JP2012109481A - 半導体装置の製造方法および半導体装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】バンプ4を有する第1の回路部材1と、パッド電極5を有する第2の回路部材6の間に絶縁性樹脂組成物3を介在させた状態で、加熱および加圧により前記第1の回路部材のバンプと前記第2の回路部材のパッド電極とを電気的に接続する半導体装置の製造方法であって、前記バンプが下式(1)を満たすことを特徴とする半導体装置の製造方法。t1−t2>0.1r(1)t1:最頂部のバンプ高さt2:最頂部からバンプ半径rの1/2離れた位置のバンプ高さr:バンプ半径
【選択図】図2
Description
r:バンプ半径
t1:最頂部のバンプ高さ
t2:最頂部からバンプ半径rの1/2離れた位置のバンプ高さ
r:バンプ半径
t1:最頂部のバンプ高さ
t2:最頂部からバンプ半径rの1/2離れた位置のバンプ高さ
本発明でいう半導体装置とは、半導体素子を基板に接続したものや、半導体素子同士または基板同士を接続したものだけでなく、半導体素子の特性を利用することで機能しうる装置全般を指し、電気光学装置、半導体回路基板及びこれらを含む電子部品は全て半導体装置に含まれる。また、回路部材としては、半導体チップ、抵抗体チップ、コンデンサチップ等のチップ部品、TSV(スルーシリコンビア)電極を有する半導体チップやシリコンインターポーザー、ガラスエポキシ回路基板、フィルム回路基板等の基板等が用いられる。また、貫通電極を有するシリコンチップの両面にパッドやバンプ等の接続端子を形成した回路部材を用い、本発明に記載された接続を繰り返し行うことにより、回路部材が3次元積層された半導体装置を得ることもできる。
rはバンプを上面から見たときのバンプ半径である。ただしバンプを上面から見たときの形状が正確な円形でないときは、バンプを上面から見たときに最長となるバンプ外周上の2点間距離の1/2をバンプ半径とする。t1は最頂部におけるバンプ高さ、t2は最頂部からバンプ半径rの1/2離れた距離にある円周上の最も高さの低い位置におけるバンプ高さである。r、t1、t2は、光学顕微鏡やレーザー顕微鏡、電子顕微鏡、触針式段差計を用いてバンプ形状を測定することで求めることができる。t1−t2が大きいほど、バンプの先端が尖った形状となる。これにより、フリップチップボンディングを行う際にフィラーを排斥しやすくなり、バンプとパッドの間にフィラーを挟みにくくなる。
仮圧着工程での温度は80〜150℃の温度範囲が好ましい。また仮圧着時の圧力は0.01〜10MPaの範囲が好ましい。時間は0.1秒〜数分が好ましい。仮圧着は、常圧下で行ってもよいし、気泡の噛み込みなどを防ぐため真空中で実施してもよい。
以下、TSV構造を有する半導体チップに本発明の製造方法を適用する場合について具体的に述べる。バックグラインドにより薄く削ったシリコンウェハの所望の箇所に、ドライエッチングにより貫通孔を形成する。次に、貫通孔の側面に、CVD法などにより、SiO2などの絶縁膜を形成する。その後、貫通孔をCuめっきで埋め込み、TSV構造を形成する。TSV構造を形成した半導体チップに、柱状のCuパッド(Cuピラー)を形成し、これを第2の回路部材として使用する。Cuピラーの高さは1μm〜50μmとするのが一般的である。第1の回路部材は、以下の方法により第2の回路部材のCuピラー上に半田バンプを形成して作成することができるが、これには限定されない。半田メッキ用ドライフィルムレジストを第2の回路部材にラミネートし、パターン加工を行ってCuピラー上に開口部を形成する。次に、スクリーン印刷法などによりレジスト開口部に半田ペーストを充填し、リフローを行う。最後にレジストを剥離してTSV構造を有する第1の回路部材を得る。なお、ピラーがCuピラーである場合について説明したが、上述した他の金属であっても同様に適用できる。
個片化された第1の回路部材と第2の回路部材との接合は、フリップチップボンディングにより行う。まず第2の回路部材をフリップチップボンディング装置のボンディングステージに固定する。ボンディングステージは、加熱しておくのが一般的である。次に、絶縁性樹脂組成物の個片化された第1の回路部材と第2の回路部材との位置あわせを行った後、加熱および加圧を行って両者を接合し、半導体装置を得る。この際、仮圧着と本圧着とに分けて加熱および加圧を実施することもできる。
デイジーチェーンのバンプ導通テストパターン(バンプ数1000個、1列あたり50個x20列)を有し、40μmピッチにて半径Rμm、高さ10μmのCuピラーが形成された8インチシリコンウェハ上に、50μm厚の半田メッキ用ドライフィルムレジストをラミネートし、パターン加工を行い、上記Cuピラー上にCuピラーと同じ半径の開口部を形成した。得られたレジストパターンをマスクとしてSn−3Ag−0.5Cu半田ペーストを印刷し、リフローを行って半田バンプを形成した。ペースト量を調整することで、式(1)のt1−t2の値が異なる第1の回路部材を形成した。リフロー後、ドライフィルムレジストを剥離して以降の実施例に使用した。各実施例で用いた第1の回路部材のt1−t2値、Cuピラーの半径Rおよび半田バンプ半径rは、表1に示した。
第1の回路基板に対応するデイジーチェーンのバンプ導通テストパターン(バンプ数1000個、1列あたり50個x20列)を有し、40μmピッチにて第1の回路部材のCuピラーと同じ半径、高さ10μmのCuピラーが形成された8インチシリコンウェハを5mm角にダイシングし、第2の回路部材を得た。
乾燥窒素気流下、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン(以下、BAHFとする)24.54g(0.067モル)、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン(以下、SiDAとする)4.97g(0.02モル)、末端封止剤として、アニリン1.86g(0.02モル)をNMP80gに溶解させた。ここにビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物(以下、ODPAとする)31.02g(0.1モル)をNMP20gとともに加えて、20℃で1時間反応させ、次いで50℃で4時間撹拌した。その後、キシレンを15g添加し、水をキシレンとともに共沸させながら、180℃で5時間攪拌した。攪拌終了後、溶液を水3Lに投入して白色沈殿したポリマーを得た。この沈殿をろ過して回収し、水で3回洗浄した後、真空乾燥機を用いて80℃、20時間乾燥した。得られたポリマー固体の赤外吸収スペクトルを測定したところ、1780cm−1付近、1377cm−1付近にポリイミドに起因するイミド構造の吸収ピークが検出された。このようにして有機溶剤可溶性ポリイミドAを得た。
乾燥窒素気流下、BAHF18.31g(0.05モル)、SiDA7.46g(0.03モル)、末端封止剤として、アニリン3.72g(0.04モル)をNMP150gに溶解させた。ここに2,2−ビス(4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル)プロパン二無水物(以下、BSAAとする)52g(0.1モル)をNMP30gとともに加えて、20℃で1時間反応させ、次いで50℃で4時間撹拌した。その後、180℃で5時間攪拌した。攪拌終了後、溶液を水3Lに投入して白色沈殿したポリマーを得た。この沈殿をろ過して回収し、水で3回洗浄した後、真空乾燥機を用いて80℃、20時間乾燥した。得られたポリマー固体の赤外吸収スペクトルを測定したところ、1780cm−1付近、1377cm−1付近にポリイミドに起因するイミド構造の吸収ピークが検出された。このようにして有機溶剤可溶性ポリイミドBを得た。
乾燥窒素気流下、4,4’−ビスフェノールA酸二無水物43.38(0.0833モ ル) をアニソール220.24g、トルエン55.06gに縣濁させた。これに2,2−ビス (4 −(4−アミノフェノキシ)フェニル)プロパン23.39g(0.05モル)とα,ω−ビス(3−アミノプロピル)ポリジメチルシロキサン(平均分子量836)27.87g(0.0333モル)を加え、20℃で1時間反応させ、次いで50℃で4時間撹拌した。 その後、180℃で5時間攪拌した。攪拌終了後、溶液を水3Lに投入して白色沈殿したポリマーを得た。この沈殿をろ過して回収し、水で3回洗浄した後、真空乾燥機を用いて80℃、20時間乾燥した。得られたポリマー固体の赤外吸収スペクトルを測定したところ、1780cm−1付近、1377cm−1付近にポリイミドに起因するイミド構造の吸収ピークが検出された。このようにして有機溶剤可溶性ポリイミドCを得た。
<固形エポキシ化合物>
157S70(商品名、三菱化学(株)製)
EP1032H60(商品名、三菱化学(株)製)
<液状エポキシ化合物>
YL980(商品名、三菱化学(株)製)
EP828(商品名、三菱化学(株)製)硬化促進剤。
イミダゾール系硬化促進剤 キュアゾール2PHZ(商品名、四国化成工業(株)製)
マイクロカプセル型硬化促進剤 ノバキュアHX−3792(商品名、旭化成イーマテリアルズ(株)製)ノバキュアHX−3792は、マイクロカプセル型硬化促進剤/液状ビスフェノールA型エポキシ化合物を重量比1/2の割合で含有する。
SO−E2(商品名、アドマテックス(株)製、球形シリカ粒子、平均粒子径0.5μm)
SE6050(商品名、アドマテックス(株)製、球形シリカ粒子、平均粒子径2μm)
SE2100(商品名、アドマテックス(株)製、球形シリカ粒子、平均粒子径0.6μm)
FB3LDX(電気化学工業(株)製、平均粒子径3.4μm)
UF−320(商品名、トクヤマ(株)製、球形シリカ粒子、平均粒子径3.5μm)。
フェノキシ樹脂FX293(商品名、東都化成株式会社製)
2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]−ヘキサフルオロプロパン。
合成例1で得た有機溶剤可溶性ポリイミドAを25g、固形エポキシ化合物157S70を20g、硬化促進剤HX−3792を45g、フィラーSO−E2を90g、溶剤メチルイソブチルケトン80gを調合し、ボールミルを用いてフィラーおよび硬化促進剤粒子の分散処理を行った。得られた樹脂組成物ワニスを、スリットダイコーター(塗工機)を用いて剥離性基材である厚さ75μmのポリエチレンテレフタレートフィルム、セラピールHP2(U)(商品名、東レフィルム加工(株)製、非シリコーン系、重剥離グレード)の処理面に塗布し、80℃で10分間乾燥を行った。乾燥後の樹脂組成物の厚みは25μmとした。この上に、別の剥離性基材として厚さ38μmのポリエチレンテレフタレートフィルムSR−1(商品名、大槻工業(株)製、片面離型処理)をラミネートし、樹脂組成物シートaを得た。
ダイシング装置:DAD−3350(DISCO(株)製)
半導体チップサイズ:5×5mm
ブレード:NBC−ZH2030−27HCDE
スピンドル回転数:30000rpm
切削速度:25mm/s
切削深さ:ダイシングテープの深さ10μmまで切り込む
カット:ワンパスフルカット
カットモード:ダウンカット
切削水量:3.7L/分
切削水および冷却水:温度23℃、電気伝導度0.5MΩ・cm(超純水に炭酸ガスを注入)。
合成例2で得た有機溶剤可溶性ポリイミドBを15g、固形エポキシ化合物157S70を15g、液状エポキシ化合物YL980を30g、硬化促進剤2PZを5g、フィラーUF−320を20g、溶剤メチルイソブチルケトン60gを調合し、ボールミルを用いてフィラーおよび硬化促進剤粒子の分散処理を行った。得られた樹脂組成物ワニスを、得られた樹脂組成物ワニスを、スリットダイコーター(塗工機)を用いて剥離性基材である厚さ75μmのポリエチレンテレフタレートフィルム、セラピールHP2(U)(商品名、東レフィルム加工(株)製、非シリコーン系、重剥離グレード)の処理面に塗布し、80℃で10分間乾燥を行った。乾燥後の樹脂組成物の厚みは25μmとした。この上に、別の剥離性基材として厚さ38μmのポリエチレンテレフタレートフィルムSR−1(商品名、大槻工業(株)製、片面離型処理)をラミネートし、樹脂組成物シートbを得た。
フェノキシ樹脂FX293 25重量部、エポキシ樹脂として、固形多官能エポキシ樹脂EP1032H60を30重量部及び液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂EP828を45重量部、硬化剤として、2PHZを3重量部、球状シリカフィラーとしてSE6050を100質量部をトルエン−酢酸エチル溶媒中に固形分濃度が60重量%になるように調合し、ボールミルを用いてフィラーおよび硬化促進剤粒子の分散処理を行った。得られた樹脂組成物ワニスを、スリットダイコーター(塗工機)を用いて剥離性基材である厚さ75μmのポリエチレンテレフタレートフィルム、セラピールHP2(U)(商品名、東レフィルム加工(株)製、非シリコーン系、重剥離グレード)の処理面に塗布し、80℃で10分間乾燥を行った。乾燥後の樹脂組成物の厚みは25μmとした。この上に、別の剥離性基材として厚さ38μmのポリエチレンテレフタレートフィルムSR−1(商品名、大槻工業(株)製、片面離型処理)をラミネートし、樹脂組成物シートcを得た。
EP82890重量部と2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]−ヘキサフルオロプロパン20重量部、フィラーとしてFB3LDXとSE2100とを重量比で3:1の割合で予備混合した混合シリカを10重量部加え、メチルイソブチルケトン溶媒中に固形分濃度が60重量%になるように調合し、ボールミルを用いてフィラーおよび硬化促進剤粒子の分散処理を行った。得られた樹脂組成物ワニスを、スリットダイコーター(塗工機)を用いて剥離性基材である厚さ75μmのポリエチレンテレフタレートフィルム、セラピールHP2(U)(商品名、東レフィルム加工(株)製、非シリコーン系、重剥離グレード)の処理面に塗布し、80℃で10分間乾燥を行った。乾燥後の樹脂組成物の厚みは25μmとした。この上に、別の剥離性基材として厚さ38μmのポリエチレンテレフタレートフィルムSR−1(商品名、大槻工業(株)製、片面離型処理)をラミネートし、樹脂組成物シートdを得た。
Cuピラーの半径Rおよび半田バンプの半径rを表1に示す通りと変更する以外は実施例1〜4と同様に貼り合わせ、ダイシング、フリップチップボンディングを行い、評価を実施した。結果を表1に示す。なお、実施例5、7、8においては、半田メッキ用ドライフィルムレジストのパターン加工の際に、Cuピラー上に形成する開口部の半径を調整することで、半田バンプの半径rを調整した。
t1−t2の値を表1に示す通りと変更する以外は実施例1、3と同様に貼り合わせ、ダイシング、フリップチップボンディングを行い、評価を実施した。結果を表1に示す。
2 Cuピラー
3 絶縁性樹脂組成物
4 半田バンプ
5 パッド電極
6 基材
7 フィラー
Claims (8)
- バンプを有する第1の回路部材と、パッド電極を有する第2の回路部材の間に絶縁性樹脂組成物を介在させた状態で、加熱および加圧により前記第1の回路部材のバンプと前記第2の回路部材のパッド電極とを電気的に接続する半導体装置の製造方法であって、前記バンプが下式(1)を満たすことを特徴とする半導体装置の製造方法。
t1−t2>0.1r (1)
t1:最頂部のバンプ高さ
t2:最頂部からバンプ半径rの1/2離れた位置のバンプ高さ
r:バンプ半径 - 前記絶縁性樹脂組成物が、フィラーを含有する請求項1記載の半導体装置の製造方法。
- バンプ半径rが20μm以下である請求項1または2記載の半導体装置の製造方法。
- シート状の絶縁性樹脂組成物を第1の回路部材に貼り付けた後、加熱および加圧により第1の回路部材のバンプと第2の回路部材のパッド電極とを接続する請求項1〜3のいずれか記載の半導体装置の製造方法。
- シート状の絶縁性樹脂組成物を第2の回路部材に貼り付けた後、加熱および加圧により第1の回路部材のバンプと第2の回路部材のパッド電極とを接続する請求項1〜3のいずれか記載の半導体装置の製造方法。
- 前記絶縁性樹脂組成物が、ポリイミドを含有する請求項1〜5のいずれか記載の半導体装置の製造方法。
- 第1の回路部材および/または第2の回路部材の基材がシリコンであって、貫通電極を有する請求項1〜6のいずれか記載の半導体装置の製造方法。
- バンプを有する第1の回路部材と、パッド電極を有する第2の回路部材の間に絶縁性樹脂組成物を介在させた状態で、加熱および加圧により前記第1の回路部材のバンプと前記第2の回路部材のパッド電極とを電気的に接続して得られる半導体装置であって、前記バンプが下式(1)を満たすことを特徴とする半導体装置。
t1−t2>0.1r (1)
r:バンプ半径
t1:最頂部のバンプ高さ
t2:最頂部からバンプ半径rの1/2離れた位置のバンプ高さ
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