JP2012106210A - パラジウム合金のシームレス細管の製造方法 - Google Patents

パラジウム合金のシームレス細管の製造方法 Download PDF

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寛正 伊崎
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Abstract

【課題】 パラジウム合金の薄膜を利用した水素精製において、薄膜の厚みを薄くしても機械的強度の低下が少ない合金細管の製造方法を提供する。
【解決手段】 パラジウム50〜70wt%と銅30〜50wt%からなる溶融合金、パラジウム60〜90wt%と銀10〜40wt%からなる溶融合金、または、パラジウム60〜80wt%と銀10〜37wt%と金3〜10wt%からなる溶融合金を、押出しダイスの環状ノズルから押出し、管状のパラジウム合金膜に成型する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、パラジウムを含む溶融合金を、環状の押出しダイスから押出し、パラジウム合金のシームレス細管を製造する方法に関する。
従来から、半導体製造工程においては、高純度の水素ガスが雰囲気ガスとして多量に使用されている。このような水素ガスは、半導体の集積度の向上により不純物の濃度が極めて低濃度(ppbレベル以下)であることが要求される。
一方、高純度の水素を工業的に多量に製造する方法としては、メタノール、ジメチルエーテル、天然ガス、液化石油ガス等から水蒸気改質反応により得られる改質ガスを、深冷吸着法、圧力スイング法等により、水素と水素以外のガスに分離して水素を得る方法が知られている。
深冷吸着法は、液化窒素を冷媒として極低温化された吸着材が充填された吸着筒に水素含有ガスを流通し、水素以外の不純物を除去する精製方法であり、圧力スイング法は、複数の吸着筒に水素含有ガスを順次流通するとともに、昇圧、不純物の吸着、不純物の脱着、及び吸着材の再生の各操作を繰返して、水素以外の不純物を除去する精製方法である。前記のような改質ガスには、水素のほか、一酸化炭素、二酸化炭素、メタン、窒素、水等が含まれるが、深冷吸着法、圧力スイング法では、これらの不純物を極めて低濃度(ppbレベル以下)になるまで除去することは困難であった。
これに対して、極めて高純度の水素ガスを、比較的に少量で得る方法として、水素含有ガスを、パラジウム合金の薄膜からなる水素分離膜に供給し、水素ガスの選択透過性を利用して水素のみを透過させて取出す方法が知られている。
このような水素精製のための装置は、水素含有ガスの導入部、精製水素の取出し部、及び該導入部と該取出し部の間のガス流路中にパラジウム合金の薄膜を備えてなる水素精製装置であり、例えば一端が封じられた複数本のパラジウム合金細管が、開口端で管板に固定されてセル内に収納され、このパラジウム合金細管及び管板によってセル内が一次側(水素含有ガスの供給側)及び二次側(精製水素の取出し側)の二つの空間に仕切られた構成を有する水素精製装置である。
特開昭61−168501号公報 特開昭62−128903号公報 特開平1−145302号公報 特開平1−145303号公報 特開平1−262924号公報 特開平2−265631号公報 特開平6−345409号公報 特開平10−259148号公報
パラジウム合金の薄膜からなる水素分離膜を利用した水素精製方法は、深冷吸着法、圧力スイング法と比較して、前述のように高純度の水素ガスが得られるほか、装置を小型化、簡素化できるという長所がある。しかし、分離膜の材料が高価であるという短所、単位時間当たりの精製水素の取出し量が少ないという短所がある。
尚、水素分離膜の単位面積当りの水素透過量Qは、Q=At−1(P 1/2−P 1/2)で表される。(式中、Aは分離膜の種類、操作条件等による数値、tは膜厚、Pは一次側の水素分圧、Pは二次側の水素分圧を表す。)
前記の水素透過量の式により、特に膜厚tを小さくすることができれば、材料費の低減、精製水素の取出し量の増加を同時に図ることが可能である。しかしながら、膜厚を小さくすると機械的強度が低下し、一次側の原料(水素含有ガス)が二次側に漏れやすくなるため、取出された精製水素に不純物が混入してしまうとともに、やがて水素分離膜が破壊してしまうという不都合があった。また、このような問題点があるため、一次側の水素分圧と二次側の水素分圧の差を大きくして精製水素の取出し量の増加を図ることもできなかった。
従って、本発明が解決しようとする課題は、パラジウム合金の薄膜を利用した水素精製において、薄膜の厚みを薄くしても機械的強度の低下が少ない合金細管の製造方法を提供することである。
本発明者らは、これらの課題を解決すべく鋭意検討した結果、従来から行なわれてきた、シート状のパラジウム薄膜を丸めて円筒状とし接合部を溶接して管状のパラジウム合金膜に成型する方法に替えて、パラジウム溶融合金を、押出しダイスの環状ノズルから押出し、急冷してシームレスの管状のパラジウム合金膜に成型することにより、機械的強度の低下を抑制できることを見出し、本発明のパラジウム合金のシームレス細管の製造方法に到達した。
すなわち本発明は、パラジウム50〜70wt%と銅30〜50wt%からなる溶融合金、パラジウム60〜90wt%と銀10〜40wt%からなる溶融合金、または、パラジウム60〜80wt%と銀10〜37wt%と金3〜10wt%からなる溶融合金を、1200〜1700℃の温度で押出しダイスの環状ノズルから押出し、管状のパラジウム合金膜に成型することを特徴とするパラジウム合金のシームレス細管の製造方法である。
本発明のパラジウム合金のシームレス細管の製造方法は、シート状の薄膜を丸めて円筒状とする際にできる接合部がないので、この部分の機械的強度の低下を防止することができる。その結果、パラジウム合金の薄膜の厚みを、従来のものより大幅に薄くすることが可能となり、水素分離膜材料のコスト低減、及び精製水素の取出し量の大幅な増加が可能である。
本発明のパラジウム合金のシームレス細管の製造方法は、パラジウム合金の薄膜からなる水素分離膜の製造方法に適用される。また、本発明に適用される原料(水素含有ガス)としては、メタノール、ジメチルエーテル、天然ガス、液化石油ガス等から水蒸気改質反応により得られる改質ガス、あるいは工業用としてボンベ等に充填されている比較的に高純度の水素等が挙げられる。本発明により得られる極めて高純度の精製水素は、例えば半導体製造工程における雰囲気ガスとして使用される。
本発明に用いられるパラジウム合金の構成成分としては、パラジウムと銅を主成分とする合金、パラジウムと銀を主成分とする合金、パラジウムと銀と金を主成分とする合金を例示することができる。これらの合金を用いる場合、パラジウム50〜70wt%と銅30〜50wt%との合金、パラジウム60〜90wt%と銀10〜40wt%との合金、パラジウム60〜80wt%と銀10〜37wt%と金3〜10wt%の合金が好ましい。パラジウム合金は、その他の金属、例えばアルミニウム、鉄、錫、亜鉛、ルテニウム、ジルコニウム等を含んでいてもよいが、前述の金属は、通常は95wt%以上、好ましくは99wt%以上含有される。
本発明においては、予め前記のような組成の合金が調製される。押出しダイス内部で合金を溶融した後、押出しダイスの環状ノズルから押出し、これを冷却することにより管状のパラジウム合金膜(パラジウム細管)が得られる。環状ノズルの構成材料としては、アルミナを用いることが好ましい。また、押出す際のノズルの温度は、パラジウム合金の種類及び組成等により一概に限定することはできないが、通常は1200〜1700℃である。得られるパラジウム合金細管の径は通常は1〜10mmであり、厚みは通常は200μm以下である。
尚、本発明において、前述のようなパラジウム合金細管を加工してさらに薄膜化することができる。例えば、内径が互いに異なる2個の細長い円柱形を中心軸が一致するように連続して刳り貫いた形状を有する耐熱性の成型装置を使用し、平坦なパラジウム合金細管を、前記の成型装置の刳り貫き部に、加熱された状態で挿入して成型することにより所望の形状に加工することができる。このような加工においては、パラジウム合金細管の厚みを最大で50%程度薄くすることができる。さらにパラジウム合金細管の一端が溶融等により封じられて、水素透過用の細管として用いられる。
本発明の方法により製造されたパラジウム合金のシームレス細管は、図1に示すように、一端が封じられた複数本の該パラジウム合金細管1と、該細管の開口端部において該細管を支持する管板2とによって、セル内部が一次側空間と二次側空間に仕切られ、不純物を含む水素を一次側空間の原料ガスの導入口3から導入し、パラジウム合金細管1を透過させて二次側空間の精製水素の取出口4から精製水素を取出す構成の水素精製装置に用いられる。
次に、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明がこれらにより限定されるものではない。
(実施例1)
(パラジウム合金のシームレス細管の製作)
パラジウム合金の原料として、塊状パラジウムと塊状銅を用い、高周波溶解を行ない、パラジウム60wt%と銅40wt%からなる重量約2000gの合金を得た。また、アルミナ製の環状ノズル(外径1.8mm、内径1.7mm)を有する押出しダイスを製作し押出機に設置した。前記の合金を押出しダイスの所定の場所に充填し、加熱するとともにノズルの設定温度を1500℃にした後、環状ノズルから押出し、これを冷却することにより、外径5.0mm、厚み100μmの管状のパラジウム合金シームレス細管を得た。
外径1.81mm、長さ50mmの円柱形の刳り貫き部、及び外径1.51mm、長さ50mmの円柱形の刳り貫き部を、緩やかに傾斜した円柱台の刳り貫き部を介して、これらの中心軸が一致するように連続して接続された構成を有する耐熱性の成型装置を製作した。次に、成型装置の刳り貫き部を所定の温度に昇温した後、前記のパラジウム合金細管を、加熱するとともに、該細管の先端部から成型装置の大きな径の刳り貫き部に挿入し、小さな径の刳り貫き部の出口から一部を引っ張り出して成型した。その結果、外径1.5mm、厚さ70μmのパラジウム合金細管が得られた。
(水素精製試験)
直径25mm、厚さ15mmの円盤状のSUS316L製管板に、前記のようにして製作したパラジウム合金細管40本を、複数の同心円上に溶接した後、内径25mm、高さ400mmのSUS316L製セルに収納して、図1に示すような形態の水素精製装置を製作した。
セル内の温度を600℃に昇温するとともに水素を導入して、10時間加熱処理を行なった。続いて420℃まで温度を低下させ、一次側空間と二次側空間の差圧が1.0MPaとなるように制御しながら、不純物(窒素、酸素、二酸化炭素等)を約500ppm含む水素を一次側空間から導入し、水素の精製を行なった。その結果、1時間の処理で800L(リットル)の精製水素が得られた。
以上のように、本発明の方法によるパラジウム合金のシームレス細管は、効率よく水素精製を行なうことができ、また接合部がないので機械的強度の低下を防止することが期待できる。
本発明の方法によるパラジウム合金のシームレス細管が利用できる水素精製装置の一例を示す構成図
1 パラジウム合金細管
2 管板
3 原料ガスの導入口
4 精製水素の取出口
5 水素以外のガスの取出口
6 ヒータ

Claims (3)

  1. パラジウム50〜70wt%と銅30〜50wt%からなる溶融合金、パラジウム60〜90wt%と銀10〜40wt%からなる溶融合金、または、パラジウム60〜80wt%と銀10〜37wt%と金3〜10wt%からなる溶融合金を、1200〜1700℃の温度で押出しダイスの環状ノズルから押出し、管状のパラジウム合金膜に成型することを特徴とするパラジウム合金のシームレス細管の製造方法。
  2. パラジウム合金膜の厚みが、200μm以下である請求項1に記載のパラジウム合金のシームレス細管の製造方法。
  3. 環状ノズルの構成材料がアルミナである請求項1に記載のパラジウム合金のシームレス細管の製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012200716A (ja) * 2011-03-28 2012-10-22 Jx Nippon Mining & Metals Corp 水素透過性モジュール及びこれを利用した水素分離方法
JP2014124584A (ja) * 2012-12-26 2014-07-07 Japan Pionics Co Ltd アンモニア及び水素の回収方法及びその再利用方法
JP2014154792A (ja) * 2013-02-13 2014-08-25 Japan Pionics Co Ltd アンモニア及び水素の回収方法及び再利用方法
TWI554469B (zh) * 2014-03-18 2016-10-21 Japan Pionics A hydrogen purifying apparatus and a hydrogen purifying system using the same

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