JP2004274192A - 無線アドホック通信システム、端末、その端末における処理方法並びにその方法を端末に実行させるためのプログラム - Google Patents

無線アドホック通信システム、端末、その端末における処理方法並びにその方法を端末に実行させるためのプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】無線アドホック通信システムの変動する端末間の経路において適切なフレーム転送を行う。
【解決手段】端末C(203)が端末H(208)にフレームを送信する際、端末C(203)の通信範囲213にある近隣端末に1ホップ目の送信を行う。フレームにおいて、終点端末識別子816に端末H(208)の端末識別子が記載され、受信端末識別子815にはブロードキャストアドレスが記載される。端末E(205)はこのフレームを受信すると、自己の端末識別子が終点端末識別子816と一致しないためさらに2ホップ目の転送をする。一方、端末B(202)は、近隣端末リストテーブルの近隣端末識別子1211に記載される端末A(201)および端末C(203)がそれぞれ転送済端末リスト828および送信端末識別子814に記載されているため、それ以上の転送は行わない。
【選択図】 図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、無線アドホック通信システムに関し、特に端末間でフレームを中継する無線アドホック通信システム、当該システムにおける端末、および、これらにおける処理方法ならびに当該方法をコンピュータ(端末)に実行させるプログラムに関する。特に、本発明は、ネットワークを構成する全ての無線端末が管理情報(例えば、ビーコン等)を送信する無線ネットワークにおいて有用である。
【0002】
【従来の技術】
無線通信システムでは、通信装置による通信範囲が限られているため、直接通信することができない範囲にある通信装置に対しては他の通信装置(ノード)を介して複数回のホップ(マルチホップ)による通信によりフレームの伝達を行っている。例えば、特定の基地局を想定するシステムでは、各基地局間で経路を設定し、送信元端末の属する基地局から送信先端末の属する基地局に到達するまでフレームを中継して伝達する。
【0003】
このような無線通信システムでは、送信元端末アドレスおよび送信先端末アドレスの他に、中継する基地局の送信元アドレスおよび送信先アドレスが付記される。これにより、隣接する基地局間で明示的にフレームの中継が行われる。
【0004】
一方、隣接する基地局間の経路が不明な場合、送信元の基地局は送信先を明示せずに送信先アドレスとしてブロードキャストアドレスを指定する無線通信システムが提案されている。そのような無線通信システムでは、自分の出力したブロードキャストメッセージが戻ってくることによって生じるブロードキャストストームの発生を抑制するために、ブロードキャストメッセージの送信元アドレスを前ホップのアドレスとして設定している(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−281030号公報(図3)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述の従来技術では、特定の固定された基地局を想定して、送信先端末の属する基地局に到達するまで基地局間でフレームを中継している。しかしながら、常に移動し得る端末間でフレームを中継し合う無線アドホック通信システムでは、上述のような固定された基地局を想定することはできず、端末間の経路も固定されない。
【0007】
そこで、本発明の目的は、無線アドホック通信システムの変動する端末間の経路において適切なフレーム転送を行うことにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明の請求項1記載の無線アドホック通信システムは、複数の端末により構成される無線アドホック通信システムであって、受信端末として不特定端末を指定して転送済端末リストを含む信号を送信する第1の端末と、近隣端末リストを有してこの近隣端末リストに記載され且つ上記転送済端末リストに記載されない端末が存在する場合に上記第1の端末からの信号において上記近隣端末リストの内容を上記転送済端末リストに追加してさらに送信する第2の端末とを具備する。これにより、第1の端末の通信範囲外に存在する端末に対して第2の端末を経由して信号を伝達させるという作用をもたらす。
【0009】
また、本発明の請求項2記載の無線アドホック通信システムは、複数の端末により構成される無線アドホック通信システムであって、受信端末として不特定端末を指定して転送済端末リストを含む信号を端末間で転送される回数の制限を付けて送信する第1の端末と、近隣端末リストを有してこの近隣端末リストに記載され且つ上記転送済端末リストに記載されない端末が存在する場合に上記回数の制限に達していなければ上記第1の端末からの信号において上記近隣端末リストの内容を上記転送済端末リストに追加してさらに送信する第2の端末とを具備する。これにより、第1の端末の通信範囲外に存在する端末に対して第2の端末を経由して信号を伝達させる際に端末間で転送される回数に制限を加えるという作用をもたらす。
【0010】
また、本発明の請求項3記載の端末は、近隣端末に関する情報を含む近隣端末リストテーブルと、他の端末から信号を受信する受信手段と、上記他の端末からの信号がビーコン情報を含む信号であった場合に当該信号を送信した端末に関する情報を調べて上記近隣端末リストテーブルに登録するビーコン解析手段と、受信端末として不特定端末を指定して上記近隣端末リストテーブルに含まれる端末に関する情報を転送済端末リストとして設定した信号を送信する送信手段とを具備する。これにより、当該信号を受信した他の端末に対して既に転送済の端末に関する情報を知らしめるという作用をもたらす。
【0011】
また、本発明の請求項4記載の端末は、請求項3記載の端末において、上記端末に関する情報が端末識別子を含む。これにより、ネットワーク上で端末を一意に識別子せしめるという作用をもたらす。
【0012】
また、本発明の請求項5記載の端末は、請求項3記載の端末において、上記送信手段が、端末間で転送される回数の制限を付して上記信号を送信するものである。これにより、当該端末から信号を受信した他の端末において信号を転送するにあたって、端末間で転送される回数に制限を加えるという作用をもたらす。
【0013】
また、本発明の請求項6記載の端末は、近隣端末に関する情報を含む近隣端末リストテーブルと、他の端末から信号を受信する受信手段と、上記他の端末からの信号がビーコン情報を含む信号であった場合に当該信号を送信した端末に関する情報を調べて上記近隣端末リストテーブルに登録するビーコン解析手段と、上記他の端末からの信号が終点端末としてさらに他の端末を指定され且つ受信端末として不特定端末を指定された信号であった場合に上記近隣端末リストテーブルに記載され且つ当該信号に含まれる転送済端末リストに記載されない端末が存在すれば上記近隣端末リストテーブルに記載される端末に関する情報を当該信号の転送済端末リストに追加してさらに送信する送信手段とを具備する。これにより、受信した信号が当該端末の近隣端末の全てに転送済であればさらに他の端末に転送することなく、不要な転送を抑止せしめるという作用をもたらす。
【0014】
また、本発明の請求項7記載の端末は、請求項6記載の端末において、上記端末に関する情報が端末識別子を含む。これにより、ネットワーク上で端末を一意に識別子せしめるという作用をもたらす。
【0015】
また、本発明の請求項8記載の端末は、請求項6記載の端末において、上記送信手段が、上記終点端末としてさらに他の端末を指定され且つ受信端末として不特定端末を指定された信号について端末間で転送される回数の制限を表すホップカウントを更新して、当該ホップカウントが上記制限に違反しない場合に限り上記送信を行うものである。これにより、当該端末から信号を受信した他の端末において信号を転送するにあたって、端末間で転送される回数に制限を加えるという作用をもたらす。
【0016】
また、本発明の請求項9記載の端末は、請求項6記載の端末において、上記終点端末が上記近隣端末リストテーブルに記載されていれば、上記送信手段が当該終点端末を上記受信端末として指定し直した上で上記信号を送信するものである。これにより、終点端末が近隣端末として存在する場合にはその終点端末に直接ユニキャストにて送信して、他の近隣端末に受信処理を行わせなくするという作用をもたらす。
【0017】
また、本発明の請求項10記載の処理方法は、近隣端末に関する情報を含む近隣端末リストテーブルを備える端末において、他の端末から信号を受信する手順と、上記他の端末からの信号がビーコン情報を含む信号であった場合に当該信号を送信した端末に関する情報を調べて上記近隣端末リストテーブルに登録する手順と、受信端末として不特定端末を指定して上記近隣端末リストテーブルに含まれる端末に関する情報を転送済端末リストとして設定した信号を送信する手順とを具備する。これにより、当該信号を受信した他の端末に対して既に転送済の端末に関する情報を知らしめるという作用をもたらす。
【0018】
また、本発明の請求項11記載の処理方法は、近隣端末に関する情報を含む近隣端末リストテーブルを備える端末において、他の端末から信号を受信する手順と、上記他の端末からの信号がビーコン情報を含む信号であった場合に当該信号を送信した端末に関する情報を調べて上記近隣端末リストテーブルに登録する手順と、受信端末として不特定端末を指定して上記近隣端末リストテーブルに含まれる端末に関する情報を転送済端末リストとして設定した信号を端末間で転送される回数の制限を付して送信する手順とを具備する。これにより、当該端末から信号を受信した他の端末において信号を転送するにあたって、端末間で転送される回数に制限を加えるという作用をもたらす。
【0019】
また、本発明の請求項12記載の処理方法は、近隣端末に関する情報を含む近隣端末リストテーブルを備える端末において、他の端末から信号を受信する手順と、上記他の端末からの信号が終点端末としてさらに他の端末を指定され且つ受信端末として不特定端末を指定された信号であった場合に上記近隣端末リストテーブルに記載され且つ当該信号に含まれる転送済端末リストに記載されない端末が存在すれば上記近隣端末リストテーブルに記載される端末に関する情報を当該信号の転送済端末リストに追加してさらに送信する手順とを具備する。これにより、受信した信号が当該端末の近隣端末の全てに転送済であればさらに他の端末に転送することなく、不要な転送を抑止せしめるという作用をもたらす。
【0020】
また、本発明の請求項13記載の処理方法は、請求項12記載の処理方法において、上記他の端末からの信号において端末間で転送される回数の制限を表すホップカウントが付されていれば当該ホップカウントを更新して当該ホップカウントが上記制限に違反することとなる場合には上記送信を行わずに当該処理を終了するものである。これにより、当該端末から信号を受信した他の端末において信号を転送するにあたって、端末間で転送される回数に制限を加えるという作用をもたらす。
【0021】
また、本発明の請求項14記載のプログラムは、近隣端末に関する情報を含む近隣端末リストテーブルを備える端末に、他の端末から信号を受信する手順と、上記他の端末からの信号がビーコン情報を含む信号であった場合に当該信号を送信した端末に関する情報を調べて上記近隣端末リストテーブルに登録する手順と、受信端末として不特定端末を指定して上記近隣端末リストテーブルに含まれる端末に関する情報を転送済端末リストとして設定した信号を送信する手順とを実行させるものである。これにより、当該信号を受信した他の端末に対して既に転送済の端末に関する情報を知らしめるという作用をもたらす。
【0022】
また、本発明の請求項15記載のプログラムは、近隣端末に関する情報を含む近隣端末リストテーブルを備える端末に、他の端末から信号を受信する手順と、上記他の端末からの信号がビーコン情報を含む信号であった場合に当該信号を送信した端末に関する情報を調べて上記近隣端末リストテーブルに登録する手順と、受信端末として不特定端末を指定して上記近隣端末リストテーブルに含まれる端末に関する情報を転送済端末リストとして設定した信号を端末間で転送される回数の制限を付して送信する手順とを実行させるものである。これにより、当該端末から信号を受信した他の端末において信号を転送するにあたって、端末間で転送される回数に制限を加えるという作用をもたらす。
【0023】
また、本発明の請求項16記載のプログラムは、近隣端末に関する情報を含む近隣端末リストテーブルを備える端末に、他の端末から信号を受信する手順と、上記他の端末からの信号が終点端末としてさらに他の端末を指定され且つ受信端末として不特定端末を指定された信号であった場合に上記近隣端末リストテーブルに記載され且つ当該信号に含まれる転送済端末リストに記載されない端末が存在すれば上記近隣端末リストテーブルに記載される端末に関する情報を当該信号の転送済端末リストに追加してさらに送信する手順とを実行させる。これにより、受信した信号が当該端末の近隣端末の全てに転送済であればさらに他の端末に転送することなく、不要な転送を抑止せしめるという作用をもたらす。
【0024】
また、本発明の請求項17記載のプログラムは、請求項16記載のプログラムにおいて、上記他の端末からの信号において端末間で転送される回数の制限を表すホップカウントが付されていれば当該ホップカウントを更新して当該ホップカウントが上記制限に違反することとなる場合には上記送信を行わずに当該処理を終了するものである。これにより、当該端末から信号を受信した他の端末において信号を転送するにあたって、端末間で転送される回数に制限を加えるという作用をもたらす。
【0025】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0026】
図1は、本発明の実施の形態の無線アドホック通信システムにおける無線端末100の構成を示す図である。無線端末100は、中央制御部110と、メモリ120と、タイミング制御部130と、ビーコン解析部140と、ビーコン生成部150と、無線受信部160と、無線送信部170と、データバッファ180と、インターフェース190とを備える。また、無線受信部160および無線送信部170には、アンテナ105が接続されている。
【0027】
中央制御部110は、無線端末100全体の制御を行うものであり、各種信号の送信や転送における管理と伝送路のアクセス制御等を一元的に行う。メモリ120は、中央制御部110が動作するために使用される記憶領域であり、無線端末100が動作するためのプログラム等も記憶される。また、メモリ120は、近隣端末リストテーブル121を記憶する。この近隣端末リストテーブル121は、無線端末100の通信範囲に存在する端末に関する情報を保持する。タイミング制御部130は、無線受信部160および無線送信部170が通信を行うために必要なタイミングの制御を行う。
【0028】
ビーコン生成部150は、無線端末100の通信範囲に存在する端末との間で定期的に交換されるビーコンを生成するものである。ビーコン解析部140は、他の端末からのビーコンを解析し、ビーコンを送信した端末に関する情報を取得して近隣端末リストテーブル121を更新する。本発明の実施の形態における無線アドホック通信システムでは、各端末は他の端末に自己の存在を知らせるために定期的にビーコンを送信する。本発明の実施の形態において、ビーコンは、標識信号としてのビーコン情報のみを含む信号だけではなく、ビーコン情報に何らかのデータ情報が付加された信号をも含む。
【0029】
無線受信部160は、タイミング制御部130により与えられたタイミングにより、他の端末から信号を受信するものである。無線送信部170は、タイミング制御部130により与えられたタイミングにより、他の端末に対して信号を送信するものであり、各種方式に応じた変調処理等も行う。データバッファ180は、送受信の対象となるデータを一時的に保持するためのバッファである。インターフェース190は、無線端末100に接続される各種機器との間で情報のやりとりを行うためのものである。
【0030】
図2は、本発明の実施の形態における無線端末100のメモリ120に含まれる近隣端末リストテーブル121の構成例を示す図である。近隣端末リストテーブル121は、無線端末100の無線端末100の通信範囲に存在する端末に関する情報を保持するものであり、一例として、近隣端末識別子1211と、有効時間1212とを保持している。近隣端末識別子1211は、無線端末100の通信範囲に存在する端末(近隣端末)の端末識別子である。端末識別子とは、ネットワーク内において端末を一意に識別するものであり、例えば、イーサネット(登録商標)におけるMAC(Media Access Control)アドレス等を用いることができる。無線端末100は、他の端末からビーコンを受信するとビーコン内に示される送信端末フィールドから当該他の端末の端末識別子を取得して、この近隣端末リストテーブル121の近隣端末識別子1211に設定する。
【0031】
近隣端末リストテーブル121における有効時間1212は、対応する近隣端末識別子1211に示される端末が近隣端末として認識される時間を制限するためのものである。例えば、この有効時間1212は、対応する近隣端末識別子1211からビーコンを受信する度に正の初期値に更新され、その後刻々と減少していくものとする。そうすると、定期的にビーコンを受信している限りはその端末の有効時間1212は正の値を有するが、ビーコンを受信しない期間が所定期間続くと有効時間1212はゼロもしくは負の値となる。このようにして、対応する有効時間1212が正の値を有する間だけ近隣端末として認識することにすれば、近隣端末として認識していた端末が通信範囲外に移動してしまった場合に、その端末を近隣端末から除外することができる。
【0032】
図3は、本発明の実施の形態における通信に用いられるフレーム構成の一例を示す図である。フレーム800は、(図示しない)プリアンブルに続き、ヘッダ部810と、ペイロード部820とから構成される。ここで、ヘッダ部810は、フレーム種別811と、フレーム長812と、始点端末識別子813と、送信端末識別子814と、受信端末識別子815と、終点端末識別子816と、シーケンス番号817と、ホップカウント818と、ヘッダチェックシーケンス819とを含む。また、ペイロード部820は、情報ペイロード821と、転送済端末リスト828と、CRC829とを含む。
【0033】
フレーム種別811は、当該フレームの種別を示すものであり、例えばビーコン情報を含むフレームの場合は、フレーム種別811としてビーコンであることが示される。フレーム長812は、当該フレームの長さを示すものであり、例えば、フレーム種別811からCRC829までのフレームの長さをバイト単位で表すものである。
【0034】
始点端末識別子813は、このフレームを最初に発信した端末の端末識別子である。なお、端末識別子は、前述のようにネットワーク内において端末を一意に識別するものであればよく、例えば、イーサネット(登録商標)におけるMACアドレス等を用いることができる。終点端末識別子816は、このフレームの最終宛先の端末の端末識別子である。不特定の端末に対してフレームを配布する場合には、この終点端末識別子816にブロードキャストアドレス(例えば、全てのビットに1)を設定することができる。
【0035】
送信端末識別子814および受信端末識別子815は、フレームを中継する際に用いられる。無線アドホック通信システムにおいては、ネットワーク内の全ての端末が直接通信できるとは限らず、電波の届かない端末へフレームを送信したい場合には他の端末を介してマルチホップにより通信経路を確立しなければならない。この場合にフレームの送受信を行う端末間で使用されるのが送信端末識別子814および受信端末識別子815である。
【0036】
シーケンス番号817は、一連の処理を行う際に付される連続番号であり、フレームを識別するために使用される。但し、一巡した後は予め定められた番号から再度付与される。ホップカウント818は、端末間でフレームが転送される回数の制限を表すものであり、例えば、フレームを生成した端末によって所定回数が設定されると、転送される度に減じられて「0」になったところでそれ以上のフレームの転送は禁止される。ヘッダチェックシーケンス819は、ヘッダ部810の誤りを検出するための巡回符号検査符号を保持するものである。
【0037】
ペイロード部820において、情報ペイロード821は、フレーム内の情報の本体であるデータを保持するものである。CRC829は、ペイロード部820の誤りを検出するための巡回符号検査符号を保持するものである。
【0038】
転送済端末リスト828は、当該フレームが転送された端末に関する情報を表すものである。例えば、あるフレームが最初に生成された際には、その生成した端末の近隣端末に関する情報が転送済端末リスト828に表される。そして、次にそのフレームが他の端末から転送される際には、その転送する端末の近隣端末に関する情報が転送済端末リスト828に追加される。このようにして、転送済端末リスト828には、フレームが最初に生成された後の転送過程における転送済端末に関する情報が蓄積されていく。なお、この転送済端末リスト828における「端末に関する情報」としては、例えば、端末識別子を用いることができ、その端末識別子としては、上述のようにイーサネット(登録商標)におけるMACアドレス等を用いることができる。
【0039】
次に本発明の実施の形態の動作について無線アドホック通信システムのネットワークの一例を挙げて説明する。
【0040】
図4は、本発明の実施の形態による無線アドホック通信システムにおけるネットワークの一例を示す図である。この図4の例では、端末A(201)乃至端末H(208)の8つの端末が無線アドホック通信システムのネットワークを構成している。また、各端末の周囲の点線は、各端末201乃至208の通信範囲211乃至218をそれぞれ表している。
【0041】
例えば、端末A(201)の通信範囲211には、端末B(202)、端末C(203)および端末G(207)が含まれる。また、端末B(202)の通信範囲212には、端末A(201)および端末C(203)が含まれる。また、端末C(203)の通信範囲213には、端末A(201)、端末B(202)および端末E(205)が含まれる。また、端末D(204)の通信範囲214には、端末E(205)が含まれる。また、端末E(205)の通信範囲215には、端末C(203)、端末D(204)および端末F(206)が含まれる。また、端末F(206)の通信範囲216には、端末E(205)および端末H(208)が含まれる。また、端末G(207)の通信範囲217には、端末A(201)が含まれる。また、端末H(208)の通信範囲218には、端末F(206)が含まれる。
【0042】
但し、各端末の位置は常に固定しているとは限られず、何れかの端末が相対的に移動して、ある端末の通信範囲から離脱する可能性はある。その場合でも、各端末における近隣端末リストテーブル121は適宜更新されていくため、最新の状態を反映することができる。
【0043】
図5は、図4のネットワーク例における端末Cからフレームを送信する際の第1ホップ目の様子を示す図である。図5(a)には、端末C(203)から近隣端末である端末A(201)、端末B(202)および端末E(205)にフレームが送信される様子が示されている。端末C(203)の通信範囲213には、これら3つの端末が存在する。各端末は定期的にビーコンを出し合うことにより、互いの存在を把握する。その結果、端末C(203)の近隣端末リストテーブル121にはこれら3つの端末の端末識別子が保持されている。
【0044】
図5(b)には、端末C(203)の送信するフレーム構成例の一部分が示されている。このフレーム構成では、送信端末識別子814として送信端末である端末Cが記載され、終点端末識別子816として端末Hが記載されている。また、転送済端末リスト828には端末A、端末Bおよび端末Eが記載されている。この転送済端末リスト828は、端末C(203)の近隣端末リストテーブル121に保持されている端末に関する情報が反映されたものである。
【0045】
また、受信端末識別子815には不特定端末の端末識別子としてブロードキャストアドレスが記載されている。これにより、このフレームを受信した全ての端末は、そのフレームを廃棄することなく終点端末識別子816を調べる。終点端末識別子816が自身の端末を示していれば、そのフレームを自身の端末の上位層プロトコルに取り込む。一方、終点端末識別子816が他の端末を示していれば、さらに自身の近隣端末に対してそのフレームを転送する。もし、終点端末識別子816が不特定端末の端末識別子としてのブロードキャストアドレスを示していれば、そのフレームを自身の端末の上位層プロトコルに取り込むとともに、自身の近隣端末に対してそのフレームを転送する。この図5(b)の例では、終点端末識別子816として端末Hが記載されているため、このフレームを受信した端末A(201)、端末B(202)および端末E(205)は、他の端末に対してフレームの転送を試みる。
【0046】
図5(c)は、端末C(203)からフレームを受信した端末の一つである端末B(202)の近隣端末リストテーブル121の一部分を示す図である。端末B(202)の近隣端末は、端末A(201)および端末C(203)であるので、近隣端末リストテーブル121の近隣端末識別子1211には端末Aおよび端末Cの端末識別子が保持される。端末B(202)は、端末C(203)からフレームを受信すると、受信端末識別子815にブロードキャストアドレスが記載され、しかも終点端末識別子816に自分以外の端末である端末Hの端末識別子が記載されているため、他の端末に対してフレームの転送を試みる。
【0047】
ところが、近隣端末リストテーブル121には端末Aおよび端末Cが存在する一方で、端末Aは転送済端末リスト828に記載されており、端末Cは元のフレームの送信端末識別子814であることから、それ以上フレーム転送をする必要性がない。そのため、端末B(202)は、そのフレームを転送することなく破棄する。
【0048】
なお、送信端末である端末C(203)ならびに受信端末である端末A(201)、端末B(202)および端末E(205)は、自身のメモリ120(図1)にフレームのシーケンス番号817(図3)を記憶する。これにより、再度同じ内容のフレームを受信した際にはそのフレームを処理することなく破棄することができる。
【0049】
図6は、図4のネットワーク例における端末Cからフレームを送信した後の第2ホップ目の様子を示す図である。図6(a)には、端末A(201)および端末E(205)からそれぞれの近隣端末にフレームが送信される様子が示されている。図6(b)の近隣端末リストテーブル121における近隣端末識別子1211に示されるように、端末A(201)の近隣端末は端末B、端末Cおよび端末Gであるが、端末Bおよび端末Cはフレームのシーケンス番号817を記憶しているためそのフレームを破棄する。その結果、端末A(201)からのフレームを実際に受け取るのは端末G(207)だけになる。同様に、図6(d)の近隣端末リストテーブル121における近隣端末識別子1211に示されるように、端末E(205)の近隣端末は端末C、端末Dおよび端末Fであるが、端末Cはフレームのシーケンス番号817を記憶しているためそのフレームを破棄する。その結果、端末E(205)からのフレームを実際に受け取るのは端末D(204)および端末F(206)だけになる。
【0050】
図6(c)には、端末A(201)の送信するフレーム構成例の一部分が示されている。このフレーム構成では、送信端末識別子814として送信端末である端末Aが記載され、受信端末識別子815および終点端末識別子816には図5(b)の端末Cからのフレームと同様にブロードキャストアドレスおよび端末Hの端末識別子がそれぞれ記載されている。また、転送済端末リスト828には端末A、端末B、端末C、端末Eおよび端末Gが記載されている。この転送済端末リスト828は、図5(b)の端末Cからのフレームにおける転送済端末リスト828に、図6(b)の端末Aの近隣端末リストテーブル121の内容が追加されたものである。
【0051】
図6(e)には、端末E(205)の送信するフレーム構成例の一部分が示されている。このフレーム構成では、送信端末識別子814として送信端末である端末Eが記載され、受信端末識別子815および終点端末識別子816には図5(b)の端末Cからのフレームと同様にブロードキャストアドレスおよび端末Hの端末識別子がそれぞれ記載されている。また、転送済端末リスト828には端末A、端末B、端末C、端末E、端末Dおよび端末Fが記載されている。この転送済端末リスト828は、図5(b)の端末Cからのフレームにおける転送済端末リスト828に、図6(d)の端末Eの近隣端末リストテーブル121の内容が追加されたものである。
【0052】
図7は、図4のネットワーク例における端末Cからフレームを送信した後の第3ホップ目の様子を示す図である。図7(a)には、端末F(206)からその近隣端末にフレームが送信される様子が示されている。図7(b)の近隣端末リストテーブル121における近隣端末識別子1211に示されるように、端末F(206)の近隣端末は端末Eおよび端末Hであるが、端末Eはフレームのシーケンス番号817を記憶しているためそのフレームを破棄する。その結果、端末F(206)からのフレームを実際に受け取るのは端末H(208)だけになる。
【0053】
図7(c)には、端末F(206)の送信するフレーム構成例の一部分が示されている。このフレーム構成では、送信端末識別子814として送信端末である端末Fが記載され、受信端末識別子815および終点端末識別子816には図5(b)の端末Cからのフレームと同様にブロードキャストアドレスおよび端末Hの端末識別子がそれぞれ記載されている。また、転送済端末リスト828には端末A、端末B、端末C、端末D、端末E、端末Fおよび端末Hが記載されている。
この転送済端末リスト828は、図6(e)の端末Eからのフレームにおける転送済端末リスト828に、図7(b)の端末Fの近隣端末リストテーブル121の内容が追加されたものである。
【0054】
図7(d)は、端末F(206)の送信するフレーム構成の他の例の一部分を示すものである。このフレーム構成では、送信端末識別子814として送信端末である端末Fが記載され、終点端末識別子816として終点端末である端末Hが記載される点は図6(c)の例と同様である。一方、受信端末識別子815は図6(c)の例と異なり、終点端末である端末Hが明示されている。図7(b)の近隣端末リストテーブル121における近隣端末識別子1211に示されるように、端末Fの近隣端末として端末Hが存在することが分かるため、端末Fは受信端末識別子815をブロードキャストアドレスではなく端末Hに設定してフレームを送信することができる。これにより、通信範囲内に存在する他の端末(この例の場合では、端末E)において不要な受信処理をしないで済むようになるだけでなく、さらなる不要な送信処理の可能性をも回避することができる。
【0055】
次に本発明の実施の形態における無線アドホック通信システムの各端末におけるフレーム送受信処理について図面を参照して説明する。
【0056】
図8は、本発明の実施の形態におけるフレーム送信の際の処理の一例を示す図である。自端末を始点とするフレームを送信する際には、端末はフレームの始点端末識別子813および送信端末識別子814には自端末の端末識別子を設定する(ステップS911)。また、終点端末識別子816には最終的目的地点となる端末の端末識別子を設定する(ステップS911)。この終点端末識別子816には、特定の端末の端末識別子を設定してもよく、不特定端末の端末識別子としてブロードキャストアドレス(例えば、全てのビットに1)を設定することもできる。
【0057】
終点端末識別子816がブロードキャストアドレスでなければ(ステップS912)、その終点端末識別子816により特定される端末が近隣端末リストテーブル121に含まれるか否を判断する(ステップS913)。このステップS913で、終点端末が近隣端末リストテーブル121に含まれると判断した場合には、受信端末識別子815に終点端末の端末識別子を設定して(ステップS914)、フレームを送信する(ステップS918)。
【0058】
ステップS912で終点端末識別子816がブロードキャストアドレスであると判断した場合、もしくは、ステップS913で終点端末が近隣端末リストテーブル121に含まれないと判断した場合には、他の端末を経由してフレームを転送する必要がある。そのため、受信端末識別子815に不特定端末の端末識別子としてブロードキャストアドレスを設定する(ステップS915)。
【0059】
一方、受信端末識別子815に不特定端末の端末識別子を指定したことにより無制限にフレームが転送されていくことを防止するために、フレーム転送回数を設定する。すなわち、ホップカウント818に端末間で転送される回数の上限値を設定する(ステップS916)。
【0060】
また、フレームの転送された端末を記録していくために、フレームのペイロード部820の転送済端末リスト828に近隣端末リストテーブル121の近隣端末識別子1211の内容を設定する(ステップS917)。そして、そのフレームを送信する(ステップS918)。
【0061】
図9は、本発明の実施の形態におけるフレーム受信の際の処理の一例を示す図である。端末は他の端末からフレームを受信すると、それがビーコンであるか否かを判断する(ステップS921)。これは、フレームのフレーム種別811(図3)により判断できる。フレーム種別811がビーコンを示していれば、そのフレームの始点端末識別子813または送信端末識別子814により近隣端末リストテーブル121の近隣端末識別子1211を検索して、既に存在する端末であれば対応する有効時間1212を更新し、これまで存在していなかった端末であれば新たに近隣端末リストとして追加する(ステップS922)。その後、端末はフレームの受信態勢に戻る。
【0062】
ステップS921においてビーコンでない通常のフレームであると判断すると、受信端末識別子815に自端末が含まれるか否かを判断する(ステップS923)。ここで、受信端末識別子815に自端末が含まれる場合としては、受信端末識別子815が自端末の端末識別子である場合のみならず、受信端末識別子815がブロードキャストアドレスである場合も該当する。この何れでもない場合、すなわち受信端末識別子815が他の端末の端末識別子である場合には、端末はそのフレームを破棄して、次のフレームの受信態勢に戻る。
【0063】
ステップS923において受信端末識別子815に自端末が含まれると判断した場合、さらに終点端末識別子816に自端末が含まれるか否かを判断する(ステップS924)。ここで、終点端末識別子816に自端末が含まれる場合としては、終点端末識別子816が自端末の端末識別子である場合のみならず、終点端末識別子816がブロードキャストアドレスである場合も該当する。この何れでもない場合、すなわち終点端末識別子816が他の端末の端末識別子である場合には、端末はそのフレームを当該他の端末に後述の手順により転送する。
【0064】
ステップS924において終点端末識別子816に自端末が含まれると判断した場合、そのフレームの受信処理を行う(ステップS925)。具体的には、そのフレームを自端末の上位プロトコルに受け渡す。そして、終点端末識別子816がブロードキャストアドレスであれば(ステップS926)、端末はさらにそのフレームを後述の手順により転送する。一方、終点端末識別子816が自端末の端末識別子であれば(ステップS926)、端末は次のフレームの受信態勢に戻る。
【0065】
図10は、本発明の実施の形態におけるフレーム転送の際の処理の一例を示す図である。図9のフレーム受信処理において、ステップS924で終点端末識別子816が他の端末の端末識別子であると判断した場合、もしくは、ステップS926で終点端末識別子816がブロードキャストアドレスであると判断した場合には、その受信したフレームをさらに以下の手順で転送する。
【0066】
まず、フレームのホップカウント818から例えば「1」を減算して(ステップS931)、その値が「0」より大きくなければ(ステップS932)既に転送回数の制限に達しているものとしてフレームの転送を行わずに処理を終了する。一方、ステップS931における減算結果が「0」より大きければ(ステップS932)、近隣端末リストテーブル121およびフレームの転送済端末リスト828を調べ、近隣端末リストテーブル121に記載され且つ転送済端末リスト828に記載されない端末が存在するか否かを判断する(ステップS933)。そのような端末が存在しない場合には、未転送の端末が存在せず、それ以上そのフレームを転送しても無意味であるとしてフレームの転送を行わずに処理を終了する。
【0067】
ステップS933において近隣端末リストテーブル121に記載され且つ転送済端末リスト828に記載されない端末が存在すると判断した場合、フレームを転送するために、送信端末識別子814に自端末の端末識別子を設定する(ステップS934)。それ以外の始点端末識別子813、受信端末識別子815および終点端末識別子816については、受信したフレームの設定のままで変更を要しない。
【0068】
また、フレームの転送された端末を記録していくために、フレームのペイロード部820の転送済端末リスト828に設定されている内容に近隣端末リストテーブル121の近隣端末識別子1211の内容をさらに追加する(ステップS938)。但し、既に同じ端末が存在する場合にはその端末に関しては追加せずに重複を避けることができる。そして、そのフレームを送信する(ステップS939)。
【0069】
このように、本発明の実施の形態によれば、フレームに転送済端末リスト828を含めて送信することにより、そのフレームを受信した端末の近隣端末リストテーブル121に示される近隣端末の全てが転送済端末リスト828に記載されている場合にはそのフレームをそれ以上転送しないように制御することができる。
【0070】
また、本発明の実施の形態によれば、フレームにホップカウント818を含めて送信することにより、端末間でそのフレームが転送される回数を制限することができる。
【0071】
図11は、本発明の実施の形態におけるフレーム転送の際の処理の他の一例を示す図である。この図11の例では、図10の例と比べてステップS935乃至S937およびステップS941によって受信端末識別子815の再設定が行われている点が異なる。従って、以下では、ステップS934による処理が行われた後の処理について説明する。
【0072】
終点端末識別子816がブロードキャストアドレスでなければ(ステップS935)、その終点端末識別子816により特定される端末が近隣端末リストテーブル121に含まれるか否を判断する(ステップS936)。このステップS936で、終点端末が近隣端末リストテーブル121に含まれると判断した場合には、受信端末識別子815に終点端末の端末識別子を設定して(ステップS941)、フレームを送信する(ステップS939)。
【0073】
ステップS935で終点端末識別子816がブロードキャストアドレスであると判断した場合、もしくは、ステップS936で終点端末が近隣端末リストテーブル121に含まれないと判断した場合には、さらに他の端末を経由してフレームを転送する必要がある。そのため、受信端末識別子815に不特定端末の端末識別子としてブロードキャストアドレスを設定する(ステップS937)。
【0074】
また、フレームの転送された端末を記録していくために、フレームのペイロード部820の転送済端末リスト828に設定されている内容に近隣端末リストテーブル121の近隣端末識別子1211の内容をさらに追加する(ステップS938)。但し、既に同じ端末が存在する場合にはその端末に関しては追加せずに重複を避けることができる。そして、そのフレームを送信する(ステップS939)。
【0075】
この図11のフレーム転送処理例では、終点端末が近隣端末として存在する場合にはその終点端末に直接ユニキャストにて送信するため、図10の例と比べて他の近隣端末に受信処理を行わせないようにすることができる。
【0076】
なお、ここでは本発明の実施の形態を例示したものであり、本発明はこれに限られず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変形を施すことができる。
【0077】
また、ここで説明した処理手順はこれら一連の手順を有する方法として捉えてもよく、これら一連の手順をコンピュータに実行させるためのプログラム乃至そのプログラムを記憶する記録媒体として捉えてもよい。
【0078】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明によると、無線アドホック通信システムの変動する端末間の経路において適切なフレーム転送を行うことができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の無線アドホック通信システムにおける無線端末100の構成を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態における無線端末100のメモリ120に含まれる近隣端末リストテーブル121の構成例を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態における通信に用いられるフレーム構成の一例を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態による無線アドホック通信システムにおけるネットワークの一例を示す図である。
【図5】図4のネットワーク例における端末Cからフレームを送信する際の第1ホップ目の様子を示す図である。
【図6】図4のネットワーク例における端末Cからフレームを送信した後の第2ホップ目の様子を示す図である。
【図7】図4のネットワーク例における端末Cからフレームを送信した後の第3ホップ目の様子を示す図である。
【図8】本発明の実施の形態におけるフレーム送信の際の処理の一例を示す図である。
【図9】本発明の実施の形態におけるフレーム受信の際の処理の一例を示す図である。
【図10】本発明の実施の形態におけるフレーム転送の際の処理の一例を示す図である。
【図11】本発明の実施の形態におけるフレーム転送の際の処理の他の一例を示す図である。
【符号の説明】
100 無線端末
105 アンテナ
110 中央制御部
120 メモリ
121 近隣端末リストテーブル
130 タイミング制御部
140 ビーコン解析部
150 ビーコン生成部
160 無線受信部
170 無線送信部
180 データバッファ
190 インターフェース
201〜208 無線端末
211〜218 通信範囲
800 フレーム
810 ヘッダ部
811 フレーム種別
812 フレーム長
813 始点端末識別子
814 送信端末識別子
815 受信端末識別子
816 終点端末識別子
817 シーケンス番号
818 ホップカウント
819 ヘッダチェックシーケンス
820 ペイロード部
821 情報ペイロード
828 転送済端末リスト
829 CRC
1211 近隣端末識別子
1212 有効時間

Claims (17)

  1. 複数の端末により構成される無線アドホック通信システムであって、
    受信端末として不特定端末を指定して転送済端末リストを含む信号を送信する第1の端末と、
    近隣端末リストを有してこの近隣端末リストに記載され且つ前記転送済端末リストに記載されない端末が存在する場合に前記第1の端末からの信号において前記近隣端末リストの内容を前記転送済端末リストに追加してさらに送信する第2の端末と
    を具備することを特徴とする無線アドホック通信システム。
  2. 複数の端末により構成される無線アドホック通信システムであって、
    受信端末として不特定端末を指定して転送済端末リストを含む信号を端末間で転送される回数の制限を付けて送信する第1の端末と、
    近隣端末リストを有してこの近隣端末リストに記載され且つ前記転送済端末リストに記載されない端末が存在する場合に前記回数の制限に達していなければ前記第1の端末からの信号において前記近隣端末リストの内容を前記転送済端末リストに追加してさらに送信する第2の端末と
    を具備することを特徴とする無線アドホック通信システム。
  3. 近隣端末に関する情報を含む近隣端末リストテーブルと、
    他の端末から信号を受信する受信手段と、
    前記他の端末からの信号がビーコン情報を含む信号であった場合に当該信号を送信した端末に関する情報を調べて前記近隣端末リストテーブルに登録するビーコン解析手段と、
    受信端末として不特定端末を指定して前記近隣端末リストテーブルに含まれる端末に関する情報を転送済端末リストとして設定した信号を送信する送信手段とを具備することを特徴とする端末。
  4. 前記端末に関する情報は端末識別子を含む
    ことを特徴とする請求項3記載の端末。
  5. 前記送信手段は、端末間で転送される回数の制限を付して前記信号を送信する
    ことを特徴とする請求項3記載の端末。
  6. 近隣端末に関する情報を含む近隣端末リストテーブルと、
    他の端末から信号を受信する受信手段と、
    前記他の端末からの信号がビーコン情報を含む信号であった場合に当該信号を送信した端末に関する情報を調べて前記近隣端末リストテーブルに登録するビーコン解析手段と、
    前記他の端末からの信号が終点端末としてさらに他の端末を指定され且つ受信端末として不特定端末を指定された信号であった場合に前記近隣端末リストテーブルに記載され且つ当該信号に含まれる転送済端末リストに記載されない端末が存在すれば前記近隣端末リストテーブルに記載される端末に関する情報を当該信号の転送済端末リストに追加してさらに送信する送信手段と
    を具備することを特徴とする端末。
  7. 前記端末に関する情報は端末識別子を含む
    ことを特徴とする請求項6記載の端末。
  8. 前記送信手段は、前記終点端末としてさらに他の端末を指定され且つ受信端末として不特定端末を指定された信号について端末間で転送される回数の制限を表すホップカウントを更新して、当該ホップカウントが前記制限に違反しない場合に限り前記送信を行う
    ことを特徴とする請求項6記載の端末。
  9. 前記送信手段は、前記終点端末が前記近隣端末リストテーブルに記載されていれば、当該終点端末を前記受信端末として指定し直した上で前記信号を送信する
    ことを特徴とする請求項6記載の端末。
  10. 近隣端末に関する情報を含む近隣端末リストテーブルを備える端末において、
    他の端末から信号を受信する手順と、
    前記他の端末からの信号がビーコン情報を含む信号であった場合に当該信号を送信した端末に関する情報を調べて前記近隣端末リストテーブルに登録する手順と、
    受信端末として不特定端末を指定して前記近隣端末リストテーブルに含まれる端末に関する情報を転送済端末リストとして設定した信号を送信する手順と
    を具備することを特徴とする処理方法。
  11. 近隣端末に関する情報を含む近隣端末リストテーブルを備える端末において、
    他の端末から信号を受信する手順と、
    前記他の端末からの信号がビーコン情報を含む信号であった場合に当該信号を送信した端末に関する情報を調べて前記近隣端末リストテーブルに登録する手順と、
    受信端末として不特定端末を指定して前記近隣端末リストテーブルに含まれる端末に関する情報を転送済端末リストとして設定した信号を端末間で転送される回数の制限を付して送信する手順と
    を具備することを特徴とする処理方法。
  12. 近隣端末に関する情報を含む近隣端末リストテーブルを備える端末において、
    他の端末から信号を受信する手順と、
    前記他の端末からの信号が終点端末としてさらに他の端末を指定され且つ受信端末として不特定端末を指定された信号であった場合に前記近隣端末リストテーブルに記載され且つ当該信号に含まれる転送済端末リストに記載されない端末が存在すれば前記近隣端末リストテーブルに記載される端末に関する情報を当該信号の転送済端末リストに追加してさらに送信する手順と
    を具備することを特徴とする処理方法。
  13. 前記他の端末からの信号において端末間で転送される回数の制限を表すホップカウントが付されていれば当該ホップカウントを更新して当該ホップカウントが前記制限に違反することとなる場合には前記送信を行わずに当該処理を終了する
    ことを特徴とする請求項12記載の処理方法。
  14. 近隣端末に関する情報を含む近隣端末リストテーブルを備える端末に、
    他の端末から信号を受信する手順と、
    前記他の端末からの信号がビーコン情報を含む信号であった場合に当該信号を送信した端末に関する情報を調べて前記近隣端末リストテーブルに登録する手順と、
    受信端末として不特定端末を指定して前記近隣端末リストテーブルに含まれる端末に関する情報を転送済端末リストとして設定した信号を送信する手順と
    を実行させることを特徴とするプログラム。
  15. 近隣端末に関する情報を含む近隣端末リストテーブルを備える端末に、
    他の端末から信号を受信する手順と、
    前記他の端末からの信号がビーコン情報を含む信号であった場合に当該信号を送信した端末に関する情報を調べて前記近隣端末リストテーブルに登録する手順と、
    受信端末として不特定端末を指定して前記近隣端末リストテーブルに含まれる端末に関する情報を転送済端末リストとして設定した信号を端末間で転送される回数の制限を付して送信する手順と
    を実行させることを特徴とするプログラム。
  16. 近隣端末に関する情報を含む近隣端末リストテーブルを備える端末に、
    他の端末から信号を受信する手順と、
    前記他の端末からの信号が終点端末としてさらに他の端末を指定され且つ受信端末として不特定端末を指定された信号であった場合に前記近隣端末リストテーブルに記載され且つ当該信号に含まれる転送済端末リストに記載されない端末が存在すれば前記近隣端末リストテーブルに記載される端末に関する情報を当該信号の転送済端末リストに追加してさらに送信する手順と
    を実行させることを特徴とするプログラム。
  17. 前記他の端末からの信号において端末間で転送される回数の制限を表すホップカウントが付されていれば当該ホップカウントを更新して当該ホップカウントが前記制限に違反することとなる場合には前記送信を行わずに当該処理を終了する
    ことを特徴とする請求項16記載のプログラム。
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