JP2012120298A - 回転電機及びそのステータコアの製造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ヨークの軸方向の一部から突出されるティース基部の先端側にティース凹部を形成し、さらにティース凹部とティース鍔部との隙間をスロット開口の一部に用いてスロット開口のスキュー角度を大きくしたステータコアを有する回転電機を得る。
【解決手段】ロータ2と、ステータコア6を有するステータ5とを備え、ステータコア6は、ヨーク7と、それぞれ、ヨーク7から突出されるティース基部11、及びティース基部11の先端から突出するティース鍔部12により構成されてヨーク7の周方向に互いに間隔をあけて配列される複数のティース10とを備え、ティース10間に形成されるスロット開口15aがスキューされた電動機1において、ヨーク7の軸方向の少なくとも一部の位置で、ティース基部11の先端側に、基端側に比べて幅狭となるようにティース凹部13が形成され、ティース鍔部12の先端がティース凹部13に挿入されている。
【選択図】図2

Description

この発明は、例えば、電動機などの回転電機及びそのステータコアの製造装置に関する。
電動機として、ロータ、及びロータを囲繞して配置されるステータを有するものが広く知られている。
この種の電動機に用いられる従来のステータとして、縁部同士が回転自在な連結手段を介して環状に連結される複数のヨーク部、及び各ヨーク部の連結方向の中央部からそれぞれ突出し、ヨークからの突出端の両側に積層方向に順次互いに突出長さが同じ長さだけ増減するように磁極部が突出して形成される磁極ティース部を有する複数の環状磁性部材を、隣り合う磁極部間の隙間が積層方向に対してスキューされるように順次積層して形成したコア部材と、コア部材の各磁極ティース部に巻回される複数のコイル部材とを備えるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
従来のステータを用いた回転電機の作製は、ロータの外周面と磁極ティースとの間に所定の隙間が形成されるように、ロータと従来のステータとを同軸に配置することで行われる。
以上のような構成の電動機では、隣接する磁極部間の隙間が環状磁性部材の積層方向(コア部材の軸方向)に対してスキューされているので、始動時のトルクリップルや運転中のコギングトルクの低減効果が得られる。
特許第4121008号明細書
従来の回転電機において、磁極部は、ヨークから所定の幅で径方向内側に突出された磁極ティース部の部位(以下、ティース基部とする)の先端部の両側に突出されており、各スロット開口は、ヨークの周方向に関して隣接する磁極部の間に位置することになる。言い換えれば、ヨークの周方向に関して、スロット開口が、各ティース基部の周方向の範囲の内側に形成されることはない。
このため、スロット開口を、隣接するティース基部の間の周方向の角度範囲を最大限に利用して、ヨークの軸方向に対してスキューさせたとしても、スロット開口のスキュー角度が十分に確保されないことがある。低次のコギングトルクやトルクリップルの十分な低減効果を得るためには、スロット開口のスキュー角度を大きく取る必要があるが、従来の回転電機では、スキュー角度を大きく取れず、低次のコギングトルクやトルクリップルが十分に低減されないという問題がある。
この発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、ヨークの軸方向の一部から突出されるティース基部の先端側の一側または他側にティース凹部を形成し、ティース凹部とティース鍔部との隙間をスロット開口の一部としてスロット開口のスキュー角度を大きくしたステータコアを有する回転電機及びそのステータコアの製造装置を得ることを目的とする。
この発明の回転電機は、ロータと、ロータを囲繞するようにロータに同軸に配設されるステータコアを有するステータとを備え、ステータコアは、ロータに同軸に配設されるヨークと、それぞれ、ヨークの軸方向の両端間に亘って突設されるティース基部、及びティース基部の先端から少なくとも一方または他方の側に突出するティース鍔部により構成されてヨークの周方向に互いに間隔をあけて配列される複数のティースとを備え、隣接するティース間に形成されるスロット開口がヨークの軸方向に対してスキューされ、ヨークの軸方向の一部の位置で、ティース基部の先端側の一側または他側に基端側に比べて幅狭となるようにティース凹部が形成され、ティース鍔部の先端がティース凹部に挿入されている。
この発明に係る回転電機によれば、ティース鍔部をティース凹部に挿入して形成することが可能であるので、ヨークの周方向に関し、ティース基部の基端側の周方向の範囲に対応する範囲の一部にスロット開口を入り込ませ、スキュー角度の大きなスロット開口を形成することができる。従って、このようにスロット開口のスキュー角度が大きなステータコアを有する回転電機では、低次のコギングトルクやトルクリップルの十分な低減効果を得ることができる。
この発明の実施の形態1に係る電動機の断面図である。 この発明の実施の形態1に係る電動機のステータコアの斜視図である。 この発明の実施の形態1に係る電動機のステータコアの軸方向の一端部直近での断面図である。 この発明の実施の形態1に係る電動機のステータコアの断面図である。 この発明の実施の形態1に係るステータコアの製造装置の側面図である。 この発明の実施の形態1に係るステータコアの製造装置の平面図である。 この発明の実施の形態1に係るステータコアの製造装置の第1移動プレス装置の要部側断面図である。 この発明の実施の形態1に係るステータコアの製造装置により鋼板を加工して環状磁性部材を成形するのに際し、第1及び第2金型により打ち抜かれた鋼板の形状を、第1及び第2移動金型の打ち抜き形状ととともに示す図である。 この発明の実施の形態1に係るステータコアの製造装置により鋼板を打ち抜いて各環状磁性部材を作製するときの第1及び第2移動金型の回転軸まわりの角度基準に対する回転角度について説明する図である。
以下、この発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係る電動機の断面図、図2はこの発明の実施の形態1に係る電動機のステータコアの斜視図、図3はこの発明の実施の形態1に係る電動機のステータコアの軸方向の一端部直近での断面図、図4はこの発明の実施の形態1に係る電動機のステータコアの断面図であり、図4の(a)〜(c)のそれぞれは、ステータコアの軸方向の一端から若干離れた位置、軸方向の一端と中心部との間の中心、及び軸方向の中心のそれぞれの位置でのステータコアの断面図を示している。
図1及び図2において、回転電機としての電動機1は、図示しない回転軸に一体に取り付けられるロータ2と、ロータ2を囲繞して配設されるステータ5とを備えている。
ロータ2は、円柱または円筒状のロータコア3と、ロータコア3の外周面に周方向に所定のピッチで取り付けられた複数の永久磁石4とを備えている。ここでは、永久磁石4の数、即ちロータ2の界磁極の数(極数)は10である。永久磁石4には、フェライト系磁石、ネオジ磁石、及びサマリウムコバルト系磁石等が用いられる。
ステータ5は、ロータ2を囲繞するようにロータ2に同軸に配設される磁性材料からなるステータコア6と、ステータコア6に巻回されるステータ巻線17とを備えている。
ステータコア6は、環状のヨーク7と、ヨーク7の内周面から周方向に互いに間隔をあけて突設される複数のティース10とを備えている。
ここでは、ティース10の数は12である。また、複数のティース10は、ヨーク7の軸方向の一端から他端に至るようにヨーク7の内周面から突出している。
各ティース10は、ヨーク7の内周面から、ヨーク7の内径側に突出するティース基部11、及びティース基部11の先端部の幅方向両側の少なくとも一方から、概略ヨーク7の周方向に突出するティース鍔部12を有している。
図3及び図4の(a)に示されるように、ヨーク7の軸方向の一端から中心に向かって所定範囲内に位置するティース基部11の先端側の一方の角部には、ティース凹部13が形成されている。ティース凹部13は、ティース基部11の基端側の幅に比べて先端側の幅がステップ状に幅狭となるように形成されている。ティース凹部13の延在する方向は、ヨーク7の軸方向に対し所定角度だけ傾いている。
なお、図示しないが、ヨーク7の軸方向に関し、他端から中心に向かって所定範囲に位置するティース基部11の先端側の他方の角部にも、同様にティース凹部13が形成されている。
図4の(b),(c)に示されるように、ヨーク7の軸方向の一端及び他端から中心に向かって所定の範囲を除いたヨーク7の中間部では、複数のティース基部11が均一な幅で突出され、ヨーク7の周方向に関し、ティース鍔部12が、ティース基部11の先端から両側に突出されている。
そして、スロット15が、隣接するティース10とヨーク7とで区画される空間により形成される。さらに詳しくは、スロット15が、隣接するティース基部11、当該ティース基部11から延出されるティース鍔部12、及び隣接するティース基部11の間に位置するヨーク7の部位で区画される空間により形成される。また、スロット開口15aが、相対するティース鍔部12の先端部の間、またはティース鍔部12とティース鍔部12と相対するティース凹部13の壁面との間に形成されている。
また、スロット開口15aが、ヨーク7の軸方向に対してスキューされるように、各ティース鍔部12のティース基部11からの突出量、ティース凹部13のヨーク7の周方向に関する幅が、ヨーク7の軸方向の位置に応じて変化している。ここでは、ヨーク7の軸方向に対するスロット開口15aの延在する方向の角度(スキュー角度)は、ステータコア6の軸方向の一端から他端に至るまで同じ角度となっている。
ここで、図3に示されるように、各ティース基部11の基端側の幅方向の中心位置を、ヨーク7の周方向に関するティース基部11の位置とし、隣接する2つのティース基部11の周方向の位置の真ん中の位置を角度基準(0°)にとる。
ステータコア6の軸方向の一端では、スロット開口15aは、角度基準に対して、a°だけヨーク7の周方向にずれた位置に配置されている。なお、スロット開口15aの位置とは、開口幅の中心の位置とする。
このとき、ヨーク7の周方向に関し、スロット開口15aは、ティース基部11の基端側の周方向の範囲に対応する範囲に含まれている。
また、図示しないが、ステータコア6の他端では、ヨーク7の周方向に関し、スロット開口15aは、角度基準に対して、−a°だけヨーク7の周方向にずれた位置に配置されている。
また、ティース凹部13を構成するティース基部11の先端側の壁面のうち、ヨーク7の径方向に交わる壁面の位置は、ヨーク7の径方向に関し、ティース鍔部12の外径縁部より、所定量だけ径方向の外側に配置されている。
そして、図3に示されるように、先端側の幅が基端部側の幅より大きく狭くなっているティース基部11を有するステータコア6の一端側及び他端側の部位では、ティース鍔部12の先端側が、ティース凹部13に入り込んでいる。
また、ステータ巻線17が、磁極集中巻き方式で、スロット15を利用して、ティース基部11に巻回されて、ステータ5がステータコア6とステータ巻線17とで構成される。
次いで、ステータコア6の詳細について説明する。
ステータコア6は、図2〜4に示されるように、例えば、珪素鋼からなる板状の複数の環状磁性部材20を、それぞれの厚み方向に積層して連結した積層体として構成されている。
環状磁性部材20のそれぞれは、環状に配列される複数の分割コア部材21により構成される。環状磁性部材20を構成する分割コア部材21の数は、ティース10の数と同じ12である。
分割コア部材21のそれぞれは、長尺の平板状に作製された分割ヨーク22と、分割ヨーク22の長手方向の一端と他端の間の中間部から分割ヨーク22の厚み方向に直交する方向に突出する分割ティース基部24、及び分割ティース基部24の先端から、後述の分割ヨーク22の延在方向に平行な方向に突出される分割ティース鍔部25を有する分割ティース23とで構成される。
また、図3及び図4の(a)に示されるように、積層方向の一端側に配置される環状磁性部材20を構成する分割コア部材21において、分割ティース基部24の先端側の一方の角部には、分割ティース凹部27が形成されている。分割ティース凹部27は、分割ティース基部24の基端側の幅に比べて先端側の幅がステップ状に幅狭となるように形成されている。
また、積層方向の他端側に配置される環状磁性部材20を構成する分割コア部材21にも、分割ティース基部24の先端側の他方の角部に、分割ティース凹部27が同様に形成されている。
分割ティース基部24が突出される分割ヨーク22の一辺と反対側の他辺の主要部は、所定の曲率半径を有する円弧状に形成されており、他辺の湾曲方向を、分割ヨーク22の延在方向(周方向)とする。また、分割ヨーク22の一端近傍には、凹凸形状を有する連結部22aが形成されている。
また、分割ティース鍔部25は、突出方向の全域に亘っておおよそ同じ幅に形成されている。
そして、環状磁性部材20は、複数の分割ティース23を、分割ヨーク22が環状をなし、各分割ティース基部24が分割ヨーク22の内側に配置されるように配列して構成される。
これにより、環状磁性部材20において、環状に連結される分割ヨーク22の連結方向に関して、各分割ヨーク22の中間部から、分割ティース基部24が分割ヨーク22の内側に突出される。
また、ヨーク構成体26が、環状に並べられた複数の分割ヨーク22によって構成される。
そして、ステータコア6は、上述したように、環状磁性部材20を、分割ティース基部24が軸方向に重なるように、それぞれの連結部22aが互いに連結されるように積層して構成される。
上述したように、環状磁性部材20の積層方向の一端側には、分割ティース基部24の先端側の一方の角部に分割ティース凹部27を有する環状磁性部材20が配置され、環状磁性部材20の積層方向の他端側には、分割ティース基部24の先端側の他方の角部に分割ティース凹部27を有する環状磁性部材20が配置される。また、環状磁性部材20の積層方向の中間部には、分割ティース基部24の両側に分割ティース鍔部25が突出されている環状磁性部材が配置される。
上述したように、ステータコア6の軸方向の一端での各スロット開口15aの角度基準に対する周方向の角度は、a°であり、ステータコア6の軸方向の他端での各スロット開口15aの角度基準に対する周方向の角度は、−a°の位置である。そして、各環状磁性部材20の分割ティース基部24の先端からの分割ティース鍔部25の長さや、分割ティース基部24の先端側の幅は、対向する分割ティース鍔部25の間、または対向する分割ティース鍔部25と分割ティース凹部27の壁面との間の隙間で構成されるスロット開口15aが、所定のスキュー角度で、ステータコア6の軸方向の一端から他端に至るように設定される。
分割ティース凹部27を有する環状磁性部材20では、環状磁性部材20の積層方向の一側から他側に向かって環状磁性部材20の層が変わるごとに、所定量ずつ分割ティース凹部27の周方向の幅が増える、または減る。また、分割ティース凹部27とは逆側の分割ティース基部24の部位から突出される分割ティース鍔部25の長さは、環状磁性部材20の層が変わるごとに、分割ティース凹部27の幅が増減する方向とは逆の方向に増減される。
また、分割ティース鍔部25が分割ティース基部24の両側に突出する環状磁性部材20では、環状磁性部材20の積層方向の一側から他側に向かって、環状磁性部材20の層が変わるごとに、一方の分割ティース鍔部25の長さが所定量増減し、他方の分割ティース鍔部25の長さは、一方の分割ティース鍔部25の長さが増減する方向とは逆の方向に所定量増減している。
以上のように積層される環状磁性部材20からなるステータコア6では、ヨーク7が複数のヨーク構成体26(環状に配列された複数の分割ヨーク22)により構成され、ティース基部11及びティース鍔部12をそれぞれ有するティース10が、分割ティース基部24及び分割ティース鍔部25をそれぞれ有する複数の分割ティース23により構成される。
次いで、ステータコアの製造装置について説明する。
図5はこの発明の実施の形態1に係るステータコアの製造装置の側面図、図6はこの発明の実施の形態1に係るステータコアの製造装置の平面図、図7はこの発明の実施の形態1に係るステータコアの製造装置の第1移動プレス装置の要部側断面図、図8はこの発明の実施の形態1に係るステータコアの製造装置により鋼板を加工して環状磁性部材を成形するのに際し、第1及び第2金型により打ち抜かれた鋼板の形状を、第1及び第2移動金型の打ち抜き形状ととともに示す図であり、図8の(a)は、ステータコアの軸方向の一端に配置される環状磁性部材を成形するときのものを示し、図8の(b)は、ステータコアの軸方向の一端と中間部との間の所定位置に配置される環状磁性部材を成形するときのものを示し、図8の(c)は、図8の(b)より所定量ステータコアの軸方向の中間部側に配置される環状磁性部材を成形するときのものを示し、図8の(d)は、ステータコアの軸方向の真ん中に配置される環状磁性部材を成形するときのものを示している。図9はこの発明の実施の形態1に係るステータコアの製造装置により鋼板を打ち抜いて各環状磁性部材を作製するときの第1及び第2移動金型の回転軸まわりの角度基準に対する回転角度について説明する図である。
図5及び図6において、ステータコアの製造装置40は、第1プレス機構41及び第2プレス機構51を有する。
第1プレス機構41は、上下に相対して配置される上台板47及び下台板48と、珪素鋼からなる長尺の鋼板49を上台板47及び下台板48の間で、所定方向(図5中の矢印の方向)に搬送させる搬送機構(図示せず)とを備えている。また、第1プレス機構41は、鋼板39の搬送方向の上流側に配置され、上台板47及び下台板48に設置される上型43A及び下型44Aからなり、鋼板49の所定部位を、打ち抜き加工、またはカシメ加工する第1金型42Aと、鋼板49の搬送方向の下流側に第1金型42Aと所定の間隔をあけて配置され、上台板47及び下台板48に設置される上型43B及び下型44Bからなり、鋼板49の所定部位を打ち抜き加工する第2金型42Bとを備える。
また、第2プレス機構51は、第1金型42Aと第2金型42Bとの間に、鋼板49の搬送方向に互いに離間して配置される第1移動プレス装置52A及び第2移動プレス装置52Bを備えている。なお、第1移動プレス装置52Aが第2移動プレス装置52Bより、鋼板49の搬送方向の上流側に配置されている。
図5〜図7において、第1移動プレス装置52Aは、搬送される鋼板49の表裏両面に直交し、鋼板49のヨーク構成体26の形成領域の中心の移動経路に交わる軸心を有するスラスト軸受53と、下台板48上でスラスト軸受53に支承され、スラスト軸受53の軸心まわりに回転移動可能に配設された回転移動台54と、回転移動台54をスラスト軸受53の軸心周りに回転させるトルクを発生させるリニアモータ55と、回転移動台54上に設けられ、下型60A、及びクランクシャフト61を介してサーボモータ63に駆動されて下型60Aを加圧可能な位置に配置され、下型60Aとの間に加圧した鋼板49を所望の形状に打ち抜き可能に構成された上型59Aからなる第1移動金型58Aと、を備えている。
そして、回転移動台54の回転に連動して回転する第1移動金型58Aも、スラスト軸受53の軸心に一致する回転軸まわりに回転する。
上型59Aは、図8の(a)〜(d)に示されるように、打ち抜き方向に垂直な断面形状が概略矩形形状である複数の打ち抜き部59aを備えている。複数の打ち抜き部59aは、第1移動金型58Aの回転軸の周方向に所定の間隔でステータコア6のティース10の数と同じ数だけ配列されている。また、打ち抜き部59aのそれぞれは、長手方向を第1移動金型58Aの回転軸の径方向に平行にして配置されている。
そして、各打ち抜き部59aの長手方向の両端部のうち、回転軸の径方向の外側の端部と、回転軸の中心との間の距離は、環状磁性部材20を構成するヨーク構成体26の中心(環状磁性部材20)とティース鍔部12の先端側の外周縁部との間の距離より若干長く設定されている。また、各打ち抜き部59aの長手方向の回転軸の径方向の内側に位置する端部と、回転軸の中心との間の距離は、環状磁性部材20の中心と分割ティース鍔部25の内周縁部との間の距離より短くなっている。
第2移動プレス装置52Bは、上型59A及び下型60Aからなる第1移動金型58Aに代え、上型59B及び下型60Bからなる第2移動金型58Bを有する他は、第1移動プレス装置52Aと同様に構成されている。
回転移動台54の回転に連動して回転する第2移動金型58Bも、スラスト軸受53の軸心に一致する回転軸まわりに回転する。
そして、上型59Bは、図8の(a)〜(d)に示されるように、打ち抜き方向に垂直な断面形状が概略矩形形状である複数の打ち抜き部59bを備えている。詳細には、打ち抜き部59bの断面形状は、一対の長辺が同じ方向に若干湾曲された円弧状をなし、内周側を形成する一方の長辺は、分割ティース鍔部25の外周側縁部に対応する曲率を有する。そして、複数の打ち抜き部59bは、第2回転移動金型の回転軸の周方向に所定の間隔でステータコア6のティース10の数と同じ数だけ配列されている。また、打ち抜き部59bは、一方の長辺を第2移動金型58Bの回転軸に向け、一対の長辺が回転軸の径方向に直交するように配置されている。
第2移動金型58Bの回転軸と各打ち抜き部59bの回転軸側の壁面との間の径方向の距離は、環状磁性部材20の中心と、分割ティース鍔部25の先端側の外周縁部の距離に一致している。
以上のように構成された第1移動プレス装置52Aは、第1移動金型58Aの回転軸の軸心が、鋼板49における環状磁性部材20の形成領域の中心の移動経路に交わり、かつ鋼板49に直交するように設けられる。このとき、上型59Aと下型60Aの間に鋼板を配置させている。そして、打ち抜き部59aは、ヨーク構成体26の形成領域の径方向に関し、分割ティース鍔部25の形成領域の内周と外周の位置を含むように配置されて、周方向に所定の幅に延在される。これにより、第1移動金型58Aは、環状磁性部材20の形成領域の中心に回転軸の軸心が交わる位置に搬送された鋼板49を打ち抜いて、所定の長さの分割ティース鍔部25の輪郭を形成するとともに、分割ティース鍔部25と分割ティース基部24との間に所定の隙間を形成することが可能となる。
また、第2移動プレス装置52Bは、第2移動金型58Bの回転軸が、第1移動金型58Aと鋼板49の搬送方向に離間する位置で、第1及び第2移動金型58A,58Bの回転軸を平行にして設けられている。このとき、上型59Bと下型60Bの間に鋼板49を配置させている。
これにより、第2移動金型58Bは、環状磁性部材20の形成領域の中心に回転軸の軸心が交わる位置に搬送された鋼板49に対し、分割ティース鍔部25の形成領域の外側に隣接する部位を打ち抜いて分割ティース鍔部25の先端側外周縁部の輪郭を形成することが可能となる。
次いで、上記のように構成されたステータコアの製造装置40の全体動作について説明する。
鋼板49には、環状磁性部材20のそれぞれを構成するための複数の分割コア部材21の形成領域が、周方向に所定のピッチで配列されるように設定されている。なお、複数の環状磁性部材20の形成領域は、鋼板49の長手方向に連続して配列されている。
環状磁性部材20のそれぞれは、第1金型42A、第2金型42B、第1移動金型58A、及び第2移動金型58Bの一度ずつのプレス加工により、鋼板49の環状磁性部材20の形成領域が残るように鋼板49を打ち抜いて作製される。
図8の(a)〜(d)において、一点鎖線のハッチングで示される領域の外側の領域の打ち抜き加工、即ち、分割ティース鍔部25の所定の長さの輪郭、及び分割ティース凹部27の壁面の輪郭以外の輪郭を形成する鋼板49の打ち抜き加工が、第1金型42Aと第2金型42Bにより行われる。
また、分割ティース鍔部25の所定の長さの輪郭、及び分割ティース凹部27の壁面の輪郭以外の輪郭を形成する鋼板49の打ち抜き加工が、第1移動金型58A及び第2移動金型58Bにより行われる。第1移動金型58A及び第2移動金型58Bによる打ち抜き加工では、分割ティース凹部27内に分割ティース鍔部25が入り込む長さに分割ティース鍔部25の先端側の輪郭を打ち抜くことが可能になっている。
図8の(a)〜(d)に示されるように、環状磁性部材20の形成領域残して鋼板49を打ち抜く際の第1移動金型58A及び第2移動金型58Bの回転軸まわりの角度基準に対する回転角度は、打ち抜きにより成形される環状磁性部材20のステータコア6における後述の積層番号毎に設定される。
ここで、第1移動金型58A及び第2移動金型58Bのそれぞれの回転軸周りの回転角度の角度基準(0°)を、隣接する分割ティース基部24の間に設定する。
図9に示されるように、第1移動金型58Aは、プレス加工により成形しようとしている環状磁性部材20が、ステータコア6の軸方向のどの位置に積層されるかに応じて、±a°の範囲で回転させて鋼板49を打ち抜くように構成されている。第1移動金型58Aの回転軸まわりの角度基準に対する角度(以下、単に回転角度とする)は、角度基準から第1移動金型58Aの打ち抜き部59aの短手方向の長さの中心までの角度とする。
なお、第1移動金型58Aの回転角度は、ヨーク7の周方向に関する角度基準からスロット開口15a位置までの角度に相当する。
また、第2移動金型58Bは、鋼板49の打ち抜き後に生成される各環状磁性部材20が、ステータコア6の軸方向のどの位置に積層されるかに応じて、±b°の範囲で回転させて鋼板49を打ち抜くように構成されている。
第2移動金型58Bの回転角度は、角度基準から第2移動金型58Bの打ち抜き部59bの長手方向の長さの中心までの角度とする。そして、b°に、打ち抜き部59bの長手方向の半分に相当する角度を足した値が、略a°となっている。
以下、ステータコア6の軸方向の中心と一端側との間に配置される環状磁性部材20のそれぞれを、鋼板49を打ち抜いて形成するときの第1移動金型58A及び第2移動金型58Bのそれぞれの回転角度の設定について詳細に説明する。
ここで、例えば、環状磁性部材20の合計枚数をZ(奇数)とし、積層方向の一端に配置された環状磁性部材20を1層目とし、積層方向の他端に配置された環状磁性部材20をZ層目として、環状磁性部材20の層が変わるごとに、積層方向の他端にむかうにつれて積層番号が1ずつ増加するものとして積層番号を定義する。
積層方向の一端から他端に向かった場合に、最初に分割ティース凹部27がなくなる環状磁性部材20がB層目に配置されているものとする。
まず、1層目の環状磁性部材20を形成する場合、打ち抜き対象となる鋼板49の領域が、第1移動金型58Aに対応する所定位置、即ち、第1移動金型58Aの回転軸の軸心に、環状磁性部材20の形成領域の中心が交わる位置に鋼板49が搬送されると、第1移動金型は、a°だけ移動させたところで、鋼板49を打ち抜く。このとき、ヨーク構成体26の径方向に関し、打ち抜き部59aの一端は、分割ティース鍔部25の形成領域の内周縁部より内側に位置し、打ち抜き部59aの他端は、分割ティース鍔部25の形成領域の外周縁部より外側に位置する。
図8の(a)の横線のハッチング領域で示されるように、打ち抜き部59aによる鋼板49の打ち抜きにより、分割ティース鍔部25の先端面と分割ティース基部24との間が分離される。
次いで、打ち抜き対象となる鋼板49の領域が、第2移動金型58Bに対応する所定位置、即ち、第2移動金型58Bの回転軸の軸心に、環状磁性部材20の形成領域の中心が交わる位置に鋼板49が搬送されると、第2移動金型は、b°だけ移動させたところで、鋼板49を打ち抜く。このとき、ヨーク構成体26の周方向に関し、打ち抜き部59bの打ち抜き領域の一端部が、打ち抜き59aによる打ち抜き領域の径方向の外側の端部に重なっており、打ち抜き部59aと打ち抜き部59bによる鋼板49の打ち抜き形状は、L字状となる。また、打ち抜き部59bの他端部が、分割ティース基部24の周方向の幅からはみ出て、スロット15の形成領域内に位置している。
これにより、図8の(a)の斜線のハッチング領域で示されるように、分割ティース鍔部25の先端側の外周縁部の輪郭が形成される。なお、打ち抜き部59bによる打ち抜き部位に対応する分割ティース鍔部25の幅は、分割ティース鍔部25の基端側の幅より僅かに狭くなっている。
以上のように回転位置を設置された第1及び第2移動金型58A,58Bに打ち抜かれた鋼板49では、分割ティース基部24と分割ティース鍔部25との間が分離されて、分割ティース鍔部25の先端面及び先端側の外周縁部の輪郭、及びティース凹部13の輪郭が形成される。
以下、2層目からB層目に積層される予定の環状磁性部材20を、積層番号の小さいものから大きなものに向かって、鋼板49を打ち抜いて環状磁性部材20を作製する場合について説明する。
図8の(b)に示されるように、環状磁性部材20を打ち抜きにより作製するごとに、所定角度ずつ第1移動金型58A及び第2の移動金型58Bの回転角度を一方向にずらして打ち抜く。この場合、第1移動金型58A及び第2移動金型58Bのそれぞれの回転軸まわりの角度の差は、(a−b)°に保たれる。なお、所定角度は、a°を(Z−1)の半分の値で割った角度である。
B層を構成する環状磁性部材20を形成するための鋼板49の打ち抜きを行ったときの第2移動金型58Bの回転角度をc°とする。この場合、B層を構成する環状磁性部材20を形成するための鋼板49の打ち抜きを行ったときの第1移動金型58Aの回転角度は、(a−b+c)°となる。
また、スロット開口15aの周方向の角度基準に対する角度が、c°となる位置に配置される環状磁性部材20の積層番号をCとする。
以下、B+1層目からC層目に積層される第2環状磁性部材20を、積層番号の小さいものから大きなものに向かって、鋼板49を打ち抜いて作製する場合について説明する。
図8の(c)に示されるように、環状磁性部材20を打ち抜きにより作製するごとに、第1移動金型58Aは、所定角度ずつ回転角度を一方向にずらして打ち抜き、第2移動金型58Bは、回転角度を変化させない。
第1移動金型58A及び第2移動金型58Bの打ち抜きにより、隣接する分割ティース基部24から対向するように突出される分割ティース鍔部25の先端側が形成される。なお、C層目に積層される環状磁性部材20を形成するための第1移動金型58A及び第2移動金型58Bのそれぞれの回転角度は一致する。
つまり、第1移動金型58A及び第2移動金型58Bの回転角度の差は、B層目に積層される環状磁性部材20を形成するときには、(a−b)°であったが、C層目に積層される環状磁性部材20を形成するときには、0°となり、打ち抜き部59aと打ち抜き部59bによる鋼板49の打ち抜き形状は、T字状となる。
次いで、C+1層目から(Z+1)/2層目に積層される予定の環状磁性部材20を、積層番号の小さいものから大きなものに向かって、鋼板49を打ち抜いて環状磁性部材20を作製する場合について説明する。
環状磁性部材20を打ち抜きにより作製するごとに、所定の角度ずつ第1及び第2の移動金型58A,58Bの回転角度を一方向にずらして打ち抜く。この場合も、第1移動金型58A及び第2移動金型58Bの打ち抜きにより、隣接する分割ティース基部24から対向するように突出される分割ティース鍔部25の先端側が形成される。
そして、(Z+1)/2層番目に積層される環状磁性部材20を形成するための第1及び第2移動金型58A,58Bのそれぞれの回転角度は、0°に設定される。
なお、(((Z+1)/2)+1)層目からZ層目までの環状磁性部材20のそれぞれを形成する鋼板49の打ち抜き加工を行うための第1及び第2移動金型58A,58Bの回転角度は、(((Z+1)/2)−1)層目から1層目までの環状磁性部材20のそれぞれを形成するための第1及び第2移動金型58A,58Bの回転角度の正負を逆にした角度に設定される。
そして、ステータコア6は、Z枚の環状磁性部材20を、分割ティース基部24が軸方向に連なるように積層することで得られる。
そして、ステータ5が、以上のような構造を有するステータコア6のティース基部11にステータ巻線17を磁極集中巻方式で巻回して得られる。ステータ5とロータ2とで構成される電動機1では、ステータ巻線17に電流を流すことにより、周方向に隣り合う永久磁石4が、逆磁性に着磁される。このとき、ステータ巻線17の電流の大きさを制御することで、ロータ2のトルクを所望の大きさに制御することが可能になる。
この発明の電動機1のステータコア6によれば、ヨーク7の軸方向の少なくとも一部の位置で、ティース基部11の先端側が、基端側に比べて幅狭となるようにティース凹部13が形成されて、ティース鍔部12の先端がティース凹部13に挿入されている。
従って、ティース鍔部12をティース凹部13に挿入して形成することが可能であるので、ヨーク7の周方向に関し、ティース基部11の基端側の周方向の範囲に対応する周方向の範囲の一部にスロット開口15aの一部を入り込ませ、スキュー角度の大きなスロット開口15aを形成することができる。従って、このようにスロット開口15aのスキュー角度が大きなステータコア6を有する電動機1では、低次のコギングトルクやトルクリップルの十分な低減効果を得ることができる。
また、この発明のステータコアの製造装置40によれば、所定方向に搬送される鋼板49の搬送経路に対応して配置され、分割ティース鍔部25の所定の長さの輪郭、及び分割ティース凹部27の壁面の輪郭以外の輪郭を形成する鋼板49の打ち抜き加工を行う金型42A,42Bを備えている。さらに、ステータコアの製造装置40は、鋼板49の搬送経路に対応して配置されて、鋼板49に直交する軸まわりに回転可能にそれぞれが構成され、分割ティース鍔部25の先端側の輪郭及び分割ティース凹部27の壁面の輪郭を形成する鋼板49の打ち抜き加工を行う第1及び第2移動金型を備え、第1及び第2移動金型58A,58Bは、分割ティース凹部27内に分割ティース鍔部25が入り込む長さに分割ティース鍔部25の先端側の輪郭を形成することが可能に構成されている。
より具体的には、第1移動金型58Aは、鋼板49のヨーク構成体26の形成領域の中心に回転軸の軸心が交わる位置に配置された鋼板49の分割ティース鍔部25の形成領域の内周と外周を含む鋼板49の部位をヨーク構成体26の周方向に所定の幅で打ち抜いて分割ティース鍔部25の先端面を形成することが可能に構成されている。
第2移動金型58Bは、第1移動金型58Aの回転軸に対して鋼板49の搬送方向に平行に離間する回転軸まわりに回転可能に設けられ、鋼板49のヨーク構成体26の形成領域の中心に回転軸の軸心が交わる位置に配置された鋼板49の分割ティース鍔部25の形成領域の外側に隣接する所定部位を打ち抜いて分割ティース鍔部25の先端側の外周縁部の輪郭を形成することが可能に構成されている。
第1移動金型58Aによって、スロット開口15aを形成するための隙間が形成されるが、ヨーク構成体26の周方向に関する当該隙間の位置を、分割ティース基部24の基端側の周方向の範囲に対応する範囲の一部に入り込ませることができる。これにより、環状磁性部材20を積層させて構成されるステータコア6では、ヨーク7の軸方向の少なくとも一部の位置で、ティース鍔部12の先端がティース凹部13に挿入させるように、スロット開口15aを形成できる。
従って、ステータコアの製造装置40を用いて作製したステータコア6を備える電動機1は、上述したように、低次のコギングトルクやトルクリップルの十分な低減効果を得ることができる。
なお、上記実施の形態では、環状磁性部材20は、複数の分割コア部材21を連結して構成されるものとして説明したが、環状磁性部材20は一つの部材でできていてもよい。即ち、ヨーク構成体26及び分割ティース23を同一の部材により構成してもよい。
また、スロット開口15aは、ヨーク7の軸方向の一端から他端に至るまで、ヨーク7の軸方向に対する角度が同じ角度をとるようにスキューされるものと説明した。しかしながら、スロット開口15aのヨーク7の軸方向に対するスキューのさせ方はこのものに限定されない。例えば、スロット開口15aが、ヨーク7の軸方向の一端から他端に向かうにつれて、三角波状や正弦波状にジグザグになるように形成して、スロット開口15aをヨーク7の軸方向に対してスキューさせてもよい。つまり、スロット開口15aは、ヨーク7に軸方向の一端から他端に向かってヨーク7の軸方向に対しする角度が変化するようにスキューさせてもよい。この場合でも、角度基準位置から最も離れるスロット開口15aの少なくとも一部のヨーク7の周方向の位置が、ティース基部の基端側の周方向の角度範囲内に入り込むようにすればよい。
このとき、ステータコアの製造装置40により、環状磁性部材20を形成する際には、複数の環状磁性部材20を積層したときのスロット開口15aを、所望するスキュー角度で変化させるための分割ティース基部24及び分割ティース鍔部25の形状を鑑みて、第1移動金型58A及び第2移動金型58Bの回転角度を設定すればよい。
また、上記実施の形態では、第1移動金型58Aおよび第2移動金型58Bによる鋼板の打ち抜き順序は、第1移動金型58Aによる打ち抜きが先に行うものとして説明したが、第2移動金型58Bによる鋼板49の打ち抜きを行った後に、第1移動金型58Aによる鋼板49の打ち抜きを行ってもよい。
また、ステータコアの製造装置40を用いて環状磁性部材20を形成する際、打ち抜き部59bの打ち抜きは、例えば、環状磁性部材20の分割ティース鍔部25が、突出方向の全域に同じ幅になるのであれば、環状磁性部材20の積層番号でB〜((Z+1)/2+B)までのものに対しては、第2移動金型58Bの打ち抜き部59bによる打ち抜きは行わなくてもよい。
また、回転電機は、電動機1であるものとして説明したが、電動機1と同等の構成のステータ及びロータを備える発電機であってもよい。
また、ロータ2の界磁極の数(極数)が10であり、ティース10の数が12であるものとして説明したが、極数及びティース10の数はこのものに限定されず、極数及びティース10の数は、他の数に適宜設定してもよい。
1 電動機(回転電機)、2 ロータ、5 ステータ、6 ステータコア、7 ヨーク、10 ティース、11 ティース基部、12 ティース鍔部、13 ティース凹部、15a スロット開口、20 環状磁性部材、21 分割ティース、24 分割ティース基部、25 分割ティース鍔部、26 ヨーク構成体、27 分割ティース凹部、40 ステータコアの製造装置、42A,42B 金型、49 鋼板、58A 第1移動金型、58B 第2移動金型。

Claims (3)

  1. ロータと、上記ロータを囲繞するように上記ロータに同軸に配設されるステータコアを有するステータとを備え、
    上記ステータコアは、上記ロータに同軸に配設されるヨークと、それぞれ、上記ヨークの軸方向の両端間に亘って突出されるティース基部、及び上記ティース基部の先端から少なくとも一方または他方の側に突出するティース鍔部により構成されて上記ヨークの周方向に互いに間隔をあけて配列される複数のティースとを備え、隣接する上記ティース間に形成されるスロット開口が上記ヨークの軸方向に対してスキューされた回転電機であって、
    上記ヨークの軸方向の少なくとも一部の位置で、上記ティース基部の先端側の一側または他側に、基端側に比べて幅狭となるようにティース凹部が形成され、上記ティース鍔部の先端が上記ティース凹部に挿入されていることを特徴とする回転電機。
  2. 鋼板を加工して形成される板状の複数の環状磁性部材を複数備え、
    環状磁性部材は、平板のリング形状のヨーク構成体と、それぞれ、上記ヨーク構成体の内周面から突出される分割ティース基部、及び上記分割ティース基部の先端から、上記ヨーク構成体の周方向の少なくとも一方または他方に突出する分割ティース鍔部を有する複数の分割ティースとを備えており、
    隣接する上記分割ティース鍔部の間の隙間、もしくは上記分割ティース鍔部と上記分割ティース基部の先端側の側面との間の隙間からなるスロット開口が連なるように複数の上記環状磁性部材を積層して構成され、軸方向の所定位置にある一部の上記環状磁性部材の上記分割ティース基部の先端側の一側または他側に、基端側に比べて幅狭となる分割ティース凹部が形成されて、上記分割ティース鍔部の先端が上記分割ティース凹部内に配置されるステータコアの製造装置であって、
    所定方向に搬送される上記鋼板の搬送経路に対応して配置され、上記分割ティース鍔部の所定の長さの輪郭、及び上記分割ティース凹部の壁面の輪郭以外の輪郭を形成する上記鋼板の打ち抜き加工を行う金型と、
    上記鋼板の搬送経路に対応して配置されて、上記鋼板に直交する軸まわりに回転可能にそれぞれが構成され、上記分割ティース鍔部の先端側の輪郭及び上記分割ティース凹部の壁面の輪郭を形成する上記鋼板の打ち抜き加工を行う第1及び第2移動金型と、
    を備え、
    上記第1及び第2移動金型は、上記分割ティース凹部内に上記分割ティース鍔部が入り込む長さに上記分割ティース鍔部の先端側の輪郭を形成することが可能に構成されていることを特徴とするステータコアの製造装置。
  3. 上記第1移動金型は、上記鋼板における上記ヨーク構成体の形成領域の中心の移動経路に交わり、上記鋼板に直交する回転軸まわりに回転可能に設けられ、上記鋼板の上記ヨーク構成体の形成領域の中心に回転軸の軸心が交わる位置に配置された上記鋼板の上記分割ティース鍔部の形成領域の内周と外周を含む上記鋼板の部位を、上記ヨーク構成体の形成領域の周方向に所定の幅で打ち抜いて上記分割ティース鍔部の先端面を形成し、
    上記第2移動金型は、上記第1移動金型の回転軸に対して上記鋼板の搬送方向に平行に離間する回転軸まわりに回転可能に設けられ、上記鋼板の上記ヨーク構成体の形成領域の中心に回転軸の軸心が交わる位置に配置された上記鋼板の上記分割ティース鍔部の形成領域の外側に隣接する部位を打ち抜いて上記分割ティース鍔部の先端側の外周縁部の輪郭を形成する第2移動金型と、
    を備えていることを特徴とする請求項2に記載のステータコアの製造装置。
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