JP2012100465A - 多出力スイッチング電源装置 - Google Patents

多出力スイッチング電源装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2012100465A
JP2012100465A JP2010247361A JP2010247361A JP2012100465A JP 2012100465 A JP2012100465 A JP 2012100465A JP 2010247361 A JP2010247361 A JP 2010247361A JP 2010247361 A JP2010247361 A JP 2010247361A JP 2012100465 A JP2012100465 A JP 2012100465A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
transformer
winding
primary winding
power supply
wound
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2010247361A
Other languages
English (en)
Inventor
Keita Ishikura
啓太 石倉
Makoto Sato
真 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanken Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanken Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanken Electric Co Ltd filed Critical Sanken Electric Co Ltd
Priority to JP2010247361A priority Critical patent/JP2012100465A/ja
Publication of JP2012100465A publication Critical patent/JP2012100465A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Coils Of Transformers For General Uses (AREA)
  • Dc-Dc Converters (AREA)

Abstract

【課題】複数の出力を備えるトランスの各巻線間の共振周波数を揃えた共振型の多出力スイッチング電源装置を提供する。
【解決手段】直流電源に複数のスイッチ素子が直列に接続され、トランスの第1の1次巻線とコンデンサの直列回路が複数のスイッチ素子の接続点と直流電源の一端とに接続され、複数のスイッチ素子を交互にオン・オフすることによって、トランスを介してエネルギーを1次巻線から複数の2次巻線に伝達し、トランスの各々の2次巻線に接続された整流平滑回路から複数の直流電圧を取り出すスイッチング電源装置において、コア定数C1が0.4以下のコアを有したトランスと、トランスの1次巻線はコア中央部に近接して巻回され、複数の2次巻線は1次巻線の外周に巻回され、かつ、1次巻線からみた各2次巻線のリーケージインダクタンスの値が同じ値になるように1次巻線の外周に各2次巻線が巻回された構造のトランスを備えたことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、共振型スイッチング電源装置に係り、特に薄型テレビなどに使用される多出力のスイッチング電源装置に関する。
図8に示すスイッチング電源装置1aは、ハーフブリッジ回路で構成されており、直流電源Vinの両端には、MOSFETからなるスイッチング素子Q1とMOSFETからなるスイッチング素子Q2との直列回路が接続されている。スイッチング素子Q2のドレインが直流電源Vinの正極に接続され、スイッチング素子Q1のソースが直流電源Vinの負極に接続されている。
スイッチング素子Q1のドレイン−ソース間には、ダイオードD1及び電圧共振コンデンサCrvが並列に接続されるとともに、リアクトルLr1とトランスT1の1次巻線P1と電流共振コンデンサCriとの直列回路が接続されている。リアクトルLr1はトランスT1の1次2次巻線間のリーケージインダクタンスからなり、1次巻線P1には励磁インダクタンスがリアクトルLp1として等価的に接続されている。スイッチング素子Q2のドレイン−ソース間には、ダイオードD2が並列に接続されている。
トランスT1の巻線の巻き始めは、ドット(●)で示している。トランスT1の2次巻線S1の一端(●側)には、ダイオードD3のアノードが接続され、トランスT1の2次巻線S1の他端とトランスT1の2次巻線S2の一端(●側)は平滑用のコンデンサCo1の一端に接続され、トランスT1の2次巻線S2の他端はダイオードD4のアノードに接続されている。ダイオードD3のカソードとダイオードD4のカソードはコンデンサCo1の他端に接続されている。コンデンサCo1の両端には負荷Ro1が接続されている。
制御回路10は、コンデンサCo1からの出力電圧Voに基づきスイッチング素子Q1とスイッチング素子Q2とを交互にオン/オフさせてPFM制御(周波数制御)を行い、コンデンサCo1の出力電圧Voが一定になるように制御する。
次にこのように構成された従来のスイッチング電源装置の動作を図9に示すタイミングチャートを参照しながら詳細に説明する。
図9において、VQ1はスイッチング素子Q1のドレイン−ソース間電圧、IQ1はスイッチング素子Q1のドレイン電流、VQ2はスイッチング素子Q2のドレイン−ソース間電圧、IQ2はスイッチング素子Q2のドレイン電流、VCriは電流共振コンデンサCriの両端電圧、VD3はダイオードD3の両端電圧、ID3はダイオードD3の電流、VD4はダイオードD4の両端電圧、ID4はダイオードD4の電流である。
なお、スイッチング素子Q1とスイッチング素子Q2との両方がともにオフ状態のデッドタイムを有し、スイッチング素子Q1とスイッチング素子Q2とが互いにオン/オフ動作するものとする。
まず、時刻t0〜時刻t1の期間では、時刻t0において、スイッチング素子Q2がオンからオフになる。スイッチング素子Q2がオンしている状態では、トランスT1の1次側はVin→Q2→Lr1→Lp1→Cri→Vinの経路で電流が流れており、トランスT1の2次側はCo1→Ro1→Co1の経路で電流が流れている。
スイッチング素子Q2がオフすると、トランスT1の1次側に流れていた電流は、スイッチング素子Q2から電圧共振コンデンサCrvに転流され、Crv→Lr1→Lp1→Cri→Crvの経路で電流が流れる。
従って、電圧共振コンデンサCrvは、スイッチング素子Q2がオンしていた状態ではほぼ直流電源Vinの電圧であったが、0Vまで放電される(以下、直流電源Vinの電圧もVinで示すことにする)。
従って、電圧共振コンデンサCrvの電圧はスイッチング素子Q1の電圧VQ1と等しいので、スイッチング素子Q1の電圧VQ1は、Vinから0Vまで減少する。また、スイッチング素子Q2の電圧VQ2は(Vin−VQ1)であるので、0VからVinに上昇する。
時刻t1〜時刻t2の期間では、時刻t1において、電圧共振コンデンサCrvの電圧が0Vまで減少すると、ダイオードD1が導通して、D1→Lr1→Lp1(P1)→Cri→D1の経路で電流が流れる。また、トランスT1の2次巻線S2の電圧が出力電圧Voに達し、トランスT1の2次側はCo1→Ro1→Co1の経路の電流とS2→D4→Co1→S2の経路の電流とが流れる。また、時刻t1〜時刻t2の期間において、スイッチング素子Q1のゲート信号をオンすることにより、スイッチング素子Q1はゼロ電圧スイッチング(ZVS)及びゼロ電流スイッチング(ZCS)動作となる。
時刻t2〜時刻t3の期間では、時刻t2において、スイッチング素子Q1がオンしているので、Cri→Lp1(P1)→Lr1→Q1→Criの経路で電流が流れ、電流共振コンデンサCriの電圧VCriは減少していく。また、トランスT1の2次側にはS2→D4→Co1→S2の経路の電流と、Co1→Ro1→Co1の経路の電流とが流れる。2次巻線S2の電圧は出力電圧Voの電圧でクランプされ、1次巻線P1の電圧は、出力電圧Voの巻数比の電圧でクランプされるので、トランスT1の1次側はリアクトルLr1と電流共振コンデンサCriとによる共振電流が流れている。
時刻t3〜時刻t4の期間では、時刻t3において、2次巻線S2の電圧は出力電圧Vo以下になり、トランスT1の2次側の電流はなくなり、トランスT1の2次側はCo1→Ro1→Co1の経路で電流が流れる。また、トランスT1の1次側はCri→Lp1→Lr1→Q1→Criの経路で電流が流れ、トランスT1の1次側には、2つのリアクトルLr1,Lp1の和(Lr1+Lp1)と電流共振コンデンサCriとによる共振電流が流れる。
時刻t4〜時刻t5の期間では、時刻t4において、スイッチング素子Q1がオフすると、トランスT1の1次側に流れていた電流は、スイッチング素子Q1から電圧共振コンデンサCrvに転流され、Lp1→Lr1→Crv→Cri→Lp1の経路で電流が流れる。
従って、電圧共振コンデンサCrvは、スイッチング素子Q1がオンしていた状態では、略0VであったがVinまで充電される。従って、電圧共振コンデンサCrvの電圧はスイッチング素子Q1の電圧VQ1と等しいので、スイッチング素子Q1は0VからVinまで上昇する。また、スイッチング素子Q2の電圧VQ2は、(Vin−VQ1)であるので、Vinから0Vに減少する。
時刻t5〜時刻t6の期間では、時刻t5において、電圧共振コンデンサCrvの電圧がVinまで上昇すると、ダイオードD2が導通して、Lp1(P1)→Lr1→D2→Vin→Cri→Lp1(P1)の経路で電流が流れる。また、トランスT1の2次巻線S1の電圧が出力電圧Voに達し、トランスT1の2次側はCo1→Ro1→Co1の経路の電流とS1→D3→Co1→S1の経路の電流とが流れる。また、時刻t5〜時刻t6の期間において、スイッチング素子Q2のゲート信号をオンすることにより、スイッチング素子Q2はゼロ電圧スイッチング及びゼロ電流スイッチング動作となる。
時刻t6〜時刻t7の期間では、時刻t6において、スイッチング素子Q2がオンしているので、Vin→Q2→Lr1→Lp1(P1)→Cri→Vinの経路で電流が流れ、電流共振コンデンサCriの電圧VCriは上昇していく。また、トランスT1の2次側にはS1→D3→Co1→S1の経路の電流と、Co1→Ro1→Co1の経路の電流とが流れる。2次巻線S1の電圧は出力電圧Voの電圧でクランプされ、1次巻線P1の電圧は出力電圧Voの巻数比の電圧でクランプされるので、トランスT1の1次側は、リアクトルLr1と電流共振コンデンサCriによる共振電流が流れている。
時刻t7〜時刻t8の期間では、時刻t7において、2次巻線S1の電圧は出力電圧Vo以下になり、トランスT1の2次側はCo1→Ro1→Co1の経路で電流が流れる。また、トランスT1の1次側はVin→Q2→Lr1→Lp1→Cri→Vinの経路で電流が流れ、トランスT1の1次側には、2つのリアクトルLr1、Lp1の和(Lr1+Lp1)と電流共振コンデンサCriによる共振電流が流れる。
このように図8に示す従来のスイッチング電源装置では、デューティを略50%としたパルス信号を用いて、スイッチング素子Q1、スイッチング素子Q2のスイッチング周波数を制御することにより、リアクトルLr1、リアクトルLp1と電流共振コンデンサCriによる共振電流を変化させ、出力電圧Voを制御している。このため、スイッチング周波数を高くすると、出力電圧Voは低くなる。
また、図8に示すように、この回路方式の出力平滑手段は、コンデンサインプット方式であるので、トランスT1の2次側を多出力に構成する場合には、図10のようにトランスT1aの2次巻線S1,S2以外に別の2次巻線S3,S4を追加し、2次巻線S3,S4の電圧を整流及び平滑することにより簡単に多出力スイッチング電源装置1bを構成できる。
ここで、従来の多出力共振型スイッチング電源装置の各部の信号を示すタイミングチャートを図11に示す。
従来の回路では、図9に示すように、2次側のダイオードD3,D4に流れる電流ID3,ID4は、共振コンデンサCriとリアクトルLr1との共振電流により正弦波状の電流が流れる。同様に、多出力回路の2次側のダイオードD3,D4及びD5,D6に流れる電流ID3,ID4及びID5,ID6は、図11に示すように、共振コンデンサCriとリアクトルLr1との共振電流により正弦波状の電流が流れる。
しかし、2次側のダイオード電流ID3,ID4及びID5,ID6は、同じ時間幅では流れない。電流ID3,ID4はt1〜t3又はt5〜t7の長い期間に流れ、電流ID5,ID6はt1〜t3’又はt5〜t7’の短い期間に流れ、電流の波高値も高くなる。すなわち、1次巻線P1からみた各2次巻線とのリーケージインダクタンスであるリアクトルLr1のインダクタンス値が異なるので、各2次巻線に流れる電流の共振周波数が変わるのである。その結果、スイッチング素子Q1、Q2に流れるドレイン電流IQ1、IQ2にも影響を与え、時刻t2〜t3’又はt6〜t7’のドレイン電流IQ1、IQ2のピーク電流は上昇する。このため、スイッチング素子Q1、Q2のオン期間における損失は増加してしまう。
従って、図10の回路において、複数の2次巻線から効率よく出力を得るには、2次巻線S3,S4の共振周波数を2次巻線S1,S2と同じ共振周波数とする必要があり、1次2次巻線間のリーケージインダクタンスであるリアクトルLr1を同じ値となるように2次巻線と直列にリーケージインダクタンスを調整するためのリアクトルを追加するか、或いは1次巻線〜各2次巻線間の共振周波数を共振コンデンサにより合わせこむことが好ましい。ここで、特許文献2においては、1次巻線〜各2次巻線間に漏れインダクタンスの違いがあっても各出力間で共振周波数が異ならないように、2次側に電流共振用コンデンサC2a,C2b,C2cを配してそれらの値を適切に設定することにより2次巻線11〜13における共振周波数を揃えている。
特開2003−319650号公報 特開平5−176531号公報
しかし、特許文献2では各出力に電流共振用コンデンサを配して共振周波数を揃えるため、複数の共振コンデンサが必要となり、出力コンデンサCout1,Cout2,Cout3や負荷RL1,RL2,RL3が共振に影響を与えないように、リアクトルLout1,Lout2,Lout3を共振コンデンサと出力コンデンサの間に入れる必要がある。そのため部品点数が増え、実装面積が増え、コストが高くなる。
そこで本発明では部品やコストを増やすことなく、複数の出力巻線間の共振周波数を揃える方法を提案する。
直流電源に複数のスイッチ素子が直列に接続され、トランスの第1の1次巻線とコンデンサの直列回路が前記複数のスイッチ素子の接続点と、前記直流電源の一端とに接続され、直列に接続されたスイッチ素子を同時にオンさせないデッドタイムを設けて交互にオン・オフすることによって、トランスを介してエネルギーを1次巻線から複数の2次巻線に伝達し、
トランスの各々の2次巻線に接続された整流平滑回路から複数の直流電圧を取り出すスイッチング電源装置において、
前記トランスは、コア定数が0.4以下のコアを有したトランスであって、
トランスの1次巻線はコア中央部に近接して巻回され、複数の2次巻線は前記1次巻線の外周に巻回され、
かつ、1次巻線からみた各2次巻線のリーケージインダクタンスの値が略同等になるように1次巻線の外周に各2次巻線が巻回された構造のトランスを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、1次巻線からみた各2次巻線のリーケージインダクタンスの値が同等になるような構造のトランスを備えることで、各2次巻線の共振周波数を揃えて、各2次巻線に流れる電流期間を揃え、各2次巻線に流れる電流の波高値を抑制するので、効率を向上させることができる。また、各2次巻線に流れる電流波高値を揃えることで、各2次巻線の銅損による、各出力電圧のレギュレーションへの影響も抑制することができ、出力電圧のロードレギュレーションも改善できる。また、コンデンサなどの部品を追加することなく、追加部品の実装をなくし、かつ、安価にすることができる。
本発明の実施例1の多出力スイッチング電源装置の回路構成図である。 本発明の実施例1のトランスの断面図である。 本発明の実施例1のトランスの1次巻線P1から見た各2次巻線とのリーケージインダクタンスLr1が同等の値であることを図示したものである。 図1に示した多出力スイッチング電源装置の各部の信号を示すタイミングチャートである。 本発明の実施例1のトランスと従来のトランスのスペーサ3の厚さに対する漏れインダクタンス値を比較した図を示す。 本発明の実施例1の応用例を示したトランスの断面図である。 本発明の実施例2のトランスの断面図である。 従来技術による共振型スイッチング電源装置の回路構成図である。 図8に示した従来技術による共振型スイッチング電源装置の各部の信号を示すタイミングチャートである。 従来の多出力共振型スイッチング電源装置の回路構成図である。 図10に示した従来の多出力共振型スイッチング電源装置の各部の信号を示すタイミングチャートである。
次に、本発明による実施形態を、図面を参照して具体的に説明する。
図1は、本発明の第1の実施例である共振型スイッチング電源装置1の回路構成を示した図である。図1において、従来技術として示した図10の符号とおなじ符号は同じものを示している。ここで、従来の回路構成と異なるのは、トランスTの第1の出力巻線が分割されて構成されているところである。図1のトランスTの第1の2次巻線は、図10のS1巻線をS11,S12の直列接続した2巻線に、図10のS2巻線をS21,S22の直列接続した2巻線から構成する。トランスTの1次巻線P1から見た各2次巻線とのリーケージインダクタンスLr1を揃えるには、第1の2次巻線と第2の2次巻線のリーケージインダクタンスが同等になるように、トランスの出力巻線を分割して配置した組み合せ構造とすることでリーケージインダクタンスを調整することが可能になる。
図2に本発明の第1の実施例であるトランスTの断面図を示す。図2に示すトランスTの特徴は、コア2の窓枠の形状が高さ寸法Aに対して横幅寸法Bが2倍以上ある薄型形状である。トランスTの巻線の配列は、ボビン中央に1次巻線P1、その外周に第1の一方の2次巻線S11、S21、さらにその外周を第2の2次巻線S3、S4、さらにその外周を第1の他方の2次巻線S12、S22の配置としている。なお、第1の一方の2次巻線S11とS21、及び第1の他方の2次巻線S12とS22、及び第2の2次巻線S3,S4はバイファイラ巻とすることで各々のリーケージインダクタンスが同等になるようにしている。
1次巻線P1から見た各2次巻線とのリーケージインダクタンスLr1は、1次巻線P1から距離が離れるに従い増加していく。このため、各出力巻線のリーケージインダクタンスLr1の値は、S12(又はS22)>S3(又はS4)>S11(又はS21)の関係が成り立つ。このため、S12+S11(又はS22+S21)=S3(又はS4)となるように第1の2次巻線の巻数を分割して配置する。
図3は、本発明の実施例1のトランスの1次巻線P1から見た各2次巻線とのリーケージインダクタンスLr1が同等の値であることを図示したものである。図3に示すように、図1のトランスTの第1の2次巻線を、対象とする2次巻線毎に短絡した時の1次巻線P1のインダクタンスを測定することで、トランスの1次巻線P1から見た各2次巻線とのリーケージインダクタンスLr1を測定することができ、この測定値が揃うように各2次巻線の巻数と巻線の配置を調整する。
図4は、図1に示した多出力スイッチング電源装置の各部の信号を示すタイミングチャートである。図4に示す2次側のダイオードD3,D4及びD5,D6に流れる電流ID3,ID4及びID5,ID6は、時刻t1〜t3、又はt5〜t7にかけて電流が流れるので、スイッチング素子Q1、Q2のドレイン電流IQ1、IQ2波形も正弦波状の電流が重畳され、単出力時のドレイン電流波形と相似し、電流の波高値は上昇していないことが分かる。
図5にコア定数C1が0.4以下のコアを有したトランスとコア定数C1が1のコアを有した従来のトランスを用いて、スペーサ3の厚さに対するリーケージインダクタンス値を比較した図を示す。リーケージインダクタンス値の比較に際し、トランスの巻数は共通にしている。ここで、コア定数C1は、コア実効磁路長をコア実効断面積で除算した値である。
図5よりコア定数C1が0.4以下のトランスのほうが、スペーサ3を厚くした時のリーケージインダクタンス値の変動が大きくなることが分かる。従って、コア定数C1が0.4以下のトランスの方が、スペーサ3の厚み寸法によってリーケージインダクタンス値を調節しやすくなる。
特に、図5に示したコア定数C1が0.4以下のコアにおいて、コア窓部の高さAよりも横幅Bのほうが大きい扁平型トランスでは、1次巻線と2次巻線間との距離が生じやすいためリーケージインダクタンス値の差が大きくなり、コア窓部の高さAに対する横幅Bの比率が2倍以上の扁平形状は顕著である。そのためリーケージインダクタンス値を調節しやすくなり本発明に適している。
なお、各リーケージインダクタンス値は同じ値が理想だが、現実には10%の範囲内のばらつきに収めるのが好ましい。
図6に本発明の実施例1の応用例であるトランスTの断面図を示す。前述したトランスTの出力巻線間のリーケージインダクタンスLr1の調整を行う際に、第1の出力巻線の巻数を分割しても第1の出力巻線のリーケージインダクタンス値が不足する場合に有効となる。
図6に示すように、第2の出力巻線S3、S4、さらにその外周の第1の出力巻線S12、S22との間にスペーサ3を配置することで、1次巻線P1から第1の出力巻線S12、S22との距離を離すことで不足するリーケージインダクタンス値を補うことができる。
図7に本発明の実施例2であるトランスTの断面図を示す。実施例1では第1の出力巻線を分割した構造としたが、実施例2では、第1の出力巻線を分割しない構造を提案する。
図7に示すようにボビン中央に1次巻線P1、その外周にスペーサ3を配置し、その外周に
第1の出力巻線S1、S2、さらにその外周を第2の出力巻線S3、S4の配置としている。ここで、1次巻線P1と第1の出力巻線S1、S2との間にあるスペーサ3の寸法は、1次巻線P1の中心から第1の出力巻線S1、S2の中心までの距離d1と、1次巻線P1の中心から第2の出力巻線S3、S4の中心までの距離d1との関係が、d1≒d2に近づく値にスペーサ3の厚み寸法d3を調整することで1次巻線P1から見た各2次巻線とのリーケージインダクタンスLr1を近似させることができる。
また、リーケージインダクタンスは巻数の2乗に比例するため、1次巻線P1からの距離が近い第1の出力巻線S1、S2の巻数が第2の出力巻線S3、S4の巻数より多い方が好ましい。
なお、第1の2次巻線S1とS2、及び第2の2次巻線S3,S4はバイファイラ巻とすることで、各々のリーケージインダクタンスが同等になるようにしている。
以上、本発明を実施形態で具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されない
ことは言うまでもなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で変形して実施できる。
1,1a,1b・・・共振型スイッチング電源装置
2・・・コア
3・・・スペーサ
10・・・PFM制御回路
Co1,Co2・・・平滑コンデンサ
Crv・・・電圧共振コンデンサ
Cri・・・電流共振コンデンサ
Q2・・・スイッチング素子(ハイサイド)
Q1・・・スイッチング素子(ローサイド)
D1〜D6・・・ダイオード
Lr1・・・1次巻線P1からみた出力巻線とのリーケージインダクタンス
Lp・・・励磁インダクタンス
T,T1,T1a・・・トランス
P1・・・トランスT(T1、T1a)の1次巻線
S1〜S4,S11,S12,S21,S22・・・トランスT(T1、T1a)の2次巻線
Ro1・・・第1の出力の負荷
Ro2・・・第2の出力の負荷
Vin・・・直流電源

Claims (4)

  1. 直流電源に複数のスイッチ素子が直列に接続され、トランスの第1の1次巻線とコンデンサの直列回路が前記複数のスイッチ素子の接続点と、前記直流電源の一端とに接続され、前記直列に接続されたスイッチ素子を同時にオンさせないデッドタイムを設けて交互にオン・オフすることによって、前記トランスを介してエネルギーを1次巻線から複数の2次巻線に伝達し、前記トランスの各々の2次巻線に接続された整流平滑回路から複数の直流電圧を取り出すスイッチング電源装置において、
    前記トランスは、コア定数が0.4以下のコアを有したトランスであって、
    前記トランスの1次巻線はコア中央部に近接して巻回され、複数の2次巻線は前記1次巻線の外周に巻回され、
    かつ、前記1次巻線からみた各2次巻線のリーケージインダクタンスの値が略同等になるように前記1次巻線の外周に各2次巻線が巻回された構造のトランスを備えたことを特徴とした多出力スイッチング電源装置。
  2. 前記トランスの1次巻線はコア中央部に近接して巻回され、複数の2次巻線は前記1次巻線の外周に巻回され、かつ、複数の2次巻線の少なくとも一つは分割されて巻回され、分割された複数の2次巻線の巻回された層を組み合わせることで、前記1次巻線からみた各2次巻線のリーケージインダクタンスの値が同じ値になるようにされた構造のトランスを備えたことを特徴とした請求項1記載の多出力スイッチング電源装置。
  3. 前記トランスの1次巻線はコア中央部に近接して巻回され、複数の2次巻線は前記1次巻線の外周に巻回され、かつ、複数の2次巻線の第1の2次巻線は2分割されて巻回され、分割された第1の2次巻線の第1巻線は前記1次巻線の外周に最も近接し、前記分割された2次巻線の外周に第2以降の2次巻線が巻回され、最外周の巻線が前記第1の2次巻線の分割された第2巻線となるように交互に巻回された構造のトランスを備えたことを特徴とした請求項1乃至2記載の多出力スイッチング電源装置。
  4. 前記トランスの1次巻線はコア中央部に近接して巻回され、複数の2次巻線は前記1次巻線の外周に各々の2次巻線の層毎に巻回され、
    かつ、前記1次巻線と前記複数の2次巻線との間に前記1次巻線からみた各2次巻線のリーケージインダクタンスをほぼ均等とするためのスペーサが設けられたトランスを備えたことを特徴とした請求項1記載の多出力スイッチング電源装置。
JP2010247361A 2010-11-04 2010-11-04 多出力スイッチング電源装置 Pending JP2012100465A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010247361A JP2012100465A (ja) 2010-11-04 2010-11-04 多出力スイッチング電源装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010247361A JP2012100465A (ja) 2010-11-04 2010-11-04 多出力スイッチング電源装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2012100465A true JP2012100465A (ja) 2012-05-24

Family

ID=46391735

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010247361A Pending JP2012100465A (ja) 2010-11-04 2010-11-04 多出力スイッチング電源装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2012100465A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN116404892A (zh) * 2023-06-08 2023-07-07 深圳市斯康达电子有限公司 一种多输出ac-dc变换器

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN116404892A (zh) * 2023-06-08 2023-07-07 深圳市斯康达电子有限公司 一种多输出ac-dc变换器
CN116404892B (zh) * 2023-06-08 2023-10-03 深圳市斯康达电子有限公司 一种多输出ac-dc变换器

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4935499B2 (ja) 直流変換装置
JP6722353B2 (ja) Dc/dcコンバータ
US8542501B2 (en) Switching power-supply apparatus
JP4208018B2 (ja) 直流変換装置
US7697306B2 (en) DC/DC converter
US7388760B2 (en) Switching power supply circuit
JP5434370B2 (ja) 共振型スイッチング電源装置
JP5434371B2 (ja) 共振型スイッチング電源装置
US20060187688A1 (en) Switching power supply apparatus
US8014177B2 (en) Switching power supply with pulse frequency modulation control
US20060268589A1 (en) Switching power supply unit and voltage converting method
JP2011072076A (ja) 直流変換装置
JP2009100631A (ja) 直流変換装置
US20060114697A1 (en) Switching power supply circuit
CN105356755A (zh) 可变匝比输出直流-直流变换器
US7447048B2 (en) Switching power supply circuit
JP2008131793A (ja) 直流変換装置
US7298633B2 (en) Switching power supply circuit
JP2004064859A (ja) Dc/dcコンバータの制御方法
US20140133190A1 (en) Isolated switch-mode dc/dc converter with sine wave transformer voltages
JP2019146359A (ja) スイッチング電源装置
JP2019080390A (ja) スイッチング電源装置
JP2012100465A (ja) 多出力スイッチング電源装置
EP3267444A1 (en) Transformer and switched-mode power supply apparatus
EP3267445B1 (en) Transformer and switched-mode power supply apparatus