JP2008118474A - イメージ抑圧ミキサおよびそれを備えた半導体装置、通信装置、電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】ローカル周波数より高い周波数または低い周波数の所望波信号を選択的に受信することができると共に、妨害波耐性、低消費電力化、および小型化等の要求を実現するイメージ抑圧ミキサを提供する。
【解決手段】本発明に係るイメージ抑圧ミキサ11は、第1経路および第2経路を備え、RF信号とローカル信号LOIとを乗算するミキサ5と、RF信号とローカル信号LOQとを乗算するミキサ6と、ミキサ5から出力されたIF信号IFIを上記第1経路(上記第2経路)に出力すると共に、ミキサ6から出力されたIF信号IFQを上記第2経路(上記第1経路)に出力するRFSEL7とを備え、移相器8,9にて、IF信号IFIとIF信号IFQとが90°の位相差を有するように移相し、加算器10にてそれぞれ移相されたIF信号IFI,IFQを加算する。
【選択図】図2
【解決手段】本発明に係るイメージ抑圧ミキサ11は、第1経路および第2経路を備え、RF信号とローカル信号LOIとを乗算するミキサ5と、RF信号とローカル信号LOQとを乗算するミキサ6と、ミキサ5から出力されたIF信号IFIを上記第1経路(上記第2経路)に出力すると共に、ミキサ6から出力されたIF信号IFQを上記第2経路(上記第1経路)に出力するRFSEL7とを備え、移相器8,9にて、IF信号IFIとIF信号IFQとが90°の位相差を有するように移相し、加算器10にてそれぞれ移相されたIF信号IFI,IFQを加算する。
【選択図】図2
Description
本発明は、ローカル周波数より高い周波数または低い周波数の所望波信号を選択的に受信することができると共に、イメージ抑圧比の向上、妨害波耐性の向上、低消費電力化、および小型化等の要求を満たすイメージ抑圧ミキサおよびそれを備えた半導体装置、通信装置、電子機器に関する。
近年、携帯機器を利用した地上デジタル放送(ワンセグ放送,1セグメント放送)のサービスが急速に普及している。この1セグメント放送では、所望のセグメント信号を中心周波数が約500kHzという低い周波数のIF(Intermediate Frequency:中間周波数)信号に直接周波数変換するシングルコンバージョン方式のLow−IFアーキテクチャが用いられている。これは、直接DCに周波数変換するダイレクトコンバージョン方式のように、DCオフセットおよびセルフミキシングの問題を回避できるからである。
しかしながら、上記アーキテクチャでは、図14(a)に示すようなローカル周波数LOを中心として正負対称な関係にある所望波信号とイメージ信号とが、図14(b)に示すように同一IF周波数に周波数変換されてしまうイメージ混信という課題がある。なお、図において、また、以下の記載において、ローカル周波数LOより高い周波数帯のRF(Radio Frequency:ラジオ周波数)信号(所望波信号またはイメージ信号)をRF(H)、ローカル周波数LOより低い周波数帯のRF信号(所望波信号またはイメージ信号)をRF(L)と示し、さらに、説明を容易にするため、RF信号RF(H)に対応したIF信号をIF(H)、RF信号RF(L)に対応したIF信号をIF(L)と示している。
上記イメージ信号を抑圧する手段として、図15に示すようなイメージ抑圧ミキサ110が広く用いられている。イメージ抑圧ミキサ110は、図14(a)に示すようなRF信号を分周器101で生成したローカル信号LOIを用いてミキサ102にてIF信号IFIに周波数変換すると共に、図14(a)に示すようなRF信号を分周器101で生成したローカル信号LOQを用いてミキサ103にてIF信号IFQに周波数変換する。そして、IF信号IFIを移相器104にて0°移相すると共に、IF信号IFQを移相器105にて−90°移相し、その後、加算器106にて互いを加算することにより、所望波信号のみを取り出す。
この所望波信号が取り出される様子を図16に示す。なお、図16では、IF信号IF(H)を所望波信号として取り出す場合を例として示している。図中の参照符a−11が付されている図は、ミキサ102から出力されたIF信号IFIを示しており、図中の参照符a−12が付されている図は、ミキサ103から出力されたIF信号IFQを示している。図中の参照符a−13が付されている図は、移相器104から出力されたIF信号IFIを示しており、図中の参照符a−14が付されている図は、移相器105から出力されたIF信号IFQを示している。図中の参照符a−15が付されている図は、加算器106の加算出力を示している。
移相器104から出力されたIF信号IFIは、移相器104にて移相されないため、図示のようにその位相が、移相器104通過前後で変化しないが、移相器105から出力されたIF信号IFQは、移相器105にて−90°移相されるため、図示のようにその位相が変化する。これにより、加算器106の加算出力から、IF信号IF(L)が相殺されて、IF信号IF(H)のみを取り出すことができる。
ところで、1セグメント放送では、必要なセグメントがチャネルの中心にあることにより、所望波信号に重なるイメージ信号が、所望波信号と同じチャネルの地上デジタルテレビ放送信号となることを保証できる。しかしながら、多セグメント放送ではこの限りではなく、イメージ抑圧ミキサ110を用いる場合、以下に示すような機能を持たせる必要がある。
地上デジタル音声放送(地上デジタルラジオ放送)は、新たなセグメント割当によるデジタルラジオ放送であり、首都圏と近畿圏とを中心に、2003年10月から、VHFの7chを使用して試験放送されている。現在は、図17(a)に示すように、アナログテレビ放送の6chと8chとへの影響を考慮して、8セグメント分の帯域幅(約4MHz)で放送されている。東京では、1セグメント放送×5,3セグメントデータ放送×1の計6グループ、大阪では、1セグメント放送のみ計8グループで放送されている。
上記のような多セグメント放送の場合、隣接するアナログ放送8chの比較的強い映像搬送波や6chの音声搬送波により、イメージ混信を引き起こすことが懸念されるが、1セグメント放送と異なり、必要なセグメントがチャネルの中心だけではないため、所望波信号に重なるイメージ信号が所望波信号と同じチャンネルの地上デジタルテレビ放送信号となることを保証できない。
そこで、所望波信号に重なるイメージ信号が、所望波信号と同じチャンネルの地上デジタルテレビ放送信号となることを保証するために、図17(b)に示すように、RF信号RF(H)を受信する場合には、RF信号>ローカル周波数LOとなるように、一方同図(c)に示すように、RF信号RF(L)を受信する場合には、RF信号<ローカル周波数LOとなるように、ローカル周波数LOを設定することが望ましい。
このように、多セグメント放送では、所望波信号の周波数に応じて、ローカル周波数LOの設定機能が必要であり、また、RF信号RF(H)およびRF信号RF(L)を選択して受信するための選択機能が必要となる。
この選択機能を有するイメージ抑圧ミキサが、特許文献1に開示されている。このイメージ抑圧ミキサ120は、図18に示すように、イメージ抑圧ミキサ110の構成に、減算器118および切換器(図中のRFSEL)119を備えている。イメージ抑圧ミキサ120では、図19の参照符a−25が付されている図に示すように、加算器117からIF信号IF(H)が出力され、また、参照符a−26が付されている図に示すように、減算器118からIF信号IF(L)が出力される。そして、切換器119でIF信号IF(H)およびIF信号IF(L)のうち、所望の信号のみを出力する。以上のような構成により、イメージ抑圧ミキサ120では、RF信号RF(H)またはRF信号RF(L)の選択受信を可能としている。
特開平11−355168号公報(1999年12月24日公開)
特開2006−129416号公報(2006年5月18日公開)
上述のように、イメージ抑圧ミキサ120は、イメージ抑圧ミキサ110の構成に減算器118および切替器119を新たに必要とするため、消費電力および回路面積が増加するという問題を生じる。また、加算器117と減算器118とが同時に動作するため、加算器117および減算器118の各出力にリークによるイメージ混信が生じるという問題を生じる。さらに、IF信号が加算器117と減算器118とを通過する必要があるため、加算器117および減算器118の各出力が歪み、妨害波耐性の劣化が生じるという問題を生じる。イメージ抑圧ミキサには、その用途上、妨害波耐性の向上、低消費電力化、および小型化等が強く求められるため、上記問題の影響が非常に顕著なものとなる。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、ローカル周波数より高い周波数または低い周波数の所望波信号を選択的に受信することができると共に、妨害波耐性、低消費電力化、および小型化等の要求を実現するイメージ抑圧ミキサおよびそれを備えた半導体装置、通信装置、電子機器を提供することにある。
なお、説明のため、入力信号における、ローカル周波数より高い周波数帯の信号を第1入力信号とし、ローカル信号より低い周波数帯の信号を第2入力信号とする。
本発明に係るイメージ抑圧ミキサは、上記課題を解決するために、第1経路および第2経路を備え、上記第1経路上に位置し、入力信号と、当該入力信号を所定の周波数に周波数変換するための第1ローカル信号とを乗算して、上記入力信号を上記所定の周波数に周波数変換した第1信号を出力する第1ミキサ回路と、上記第2経路上に位置し、上記入力信号と、上記第1ローカル信号と90度の位相差を有した第2ローカル信号とを乗算して、上記入力信号を上記所定の周波数に周波数変換した第2信号を出力する第2ミキサ回路と、上記第1信号および上記第2信号が入力され、上記第1信号を上記第1経路上に出力する場合は、上記第2信号を上記第2経路上に出力し、上記第1信号を上記第2経路上に出力する場合は、上記第2信号を上記第1経路上に出力する出力回路とを備え、移相回路にて、上記出力回路から出力された上記第1信号と上記第2信号とに90°の位相差を与えるように移相し、加算回路にて、上記移相回路から出力された上記第1信号および上記第2信号を加算することを特徴としている。
本発明に係るイメージ抑圧ミキサは、上記移相回路および上記加算回路を備えていることが好ましい。
本発明に係るイメージ抑圧ミキサは、上記課題を解決するために、第1経路および第2経路を備え、上記第1経路および第2経路に接続され、入力信号を電流信号に変換するトランスコンダクタンス部を有し、上記電流信号と、当該電流信号を所定の周波数に周波数変換するための第1ローカル信号とを乗算して上記電流信号を上記所定の周波数に周波数変換した第1信号を出力すると共に、上記電流信号と、上記第1ローカル信号と90°の位相差を有した第2ローカル信号とを乗算して上記電流信号を上記所定の周波数に周波数変換した第2信号を出力する、四相ミキサであるミキサ回路と、上記第1信号および上記第2信号が入力され、上記第1信号を上記第1経路上に出力する場合は、上記第2信号を上記第2経路上に出力し、上記第1信号を上記第2経路上に出力する場合は、上記第2信号を上記第1経路上に出力する出力回路とを備え、移相回路にて、上記出力回路から出力された上記第1信号と上記第2信号とに90°の位相差を与えるように移相し、加算回路にて、上記移相回路から出力された上記第1信号および上記第2信号を加算することを特徴としている。
上記イメージ抑圧ミキサは、上記移相回路および上記加算回路を備えていることが好ましい。
本発明に係るイメージ抑圧ミキサは、上記の構成を有することにより、例えば第1入力信号を受信する場合には、上記加算回路にて上記移相回路から出力された上記第1信号と上記第2信号とを加算する時に、上記第1信号における第2入力信号の位相と上記第2信号における第2入力信号の位相とが、互いに加算すれば相殺されるような位相となっている。これにより、上記イメージ抑圧ミキサでは、上記加算回路の加算出力から、所望信号のみを取り出すことができる。
また、上記イメージ抑圧ミキサは、第1入力信号および第2入力信号の選択受信を可能とするために、上述の特許文献1のイメージ抑圧ミキサと比較して、減算器を必要としない。従って、消費電力および回路面積の低減が可能となる。また、減算器を必要としないため、リークの心配も無い。さらに、妨害波耐性の劣化が問題とならない。以上のことから、上記イメージ抑圧ミキサは、ローカル周波数より高い周波数または低い周波数の所望波信号を選択的に受信することができると共に、妨害波耐性、低消費電力化、および小型化等の要求を実現するイメージ抑圧ミキサを提供することができるという効果を奏する。
ところで、例えばデジタル放送を携帯機器で受信するためのチューナにイメージ抑圧ミキサを搭載する場合、イメージ抑圧ミキサには、イメージ抑圧比の向上、妨害波耐性の向上、低消費電力化、および小型化が強く要求される。
そこで、上記本発明に係るイメージ抑圧ミキサでは、上記ミキサ回路を四相ミキサとしている。当該四相ミキサは、2つの独立したギルバート型ミキサにおける2つのトランスコンダクタンス段が共通化されたミキサである。
ミキサ回路が四相ミキサであれば、その出力の位相誤差は低減する。ミキサ回路の出力の位相誤差は、イメージ抑圧比を決定する一因であるため、位相誤差を低減することができれば、イメージ抑圧比を向上させることができる。
また、ミキサ回路のトランスコンダクタンス段の電流は、ミキサ回路の線形性を満たすために、高めに設定されている。従って、トランスコンダクタンス段の電流を低減することは、イメージ抑圧ミキサの低消費電力化に大きく貢献する。上述のように四相ミキサは、2つのトランスコンダクタンス段が共通化されたミキサであるため、その消費電流は、2つのトランスコンダクタンス段を備えている場合の約半分となる。従って、ミキサ回路が四相ミキサであれば、イメージ抑圧ミキサの消費電力を低下させることができる。また、ミキサ回路が四相ミキサであれば、素子数を低減することができるため、イメージ抑圧ミキサの回路面積を低下させることができる。
以上のことから、本発明に係るイメージ抑圧ミキサでは、イメージ抑圧比の向上、低消費電力化、および小型化を実現することができるというさらなる効果を奏する。
本発明に係るイメージ抑圧ミキサは、上記トランスコンダクタンス段が、コレクタを電源端子に接続し、ベースから上記入力信号を受ける第1および第2トランジスタと、ベースとコレクタとが互いに交差接続され、コレクタが上記第1トランジスタのエミッタ端に接続された第3トランジスタと、コレクタが上記第2トランジスタのエミッタ端に接続された第4トランジスタと、ベースとエミッタとを上記第3トランジスタと共有し、コレクタから上記電流信号を取り出す第5トランジスタと、ベースとエミッタとを上記第4トランジスタと共有し、コレクタから上記電流信号を取り出す第6トランジスタとを備え、上記第5および第6トランジスタのエミッタ間に抵抗が設けられており、上記第1から第6トランジスタにおけるトランジスタの並列接続数の比あるいはサイズ比を任意に設定することで、全電流量に占める上記第5および第6トランジスタに流れる信号電流量を調整することが好ましい。
上記トランスコンダクタンス段は、上記構成を有し、上記第1から第6トランジスタにおけるトランジスタの並列接続数の比あるいはサイズ比を任意に設定することで、全電流量に占める上記第5および第6トランジスタに流れる信号電流量を調整する。これにより、上記第5および第6のトランジスタの電流配分を最適化(トランスコンダクタンスgmの向上)することが可能になる。一般的に、トランスコンダクタンスgmは動作電流に比例して大きくなる。一方、上記トランスコンダクタンス部のトランスコンダクタンス値は電流無依存である。そして、トランジスタの並列接続数の比あるいはトランジスタのサイズ比で制御することにより、動作電流の有効利用が可能となり、低消費電力化を期待できるというさらなる効果を奏する。
また、上記の構成によれば、上記トランスコンダクタンス段のトランスコンダクタンスは、上記抵抗のみに依存し、妨害波耐性を劣化させる非線形項(exp等)が原理的に生じないため、妨害波耐性を向上させることができる。
以上のことから、本発明に係るイメージ抑圧ミキサでは、イメージ抑圧比の向上、低消費電力化、および小型化に加えて、さらなる消費電力化、および妨害波耐性の向上を実現することができるというさらなる効果を奏する。
本発明に係るイメージ抑圧ミキサは、上記第5および第6トランジスタのエミッタ端にそれぞれ電流源が付加されていることが好ましい。
上記の構成によれば、上記第5および第6トランジスタのエミッタ端にそれぞれ電流源が付加されるため、動作電流を一定に保つことができ、負荷抵抗と動作電流とによって決まる出力同相電位の変動を抑えることができるというさらなる効果を奏する。
本発明に係るイメージ抑圧ミキサは、上記トランスコンダクタンス部の上記抵抗が接続された上記第5および第6トランジスタのエミッタ端とグラウンド間にそれぞれ負帰還抵抗が付加されていることが好ましい。
上記の構成によれば、上記抵抗が接続された上記第5および第6トランジスタのエミッタ端とグラウンド間にそれぞれ負帰還抵抗が付加される。これにより、縦積みとなるトランジスタ数が減るため(電流源トランジスタが削除されるため)、動作マージンを拡大することができ、線形性等の性能のさらなる向上を期待できるというさらなる効果を奏する。但し、動作電流を一定に保つことが難しくなる。
本発明に係るイメージ抑圧ミキサは、上記トランスコンダクタンス部の上記並列接続した第1〜第6トランジスタのベース−エミッタ間の電圧が全て等しくされていることが好ましい。
上記の構成によれば、上記並列接続した第1〜第6トランジスタのベース−エミッタ間の電圧が全て等しくされている。これにより、ベース−エミッタ間電圧が等しい条件で、並列接続する全てのトランジスタのサイズが等しい場合、パラメータ(並列接続数)にのみ依存する並列接続数の比の制御が可能となるというさらなる効果を奏する。
本発明に係るイメージ抑圧ミキサは、上記トランスコンダクタンス部の上記第1および第3トランジスタの並列接続数が等しくされ、上記第2および第4トランジスタの並列接続数が等しくされていることが好ましい。
上記の構成によれば、上記第1および第3トランジスタの並列接続数が等しくされ、上記第2および第4トランジスタの並列接続数が等しくされる。上記第1および第3トランジスタ並びに第2および第4トランジスタに流れる電流が等しい場合、並列接続に影響を受けずに、入力信号を直接上記第3および第4(第5および第6)トランジスタの上記抵抗に与えることができる。これにより、上述のように、妨害波耐性を向上させることができる。
本発明に係るイメージ抑圧ミキサは、上記の構成に加えて、上記出力回路を、MOSトランジスタで構成することが好ましい。
上記の構成によれば、上記出力回路は、その機能を極めてコンパクトな構成で実現できるため、上記イメージ抑圧ミキサの小型化に貢献するというさらなる効果を奏する。
本発明に係る半導体装置は、上記課題を解決するために、上記イメージ抑圧ミキサを備えていることを特徴としている。
本発明に係る通信装置は、上記課題を解決するために、上記半導体装置を備えていることを特徴としている。
本発明に係る電子機器は、上記課題を解決するために、上記半導体装置を備えていることを特徴としている。
上記の構成によれば、本発明に係る半導体装置、および当該半導体装置を備えた本発明に係る通信装置および電子機器は、上記イメージ抑圧ミキサを備えているため、ローカル周波数より高い周波数または低い周波数の所望波信号を選択的に受信することができると共に、妨害波耐性、低消費電力化、および小型化等の要求を実現することができるという効果を奏する。なお、上記電子機器としては、テレビジョン受信機が挙げられ、上記通信装置としては、携帯電話機等が挙げられ、上記電子機器および上記通信装置に備えられる半導体装置としては、チューナが挙げられる。
本発明に係るイメージ抑圧ミキサは、例えば、第1経路および第2経路を備え、上記第1経路上に位置し、入力信号と、当該入力信号を所定の周波数に周波数変換するための第1ローカル信号とを乗算して、上記入力信号を上記所定の周波数に周波数変換した第1信号を出力する第1ミキサ回路と、上記第2経路上に位置し、上記入力信号と、上記第1ローカル信号と90度の位相差を有した第2ローカル信号とを乗算して、上記入力信号を上記所定の周波数に周波数変換した第2信号を出力する第2ミキサ回路と、上記第1信号および上記第2信号が入力され、上記第1信号を上記第1経路上に出力する場合は、上記第2信号を上記第2経路上に出力し、上記第1信号を上記第2経路上に出力する場合は、上記第2信号を上記第1経路上に出力する出力回路とを備え、移相回路にて、上記出力回路から出力された上記第1信号と上記第2信号とに90°の位相差を与えるように移相し、加算回路にて、上記移相回路から出力された上記第1信号および上記第2信号を加算することを特徴としている。
上記イメージ抑圧ミキサは、上記構成を有することにより、ローカル周波数より高い周波数または低い周波数の所望波信号を選択的に受信することができると共に、妨害波耐性、低消費電力化、および小型化等の要求を実現するイメージ抑圧ミキサを提供することができるという効果を奏する。
〔実施の形態1〕
本発明の一実施形態について、図1〜図5に基づいて説明すると以下の通りである。本発明に係るイメージ抑圧ミキサは、例えば据え置き型のテレビジョン受信機(電子機器)のチューナ(半導体装置)、または携帯電話機等の通信装置のデジタル放送を受信するためのチューナ(半導体装置)に好適に用いられるものである。本実施形態では、上記通信装置のチューナに搭載した場合を例として説明する。
本発明の一実施形態について、図1〜図5に基づいて説明すると以下の通りである。本発明に係るイメージ抑圧ミキサは、例えば据え置き型のテレビジョン受信機(電子機器)のチューナ(半導体装置)、または携帯電話機等の通信装置のデジタル放送を受信するためのチューナ(半導体装置)に好適に用いられるものである。本実施形態では、上記通信装置のチューナに搭載した場合を例として説明する。
なお、以下の記載において、RF(Radio Frequency:ラジオ周波数)信号(入力信号)における、RF信号をIF(Intermediate Frequency:中間周波数)信号に周波数変換するためのローカル周波数LOより高い周波数帯のRF信号をRF信号RF(H)(第1入力信号)、ローカル周波数LOより低い周波数帯のRF信号をRF信号RF(L)(第2入力信号)とし、さらに、説明を容易にするため、RF信号RF(H)に対応したIF信号をIF信号IF(H)、RF信号RF(L)に対応したIF信号をIF信号IF(L)とする。
図1は、通信装置30のチューナ20の概略構成を示している。
チューナ20は、RFVGLNA(RF Variable Gain Low Noise Amplifier:可変利得低雑音増幅器)(以下、単にLNAと記載)2と、VCO(Voltage Controlled Oscillator:電圧制御発振器)3と、1/2分周器4と、イメージ抑圧ミキサ11と、PPF(Poly Phase Filter:多相フィルタ)12と、IFF(IF Filter:IF帯域制限用フィルタ)13と、IFVGA(IF Variable Gain Amplifier:IF帯域用可変利得増幅器)14とを備えている。チューナ20は、ワンチップ化されたLSIにより構成されている。
イメージ抑圧ミキサ11は、RF信号をIF信号に周波数変換するミキサ5,6(第1,第2ミキサ回路)と、RFSEL(出力回路)7とを備えている。
LNA2は、通信装置30のアンテナ1から入力されたRF信号(例えばVHF188−192(MHz)、UHF470−770(MHz))を低雑音増幅し、ミキサ5,6にそれぞれ入力する。VCO3は、ローカル信号を生成するための信号CLKを生成し、1/2分周器4に入力する。この信号CLKは、多セグメント放送の場合には、所望波信号に重なるイメージ信号が、所望波信号と同じチャンネルの地上デジタルテレビ放送信号となることを保証するために、所望のRF信号に応じて適切に設定される。1/2分周器4は、VCO3にて生成された信号CLKを互いに位相が90°異なるローカル信号LOI,LOQ(第1,第2ローカル信号)とし、ミキサ5,6にそれぞれ入力する。
ミキサ5は、LNA2から入力されたRF信号と1/2分周器4から入力されたローカル信号LOIとを乗算してIF信号IFI(第1信号)を生成し、RFSEL7に入力する。同様に、ミキサ6は、LNA2から入力されたRF信号と1/2分周器4から入力されたローカル信号LOQとを乗算してIF信号IFQ(第2信号)を生成し、RFSEL7に入力する。RFSEL7は、2つのスイッチswa,swbを備え、このスイッチswa,swbにより、図1のA点(第1経路上),B点(第2経路上)にそれぞれIF信号IFIまたはIF信号IFQを供給する。詳細は後述する。
PPF11は、IF信号IFI,IFQのフィルタリングを行う。また、PPF11は、イメージ抑圧ミキサ11の移相器および加算器の機能を担っており、IF信号IF(H)またはIF信号IF(L)をIFF12に入力する。詳細は後述する。
IFF12は、PPF11から入力されたIF信号IF(H)またはIF信号IF(L)のフィルタリングを行い、所定の帯域(例えば、500kHzを中心に430kHz帯域)に制限し、IFVGA13に入力する。IFVGA13は、入力されたIF信号IF(H)またはIF信号IF(L)を増幅し、チューナ20の出力信号とする。この出力信号は、図示しない後段の復調回路において復調され、文字、画像、音声等のデータが取り出される。
次に、イメージ抑圧ミキサ11の動作について、図2および図3を用いて詳細に説明する。図2は、イメージ抑圧ミキサ11およびその周辺回路を示している。図3は、イメージ抑圧ミキサ11およびその周辺回路でのシグナルフローを示しており、図3(a)は、IF信号IF(H)をIFF12へ与える、すなわちRF信号RF(H)を受信する場合を示しており、図3(b)は、IF信号IF(L)をIFF12へ与える、すなわちRF信号RF(L)を受信する場合を示している。なお、図2では、説明のため、PPF11がその機能を担っている移相器8,9(移相回路)および加算器10(加算回路)を図示している。
RFSEL7のスイッチswa,swbは、RF信号RF(H)を受信する場合とRF信号RF(L)を受信する場合とで、接続する端子をそれぞれ切り替える。ここでは、RF信号RF(H)を受信する場合は、スイッチswaでは端子a1と端子a2とが接続され、スイッチswbでは端子b1と端子b2とが接続される。一方、RF信号RF(L)を受信する場合は、スイッチswaでは端子a1と端子a3とが接続され、スイッチswbでは端子b1と端子b3とが接続される。このようなスイッチswa,swbの切り替えは、詳細は後述するが、スイッチswa,swbに与える電位をVDD電位とGND電位とで切り替えることにより実現される。
移相器8は、ここでは、入力された信号を0°移相して加算器10に入力し、移相器9は、ここでは、入力された信号を−90°移相して加算器10に入力する。加算器10は、移相器8,9から入力された信号を加算してIFF12に入力する。
以下、まず、図3(a)を用いてRF信号RF(H)を受信する場合を説明する。
RF信号を所定のIF周波数(IF(H),IF(L))にダウンコンバートする場合、RF信号の周波数は、それぞれRF(H)=LO+IF(H)、RF(L)=LO−IF(L)となる。よって、RF信号RF(H),RF(L)は、それぞれ以下のように表せる。
RF信号RF(H)=cos(ωLOt+ωIF(H)t) (1)
RF信号RF(L)=cos(ωLOt−ωIF(L)t) (2)
ここで、振幅は、簡単のため1としている。
RF信号RF(H)=cos(ωLOt+ωIF(H)t) (1)
RF信号RF(L)=cos(ωLOt−ωIF(L)t) (2)
ここで、振幅は、簡単のため1としている。
また、ローカル信号LOI,LOQは、それぞれ以下のように表せる。
LOI=cos(ωLOt) (3)
LOQ=cos(ωLOt−π/2) (4)
ミキサ5から出力されるIF信号IFI(IF信号IFI(H)およびIF信号IFI(L))は、積和の公式を用いて、式(1)、式(2)および式(3)より、それぞれ以下のように算出できる。図3(a)における参照符a−1が付されている図が、IF信号IFIを示している。
IFI(H)=cos(ωLOt+ωIF(H)t)*cos(ωLOt)
=1/2cos(ωIF(H)t) (5)
IFI(L)=cos(ωLOt−ωIF(L)t)*cos(ωLOt)
=1/2cos(ωIF(L)t) (6)
同様に、ミキサ6から出力されるIF信号IFQ(IF信号IFQ(H)およびIF信号IFQ(L))は、積和の公式を用いて、式(1)、式(2)および式(4)より、それぞれ以下のように算出できる。図3(a)における参照符a−2が付されている図が、IF信号IFQを示している。
IFQ(H)=cos(ωLOt+ωIF(H)t)*cos(ωLOt−π/2)
=1/2cos(ωIF(H)t+π/2) (7)
IFQ(L)=cos(ωLOt−ωIF(L)t)*cos(ωLOt−π/2)
=1/2cos(ωIF(L)t−π/2) (8)
RF信号RF(H)を受信する場合、RFSEL7のスイッチswaは、上述のように、端子a1と端子a2とを接続し、RFSEL7のスイッチswbは、端子b1と端子b2とを接続する。従って、図1におけるA点では、IF信号IFIが現れ、図1におけるB点では、IF信号IFQが現れる。図3(a)における参照符a−3が付されている図が、A点に現れたIF信号IFIを示し、図3(a)における参照符a−4が付されている図が、B点に現れたIF信号IFQを示している。
LOI=cos(ωLOt) (3)
LOQ=cos(ωLOt−π/2) (4)
ミキサ5から出力されるIF信号IFI(IF信号IFI(H)およびIF信号IFI(L))は、積和の公式を用いて、式(1)、式(2)および式(3)より、それぞれ以下のように算出できる。図3(a)における参照符a−1が付されている図が、IF信号IFIを示している。
IFI(H)=cos(ωLOt+ωIF(H)t)*cos(ωLOt)
=1/2cos(ωIF(H)t) (5)
IFI(L)=cos(ωLOt−ωIF(L)t)*cos(ωLOt)
=1/2cos(ωIF(L)t) (6)
同様に、ミキサ6から出力されるIF信号IFQ(IF信号IFQ(H)およびIF信号IFQ(L))は、積和の公式を用いて、式(1)、式(2)および式(4)より、それぞれ以下のように算出できる。図3(a)における参照符a−2が付されている図が、IF信号IFQを示している。
IFQ(H)=cos(ωLOt+ωIF(H)t)*cos(ωLOt−π/2)
=1/2cos(ωIF(H)t+π/2) (7)
IFQ(L)=cos(ωLOt−ωIF(L)t)*cos(ωLOt−π/2)
=1/2cos(ωIF(L)t−π/2) (8)
RF信号RF(H)を受信する場合、RFSEL7のスイッチswaは、上述のように、端子a1と端子a2とを接続し、RFSEL7のスイッチswbは、端子b1と端子b2とを接続する。従って、図1におけるA点では、IF信号IFIが現れ、図1におけるB点では、IF信号IFQが現れる。図3(a)における参照符a−3が付されている図が、A点に現れたIF信号IFIを示し、図3(a)における参照符a−4が付されている図が、B点に現れたIF信号IFQを示している。
次いで、A点に現れたIF信号IFIは、移相器8にて0°移相される。移相器8から出力されたIF信号IFI(信号OUTA)は、以下のように表せる。図3(a)における参照符a−5が付されている図が、移相器8から出力されたIF信号IFIを示している。
OUTA(H)=1/2cos(ωIF(H)t+0)
=1/2cos(ωIF(H)t) (9)
OUTA(L)=1/2cos(ωIF(L)t+0)
=1/2cos(ωIF(L)t) (10)
同様に、B点に現れたIF信号IFQは、移相器9にて−90°移相される。移相器9から出力されたIF信号IFQ(信号OUTB)は、以下のように表せる。図3(a)における参照符a−6が付されている図が、移相器9から出力されたIF信号IFQを示している。
OUTB(H)=1/2cos(ωIF(H)t+π/2−π/2)
=1/2cos(ωIF(H)t) (11)
OUTB(L)=1/2cos(ωIF(L)t−π/2−π/2)
=1/2cos(ωIF(L)t−π)
=−1/2cos(ωIF(L)t) (12)
そして、移相器8,9からそれぞれ出力されたIF信号IFI,IFQは、加算器10にて互いに加算される。その加算出力(信号OUT)は、以下のように表せる。図3(a)における参照符a−7が付されている図が、加算器10の加算出力を示している。
OUT(H)=1/2cos(ωIF(H)t)+1/2cos(ωIF(H)t)
=cos(ωIF(H)t) (13)
OUT(L)=1/2cos(ωIF(L)t)−1/2cos(ωIF(L)t)
=0 (14)
式(13)および式(14)より、ローカル周波数LOより高い周波数のRF信号RF(H)が取り出され、ローカル周波数LOより低い周波数のRF信号RF(L)が相殺されていることが分かる。ここでは、RF信号RF(H)が所望波であり、RF信号RF(L)がイメージ波であるから、イメージ抑圧が実現できたことになる。
OUTA(H)=1/2cos(ωIF(H)t+0)
=1/2cos(ωIF(H)t) (9)
OUTA(L)=1/2cos(ωIF(L)t+0)
=1/2cos(ωIF(L)t) (10)
同様に、B点に現れたIF信号IFQは、移相器9にて−90°移相される。移相器9から出力されたIF信号IFQ(信号OUTB)は、以下のように表せる。図3(a)における参照符a−6が付されている図が、移相器9から出力されたIF信号IFQを示している。
OUTB(H)=1/2cos(ωIF(H)t+π/2−π/2)
=1/2cos(ωIF(H)t) (11)
OUTB(L)=1/2cos(ωIF(L)t−π/2−π/2)
=1/2cos(ωIF(L)t−π)
=−1/2cos(ωIF(L)t) (12)
そして、移相器8,9からそれぞれ出力されたIF信号IFI,IFQは、加算器10にて互いに加算される。その加算出力(信号OUT)は、以下のように表せる。図3(a)における参照符a−7が付されている図が、加算器10の加算出力を示している。
OUT(H)=1/2cos(ωIF(H)t)+1/2cos(ωIF(H)t)
=cos(ωIF(H)t) (13)
OUT(L)=1/2cos(ωIF(L)t)−1/2cos(ωIF(L)t)
=0 (14)
式(13)および式(14)より、ローカル周波数LOより高い周波数のRF信号RF(H)が取り出され、ローカル周波数LOより低い周波数のRF信号RF(L)が相殺されていることが分かる。ここでは、RF信号RF(H)が所望波であり、RF信号RF(L)がイメージ波であるから、イメージ抑圧が実現できたことになる。
次に、図3(b)を用いてRF信号RF(L)を受信する場合を説明する。なお、RFSEL7までの各信号は、上述のRF信号RF(H)を受信する場合と同様であるので、ここでは省略する。また、図3(b)における参照符b−1が付されている図が、ミキサ5から出力されたIF信号IFIを示しており、図3(b)における参照符b−2が付されている図が、ミキサ6から出力されたIF信号IFQを示している。
RF信号RF(L)を受信する場合、RFSEL7のスイッチswaは、上述のように、端子a1と端子a3とを接続し、スイッチswbは、端子b1と端子b3とを接続する。従って、図1におけるA点では、IF信号IFQが現れ、B点では、IF信号IFIが現れる。図3(b)における参照符b−3が付されている図が、A点に現れたIF信号IFQを示しており、図3(b)における参照符b−4が付されている図が、B点に現れたIF信号IFIを示している。
次いで、A点に現れたIF信号IFQは、移相器8にて0°移相される。移相器8から出力されたIF信号IFQ(信号OUTA)は、以下のように表せる。図3(b)における参照符b−5が付されている図が、移相器8から出力されたIF信号IFQを示している。
OUTA(H)=1/2cos(ωIF(H)t+π/2+0)
=1/2cos(ωIF(H)t+π/2) (15)
OUTA(L)=1/2cos(ωIF(L)t−π/2+0)
=1/2cos(ωIF(L)t−π/2) (16)
同様に、B点に現れたIF信号IFIは、移相器9にて−90°移相される。移相器9から出力されたIF信号IFI(信号OUTB)は、以下のように表せる。図3(a)における参照符b−6が付されている図が、移相器9から出力されたIF信号IFIを示している。
OUTB(H)=1/2cos(ωIF(H)t−π/2)
=1/2cos(ωIF(H)t+π/2−π)
=−1/2cos(ωIF(H)t+π/2) (17)
OUTB(L)=1/2cos(ωIF(L)t−π/2) (18)
そして、移相器8,9からそれぞれ出力されたIF信号IFQ,IFIは、加算器10にて互いに加算される。その加算出力(信号OUT)は、以下のように表せる。図3(b)における参照符b−7が付されている図が、加算器10の加算出力を示している。
OUT(H)=1/2cos(ωIF(H)t+π/2)−1/2cos(ωIF(H)tπ/2)
=0 (19)
OUT(L)=1/2cos(ωIF(L)t−π/2)+1/2cos(ωIF(L)t−π/2)
=cos(ωIF(L)t−π/2) (20)
式(19)および式(20)より、ローカル周波数LOより高い周波数のRF信号RF(H)が相殺され、ローカル周波数LOより低い周波数のRF信号RF(L)が取り出されていることが分かる。ここでは、RF信号RF(L)が所望波であり、RF信号RF(H)がイメージ波であるから、イメージ抑圧が実現できたことになる。
OUTA(H)=1/2cos(ωIF(H)t+π/2+0)
=1/2cos(ωIF(H)t+π/2) (15)
OUTA(L)=1/2cos(ωIF(L)t−π/2+0)
=1/2cos(ωIF(L)t−π/2) (16)
同様に、B点に現れたIF信号IFIは、移相器9にて−90°移相される。移相器9から出力されたIF信号IFI(信号OUTB)は、以下のように表せる。図3(a)における参照符b−6が付されている図が、移相器9から出力されたIF信号IFIを示している。
OUTB(H)=1/2cos(ωIF(H)t−π/2)
=1/2cos(ωIF(H)t+π/2−π)
=−1/2cos(ωIF(H)t+π/2) (17)
OUTB(L)=1/2cos(ωIF(L)t−π/2) (18)
そして、移相器8,9からそれぞれ出力されたIF信号IFQ,IFIは、加算器10にて互いに加算される。その加算出力(信号OUT)は、以下のように表せる。図3(b)における参照符b−7が付されている図が、加算器10の加算出力を示している。
OUT(H)=1/2cos(ωIF(H)t+π/2)−1/2cos(ωIF(H)tπ/2)
=0 (19)
OUT(L)=1/2cos(ωIF(L)t−π/2)+1/2cos(ωIF(L)t−π/2)
=cos(ωIF(L)t−π/2) (20)
式(19)および式(20)より、ローカル周波数LOより高い周波数のRF信号RF(H)が相殺され、ローカル周波数LOより低い周波数のRF信号RF(L)が取り出されていることが分かる。ここでは、RF信号RF(L)が所望波であり、RF信号RF(H)がイメージ波であるから、イメージ抑圧が実現できたことになる。
図4は、スイッチswa,swbの具体的な構成を示している。
スイッチswa,swbは、インバータ16と2つのCMOSアナログスイッチ17A,17Bとを有するスイッチ部18をそれぞれ備えている。すなわち、RFSEL7は、2つのスイッチ部18により構成される。このため、RFSEL7は、非常に簡素な構成で実現可能である。
スイッチ部18は、CMOSアナログスイッチ17Aのnチャンネル型MOSFETのゲートと、CMOSアナログスイッチ17Bのpチャンネル型MOSFETのゲートとが、切替端子Nに接続され、CMOSアナログスイッチ17Aのpチャンネル型MOSFETのゲートと、CMOSアナログスイッチ17Bのnチャンネル型MOSFETのゲートとが、インバータ16を介して切替端子Nに接続されている。
スイッチswaにおけるCMOSアナログスイッチ17A,17Bの入力端子INには、IF信号IFIが入力され、切替端子NにはVDD電位またはGND電位が入力される。スイッチswaにおけるCMOSアナログスイッチ17Aは、図1におけるA点にIF信号IFIを与え、スイッチswaにおけるCMOSアナログスイッチ17Bは、図1におけるB点にIF信号IFIを与える。
スイッチswbにおけるCMOSアナログスイッチ17A,17Bの入力端子INには、IF信号IFQが入力され、切替端子NにはVDD電位またはGND電位が入力される。スイッチswbにおけるCMOSアナログスイッチ17Aは、図1におけるA点にIF信号IFQを与え、スイッチswbにおけるCMOSアナログスイッチ17Bは、図1におけるB点にIF信号IFQを与える。
上記のような構成のスイッチswa,swbにおいて、RF信号RF(H)を受信する場合には、スイッチswaの切替端子NにVDD電位を与え、スイッチswbの切替端子NにGND電位を与える。これにより、スイッチswaにおいて、CMOSアナログスイッチ17Aが導通し、IF信号IFIをA点に与えると共に、スイッチswbにおいて、CMOSアナログスイッチ17Bが導通し、IF信号IFQをB点に与える。
一方、RF信号RF(L)を受信する場合には、スイッチswaの切替端子NにGND電位を与え、スイッチswbの切替端子NにVDD電位を与える。これにより、スイッチswaにおいて、CMOSアナログスイッチ17Bが導通し、IF信号IFIをB点に与えると共に、スイッチswbにおいて、CMOSアナログスイッチ17Aが導通し、IF信号IFQをA点に与える。
以上のように、イメージ抑圧ミキサ11は、特許文献1におけるイメージ抑圧ミキサ120と比較して、減算器を用いることなく、RF信号RF(H)またはRF信号RF(L)の選択受信を可能とする。これにより、イメージ抑圧ミキサ11は、消費電力および回路面積の低減が可能となる。また、減算器を用いる必要がないため、リークの心配が無い上、妨害波耐性の劣化が問題とならない。
また、RFSEL7は、上述のように、簡素な構成で実現可能であるため、コンパクトに実装できる。さらに、RFSEL7は、上述のように、VDD電位とGND電位との切り替えでその機能を果たす。従って、従来のイメージ抑圧ミキサ110と比較して、回路面積が増加しない上、消費電力が増加しない。すなわち、イメージ抑圧ミキサ11は、イメージ抑圧ミキサ110と比較して、回路面積および消費電力を増加することなく、RF信号RF(H)またはRF信号RF(L)の選択受信を可能とする。
図5は、イメージ抑圧ミキサ11を備えたチューナ40を搭載した据え置き型のテレビジョン受信機50を示している。
チューナ20,40、およびこれらを備えた通信装置30およびテレビジョン受信機50は、それぞれイメージ抑圧ミキサ11を備えているため、多セグメント放送に対応可能である上、妨害波耐性の向上、低消費電力化、および小型化等の要求を実現することが可能である。
なお、本実施の形態1におけるRFSEL7のスイッチswa,swbの動作および移相器8,9の移相度は、一例であることは言うまでもなく、本発明の「RF信号RF(H)およびRF信号RF(L)の選択受信が可能である」という技術思想の範囲において、適宜変更可能である。
以下、参考例として、RF信号RF(H),RF(L)の選択受信が可能な構成例を考察する。
例えば、図15に示すイメージ抑圧ミキサ110において、ローカル信号LOI,LOQを移相して切り替えて与える構成が考えられるが、高周波における移相器の使用は、挿入損失による利得の低下および位相誤差要因になるため望ましくない。また、ローカル信号LOI,LOQはそのままで、移相器を介することでRF信号を90°の位相差を有するIQ信号に変換(特許文献1の図19参照)してミキサ5,6に与える構成が考えられるが、高周波における移相器の使用は、挿入損失による利得の低下および位相誤差要因になるため望ましくない。さらに、上記IQ信号をトランスコンダクタンスGM段に入力すると、IQ相互干渉による位相誤差の圧縮機能を利用できない。
〔実施の形態2〕
本発明の他の実施形態について、図6〜図13および図20に基づいて説明すると以下の通りである。
本発明の他の実施形態について、図6〜図13および図20に基づいて説明すると以下の通りである。
上述のように、イメージ抑圧ミキサ11を携帯機器でデジタル放送を受信するためのチューナ20に搭載した場合、その用途上、イメージ抑圧比の向上、妨害波耐性の向上、低消費電力化、および小型化が強く要求される。本実施形態では、これらの要求を満たすイメージ抑圧ミキサ11Aについて説明する。なお、上記実施の形態1で示した部材と同一の符号を付した部材は、同一の機能を有するものとし、その動作等については特に説明しない。また、以下、RF信号の反転信号をRF信号RFB、ローカル信号LOI,LOQの反転信号をそれぞれローカル信号LOIB,LOQB、IF信号IFI,IFQの反転信号をそれぞれIF信号IFIB,IFQBとする。また、以下に示す各構成は、本件の出願人による特許文献2に開示されている。
図6(a)は、イメージ抑圧ミキサ11のミキサ5,6の構成を示しており、図6(b)は、イメージ抑圧ミキサ11Aのミキサ5A,6Aの構成を示している。
ミキサ5,6は、図示のように、入力されたRF信号を増幅して電流信号に変換するトランスコンダクタンス段GM1,GM2と、トランスコンダクタンス段GM1から入力された上記電流信号と入力されたローカル信号LOIとを乗算してIF信号IFIを生成するスイッチ段SWIと、トランスコンダクタンス段GM2から入力された上記電流信号と入力されたローカル信号LOQとを乗算してIF信号IFQを生成するスイッチ段SWQと、負荷Z1,Z2とを備えている。
ミキサ5A,6Aは、図示のように、ミキサ5,6と同様な構成を有しているが、トランスコンダクタンス段GM1,GM2が共通化されてトランスコンダクタンス段GMとなっている。このようにトランスコンダクタンス段が共通化されているミキサを四相ミキサと呼ぶ。また、負荷Z1,Z2が負荷Z11,Z12となっている。
図7は、ミキサ5A,6Aの具体的な構成を示している。なお、ここでは、ミキサ5A,6Aに用いられているトランジスタは全てNPN型バイポーラトランジスタである。
トランスコンダクタンス段GMは、トランジスタT1〜トランジスタT6(第1トランジスタ〜第6トランジスタ)と、デジェネレーション抵抗(以下、単に抵抗)Rdegと、定電流源I1,I2とを備えている。
トランジスタT1,T2の各コレクタは、電源端子に接続され、トランジスタT1のエミッタは、トランジスタT3のコレクタに接続され、トランジスタT2のエミッタは、トランジスタT4のコレクタに接続されている。トランジスタT3のコレクタは、トランジスタT4,T6の各ベースに接続され、トランジスタT4のコレクタは、トランジスタT3,T5の各ベースに接続されている。トランジスタT4,T6の各ベースおよびトランジスタT3,T5の各ベースは、互いに接続されている。トランジスタT1のベースには、RF信号が入力され、トランジスタT2のベースには、RF信号RFBが入力される。
トランジスタT5のエミッタは、トランジスタT3のエミッタに接続され、その接続点は、定電流源I1を介してGND端子に接続され、トランジスタT6のエミッタは、トランジスタT4のエミッタに接続され、その接続点は、定電流源I2を介してGND端子に接続されている。トランジスタT3,T5の各エミッタの接続点と、T4,T6の各エミッタの接続点との間には、デジェネレーション抵抗Rdegが接続されている。トランジスタT5,T6の各コレクタは、共に、スイッチ段SWI,SWQにそれぞれ接続されており、上記電流信号が取り出される。トランジスタT3,T5、トランジスタT4,T6は、それぞれカレントミラーを構成している。
スイッチ段SWIは、トランジスタT7〜トランジスタT10を備えている。トランジスタT7,T8の各エミッタは、互いに接続され、トランジスタT5のコレクタに接続さえている。トランジスタT9,T10の各エミッタは、互いに接続され、トランジスタT6のコレクタに接続されている。トランジスタT7,T9の各コレクタは、互いに接続され、その接続点は、抵抗R1(負荷Z11に相当)を介して電源端子に接続されている。トランジスタT8,T10のコレクタは、互いに接続され、その接続点は、抵抗R2(負荷Z11に相当)を介して電源端子に接続されている。トランジスタT7,T10の各ベースには、ローカル信号LOIが入力され、トランジスタT8,T9の各ベースには、ローカル信号LOIBが入力される。
スイッチ段SWQは、トランジスタT11〜トランジスタT14を備えている。トランジスタT11,T12の各エミッタは、互いに接続され、トランジスタT5のコレクタに接続されている。トランジスタT13,T14の各エミッタは、互いに接続され、トランジスタT6のコレクタに接続されている。トランジスタT11,T13の各コレクタは、互いに接続され、その接続点は、抵抗R3(負荷Z12に相当)を介して電源端子に接続されている。トランジスタT12,T14の各コレクタは、互いに接続され、その接続点は、抵抗R4(負荷Z12に相当)を介して電源端子に接続されている。トランジスタT11,T14の各ベースには、ローカル信号LOQが入力され、トランジスタT12,T13の各ベースには、ローカル信号LOQBが入力される。
IF信号IFIは、トランジスタT7,T9の各コレクタの上記接続点から取り出され、IF信号IFIBは、トランジスタT8,T10の各コレクタの上記接続点から取り出される。また、IF信号IFQはトランジスタT12,T14の各コレクタの上記接続点から取り出され、IF信号IFQBはトランジスタT11,T13の各コレクタの上記接続点から取り出される。これら取り出された各信号は、図示のように、RFSEL7に入力される。
上述のように、イメージ抑圧ミキサ11Aでは、ミキサが四相ミキサとなっている。これにより、イメージ抑圧ミキサ11Aでは、イメージ抑圧比の向上、低消費電力化、および小型化を実現できる。以下、詳細に説明する。
イメージ抑圧比を向上させるためには、ミキサの出力におけるIQバランスを改善すること、すなわちIF信号IFI,IFQの位相誤差および振幅誤差を低減することが求められる。図20は、位相誤差および振幅誤差とイメージ抑圧比(IRR)との関係を示している。図示のように、位相誤差および振幅誤差が小さいほど、イメージ抑圧比が高くなっている。
IF信号IFI,IFQの位相誤差は、分周器4によって生成されたローカル信号LOI,LOQの位相誤差に起因する。また、IF信号IFI,IFQの振幅誤差は、ミキサのインピーダンス素子のミスマッチの寄与度が大きいと考えられる。
IF信号IFI,IFQの位相誤差は、ローカル信号LOI,LOQを正弦波または三角波とし、四相ミキサを用いることによって補正することができる。図8を用いて説明する。図8(a)は、ローカル信号LOI,LOQが方形波であって、ミキサ5A,6Aから出力されたIF信号IFI,IFQ,IFIB,IFQBの波形を示しており、図8(b)は、ローカル信号LOI,LOQが正弦波であって、ミキサ5A,6Aから出力されたIF信号IFI,IFQ,IFIB,IFQBの波形を示している。なお、図中の実線は、IF信号IFQを、点線は、IF信号IFIを、一点鎖線は、IF信号IFQBを、二点鎖線は、IF信号IFIBをそれぞれ示している。
ミキサを四相ミキサとすることにより、スイッチ段SWI,SWQでは、ローカル信号LOQ,LOI,LOQB,LOIBの順に動作電流が切り替わる。これにより、図8(b)に示すように、各IF信号が互いに干渉し、各IF信号が重なり合うポイントが、位相誤差に依存せずに常に一定となる。これにより、IF信号IFI,IFQの位相誤差を補正することができる。ここで、図8(a)に示すように、四相ミキサを用いても、方形波ではこのような位相誤差の補正を実現できないため、ローカル信号LOI,LOQは正弦波または三角波が望ましい。
また、IF信号IFI,IFQの振幅誤差を低減するために、イメージ抑圧ミキサ11Aの負荷Z11,Z12では、イメージ抑圧ミキサ11の負荷Z1,Z2より、ばらつきを低減する注意深いレイアウトがなされている。これにより、IF信号IFI,IFQの振幅誤差を低減できる。
次に、イメージ抑圧ミキサ11Aのイメージ抑圧比について、図9を用いて説明する。図9は、イメージ抑圧ミキサ11Aをイメージ抑圧ミキサ11として上記実施の形態1のチューナ20に備えた場合のPPF11の出力を示しており、図9(a)は、RF信号RF(H)を受信する場合であり、図9(b)は、RF信号RF(L)を受信する場合である。なお、図9(a)および図9(b)において、横軸は周波数(MHz)を示しており、縦軸は出力スペクトル(dBm)を示している。また、ここでは、イメージ抑圧ミキサ11Aに入力されたRF信号レベルは−30dBmであり、ミキサ5A,6Aの利得を9dB、PPF11の利得を6dBとしている。
図9(a)から、所望波であるRF信号RF(H)が増幅され、イメージ波であるRF信号RF(L)が抑圧されていることが分かる。例えば図17(b)のように3セグメント分をRF信号RF(H)として受信する場合、IF信号の周波数の中心は1MHzであり、1300kHz程度の帯域幅(約430kHz×3)をダウンコンバートする必要がある。従って、350〜1650(kHz)付近のイメージ抑圧比が重要となる。図9(a)から、上記350〜1650(kHz)付近でのイメージ抑圧比が40dB近く得られていることがわかる。
次に、図9(b)から、所望波であるRF信号RF(L)が増幅され、イメージ波であるRF信号RF(H)が抑圧されていることが分かる。例えば図17(c)のように1セグメント分をRF信号RF(L)として受信する場合、IF信号の周波数の中心は476kHzであり、430kHz程度の帯域幅をダウンコンバートする必要がある。従って、260〜690(kHz)付近のイメージ抑圧比が重要となる。図9(b)でも同様に、上記260〜690(kHz)付近でのイメージ抑圧比が40dB近く得られていることがわかる。
以上のように、イメージ抑圧ミキサ11Aでは、ミキサが四相ミキサであると共に、負荷Z11,Z12にばらつきを低減する注意深いレイアウトがなされているため、IF信号IFI,IFQの位相誤差および振幅誤差が低減され、高いイメージ抑圧比を有することができる。
また、ミキサが四相ミキサであることにより、イメージ抑圧ミキサ11Aの電流は、イメージ抑圧ミキサ11の約半分程度となる。トランスコンダクタンス段GMの電流は、妨害波耐性を向上するために、必要な線形性に応じて高めに設定される。従って、トランスコンダクタンス段GMの電流を低減することは、イメージ抑圧ミキサの低消費電力化に大きく貢献する。また、ミキサが四相ミキサであることにより、素子数が低減されるため、イメージ抑圧ミキサの小型化が可能となる。
以上のように、イメージ抑圧ミキサ11Aでは、ミキサが四相ミキサであるため、高いイメージ抑圧比と共に、低消費電力化および小型化を実現することができる。
次に、イメージ抑圧ミキサ11Aでは、ミキサが四相ミキサであると共に、トランスコンダクタンス段GMが、図7に示すような構成であることにより、さらなる低消費電力化、および妨害波耐性を向上させることができる。以下、詳細に説明する。なお、以下に示す各図において、図7で示した部材と同一の符号を付した部材は、同一の機能を有するものとし、その動作等については特に説明しない。図7は、簡略図であり、より具体的には、トランスコンダクタンス段GMは、図10に示すような構成を有している。
すなわち、トランスコンダクタンス段GMは、トランジスタT1,T2,T3,T4が、m列並列接続されたトランジスタにより構成される。また、トランジスタT5,T6が、n列並列接続されたトランジスタにより構成される。これにより、トランジスタT3,T5(トランジスタT4,T6)にそれぞれ流れる電流を、定電流源I1(I2)の出力電流Issに対してm:nの比に分配することが可能となる。従って、トランジスタT5から取り出される電流Iout1、トランジスタT6から取り出される電流Iout2を最適化(トランスコンダクタンスgmの向上)することができる。一般的に、トランスコンダクタンスgmは、動作電流に比例して大きくなる。一方、上記トランスコンダクタンス部のトランスコンダクタンス値は電流無依存である。そして、並列接続の数の比で制御することにより、動作電流の有効利用が可能になり、低消費電力化を期待できる。
なお、ここでは、並列接続の数の比を変える場合を例示したが、トランジスタのサイズ比を任意に設定することで、全電流量に占めるトランジスタT5,T6に流れる信号電流量を調整してもよい。
また、妨害波耐性を向上させるためには、ミキサの高い線形性が要求される。この線形性は、トランスコンダクタンス段GMが支配的である。上述のような構成のトランスコンダクタンス段GMでは、トランジスタT1,T3(T2,T4)に流れる電流は等しいので(このT1:T3=T2:T4=1:1の関係は必須)、以下の式(21)、(22)が成り立つ。
VBE1+VBE4=VBE2+VBE3 (21)
VBE1=VBE3 VBE2=VBE4 (22)
ただし、
VBE:ベースエミッタ間電圧
であり、例えばVBE1は、トランジスタT1のベースエミッタ間電圧である。
VBE1+VBE4=VBE2+VBE3 (21)
VBE1=VBE3 VBE2=VBE4 (22)
ただし、
VBE:ベースエミッタ間電圧
であり、例えばVBE1は、トランジスタT1のベースエミッタ間電圧である。
トランジスタT1,T2にRF信号が入力されると(VBE1,VBE2間に入る小信号の電圧Vin=Vin+−Vin−)、抵抗Rdegには、以下に示すような電流Idegが流れる。
Ideg=Vin/Rdeg (23)
ここで、電流Iout1,Iout2は、以下のように表せる。
Iout1=n/(m+n)(Iss−Vin/Rdeg) (24)
Iout2=n/(m+n)(Iss+Vin/Rdeg) (25)
このとき、トランスコンダクタンスgmは、以下のように表せる。
gm=n/(m+n)(1/Rdeg) (26)
このように、トランスコンダクタンスgmは、線形素子である抵抗Rdegと電流比とで決定されるため、非線形項(exp等)が原理的に生じず、高い線形線を実現できる。
Ideg=Vin/Rdeg (23)
ここで、電流Iout1,Iout2は、以下のように表せる。
Iout1=n/(m+n)(Iss−Vin/Rdeg) (24)
Iout2=n/(m+n)(Iss+Vin/Rdeg) (25)
このとき、トランスコンダクタンスgmは、以下のように表せる。
gm=n/(m+n)(1/Rdeg) (26)
このように、トランスコンダクタンスgmは、線形素子である抵抗Rdegと電流比とで決定されるため、非線形項(exp等)が原理的に生じず、高い線形線を実現できる。
なお、m:n=1:1となる特別な条件のとき、式(24),(25)は、以下のように表せる。
Iout1=1/2(Iss−Vin/Rdeg) (27)
Iout2=1/2(Iss+Vin/Rdeg) (28)
一般的なトランスコンダクタンスgmを向上する手段として、トランジスタT5およびT6の電流配分を増やすため、n>mの関係が電流効率上良いと考えられる。このとき、m列のトランジスタの過剰な電流配分を減らすことができるため、低消費電力化を期待できる。但し、n>mに限られるものではない。
Iout1=1/2(Iss−Vin/Rdeg) (27)
Iout2=1/2(Iss+Vin/Rdeg) (28)
一般的なトランスコンダクタンスgmを向上する手段として、トランジスタT5およびT6の電流配分を増やすため、n>mの関係が電流効率上良いと考えられる。このとき、m列のトランジスタの過剰な電流配分を減らすことができるため、低消費電力化を期待できる。但し、n>mに限られるものではない。
また、上述のような構成のトランスコンダクタンス段GMは、図11に示すトランスコンダクタンス段GMa、すなわち、定電流源I1,I2を備えていないトランスコンダクタンス段GMaと比較して、動作電流を一定に保つことができ、負荷抵抗と動作電流とによって決まる出力同相電位の変動を抑えることができる。
図12は、トランスコンダクタンス段GMの他の構成例であるトランスコンダクタンス段GMbを示している。
トランスコンダクタンス段GMbは、基本的にはトランスコンダクタンス段GMの構成と同様な構成を有しているが、図示のように、定電流源I1,I2に代えて、負帰還抵抗R10,R11を備えている。トランジスタT3〜T6が電流源トランジスタの役割も兼ねている。動作電流は、トランジスタT1,T2のDCバイアスに依存する。トランスコンダクタンス段GMbは、上述のような構成により、縦積みとなるトランジスタ数が減るため(電流源トランジスタが低減されるため)、動作マージンを拡大することができ、さらなる線形線等の性能の向上を期待できる。但し、動作電流を一定に保つことが難しい。
なお、各トランスコンダクタンス段GMにおいて、VBE1〜VBE6が全て等しくされていることが好ましい。VBE1〜VBE6が等しい条件で、並列接続する全てのトランジスタのサイズが等しい場合、パラメータ(並列接続数)にのみ依存する並列接続数の比の制御が可能となる。
図13は、ミキサ5A,6Aの他の構成例であるミキサ5Aa,6Aaを示している。
ミキサ5Aa,6Aaは、基本的にはミキサ5A,6Aの構成と同様な構成を有しているが、図示のように、コンデンサC1〜C6と、定電流源I1,I2に代えて、トランジスタT15〜T17、抵抗R13〜R15、定電流源I11とを備えている。
コンデンサC1は、抵抗R1に並列に接続され、同様に、コンデンサC2〜C4は、抵抗R2〜R4に並列に接続されている。コンデンサC5は、トランジスタT7,T9の各コレクタの上記接続点と、トランジスタT8,T10の各コレクタの上記接続点との間に接続され、コンデンサC6は、トランジスタT12,T14の各コレクタの上記接続点と、トランジスタT11,T13の各コレクタの上記接続点との間に接続されている。
トランジスタT15のコレクタは、抵抗Rdegの一端(トランジスタT5のエミッタに接続されている)に接続され、トランジスタT16のコレクタは、抵抗Rdegの他端(トランジスタT6のエミッタに接続されている)に接続され、トランジスタT15のエミッタは、抵抗R13を介してGND端子に接続され、トランジスタT16のエミッタは、抵抗R14を介してGND端子に接続されている。トランジスタT15,T16の各ベースは、互いに接続され、さらにトランジスタT17のベースとコレクタとに接続されている。トランジスタT17のコレクタは、定電流源I11を介して電源端子に接続され、エミッタは、抵抗R15を介してGND端子に接続されている。
ミキサ5Aa,6Aaでは、上述のようなイメージ抑圧比の向上、妨害波耐性の向上、低消費電力化、および小型化を実現することができると共に、コンデンサC1〜C4により、コモンモードノイズ耐性の向上が可能であり、コンデンサC5,C6により、不要な高調波を減衰させることができる。
以上のように、イメージ抑圧ミキサ11Aでは、ミキサが四相ミキサであると共に、トランスコンダクタンス段GMが上述のような構成であるため、イメージ抑圧比の向上、妨害波耐性の向上、低消費電力化、および小型化を実現することができる。従って、イメージ抑圧ミキサ11Aは、デジタル放送を受信する携帯機器に特に好適である。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
テレビジョン受信機のチューナおよび通信装置のデジタル放送を受信するチューナに好適に用いることができる。
5 ミキサ(第1ミキサ回路)
6 ミキサ(第2ミキサ回路)
5A,6A 四相ミキサ
7 RFSEL(出力回路)
8 移相器(移相回路)
9 移相器(移相回路)
10 加算器(加算回路)
11、11A イメージ抑圧ミキサ
20 チューナ(半導体装置)
30 通信装置
40 チューナ(半導体装置)
50 テレビジョン受信機(電子機器)
GM トランスコンダクタンス段
T1〜T6 (第1トランジスタ〜第6トランジスタ)
Rdeg 抵抗
I1、I2 電流源
R10、R11 負帰還抵抗
6 ミキサ(第2ミキサ回路)
5A,6A 四相ミキサ
7 RFSEL(出力回路)
8 移相器(移相回路)
9 移相器(移相回路)
10 加算器(加算回路)
11、11A イメージ抑圧ミキサ
20 チューナ(半導体装置)
30 通信装置
40 チューナ(半導体装置)
50 テレビジョン受信機(電子機器)
GM トランスコンダクタンス段
T1〜T6 (第1トランジスタ〜第6トランジスタ)
Rdeg 抵抗
I1、I2 電流源
R10、R11 負帰還抵抗
Claims (13)
- 第1経路および第2経路を備え、
上記第1経路上に位置し、入力信号と、当該入力信号を所定の周波数に周波数変換するための第1ローカル信号とを乗算して、上記入力信号を上記所定の周波数に周波数変換した第1信号を出力する第1ミキサ回路と、
上記第2経路上に位置し、上記入力信号と、上記第1ローカル信号と90度の位相差を有した第2ローカル信号とを乗算して、上記入力信号を上記所定の周波数に周波数変換した第2信号を出力する第2ミキサ回路と、
上記第1信号および上記第2信号が入力され、上記第1信号を上記第1経路上に出力する場合は、上記第2信号を上記第2経路上に出力し、上記第1信号を上記第2経路上に出力する場合は、上記第2信号を上記第1経路上に出力する出力回路とを備え、
移相回路にて、上記出力回路から出力された上記第1信号と上記第2信号とに90°の位相差を与えるように移相し、
加算回路にて、上記移相回路から出力された上記第1信号および上記第2信号を加算することを特徴とするイメージ抑圧ミキサ。 - 上記イメージ抑圧ミキサは、上記移相回路および上記加算回路を備えていることを特徴とする請求項1に記載のイメージ抑圧ミキサ。
- 第1経路および第2経路を備え、
上記第1経路および第2経路に接続され、入力信号を電流信号に変換するトランスコンダクタンス段を有し、上記電流信号と、当該電流信号を所定の周波数に周波数変換するための第1ローカル信号とを乗算して上記電流信号を上記所定の周波数に周波数変換した第1信号を出力すると共に、上記電流信号と、上記第1ローカル信号と90°の位相差を有した第2ローカル信号とを乗算して上記電流信号を上記所定の周波数に周波数変換した第2信号を出力する、四相ミキサであるミキサ回路と、
上記第1信号および上記第2信号が入力され、上記第1信号を上記第1経路上に出力する場合は、上記第2信号を上記第2経路上に出力し、上記第1信号を上記第2経路上に出力する場合は、上記第2信号を上記第1経路上に出力する出力回路とを備え、
移相回路にて、上記出力回路から出力された上記第1信号と上記第2信号とに90°の位相差を与えるように移相し、
加算回路にて、上記移相回路から出力された上記第1信号および上記第2信号を加算することを特徴とするイメージ抑圧ミキサ。 - 上記イメージ抑圧ミキサは、上記移相回路および上記加算回路を備えていることを特徴とする請求項3に記載のイメージ抑圧ミキサ。
- 上記トランスコンダクタンス段は、
コレクタを電源端子に接続し、ベースから上記入力信号を受ける第1および第2トランジスタと、
ベースとコレクタとが互いに交差接続され、コレクタが上記第1トランジスタのエミッタ端に接続された第3トランジスタと、コレクタが上記第2トランジスタのエミッタ端に接続された第4トランジスタと、
ベースとエミッタとを上記第3トランジスタと共有し、コレクタから上記電流信号を取り出す第5トランジスタと、
ベースとエミッタとを上記第4トランジスタと共有し、コレクタから上記電流信号を取り出す第6トランジスタとを備え、
上記第5および第6トランジスタのエミッタ間に抵抗が設けられており、
上記第1から第6トランジスタにおけるトランジスタの並列接続数の比あるいはサイズ比を任意に設定することで、全電流量に占める上記第5および第6トランジスタに流れる信号電流量を調整することを特徴とする請求項3または4に記載のイメージ抑圧ミキサ。 - 上記第5および第6トランジスタのエミッタ端にそれぞれ電流源が付加されることを徴とする請求項5に記載のイメージ抑圧ミキサ。
- 上記抵抗が接続された第5および第6トランジスタのエミッタ端とグラウンド間とにそれぞれ負帰還抵抗が付加されることを特徴とする請求項5に記載のイメージ抑圧ミキサ。
- 上記並列接続した第1〜第6トランジスタのベース−エミッタ間の電圧が全て等しくされていることを特徴とする請求項5に記載のイメージ抑圧ミキサ。
- 上記第1および第3トランジスタの並列接続数が等しくされ、
上記第2および第4トランジスタの並列接続数が等しくされていることを特徴とする請求請求項5に記載のイメージ抑圧ミキサ。 - 上記出力回路は、MOSトランジスタで構成されることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載のイメージ抑圧ミキサ。
- 請求項1〜10のいずれか1項に記載のイメージ抑圧ミキサを備えていることを特徴とする半導体装置。
- 上記請求項11に記載の半導体装置を備えていることを特徴とする通信装置。
- 上記請求項11に記載の半導体装置を備えていることを特徴とする電子機器。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006300844A JP2008118474A (ja) | 2006-11-06 | 2006-11-06 | イメージ抑圧ミキサおよびそれを備えた半導体装置、通信装置、電子機器 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2011058863A1 (ja) * | 2009-11-11 | 2011-05-19 | 日本電気株式会社 | ミキサ回路およびばらつき抑制方法 |
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JP2012099913A (ja) * | 2010-10-29 | 2012-05-24 | Asahi Kasei Electronics Co Ltd | デモジュレータ回路 |
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-
2006
- 2006-11-06 JP JP2006300844A patent/JP2008118474A/ja active Pending
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