JP2012120704A - 撮像装置及びそれを備えた生体情報取得装置 - Google Patents

撮像装置及びそれを備えた生体情報取得装置 Download PDF

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博之 塚本
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Abstract

【課題】各構成部材の厚みずれの影響を受けることなく、良質の画像情報を得ることができると共に、製造歩留まりを向上させることができる撮像装置を提供する。
【解決手段】2次元配列された複数の集光レンズ32と、複数の集光レンズ32のそれぞれに対応して2次元配列され、各集光レンズ32を透過する光が概ね集光される位置にそれぞれ設けられた複数の画素PX(受光素子)とを備えた撮像装置150である。各集光レンズ32は、光入射側のレンズ面が、レンズ頂点を通る任意の経線と、前記レンズ頂点を通る前記任意の経線とは異なる別の経線とにおいて、異なる曲率を有している。
【選択図】図2

Description

本発明は、撮像装置及びそれを備えた生体情報取得装置に関し、例えば、生体の血管パターンを撮像するのに好適な撮像装置及びそれを備えた生体情報取得装置に関する。
近年、情報セキュリティの保護方式として、指紋や虹彩、血管パターンといった個人の体の一部を鍵として用いる生体認証が注目されている。中でも、血管パターンを用いた認証方法は、指紋のように犯罪捜査を連想させたり、虹彩のように直接眼球に光を照射したりすることがないため、心理的抵抗感が少ないという利点がある。また、血管パターンを用いた認証方法は、容易に観測できる生体表面ではなく、生体内部の情報を利用するものであるため、偽造が困難であるという利点もある。
また、近年、このような生体認証を行う生体認証装置の小型化及び薄型化が要求されている。生体認証装置に用いられる撮像装置には、従来から単数又は複数のレンズによる縮小結像を利用した単眼縮小光学系が用いられてきたが、レンズ構造の関係上、小型化及び薄型化には限界があった。
そこで、マイクロレンズアレイと複数の受光素子とを組み合わせた複眼光学系を、生体認証装置に適用することが提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
特許文献1、2には、透明基板上に形成された複数のマイクロレンズからなるマイクロレンズアレイと、それぞれが各マイクロレンズに対向して設けられた複数の受光素子を有する受光部と、マイクロレンズアレイと受光部との間に設けられ、各マイクロレンズと1対1に対応する円筒状の開口を有する遮光スペーサ(遮光層)とを備えた撮像装置が開示されている。
特開平3−157602号公報 特開2008−36058号公報
特許文献1、2に開示された撮像装置によれば、必要光であるマイクロレンズの直上の被検体からの光を、マイクロレンズによってマイクロレンズの直下の受光素子に集光させる一方で、不要光であるマイクロレンズの直上以外からの光の大部分を、遮光スペーサ(遮光層)によってマイクロレンズの直下の受光素子に入らないように遮断することにより、生体画像情報を得ることができる。
この場合、良質の生体画像情報を得るためには、必要光をいかに効率良く受光素子に集光させるかが重要となる。なぜなら、受光素子に集光される必要光が大きいということは明るい画像が得られることを意味し、また、受光素子に取り込まれる不要光に対する必要光の比率(必要光の利用効率)が高くなって鮮明な画像が得られることを意味するからである。
必要光の利用効率を高くするためには、受光素子が概ねマイクロレンズの焦点位置に位置していることが望ましい。
しかし、特許文献1、2に開示された撮像装置では、マイクロレンズアレイ、受光部、遮光スペーサ(遮光層)、及び各構成部材を一体化固定する接着層などの複数部材の積層構造によって構成されているため、各構成部材の厚みずれが特に問題となる。各構成部材の厚みずれが蓄積されると、マイクロレンズから受光素子までの距離が大きく変動するからである。
そして、このような厚みずれが発生して、受光素子が概ねマイクロレンズの焦点位置に位置しなくなると、画像の明るさや鮮明度がばらついて、良質の生体画像情報を得ることができず、また、製造時の歩留まりが低下するという問題も発生する。
本発明は、従来技術における前記課題を解決するためになされたものであり、各構成部材の厚みずれの影響を受けることなく、良質の画像情報を得ることができると共に、製造歩留まりを向上させることができる撮像装置及びそれを備えた生体情報取得装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明に係る撮像装置の構成は、2次元配列された複数の集光レンズと、前記複数の集光レンズのそれぞれに対応して2次元配列され、前記各集光レンズを透過する光が概ね集光される位置にそれぞれ設けられた複数の受光素子とを備えた撮像装置であって、前記各集光レンズが、その光軸上に複数の焦点を有することを特徴とする。
また、本発明に係る生体情報取得装置の構成は、被検体に対する光照射に基づいて前記被検体の生体情報を取得する生体情報取得装置であって、前記被検体に照射される光を出射する光源と、前記被検体からの透過光又は反射光が入射する前記本発明の撮像装置とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、光軸上に複数の焦点を有する集光レンズが用いられているため、撮像装置を構成する各部材の厚みが製造時に設計値からずれても、集光レンズの焦点位置を概ね受光素子の位置に合わせることができるので、画像の明るさや鮮明度がばらつくことがない。その結果、本発明によれば、良質の画像情報を得ることができると共に、製造歩留まりを向上させることができる撮像装置及びそれを備えた生体情報取得装置を提供することが可能となる。
図1は、本発明の第1の実施の形態における生体情報取得装置を示す概略構成図である。 図2は、本発明の第1の実施の形態における撮像装置を模式的に示す概略断面図である。 図3は、本発明の第1の実施の形態における撮像装置を構成する、集光レンズと開口と画素との配置関係を示す模式図である。 図4は、本発明の第1の実施の形態における撮像装置を構成する集光レンズの形状を説明するための図である。 図5は、本発明の第1の実施の形態における撮像装置を構成する光機能部の製造工程を示す図である。 図6Aは、本発明の第1の実施の形態における撮像装置の製造工程を示す図である((a)、(b)、(c))。 図6Bは、本発明の第1の実施の形態における撮像装置の製造工程を示す図である((d)、(e))。 図7は、本発明の第1の実施の形態の実施例の撮像装置及び比較例の撮像装置において、製造時の各構成部材の厚みばらつきによる光学的な性能変化を比較して示したグラフである。 図8は、本発明の第1の実施の形態における生体情報取得装置の他の例を示す概略構成図である。 図9は、本発明の第2の実施の形態における撮像装置を構成する集光レンズの形状を説明するための図である。
前記本発明の撮像装置の構成においては、前記各集光レンズは、少なくとも1つのレンズ面が、レンズ頂点を通る任意の経線と、前記レンズ頂点を通る前記任意の経線とは異なる別の経線とにおいて、異なる曲率を有するのが好ましい。
また、前記本発明の撮像装置の構成においては、前記各集光レンズは、少なくとも1つのレンズ面が、光軸と同軸の複数の領域に分けられ、前記複数の領域の、任意の2つの領域において、曲率が互いに異なるのが好ましい。
これらの好ましい例によれば、光軸上に複数の焦点を有する集光レンズを容易に得ることができる。
以下、好適な実施の形態を用いて本発明をさらに具体的に説明する。但し、下記の実施の形態は本発明を具現化した例に過ぎず、本発明はこれに限定されるものではない。
尚、以下の説明において参照する各図は、説明の便宜上、本発明の実施の形態の構成部材のうち、本発明を説明するために必要な主要部材のみを簡略化して示したものである。従って、本発明は、以下の説明において参照する各図に示されていない任意の構成部材を備え得る。また、以下の説明において参照する各図中の構成部材の寸法は、実際の構成部材の寸法及び各構成部材の寸法比率等を忠実に表したものではない。
[第1の実施の形態]
(撮像装置及び生体情報取得装置の構成)
まず、本実施の形態における撮像装置及び生体情報取得装置の構成について、図1〜図4を参照しながら説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態における生体情報取得装置を示す概略構成図、図2は、本発明の第1の実施の形態における撮像装置を模式的に示す概略断面図、図3は、当該撮像装置を構成する、集光レンズと開口と画素との配置関係を示す模式図、図4は、当該撮像装置を構成する集光レンズの形状を説明するための図である。
図1に示すように、本実施の形態の生体情報取得装置100は、被検体としての例えばヒトの指200に対する光照射に基づいてヒトの指200の生体情報である静脈201のパターンの画像を取得する生体情報取得装置である。より具体的には、生体情報取得装置100は、ヒトの指200に照射される光を出射する光源110と、ヒトの指200からの透過光が入射され、静脈201のパターンを撮像する撮像装置150とを備えている。ここで、光源110と撮像装置150は、コントローラ120に接続されている。
光源110は、発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)やレーザダイオード(LD:Laser Diode)等の一般的な半導体素子である。光源110は、ヒトの指200の静脈201で吸収される赤外線(近赤外線〜遠赤外線)を出力する。
撮像装置150は、ヒトの指200内を透過した光を受光して、静脈201のパターンの画像(静脈像)を撮像し、取得した静脈像をコントローラ120に出力する。
コントローラ120は、例えば、通常のコンピュータである。コントローラ120は、記憶部に格納されたプログラムをCPUで実行することにより、様々な機能を実現することができる。具体的には、コントローラ120は、光源110を駆動して、光源110から赤外線を出力させる。また、コントローラ120は、撮像装置150を駆動して、ヒトの指200の静脈像を撮像させる。
図2に示すように、本実施の形態の撮像装置150は、イメージセンサ10と、光機能部20と、レンズアレイ基板30とがこの順番に積層されて構成されている。尚、イメージセンサ10と光機能部20は、接着層40を介して貼り合わされている。また、光機能部20とレンズアレイ基板30は、接着層50を介して貼り合わされている。そして、光機能部20とレンズアレイ基板30の積層体によって光学部品が形成されている。
以下、撮像装置150の各構成部材について、図3をも参照しながら、さらに具体的に説明する。
イメージセンサ10は、一般的な撮像素子(CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサ、CCD(Charge Coupled Device)センサ等)である。
イメージセンサ10は、半導体基板11と、半導体基板11上に形成された配線層12とを備えている。半導体基板11は、通常のシリコン基板である。半導体基板11の主面(撮像面)には、複数の画素PX(受光素子)が2次元状に形成されている。尚、画素PXは、不純物を半導体基板11に拡散させることによって形成される。画素PXでは、入射光強度に応じた値の電気信号が生成される。尚、半導体基板11の具体的な構成は任意である。
配線層12は、シリコン酸化層などの絶縁層の堆積によって形成される。堆積された絶縁層内には、信号の伝送路として機能する金属配線が埋め込まれている。
配線層12の上には、遮光層13が形成されている。遮光層13には、各光軸AXに対応して開口OP2が形成されている。遮光層13は、後述の遮光層22と共に、クロストーク防止のための遮光構造を形成する。
遮光層13は、光源110の出射光を吸収する特性を有する。遮光層13の材質は、例えば、黒色樹脂や酸化金属等である。遮光層13は、光軸AX上に開口OP2を有する。開口OP2は、遮光層13が部分的に除去されることによって形成される。遮光層13での反射によって迷光が生じることを抑制するために、低反射率の材料で遮光層13を形成するのが望ましい。後述の遮光層22についても同様である。また、遮光層13は、配線層12内に埋め込んでもよい。
尚、開口OP2とは、光学的な意味での開口を意味し、当該開口OP2に何らかの物質が充填されていてもよい。後述の開口OP1についても同様である。
光機能部20は、イメージセンサ10とレンズアレイ基板30との間に配置される。光機能部20は、透明基板23と、透明基板23のイメージセンサ10側の面に形成されたフィルタ層21と、透明基板23のレンズアレイ基板30側の面に形成された遮光層22とを備えている。
フィルタ層21は、フィルタ特性を有する部材である。フィルタ層21の光透過率は、入射光の入射角度に応じて変動する。ここでは、特定の波長に注目したとき、入射光の入射角度が増加するとフィルタ層21の光透過率は減少する。換言すると、フィルタ層21は、入射角度が0度に近い光に対しては透明であり、入射角度が斜めの光に対しては不透明になる。これにより、ノイズとなる迷光成分を低減させることができる。
フィルタ層21の具体的な材料は任意である。フィルタ層21に屈折作用又は回折作用を付与することにより、フィルタ層21の光透過率が入射角度に依存するように設定される。例えば、フィルタ層21は、屈折率が制御された複数の薄膜の積層体を用いて形成することができる。
尚、遮光層22の特性及び材質は、前述した遮光層13の特性及び材質と同じである。
レンズアレイ基板30は、透明基板31と、透明基板31の光機能部20と反対側の面に形成された複数の集光レンズ32とを備えている。
透明基板31は、板状部材であって、光源110からの出射光に対して実質的に透明である。透明基板31は、例えば、ガラス基板である。
集光レンズ32は、透明基板31の主面上に2次元配列されている。そして、物体側からの入射光は、集光レンズ32のレンズの作用により、画素PXに向けて収束しながら光軸AXに沿って進行する。ここで、各画素PXは、各集光レンズ32を透過する光が概ね集光される位置に設けられており、各集光レンズ32は、その光軸AX上に複数の焦点を有している。
接着層40、50は、熱硬化樹脂又は光硬化樹脂(例えば、紫外線硬化樹脂等)により形成される。
図2、図3に示すように、集光レンズ32を透過した光は、透明基板31、接着層50、遮光層22の開口OP1、透明基板23、フィルタ層21、接着層40、遮光層13の開口OP2、及び配線層12をこの順番に通過し、画素PXに入射する。各画素PXでは、入射光が光電変換され、入射光強度に応じた値の電気信号が生成される。そして、各画素PXで生成された電気信号は、イメージセンサ10の読み出し動作によって、外部バスに接続される。
[実施例]
以下、撮像装置150及び各構成部材の製造方法を説明しながら、本実施の形態の実施例について説明する。
(レンズアレイ基板の製造方法)
レンズアレイ基板30の製造方法について説明する。
レンズアレイ基板30は、種々の方法によって製造可能であるが、ここでは以下の方法を用いた。すなわち、透明基板31上に紫外線硬化樹脂を塗布した後、空間的に強度分布が制御された紫外線を照射し、樹脂層の未硬化部分を有機溶剤によって除去することにより、透明基板31上に集光レンズ32を形成した。
透明基板31としては、公称厚みが250μmの光学部品用ガラス基板(材質:ホウ珪酸ガラス)を用い、集光レンズ32は、その厚み(樹脂層と透明基板31との界面からレンズ頂点までの距離)が40μmとなるように形成した。
(レンズ形状)
図4をも参照しながら、集光レンズ32のレンズ面の形状について説明する。
集光レンズ32の光入射側のレンズ面の形状は、下記(数1)で与えられる。
Figure 2012120704
但し、上記(数1)中、x、yはレンズ面上の任意の点の座標、zはレンズ面上の任意の点における透明基板31の主面からの高さ、cxは図4のxa−xb断面におけるレンズ面(レンズ頂点を通る任意の経線)の曲率、cyは図4のya−yb断面におけるレンズ面(レンズ頂点を通る前記任意の経線とは90度異なる別の経線)の曲率、κxは図4のxa−xb断面における円錐常数、κyは図4のya−yb断面における円錐常数をそれぞれ表わしている。
本実施例においては、
xa−xb断面におけるレンズ面の曲率cx:6.6[1/mm]、
xa−xb断面における円錐常数κx:−0.2、
ya−yb断面におけるレンズ面の曲率cy:6.3[1/mm]、
ya−yb断面における円錐常数κy:−0.2
とした。
本実施例における集光レンズ32のレンズ面の形状は、レンズ頂点から見て断面形状が90度周期で変化する2回転対称形となっている。この場合、集光レンズ32は、レンズ頂点を通る光軸(図4のz軸方向に相当)上に2つの焦点を有する。
尚、本発明の撮像装置150を構成する集光レンズ32のレンズ面の形状は、上記(数1)で与えられるものに限定されるものではない。
また、本実施例において、集光レンズ32のレンズ面の形状は、レンズ頂点から見て断面形状が90度周期で変化する2回転対称形となっているが、本発明はこれに限定されものではない。例えば、レンズ頂点から見て断面形状が45度周期で変化する4回転対称形であってもよい。この場合、集光レンズ32は、レンズ頂点を通る光軸(図4のz軸方向に相当)上に4つの焦点を有することになる。
そして、このようにレンズ頂点を通る光軸上に複数の焦点を有する集光レンズ32を用いれば、撮像装置150を構成する各部材の厚みが製造時に設計値からずれても、集光レンズ32の焦点位置を概ねイメージセンサ10の画素PX(受光素子)の位置に合わせることができるので、画像の明るさや鮮明度がばらつくことがない。その結果、良質の画像情報を得ることができると共に、製造歩留まりを向上させることができる撮像装置150及びそれを備えた生体情報取得装置100を提供することが可能となる。
尚、以上のようなレンズ面の形状は、集光レンズ32の光入射側あるいは光出射側の少なくともいずれか一方に付与されていればよい。
(光機能部の製造方法)
光機能部20の製造方法について、図5を参照しながら説明する。
まず、図5(a)に示すように、透明基板23の一方の面上に、フィルタ層21を形成した。ここでは、フィルタ層21として、Ta25からなる高屈折率層とSiO2からなる低屈折率層との積層構造を、蒸着法を用いて形成した。また、フィルタ層21の総厚みは、約5μmとした。次いで、透明基板23の、フィルタ層21を形成した面と反対側の面上に、遮光層22を通常の薄膜形成技術(スピンコート法等)を用いて形成した。ここでは、遮光層22の厚みは、1μmとした。
次に、図5(b)に示すように、フォトマスク91を介して遮光層22を露光した。
次に、図5(c)に示すように、現像液を用いて、遮光層22のうちの光が照射されなかった部分を除去した。遮光層22の材質は、例えば、黒色樹脂や酸化金属からなるネガ型のレジストである。従って、光が照射されて変質した部分は現像液によって除去されずに残留し、光が照射されなかった部分は現像液によって除去される。その結果、開口OP1が形成される。ここでは、開口OP1の開口形状は、一辺が25μmの正方形とした。
(撮像装置の製造方法)
撮像装置150の製造方法について、図6A、図6Bを参照しながら説明する。
まず、図6A(a)に示すように、イメージセンサ10の配線層12の主面上に、遮光層13を通常の薄膜形成技術(スピンコート法等)を用いて形成した。ここでは、遮光層13の厚みは、1μmとした。次いで、遮光層22の場合と同様に、光リソグラフィによって遮光層13をパターニングした。その結果、開口OP2が形成された。
次に、図6A(b)に示すように、イメージセンサ10の上に接着層40を塗布した。尚、接着層40の材質は熱硬化樹脂とし、その塗布厚みは20μmとした。
次に、図6A(c)に示すように、接着層40上に光機能部20を配置した。次いで、加熱して接着層40を硬化させた。これにより、イメージセンサ10と光機能部20とが接着層40を介して互いに貼り合わされた。
次に、図6B(d)に示すように、光機能部20の上に接着層50を塗布した。尚、接着層50の材質は紫外線硬化樹脂とし、その塗布厚みは20μmとした。
次に、図6B(e)に示すように、接着層50上にレンズアレイ基板30を配置した。次いで、レンズアレイ基板30を介して接着層50に紫外線を照射することにより、接着層50を硬化させた。これにより、イメージセンサ10及び光機能部20の積層体とレンズアレイ基板30とが接着層50を介して互いに貼り合わされた。
以上の工程により、図2に示す撮像装置150が製造された。
(比較例)
比較例として、上記と同様の製造工程を用いて、集光レンズのみが単一の焦点を有する従来型の撮像装置を作製した。
この場合の集光レンズの光入射側のレンズ面の形状は、下記(数2)で与えられる。
Figure 2012120704
但し、上記(数2)中、rはレンズ面上の任意の点の座標(r=(x2+y21/2)、zはレンズ面上の任意の点における透明基板31の主面からの高さ、cはレンズ面の曲率、κは円錐常数をそれぞれ表わしている。
本比較例においては、
レンズ面の曲率c:6.5[1/mm]、
円錐常数κ:−0.2
とした。
この集光レンズは、レンズ頂点を通る光軸(図4のz軸方向に相当)上に単一の焦点を有する。
(本実施の形態の実施例と比較例との対比)
以下、本発明の効果を、本実施の形態の実施例と比較例とを対比することによって説明する。
一般的に、公称厚みが100〜300μmとして市販されているガラス基板は、実際には、±15μm程度のばらつきを有する。そして、選別や研磨加工によってガラス基板の厚みを精密制御する場合、材料費は4倍〜10倍にもなり、製造コストが大幅に増加するため現実的ではない。
また、各構成部材を一体化固定する接着層の厚みについては、製造時に、±5μm程度のばらつきが発生する。
本実施の形態の実施例の撮像装置150及び比較例の撮像装置において、レンズ頂点からイメージセンサの画素(受光素子)までの距離は、設計上485μmとなっている。しかし、実際には、ガラス基板と接着層の厚みばらつきにより、レンズ頂点からイメージセンサの画素(受光素子)までの距離は、設計値から±50μm程度ばらつく。
図7は、本実施の形態の実施例の撮像装置150及び比較例の撮像装置において、製造時の各構成部材の厚みばらつきによる光学的な性能変化をシミュレーションによって比較して示したグラフである。
図7のグラフの横軸は、レンズ頂点からイメージセンサの画素(受光素子)までの距離の設計値からのずれ量を表し、“0[μm]”は、製造した撮像装置の形状が設計値に完全に一致している場合を示している。そして、数値が正の場合は、イメージセンサの画素(受光素子)の位置が設計値よりも集光レンズから遠ざかっていることを示し、数値が負の場合は、イメージセンサの画素(受光素子)の位置が設計値よりも集光レンズに近づいていることを示している。また、図7のグラフの縦軸は、光利用効率、すなわち、集光レンズに入射した光のうちイメージセンサの画素(受光素子)に取り込まれる光量の割合を示している。光利用効率が高いほど、得られる画像が明るく、画像の鮮明度も優れる。
図7によれば、比較例(■)においては、製造時の厚みずれが無かった場合は光利用効率が高いものの、ずれ量が大きくなるに従い光利用効率が急速に減少している。一方、本実施の形態の実施例(●)においては、ずれ量の拡大に伴う光利用効率の減少量が少なく、比較例に比べて製造上の余裕度が高いことが分かる。
実際に、本実施の形態の実施例の撮像装置150及び比較例の撮像装置を同数作製し、光学特性を全数検査した。合否判定選別によると、比較例では歩留まりが75%程度であったのに対し、本実施の形態の実施例では歩留まりが95%以上と大幅に改善された。
尚、本実施の形態においては、ヒトの指200等の被検体からの透過光を利用する生体情報取得装置100を例に挙げて説明したが、図8に示すように、被検体からの反射光を利用する生体情報取得装置に本発明の撮像装置を組み込むようにしてもよい。すなわち、図8に示す生体情報取得装置においては、光源110は、被検体としての例えばヒトの指200の斜め下方に位置するように配置されている。そして、光源110から出射される光がヒトの指200の内部で散乱反射されて、撮像装置150に入射される。この際、静脈がある部分では光が吸収されるため、ヒトの指200の生体情報である静脈像を取得することができる。尚、図8において、参照符号130は赤外線透過フィルタを示している。この赤外線透過フィルタ130は、赤外領域の波長の光を透過し、それ以外の領域の波長の光を遮断する。静脈像は、赤外光であるため、ノイズとなる、それ以外の外部からの光を赤外線透過フィルタ130によって遮断することにより、さらに鮮明な静脈像を取得することができる。
また、図1に示す生体情報取得装置100においても、被検体であるヒトの指200と撮像装置150との間に赤外線透過フィルタを介在させることができ、これにより、さらに鮮明な静脈像を取得することが可能となる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態における撮像装置の構成について説明する。
本実施の形態の撮像装置は、集光レンズの構成のみが上記第1の実施の形態の撮像装置150(図2参照)と異なっている。従って、本実施の形態の撮像装置の全体構成については説明を省略する。また、本実施の形態の撮像装置を備えた生体情報取得装置も上記第1の実施の形態で示したものと同じであるので、その説明も省略する。
(レンズ形状)
図9を参照しながら、本実施の形態の集光レンズ32´のレンズ面の形状について説明する。
集光レンズ32´の光入射側のレンズ面の形状は、下記(数3)で与えられる。
Figure 2012120704
但し、上記(数3)中、rはレンズ面上の任意の点の座標(r=(x2+y21/2)、zはレンズ面上の任意の点における透明基板31の主面からの高さ、cはレンズ面の曲率、κは円錐常数をそれぞれ表わしている。
本実施の形態においては、Ra=20[μm]、Rb=40[μm]、Rc=50[μm]としたとき、
0≦r<Raにおけるレンズ面の曲率c:6.6[1/mm]、
0≦r<Raにおけるレンズ面の円錐常数κ:−0.2、
Ra≦r<Rbにおけるレンズ面の曲率c:6.5[1/mm]、
Ra≦r<Rbにおけるレンズ面の円錐常数κ:−0.2、
Rb≦r≦Rcにおけるレンズ面の曲率c:6.3[1/mm]、
Rb≦r≦Rcにおけるレンズ面の円錐常数κ:−0.2
とした。
このように、本実施の形態における集光レンズ32´の光入射側のレンズ面の形状は、レンズ頂点を通る光軸と同軸の複数の領域(0≦r<Ra、Ra≦r<Rb、Rb≦r≦Rcの3つの領域)に分けられ、複数の領域の、任意の2つの領域において、曲率が互いに異なっている。
そして、この集光レンズ32´を用いれば、0≦r<Raの領域による焦点とRa≦r<Rbの領域による焦点とRb≦r≦Rcの領域による焦点が、それぞれ、レンズ頂点を通る光軸(図9のz方向に相当)上の異なる点に形成される。その結果、上記第1の実施の形態の場合と同様に、部材厚みばらつきや組み立てばらつきに対する製造余裕度の改善効果を得ることができる。
尚、本発明の撮像装置を構成する集光レンズ32´のレンズ面の形状は、上記(数3)で与えられるものに限定されるものではない。
また、本実施の形態において、互いに曲率の異なる複数の領域は、同心円によって分けられているが、本発明はこれに限定されものではない。例えば、同心楕円によって、互いに曲率の異なる複数の領域に分けるようにしてもよい。
また、以上のようなレンズ面の形状は、集光レンズ32´の光入射側あるいは光出射側の少なくともいずれか一方に付与されていればよい。
本発明によれば、各構成部材の厚みずれの影響を受けることなく、良質の画像情報を得ることが可能な撮像装置を提供することができる。従って、本発明は、良質の生体画像情報を得ることが求められる生体情報取得装置の分野において産業上の利用可能性が高い。
10 イメージセンサ
11 半導体基板
12 配線層
13、22 遮光層
20 光機能部
21 フィルタ層
23、31 透明基板
30 レンズアレイ基板
32、32´ 集光レンズ
40、50 接着層
91 フォトマスク
100 生体情報取得装置
110 光源
120 コントローラ
150 撮像装置
200 ヒトの指
201 静脈
AX 光軸
OP1、OP2 開口
PX 画素(受光素子)

Claims (4)

  1. 2次元配列された複数の集光レンズと、
    前記複数の集光レンズのそれぞれに対応して2次元配列され、前記各集光レンズを透過する光が概ね集光される位置にそれぞれ設けられた複数の受光素子とを備えた撮像装置であって、
    前記各集光レンズが、その光軸上に複数の焦点を有することを特徴とする撮像装置。
  2. 前記各集光レンズは、少なくとも1つのレンズ面が、レンズ頂点を通る任意の経線と、前記レンズ頂点を通る前記任意の経線とは異なる別の経線とにおいて、異なる曲率を有する、請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記各集光レンズは、少なくとも1つのレンズ面が、光軸と同軸の複数の領域に分けられ、前記複数の領域の、任意の2つの領域において、曲率が互いに異なる、請求項1に記載の撮像装置。
  4. 被検体に対する光照射に基づいて前記被検体の生体情報を取得する生体情報取得装置であって、
    前記被検体に照射される光を出射する光源と、
    前記被検体からの透過光又は反射光が入射する請求項1〜3のいずれか1項に記載の撮像装置とを備えたことを特徴とする生体情報取得装置。
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