JP2012104626A - 太陽電池モジュール - Google Patents

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宏弥 稲岡
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Abstract

【課題】性能を向上させることが可能な太陽電池モジュールを提供する。
【解決手段】接続部を介して電気的に接続された複数の発電素子と、接続部及び発電素子の表面に配設された封止樹脂層とを有し、接続部と封止樹脂層との間に、接続部と封止樹脂層との結合を防止する撥水剤が介在している、太陽電池モジュールとする。
【選択図】図2

Description

本発明は、太陽電池モジュールに関する。
太陽電池は、発電量当たりの二酸化炭素排出量が少なく、発電用の燃料が不要という利点を有している。そのため、地球温暖化を抑制するエネルギー源として期待されており、実用化されている太陽電池の中では、単結晶シリコン又は多結晶シリコンを用いた、一組のpn接合を有する単接合太陽電池が主流となっている。ところが、この単接合太陽電池は、光の吸収率が低く、光電変換効率の理論値が低い。そこで、これらを改善し得る太陽電池に関する研究が、現在盛んに進められている。
CIGS系薄膜太陽電池は、シリコンの代わりにカルコパイライト(黄銅鉱)系材料を使用する太陽電池である。CIGS系薄膜太陽電池の光吸収層に使用される材料は、一般的な結晶シリコンに比べて光の吸収率が高く、光吸収層を薄くしても結晶シリコンを用いた太陽電池並みの光電変換効率が得られるという特徴を有している。
このような太陽電池に関する技術として、例えば特許文献1には、透明基板と、透明基板上に、透明基板よりも狭い広さで設けられた太陽電池素子と、透明基板上に設けられ、撥水効果を有する撥水部と、太陽電池素子及び撥水部を被覆する保護材とを具備し、撥水部が太陽電池素子の端部と保護材の端部との間の少なくとも一部に設けられている太陽電池が開示されている。また、特許文献2には、光起電力素子上にペーストで形成されたコートで被覆された集電電極を有し、光起電力素子の少なくとも光入射側に充填材及びフッ素フィルム層が順次被覆された太陽電池モジュールにおいて、光起電力素子と充填材との間に薄膜樹脂層を有し、集電電極を被覆したコートの間隙中に薄膜樹脂層を充填した太陽電池モジュールが開示されている。
特開2007−165531号公報 特開平10−233519号公報
特許文献1に開示されている技術では、撥水部が備えられているので、太陽電池内部への水の浸入を抑制することが可能になり、その結果、太陽電池素子の腐食を抑制することが可能になると考えられる。また、特許文献2に開示されている技術では、薄膜樹脂層を用いているので、耐湿性を高めることが可能になると考えられる。しかしながら、CIGS系薄膜太陽電池のように、カバーガラスと基板とを用いる化合物薄膜太陽電池では、光が照射されると電子及び正孔が生じる光吸収層並びに該光吸収層に接続された電極を有する発電部(以下において、単に「発電部」ということがある。)への水の浸入を防止する目的で使用される封止樹脂を、製造時に発電部の表面へと被覆する際に生じるずり応力や、使用時における室外の風圧等に起因するずり応力が、封止樹脂を介して発電部へと伝えられる。こうしてずり応力が発電部へ伝えられると、発電部が破損し、太陽電池の性能が低下しやすい。ところが、特許文献1及び特許文献2では、ずり応力に起因する発電部の破損を抑制するための対策が施されていないため、太陽電池の性能が低下しやすいという問題があった。
そこで本発明は、性能を向上させることが可能な太陽電池モジュールを提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段をとる。すなわち、
本発明は、接続部を介して電気的に接続された複数の発電素子と、接続部及び発電素子の表面に配設された封止樹脂層と、を有し、接続部と封止樹脂層との間に、接続部と封止樹脂層との結合を防止する撥水剤が介在していることを特徴とする、太陽電池モジュールである。
ここに、「接続部」とは、複数の発電素子を電気的に接続する部分である。例えば、発電素子としてCIGS系薄膜太陽電池を用いる場合、互いに隣接する第1発電素子と第2発電素子とを電気的に接続する接続部には、例えばパターニングによりそれぞれ形成された、第1発電素子の裏面電極と第2発電素子の裏面電極とを隔てる溝(後述する図2において符号6が付された溝)、第1発電素子の表面電極と第2発電素子の裏面電極とを電気的に接続するためにp型CIGS光吸収層に設けられた溝(後述する図2において符号7が付された溝(図2では、この溝に透明電極層2dの一部が配設されている。))、及び、第1発電素子の表面電極と第2発電素子の表面電極とを隔てる溝(後述する図2において符号8が付された溝(図2では、この溝に封止樹脂層3の一部が配設されている。))が含まれる。本発明において、発電素子にCIGS系薄膜太陽電池が用いられる場合、接続部とは、より具体的には、図2において符号6が付された溝に面する第1発電素子の裏面電極の端面から、図2において符号8が付された溝に面する第2発電素子の表面電極の端面までの部分をいう。また、「発電素子」とは、光エネルギーと電気エネルギーとを変換する素子であって、電気エネルギーを外部へ取り出せるように構成された素子をいう。すなわち、本発明における「発電素子」は、少なくとも、p型半導体及びn型半導体と、p型半導体に電気的に接続された電極と、n型半導体に電気的に接続された電極とを有している。また、本発明において、「撥水剤」とは、接続部と封止樹脂層との化学的な結合を防止する機能を有する撥水剤をいう。このような撥水剤としては、フッ素系撥水剤やシリコン系撥水剤等を例示することができる。
また、上記本発明において、封止樹脂層が接続部と光反射材とで挟まれるように、封止樹脂層の一方の側に光反射材が配設されていることが好ましい。
ここに、「光反射材」とは、例えば裏面側(撥水剤が配設されている側)にエンボス加工が施されているカバーガラスのように、表面側から入射光を透過させ、且つ、裏面側から入射した光を反射させることが可能な物質をいう。
本発明の太陽電池モジュールでは、接続部と封止樹脂層との間に撥水剤が介在しているので、接続部と封止樹脂層とが結合する事態を防止することができる。接続部と封止樹脂層との結合を防止することにより、封止樹脂層から接続部へと伝えられる力を低減することが可能になる。それゆえ、特に接続部の破損を抑制することが可能になり、その結果、太陽電池モジュールの性能を向上させることが可能になる。なお、接続部は発電に寄与しない部分なので、接続部と封止樹脂層との間に撥水剤を介在させても、太陽電池モジュールの性能は低下しない。また、本発明において、接続部と封止樹脂層との間に撥水剤を介在させることにより、接続部や発電素子への水の浸入を防止することが可能になる。水の浸入を防止することにより電極の腐食等を抑制することが可能になり、電極の腐食を抑制することにより太陽電池モジュールの性能を向上させることが可能になる。したがって、かかる形態とすることにより、太陽電池モジュールの性能を向上させることが容易になる。
また、本発明において、封止樹脂層が接続部及び光反射材とで挟まれるように光反射材が配設されていることにより、接続部と封止樹脂層との間に介在させた撥水剤によって散乱させた光を、光反射材によって反射させて発電素子へと入射させることが可能になるので、太陽電池モジュールの性能を向上させることが容易になる。
太陽電池モジュール10を説明する図である。 太陽電池モジュール10の一部を拡大して示す断面図である。 従来の太陽電池モジュール90を説明する図である。 接続部の表面に撥水剤を塗布した太陽電池モジュールの試験結果を示す図である。 接続部の表面に撥水剤を塗布していない太陽電池モジュールの試験結果を示す図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明について説明する。なお、以下に示す形態は本発明の例示であり、本発明は以下に示す形態に限定されるものではない。
図1は、本発明の太陽電池モジュール10を説明する断面図である。図1では、太陽電池モジュール10の形態を簡略化して示しており、発電可能部2を構成する各層、及び、発電可能部2と封止樹脂層3との間に介在している撥水剤の符号の記載を省略している。また、図2は、図1に点線で囲んだ部位を拡大して示す図である。図1に示すように、太陽電池モジュール10は、基板1と、基板1の表面に形成された発電可能部2と、発電可能部2を封止する封止樹脂層3と、封止樹脂層3の上面側に配設されたカバーガラス4と、これらの外縁を保持するフレーム5と、を有している。図2に示すように、発電可能部2は、基板1の表面に形成された裏面電極層2aと、裏面電極層2aの表面に形成された光吸収層2bと、光吸収層2bの表面に形成されたバッファ層2cと、バッファ層2cの表面に形成された透明電極層2d(表面電極層2d)と、を有し、さらに、パターニングによって形成された溝6、溝7、及び溝8を有している。溝6は裏面電極層2aを図2の紙面左右方向に分断しており、溝6が形成された後に、光吸収層2b及びバッファ層2cが形成されている。この光吸収層2b及びバッファ層2cは、溝7によって図2の紙面左右方向に分断されており、溝7が形成された後に、透明電極層2dが形成されている。光吸収層2b、バッファ層2c、及び、透明電極層2dは、溝8によって図2の紙面左右方向に分断されており、溝8が形成された後に、撥水剤9が透明電極層2dの一部表面へと塗布され、次いで、透明電極層2d及び撥水剤9の表面に封止樹脂層3が形成されている。
ここで一般に、太陽電池の発電部は、光が照射されると電子及び正孔が生じる光吸収層に、正極及び負極をそれぞれ接続することによって構成されている。光吸収層を有していない箇所では、電子及び正孔が生じないので、太陽電池の発電部としては機能しない。また、太陽電池では、光吸収層で生じさせた電子や正孔を、対になるp型半導体及びn型半導体によって生じさせた内部電界に起因する力等を用いて電極へと移動させる過程を経て、電気エネルギーを取り出しており、光吸収層内を移動した電子を受け入れる電極が光吸収層に接続されていない箇所では、電気エネルギーを取り出す際の抵抗が増大しやすい。図2を見ると、紙面左右方向の長さがαで表わされている部位は、光吸収層2bに裏面電極層2aが接続されておらず、図2の紙面左右方向の長さがβやγで表わされている部位には、光吸収層2bが備えられていない。それゆえ、溝6の左側に配置されている裏面電極層2aの溝6側の端面から、溝8の右側に配置されている透明電極層2dの溝8側の端面までの領域(図2に符号「2x」で示した領域)は、太陽電池の発電部としては機能し難く、この領域は、デッドスペース等と呼ばれている。なお、図2に示したように、紙面左右方向の長さがβで表わされている部位では、透明電極層2dと裏面電極層2aとが接続されている。したがって、デッドスペースは接続部と表現することも可能である。そこで、太陽電池モジュール10に関する以下の説明において、発電可能部2のうち、溝6の左側に配置されている裏面電極層2aの溝6側の端面から、溝8の右側に配置されている透明電極層2dの溝8側の端面までの部分を「接続部2x」といい、溝6の左側に配設されている、分断されていない発電可能部2の部分を「第1発電素子2y」といい、溝8の右側に配設されている、分断されていない発電可能部2の部分を「第2発電素子2z」ということとする。
図3は、従来の太陽電池モジュール90を説明する図である。図3は図2と対応しており、太陽電池モジュール10と同様の構成には、図2で使用した符号と同一の符号を付し、その説明を適宜省略する。図3に示すように、太陽電池モジュール90は、接続部2xと封止樹脂層3との間に撥水剤9が介在していない他は、太陽電池モジュール10と同様に構成されている。
太陽電池モジュール10や太陽電池モジュール90は、製造時においては封止樹脂層3を形成する際に、使用時においては室外の風圧等に起因する静荷重がカバーガラス4へと付与された際に、封止樹脂層3の上側(図2及び図3の紙面上側。以下において同じ。)から下側へ向けて、ずり応力が伝えられる。ここで、封止樹脂層3を構成する封止樹脂には、一般に、接着系配合剤としてシランカップリング剤X−Si(OR)が配合されており、透明電極層2dの表面(封止樹脂層3側の面)にはOH基が存在している。それゆえ、透明電極層2dと封止樹脂層3とが直接接触すると、シランカップリング剤とOH基とが結合し、透明電極層2dと封止樹脂層3とが接合される。
上述のように、太陽電池モジュール90では、接続部2xと封止樹脂層3との間に撥水剤9が介在していない。それゆえ、接続部2xと封止樹脂層3とが接合されている。接続部2xと封止樹脂層3とが接合されていると、ずり応力が封止樹脂層3から接続部2xへと伝わりやすいので、太陽電池モジュール90では、接続部2xの、特に溝6の上側に配設されている光吸収層2b、バッファ層2c、及び、透明電極層2dが破損しやすいという問題があった。これらが破損すると、第1発電素子2y及び第2発電素子2zを電気的に接続している接続部2xにおける電子伝導抵抗が増大しやすいため、太陽電池モジュール90は性能が低下しやすかった。
これに対し、太陽電池モジュール10では、接続部2xにおける透明電極層2dの表面(封止樹脂層3側の面)に撥水剤9が塗布され、この撥水剤9の上側に封止樹脂層3が形成されている。かかる形態とすることにより、接続部2xと封止樹脂層3との接合を防止することが可能になるので、接続部2xへと伝えられるずり応力を小さくすることが可能になる。接続部2xへと伝えられるずり応力を小さくすることにより、接続部2xの破損を抑制することが可能になるので、接続部2xにおける電子伝導抵抗の増大を防止することも可能になる。電子伝導抵抗の増大を防止することにより太陽電池モジュールの性能を向上させることが可能になるので、本発明によれば、性能を向上させることが可能な、太陽電池モジュール10を提供することができる。
また、太陽電池モジュール10の使用時には、光が上側から照射され、カバーガラス4及び封止樹脂層3を透過した光が、接続部2xや、第1発電素子2y及び第2発電素子2zへと達する。上述のように、太陽電池モジュール10では、接続部2xにおける透明電極層2dの表面に撥水剤9が塗布されており、封止樹脂層3を構成する封止樹脂と撥水剤9とでは屈折率が異なっているので、封止樹脂層3を透過して撥水剤9へと達した光は、少なくとも一部が封止樹脂層3側へと反射される。ここで、太陽電池モジュール10では、封止樹脂層3の上側に、カバーガラス4が配設されているので、撥水剤9によって反射された光は、封止樹脂層3を透過してカバーガラス4の裏面側(封止樹脂層3側)表面へと達する。カバーガラス4と封止樹脂層3を構成する封止樹脂とでは屈折率が異なっているので、撥水剤9からカバーガラス4の裏面側表面へと達した光は、少なくとも一部が第1発電素子2y側へと反射される。このように、撥水剤9に加えてカバーガラス4が備えられる形態とすることにより、撥水剤9によって反射された光をカバーガラス4によって再び反射させて第1発電素子2yへと入射させることが可能になるので、太陽電池モジュール10の性能を向上させることが容易になる。
さらに、太陽電池モジュール10では、接続部2xにおける透明電極層2dの表面に、撥水剤9が塗布されている。接続部2xと封止樹脂層3との間に撥水剤9を介在させることにより、水が封止樹脂層3を通過した場合であっても接続部2xに水が浸入する事態を防止することが可能になるので、接続部2xにおいて電気的に接続されている裏面電極層2a及び透明電極層2dの腐食を抑制することができる。裏面電極層2a及び透明電極層2dの腐食を抑制することにより、太陽電池モジュール10の性能を向上させることが可能になるので、接続部2xと封止樹脂層3との間に撥水剤9を介在させた形態とすることにより、太陽電池モジュール10の性能を向上させることが容易になる。
太陽電池モジュール10において、基板1としては、太陽電池モジュールの発電部を形成する際に使用可能な公知の基板を適宜用いることができる。そのような基板の構成材料としては、各種のガラス、ステンレス鋼(SUS)、Cu、Ti、Cr、及び、ポリイミド等の樹脂等を例示することができる。
また、裏面電極層2aとしては、太陽電池モジュールの光吸収層に接続された電極として用いることが可能な公知の電極を適宜用いることができる。そのような電極の構成材料としては、Mo、Al、Ti、Ag等を例示することができる。
また、光吸収層2bとしては、元素周期律表のIb族元素、IIIb族元素、及び、VIb族元素を含むp型半導体を用いることができる。そのようなp型半導体としては、Cu(In、Ga)Se(CIGS)、Cu(In、Ga)(Se、S)(CIGSS)、CuInS(CIS)、Cu(In、Al)Se(CIAS)、CuZnSnS(CZTS)、CuZnSnSe、及び、CuZnSn(S、Se)等を例示することができる。
また、バッファ層2cとしては、太陽電池モジュールの光吸収層と電極との間に配設されたバッファ層として用いることが可能な公知の層を適宜用いることができる。そのような層の構成材料としては、CdS、ZnS、In、Zn(O、OH)、ZnO、Zn(O、OH、S)、In(O、OH)、In、In(O、OH、S)、ZnMgO等を例示することができる。
また、透明電極層2dとしては、太陽電池モジュールの光吸収層に接続された電極として用いることが可能な公知の透明電極を適宜用いることができる。そのような透明電極の構成材料としては、IIb族元素及びVIb族元素を含む公知のn型半導体(例えば、Bが添加されたZnO等)を例示することができる。
また、封止樹脂層3を構成する封止樹脂は、太陽電池モジュールの発電部を封止する際に使用可能な公知の樹脂を適宜用いることができる。そのような樹脂としては、エチレンビニルアセテート(EVA)樹脂等を例示することができる。
また、カバーガラス4は、太陽電池モジュールの発電部へと入射する光の入射側へと配置可能な公知のカバーガラスを適宜用いることができる。そのようなカバーガラスとしては、裏面側(封止樹脂層3側)にエンボス加工が施されているカバーガラス等を例示することができる。
また、フレーム5は、基板1、発電可能部2、封止樹脂層3、及び、カバーガラス4の外縁を保持可能な公知のフレームを適宜用いることができる。そのようなフレームの構成材料としては、アルミニウム等を例示することができる。
また、撥水剤9は、太陽電池モジュールの発電部への水の浸入を防止可能な公知の撥水剤を適宜用いることができる。そのような撥水剤としては、撥水性を呈する公知の物質を含む溶液を用いることができる。撥水性を呈する物質としては、テトラフルオロエチレン(TFE)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、フッ素テロマーアルコール(FTOHs)、ジメチルポリシロキサン、及び、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン等を例示することができる。また、撥水性を呈する物質の溶媒としては、メタノール、エタノール等の炭素数が5以下の低級アルコールのほか、エーテル類等を例示することができる。さらに、上記撥水剤を含む溶液には、撥水剤9を含む膜を形成しやすくする等の観点から、酸触媒が含有されていることが好ましい。そのような酸触媒としては、硝酸、酢酸等の有機酸、塩酸、硫酸等を例示することができる。溶液に酸触媒を含有させる場合、その濃度は特に限定されるものではない。
本発明の太陽電池モジュール、及び、従来の太陽電池モジュールを作製し、接続部2xが破損するか否かを評価した。以下、太陽電池モジュールの作製方法、評価方法、及び、結果について説明する。
1.太陽電池モジュールの作製
30cm角のガラス基板上にスパッタリング法で厚さ300nmのMo層を製膜した。次に、メカニカルスクライブ法により、Mo層を5mmの間隔でスクライブし、パターン1(上記溝6に相当)を形成した。パターン1の幅は60μmとした。次に、スパッタリング法で厚さ500nmのCu−Ga及び厚さ500nmのInを製膜し、これを500℃のセレン化水素雰囲気において1時間に亘って焼成することにより、厚さ約1μmのCuInGaSe光吸収層を製膜した。続いて、溶液成長法により、厚さ50nmのCdSバッファ層を製膜した。その後、レーザースクライブ法により、パターン1から0.1mm離れた位置に、CdSバッファ層及びCuInGaSe光吸収層を5mm間隔でスクライブし、パターン2(上記溝7に相当)を形成した。パターン2の幅は60μmとした。次に、スパッタリング法により、厚さ1.5μmのZnO:B透明電極層(Bが添加されたZnO層)を製膜した。続いて、レーザースクライブ法により、パターン2から0.1mm離れた位置に、ZnO:B透明電極層、CdSバッファ層、及び、CuInGaSe光吸収層を5mm間隔でスクライブし、パターン3(上記溝8に相当)を形成した。パターン3の幅は60μmとした。こうして作製した構造体におけるデッドスペースは、全受光面積の8%であった。
本発明の太陽電池モジュール(実施例1〜実施例4)を作製する際には、上記過程で作製した構造体の上面にマスキングプレートを配置し、マスキングプレートのスリットと対応する構造体の表面部位(接続部2xに相当する部位に位置しているZnO:B透明電極層の表面)に、撥水剤を塗布した。撥水剤としては、溶媒(エタノール)に、フッ素系撥水剤(テトラフルオロエチレン若しくはフッ素テロマーアルコール)、又は、シリコン系撥水剤(ジメチルポリシロキサン若しくはポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン)を含有させ、さらに、酸触媒(硝酸)を含有させた溶液を用いた。一方、従来の太陽電池モジュール(比較例)を作製する際には、撥水剤を塗布せずに、封止樹脂層を形成した。
封止樹脂層は、本発明の太陽電池モジュール(実施例1〜実施例4)を作製する際には、撥水剤が塗布された構造体の上に、従来の太陽電池モジュール(比較例)を作製する際には、撥水剤が塗布されていない構造体の上に、それぞれ未架橋のエチレンビニルアセテート(EVA)樹脂シートを配設し、さらに離型フィルムのついたガラス板を配設して真空ラミネートした後、ホットプレート上において、125℃で5分及び150℃で30分に亘って焼成することにより、作製した。
2.評価方法
本発明の太陽電池モジュール、及び、従来の太陽電池モジュールにおいて、封止樹脂層EVAをラミネートする際に発生するずり応力による、パターン1〜3の破壊形態を評価した。未架橋のEVAは、125℃以上に加熱されると流動性を呈する。この流動したEVAのずり応力により、パターン1〜3は破壊され得る。そこで、封止が完了した太陽電池モジュールのEVAを引き剥がした後のパターン1〜3の様子を観察し、パターンが破壊されているか否かを評価した。また、従来の太陽電池モジュールに対する本発明の太陽電池モジュールの変換効率の上昇有無を調査するため、JIS C8990:2009の10.6基準状態(STC)及びNOCTにおける特性にしたがって、太陽電池の変換効率を測定した。
3.結果
破壊形態及び変換効率の評価結果を表1に示す。また、実施例1にかかる太陽電池モジュールの剥離観察写真を図4に、比較例にかかる太陽電池モジュールの剥離観察写真を図5に、それぞれ示す。
表1、図4、及び、図5に示すように、従来の太陽電池モジュール(比較例)はパターン1が剥離したが、本発明の太陽電池モジュール(実施例1〜実施例4)は、パターン1〜3が何れも剥離しなかった。すなわち、本発明によれば、接続部の破損を抑制できることが確認できた。なお、図4及び図5において、パターン3は欠けているように見えるが、EVAを引き剥がす前から図に示した状態であった。また、表1に示すように、従来の太陽電池モジュール(比較例)の変換効率は6.92%であったのに対し、本発明の太陽電池モジュール(実施例1〜実施例4)の変換効率は、何れも7%を超えた。従来の太陽電池モジュールの変換効率を1とした場合における、本発明の太陽電池モジュール(実施例1〜実施例4)の変換効率(表1に示した変換効率比)は1.029〜1.040の間となり、変換効率が3〜4%程度改善された。以上より、本発明によれば、性能を向上させることが可能な、太陽電池モジュールを提供することができた。
本発明の太陽電池モジュールは、電気自動車の動力源や太陽光発電システム等に利用することができる。
1…基板
2…発電可能部
2a…裏面電極層
2b…光吸収層
2c…バッファ層
2d…透明電極層
2x…接続部
2y…第1発電素子
2z…第2発電素子
3…封止樹脂層
4…カバーガラス(光反射材)
5…フレーム
6、7、8…溝
9…撥水剤
10…太陽電池モジュール

Claims (2)

  1. 接続部を介して電気的に接続された複数の発電素子と、前記接続部及び前記発電素子の表面に配設された封止樹脂層と、を有し、
    前記接続部と前記封止樹脂層との間に、前記接続部と前記封止樹脂層との結合を防止する撥水剤が介在していることを特徴とする、太陽電池モジュール。
  2. 前記封止樹脂層が前記接続部と光反射材とで挟まれるように、前記封止樹脂層の一方の側に前記光反射材が配設されていることを特徴とする、請求項1に記載の太陽電池モジュール。
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