JP2012115926A - インパクト工具 - Google Patents

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Abstract

【課題】
ホール素子を有するブラシレスモータを駆動源として用い、ホース素子の出力信号を用いて効率良くハンマの回転角制御を行うようにしたインパクト工具を提供する。
【解決手段】
インパクト工具は、モータと、モータに接続されるハンマと、ハンマによって回転するアンビルと、モータの回転を制御する制御部を有し、制御部はハンマを逆方向(102,104、‥)と正方向(103、105、‥)に回転させることにより前記アンビルを打撃して正方向に回転させる。制御部は、モータの回転制御に用いられるホールICの出力を用いてハンマの逆方向回転角度c及び正方向回転角度cを検出し、ハンマがアンビルを打撃するタイミング近傍(t4、t7、‥)でモータへの駆動電圧(123、125、‥)の供給を停止させるようにした。
【選択図】図7

Description

本発明は、モータにより駆動され、減速機構を介して先端工具を回転させるインパクト工具に関し、特にモータの駆動制御を工夫してシンプルな打撃機構を駆動することにより効率的に打撃動作を行うことができるインパクト工具を実現することにある。
インパクト工具は、モータを駆動源として回転打撃機構部を駆動し、アンビルに回転力と打撃力を与えることによって先端工具に回転打撃力を間欠的に伝達してネジ締め等の作業を行うものである。近年、駆動源としてブラシレスDCモータが広く用いられるようになってきた。ブラシレスDCモータは、例えばブラシ(整流用刷子)の無いDC(直流)モータであり、コイル(巻線)を固定子側に、マグネット(永久磁石)を回転子側に用い、インバータ回路で駆動された電力を所定のコイルへ順次通電することによりロータを回転させる。インバータ回路は、FET(電界効果トランジスタ)や、IGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)のような大容量の出力トランジスタを使用して構成され、大電流で駆動される。ブラシレスDCモータは、ブラシ付きDCモータと比較するとトルク特性に優れ、より強い力で被加工部材にネジやボルト等を締め付けることができる。
ブラシレスDCモータを用いたインパクト工具の例として、例えば特許文献1の技術が知られている。特許文献1では、連続回転式の打撃機構部を有し、動力伝達機構部(減速機構部)を介してスピンドルに回転力が与えられると、スピンドルの回転軸方向に移動可能に係合するハンマが回転し、ハンマと当接するアンビルを回転させる。ハンマとアンビルは、回転平面上の2箇所に互いに対称的に配置された2つのハンマ凸部(打撃部)をそれぞれ有し、これらの凸部は互いに回転方向に噛み合う位置にあり、凸部同士の噛み合いにより回転打撃力が伝えられる。ハンマは、スピンドルを囲むリング域で、スピンドルに対して軸方向に摺動自在にされ、ハンマの内周面には、逆V字型(略三角形)のカム溝が設けられる。スピンドルの外周面には軸方向に、V字型のカム溝が設けられており、このカム溝とハンマの内周カム溝との間に挿入されたボール(鋼球)を介してハンマが回転する。
特許第2008−307664号公報
従来の動力伝達機構部においては、スピンドルとハンマは、カム溝に配置されたボールを介して保持され、ハンマはその後端に配置されるスプリングによって、スピンドルに対して軸方向後方に後退できるように構成されている。従って、スピンドルとハンマの部分の部品点数が多くなり、スピンドルとハンマの間の取り付け精度を良くするように考慮しなければならないので、製造コストが高くなっていた。
また、特許文献1の技術において、ハンマによる打撃時には、先端工具の負荷状態にかかわらず、モータに供給する駆動電力は一定であった。したがって、軽負荷状態でも高い締め付けトルクで打撃することになり、モータに過剰な電力を供給することになって、無駄な電力消費が生じていた。
本発明は上記背景に鑑みてなされたもので、その目的は、新規な打撃機構を用い、モータの正回転及び逆回転を繰り返しながら先端工具を回転させるインパクト工具を提供することにある。
本発明の別の目的は、ホール素子を有するブラシレスモータを駆動源として用い、ホース素子の出力信号を用いてハンマがアンビルを打撃するまでの回転角度の制御を行い、ハンマ逆転のストロークを最大限に確保し、高トルクを出力するための最適な打撃制御を行うようにしたインパクト工具を提供することにある。
本発明のさらに別の目的は、ハンマがアンビルを打撃するタイミングの近傍で、モータを回転させるための電力供給を停止する制御を行い、過剰なモータ電流と反動を抑制できるインパクト工具を提供することにある。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの特徴を説明すれば、次の通りである。
本発明の一つ特徴によれば、回転子と、固定子と、回転子の回転位置を検出する回転位置検出素子を有するモータと、モータに回転駆動されるハンマと、ハンマと1回転未満の相対回転が可能であってハンマによって打撃されるアンビルと、アンビルに接続される出力軸を有しハンマを所定量逆転させた後にハンマを所定量正転させることによってハンマをアンビルに打撃させるようにしたインパクト工具において、逆転及び正転させるハンマの所定量を、回転位置検出素子の出力に基づいて得られる回転角度によって制御するように構成した。また、モータの回転を制御する制御部を設け、制御部はハンマの連続正転駆動の角度変化率が所定値未満になった後に、ハンマを逆転及び正転させる断続駆動制御を開始するようにした。
本発明の他の特徴によれば、制御部はハンマの逆転開始位置を記憶し、ハンマを逆転させた後に正転させて、ハンマが再び逆転開始位置付近に到達したら、モータの正転方向の駆動電圧の供給を停止させるように制御する。逆転開始位置付近への到達は、回転子の逆転角度及び正転角度を算出することによって検出される。ハンマは、減速機構を介してモータに接続され、ハンマの正転角度及び逆転角度は、モータへの回転角度に減速機構の減速比を乗じて算出される。
本発明のさらに他の特徴によれば、モータと、モータに接続されるハンマと、ハンマによって回転するアンビルと、モータの回転を制御する制御部を有し、ハンマによってアンビルを打撃して回転させるインパクト工具であって、制御部はハンマがアンビルを打撃するタイミング近傍で又は同時にモータへの駆動電圧の供給を停止させる。つまり打撃をするときは、モータは惰性で回転している状態となる。制御部は、ハンマを正方向と逆方向に交互に回転しながらアンビルを打撃して回転させると好ましい。ハンマの回転角は、モータの回転位置検出用のセンサ出力を用いて検出され、ハンマを所定角度だけ逆転駆動させた後に、ハンマを逆転角度と同じか又はそれよりやや少ない角度だけモータで正転駆動させるように制御する。モータとハンマはギアを介して連結され、モータの回転数はハンマの回転数より高くなる。
請求項1の発明によれば、ハンマを正方向と逆方向に交互に回転しながらアンビルを打撃して回転させるインパクト工具において、逆転及び正転させるハンマの所定量を、回転位置検出素子の出力に基づいて得られる回転角度によって制御するので、ハンマとアンビルの相対回転が可能なストローク(移動可能範囲)のほとんど全部を逆転及び加速用に用いることができるので、ハンマの加速区間を大きく取ることができる。このため、ハンマの慣性エネルギーを大きくできるので、出力軸から得られる打撃トルクを大きくすることができる。
請求項2の発明によれば、モータの回転を制御する制御部は、ハンマの連続正転駆動の角度変化率が所定値未満になった後に、ハンマを逆転及び正転させる断続駆動制御を開始するので、ボルト等の着座前の軽負荷時にはアンビルを連続回転させることにより迅速に締め付け対象を締め付けることができる。また、着座状態を高精度で検出できるので、連続駆動制御から断続駆動制御への迅速な移行が可能となる。
請求項3の発明によれば、制御部はハンマの逆転開始位置を記憶し、ハンマを逆転させた後に正転させて、ハンマが再び逆転開始位置付近に到達したら、モータの正転方向の駆動電圧の供給を停止させるので、ハンマの慣性エネルギーのみでアンビルを打撃するので、効率的に打撃を行うことができる。仮に逆回転位置を過ぎてもハンマの正転を続けてしまうと、ハンマの慣性エネルギーのみならず、モータによる回転出力によってアンビルを駆動してしまうことになり、エネルギーのロスが大きくなる。
請求項4の発明によれば、逆転開始位置付近への到達は、回転子の逆転角度及び正転角度を算出することによって求めるので、ハンマ用の回転位置選出手段を別途設けることなく既存の回転位置検出素子の出力を用いてハンマの回転位置を精度良く検出することができる。
請求項5の発明によれば、ハンマは減速機構を介してモータに接続され、ハンマの正転角度及び逆転角度は、モータへの回転角度に減速機構の減速比を乗じて算出されるので、回転子の回転角度検出精度よりも遙かに高い精度でハンマの回転位置を検出することができる。
請求項6の発明によれば、ハンマによってアンビルを打撃して回転させるインパクト工具であって、制御部は、ハンマがアンビルを打撃するタイミング近傍でモータへの駆動電圧の供給を停止させるので、ハンマの慣性エネルギーのみでアンビルを打撃することができ、効率的な打撃を行うことができる。
請求項7の発明によれば、制御部はハンマを正方向と逆方向に交互に回転しながらアンビルを打撃して回転させるので、ハンマとアンビルの相対回転が可能なストロークを逆転及び加速用に用いることができるので、ハンマの加速区間を大きく取ることができ、出力軸から得られる打撃トルクを大きくすることができる。
請求項8の発明によれば、ハンマがアンビルを打撃する前に、モータは惰性で回転している状態となるので、モータによる回転出力によってアンビルを駆動してしまうことを確実に防止でき、ハウジングに伝わる打撃時の反動を抑制できるとともに、電気エネルギーのロスを減少できる。
請求項9の発明によれば、ハンマが前記アンビルを打撃する際に、前記モータへの駆動電圧の供給を停止させるので、ハウジングに伝わる打撃時の反動を抑制できるとともに、電気エネルギーのロスを減少できる。
請求項10の発明によれば、ハンマを所定角度だけ逆転駆動させた後に、ハンマを所定角度と同じか又はそれよりやや少ない角度だけモータで正転駆動させるように制御するので、打撃時の際にモータへの駆動電圧の供給を確実に停止させることができる。
請求項11の発明によれば、モータとハンマはギアを介して連結され、モータの回転数はハンマの回転数より高いので、小さいモータで大きな出力トルクを得られる上に、モータの回転子の回転精度よりも遙かに高い精度にてハンマの回転位置を検出することができる。
本発明の上記及び他の目的ならびに新規な特徴は、以下の明細書の記載及び図面から明らかになるであろう。
本発明の実施例に係るインパクト工具1の全体構造を示す縦断面図である。 図1の遊星歯車減速機構20及び打撃機構50付近の拡大断面図である。 図1の第2遊星キャリヤ組立体51とアンビル61の形状を示す分解斜視図である(その1)。 図1の第2遊星キャリヤ組立体51とアンビル61の形状を示す分解斜視図である(その2)。 図2のA−A断面位置におけるハンマ52、53とアンビル61の打撃爪64、65の打撃動作を示す図であり、一回転の動きを6段階で示した図である。 本発明の実施例に係るインパクト工具のモータ3の駆動制御系を示す機能ブロック図である。 本発明の実施例に係るインパクト工具を、を“断続駆動モード”で動作させる際のモータ制御について説明するための図である。 本発明の実施例に係るインパクト工具のモータの制御手順を示すフローチャートである。 本発明の実施例に係るモータの制御に用いられる回転子位置検出回路74からの検出パルスの波形と、モータ3への印加電圧の供給状態を示す図である。 本発明の第2の実施例に係るータの制御に用いられる回転子位置検出回路74からの検出パルスの波形と、モータ3への印加電圧の供給状態を示す図である。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。以下の説明において、上下前後の方向は、図1中に示した方向として説明する。
図1は本発明に係るインパクト工具1の全体構造を示す縦断面図である。インパクト工具1は、充電可能なバッテリパック2を電源とし、モータ3を駆動源として打撃機構50を駆動し、出力軸であるアンビル61に回転力と打撃を与えることによってドライバビット等の図示しない先端工具に連続する回転力や断続的な打撃力を伝達してネジ締めやボルト締め等の作業を行う。
モータ3は、ブラシレスDCモータであって、側面から見て略T字状の形状を成すハウジング6の略筒状の胴体部6a内に、回転軸4の軸方向が前後方向と一致するように胴体部6a内に収容される。ハウジング6は、ほぼ対称な形状の左右2つの部材に分割可能に構成され、それら部材が複数の図示しないネジにより固定される。そのため、分割されるハウジング6の一方(本実施例では左側ハウジング)に複数のネジボス19bが形成され、図示しない他方のハウジング(右側ハウジング)に複数のネジ穴が形成される。モータ3の回転軸4は、胴体部6aの後端側のベアリング17bと中央部付近に設けられるベアリング17aによって回転可能に保持される。モータ3の後方には6つのスイッチング素子11が搭載されたインバータ基板10が設けられ、これらスイッチング素子11によってインバータ制御を行うことによりモータ3を回転させる。インバータ基板10の前方側であって回転子の永久磁石に対向する位置には、回転子の位置を検出するためのホールIC等の回転位置検出素子(図示せず)が搭載される。
ハウジング6の胴体部6aから略直角方向下方に一体に延びるグリップ部6b内の上部にはトリガスイッチ8及び正逆切替レバー14が設けられ、トリガスイッチ8には図示しないバネによって付勢されてグリップ部6bから突出するトリガ操作部8aが設けられる。胴体部6aの先端側に接続されるハンマケース7の下方位置にはLED12が保持さる。LED12は、後述の装着穴62aに図示せぬ先端工具であるビットが装着された際に、ビットの前端付近を照射可能に構成される。グリップ部6b内の下方であってバッテリ保持部6cの内部には、トリガ操作部8aの操作に応じてモータ3の速度を制御する機能等を備えた制御回路を搭載する制御回路基板9が収容される。制御回路基板9の前方側上面には、インパクト工具1の動作モードを設定するための回転式のダイヤルスイッチ5が設けられ、ダイヤルスイッチ5のダイヤルの一部又は全部がハウジング6から外部に露出するように取り付けられる。ダイヤルスイッチ5によって複数の動作モードを切り替えることができ、例えば動作モードを、「ドリルモード(クラッチ機構無し)」、「ドリルモード(クラッチ機構付き)」、又は、「インパクトモード」に切り替えることができる。「インパクトモード」においては、打撃トルクの強さを段階的に又は連続的に可変に設定できるように構成すると好ましい。尚、図1では図示していないが、ハウジング6のいずれかの一部に液晶表示あるいはLED表示等の表示部を設け、表示部はダイヤルスイッチ5によって設定されたモードを示すようにすると良い。
グリップ部6bの下方に形成されたハウジング6のバッテリ保持部6cには、ニッケル水素やリチウムイオン等の複数の電池セルが収容されたバッテリパック2が着脱可能に装着される。バッテリパック2には、リリースボタン2aが設けられ、左右両側に位置するリリースボタン2aを押しながら前方にバッテリパック2を移動させることにより、バッテリパック2をバッテリ保持部6cから取り外すことができる。バッテリ保持部6cの後方側には、ストラップ92が取り付けられる。バッテリ保持部6cの左右側面のいずれかには、着脱可能な金属製のベルトフック91が装着可能である。
モータ3の前方には、回転軸4に取り付けられてモータ3と同期して回転する冷却ファン18が設けられる。冷却ファン18は、回転方向によらずに回転軸4付近の空気を吸引して径方向外側に排出する遠心ファンであり、冷却ファン18により胴体部6aの後方に設けられた空気取入口13a、13bから空気が吸引される。ハウジング6の内部に吸引された外気は、モータ3の回転子と固定子の間、及び、固定子の磁極の間を通過した後に冷却ファン18に到達し、冷却ファン18の半径方向外周側付近に形成される複数の空気排出口(図示せず)からハウジング6の外部に排出される。
打撃機構50は、アンビル61と第2遊星キャリヤ組立体51の2つの部品により構成され、第2遊星キャリヤ組立体51は遊星歯車減速機構20の2段目の遊星歯車の回転軸を連結すると共に、アンビル61を打撃するための後述するハンマを有する。現在広く使われている公知の打撃機構と違って、打撃機構50は、スピンドル、スプリング、カム溝、及びボール等を有するカム機構をもたない。そしてアンビル61と第2遊星キャリヤ組立体51とは回転中心付近に形成された嵌合軸と嵌合穴により半回転未満の相対回転だけができるように連結される。アンビル61は、先端工具(図示せず)を装着する出力軸部分と一体に構成され、前端には軸方向と鉛直面の断面形状が六角形の装着穴62aが形成される。尚、アンビル61と、先端工具を装着する出力軸は別体部品で構成して連結させるように構成しても良い。アンビル61の後方側は第2遊星キャリヤ組立体51の嵌合軸と連結され、軸方向中央付近でメタル16aによりハンマケース7に対して回転可能に保持される。アンビル61の先端には先端工具をワンタッチで着脱するためのスリーブ15が設けられる。これらアンビル61と第2遊星キャリヤ組立体51の詳細形状については後述する。
ハンマケース7は打撃機構50及び遊星歯車減速機構20を収容するために金属製の一体成形で製造され、ハウジング6の前方側の内部に装着される。ハンマケース7は、ベアリング機構を介してアンビル61を保持するものであり、左右分割式のハウジング6によって全体が覆われるようにして固定される。このようにハンマケース7は、ハウジング6に対してしっかりと保持されるので、アンビル61の軸受け部分にガタつきが生ずることを防止でき、インパクト工具1の長寿命化を図ることができる。
トリガ操作部8aが引かれてモータ3が起動されると、モータ3の回転は遊星歯車減速機構20によって減速され、モータ3の回転数に対して所定の比率の回転数で第2遊星キャリヤ組立体51が回転する。第2遊星キャリヤ組立体51が回転すると、その回転力は第2遊星キャリヤ組立体51に設けられるハンマを介してアンビル61に伝達され、アンビル61が第2遊星キャリヤ組立体51と同じ速度で回転を開始する。先端工具側からの受ける反力によってアンビル61にかかる力が大きくなると、後述する制御部は締め付け反力の増大を検出し、モータ3の回転が停止してロック状態になる前に、第2遊星キャリヤ組立体51の駆動モードを変更してハンマを断続的に駆動する。
図2は、図1の打撃機構50付近の拡大断面図である。本実施例における遊星歯車減速機構20は、プラネタリー型であり、第1減速機構部と第2減速機構部の2つの減速機構部を有し、各減速機構部はそれぞれ、サンギヤ、複数のプラネタリーギヤ、リングギヤを含んで構成される。モータ3の回転軸4の先端には第1ピニオン29が取り付けられ、第1ピニオン29が第1減速機構部の駆動軸(入力軸)となる。第1ピニオン29の周囲には、複数の第1プラネタリーギヤ33が位置し、第1リングギヤ28の内周側で回転する。複数の第1プラネタリーギヤ33の回転軸たるニードルピン34aは、遊星キャリヤの機能を持つ第1遊星キャリヤ組立体30にて保持される。第1遊星キャリヤ組立体30は第2減速機構部の入力軸となり、前方側中央付近には第2ピニオン35が形成される。
第2ピニオン35の周囲には、複数の第2プラネタリーギヤ56が位置し、第2リングギヤ40の内周側で回転する。複数の第2プラネタリーギヤ56の回転軸たるニードルピン57は、第2遊星キャリヤ組立体51にて保持される。第2遊星キャリヤ組立体51は、2つの打撃爪たるハンマを有し、アンビル61に形成された打撃爪に対応する。第2遊星キャリヤ組立体51は第2減速機構部の出力として、モータ3と同方向に所定の減速比で回転する。この減速比をどの程度に設定するかは、主な締め付け対象(ネジかボルトか)や、モータ3の出力と必要な締付トルクの大きさ等の要因から適切に設定すれば良く、本実施例ではモータ3の回転数に対して第2遊星キャリヤ組立体51の回転数が1/8〜1/15程度になるように減速比を設定する。
胴体部6aの内部であって、冷却ファン18の前方側にはインナカバー21が設けられる。インナカバー21はプラスチック等の合成樹脂の一体成形で製造された部材であり、ハウジングの内壁に沿って取り付けられる。インナカバー21の後方側には円筒状の部分が形成され、その円筒部分でモータ3の回転軸4を回転可能に固定するベアリング17aの外輪を保持する。また、インナカバー21の前方側には、3つの異なる径を有する円筒状の部分が段差状に設けられ、後方の小径内径部分にはベアリングの役目を果たす円筒状のメタル16bが設けられ、中央付近の中径内径部分には第1リングギヤ28が挿入され、前方の大径内径部分には第2リングギヤ40及びスラスト軸受45が収容される。本実施例では、ハンマの後部に設けられるスラスト軸受45の後方側は、第2リングギヤ40にて固定することによってハウジング6に間接的に保持しているが、これだけに限定されずに、インナカバー21にて保持するようにしても良いし、ハウジング6にて直接固定するように構成しても良い。尚、小径内径部分、中径内径部分、大径内径部分以外にも後述するワッシャ類を保持するための僅かな段差部分が形成されるが、ここでの説明は省略する。第1リングギヤ28はインナカバー21に対して回転不能に取り付けられ、第2リングギヤ40はインナカバー21に対して僅かな径方向の回動ができるように、しかし実質的には回転不能なように取り付けられる。インナカバー21は、ハウジング6の胴体部6aの内部に回転不能に取り付けられるので、第1リングギヤ28及び第2リングギヤ40は、ハウジング6に対して非回転状態で固定されることになる。
インナカバー21の大径内径部は、ハンマケース7の後方側開口から内部に挿入され、インナカバー21とハンマケース7によって画定される空間の内部に、第1及び第2の減速機構部からなる遊星歯車減速機構20と、ハンマ52、53及びアンビル61からなる打撃機構50が収容されることになる。従って、第1及び第2の減速機構や打撃機構に与えられる潤滑のためのグリース類が外部に流出しすることを効果的に防止でき、長期間にわたって安定して減速機構と打撃機構を動作させることができる。尚、本実施例ではインナカバー21とハンマケース7の軸方向の接合部分(インナカバー21の前端側又はハンマケース7の後端側)にシール部材を介在させていないが、Oリング等の任意のシール部材を介在させるように構成しても良い。
次に図3及び図4を用いて、打撃機構50を構成する第2遊星キャリヤ組立体51とアンビル61の詳細構造を説明する。図3は、第2遊星キャリヤ組立体51とアンビル61の形状を示す斜視図であり、第2遊星キャリヤ組立体51は斜め前方から、アンビル61は斜め後方から見た図である。図4は、第2遊星キャリヤ組立体51とアンビル61の形状を示す斜視図であり、第2遊星キャリヤ組立体51は斜め後方から、アンビル61は斜め前方から見た図である。第2遊星キャリヤ組立体51は、一体に構成される円盤状部材54を基本とし、円盤状部材54の対向する2箇所に軸方向前方に突出する2つのハンマ52、53が形成される。ハンマ52、53は打撃部(打撃爪)として機能し、ハンマ52の円周方向には、打撃面52aと52bが形成され、ハンマ53の円周方向には、打撃面53aと53bが形成される。打撃面52a、52b、53a、53bは、共に平面に形成されたもので、アンビル61の後述する被打撃面と良好に面接触する形成される。円盤状部材54の中心軸付近から前方に、突当部56aと嵌合軸56bが形成される。円盤状部材54の外周付近の後方側は、スラスト軸受45と当接するための円環状の当接面54aが形成される。
円盤状部材54の後方側には遊星キャリヤの機能を有するように2つの円盤部55a、55bが形成され、円周方向の3箇所において円盤部55a、55bを接続する接続部55cが形成される。円盤部55a、55bの円周方向のそれぞれ3箇所には、貫通穴55d、55eが形成され、円盤部55a、55bの間に3つの第2プラネタリーギヤ56(図2参照)が配置され、第2プラネタリーギヤ56の回転軸たるニードルピン57(図2参照)が貫通穴55d、55eに装着される。円盤部55bの後方側中心軸付近には円形のくり貫き穴55fが形成される。くり貫き穴55fを介して第2ピニオン35が貫通し、第2プラネタリーギヤ56と噛合する。尚、第2遊星キャリヤ組立体51は、金属の一体構造にて製造すると強度的にも重量的にも好ましい。同様にアンビル61も金属の一体構造にて製造すると強度的にも重量的にも好ましい。
アンビル61は、円柱形の出力軸部分62の後方に円盤部63が形成され、この円盤部63の外周方向に突出する2つの打撃爪64、65が形成される。打撃爪64の円周方向両側には被打撃面64a及び64bが形成される。同様に打撃爪65の円周方向両側には被打撃面65a及び65bが形成される。円盤部63の中央には嵌合穴63aが形成され、嵌合軸56bが嵌合穴63aによって回動可能なように接続されることにより、第2遊星キャリヤ組立体51とアンビル61が、モータ3の回転軸4と同軸延長線上にて相対回転できるように構成される。
第2遊星キャリヤ組立体51が正回転(ネジ等を締め付ける回転方向)するときには、打撃面52aが被打撃面64aに当接し、同時に打撃面53aが被打撃面65aに当接する。また、第2遊星キャリヤ組立体51が逆回転(ネジ等をゆるめる回転方向)するときには、打撃面52bが被打撃面65bに当接し、同時に打撃面53bが被打撃面64bに当接する。この当接するタイミングが同時となるようにハンマ52、53及び打撃爪64、65の形状が決定されるので、回転する軸心を基準に対称な2箇所にて打撃が行われるので打撃時のバランスが良く、打撃時にインパクト工具1が振られにくく構成できる。
図5は、ハンマ52、53及び打撃爪64、65の使用状態における一回転の動きを6段階で示した断面図である。断面は軸方向と垂直面であって、図2のA−A部の断面である。図5においては、ハンマ52、53及び円盤部55aが一体に回転する部分(駆動側)であり、打撃爪64、65が一体に回転する部分(被駆動側)である。図5(1)の状態において、先端工具からうける締め付けトルクが小さいうちは、打撃爪64、65はハンマ52、53から押されることにより反時計回りに回転する。しかしながら、締め付けトルクが大きくなってハンマ52、53から押される力だけでは回転できなくなった場合には、ハンマ52、53を逆回転させるべく、モータ3の逆回転を開始する。(1)で示す状態においてモータ3の反転を開始し、それによって(2)に示すようにハンマ52、53を矢印58aの方向に回転させる。
モータ3が所定回転数まで逆回転したら、モータ3の駆動を停止する。ハンマ52、53は惰性によりさらに逆回転して、矢印58bに示すように図5(3)の位置(逆回転の停止位置)に到達したら、モータ3に正回転方向への駆動電流を流すことにより、ハンマ52、53の矢印59aの方向(正回転方向)への回転を開始する。尚、ハンマ52、53を逆回転させた際に、ハンマ52と打撃爪65、及びハンマ53と打撃爪64が衝突しないように、所定位置において確実にハンマ52、53を停止させることが重要である。ハンマ52、53の停止位置を、打撃爪64、65と衝突する位置のどの程度前に設定するかは任意であるが、必要とされる締め付けトルクが大きいときは、反転角を大きくすると良い。停止位置の制御は、モータ3の回転位置検出素子の出力信号を用いて行うが、この制御の方法については後述する。
そして、図5(4)で示すようにハンマ52、53を矢印59bの方向に加速させて、矢印59cにように加速中の状態のまま図5(5)に示す位置にてハンマ52の打撃面52aは打撃爪64の被打撃面64aと衝突する。同時に、ハンマ53の打撃面53aは打撃爪65の被打撃面65aと衝突する。この衝突の結果、打撃爪64、65には強力な回転トルクが伝達され、打撃爪64、65は矢印59dで示す方向に回転する。図5(6)の位置は、図5(1)で示した状態から、ハンマ52、53と打撃爪64、65の双方が所定角度分だけ回転した状態であり、再び図5(1)の状態から図5(5)に至る正転及び逆転動作を繰り返すことによって、被締め付け部材を適正トルクになるまで締め付けを行う。
次に、モータ3の駆動制御系の構成と作用を図6に基づいて説明する。図6はモータ3の駆動制御系の構成を示すブロック図であり、本実施例では、モータ3は3相のブラシレスDCモータで構成される。このブラシレスDCモータは、いわゆるインナーロータ型であって、複数組(本実施例では2組)のN極とS極を含む永久磁石(マグネット)を含んで構成される回転子(ロータ)3aと、スター結線された3相の固定子巻線U、V、Wから成る固定子3bと、回転子3aの回転位置を検出するために周方向に所定の間隔毎、例えば角度60°毎に配置された3つの回転位置検出素子(ホール素子)78を有する。これら回転位置検出素子78からの位置検出信号に基づいて固定子巻線U、V、Wへの通電方向と時間が制御され、モータ3が回転する。
インバータ基板10上に搭載される電子素子には、3相ブリッジ形式に接続されたFETなどの6個のスイッチング素子Q1〜Q6を含む。ブリッジ接続された6個のスイッチング素子Q1〜Q6の各ゲートは、制御回路基板9に搭載される制御信号出力回路73に接続され、6個のスイッチング素子Q1〜Q6の各ドレインまたは各ソースは、スター結線された固定子巻線U、V、Wに接続される。これによって、6個のスイッチング素子Q1〜Q6は、制御信号出力回路73から入力されたスイッチング素子駆動信号(H4、H5、H6等の駆動信号)によってスイッチング動作を行い、インバータ回路72に印加されるバッテリパック2の直流電圧を3相(U相、V相及びW相)電圧Vu、Vv、Vwとして固定子巻線U、V、Wに電力を供給する。
6個のスイッチング素子Q1〜Q6の各ゲートを駆動するスイッチング素子駆動信号(3相信号)のうち、3個の負電源側スイッチング素子Q4、Q5、Q6をパルス幅変調信号(PWM信号)H4、H5、H6として供給し、制御回路基板9上に搭載された演算部71によって、トリガスイッチ8のトリガ操作部8aの操作量(ストローク)の検出信号に基づいてPWM信号のパルス幅(デューティ比)を変化させることによってモータ3への電力供給量を調整し、モータ3の起動/停止と回転速度を制御する。
ここで、PWM信号は、インバータ回路72の正電源側スイッチング素子Q1〜Q3または負電源側スイッチング素子Q4〜Q6の何れか一方に供給され、スイッチング素子Q1〜Q3またはスイッチング素子Q4〜Q6を高速スイッチングさせることによってバッテリパック2の直流電圧から各固定子巻線U、V、Wに供給する電力を制御する。尚、本実施例では、負電源側スイッチング素子Q4〜Q6にPWM信号が供給されるため、PWM信号のパルス幅を制御することによって各固定子巻線U、V、Wに供給する電力を調整してモータ3の回転速度を制御することができる。
インパクト工具1には、モータ3の回転方向を切り替えるための正逆切替レバー14が設けられ、回転方向設定回路82は正逆切替レバー14の変化を検出するごとに、モータの回転方向を切り替えて、その制御信号を演算部71に送信する。演算部71は、図示していないが、処理プログラムとデータに基づいて駆動信号を出力するための中央処理装置(CPU)、処理プログラムや制御データを記憶するためのROM、データを一時記憶するためのRAM、タイマ等を含んで構成される。
制御信号出力回路73は、回転方向設定回路82と回転子位置検出回路74の出力信号に基づいて所定のスイッチング素子Q1〜Q6を交互にスイッチングするための駆動信号を形成し、その駆動信号を制御信号出力回路73に出力する。これによって固定子巻線U、V、Wの所定の巻線に交互に通電し、回転子3aを設定された回転方向に回転させる。この場合、負電源側スイッチング素子Q4〜Q6に印加する駆動信号は、印加電圧設定回路81の出力制御信号に基づいてPWM変調信号として出力される。モータ3に供給される電流値は、電流検出回路79によって測定され、その値が演算部71にフィードバックされることにより、設定された駆動電力となるように調整される。尚、PWM信号は正電源側スイッチング素子Q1〜Q3に印加しても良い。
次に、本実施例に係るインパクト工具1の駆動方法について説明する。本実施例に係るインパクト工具1においては、アンビル61とハンマ52、53が、相対的に180度未満の回転角で回転可能なように形成される。従って、ハンマ52、53はアンビル61に対して半回転以上の相対回転ができないため、その回転制御も特有のものになる。
本実施例に係るインパクト工具1において、インパクトモードにおける締め付け作業の場合は、最初“連続駆動モード”で高速に締め付けを行い、必要な締め付けトルク値が大きくなったら“断続駆動モード”に切り替えて締め付けを行う。“連続駆動モード”では、演算部71はモータ3を目標回転数に基づく制御を行う。このためモータ3は目標回転数に達するまで加速し、アンビル61は、ハンマ52、53に押されながら回転する。その後、アンビル61に取り付けられた先端工具からの締め付け反力が大きくなると、アンビル61からハンマ52、53に伝わる反力が大きくなるため、モータ3の回転速度が徐々に落ちてくる。そこで、その回転速度の落ち込みを検出して、モータを反転させる“断続駆動モード”を開始する。
断続駆動モードは、モータ3を連続的に駆動するのではなく断続的に駆動するモードであり、「正回転駆動と逆回転駆動」を複数回繰り返すようにモータ3をパルス状に駆動する。ここで、本明細書における「パルス状に駆動する」とは、インバータ回路72に加えるゲート信号を脈動させることにより、モータ3に供給される駆動電流を脈動させ、それによってモータ3の回転数又は出力トルクを脈動させるように駆動制御することである。脈動の周期は、例えば数十Hz〜百数十Hz程度である。正回転駆動と逆回転駆動の切り替えの間には、休止時間を介するようにしても良いし、休止時間無しで切り替えるようにしても良い。尚、駆動電流ON状態の時にはモータ3の回転数制御のためにPWM制御が行われるが、そのデューティ比制御の周期(通常数キロHz)に比べると、脈動させる周期は十分小さい。
図7は本発明のインパクト工具を“断続駆動モード”で動作させる際のモータ制御について説明するための図であって、(1)〜(4)の4つのグラフの横軸は経過する時間t(秒)であって、それぞれのグラフの横軸を合わせて図示している。断続駆動モードでは、ハンマ52、53をアンビル61に対して十分な相対角だけ逆回転させた後に正回転方向に加速させて、勢いよくアンビル61に衝突させる。このようにハンマ52、53を逆回転方向及び正回転方向に駆動することにより、アンビル61に強い締め付けトルクを発生させるものである。
図7(1)は、ハンマ52、53の回転角、つまり第2遊星キャリヤ組立体51の回転角を示すグラフである。縦軸はハンマ52、53の回転角(単位rad)である。時間0においてインパクト工具1の回転を開始すると、時間0〜t1までは“連続駆動モード”で回転させる。演算部71は“連続駆動モード”で回転中のハンマ52、53の回転角の変化率(=Δθ/Δt)を周期的に求めて、その変化率を監視する。ハンマ52、53の回転角は、回転位置検出素子78の出力信号から回転子位置検出回路74が所定間隔毎の検出パルスを演算部71に出力するので、演算部71はこの検出パルス数を監視することにより回転角の変化率を算出できる。本実施例においては、ホールIC等の回転子位置検出回路74が回転角で60度ずつ隔てて3つ設けられているので、回転子位置検出回路74から出力される検出パルスは、回転子3aの回転角にして60度毎に出力される。本実施例では回転子3aの回転は遊星歯車減速機構20にて所定の減速比(本実施例では1:15)で減速される。減速比が1:15とすると、ハンマ52、53の回転角にして4度毎に回転位置検出素子78の検出パルスが出力されることになる。従って、“断続駆動モード”において、回転子位置検出回路74の検出パルスをカウントすることによって、演算部71はハンマ52、53のアンビル61に対する相対的な回転角を検出することができる。
図7(1)の時間t1において、締め付け対象たるボルト等が着座し、ハンマ52、53の回転角の変化率が大きく減少する。この際、僅かながらハンマに打撃トルク111が発生する。演算部71は、時間t1〜t2において回転角変化率が所定の閾値よりも小さくなったことを検出したら、モータ3に供給する正転駆動電圧121を停止し、時間t2において逆転駆動電圧122の供給を開始する。逆転駆動電圧122は、演算部71(図6参照)が負の方向の駆動信号を制御信号出力回路73(図6参照)に送ることにより行われる。モータ3の正転、逆転を行う際には、制御信号出力回路73から各スイッチング素子Q1〜Q6に出力する各駆動信号(オンオフ信号)の信号パターンを切り替えることにより実現される。尚、インバータ回路72を用いたモータ3の回転駆動においては、印加電圧をプラスからマイナスに切り替えるものではなく、駆動電圧を供給するコイルへの供給順序を変えるだけであるが、図7(3)でどちら方向へ回転駆動するかを容易に理解できるように、正逆印加電圧を+及び−に分けて模式的に表現した。
逆転駆動電圧122の供給によって、モータ3は逆回転を開始し、それによってハンマ52、53も逆回転を開始する(矢印102)。この逆回転時には、ハンマ52、53はアンビル61の打撃爪64、65から離れる方向への移動なので無負荷状態での回転となり、ハンマ52、53が大きく逆転する。次に、時間t3においてハンマ52、53の回転角の減少量が所定の閾値cに到達したら、モータ3に正転駆動電圧123の供給を開始する。正転駆動電圧123の供給によって、モータ3は再び正回転を開始し、それによってハンマ52、53も正回転を開始する。この正回転時には、ハンマ52、53はアンビル61の打撃爪64、65に再び接近方向への移動なので、無負荷状態となりハンマ52、53の回転角が大きく増加する(矢印103)。
次に、時間t4においてハンマ52、53の回転角の増加量が閾値cに到達したら、モータ3への正転駆動電圧123の供給を停止させる。この停止させる際が、モータ3の回転速度が最大速度に達する付近であり、ハンマ52、53は勢いよく打撃爪64、65に衝突し、この衝突により打撃トルク111に比べて大きい打撃トルク112が発生する。理想的には閾値cに到達した地点t4においてハンマ52、53がアンビル61の打撃爪64、65に衝突する。このようにハンマ52、53がアンビル61を打撃するタイミング近傍でモータ3の正転駆動を停止させるようにしたので、打撃の際にはハンマ52、53(第2遊星キャリヤ組立体51)は惰性で回転し、第2遊星キャリヤ組立体51の慣性のみでハンマ52、53はアンビル61に対する打撃を行うことができる。この結果、モータ3への過剰な電流供給を抑制することができ、効率的なインパクト動作を実現できる。尚、「打撃の際」とは、打撃の時と一致している場合だけでなく、打撃のほんの僅か前であってもほんの僅かだけ後であっても良い。打撃前におけるハンマ52、53に対するアンビル61の位置は、専用の位置センサで正確に検出している訳ではないので、厳密な制御をするのは難しいが、少なくとも打撃トルクが発生している期間内(t4〜t5)のほとんどの区間でモータ3への正転駆動電圧123の供給が停止されるような状態とすれば良い。
時間t4にて打撃が行われると、打撃トルクが消失する時間t5において、モータ3に逆転駆動電圧124の供給を開始し、ハンマ52、53の逆回転を開始させる(矢印104)。ハンマ52、53が閾値cだけ逆回転したら、モータ3の駆動電圧を正転駆動電圧125に切り替える。正転駆動電圧125の供給によって、モータ3を再び正回転させ(矢印105)、時間t7においてハンマ52、53の回転角の増加量が閾値cに到達したら、モータ3に正転駆動電圧125の供給を停止させる。この停止とほぼ同時にハンマ52、53がアンビル61の打撃爪64、65に衝突するので、以降は時間t4〜t7と同じ制御を繰り返し、モータ3の逆転駆動電圧126、128の供給、正転駆動電圧127、129の供給、モータ3への駆動電圧の停止(時間t10、t13)を繰り返すことによってインパクト動作を行い、ボルト等の締め付け部材の締め付けを完了させる。締め付け作業の終了は、時間t15にて作業者がトリガスイッチ8を離すことによって行う。尚、作業の終了は作業者がトリガスイッチ8を離すだけでなく、アンビル61による締め付けトルク値を検出する公知のセンサ(図示せず)を付加し、締め付けトルク値が所定の値になったときに演算部71がモータ3への駆動電圧を強制的に停止させるように構成しても良い。
図7(4)は、モータ3に流れる電流の大きさを示すグラフである。正転駆動電圧121、123、‥を供給した直後、及び、逆転駆動電圧122、124、‥を供給した直後の始動電流に相当する部分の電流値が大きくなっているのが理解できるであろう。
本実施例においては締め付けトルクが少なくてすむ締め付け初期段階は連続駆動モードで回転駆動し、必要な締め付けトルクが大きくなったら断続駆動モードを用いてネジやボルト等の締め付けを行う。また、逆転及び正転させるハンマの回転角を、回転位置検出素子の出力に基づいて得られる回転角度によって精密に制御するにしたので、効率が良く消費電力の無駄が少ないインパクト工具を実現できる。また、ハンマ52、53がアンビル61を打撃するタイミング近傍でモータ3への駆動電圧の供給を停止させ、ハンマの慣性エネルギーのみでアンビルを打撃するので、効率的に打撃を行うことができる。さらに、締め付け対象がボルトやナット等の場合は打撃後に作業者の手に伝わる反動が少なくて済むという効果がある。
次に図8のフローチャートを用いて演算部71によるモータ3の回転制御手順を説明する。フローチャートに示す回転制御手順は、トリガスイッチ8が引かれたことを契機に開始する。また、これらの回転制御手順は演算部71に含まれる図示しないマイクロコンピュータによってプログラムを実行することによりソフトウェア的に実現できる。
トリガスイッチ8が引かれると、演算部71はハンマ52、53の回転角変化率(=Δθ/Δt)の算出を開始すると同時に、モータ3に正転電圧を印加する(ステップ201、202)。これによってモータ3は正回転を開始し、ハンマ52、53とアンビル61が一体的に回転し、ボルト等の締め付け対象の締め付けを開始する。締め付け対象が被締め付け部材に着座すると、その負荷の増加に伴い回転角変化率は、図7(1)の時間t1〜t2の部分のように大きく低下する。そこで、演算部71は短い周期で算出している回転角変化率が、予め設定された閾値aより小さくなったか否かを判定し(ステップ203)、小さくなった場合はモータ3への正転電圧印加を停止し(ステップ204)、回転角変化率算出値のリセットを行う(ステップ205)。ステップ203において回転角変化率が閾値a以上の場合は、ステップ202に戻る。
続いて、次なる打撃動作に向け、ハンマ52、53を逆転させる(図7(1)の時間t2〜t3)。この際、ハンマ52、53の逆転方向の回転角度の算出を開始する(ステップ206、207)。次に、回転角変化率が、予め設定された閾値cより小さくなったか否かを判定し(ステップ208)、大きくなった場合は逆転電圧印加を停止する(ステップ208、209)。ここで、閾値cはハンマ52、53とアンビル61とを十分な回転角だけ引き離すために設定されるものであって、逆回転方向に打撃しない程度に十分な角度分を閾値cとして設定する。また、逆回転させる回転角によって打撃前の助走区間を調整できるので、必要とされる打撃トルクの大きさに合わせて閾値cを設定すれば良い。
続いて、逆回転方向の回転角度算出値をリセットし(ステップ210)、ハンマ52、53の正回転方向の回転角度の算出と回転角変化率の算出を開始し(ステップ211、212)、正転電圧を印加する(ステップ213)。正転電圧の印加開始によってモータ3が正回転方向に開始するので、ハンマ52、53はアンビル61の打撃爪64、65に接近して行くことになる。ここで、図9を用いて、ステップ208及びステップ214における反転電圧及び正転電圧の供給タイミングの決定方法について説明する。
図9は、モータ3の制御に用いられる回転子位置検出回路74の出力たる検出パルスの波形と、モータ3への印加電圧の供給状態を示す図である。図9(1)と(2)のグラフの横軸は時間tであり、両者の横軸は同じタイミングとなるように合わせて図示している。本実施例のモータ3に用いられるホールIC(回転位置検出素子78)は、回転角にして60度ずつ離れて配置される。この場合、回転子位置検出回路74の検出パルスはモータ3の回転子3aが60度回転する毎にパルス301、302、・・・が出現する。遊星歯車減速機構20の減速比が1:15であると、回転子3aの60度の回転はハンマ52、53の回転角4度に相当する。
そこで、本実施例においてハンマ52、53の回転角度の閾値cを約24度とする場合は、図7(2)に示すように、パルス301〜306の6パルス分が発生する間だけ逆転電圧315を供給し、その後にパルス307〜312の6パルス分だけ正転電圧316を供給するように制御する。このように、モータ3に用いられる回転位置検出素子78の検出パルスを検出することで、演算部71はハンマ52、53の回転角度が閾値cに到達したか否かを容易に判定することができる。尚、図9の例では、回転角度の閾値cを約24度としたが、閾値cの値は任意に設定することができ、図3、4に示すハンマ形状の場合は、閾値cを最大で約120度程度にまで設定可能である。閾値cを120度とした場合は、パルスが40パルス分出現する間だけモータ3を逆転させて、その後に40パルス分出現する間だけモータ3を正転させるようにすれば良い。このパルス301〜312等の出現は演算部71によって常に監視されるので、演算部71のマイクロコンピュータによってハンマ52、53の反転角度及び正転角度を容易に制御することができる。
再び図8に戻り、ステップ213において正転電圧を供給した後に、正転角度が閾値cを越えた場合は、正転電圧の供給を停止させる(ステップ215)。この停止させるタイミングとほぼ同じに、ハンマ52、53は加速度をもってアンビル61に衝突し、正転方向に強い打撃トルクが発生する(図7(1)のt4)。その後、ハンマ52、53が持つ慣性力にしたがってアンビル61と一体的に回転する(図7(1)のt4〜t5)。
次に、ハンマ52、53の慣性力による打撃の終了(回転の終了)を検出するために、回転角変化率が閾値aより小さくなったか否かを判定し(ステップ216)、回転角変化率が閾値a以上の場合はステップ215に戻る。回転角変化率が閾値aより小さくなった場合は、回転角変化率算出値及び相対回転角度算出値のリセットを行い(ステップ217、218)、次なる打撃動作に向けステップ206に戻る。以上の動作を、作業者がトリガスイッチ8を離すまで繰り返すことによって、ボルト等の締め付け作業を完了させる。
尚、上記実施例では、ステップ216と203で用いる閾値aを等しくしたが、連続駆動モード時の閾値a1と断続駆動モード時の閾値a2を別々に設定しても良い。同様に、ステップ214と208では、逆回転の角度(反転角度)の閾値c1と、正回転の角度(正転角度)の閾値c2を等しくしたが、これらを個別の閾値を用いてもよい。
次に図10を用いて本発明の第二の実施例を説明する。図10においてはハンマ52、53の回転角度をモータ3の制御に用いられる回転子位置検出回路74の検出パルスを用いて逆転電圧415及び正転電圧417の供給区間を制御する点は同じである。しかしながら第2の実施例では逆転電圧415から正転電圧417の移行をいきなり行うのではなく、一定の休止区間416(モータ3の固定子3bへの駆動電圧供給を停止する区間)を設けたことに特徴がある。
ハンマ52、53の回転角度の閾値cを約24度とするには、パルス401〜406の6パルス分が発生する間に回転子3aを逆回転させる必要があるが、この間ずっと逆転電圧415を供給するのではなく、反転から正転に切り替える直前に一定の休止区間416が存在するように逆転電圧415の供給停止を早めるように制御した。休止区間416においては、モータ3は慣性により回転することになる。その後、パルス407の出現タイミングで正転電圧417の供給を開始するように制御し、パルス407〜412の6パルス分だけモータ3に正転電圧417を供給するようにした。このように図10の例では、反転から正転に切り替える直前に一定の長さbの休止区間416を設けるようにしたので、逆転から正転に移行する際のブレーキ制御のために用いられる電力量を低減させることができ、省エネルギー化に貢献することができる。
尚、第2の実施例においては回転角度の閾値cを約24度とする例で説明したが、閾値cの値は任意に設定することができる。また、反転の閾値c1(図10の逆転電圧415+休止区間416の合計)と正転の閾値c2を別々に設定するようにしても良い。さらに、ハンマ52、53がアンビル61を打撃する十分手前の時点(例えば図10でパルス412が出現した時点)で正転電圧417の供給を停止するように制御しても良い。
以上、本発明について実施例に基づき説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変更が可能である。例えば、アンビルとハンマの形状は任意であり、アンビルとハンマが相対的に連続回転できない(乗り越えながら回転できない)構造とし、相対的に180度未満あるいは360度未満の所定の回転角を確保して打撃面及び被打撃面を形成すれば他の形状のものでも良い。また、上記実施例では、ボルトを締め付ける際の制御について説明したが、木ネジ等の作業及び緩める(取り外す)際にも同様に適用することができる。
さらに本発明は、ハンマによってアンビルを打撃して回転させるインパクト工具であれば、モータを正転・逆転させないインパクト工具においても同様に適用可能である。ハンマを正転させ続けている場合にもハンマでアンビルを打撃するタイミング近傍でモータへの駆動電圧の供給を停止するようにすれば、電力の消費が小さくなる。
1 インパクト工具 2 バッテリパック 2a リリースボタン
3 モータ 3a (モータの)回転子 3b (モータの)固定子
4 (モータの)回転軸 5 ダイヤルスイッチ 6 ハウジング
6a (ハウジングの)胴体部 6b (ハウジングの)グリップ部
6c (ハウジングの)バッテリ保持部 7 ハンマケース
8 トリガスイッチ 8a トリガ操作部 9 制御回路基板
10 インバータ基板 11 スイッチング素子 12 LED
13a、13b 空気取入口 14 正逆切替レバー 15 スリーブ
16a、16b メタル 17a、17b ベアリング
18 冷却ファン 19b ネジボス 20 遊星歯車減速機構
21 インナカバー 28 第1リングギヤ 29 第1ピニオン
30 第1遊星キャリヤ組立体 33 第1プラネタリーギヤ
34a ニードルピン 35 第2ピニオン 40 第2リングギヤ
45 スラスト軸受 50 打撃機構 51 第2遊星キャリヤ組立体
52、53 ハンマ 52a、52b 打撃面 53a、53b 打撃面
54 円盤状部材 54a 当接面 55a、55b 円盤部
55c 接続部 55d、55e 貫通穴 55f くり貫き穴
56 第2プラネタリーギヤ 56a 突当部 56b 嵌合軸
57 ニードルピン 61 アンビル 62 出力軸部分
62a 装着穴 63 円盤部 63a 嵌合穴 64 打撃爪
64a、64b 被打撃面 65 打撃爪 65a、65b 被打撃面
70 制御部 71 演算部 72 インバータ回路
73 制御信号出力回路 74 回転子位置検出回路
75 回転数検出回路 78 回転位置検出素子 79 電流検出回路
80 スイッチ操作検出回路 81 印加電圧設定回路
82 回転方向設定回路 91 ベルトフック 92 ストラップ

Claims (11)

  1. 回転子と固定子と、前記回転子の回転位置を検出する回転位置検出素子を有するモータと、
    前記モータに回転駆動されるハンマと、
    前記ハンマに対して相対回転が可能であって前記ハンマによって打撃されるアンビルと、
    前記アンビルに接続される出力軸を有し、
    前記ハンマを所定量逆転させた後に前記ハンマを所定量正転させることによって前記ハンマを前記アンビルに打撃させるようにしたインパクト工具において、
    前記逆転及び正転させるハンマの所定量を、前記回転位置検出素子の出力に基づいて得られる回転角度によって制御することを特徴とするインパクト工具。
  2. 前記モータの回転を制御する制御部を設け、
    前記制御部は前記ハンマの連続正転駆動の角度変化率が所定値未満になった後に、前記ハンマを逆転及び正転させる断続駆動制御を開始することを特徴とする請求項1に記載のインパクト工具。
  3. 前記制御部は前記ハンマの逆転開始位置を記憶し、前記ハンマを逆転させた後に正転させて、前記ハンマが再び前記逆転開始位置付近に到達したら、前記モータの正転方向の駆動電圧の供給を停止させることを特徴とする請求項2に記載のインパクト工具。
  4. 前記逆転開始位置付近への到達は、前記回転子の逆転角度及び正転角度を算出することによって検出することを特徴とする請求項3に記載のインパクト工具。
  5. 前記ハンマは、減速機構を介して前記モータに接続され、
    前記ハンマの正転角度及び逆転角度は、前記モータへの回転角度に前記減速機構の減速比を乗じて算出されることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のインパクト工具。
  6. モータと、
    前記モータに接続されるハンマと、
    前記ハンマによって回転するアンビルと、
    前記モータの回転を制御する制御部を有し、
    前記ハンマによって前記アンビルを打撃して回転させるインパクト工具であって、
    前記制御部は、前記ハンマが前記アンビルを打撃するタイミング近傍で前記モータへの駆動電圧の供給を停止させることを特徴とするインパクト工具。
  7. 前記制御部は、前記ハンマを正方向と逆方向に交互に回転しながら前記アンビルを打撃して回転させることを特徴とする請求項6に記載のインパクト工具。
  8. 前記ハンマが前記アンビルを打撃する前に、前記モータは惰性で回転している状態となることを特徴とする請求項7に記載のインパクト工具。
  9. 前記ハンマが前記アンビルを打撃する際に、前記モータへの駆動電圧の供給を停止させることを特徴とする請求項7に記載のインパクト工具。
  10. 前記ハンマの回転角は、前記モータの回転位置検出用のセンサ出力を用いて検出され、
    前記ハンマを所定角度だけ逆転駆動させた後に、前記ハンマを前記所定角度と同じか又はそれよりやや少ない角度だけ前記モータで正転駆動させるように制御することを特徴とする請求項8又は9に記載のインパクト工具。
  11. 前記モータと前記ハンマはギアを介して連結され、前記モータの回転数は前記ハンマの回転数より高いことを特徴とする請求項10に記載のインパクト工具。
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