JP2012117382A - 車両のエンジン制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】アクセルとブレーキの両方が踏み込まれた状態になったときにエンジンの出力を制限する出力制限制御を実行するシステムにおいて、出力制限制御が1度でも実行された車両の安全性を高めることができるようにする。
【解決手段】通常時には、アクセルセンサ31とブレーキスイッチ32の出力信号に基づいて、アクセルの踏み込みと同時か又はアクセルの踏み込み後にブレーキが踏み込まれてアクセルとブレーキの両方が踏み込まれた状態になったときに出力制限制御を実行する。一方、出力制限制御が1度でも実行された場合には、それ以降の運転中に再び出力制限制御を必要とする状況になる可能性が高い車両であると判断して、通常時よりも出力制限制御の実行条件を緩和して、ブレーキの踏み込み後にアクセルが踏み込まれてアクセルとブレーキの両方が踏み込まれた状態になったとにも出力制限制御を実行するようにする。
【選択図】図1

Description

本発明は、アクセル操作とブレーキ操作の両方が検出された状態(アクセルとブレーキの両方が踏み込まれた状態)になったときにエンジンの出力を制限する機能を備えた車両のエンジン制御装置に関する発明である。
運転者が間違えてアクセルペダルとブレーキペダルを同時に踏み込むことに起因する車両の暴走を防ぐことを目的として、例えば、特許文献1(特開2005−291030号公報)には、ブレーキペダルの踏み込み量が所定値(意図的なアクセルペダル及びブレーキペダルの同時踏み込みに対応した値)以上であるときに、エンジンを強制的にアイドル状態にすることが記載されている。
また、特許文献2(特表平2−502558号公報)には、ブレーキとアクセルが同時に操作されたときに駆動出力を所定の小さい値に減少させる安全回路において、ブレーキの操作が検出されても、運転者が新たにアクセルペダルを踏み込んだことをアクセルセンサの出力の時間微分値により検出したときには、安全回路を作動させないようにすることが記載されている。
また、特許文献3(US6881174号公報)には、ブレーキとアクセルが同時に操作されたときにそれぞれの操作量に基づいてブレーキ要求がアクセル要求より大きいと判断した場合に、エンジン出力を抑制することが記載されている。
特開2005−291030号公報 特表平2−502558号公報 US6881174号公報
ところで、アクセル操作とブレーキ操作の両方が検出された状態(アクセルとブレーキの両方が踏み込まれた状態)になったときにエンジンの出力を制限する出力制限制御を実行する機能を備えた車両において、出力制限制御が1度でも実行された場合、その車両は、それ以降も再び出力制限制御を必要とする状況になる可能性が高い車両であると考えられるため、通常時(出力制限制御が1度も実行されていない場合)よりも出力制限制御へ移行し易くして、車両の安全性を高めることが必要である。
しかし、従来技術では、このような事情が全く考慮されておらず、出力制限制御の実行の有無に拘らず常に同一の実行条件が成立しないと出力制限制御が実行されないため、出力制限制御が1度でも実行された車両(つまり再び出力制限制御を必要とする状況になる可能性が高い車両)の安全性を十分に高めることができない。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、出力制限制御が1度でも実行された車両の安全性を高めることができる車両のエンジン制御装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、アクセル操作を検出するアクセル操作検出手段と、ブレーキ操作を検出するブレーキ操作検出手段と、アクセル操作とブレーキ操作の両方が検出された状態になったときにエンジンの出力を制限する出力制限制御を実行する出力制御手段とを備えた車両のエンジン制御装置において、出力制御手段は、出力制限制御が1度でも実行された場合に、それ以降は出力制限制御の実行条件を緩和するようにしたものである。
この構成では、出力制限制御が1度でも実行された場合には、それ以降の運転中に再び出力制限制御を必要とする状況になる可能性が高い車両であると判断して、それ以降は出力制限制御の実行条件を緩和することで、通常時(出力制限制御が1度も実行されていない場合)よりも出力制限制御へ移行し易くすることができ、出力制限制御が1度でも実行された車両の安全性を高めることができる。
この場合、例えば、請求項2のように、出力制限制御が1度も実行されていない場合には、アクセル操作と同時か又はアクセル操作の後にブレーキ操作が検出されてアクセル操作とブレーキ操作の両方が検出された状態になったときに出力制限制御を実行し、出力制限制御が1度でも実行された場合には、ブレーキ操作の後にアクセル操作が検出されてアクセル操作とブレーキ操作の両方が検出された状態になったときにも出力制限制御を実行するようにしても良い。
つまり、通常時(出力制限制御が1度も実行されていない場合)には、アクセル操作と同時か又はアクセル操作の後にブレーキ操作が検出されてアクセル操作とブレーキ操作の両方が検出された状態になったときに出力制限制御を実行するシステムにおいて、出力制限制御が1度でも実行された場合には、通常時よりも出力制限制御の実行条件を緩和して、ブレーキ操作の後にアクセル操作が検出されてアクセル操作とブレーキ操作の両方が検出された状態になったときにも出力制限制御を実行する。これにより、出力制限制御が1度でも実行された場合に、それ以降は通常時よりも出力制限制御へ移行し易くすることができる。
図1は本発明の一実施例におけるエンジン制御システムの概略構成を示す図である。 図2は通常時のエンジン出力制御を説明する図である。 図3は出力制限制御が実行された後のエンジン出力制御を説明する図である。 図4はエンジン出力制御の実行例を説明するタイムチャートである。 図5は出力制限制御ルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。
以下、本発明を実施するための形態を具体化した一実施例を説明する。
まず、図1に基づいてエンジン制御システム全体の概略構成を説明する。
車両には、駆動源として内燃機関であるエンジン11が搭載されている。このエンジン11の吸気管12の最上流部には、エアクリーナ13が設けられ、このエアクリーナ13の下流側に、吸入空気量を検出するエアフローメータ14が設けられている。このエアフローメータ14の下流側には、モータ15によって開度調節されるスロットルバルブ16と、このスロットルバルブ16の開度(スロットル開度)を検出するスロットル開度センサ17とが設けられている。
更に、スロットルバルブ16の下流側には、サージタンク18が設けられ、このサージタンク18に、吸気管圧力を検出する吸気管圧力センサ19が設けられている。また、サージタンク18には、エンジン11の各気筒に空気を導入する吸気マニホールド20が設けられ、各気筒の吸気マニホールド20の吸気ポート近傍に、それぞれ吸気ポートに向けて燃料を噴射する燃料噴射弁21が取り付けられている。また、エンジン11のシリンダヘッドには、各気筒毎に点火プラグ22が取り付けられ、各気筒の点火プラグ22の火花放電によって筒内の混合気に着火される。
一方、エンジン11の排気管23には、排出ガスの空燃比又はリッチ/リーン等を検出する排出ガスセンサ24(空燃比センサ、酸素センサ等)が設けられ、この排出ガスセンサ24の下流側に、排出ガスを浄化する三元触媒等の触媒25が設けられている。
また、エンジン11のシリンダブロックには、冷却水温を検出する冷却水温センサ26や、ノッキングを検出するノックセンサ27が取り付けられている。また、クランク軸28の外周側には、クランク軸28が所定クランク角回転する毎にパルス信号を出力するクランク角センサ29が取り付けられ、このクランク角センサ29の出力信号に基づいてクランク角やエンジン回転速度が検出される。
車両には、アクセル操作量(アクセル開度)を検出するアクセルセンサ31(アクセル操作検出手段)と、ブレーキ操作/解除に応じてオン/オフするブレーキスイッチ32(ブレーキ操作検出手段)と、車速を検出する車速センサ33等が搭載されている。
これら各種センサやスイッチの出力は、電子制御回路(以下「ECU」と表記する)30に入力される。このECU30は、マイクロコンピュータを主体として構成され、内蔵されたROM(記憶媒体)に記憶された各種のエンジン制御用のプログラムを実行することで、エンジン運転状態に応じて、燃料噴射量、点火時期、スロットル開度(吸入空気量)等を制御する。その際、ECU30は、アクセルセンサ31で検出したアクセル開度(アクセル操作量)に基づいてスロットル開度(吸入空気量)等を制御してエンジン11の出力を制御する。
本実施例では、ECU30により後述する図5の出力制限制御ルーチンを実行することで、通常時(出力制限制御が1度も実行されていない場合)には、アクセルセンサ31とブレーキスイッチ32の出力信号に基づいて、アクセルの踏み込みと同時か又はアクセルの踏み込み後にブレーキが踏み込まれてアクセルとブレーキの両方が踏み込まれた状態(アクセル操作と同時か又はアクセル操作の後にブレーキ操作が検出されてアクセル操作とブレーキ操作の両方が検出された状態)になったと判断したときに、エンジン制御用のアクセル開度(エンジン11の制御に使用するアクセル開度)を制限することで、エンジン11の出力を制限する出力制限制御を実行する。
一方、出力制限制御が1度でも実行された場合には、それ以降の運転中に再び出力制限制御を必要とする状況になる可能性が高い車両であると判断して、それ以降は通常時よりも出力制限制御の実行条件を緩和して、ブレーキの踏み込み後にアクセルが踏み込まれてアクセルとブレーキの両方が踏み込まれた状態(ブレーキ操作の後にアクセル操作が検出されてアクセル操作とブレーキ操作の両方が検出された状態)になったと判断したときにも出力制限制御を実行する。これにより、出力制限制御が1度でも実行された場合に、通常時よりも出力制限制御へ移行し易くする。
以下、図2乃至図4を用いて、本実施例のエンジン出力制御について具体的に説明する。尚、以下の説明で「ブレーキON」はブレーキスイッチ32の出力信号に基づいてブレーキが踏み込まれたと判定した状態(ブレーキ操作を検出した状態)を意味し、「ブレーキOFF」はブレーキスイッチ32の出力信号に基づいてブレーキの踏み込みが解除されたと判定した状態(ブレーキ解除を検出した状態)を意味する。
まず、図2及び図4を用いて、通常時(出力制限制御が1度も実行されていない場合)のエンジン出力制御について説明する。
ECU30の起動直後は、まず、通常モード(Mode1)に設定される。
(1)通常モード(Mode1)では、実アクセル開度(アクセルセンサ31で検出したアクセル開度)を、そのままエンジン制御用のアクセル開度として採用し、このエンジン制御用のアクセル開度(=実アクセル開度)を用いてエンジン11の出力を制御する。
この通常モード(Mode1)の場合には、次の(a) 〜(c) の条件が成立しているか否かを判定する。
(a) 車速が所定値V1 以上であること
(b) 実アクセル開度が所定値A1 よりも大きいこと
(c) ブレーキOFFであるか又はブレーキONの継続時間が所定時間T1 以下であること
ここで、上記(b) の条件の所定値A1 は、予め設定した固定値としても良いし、車速に応じて設定するようにしても良い。
上記(a) 〜(c) の3つの条件が全て成立していると判定された場合、つまり、車速が所定値V1 以上であると判定され、且つ、実アクセル開度が所定値A1 よりも大きい(アクセルが踏み込まれている)と判定され、且つ、ブレーキOFFであるか又はブレーキONの継続時間が所定時間T1 以下であると判定された場合には、その時点t1 (図4参照)で、スタンバイモード(Mode2)に移行する。
(2)スタンバイモード(Mode2)では、通常モード(Mode1)と同じように、実アクセル開度(アクセルセンサ31で検出したアクセル開度)を、そのままエンジン制御用のアクセル開度として採用し、このエンジン制御用のアクセル開度(=実アクセル開度)を用いてエンジン11の出力を制御する。
このスタンバイモード(Mode2)の場合には、次の(d) の条件が成立しているか否かを判定する。
(d) ブレーキONであること
上記(d) の条件が成立していると判定された場合、つまり、ブレーキON(ブレーキが踏み込まれた状態)であると判定された場合には、その時点で、制限制御モード(Mode3)に移行する。これにより、アクセルの踏み込みと同時か又はアクセルの踏み込み後にブレーキが踏み込まれたと判定した時点で、速やかに出力制限制御を開始することができる。
尚、上記(d) の条件を「ブレーキONの継続時間が所定のディレイ時間T2 以上であること」に変更しても良い。ここで、ディレイ時間T2 は、車速に応じて設定される。この(d) の条件が成立していると判定された場合、つまり、ブレーキONの継続時間が所定のディレイ時間T2 以上である(ブレーキが踏み込まれたと判定してから所定のディレイ時間T2 以上が経過した)と判定された場合には、その時点t2 (図4参照)で、制限制御モード(Mode3)に移行する。これにより、アクセルの踏み込みと同時か又はアクセルの踏み込み後にブレーキが踏み込まれたと判定してから出力制限制御を開始するまでに、車速に応じた適度なディレイ時間T2 を持たせることができる。
一方、上記(d) の条件が不成立であると判定された場合には、次の(e) 又は(f) の条件が成立しているか否かを判定する。つまり、上記(d) の条件よりも次の(e) と(f) の条件の方が優先度が低い。
(e) 実アクセル開度が所定値A2 以下であること
(f) 車速が所定値V2 よりも低いこと
ここで、上記(e) の条件の所定値A2 は、上記(b) の条件の所定値A1 よりも小さい値に設定されている。また、上記(f) の条件の所定値V2 は、上記(a) の条件の所定値V1 よりも小さい値に設定されている。
上記(e) 又は(f) の条件が成立していると判定された場合、つまり、実アクセル開度が所定値A2 以下であると判定された場合、又は、車速が所定値V2 よりも低いと判定された場合には、その時点で、通常モード(Mode1)に戻る。
(3)制限制御モード(Mode3)では、エンジン制御用のアクセル開度を制限値(例えばアイドル運転時よりも少し大きいアクセル開度)まで減少させる。このエンジン制御用のアクセル開度を用いてエンジン11の出力を制御することで、エンジン11の出力を制限する出力制限制御を実行する。ここで、制限値は、出力制限制御開始時の車速(又は現在の車速)に応じてマップ等により算出する。制限値のマップは、例えば、出力制限制御開始時の車速(又は現在の車速)が低くなるほど制限値が小さくなるように設定されている。
更に、この出力制限制御を実行する際には、出力制限制御開始時の車速に応じた減算量をマップ等により算出する。ここで、減算量のマップは、例えば、出力制限制御開始時の車速が低くなるほど減算量が小さくなってエンジン制御用のアクセル開度の変化速度(減少速度)が遅くなるように設定されている。そして、エンジン制御用のアクセル開度が制限値に減少するまで、所定の演算周期毎に前回のエンジン制御用のアクセル開度(初期値は実アクセル開度)から減算量だけ減算して今回のエンジン制御用のアクセル開度を求める処理を繰り返すことで、出力制限制御開始時の車速に応じた変化速度(減少速度)でエンジン制御用のアクセル開度を制限値まで減少させる。
この制限制御モード(Mode3)の場合には、次の(g) 又は(h) の条件が成立しているか否かを判定する。
(g) 実アクセル開度の所定時間当りの増加量が所定値ΔA3 よりも大きいこと
(h) ブレーキOFFであること
上記(g) の条件が成立していると判定された場合、つまり、出力制限制御の実行中に実アクセル開度の所定時間当りの増加量が所定値ΔA3 よりも大きいと判定された場合には、その時点で、運転者が意図的にアクセル開度を増加させた(アクセルを踏み込んだ)ため、エンジン出力を抑制する必要はないと判断して、復帰制御モード(Mode4)に移行して、復帰制御を実行する。
また、上記(h) の条件が成立していると判定された場合、つまり、出力制限制御の実行中にブレーキOFF(ブレーキの踏み込みが解除された状態)であると判定された場合には、その時点で、運転者が意図的にブレーキの踏み込みを解除したため、エンジン出力を抑制する必要はないと判断して、復帰制御モード(Mode4)に移行して、復帰制御を実行する。
尚、上記(h) の条件を「ブレーキOFFの継続時間が所定時間T3 以上であること」に変更して、この(h) の条件が成立していると判定された場合、つまり、ブレーキOFFの継続時間が所定時間T3 以上である(ブレーキの踏み込みが解除されたと判定してから所定時間T3 以上が経過した)と判定された場合には、その時点t3 (図4参照)で、復帰制御モード(Mode4)に移行して、復帰制御を実行するようにしても良い。
一方、上記(g) と(h) の条件が両方とも不成立であると判定された場合には、次の条件(i) が成立しているか否かを判定する。つまり、上記(g) と(h) の条件よりも次の(i) の条件の方が優先度が低い。
(i) 実アクセル開度が所定値A3 よりも小さいこと
ここで、上記(i) の条件の所定値A3 は、上記(b) の条件の所定値A1 よりも小さい値に設定されている。上記(i) の条件が成立していると判定された場合、つまり、実アクセル開度が所定値A3 よりも小さいと判定された場合には、その時点で、通常モード(Mode1)に戻る。
(4)復帰制御モード(Mode4)では、エンジン制御用のアクセル開度を実アクセル開度に戻す復帰制御を実行し、このエンジン制御用のアクセル開度を用いてエンジン11の出力を制御する。
更に、この復帰制御を実行する際には、復帰制御開始時の車速(又は出力制限制御開始時の車速)に応じた加算量をマップ等により算出する。ここで、加算量のマップは、例えば、復帰制御開始時の車速(又は出力制限制御開始時の車速)が低くなるほど加算量が小さくなってエンジン制御用のアクセル開度の変化速度(増加速度)が遅くなるように設定されている。そして、エンジン制御用のアクセル開度が実スロットル開度に増加するまで、所定の演算周期毎に前回のエンジン制御用のアクセル開度に加算量だけ加算して今回のエンジン制御用のアクセル開度を求める処理を繰り返すことで、復帰制御開始時の車速(又は出力制限制御開始時の車速)に応じた変化速度(増加速度)でエンジン制御用のアクセル開度を実アクセル開度まで増加させる。その際、エンジン制御用のアクセル開度を実アクセル開度まで増加させるときの変化速度を所定の上限値で制限する。
この復帰制御モード(Mode4)の場合には、次の(j) の条件が成立しているか否かを判定する。
(j) ブレーキONであること
上記(j) の条件が成立していると判定された場合、つまり、復帰制御の実行中にブレーキON(ブレーキが踏み込まれた状態)であると判定された場合には、その時点で、制限制御モード(Mode3)に戻って、出力制限制御を実行する。
尚、上記(j) の条件を「ブレーキONの継続時間が所定時間T4 以上であること」に変更して、この(j) の条件が成立していると判定された場合、つまり、ブレーキONの継続時間が所定時間T4 以上である(ブレーキが踏み込まれたと判定してから所定時間T4 以上が経過した)と判定された場合には、その時点で、制限制御モード(Mode3)に戻って、出力制限制御を実行するようにしても良い。
一方、上記(j) の条件が不成立であると判定された場合には、次の条件(k) が成立しているか否かを判定する。つまり、上記(j) の条件よりも次の(k) の条件の方が優先度が低い。
(k) エンジン制御用のアクセル開度が実アクセル開度以上であること
上記(k) の条件が成立していると判定された場合、つまり、エンジン制御用のアクセル開度が実アクセル開度以上であると判定された場合には、その時点t4 (図4参照)で、復帰制御を終了して、スタンバイモード(Mode2)に戻る。これにより、エンジン制御用のアクセル開度を確実に実アクセル開度まで増加させることができる。
更に、上記(k) の条件が不成立であると判定された場合には、次の(l) の条件が成立しているか否かを判定する。つまり上記(k) の条件よりも次の(l) の条件の方が優先度が低い。
(l) 実アクセル開度が所定値A4 よりも小さいこと
ここで、上記(l) の条件の所定値A4 は、上記(b) の条件の所定値A1 よりも小さい値に設定されている。上記(l) の条件が成立していると判定された場合、つまり、実アクセル開度が所定値A4 よりも小さいと判定された場合には、その時点で、通常モード(Mode1)に戻る。
以上の処理により、通常時には、上記(a) 〜(d) の4つの条件を出力制限制御の実行条件とし、アクセルの踏み込みと同時か又はアクセルの踏み込み後にブレーキが踏み込まれてアクセルとブレーキの両方が踏み込まれた状態になったときに、エンジン制御用のアクセル開度を車速に応じた制限値にすることで、エンジン11の出力を制限する出力制限制御を実行する。
次に、図3及び図4を用いて、出力制限制御が実行された後のエンジン出力制御について説明する。但し、図2の通常時のエンジン出力制御と実質的に同一部分については説明を省略又は簡略化し、主として図2の通常時のエンジン出力制御と異なる部分について説明する。
図3の出力制限制御が実行された後のエンジン出力制御は、図2の通常時のエンジン出力制御に対して(b),(c),(e) の条件を省略することで、通常時よりも出力制限制御の実行条件を緩和するようにしている。
(1)通常モード(Mode1)の場合には、次の(a) の条件が成立しているか否かを判定する。
(a) 車速が所定値V1 以上であること
尚、出力制限制御が1度でも実行された後は、上記(a) の条件の所定値V1 を通常時よりも小さい値に変更して、通常時よりもスタンバイモード(Mode2)に移行し易くするようにしても良い。上記(a) の条件が成立していると判定された場合、つまり、車速が所定値V1 以上であると判定された場合には、その時点t5 (図4参照)で、スタンバイモード(Mode2)に移行する。
(2)スタンバイモード(Mode2)の場合には、次の(d) の条件が成立しているか否かを判定する。
(d) ブレーキONであること
上記(d) の条件が成立していると判定された場合、つまり、ブレーキON(ブレーキが踏み込まれた状態)であると判定された場合には、その時点で、制限制御モード(Mode3)に移行する。
尚、上記(d) の条件を「ブレーキONの継続時間が所定のディレイ時間T2 以上であること」に変更しても良い。更に、出力制限制御が1度でも実行された後は、ディレイ時間T2 を通常時よりも短い値に変更して、通常時よりも制限制御モード(Mode3)に移行し易くするようにしても良い。この(d) の条件が成立していると判定された場合、つまり、ブレーキONの継続時間が所定のディレイ時間T2 以上である(ブレーキが踏み込まれたと判定してから所定のディレイ時間T2 以上が経過した)と判定された場合には、その時点t6 (図4参照)で、制限制御モード(Mode3)に移行する。
一方、上記(d) の条件が不成立であると判定された場合には、次の(f) の条件が成立しているか否かを判定する。つまり、上記(d) の条件よりも次の(f) の条件の方が優先度が低い。
(f) 車速が所定値V2 よりも低いこと
尚、出力制限制御が1度でも実行された後は、上記(f) の条件の所定値V2 を通常時よりも小さい値に変更して、通常時よりも通常モード(Mode1)に戻り難くするようにしても良い。上記(f) の条件が成立していると判定された場合、つまり、車速が所定値V2 よりも低いと判定された場合には、その時点で、通常モード(Mode1)に戻る。
以上の処理により、出力制限制御が1度でも実行された場合には、上記(a) と(d) の2つの条件を出力制限制御の実行条件として、通常時よりも出力制限制御の実行条件を緩和して、ブレーキの踏み込み後にアクセルが踏み込まれてアクセルとブレーキの両方が踏み込まれた状態になったときにも出力制限制御を実行するようにする。
以上説明した本実施例のエンジン出力制御のうちの制限制御モード(出力制限制御を実行するモード)への移行に関する処理は、ECU30によって図5の出力制限制御ルーチンに従って実行される。以下、このルーチンの処理内容を説明する。
図5に示す出力制限制御ルーチンは、ECU30の電源オン中に所定周期で繰り返し実行され、特許請求の範囲でいう出力制御手段としての役割を果たす。本ルーチンが起動されると、まず、ステップ101で、通常モード(Mode1)であるか否かを判定する。
このステップ101で、通常モード(Mode1)であると判定された場合には、ステップ102に進み、出力制限制御を実行済み(出力制限制御実行済みフラグがON)であるか否かを判定し、出力制限制御を実行済みではない(出力制限制御が1度も実行されていない)と判定された場合には、ステップ103に進み、次の(a) 〜(c) の条件が成立しているか否かを判定する。
(a) 車速が所定値V1 以上であること
(b) 実アクセル開度が所定値A1 よりも大きいこと
(c) ブレーキOFFであるか又はブレーキONの継続時間が所定時間T1 以下であること
上記(a) 〜(c) の3つの条件が全て成立していると判定された場合には、ステップ105に進み、スタンバイモード(Mode2)に移行する。
一方、上記ステップ102で、出力制限制御を実行済みである(出力制限制御が1度でも実行された)と判定された場合には、それ以降の運転中に再び出力制限制御を必要とする状況になる可能性が高い車両であると判断して、ステップ104に進み、通常時(出力制限制御が1度も実行されていない場合)よりも出力制限制御の実行条件を緩和して、次の(a) の条件が成立しているか否かを判定する。
(a) 車速が所定値V1 以上であること
尚、出力制限制御が1度でも実行された後は、上記(a) の条件の所定値V1 を通常時よりも小さい値に変更して、通常時よりもスタンバイモード(Mode2)に移行し易くするようにしても良い。上記(a) の条件が成立していると判定された場合には、ステップ105に進み、スタンバイモード(Mode2)に移行する。
スタンバイモード(Mode2)に移行した後は、上記ステップ101で「No」と判定されて、ステップ106に進み、スタンバイモード(Mode2)であるか否かを判定し、スタンバイモード(Mode2)であると判定されれば、ステップ107に進み、次の(d) の条件が成立しているか否かを判定する。
(d) ブレーキONであること
尚、上記(d) の条件を「ブレーキONの継続時間が所定のディレイ時間T2 以上であること」に変更しても良い。更に、出力制限制御が1度でも実行された後は、ディレイ時間T2 を通常時よりも短い値に変更して、通常時よりも制限制御モード(Mode3)に移行し易くするようにしても良い。
上記(d) の条件が成立していると判定された場合には、ステップ108に進み、制限制御モード(Mode3)に移行する。この制限制御モード(Mode3)では、エンジン制御用のアクセル開度を制限することで、エンジン11の出力を制限する出力制限制御を実行する。この出力制限制御を一度でも実行した場合には、出力制限制御実行済みフラグをONにセットしてECU30のバックアップRAM(図示せず)等の書き換え可能な不揮発性メモリ(ECU30の電源オフ中でも記憶データを保持する書き換え可能なメモリ)に記憶する。
以上説明した本実施例では、通常時(出力制限制御が1度も実行されていない場合)には、アクセルの踏み込みと同時か又はアクセルの踏み込み後にブレーキが踏み込まれてアクセルとブレーキの両方が踏み込まれた状態になったときに、エンジン11の出力を制限する出力制限制御を実行するシステムにおいて、出力制限制御が1度でも実行された場合には、それ以降の運転中に再び出力制限制御を必要とする状況になる可能性が高い車両であると判断して、それ以降は通常時よりも出力制限制御の実行条件を緩和して、ブレーキの踏み込み後にアクセルが踏み込まれてアクセルとブレーキの両方が踏み込まれた状態になったときにも出力制限制御を実行するようにする。これにより、出力制限制御が1度でも実行された場合に、それ以降は出力制限制御の実行条件を緩和して、通常時よりも出力制限制御へ移行し易くすることができ、出力制限制御が1度でも実行された車両の安全性を高めることができる。
尚、上記実施例では、通常時には上記(a) 〜(d) の4つの条件を出力制限制御の実行条件とし、出力制限制御が1度でも実行された場合には上記(a) と(d) の2つの条件を出力制限制御の実行条件とすることで通常時よりも出力制限制御の実行条件を緩和する(出力制限制御へ移行し易くする)ようにしたが、出力制限制御の実行条件を緩和する方法は、これに限定されず、適宜変更しても良く、例えば、出力制限制御が1度でも実行された場合に上記(a) 〜(d) の4つの条件の判定値(例えば、所定値V1 、所定値A1 、所定時間T1 、所定時間T2 のうちの少なくとも1つ)を変更することで通常時よりも出力制限制御の実行条件を緩和するようにしても良い。
また、上記実施例では、通常時にアクセルの踏み込みと同時か又はアクセルの踏み込み後にブレーキが踏み込まれてアクセルとブレーキの両方が踏み込まれた状態になったときに出力制限制御を実行するシステムに本発明を適用したが、これに限定されず、例えば、通常時にアクセルとブレーキの踏み込み順序に拘らずアクセルとブレーキの両方が踏み込まれた状態になったときに出力制限制御を実行するシステムに本発明を適用しても良い。
また、上記実施例では、ブレーキ操作検出手段として、ブレーキスイッチを備えたシステムに本発明を適用したが、これ限定されず、ブレーキスイッチに代えて、ブレーキ操作量を検出するブレーキセンサを備えたシステムに本発明を適用しても良い。
その他、本発明は、図1に示すような吸気ポート噴射式エンジンに限定されず、筒内噴射式エンジンや、吸気ポート噴射用の燃料噴射弁と筒内噴射用の燃料噴射弁の両方を備えたデュアル噴射式のエンジンにも適用して実施できる。
11…エンジン(内燃機関)、12…吸気管、16…スロットルバルブ、21…燃料噴射弁、22…点火プラグ、23…排気管、30…ECU(出力制御手段)、31…アクセルセンサ(アクセル操作検出手段)、32…ブレーキスイッチ(ブレーキ操作検出手段)、33…車速センサ

Claims (2)

  1. アクセル操作を検出するアクセル操作検出手段と、ブレーキ操作を検出するブレーキ操作検出手段と、前記アクセル操作と前記ブレーキ操作の両方が検出された状態になったときにエンジンの出力を制限する出力制限制御を実行する出力制御手段とを備えた車両のエンジン制御装置において、
    前記出力制御手段は、前記出力制限制御が1度でも実行された場合に、それ以降は前記出力制限制御の実行条件を緩和することを特徴とする車両のエンジン制御装置。
  2. 前記出力制御手段は、前記出力制限制御が1度も実行されていない場合には、前記アクセル操作と同時か又は前記アクセル操作の後に前記ブレーキ操作が検出されて前記アクセル操作と前記ブレーキ操作の両方が検出された状態になったときに前記出力制限制御を実行し、前記出力制限制御が1度でも実行された場合には、前記ブレーキ操作の後に前記アクセル操作が検出されて前記アクセル操作と前記ブレーキ操作の両方が検出された状態になったときにも前記出力制限制御を実行することを特徴とする請求項1に記載の車両のエンジン制御装置。
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