JP2012099913A - デモジュレータ回路 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】GM回路部12をGM回路12a,12bの2つに分割して、パッシブミキサ103のI側とQ側との夫々に独立性を与えている。このため、I側とQ側とのインピーダンスミスマッチによらず、I側とQ側との夫々に、電圧−電流変換係数gmを1/2として電流信号を供給することができる。よって、ゲインミスマッチを低減し、高線形性の出力を得ることができる。
【選択図】図1
Description
まず、図3を参照して、非特許文献1〜3の従来の一般的なデモジュレータ回路100の回路構成を説明する。
図3に示すデモジュレータ回路100は、LNA101、GM回路102、パッシブミキサ103及びTIA104,105を備えて構成される。
デモジュレータ回路100に入力されたRF信号は、まずLNA101にて増幅されて、GM回路102に入力される。GM回路102に入力された信号は、電圧−電流変換係数gmにより電圧−電流変換を受けて出力され、パッシブミキサ103にI側とQ側とに配分されて入力される。パッシブミキサ103に入力された信号は、LO周波数に応じてダウンコンバートされて出力される。ダウンコンバート後の電流信号はTIA104,105に入力され、電流−電圧変換することで2つの出力信号(I信号及びQ信号)となって出力される。
しかしながら、GM回路102から見えるパッシブミキサ103のインピーダンスが比較的低いため、ローカル信号LOIP,LOIN,LOQP,LOQNの振幅や位相のミスマッチ、パッシブミキサ103に用いられているMOSトランジスタのミスマッチ、あるいはローカル信号LOIP,LOIN,LOQP,LOQNが供給されるトランジスタのゲートの中心電位すなわちLOバイアスのミスマッチ等が原因となって、パッシブミキサ103のI側とQ側との間にインピーダンスミスマッチが発生しやすい。パッシブミキサ103のI側とQ側との間にインピーダンスミスマッチが発生すると、インピーダンスが低くなった側にGM回路102の出力電流がより多く流れようとする。このため、見た目の電圧−電流変換係数gmがアンバランスとなり、ゲインミスマッチが出てしまう。よって、高線形性の出力が望めなくなる。
そこで、本発明の目的は、上記の課題に鑑み、パッシブミキサのゲインミスマッチを低減することができ、高線形性の出力を得ることのできるデモジュレータ回路を提供することを目的とする。
本発明に係る第1のデモジュレータ回路は、RF信号のノイズを除去するローノイズアンプと、前記ローノイズアンプから出力された前記RF信号を電圧−電流変換するGM回路と、前記GM回路から出力された前記RF信号をダウンコンバートしてI信号及びQ信号を出力する1組のパッシブミキサと、前記パッシブミキサから出力された前記I信号及びQ信号を電流−電圧変換する2つのトランスインピーダンスアンプと、を備えるデモジュレータ回路であって、前記GM回路を2つ有し、2つの前記GM回路のうちの一方の前記GM回路はI信号を出力する側の前記パッシブミキサに対応し、他方の前記GM回路はQ信号を出力する側の前記パッシブミキサに対応し、2つの前記GM回路は、前記RF信号をそれぞれ入力し、前記RF信号を電圧−電流変換した信号を前記パッシブミキサのI側とQ側とに出力することを特徴とする。
上記の第2のデモジュレータ回路によれば、パッシブミキサのI側とQ側との間にインピーダンスミスマッチがほとんど生じなくなるため、2つのGM回路で電圧−電流変換係数をちょうど1/2に配分させることができる。つまり、I側とQ側との夫々に電圧−電流変換係数により電圧−電流変換された信号をちょうど1/2ずつ分配させることが可能となる。
上記の第3のデモジュレータ回路によれば、2つのGM回路が、GM段、カスコード段及び電流源を有しているため、別々にローノイズアンプからの出力であるRF信号を電圧−電流変換して出力することが可能となる。
上記の第4のデモジュレータ回路によれば、第1のトランジスタ群に、2つのGM回路のうちの一方のGM回路で電圧−電流変換された電流信号を入力させ、第2のトランジスタ群に、一方のGM回路で電圧−電流変換された電流信号を入力させることが可能となる。
(実施形態)
まず、図1を参照して、本発明の実施形態に係るデモジュレータ回路10の回路構成を説明する。図1に示すデモジュレータ回路10は、図3に示したデモジュレータ回路100を構成するLNA101、パッシブミキサ103及びTIA104,105を備える他、さらにGM回路102と回路構成が異なるGM回路部12を備えて構成される。このGM回路部12は、2つのGM回路12a,12bを備えている。つまり、デモジュレータ回路10は、GM回路102がGM回路12a,12bの2つに分割されている。
まず、デモジュレータ回路10に入力されたRF信号は、まずLNA101にて増幅されて、GM回路12a,12bの両方に入力される。ここで、GM回路12a,12bに入力された信号は、2つに分割されたGM回路12a,12bによって、別々に電圧−電流変換係数gmにより電圧−電流変換を受けて出力され、パッシブミキサ103にI側とQ側とに配分されて入力される。この後は、デモジュレータ回路100と同様に、パッシブミキサ103に入力された電流信号は、LO周波数に応じてダウンコンバートされて出力される。ダウンコンバート後の電流信号はTIA104,105に入力され、電流−電圧変換することで2つの出力信号(I信号及びQ信号)となって出力される。
続いて、図2を参照して、GM回路部12の回路構成例を説明する。
図2に示すGM回路部12は、パッシブミキサ103のI側もしくはQ側に独立して信号を与えられるように、GM回路12a,12bとの2つに分割されている。そして、GM回路部12を機能的に見ると、GM回路12a,12bは、LNA101からの出力信号を受けるGM段12c、GM段12cの出力インピーダンスを下げるためのカスコード段12d、負荷を兼ねると共に一定の電流を出力する電流源12eとに分かれている。なお、カスコード段12d及び電流源12eの各々は、適切なレベルでバイアスされている。
なお、上述したGM回路部12の回路構成はあくまで一例であって、パッシブミキサ103のI側もしくはQ側に独立して信号を与えるような回路構成になっていれば、これ以外の回路であっても良い。また、必要な素子を追加して、GM回路部12を構成することもできる。
図3に示した従来のデモジュレータ回路100のGM回路102においては、出力ノードがパッシブミキサ103のI側とQ側とで共通化されていた。このため、電流信号をI側とQ側とに配分するのにあたって、I側とQ側との夫々のインピーダンスのマッチングに頼っていた。しかしながら、本実施形態に係るデモジュレータ回路10のGM回路部12においては、GM回路102をGM回路12a,12bの2つに分割して、I側とQ側との夫々に独立性を与えている。このため、I側とQ側とのインピーダンスミスマッチによらず、I側とQ側との夫々に、電圧−電流変換係数を1/2gmとして電流信号を供給することができる。よって、パッシブミキサ103のゲインミスマッチを低減し、高線形性の出力を得ることができる。
101 LNA
12 GM回路部
12a,12b GM回路
103 パッシブミキサ
104,105 TIA
Claims (4)
- RF信号のノイズを除去するローノイズアンプと、前記ローノイズアンプから出力された前記RF信号を電圧−電流変換するGM回路と、前記GM回路から出力された前記RF信号をダウンコンバートしてI信号及びQ信号を出力する1組のパッシブミキサと、前記パッシブミキサから出力された前記I信号及びQ信号を電流−電圧変換する2つのトランスインピーダンスアンプと、を備えるデモジュレータ回路であって、
前記GM回路を2つ有し、
2つの前記GM回路のうちの一方の前記GM回路はI信号を出力する側の前記パッシブミキサに対応し、
他方の前記GM回路はQ信号を出力する側の前記パッシブミキサに対応し、
2つの前記GM回路は、前記RF信号をそれぞれ入力し、前記RF信号を電圧−電流変換した信号を前記パッシブミキサのI側とQ側とに出力することを特徴とするデモジュレータ回路。 - 2つの前記GM回路は、
前記RF信号を電圧−電流変換する際の電圧−電流変換係数が、同じ値であることを特徴とする請求項1に記載のデモジュレータ回路。 - 2つの前記GM回路は、
ゲートが前記ローノイズアンプの出力側と接続され、ソースが接地されたトランジスタからなり、前記RF信号を電圧−電流変換するGM段と、
ゲートがバイアスされ、ソースが前記GM段のトランジスタのドレインに接続されたトランジスタからなり、前記GM段の出力インピーダンスを下げるカスコード段と、
ゲートがバイアスされ、ソースが前記カスコード段のトランジスタのドレイン及び前記パッシブミキサの入力側に接続され、ドレインが電源に接続されたトランジスタからなり、一定の電流を出力する電流源と、
からそれぞれなることを特徴とする請求項1又は2に記載のデモジュレータ回路。 - 前記パッシブミキサは、
2つの前記GM回路から出力された2つの信号のうちの一方の信号が入力される1対のトランジスタからなる第1のトランジスタ群と、
前記2つの信号のうちの他方の信号が入力される1対のトランジスタからなる第2のトランジスタ群と、
を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のデモジュレータ回路。
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2010
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