JP2012102294A - 紫外線硬化型インクジェット用インク組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明に係る紫外線硬化型インクジェット用インク組成物は、アルミニウム顔料と、フェノキシエチル(メタ)アクリレートと、有機溶媒と、を含有し、前記有機溶媒が、インク組成物の総質量に対して、2質量%以上30質量%以下含まれ、前記アルミニウム顔料は、5nm以上30nm以下の平均厚みを有し、且つ、0.5μm以上3μm以下の50%平均粒子径を有する平板状粒子である。
【選択図】なし
Description
本発明に係る紫外線硬化型インク組成物の態様の1つは、
アルミニウム顔料と、
フェノキシエチル(メタ)アクリレートと、
有機溶媒と、
を含有し、
前記有機溶媒が、インク組成物の総質量に対して、2質量%以上30質量%以下含まれる。
適用例1において、
前記有機溶媒の沸点は、80℃以上190℃以下であることができる。
適用例1または適用例2において、
前記有機溶媒は、グリコール類およびアセテート類から選択される1種以上であることができる。
適用例3において、
前記グリコール類は、ブチルセロソルブおよびジエチレングリコールジエチルエーテルの少なくとも一方であることができる。
適用例3において、
前記アセテート類は、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートであることができる。
適用例1ないし適用例5のいずれか1例において、
前記フェノキシエチル(メタ)アクリレートは、インク組成物の総質量に対して、5質量%以上70質量%以下含まれることができる。
適用例1ないし適用例6のいずれか1例において、
さらに、下記一般式(1)で示されるモノマーを含有することができる。
CH2=CR1−COO−R2−O−CH=CH−R3 …(1)
(式(1)中、R1は、水素原子またはメチル基を表す。R2は、炭素数2〜20の2価の有機残基を表す。R3は、水素原子または炭素数1〜11の1価の有機残基を表す。)
適用例7において、
前記一般式(1)で示されるモノマーが、(メタ)アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチルであることができる。
適用例1ないし適用例8のいずれか1例において、
さらに、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート、ジシクロペンテニルアクリレート、N−ビニルカプロラクタムおよびベンジル(メタ)アクリレートから選択される1種を含有することができる。
適用例1ないし適用例9のいずれか1例において、
前記アルミニウム顔料は、5nm以上30nm以下の平均厚みを有し、且つ、0.5μm以上3μm以下の50%平均粒子径を有する平板状粒子であることができる。
適用例1ないし適用例10のいずれか1例において、
さらに、光重合開始剤を含有することができる。
本発明の一実施形態に係る紫外線硬化型インクジェット用インク組成物(以下、単に「紫外線硬化型インク組成物」ともいう)は、アルミニウム顔料と、フェノキシエチル(メタ)アクリレートと、有機溶媒と、を含有する。
本実施形態に係る紫外線硬化型インクは、アルミニウム顔料を含有する。アルミニウム顔料は、被記録媒体に記録された画像の金属光沢性を向上させる観点から、平板状粒子(以下、「平板状アルミニウム粒子」ともいう。)であることが好ましい。平板状アルミニウム粒子は、例えば以下に示す製造方法により製造することができる。
CV値=粒度分布の標準偏差/粒子径の平均値×100 …(2)
ここで、得られるCV値は、好ましくは60以下であり、より好ましくは50以下であり、特に好ましくは40以下である。CV値が60以下の平板状粒子を選択することで、印字安定性に優れるという効果が得られる。
本実施の形態に係る紫外線硬化型インク組成物は、有機溶媒を含有する。有機溶媒の機能としては、例えば、被記録媒体と画像との密着性を向上させたり、紫外線硬化型インク組成物に含まれるアルミニウム顔料をリーフィングさせやすくしたりすることが挙げられる。
本実施の形態に係る紫外線硬化型インク組成物は、フェノキシエチル(メタ)アクリレート(B)を含有する。フェノキシエチル(メタ)アクリレートは、柔軟性や伸張耐久性に優れた画像を記録媒体上に記録する目的で添加されるモノマーである。
本実施の形態に係る紫外線硬化型インク組成物は、下記一般式(1)で示されるモノマーを含有してもよい。
CH2=CR1−COO−R2−O−CH=CH−R3 …(1)
(式(1)中、R1は、水素原子またはメチル基を表す。R2は、炭素数2〜20の2価の有機残基を表す。R3は、水素原子または炭素数1〜11の1価の有機残基を表す。)
本実施の形態に係る紫外線硬化型インク組成物は、フェノキシエチル(メタ)アクリレートおよび上記一般式(1)で示されるモノマー以外のその他のモノマーを含有してもよい。その他のモノマーとしては、従来公知の、単官能、2官能および3官能以上の多官能モノマーおよびオリゴマーが使用可能である。上記モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸およびマレイン酸等の不飽和カルボン酸やそれらの塩またはエステル、ウレタン、アミドおよびその無水物、アクリロニトリル、スチレン、種々の不飽和ポリエステル、不飽和ポリエーテル、不飽和ポリアミド、ならびに不飽和ウレタンが挙げられる。また、上記オリゴマーとしては、例えば、直鎖アクリルオリゴマー等の上記のモノマーから形成されるオリゴマー、エポキシ(メタ)アクリレート、オキセタン(メタ)アクリレート、脂肪族ウレタン(メタ)アクリレート、芳香族ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレートが挙げられる。
本実施の形態に係る紫外線硬化型インク組成物は、光重合開始剤を含有してもよい。光重合開始剤は、紫外線照射によってラジカルやカチオン等の活性種を発生し、上記モノマーの重合反応を開始させるものであれば特に制限されない。光重合開始剤としては、光ラジカル重合開始剤や光カチオン重合開始剤を使用することができるが、光ラジカル重合開始剤を使用することが好ましい。
本実施の形態に係る紫外線硬化型インク組成物は、レベリング作用により印刷物表面が平滑になり、さらに擦過性が向上するという有利な効果が得られるため、スリップ剤をさらに含有してもよい。スリップ剤としては、特に限定されないが、例えば、シリコーン系界面活性剤として、ポリエステル変性シリコーンやポリエーテル変性シリコーンを用いることができ、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサンまたはポリエステル変性ポリジメチルシロキサンを用いることが好ましい。具体例としては、BYK−347、BYK−348、BYK−UV3500、3510、3530、3570(ビックケミー・ジャパン社製)が挙げられる。
本実施の形態に係る紫外線硬化型インク組成物は、アルミニウム顔料の分散性をより良好なものとする観点から、分散剤をさらに含有してもよい。分散剤としては、特に限定されないが、例えば、高分子分散剤等の顔料分散液を調製するのに慣用されている分散剤が挙げられる。その具体例としては、ポリオキシアルキレンポリアルキレンポリアミン、ビニル系ポリマーおよびコポリマー、アクリル系ポリマーおよびコポリマー、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリウレタン、アミノ系ポリマー、含珪素ポリマー、含硫黄ポリマー、含フッ素ポリマー、およびエポキシ樹脂のうち1種以上を主成分とするものが挙げられる。高分子分散剤の市販品として、味の素ファインテクノ株式会社製のアジスパーシリーズ、アベシア社から入手可能なソルスパーズシリーズ(Solsperse 36000等)、BYKChemie社製のディスパービックシリーズ、楠本化成株式会社製のディスパロンシリーズが挙げられる。
本実施の形態に係る紫外線硬化型インク組成物は、上記に挙げた添加剤以外の添加剤(成分)を含有してもよい。このような成分としては、特に制限されないが、例えば従来公知の、重合促進剤、重合禁止剤、浸透促進剤、湿潤剤(保湿剤)、その他の添加剤が挙げられる。上記のその他の添加剤として、例えば従来公知の、定着剤、防黴剤、防腐剤、酸化防止剤、キレート剤、増粘剤が挙げられる。
2.1.被記録媒体
本実施の形態に係る紫外線硬化型インク組成物は、後述するインクジェット記録方法によって、被記録媒体上に吐出されること等により、記録媒体上に画像の形成された記録物が得られる。この被記録媒体としては、例えば、吸収性または非吸収性の被記録媒体が挙げられる。本実施の形態に係る紫外線硬化型インク組成物を用いるインクジェット記録方法は、水溶性インクの浸透が困難な非吸収性被記録媒体から、水溶性インクの浸透が容易な吸収性被記録媒体まで、様々な吸収性能を持つ被記録媒体に幅広く適用できる。
本実施の形態に係る紫外線硬化型インク組成物は、インクジェット記録方法に適用することができる。かかるインクジェット記録方法は、被記録媒体上に、上記インク組成物を吐出する吐出工程と、上記吐出工程により吐出されたインク組成物に紫外線を照射して上記インク組成物を硬化する硬化工程と、を含む。このようにして、被記録媒体上で硬化したインク組成物により塗膜(硬化膜)が形成される。
上記吐出工程においては、従来公知のインクジェット記録装置を用いることができる。インク組成物の粘度を好ましくは20mPa・s以下、より好ましくは3〜15mPa・sとすることで、良好な吐出安定性が実現される。20℃において20mPa・sを超えるような粘度の高いインク組成物は、ヘッドおよび/またはインク組成物を加熱して見かけ上の粘度を下げて吐出してもよい。
次に、上記硬化工程においては、被記録媒体上に吐出されたインク組成物が、紫外線照射によって硬化する。これは、インク組成物中に含まれる光重合開始剤が紫外線照射により分解して、ラジカルやカチオン等の活性種を発生し、モノマーの重合反応がその活性種の機能によって促進されることによるものである。あるいは、紫外線照射によって、光重合性の化合物の重合反応が開始するためである。このとき、インク組成物において光重合開始剤と共に増感色素が存在すると、系中の増感色素が活性放射線を吸収して励起状態となり、光重合開始剤と接触することによって光重合開始剤の分解を促進させ、より高感度の硬化反応を達成させることができる。
以下、本発明の実施形態を実施例および比較例によってさらに具体的に説明するが、本実施形態はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
膜厚100μmのPETフィルム上に、セルロースアセテートブチレート(ブチル化率35〜39%、関東化学株式会社製)3.0質量%およびジエチレングリコールジエチルエーテル(日本乳化剤株式会社製)97質量%からなる樹脂層塗工液をバーコート法によって均一に塗布し、60℃、10分間乾燥することで、PETフィルム上に樹脂層薄膜を形成した。次いで、真空蒸着装置(「VE−1010型真空蒸着装置」、株式会社真空デバイス製)を用いて、前記の樹脂層上に平均膜厚20nmのアルミニウム蒸着層を形成した。次いで、前記方法にて形成した積層体を、フェノキシエチルアクリレートおよび有機溶媒からなる分散媒中に投入した後、VS−150超音波分散機(アズワン株式会社製)を用いて、剥離・微細化・分散処理を同時に行い、積算の超音波分散処理時間が12時間であるアルミニウム顔料分散液を作製した。得られたアルミニウム顔料分散液を、開き目5μmのSUSメッシュフィルターにて濾過処理を行い、粗大粒子を除去して、平板状アルミニウム粒子を含む分散液を得た。なお、平板状アルミニウム粒子(アルミニウム顔料)の50%平均粒子径(R50)をフロー式粒子像分析装置(シスメックス株式会社製、型式「FPIA−3000S」)を用いて測定したところ、1.9μmであった。また、透過型電子顕微鏡により平板状アルミニウム粒子(アルミニウム顔料)の断面を観察したところ、その厚みが20nmであることが確認された。なお、積層体の剥離・微細化・分散処理に用いた有機溶媒は、後述する紫外線硬化型インク組成物の調製で添加したものと同様のものを用いた。また、後述する紫外線硬化型インク組成物の調製において、フェノキシエチルアクリレートを添加しないものについては、有機溶媒のみを用いて、剥離・微細化・分散処理を行った。また、後述する紫外線硬化型インク組成物の調製において、有機溶媒を添加しないものについては、フェノキシエチルアクリレートのみを用いて、剥離・微細化・分散処理を行った。
表1に記載の組成(質量%)となるように、有機溶媒、モノマー、重合禁止剤、レベリング剤、光重合開始剤、必要に応じてオリゴマーを混合し完全に溶解させた後、これに平板状アルミニウム粒子分散液を表1に記載の濃度となるように撹拌しながら滴下した。滴下終了後、常温で1時間混合撹拌し、さらに5μmのメンブランフィルターで濾過して、各紫外線硬化型インク組成物を得た。
(有機溶媒)
・ジエチレングリコールジエチルエーテル(日本乳化剤株式会社製、沸点189℃)
・イソプロピルアセテート(ダイセル化学工業株式会社製、沸点85℃)
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(ダイセル化学工業株式会社製、沸点146℃)
・ジエチレングリコールモノエチルエーテル(ダイセル化学工業株式会社製、沸点202℃)
・メチルアセテート(ダイセル化学工業株式会社製、沸点56℃)
・ブチルセロソルブ(三協化学株式会社製、沸点171.2℃)
(モノマー)
・フェノキシエチルアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製、商品名「V#192」)
・アクリル酸2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル(株式会社日本触媒製、商品名「VEEA」)
・ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート(日立化成工業株式会社製、商品名「FA512AS」)
・ジシクロペンテニルアクリレート(日立化成工業株式会社製、商品名「FA511ASL」)
・N−ビニルカプロラクタム(BASF株式会社製、商品名「N−ビニルカプロラクタム」)
・ベンジルメタクリレート(共栄社化学株式会社製、商品名「ライトエステルBZ」)
(その他のモノマー、オリゴマー)
・ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート(サートマー社製、商品名「SR833」)
・アミノアクリレート(ダイセルサイテック株式会社製、商品名「EBECRYL7100」)
・ウレタンアクリレート(ダイセルサイテック株式会社製、商品名「EBECRYL8402」)
(光重合開始剤)
・IRGACURE 819(BASFジャパン株式会社製、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、光重合開始剤)
・Speedcure TPO(Lambson社製、ジフェニル−2,4,6−トリメチルベンゾイルホスフィンオキサイド、光重合開始剤)
・Speedcure DETX(Lambson社製、2,4−ジエチルチオキサンテン−9−オン、光重合開始剤)
(レベリング剤)
・BYK−UV3500(ビックケミー・ジャパン株式会社製、ポリエーテル変性アクリル基を有するポリジメチルシロキサン)
(重合禁止剤)
・p−メトキシフェノール(関東化学株式会社製、商品名「MEHQ」)
3.3.1.硬化性の評価
(1)評価サンプルの作製
インクジェットプリンターPX−G5000(セイコーエプソン株式会社製)を用いて、上記の紫外線硬化型インク組成物をそれぞれのノズル列に充填した。常温、常圧下で被記録媒体上に、インクのドット径が中ドットでインク塗膜の膜厚が2μmとなるようなA4ベタパターン画像を記録すると同時に、キャリッジの横に搭載した紫外線照射装置内のUV−LEDから波長395nmの紫外線を照射してA4ベタパターン画像の硬化処理を行った。以上のようにして、被記録媒体上にA4ベタパターン画像が記録された評価サンプルを作製した。なお、被記録媒体には、PVCフィルム(三菱樹脂株式会社製、商品名「アルトロン#280」、厚み0.5mm)、PETフィルム(帝人デュポンフィルム株式会社製、商品名「メリネックス542」、厚み0.5mm)およびPCフィルム(旭硝子株式会社製、商品名「レキサンフィルム8010」、厚み0.5mm)を用いた。
上記のように、被記録媒体上に記録されたベタパターン画像の硬化処理を行うに際し、タックフリー時における照射エネルギーを求めることにより硬化性を評価した。照射エネルギー[mJ/cm2]は、光源から照射される被照射表面における照射強度[mW/cm2]を測定し、これと照射継続時間[s]との積から求めた。照射強度の測定は、紫外線強度計「UM−10」、受光部「UM−400」(いずれもコニカミノルタセンシング社製)を用いて行った。また、タックフリーといえるか否かは、下記の条件で判断した。すなわち、綿棒にインクが付着するか否か、または被記録媒体上のインク硬化物に擦り傷が付くか否かで判断した。その際、使用した綿棒は、ジョンソン・エンド・ジョンソン社製のジョンソン綿棒であった。擦る回数は往復10回とし、擦る強さは100g荷重とした。また、硬化性評価時のインク塗膜(硬化膜)の膜厚は2μmとした。評価基準は下記の通りである。評価基準のうち「A」および「B」が実用上許容される基準である。評価結果を下記表1に併せて示す。
「B」 :タックフリー時の照射エネルギー 1200mJ/cm2以上1600mJ/cm2未満
「C」 :タックフリー時の照射エネルギー 1600mJ/cm2以上
(1)評価サンプルの作製
光沢性の評価は、「3.3.1.硬化性の評価 (2)硬化性の評価試験」で使用した評価サンプルを用いて行った。
評価サンプルに記録された画像について、光沢度計(コニカミノルタ社製、型式「MULTI Gloss 268」)を用いて、60°の光沢度を測定した。得られた画像の光沢度の評価基準は、以下の通りである。評価基準のうち「AA」、「A」および「B」が実用上許容される基準である。評価結果を下記表1に併せて示す。
「A」:光沢度250以上300未満(つや消しの金属光沢)
「B」:光沢度200以上250未満(つや消しの金属光沢がわずかに認められる)
「C」:光沢度200未満(金属光沢なし)
(1)評価サンプルの作製
密着性の評価は、「3.3.1.硬化性の評価 (2)硬化性性の評価試験」で使用した評価サンプルを用いて行った。
JIS K5600−5−6(塗料一般試験法−第5部:塗膜の機械的性質−第6節:付着性(クロスカット法))に準じて、各被記録媒体と画像との密着性の評価を行った。なお、評価基準の分類については、以下のとおりである。評価基準のうち「A」および「B」が実用上許容される基準である。評価結果を下記表1に併せて示す。
「B」:塗膜がカットの縁に沿って、および/または交差点において剥がれている。
「C」:塗膜がカットの縁に沿って、部分的または全面的に大剥がれを生じており、および/または目のいろいろな部分が、部分的または全面的に剥がれている。
(1)評価サンプルの作製
インクジェットプリンターPX−G5000(セイコーエプソン株式会社製)のヘッドのノズル列の一列(ノズル数180個)に、上記の紫外線硬化型インク組成物を充填した。そして、常温、常圧下でPETフィルム上に、テストパターン画像の記録を30分間連続して行った。なお、テストパターン画像は、キャリッジの横に搭載した紫外線照射装置内のUV−LEDから波長395nmの紫外線を照射して硬化させた。
「3.3.4.吐出安定性の評価 (1)評価サンプルの作製」で記録されたテストパターン画像について、吐出不良の有無を目視観察し、下記の評価基準に従って吐出安定性を評価した。なお、「吐出不良」とは、ノズルから吐出されるはずのインクがノズルの詰まりによって吐出されず、印刷結果に影響を与えることをいう。吐出安定性の評価基準は、以下の通りである。評価基準のうち「AA」、「A」および「B」が実用上許容される基準である。評価結果を下記表1に併せて示す。
「A」:吐出不良ノズルの発生が1個以上3個未満である。
「B」:吐出不良ノズルの発生が3個以上5個未満である。
「C」:吐出不良ノズルの発生が5個以上である。
表1に示すように、実施例1〜実施例11の紫外線硬化型インク組成物によれば、光沢性および密着性に優れた画像を記録することができ、インクジェット方式の記録装置で問題なく吐出することができた。また、有機溶媒によって膨潤しにくいPETフィルムを用いても、密着性に優れた良好な画像を形成できることが示された。
Claims (11)
- アルミニウム顔料と、
フェノキシエチル(メタ)アクリレートと、
有機溶媒と、
を含有し、
前記有機溶媒が、インク組成物の総質量に対して、2質量%以上30質量%以下含まれる、紫外線硬化型インクジェット用インク組成物。 - 請求項1において、
前記有機溶媒の沸点は、80℃以上190℃以下である、紫外線硬化型インクジェット用インク組成物。 - 請求項1または請求項2において、
前記有機溶媒は、グリコール類およびアセテート類から選択される1種以上である、紫外線硬化型インクジェット用インク組成物。 - 請求項3において、
前記グリコール類は、ブチルセロソルブおよびジエチレングリコールジエチルエーテルの少なくとも一方である、紫外線硬化型インクジェット用インク組成物。 - 請求項3において、
前記アセテート類は、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートである、紫外線硬化型インクジェット用インク組成物。 - 請求項1ないし請求項5のいずれか1項において、
前記フェノキシエチル(メタ)アクリレートは、インク組成物の総質量に対して、5質量%以上70質量%以下含まれる、紫外線硬化型インクジェット用インク組成物。 - 請求項1ないし請求項6のいずれか1項において、
さらに、下記一般式(1)で示されるモノマーを含有する、紫外線硬化型インクジェット用インク組成物。
CH2=CR1−COO−R2−O−CH=CH−R3 …(1)
(式(1)中、R1は、水素原子またはメチル基を表す。R2は、炭素数2〜20の2価の有機残基を表す。R3は、水素原子または炭素数1〜11の1価の有機残基を表す。) - 請求項7において、
前記一般式(1)で示されるモノマーが、(メタ)アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチルである、紫外線硬化型インクジェット用インク組成物。 - 請求項1ないし請求項8のいずれか1項において、
さらに、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート、ジシクロペンテニルアクリレート、N−ビニルカプロラクタムおよびベンジル(メタ)アクリレートから選択される1種を含有する、紫外線硬化型インクジェット用インク組成物。 - 請求項1ないし請求項9のいずれか1項において、
前記アルミニウム顔料は、5nm以上30nm以下の平均厚みを有し、且つ、0.5μm以上3μm以下の50%平均粒子径を有する平板状粒子である、紫外線硬化型インクジェット用インク組成物。 - 請求項1ないし請求項10のいずれか1項において、
さらに、光重合開始剤を含有する、紫外線硬化型インクジェット用インク組成物。
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