JP2012107106A - 熱可塑性エラストマー組成物の製造方法 - Google Patents

熱可塑性エラストマー組成物の製造方法 Download PDF

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尚史 川本
Takeshi Urushibara
剛 漆原
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康平 岡本
哲哉 ▲瀬▼口
Tetsuya Seguchi
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Abstract

【課題】得られる重合物の色調、耐フォキング性、耐ブルーム性が良好で、ゲル化及びフィッシュアイの生成を抑制することが可能な熱可塑性エラストマー組成物の製造方法を提供する。
【解決手段】エチレン性不飽和結合を有するモノマーを含む組成物を重合してなる熱可塑性エラストマーの製造方法であって、
エチレン性不飽和結合を有するモノマーの重合前又は重合中に、下記一般式(1)で表されるフェノール系酸化防止剤を有機アルミニウム化合物でマスキング処理したものを触媒系、重合系および配管のいずれか1カ所以上に添加する工程を備えることを特徴とする熱可塑性エラストマー組成物の製造方法。
Figure 2012107106

【選択図】なし

Description

本発明は、エチレン性不飽和結合を有するモノマーを含む組成物を重合してなる熱可塑性エラストマーの製造方法に関し、詳しくは、色調、耐フォギング性、耐ブルーム性が良好な熱可塑性エラストマー組成物を得ることが可能で、ゲル化およびフィッシュアイの生成を抑制することのできる熱可塑性エラストマー組成物の製造方法に関する。
熱可塑性エラストマーは、加硫工程が不要で、常温で熱硬化性ゴムのような柔軟性をもち、相分離操作によって多様な物性の具現が可能で、熱可塑性プラスチックのような加工性を有し、通常の熱可塑性樹脂の成形機で加工が可能等の利点があり、自動車部品、工業部品、電気・家電部品、履き物、雑貨、文房具類、スポーツ用品、雑貨等広い分野で用途が開発されている。特に、オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物は、引張破断強度、伸び率などの力学的特性に優れ、従来の加硫ゴムの用途を置き換えることが可能である。
しかし、オレフィン自身は熱や光により劣化するため、オレフィン系熱可塑性エラストマーに対して、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤、ヒドロキシルアミン化合物、ヒンダードアミン化合物、紫外線吸収剤、酸捕捉剤など各種安定剤を配合して安定化することが一般に行われている。
上記安定剤を添加する方法としては、モノマーを重合して微粉状の重合体として得られたものに、各種安定剤を添加して、押出機などの加工機器で溶融混練してペレタイズすること等が行われている。
例えば、特許文献1には、オレフィン系熱可塑性エラストマーを安定化させるために、テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン等のフェノール系酸化防止剤を含む安定剤組成物及びオレフィン系熱可塑性エラストマーを溶融混練して安定化させる方法が提案されている。しかし、安定剤組成物は樹脂中では難分散であるため、添加ムラ防止のため必要量以上に添加する必要がある。その結果、安定剤組成物の多量添加による物性の低下や、安定剤組成物のブリード又はフォッギングが発生したり、安定剤組成物自身によって熱可塑性エラストマーが着色する問題があった。
ところで、近年の重合技術の進展により、顆粒状の重合物を直接得ることが可能になってきており、安定剤組成物を重合触媒、重合装置又は配管に添加して重合する方法で安定化された重合物が得られる。この方法は、重合後の溶融混練による安定剤組成物の配合工程を省略でき、重合物に対して安定剤を均一分散させることが容易になり、結果として安定剤の配合量を低減化することができる。しかし、フェノール化合物は重合触媒に悪影響して、重合を損なうため、フェノール系酸化防止剤を含む安定剤組成物は重合段階において添加することができなかった。
本発明者等は、特許文献2、特許文献3、及び、特許文献4において、エチレン性不飽和結合を有するモノマーの重合時に、有機アルミニウム化合物でマスキングしたフェノール系酸化防止剤を用いることにより、フェノール系酸化防止剤を重合前又は重合中に添加しても、重合触媒の活性を低下させることなく得られる重合物を安定化させる方法を提案している。
特開平5−9342号公報 特開2005−206625号公報 特開2005−255953号公報 特開2006−282985号公報
しかしながら、上記特許文献には、熱可塑性エラストマー組成物を安定化させる方法については具体的に記載がなく、フォッギングの発生を抑制する効果についても記載されてなかった。
また、従来の重合前に安定剤組成物を添加しない製造方法の場合、熱可塑性エラストマーの製造時にゲルが発生して、成形品にフィッシュアイが生成して外観を損ねる場合があった。さらに、熱可塑性エラストマーはポリオレフィンと比べて、添加剤の貯留性に乏しく、高温環境や強い光に曝されると熱可塑性エラストマーの成形品表面にフォキングやブルームが発生する問題があった。
そこで本発明の目的は、得られる重合物の色調、耐フォキング性、耐ブルーム性が良好で、ゲル化及びフィッシュアイの生成を抑制することが可能な熱可塑性エラストマー組成物の製造方法を提供することにある。
本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、有機アルミニウムでマスキング処理した下記一般式(1)で表されるフェノール系酸化防止剤を添加することで、上記課題を解決しうることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明の熱可塑性エラストマー組成物の製造方法は、エチレン性不飽和結合を有するモノマーを含む組成物を重合してなる熱可塑性エラストマー組成物の製造方法であって、
エチレン性不飽和結合を有するモノマーの重合前又は重合中に、下記一般式(1)で表されるフェノール系酸化防止剤を有機アルミニウム化合物でマスキング処理したものを触媒系、重合系および配管のいずれか1カ所以上に添加する工程を備えることを特徴とするものである。
Figure 2012107106
(式中、R及びRは、各々独立して、水素原子、分岐を有してもよい炭素原子数1〜5のアルキル基、又は炭素原子数7〜9のアリールアルキル基を表し、Rは分岐を有してもよい炭素原子数1〜30のアルキル基、置換されていてもよい炭素原子数3〜12のシクロアルキル基、置換基を有してもよい炭素原子数6〜18のアリール基を表す。)
本発明の熱可塑性エラストマー組成物の製造方法は、前記フェノール系酸化防止剤を有機アルミニウム化合物でマスキング処理したものが、質量比で有機アルミニウム化合物/フェノール系酸化防止剤=1/5〜100/1となるように、有機アルミニウム化合物とフェノール系酸化防止剤とを混合して得られたものであることが好ましい。
また、本発明の熱可塑性エラストマー組成物の製造方法においては、前記一般式(1)で表されるフェノール系酸化防止剤が、前記熱可塑性エラストマー100質量部に対して0.001〜0.5質量部となるように添加されることが好ましい。
また、本発明の熱可塑性エラストマー組成物の製造方法においては、エチレン性不飽和結合を有するモノマーの重合前又は重合中に、さらにリン系酸化防止剤を触媒系、重合系および配管のいずれか1カ所以上に添加することが好ましい。
さらに、本発明の熱可塑性エラストマー組成物の製造方法においては、前記リン系酸化防止剤が、前記熱可塑性エラストマー100質量部に対して0.001〜3質量部となるように添加されることが好ましい。
また、本発明の熱可塑性エラストマー組成物の製造方法においては、前記リン系酸化防止剤が、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイトであることが好ましい。
また、本発明の熱可塑性エラストマー組成物の製造方法においては、前記熱可塑性エラストマーが、エチレン−プロピレン共重合体であることが好ましい。
また、本発明の熱可塑性エラストマー組成物の製造方法においては、前記有機アルミニウム化合物がトリアルキルアルミニウムであることが好ましい。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、上記の熱可塑性エラストマー組成物の製造方法により製造されることを特徴とするものである。
本発明により、得られる重合物の色調、耐フォキング性、耐ブルーム性が良好で、ゲル化及びフィッシュアイの生成を抑制することが可能な熱可塑性エラストマー組成物の製造方法を提供することができる。
本発明の熱可塑性エラストマーの製造方法は、エチレン性不飽和結合を有するモノマーを含む組成物を重合してなる熱可塑性エラストマーの製造方法であって、
エチレン性不飽和結合を有するモノマーの重合前又は重合中に、下記一般式(1)で表されるフェノール系酸化防止剤を有機アルミニウム化合物でマスキング処理したものを触媒系、重合系および配管のいずれか1カ所以上に添加する工程を備えることを特徴とするものである。
[フェノール系酸化防止剤]
本発明に用いられるフェノール系酸化防止剤とは、下記一般式(1)で表されるものである。
Figure 2012107106
(式中、R及びRは、各々独立して、水素原子、分岐を有してもよい炭素原子数1〜5のアルキル基、又は炭素原子数7〜9のアリールアルキル基を表し、Rは分岐を有してもよい炭素原子数1〜30のアルキル基、置換されていてもよい炭素原子数3〜12のシクロアルキル基、置換基を有してもよい炭素原子数6〜18のアリール基を表す。)
上記一般式(1)中のR及びRで表される分岐を有してもよい炭素原子数1〜5のアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、第二ブチル、第三ブチル、ペンチル、第二ペンチル、第三ペンチル等が挙げられるが、特に第三ブチル基は、フェノール系酸化防止剤の安定化効果が良好であるので好ましく用いられる。
上記一般式(1)中のR及びRで表される炭素原子数7〜9のアリールアルキル基としては、例えば、ベンジル、1−メチル−1−フェニルエチル等が挙げられる。
前記一般式(1)中のRで表される、分岐を有してもよい炭素原子数1〜30のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、第二ブチル基、第三ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、第三ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、n−オクチル基、イソオクチル基、第三オクチル基、ノニル基、イソノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基等が挙げられるが、本発明においては、炭素原子数が12〜24であるものが特に好ましい。アルキル基の炭素原子数が12より少ないフェノール系酸化防止剤は揮散しやすくなる場合があり、アルキル基の炭素原子数が24を超えると、フェノール系酸化防止剤の分子量に対するフェノールの割合が低下して、安定化効果が低下する場合がある。
これらアルキル基は、酸素原子、硫黄原子、又は、下記のアリール基で中断されていてもよく、アルキル基中の水素原子が、ヒドロキシ基、シアノ基、アルケニル基、アルケニルオキシ基等の鎖状脂肪族基、ピロール、フラン、チオフェン、イミダゾール、オキサゾール、チアゾール、ピラゾール、イソオキサゾール、イソチアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、2H−ピラン、4H−ピラン、フェニル、ビフェニル、トリフェニル、ナフタレン、アントラセン、ピロリジン、ピリンジン、インドリジン、インドール、イソインドール、インダゾール、プリン、キノリジン、キノリン、イソキノリン、又はシクロアルキル基等の環状脂肪族基で置換されていてもよい。また、これらの中断又は置換は組み合わされていてもよい。
前記一般式(1)中のRで表される、置換されていてもよい炭素原子数3〜12のシクロアルキル基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基等が挙げられ、シクロアルキル基中の水素原子が、アルキル基、アルケニル基、アルケニルオキシ基、ヒドロキシ基、又はシアノ基で置換されていてもよく、該アルキル基は酸素原子、又は硫黄原子で中断されていてもよい。
前記一般式(1)中のRで表される、置換基を有してもよい炭素原子数6〜18のアリール基としては、例えば、フェニル基、メチルフェニル基、ブチルフェニル基、オクチルフェニル基、4−ヒドロキシフェニル基、3,4,5−トリメトキシフェニル基、4−第三ブチルフェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、メチルナフチル基、アントラセニル基、フェナントリル基、ベンジル、フェニルエチル基、1−フェニル−1−メチルエチル基等が挙げられる。また、アリール基中の水素原子が、アルキル基、アルケニル基、アルケニルオキシ基、ヒドロキシ基、又はシアノ基で置換されていてもよく、該アルキル基は酸素原子、又は硫黄原子で中断されていてもよい
一般式(1)で表されるフェノール系酸化防止剤の具体的な構造としては、下記化合物No.1〜No.16が挙げられる。ただし、本発明は以下の化合物により制限を受けるものではない。
Figure 2012107106
上記フェノール系酸化防止剤は、熱可塑性エラストマー100質量部に対して、好ましくは0.001〜0.5質量部、より好ましくは0.005〜0.3質量部となるように用いられる。
本発明においては、特に、ステアリル−3−(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸アミド、パルミチル−3−(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸アミド、ミリスチル−3−(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸アミド、ラウリル−3−(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸アミドなどの一般式(1)で表される3−(3,5−ジアルキル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸のアミド化合物が安定化効果に優れるので好ましい。
(フェノール系酸化防止剤のマスキング)
上記一般式(1)で表されるフェノール系酸化防止剤を有機アルミニウム化合物でマスキングしたものの添加方法としては、特に限定されるものではない。好適な一形態としては、該マスキングされたフェノール系酸化防止剤を、触媒フィードタンク、重合装置および製造ラインのいずれか1カ所以上へ添加して混合することが挙げられる。
上記マスキングは、不活性な溶媒中で有機アルミニウム化合物とフェノール系酸化防止剤とを混合・撹拌することで行うことができる。混合・攪拌により、フェノール系酸化防止剤のフェノール性ヒドロキシル基の水素が有機アルミニウム化合物に置換される。上記フェノール系酸化防止剤と有機アルミニウム化合物を混合・攪拌してから触媒系、重合系および配管のいずれか1カ所以上に添加してもよく、フェノール系酸化防止剤と有機アルミニウム化合物をそれぞれ触媒系、重合系および配管のいずれか1カ所以上に添加して混合してもよい。
フェノール系酸化防止剤のマスキング反応において、副生した化合物がモノマーの重合反応や重合物へ影響しない場合はそのまま用いることができるが、副生した化合物が重合を阻害する場合は、該化合物を減圧留去等により取り除いてから触媒系、重合系および配管のいずれか1カ所以上に添加することが好ましい。
上記マスキングされたフェノール系酸化防止剤は、重合後に重合触媒の失活処理として加えられる水、アルコール又は酸等の水素供与性化合物と反応してフェノールが再生できることが望ましい。
有機アルミニウム化合物及び前記一般式(1)で表されるフェノール系酸化防止剤の混合比としては、質量比で、有機アルミニウム化合物/前記一般式(1)で表されるフェノール系酸化防止剤=1/5〜100/1が望ましい。1/5より有機アルミニウム化合物が少ないと、過剰なフェノール系酸化防止剤が触媒活性に悪影響を及ぼす問題があり、100/1より有機アルミニウム化合物が多いと、重合後にアルミニウム化合物が重合体に残留し、重合体の物性が低下したり、触媒金属の成分比に影響して所望の重合を行えない場合がある。
上記有機アルミニウム化合物としては、例えば、アルキルアルミニウム、アルキルアルミニウムハイドライド等が使用できるが、アルキルアルミニウムが好ましく、特に好ましくは、トリアルキルアルミニウムであり、具体的には、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリ−n−プロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリ−n−へキシルアルミニウム、トリ−n−オクチルアルミニウム等のトリアルキルアルミニウム化合物、ジエチルアルミニウムクロライド、セスキアルミニウムクロライドのようなハロゲン含有有機アルミニウム化合物、ジメチルアルミニウムメトキサイド、ジエチルアルミニウムエトキサイド、ジエチルアルミニウムフェノキサイド等のアルコキサイド含有有機アルミニウム化合物、メチルアルミノキサン、エチルアルミノキサン、イソブチルアルミノキサン等のアルミノキサン等があげられる。
前記有機アルミニウム化合物は単数で用いてもよいが、複数を混合したものであってもよい。
上記不活性な溶媒としては、脂肪族及び芳香族炭化水素化合物が挙げられる。脂肪族炭化水素化合物としては、例えば、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、イソオクタンおよび精製ケロシン等の飽和炭化水素化合物、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン等の環状飽和炭化水素化合物等が挙げられ、芳香族炭化水素化合物としては、例えば、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシレン及び石油留分などの化合物が挙げられる。これらの化合物のうち、n−ヘキサン、n−ヘプタン、又は、石油留分が好ましく用いられる。不活性な溶媒中の有機アルミニウム化合物の濃度は、0.001〜0.5mol/Lの範囲が好ましく、特に好ましくは、0.01〜0.1mol/Lである。
[リン系酸化防止剤]
本発明に係るリン系酸化防止剤としては、例えば、トリフェニルホスファイト、トリスノニルフェニルホスファイト、トリス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ第三ブチル−5−メチルフェニル)ホスファイト、トリス〔2−第三ブチル−4−(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニルチオ)−5−メチルフェニル〕ホスファイト、トリデシルホスファイト、オクチルジフェニルホスファイト、ジ(デシル)モノフェニルホスファイト、ジ(トリデシル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジ(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ第三ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスフィト、ビス(2,4,6−トリ第三ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、テトラ(トリデシル)イソプロピリデンジフェノールジホスファイト、テトラ(トリデシル)−4,4’−n−ブチリデンビス(2−第三ブチル−5−メチルフェノール)ジホスファイト、ヘキサ(トリデシル)−1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−第三ブチルフェニル)ブタントリホスファイト、テトラキス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)ビフェニレンジホスホナイト、9,10−ジハイドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナンスレン−10−オキサイド、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ第三ブチルフェニル)−2−エチルヘキシルホスファイト、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ第三ブチルフェニル)−オクタデシルホスファイト、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ第三ブチルフェニル)フルオロホスファイト、トリス(2−〔(2,4,8,10−テトラキス第三ブチルジベンゾ〔d,f〕〔1,3,2〕ジオキサホスフェピン−6−イル)オキシ〕エチル)アミン、2−エチル−2−ブチルプロピレングリコールと2,4,6−トリ第三ブチルフェノールのホスファイト等が挙げられ、トリス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)ホスファイトのように重合前に添加しても重合に悪影響しないリン系酸化防止剤が好ましい。
上記リン系酸化防止剤の使用量は、熱可塑性エラストマー100質量部に対して、0.001〜3質量部、より好ましくは、0.005〜0.5質量部である。
上記リン系酸化防止剤を添加工程で添加する際は、前記不活性な溶媒と混合することが好ましいが、予め前記一般式(1)で表されるフェノール系酸化防止剤と一緒に不活性な溶媒と混合してもよく、前記一般式(1)で表されるフェノール系酸化防止剤とは別に前記不活性な溶媒と混合して、重合系、触媒系又は配管に添加するものであってもよい。
[熱可塑性エラストマー]
上記熱可塑性エラストマーとは、高温で可塑化(流動化)してプラスチックのような加工が可能で、常温ではゴム弾性体(エラストマー)の性質を示す高分子材料を表す。熱可塑性エラストマーはハードセグメント(可塑性成分)及びソフトセグメント(弾性成分)からなり、単一ポリマー中にハードセグメントとソフトセグメントが化学結合して、ブロック共重合体を形成するブロックポリマー型と、ハードセグメントとソフトセグメントを物理的に混合して得られる、「海島分散」、「ポリマーアロイ」と呼ばれるブレンド型等の構造が挙げられる。
ブロックポリマー型の熱可塑性エラストマー組成物を製造する場合は、本発明の製造方法により、ブロック共重合体を重合により製造する。ブレンド型の熱可塑性エラストマー組成物の場合、ソフトセグメントまたはハードセグメントを本発明の製造方法により製造し、その後バンバリーミキサーや2軸押し出し機などの混練機を用いて、ハードセグメントとソフトセグメントを物理的に分散させてブレンド型の熱可塑性エラストマー組成物を得る。
(ブロックポリマー型熱可塑性エラストマー)
ブロックポリマー型の熱可塑性エラストマー組成物の場合、ブロック共重合体としては、エチレン及びα−オレフィンの共重合体が好ましい。上記α−オレフィンとしては、例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、1−デセン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテンなどの炭素原子数3〜10のα−オレフィン等が挙げられる。上記α−オレフィンは、単一のα−オレフィンを用いてもよく、2種以上のα−オレフィンを組み合わせて用いてもよい。
また、ブロックポリマー型熱可塑性エラストマー組成物の場合、エチレン及びα−オレフィン以外の、他の単量体由来のセグメントを含有していてもよい。他の単量体としては、例えばジシクロペンタジエン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、1,4−ヘキサジエン、1,5−ジシクロオクタジエン等の炭素原子数5〜15の非共役ジエン、酢酸ビニルなどのビニルエステル化合物、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル等のエチレン性不飽和カルボン酸エステル化合物、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のビニルニトリル化合物等が挙げられる。これらの他の単量体は単独又は二種以上を組み合わせてもよく、(共)重合したものでもよい。
(ブレンド型熱可塑性エラストマー)
本発明において好適なブレンド型の熱可塑性エラストマーとしては、例えばハードセグメントとしてオレフィン樹脂を含有し、ソフトセグメントとしてオレフィン系共重合体エラストマーを含有するものが挙げられる。
上記ハードセグメントとしてのオレフィン樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、分岐状低密度ポリエチレン、エチレン単独重合体、プロピレン単独重合体、あるいは、エチレンとα−オレフィンの共重合体が挙げられ、該α−オレフィンとしては、例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オクテン及び1−ブテン等の炭素原子数3〜10のα−オレフィンが挙げられる。上記オレフィン樹脂は、単一のオレフィン樹脂であってもよく、二種以上のオレフィン樹脂を組み合わせたものであってもよい。
上記ソフトセグメントとしてのオレフィン系共重合体エラストマーとしては、エチレン及びα−オレフィンの共重合体であるエラストマーが好ましく用いられる。上記α−オレフィンとしては、例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、1−デセン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテンなどの炭素原子数3〜10のα−オレフィンが通常用いられる。上記α−オレフィンは、単一のα−オレフィンを用いてもよく、2種以上のα−オレフィンを組み合わせて用いてもよい。
また、ブレンド型の熱可塑性エラストマーの場合、ソフトセグメントには、本発明の効果を損なわない限り、オレフィン系共重合体エラストマーとともに、他のエラストマーが含有されていてもよい。そのような他のエラストマーとしては、例えばポリブタジエン、水添ポリブタジエン、水添ポリイソプレンなどのスチレン系エラストマー、塩ビ系エラストマー、ポリエーテル等のポリエステル系エラストマー、ポリウレタン系エラストマー、ナイロン系エラストマー、天然ゴム等の弾性重合体を用いることもできる。
上記ブレンド型の熱可塑性エラストマーにおけるハードセグメント及びソフトセグメントの質量比は、所望の目的に応じて適宜設定することができる。
本発明の熱可塑性エラストマーの製造に使用される触媒は特に限定されるものではなく、公知の重合触媒を利用可能であり、例えば、周期表第3〜11族の遷移金属(例えば、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、鉄、ニッケル、鉛、白金、イットリウム、サマリウム等)の化合物があげられ、代表的なものとしては、チーグラー触媒、チタン含有固体状遷移金属成分と有機金属成分からなるチーグラー・ナッタ触媒、少なくとも一個のシクロペンタジエニル骨格を有する周期表第4族〜第6族の遷移金属化合物と助触媒成分からなるメタロセン触媒、クロム系触媒等を用いることができる。
上記チーグラー触媒としては、例えば、四塩化チタンを有機アルミニウム等で還元して得られた三塩化チタンまたは三塩化チタン組成物を電子供与性化合物で処理し更に活性化したもの(例えば特開昭47−34478号公報、特開昭58−23806号公報、特開昭63−146906号公報)、四塩化チタンを有機アルミニウム化合物で還元し、更に各種の電子供与体及び電子受容体で処理して得られた三塩化チタン組成物と、有機アルミニウム化合物及び芳香族カルボン酸エステルとからなる触媒(特開昭56―100806号公報、特開昭56−120712号公報、特開昭58−104907号公報等参照)、及び、ハロゲン化マグネシウムに四塩化チタンと各種の電子供与体からなる担持型触媒(特開昭57−63310号公報、特開昭58−157808号公報、特開昭58−83006号公報、特開昭58−5310号公報、特開昭61−218606号公報、特開昭63−43915号公報、特開昭63−83116号公報等参照)等が挙げられる。
上記電子供与性化合物としては、エーテル系化合物、エステル系化合物、ケトン系化合物、アルコキシシラン系化合物等が挙げられる。上記電子供与化合物は、単独の化合物を添加してもよく、必要に応じて複数の化合物を添加してもよい。
上記エーテル系化合物としては、例えば、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、エチレンオキシド、テトラヒドロフラン、2,2,5,5−テトラメチルテトラヒドロフラン、ジオキサン等が挙げられる。
上記エステル系化合物としては、例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸−n−プロピル、酢酸イソプロピル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸−n−プロピル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸−n−プロピル、フェニル酢酸エチル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸フェニル、トルイル酸メチル、トルイル酸エチル、アニス酸メチル、アニス酸エチル、メトキシ安息香酸メチル、メトキシ安息香酸エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジプロピル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジイソブチル、フタル酸ジヘキシル、γ−ブチロラクトン、エチルセロソルブ等が挙げられる。
上記ケトン系化合物としては、例えば、アセトン、ジエチルケトン、メチルエチルケトン、アセトフェノン等が挙げられる。
上記アルコキシシラン系化合物としては、例えば、テトラメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、イソプロピルトリメトキシシラン、t−ブチルトリメトキシシラン、i−ブチルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、シクロヘキシルトリメトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジプロピルジメトキシシラン、ジイソプロピルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、t−ブチルメチルジメトキシシラン、t−ブチルエチルジメトキシシラン、t−ブチル−n−プロピルジメトキシシラン、t−ブチルイソプロピルジメトキシシラン、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン、テトラエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、イソプロピルトリエトキシシラン、t−ブチルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、シクロヘキシルトリエトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジプロピルジエトキシシラン、ジイソプロピルジエトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、t−ブチルメチルジエトキシシラン、シクロヘキシルメチルジエトキシシラン、又はジシクロペンチルジメトキシラン等が挙げられる。
上記有機アルミニウム化合物としては、前記一般式(1)で表されるフェノール系酸化防止剤をマスキングするものと同じものが挙げられる。
上記メタロセン触媒としては、例えば、特開平9−12621号公報に記載されている遷移金属メタロセン触媒や特開平5−043616号公報、特開平5−295022号公報、特開平5−301917号公報、特開平6−239914号公報、特開平6−239915号公報、特開平6−239917号公報、特開平7−082311号公報、特開平7−228621号公報、特開平7−330820号公報、特開平8−059724号公報、特開平8−085707号公報、特開平8−085708号公報、特開平8−127613号公報、特開平10−226712号公報、特開平10−259143号公報、特開平10−265490号公報、特開平11−246582号公報、特開平11−279189号公報、特開平11−349633号公報、特開2000−229990号公報、特開2001−206914号公報、特開2002−37795号公報、特開2002−194015号公報、特開2002−194016号公報、特表2002−535339号公報、WO99/37654号公報、WO99/45014号公報およびWO00/8036号公報に記載されている主としてポリプロピレンの重合に用いられる遷移金属メタロセン触媒などが挙げられる。
重合反応を行う方法としては、エチレン性不飽和結合を有するモノマーの重合反応において通常用いられている方法を採用することができる。例えば、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、イソオクタンなどの脂肪族炭化水素、シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環族炭化水素、トルエン、キシレン、エチルベンゼンなどの芳香族炭化水素、ガソリン留分、水素化ジーゼル留分などの不活性溶媒の存在下に液相で重合を行う方法、液化したオレフィン自身を媒体とする重合方法、液相が実質的に存在しない条件下、気相で重合を行う方法、又はこれらを2種以上組み合わせた重合方法も使用可能である。また、重合は、回文式、連続式の何れでもよく、一段重合法又は多段重合法であってもよい。
上記重合反応で用いられる重合槽としては、既存の重合設備における連続反応槽をそのまま使用すればよく、サイズ、形状、材質など本発明が従来の重合設備に対して特に限定されることはない。
エチレン性不飽和結合を有するモノマーの重合は、重合触媒の存在下で、窒素等の不活性ガス雰囲気中にて行う必要があるが、上記の不活性な溶媒中で行ってもよい。また、重合を阻害しない範囲で、上記重合触媒以外の触媒構成成分、例えば担体等を含んでいてもよい。担体上に触媒を担持した場合、熱可塑性エラストマーの粉体性状が向上し、造粒工程を省略することができる。
上記担体は種類に制限なく用いることができるが、例えば、無機酸化物等の無機担体、多孔質ポリオレフィンなどの有機担体があげられ、複数を併用したものであってもよい。
上記無機担体としては、例えば、シリカ、アルミナ、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化鉄、酸化カルシウム、酸化亜鉛等が挙げられる。またこの他の無機担体としては塩化マグネシウム、臭化マグネシウム等のハロゲン化マグネシウム、マグネシウムエトキシドなどのマグネシウムアルコキシドなどが挙げられる。
また、他の無機担体としては、イオン交換性層状化合物があげられる。イオン交換性層状化合物とはイオン結合等によって構成される面が、互いに弱い結合力で平行に積み重なった結晶構造を有するもので、含有するイオンが交換可能なものを言う。これらの具体例としてはカオリン、ベントナイト、タルク、カオリナイト、バーミキュライト、モンモリロナイト群、雲母群、α−Zr(HAsO・HO、α−Zr(HPO・HO、α−Sn(HPO・HO、γ−Ti(NHPO・HOなどがあげられる。
上記有機担体としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、エチレン−ブテン共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、ポリメタクリル酸エステル、ポリアクリル酸エステル、ポリアクリロニトリル、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレートのようなポリエステル、ポリ塩化ビニル等であり、これらは例えばスチレン−ジビニルベンゼン共重合体のように架橋していてもかまわない。またこれら有機担体上に触媒が化学結合したものも使用可能である。
これら担体の粒径は一般に0.1〜300μmであり、好ましくは1〜200μm、更に好ましくは10〜100μmの範囲である。粒径が小さいと微粉状の重合体となり、また大きすぎると粗大粒子が生成するなど粉体の取扱いが容易となる。
これら担体の細孔容積は通常0.1〜5cm/gであり、好ましくは0.3〜3cm/gである。細孔容積は例えばBET法や水銀圧入法などにより測定できる。
本発明に係る熱可塑性エラストマー組成物は、オレフィン樹脂やオレフィン系共重合体以外の他の樹脂やゴム、架橋剤、架橋助剤、相溶化剤、滑剤、耐電防止剤、軟化剤、発泡剤等他の成分を含んでいてもよい。
上記他の樹脂としては、例えば、エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン・エチルアクリレート共重合体、ポリアミド、ポリ(4−メチル−1−ペンテン)、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−エチレンブテン−スチレンブロック共重合体、スチレン−エチレンプロピレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体等が挙げられる。
上記ゴムとしては、特に限定されるものではないが、オレフィンから誘導される繰り返し単位をゴム中の高分子量成分の50%以上含有する無定型でランダムな弾性共重合体があげられる。
上記弾性共重合体としては、例えば、エチレン及び炭素原子数3〜10のα−オレフィンの群から選択された2種類以上のモノマーの組合せを共重合して得られるものが挙げられる。また、エチレン及び炭素原子数3〜10のα−オレフィンの群から選択された2種類以上のモノマーの組合せと、共役ジエンモノマー、及び/又は、非共役ジエンモノマーを共重合したものであってもよい。
上記炭素原子数3〜10のα−オレフィンとしては、例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、1−デセン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン等が挙げられる。
上記共役ジエンとしては、例えば、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等が挙げられる。
上記非共役ジエンモノマーとしては、例えば、ジシクロペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、1,5−シクロオクタジエン、5−メチレン−2−ノルボルネン、または5−エチリデン−2−ノルボルネンなどが挙げられる。
上記架橋剤としては、有機過酸化物が挙げられ、例えば、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(パーオキシベンゾイル)ヘキシン−3、ジクミルパーオキシド等が挙げられる。
上記有機過酸化物の添加量は熱可塑性エラストマー100質量部に対し、0.005〜2.0質量部、好ましくは0.01〜0.6質量部の範囲である。0.005質量部未満では架橋反応の効果が小さく、2.0質量部を超えると反応の制御が難しくなり、経済的に不利である。また、有機過酸化物は、希釈剤と混合して、液状あるいは粉状物質として用いることができる。
希釈剤としては、例えば、オイル、有機溶媒、無機フィラー(シリカ、タルク等)等が挙げられる。
上記架橋助剤としては、架橋タイプの熱可塑性エラストマーの架橋度を高め、熱可塑性エラストマー組成物の物性を向上させるものがあげられ、分子内に二重結合を複数有するものが好ましい。
例えば、テトラエチルチウラムジスルフィド(TETD)、テトラメチルチウラムジスルフィド(TMTD)、N,N’−m−フェニレンビスマレイミド、トルイレンビスマレイミド、P−キノンジオキシム、ニトロベンゼン、ジフェニルグアニジン、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、アリルメタクリレート等が挙げられる。これらの架橋助剤は単数であってもよく、複数組み合わせて使用してもよい。
上記架橋助剤の添加量は、熱可塑性エラストマー100質量部に対し、0.01〜4.0質量部、好ましくは、0.05〜2.0質量部の範囲である。0.01質量部未満では添加効果が得られにくく、4質量部を超えると経済的に不利となる。
熱可塑性エラストマーの架橋を電子線を用いて行う場合には、電子線の照射量を1kGray以上、100kGray以下にすることが望ましい。1kGray未満では熱可塑性エラストマーを溶融したときに成形性が悪くなるおそれがあり、100kGray以上では、分子鎖が切断されたり、ベタツキが現れる場合がある。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物にはポリオレフィン樹脂と架橋ゴムとの界面接着力を向上する目的で相溶化剤を添加してもよい。相溶化剤としては、例えば、シラン変性オレフィン樹脂、シラン変性オレフィン系ゴムなどのシランカップリング剤、接着性樹脂(ポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレンブロックコポリマー、ポリオレフィン系グラフト体、くし型グラフト体など)が挙げられる。
上記滑剤は、成形体表面に滑性を付与し傷つき防止効果を高める目的で加えられる。滑剤としては、例えば、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド等の不飽和脂肪酸アミド;ベヘン酸アミド、ステアリン酸アミド等の飽和脂肪酸アミド等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく、2種以上のものを併用して用いてもよい。上記滑剤の添加量は、熱可塑性エラストマー100質量部に対し、0.03〜2質量部、より好ましくは0.04〜1質量部の範囲である。0.03質量部未満では、所望の滑性が得られない場合があり、2質量部を超えると滑剤成分が熱可塑性エラストマー組成物の成形品表面にブリードしたり、物性低下の原因となる場合がある。
上記帯電防止剤は、成形品の帯電性の低減化や、帯電による埃の付着防止の目的で加えられる。帯電防止剤としては、カチオン系、アニオン系、非イオン系等、種々多様にある。好ましい例としては、ポリオキシエチレンアルキルアミンやポリオキシエチレンアルキルアミドないしそれらの脂肪酸エステル、グリセリンの脂肪酸エステル等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく、2種以上のものを併用して用いてもよい。また、帯電防止剤の添加量は、熱可塑性エラストマー100質量部に対し、好ましくは0.03〜2質量部、より好ましくは0.04〜1質量部である。帯電防止剤が過少の場合、帯電防止効果が不足し、一方過多であると、表面へのブリード、熱可塑性エラストマー組成物の物性低下を引き起こす場合がある。
上記軟化剤としては、例えば、プロセスオイル、脂肪族系環状飽和炭化水素樹脂等が挙げられる。
上記発泡剤としては、例えば、プロパン、ブタン、ペンタン等の低級脂肪族炭化水素、シクロブタン、シクロペンタン等の低級脂環式炭化水素及びモノクロロジフルオロメタン、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロジフルオロエタン、トリクロロトリフルオロエタン、ジクロロテトラフルオロエタン、メチルクロライド、エチルクロライド、メチレンクロライド等のハロゲン化炭化水素からなる揮発型発泡剤、窒素、炭酸ガス、酸素、空気等のガス状発泡剤、重炭酸ソーダ、重炭酸アンモニウム、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、トルエンスルホニルヒドラジド、アゾジカルボンアミド、p,p′−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド、アゾビスイソブチロニトリル等からなる熱分解型発泡剤等が用いられる。これらの中でも、特に熱分解型発泡剤が望ましい。
これらの発泡剤の使用量は必要に応じて、適宜使用される。
上記熱可塑性エラストマーと発泡剤の混合は、押出機等の内部で熱可塑性エラストマーの溶融下、両者を混練することにより行われるが、熱分解型発泡剤の場合には、熱可塑性エラストマーを押出機等に供給する前に、熱可塑性エラストマーと予め混合して、あるいは熱可塑性エラストマーとは別々に、押出機等に供給してもよく、また揮発型発泡剤やガス状発泡剤の場合には、例えばベント式押出し機等のスクリュー中間部から溶融した熱可塑性エラストマー中に圧入してよい。
熱可塑性エラストマーに対して発泡剤を利用する場合は、上記熱可塑性エラストマーと発泡剤は、押出機先端に取付けられたダイスを通して、押出発泡される。得られる発泡体の形状は任意であって特に制限されないが、例えばフィルム状、シート状、パイプ状、円筒状等が挙げられる。
上記熱可塑性エラストマー組成物には、必要に応じてさらに他の添加剤を配合することができる。他の添加剤の配合方法としては、重合に阻害するものでなければ、他の添加剤を重合時に添加することができ、又は、目的に応じた配合量で他の添加剤を熱可塑性エラストマー組成物と混合し、溶融混練して均一に分散させることができる。尚、他の添加剤を熱可塑性エラストマーに添加する場合は、加温装置を具備した二軸押出機、バンバリーミキサー、加圧ニーダー、ヘンシェルミキサー、ブラベンダー型ニーダー、ディスパー等を用いて、熱可塑性エラストマー組成物が均一組成になるまで混練または撹拌して調製することが好ましい。
他の添加剤としては、例えば、紫外線吸収剤、ヒンダードアミン化合物、重金属不活性化剤、造核剤、難燃剤、金属石鹸、ハイドロタルサイト、充填剤、顔料、染料、可塑剤等が挙げられる。また、前記リン系酸化防止剤、その他のフェノール系酸化防止剤を追加するものであってもよい。
上記紫外線吸収剤としては、例えば、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、5,5’−メチレンビス(2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン)等の2−ヒドロキシベンゾフェノン類;2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−第三オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ第三ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3−第三ブチル−5−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジクミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2,2’−メチレンビス(4−第三オクチル−6−ベンゾトリアゾリルフェノール)、2−(2−ヒドロキシ−3−第三ブチル−5−カルボキシフェニル)ベンゾトリアゾールのポリエチレングリコールエステル、2−〔2−ヒドロキシ−3−(2−アクリロイルオキシエチル)−5−メチルフェニル〕ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−3−(2−メタクリロイルオキシエチル)−5−第三ブチルフェニル〕ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−3−(2−メタクリロイルオキシエチル)−5−第三オクチルフェニル〕ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−3−(2−メタクリロイルオキシエチル)−5−第三ブチルフェニル〕−5−クロロベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−5−(2−メタクリロイルオキシエチル)フェニル〕ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−3−第三ブチル−5−(2−メタクリロイルオキシエチル)フェニル〕ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−3−第三アミル−5−(2−メタクリロイルオキシエチル)フェニル〕ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−3−第三ブチル−5−(3−メタクリロイルオキシプロピル)フェニル〕−5−クロロベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−4−(2−メタクリロイルオキシメチル)フェニル〕ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−4−(3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピル)フェニル〕ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−4−(3−メタクリロイルオキシプロピル)フェニル〕ベンゾトリアゾール等の2−(2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール類;2−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−ヘキシロキシフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−オクトキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−〔2−ヒドロキシ−4−(3−C12〜13混合アルコキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル〕−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−〔2−ヒドロキシ−4−(2−アクリロイルオキシエトキシ)フェニル〕−4,6−ビス(4−メチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2,4−ジヒドロキシ−3−アリルフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−3−メチル−4−ヘキシロキシフェニル)−1,3,5−トリアジン等の2−(2−ヒドロキシフェニル)−4,6−ジアリール−1,3,5−トリアジン類;フェニルサリシレート、レゾルシノールモノベンゾエート、2,4−ジ第三ブチルフェニル−3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、オクチル(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシ)ベンゾエート、ドデシル(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシ)ベンゾエート、テトラデシル(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシ)ベンゾエート、ヘキサデシル(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシ)ベンゾエート、オクタデシル(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシ)ベンゾエート、ベヘニル(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシ)ベンゾエート等のベンゾエート類;2−エチル−2’−エトキシオキザニリド、2−エトキシ−4’−ドデシルオキザニリド等の置換オキザニリド類;エチル−α−シアノ−β,β−ジフェニルアクリレート、メチル−2−シアノ−3−メチル−3−(p−メトキシフェニル)アクリレート等のシアノアクリレート類;各種の金属塩、又は金属キレート、特にニッケル、クロムの塩、又はキレート類等が挙げられる。
上記紫外線吸収剤の使用量は、熱可塑性エラストマー100質量部に対して、0.001〜5質量部、より好ましくは0.005〜0.5質量部である。
上記ヒンダードアミン系光安定剤としては、例えば、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルステアレート、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルステアレート、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルベンゾエート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)・ジ(トリデシル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)・ジ(トリデシル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ビス(1,2,2,4,4−ペンタメチル−4−ピペリジル)−2−ブチル−2−(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロネート、1−(2−ヒドロキシエチル)−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノ−ル/コハク酸ジエチル重縮合物、1,6−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルアミノ)ヘキサン/2,4−ジクロロ−6−モルホリノ−s−トリアジン重縮合物、1,6−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルアミノ)ヘキサン/2,4−ジクロロ−6−第三オクチルアミノ−s−トリアジン重縮合物、1,5,8,12−テトラキス〔2,4−ビス(N−ブチル−N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イル〕−1,5,8,12−テトラアザドデカン、1,5,8,12−テトラキス〔2,4−ビス(N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イル〕−1,5,8−12−テトラアザドデカン、1,6,11−トリス〔2,4−ビス(N−ブチル−N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イル〕アミノウンデカン、1,6,11−トリス〔2,4−ビス(N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イル〕アミノウンデカン、ビス{4−(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル)ピペリジル}デカンジオナート、ビス{4−(2,2,6,6−テトラメチル−1−ウンデシルオキシ)ピペリジル)カーボナート、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製TINUVIN NOR 371等が挙げられる。
上記ヒンダードアミン系光安定剤の使用量は、熱可塑性エラストマー100質量部に対して、0.001〜5質量部、より好ましくは0.005〜0.5質量部である。
上記重金属不活性化剤としては、サリチルアミド−1,2,4−トリアゾール−3−イ ル、ビスサリチル酸ヒドラジド、ドデカンジオイルビス(2−(2−ヒドロキシベンゾイル)ヒドラジド)、ビス(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸)ヒドラジド等が挙げられ、上記熱可塑性エラストマー100質量部に対して、好ましくは0.001〜10質量部、より好ましくは、0.05〜5質量部が用いられる。
上記造核剤としては、例えば、安息香酸ナトリウム、4−第三ブチル安息香酸アルミニウム塩、アジピン酸ナトリウム及び2ナトリウムビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3−ジカルボキシレート等のカルボン酸金属塩、ナトリウムビス(4−第三ブチルフェニル)ホスフェート、ナトリウム−2,2’−メチレンビス(4,6−ジ第三ブチルフェニル)ホスフェート及びリチウム−2,2’−メチレンビス(4,6−ジ第三ブチルフェニル)ホスフェート等のリン酸エステル金属塩、ジベンジリデンソルビトール、ビス(メチルベンジリデン)ソルビトール、ビス(p−エチルベンジリデン)ソルビトール、及びビス(ジメチルベンジリデン)ソルビトール等の多価アルコール誘導体、N,N’,N”−トリス[2−メチルシクロヘキシル]―1,2,3−プロパントリカルボキサミド(RIKACLEAR PC1)、N,N’,N”−トリシクロヘキシルー1,3,5−ベンゼントリカルボキサミド、N,N’−ジシクロヘキシル−ナフタレンジカルボキサミド、1,3,5−トリ(ジメチルイソプロポイルアミノ)ベンゼン等のアミド化合物等が挙げられる。
上記造核剤の使用量は、熱可塑性エラストマー100質量部に対して、0.001〜10質量部、より好ましくは0.005〜5質量部である。
上記難燃剤としては、例えば、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、クレジル−2,6−キシレニルホスフェート及びレゾルシノールビス(ジフェニルホスフェート)等の芳香族リン酸エステル、フェニルホスホン酸ジビニル、フェニルホスホン酸ジアリル及びフェニルホスホン酸(1−ブテニル)等のホスホン酸エステル、ジフェニルホスフィン酸フェニル、ジフェニルホスフィン酸メチル、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキシド誘導体等のホスフィン酸エステル、ビス(2−アリルフェノキシ)ホスファゼン、ジクレジルホスファゼン等のホスファゼン化合物、リン酸メラミン、ピロリン酸メラミン、ポリリン酸メラミン、ポリリン酸メラム、ポリリン酸アンモニウム、リン含有ビニルベンジル化合物及び赤リン等のリン系難燃剤、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等の金属水酸化物、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、臭素化フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ヘキサブロモベンゼン、ペンタブロモトルエン、エチレンビス(ペンタブロモフェニル)、エチレンビステトラブロモフタルイミド、1,2−ジブロモ−4−(1,2−ジブロモエチル)シクロヘキサン、テトラブロモシクロオクタン、ヘキサブロモシクロドデカン、ビス(トリブロモフェノキシ)エタン、臭素化ポリフェニレンエーテル、臭素化ポリスチレン及び2,4,6−トリス(トリブロモフェノキシ)−1,3,5−トリアジン、トリブロモフェニルマレイミド、トリブロモフェニルアクリレート、トリブロモフェニルメタクリレート、テトラブロモビスフェノールA型ジメタクリレート、ペンタブロモベンジルアクリレート、及び、臭素化スチレン等の臭素系難燃剤等が挙げられる。
上記難燃剤の使用量は、熱可塑性エラストマー100質量部に対して、1〜70質量部、より好ましくは、10〜30質量部である。
上記充填剤としては、例えば、タルク、マイカ、炭酸カルシウム、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム、硫酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、ガラス粉末、ガラス繊維、クレー、ドロマイト、マイカ、シリカ、アルミナ、チタン酸カリウムウィスカー、ワラステナイト、繊維状マグネシウムオキシサルフェート等が好ましい。これらの充填剤において、平均粒径(球状乃至平板状のもの)又は平均繊維径(針状乃至繊維状)が5μm以下のものが好ましい。上記充填剤の使用量は必要に応じて適宜使用できる。
上記その他のフェノール系酸化防止剤としては、例えば、2,6−ジ第三ブチル−p−クレゾール、2,6−ジフェニル−4−オクタデシロキシフェノール、ステアリル(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ジステアリル(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ホスホネート、トリデシル−3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジルチオアセテート、チオジエチレンビス[(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、4,4’−チオビス(6−第三ブチル−m−クレゾール)、2−オクチルチオ−4,6−ジ(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)−s−トリアジン、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−第三ブチルフェノール)、ビス[3,3−ビス(4−ヒドロキシ−3−第三ブチルフェニル)ブチリックアシッド]グリコールエステル、4,4’−ブチリデンビス(2,6−ジ第三ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(6−第三ブチル−3−メチルフェノール)、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ第三ブチルフェノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−第三ブチルフェニル)ブタン、ビス[2−第三ブチル−4−メチル−6−(2−ヒドロキシ−3−第三ブチル−5−メチルベンジル)フェニル]テレフタレート、1,3,5−トリス(2,6−ジメチル−3−ヒドロキシ−4−第三ブチルベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,4,6−トリメチルベンゼン、1,3,5−トリス[(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシエチル]イソシアヌレート、テトラキス[メチレン−3−(3’,5’−ジ第三ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、2−第三ブチル−4−メチル−6−(2−アクロイルオキシ−3−第三ブチル−5−メチルベンジル)フェノール、3,9−ビス[2−(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルヒドロシンナモイルオキシ)−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン、トリエチレングリコールビス[β−(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート]等が挙げられる。
上記その他のフェノール系酸化防止剤の使用量は、熱可塑性エラストマー100質量部に対して、0.001〜10質量部、より好ましくは0.01〜5質量部である。
本発明の製造方法で得られた熱可塑性エラストマー組成物の用途は限定されるものではないが、例えば、自動車用バンパー、サイドガードモール、アシストグリップ、自動車内装材、窓枠ゴム、フィルム、自動車用水系ホース、エアー系ホース、ウェザーストリップ、ルーフイングシート、高圧ゴム電線、高圧ゴムケーブル等の電線の被覆材、工業用ゴム製品、建築用ゴム製品等が挙げられる。
以下、製造例A〜C、実施例、及び、比較例をもって本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例等によって制限を受けるものではない。尚、製造例とは熱可塑性エラストマーの重合方法を表し、実施例及び比較例は、熱可塑性エラストマーの評価を表す。
[製造例A]
(触媒の調製)
微粉状のCuSO・5HO 37.5g(0.15mol)をトルエン100mLに懸濁させ、撹拌下20℃でトリメチルアルミニウム50mL(0.52mol)とトルエン150mLの混合溶液を徐々に滴下した。滴下終了後さらに20℃で48時間反応を続けた。次に反応液をろ過し、固体の硫酸銅を除いた後、2mmHg下、35℃の減圧蒸留により、トルエンおよび未反応トリメチルアルミニウムを除去することにより17g(0.29mol)のメチルアルミノオキサンを得た。
高純度γ−アルミナ(触媒化成製ACP−1,平均粒径約60μ,比表面積約300m/g,細孔容積約0.7mL/g)500gを、約95℃の熱水2L中で、3時間撹拌した後、水を除いた。さらにこの操作を10回繰り返した後、アセトンで洗浄し、乾燥した。これを乾燥窒素気流中で、450℃で6時間加熱し、吸着水を除去した。
このアルミナ7gをn−ヘキサン50mLに懸濁させ、これにトルエン10mLに溶解させたメチルアルミノオキサン82mg(1.4mmolのアルミニウム単位)を加えた。この混合物を室温で30分間撹拌した後、トルエンに溶解させたテトラベンジルジルコニウムの0.16M溶液を9mL添加し、さらに室温で30分間撹拌を行った。液相には、ジルコニウム、アルミニウムとも検出されなかった。
このようにして調製した固体触媒はジルコニウム、アルミニウムの吸着量から計算した結果、0.2mmol/gのジルコニウムおよび0.2mmol/gのアルミニウムを含んでいた。
(安定剤溶液の調製)
トルエン50mlにトリイソブチルアルミニウムと表1記載の安定剤(フェノール系酸化防止剤)を官能基のモル比で2:1となるように合計で5.0g加え室温で30分撹拌することにより、安定剤溶液を調製した。
(重合)
100Lのステンレス製オートクレープにおいて窒素雰囲気下、25℃で水素分圧0.6kg/cm,エチレン分圧3kg/cmとなるように水素およびエチレンを装入し、プロピレン25kgを装入した。昇温して50℃で均圧装置により、ジルコニウムとして3mmolとなるように触媒スラリーを添加し、得られる重合体中の安定剤の添加量が表1記載の量となるように調製した安定剤溶液を添加した後、エチレンを供給し、温度60℃,全圧29kg/cmを維持しながら2時間共重合を行った。イソプロピルアルコール50mLを添加して重合反応を停止し、未反応プロピレンを除去して生成重合物を取り出し、白色、球状の熱可塑性エラストマーを得た。
[製造例B]
製造例Aの安定剤溶液の調製において、安定剤を表1記載の通り変更した以外は、製造例Aと同様の手順で重合を行い、熱可塑性エラストマーを得た。
[製造例C]
製造例Aの重合において、安定剤溶液を添加しなかった以外は、製造例Aと同様の手順で重合を行い、熱可塑性エラストマーを得た。
(重合挙動への影響評価)
得られた上記熱可塑性エラストマーについて、熱可塑性エラストマーの分子量により、重合挙動への影響を評価した。触媒活性(kg−PP/mol−Zr・hr)は、1モルのジルコニウムに相当する触媒量に対する、1時間当たりに重合された量を表す。分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(装置:ウォーターズ社製GPC2000型、カラム:ウォーターズ社製Styragel HT6E 2本とStyragelHT2 1本、測定温度135℃、溶媒:オルトジクロロベンゼン、濃度:6mg/10g)により重量平均分子量及び分散度(Mw/Mn)を測定した。これらの結果について下記表1に示す。
(エチレン含有量(質量%))
得られた上記熱可塑性エラストマーをアルミ箔で覆ったアルミ板(厚み0.4mm)で挟み、180℃に加熱してプレスし、厚み0.1mmのフィルムを作成した。該フィルムについて赤外分光装置(株式会社島津製作所製FT−IR)にて733cm−1の吸光度を測定し、予め作成した13C−NMRにて検定された検量線を基にエチレン含有量(質量%)を算出した。これらの結果について下記表1に示す。
Figure 2012107106
1)コントロール:フェノール系酸化防止剤未配合
2)AO−1:3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−N−オクタデシルプロピオンアミド
3)P−1:トリス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)ホスファイト
表1中の製造例A及び製造例Bより、マスキングしたフェノール系酸化防止剤を添加して重合しても熱可塑性エラストマーの重合挙動には影響しないことが確認できた。
[実施例1及び2]
表1に記載の製造例A又はBで得た熱可塑性エラストマー100質量部に対して、ステアリン酸カルシウムを0.05質量部加え、よく混合し、二軸押出機(東洋精機製作所製プラストミルマイクロ、押出温度180℃、スクリュー回転速度50rpm)にて造粒し、ペレットを得た。
[比較例1〜5]
前記製造例Cで得られた熱可塑性エラストマー100質量部に対して、表2に記載の安定剤及びステアリン酸カルシウム0.05質量部を添加・混合して二軸押出機(東洋精機製作所製プラストミルマイクロ、押出温度180℃、スクリュー回転速度50rpm)にて造粒し、ペレットを得た。
上記ペレットの安定化効果を確認するために、二軸押出機(東洋精機製作所製プラストミルマイクロ、押出温度230℃、スクリュー回転速度50rpm)に投入して混練し、2分毎にサンプリングして、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(装置:ウォーターズ社製GPC2000型、カラム:ウォーターズ社製Styragel HT6E 2本とStyragelHT2 1本、測定温度135℃、溶媒:オルトジクロロベンゼン、濃度:6mg/10g)によりサンプリング時間毎の重量平均分子量を測定した。これらの結果について下記表2に示す。
(Y.I.)
上記ペレットについて、180℃に加熱してプレスし、厚み2mmのシートを作成した。分光測色計(SC−T;スガ試験機株式会社製)によりシートの黄色度を測定した。これらの結果について下記表2に示す。
(耐フォギング性)
上記ペレットについて、ISO6452に準拠してフォギング試験を行ったガラス板の曇り具合を目視し、ガラス板に曇りが認められなかった場合について、耐フォギング性ありとして○をつけ、ガラス板に曇りがあった場合は耐フォギング性がなしとして×をつけて評価した。これらの結果について下記表2に示す。
(ゲル数)
上記ペレットについて、アルミ箔で覆ったアルミ板(厚み0.4mm)でペレットを挟み、180℃に加熱してプレスし、厚み0.1mmのフィルムを作成した。作成したフィルムにおいて、ランダムに10カ所の測定地点を選び、各測定地点における1cm当たりのゲル数について、ルーペを用いてカウントし、平均を算出した。これらの結果について下記表2に示す。
Figure 2012107106
AO−1:3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−N−オクタデシルプロピオンアミド
AO−2:n−オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート
AO−3:テトラキス〔メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタンP−1:トリス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)ホスファイト
比較例2及び比較例3より、本発明に係る前記一般式(1)で表されるフェノール系酸化防止剤とは異なるフェノール系酸化防止剤を添加した場合は、フォギングが発生し、熱可塑性エラストマーは着色した。
また、比較例4及び比較例5より、本発明に係る前記一般式(1)で表されるフェノール系酸化防止剤を造粒時に添加した場合は、熱可塑性エラストマーは着色した。
また、比較例1より、本発明に係る前記一般式(1)で表されるフェノール系酸化防止剤を用いずに、リン系酸化防止剤のみを造粒時に添加した場合は、熱安定化効果が乏しくなり熱可塑性エラストマーは著しく着色した。
それらに対して、実施例1より本発明に係る前記一般式(1)で表されるフェノール系酸化防止剤を重合時に添加することによって、安定化効果が良好で、着色やゲルの発生を抑制し、耐フォギング性に優れた熱可塑性エラストマーが得られた。また実施例2より、さらにリン系酸化防止剤を併用することによって、より優れた安定化効果及び着色とゲルの発生を抑制することが確認できた。

Claims (9)

  1. エチレン性不飽和結合を有するモノマーを含む組成物を重合してなる熱可塑性エラストマー組成物の製造方法であって、
    エチレン性不飽和結合を有するモノマーの重合前又は重合中に、下記一般式(1)で表されるフェノール系酸化防止剤を有機アルミニウム化合物でマスキング処理したものを触媒系、重合系および配管のいずれか1カ所以上に添加する工程を備えることを特徴とする熱可塑性エラストマー組成物の製造方法。
    Figure 2012107106
    (式中、R及びRは、各々独立して、水素原子、分岐を有してもよい炭素原子数1〜5のアルキル基、又は炭素原子数7〜9のアリールアルキル基を表し、Rは分岐を有してもよい炭素原子数1〜30のアルキル基、置換されていてもよい炭素原子数3〜12のシクロアルキル基、置換基を有してもよい炭素原子数6〜18のアリール基を表す。)
  2. 前記フェノール系酸化防止剤を有機アルミニウム化合物でマスキング処理したものが、質量比で有機アルミニウム化合物/フェノール系酸化防止剤=1/5〜100/1となるように、有機アルミニウム化合物とフェノール系酸化防止剤とを混合して得られたものである請求項1または2記載の熱可塑性エラストマー組成物の製造方法。
  3. 前記一般式(1)で表されるフェノール系酸化防止剤が、前記熱可塑性エラストマー100質量部に対して0.001〜0.5質量部となるように添加される請求項1または2記載の熱可塑性エラストマー組成物の製造方法。
  4. エチレン性不飽和結合を有するモノマーの重合前又は重合中に、さらにリン系酸化防止剤を触媒系、重合系および配管のいずれか1カ所以上に添加する請求項1記載の熱可塑性エラストマー組成物の製造方法。
  5. 前記リン系酸化防止剤が、前記熱可塑性エラストマー100質量部に対して0.001〜3質量部となるように添加される請求項4記載の熱可塑性エラストマー組成物の製造方法。
  6. 前記リン系酸化防止剤が、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイトである請求項4または5記載の熱可塑性エラストマー組成物の製造方法。
  7. 前記熱可塑性エラストマーが、エチレン−プロピレン共重合体である請求項1〜6のいずれか一項記載の熱可塑性エラストマー組成物の製造方法。
  8. 前記有機アルミニウム化合物がトリアルキルアルミニウムである請求項1〜7のいずれか一項記載の熱可塑性エラストマー組成物の製造方法。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項記載の熱可塑性エラストマー組成物の製造方法により製造されることを特徴とする熱可塑性エラストマー組成物。
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