JP3709767B2 - 静止誘導電器 - Google Patents
静止誘導電器 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3709767B2 JP3709767B2 JP2000201441A JP2000201441A JP3709767B2 JP 3709767 B2 JP3709767 B2 JP 3709767B2 JP 2000201441 A JP2000201441 A JP 2000201441A JP 2000201441 A JP2000201441 A JP 2000201441A JP 3709767 B2 JP3709767 B2 JP 3709767B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- iron core
- insulating
- winding
- low
- voltage winding
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Images
Landscapes
- Transformer Cooling (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は静止誘導電器に係り、特に、SF6 ガスのような絶縁性ガスを絶縁および冷却媒体として用いたガス絶縁変圧器に好適な静止誘導電器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、変圧器のような静止誘導電器は、主として絶縁油を用いて絶縁および冷却を行う油絶縁式のものが主流を占めている。しかし、油入電気機器の場合、万一の事故発生に際し、油による災害等に至る可能性がある。特に、近年は、都市部において設置場所の制約からビル等の地下や市街地に変圧器等の変電設備を設置することが多くなり、防災上の対策が重要課題となっている。
【0003】
そこで、絶縁油の替わりに災害発生の可能性が少なく、かつ、安全性の高い不燃性ガスを絶縁および冷却媒体として用いるガス絶縁変圧器が採用される傾向にあり、さらに、大容量化や小形化が要求されている。
【0004】
ところが、絶縁ガスは、密度,比熱,熱伝導率などの冷却に関する物性値が絶縁油に比べて小さく、冷却性能が劣る欠点がある。それで、ガス絶縁変圧器は、鉄心や巻線の内部に絶縁ガスを強制的に流し、冷却性能を高める構造になっている。
【0005】
このような冷却構造の変圧器の一例を図9に示す。該図において、1は変圧器のタンクで、このタンク1内に鉄心2およびこの鉄心2に巻回された低圧巻線3,高圧巻線4からなる変圧器中身が収納され、このタンク1内には絶縁ガス5が規定の圧力で封入されている。鉄心2と低圧巻線3,低圧巻線3と高圧巻線4,高圧巻線4とタンク1の間にはそれぞれ絶縁筒6a,6b,6cが設置されている。また、タンク1内部には、できるだけ多量の絶縁ガス5が鉄心2および巻線3,4内を流れるように仕切板7が設置されており、タンク1内部を上部空間8と下部空間9に分割している。
【0006】
巻線3,4は、鉄心2の窓外にある上部,下部巻線支持絶縁物10,11とその巻線3,4側にあって鉄心2の窓内にわたって巻線3,4の上側と下側の全面をそれぞれ覆う上部と下部の巻線支持絶縁リング12,13に挟み込まれて支持されている。下部巻線支持絶縁リング13と巻線3,4の間には、絶縁ガス5がタンク下部空間9から内周側に向かって流入する巻線下側流路15が設けてあり、巻線3,4内に作られた冷却流路3Y,4Yおよび鉄心2と絶縁筒6aの間の鉄心外周冷却流路16と通じている。また、上部巻線支持絶縁リング12と巻線3,4の間には、巻線3,4内の冷却流路3Y,4Yおよび鉄心外周冷却流路16と連通し、絶縁ガス5が内周側からタンク上部空間8に流れ出す巻線上側流路14が設けてある。
【0007】
17は冷却器であり、上部配管19を介してタンク上部空間8とつながっている。また、タンク下部空間9とは送風機18を経由して下部配管20でつながっている。
【0008】
絶縁ガス5の流れについてみると、送風機18によって送り出された絶縁ガス5は矢印のように下部配管20を通ってタンク下部空間9に広がった後、方向を上向きに変え、鉄心2内に作られた冷却流路2Yを通ってタンク上部空間8に至る流れと巻線下側流路15から巻線3,4内に形成された冷却流路3Y,4Yおよび鉄心2と絶縁筒6aの間の鉄心外周冷却流路16を通過し、巻線上側流路14を経てタンク上部空間8に到達する流れに分かれる。タンクの下部空間9と上部空間8は仕切板7によって区切られているので、この時絶縁ガス5が絶縁筒6cとタンク1の間を流れることはない。鉄心内冷却流路2Yや鉄心外周冷却流路16、あるいは、巻線内冷却流路3Y,4Yを通過する際に、鉄心2あるいは巻線3,4を冷却し、熱を奪って温度上昇した絶縁ガス5は、タンクの上部空間8から上部配管19を経て冷却器17に送り込まれ、ここで冷却された後、送風機18に吸い込まれる。そして、前記と同様に再び送風機18によって下部配管20を通ってタンク下部空間9に送り出されるという循環を繰り返す。
【0009】
次に、鉄心近傍を拡大して示した図10を用いて低圧巻線3内に作られた冷却流路3Yと鉄心2と絶縁筒6aの間の鉄心外周冷却流路16の絶縁ガス5の流れについて詳細に述べる。
【0010】
巻線内冷却流路3Yは、巻線3を効率よく冷却するために、普通、内側垂直流路と外側垂直流路が折流板21によって交互に塞がれている。このため、巻線下側流路15で鉄心外周冷却流路16を流れる絶縁ガス5と分岐して冷却流路3Yに流入した絶縁ガス5は、上に進むに従って半径方向の流れの向きが交互に変わる、所謂、ジグザグの流れになる。その後、冷却流路3Yから流出した絶縁ガス5は、巻線上側流路14で鉄心外周冷却流路16からの絶縁ガス5と合流する。図示されていないが、高圧巻線4内の冷却流路4Yの流れも同様である。
【0011】
鉄心2には、高さ方向の所々に鉄心2を締め付けて保持するバインドテープ22が巻かれている。バインドテープ22が巻かれた断面AAの鉄心外周冷却流路16の形状を図11に示す。バインドテープ22は鉄心2に直接巻かずに、鉄心2に絶縁ボード23を下巻した上に巻かれている。バインドテープ22が巻かれた部分の鉄心外周冷却流路16は、鉄心2と絶縁ボード23の階段状の隙間16aとバインドテープ22と絶縁筒6aの間の隙間16bに分かれる。バインドテープが巻かれていない部分は、絶縁ボード23とバインドテープ22を除いた階段状の鉄心2と絶縁筒6aの間の隙間全体が一つの冷却流路16になる。絶縁ガス5は、巻線3,4内の冷却流路3Y,4Yに分岐した後、巻線下側流路15から絶縁筒6aと下部巻線支持絶縁リング13の隙間を通って鉄心外周冷却流路16に流入し、方向を90°変えて上に向かって流れる。鉄心外周冷却流路16を上に向かって流れる絶縁ガス5は、バインドテープ22のない部分では鉄心2と絶縁筒6aの間の隙間いっぱいに広がり、バインドテープのある部分では鉄心2と絶縁ボード23の階段状の隙間16aとバインドテープ22と絶縁筒6aの隙間16bに狭まるという流れを繰り返す。最上部では再び方向を90°変え、上部巻線支持絶縁リング12と絶縁筒6aの隙間を経て巻線上側流路14で巻線内冷却流路3Y,4Yからの絶縁ガス5と合流する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
このような構造にすると、変圧器で発生する損失の大部分を占める鉄心と巻線の冷却にほぼ全量の絶縁ガスが使われることになるが、それだけでは鉄心と巻線の冷却性能を満足できない。巻線で発生する損失は鉄心で発生する損失の数倍なので、これに対応して巻線の冷却に多くの絶縁ガスを供給する必要がある。
【0013】
しかしながら、巻線内の冷却流路はジグザグに構成されており、絶縁ガスが流れる時の流体抵抗が大きくなる。他方、鉄心外周冷却流路は、断面積が大きくなったり、小さくなったりして少し変化するが、ほぼ直線的に流れるので、流体抵抗が小さくなる。この結果、巻線下側流路で巻線内の冷却流路と鉄心外周冷却流路に分岐する絶縁ガスは、発生損失の小さい鉄心の冷却流路に損失の割に多くの量が流れ、そのために冷却に多くの絶縁ガスを必要とする巻線の冷却流路に流れ難くなり、巻線の温度上昇値が許容値を超えて巻線の絶縁物の劣化を早めるという問題点があった。
【0014】
本発明の目的は、巻線の温度上昇値を許容値以下に抑え、信頼性の高いことは勿論、大容量化や小形化に対しても十分な冷却性能の得られる静止誘導電器を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明の静止誘導電器は、鉄心と低圧巻線の間に設けられた絶縁筒の下端部をそれ以外の絶縁筒の下端部より低くし、鉄心と低圧巻線の間に設けられた絶縁筒の下端部と下部巻線支持絶縁リングとの隙間を巻線下側流路の高さより小さくすることを特徴とする。
【0016】
即ち、このような構造では、鉄心外周冷却流路の入口である鉄心と低圧巻線の間に設けられた絶縁筒の下端部と下部巻線支持絶縁リングとの隙間を巻線下側流路の高さより狭めたので、絶縁ガスが鉄心外周冷却流路に流入する入口面積が小さくなり、入口での流体抵抗が大きくなる結果、鉄心外周冷却流路を流れる絶縁ガスを減少させることができる。
【0017】
また、本発明の静止誘導電器は、鉄心に巻かれたバインドテープと鉄心と低圧巻線の間の絶縁筒との隙間に絶縁ボードや絶縁物を挿入することを特徴とする。
【0018】
このような構造では、鉄心外周冷却流路のバインドテープの外周に相当する所と鉄心と低圧巻線の間の絶縁筒との間が絶縁ボードや絶縁物で塞がれるので、鉄心外周冷却流路の流路面積が小さくなり、絶縁ガスが鉄心外周冷却流路を流れる時の流体抵抗が大きくなる結果、鉄心外周冷却流路を流れる絶縁ガスを減少させることができる。
【0019】
さらに、本発明の静止誘導電器は、鉄心の高さ方向で鉄心に巻かれたバインドテープとバインドテープの間のバインドテープが巻かれていない部分の少なくとも一箇所に、階段状の鉄心に外側で接するように鉄心と鉄心と低圧巻線の間の絶縁筒との隙間に絶縁ボードや絶縁物を挿入することを特徴とする。
【0020】
このような構造では、鉄心外周冷却流路が、階段状の鉄心と鉄心と低圧巻線の間の絶縁筒との隙間から鉄心と鉄心外側で鉄心に接する絶縁ボードや絶縁物とで囲まれる階段状の隙間に急に狭くなったり、逆に、鉄心と鉄心外側で鉄心に接する絶縁ボードや絶縁物とで囲まれる階段状の隙間から階段状の鉄心と鉄心と低圧巻線の間の絶縁筒との隙間に急に広くなったりするので、絶縁ガスが鉄心外周流路を流れる時に急縮小,急拡大し、流体抵抗が大きくなる結果、鉄心外周冷却流路を流れる絶縁ガスの量を減少させることができる。
【0021】
そのほか、本発明の静止誘導電器は、鉄心に巻かれるバインドテープの厚みを少なくとも一箇所は鉄心と低圧巻線の間の絶縁筒に接する程度にすることを特徴とする。
【0022】
このような構造においても、鉄心外周冷却流路が、階段状の鉄心と鉄心と低圧巻線の間の絶縁筒との隙間から鉄心とバインドテープに下巻された絶縁ボードとで囲まれる階段状の隙間に急に狭くなったり、逆に、鉄心とバインドテープに下巻された絶縁ボードとで囲まれる階段状の隙間から階段状の鉄心と鉄心と低圧巻線の間の絶縁筒との隙間に急に広くなったりするので、絶縁ガスが鉄心外周流路を流れる時に急縮小,急拡大し、流体抵抗が大きくなる結果、鉄心外周冷却流路を流れる絶縁ガスの量を減少させることができる。
【0023】
当然、本発明の静止誘導電器は、以上に述べた方法を複数組み合わせることによっても達成される。即ち、複数の構造を組み合わせた場合、流体抵抗は加算の形で大きくなるので、鉄心外周冷却流路を流れる絶縁ガスを減少させることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、図示した実施例に基づいて本発明を詳細に説明する。尚、従来と同一構成のものは同符号を使用し、その説明は省略する。図2には変圧器の鉄心近傍の構造が断面で示されている。本実施例では、鉄心2と低圧巻線3の間に設けられた絶縁筒6aの下端部がそれ以外の絶縁筒6b,6cの下端部より低くなっている。即ち、絶縁筒6aの下端部と下部巻線支持絶縁リング13との隙間が巻線下側流路15の高さより小さくなっている。
【0025】
絶縁ガス5は、巻線下側流路15で分岐して巻線3,4内の冷却流路3Y,4Yと鉄心外周冷却流路16に流入する。鉄心外周冷却流路16の入口である絶縁筒6aの下端部と下部巻線支持絶縁リング13との隙間は巻線下側流路15の高さより狭くなっているので、絶縁ガス5が鉄心外周冷却流路16に流入する入口面積は小さくなる。絶縁ガス5は、鉄心外周冷却流路16に流入するときに、一度急縮小した後、急拡大することになる。このため、この部分での流体抵抗が大きくなり、鉄心外周冷却流路16を流れる絶縁ガス5を減少させることができる。従って、巻線3,4内の冷却流路3Y,4Yに多くの絶縁ガス5を流すことができ、巻線3,4の温度上昇を許容値以下に抑えられるため、巻線3,4の絶縁物の温度による劣化を改善することが可能となり、静止誘導電器の寿命を損なうことなく運転できる。
【0026】
図3は、本発明の参考例を示す断面図である。鉄心2と低圧巻線3の間に設けられた絶縁筒6aの上端部がそれ以外の絶縁筒6b,6cの上端部より高くなっている。即ち、絶縁筒6aの上端部と上部巻線支持絶縁リング12との隙間が巻線上側流路14の高さより小さくなっている。
【0027】
巻線下側流路15で巻線3,4内の冷却流路3Y,4Yと鉄心外周冷却流路16に分岐した絶縁ガス5は、巻線上側流路14で合流する。鉄心外周冷却流路16の出口である絶縁筒6aの上端部と上部巻線支持絶縁リング12との隙間は巻線上側流路14の高さより狭くなっているので、絶縁ガス5が鉄心外周冷却流路16から巻線上側流路14へ流出する出口面積は小さくなる。絶縁ガス5は、鉄心外周冷却流路16から巻線上側流路14へ流出するときに、一度急縮小した後、急拡大することになる。このため、この部分での流体抵抗が大きくなり、鉄心外周冷却流路16を流れる絶縁ガス5を減少させることができる。従って、巻線3,4内の冷却流路3Y,4Yに多くの絶縁ガス5を流すことができ、巻線3,4の温度上昇を許容値以下に抑えることができる。
【0028】
本参考例では、絶縁筒6aの下端部がそれ以外の絶縁筒6b,6cの下端部と同じ高さになっているが、絶縁筒6aの下端部をそれ以外の絶縁筒6b,6cの下端部より低くし、絶縁筒6aの下端部と下部巻線支持絶縁リング13との隙間も巻線上側流路14の高さより小さくなるようにして鉄心外周冷却流路16の出,入口の流路面積を小さくする構造でも同様の効果が得られるのは勿論である。
【0029】
図4〜図6には鉄心外周冷却流路16の流体抵抗を大きくした実施例及び参考例を示す。
【0030】
図4は、鉄心2に巻かれたバインドテープ22と鉄心2と低圧巻線3の間の絶縁筒6aとの隙間に絶縁ボードや絶縁物24を挿入した構造である。従来の鉄心外周冷却流路16のうち、バインドテープ22の外周に相当する位置と絶縁筒6aとの間が絶縁ボードや絶縁物24で塞がれるので、鉄心外周冷却流路16を流れる絶縁ガス5は、バインドテープ22が巻かれた部分では鉄心2と絶縁ボード23の階段状の隙間16a,バインドテープ22の巻かれていない部分では階段状の鉄心2とバインドテープ22の外周に相当する位置に挿入された絶縁ボードや絶縁物24との隙間を通過する。絶縁ガス5が通る鉄心外周冷却流路16の流路面積が小さくなるため、絶縁ガス5が鉄心外周冷却流路16を流れる時の流体抵抗が大きくなる結果、鉄心外周冷却流路16を流れる絶縁ガス5の量を減少させることができる。これに伴って、巻線3,4内の冷却流路3Y,4Yに多量の絶縁ガス5が流れるようになり、巻線3,4の温度上昇を許容値以下に抑えられるため、巻線3,4の絶縁物の温度による劣化を改善することが可能となり、信頼性の高い静止誘導電器が得られる。
【0031】
本実施例では、鉄心2に巻かれたバインドテープ22と絶縁筒6aとの隙間に挿入した絶縁ボードや絶縁物24を絶縁筒6aと同じ高さにしてあるが、絶縁ボードや絶縁物24の高さや詰め具合を変えることにより鉄心外周冷却流路16の流体抵抗が変わるので、鉄心外周冷却流路16と巻線3,4内の冷却流路3Y,4Yを流れる絶縁ガス5の量を調節できる。
【0032】
図5は、鉄心2の高さ方向で鉄心2に巻かれたバインドテープ22とバインドテープ22の間のバインドテープ22が巻かれていない部分に、階段状の鉄心2に外側で接するように鉄心2と絶縁筒6aとの隙間に絶縁ボードや絶縁物25を挿入したものである。鉄心外周冷却流路16は、絶縁ガス5の流れに沿って高さ方向に、階段状の鉄心2と絶縁筒6aとの広い隙間になったり、鉄心2と鉄心2外側で鉄心2に接する絶縁ボードや絶縁物25とで囲まれる階段状の狭い隙間になったりする。このため、巻線下側流路15から鉄心外周冷却流路16に流入した絶縁ガス5は、鉄心外周冷却流路16を下から上に進みながら急縮小,急拡大を繰り返すので、圧力損失が大きくなる。このため、鉄心外周冷却流路16を流れる絶縁ガス5の量が減るので、巻線3,4内の冷却流路3Y,4Yを流れる絶縁ガス5の量が多くなり、巻線3,4の温度上昇を許容値以下に抑えられる。
【0033】
このような構造では、絶縁ボードや絶縁物25の個数を変えることによって鉄心外周冷却流路16の流体抵抗が変えられるので、鉄心外周冷却流路16と巻線3,4内の冷却流路3Y,4Yを流れる絶縁ガス5の量を調節できる。
【0034】
図6は参考例で、鉄心2に巻かれるバインドテープ22の厚みを鉄心2と低圧巻線3の間の絶縁筒6aに接する程度にしたものである。この場合、鉄心外周冷却流路16の形状が、図5で説明したのとほぼ同じように変化するため、同等の効果が得られる。また、個数による調整も同様に行える。
【0035】
図7に示す実施例は、図2と図4で説明した実施例を組み合わせたものである。鉄心2と低圧巻線3の間に設けられた絶縁筒6aの下端部がそれ以外の絶縁筒6b,6cの下端部より低くなっていて、絶縁筒6aの下端部と下部巻線支持絶縁リング13との隙間が巻線下側流路15の高さより小さくなっている。さらに、鉄心2に巻かれたバインドテープ22と絶縁筒6aとの隙間には絶縁ボードや絶縁物24が挿入されている。
【0036】
絶縁ガス5は、巻線下側流路15から鉄心外周冷却流路16に流入する時に一度急縮小した後、90°方向を変え、流路面積が狭くなった鉄心外周冷却流路16を下から上に流れて行く。このため、流体抵抗は、鉄心外周冷却流路16の入口と鉄心外周冷却流路16を流れる時の両方で大きくなり、鉄心外周冷却流路16を流れる絶縁ガス5の量が減少する。これに伴って、巻線3,4内の冷却流路3Y,4Yに多量の絶縁ガス5が流れるようになり、巻線3,4の温度上昇を許容値以下に抑えられるため、巻線3,4の絶縁物の温度による劣化を改善することが可能となり、信頼性の高い静止誘導電器が得られる。
【0037】
図3の参考例と図4の実施例の組合せでも同等の効果が得られるのは説明するまでもない。
【0038】
図8は、図2と図5の構造を組み合わせた実施例である。鉄心2と低圧巻線3の間に設けられた絶縁筒6aの下端部がそれ以外の絶縁筒6b,6cの下端部より低くなっていて、絶縁筒6aの下端部と下部巻線支持絶縁リング13との隙間が巻線下側流路15の高さより小さくなっている。さらに、鉄心2の高さ方向で鉄心2に巻かれたバインドテープ22とバインドテープ22の間のバインドテープ22が巻かれていない部分に、階段状の鉄心2に外側で接するように鉄心2と絶縁筒6aとの隙間に絶縁ボードや絶縁物25が挿入されている。
【0039】
絶縁ガス5は、巻線下側流路15から鉄心外周冷却流路16に流入する時に一度急縮小,急拡大した後、方向を90°変える。鉄心外周冷却流路16を下から上に流れて行く間には、階段状の鉄心2と絶縁筒6aとの広い隙間と鉄心2と鉄心2外側で鉄心2に接する絶縁ボードや絶縁物25とで囲まれる階段状の狭い隙間で急縮小と急拡大を繰り返す。このため、発生する圧力損失が、鉄心外周冷却流路16の入口と鉄心外周冷却流路16を流れる時の両方で大きくなり、鉄心外周冷却流路16を流れる絶縁ガス5の量が減るので、巻線3,4内の冷却流路3Y,4Yを流れる絶縁ガス5の量が多くなり、巻線3,4の温度上昇を許容値以下に抑えられる。
【0040】
図3の参考例と図5の実施例の組合せでも同等の効果が得られるのは当然である。
【0041】
図1に示す実施例は、図2,図4と図5で説明した構造を組み合わせた実施例である。即ち、鉄心2と低圧巻線3の間に設けられた絶縁筒6aの下端部がそれ以外の絶縁筒6b,6cの下端部より低くなっていて、絶縁筒6aの下端部と下部巻線支持絶縁リング13との隙間が巻線下側流路15の高さより小さくなっている。さらに、鉄心2に巻かれたバインドテープ22と絶縁筒6aとの隙間には絶縁ボードや絶縁物24が挿入されており、その上のバインドテープ22が巻かれていない部分に、階段状の鉄心2に外側で接するように鉄心2と絶縁筒6aとの隙間に絶縁ボードや絶縁物25を挿入した構造である。
【0042】
絶縁ガス5は、巻線下側流路15から鉄心外周冷却流路16に流入する時に一度急縮小した後、90°方向を変え、流路面積が狭くなった鉄心外周冷却流路16を絶縁ボードや絶縁物24の上に設置された絶縁ボードや絶縁物25まで下から流れて行く。鉄心外周冷却流路16は、絶縁ボードや絶縁物25の上で急に広がるので、流れはここで急拡大する。流体抵抗は、鉄心外周冷却流路16の入口と鉄心外周冷却流路16の流路面積の小さい範囲、さらに、鉄心外周冷却流路16が急に広がった所で大きくなるので、鉄心外周冷却流路16を流れる絶縁ガス5を減少させることができる。これに伴って、巻線3,4内の冷却流路3Y,4Yに多量の絶縁ガス5を流すことができ、巻線3,4の温度上昇値を許容値以下に抑えられるため、巻線3,4の絶縁物の温度による劣化を改善することが可能となり、信頼性の高い静止誘導電器が得られる。
【0043】
なお、以上の説明では、ガス絶縁変圧器を例に説明してきたが、本発明は、巻線での損失が大きい油入変圧器など液体の絶縁冷却媒体を用いた変圧器に適用しても同様な効果があることは勿論である。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したきたように、本発明によれば、鉄心外周冷却流路を流れる絶縁ガスを鉄心の損失に相当する量に減少させることにより、損失の大きい巻線の冷却流路に多量の絶縁ガスを流すことが可能になるので、それぞれの巻線の温度上昇値を許容値以下に抑えられ、巻線の絶縁物の温度による劣化を改善することが可能になる。従って、信頼性が高く、大容量化や小形化に対しても十分な冷却性能を有する静止誘導電器を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の変圧器の一実施例を示す鉄心近傍の断面図である。
【図2】 本発明の変圧器の他の実施例を示す鉄心近傍の断面図である。
【図3】 本発明の変圧器の参考例を示す鉄心近傍の断面図である。
【図4】 本発明の変圧器の他の実施例を示す鉄心近傍の断面図である。
【図5】 本発明の変圧器の他の実施例を示す鉄心近傍の断面図である。
【図6】 本発明の変圧器の参考例を示す鉄心近傍の断面図である。
【図7】 本発明の変圧器の他の実施例を示す鉄心近傍の断面図である。
【図8】 本発明の変圧器の他の実施例を示す鉄心近傍の断面図である。
【図9】 従来の変圧器を示す構成図である。
【図10】 従来の変圧器を示す鉄心近傍の断面図である。
【図11】 図10のA−A線に沿う断面図である。
【符号の説明】
1…変圧器タンク、2…鉄心、3…低圧巻線、3Y…低圧巻線内冷却流路、4…高圧巻線、4Y…高圧巻線内冷却流路、5…絶縁ガス、6a,6b,6c…絶縁筒、7…仕切板、8…タンク上部空間、9…タンク下部空間、10…上部巻線支持絶縁物、11…下部巻線支持絶縁物、12…上部巻線支持絶縁リング、13…下部巻線支持絶縁リング、14…巻線上側流路、15…巻線下側流路、16…鉄心外周冷却流路、17…冷却器、18…送風機、19…上部配管、20…下部配管、21…折流板、22…バインドテープ、23…絶縁ボード、24,25…絶縁ボードや絶縁物。
Claims (4)
- 鉄心と、該鉄心に巻回され低圧及び高圧巻線とからなる電器中身を絶縁冷却媒体と共にタンク内に収納し、前記鉄心と低圧巻線間、該低圧巻線と高圧巻線間、該高圧巻線とタンク間のそれぞれに絶縁筒が設置され、前記鉄心と絶縁筒との間では直線的に絶縁冷却媒体が流れる鉄心外周冷却流路が形成され、かつ、前記低圧及び高圧巻線内では上方に進むに従って半径方向の流れの向きが交互に変わりジグザグに絶縁冷却媒体が流れる巻線内冷却流路が形成され、前記タンク外側に配置された冷却器とタンクとの間を配管を介して前記絶縁冷却媒体を循環させて前記鉄心外周冷却流路及び巻線内冷却流路内に流入させる静止誘導電器において、
前記鉄心と低圧巻線の間に設けられた絶縁筒の下端部を、前記低圧巻線と高圧巻線間、或いは高圧巻線とタンク間に設置された絶縁筒の下端部より低くし、前記鉄心と低圧巻線の間に設置された絶縁筒の下端部と下部巻線支持絶縁リングとの隙間を巻線下側流路の高さより小さくし、かつ、前記鉄心の高さ方向の所々には、該鉄心を締め付け保持するバインドテープが巻かれ、このバインドテープの外周と、前記鉄心と低圧巻線間に配置された絶縁筒との間を塞ぐように絶縁ボード、或いは絶縁物が設置され、前記鉄心外周冷却流路を流れる絶縁冷却媒体は、前記バインドテープが巻かれた部分では、該バインドテープと鉄心との間に形成される階段状の隙間を流れ、前記バインドテープが巻かれていない部分では、前記鉄心と絶縁ボード、或いは絶縁物との間で形成される隙間を流れることを特徴とする静止誘導電器。 - 鉄心と、該鉄心に巻回され低圧及び高圧巻線とからなる電器中身を絶縁冷却媒体と共にタンク内に収納し、前記鉄心と低圧巻線間、該低圧巻線と高圧巻線間、該高圧巻線とタンク間のそれぞれに絶縁筒が設置され、前記鉄心と絶縁筒との間では直線的に絶縁冷却媒体が流れる鉄心外周冷却流路が形成され、かつ、前記低圧及び高圧巻線内では上方に進むに従って半径方向の流れの向きが交互に変わりジグザグに絶縁冷却媒体が流れる巻線内冷却流路が形成され、前記タンク外側に配置された冷却器とタンクとの間を配管を介して前記絶縁冷却媒体を循環させて前記鉄心外周冷却流路及び巻線内冷却流路内に流入させる静止誘導電器において、
前記鉄心と低圧巻線の間に設けられた絶縁筒の下端部を、前記低圧巻線と高圧巻線間、或いは高圧巻線とタンク間に設置された絶縁筒の下端部より低くし、前記鉄心と低圧巻線の間に設置された絶縁筒の下端部と下部巻線支持絶縁リングとの隙間を巻線下側流路の高さより小さくし、かつ、前記鉄心の高さ方向の所々には、該鉄心を締め付け保持するバインドテープが巻かれ、このバインドテープの高さ方向間のバインドテープが巻かれていない部分と前記鉄心と低圧巻線間に配置された絶縁筒との間に、階段状の鉄心に外側で接するように絶縁ボード、或いは絶縁物が設置され、前記鉄心外周冷却流路を流れる絶縁冷却媒体は、前記階段状の鉄心と該鉄心及び低圧巻線間に設置された絶縁筒との間に形成される隙間、更には前記鉄心と該鉄心外側で鉄心に接する前記絶縁ボード、或いは絶縁物で囲まれる階段状の隙間を流れることを特徴とする静止誘導電器。 - 鉄心と、該鉄心に巻回され低圧及び高圧巻線とからなる電器中身を絶縁冷却媒体と共にタンク内に収納し、前記鉄心と低圧巻線間、該低圧巻線と高圧巻線間、該高圧巻線とタンク間のそれぞれに絶縁筒が設置され、前記鉄心と絶縁筒との間では直線的に絶縁冷却媒体が流れる鉄心外周冷却流路が形成され、かつ、前記低圧及び高圧巻線内では上方に進むに従って半径方向の流れの向きが交互に変わりジグザグに絶縁冷却媒体が流れる巻線内冷却流路が形成され、前記タンク外側に配置された冷却器とタンクとの間を配管を介して前記絶縁冷却媒体を循環させて前記鉄心外周冷却流路及び巻線内冷却流路内に流入させる静止誘導電器において、
前記鉄心の高さ方向の所々には、該鉄心を締め付け保持するバインドテープが巻かれ、このバインドテープの外周と、前記鉄心と低圧巻線間に配置された絶縁筒との間を塞ぐように絶縁ボード、或いは絶縁物が設置され、前記鉄心外周冷却流路を流れる絶縁冷却媒体は、前記バインドテープが巻かれた部分では、該バインドテープと鉄心との間に形成される階段状の隙間を流れ、前記バインドテープが巻かれていない部分では、前記鉄心と絶縁ボード、或いは絶縁物との間で形成される隙間を流れることを特徴とする静止誘導電器。 - 鉄心と、該鉄心に巻回され低圧及び高圧巻線とからなる電器中身を絶縁冷却媒体と共にタンク内に収納し、前記鉄心と低圧巻線間、該低圧巻線と高圧巻線間、該高圧巻線とタンク間のそれぞれに絶縁筒が設置され、前記鉄心と絶縁筒との間では直線的に絶縁冷却媒体が流れる鉄心外周冷却流路が形成され、かつ、前記低圧及び高圧巻線内では上方に進むに従って半径方向の流れの向きが交互に変わりジグザグに絶縁冷却媒体が流れる巻線内冷却流路が形成され、前記タンク外側に配置された冷却器とタンクとの間を配管を介して前記絶縁冷却媒体を循環させて前記鉄心外周冷却流路及び巻線内冷却流路内に流入させる静止誘導電器において、
前記鉄心の高さ方向の所々には、該鉄心を締め付け保持するバインドテープが巻かれ、このバインドテープの高さ方向間のバインドテープが巻かれていない部分と前記鉄心と低圧巻線間に配置された絶縁筒との間に、階段状の鉄心に外側で接するように絶縁ボード、或いは絶縁物が設置され、前記鉄心外周冷却流路を流れる絶縁冷却媒体は、前記階段状の鉄心と該鉄心及び低圧巻線間に設置された絶縁筒との間に形成される隙間、更には前記鉄心と該鉄心外側で鉄心に接する前記絶縁ボード、或いは絶縁物で囲まれる階段状の隙間を流れることを特徴とする静止誘導電器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000201441A JP3709767B2 (ja) | 2000-06-29 | 2000-06-29 | 静止誘導電器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000201441A JP3709767B2 (ja) | 2000-06-29 | 2000-06-29 | 静止誘導電器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002015923A JP2002015923A (ja) | 2002-01-18 |
JP3709767B2 true JP3709767B2 (ja) | 2005-10-26 |
Family
ID=18699133
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000201441A Expired - Lifetime JP3709767B2 (ja) | 2000-06-29 | 2000-06-29 | 静止誘導電器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3709767B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9051569B2 (en) | 2009-06-05 | 2015-06-09 | National University Corporation Nagoya University | Insect pest control method |
JP5854550B2 (ja) * | 2011-06-09 | 2016-02-09 | トクデン株式会社 | 静止誘導機器、金属管誘導加熱装置及びインボリュート鉄心冷却構造 |
KR102145840B1 (ko) * | 2015-12-18 | 2020-08-20 | 현대일렉트릭앤에너지시스템(주) | 변압기 |
-
2000
- 2000-06-29 JP JP2000201441A patent/JP3709767B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2002015923A (ja) | 2002-01-18 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2007173685A (ja) | 静止誘導電器 | |
JP3709767B2 (ja) | 静止誘導電器 | |
JP6552779B1 (ja) | 静止誘導器 | |
JP2011082414A (ja) | ガス絶縁変圧器 | |
WO2019181152A1 (ja) | 静止誘導器 | |
JP5921874B2 (ja) | 電力用誘導機器の超電導コイル | |
JP2009224690A (ja) | 静止誘導電器 | |
JPH11176651A (ja) | 静止誘導電器 | |
CN115863025B (zh) | 油浸式发电机变压器 | |
JP7499727B2 (ja) | 静止誘導機器 | |
JP3671778B2 (ja) | 変圧器 | |
JPH10116737A (ja) | ガス絶縁変圧器 | |
JPH11168014A (ja) | 変圧器 | |
JP3254914B2 (ja) | 変圧器巻線 | |
JPH03112109A (ja) | ガス絶縁変圧器 | |
JP3321588B2 (ja) | ガス絶縁変圧器 | |
JP2005236208A (ja) | 静止誘導電器 | |
JPH05190345A (ja) | ギャップ付鉄心形リアクトル | |
JPH11317313A (ja) | 静止誘導機器 | |
CA1056024A (en) | Transformer with improved natural circulation for cooling disc coils | |
JPH11154613A (ja) | 誘導電器巻線 | |
JP2000260629A (ja) | 静止誘導電器巻線 | |
JPH0969446A (ja) | ガス絶縁変圧器 | |
JP2012119640A (ja) | 静止誘導電器 | |
JPH06338422A (ja) | ガス冷却静止電気機器 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20041104 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20041109 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20050104 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050322 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20050520 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20050719 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20050801 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 3709767 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080819 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090819 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100819 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100819 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110819 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120819 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130819 Year of fee payment: 8 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |