JP2012101763A - 車両用ドア構造 - Google Patents

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淳 笠井
Seiji Harada
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Abstract

【課題】ドアラッチ機構を容易に組み付けることのできる車両用ドア構造を提供することを目的とする。
【解決手段】ドア本体10の外面および内面をそれぞれ構成するドアアウタパネル11およびドアインナパネル12を備えた車両用ドア構造において、ドアインナパネル12に形成され、車体側のドアロック部材16に係合するドアラッチ機構15が挿入可能な作業用穴28と、ドアインナパネル12の車体前後方向の後部に位置しドアラッチ機構15を固定するボルト17と、ドアアウタパネル11とドアインナパネル12との間隙でドアアウタパネル11に取り付けられ、作業用穴28と固定部材17とを通るガイド軌跡T−Tに沿って配置された車体前後方向に延びる補強部材22、24と、をさらに備えた。
【選択図】図1

Description

本発明は、ドア本体の車体前後方向に延びる補強部材を取り付けた車両用ドア構造に関する。
車両のドアは、ドア本体の外面および内面をそれぞれ構成するドアアウタパネルとドアインナパネルとで構成されている(例えば特許文献1)。
ドア後部にはドアラッチ機構が取り付けられていて、これが車体側に設けられたストライカ(ドアロック部材)に係合して閉状態が保持される。ドアラッチ機構は、ドアアウタパネルとドアインナパネルとの間隙(ドアアウタパネルとドアインナパネルで形成される空間内部)に配置されるものである。
工場においてドア本体にドアラッチ機構を組み付けるときには、ドアインナパネルに形成された作業用穴(サービスホール)を通してドア内部へドアラッチ機構を挿入し、所定の組み付け位置にセットしていた。
実用新案登録第2596086号公報
しかしながら、ドアラッチ機構の組み付け工程では、ドア本体の完成状態(ドアアウタパネル、ドアインナパネル、及び補強部材の組み付け状態)で、ドアインナパネルに開けられた作業用穴を通してドアラッチ機構をドア本体後部にまで誘導しなければならない。
この場合、ドア後部に近いところに作業用穴をみだりに設けるとドアインナパネルの強度が脆弱になる。また、作業用穴を通して取り付ける部品は多数存在するので、ドアラッチ機構の取付けのために作業用穴の位置をドア後部に変更するのは好ましくない。さらに、ドアアウタパネルとドアインナパネルとの間に侵入した水が作業用穴を通して車室内に入ってきては困るので、ドアインナパネルの周辺をシールしているシーリングよりも内部に作業用穴を設ける必要があり、作業穴を設ける位置には制約がある。
このため、従来は、作業者は、ドア本体内を覗き込みながらドアラッチ機構を組み付け位置にセットしたり、手探りでセットしたりして、正しく組み付けるために困難を要していた。
特に、工場での組み付けラインでは、ドア本体が搬送用ハンガーにより高い位置に吊り下げられている。このため、作業者はドアラッチ機構が正しい位置にセットされているか否かを確認するために、無理な姿勢でドア本体内を覗き込む必要があり、作業時の負担となっていた。
本発明は、斯かる課題を解決するためになされたもので、ドアラッチ機構を容易に組み付けることのできる車両用ドア構造を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明にかかる車両用ドア構造の代表的な構成は、ドア本体の外面および内面をそれぞれ構成するドアアウタパネルおよびドアインナパネルを備えた車両用ドア構造において、ドアインナパネルに形成され、車体側のドアロック部材に係合するドアラッチ機構が挿入可能な作業用穴と、ドアインナパネルの車体前後方向の後部に位置しドアラッチ機構を固定する固定部材と、ドアアウタパネルとドアインナパネルとの間隙でドアアウタパネルに取り付けられ、作業用穴と固定部材とを通るガイド軌跡に沿って配置された車体前後方向に延びる補強部材と、をさらに備えたことを特徴とする。
本発明の特徴は、ドアアウタパネルの補強を行うために従来から用いられていた補強部材を、ドアラッチ機構を組み付ける際のガイドとしても利用したことである。ガイド用の新たな部材を設ける必要がないため、部品点数を増大させることなく、ドアラッチ機構の組付性の向上が図られる。
また、補強部材は、所定間隔で対向配置された一対の部材とするとよい。補強部材を、対向配置された一対の部材で構成することにより、ドアラッチ機構を両側から挟みこむようにしてガイドしつつスライド移動することが可能となる。
さらに、補強部材は、ドアアウタパネルと略平行な第1のフランジ部および第2のフランジ部と、両フランジ部の一方の端縁から他方の端縁までを接続するウェブ部とを有し、ドアアウタパネルに近い第1のフランジ部およびウェブ部の内面でドアラッチ機構を案内するクランク状の断面を有するとよい。
補強部材は、第1のフランジ部および第2のフランジ部がドアアウタパネルと略平行となっているので、ドアアウタパネルを強度的に補強する機能を有する。また、ウェブ部は両フランジ部の一方の端縁から他方の端縁までを接続しているので、このウェブ部により、車体幅方向の長さを大きく設定することが可能となる。さらに、この補強部材は、ドアアウタパネルに近いほうの第1のフランジ部およびウェブ部の内面でドアラッチ機構を案内するクランク状の断面を有するので、ドアラッチ機構をガイドしつつドア本体の後部にスライド移動することが可能となる。
また、補強部材の、ドアアウタパネルに形成されたドアハンドルの取り付け凹部に近い第2のフランジ部を、ドアアウタパネルに形成されたドアハンドルの取り付け凹部に接着剤で固定するとよい。
このように、第2のフランジ部を、ドアハンドルの取り付け凹部に接着固定することで、ドアハンドルの取り付け凹部を強度的に補強することが可能となる。
さらに、一対の補強部材を共通部材で構成するのが好ましい。一対の補強部材を共通部材で構成することで、1種類の補強部材を準備すれば足り、部品点数の削減と生産コストの低減を図ることが可能となる。
上記の補強部材は、ドアアウタパネルに対して凸の矩形波状の断面を有していてもよい。かかる構成によっても、補強部材は、車体幅方向の長さを大きく設定することが可能となる。したがって、内面をなす凹部でドアラッチ機構を案内する際、ドアラッチ機構を十分にガイドしつつドア本体の後部にスライド移動することが可能となる。
本発明によれば、ドアラッチ機構を容易に組み付けることのできる車両用ドア構造を提供することができる。
本発明にかかる第1の実施形態の車両用ドア構造(右ドア)を車室内から見た側面図である。 (a)は図1の要部拡大図、(b)はD矢視図である。 図1のIII−III線に沿う断面図である。 図1のIV−IV線に沿う断面図である。 図1のドアラッチ機構の組み付け工程のフローチャートを示す図である。 比較例における車両用ドア構造を車室内から見た側面図である。 図6のVII−VII線に沿う断面図である。 図6のVIII−VIII線に沿う断面図である。 本発明にかかる第2の実施形態の車両用ドア構造における補強部材の正面図である。 図9のX−X線に沿う断面図である。
以下、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
[第1の実施の形態]
図1は、第1の実施形態の車両用ドア構造(右ドア)を車室内から見た側面図である。図1において、ドア本体10は、その外面(車室外側の面)および内面(車室内側の面)をそれぞれ構成するドアアウタパネル11およびドアインナパネル12と、これらドアアウタパネル11およびドアインナパネル12間に昇降可能に配置されたウィンドウガラス13等を有している。ドアアウタパネル11およびドアインナパネル12は、鋼板をプレス成形して作られている。
このドア本体10は、車体前後方向の前端部(図1の左端側)がヒンジ(図示せず)を介して車体に回動可能に取り付けられている。また、ドア本体10の上部には、ドアアウタパネル11およびドアインナパネル12の上縁部11bから上方に延びるサッシ26が設けられている。
ドア本体10の車体前後方向の後部には、ドアアウタパネル11とドアインナパネル12との間隙(ドアアウタパネル11とドアインナパネル12で形成される空間内部)に、ドアラッチ機構15が配置されている。ドアラッチ機構15はボルト17を固定部材として用いることにより締め付け固定されている(図2(b)参照)。このドア本体10は、閉状態にあるときは、ドア本体10側に設けられたドアラッチ機構15が車体側に設けられたストライカ(ドアロック部材)16に係合してドア本体10の閉状態が保持される。また、ドアハンドル18の開操作により、ドア本体10側のドアラッチ機構15と車体側のストライカ16との係合が解除される。
ドアハンドル18は、ドアアウタパネル11の車体前後方向の後部側でドアアウタパネル11の下縁部11aと上縁部11bの中間位置よりも若干上部に取り付けられている。そして、ドアアウタパネル11には、ドアインナパネル12側に向けて突出するハンドル打ち込み形状部(取り付け凹部)20が形成されている。このハンドル打ち込み形状部20の車室外側に、ドアハンドル18が取り付けられている。
ドア本体10には、2本の補強部材22、24(リインフォースメント(reinforcement))が設けられている。補強部材22、24は、ドアアウタパネル11とドアインナパネル12との間隙(ドアアウタパネル11とドアインナパネル12で形成される空間内部)でドアアウタパネル11に取り付けられ、サービスホール(作業用穴)28とボルト17(図2(b)参照)(ドアラッチ機構15の取付け固定部)とを通るガイド軌跡T−Tに沿って車体前後方向に延びている。これら補強部材22、24は、鋼板をプレス成形して作られている。
この2本の補強部材22、24は、所定間隔を隔てて対向配置された上下一対の部材で構成されるものであり、これらは同一部材(共通部材)を同一平面内で180°回転させた位相関係を有している。すなわち、2本の補強部材22、24は、図1の上下方向及び前後方向を逆にした状態で同一部材が2本使用されている。
このように本実施形態では、2本の補強部材22、24を共通部材で構成したことにより、部品点数を削減し、部品管理コスト、金型費、及び製造コストを抑制することができる。
この2本の補強部材22、24は、車体前後方向の前後端部(長手方向の両端部)において、夫々スポット溶接等の固定手段により、まずドアインナパネル12に固定される。さらに、ドア本体10の組付時には、ドアインナパネル12に種々の部品が取り付けられて組立体となり、ドアアウタパネル11にスポット溶接や接着等の手段により固定される。こうして、補強部材22、24は、主としてドアアウタパネル11の面剛性を向上させる役目をはたす。補強部材22、24は、ドアアウタパネル11に沿ってドアアウタパネル11の面と隙間をあけて配置され、その隙間にマスチックシーラーを充填することによりドアアウタパネル11と接合されている。
図2(a)は図1の要部拡大図であり、図2(b)はD矢視図である。図2(a)に示すように、本実施形態では、2本の補強部材22、24のうち、下方の補強部材22は、ガイド軌跡T−Tと略一致するように配置され、また、上方の補強部材24はガイド軌跡T−Tと離間して略平行に配置されている。
ドアインナパネル12には、ドアラッチ機構15が挿入可能なサービスホール28が形成されている。サービスホール28は、ドアインナパネル12の車体前後方向の後部側において、上方の補強部材24を上下の略中心とするように略四角形状(または略扇形形状)で所定大きさに開口されている。
図3は図1のIII−III線に沿う断面図であり、図4は図1のIV−IV線に沿う断面図である。図3に示すように、2本の補強部材22、24のうち、上方の補強部材24は、ドアアウタパネル11と略平行な第1のフランジ部24aおよび第2のフランジ部24cと、一方のフランジ部24aの端縁P1から他方のフランジ部24cの端縁Q1までを接続するウェブ部24bとを有する。補強部材24は、ドアアウタパネル11に近い第1のフランジ部24aおよびウェブ部24bの内面(車室内側の面)でドアラッチ機構15を案内するクランク状の断面を有している。
また、本実施形態では、第1のフランジ部24aおよび第2のフランジ部24cとウェブ部24bとは略直交している。さらに、ウェブ部24bは車体幅方向W−Wと略平行となるように配置されている。
同様に、下方の補強部材22についても、ドアアウタパネル11と略平行な第1のフランジ部22aおよび第2のフランジ部22cと、一方のフランジ部22cの端縁Q2から他方のフランジ部22aの端縁P2までを接続するウェブ部22bとを有する。補強部材22は、ドアアウタパネル11に近い第1のフランジ部22aおよびウェブ部22bの内面(車室内側の面)でドアラッチ機構15を案内するクランク状の断面を有している。また、本実施形態では、第1のフランジ部22aおよび第2のフランジ部22cとウェブ部22bとは略直交している。さらに、ウェブ部22bは車体幅方向W−Wと略平行となるように配置されている。
第2のフランジ部22c、24cはそれぞれ、第1のフランジ部22a、24aよりもドアアウタパネル11の面から車両幅方向W−Wで遠く車室内側に配置され、また、ドアラッチ機構15を案内する部分から第1のフランジ部22a、24aよりも車両上下方向で遠くに配置されている。そして、ウェブ部22b、24bはそれぞれ、第1のフランジ部22a、24aと第2のフランジ部22c、24cの近い方の端縁(P2とQ2、P1とQ1)を接続している。なお、図3のドアラッチ機構15は、組み付け工程のスライド移動時における状態を示している。
また、上方の補強部材24は、ドアアウタパネル11に形成されたハンドル打ち込み形状部20に近い第2のフランジ部24cが、ハンドル打ち込み形状部20の内面壁とマスチックシーラー30等の接着剤により接着固定されている。これは、断面クランク状の補強部材24のウェブ部24bの長さ(P1、Q1間の長さ)が車体幅方向W−Wに長く、第2のフランジ部24cがドアアウタパネル11のハンドル打ち込み形状部20に近接した位置関係にあるからである。こうして、ドアアウタパネル11のハンドル打ち込み形状部20の剛性が高められることになる。
本実施形態の特徴は、ドアラッチ機構15をドア本体10に組み付ける際に、上下2本の補強部材22、24でドアラッチ機構15を挟み込むようにして案内(ガイド)することである。以下、本実施形態のドアラッチ機構15の組み付け要領について説明する。前提として、ドア本体10の外面および内面をそれぞれ構成するドアアウタパネル11およびドアインナパネル12と、補強部材22、24とが組み付けられた状態である。
図5は、ドアラッチ機構の組み付け工程のフローチャートを示す図である。ステップS10において、作業者は、ドアラッチ機構15を把持し、ドアインナパネル12側(車室内側)からドアインナパネル12のサービスホール28を通してドアラッチ機構15をドア内部へ挿入する(図2(a)の矢印A参照)。
次に、ステップS20で、ドアラッチ機構15を上下2本の補強部材22、24をガイドとして、ドア本体10の後部にスライド移動させる(図2(a)の矢印B参照。図4の右方)。この場合、補強部材22、24のウェブ部22b、24bが車体幅方向W−Wと略平行となるように配置されているので、第1のフランジ部22a、24aおよびウェブ部24b、24bの内面でドアラッチ機構15を挟み込み、これらをガイドとしてドアラッチ機構15をスライド移動させる。このように、ドアラッチ機構15は、補強部材22、24により上下方向に位置決めされた状態でスムーズにガイドされる。
次に、ステップS30で、ドアラッチ機構15がドア本体10の後部に突き当たったら、ドアラッチ機構15を自重で下方の所定位置に落とし込む(図2(a)の矢印C参照)。この場合、ドア本体10の後部には、ドアラッチ機構15の収容空間が形成されているので、落とし込まれたドアラッチ機構15がみだりに移動することはない。
次いで、ステップS40で、ドアラッチ機構15はドアインナパネル12等に位置決めされる。そして、このドアラッチ機構15を位置調整しながら3本のボルト17により3箇所で固定する(図2(b)のD矢視参照)。
本実施形態によれば、ドアラッチ機構15を組付ける際、ドア本体10の内部において補強部材22、24がガイドとなるので、組付性の向上が図られる。また、作業者は、サービスホール28からドアアウタパネル11とドアインナパネル12との間を覗き込んだり、全く手がかりのない状態で手探りで作業したりすることがなくなり、ドアラッチ機構15を確実かつ容易に組み付けることができる。
また、本実施形態によれば、補強部材22、24は断面クランク状をなし、プレス成形の加工性が良いため、車体幅方向と平行に延びるウェブ部22b、24bの面幅を大きくとることができる。このため、ウェブ部22b、24bによるドアラッチ機構15の上下方向のガイド面積が大きくなり、ドアラッチ機構15の組み付け時のガイド性が向上する。
なお、補強部材22、24のウェブ部22b、24bの他、第1のフランジ部22a、24aおよび端縁Q2、Q1によっても、ドアラッチ機構15をガイドすることができるので、ドアラッチ機構15が途中で引っ掛かったり、または傷ついたりすることなくスムーズに移動させることができる。特に端縁Q2、Q1は、板金部品の曲げ部であり端末部の小口ではないので、ドアラッチ機構15を傷つけることはなく、また、作業者に対して安全である。
本実施形態では、所定間隔を隔てて対向配置された上下一対(2本)の補強部材22、24を用いているが、補強部材は必ずしも2本必要とされない。例えば、下方の補強部材22のみであってもよい。この場合は、ドアラッチ機構15を、下方の補強部材22の第1のフランジ部22aおよびウェブ部22bに当接させてガイドし、後方にスライド移動させればよい。このように、1本の補強部材22を用いることで、重量軽減を図り得るという利点を有する。
さらに、前述のように、補強部材22、24は、断面クランク状でプレス成形性が良いため、ウェブ部22b、24bの車体幅方向の長さ(図3のP1−Q1間、P2−Q2間の長さ)を大きくとることができる。このため、ドアアウタパネル11のハンドル打ち込み形状部20に補強部材24の第2のフランジ部24cを接近させることができ、ハンドル打ち込み形状部20に第2のフランジ部24cを接着固定することができる。
例えば、下方の補強部材22のみの場合であっても、ハンドル打ち込み形状部20が補強部材22の下方にレイアウトされているドアの場合には、ハンドル打ち込み形状部20に補強部材22の第2のフランジ部22cを接近させることができ、ハンドル打ち込み形状部20に第2のフランジ部22cを接着固定することができる。
こうして、ドアアウタパネル11のハンドル打ち込み形状部20の強度をより一層高めることができる。なお、このハンドル打ち込み形状部20には、ドア本体10の開閉時に外力が加わるので、より十分な補強が必要とされている。
これにより、ドアハンドル18の周辺位置でドアアウタパネル11の剛性を高めることもでき、ドアハンドル操作時の剛性を高めることができ、商品性を向上させることができる。
[比較例]
図6〜図8は、本発明の各実施形態と比較される比較例を示す。この比較例では、図6に示すように、ドア本体10の外面および内面をそれぞれ構成するドアアウタパネル11およびドアインナパネル12との間隙(ドアアウタパネル11とドアインナパネル12で形成される空間内部)に、車体前後方向に延びる補強部材25を取り付けて、ドアアウタパネル11の面剛性を向上させるようにしている。
この補強部材25の断面形状は、ハット状をなしている(図7参照)。このように、ハット状の断面形状であると、プレス成形の加工性が悪くなるため、車幅方向の長さ(深さ)を大きくすることが困難となる。
しかしながら、図8に示すように、ドアラッチ機構15の組み付け工程では、ドアラッチ機構15を、ドア本体10の完成状態(ドアアウタパネル11、ドアインナパネル12、及び補強部材25の組み付け状態)で、ドアインナパネル12側(車室内側)から作業用穴28(図6参照)を通してドア本体10を車体後部にまで誘導しなければならない。しかも、ドアラッチ機構15を組み付け位置まで誘導するためのガイド部を設ける等の技術思想は存在しない。
このため、作業者は、ドア本体10内を覗き込みながらドアラッチ機構15を組み付け位置にセットしたり、手探りでセットしたりして、正しく組み付けるために困難を要していた。
[第2の実施形態]
図9は、第2の実施形態の車両用ドア構造における補強部材の平面図、図10は、そのX−X線に沿う断面図である。なお、第1の実施形態と同一又は相当する部材には同一の符号を付してその説明を省略する。
本実施形態では、図9に示すように、補強部材31は、図1の補強部材22に相当する下補強部32と、図1の補強部材24に相当する上補強部34とを有し、これら下補強部32と上補強部34とを一体的に結合したものである。
すなわち、図10に示すように、上補強部34は、ドアアウタパネル11と略平行な第1のフランジ部34aおよび第2のフランジ部34cと、一方のフランジ部34aの端縁P1´から他方のフランジ部34cの端縁Q1´までを接続するウェブ部34bとを有する。上補強部34は、第1のフランジ部34aおよびウェブ部34bの内面(車室内側の面)でドアラッチ機構15を案内する。
同様に、下補強部32についても、ドアアウタパネル11と略平行な第1のフランジ部32aおよび第2のフランジ部32cと、一方のフランジ部32cの端縁Q2´から他方のフランジ部32aの端縁P2´までを接続するウェブ部32bとを有する。下補強部32は、第1のフランジ部32aおよびウェブ部32bの内面(車室内側の面)でドアラッチ機構15を案内する。
この場合、溶接作業時に上下の補強部材22、24の間隔が変化しないように連結固定するため、ドアラッチ機構15を挟持するときに、より正確に上下方向に位置決めしてスライド移動させることができる。
なお、図9において左右側に形成された2つの矩形状の開口部36、38は、補強部材31に必要な剛性を損なわない範囲で重量軽減を図るために形成されたものである。
本実施形態によれば、ドアラッチ機構15を、補強部材31のウェブ部32b、34b等をガイドとしてドア本体10の後部にスライド移動させることができる。なお、ドアラッチ機構15の組み付け要領は、第1の実施形態と同様であるので、その説明は省略する。
本実施形態では、補強部材31の断面形状は、ドアアウタパネル11に対して凸の矩形波状であり、いわば大きなハット形状であるが、下補強部32と上補強部34との距離を大きくとっていて、また、開口部36、38が設けられているので、プレス成形の加工性は悪くない。これにより、比較例に比較して、同じハット形状でも、車体幅方向(図10の左右方向)と略平行なウェブ部32b、34bの長さを大きくとることができる。
このため、第1の実施形態と同様に、補強部材31の内面(車室内側の面)をなす凹部でドアラッチ機構15を案内する際、ドアラッチ機構15を十分にガイドしつつドア本体10の後部にスライド移動することが可能となる。また、ドアアウタパネル11のハンドル打ち込み形状部20に補強部34の第2のフランジ部34cを接近させて接着固定することができる。こうして、第1の実施形態と同様に、ドアアウタパネル11のハンドル打ち込み形状部20の剛性を高めることができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明は、四輪車のドアパネルとして利用することができる。
10 ドア本体、11 ドアアウタパネル、12 ドアインナパネル、13 ウィンドウガラス、15 ドアラッチ機構、16 ストライカ(ドアロック部材)、17 ボルト(固定部材)、18 ドアハンドル、20 ハンドル打ち込み形状部(取り付け凹部)、22 補強部材、22a 第1のフランジ部、22b ウェブ部、22c 第2のフランジ部、24 補強部材、24a 第1のフランジ部、24b ウェブ部、24c 第2のフランジ部、26 サッシ、28 サービスホール(作業用穴)、30 マスチックシーラー(接着剤)、31 補強部材、32 下補強部、32a 第1のフランジ部、32b ウェブ部、32c 第2のフランジ部、34 上補強部、34a 第1のフランジ部、34b ウェブ部、34c 第2のフランジ部、36 開口部、38 開口部、T−T ガイド軌跡

Claims (6)

  1. ドア本体の外面および内面をそれぞれ構成するドアアウタパネルおよびドアインナパネルを備えた車両用ドア構造において、
    前記ドアインナパネルに形成され、車体側のドアロック部材に係合するドアラッチ機構が挿入可能な作業用穴と、
    前記ドアインナパネルの車体前後方向の後部に位置し前記ドアラッチ機構を固定する固定部材と、
    前記ドアアウタパネルとドアインナパネルとの間隙で該ドアアウタパネルに取り付けられ、前記作業用穴と固定部材とを通るガイド軌跡に沿って配置された車体前後方向に延びる補強部材と、をさらに備えたことを特徴とする車両用ドア構造。
  2. 前記補強部材は、所定間隔で対向配置された一対の部材であることを特徴とする請求項1に記載の車両用ドア構造。
  3. 前記補強部材は、前記ドアアウタパネルと略平行な第1のフランジ部および第2のフランジ部と、両フランジ部の一方の端縁から他方の端縁までを接続するウェブ部とを有し、前記ドアアウタパネルに近い前記第1のフランジ部およびウェブ部の内面で前記ドアラッチ機構を案内するクランク状の断面を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用ドア構造。
  4. 前記補強部材の、前記ドアアウタパネルに形成されたドアハンドルの取り付け凹部に近い第2のフランジ部を、前記取り付け凹部に接着剤で固定したことを特徴とする請求項3に記載の車両用ドア構造。
  5. 前記一対の補強部材を共通部材で構成したことを特徴とする請求項2に記載の車両用ドア構造。
  6. 前記補強部材は、前記ドアアウタパネルに対して凸の矩形波状の断面を有することを特徴とする請求項1に記載の車両用ドア構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014172414A (ja) * 2013-03-06 2014-09-22 Suzuki Motor Corp 車体外板用補強部材および該車体外板用補強部材を備えた車両用ドア
JP2015063235A (ja) * 2013-09-25 2015-04-09 Jfeスチール株式会社 パネル部品の補強方法およびその方法で補強されたパネル部品

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