JP2012119769A - 無線送受信装置及び無線通信ネットワーク - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の無線送受信装置と受信器とを無線通信ネットワークで接続した送受信中継システムにおいて、各無線送受信装置に、一度転送したメッセージパケットを2回目以後受信した場合、当該メッセージパケットの転送を行わない戻り防止手段が備えられている場合、メッセージパケットがいずれの無線送受信装置からも転送されず消滅してしまうという状況を防止する。
【解決手段】前記無線送受信装置は、一度転送したメッセージパケットを2回目以後受信した場合、当該メッセージパケットの転送を行わない戻り防止手段と、他の無線送受信装置からの送信信号の受信を停止するか、若しくはその転送を停止するように設定できる設定手段とを備える。
【効果】受信器から遠く離れた無線送受信装置にデータの転送をさせないことにより、転送ルートを短くして、メッセージパケットの消滅を防止する。
【選択図】図1

Description

本発明は、無線送受信装置及び無線通信ネットワークに関するものである。
複数の無線送受信装置を点在させて、無線ネットワークによって結合する、ある種の無線通信ネットワークが注目を集めている。この無線通信ネットワークでは、無線送受信装置は、他の無線送受信装置からのメッセージパケットを受けると、無条件で自ら同じ内容のメッセージパケットを送信する。すなわち無線送受信装置は転送装置としても機能する。このような転送を繰り返して、最終的に目的とする無線送受信装置にメッセージパケットが伝達されるようにしている。
あるいは、同報通信の場合、無線送受信装置は、他の無線送受信装置からのメッセージパケットを受けると、必要に応じてそのメッセージパケットを取り込むとともに、同じ内容のメッセージパケットを転送する。このような転送を繰り返して、最終的にすべての無線送受信装置にメッセージパケットが伝達される。
各無線送受信装置は通信経路の情報を有しない。そのために、通信経路の情報を無線送受信装置に保存することなく転送を行うので、各無線送受信装置が有するメモリの容量を小さくできる。また、通信制御部(CPU)の処理の速度が小さくても、無線通信が可能になる。
しかし無秩序に同時に多数の無線送受信装置が送信状態となる。その結果、無線トラフィックが増大して混信状態になり通信経路の品質が保てない場合があった。それのみならず、各無線送受信装置が長時間にわたり送信状態となるために、各無線送受信装置における電力の消費が大きく、電池で動作するような無線送受信装置においては長時間の使用が困難となるという事態も生じた。
そこで、このような問題を解決するために、それぞれの無線送受信装置に、当該無線送受信装置によって転送されたメッセージパケットに含まれる、メッセージパケットを最初に送信した無線送受信装置のアドレスであるオリジナル送信元アドレスとメッセージパケットを特定するメッセージパケット識別情報とを記憶させ、次に当該無線送受信装置によって受信されるメッセージパケットに含まれる情報が記憶されたオリジナル送信元アドレス及びメッセージパケット識別情報と一致する場合には、受信されるメッセージパケットを転送しないように制御する方法が提案されている(特許文献1)。
この制御方法を採用した無線通信ネットワークでは、各無線送受信装置に、一度転送したメッセージパケットを2回目以後受信した場合、当該メッセージパケットの転送を行わない戻り防止機能が備えられている。すなわち、各無線送受信装置は、受信されるメッセージパケットが逆戻りしたメッセージパケットである場合には、再度転送しないようにする。これによって、無線送受信装置の消費電力の削減を図るとともに、無線通信ネットワークの性能向上を図ることができる。
特開2010-114851公報 特開2010-114852公報
このような戻り防止機能が備えられている無線送受信装置を無線通信ネットワークで接続した送受信中継システムにおいて、各無線送受信装置が、一度転送したメッセージパケットを2回目以後受信した場合、当該メッセージパケットの転送を行わないことにより、最終的に目的とする無線送受信装置にメッセージパケットが伝達されるまえに、メッセージパケットがいずれの無線送受信装置からも転送されず止まってしまうという状況が発生することがある。
この原因は、メッセージパケットが宛先となる無線送受信装置に届く前に、メッセージパケットが各無線送受信装置を迂回しているうちに、各無線送受信装置の戻り防止機能が働いてしまうからであると考えられる。
そこで、本発明の目的は、「無線送受信装置の戻り防止機能が働いてしまって、メッセージパケットが止まる」という状況の発生確率を減少させることができ、使い勝手の良い無線送受信装置、及びその無線送受信装置に適用される無線通信ネットワークを提供することである。
上記の目的を達成するための本発明の無線送受信装置は、無線通信ネットワークを通して他の前記無線送受信装置からメッセージパケットを受信した場合に、当該メッセージパケットの転送をする転送機能と、一度転送したメッセージパケットと同じメッセージパケットを所定の回数以後受信した場合、当該メッセージパケットの転送を行わない戻り防止機能と、メッセージパケットの受信を停止するか、若しくはその転送を停止するように設定される停止設定手段を備える。前記「所定の回数」は2以上の整数回であればよい。
この構成の無線送受信装置によれば、何れかの無線送受信装置からメッセージパケットが送信される。このメッセージパケットを受信した無線送受信装置は当該メッセージパケットの転送をする。通常、このような転送を1又は複数回行って、当該メッセージパケットは、目的の無線送受信装置に到達し受信される。この無線送受信装置は、一度転送したメッセージパケットと同じメッセージパケットを所定の回数以後受信した場合、当該メッセージパケットの転送を行わない戻り防止機能を備えているとともに、メッセージパケットの受信を停止するか、若しくはその転送を停止するように設定される停止設定手段を備えている。中心から外れた遠い場所にある無線送受信装置は、このような停止設定手段を機能させて、当該無線送受信装置からメッセージパケットを転送しないようにする。これにより、「最終的に目的とする無線送受信装置にメッセージパケットが伝達される前にメッセージパケットが迂回して、各無線送受信装置の戻り防止機能が働いてしまって、当該メッセージパケットが止まってしまう」という状況の発生確率を減少させることができる。
停止設定手段は、手動で転送停止の設定が可能な操作部材を含んでいてもよい。この場合、無線通信ネットワークの管理者又は使用者は、多くの無線送受信装置に対して直接通信できないような場所にある無線送受信装置の停止設定手段を手動で設定することができる。
無線送受信装置は、メッセージパケットを受信した場合に、そのメッセージパケットの宛先である無線送受信装置との位置関係に応じて、停止設定手段を自動的に作動させる/させない、を決定する決定手段をさらに備えていてもよい。これによれば、無線送受信装置は、他の無線送受信装置との位置関係を判断して、その「宛先となる無線送受信装置」が直接通信できないような場所にある場合に、停止設定手段を自動的に働かせることができる。前記「位置関係」とは、例えば無線送受信装置間の無線伝搬路の伝搬利得によって決まる関係である。
無線送受信装置は、宛先となる無線送受信装置ごとに、前記停止設定手段を自動的に作動させるかどうかの伝搬条件テーブルを予め有していてもよい。
なお、前記メッセージパケットは、宛先となる1又は複数の無線送受信装置が特定されたパケットであってもよく、宛先が特定されないパケットであってもよい。
「宛先となる無線送受信装置」とは、最終的に目的とする1又は複数の無線送受信装置のことである。この「宛先となる無線送受信装置」は、他の無線送受信装置がメッセージパケットを送信するときに、「宛先アドレス」を用いて特定されるほか、自己の無線送受信装置に自己が「他の無線送受信装置」から見た「宛先」となることを登録することにより特定してもよい。
また、同報通信や放送のように宛先アドレスを特定せずにメッセージパケットを送信するときでも、メッセージパケットを受信した無線送受信装置が自身で、そのメッセージパケットを取り込む場合には、宛先アドレスを指定して送信を行う無線送受信装置と同様、本発明を適用できる。
また本発明の無線通信ネットワークは、前記本発明の無線送受信装置を接続して構成されるものである。
以上のように本発明によれば、いずれかの無線送受信装置にメッセージパケットの転送をさせないことにより、転送ルートを短くして、メッセージパケットが最短のコースで目的の無線送受信装置に届くようにすることができる。
無線通信ネットワークの概要を示す図である。 無線送受信装置のブロック図である。 制御データ領域の構造を示す図である。 無線送受信装置の履歴テーブルの内容を示す図である。 本発明の特徴である転送の停止手順が設定されている「戻り防止機能」の処理を説明するためのフローチャートである。 他の実施形態にかかる転送停止の設定手順を説明するためのフローチャートである。 無線送受信装置Aの伝搬条件テーブルの一例を示す図である。 同報通信に適用される無線通信ネットワークの概要を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、無線通信ネットワークの概要を示す図である。無線通信ネットワークは、無線送受信装置A〜Hと、それらを接続する無線ネットワークとによって構成される。無線送受信装置A〜Hは基本的には同一の構成である。しかし実施可能な範囲において、例えば一部の無線送受信装置を受信専用の構成としたり送信専用の構成とするなど、各無線送受信装置A〜Hを異なる構成とすることができる。図1では、無線送受信装置A〜Fのうち、無線送受信装置Fは受信専用の装置として機能するものとする。図1に示す実施形態では、無線送受信装置の数は8台として説明するが、無線送受信装置の数はこれに限られるものではない。また、無線送受信装置A〜Hの各々が移動する無線送受信装置であるとして説明を行うが、その一部又は全部が、固定位置に取り付けられるものであっても良い。
無線ネットワークで用いられる周波数帯は限定されないが、例えば、429MHz、1.2GHz、2.4GHzの各周波数帯とされる。また、無線送受信装置の送信電力は1〜10mW程度の特定小電力とされている。また、無線送受信装置の各々の通信可能範囲は、例えば、200m〜300m程度の範囲である。なお、本明細書で「無線」とは赤外線通信を含む。
図2は、無線送受信装置Aのブロック図である。他の無線送受信装置についても無線送受信装置Aと同様の構成を有している。図2において、破線で囲んだ部分が無線送受信装置Aであり、無線送受信装置Aは、送信部102、受信部103、通信制御部104、ROM(Read Only Memory)105、RAM(Random Access Memory)106、インターフェイス部107、電源部108、停止設定スイッチ110、インジケータ111、内部センサ112を有して構成されている。また、無線送受信装置Aの外部にはアンテナ101と、その他の入出力装置109とを備えている。
送信部102と受信部103とは、変調部、電力増幅部、高周波増幅部、復調部が一体として構成されている。
通信制御部104は中央演算装置(CPU)を中心として構成され、その機能は、ROM105に格納されている制御プログラムを、一時記憶領域であるRAM106を利用しながら実行することである。また、RAM106は不揮発性であり、後述する受信履歴の情報を記憶する履歴テーブル、無線送受信装置A〜Hの電波伝搬に係る条件を記憶する伝搬条件テーブルとしても機能する。インターフェイス部107は調歩同期シリアル通信を採用している。なお、通信制御部104、ROM105、RAM106、インターフェイス部107は1個のマイコンに搭載されている。
電源部108からの電力は、送信部102、受信部103、通信制御部104などに供給され、また、必要に応じて接続されているその他の入出力装置109にも供給される。電源部108は、例えば、リチウムイオン電池、乾電池である。
停止設定スイッチ110は、当該無線送受信装置の、メッセージパケットの受信を停止するか、若しくはその転送を停止するように設定されるスイッチであり、たとえばDIPスイッチやスライドスイッチが用いられる。インジケータ111は、各無線送受信装置までの電波感度を測定するためのテスト信号を受信したときに点灯するものである。テスト信号を受信したときに、電波感度が所定のしきい値よりも高い場合は、緑色を点灯させる。電波感度が所定のしきい値よりも低い場合は、赤色を点灯させ、電波が届かない場合は、無点灯となる。
その他の入出力装置109は、例えば、各種センサーとしての火災報知器、ガス、電気、水道などの自動検針器、各種アクチュエータとしての、バルブ制御器、警報発信器が用いられる。さらには、用途に応じて、適宜、マイクロホン、ヘッドフォンなどの各種の入出力装置が用いられる。
また、各無線送受信装置からの情報を一箇所に収集する目的のために設けられる受信専用の無線送受信装置Fでは、例えば、プリンターを入出力装置として有している場合もある。
内部センサ112は、無線送受信装置自身がその他の入出力装置109の役割となるものである。例えば、無線送受信装置を屋外に設置して気温が所定の温度に達するとメッセージパケットを送信するようにできる。また、山の斜面に無線送受信装置を設置して、土砂災害等により無線送受信装置が転倒した場合に、メッセージパケットを送信するようにしてもよい。
送信されるデータのメッセージパケットは、メッセージパケットの開始を示すプリアンブル領域、データの同期をとるための同期領域、通信されるデータの長さ(何バイト長であるか)を記述する長さ領域、制御データ領域、オリジナル送信元ID領域、メッセージ領域、CRC(CRC:Cyclic Redundancy Check)領域を含む。このメッセージパケット構造は、図1に示す実施形態の無線ネットワークで、すべての無線送受信装置の相互間の通信に用いられる。
オリジナル送信元ID領域には、このメッセージパケットを最初に送信した無線送受信装置の識別番号が特定される。メッセージ領域には、通信するメッセージ(情報)の内容が特定される。CRC領域は、巡回冗長検査領域ともいい、プリアンブル領域と同期領域とを除き、長さ領域からメッセージ領域までに対しての巡回冗長コードが生成されて記憶され、情報が正常に伝わっているか否かをチェックすることができるようになされている。
制御データ領域には、図3に示すように宛先アドレス、送信元アドレス、メッセージパケットの種類、メッセージパケット識別情報、有効データ長、周波数番号、残り再送回数/最大転送回数、オリジナル送信元アドレスなどが記述される。
ここで宛先アドレスは、情報を受け取るべき無線送受信装置である無線送受信装置Fに固有のアドレス(識別アドレス)である。なお、宛先アドレスには複数の無線送受信装置を指定することもできる。
送信元アドレスは、図1を参照して説明をすれば、無線送受信装置Aから無線送受信装置Dへ送信されるメッセージパケットでは無線送受信装置Aの識別アドレス、無線送受信装置Dから無線送受信装置Eへ転送されるメッセージパケットでは無線送受信装置Dの識別アドレスなどが、各々送信元アドレスとなる。
メッセージパケットの種類は大きく分類すると、データ信号であるか、各無線送受信装置までの電波感度を測定するためのテスト信号であるかに分類される。さらに、データ信号である場合には、どのような種類のメッセージパケットであるか、例えば、センサデータであるか、音声であるかなどが記述される。
メッセージパケット識別情報は、各メッセージパケットを識別するための番号である。
有効データ長は、メッセージ領域の中で、何バイトが有効なデータであるかを示す。
周波数番号は、送信する周波数ごとに予め与えられているものであり、無線ネットワークにおいて、複数の送信周波数が選択される場合においても、周波数番号によっていずれの周波数が用いられているかを認識することができる。
残り再送回数は、オリジナル送信元である無線送受信装置が設定するデータである。予め許容される最大の再送回数から現在の再送の回数を引いて求められるものであり、残り何回、再送が許されるかを示す回数である。最大の再送回数とは、オリジナル送信元の無線送受信装置から、宛先が同一の無線送受信装置に対して、同一内容のメッセージパケットを、再送することが許される回数である。
なお、宛先が同一の無線送受信装置であるか否かは、制御データ領域の送信元アドレス、宛先アドレスで各々特定される。
最大転送回数は、オリジナル送信元の無線送受信装置から宛先の無線送受信装置まで、いくつの無線送受信装置を経て、当該メッセージパケットを送信することを許すか(制限数)を表すものである。転送回数が最大転送回数以上である場合には、その無線送受信装置からの転送が停止される。
オリジナル送信元アドレスとは、メッセージパケットを最初に送信した無線送受信装置のアドレスである。図1を参照して説明をすれば、無線送受信装置Aから無線送受信装置Dへ送信されるメッセージパケットでは無線送受信装置Aの識別アドレスが、無線送受信装置Dから無線送受信装置Eへ転送されるメッセージパケットでも同様に無線送受信装置Aの識別アドレスが書かれている。
本実施形態の無線通信ネットワークにおいて、無線送受信装置の通信制御部104は、無線通信ネットワークを通して他の無線送受信装置からメッセージパケットを受信した場合に、転送待ち時間を設定し、その転送待ち時間内にいずれの無線送受信装置からも受信しなかったと判断すれば当該メッセージパケットの転送を開始する転送機能を有する。
この転送機能において、通信可能なエリアに複数の無線送受信装置があった場合に、キャリアセンスの時間を無線送受信装置が協調して変更して、複数の無線送受信装置から同時に転送が行われる状態を生じさせないようにする方式(協調型転送)が採用されている。ここで「キャリアセンス」とは、ある時間を起点(キャリアセンス時間起点)として、所定時間(キャリアセンス時間)待って、その所定時間内に他の無線送受信装置からの送信(転送)がされていないことを認識した場合には、自らが転送を開始し、他の無線送受信装置からの送信(転送)がされたと認識した場合には自らは転送をしない技術をいう。キャリアセンス時間は、ある上限値の範囲内で各無線送受信装置に設定される時間である。なお、初期においてキャリアセンス時間を設定するだけだと、初期のキャリアセンス時間に重複が生じ、同時転送の状態が固定される可能性もあるので、各無線送受信装置のキャリアセンス時間にばらつきを生じさせるために、「ランダムウエイト」を追加するようにしている(特許文献1参照)。
さらに通信制御部104は、一度転送したメッセージパケットと同じメッセージパケットを2回目以後受信した場合、当該メッセージパケットの転送を行わない戻り防止機能を有する。この戻り防止機能について説明をする。
「戻り防止機能」の説明に先立ち、まず、従来の転送方式について説明をする。従来の転送方式では、他の無線送受信装置(第1無線送受信装置)からの情報を受けた無線送受信装置(第2無線送受信装置)は、受信した情報を無条件に転送する。このとき、第1無線送受信装置からの情報を受信する無線送受信装置は第2無線送受信装置に限るものではなく、複数個となる場合もある。同様にして、第2無線送受信装置からの情報を受けた無線送受信装置(第3無線送受信装置)も、無条件に転送をする。この場合においても、第2無線送受信装置からの情報を受信する無線送受信装置は第3無線送受信装置に限るものではなく、複数個となる場合もある。このようにして、次から次ぎに情報が転送され、1台の無線送受信装置の通信可能な距離を越えた信号伝送が可能とされる。
第1無線送受信装置から、第2無線送受信装置、さらに、第1無線送受信装置へと情報が伝達されることがある。このようにして、第2無線送受信装置から第1無線送受信装置へ情報が伝達されることを「逆戻り」と称する。逆戻りが生じる結果、第1無線送受信装置と第2無線送受信装置との間で何回も同一の情報が繰り返してやり取りされることとなる。
このようにして、何度も、無線送受信装置間で、各々、逆戻りが繰り返されることとなる。
上では、2台の無線送受信装置の間で生じる関係のみを説明したが、同様の関係が、無線ネットワークのあらゆる部分で発生する。この結果として多数の無用な伝送が発生する。図1の例では、無線送受信装置Aから無線送受信装置Fに情報が伝達されたときに通信の目的を達したこととなり、その後においては、この情報に係る電波の発射は不要である。しかしながら、従来の転送方式によれば、転送回数が最大転送回数となるまで、各無線送受信装置が無用な電波を、無秩序に発射し続けることとなる。「戻り防止機能」はこのような事態の発生を防止する技術である。
図5は、各無線送受信装置で行われる「戻り防止機能」の処理をフローチャートで表す図である。「戻り防止機能」の処理は通信制御部104のCPUが中心となって行う。
図5に示すフローチャートの説明に先立ち、RAM106に形成される履歴テーブルの内容である「メッセージパケットの履歴」(以下、履歴と省略する)について説明をする。
図4は、ある無線送受信装置(当該無線送受信装置と以下省略する)の履歴テーブルの内容を示す図である。当該無線送受信装置のRAM106には、当該無線送受信装置で受信されたメッセージパケットの制御データ(図3)の内容の一部を履歴テーブルとして保有するようにされている。履歴1、履歴2、履歴3、履歴4の順は、当該無線送受信装置がメッセージパケットを受信した順番である。すなわち、履歴1で表されるメッセージパケットが最も早い時刻に受信され、次いで、履歴2、履歴3、履歴4の各々に関するメッセージパケットが順に、当該無線送受信装置によって受信されたのである。また、各履歴は、RAM106の履歴テーブルに先入れ先出し方式で記憶される。つまり、一連の「戻り防止機能」の処理の終了後、最も古い履歴1が削除され、各履歴の番号が繰り上がり、履歴4の次に受信された履歴(履歴5とする)が、履歴4の上に上書きされる。そして、ポインタによって、いずれの履歴を読み出すかの指定が可能とされる。履歴1〜履歴4の各々についての記憶されている内容は、「オリジナル送信元アドレス」、「メッセージパケットの種類」、「メッセージパケット識別情報」及び「残り再送回数」である。
なお、履歴テーブルが無線送受信装置で受信されたメッセージパケットの制御データの内容の一部でなく、無線送受信装置が送信したメッセージパケットの制御データの内容の一部でもよい。このとき、上記履歴の順は、当該無線送受信装置がメッセージパケットを送信した順番を示すこととなる。
図5に示すフローチャートの説明を行う。まず、ステップS1において、通信制御部104は、受信されるメッセージパケット(新たに受信される1個のメッセージパケット)の受信を認識する。より具体的には、メッセージパケットを受信部103が受信するごとに通信制御部104にその制御データの内容が転送され、通信制御部104は受信を認識する。
ステップS2において、通信制御部104は、受信されるメッセージパケットのオリジナル送信元が自分(当該無線送受信装置)であるか否かを判断する。通信制御部104は自己の無線送受信装置に予め付与された識別アドレスを保存しているので、オリジナル送信元アドレスと識別アドレスとが一致する場合には肯定(Yes)、すなわち、当該無線送受信装置がオリジナル送信元であると判断し、オリジナル送信元アドレスと識別アドレスとが一致しない場合には否定(No)、つまり、当該無線送受信装置はオリジナル送信元ではないと判断する。
ステップS2の判断の結果がYesである場合には、オリジナル送信元が当該無線送受信装置であり、当該無線送受信装置が発信したメッセージパケットは、他の無線送受信装置を介して当該無線送受信装置が受信する以外はあり得ない。このため処理はステップS9に移る。ステップS9において、通信制御部104は受信メッセージパケットを破棄する。ここで、受信メッセージパケットを破棄するとは、ステップS2における判断の結果Yesに該当したメッセージパケットを転送しないということである。ステップS9での処理の後、一連の戻り防止機能の処理は終了する。
ステップS2の判断の結果がNoである場合には、処理はステップS3に移る。ステップS3では、当該無線送受信装置に「転送停止の設定」がなされているかどうかを判断する。この転送停止の設定は本願発明の特徴であり、その意味については後述する。
「転送停止の設定」がなされていないならば、ステップS4において、通信制御部104は、前に受信した履歴をRAM106の履歴テーブルから読み出す。この場合、ステップS4〜ステップS6で構成されるループにおいて、最初に読み出される履歴は、図4に示す履歴4(最も直近の履歴)である。なお、読み出す履歴の数が1個だけに設定されている場合には、ステップS6の処理は必要とはされない。
ステップS5において、通信制御部104は、前に受信した履歴4の内容と今回受信されたメッセージパケットに含まれる情報(履歴5)の内容とを比較する。
比較内容は、「オリジナル送信元アドレス」、「メッセージパケットの種類」、「メッセージパケット識別情報」、「残り再送回数」の4つであり、この4つが一致するか否かを比較するものである。なお、「メッセージパケット種類」が1種類に固定されている場合には、比較内容は、「オリジナル送信元アドレス」、「メッセージパケット識別情報」、「残り再送回数」の3つとされる。しかし、比較内容の種類は3〜4に限られるものではなく、メッセージパケットの同一性が特定できれば良く、もっと少なくても良い。例えば「オリジナル送信元アドレス」、「メッセージパケット識別情報」の2つでもよい。
以下の説明では比較の対象は4つであるとして説明をする。この4つにつき、受信されるメッセージパケットに含まれる情報(履歴5)の内容と履歴4の内容とが一致する場合には、ステップS5において、肯定(Yes)であると判断し、受信されるメッセージパケットに含まれる情報(履歴5)の内容と履歴4の内容とが一致しない場合には否定(No)であると判断する。
ステップS5の判断の結果がYesである場合には「逆戻り」であるので、処理はステップS9に移り、当該無線送受信装置は転送をすることなく一連の処理は終了する。ステップS5の判断の結果がNoである場合には、処理はステップS6に移る。
ステップS6において、通信制御部104は、受信されるメッセージパケットに含まれる情報(履歴5)と履歴テーブルのすべての履歴の内容が比較されたか否かを判断する。つまり、履歴5の内容と履歴4の内容、履歴5の内容と履歴3の内容、履歴5の内容と履歴2の内容及び履歴5の内容と履歴1の内容との4回の比較が行われたか否かを判断する。
受信されるメッセージパケットに含まれる情報(履歴5)の内容と、他の4つの履歴の内容との比較が終了したと判断する場合には肯定(Yes)であると判断し、これ以上履歴を比較することなく処理はステップS7に移る。終了していないと判断する場合には、処理はステップS4に戻る。
ステップS4において、通信制御部104は、未だ受信されるメッセージパケットに含まれる情報(履歴5)と比較していない履歴を読み出す。すなわち、履歴5と履歴4との比較のみが終了したのであれば、比較していない履歴である履歴3を読み出す。ステップS4〜S6の処理は、ループに含まれるので複数回繰り返す。
なお今までの処理では、ステップS5においてメッセージパケットに含まれる情報(履歴5)の内容とRAMに蓄積された履歴の内容とが一致する逆戻りが判明した場合、直ちにステップS9に進み、メッセージパケットを破棄していたが、次のような変形も考えられる。ステップS5において内容が一致する回数をカウントすることとし、2以上の所定の回数(例えば2回)一致すれば、ここで初めてステップS9に進むこととしてもよい。すなわち、逆戻りを1回までは認め、2回起こったときに転送を禁止するという処理である。
ステップS7においては、通信制御部104は、受信されるメッセージパケット(履歴5に関するメッセージパケット)を転送する。
そしてステップS8に示すように、メッセージパケット(履歴5に関するメッセージパケット)を履歴4としてRAM106に書き込み、もとの履歴4を履歴3に移し、もとの履歴3を履歴2に移し、もとの履歴2を履歴1に移し、もとの履歴1は廃棄する。
また、履歴テーブルを無線送受信装置で送信したメッセージパケットの制御データの内容の一部としたときには、ステップS4およびS8の「受信履歴」を「送信履歴」に各々読み替える。なお、このように履歴テーブルを設定すると、メッセージパケットを1度は転送処理を行えるからメッセージパケットの消失の可能性が低くなるため好ましい。つまり、このときには、最初に受信したメッセージパケットがキャリアセンスの関係で転送処理(送信処理)をしていないうちに同じメッセージパケットを受信したときでも、まだメッセージパケットの転送処理を行っていなければ1度は転送できる。
これで逆戻りの処理は終了する。
つまり、以上述べた逆戻り処理の内容は以下のように要約される。受信されるメッセージパケットに含まれる情報(履歴5)が、RAM106の履歴4〜履歴1の何れかに記憶された、複数回の転送の各々に関する情報と一致する場合に、受信されるメッセージパケットを転送しないように制御する。
従来の転送方式に、上述した「戻り防止機能」を適用することによって、少なくとも直近の複数個のメッセージパケットと現在受信したメッセージパケットの比較をおこない、「逆戻り」したメッセージパケットであるか否かが確認できる。このように「戻り防止機能」の処理によって、逆戻りの発性を効果的に防止できる。
ところが、実際に運用してみると、このような戻り防止機能が備えられている無線送受信装置を無線通信ネットワークで接続した送受信中継システムにおいて、各無線送受信装置が、最終的に目的とする無線送受信装置にメッセージパケットが伝達されるまえに、メッセージパケットがいずれの無線送受信装置からも転送されず止まってしまうという状況が発生することがあった。
この原因は、メッセージパケットが宛先となる無線送受信装置に届く前に、メッセージパケットが各無線送受信装置を迂回しているうちに、各無線送受信装置の戻り防止機能が働いてしまうからであると考えられる。
そこで本発明の実施形態では、当該無線送受信装置に「転送停止の設定」がなされているかどうかを判断する(図5;ステップS3)。この転送停止の設定は、システムの管理者が停止設定スイッチ110(図2)を操作して、当該無線送受信装置の、メッセージパケットの転送を停止するように設定する。
転送を停止する基準は、受信元F と各無線送受信装置間で電波感度を測定するためのテスト信号の送受信動作を行い、テスト信号を受信した各無線送受信装置は、電波感度が所定のしきい値よりも高い場合は、インジケータ111の緑色を点灯させる。電波感度が所定のしきい値よりも低い場合は、赤色を点灯させ、電波が届かない場合は、無点灯となる。
次に、受信元F のテスト信号の送信を停止して、赤色を示した無線送受信装置、例えばA と受信元F の中間に位置する無線送受信装置D がテスト信号を送信して、無線送受信装置A が緑色を示せば、テスト信号を送信した無線送受信装置D の転送機能をON にする。上記手順により、いずれの無線送受信装置の転送を停止するかを決定する。
これにより、「逆戻り処理を採用することによりメッセージパケットが宛先となる無線送受信装置に届く前に各無線送受信装置を迂回しているうちに、各無線送受信装置の戻り防止機能が働いて、メッセージパケットが止まってしまうという」事態を予防することができる。したがって、オリジナル送信元が再送をしなければならなくなる回数が減少し、メッセージパケットを無駄にしている時間を削減できるので、無線送受信装置の電源部に再充電ができない電池を使用している場合にはその消耗を防止し、再充電可能なバッテリーが使用される場合には、バッテリーの無充電で使用できる時間を延ばすことができる。
次に、本発明の他の実施形態を説明する。
図6は、「戻り防止機能」の処理(図5)の中で、「転送停止の設定」の他の実施例を示す部分的なフローチャートである。ステップS1で通信制御部104はメッセージパケットの受信を認識すると、ステップS2において、通信制御部104は、受信されるメッセージパケットのオリジナル送信元が自分(当該無線送受信装置)であるか否かを判断し、オリジナル送信元と識別アドレスとが一致する場合には、ステップS9に進み、通信制御部104は受信メッセージパケットを破棄する。ここまでは図5の処理手順と同一である。
ステップS2でオリジナル送信元と識別アドレスとが一致しない場合には、処理はステップS3aに移る。ステップS3aでは、宛先である無線送受信装置を、伝搬条件テーブルを用いて検索する。
ここで伝搬条件テーブルとは、他の無線送受信装置から受信したメッセージパケットを転送するか否かを決定するテーブルである。転送を行うか否かは、メッセージパケットの「オリジナル送信元の無線送受信装置」と「宛先となる無線送受信装置」の組合せにより、所定の条件に従って決定する。所定の条件とは、例えば、オリジナル送信元の無線送受信装置から見て自己の無線送受信装置が宛先となる無線送受信装置と反対側に設置されているときには、受信したメッセージパケットを転送しないように設定する。それにより、メッセージパケットの「逆戻り」を抑制でき、結果としてメッセージパケットの消失等を予防することができる。なお、伝播条件テーブルは、各無線送受信装置が個別に保持しており、例えばRAM106に記憶される。
図7は無線送受信装置Aの伝搬条件テーブルの一例を示す図である。無線送受信装置Aが保有する伝搬条件テーブルのオリジナル送信元の無線送受信装置をA〜Hとし、宛先となる無線送受信装置をA〜Hとして表している。また、図中のテーブル内の「○」はメッセージパケットを転送する、「×」はメッセージパケットを転送しないことを意味する。
伝播条件テーブルによれば、オリジナル送信元の無線送受信装置Dから宛先となる無線送受信装置Fにメッセージパケットを送信する場合、図7の無線送受信装置Aの伝播条件テーブルは、「×」となっている。これは、オリジナル送信元の無線送受信装置Dから見て無線送受信装置A は宛先となる無線送受信装置Fの反対側に位置しており、無線送受信装置Aを経由するとパケット消失や転送遅延の恐れがあるため、「×」となっている。
次に、オリジナル送信元の無線送受信装置Hから宛先となる無線送受信装置Gにメッセージパケットを送信する場合、無線送受信装置Aの伝播条件テーブルは「○」となっている。これは、無線送受信装置Aはオリジナル送信元の無線送受信装置Hと宛先となる無線送受信装置Gの中間に位置しており、例えば無線送受信装置C,E間でパケットが届かなかった場合でも、無線送受信装置Aを経由して確実に宛先となる無線送受信装置Gにパケットを届けることができる。この伝播条件テーブルは各無線送受信装置が個別のテーブルを保有しており、各自が転送の要否を判断することで、よりネットワークの輻輳を回避することができる。
一般に、伝搬条件テーブルを作成するには、各無線送受信装置の位置情報、無線送受信装置間の距離の情報に基づいて作成することができるが、次のようにして作成しても良い。
自己の無線送受信装置が、各無線送受信装置の履歴テーブルを回収する指令を出して各無線送受信装置から履歴テーブルを回収する。回収する際に、各無線送受信装置のオリジナル送信元アドレスも合わせて回収することで、回収した履歴テーブルと履歴テーブルを送信した無線送受信装置の関連付けをすることができる。これらの回収した履歴テーブルに基づいて、宛先となる無線送受信装置の履歴テーブルを参照して、受信履歴のある無線送受信装置を特定する。その特定された無線送受信装置がオリジナル送信元であるメッセージパケットについては、自己の伝播条件テーブルで「×」にする。それ以外の無線送受信装置がオリジナル送信元であるメッセージパケットについては「○」にする。つまり、宛先となる無線送受信装置の履歴テーブルにある無線送受信装置がオリジナル送信元であるメッセージパケットは転送しないことを意味する。
前記ステップS3aでは、受信したメッセージパケットが伝搬条件テーブルの「×」に該当する場合ステップS9に進み受信したメッセージパケットを廃棄する。伝搬条件テーブルの「○」に該当する場合、ステップS4に進み履歴の一致を判定する処理に入る。
このように転送停止の設定を手動で行うのではなく、各無線送受信装置が回収した宛先となる無線送受信装置の履歴テーブルを参照して、伝播条件テーブルを作成する。そして、履歴テーブルにある無線送受信装置からのメッセージパケットは、転送を行わず、履歴テーブルにない無線送受信装置からのメッセージパケットは、戻り防止チェックの上で転送を行う。
したがって、転送停止の設定を手動で行う場合と比べて、宛先となる無線送受信装置がいつも受信専用に固定されている必要はない。伝搬条件テーブルに書かれている無線送受信装置であれば、いかなる無線送受信装置が宛先となっても転送停止の対応をすることができるという利点がある。
また図8は、宛先が特定されない前記メッセージパケットを送信する同報送信の場合の無線通信ネットワークの概要を示す図である。無線送受信装置A〜Hのうち、中心から外れた遠い場所にある無線送受信装置F,G,Hは、自己が「他の無線送受信装置」から見た「宛先」となることを登録することによってパケットを取り込む受信機として機能するとともに、停止設定手段の設定によって、メッセージパケットの転送を停止するようにされている。無線送受信装置Dは無線送受信装置F,G,Hと同様、受信機として機能するほか、転送機能も備えている。他の無線送受信装置B,C,Eは、受信は行わず、転送のためにのみ機能するものとする。このような図8に示す実施形態において、中心から外れた遠い場所にある無線送受信装置H,F,Gは、停止設定手段を機能させて、当該無線送受信装置からメッセージパケットを転送しないこととすれば、「最終的に目的とする無線送受信装置にメッセージパケットが伝達される前にメッセージパケットが迂回して、各無線送受信装置の戻り防止機能が働いてしまって、当該メッセージパケットが止まってしまう」という状況の発生確率を減少させることができる。なお、どの無線送受信装置にメッセージパケットの転送をしない機能を持たせるかは、運用の問題であり、最終的に通信が円滑に行われるかどうかを確認しながら、最適の状態に設定することとすればよい。
以上で、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の実施は、前記の形態に限定されるものではない。例えば図6のフローチャートのステップS3a,S3bの判断で伝搬条件テーブルを用いて判断しているが、テーブルを用いないで、各無線送受信装置の座標情報に基づいて計算して判断してもよい。その他、本発明の範囲内で種々の変更を施すことが可能である。
A〜H 無線送受信装置
101 アンテナ
102 送信部
103 受信部
104 通信制御部
105 ROM(Read Only Memory)
106 RAM(Random Access Memory)
107 インターフェイス部
108 電源部
109 その他の入出力装置
110 停止設定スイッチ

Claims (7)

  1. 無線通信ネットワークに接続される無線送受信装置であって、
    前記無線通信ネットワークを通して他の前記無線送受信装置からメッセージパケットを受信した場合に、当該メッセージパケットの転送をする転送手段と、一度転送したメッセージパケットと同じメッセージパケットを所定の回数以後受信した場合、当該メッセージパケットの転送を行わない戻り防止手段と、メッセージパケットの受信を停止するか、若しくはその転送を停止するように設定される停止設定手段を備えることを特徴とする無線送受信装置。
  2. 前記停止設定手段は、手動で転送停止の設定が可能な操作部材を含む、請求項1記載の無線送受信装置。
  3. 前記無線送受信装置は、前記メッセージパケットを受信した場合に、そのメッセージパケットの宛先である無線送受信装置との伝搬条件に応じて、前記停止設定手段を自動的に作動させる/させないを決定する決定手段をさらに備える、請求項1記載の無線送受信装置。
  4. 前記無線送受信装置は、宛先の無線送受信装置ごとに、前記停止設定手段を自動的に作動させるかどうかの伝搬条件テーブルを予め有する、請求項3記載の無線送受信装置。
  5. 前記メッセージパケットは、宛先となる1又は複数の無線送受信装置が特定されたパケットである請求項1から請求項4までのいずれかに記載の無線送受信装置。
  6. 前記メッセージパケットは、宛先が特定されないパケットである請求項1から請求項4までのいずれかに記載の無線送受信装置。
  7. 複数の無線送受信装置と、前記無線送受信装置どうしを接続する無線通信ネットワークとを有する無線通信ネットワークであって、
    前記無線送受信装置は、前記無線通信ネットワークを通して他の前記無線送受信装置からメッセージパケットを受信した場合に当該メッセージパケットの転送をする転送手段と、一度転送したメッセージパケットと同じメッセージパケットを所定の回数以後受信した場合、当該メッセージパケットの転送を行わない戻り防止手段とを備え、
    前記無線送受信装置は、メッセージパケットの受信を停止するか、若しくはその転送を停止するように設定される停止設定手段をさらに備えることを特徴とする無線通信ネットワーク。
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