタ装置103に到達するまでに経由する子局の個数が最少となる最短のルートを選択するのが好ましい。そこで、子局毎に各ポート(光トランシーバ1)からセンタ装置103までの接続深さ(子局を経由するホップ数)を事前に求め、このホップ数が最も少ないポートをセンタ装置103との通信ルートに選択するようにする。なお、ここではセンタ装置103までの好適な通信ルートを決定する方法について説明しているが、センタ装置103に限らず、例えば開閉器121に設置された子局141までの好適な通信ルートの決定等にも用いることができる。
所定の子局からセンタ装置103までのホップ数を、ルート情報を用いて求める方法を以下に説明する。一例として、開閉器114を監視制御する子局134からセンタ装置103までのホップ数を求める。まず、子局134から接続先の子局133及び135にセンタ装置103までのホップ数を問う信号を一斉(ブロードキャスト)に出力する。この信号を受信した子局133及び135は、ルート情報から自身がセンタ装置103に接続されていないことを判定し、次にそれぞれに接続された子局のうち子局134とは別の子局(それぞれ子局132、141)にセンタ装置103までのホップ数を問う信号を出力する。以下同様にして、センタ装置103に接続された子局131、136に到達するまで、センタ装置103までのホップ数を問う信号を順次出力していく。
子局134から出力されたホップ数を問う信号が子局131及び136に到達すると、ここでルート情報から自身がセンタ装置103に接続されていることを判定し、センタ装置103までのホップ数としてともに1を設定する。そして、子局131、136は、ホップ数1をそれぞれの隣接子局132、137に通知する。子局131、136からホップ数1がそれぞれ通知された子局132、137は、通知されたホップ数に1を加算して自身のホップ数2を算出し、これをそれぞれの隣接子局133、138に通知する。以下、それぞれのルートで子局134に到達するまで同様の処理を行う。これにより、子局134は、隣接する子局133、135からそれぞれのホップ数3と7が通知される。通知されたホップ数をもとに、子局134はホップ数の小さい子局133に接続された光トランシーバ1aを、センタ装置103との通信ルートに選択することができる。また、子局134のホップ数として、子局133のホップ数3に1を加算した4を設定する。上記の処理は、各子局のZB処理部3で行わせることができる。各子局で得られたホップ数は、ルート情報としてそれぞれのZB処理部3に保存させるのがよい。
本実施形態の監視制御システム130では、隣接する子局等の間のリンクを確認するのにACKの信号を用いている。センタ装置103及び子局131〜141の隣接間は光ケーブルで接続されていることから、隣接する子局等から光を受光することで物理的な接続が正常であることを確認することができる。しかし、隣接する子局等が光トランシーバ1から発光しているが正常に動作していないときは、光を受光するだけではそれを検知することができない。そこで、本実施形態ではACKを用いて隣接子局の異常を検知できるようにしている。一例として、隣接する子局等にリンクを確認するためのACKを含む信号を送信し、隣接の子局等のACK処理部4でACKが確認され、さらにACKを含む信号が返送されるか否かによって、隣接の子局等が正常に動作しているか否かを判定することができる。すなわち、隣接する子局等からACKを含む信号が返送されないとき、隣接の子局等が異常であることを検知できる。
また、隣接する子局が別の子局に変更されたような場合にも、光を受光するだけでは隣接の子局が変更されたことを検知することができない。本実施形態では、隣接の子局から入力した信号に含まれるACKをACK処理部4で確認することで、隣接の子局が変更されたことを検知できるようにすることができる。
一方、監視制御システム130に新たな子局が追加された場合には、隣接する子局等との光ケーブルによる接続が正常であるかを確認すればよく、ACKを含む信号を送受信してその間のリンクの確認を行う必要はない。従って、新たに追加された子局と隣接する子局等との間で、光を受光するかの物理的な接続を確認すればよい。なお、子局が新たに追加されたことにより、それより下流側の子局ではセンタ装置103までのホップ数が変わることから、追加された子局及びそれより下流側の子局のホップ数をあらためて算出し直す必要がある。
(第2実施形態)
本発明の第2の実施の形態に係る配電系監視制御装置及び監視制御システムを、図6を用いて以下に説明する。図6は、第2実施形態の監視制御システム230が適用された電力配電システム200の構成を示すブロック図である。本実施形態の監視制御システム230では、両側の入出力端にそれぞれ2つの端子を有する光スイッチ210が子局132に設けられている。光スイッチ210は、通常は子局132を上流側の子局131と下流側の子局133に接続する状態にあるが、子局132の停電により光スイッチ210の電源が遮断されると、子局132をバイパスして上流側の子局131と下流側の子局133とを直接接続する状態に切り替えられる。なお、ここでは説明簡単のために子局132に対してのみ光スイッチ210を設けているが、他の子局に対しても同様に設けることが可能である。
光スイッチ210の動作を、図7を用いて説明する。図7(a)は子局132が正常なときの光スイッチ210の接続状態を示し、図7(b)は子局132で停電が発生した後の光スイッチ210の接続状態を示すブロック図である。光スイッチ210は、一方の入出力端に設けられた端子211、212(それぞれ第1端子、第2端子)がそれぞれ子局132の下流側ポートと子局131の下流側ポートに接続され、他方の入出力端に設けられた端子213、214(それぞれ第3端子、第4端子)がそれぞれ子局133の上流側ポートと子局132の上流側ポートに接続されている。子局132が正常のときには、図7(a)に示すように、光スイッチ210は、端子211と213及び端子212と214がそれぞれ接続された状態となっている。これにより、子局132が子局131と子局133との間に接続された状態となる。
これに対し子局132で停電が発生すると光スイッチ210も電源断となり、図7(b)に示すように、光スイッチ210は、端子211と214とを接続し、端子212と213とを接続した状態に切り替える。これにより、子局131と子局133とが直接接続され、子局132がいずれの子局とも接続されない状態となる。
以下では、子局132で停電が発生したときの処理方法について説明する。子局132に電源の瞬断等の停電が発生すると、光スイッチ210は電源断により図7(b)に示すような接続状態に切り替えられる。これにより、子局132がバイパスされて子局131と子局133とが直接接続される。子局131,133は、光スイッチ210の切り替えにより接続先の子局からの光を検知できるようになる。しかし、子局131,133は、接続先が切り替えられたこと及び切替後の接続先(それぞれ子局133、131)を認識することができない。また、子局132において光トランシーバ1が正常で各種演算処理を行うCPUが故障した場合等には、子局132の光トランシーバ1から光が出力されるため、隣接する子局131,133は物理層レベルでは子局132の異常を検知することができない。
そこで、本実施形態では、ACK及びルート情報の識別データを含む信号を送受信させることで、光スイッチ210の切替後に子局131,133がそれぞれの接続先を認識できるようにしている。まず、光スイッチ210は、電源断により子局132をバイパスするように接続状態の切り替えを行う。
光スイッチ210の切替後、子局131,133から相互にACK及び識別データを含む信号を送信させる。子局131,133は、接続先の子局133、131から送信された信号にACKが含まれることを確認し、また識別データから接続先がそれぞれ子局133、131であることを認識することができる。さらに、上記の信号を受信した後、子局131,133がそれぞれACKを含む信号を返信することにより、子局131,133とも接続先の子局133、131が正常であると判定することができる。なお、上記のように子局で接続先の変更を認識すると、これをセンタ装置103に通知し、センタ装置103で各子局の接続状態を集約して管理させるようにするのがよい。
(第3実施形態)
本発明の第3の実施の形態に係る配電系監視制御装置及び監視制御システムを、図8、9を用いて以下に説明する。図8は、第3実施形態の監視制御システムに備えられたセンタ装置及び子局の構成を示すブロック図であり、図9は、本実施形態の監視制御システムのレイヤ構造を示す図である。図8では、一例として子局331の構成を示しているが、センタ装置及び他の子局も同様の構成を有している。
本実施形態の監視制御システムでは、センタ装置及び子局の間で送受信される信号のすべてにACKが含まれるものとしている。これにより、子局331の受信信号は、送受信処理部2からすべてACK処理部4に出力され、ここでACKを確認した後ZB処理部3に出力される。また、AB処理部3からの出力信号はすべてACK処理部4に出力され、ここでACKを追加した後送受信処理部2に出力される。これにより、子局331から出力される信号には必ずACKが含まれる。同様に、センタ装置及び他の子局から出力される信号にも必ずACKが含まれる。
本実施形態の監視制御システムのレイヤ構造では、図9に示すように、データリンク層11の処理とネットワーク層22の処理との間で必ずACK処理層30の処理が行われるようにしている。これにより、センタ装置及び子局間で信号の送受信が行われる毎に、通信相手が正常か否かを判定することが可能となる。その結果、センタ装置及び子局のいずれかで異常が発生したとき、これを早期に検知することができる。
(第4実施形態)
本発明の第4の実施の形態に係る配電系監視制御装置及び監視制御システムを、図10、11を用いて以下に説明する。図10は、第4実施形態の監視制御システムに備えられたセンタ装置及び子局の構成を示すブロック図であり、図11は、第4実施形態の監視制御システムのレイヤ構造を示す図である。図10では、一例として子局431の構成を示しているが、センタ装置及び他の子局も同様の構造を有している。本実施形態では、図3に示した従来のOSI参照モデルのレイヤ構造のうちネットワーク層12のみを、図4に示した従来のZigBee(登録商標)のレイヤ構造のネットワーク層22で置き換え、OSI参照モデルのトランスポート層13を残す構成としている。これにより、本実施形態の監視制御システムでは、図11に示すように、トランスポート層13におけるTCP/IPの処理を行うことが可能となる。これに対応して、本実施形態の監視制御システムに備えられたセンタ装置及び子局は、図10に示すように、TCP/IPの処理を行うTCP処理部401を備えている。
従来の電力配電システムでは、TCP/IPのプロトコルを用いた計測器等が設置されていることがある。本実施形態の監視制御システムのセンタ装置及び子局を、図11に示すように、TCP処理部401を備える構成とすることにより、TCP処理部401でTCP/IPの処理を行うことができ、TCP/IPのプロトコルを用いた計測器等とも接続することが可能となる。これにより、例えば過電流を検出する計測器を変更することなく本実施形態の監視制御システムを適用することが可能となる。なお、OSI参照モデルのレイヤ構造のうちネットワーク層12のみをZigBee(登録商標)のネットワーク層22に置き換えるだけでも、従来のTCP/IPを用いたシステムより負荷を大幅に軽減することができる。
(第5実施形態)
本発明の第5の実施の形態に係る配電系監視制御装置及び監視制御システムを、図13、14を用いて以下に説明する。図13は、第5実施形態の監視制御システムに備えられたセンタ装置及び子局の構成を示すブロック図であり、図14は、本実施形態の監視制御システムで用いられる分岐用子局の動作を説明するための説明図である。本実施形態の監視制御システム530は、上記の実施形態で用いられた2つのポートを有する子局に加えて、2つのポートと1つの分岐ポートを有する分岐用子局を備えている。
図13に示す本実施形態の監視制御システム530では、センタ装置503内の親局503aに接続された一方の通信系に、子局531〜535と、2つのポートが子局531、532に接続された分岐用子局521とが配置されている。そして、分岐用子局521の分岐ポートに、子局536〜538が接続されている。また、親局503bに接続された他方の通信系には、子局541〜534と、2つのポートが子局541、542に接続された分岐用子局522と、2つのポートが子局543、544に接続された分岐用子局523とが配置されている。分岐用子局522の分岐ポートには、子局545、546と、2つのポートが子局546と分岐用子局523の分岐ポートに接続された分岐用子局524が配置されている。さらに、分岐用子局524の分岐ポートには、子局547が接続されている。
各子局が正常に動作しているときは、例えば親局503a、503bからの信号は図13の矢印Y1、Y2のように伝送される。このように、正常時には2つの通信系の間で通信を行うことはないが、いずれかの子局で停電等が発生して動作しなくなったときのバックアップのために、子局535と子局544との間が接続されて2つの通信系の間でも通信可能に構成されている。
分岐用子局521〜524は、図14に示すように、2つのポートP1、P2に加えて分岐ポートP3を有しており、通常は図14(a)に示すように各ポートから光信号が入出力される。これに対し、センタ装置503等からバイパス要求があると、図14(b)に示すようにポートP2からの光信号の入出力を遮断してポートP1と分岐ポートP3との間のみで光信号の入出力を行うようにスイッチング処理が行われる。以下では、図14(a)に示すような分岐用子局の動作を通常動作と称し、図14(b)に示すような動作をバイパス動作と称することとする。このような分岐用子局521〜524を備えることで、停電等によりいずれかの子局が動作できなくなったときに、これをバイパスして別の通信経路で正常な子局間の通信を維持することが可能となる。
監視制御システム530において、分岐用子局521〜524により通信経路の切替えを行う一例を図15を用いて説明する。図15(a)は、分岐用子局522がバイパス動作に切替えられたときの通信経路を示すブロック図であり、図15(b)は、分岐用子局521がバイパス動作に切替えられたときの通信経路を示すブロック図である。図15(a)において、分岐用子局522がバイパス動作に切替えられると、ポートp2に接続された子局541との間の通信が遮断される。その結果、正常時には子局541及び分岐用子局522を介して親局503bとの間で通信を行っていた子局542〜547が、図15(a)の矢印Y3で示すように、他方の通信系を介して親局503aと通信を行うように変更される。
同様に、図15(b)において、分岐用子局521がバイパス動作に切替えられると、ポートp2に接続された子局532〜535との間の通信が遮断される。その結果、正常時には子局531及び分岐用子局521を介して親局503aとの間で通信を行っていた子局532〜535が、図15(b)の矢印Y4で示すように、他方の通信系を介して親局503bと通信を行うように変更される。このように、本実施形態では分岐用子局を適切に配置することで、通信系を適宜切り替えて通信を行えるようにすることが可能となる。
なお、上記では光ケーブルを用いた光信号による通信の場合について説明したが、これに限定されず、メタルケーブルを用いた電気信号による通信の場合にも適用可能である。本実施の形態における記述は、本発明に係る配電系監視制御装置及び電力配電システム用監視制御システムの一例を示すものであり、これに限定されるものではない。本実施の形態における配電系監視制御装置及び電力配電システム用監視制御システムの細部構成及び詳細な動作等に関しては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
1 光トランシーバ
2 送受信処理部
3 ZB処理部
4 ACK処理部
5 アプリケーション処理部
100,200 電力配電システム
101 変配電所
102 変圧器
103、503 センタ装置
111〜121 開閉器
130、230、530 監視制御システム
131〜141、331、431、531〜538、541〜547 子局
210 光スイッチ
201〜204 入出力ポート
401 TCP処理部
521〜524 分岐用子局

Claims (9)

  1. 電力配電システムの配電線の途中に配置された開閉器を監視制御する配電系監視制御装置であって、
    所定のケーブルに接続されてイーサネット(登録商標)の物理層に準拠する動作を行う2以上のトランシーバと、
    前記トランシーバに接続されてイーサネット(登録商標)のデータリンク層に準拠する処理を行う送受信処理部と、
    前記送受信処理部に接続されてZigBee(登録商標)の少なくともネットワーク層に準拠する処理を行うZB処理部と、
    前記送受信処理部から入力した信号に含まれるACKを検知するとともに前記ZB処理部から入力した信号に所定のACKを付加するACK処理部と、を備える
    ことを特徴とする配電系監視制御装置。
  2. 前記ZB処理部は、さらにZigBee(登録商標)のAPS層に準拠する処理を行う
    ことを特徴とする請求項1に記載の配電系監視制御装置。
  3. ZB処理部は、ZigBee(登録商標)のネットワーク層に準拠する処理のみを行い、
    前記ZB処理部に接続されてトランスポート層に準拠する処理を行うTCP処理部をさらに備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の配電系監視制御装置。
  4. 前記ケーブルに伝送される信号は、前記ACKを含む信号または前記ACKを含まない信号のいずれかであり、前記ACKを含む信号は前記ACK処理部を介して前記送受信処理部と前記ZB処理部との間で入出力され、前記ACKを含まない信号は前記送受信処理部と前記ZB処理部との間で直接入出力される
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の配電系監視制御装置。
  5. 前記ACKを含む信号及び前記ACKを含まない信号は、それぞれ異なる長さのデータ長を有している
    ことを特徴とする請求項4に記載の配電系監視制御装置。
  6. 前記ケーブルに伝送される信号はすべて前記ACKを含む信号であり、前記ACK処理部を介して前記送受信処理部と前記ZB処理部との間で入出力される
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の配電系監視制御装置。
  7. 配電線の途中に2以上の開閉器が配置された電力配電システムを監視制御する電力配電システム用監視制御システムであって、
    センタ装置と、
    前記開閉器毎に設けられてそれぞれの前記開閉器を監視制御する2以上の子局と、
    前記開閉器の接続順序に従って前記センタ装置及び前記子局を接続するケーブルと、を備え、
    前記センタ装置及び前記子局が、それぞれ請求項1乃至6のいずれか1項に記載の配電系監視制御装置で構成されている
    ことを特徴とする電力配電システム用監視制御システム。
  8. 一方の入出力端側に第1端子と第2端子の2つの端子を有し、他方の入出力端側にも第3端子と第4端子の2つの端子を有して所定の前記子局をバイパス可能に接続されたスイッチを備え、
    前記第1端子と前記第2端子に前記所定の子局と該所定の子局の上流側に隣接する前記子局のそれぞれの下流側ポートが接続されるとともに、前記第3端子と前記第4端子に前記所定の子局の下流側に隣接する前記子局と前記所定の子局のそれぞれの上流側ポートが接続され、
    前記スイッチは、前記所定の子局が正常のときは前記第1端子と前記第3端子とを接続するとともに前記第2端子と前記第4端子とを接続し、前記所定の子局の異常が検出されると前記第1端子と前記第4端子とを接続するとともに前記第2端子と前記第3端子とを接続するように切り替えられる
    ことを特徴とする請求項7に記載の電力配電システム用監視制御システム。
  9. 前記センタ装置または前記隣接する子局は、前記所定の子局にACKを含む信号を送信した後前記所定の子局からACKを含む信号が返信されないときに前記所定の子局を異常と判定する
    ことを特徴とする請求項8に記載の電力配電システム用監視制御システム。
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