JP2012115513A - 内視鏡装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】光源の発光波長が変わったとしても、また、出射光量を変えたとしても、撮像画像のホワイトバランスの変わらない内視鏡装置を提供する。
【解決手段】第1の波長の第1の狭帯域光を出射する第1の光源42、第2の狭帯域光を出射する第2の光源44、及び第1の波長を記憶する光源情報記憶部48を有し、第1の波長は、第1の中心発光波長に対して所定の変動範囲内に入るものである光源装置12と、励起されて第1の蛍光光を発光し、第1の狭帯域光の出射光量及び励起波長の変動に応じて蛍光特性が変化する蛍光体20、第1の蛍光特性を記憶する蛍光特性記憶部29、撮像画像信号を出力する撮像部26と、を有する内視鏡11と、励起波長とその変動に対する第1の蛍光特性を読み出し、ホワイトバランスが所定の範囲に入るように、第2の狭帯域光の出射光量を算出し、制御する制御部50を有するプロセッサ装置13と、を備える内視鏡装置10を提供する。
【選択図】図2

Description

本発明は、レーザ光源等の励起光源から発せられる狭帯域波長の励起光と、励起光で励起されて蛍光体から発せられる蛍光光とを混合して白色照明光とする光源装置を備える内視鏡装置に関するものである。
内視鏡装置に用いられる光源装置として、例えば、発光ダイオードや半導体レーザダイオードを光源とした白色光源装置が開発されている。白色光源装置は、光源から発せられる励起光(例えば、青色レーザ光)で蛍光体を励起させて、緑色、黄色、赤色などの蛍光を生じさせ、励起光と蛍光光を混合することで白色光(疑似白色光)を作り出している。
内視鏡装置において、体腔内を照明する照明部の光源には、従来、キセノンランプやメタルハライドランプが用いられるが、内視鏡の更なる小型化、高輝度化、そしてコストダウンを推進するために、光源に発光ダイオードや半導体レーザダイオードなどの励起光源を用いた白色光源装置を採用する働きが活発になっている。
また、発光ダイオードや半導体レーザダイオードを用いた白色光源装置は、キセノンランプやメタルハライドランプに比べて発熱量が低く抑えられ、発熱による内視鏡の劣化が抑えられるというメリットがある。
特許文献1では、前述のとおり励起光源を用いた白色光源装置において、励起光源における励起光の発振波長が白色光源装置間でばらつくと、蛍光体の発光光量が変化し、結果として最終的に出力される白色光の光量や色度が変化してしまうという問題がある。これに対して、特許文献1では、励起光源を駆動する駆動電流をパルスとして入力し、パルス数、パルス幅、パルス振幅及びデューティ比の少なくとも1つを変化させることで、発光光量を一定とし、白色光源装置間での白色光の色味を安定化させ、撮像画像のホワイトバランスを安定化させている。また、光量とは発光強度はもちろん、その分布である発光のスペクトルも含む概念である。
特開2009−56248号公報
白色光源装置に用いられる蛍光体は、励起光源からの発振波長及び発光強度の少なくとも1つが変化すると、蛍光特性が変化し、結果として最終的に出力される白色光の発光スペクトルが変化し、撮像画像のホワイトバランスが変化してしまうという問題がある。ここで、蛍光特性とは蛍光光の発光強度及び発光光量を含む蛍光体の特性をいう。
特に、撮像画像のホワイトバランスが、励起光量を最大とした場合を基準として設定されている場合には、励起光量を低下させることで、青味の足りない、診断に適さない光が照射されてしまう。また、励起光量とは、励起光の発光強度を含む概念であり、励起光とは、蛍光体を蛍光発光させる光をいう。
特許文献1に記載の方法は、白色光の積算光量及び色度を基準に常に適切な光量及び色度の照明光を得ることができ、励起光の発振波長(中心発光波長)の異なる白色光源装置間において、励起光の発振波長のばらつきによる白色光の積算光量及び色度を補正し、色味を安定化することで画像の見え方のばらつきを補正するために有効な方法である。しかし、特許文献1の方法では、例えば、パルス振幅を大きく変化させた場合に色度が大きく変化し、その色度の変化をパルス数及びパルス幅の変化によって修正することが困難である場合が多い(特許文献1、図12等参照)。
つまり、励起光量を変えた途端に、その蛍光光の発光強度や発光光量が変化し、被写体へ照射される白色光の色度が変化し、撮像画像のホワイトバランスも変化してしまうため、被写体の距離や反射率に応じて励起光量を大きく変える必要がある内視鏡装置においては、うまく作用するとはいえない。
そして、前述の励起光量の変化に対する白色光の変化は、励起光の中心発光波長ごとに異なるため、市場において、白色光源装置と内視鏡との組み合わせを変えた場合に、その影響が特に顕著に現れる。
そこで、本発明は、第1の光源から発せられる第1の狭帯域光と、第1の狭帯域光で励起されて蛍光体から発せられる第1の蛍光光とを混合して照明光とする光源装置を備える内視鏡装置であって、たとえ、光源装置と内視鏡との組み合わせを変えたことで第1の狭帯域光の発光波長が変わったとしても、また、第1の狭帯域光の出射光量を変えたとしても、撮像画像のホワイトバランスの変わらない内視鏡装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、狭帯域化された第1の波長を持つ第1の狭帯域光を出射する第1の光源、前記第1の光源とは異なる、狭帯域化された第2の波長を持つ第2の狭帯域光を出射する第2の光源、及び前記第1の光源からの前記第1の狭帯域光の前記第1の波長を記憶する光源情報記憶部を有し、前記第1の波長は、前記第1の光源の第1の中心発光波長に対して所定の変動範囲内に入るものである光源装置と、前記第1の狭帯域光の少なくとも一部を透過すると共に、励起光として機能する前記第1の狭帯域光によって励起されて、励起波長である前記第1の波長と異なる波長帯域の第1の蛍光光を発光し、前記第1の狭帯域光の出射光量及び前記第1の中心発光波長に対する前記励起波長の変動に応じて蛍光特性が変化する蛍光体、前記励起光の出射光量及び前記励起波長の変動に対して変化する前記蛍光体の第1の蛍光特性を記憶する蛍光特性記憶部、及び前記蛍光体を透過した前記励起光及び前記蛍光体で発光した前記第1の蛍光光を混合した光、又は前記励起光及び前記第1の蛍光光、並びに前記第2の狭帯域光が混合された光が照明光として照射された被写体からの、前記照明光の戻り光により撮像を行い、前記撮像画像信号を出力する撮像部と、を有する内視鏡と、前記光源装置の前記光源情報記憶部から前記励起波長を読み出し、前記内視鏡の蛍光特性記憶部から、読み出された前記励起波長を持つ前記励起光の出射光量及び前記励起波長の変動に対する前記蛍光体の前記第1の蛍光特性を読み出し、読み出された前記第1の蛍光特性から、前記撮像画像信号のホワイトバランスが所定の範囲に入るように、前記第1の光源からの前記励起光の出射光量に対して付加される前記第2の光源からの前記第2の狭帯域光の出射光量を算出し、算出された前記第2の狭帯域光の出射光量となるように前記第2の光源を制御する制御部を有するプロセッサ装置と、を備えることを特徴とする内視鏡装置を提供する。
また、前記光源装置の前記第2の光源からの前記第2の狭帯域光の前記第2の波長は、前記第2の光源の第2の中心発光波長に対して所定の変動範囲内に入るものであり、前記光源情報記憶部は、さらに、前記第2の光源からの前記第2の狭帯域光の前記第2の波長を記憶するものであり、前記蛍光体は、さらに、前記第2の狭帯域光の少なくとも一部を透過すると共に、前記第2の狭帯域光によって励起されて、前記第2の波長と異なる波長帯域の第2の蛍光光を発光し、前記第2の中心発光波長に対する前記第2の波長の変動に応じて蛍光特性が変化するものであり、前記蛍光特性記憶部は、さらに、前記第2の狭帯域光の前記第2の波長の変動に対して変化する前記蛍光体の第2の蛍光特性を記憶するものであり、前記内視鏡は、前記照明光として、前記励起光及び前記第1の蛍光光、並びに前記第2の狭帯域光及び前記第2の蛍光光が混合された光を用いるものであり、前記プロセッサ装置の前記制御部は、前記光源装置の前記光源情報記憶部から、さらに前記第2の波長を読み出し、前記内視鏡の蛍光特性記憶部から、さらに、読み出された前記第2の波長の変動に対する前記蛍光体の前記第2の蛍光特性を読み出し、読み出された前記蛍光体の前記第1及び第2の蛍光特性から、前記撮像画像信号のホワイトバランスが所定の範囲に入るように、前記第1の光源からの前記第1の狭帯域光の出射光量に対して付加される前記第2の光源からの前記第2の狭帯域光の出射光量を算出し、算出された前記第2の狭帯域光の出射光量に前記第2の光源を制御するものであることが好ましい。
また、前記蛍光特性は、前記蛍光光の発光光量を含むことが好ましい。
さらに、前記プロセッサ装置は、前記第1の光源の出射光量と、前記撮像画像信号が基準のホワイトバランスを維持するために必要な前記第2の光源の出射光量との対応関係が記録された補正テーブルを記憶する補正情報記憶部を備え、前記光源装置、前記内視鏡、及び前記プロセッサ装置が市場において互いに接続され内視鏡装置が構成された際に、前記制御部は、前記光源装置の前記光源情報記憶部に記憶された前記第1の波長及び前記第2の波長と、前記内視鏡の前記蛍光特性記憶部に記憶された前記蛍光体の前記第1の蛍光特性及び前記第2の蛍光特性とを取得し、前記補正テーブルを作成して、前記補正情報記憶部に記憶し、前記補正テーブルと、前記第1の光源の出射光量とから前記第2の光源の必要な出射光量を求め、前記必要な出射光量に基づいて、前記第2の光源の出射光量を制御することが好ましい
また、前記基準のホワイトバランスは、前記第2の光源からの出射を停止し、前記第1の光源の出射光量を最大とした場合の前記撮像画像信号のホワイトバランスであることが好ましい。
また、前記第2の狭帯域光の波長帯域は、前記第1の狭帯域光の波長帯域よりも短波長側にあることが好ましく、前記第1の光源は、第1の波長が445±10nmの範囲にある青色レーザ光源であり、前記第2の光源は、第2の波長が405±10nmの範囲にある青紫色レーザ光源であることが好ましい。
また、前記第2の狭帯域光の波長帯域は、前記第1の狭帯域光の波長帯域よりも長波長側にあることが好ましい。
また、前記ホワイトバランスとして、前記撮像画像信号の緑色光成分と青色光成分との比であるG/B比を用いることが好ましい。
前記照明光は、所定波長帯域の赤色光成分、緑色光成分及び青色光成分をそれぞれ含む疑似白色光であることが好ましい。
また、本発明は、狭帯域化された第1の波長を持つ第1の狭帯域光を出射する第1の光源、前記第1の光源からの前記第1の狭帯域光の前記第1の波長を記憶する光源情報記憶部を有し、前記第1の波長は、前記第1の光源の第1の中心発光波長に対して所定の変動範囲内に入るものである光源装置と、前記第1の狭帯域光の少なくとも一部を透過すると共に、励起光として機能する前記第1の狭帯域光によって励起されて、励起波長である前記第1の波長と異なる波長帯域の第1の蛍光光を発光し、前記第1の狭帯域光の出射光量及び前記第1の中心発光波長に対する前記励起波長の変動に応じて蛍光特性が変化する蛍光体、前記励起光の出射光量及び前記励起波長の変動に対して変化する前記蛍光体の第1の蛍光特性を記憶する蛍光特性記憶部、及び前記蛍光体を透過した前記励起光及び前記蛍光体で発光した前記第1の蛍光光を混合した光、又は前記励起光及び前記第1の蛍光光が照明光として照射された被写体からの、前記照明光の戻り光により撮像を行い、前記撮像画像信号を出力する撮像部と、を有する内視鏡と、前記光源装置の前記光源情報記憶部から前記励起波長を読み出し、前記内視鏡の蛍光特性記憶部から、読み出された前記励起波長を持つ前記励起光の出射光量及び前記励起波長の変動に対する前記蛍光体の前記第1の蛍光特性を読み出し、読み出された前記第1の蛍光特性から、前記撮像画像信号が基準のホワイトバランスを維持するように、前記第1の光源からの前記励起光の出射光量に対して前記撮像画像信号に乗じられる前記撮像部の撮像ゲインを制御する制御部を有するプロセッサ装置と、を備えることを特徴とする内視鏡装置を提供する。
また、前記第1の蛍光特性は、前記蛍光光の発光光量を含むことが好ましい。
さらに、前記プロセッサ装置は、前記第1の光源の出射光量と、前記撮像画像信号が基準のホワイトバランスを維持するために必要な前記撮像部の撮像ゲインとの対応関係が記録された補正テーブルを記憶する補正情報記憶部を備え、前記光源装置、前記内視鏡、及び前記プロセッサ装置が市場において互いに接続され内視鏡装置が構成された際に、前記制御部は、前記光源装置の前記光源情報記憶部に記憶された前記第1の波長と、前記内視鏡の前記蛍光特性記憶部に記憶された前記蛍光体の前記第1の蛍光特性とを取得し、前記補正テーブルを作成して、前記補正情報記憶部に記憶し、前記補正テーブルと、前記第1の光源の出射光量とから必要な撮像ゲインを求め、前記必要な撮像ゲインに基づいて、前記撮像部の撮像ゲインを制御することが好ましい。
また、前記基準のホワイトバランスは、前記第1の光源の出射光量を最大とした場合の前記撮像画像信号のホワイトバランスであることが好ましい。
本発明の内視鏡装置によれば、光源における励起光の発光波長が変わったとしても、また、蛍光体の励起光量を変化させたとしても、色味の変わらない、ホワイトバランスが保たれた撮像画像を取得することができる。
本発明の第1実施形態に係る内視鏡装置の構成を示す外観図である。 本発明の第1実施形態に係る内視鏡装置の内部構成を示すブロック図である。 (A)は、本発明の内視鏡装置に係る青紫色レーザ光源からの青紫色レーザ光及び青色レーザ光が蛍光体により波長変換された第2の蛍光光の発光スペクトルの波長プロファイルを示すグラフであり、(B)は、本発明の青色レーザ光源からの青色レーザ光及び青色レーザ光が蛍光体により波長変換された第1の蛍光光の発光スペクトルの波長プロファイルを示すグラフである。 本発明の第1実施形態において、励起光量(青色レーザ光の出射光量)に対する追加レーザ光量(青紫色レーザ光の出射光量)を補正する補正テーブルの情報を算出する手順を定めたフローチャートである。 本発明に係る内視鏡装置において、撮像画像(信号)のホワイトバランスを算出することにより、蛍光体の蛍光特性を計測する場合の説明図である。 (A)は、本発明の第1実施形態に係る内視鏡装置において、励起光量と、蛍光体からの第1の蛍光光とを含む照明光のG/B比(G光成分/B光成分)との関係とを示すグラフであり、(B)は、励起波長の変動及び励起光量と、蛍光体からの第1の蛍光光とを含む照明光のG/B比(G光成分/B光成分)との関係とを示すグラフであり、(C)は、追加レーザ波長の変動及び追加レーザ光量と、蛍光体からの第2の蛍光光を含む照明光のG/B比との関係を示すグラフであり、(D)は、励起光量と、撮像画像(信号)を基準のホワイトバランスに維持するために必要な追加レーザ光量との関係を示すグラフである。 本発明の第2実施形態に係る内視鏡装置の内部構成を示すブロック図である。 本発明の第2実施形態において、励起光量に対する撮像画像信号のB光成分(B光画像信号)のゲインを補正する補正テーブルの情報を算出する手順を定めたフローチャートである。 (A)は、本発明の第2実施形態に係る内視鏡装置において、励起波長の変動及び励起光量と、照明光のG/B比との関係を示すグラフであり、(B)は、励起光量と、撮像画像(信号)を基準のホワイトバランスに維持するために必要なB光ゲインとの関係を示すグラフである。
本発明に係る内視鏡装置について、添付の図面に示す好適実施形態に基づいて以下に詳細に説明する。
図1は、本発明の内視鏡装置の一例としての外観図であり、図2は、本発明の内視鏡装置の第1実施形態を説明するための図で、内視鏡装置の概念的なブロック図である。
図1、図2に示すように、本発明の第1実施形態に係る内視鏡装置10は、内視鏡11と、光源装置12と、プロセッサ装置13とを有する。プロセッサ装置13には、画像情報等を表示する表示部15と、入力操作を受け付ける入力部17とが接続されている。内視鏡11は、内視鏡挿入部19の先端から照明光を出射する照明光学系と、被観察領域を撮像する撮像素子26(図2参照)を含む撮像光学系とを有する、電子内視鏡である。
また、照明光とは、狭帯域光と、白色光とを問わず、内視鏡11から被写体に向けて照射される光をいう。
また、内視鏡11は、被写体内に挿入される可撓性の内視鏡挿入部19と、内視鏡挿入部の先端の湾曲操作や観察のための操作を行う操作部23と、内視鏡11を光源装置12及びプロセッサ装置13に着脱自在に接続するコネクタ部25A、25Bを備える。なお、図示はしないが、操作部23及び内視鏡挿入部19の内部には、組織採取用処置具等を挿入する鉗子チャンネルや、送気・送水用のチャンネル等、各種のチャンネルが設けられる。
内視鏡挿入部19は、可撓性を持つ軟性部31と、湾曲部33と、先端部(以降、内視鏡先端部とも呼称する)35とから構成される。内視鏡先端部35には、図2に示すように、被観察領域へ照明光を照射する照射口21と、被観察領域の画像情報を取得するCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサやCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)イメージセンサ等の撮像素子26が配置されている。照射口21の奥には、光源装置からの励起光を受けて蛍光発光する蛍光体20が、光ファイバ18の先端に配置され、撮像素子26の受光面には対物レンズユニット24が配置される。
また、図2に示すように、内視鏡11は、撮像素子26からの撮像画像の画像信号の信号処理系として、アナログ信号である撮像画像信号に相関二重サンプリング(CDS)や自動利得制御(AGC)を行うためのCDS・AGC回路27と、CDS・AGC回路27でサンプリングと利得制御が行われたアナログ画像信号をデジタル画像信号に変換するA/D変換器(A/Dコンバータ)28と、前述の蛍光体20の蛍光特性を記憶した蛍光特性記憶部29とを有する。内視鏡11とプロセッサ装置13とが接続されると、蛍光特性記憶部29は、内視鏡11ごとに固有の蛍光体20の蛍光特性をプロセッサ装置13へ出力する。また、A/D変換器28でA/D変換されたデジタル画像信号は、コネクタ部25Bを介してプロセッサ装置13の画像処理部52に入力される。
湾曲部33は、軟性部31と先端部35との間に設けられ、操作部23に配置されたアングルノブ22の回転動作により湾曲自在にされている。この湾曲部33は、内視鏡11が使用される被検体の部位等に応じて、任意の方向、任意の角度に湾曲でき、内視鏡先端35の照射口21、及び撮像素子26の観察方向を、所望の観察部位に向けることができる。また、図示は省略するが、内視鏡挿入部19の照射口21にはカバーガラスやレンズが配置される。
光源装置12は、内視鏡先端部35の照射口21に供給する照明光を発生し、プロセッサ装置13は、撮像素子26からの画像信号を画像処理する画像処理部52を備える。光源装置12は、コネクタ部25Aを介して、プロセッサ装置13はコネクタ部25Bを介して、それぞれ内視鏡11と接続される。また、プロセッサ装置13には前述の表示部15と入力部17が接続されている。プロセッサ装置13は、入力部15や操作部23からの指示に基づいて、内視鏡11から伝送されてくる撮像信号を画像処理し、表示部15へ表示用画像を生成して供給する。
図2に示すように、光源装置12は、発光源として第1の光源である青色レーザ光源(LD1)42と、第2の光源である青紫色レーザ光源(LD2)44とを備える。具体的には、青色レーザ光源42は、第1の狭帯域光として中心発光波長λ(445nm)の青色レーザ光を出射するレーザダイオードであり、励起光源として内視鏡先端35に設置された後述する蛍光体20を蛍光発光させる励起光として作用する。青色レーザ光は、蛍光発光された第1の蛍光光と混合されて白色(疑似白色)の照射光として被写体へ照射される。
また、青紫色レーザ光源44は、第2の狭帯域光として中心発光波長λ(405nm)の青紫色レーザ光を出射するレーザダイオードであり、追加レーザ光源として前記照名光のB光成分(青色光成分)の不足を補う追加レーザ光として、照明光による被写体からの戻り光により撮像される撮像画像が基準のホワイトバランスを所定の範囲に維持するために照射される。
また、青紫色レーザ光源44からの第2の狭帯域光もまた、その一部が、内視鏡先端35に設置された後述する蛍光体20を蛍光発光させる励起光として作用して、第2の蛍光光を発生させるが、その発光光量は、前述の第1の蛍光光に比べて1/20程度である。第2の蛍光光もまた、照明光の一部として被写体に照射される。
実際の青色レーザ光源42及び青紫色レーザ光源44は、個々の光源装置12において、それらの理想とする中心発光波長λ及びλから若干ずれていることが多い。よって、青色レーザ光源42から出射される第1の狭帯域光の実際の波長を第1の波長とし、青紫色レーザ光源44から出射される第2の狭帯域光の実際の波長を第2の波長とする。
また、第1の波長及び第2の波長のそれぞれの中心発光波長からのずれを変動とし、想定され得るずれの最大幅を所定の変動範囲として±Δλで表す。よって、中心発光波長λ及びλを用いると、第1の波長は、λ±Δλの範囲にあり、第2の波長は、λ±Δλの範囲にある。
青色レーザ光源42及び青紫色レーザ光源44としては、ブロードエリア型のInGaN系レーザダイオードが利用でき、また、InGaNAs系レーザダイオードやGaNAs系レーザダイオードを用いることもできる。また、上記光源として、発光ダイオード等の発光体を用いた構成としてもよい。
また、青色レーザ光源42及び青紫色レーザ光源44からの発光は、光源制御部40により個別に制御されており、青色レーザ光源42の出射光量と、青紫色レーザ光源44の出射光量との光量比率は変更自在になっている。
これら青色レーザ光源42及び青紫色レーザ光源44から出射される青色レーザ光及び青紫色レーザ光は、集光レンズ(図示省略)によりそれぞれ光ファイバに入力され、合波器46により合波され、コネクタ部25Aに伝送される。なお、これに限らず、合波器46を用いずに、青色レーザ光源42及び青紫色レーザ光源44からのレーザ光を直接コネクタ部25Aに送出する構成であってもよい。
コネクタ部25Aに供給された第1の狭帯域光、及び第2の狭帯域光が合波された合波光は、光ファイバ18を経由して、内視鏡11の内視鏡先端部35まで伝送される。
光ファイバ18は、マルチモードファイバであり、一例として、コア径105μm、クラッド径125μm、外皮となる保護層を含めた径がφ0.3〜0.5mmの細径なケーブルを使用できる。
蛍光体20は、波長変換部材として機能し、前述のとおり、励起光として作用する狭帯域光を受けて蛍光光を発光する。蛍光体20は、主に青色レーザ光のエネルギの一部を吸収して緑色〜黄色に蛍光発光する複数種の蛍光体を含んで構成される。蛍光体20の具体例としては、例えばYAG系蛍光体、或いはBAM(BaMgAl1017)等を含む蛍光体等が利用できる。従って、青色レーザ光を励起光とする緑色〜黄色の第1の蛍光光と、蛍光体20により吸収されず透過した青色レーザ光とが合波された結果として、白色(疑似白色)の照明光が内視鏡先端部35の照射口21から出射される。本実施形態のように、青色レーザ光源を励起光源として用いれば、高い発光効率で高い発光光量の白色光が得られ、更に、白色光の発光光量を容易に調整できる。
上記の蛍光体20は、レーザ光の可干渉性により生じるスペックルに起因して、撮像の障害となるノイズの重畳や、動画像表示を行う際のちらつきの発生を防止できる。また、蛍光体20は、蛍光体を構成する蛍光物質と、充填剤となる固定・固化用樹脂との屈折率差を考慮して、蛍光物質そのものと充填剤に対する粒径を、赤外域の光に対して吸収が小さく、かつ散乱が大きい材料で構成することが好ましい。これにより、赤色や赤外域の光
に対して光強度を落とすことなく散乱効果が高められ、凹レンズ等の光路変更手段が不要となり、光学的損失が小さくなる。
図3は、本実施形態における、青紫色レーザ光源44からの青紫色レーザ光及び青色レーザ光が蛍光体20により波長変換された第2の蛍光光の発光スペクトルである波長プロファイル(A)と、青色レーザ光源42からの青色レーザ光及び青色レーザ光が蛍光体20により波長変換された第1の蛍光光の発光スペクトルである波長プロファイル(B)とを示すグラフである。
青色レーザ光は、中心発光波長445nmの輝線で表され、青色レーザ光による蛍光体20からの第1の蛍光光は、概ね450nm〜700nmの波長帯域で発光強度が増大する分光強度分布となる。この第1の蛍光光と青色レーザ光とによるプロファイルBによって、前述した白色光(疑似白色光)が形成される。
また、青紫色レーザ光は、中心発光波長405nmの輝線で表され、青紫色レーザ光による蛍光体20からの第2の蛍光光も、前述のとおり発光光量は第1の蛍光光の1/20程度であるが、第1の蛍光光と略同等の波長帯域で発光強度が増大する分光強度分布となる。また、この第2の蛍光光と青紫色レーザ光とによるプロファイルAは、前述のとおり第2の蛍光光の発光光量が少ないため、単独では略青紫色の光として照射される。
プロファイルA及びプロファイルBからなる照明光は、被写体によって反射され、戻り光として撮像素子おいて撮像画像信号として検出される。
図3に示すように、プロファイルA及びプロファイルBは、青紫色レーザ光及び青色レーザ光を主成分とするB光成分、第1の蛍光光及び第2の蛍光光の起伏中央部分を主成分とするG光成分、並びに前述の起伏の長波長側部分を主成分とするR光成分などに大きく分けられ、撮像画像信号として検出される。
そして、前述のとおり、撮像画像のホワイトバランスは、撮像素子の検出するこれらのR光成分、G光成分、及びB光成分の信号強度の比率である。よって、撮像画像において基準のホワイトバランスを維持するためには、撮像画像におけるR光成分、G光成分、及びB光成分の信号強度の比率を所定の範囲に維持する必要がある。
また、蛍光体20において、励起光量に対する蛍光光の発光光量は、必ずしも一定ではなく、励起光量に応じて、蛍光体20の蛍光特性が変化することがわかってきた。
ここで、励起光量とは、励起光の光量であり、励起光とは、第1の狭帯域光はもちろん、追加レーザ光として追加される第2の狭帯域光も含む概念であるが、本明細書においては、これ以降、第1の狭帯域光及びその光量を励起光及び励起光量とし、第2の狭帯域光及びその光量を追加レーザ光及び追加レーザ光量として、区別して記載する。
また、前述のとおり、励起光量によって撮像画像のホワイトバランスが変わるため、追加レーザ光を出射して撮像画像を基準のホワイトバランスに維持するためには、励起光量及び追加レーザ光量に対するホワイトバランスの変化の情報が必要となる。
よって、内視鏡において、励起光量及び追加レーザ光量に対して、白色板を撮像した際の撮像画像におけるホワイトバランスの変化をグラフとして算出し、それらグラフの情報を蛍光体の蛍光特性として記憶して、励起光量に対する追加レーザ光量の調整に利用する。
ここで、蛍光体20の蛍光特性としては、発振波長ごとに大きく分けて、励起光に対する第1の蛍光特性と追加レーザ光に対する第2の蛍光特性とが考えられる。
なお、励起光量及び追加レーザ光量に対して、第1の蛍光光及び第2の蛍光光の波長プロファイルの形状はそれほど変化せず、蛍光体を励起する励起光及び追加レーザ光のB光成分に対して、主に第1の蛍光光及び第2の蛍光光であるR光成分とG光成分とは略一定の割合で変化するため、前述のホワイトバランスとして、G光成分とB光成分との信号強度の比率であるG/B比を用いることが可能である。
よって、本発明においては、励起光量及び追加レーザ光量に対するG/B比の変化をそれぞれグラフとして算出し、それらグラフの情報を第1の蛍光特性及び第2の蛍光特性として記憶する。
また、前述のとおり励起光源及び追加レーザ光源の中心発光波長は、光源ごとに多少ばらついており、所定の変動範囲を持つ。よって、前述のとおり、励起光量及び追加レーザ光量に対する蛍光体の蛍光特性の変化を励起光量及び追加レーザ光量に対するG/B比の変化のグラフの情報として記憶するだけでは、この光源ごとの中心発光波長のばらつきに対応することができない。
そこで、前述のとおり、撮像画像において基準のホワイトバランスを維持するためには、内視鏡において、更に、励起光の中心発光波長λと変動範囲±Δλ及び追加レーザ光の中心発光波長λと変動範囲±Δλを考慮して、これらの変動範囲を含む発振波長ごとに、励起光量及び追加レーザ光量の変化に対するG/B比の変化をグラフとして算出し、更に、これらの波長変動の影響についても第1の蛍光特性及び第2の蛍光特性として記憶しておく。これにより、励起光の第1の波長及び追加レーザ光の第2の波長がそれらの中心発光波長λ及びλから最大±Δλ変動したとしても、対応することができる。
また、本明細書でいう白色光とは、厳密に可視光の全ての波長成分を含むものに限らず、例えばR光、G光、B光等、特定の波長帯の光を含むものであればよく、例えば、緑色から赤色にかけての波長成分を含む光や、青色から緑色にかけての波長成分を含む光等も広義に含むものとする。
この内視鏡装置10では、プロファイルAとプロファイルBとの光量を光源制御部40により相対的に増減制御することで、プロファイルA及びBの混合比率に応じて特性の異なる照明光を得ることができる。
なお、前述のとおり、2つのレーザ光を合波しない場合には、内視鏡11は、内視鏡先端35に、図示しないが、照射口を2つ持ち、一方の照射口は先端部に蛍光体を備え、青色レーザ光と蛍光光とからなる疑似白色光を、もう一方の照射口は先端部に蛍光体を備えず、そのまま青紫色レーザ光を照射する構成であってもよい。
再び図2に戻り説明する。前述のように、励起光、蛍光体20からの第1の蛍光光、追加レーザ光、及び蛍光体20からの第2の蛍光光からなる照明光は、内視鏡11の先端部35から被検体の被観察領域に向けて照射される。そして、照明光が照射された被観察領域の様子を対物レンズユニット24により撮像素子26の受光面上に結像させて撮像する。
撮像後に撮像素子26から出力される撮像画像信号は、CDS・AGC回路27によってサンプリングと利得制御が行われた後、A/D変換器28に伝送されてデジタル信号に変換され、コネクタ部25Bを介してプロセッサ装置13に入力される。
プロセッサ装置13は、光源制御部40を通じて光源装置12を制御する制御部50と、前述の制御部50に接続される、画像処理部52と、補正情報記憶部54とを有する。前述のとおり、光源装置12とプロセッサ装置13とが接続されると、光源装置12の青色レーザ光源42及び青紫色レーザ光源44のそれぞれの中心発光波長の情報がプロセッサ装置13の制御部50へ出力される。そして、内視鏡11がプロセッサ装置13に接続されると、制御部50は、前述の青色レーザ光源42及び青紫色レーザ光源44のそれぞれの中心発光波長の情報を元に、内視鏡11の蛍光特性記憶部29が備える第1の蛍光特性及び第2の蛍光特性を取得する。
制御部50は、青色レーザ光源42からの励起光量が変化しても撮像画像が基準のホワイトバランスを維持するように、画像処理部52における撮像画像情報又はCDS・AGC回路27からの撮像画像信号よりホワイトバランスの調整に必要な青紫色レーザ光原44からの追加レーザ光量を算出する。励起光量の変化に対する追加レーザ光量の算出の詳細については後述する。
算出された励起光量と追加レーザ光量との関係は、予め補正テーブル56として補正情報記憶部54で記憶され、光源制御部40を通して青紫色レーザ光源44の制御に用いられる。
また、光源制御部40は、青色レーザ光源42及び青紫色レーザ光源44における駆動電流を制御することで、それらの出射光量を制御する。そのため、補正情報記憶部54には、青色レーザ光源42及び青紫色レーザ光源44に対する駆動電流とその出射光量との関係も情報として予め記憶されている。そして、制御部50は、これら出射光量に必要な駆動電流の情報を算出し、それら駆動電流の情報を光源制御部40へ出力し、光源制御部40が、それぞれの光源に流れる駆動電流を制御することで、それらの出射光量を制御している。
A/D変換器28から出力された撮像画像信号は、前述の画像処理部52に入力される。画像処理部52では、入力されたデジタル画像信号を画像データに変換して適切な画像処理を行い、所望の出力用画像情報を生成する。生成された出力用画像情報は、入力装置17及び操作部23等の指示により、制御部50を通じて表示部15へ出力される。
以上が、本発明の第1実施形態に係る内視鏡装置の構成である。
次に、本発明の内視鏡装置10において、青色レーザ光源42からの励起光量と、撮像画像信号のホワイトバランスを基準の値に保つための青紫色レーザ光源44からの追加レーザ光量との関係示す補正テーブル56を作成し、補正情報記憶部54へ記憶する動作を図4のフローチャートに基づいて説明する。
また、これ以降、基本的にはホワイトバランスをG/B比として第1実施形態の説明を行う。
まず、始めに、内視鏡11が基準光源装置とプロセッサ13とに接続される(S10)。次に、図5に示すように、内視鏡先端35を白色板に対向する形で設置し、青色レーザ光源42より、励起光を出射する(S12)。そして、基準光源装置を操作して、青色レーザ光源42の中心発光波長をλ(例えば、445nm)に調整する(S14)。前述のとおり、基準光源装置は、青色レーザ光源42及び青紫色レーザ光源44の中心発光波長を所定量、任意にずらすことが可能な光源装置である。
青色レーザ光源42の中心発光波長をλに調整した後、その出力(駆動電流値)を最大として、励起光及び蛍光光の混合した照明光を白色板に対して照射し、その戻り光を撮像素子26により撮像する。撮像素子26は、撮像画像信号(撮像画像情報)を出力する(S16)。
撮像素子26により撮像された撮像画像信号は、CDS・AGC回路27によって相関二重サンプリングされて撮像素子におけるリセット雑音やアンプ雑音が除去され、A/D変換器28によって、アナログ撮像画像信号をデジタル撮像画像信号として変換され、画像処理部52へ出力される。
そして、画像処理部52では、例えば、その撮像画像信号をR光成分、G光成分、及びB光成分の3つの成分に分離し、また、出力部15において表示する表示用画像信号を生成する。制御部50は、画像処理部52において分離されたR光成分、G光成分、及びB光成分それぞれの信号値の比率を算出し、撮像素子における基準のホワイトバランスとして算出する。また、前述のとおり、基準のホワイトバランスは、基準のG/B比でもよく、本発明の実施形態においては、ホワイトバランスとしてG/B比を用いている。また、撮像画像のホワイトバランス(G/B比)は、CDS・AGC回路27において算出されてもよい(S18)。
そして、青色レーザ光源の中心発光波長がλの際に算出される前述のG/B比を撮像素子における基準のG/B比として、内視鏡11の蛍光特性記憶部29へ記憶する。(S20)。
次に、光源制御部40を操作して、励起光量を徐々に低下させる。励起光量が低下すると、蛍光体20において励起光量に対する発光光量の比率は一定ではないため、撮像画像のホワイトバランスが劣化する。前述のとおり、実際には、励起光量を低下させると、蛍光体を透過する励起光の割合が減少し、B光成分の光量が不足する。
具体的には、青色レーザ光源42を駆動する駆動電流値に対して、画像処理部52で算出される撮像画像信号のホワイトバランスの劣化、ここではG/B比の劣化を制御部50においてグラフとして算出し、前述と同様に内視鏡11の蛍光特性記憶部29で記憶する。前述のとおり、B光成分に対するG光成分及びR光成分の比率は変わらないため、ここではホワイトバランスとしてG/B比を用いている。
よって、蛍光特性記憶部29には、その内視鏡11固有の蛍光体20の特性として、励起光量の減少に従って、G/B比が大きくなる様子を示す図6(A)のグラフの情報が記憶される(S22)。
次に、基準光源装置により、青色レーザ光源42からの励起光の中心発光波長λを短波長側にΔλ(例えば、10nm)だけずらすように調整する。ここでいう波長の変動Δλは、前述のとおり、光源装置12の青色レーザ光源42及び青紫色レーザ光源44の所定の変動範囲内において想定され得る最大のずれ幅である(S24)。
青色レーザ光源42からの励起光の中心発光波長をλ−Δλとして、前述のステップS16、S18、S22を繰り返す。これによって、図6(B)に示す中心発光波長がλ−Δλの場合の青色レーザ光源42の励起光量の減少に従ってG/B比が変化するグラフが算出され、その情報が蛍光特性記憶部29に記憶される(S26)。
次に、基準光源装置により、青色レーザ光源42からの励起光の中心発光波長λを長波長側にΔλ(例えば、10nm)だけずらすように調整する(S28)。
青色レーザ光源42からの励起光の中心発光波長をλ+Δλとして、前述と同様にステップS16、S18、S22を繰り返す。これによって、図6(B)に示す中心発光波長がλ+Δλの場合の青色レーザ光源42の励起光量の減少に従ってG/B比が変化するグラフが算出され、その情報が蛍光特性記憶部29に記憶される(S30)。
また、追加レーザ光源として動作する青紫色レーザ光源44についても、前述と同様の処理を行う。
基準光源装置を操作して、青紫色レーザ光源44の中心発光波長をλ(例えば、405nm)に調整して、ステップS20を除き、ステップS16〜S28までを繰り返す(S32)。
このステップS32により、青色レーザ光源42の場合と同様、図6(C)に示すように、青紫色レーザ光源44の中心発光波長をλとした場合、λ−Δλとした場合、λ+Δλとした場合のそれぞれについて、青紫色レーザ光源44からの追加レーザ光量の減少に従ってG/B比が変化するグラフが算出され、その情報が蛍光特性記憶部29に記憶される。
蛍光特性記憶部29は、図4のステップS10〜S32により、基準のG/B比の情報と、内視鏡11固有の蛍光体20の第1の蛍光特性としての青色レーザ光源42に対する図6(B)の情報と、第2の蛍光特性としての青紫色レーザ光源44に対する図6(C)の情報とを記憶したこととなる。
蛍光特性記憶部29にその内視鏡固有の蛍光体20の第1の蛍光特性及び第2の蛍光特性を記憶した内視鏡11は、市場に出て、青色レーザ光源42及び青紫色レーザ光源44それぞれの中心発光波長が若干ばらついた光源装置12と接続される(S34)。光源装置12の青色レーザ光源42及び青紫色レーザ光源44それぞれの中心発光波長のばらつきは、その光源装置12固有のものである。
内視鏡11、光源装置12、及びプロセッサ13が互いに接続されると、プロセッサ装置13の制御部50は、光源装置12の青色レーザ光源42及び青紫色レーザ光源44のそれぞれの中心発光波長の情報を光源情報記憶部48より取得し、内視鏡11の蛍光特性記憶部29より、基準のG/B比の情報と、それら中心発光波長の情報に対応する第1の蛍光特性及び第2の蛍光特性とを取得する。そして、制御部50は、図6(B)に示される励起光量とG/B比との関係と、図6(C)に示される追加レーザ光量とG/B比との関係から、励起光量と、励起光量の低下に伴って劣化したG/B比を補うために必要な追加レーザ光量を、図6(D)のグラフに示される関係を規定する補正テーブル56として算出し、補正情報記憶部54に記憶する(S34)。
よって、本発明の第1実施形態に係る内視鏡装置10においては、内視鏡11が市場においてどのような光源装置12と接続されようとも、青色レーザ光源42の出射光量と、前述の補正テーブル56とから、青紫色レーザ光源44の出射光量を決定し、決定した出射光量に基づいて青紫色レーザ光源44から追加レーザ光を追加して出射することで、G/B比が維持され、基準のホワイトバランスが維持された撮像画像を撮像することができる。
次に、本発明の第1実施形態に係る内視鏡装置において、被写体を撮像する際の動作について簡単に説明する。
まず、始めに、被検体内に内視鏡挿入部が挿入され、青色レーザ光源42から励起光が出射され、内視鏡先端35の蛍光体20を励起し、被写体に向けて白色光を照射される。例えば、操作者によって、内視鏡先端35と被写体との距離が調整され、距離に応じて励起光量が調整されると、制御部50は、励起光量と、補正情報記憶部54に記憶された前述の補正テーブル56とから、追加レーザ光量を算出し、青紫色レーザ光源44から、所定量の追加レーザ光を出射する。算出された追加レーザ光量を出射することで、内視鏡装置10は、撮像画像のG/B比が基準の値に保たれた撮像画像を取得することができる。
なお、本発明の第1実施形態においては、前述の白色光を用いた通常観察の他に、特殊光観察を行うことができる。具体的には、第2の光源である青紫色レーザ光源44からの追加レーザ光の出射光量を前述の通常観察時よりも所定量増加させることで、撮像画像を暗くすることなく被写体表面に存在する表層血管を強調した、表層血管強調画像を取得することができる。
また、本発明の第1実施形態においては、第2の光源からの光である追加レーザ光の波長帯域が、第1の光源からの光である励起光の波長帯域よりも短波長側にある場合について説明したが、追加レーザ光の波長帯域が、励起光の波長帯域よりも長波長側にあってもよい。この場合には、例えば、追加レーザ光自体がG光成分の光であれば、照明光において、撮像画像の明るさ(輝度値)や演色性に影響の大きいG光成分の光量が増加するため、撮像画像の明るさや演色性を向上させることができる。
以上が本発明の第1実施形態に係る内視鏡装置である。次に、本発明の第2実施形態について説明する。
図7に示すように、第1実施形態と第2実施形態との構成上の違いは、第1実施形態が、青色レーザ光源(LD1)42と青紫色レーザ光源(LD2)44の2灯であり、それらを合波部46で合波する構成であったのに対して、第2実施形態は、青色レーザ光源(LD1)42の1灯である点と、制御部50が、直接CDS・AGC回路27を直接制御し、そのホワイトバランスゲインを調整する点とにある。
なお、ホワイトバランスゲインの調整は、制御部50がCDS・AGC回路を制御する以外にも、撮像画像信号を取得した画像処理部52においても、同種の調整を行うことができる。
本発明の第2実施形態において、青色レーザ光源42からの励起光量と、撮像画像の基準のG/B比を維持するために撮像画像信号におけるB光成分(B光画像信号)に乗じられるゲイン(Bゲイン)との関係示す補正テーブル56を作成し、補正情報記憶部54へ記憶する動作を図8のフローチャートに基づいて説明する。
第2実施形態においても、第1実施形態と同様に、主に励起光であるB光成分に対して、主に蛍光光であるR光成分とG光成分とは略一定の割合で変化するため、前述のホワイトバランスとして、G光成分とB光成分との信号強度の比率であるG/B比を用いており、B光画像信号をBゲインで調整することでG/B比を所定の値に維持することができる。
図8のステップS110からステップS130については、本発明の第1実施形態のステップS10からステップS30と同じであるため説明を省略する。一連のステップにより、基準のG/B比が算出されるとともに、中心発光波長と波長の変動ごとの励起光量に対するG/B比の変化を示す図9(A)のグラフが第1の蛍光特性として算出され、それらの情報が蛍光特性記憶部29に記憶される。
蛍光特性記憶部29に基準のG/B比の情報と、その内視鏡11固有の蛍光体20の第1の蛍光特性とを記憶した内視鏡11は、市場に出て、青色レーザ光源42の中心発光波長が若干ばらついた光源装置12と接続される(S130)。光源装置12の青色レーザ光源42の中心発光波長のばらつきは、その光源装置12固有のものである。
内視鏡11、光源装置12、及びプロセッサ13が互いに接続されると、プロセッサ装置13の制御部50は、光源装置12の青色レーザ光源42の中心発光波長の情報を光源情報記憶部48より取得し、内視鏡11の蛍光特性記憶部29より、基準のG/B比の情報と、その中心発光波長の情報に対応する第1の蛍光特性とを取得する。そして、制御部50は、図9(A)に示される励起光量とG/B比との関係から、励起光量と、撮像画像信号のG/B比を基準のG/B比に維持するために必要な撮像画像信号のB光成分に対するゲイン(Bゲイン)を、図9(B)のグラフに示される関係を規定する補正テーブル56として算出し、補正情報記憶部54に記憶する(S132)。
よって、本発明の第2実施形態に係る内視鏡装置10においては、内視鏡11が市場においてどのような光源装置12に接続されようとも、青色レーザ光源42の出射光量と、前述の補正テーブル56とから、撮像画像信号のB光成分に対するゲイン(Bゲイン)が決定し、撮像素子により出力される撮像画像信号に前述のBゲインを乗じることで、G/B比が維持され、基準のホワイトバランスが維持された撮像画像を撮像することができる。
次に、本発明の第2実施形態に係る内視鏡装置において、被写体を撮像する際の動作について簡単に説明する。
まず、始めに、被検体内に内視鏡挿入部が挿入され、青色レーザ光源42から励起光が出射され、内視鏡先端35の蛍光体20を励起し、被写体に向けて白色光を照射される。例えば、操作者によって、内視鏡先端35と被写体との距離が調整され、距離に応じて励起光量が調整されると、制御部50は、励起光量と、補正情報記憶部54に記憶された前述の補正テーブル56とから、必要なBゲインを算出する。
そして、撮像素子26により取得される撮像画像信号のB光の画像信号(B光画像成分)に、算出されたBゲインを乗じることで、内視鏡装置10は、G/B比が維持され、基準のホワイトバランスが維持された撮像画像を取得することができる。
以上が本発明の第2実施形態に係る内視鏡装置である。
また、本発明は、
第1の波長帯域を持つ第1の狭帯域光を出射する第1の光源、前記第1の波長帯域と異なる第2の波長帯域を持つ第2の狭帯域光を出射する第2の光源、及び励起光として機能する前記第1の狭帯域光で励起され、広帯域波長の第1の蛍光光を生じさせる蛍光体を備え、少なくとも前記励起光及び前記第1の蛍光光から、被写体を照明する照明光を生成する光源装置と、
前記蛍光体を一体的に内蔵する内視鏡と、
前記励起光の増減に対する前記照明光の色変化を記憶する記憶手段と、
前記第2の光源からの前記第2の狭帯域光を前記励起光及び前記第1の蛍光光に混入させることにより、前記照明光の色変化を補正する補正手段と、を有し、
該補正手段は、前記照明光の色変化を補正するための前記第2の狭帯域光の混入量データを補正データとして前記内視鏡毎に備え、
前記記憶手段は、前記第1の光源の前記励起光の光量による前記蛍光体の第1の感受性及び前記励起光の励起波長変動による前記蛍光体の第2の感受性を記憶しており、
該補正手段は、前記記憶手段の記憶する前記蛍光体の前記第1及び第2の感受性に基づいて、前記補正データ算出することを特徴とする内視鏡装置を提供するものである。
また、前記第2の光源の前記第2の狭帯域光も、前記蛍光体を励起して広帯域波長の第2の蛍光光を生じさせるものであり、
前記記憶手段は、さらに、前記第2の光源の前記第2の狭帯域光の波長変動による前記蛍光体の第3の感受性を記憶しており、
該補正手段は、前記記憶手段の記憶する前記蛍光体の前記第1、第2及び第3の感受性に基づいて、前記補正データ算出するものであり、
前記光源装置は、前記励起光及び前記第1の蛍光光、並びにこれらに混入される前記第2の狭帯域光及び前記第2の蛍光光を合波して、前記被写体を照明する前記照明光を生成することが好ましい。
ここで、前述の補正データである、照明光の色変化を補正するための第2の狭帯域光の混入量データは、前述の第1実施形態における補正テーブル56である。
また、第1の感受性とは、図6(A)に示す励起光量に対するG/B比であり、第2の感受性とは、図6(B)に示す励起光の波長変動±Δλの影響を考慮した励起光量に対するG/B比であり、第1の感受性及び第2の感受性は、第1の蛍光特性に含まれる。
また、第3の感受性とは、図6(C)に示す追加レーザ光の波長変動±Δλの影響を考慮した追加レーザ光量に対するG/B比であり、第2の蛍光特性に含まれる。
以上、本発明の内視鏡装置について詳細に説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変更を行ってもよい。
10 内視鏡装置
11 内視鏡
12 光源装置
13 プロセッサ装置
15 表示部
17 入力部
18 光ファイバ
19 内視鏡挿入部
20 蛍光体
21 照射口
22 アングルノブ
23 操作部
24 対物レンズユニット
25A、25B コネクタ部
26 撮像素子
27 CDS・AGC回路
28 A/D変換器
29 蛍光特性記憶部
31 軟性部
33 湾曲部
35 先端部
40 光源制御部
42 青色レーザ光源(励起光源)
44 青紫色レーザ光源(追加レーザ光源)
46 合波部
48 光源情報記憶部
50 制御部
52 画像処理部
54 補正情報記憶部
56 補正テーブル

Claims (14)

  1. 狭帯域化された第1の波長を持つ第1の狭帯域光を出射する第1の光源、
    前記第1の光源とは異なる、狭帯域化された第2の波長を持つ第2の狭帯域光を出射する第2の光源、及び
    前記第1の光源からの前記第1の狭帯域光の前記第1の波長を記憶する光源情報記憶部を有し、
    前記第1の波長は、前記第1の光源の第1の中心発光波長に対して所定の変動範囲内に入るものである光源装置と、
    前記第1の狭帯域光の少なくとも一部を透過すると共に、励起光として機能する前記第1の狭帯域光によって励起されて、励起波長である前記第1の波長と異なる波長帯域の第1の蛍光光を発光し、前記第1の狭帯域光の出射光量及び前記第1の中心発光波長に対する前記励起波長の変動に応じて蛍光特性が変化する蛍光体、
    前記励起光の出射光量及び前記励起波長の変動に対して変化する前記蛍光体の第1の蛍光特性を記憶する蛍光特性記憶部、及び
    前記蛍光体を透過した前記励起光及び前記蛍光体で発光した前記第1の蛍光光を混合した光、又は前記励起光及び前記第1の蛍光光、並びに前記第2の狭帯域光が混合された光が照明光として照射された被写体からの、前記照明光の戻り光により撮像を行い、前記撮像画像信号を出力する撮像部と、を有する内視鏡と、
    前記光源装置の前記光源情報記憶部から前記励起波長を読み出し、前記内視鏡の蛍光特性記憶部から、読み出された前記励起波長を持つ前記励起光の出射光量及び前記励起波長の変動に対する前記蛍光体の前記第1の蛍光特性を読み出し、読み出された前記第1の蛍光特性から、前記撮像画像信号が基準のホワイトバランスを維持するように、前記第1の光源からの前記励起光の出射光量に対して付加される前記第2の光源からの前記第2の狭帯域光の出射光量を算出し、算出された前記第2の狭帯域光の出射光量となるように前記第2の光源を制御する制御部を有するプロセッサ装置と、
    を備えることを特徴とする内視鏡装置。
  2. 前記光源装置の前記第2の光源からの前記第2の狭帯域光の前記第2の波長は、前記第2の光源の第2の中心発光波長に対して所定の変動範囲内に入るものであり、
    前記光源情報記憶部は、さらに、前記第2の光源からの前記第2の狭帯域光の前記第2の波長を記憶するものであり、
    前記蛍光体は、さらに、前記第2の狭帯域光の少なくとも一部を透過すると共に、前記第2の狭帯域光によって励起されて、前記第2の波長と異なる波長帯域の第2の蛍光光を発光し、前記第2の中心発光波長に対する前記第2の波長の変動に応じて蛍光特性が変化するものであり、
    前記蛍光特性記憶部は、さらに、前記第2の狭帯域光の前記第2の波長の変動に対して変化する前記蛍光体の第2の蛍光特性を記憶するものであり、
    前記内視鏡は、前記照明光として、前記励起光及び前記第1の蛍光光、並びに前記第2の狭帯域光及び前記第2の蛍光光が混合された光を用いるものであり、
    前記プロセッサ装置の前記制御部は、前記光源装置の前記光源情報記憶部から、さらに前記第2の波長を読み出し、前記内視鏡の蛍光特性記憶部から、さらに、読み出された前記第2の波長の変動に対する前記蛍光体の前記第2の蛍光特性を読み出し、読み出された前記蛍光体の前記第1及び第2の蛍光特性から、前記撮像画像信号が基準のホワイトバランスを維持するように、前記第1の光源からの前記第1の狭帯域光の出射光量に対して付加される前記第2の光源からの前記第2の狭帯域光の出射光量を算出し、算出された前記第2の狭帯域光の出射光量に前記第2の光源を制御するものである請求項1に記載の内視鏡装置。
  3. 前記蛍光特性は、前記蛍光光の発光光量を含む請求項1または2に記載の内視鏡装置。
  4. さらに、前記プロセッサ装置は、前記第1の光源の出射光量と、前記撮像画像信号が基準のホワイトバランスを維持するために必要な前記第2の光源の出射光量との対応関係が記録された補正テーブルを記憶する補正情報記憶部を備え、
    前記光源装置、前記内視鏡、及び前記プロセッサ装置が市場において互いに接続され内視鏡装置が構成された際に、
    前記制御部は、
    前記光源装置の前記光源情報記憶部に記憶された前記第1の波長及び前記第2の波長と、前記内視鏡の前記蛍光特性記憶部に記憶された前記蛍光体の前記第1の蛍光特性及び前記第2の蛍光特性とを取得し、前記補正テーブルを作成して、前記補正情報記憶部に記憶し、
    前記補正テーブルと、前記第1の光源の出射光量とから前記第2の光源の必要な出射光量を求め、前記必要な出射光量に基づいて、前記第2の光源の出射光量を制御することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の内視鏡装置。
  5. 前記基準のホワイトバランスは、前記第2の光源からの出射を停止し、前記第1の光源の出射光量を最大とした場合の前記撮像画像信号のホワイトバランスである請求項1〜4のいずれかに記載の内視鏡装置。
  6. 前記第2の狭帯域光の波長帯域は、前記第1の狭帯域光の波長帯域よりも短波長側にある請求項1〜5のいずれかに記載の内視鏡装置。
  7. 前記第1の光源は、第1の波長が445±10nmの範囲にある青色レーザ光源であり、前記第2の光源は、第2の波長が405±10nmの範囲にある青紫色レーザ光源である請求項6に記載の内視鏡装置。
  8. 前記第2の狭帯域光の波長帯域は、前記第1の狭帯域光の波長帯域よりも長波長側にある請求項1〜5のいずれかに記載の内視鏡装置。
  9. 前記ホワイトバランスとして、前記撮像画像信号の緑色光成分と青色光成分との比であるG/B比を用いることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の内視鏡装置。
  10. 前記照明光は、所定波長帯域の赤色光成分、緑色光成分及び青色光成分をそれぞれ含む疑似白色光である請求項1〜9のいずれかに記載の内視鏡装置。
  11. 狭帯域化された第1の波長を持つ第1の狭帯域光を出射する第1の光源、
    前記第1の光源からの前記第1の狭帯域光の前記第1の波長を記憶する光源情報記憶部を有し、
    前記第1の波長は、前記第1の光源の第1の中心発光波長に対して所定の変動範囲内に入るものである光源装置と、
    前記第1の狭帯域光の少なくとも一部を透過すると共に、励起光として機能する前記第1の狭帯域光によって励起されて、励起波長である前記第1の波長と異なる波長帯域の第1の蛍光光を発光し、前記第1の狭帯域光の出射光量及び前記第1の中心発光波長に対する前記励起波長の変動に応じて蛍光特性が変化する蛍光体、
    前記励起光の出射光量及び前記励起波長の変動に対して変化する前記蛍光体の第1の蛍光特性を記憶する蛍光特性記憶部、及び
    前記蛍光体を透過した前記励起光及び前記蛍光体で発光した前記第1の蛍光光を混合した光、又は前記励起光及び前記第1の蛍光光が照明光として照射された被写体からの、前記照明光の戻り光により撮像を行い、前記撮像画像信号を出力する撮像部と、を有する内視鏡と、
    前記光源装置の前記光源情報記憶部から前記励起波長を読み出し、前記内視鏡の蛍光特性記憶部から、読み出された前記励起波長を持つ前記励起光の出射光量及び前記励起波長の変動に対する前記蛍光体の前記第1の蛍光特性を読み出し、読み出された前記第1の蛍光特性から、前記撮像画像信号が基準のホワイトバランスを維持するように、前記第1の光源からの前記励起光の出射光量に対して前記撮像画像信号に乗じられる前記撮像部の撮像ゲインを制御する制御部を有するプロセッサ装置と、
    を備えることを特徴とする内視鏡装置。
  12. 前記第1の蛍光特性は、前記蛍光光の発光光量を含む請求項11に記載の内視鏡装置。
  13. さらに、前記プロセッサ装置は、前記第1の光源の出射光量と、前記撮像画像信号が基準のホワイトバランスを維持するために必要な前記撮像部の撮像ゲインとの対応関係が記録された補正テーブルを記憶する補正情報記憶部を備え、
    前記光源装置、前記内視鏡、及び前記プロセッサ装置が市場において互いに接続され内視鏡装置が構成された際に、
    前記制御部は、
    前記光源装置の前記光源情報記憶部に記憶された前記第1の波長と、前記内視鏡の前記蛍光特性記憶部に記憶された前記蛍光体の前記第1の蛍光特性とを取得し、前記補正テーブルを作成して、前記補正情報記憶部に記憶し、
    前記補正テーブルと、前記第1の光源の出射光量とから必要な撮像ゲインを求め、前記必要な撮像ゲインに基づいて、前記撮像部の撮像ゲインを制御することを特徴とする請求項11又は12に記載の内視鏡装置。
  14. 前記基準のホワイトバランスは、前記第1の光源の出射光量を最大とした場合の前記撮像画像信号のホワイトバランスである請求項11〜13のいずれかに記載の内視鏡装置。
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