JP2012119640A - 静止誘導電器 - Google Patents

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真澄 中楯
Hiroshi Takano
啓 高野
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Abstract

【課題】本発明の実施形態における課題は、高い絶縁性能が求められる箇所では絶縁性能を悪化させることなく、低い絶縁性能が求められる箇所では巻線の冷却性能を向上させた静止誘導電器巻線を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の実施形態における静止誘導電器は、鉄心を中心として巻き回され、筒型に形成された巻線と、前記巻線の側面に隣接し、絶縁物にて筒型に形成された第1の絶縁筒と、前記第1の絶縁筒に接続し、前記巻線の端部を覆い、絶縁物にて形成された第1のコーナリング絶縁物と、前記巻線の端部近傍の側面に隣接し、絶縁物にて筒型に形成された第2の絶縁筒と、前記第2の絶縁筒に接続し、前記巻線の端部を覆い、絶縁物にて形成された第2のコーナリング絶縁物と、を備え、前記第1の絶縁筒と前記第2の絶縁筒との隙間には冷媒が流入する。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、静止誘導電器に関する。
変圧器やリアクトルなどの静止誘導電器に使用される巻線は、運転時における発熱量が大きい。このため、巻線周辺に冷却路を形成し、この冷却路にSF6ガスなどの気体冷媒や、絶縁油、パーフロロカーボンなどの液体冷媒を流して巻線の冷却を行っている。また、最近では環境低負荷を考慮してN2ガス、CO2ガス、空気、CF3Iガスなどの温暖化係数の小さい気体冷媒や、天然エステル油、あるいは難燃性を考慮してシリコン油など、様々な冷媒も使われ始めている。
具体的な巻線構造としては、図6、図7に示すものが一般的である。まず、図6は変圧器の鉄心を中心とした巻線の垂直断面図であり、中心軸を対称に対向側にも同様の構成を持つので図示していない。ここで、中心軸の始点を下側、中心軸の終点を上側と呼び、上下軸の始点を内周側、上下軸の終点を外周側と呼んでいる。図7は図6のX-X部における水平断面図である。
鉄心脚1の回りに低圧巻線2と高圧巻線3が同心円状に巻かれており、それぞれに所定の電圧が課電されている(以下、低圧巻線2および高圧巻線3の両方を合わせて巻線と呼ぶ)。また、低圧巻線2および高圧巻線3は、複数のセクションにて構成されており、高圧巻線3はセクションA〜Oとしている。また、巻線上下にはヨーク鉄心4があり、鉄心脚1およびヨーク鉄心4はアースに接地されているため、夫々の対地電圧は0である。
したがって、鉄心脚1と低圧巻線2の間には低圧巻線2の電圧がかかり、低圧巻線2と高圧巻線3の間には両者の差の電圧がかかり、また、低圧巻線2とヨーク鉄心4の間、および、高圧巻線3とヨーク鉄心4の間にはそれぞれの巻線の電圧がかかることになる。このため、絶縁構造としては、低圧巻線や高圧巻線の端部には静電リング5を設けて電界集中を回避するとともに、低圧巻線2や高圧巻線3の周囲には絶縁筒6およびコーナリング絶縁物7からなる固体絶縁物を配置して絶縁性能を高めている。
この場合、巻線と絶縁筒6との隙間が広すぎると絶縁性能が悪化することがわかっており、隙間が12mm以下になるように配置するのが一般的である。ここで、巻線と絶縁筒6との隙間と絶縁性能の関係を図8に示す。電圧クラスにより必要な隙間は異なるが、電力用変圧器において必要とされる絶縁性能を確保するためには、上記隙間を概略12mm以下にすれば良いことがわかる。
さらに、図9は巻線にかかる電圧がさらに高い場合の巻線断面図の例である。絶縁筒6およびコーナリング絶縁物7からなる固体絶縁物を複数層配置した多重絶縁バーリア構造として、絶縁性能をさらに高めている。
また、巻線上部のコーナリング絶縁物7の間に絶縁スペーサ8が周方向に等間隔に設置され、コーナリング絶縁物7の間隔を一定に保つとともに、巻線締付板9により、低圧巻線2と高圧巻線3が上下に締付けて固定されている。
さらに、低圧巻線2および高圧巻線3の各セクションの間に水平冷却路10、内側および外側に垂直冷却路11を設け、さらに閉塞板12aを内側と外側に交互に設置して冷媒を下から上に、かつ、内周側から外周側あるいは外周側から内周側へ交互にジグザグに流して巻線の冷却を行っている。特に本従来例では、最上部の閉塞板12aより下側では冷媒は外周側から内周側へ流れ、上側では冷媒は内周側から外周側流れている。なお図7に示すように、水平冷却路10は水平間隔片13、垂直冷却路11は垂直間隔片14をそれぞれ等間隔に設置して冷媒の流れる隙間を確保している。
このような多重絶縁バーリア構造をもつ巻線において、固体絶縁物を狭い間隔で何重にも配置するため、垂直冷却路の流路幅が狭くなる。この場合、絶縁性能は良好になるが、冷却性能に関しては悪くなるのが一般的である。具体的には、ポンプあるいはブロアがなく、冷媒が自然循環して冷却するタイプの変圧器においては、流路が狭いために冷媒が流れにくく、上下の温度差が大きくなるため、巻線上部の温度が高くなってしまう問題点がある。
また、ポンプあるいはブロアにより冷媒を強制的に循環して冷却するタイプの変圧器においては、所定の流量に対して巻線内およびコーナリング絶縁物付近の流速が大きくなり圧力損失が増大するため、ポンプあるいはブロアの必要モータ定格が大きくなってしまう問題点がある。さらに、冷媒が絶縁油の場合は、流速が大きくなると絶縁物表面に電荷が溜まる流動帯電現象の発生の可能性が大きくなるため、絶縁上も流速を上げることは出来ない。
特開平9−92549号公報
本発明の実施形態における課題は、高い絶縁性能が求められる箇所では絶縁性能を悪化させることなく、低い絶縁性能が求められる箇所では巻線の冷却性能を向上させた静止誘導電器を提供することを目的とする。
本発明の実施形態における静止誘導電器は、鉄心を中心として巻き回され、筒型に形成された巻線と、前記巻線の側面に隣接し、絶縁物にて筒型に形成された第1の絶縁筒と、前記第1の絶縁筒に接続し、前記巻線の端部を覆い、絶縁物にて形成された第1のコーナリング絶縁物と、前記巻線の端部近傍の側面に隣接し、絶縁物にて筒型に形成された第2の絶縁筒と、前記第2の絶縁筒に接続し、前記巻線の端部を覆い、絶縁物にて形成された第2のコーナリング絶縁物と、を備え、前記第1の絶縁筒と前記第2の絶縁筒との隙間には冷媒が流入する。
第1の実施形態の静止誘導電器の構成を示す図。 第1の実施形態の静止誘導電器の垂直間隔片14a、14bの構成を示す図。 第1の実施形態の静止誘導電器のY−Y断面を示す図。 第1の実施形態の静止誘導電器のZ−Z断面を示す図。 第2の実施形態の静止誘導電器の構成を示す図。 従来の静止誘導電器の構成を示す図。 従来の静止誘導電器のX−X断面を示す図。 従来の静止誘導電器における垂直冷却路の幅と絶縁性能の関係を示すグラフ。 従来の静止誘導電器の構成を示す図。
以下、本発明に係る静止誘導電器巻線の実施形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
本実施形態に係る静止誘導電器巻線の構成について図1乃至4を用いて説明する。
図1は変圧器の鉄心脚を中心とした静止誘導電器巻線の垂直断面図である。図1では、中心軸を対称に対向側にも同様の構成を持つので図示していない。ここで、中心軸の始点を下側、中心軸の終点を上側と呼び、上下軸の始点を内周側、上下軸の終点を外周側と呼んでいる。
鉄心脚1の回りに低圧巻線2と高圧巻線3が同心円状に巻かれ、低圧巻線2は複数のセクションa〜oにて構成されており、高圧巻線3も同様にセクションA〜Oにて構成されている。1セクションの上下方向の厚さは、設置される電圧階級に応じて適宜変更可能であるが、8mm〜12mmとすることが多い。また、セクション間の隙間は、図示しない水平間隔片により確保され、3mm〜7mmとすることが多い。
さらに、それぞれの巻線には所定の電圧が課電されている。ヨーク鉄心4があり、鉄心脚1およびヨーク鉄心4はアースに接地されているため、夫々の対地電圧は0である。したがって、鉄心脚1と低圧巻線2の間には低圧巻線2の電圧がかかり、低圧巻線2と高圧巻線3の間には両電圧の差の電圧がかかり、また、低圧巻線2とヨーク鉄心4の間、および、高圧巻線3とヨーク鉄心4の間にはそれぞれの巻線の電圧がかかることになる。
以下、低圧巻線2と高圧巻線3の構成について説明するが、両巻線は同様の構成をもつため、高圧巻線3の構成について符号を付して説明する。
高圧巻線3の端部には静電リング5を設けて電界集中を回避するとともに、高圧巻線3の周囲には固体絶縁物として絶縁筒6、6aおよびコーナリング絶縁物7、7aを配置して絶縁性能を高めている。高圧巻線3に隣接する絶縁筒6aは、5つのセクションA〜Eを覆っていが、覆うセクション数は2〜10であればよい。
高圧巻線3の上側では、コーナリング絶縁物7、7aの間に絶縁スペーサ8が上下方向に設置され、コーナリング絶縁物7、7aの間隔を一定に保つとともに、巻線締付板9により、低圧巻線2と高圧巻線3が締付けて固定されている。
さらに、高圧巻線3の各セクションの間に水平冷却路10、内周側および外周側に垂直冷却路11bを設け、さらに閉塞板12aを内側と外側に交互に設置して冷媒を下から上に、かつ、内周側から外周側あるいは外周側から内周側へ交互にジグザグに流して巻線の冷却を行っている。また、特に本実施形態では、最上部の閉塞板12aを設置することによって、閉塞板12aより下側では冷媒は外周側から内周側へ流れ、上側では冷媒は内周側から外周側流れている。
ここで、閉塞板12aよりも上部に、上部5セクション分の巻線を覆う長さの絶縁筒6aとコーナリング絶縁物7aからなる短型固体絶縁物を、内周側と外周側の垂直冷却路11b内に一つずつ設置している。つまり、垂直冷却路11bは短型固定絶縁物により2つの垂直冷却路11aに分けられている。ここでは、高圧巻線3と絶縁筒6aとの隙間(垂直冷却路11a)、絶縁筒6aと絶縁筒6との隙間(垂直冷却路11a)は等しいか、あるいは前者のほうが狭くなるように設置しており、かつ、いずれも12mm以下にしている。
さらに垂直冷却路11a、11bの隙間を確保する垂直間隔片14a、14bの構成図を図2に示す。垂直間隔片14aは、垂直冷却路11b内では幅が広く、高圧巻線3および絶縁筒6に隣接しており、内周側の垂直冷却路11a内では幅が狭く、高圧巻線3および絶縁筒6aに隣接している。そのため、垂直間隔片14aにより垂直冷却路11aおよび垂直冷却路11bは、隙間が確保されている。また、垂直間隔片14bは外周側の垂直冷却路11a内に設置され、垂直冷却路11aの隙間を確保している。
図3は図1のY-Y断面図を示している。図3に示すように、低圧巻線2の内周側には絶縁筒6が3枚と絶縁筒6aが1枚設置されており、中心には鉄心脚1が設けられている。また、絶縁筒6と絶縁筒6aとの間には、1周につき8個の垂直間隔片14aが一定間隔にて設置されている。また、絶縁筒6aと低圧巻線2との間には、1周につき8個の垂直間隔片14bが一定間隔にて設置されている。ここで、垂直間隔片14bは、低圧巻線2のセクション間の隙間を確保する水平間隔片13に接続している。
同様に、高圧巻線3と低圧巻線2との間には、絶縁筒6が4枚と絶縁筒6aが2枚設置されており、高圧巻線3の外周側には、絶縁筒6が1枚と絶縁筒6aが1枚設置されている。また、垂直間隔片14a、14b、水平間隔片13が設置され、垂直冷却路11aおよび水平冷却路10の隙間を確保している。
図4は図1のZ-Z断面図を示している。図4に示すように、低圧巻線2の内周側には絶縁筒6が3枚設置され、低圧巻線2と高圧巻線3との間には絶縁筒6が3枚設置され、高圧巻線3の外周側には絶縁筒6が1枚設置されている。絶縁筒6と低圧巻線2との間、絶縁筒と高圧巻線3との間には、夫々垂直間隔片14aが設置されており、この垂直間隔片14aが垂直冷却路11bの隙間を確保している。また、この垂直間隔片14aは水平間隔片13に接続している。

(作用)
このような構成とした静止誘導電器巻線の作用を説明する。
まず、絶縁性能であるが、絶縁が最も厳しい巻線上部においては、短型固体絶縁物が垂直冷却路内に追加配置されたため、従来構造である図6と比較して低圧巻線2と高圧巻線3との間は固体絶縁物が4層から6層に、低圧巻線と鉄心脚との間は3層から4層に、高圧巻線の外側は1層から2層にそれぞれ増えており、絶縁性能は向上していることがわかる。ここで、巻線と短型固体絶縁物との隙間を12mm以下にしているが、従来よりも狭くすることが容易に出来るため、さらに絶縁性能を向上させることも可能である。また、巻線中央部では絶縁筒との隙間が広がることになるが、絶縁があまり厳しくないため、問題となることはない。
さらに、冷却性能であるが、巻線上部において、絶縁筒6aの内外周に冷却媒体が流れる垂直冷却路11aが2本あるため、1本の幅が従来と同程度とすると流路断面積は従来のおよそ2倍に広がっていることがわかる。
また、短型固体絶縁物のない巻線中央部の垂直冷却路11bは上記断面積にさらに短型固体絶縁物の断面を加えた流路断面積に広がっていることになり、従来構造である図6の2倍以上に広がっていることになる。この場合、垂直冷却路を流れる冷却媒体の流速が小さくなるため、圧力損失が減少して冷却媒体が流れやすくなり、冷却性能が向上することになる。
また、本実施形態では短型絶縁物の厚さを薄くして、冷媒が巻線中央部から巻線上部に流れる際に流路断面積が急縮小にならないように、すなわち、圧力損失増大にならないようにしている。

(効果)
本実施形態によれば、絶縁性能を悪化させることなく冷却性能を大幅に向上させることが可能となる。
つまり、ポンプあるいはブロアがなく、冷媒が自然循環して冷却するタイプの変圧器においては、流路が広いために冷媒が流れやすく、上下の冷媒の温度差が小さくなるため、特に巻線上部の温度を低く抑えることが可能になる。
また、ポンプあるいはブロアにより冷媒を強制的に循環して冷却するタイプの変圧器においては、所定の流量に対してコーナリング絶縁物7、7a付近の流速が従来の半分程度に小さくなって圧力損失が減少するため、ポンプあるいはブロアの必要モータ定格を小さく出来る。
さらに、流速を従来並みにした場合は、流量を2倍程度流すことが出来るため、上下温度差を1/2程度に抑えることが可能になり、大幅な冷却性能の向上が見込まれる。特に、冷媒が絶縁油の場合は、流速をそのままで流量を増加させることが出来るため、流動帯電現象の発生の可能性を抑えたまま冷却性能を向上させることが可能となる。
また、短型絶縁物の厚さを薄くすることによって、冷媒が巻線中央部から巻線上部に流れる際に流路断面積が急縮小にならず、圧力損失増大を抑制することが可能となる。特に厚さを垂直間隔片14aの間隔の5〜30%とすることによって、圧力損失を抑制することが可能となる。

(第2の実施形態)
第2の実施形態における静止誘導電器巻線について説明する。本実施形態が第1の実施形態と異なる点は、短型固定絶縁物を2層挿入している点である。第1の実施形態と同一の構成には同一の符号を付し、説明は省略する。
図5は、本実施形態の静止誘導電器巻線の構成を示す図である。低圧巻線2と高圧巻線3とは同様の構成を持つため、以下、高圧巻線3について説明する。
垂直冷却路11a内の高圧巻線3に近い位置に絶縁筒6aとコーナリング絶縁物7aからなる短型固体絶縁物が、高圧巻線3から遠い位置に絶縁筒6bとコーナリング絶縁物7bからなる短型固体絶縁物が設置されており、この場合は前者のほうが絶縁筒の長さが短くなっている。
つまり、絶縁筒6aは、絶縁の厳しい高圧巻線3のセクションA〜Dを覆い、絶縁筒6bは、次に絶縁の厳しい高圧巻線3のセクションA〜Gを覆っている。セクションHより下部では隙間を広げることによって、垂直冷却路11aを広く構成している。
このように構成することにより、従来の図9と比較して、低圧巻線2上部と高圧巻線3上部の間、低圧巻線2上部と鉄心脚1との間、高圧巻線3上部の外側の固体絶縁物の数はいずれも同じであり、絶縁性能は悪化していない。
さらにこの構造は上部の垂直冷却路11bが3層になるため、これらの合計の幅を従来の3倍程度に広げることが可能になり、冷却性能をさらに大きく向上させることが出来る。なお、本実施形態においても短型絶縁物の厚さを薄くすることによって、冷媒が巻線中央部から巻線上部に流れる際に流路断面積が急縮小にならず、圧力損失増大を抑制することが可能となる。

(他の実施形態)
以上、巻線上部に本実施形態を適用した場合の効果を説明したが、巻線下部への適用効果も同様であり、また、巻線上下部の両方に適用すれば効果はさらに大きくなる。さらに、絶縁が最も厳しいのは高圧巻線と低圧巻線の間であるため、この間のみに本実施形態を適用することも考えられる。すなわち、低圧巻線2の外周側と高圧巻線3の内周側のみに適用し、低圧巻線2の内周側や高圧巻線3の外周側には適用しないことも考えられる。このような構成にすることによって、さらに短型絶縁物の厚さを薄くすることが可能であり、流路断面積を広げることが出来、冷却性能を向上させられる。また、本実施形態は、最上部の閉塞板を水平冷却路から外側絶縁筒まで延ばした外側向きの閉塞板で示しているが、水平冷却路から内側絶縁筒まで延ばした内側向きの閉塞板にした場合でもコーナー絶縁物の内外周の組合せを変えることで同様の作用・効果が実現でき、問題ない。

本発明に係る実施形態によれば、高い絶縁性能が求められる箇所では絶縁性能を悪化させることなく、低い絶縁性能が求められる箇所では巻線の冷却性能を向上させた静止誘導電器を提供することが可能となる。

以上、本発明のいくつかの実施形態について説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことが出来る。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…鉄心脚
2…低圧巻線
3…高圧巻線
4…鉄心ヨーク
5…静電リング
6、6a、6b…絶縁筒
7、7a、7b…コーナリング絶縁物
8…絶縁スペーサ
9…巻線締付板
10…水平冷却路
11a、11b…垂直冷却路
12a…閉塞板
13…水平間隔片
14、14a、14b…垂直間隔片

Claims (6)

  1. 鉄心を中心として巻き回され、筒型に形成された巻線と、
    前記巻線の側面に隣接し、絶縁物にて筒型に形成された第1の絶縁筒と、
    前記第1の絶縁筒に接続し、前記巻線の端部を覆い、絶縁物にて形成された第1のコーナリング絶縁物と、
    前記巻線の端部近傍の側面に隣接し、絶縁物にて筒型に形成された第2の絶縁筒と、
    前記第2の絶縁筒に接続し、前記巻線の端部を覆い、絶縁物にて形成された第2のコーナリング絶縁物と、を備え、
    前記第1の絶縁筒と前記第2の絶縁筒との隙間には冷媒が流入する静止誘導電器。
  2. 前記巻線は筒形状の開口方向に積層された複数のセクションから構成され、前記セクション同士は水平間隔片にて隙間が確保されており、
    前記第2の絶縁筒は、前記巻線の端部から2乃至10セクションの側面に隣接する
    請求項1記載の静止誘導電器。
  3. 前記第2の絶縁筒の厚さは、前記第1の絶縁筒の厚さより薄い
    請求項1または2記載の静止誘導電器。
  4. 前記第2の絶縁筒の厚さは、前記第1の絶縁筒と前記巻線との隙間の5〜30%の長さである請求項1乃至3のいずれか1項に記載の静止誘導電器。
  5. 前記第1の絶縁筒と前記第2の絶縁筒との隙間は、12mm以下である請求項1乃至4記載のいずれか1項に記載の静止誘導電器。
  6. 前記第2の絶縁筒の前記巻線側に、前記第2の絶縁筒より開口方向に短く、前記巻線の端部近傍の側面に隣接し、絶縁物にて筒型に形成された第3の絶縁筒を備える請求項1乃至5記載のいずれか1項に記載の静止誘導電器。
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