JP2019182074A - シフト装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】シフトレバーの回動操作の際の引掛りを抑制できるシフト装置を得る。【解決手段】シフトレバー装置10は、左プレート12A及び右プレート12Bを接合することにより構成されると共に、左プレート12A及び右プレート12Bに跨って設けられた球面状の軸受面14を有するプレート12と、軸受面14に回転可能に支持される曲面18Cを有する球軸18が設けられ、回動操作によりシフト位置が変更されると共に、いずれのシフト位置に変更されても接合部14Aと接触しないシフトレバー16と、を備えている。【選択図】図3

Description

本発明は、シフト体が回動操作されてシフト体のシフト位置が変更されるシフト装置に関する。
下記特許文献1に記載のシフト装置(操作装置)は、シフトレバーに接続された球状のジョイントボールがソケット装置に設けられたボールシェルに対して回転可能に支持されており、シフトレバーが上部において回動操作される。
特表2010−519107号公報
上記操作装置におけるソケット装置は、一対のハウジング半部から構成されており、寸法誤差等の影響によりハウジング半部同士の接合部にズレが生ずる場合がある。そして、シフトレバーの回動操作の際に、ズレが生じたハウジング半部同士の接合部にジョイントボールが接触することで引掛かりが生じる場合がある。
本発明は、上記事実を考慮し、シフトレバーの回動操作の際の引掛りを抑制できるシフト装置を得ることが目的である。
本発明の第1態様のシフト装置は、一対の支持部を接合することにより構成されると共に、一対の前記支持部に跨って設けられた球面状の支持面を有する支持体と、前記支持面に回転可能に支持される被支持面を有する被支持部が設けられ、回動操作によりシフト位置が変更されると共に、いずれのシフト位置に変更されても一対の前記支持部同士の接合部と接触しないシフト体と、を備える。
本発明の第2態様のシフト装置は、第1態様のシフト装置において、前記被支持部に設けられ、前記シフト体がいずれのシフト位置に変更されても一対の前記支持部同士の接合部と接触しない円筒面である非接触面を備える。
本発明の第3態様のシフト装置は、第2態様のシフト装置において、前記被支持面は前記非接触面に隣接する曲面である。
第1態様のシフト装置によれば、一対の支持部同士の接合部に段差があったとしても、シフト体は当該接合部に接触しないことから、シフト体の回動操作の際の引掛りを抑制できる。
第2態様のシフト装置によれば、シフト体が球面を有する球軸を含んで構成される場合において、球軸に円筒面を設けることで非接触面を容易に形成することができる。
第3態様のシフト装置によれば、シフト体が球面を有する球軸を含んで構成される場合において、円筒面に隣接する曲面を被支持面とすることで、支持面との接触面積を軽減することができ、シフト体の操作フィーリングを向上させることができる。
本発明の実施形態に係るシフトレバー装置のシフトレバーを左斜め後方から見た斜視図である。 本発明の実施形態に係るシフトレバー装置の操作前の主要部を示す(A)後方から見た断面図、(B)接合部周囲の拡大図である。 本発明の実施形態に係るシフトレバー装置のセレクト方向への操作時の主要部を示す(A)後方から見た断面図、(B)接合部周囲の拡大図である。 本発明の実施形態の変形例に係るシフトレバー装置の接合部周囲の拡大図であって、(A)変形例1の拡大図、(B)変形例2の拡大図、及び(C)変形例3の拡大図である。
図1〜3を用いて、本発明の実施形態に係るシフト装置としてのシフトレバー装置10の構造を説明する。なお、各図面では、シフトレバー装置10の前方を矢印FRで示し、シフトレバー装置10の左方を矢印LHで示し、シフトレバー装置10の上方を矢印UPで示す。
本実施形態に係るシフトレバー装置10は、フロア式のものにされて、車両(自動車)の車室の床部(車体側)における車幅方向中央部に設置されており、シフトレバー装置10の前方、左方及び上方は、それぞれ車両の前方、左方及び上方に向けられている。
図2(A)に示す如く、シフトレバー装置10には、支持体としての樹脂製で略直方体形箱状のプレート12(ハウジング)が設けられており、プレート12は、車室の床部に設置(固定)されると共に、内部が上側に開放されている。プレート12の左側部分には、一対の支持部の一方である略直方体形箱状の左プレート12Aが設けられており、左プレート12A内は、右側及び上側に開放されている。プレート12の右側部分には、一対の支持部の他方である略直方体形箱状の右プレート12Bが設けられており、右プレート12B内は、左側及び上側に開放されている。
プレート12の下側部分には、支持面としての球面状の軸受面14が形成されている。この軸受面14は、左プレート12A及び右プレート12Bに跨って設けられており、軸受面14は、内部が上側、左側及び右側に開放されている。軸受面14は、左プレート12Aと右プレート12Bとが接合された際の合わせ部分である接合部14Aを有している(図2(B)参照)。
プレート12内には、シフト体としての樹脂製で長尺略柱状のシフトレバー16が挿入されており、シフトレバー16の上下方向(長手方向、軸方向)下端部には、被支持部としての略球状の球軸18が設けられている。図1に示す如く、球軸18の外周部は、軟質部としての略球壁状のブッシュ16Aによって構成されており、ブッシュ16Aは、インサート成形によって形成されると共に、シフトレバー16の他の部分(特に球軸18のブッシュ16Aより内側部分)に比し軟質にされている。球軸18の外周部は、上端部、左端部、右端部、及び左右方向中央部を除き、球面状の球面18Aにされている。この球面18Aの外径は、軸受面14の内径よりも小さい。
球軸18の外周部の左右方向中央部には、球面18Aに隣接して非接触面である円筒状の円筒面18Bが形成されている。この円筒面18Bの中心軸線は、球軸18の左右方向に平行な中心軸線(軸A)と一致されている。また、球面18Aと円筒面18Bとの接続部分には被支持面としての曲面18Cが形成されており、球面18Aと円筒面18Bとに渡り湾曲されて角部を生じていない。曲面18Cは、プレート12の軸受面14に嵌合されて回転可能に支持されている。これにより、シフトレバー16は、球軸18を中心として、前後方向(シフト方向)及び左右方向(セレクト方向)に回動可能にされている。
シフトレバー16の球軸18より上側部分は、前後左右に広がる略矩形板状の鍔部26とされており、鍔部26の前後方向及び幅方向の寸法はそれぞれ球軸18よりも大きい。この鍔部26の上側には、上方へ延びる略角柱状の固定部22と、上方かつ後方に延びる略円柱状の設置部24とが設けられている。固定部22と設置部24とは、上方へ向かうに従い離間しており、固定部22と設置部24とは、複数のリブにより接続されている。
固定部22の上側部分には、円柱状のレバー20が設けられおり、レバー20は、軸方向が上下方向に平行に配置されて、プレート12から上方に延出されている(図2(A)参照)。このため、車両の乗員(運転手)によってレバー20が前後方向及び左右方向に操作されることで、それぞれシフトレバー16が互いに直交(交差)する前後方向(シフト方向)及び左右方向(セレクト方向)に回動操作される。
通常、シフトレバー16は、シフト位置(所定位置)としての「H」位置(ホーム位置)に配置されている。シフトレバー16は、「H」位置から後側に回動操作されて、シフト位置としての「B」位置(ブレーキ位置)に配置されると共に、「H」位置から左側(右側でもよい)に回動操作されて、シフト位置としての「N」位置(ニュートラル位置)に配置される。さらに、シフトレバー16は、「N」位置から前側に回動操作されて、シフト位置としての「R」位置(リバース位置)に配置されると共に、「N」位置から後側に回動操作されて、シフト位置としての「D」位置(ドライブ位置)に配置される。
設置部24の上部には、節度手段である節度機構30を構成する円柱状の節度孔32が形成されており、節度孔32は、軸方向が設置部24の延在方向に略平行に配置されて、上側に開放されている。節度孔32には、節度機構30を構成する付勢手段としての圧縮コイルスプリング34が挿入されており、圧縮コイルスプリング34の下端(軸方向一端)は、節度孔32の下面(底面)に係止されている。節度孔32には、圧縮コイルスプリング34の上側において、節度機構30を構成する節度部材としての略円柱状の節度ピン36が嵌入されており、節度ピン36は、圧縮コイルスプリング34によって上側に付勢されて、節度孔32の上側に突出されている。
プレート12の上端には、略矩形板状のゲートプレート(図示省略)が固定されており、ゲートプレートは、プレート12の上側の開放部分を被覆している。ゲートプレートには、所定形状の案内孔が貫通形成されており、案内孔には、シフトレバー16のレバー20が貫通されている。このため、レバー20の回動は案内孔の周面によって規制されて、シフトレバー16の回動範囲が規定されると共に、レバー20の回動が案内孔に案内されて、シフトレバー16の回動操作が案内される。
次に、本実施形態の作用を説明する。
以上の構成のシフトレバー装置10では、図2(A)に示す如く、シフトレバー16の球軸18が曲面18Cにおいてプレート12の軸受面14に回転可能に支持されている。球軸18の円筒面18Bは、左プレート12A及び右プレート12Bの接合部14Aから離間している(図2(B)参照)。このとき、シフトレバー16のシフト位置は、所定位置としての「H」位置(ホーム位置)にされており、シフトレバー16が「H」位置から回動操作されることで、シフト位置が変更される。
ここで、ゲートプレートの下面には、節度機構30を構成する節度面(図示省略)が形成されており、節度面には、節度ピン36が圧縮コイルスプリング34の付勢力によって当接されている。シフトレバー16が「H」位置から回動操作される際には、シフトレバー16が「H」位置から離間されるに従い、節度ピン36が節度面に押圧されて節度孔32内に移動されることで、圧縮コイルスプリング34の圧縮量が増加されて、圧縮コイルスプリング34の付勢力が増加される。このため、シフトレバー16が「H」位置以外の位置に配置された状態で回動操作力を解除された際には、シフトレバー16が圧縮コイルスプリング34の付勢力によって「H」位置に回動(復帰)される。
シフトレバー16が「H」位置から後側に回動操作されることで、シフトレバー16のシフト位置が「B」位置(ブレーキ位置)に変更される。この場合、球軸18は左右方向の軸Aを中心として回転するが、円筒面18Bも軸Aを中心として回転しており、円筒面18Bと左プレート12A及び右プレート12Bの接合部14Aとの距離は変わらない。つまり、円筒面18Bは接合部14Aから離間したままである(図2(B)参照)。
シフトレバー16が「H」位置から左側に回動操作されることで、図3(A)に示す如く、シフトレバー16のシフト位置が「N」位置(ニュートラル位置)に変更される。この場合、球軸18は前後方向を軸として回転し、円筒面18Bは下側が右プレート12B寄りに傾く。そして、円筒面18Bと左プレート12A及び右プレート12Bの接合部14Aとの距離は接近するものの、円筒面18Bが接合部14Aと接触することは無く、離間したままとなる(図3(B)参照)。
さらに、シフトレバー16が「N」位置から後側に回動操作されることで、シフトレバー16のシフト位置が「D」位置(ドライブ位置)に変更されると共に、シフトレバー16が「N」位置から前側に回動操作されることで、シフトレバー16のシフト位置が「R」位置(リバース位置)に変更される。この場合、球軸18は、円筒面18Bの下側が右プレート12B寄りに傾いた状態のまま前後方向に回転する。そのため、円筒面18Bは左プレート12A及び右プレート12Bの接合部14Aと接近しているものの、円筒面18Bが接合部14Aと接触することは無く、離間したままとなる(図3(B)参照)。
以上、本実施形態のシフトレバー装置10によれば、シフトレバー16が何れのシフト位置にある場合においても球軸18は、円筒面18Bにおいて左プレート12A及び右プレート12Bの接合部14Aから離間しており、球面18A及び曲面18Cが接合部14Aと接触することが無い。ここで、球軸に円筒面が存在せず、外周部の左右方向中央部が球面である場合、左プレート12Aと右プレート12Bとの組付け寸法にバラ付きがあると、接合部14Aでは段差が生ずるため、球軸18の球面が段差を有する接合部14Aに引掛かる。そのため、シフトレバー16をスムーズに操作することができない。これに対して本実施形態では、シフトレバー16が何れのシフト位置に変更されても円筒面18Bが接合部14Aと対向する。これにより、図2(B)及び図3(B)に示す如く、接合部14Aに段差があったとしても、球面18A及び曲面18Cが段差を有する接合部14Aを接触することはなく、シフトレバー16をスムーズに操作することができる。
また、図3(B)に示す如く、シフトレバー16が「H」位置から左側に回動操作された際に、円筒面18Bは接合部14Aに接近するが、接合部14Aが段差を生じていたとしても当該段差を有する接合部14Aと円筒面18Bとは所定距離をおいて離間している。すなわち、本実施形態のプレート12では、左プレート12Aと右プレート12Bとの組付け時における所定距離に満たない範囲のズレは許容される。そして、左プレート12Aと右プレート12Bとの組付け時のズレが許容されることにより、寸法管理が容易となる。
本実施形態によれば、球軸18に円筒面18Bを設けたことで、球軸に円筒面が存在せず、外周部の左右方向中央部が球面である場合と比べて球軸18の中心O(図2(A)及び図3(A)参照)を出すことが容易となる。具体的には、本実施形態の場合、円筒面18Bの軸Aと、円筒面18Bの幅方向(左右方向)中央の面とを調整することで中心Oを容易に定めることができる。すなわち、本実施形態によれば、円筒面18Bの中心を球軸18の中心Oとするように球軸18を形成することで、シフトレバー16の回動中心となる中心Oの位置決め精度を高くすることができる。
本実施形態によれば、球軸18に円筒面18Bを設けることで非接触面を容易に形成することができる。そして、円筒面18Bを基準に球面18A及び曲面18Cを形成することができるため、球面18A及び曲面18Cの寸法、位置及び形状の精度が高くなり、シフトレバー16の操作フィーリングが向上する。また、本実施形態では、シフトレバー16の金型において、円筒面18B上にパーティングライン(型割線)を設けることができるため、球軸18の形成が容易となる。
また、図1に示す如く、球面18Aと円筒面18Bとの接続部分には曲面18Cが形成されている。球面18Aと円筒面18Bとの接続部分に角部がある場合、当該角部が軸受面14に引掛かりシフトレバー16のスムーズな操作が妨げられたり、当該角部が軸受面14を削ったりする場合がある。これに対して、本実施形態では、曲面18Cにより球面18Aと円筒面18Bとの接続部分に角部を生じていない。そのため、球軸18が軸受面14に引掛かったり、軸受面14が削れたりすることが無く、シフトレバー16のスムーズな操作性を確保することができる。そして、本実施形態の球軸18は、曲面18Cにより軸受面14に対して回転可能に支持されている。そのため、球面18Aにより軸受面14に対して支持されている場合に比して、軸受面14との接触面積を軽減することができ、シフトレバー16の操作フィーリングを向上させることができる。
なお、本実施形態では、左右に分割されるプレート12の分割位置に合わせて、円筒面18Bを球軸18の左右方向中央部に形成したが、プレート12の分割位置及び円筒面の形成位置はこの限りではない。例えば、上下に分割されるプレートの場合、球軸の円筒面は上下方向中央部に形成し、前後に分割されるプレートの場合、球軸の円筒面は前後方向中央部に形成することができる。
また、本実施形態の球軸18においては、曲面18Cが軸受面14に対して回転可能に支持されているが、球面18Aが軸受面14に対して回転可能に支持されていてもよい。
また、本実施形態では、球軸18において接合部14Aと接触しない円筒面18Bが形成されているが、これに限らない。例えば変形例1として、図4(A)に示す如く、球軸118において接合部14Aと接触せず、軸A側に凹む凹曲面18Dが形成されていてもよい。また例えば変形例2として、図4(B)に示す如く、球軸218において接合部14Aと接触せず、軸A側に凹む溝部18Eが形成されていてもよい。
さらに、球軸において円筒面を設けずに、プレート12側に球面18Aと接触しない非接触部を設けてもよい。例えば変形例3として、図4(C)に示す如く、球軸318には円筒面を設けず、接合部14Aに非接触部として溝部14Bを設け、球面18Aと接触しないように形成してもよい。
本実施形態では、シフトレバー装置10をフロア式のものにして車室の床部に設置した。しかしながら、シフトレバー装置10を車室のインストルメントパネルやステアリングコラムに設置してもよい。
10 シフトレバー装置(シフト装置)
12 プレート(支持体)
12A 左プレート(支持部)
12B 右プレート(支持部)
14 軸受面(支持面)
14A 接合部
16 シフトレバー(シフト体)
18 球軸(被支持部)
18B 円筒面(非接触面)
18C 曲面(被支持面)

Claims (3)

  1. 一対の支持部を接合することにより構成されると共に、一対の前記支持部に跨って設けられた球面状の支持面を有する支持体と、
    前記支持面に回転可能に支持される被支持面を有する被支持部が設けられ、回動操作によりシフト位置が変更されると共に、いずれのシフト位置に変更されても一対の前記支持部同士の接合部と接触しないシフト体と、
    を備えるシフト装置。
  2. 前記被支持部に設けられ、前記シフト体がいずれのシフト位置に変更されても一対の前記支持部同士の接合部と接触しない円筒面である非接触面を備える請求項1に記載のシフト装置。
  3. 前記被支持面は前記非接触面に隣接する曲面である請求項2に記載のシフト装置。
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