JP2012101769A - オープンカーの車体構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】ルーフオープン時においてルーフ部材とリヤサイドガセットとを結合して、ルーフ部材を強度部材として有効利用することができ、車体剛性および側突耐力の向上を図るオープンカーの車体構造の提供を目的とする。
【解決手段】ルーフ部材4を格納する格納スペース19と乗員用シート31との間に配設され、リヤサイドパネルに接続されたリヤサイドガセット36と、ルーフ部材4の全開時に、ルーフ部材4とリヤサイドガセット36とを結合する結合機構47,48を備えたことを特徴とする。
【選択図】図9

Description

この発明は、車室上方に配設され開閉可能に支持されたルーフ部材と、乗員用シートの後方に配設され上記ルーフ部材を格納する格納スペースと、を備えたようなオープンカーの車体構造に関する。
従来よりオープンカーに採用されるオープンルーフ構造としては大別してハードルーフ構造のものと、フレキシブルルーフ(ソフトトップ)構造のものとがある。
上述のハードルーフ構造はソフトトップ構造と比較して、安全性、耐久性および快適性がよいので、今後のオープンルーフ構造はハードルーフ構造がその主流となりつつある。
オープンカーのルーフ部材をハードルーフ構造で構成する場合、このルーフ部材は車両前後方向に複数に分割され、この分割されたルーフ部材で車室上方を完全に覆った全閉状態と、ルーフ部材を全て格納して、車室上方を完全に開放した全開状態とを得るように構成される。
上述のルーフ部材の全閉状態時においては、ルーフ部材が車体と結合されて、側突耐力を充分に確保することができる反面、ルーフ部材の全開状態時(格納時)には、複数に分割されたルーフ部材が折畳まれて格納スペースに格納されるため、側突耐力向上に対する寄与度が低下する。
そこで、ルーフ部材の全開状態時(格納時)に側突耐力の向上を図ることが要請されるものである。
ところで、特許文献1、2には、オープンカーのハードルーフ構造において、車室上方のルーフ部材を、フロントルーフとバックルーフとデッキリッドとに3分割し、これらの各ルーフおよびリッドをモータおよび多数のリンクを用いて開閉駆動すべく構成したものが開示されている。
しかしながら、これら各特許文献1、2には、側突耐力を向上させるという技術思想については全く開示されておらず、その示唆もない。
特開2007−261405号公報 特開2007−261412号公報
そこで、この発明は、格納スペースと乗員用シートとの間に配設されリヤサイドパネルに接続されたリヤサイドガセットと、ルーフ部材の全開時に、該ルーフ部材とリヤサイドガセットとを結合する結合機構を設けることで、ルーフオープン時においてルーフ部材とリヤサイドガセットとを結合して、ルーフ部材を強度部材として有効利用することができ、車体剛性および側突耐力の向上を図ることができるオープンカーの車体構造の提供を目的とする。
この発明によるオープンカーの車体構造は、車室上方に配設され開閉可能に支持されたルーフ部材と、乗員用シートの後方に配設され上記ルーフ部材を格納する格納スペースと、を備えたオープンカーの車体構造であって、上記格納スペースと上記乗員用シートとの間に配設されリヤサイドパネルに接続されたリヤサイドガセットと、上記ルーフ部材の全開時に、該ルーフ部材と上記リヤサイドガセットとを結合する結合機構を備えたものである。
上述の結合機構は、ラッチとストライカとで構成してもよい。
上記構成によれば、ルーフ部材の全開時に、結合機構がルーフ部材とリヤサイドガセットとを結合するので、ルーフ部材を強度部材として有効利用することができ、車体剛性(特に、左右方向の車体強度)および側突耐力の向上を図ることができる。
この発明の一実施態様においては、上記結合機構は、上記ルーフ部材の開閉に連動して結合または結合解除されるように構成したものである。
上記構成によれば、ルーフ部材の開閉に連動して結合機構が結合(ロック)、結合解除(アンロック)できるので、ルーフ部材の開閉が容易となる。
この発明の一実施態様においては、上記リヤサイドガセットは、車幅方向の左右双方に配設されたものである。
上記構成によれば、補強部材としてのリヤサイドガセットが車幅方向の左右双方に配設されているので、車体剛性および側突耐力をより一層向上させることができ、左右何れの方向からの側突時においても耐力を発揮することができる。
この発明の一実施態様においては、上記リヤサイドガセットは、車幅方向にわたって配設されたクロスメンバと対応する位置に配設されたものである。
上記構成によれば、クロスメンバと対応した位置に上述のリヤサイドガセットを設けたので、車体剛性が向上し、特に、リヤサイドガセットに入力された側突荷重をクロスメンバに伝達、分散させることができるため、側突耐力のさらなる向上を図り、また、クロスメンバとリヤサイドガセットとの相乗効果により、車体剛性および側突耐力をより一層向上させることができる。
この発明の一実施態様においては、上記リヤサイドガセットは、上記リヤサイドパネルとの間で閉断面を形成するように配設されたものである。
上記構成によれば、リヤサイドガセットの閉断面構造により、車体剛性の向上および側突耐力の向上、さらには車体ねじり剛性の向上を図ることができる。
この発明によれば、格納スペースと乗員用シートとの間に配設されリヤサイドパネルに接続されたリヤサイドガセットと、ルーフ部材の全開時に、該ルーフ部材とリヤサイドガセットとを結合する結合機構を設けたので、ルーフオープン時においてルーフ部材とリヤサイドガセットとを結合して、ルーフ部材を強度部材として有効利用することができ、車体剛性および側突耐力の向上を図ることができる効果がある。
本発明のオープンカーの車体構造を示す側面図 図1の要部拡大側面図 リヤサイドガセットおよびその周辺構造を示す斜視図 結合機構によるルーフ部材とリヤサイドガセットとの結合構造を示す正面図 ルーフ部材を車室内側から見た状態で示す斜視図 ルーフ部材の格納中途状態を示す側面図 ルーフ部材の格納中途状態を示す側面図 ルーフ部材の半開状態を示す側面図 ルーフ部材の格納完了状態を示す側面図 オープンカーの車体構造の他の実施例を示す正面図 リヤサイドガセットの他の実施例を示す斜視図
ルーフオープン時においてルーフ部材とリヤサイドガセットとを結合して、ルーフ部材を強度部材として有効利用することができ、車体剛性および側突耐力の向上を図るという目的を、車室上方に配設され開閉可能に支持されたルーフ部材と、乗員用シートの後方に配設され上記ルーフ部材を格納する格納スペースと、を備えたオープンカーの車体構造において、上記格納スペースと上記乗員用シートとの間に配設されリヤサイドパネルに接続されたリヤサイドガセットと、上記ルーフ部材の全開時に、該ルーフ部材と上記リヤサイドガセットとを結合する結合機構を備えるという構成にて実現した。
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図面はオープンカーの車体構造を示し、図1はオープンカーの側面図、図2は図1の要部拡大側面図であって、図1、図2において、このオープンカーは、車幅方向に延びて車室1前部のフロントウインドガラス(フロントウインド部材)2の上辺を支持する強度部材としてのフロントヘッダ3と、このフロントヘッダ3の後方に連なって車室1上部を形成するルーフ部材4とが設けられており、ルーフ部材4は、フロントルーフ5とリヤルーフ6とに前後方向に2分割されている。
上述のルーフ部材4は開閉可能に構成されており、フロントルーフ5およびリヤルーフ6は何れもハードルーフ部材にて形成されている。
上述のフロントヘッダ3は、フロントヘッダアウタ3aとフロントヘッダインナ3bとを接合固定して、車幅方向に延びるヘッダ閉断面3cを備えた強度部材であって、このフロントヘッダ3の左右両端部は、車両前後斜め方向に延びる閉断面構造のフロントピラー(図示せず)を介して車両の上下方向に延びる閉断面構造のヒンジピラー(図示せず)に連結されている。これらフロントピラーおよびヒンジピラーは何れも車体剛性部材である。
一方、車室1の底面を構成し、ほぼ水平に配設されたフロアパネル7を設け、このフロアパネル7の後部には、斜め後方かつ上方に立上がるキックアップ部8を介して、リヤフロア9を略水平に連設し、このリヤフロア9(フロアパネルの一部)の前後方向中間部には、上方に立上がるリヤバルクヘッド10を立設固定すると共に、このリヤバルクヘッド10の上部にはリヤデッキメンバ11を接合固定して、リヤバルクヘッド10とリヤデッキメンバ11との間には車幅方向に延びるリヤデッキ閉断面12を形成して、車体剛性の向上を図っている。
また、上述のリヤフロア9の後部かつ、車幅方向中間部には、下方に凹設されたスペアタイヤパン13を一体形成し、このスペアタイヤパン13には図示しないスペアタイヤを格納するように構成している。
さらに、上述のリヤフロア9の後端部には、上下方向に延びるリヤエンドパネル14を一体的に立設固定し、このリヤエンドパネル14の上部車外側つまり後部側には、車幅方向に延びるリヤエンドメンバ15を接合固定し、該リヤエンドメンバ15とリヤエンドパネル14との間には、車幅方向に延びるリヤエンド閉断面16を形成し、この閉断面構造により後部車体剛性の向上を図っている。
一方、リヤバルクヘッド10の後方側(リヤ側)を荷室、つまりトランクルーム17に設定している。
このトランクルーム17の上部は、トランクリッド18により開閉可能に覆われている。
また、上述のリヤバルクヘッド10の前方側(フロント側)はルーフ格納空間19に設定されている。詳しくは、後述する乗員用シート31のシートバック31Bと、リヤフロア9と、リヤバルクヘッド10と、リヤサイドパネル20(図3、図4参照)との間に、ルーフ部材4が開放した時、該ルーフ部材4を格納する格納スペースとしてのルーフ格納空間19が設けられたものである。
図4に示すように、上述のフロアパネル7の車幅方向中央には、車室1側へ突出して車両の前後方向に延びるトンネル部21を一体または一体的に形成し、フロアパネル7の車幅方向の左右両端部には、サイドシル22,22を一体的に接合固定している。
上述のサイドシル22は、サイドシルアウタ23と、サイドシルインナ24と、サイドシルレインフォースメント25とを接合して、車両の前後方向に延びるサイドシル閉断面26を備えた車体強度部材である。
また、上述のサイドシル22とトンネル部21との間において、フロアパネル7の下面には、フロアフレーム27を接合固定し、フロアフレーム27とフロアパネル7との間には閉断面28を形成し、このフロアフレーム28と上述のサイドシル22とにより、下部車体剛性の向上を図るように構成している。
ところで、図1に示すように、上述のフロアパネル7には、前後方向に離間配置された複数のシートブラケット29,30(または、クロスメンバ)を介して、乗員が着座するシート31(乗員用シート)を設けている。この乗員用シート31は、シートクッション31Cと、ヘッドレスト部31Hが一体に形成されたシートバック31Bとを備えている。なお、この車両はドライバーズシートとパッセンジャーズシートとを備えた2人乗り用(いわゆる2シーター)に構成されている。なお、乗員用シート31としては、ヘッドレスト部がシートバックに対して別体で形成されたものでもよい。
ここで、上述のフロントヘッダ3は、車室1内に配設された乗員用シート31の前方にて車幅方向に延び、車室1前部のフロントウインドガラス2の上辺を支持する閉断面構造の強度部材である。
一方、上述のキックアップ部8の背面と、リヤフロア9の前部下面との間には、車幅方向の略全幅にわたって延びるリヤクロスメンバ32を接合固定して、これらキックアップ部8、リヤフロア9、リヤクロスメンバ32間には、車幅方向に延びる閉断面33を形成し、この閉断面構造により下部車体剛性の向上を図っている。
さらに、上記リヤクロスメンバ32よりも後方においてリヤフロア9の下面には、車幅方向に延びる別のリヤクロスメンバ34を取付け、リヤフロア9と該リヤクロスメンバ34との間にも、車幅方向に延びる閉断面35を形成し、この閉断面構造により下部車体剛性の向上を図り、また、該リヤクロスメンバ34の下部に、図示しないサブフレームを取付けるように構成している。
図1〜図4に示すように、上述の格納スペースとしてのルーフ格納空間19と乗員用シート31のシートバック31Bとの間には、リヤサイドパネル20の内倒れを防止して、車体剛性の向上を図る車体強度部材としてのリヤサイドガセット36を配設し、このリヤサイドガセット36をリヤサイドパネル20およびフロアパネル7の一部としてのキックアップ部8に接続している。
このリヤサイドガセット36の全高は、図1に示すようにベルトライン部まで上方に延びる高さに設定されている。
また、該リヤサイドガセット36は、図3に示すように、前片36aと、後片36bと、前後両片36a,36bを一体連設する側片36cと、上片36dとを有すると共に、前片36aの車外側には上下方向に延びる接合フランジ部36eを一体形成し、前片36aの下端には車幅方向に延びる接合フランジ部36fを一体形成し、また後片36bの車外側には上下方向に延びる接合フランジ部36gを一体形成し、後片36bの下端には車幅方向に延びる接合フランジ部36hを一体形成し、さらに、側片36cの車幅方向内側の下部には前後方向に延びる接合フランジ部36iを一体形成し、さらに、上片36dの車幅方向外側の上部にも前後方向に延びる接合フランジ部36jを一体形成している。
そして、図3、図4に示すように、各接合フランジ部36e,36g,36jをリヤサイドパネル20に接合固定し、接合フランジ部36fをキックアップ部8に接合固定し、各接合フランジ部36h,36iをリヤフロア9に接合固定して、リヤサイドガセット36が、リヤサイドパネル20、キックアップ部8、リヤフロア9との間で閉断面37を形成するように構成している。
上述の各接合フランジ部36e〜36jと対応する車体側部材との接合固定は、ボルト、ナットなどの締結部材を用いてもよく、または溶接手段による接合構造を採用してもよい。
また、図4に示すように、上述のリヤサイドガセット36は、車幅方向の左右双方に配設されると共に、このリヤサイドガセット36は、図2、図3に示すように、車幅方向にわたって配設されたリヤクロスメンバ32と上下方向に対応する位置に配設されている。
さらに、図4に示すように、上述のリヤサイドガセット36の側片36cは格納完了時のリヤルーフ6の形状に対応して、正面視でアール形状に形成されており、リヤルーフ6を格納した時、該リヤルーフ6の左右両部とリヤサイドガセット36とが干渉しないように構成されている。
一方、図1、図4に示すように、車室1の側方には乗員乗降用のドア40が開閉可能に設けられている。このドア40は、ドアインナパネル41とドアアウタパネル42とをヘミング接合したもので、該ドア40の内部には車両の前後方向に延びるドアインパクトバー43,44が上下に離間して取付けられている。これらの各ドアインパクトバー43,44は側突時にドア40が車室側へ侵入するのを防止して、乗員を保護するための剛性部材である。
なお、図中、45は後輪ホイールハウスであり、また、図中、矢印Fは車両前方を示し、矢印Rは車両後方を示し、矢印INは車両内方を示し、矢印OUTは車両外方を示す。
次に、図2〜図9を参照して、オープンカーの車体構造、なかんずく可動ルーフの構造について、詳述する。
この実施例では、図2、図5に示すように、フロントルーフ5およびリヤルーフ6を共に、閉状態とする全閉モードと、図9に示すように、フロントルーフ5およびリヤルーフ6を共に開放し、リヤルーフ6をルーフ格納空間19内に格納し、フロントルーフ5をリヤデッキメンバ11の上面およびトランクリッド18の上面と略フラットになる位置に格納する全開モード(フルオープンモード)と、図8に示すように、フロントルーフ5のみを閉状態(クローズ状態)とする独立開閉モード(いわゆる半開モード)と、を備えている。
図2、図5に示すように、ハードルーフ構造のフロントルーフ5はルーフアウタパネル5aとルーフインナパネル5bとを有すると共に、該フロントルーフ5の前部にはルーフクローズ時に該フロントルーフ5をフロントヘッダ3に係止するためのフック46を備えている。
図5はルーフ部材4を車幅方向の中央で断面し、車室内側から見た状態で示す斜視図であって、上述のフック46はフロントルーフ5の前部に左右一対設けられている(但し、図5では一方のフック46のみを示す)。
図2、図5に示すように、ハードルーフ構造のリヤルーフ6はルーフアウタパネル6aとルーフインナパネル6bとバックウインドガラス6cとを有すると共に、該リヤルーフ6の全開時に、リヤルーフ6とリヤサイドガセット36とを結合する結合機構の一方としてのストライカ47を備えている。
上述のストライカ47は、リヤルーフ6のリヤ側下部に左右一対設けられており、このストライカ47を係合するためのラッチ48は図3、図4に示すように、リヤサイドガセット36の側片36cに左右一対設けられている。
上述のラッチ48は結合機構の他方を構成するもので、この実施例では、図3、図4に示すように、リヤサイドガセット36の側片36cにブラケット49を取付け、このブラケット49に対してラッチ48を固定している。そして、このラッチ48と上述のストライカ47との両者で結合機構を構成している。
上述のフロントルーフ5およびリヤルーフ6は全閉モード(図2、図5参照)と、全開モード(図9参照)と、独立開閉モードいわゆる半開モード(図8参照)と、に移動可能に構成されているので、次に、これらフロントルーフ5、リヤルーフ6を駆動する駆動機構について説明する。
この駆動機構50は、図2、図5に示すモータユニット51と、複数のリンクA,B,C,D,Eとを備えている。
上述のモータユニット51は、直流可逆モータ52の回転軸53にウオームを一体的に設け、このウオームに噛合するウオームホイールと、ウオームホイールにより駆動されるピニオンと、ピニオンにより駆動される出力ギヤ54とを備え、この出力ギヤ54により上述のリンクA,B,C,D,Eを駆動すべく構成している。
上述のリンクAの遊端はフロントルーフ5の側壁後部にピン55連結されており、このピン55は、図2、図9に示すフロントルーフ5とリンクAとの所定の角度を得る目的で、図示しないモータにより適宜駆動されるように構成している。
また、上述のリンクBの遊端にはピン56を介してリンクCの基端がピン連結されており、このリンクCの遊端はリヤルーフ6の側壁部にピン57連結されている。
さらに、上述のリンクDの遊端にはピン58を介してリンクEの基端がピン連結されており、このリンクEの遊端はピン59を用いてリヤルーフ6の側壁部に連結されている。
さらにまた、上述の出力ギヤ54の下方部には、リンクDの動きを規制するストッパ60が設けられている。
そして、上述の各要素51〜60、A〜Eから成る駆動機構50が左右一対設けられており、左右の各駆動機構50,50が略左右対称構造に形成されると共に、左右のモータ52,52(但し、図面では車両右側のモータ52のみを図示)は同期駆動するように構成されている。
ここで、上述のフロントルーフ5を支持するリンクA(フロントルーフリンク)は、リヤルーフ6を支持する他のリンクB,C,D,E(リヤルーフリンク)に対して、車幅方向内側に位置すると共に、リヤルーフ6を支持する各リンクB,C,D,Eはフロントルーフ5の側壁部に対して、車幅方向外側に位置するように形成されている。
また、この実施例では、図5に示すように左右一対の各リンクA,Aの遊端部相互間を、ルーフストラットバー61で車幅方向に連結し、このルーフストラットバー61によりフロントルーフ5の支持剛性向上を図るように構成している。なお、このルーフストラットバー61は金属パイプ部材等で構成することができる。また、このルーフストラットバー61は図5のみで示し、他図においては便宜上、その図示を省略した。
このように構成したオープンカーの車体構造の作用について以下に詳述する。
まず、図2に示す全閉モードから図8に示す半開モード、および図9に示す全開モード(フルオープンモード)と成す場合について説明する。
インストルメントパネルに設けた図示しないリヤルーフ解放スイッチ(または半開スイッチ)をON操作すると、モータユニット51のモータ52が駆動し、出力ギヤ54がリンクB,Dのみを駆動するので、これら各リンクB,DがリンクC,Eを伴ってリヤルーフ格納方向へ移動するので、図2に示す状態から図6に示すようにリヤルーフ6はその後部が下方に移動して格納が開始される。
図6に示す状態から各リンクB,Dがさらに回動し、図7に示すように、リンクDがストッパ60に当接すると、リヤルーフ6の回転半径は出力ギヤ54の中心とピン59とを結ぶ長さからピン58,59間の長さに短縮され、かつリンクB,Cで格納方向へ押圧されるので、リヤルーフ6は短縮された旋回半径にて回動し、図8に示す格納位置に格納される。このため、リヤルーフ6とリヤフロア9との干渉を回避することができる。
しかも、図8に示す状態下において、リヤルーフ6に設けた左右一対のストライカ47,47が、リヤサイドガセット36に取付けたラッチ48で係合され、リヤルーフ6とリヤサイドガセット36とが結合機構(ストライカ47、ラッチ48参照)により結合され、リヤルーフ6を強度部材として有効利用することができ、車体剛性および側突耐力の向上を図るものである。
図8に示す状態は、フロントルーフ5が全閉で、リヤルーフ6が全開の半開状態(ハーフオープンモード)であって、乗員の快適性を確保することができると共に、フロントルーフ5がフロントヘッダ3から乗員用シート31のシートバック31Bおよびヘッドレスト部31H上方まで後方に延びているので、半開状態であっても乗員の頭部を確実に保護することができる。
次に、インストルメントパネルに設けた図示しないフロントルーフ開放スイッチをON操作すると、モータユニット51のモータ52が駆動して、出力ギヤ54がリンクAのみを駆動するので、このリンクAの後方への回動によりフロントルーフ5が後方かつ下方に移動して、図8の状態から図9に示すようにフロントルーフ5はルーフ格納空間19の上方を略水平に覆って、全開モード(フルオープンモード)となる。なお、図9において、仮想線αは全閉状態のフロントルーフ5を示す。
この全開モード時には、フロントルーフ5は、リヤデッキメンバ11およびトランクリッド18と略フラットになるので、フロントルーフ5格納時の見栄えが良好となる。また、上述のリヤルーフ6の格納時にバックウインドガラス6cはリヤルーフ6と一体的に移動するので、駆動機構50の簡略化を図ることができる。
しかも、結合機構(ストライカ47、ラッチ48参照)によるリヤルーフ6とリヤサイドガセット36との結合はそのまま維持され、リヤルーフ6を強度部材として有効利用することができ、車体剛性および側突耐力の向上を図るものである。
図9で示すルーフ全開状態を正面から見た状態で示すと図4の通りであり、左右一対のリヤサイドガセット36,36間に、リヤルーフ6の一部が車幅方向に延びるように存在し、かつ左右一対のラッチ48,48によりルーフ側のストライカ47がロックされていて、ハードルーフ構造のリヤルーフ6が車体強度部材としての作用することになる。この結果、車体剛性の向上および側突に対する対抗力(つまり側突耐力)の向上を図ることができる。
なお、図2のルーフ全閉状態下において、インストルメントパネルに設けた図示しないリヤルーフ開放スイッチとフロントルーフ開放スイッチとを同時にON操作(またはルーフ全開スイッチをON操作)すると、各ルーフ5,6は図2の状態から、図6、図7、図8の状態を経て図9に示すフルオープンモードに移動する。
ところで、図9で示す全開モード、または図8で示す半開モードから、インストルメントパネルに設けた図示しない全閉モードスイッチをON操作すると、フロントルーフ5およびリヤルーフ6は駆動機構50の駆動により図2に示す全閉モードに復帰するように構成されており、この場合、上記スイッチをON操作に連動してラッチ48によるストライカ47の係合を自動的に解除する。つまり、結合機構(ストライカ47、ラッチ48参照)は、ルーフ部材4の開閉に連動して結合(ロック)または結合解除(アンロック)されるように構成したものである。
図4で示したラッチ48の取付け構造に代えて、図10に示すラッチ48の取付け構造を採用してもよい。
すなわち、図4の実施例では、リヤサイドガセット36の側片36cにブラケット49を用いてラッチ48を取付けたが、図10に示すこの実施例では、リヤサイドガセット36の側片36cにおけるストライカ47と対応する部位に、車幅方向内方へ膨出するラッチ取付け座36kを一体形成し、このラッチ取付け座36kの縦壁にラッチ48を、ボルト、ナット等の締結部材を用いて固定するように構成したものである。
このように構成すると、リヤサイドガセット36とは別部材のブラケット49を省略することができる。なお、図10において、図4と同一の部分には、同一符号を付して、その詳しい説明を省略している。
図11はリヤサイドガセット36の他の実施例を示し、図10で示した構造に加えて、該リヤサイドガセット36の前片36aおよび後片36bに、車幅方向に延びる複数のビード36m,36mを一体形成し、かつ、上側のビード36mは膨出形状のラッチ取付け座36kまで延びる形状と成したものである。
このように、複数のビード36mを一体形成すると、部品点数の増加を招くことなく、リヤサイドガセット36の強度向上を図ることができ、特に、側突耐力のさらなる向上と、結合機構の支持剛性向上との両立を図ることができる。なお、図11において前図と同一の部分には同一符号を付して、その詳しい説明を省略している。
このように、図1〜図11で示した実施例のオープンカーの車体構造は、車室1上方に配設され開閉可能に支持されたルーフ部材4と、乗員用シート31の後方に配設され上記ルーフ部材4を格納する格納スペース(ルーフ格納空間19参照)と、を備えたオープンカーの車体構造であって、上記格納スペース(ルーフ格納空間19)と上記乗員用シート31との間に配設されリヤサイドパネル20に接続されたリヤサイドガセット36と、上記ルーフ部材4の全開時に、該ルーフ部材4と上記リヤサイドガセット36とを結合する結合機構(ストライカ47、ラッチ48参照)を備えたものである(図4、図9参照)。
この構成によれば、ルーフ部材4の全開時に、結合機構(ストライカ47、ラッチ48参照)がルーフ部材4(特に、リアルーフ6参照)とリヤサイドガセット36とを結合するので、ルーフ部材4(特に、リヤルーフ6参照)を強度部材として有効利用することができ、車体剛性および側突耐力の向上を図ることができる。
また、上記結合機構(ストライカ47、ラッチ48参照)は、上記ルーフ部材4の開閉に連動して結合または結合解除されるように構成したものである(図2、図9参照)。
この構成によれば、ルーフ部材4の開閉に連動して結合機構(ストライカ47、ラッチ48)が結合(図9参照)、結合解除(図2参照)できるので、ルーフ部材4の開閉が容易となる。
さらに、上記リヤサイドガセット36は、車幅方向の左右双方に配設されたものである(図4、図10参照)。
この構成によれば、補強部材としてのリヤサイドガセット36が車幅方向の左右双方に配設されているので、車体剛性および側突耐力をより一層向上させることができる。
さらにまた、上記リヤサイドガセット36は、車幅方向にわたって配設されたクロスメンバ(リヤクロスメンバ32参照)と対応する位置に配設されたものである(図2参照)。
この構成によれば、クロスメンバ(リヤクロスメンバ32)と対応した位置に上述のリヤサイドガセット36を設けたので、車体剛性が向上し、特に、リヤサイドガセット36に入力された側突荷重をクロスメンバ(リヤクロスメンバ32)に伝達、分散させることができるため、側突耐力のさらなる向上を図り、また、クロスメンバ(リヤクロスメンバ32参照)とリヤサイドガセット36との相乗効果により、車体剛性および側突耐力をより一層向上させることができる。
加えて、上記リヤサイドガセット36は、上記リヤサイドパネル20との間で閉断面37を形成するように配設されたものである(図4、図10参照)。
この構成によれば、リヤサイドガセット36の閉断面37構造により、車体剛性の向上および側突耐力の向上、さらには車体ねじり剛性の向上を図ることができる。
この発明の構成と、上述の実施例との対応において、
この発明の格納スペースは、実施例のルーフ格納空間に対応し、
以下同様に、
クロスメンバは、リヤクロスメンバ32に対応し、
結合機構は、ストライカ47、ラッチ48に対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
例えば、上記実施例においては、リヤルーフ6にストライカ47を設け、リヤサイドガセット36にラッチ48を取付けたが、リヤルーフ6側にラッチ48を設け、リヤサイドガセット36側にストライカ47を取付ける構造を採用してもよい。
1…車室
4…ルーフ部材
19…ルーフ格納空間(格納スペース)
20…リヤサイドパネル
31…乗員用シート
32…リヤクロスメンバ(クロスメンバ)
36…リヤサイドガセット
37…閉断面
47…ストライカ(結合機構)
48…ラッチ(結合機構)

Claims (5)

  1. 車室上方に配設され開閉可能に支持されたルーフ部材と、
    乗員用シートの後方に配設され上記ルーフ部材を格納する格納スペースと、を備えたオープンカーの車体構造であって、
    上記格納スペースと上記乗員用シートとの間に配設されリヤサイドパネルに接続されたリヤサイドガセットと、
    上記ルーフ部材の全開時に、該ルーフ部材と上記リヤサイドガセットとを結合する結合機構を備えた
    オープンカーの車体構造。
  2. 上記結合機構は、上記ルーフ部材の開閉に連動して結合または結合解除されるように構成した
    請求項1記載のオープンカーの車体構造。
  3. 上記リヤサイドガセットは、車幅方向の左右双方に配設された
    請求項1または2記載のオープンカーの車体構造。
  4. 上記リヤサイドガセットは、車幅方向にわたって配設されたクロスメンバと対応する位置に配設された
    請求項1〜3の何れか1に記載のオープンカーの車体構造。
  5. 上記リヤサイドガセットは、上記リヤサイドパネルとの間で閉断面を形成するように配設された
    請求項1〜4の何れか1に記載のオープンカーの車体構造。
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