JP2012121512A - シフト装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車幅方向にシフト部材が操作された際に支軸部材に作用される荷重を低減する。
【解決手段】シフトレバー装置10では、レバーコントロール32の第1凹部44及び第2凹部46が、シフトレバー52の第1軸部58及び第2軸部62の車幅方向の移動を制限した状態で、それぞれ第1軸部58及び第2軸部62を車幅方向に支持することで、シフトレバー52が車幅方向に回動可能にされている。このため、シフトレバー52が車幅方向に回動操作された際に、第1凹部44及び第2凹部46にシフトレバー52による車幅方向への荷重が伝達される。これにより、第1軸部58及び第2軸部62から連結ピン66を介してシャフト22に作用される荷重を抑制できる。したがって、車幅方向にシフトレバー52が回動操作された際に、シャフト22に作用される荷重を低減できる。
【選択図】図2

Description

本発明は、車幅方向及び車両前後方向に回動操作可能にされるシフト部材を備えるシフト装置に関する。
下記特許文献1のシフトレバー装置では、シフトレバーが一方向に回動操作可能にされており、シフトレバーの下端には、筒状の支点部が一体に設けられている。支点部には、樹脂製のシャフトが支点部に対して相対回転不能に挿入されており、シャフトは、樹脂製のプレートの丸穴に回動可能に支持されている。
このため、このシフトレバー装置では、シフトレバーが回動された際に、シャフトがプレートの丸穴内を摺動するため、金属的な摺動音が発生することを抑制でき、シャフトを安価に製作できるという利点がある。
一方、下記特許文献2のシフトレバー装置では、シフトレバーが車幅方向(車両左右方向)及び車両前後方向に回動操作可能にされている。シフトレバーの下端には、金属製の第1支軸が車幅方向に沿って嵌入されており、第1支軸はハウジングカバーに回動可能に支持されている。また、第1支軸の車幅方向の移動がハウジングカバーによって制限されている。第1支軸には、貫通孔が車両前後方向に沿って貫通形成されている。貫通孔には第2支軸が挿通されて、第2支軸によって第1支軸とシフトレバーとが連結されている。また、第2支軸は第1支軸に回動可能に支持されている。
このため、シフトレバーは、第2支軸を介して第1支軸に車両前後方向に回動可能に支持されると共に、第2支軸に車幅方向に回動可能に支持されている。
ここで、このシフトレバー装置では、シフトレバーが車幅方向に回動された際には、第2支軸が、車幅方向において、第1支軸の貫通孔に当接する。第1支軸の車幅方向の移動はハウジングカバーによって制限されているため、シフトレバーから第2支軸を介して貫通孔に車幅方向の荷重が作用される。
ところで、このシフトレバー装置の第1支軸を、上記特許文献1のように、樹脂により製作すると、シフトレバーが車幅方向に回動された際に、シフトレバーから貫通孔に作用された荷重によって貫通孔が変形されて、シフトレバーのガタが発生する可能性がある。
実開平7−20462号公報 特開2008−80831号公報
本発明は、上記事実を考慮して、車幅方向にシフト部材が操作された際に支軸部材に作用される荷重を低減できるシフト装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載のシフト装置は、車両に取付けられた設置部材と、軸部が車両前後方向に沿って設けられると共に、車幅方向及び車両前後方向に回動操作可能にされたシフト部材と、車幅方向を軸線方向にして配置され、前記設置部材に対して軸線回りに回動可能に支持された支軸部材と、前記軸部と前記支軸部材とを車両前後方向に連結して前記軸部を前記支軸部材の軸線回りに一体に回動可能に支持することで前記シフト部材を車両前後方向に回動可能にさせる連結部材と、前記支軸部材を介して前記設置部材に回動可能に支持されると共に、前記軸部の車幅方向の移動を制限した状態で前記軸部を車幅方向に支持することで前記シフト部材を車幅方向に回動可能にさせる支持部材と、を備えている。
請求項1に記載のシフト装置では、シフト部材に、軸部が車両前後方向に沿って設けられており、シフト部材は車幅方向及び車両前後方向に回動操作可能にされている。支軸部材は、車幅方向を軸線方向にして配置されて、車両に取付けられた設置部材に対して支軸部材の軸線回りに回動可能に支持されている。連結部材はシフト部材の軸部と支軸部材とを車両前後方向に連結しており、連結部材が軸部を支軸部材の軸線回りに一体に回動可能に支持することで、シフト部材が車両前後方向に回動可能にされている。さらに、設置部材には、支持部材が支軸部材を介して回動可能に支持されている。
ここで、支持部材が、軸部の車幅方向の移動を制限した状態でシフト部材の軸部を車幅方向に支持することで、シフト部材が車幅方向に回動可能にされている。このため、シフト部材が車幅方向に回動操作された際に、支持部材のシフト部材の軸部を支持している部分にシフト部材による車幅方向への荷重が伝達される。これにより、シフト部材の軸部から連結部材を介して支軸部材に作用される荷重を抑制できる。したがって、車幅方向にシフト部材が操作された際に、支軸部材に作用される荷重を低減できる。
請求項2に記載のシフト装置は、請求項1に記載のシフト装置において、前記支軸部材に設けられると共に、前記連結部材が挿通されることで前記シフト部材と前記支軸部材とを連結し、車幅方向において前記連結部材との間に間隙を有する挿通孔を備えている。
請求項2に記載のシフト装置では、支軸部材に挿通孔が設けられており、挿通孔に連結部材が挿通されることで、シフト部材と支軸部材とが連結されている。また、挿通孔は、車幅方向において、連結部材との間に間隙を有している。このため、車幅方向にシフト部材が操作された際に、連結部材が挿通孔に当接されにくくなる。これにより、車幅方向にシフト部材が操作された際に、支軸部材に作用される荷重を一層低減できる。
請求項3に記載のシフト装置は、請求項2に記載のシフト装置において、前記挿通孔の軸線が前記支軸部材の軸線に対して直交するように前記挿通孔が形成されている。
請求項3に記載のシフト装置では、挿通孔の軸線が支軸部材の軸線に対して直交されるように挿通孔が形成されている。これにより、支軸部材の軸線を通過する位置に挿通孔が配置されるため、支軸部材が大きくなることを抑制できる。
請求項4に記載のシフト装置は、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のシフト装置において、前記支軸部材が樹脂により製作される。
請求項4に記載のシフト装置では、支軸部材が樹脂により製作されている。これにより、支軸部材を安価に製作でき、シフト装置のコストアップを抑制できる。
以上説明したように、本発明に係るシフト装置によれば、車幅方向にシフト部材が操作された際に支軸部材に作用される荷重を低減できる。
本発明の実施の形態に係るシフトレバー装置を示す車両左斜め後方から見た分解斜視図である。 本発明の実施の形態に係るシフトレバー装置の要部を一部破断した下方から見た断面図である。 本発明の実施の形態において用いられるシャフトを示す車両前方からみた正面図である。 本発明の実施の形態に係るシフトレバー装置の要部を示す車両左斜め上方から見た斜視図である。 本発明の実施の形態に係るシフトレバー装置の要部を示す車両右斜め後方から見た斜視図である。 本発明の実施の形態において用いられるガイド溝を上方から見た平面図である。 (A)は、本発明の実施の形態に係るシフトレバーが車両左方向に操作された際にシフトレバーにより作用される荷重の伝達を示す下方から概念図であり、(B)は、シフトレバーが車両右方向に操作された際にシフトレバーにより作用される荷重の伝達を示す下方から概念図である。
図1には、本発明の実施の形態に係るシフト装置としての車両(自動車)のシフトレバー装置10が車両左斜め後方から見た分解斜視図にて示されている。なお、図面では、車両前方を矢印FRで示し、車幅方向一側(車両右方)を矢印RHで示し、上方を矢印UPで示す。
この図に示されるように、本実施の形態に係るシフトレバー装置10は、所謂フロア式かつゲート式のものにされている。
シフトレバー装置10は、樹脂により製作された略長方体形箱状の設置部材としてのベース12を備えている。ベース12は、上方に向けて開口されて、車体フロアにボルト等により締結固定されている。
図2にも示す如く、ベース12の左壁14には、下部において、円状の配置孔14Aが貫通形成されている。ベース12の右壁16には、円状の配置孔16Aが貫通形成されており、配置孔16Aは、配置孔14Aと同軸上に配置されている。また、右壁16の車両右側には、板状のストッパ18が設けられており、ストッパ18は、右壁16と平行に配置されて、右壁16と一体に形成されている。右壁16とストッパ18との間には、後述するフランジ28を収容するための収容部20が設けられている。
ベース12の左壁14と右壁16との間には、樹脂により製作された略円柱状の支軸部材としてのシャフト22が掛け渡されており、シャフト22はベース12の配置孔14A及び配置孔16Aと同軸上に配置されている。シャフト22の長手方向中間部には、略円柱状のシャフト本体部24が設けられており、シャフト本体部24は配置孔16Aに回動可能に支持されている。シャフト22の一端部(シャフト22の車両左方の端部)には、円柱状の支軸部26が設けられており、支軸部26は、シャフト本体部24に対して車両左方へ突出されて、配置孔14Aに回動可能に挿入されている。シャフト22の他端部(シャフト22の車両右方の端部)には、略楕円板状のフランジ28が設けられており、フランジ28は、シャフト本体部24に対して拡径にされて、ベース12の収容部20に収容されている。フランジ28の軸線方向の移動は、ベース12の右壁16とストッパ18とによって規制されており、これにより、シャフト22の軸線方向(車幅方向)の移動が規制されている。
図3にも示す如く、シャフト本体部24には、長手方向中間部において、挿通孔としての連結孔30が車両前後方向に沿って貫通形成されている。連結孔30は、長孔状に形成されており、その長手方向をシャフト22の軸線方向(車幅方向)に沿った状態にして、連結孔30が配置されている。また、連結孔30の軸線とシャフト22の軸線とは直交されている。連結孔30の上面30Aと下面30Bとは平行に配置されており、上面30Aと下面30Bとの間の寸法L1は、後述する連結ピン66の直径寸法に比して僅かに大きく設定されている。また、連結孔30の長手方向の寸法L2は、後述する連結ピン66の直径寸法に比して大きく設定されている。
図1、図2、及び図4に示す如く、ベース12の左壁14と右壁16との間には、樹脂により製作された支持部材としてのレバーコントロール32が配置されている。レバーコントロール32には、下部において、略円筒状の筒部34が設けられており、筒部34は車幅方向に沿って配置されている。筒部34内には、円孔状の支持孔36が車幅方向に沿って貫通形成されており、支持孔36内には、シャフト22が貫通されている。支持孔36の車両右方の端部には、支持孔36の内周面において、環状の支持部38が設けられており、支持部38は、シャフト22のシャフト本体部24に回転可能に支持されている。
支持孔36の車両左方の端部には、樹脂により製作された軸受部材としての略有底円筒状のブッシュ40が回転可能に嵌入されている。ブッシュ40の底壁には、円孔40Aが貫通形成されており、円孔40Aにシャフト22の支軸部26が貫通されている。また、ブッシュ40の内周部はシャフト22のシャフト本体部24に回転可能に支持されており、これにより、レバーコントロール32はシャフト22によって車両前後方向に回動可能に支持されている。また、ブッシュ40の車両左方の端部には、外周部において、円環状のフランジ42が設けられており、フランジ42はレバーコントロール32とベース12の左壁14との間に配置されている。
レバーコントロール32の筒部34の長手方向中間部には、外周部の車両前方部分において、下方から見て断面略矩形状の荷重受部としての第1凹部44が設けられている。第1凹部44は支持孔36に連通されており、第1凹部44からシャフト22の連結孔30が露出されている。第1凹部44の右面44Aと左面44Bとの間の寸法L3は、後述する第1軸部58の直径寸法に比して僅かに大きく設定されている。また、筒部34の長手方向中間部には、外周部の車両後方部分において、下方から見て断面略矩形状の荷重受部としての第2凹部46が設けられている。第2凹部46は第1凹部44と対向する位置に配置されている。また、第2凹部46は支持孔36に連通されており、第2凹部46からシャフト22の連結孔30が露出されている。第2凹部46の右面46Aと左面46Bとの間の寸法L4は、後述する第2軸部62の直径寸法に比して僅かに大きく設定されている。
図1に示す如く、レバーコントロール32の筒部34の車両右方の部分には、略板状のプレート部48が一体に設けられており、プレート部48は筒部34に対して上方に突出されている。プレート部48の上部には、車両左方の部分において、略直方体柱状の突起部50が設けられており、突起部50はプレート部48に対して車両左方へ向けて突出されている。
図1、図2、及び図5に示す如く、レバーコントロール32の上方には、シフト部材としてのシフトレバー52が配置されている。シフトレバー52の下部には、樹脂により製作された略板状のレバー本体54が設けられている。レバー本体54の下部には、車両前方の部分において、略直方体柱状の脚片56が設けられており、脚片56はレバー本体54から下方に突出されている。脚片56の下部には、車両後方の部分において、円柱状の軸部としての第1軸部58が設けられており、第1軸部58は脚片56に対して車両後方へ突出されている。第1軸部58の中央部には、円状の軸受孔58Aが車両前後方向に沿って貫通形成されており、軸受孔58Aの内径寸法は後述する連結ピン66の直径寸法に比して僅かに大きく設定されている。
また、レバー本体54の下部には、車両後方の部分において、略直方体柱状の脚片60が設けられており、脚片60はレバー本体54から下方に突出されている。脚片60の下部には、車両前方の部分において、円柱状の軸部としての第2軸部62が設けられている。第2軸部62は、脚片60に対して車両前方へ突出されると共に、第1軸部58と同軸上に配置されている。第2軸部62の中央部には、円状の軸受孔62Aが車両前後方向に沿って貫通形成されており、軸受孔62Aは軸受孔58Aと同軸上に配置されている。また、軸受孔62Aの内径寸法は軸受孔58Aの内径寸法と同じに設定されている。さらに、軸受孔62Aの車両後方の端部には、後述する連結ピン66の座部68を収容するための座部収容部64が設けられている。座部収容部64の内周面は、車両後方に向かうに従い軸受孔62Aの径方向外側へ傾斜されており、座部収容部64は軸受孔62Aに接続されている。
レバー本体54の第1軸部58は第1凹部44内に配置されると共に、レバー本体54の第2軸部62は第2凹部46内に配置されている。このため、第1軸部58及び第2軸部62の車幅方向の移動が第1凹部44及び第2凹部46によって制限された状態で、第1軸部58及び第2軸部62が、それぞれ第1凹部44及び第2凹部46によって車幅方向(車両左右方向)に支持されている。
また、レバー本体54の軸受孔58A及び軸受孔62Aはシャフト22の連結孔30と同軸上に配置されており、軸受孔58A、連結孔30、及び軸受孔62Aには、金属により製作された略円柱状の連結部材としての連結ピン66が挿通されている。連結ピン66の車両後方の端部には、円錐状の座部68が設けられており、座部68は軸受孔62Aの座部収容部64内に収容されている。
これにより、第1軸部58及び第2軸部62(シフトレバー52)とシャフト22とが連結ピン66によって連結されている。前述したように、連結孔30の上面30Aと下面30Bとの間の寸法L1は、連結ピン66の直径寸法に比して僅かに大きく設定されているため、連結ピン66は連結孔30によって上下方向に支持されており、連結ピン66の上下方向の移動が連結孔30によって制限されている。さらに、シャフト22の連結孔30の長手方向の寸法L2は、連結ピン66の直径寸法に比して大きく設定されているため、連結孔30と連結ピン66との間には、車幅方向において、隙間Gが設けられている(図2参照)。
図1及び図4に示す如く、レバー本体54の上部には、断面略矩形状の規制孔70が車幅方向に沿って貫通形成されている。規制孔70はレバーコントロール32の突起部50の外形に比して大きくされており、規制孔70内にレバーコントロール32の突起部50が挿入されている。
ここで、前述したように、第1軸部58及び第2軸部62は、それぞれ第1凹部44及び第2凹部46によって車幅方向に支持されており、連結ピン66が連結孔30によって上下方向に支持されている。このため、シフトレバー52が車幅方向に回動される際には、シフトレバー52が第1軸部58、連結ピン66、及び第2軸部62の軸線回りに回動される。
また、連結ピン66は連結孔30によって上下方向に支持されているため、連結ピン66は、シフトレバー52をシャフト22の軸線回りに一体に回動可能に支持している。これにより、シフトレバー52が車両前後方向に回動可能にされている。さらに、シフトレバー52が車両前後方向に回動される際には、連結ピン66がシャフト22の連結孔30の上面30Aに当接すると共に、レバー本体54の規制孔70の側面がレバーコントロール32の突起部50の側面に当接する構成にされている。
一方、レバー本体54の上部には、車両後方の部分において、有底円筒状のシリンダ部72が一体に設けられており、シリンダ部72は、上方に向かうに従って車両後方へ傾斜されている。シリンダ部72内には、長手方向に沿って付勢手段としての圧縮コイルスプリング74が挿入されている。さらに、シリンダ部72には、長手方向に沿って節度機構を構成する円柱状の節度ピン76が挿入されており、節度ピン76は圧縮コイルスプリング74の付勢力によってシリンダ部72の長手方向上方へ付勢されている。節度ピン76の先端部は、半球状に形成されて、シリンダ部72の長手方向上端から突出されている。
図1に示す如く、シフトレバー52の上部には、金属により製作された丸棒状のレバーロッド78が設けられており、レバーロッド78は、レバー本体54と一体にされて、レバー本体54から上方に突出されている。
図1及び図6に示す如く、シフトレバー52の上方には、カバー80が配置されており、カバー80はベース12に取付けられている。カバー80の上壁には、操作路としてのガイド溝82が貫通形成されている。ガイド溝82では、ガイド溝82に沿って、シフト位置としての「P」シフト位置(パーキングシフトポジション)、「R」シフト位置(リバースシフトポジション)、「N」シフト位置(ニュートラルシフトポジション)、「D」シフト位置(ドライブシフトポジション)、「3」シフト位置(サードシフトポジション)、「2」シフト位置(セカンドシフトポジション)、「L」シフト位置(ローシフトポジション)が設定されている。
レバーロッド78の直径寸法はガイド溝82の幅寸法より僅かに小さくされており、レバーロッド78がガイド溝82に貫通されている。これにより、ガイド溝82に沿ってシフトレバー52が車幅方向及び車両前後方向に回動操作可能にされており、ガイド溝82によってシフトレバー52の操作が案内される。
カバー80の下面には、ガイド溝82に対応した図示しない変動部としての節度面が設けられている。節度面には、図示しない凹凸部が設けられており、この凹凸部に節度ピン76の先端部が圧接されることで、シフトレバー52に付勢力が作用される。シフトレバー52がガイド溝82に沿って操作される際には、節度ピン76の先端部が節度面の凹凸部上を摺動して、節度ピン76の節度面への圧接力(圧縮コイルスプリングの付勢力)が変動し、シフトレバー52の操作に節度感が付与されると共に、操作された各シフト位置にシフトレバー52が保持される。
シフトレバー装置10は、図示しないシフトロック装置を備えている。車両のブレーキ操作がされない際には、シフトレバー52がシフトロック装置に干渉することで、シフトレバー52の「P」シフト位置からの操作が阻止(ロック)される。一方、車両のブレーキ操作がされた際には、シフトロック装置が作動されて、シフトレバー52がシフトロック装置に干渉しないことで、シフトレバー52の「P」シフト位置からの操作が許可される。
次に、本実施の形態の作用を説明する。
以上の構成のシフトレバー装置10では、ブレーキ操作がされてシフトロック装置が作動された際に、シフトレバー52の「P」シフト位置からの操作が許可されて、シフトレバー52が「P」シフト位置から各シフト位置へ操作可能にされる。
シフトレバー52がカバー80のガイド溝82に沿って車幅方向及び車両前後方向に回動操作されることで、シフト位置が、「P」シフト位置、「R」シフト位置、「N」シフト位置、「D」シフト位置、「3」シフト位置、「2」シフト位置、及び「L」シフト位置の何れかのシフト位置に変更される。
図7の(A)に示す如く、シフトレバー52がガイド溝82に沿って車両左方向へ操作される際には、シフトレバー52が第1軸部58、連結ピン66、及び第2軸部62の軸線回りに回動されて、レバーロッド78がガイド溝82の内周面に当接される。この際には、レバーロッド78のガイド溝82との当接部分を中心として、シフトレバー52が回動しようとするため、第1軸部58、連結ピン66、及び第2軸部62が車両右方向へ移動しようとする。
第1軸部58はレバーコントロール32の第1凹部44内に配置されており、第1凹部44の右面44Aと左面44Bとの間の寸法L3は、第1軸部58の直径寸法に比して僅かに大きく設定されている。また、第2軸部62はレバーコントロール32の第2凹部46内に配置されており、第2凹部46の右面46Aと左面46Bとの間の寸法L4は、第2軸部62の直径寸法に比して僅かに大きく設定されている。このため、第1軸部58及び第2軸部62がそれぞれ第1凹部44の右面44A及び第2凹部46の右面46Aに当接されて、第1軸部58及び第2軸部62の車幅方向の移動が制限される。また、この当接部分に第1軸部58及び第2軸部62からそれぞれ荷重F1が作用される。
荷重F1が作用されたレバーコントロール32は車両右方向へ移動されて、レバーコントロール32の筒部34の車両右方の端部がベース12の右壁16に当接される。このため、ベース12の右壁16にレバーコントロール32から荷重F2が作用される。これにより、シフトレバー52が車両左方向へ操作された際には、シフトレバー52からレバーコントロール32を介してベース12の右壁16に荷重が伝達される。
一方、図7の(B)に示す如く、シフトレバー52がガイド溝82に沿って車両右方向へ操作される際には、シフトレバー52が第1軸部58及び第2軸部62の軸線回りに回動されて、レバーロッド78がガイド溝82の内周面に当接される。この際には、レバーロッド78のガイド溝82との当接部分を中心として、シフトレバー52が回動しようとするため、第1軸部58、連結ピン66、及び第2軸部62が車両左方向に移動しようとする。
第1軸部58はレバーコントロール32の第1凹部44内に配置されており、第1凹部44の右面44Aと左面44Bとの間の寸法L3は、第1軸部58の直径寸法に比して僅かに大きく設定されている。また、第2軸部62はレバーコントロール32の第2凹部46内に配置されており、第2凹部46の右面46Aと左面46Bとの間の寸法L4は、第2軸部62の直径寸法に比して僅かに大きく設定されている。このため、第1軸部58及び第2軸部62が、それぞれ第1凹部44の左面44B及び第2凹部46の左面46Bに当接されて、第1軸部58及び第2軸部62の車幅方向の移動が制限される。また、この当接部分に第1軸部58及び第2軸部62からそれぞれ荷重F3が作用される。
荷重F3が作用されたレバーコントロール32は車両左方向に移動されて、レバーコントロール32の筒部34の車両左方の端部がブッシュ40を介してベース12の左壁14に当接される。このため、レバーコントロール32からブッシュ40に荷重F4が作用されると共に、ブッシュ40からベース12の左壁14に荷重F5が作用される。これにより、シフトレバー52が車両右方向へ操作された際には、シフトレバー52からレバーコントロール32、ブッシュ40を介してベース12の左壁14に荷重が伝達される。
また、シフトレバー52がガイド溝82に沿って車両前後方向へ操作された際には、連結ピン66が連結孔30の上面30Aに当接されて、連結ピン66及びシャフト22がシャフト22の軸線回りに回動される。また、連結ピン66が連結孔30の上面30Aに当接される際には、レバー本体54の規制孔70の側面がレバーコントロール32の突起部50の側面に当接する。このため、シフトレバー52がレバーコントロール32と共に回動されて、レバーロッド78がガイド溝82の内周面に当接される。この際には、レバーロッド78のガイド溝82との当接部分を中心として、シフトレバー52が回動しようとするため、第1軸部58、連結ピン66、及び第2軸部62が車両前後方向へ移動しようとする。この場合には、レバー本体54の規制孔70の側面がレバーコントロール32の突起部50の側面に当接しているため、シフトレバー52による荷重が連結ピン66からシャフト22に直接的に作用されない。
ここで、レバーコントロール32の第1凹部44及び第2凹部46が、シフトレバー52の第1軸部58及び第2軸部62の車幅方向の移動を制限した状態で、それぞれ第1軸部58及び第2軸部62を車幅方向(車両左右方向)に支持することで、シフトレバー52が車幅方向に回動可能にされている。このため、前述したように、シフトレバー52が車幅方向に回動操作された際に、第1凹部44及び第2凹部46にシフトレバー52による車幅方向への荷重F1及び荷重F3が伝達される。これにより、第1軸部58及び第2軸部62から連結ピン66を介してシャフト22に作用される荷重を抑制できる。したがって、車幅方向にシフトレバー52が回動操作された際に、シャフト22に作用される荷重を低減できる。
また、シャフト22の連結孔30の長手方向の寸法L2は、連結ピン66の直径寸法に比して大きく設定されているため、連結孔30と連結ピン66との間には、車幅方向において、隙間Gが設けられている。このため、シフトレバー52が車幅方向に回動操作された際には、連結ピン66が連結孔30に当接されにくくなり、連結ピン66を介したシャフト22に作用される荷重を抑制できる。これにより、車幅方向にシフトレバー52が回動操作された際に、シャフト22に作用される荷重を一層低減できる。
さらに、シャフト22のシャフト本体部24には、連結孔30が車両前後方向に沿って貫通形成されている。また、連結孔30は長孔状に形成されており、その長手方向をシャフト22の軸線方向(車幅方向)に沿った状態にして、連結孔30が配置されている。このため、既製のシャフト22の連結孔30を長孔状に形成する簡単な構成にすることで、シャフト22に作用される荷重を低減できる。
また、連結孔30の軸線がシャフト22の軸線に対して直交するように連結孔30が形成されている。このため、連結孔30がシャフト22の軸線を通過する位置に配置されるため、シャフト22が大きくなることを抑制でき、ひいてはシフトレバー装置10が大きくなることを抑制できる。
さらに、シャフト22は樹脂により製作されている。このため、シャフト22を安価に製作でき、シフトレバー装置10を軽量化できる。
なお、本実施の形態では、連結孔30の軸線がシャフト22の軸線に対して直交するように連結孔30が形成されている。これに替えて、連結孔30の軸線がシャフト22の軸線に対して交差されずに、連結孔30の軸線がシャフト22の軸線に対して上方又は下方に配置されてもよい。これにより、連結孔30の位置を任意に設定できる。
また、本実施の形態では、シフトレバー装置10をフロア式のものにして車室の床部に設置した構成としたが、シフトレバー装置10を車両のステアリングコラムに設置した構成や、シフトレバー装置10を車両のインストルメントパネルに設置した構成としてもよい。
10 シフトレバー装置(シフト装置)
12 ベース(設置部材)
22 シャフト(支軸部材)
30 連結孔(挿通孔)
32 レバーコントロール(支持部材)
52 シフトレバー(シフト部材)
58 第1軸部(軸部)
62 第2軸部(軸部)
66 連結ピン(連結部材)

Claims (4)

  1. 車両に取付けられた設置部材と、
    軸部が車両前後方向に沿って設けられると共に、車幅方向及び車両前後方向に回動操作可能にされたシフト部材と、
    車幅方向を軸線方向にして配置され、前記設置部材に対して軸線回りに回動可能に支持された支軸部材と、
    前記軸部と前記支軸部材とを車両前後方向に連結して前記軸部を前記支軸部材の軸線回りに一体に回動可能に支持することで前記シフト部材を車両前後方向に回動可能にさせる連結部材と、
    前記支軸部材を介して前記設置部材に回動可能に支持されると共に、前記軸部の車幅方向の移動を制限した状態で前記軸部を車幅方向に支持することで前記シフト部材を車幅方向に回動可能にさせる支持部材と、
    を備えたシフト装置。
  2. 前記支軸部材に設けられると共に、前記連結部材が挿通されることで前記シフト部材と前記支軸部材とを連結し、車幅方向において前記連結部材との間に間隙を有する挿通孔を備えた請求項1に記載のシフト装置。
  3. 前記挿通孔の軸線が前記支軸部材の軸線に対して直交するように前記挿通孔が形成されている請求項2に記載のシフト装置。
  4. 前記支軸部材が樹脂により製作される請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のシフト装置。
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