JP2012104299A - 加熱調理器 - Google Patents

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Abstract

【課題】該金属板や該回転アンテナの温度を計測することで、加熱室内の食品の有無を検出し、それに応じてマグネトロンの出力や回転アンテナの角度を変更するため、加熱室内に食品がある場合は食品を効率良く加熱し、食品がない場合は異常加熱を防止し、高い加熱効率と高い安全性を両立した加熱調理器を提供できる。
【解決手段】食品を収納する加熱室と、前記食品を加熱するマイクロ波を発生するマグネトロンを備え、該加熱室と電気的に絶縁されており、該マイクロ波の波長よりも最大長さが小さい金属板と、該金属板の温度を計測する温度センサを設けたことを特徴とする加熱調理器。
【選択図】 図2

Description

本発明は、食品を加熱する加熱手段として、マイクロ波を発生するマグネトロンを備えた加熱調理器に関するものである。
マグネトロンにより発生させたマイクロ波を加熱室内に供給して食品を加熱する電子レンジでは、マグネトロンから加熱室に通じる導波管などの伝送路の形状や整合状態を調整することで、低損失で大出力のマイクロ波を加熱室に供給し、食品などの負荷を加熱する際の加熱効率を高めて省エネ性能の向上を図っている。
しかしながら、省エネ性能を高めるには加熱室内に効率良くマイクロ波を供給することも重要であるが、加熱室内に食品がない無負荷の状態でマグネトロンを動作させてマイクロ波を加熱室に供給した場合に加熱室の壁面や底面のセラミック皿などにマイクロ波が集中して生じる異常加熱や溶解,庫内で反射したマイクロ波によるマグネトロンの破損を防止する必要がある。また、マイクロ波が吸収されにくい冷凍食品や、少量の負荷,水分の少ない食品を加熱する場合にも無負荷時でのマイクロ波加熱と同様に危険性が高い。
一般的な電子レンジでは、無負荷や水分の少ない食品を加熱する場合の、異常加熱やマグネトロンの破損を防止するため、マイクロ波の出力を抑制する制御が行われており、例えば、以下の特許文献に開示される技術が知られている。
特許文献1には、加熱室内の温度上昇をモニターする第一の温度検出手段と、高周波発生手段の排気温度をモニターする第二の温度検出手段とを備え、両温度検出手段からの信号を比較し、負荷の有無に応じて制御する高周波加熱装置が開示されている。特許文献2には、マグネトロンのアノード電流を測定し、その電流値変化に応じて加熱室内の負荷の有無を判断し、高周波加熱装置の運転状態を検出する状態検出装置が開示されている。特許文献3には、導波管の壁面に温度検出素子を備え、導波管壁面温度から負荷の有無を検出する高周波加熱装置が開示されている。特許文献4には、導波管の壁面に方向性結合器から構成されるマイクロ波センサを備え、加熱室内のマイクロ波の入射量と反射量を直接測定することによって、マイクロ波の出力を制御する高周波加熱調理器具が開示されている。
特開2010−139081号公報 特開2007−173171号公報 特開昭60−81795号公報 特開平5−343179号公報
無負荷状態でマイクロ波を照射すると、加熱室の一部分にマイクロ波が集中し、異常加熱が発生する。マイクロ波が集中する部分は加熱室の形状や、容器の有無などによっても変化するため、異常加熱する位置を予め特定することは難しい。
特許文献1は、加熱室内の温度上昇から負荷の有無を検知するものであり、異常加熱した位置を特定するために、同文献の図3でも示されるように、加熱室内の広い部分に渡ってスポット発熱を検知する必要がある。加熱室の全体に渡ってスポット発熱の有無を検知するには時間がかかり、結果的に、負荷の有無の判定、さらには、負荷が無かった場合の加熱の停止に時間を要することになるので、負荷が無かった場合でも比較的長時間に渡り異常加熱が継続するという問題がある。加えて、加熱室内の温度上昇だけでは、負荷の発熱に起因するものか、異常加熱に起因するものかの判別ができないため、高周波発生手段の排気温度も同時に確認する必要がある。このことは、負荷有無の判定が複雑化、すなわち、負荷有無の判定の長時間化につながり、負荷が無かった場合に、比較的長時間に渡り異常加熱が継続するという問題がある。
また、特許文献2記載のようなマグネトロンのアノード電流を測定する負荷検出方法は、無負荷時にアノード電流が不安定になることを利用して検出する方法だが、ノイズとの違いを判別するためには、一定時間電流を検知した後に判別する必要があるため、判定に時間がかかる。特に、マイクロ波が吸収されにくい少量負荷や冷凍食品が載置された場合と、食品がない無負荷の場合とではアノード電流の挙動が似た挙動を示すため、判別が困難である。
さらに、特許文献3記載のような導波管の壁面温度を検知する構成では、導波管は筺体に電気的に接合されており、かつ体積が大きく熱容量も大きいことから、マイクロ波により壁面温度上昇しにくく、温度変化を検知しにくい。また、導波管の壁面温度は、周囲の温度影響を受けやすく、一旦上がった温度が下がりにくいため、壁面の温度変化を検出できてもマイクロ波によるものかどうかの判別が困難である。加えて、壁面温度は、壁面に流れる表面電流に起因するノイズの影響を受けやすい。従って、負荷の有無によってではなく,ノイズによって壁面温度が変動するという問題がある。
さらに、特許文献4記載のようなマイクロ波センサによりマイクロ波の入射量と反射量を直接検知する負荷検出方法では、オーブンレンジにおける導波管は理想的な導波管形状に比べて長さが短く形状が複雑であることが多いことから、導波管内のマイクロ波分布が不均一であり、マイクロ波検知センサによる検知結果もばらつきが生じやすいため、加熱室内の食品の有無を検知しにくい。加えて、回転アンテナの回転角度によってマイクロ波センサで検知するマイクロ波量が変動するため、回転アンテナが数回転する間検知し続けた後に負荷の有無を判定する必要があり、負荷有無検知に時間がかかる。
本発明の加熱調理器は上記の課題を解決するためになされたものであり、請求項1では、食品を収納する加熱室と、前記食品を加熱するマイクロ波を発生するマグネトロンと、該マグネトロンと前記加熱室の間に設けたマイクロ波伝送路と、前記加熱室と電気的に絶縁されており、前記マイクロ波の波長よりも最大長さが小さい金属板と、該金属板の温度を計測する温度センサと、を備えたことを特徴とするものである。
また、請求項2では、食品を収納する加熱室と、前記食品を加熱するマイクロ波を発生するマグネトロンと、該マグネトロンと前記加熱室の間に設けたマイクロ波伝送路と、前記加熱室と電気的に絶縁した、前記加熱室内にマイクロ波を放射する金属製の回転アンテナと、該回転アンテナの温度を計測する温度センサと、を備えたことを特徴とするものである。
さらに、請求項3では、食品を収納する加熱室と、前記食品を加熱するマイクロ波を発生するマグネトロンと、該マグネトロンと前記加熱室の間に設けたマイクロ波伝送路と、前記マグネトロンの先端のマグネトロンアンテナキャップの温度を計測する温度センサと、を備えたことを特徴とするものである。
さらに、請求項4では、食品を収納する加熱室と、前記食品を加熱するマイクロ波を発生するマグネトロンと、該マグネトロンと前記加熱室の間に設けたマイクロ波伝送路と、該マイクロ波伝送路に設けた、該加熱室と電気的に絶縁した金属板と、前記マイクロ波伝送路の壁面に設けた開口孔と、該開口孔を介して前記金属板の温度を計測する非接触式の温度センサと、を備えたことを特徴とするものである。
本発明によれば、マイクロ波伝送路内の金属板や回転アンテナの温度を計測することで、加熱室内の負荷の有無を検出し、それに応じてマグネトロンの出力や回転アンテナの角度を変更するため、負荷がある場合は負荷を効率良く加熱し、負荷がない場合は異常加熱を防止し、高い加熱効率と高い安全性を両立した加熱調理器を提供できる。
実施例1の加熱調理器本体を前面側から見た斜視図である。 実施例1の加熱調理器の側面断面図である。 実施例1の加熱調理器の側面断面図における、温度センサと回転アンテナの拡大図である。 実施例1の加熱調理器の温度センサの検出温度の推移である。 実施例2の加熱調理器の側面断面図である。 実施例2の加熱調理器の斜視断面図である。 加熱調理器に搭載しているマグネトロンの概略図である。 実施例3の加熱調理器の側面断面図である。 実施例4の加熱調理器の前面断面図である。 実施例1の加熱調理器の制御フローチャートである。
以下、本発明の加熱調理器を、マグネトロンによるマイクロ波加熱とともに、ヒータによるオーブン加熱機能を備えたオーブン機能付き電子レンジを例にとって説明する。なお、本発明の適用対象となる加熱調理器は、マイクロ波加熱のためのマグネトロンを備える限り、オーブン機能は無くても良く、また、マイクロ波加熱,オーブン加熱に加え、過熱水蒸気加熱ができるものであっても良い。
図1は本発明の実施例1の加熱調理器のドア開成時の斜視断面図である。図2は加熱調理器の側面断面図、図3は本実施例の主要部の拡大図である。
まず、図1と図2を用い、本実施例の電子レンジの構成について説明する。本実施例の電子レンジでは、図に示すように、加熱調理機の本体1の外殻をなすキャビネット10の内側には、食品を収納する加熱室3が設けられており、加熱室3の正面には開閉式のドア2が回動可能に設けられる。
ドア2は、加熱室28に食品を出し入れするときに開閉するもので、ドア2を閉めることで加熱室3を密閉状態にし、食品のマイクロ波加熱時に使用する高周波の漏洩を防止するとともに、オーブン加熱時にヒータの熱を封じ込め、効率良く加熱することを可能とする。
加熱室3の底面には、それに近い大きさかつ形状のテーブルプレート31が配置される。テーブルプレート31は、後述するように、加熱室3下方の機械室4に搭載された3つの重量センサ45で保持される。
加熱室3には、庫内を高温に保持して食品をオーブン加熱する加熱手段として、上ヒータ55と熱風ユニット5が設けられる。加熱室3の天面の裏側に位置する上ヒータ55は、加熱室3の天面を加熱して加熱室3内の食品を輻射熱によって焼くものである。また、高温空気を循環させる熱風ユニット5は、空気を加熱する熱風ヒータ50,加熱室3内の空気を循環させる熱風ファン51,熱風ファン51を駆動する熱風モータ52で構成され、加熱室3の奥中央の吸込口53から熱風ユニット5内に吸いこんだ空気を加熱し、上下の熱風噴出口54から熱風を加熱室3に供給することで、加熱室3内の空気を循環して加熱する。
また、テーブルプレート31の下方となる加熱室3の底面には、加熱室3の底面壁の略中央部を凹状に窪ませて成型したマイクロ波供給空間33を設けており、ここに回転アンテナ43などが収納される。なお、マイクロ波供給空間33の上側には、食品くずなどが混入しないようにマイクロ波を連通させる仕切り板32(例えばマイカ板)が設けられる。
加熱室3の下方の空間は機械室4であり、周波数約2450MHzのマイクロ波(波長約120mm)を生成するマグネトロン41,マイクロ波の伝送路となる導波管42,回転アンテナ43を回転させるアンテナモータ44,加熱手段や加熱時間などを制御する制御回路(図示せず)などが組み込まれている。導波管42の一方にはマグネトロン41が、他方にはマイクロ波供給空間33に収納された回転アンテナ43が配置されている。回転アンテナ43の軸は、導波管42とマイクロ波供給空間33の境界に設けた結合孔34を貫通しており、樹脂やセラミックなどの絶縁物を介してアンテナモータ44と接続されている。この構成により、マグネトロン41で生成されたマイクロ波が導波管42を介して回転アンテナ43の軸に伝送され、結合孔34を介して、回転アンテナ43のアンテナ部に到達する。伝送されたマイクロ波は、アンテナモータ44による回転アンテナ43の回転駆動によって拡散され、仕切り板32を透過して加熱室3内に放射される。
また、機械室の上側には、複数個の重量センサ45が設けられ、加熱室3内に貫通した支持軸でテーブルプレート31を支持する。テーブルプレート31に食品を載置すると、複数の重量センサ45によって食品の重量および位置を検出することができる。なお、重量センサ45は、載置された物体の重量および位置を検知できるにとどまり、載置された物体に食品が含まれているか、容器だけの無負荷の状態なのかの判定はできない。以下では、原則として、重量センサ45で重量が検知できたときには加熱を行うこととするが、重量が検知できたときであっても、マイクロ波供給空間33の下方に設けた温度センサ6が異常を検出したときには、無負荷であると判断して加熱を停止することとした。
図3を用いて、温度センサ6を詳細に説明する。温度センサ6は、物体から照射される赤外線を検出して物体の表面温度を測定する非接触温度センサであり、例えば赤外線センサである。図3に示すように、マイクロ波供給空間33の下壁面には開口孔60が設けられている。温度センサ6は開口孔60の下方に設けられており、開口孔60を介して、回転アンテナ43から放射される赤外線61を観測し、回転アンテナ43の温度を測定することができる。
ここで、回転アンテナ43は、最大長さとなる直径がマイクロ波の波長約120mm以下、厚さが1mm程度の金属板であり、熱容量は非常に小さい。加えて、回転アンテナ43は、軸が導波管42に貫通しているため、導波管42から回転アンテナ43にマイクロ波が直接伝送され、また、絶縁物を介してアンテナモータ44の回転軸と連結されるため、加熱室3と電気的に絶縁されている。マイクロ波が直接伝送され、かつ、電気的に絶縁されているという理由から、回転アンテナ43は、マイクロ波を吸収しやすい構造体であり、特に無負荷の状態で、マイクロ波の影響を受けた場合には、ごく短時間で顕著な温度上昇を観測することができる。一方で、加熱室3に負荷(食品)が載置されている場合には、マイクロ波は負荷(食品)に吸収されるため、回転アンテナ43に同様の温度上昇は見られない。
図4を用いて負荷の有無が回転アンテナ43の温度上昇に与える影響の差異を説明する。図4において、縦軸は、温度センサ6が検知した回転アンテナ43の温度であり、横軸は、マグネトロン41を駆動する加熱時間である。また、実線は加熱室3内に負荷を載置しない無負荷のときに検知された回転アンテナ43の温度であり、破線は食品に見立てた水負荷(50ccの水の入ったビーカー)を加熱室3に載置したときに検知された回転アンテナ43の温度である。なお、ここでは、マグネトロン41を800Wで使用した場合に観測される回転アンテナ43の温度上昇を示している。
図4から明らかなように、水負荷を加熱する場合、温度センサ6による検知温度は急上昇することなく徐々に上昇し、例えば、150秒加熱した場合であっても、回転アンテナ43は約40℃にしか温まらない。これに対し、加熱室3内に負荷を収納しない場合、温度センサ6による検知温度は急激に上昇し、例えば、150秒加熱した場合には、回転アンテナ43は80℃近くに達する。
このように、負荷の有無によってマグネトロン41を駆動したときの回転アンテナ43の温度変化には顕著な差異が生じるので、温度センサ6が観測した回転アンテナ43の温度の温度勾配や時間変化に基づいて、温度が急上昇する場合は加熱室3内に食品なし、温度変動が小さい場合は加熱室3内に食品ありとして、短時間で高精度に、食品の有無を判断することができる。
なお、回転アンテナ43の直径がマイクロ波波長λ(120mm)の1/4の倍数(例えば30mm,60mm,90mm,120mm)である場合、マイクロ波と共振するためマイクロ波を放射しやすく、回転アンテナ43の温度が特に変動しやすい。従って、回転アンテナの径をλ/4とすることによって、食材の有無による温度の差異がより顕著となり、食品の有無を更に短時間で、高精度に検知することができる。
加熱室3内に食品があると判定した場合は、通常の加熱を続行する。すなわち、回転アンテナ43を停止して加熱室3内のマイクロ波分布を一部に集中させたり、加熱室3内へ供給するマイクロ波エネルギー量を増やしたりすることによって、負荷の加熱効率を向上させることができる。
一方、加熱室3内に食品がないと判定した場合は、マグネトロン41を停止し、加熱室3内へのマイクロ波の供給を停止する。或いは、マグネトロン41の出力を小さくし、かつ、回転アンテナ43を常時回転させ、加熱室3内へ供給するマイクロ波のエネルギー量を小さくするとともに、加熱室3内のマイクロ波分布を分散させる。これらによって、加熱室3の一部分へマイクロ波が集中することにより発生する異常加熱を防止することができる。
加熱室3内に負荷がない場合に、負荷がある場合と同様の、回転アンテナ43の停止や、加熱室3内へ供給するマイクロ波エネルギーを増やしたりする制御を行うと、加熱室3内の一部分にマイクロ波が集中することにより、放電によるスパークが発生したり、部品が溶解したりする問題があるが、本実施例の加熱調理器では、温度センサ6で回転アンテナ43の温度を測定し、加熱室3内の食品の有無を検知することで、食品がある場合には高効率で負荷を加熱し、食品がない場合には異常加熱を防止することで、高い安全性と高い加熱効率を両立する加熱調理器を提供できる。
続いて、図10のフローチャートを用いて、本実施例の電子レンジの一連の制御を説明する。
使用者が図示しない操作パネルを操作し、調理開始を指示すると、一連の制御が開始される(S10−1)。
まず、重量センサ45によって重量が検知されるかを確認する(S10−2)。重量が検知されない場合は、テーブルプレート31には何も載置されていないと判断できるので、負荷となる食品が無いと判断でき(S10−9)、加熱は行わない(S10−10)。この場合、図示しない表示画面を通して、使用者に食材が載置されていないことを報知し、食品を載置するよう促しても良い。
一方、重量センサ45で重量が検知された場合は、テーブルプレート31に何かが載置されていると判断できる。この場合、まず、回転アンテナ43の回転を開始させ(S10−3)、次いで、回転アンテナ43を回転させながらマグネトロン41を駆動し加熱を開始する(S10−4)。ここで、加熱を開始する前に回転アンテナ43を回転させたのは、回転アンテナ43を停止させた状態でマグネトロン41を動作させると、加熱室3内部に食品などの負荷がない無負荷の場合は加熱室3内部で異常加熱が発生したり、また反射波がマグネトロン41に戻ってきてマグネトロン41が壊れたりする恐れがあるため、これを避けるためである。従って、以下では、負荷の有無を検知するまでは回転アンテナ43は常時回転させることとする。
次に、マグネトロン41を駆動している間、温度センサ6は開口孔60を通して回転アンテナ43の温度を測定する(S10−5)。回転アンテナ43の温度上昇勾配が規定値よりも低い場合は、制御回路は、加熱室3内には食品があると判断する(S10−6)。食品がある場合には、通常調理を実行する(S10−7)。すなわち、マグネトロン41の出力を大きくして加熱室3内に多くのマイクロ波を供給する。また、回転アンテナ43を適切な角度で停止させて、複数の重量センサ45を用いることで判明している食品位置にマイクロ波を集中させ、食品を効率良く加熱する。
回転アンテナ43の温度上昇勾配が規定値よりも高い場合は、加熱室3内には食品がないと判断する(S10−9)。食品がない場合には、マグネトロン41を停止させ加熱を停止する(S10−10)。なお、加熱停止に代え、マグネトロン41の出力を低くしてもよい。
なお、本実施例では、重量センサ45によって重量が検知されなかったときには、直ちに負荷なしと判断することとした(S10−2,S10−9)が、軽量の負荷が載置されている場合も考えられる。このような負荷の加熱を実現するため、重量センサ45で重量が検知されなかった場合であっても加熱を開始(S10−4)することとしても良い。ただし、この場合、負荷が存在しない可能性が高いので、S10−5における閾値を通常より小さくし、より短時間で食品の有無を判別し、異常加熱が発生する場合であっても、その時間を短縮することが望ましい。
以上のように、実施例1では、温度センサ6によって回転アンテナ43の温度を測定することで、加熱室3内の負荷の有無を判定し、それをもとにマグネトロン41や回転アンテナ43を制御することで、食品を効率良く安全に加熱調理することが可能である。
本発明を実施する実施例2の加熱調理器について、図5及び図6に従って説明する。なお、本実施例は図1に示した実施例1と同様に、加熱室3の下方に機械室4を設けた構成であり、共通する構成については、説明を省略する。
実施例1では、温度センサ6によって、回転アンテナ43の温度を監視し、負荷の有無を判定することとしていた。しかしながら、回転アンテナ43は回転するものであるため、一定の間隔で回転アンテナ43の温度を監視できない期間が存在し、負荷の有無が判定できない時間が発生する。また、実施例1では、回転アンテナ43の形状を温度センサ6で観測しやすい形状にしなければならないという制限があった。実施例2は、常に負荷の有無の判定ができるような構成を備え、また、回転アンテナ43の設計の自由度を高めたことを特徴とするものである。以下で、具体的な構成を説明する。
本実施例では、図5に示すように、マイクロ波供給空間の底面に支持具63を設け、回転アンテナ43の回転を阻害しないように、かつ、開口孔60を介して温度センサ6から温度を観測可能なように、支持具63に金属板62を固定した。
金属板62は、長辺がマイクロ波の波長λ程度の略長方形形状の金属製の板であり、金属板62を加熱室3と電気的に絶縁するため、支持具63を導電性の小さい素材(例えばセラミック等)で構成した。実施例1で回転アンテナ43について説明したと同様の理由で、加熱室3内に食品がない無負荷の状態でマグネトロン41を動作させると、電気的に加熱室3と絶縁しておりマイクロ波と共振しやすい金属板62にマイクロ波が集中し、金属板62が高温に加熱される。一方、加熱室3内に食品がある場合は、マイクロ波は食品に吸収されるため金属板62の温度は上がらない。よって、金属板62の温度変動を温度センサ6で検知することによって、加熱室3内での食品の有無を検知することが可能である。
本実施例の構成によれば、実施例1の構成によって得られる効果に加え、次の効果を得ることができる。まず、金属板62は回転アンテナ43よりも熱容量が小さいので、より短時間で温度上昇を検出することができ、また、金属板62は常に観測可能であるので、結果的に、より短時間で負荷の有無を判定することができる。また、回転アンテナ43を温度センサ6で観測しやすい形状にする必要はないので、回転アンテナ43の形状の設計の自由度を高めることができる。
なお、本実施例では、温度センサ6として、非接触型の温度センサを用いたが、例えば光ファイバー式温度計のように接触型の温度センサを用いても良い。接触型の温度センサを用いることで、非接触の温度センサを用いる場合よりも、外乱の影響を小さくし、温度をより精度良く測定することができる。
本発明を実施する実施例3の加熱調理器について、図7,図8を用いて説明する。なお、他の実施例と共通する構成については、同じ符号を付し、説明は省略する。実施例1では、回転アンテナ43の温度を観測し、実施例2では、金属板62の温度を観測することとしたが、本実施例では、マグネトロン41の出力側に設けられたマグネトロンアンテナキャップ410の温度を観測し、制御に用いる物である。
図7は、本実施例のマグネトロン41の構造概略図を示したものである。マグネトロン41は、端子414に電圧をかけることによって、絶縁筒411からマイクロ波を放射するものであり、マグネトロンアンテナキャップ410によってマイクロ波の放射状態を調整している。マグネトロンアンテナキャップ410は、絶縁筒411を介してマグネトロン41に固定されている。絶縁筒411はセラミックなどの導電性のない材質で構成され、マグネトロンアンテナキャップ410は金属で構成されていることから、マグネトロンアンテナキャップ410は、マグネトロン41とは電気的に絶縁されている。
マグネトロン41の出力端には金属メッシュ製のガスケット412が設けられており、導波管42にガスケット412部を押しつけて固定することによって、導波管42とガスケット412、マグネトロン41を電気的に接続し、導波管42とガスケット412の接続部からのマイクロ波漏洩を防止している。
図8に本実施例の側面断面図を示す。ここに示すように、本実施例では、導波管の壁面外側に温度センサ6が設置されており、この温度センサ6により、マグネトロンアンテナキャップ410の温度を測定できる。
前述したようにマグネトロンアンテナキャップ410は、マグネトロン41から電気的に絶縁されており、加熱室3はマグネトロン41と電気的に接続されていることから、マグネトロンアンテナキャップ410と加熱室3は電気的に絶縁されている。そのため、加熱室3内を無負荷状態でマグネトロン41を発振させると、マイクロ波伝送路内に存在するマグネトロンアンテナキャップ410に顕著な温度上昇が観測される。一方、加熱室3内に食品を収納した状態でマグネトロン41を発振させると、マイクロ波伝送路内に存在するマグネトロンアンテナキャップ410は温度が上昇しない。よって、温度センサ6によりマグネトロンアンテナキャップ410の温度を測定することで、実施例1と同様の手法により、加熱室3内の食品の有無を検知することが可能である。
本実施例の構成によれば、マグネトロンを使用する機器であれば、金属板等の別部品を追加する必要なく温度測定を行うことが可能である。また、温度測定対象であるマグネトロンアンテナキャップ410は固定部品のため、実施例2で述べたと同様の理由で、温度測定が容易となる。
本発明を実施する実施例4の加熱調理器について、図9を用いて説明する。なお、他の実施例と共通する構成については、同じ符号を付し、説明は省略する。本実施例の加熱調理器は、回転アンテナ43を用いない代わりに、ターンテーブル310およびそれを回転させるテーブル回転モータ440を設けると共に、マグネトロン41を加熱室3の下方から後方に移動させたものである。
図9に示すように、本実施例では、加熱室3の側面に機械室4を設け、加熱室3の側面に導波管42とマグネトロン41を備え、マグネトロン41で発生したマイクロ波を加熱室3の側面から仕切り板32を介して加熱室3内に供給する構成である。また、加熱室3の底面下方には円形のターンテーブル310を備え、ターンテーブル310はテーブル回転モータ440で支持していることから、ターンテーブル310は加熱室3内で回転できる。
ここで、導波管42の外側には温度センサ6を設け、実施例3と同様に、マグネトロンアンテナキャップ410の温度を測定できるようにした。
マイクロ波伝送路は導波管42であり、導波管42内部で加熱室3と絶縁している金属体であるマグネトロンアンテナキャップ410の温度を測定することで、加熱室3内の食品の有無を検知することが可能である。
また、温度センサ6により温度を測定している間と、加熱室3内部に食品がないと判定した場合には、ターンテーブル310を回転させることで加熱室3内部のマイクロ波分布を変動させて、集中加熱などの異常加熱を防止できる。
また、加熱室3内部に食品があると判定した場合には、ターンテーブル310を特定角度で停止させることによって、食品へマイクロ波を集中させて加熱することができる。
本実施例ではマイクロ波伝送路内のマグネトロンアンテナキャップ410の温度を計測する構成を示したが、マイクロ波伝送路内に加熱室3と電気的に絶縁された金属板を設けその温度を計測する構成でも同様の効果が得られる。
以上のように、本発明はマイクロ波加熱を要する電子レンジであれば、ターンテーブルの有無や機械室の配置によらず容易に適用でき、加熱室内の食品の有無やマイクロ波加熱のしやすさを短時間で検出し、最適な最大マグネトロン出力とアンテナ制御などを組み合わせることで、効率良く食品加熱を行うことができる。
1 加熱調理器の本体
2 ドア
3 加熱室
4 機械室
5 熱風ユニット
6 温度センサ
31 テーブルプレート
32 仕切り板
33 マイクロ波供給空間
34 結合孔
41 マグネトロン
42 導波管
43 回転アンテナ
44 アンテナモータ
45 重量センサ
51 熱風ファン
52 熱風モータ
53 吸込口
54 熱風噴出口
60 開口孔
61 赤外線
62 金属板
410 マグネトロンアンテナキャップ
411 絶縁筒
412 ガスケット
413 冷却フィン
414 端子

Claims (5)

  1. 食品を収納する加熱室と、
    前記食品を加熱するマイクロ波を発生するマグネトロンと、
    該マグネトロンと前記加熱室の間に設けたマイクロ波伝送路と、
    前記加熱室と電気的に絶縁されており、前記マイクロ波の波長よりも最大長さが小さい金属板と、
    該金属板の温度を計測する温度センサと、
    を備えたことを特徴とする加熱調理器。
  2. 食品を収納する加熱室と、
    前記食品を加熱するマイクロ波を発生するマグネトロンと、
    該マグネトロンと前記加熱室の間に設けたマイクロ波伝送路と、
    前記加熱室と電気的に絶縁した、前記加熱室内にマイクロ波を放射する金属製の回転アンテナと、
    該回転アンテナの温度を計測する温度センサと、
    を備えたことを特徴とする加熱調理器。
  3. 食品を収納する加熱室と、
    前記食品を加熱するマイクロ波を発生するマグネトロンと、
    該マグネトロンと前記加熱室の間に設けたマイクロ波伝送路と、
    前記マグネトロンの先端のマグネトロンアンテナキャップの温度を計測する温度センサと、
    を備えたことを特徴とする加熱調理器。
  4. 食品を収納する加熱室と、
    前記食品を加熱するマイクロ波を発生するマグネトロンと、
    該マグネトロンと前記加熱室の間に設けたマイクロ波伝送路と、
    該マイクロ波伝送路に設けた、該加熱室と電気的に絶縁した金属板と、
    前記マイクロ波伝送路の壁面に設けた開口孔と、
    該開口孔を介して前記金属板の温度を計測する非接触式の温度センサと、
    を備えたことを特徴とする加熱調理器。
  5. 請求項1から4何れか一項に記載の加熱調理器において、さらに、
    前記加熱室にマイクロ波を放射するための回転アンテナを備え、
    前記温度センサで温度を測定している間は、前記回転アンテナを連続回転させることを特徴とする加熱調理器。
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JPS5663793A (en) * 1979-10-26 1981-05-30 Tokyo Shibaura Electric Co High frequency heater
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