JP2012099163A - 光ディスク装置およびギャップ制御方法 - Google Patents

光ディスク装置およびギャップ制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2012099163A
JP2012099163A JP2010243182A JP2010243182A JP2012099163A JP 2012099163 A JP2012099163 A JP 2012099163A JP 2010243182 A JP2010243182 A JP 2010243182A JP 2010243182 A JP2010243182 A JP 2010243182A JP 2012099163 A JP2012099163 A JP 2012099163A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
gap
focus
drive
control means
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2010243182A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenji Fujiune
健司 藤畝
Kenji Kondo
健二 近藤
Takeharu Yamamoto
猛晴 山元
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2010243182A priority Critical patent/JP2012099163A/ja
Publication of JP2012099163A publication Critical patent/JP2012099163A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Optical Head (AREA)
  • Optical Recording Or Reproduction (AREA)

Abstract

【課題】収束した光を照射することにより、情報を記録または再生する光ディスクの情報記録再生方法、及び光ディスク装置を提供する。
【解決手段】ギャップ誤差検出手段と、レンズが情報担体の表面に対して所定の距離になるように、レンズの位置を変化させるギャップ制御手段と、フォーカス誤差検出手段の信号に応じて光ビームのスポットが情報担体の記録面あるいは表面を追従するように、光ビームの収束状態を変化させるフォーカス制御手段と、フォーカス制御手段の駆動信号を微分するフォーカス駆動微分手段と、フォーカス駆動微分手段の信号に所定ゲインを乗じて、前記ギャップ制御手段に与えるフォーカス微分印加手段とを備え、前記ギャップ制御手段は前記ギャップ誤差検出手段の信号に応じた駆動信号に前記フォーカス微分印加手段の信号を加算してレンズを駆動する。
【選択図】図1

Description

本発明は、収束した光を照射することにより情報を記録または再生する光ディスクの情報記録/再生方法、及び光ディスク装置に関するものである。
従来、映像や音声を初めとする各種の情報を記録する光記録媒体として、CDやDVD、あるいはBD(ブルーレイディスク)といった光ディスク1が広く用いられている。このような光ディスク1を用いた光ディスク装置では、光ディスク1に光を照射して情報を記録または再生するため、情報の記録密度は光ディスク1に収束するスポットの大きさに依存する。従って、光ディスク1の大容量化は、光ピックアップにより照射されるスポットを小さくすることによって実現できる。このスポットの大きさは、対物レンズの開口数に比例し、照射する光の波長に反比例するため、より小さなスポットを得るには、使用する光の波長を更に短くするか、あるいは、対物レンズの開口数を更に大きくすれば良い。しかし、これまで実用化されている光ディスク装置では、光ディスク1と対物レンズの間が波長に比べて十分大きく離れており、対物レンズから出射する光は開口数が1を超えると、レンズ出射面で全反射するため、記録密度を上げることができなかった。
そこで、対物レンズの開口数(NA)が1を超える光記録再生手法として、SIL(固体イマルジョンレンズ、ソリッドイマージョンレンズ)を用いた近接場光記録再生法が開発されている。開口数NAは光ディスク1の媒質の屈折率をn、入射光の光軸に対する最大角度をθとして、NA=n・θで定義される。通常、開口数が1を超えると臨界角以上になるため、この領域の光は、対物レンズの出射端面において全反射される。この全反射する光は出射端面からエバネッセント光として出ており、近接場光記録再生法では、このエバネッセント光をレンズから光ディスク1に伝搬できるようにしたものである。このため、対物レンズの出射端面と光ディスク表面との間隔(以下、Gap量と呼ぶ)を、エバネッセント光の減衰距離より短く維持して、開口数が1を越える範囲の光を対物レンズから光ディスク1に透過させている。
光ヘッド10には半導体レーザ11および集光レンズ13、ビームスプリッタ12、Gapアクチュエータ14、Fcアクチュエータ15、光量検出部16が取り付けられている。半導体レーザ11より発生した光ビームはビームスプリッタ12を通過し、集光レンズ13で円盤状の光ディスク1の上に収束される。そこで反射した光ビームは集光レンズ13を再び通過してビームスプリッタ12で反射されて、光量検出部16に照射される。集光レンズ13は弾性体(図示せず)で支持されており、Gapアクチュエータ14に電流を流すと電磁気力により光ディスク1に対して接近離間方向に移動する。また、Fcアクチュエータ15に電流を流すと電磁気力により光ビームの収束度が変化して、集光レンズ13に対する光ビームのスポットの位置が接近離間方向に移動する。
光ディスク1に記録再生を行うためには、集光レンズ13と光ディスク1とのGap量に応じた信号(以下GE信号と呼ぶ)を検出し、Gap量が所定量になるような制御(以下、Gap制御と呼ぶ)が必要である。また、光ビームの光ディスク1の表面上あるいは記録面上での収束状態を示す誤差信号、つまり光ディスク1の表面あるいは記録面に対する光ビームの焦点の位置ずれに応じた誤差信号(以下FE信号と呼ぶ)を検出し、光ビームのスポットを表面あるいは記録面に対して所定の収束状態への制御(以下、Fc制御と呼ぶ)が必要である。
従来技術における光ディスク装置の動作について図15および図16および図17を参照して説明する。図15にブロック構成を示す。図16に集光レンズ13と光ディスク1の距離に対するGE生成部20から出力されるGE信号の関係を示す。図17aに集光レンズ13と光ディスク1の距離の一例を示す。図17bにGE生成部20から出力されるGE信号の一例を示す。図17cにGapフィルタ21から出力される駆動信号の一例を示す。
図15において、光量検出部16は信号をGE生成部20およびFE生成部30へ送る。GE生成部20は光量検出部16からの信号に基づいて、GE信号を生成し、Gapフィルタ21へ送る。Gapフィルタ21はGE生成部20からのGE信号に基づいて、Gap制御のための駆動信号を生成し、Gapアクチュエータ14へ送る。FE生成部30はFE信号を生成し、Fcフィルタ31へ送る。Fcフィルタ31はFE生成部30からのFE信号に基づいて、Fc制御のための駆動信号を生成し、Fcアクチュエータ15へ送る。
図16を用いて、GE信号について説明する。GEはSIL端面で全反射する光量を検出することでGap長を検出するものである。SILと光ディスク1が十分に離れている場合は、ファーフィールド状態となり、SIL端面で全反射する角度で入射した光はSIL端面で全反射される。しかし、波長の/程度の以下になると、一部の全反射戻り光成分がディスクとの近接場結合により近接場光としてディスク側に透過するので、全反射戻り光量としては減少する。そして、SILとディスクが完全に接触、つまりGapがゼロになると、SIL端面での全反射光成分が全て近接場光としてディスク側に透過するので、全反射戻り光量成分としてはゼロとなる。従って、Gap長と全反射戻り光量の関係は図16に示す特性になる。
図17を用いて動作を説明する。Gap制御が動作中に、何らかの外乱によりSIL含む集光レンズ13が光ディスク1から離間する状況において、光ディスク1の下側に集光レンズ13が位置するため、集光レンズ13の位置は図17aに示すように、時間と共に下がる。しかし、GE生成部20からのGE信号は100nm以上の離間を検出できないため、図17bに示すように、時間と共に下がるが一定以下にならない。このような離間が発生する場合、Gapフィルタ21は押し戻すように駆動信号を生成する。Gapフィルタ21の内部をPIDフィルタで構成した場合、押し戻し駆動の大半は離間速度に反応した速度ブレーキ駆動信号である。図17cに示すように、GE信号が飽和するまでは集光レンズ13を上に押し上げる駆動が出力されている。しかし、GE信号が飽和すると離間速度が0と検出されるため、速度ブレーキ駆動信号は発生せず、位置ずれに応じた位置ブレーキ駆動信号しか発生しない。そのため、離間を防ぐ駆動力が弱まってしまう。
特開2006−331489号公報
背景技術で示した構成において、離間を防ぐ駆動力が小さくなるため、Gap制御が外れやすくなる。また、逆に集光レンズ13が光ディスク1から離間した状態から目標Gap量に向けて接近する場合、目標Gap量から衝突するまでの距離が極めて短いため、制御オーバーシュートを少なくする必要がある。しかし、GE信号の検出範囲外では接近速度が0と検出されるため、速度ブレーキ駆動信号は発生せず、位置ずれに応じた位置ブレーキ駆動信号に従い加速し続ける。したがって、GE信号の検出範囲内に入ってから速度ブレーキ駆動信号を出力しても、速度を低減しきらず、集光レンズ13が光ディスク1に衝突する危険が高い。
本発明は上述した課題を解決することができる光ディスク装置を提供することを目的とする。
本発明の請求項1に係る光ディスク装置では、情報担体の表面と光ビームを集光するレンズとの距離に応じた信号を検出するギャップ誤差検出手段と、ギャップ誤差検出手段の信号に応じて、レンズが情報担体の表面に対して所定の距離になるように、レンズの位置を変化させるギャップ制御手段と、情報担体の記録面あるいは表面に対する光ビームのスポットの位置ずれに応じた信号を検出するフォーカス誤差検出手段と、フォーカス誤差検出手段の信号に応じて、光ビームのスポットが情報担体の記録面あるいは表面を追従するように、光ビームの収束状態を変化させるフォーカス制御手段と、フォーカス制御手段の駆動信号を微分するフォーカス駆動微分手段と、フォーカス駆動微分手段の信号に所定ゲインを乗じて、ギャップ制御手段に与えるフォーカス微分印加手段とを備え、ギャップ制御手段はギャップ誤差検出手段の信号に応じた駆動信号にフォーカス微分印加手段の信号を加算してレンズを駆動することを特徴とする。
さらに、本発明の請求項2に係る光ディスク装置では、フォーカス微分印加手段はギャップ誤差検出手段の信号が所定値範囲外である場合にギャップ制御手段に信号を与えることを特徴とする。
さらに、本発明の請求項3に係る光ディスク装置では、フォーカス微分印加手段はギャップ誤差検出手段の信号が検出範囲外である場合にギャップ制御手段に信号を与えることを特徴とする。
さらに、本発明の請求項4に係る光ディスク装置では、フォーカス微分印加手段はギャップ制御手段が非動作状態から動作状態に遷移した後から所定時間までギャップ制御手段に信号を与えることを特徴とする。
さらに、本発明の請求項5に係る光ディスク装置では、ギャップ制御手段とフォーカス制御手段を同時に非動作状態から動作状態にする同時引込手段とを備えたことを特徴とする。
さらに、本発明の請求項6に係る光ディスク装置では、フォーカス制御手段は引き込む前の非動作状態では、レンズに対して光ビームのスポット位置が離れるように駆動値を生成することを特徴とする。
さらに、本発明の請求項7に係る光ディスク装置では、フォーカス制御手段は情報担体の表面を引き込みターゲットとすることを特徴とする。
さらに、本発明の請求項8に係る光ディスク装置では、フォーカス制御手段は情報担体の表面から最も近い記録面を引き込みターゲットとすることを特徴とする。
さらに、本発明の請求項9に係る光ディスク装置では、ギャップ制御手段はギャップ誤差検出手段の信号に応じて、制御フィルタの微分ゲインを変化させることを特徴とする。
さらに、本発明の請求項10に係る光ディスク装置では、ギャップ制御手段はギャップ誤差検出手段の信号とギャップ目標との差分に応じて、制御フィルタの微分ゲインを変化させることを特徴とする。
さらに、本発明の請求項11に係る光ディスク装置では、フォーカス微分印加手段はギャップ誤差検出手段の信号に応じて、ゲインを変化させることを特徴とする。
さらに、本発明の請求項12に係る光ディスク装置では、フォーカス微分印加手段はギャップ誤差検出手段の信号とギャップ目標との差分に応じて、ゲインを変化させることを特徴とする。
さらに、本発明の請求項13に係る光ディスク装置では、フォーカス制御手段の駆動信号が所定範囲を超えたらフォーカス制御と共にギャップ制御を非動作にする同時停止手段とを備えたことを特徴とする。
さらに、本発明の請求項14に係る光ディスク装置では、フォーカス制御手段は非動作に遷移する際に、直前の駆動を保持して出力しつづけることを特徴とする。
さらに、本発明の請求項15に係る光ディスク装置では、フォーカス制御手段は駆動信号が所定範囲を超えないようにクリップすることを特徴とする。
さらに、本発明の請求項16に係る光ディスク装置では、フォーカス制御手段は所定範囲は駆動信号がフォーカス制御用のアクチュエータの電流限界を超えない範囲とすることを特徴とする。
さらに、本発明の請求項17に係る光ディスク装置では、フォーカス制御手段は所定範囲は駆動信号によりフォーカス制御用のアクチュエータがメカに衝突しない範囲とすることを特徴とする。
さらに、本発明の請求項18に係る光ディスク装置では、フォーカス制御が異常状態であると検出されるとフォーカス制御と共にギャップ制御を非動作にする同時停止手段とを備えたことを特徴とする。
さらに、本発明の請求項19に係る光ディスク装置では、フォーカス制御手段は駆動信号がクリップされると、駆動信号が所定範囲内に収まる方向に別の記録面あるいは表面があるか判定し、別の記録面あるいは表面がある場合には、判定された層に光ビームのスポットを移動させることを特徴とする。
また、本発明の請求項20に係るギャップ制御方法では、情報担体の表面と光ビームを集光するレンズとの距離に応じた信号を検出するギャップ誤差検出ステップと、ギャップ誤差検出ステップの信号に応じて、レンズが情報担体の表面に対して所定の距離になるように、レンズの位置を変化させるギャップ制御ステップと、情報担体の記録面あるいは表面に対する光ビームのスポットの位置ずれに応じた信号を検出するフォーカス誤差検出ステップと、フォーカス誤差検出ステップの信号に応じて、光ビームのスポットが情報担体の記録面あるいは表面を追従するように、光ビームの収束状態を変化させるフォーカス制御ステップと、フォーカス制御ステップの駆動信号を微分するフォーカス駆動微分ステップと、フォーカス駆動微分ステップの信号に所定ゲインを乗じて、ギャップ制御ステップに与えるフォーカス微分印加ステップとを備え、ギャップ制御ステップはギャップ誤差検出ステップの信号に応じた駆動信号にフォーカス微分印加ステップの信号を加算してレンズを駆動することを特徴とする。
本発明の請求項1に係る光ディスク装置では、情報担体の表面と光ビームを集光するレンズとの距離に応じた信号を検出するギャップ誤差検出手段と、ギャップ誤差検出手段の信号に応じて、レンズが情報担体の表面に対して所定の距離になるように、レンズの位置を変化させるギャップ制御手段と、情報担体の記録面あるいは表面に対する光ビームのスポットの位置ずれに応じた信号を検出するフォーカス誤差検出手段と、フォーカス誤差検出手段の信号に応じて、光ビームのスポットが情報担体の記録面あるいは表面を追従するように、光ビームの収束状態を変化させるフォーカス制御手段と、フォーカス制御手段の駆動信号を微分するフォーカス駆動微分手段と、フォーカス駆動微分手段の信号に所定ゲインを乗じて、ギャップ制御手段に与えるフォーカス微分印加手段とを備え、ギャップ制御手段はギャップ誤差検出手段の信号に応じた駆動信号にフォーカス微分印加手段の信号を加算してレンズを駆動するので、集光レンズと光ディスクの接近速度を抑制し、衝突を回避できる。
さらに、本発明の請求項2に係る光ディスク装置では、フォーカス微分印加手段はギャップ誤差検出手段の信号が所定値範囲外である場合にギャップ制御手段に信号を与えるので、Gap量が大きく検出感度が下がる場合に、集光レンズと光ディスクの接近速度を抑制できる。
さらに、本発明の請求項3に係る光ディスク装置では、フォーカス微分印加手段はギャップ誤差検出手段の信号が検出範囲外である場合にギャップ制御手段に信号を与えるので、Gap量が大きく検出感度が0である場合に、集光レンズと光ディスクの接近速度を抑制できる。
さらに、本発明の請求項4に係る光ディスク装置では、フォーカス微分印加手段はギャップ制御手段が非動作状態から動作状態に遷移した後から所定時間までギャップ制御手段に信号を与えるので、引き込み直後にGap量が大きくなる可能性がある場合に、集光レンズと光ディスクの接近速度を抑制できる。
さらに、本発明の請求項5に係る光ディスク装置では、ギャップ制御手段とフォーカス制御手段を同時に非動作状態から動作状態にする同時引込手段とを備えたので、Gap制御引き込み直後から、有効なフォーカス駆動値より接近速度を検出できる。
さらに、本発明の請求項6に係る光ディスク装置では、フォーカス制御手段は引き込む前の非動作状態では、レンズに対して光ビームのスポット位置が離れるように駆動値を生成するので、Gap量の大きい状態から制御を動作させることで、集光レンズと光ディスクの接近速度を抑制できる。
さらに、本発明の請求項7に係る光ディスク装置では、フォーカス制御手段は情報担体の表面を引き込みターゲットとするので、スポット位置と表面との距離が0になり初期のGap量を大きくすることができる。
さらに、本発明の請求項8に係る光ディスク装置では、フォーカス制御手段は情報担体の表面から最も近い記録面を引き込みターゲットとするので、スポット位置と表面との距離が少なくなり初期のGap量を大きくすることができる。
さらに、本発明の請求項9に係る光ディスク装置では、ギャップ制御手段はギャップ誤差検出手段の信号に応じて、制御フィルタの微分ゲインを変化させるので、Gap量が大きく検出感度が下がる場合に、速度抑制力をあげることができる。
さらに、本発明の請求項10に係る光ディスク装置では、ギャップ制御手段はギャップ誤差検出手段の信号とギャップ目標との差分に応じて、制御フィルタの微分ゲインを変化させるので、Gap量が大きく検出感度が下がる場合に、速度抑制力をあげることができる。
さらに、本発明の請求項11に係る光ディスク装置では、フォーカス微分印加手段はギャップ誤差検出手段の信号に応じて、ゲインを変化させるので、Gap量が大きく検出感度が下がる場合に、速度抑制力をあげることができる。
さらに、本発明の請求項12に係る光ディスク装置では、フォーカス微分印加手段はギャップ誤差検出手段の信号とギャップ目標との差分に応じて、ゲインを変化させるので、Gap量が大きく検出感度が下がる場合に、速度抑制力をあげることができる。
さらに、本発明の請求項13に係る光ディスク装置では、フォーカス制御手段の駆動信号が所定範囲を超えたらフォーカス制御と共にギャップ制御を非動作にする同時停止手段とを備えたので、アクチュエータ破壊を回避できる。
さらに、本発明の請求項14に係る光ディスク装置では、フォーカス制御手段は非動作に遷移する際に、直前の駆動を保持して出力しつづけるので、フォーカスアクチュエータ破壊を回避できる。
さらに、本発明の請求項15に係る光ディスク装置では、フォーカス制御手段は駆動信号が所定範囲を超えないようにクリップするので、アクチュエータ破壊を回避できる。
さらに、本発明の請求項16に係る光ディスク装置では、フォーカス制御手段は所定範囲は駆動信号がフォーカス制御用のアクチュエータの電流限界を超えない範囲とするので、フォーカス駆動増加によるアクチュエータ破壊を回避できる。
さらに、本発明の請求項17に係る光ディスク装置では、フォーカス制御手段は所定範囲は駆動信号によりフォーカス制御用のアクチュエータがメカに衝突しない範囲とするので、フォーカスアクチュエータとメカの衝突によるアクチュエータ破壊を回避できる。
さらに、本発明の請求項18に係る光ディスク装置では、フォーカス制御が異常状態であると検出されるとフォーカス制御と共にギャップ制御を非動作にする同時停止手段とを備えたので、アクチュエータ破壊を回避できる。
さらに、本発明の請求項19に係る光ディスク装置では、フォーカス制御手段は駆動信号がクリップされると、駆動信号が所定範囲内に収まる方向に別の記録面あるいは表面があるか判定し、別の記録面あるいは表面がある場合には、判定された層に光ビームのスポットを移動させるので、フォーカスアクチュエータ破壊を回避しながらGap制御復帰の可能性をあげることができる。
また、本発明の請求項20に係るギャップ制御方法では、情報担体の表面と光ビームを集光するレンズとの距離に応じた信号を検出するギャップ誤差検出ステップと、ギャップ誤差検出ステップの信号に応じて、レンズが情報担体の表面に対して所定の距離になるように、レンズの位置を変化させるギャップ制御ステップと、情報担体の記録面あるいは表面に対する光ビームのスポットの位置ずれに応じた信号を検出するフォーカス誤差検出ステップと、フォーカス誤差検出ステップの信号に応じて、光ビームのスポットが情報担体の記録面あるいは表面を追従するように、光ビームの収束状態を変化させるフォーカス制御ステップと、フォーカス制御ステップの駆動信号を微分するフォーカス駆動微分ステップと、フォーカス駆動微分ステップの信号に所定ゲインを乗じて、ギャップ制御ステップに与えるフォーカス微分印加ステップとを備え、ギャップ制御ステップはギャップ誤差検出ステップの信号に応じた駆動信号にフォーカス微分印加ステップの信号を加算してレンズを駆動するので、集光レンズと光ディスクの接近速度を抑制し、衝突を回避できる。
実施の形態1におけるブロック構成を示す図 (a)実施の形態1における集光レンズと光ディスクの距離の一例を示す図、(b)実施の形態1におけるGE生成部から出力されるGE信号の一例を示す図、(c)実施の形態1におけるGapフィルタから出力される駆動信号の一例を示す図、(d)実施の形態1におけるFcフィルタから出力される駆動信号の一例を示す図、(e)実施の形態1における増幅部から出力される駆動信号の一例を示す図 実施の形態2におけるブロック構成を示す図 (a)実施の形態2における引き込み前における、集光レンズと光ビームのスポットと記録面の関係の一例を示す図、(b)実施の形態2における引き込み直後における、集光レンズと光ビームのスポットと記録面の関係の一例を示す図、(c)実施の形態2における引き込み整定後における、集光レンズと光ビームのスポットと記録面の関係の一例を示す図 (a)実施の形態2における集光レンズと光ディスクの距離の一例を示す図、(b)実施の形態2におけるGE生成部から出力されるGE信号の一例を示す図、(c)実施の形態2におけるGapフィルタから出力される駆動信号の一例を示す図、(d)実施の形態2におけるFE生成部から出力される信号の一例を示す図、(e)実施の形態2におけるFcフィルタから出力される駆動信号の一例を示す図、(f)実施の形態2における増幅部から出力される駆動信号の一例を示す図 実施の形態3におけるブロック構成を示す図 (a)実施の形態3における集光レンズと光ディスクの距離の一例を示す図、(b)実施の形態3におけるGE生成部から出力されるGE信号の一例を示す図、(c)実施の形態3におけるGapフィルタから出力される駆動信号の一例を示す図、(d)実施の形態3におけるFcフィルタから出力される駆動信号の一例を示す図、(e)実施の形態3における増幅部から出力される駆動信号の一例を示す図 実施の形態4におけるブロック構成を示す図 (a)実施の形態4における集光レンズと光ディスクの距離の一例を示す図、(b)実施の形態4におけるGE生成部から出力されるGE信号の一例を示す図、(c)実施の形態4におけるGapフィルタから出力される駆動信号の一例を示す図、(d)実施の形態4におけるFcフィルタから出力される駆動信号の一例を示す図、(e)実施の形態4における異常検出部から出力される信号の一例を示す図 実施の形態5におけるブロック構成を示す図 (a)実施の形態5における通常時における、集光レンズと光ビームのスポットと記録面の関係の一例を示す図、(b)実施の形態5におけるGap量が増加した場合における、集光レンズと光ビームのスポットと記録面の関係の一例を示す図、(c)実施の形態5におけるFc制御の目標面を切り替えて光ビームのスポット位置変化した場合における、集光レンズと光ビームのスポットと記録面の関係の一例を示す図 実施の形態5における表面と各記録面に応じたFE生成部から出力されるFE信号の一例を示す図 (a)実施の形態5における集光レンズと光ディスクの距離の一例を示す図、(b)実施の形態5におけるGE生成部から出力されるGE信号の一例を示す図、(c)実施の形態5におけるGapフィルタから出力される駆動信号の一例を示す図、(d)実施の形態5におけるFE生成部から出力されるFE信号の一例を示す図、(e)実施の形態5におけるFcフィルタから出力される駆動信号の一例を示す図、(f)実施の形態5における移動駆動生成部から出力される駆動信号の一例を示す図 (a)実施の形態5における集光レンズと光ディスクの距離の一例を示す図、(b)実施の形態5におけるGE生成部から出力されるGE信号の一例を示す図、(c)実施の形態5におけるGapフィルタから出力される駆動信号の一例を示す図、(d)実施の形態5におけるFE生成部から出力されるFE信号の一例を示す図、(e)実施の形態5におけるFcフィルタから出力される駆動信号の一例を示す図、(f)実施の形態5における異常検出部から出力される信号の一例を示す図 従来の技術におけるブロック構成を示す図 従来の技術における集光レンズと光ディスクの距離に対するGE生成部から出力されるGE信号の関係を示す図 (a)従来の技術における集光レンズと光ディスクの距離の一例を示す図、(b)従来の技術におけるGE生成部から出力されるGE信号の一例を示す図、(c)従来の技術におけるGapフィルタから出力される駆動信号の一例を示す図
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
本実施の形態1である光ディスク装置の動作について図1および図2を参照して説明する。図1にブロック構成を示す。図2aに集光レンズ13と光ディスク1の距離の一例を示す。図2bにGE生成部20から出力されるGE信号の一例を示す。図2cにGapフィルタ21から出力される駆動信号の一例を示す。図2dにFcフィルタ31から出力される駆動信号の一例を示す。図2eに増幅部41から出力される駆動信号の一例を示す。
図1において、ギャップ誤差検出手段およびギャップ誤差検出ステップはGE生成部20である。ギャップ制御手段およびギャップ制御ステップはGapフィルタ21である。フォーカス誤差検出手段およびフォーカス誤差検出ステップはFE生成部30である。フォーカス制御手段およびフォーカス制御ステップはFcフィルタ31である。フォーカス駆動微分手段およびフォーカス駆動微分ステップは微分部40である。フォーカス微分印加手段およびフォーカス微分印加ステップは増幅部41である。
図1において、背景技術である図15の構成要素と同じものには同一の番号を付して説明を省略する。
微分部40はFcフィルタ31からの駆動信号に基づいて、微分を行い求められた信号を増幅部41へ送る。増幅部41はGE生成部20からのGE信号の値が所定範囲内である場合、ゲインを0として0である駆動信号を生成し、Gapフィルタ21からの駆動信号と加算して、Gapアクチュエータ14へ送る。増幅部41はGE生成部20からのGE信号の値が所定範囲外である場合、微分部40からの信号に所定のゲインを乗じた駆動信号を生成し、Gapフィルタ21からの駆動信号と加算して、Gapアクチュエータ14へ送る。
図2を用いて動作を説明する。Gap制御が動作中に、何らかの外乱によりSIL含む集光レンズ13が光ディスク1から離間する状況において、光ディスク1の下側に集光レンズ13が位置するため、集光レンズ13の位置は図2aに示すように、時間と共に下がる。しかし、GE生成部20からのGE信号は100nm以上の離間を検出できないため、図2bに示すように、時間と共に下がるが一定以下にならない。このような離間が発生する場合、Gapフィルタ21は押し戻すように駆動信号を生成する。Gapフィルタ21の内部をPIDフィルタで構成した場合、押し戻し駆動の大半は離間速度に反応した速度ブレーキ駆動信号である。図2cに示すように、GE信号が飽和するまでは集光レンズ13を上に押し上げる駆動が出力されている。しかし、GE信号が飽和すると離間速度が0と検出されるため、速度ブレーキ駆動信号は発生せず、位置ずれに応じた位置ブレーキ駆動信号しか発生しない。そのため、離間を防ぐ駆動力が弱まってしまう。
しかし、Gap制御とは別に光ビームのスポットを目的に記録面に集光させるFc制御が動作しており、集光レンズ13が光ディスク1から離れていく際にも、光ビームのスポットは記録面にとどまるように制御される。そのため、Fcフィルタ31からの駆動信号は、図2dに示すように、集光レンズ13が光ディスク1から離間するに従い、駆動力が増していく。微分部40においてFcフィルタ31からの駆動信号の微分を行い、増幅部41で増幅することにより、速度ブレーキ駆動信号を生成することができる。さらに、GE生成部20からのGE信号が検出範囲内では増幅部41のゲインを0に設定し、GE生成部20からのGE信号が検出範囲外では増幅部41のゲインを所定値に設定することで、図2eに示すように、増幅部41から速度ブレーキ駆動信号を得ることができる。Gapフィルタ21からの速度ブレーキ駆動信号と増幅部41からの速度ブレーキ駆動信号を加算することで、GE信号の検出範囲内外によらず安定した速度ブレーキ駆動信号を得ることができ、Gap量を目標位置に押し戻す力を確保できる。
このようにしてGap制御の残差が大きくなり、GE生成部20からのGE信号の検出範囲外になる場合にも、正常状態に復帰させる駆動信号が生成されるため、安定したGap制御が実現できる。すなわち、Gap量が大きく検出感度が0である場合でも、集光レンズと光ディスクの接近速度を抑制でき、衝突を回避できる。
尚、本実施の形態1では、増幅部41がGE生成部20からのGE信号の値が所定範囲内であることからGE検出範囲内であると検出していたが、GE生成部20からのGE信号と所定レベルを比較した大小関係か検出してもよい。あるいは、GE生成部20からのGE信号を微分した値が所定範囲内である場合にGE検出範囲外と検出してもよい。
(実施の形態2)
本実施の形態2である光ディスク装置の動作について図3および図4および図5を参照して説明する。図3にブロック構成を示す。図4aに引き込み前における、集光レンズ13と光ビームのスポットと記録面の関係の一例を示す。図4bに引き込み直後における、集光レンズ13と光ビームのスポットと記録面の関係の一例を示す。図4cに引き込み整定後における、集光レンズ13と光ビームのスポットと記録面の関係の一例を示す。図5aに集光レンズ13と光ディスク1の距離の一例を示す。図5bにGE生成部20から出力されるGE信号の一例を示す。図5cにGapフィルタ21から出力される駆動信号の一例を示す。図5dにFE生成部30から出力されるFE信号の一例を示す。図5eにFcフィルタ31から出力される駆動信号の一例を示す。図5fに増幅部41から出力される駆動信号の一例を示す。
図3において、ギャップ誤差検出手段およびギャップ誤差検出ステップはGE生成部20である。ギャップ制御手段およびギャップ制御ステップはGapフィルタ21および切替部23である。フォーカス誤差検出手段およびフォーカス誤差検出ステップはFE生成部30である。フォーカス制御手段およびフォーカス制御ステップはFcフィルタ31および切替部33および面検出部34である。フォーカス駆動微分手段およびフォーカス駆動微分ステップは微分部40である。フォーカス微分印加手段およびフォーカス微分印加ステップは増幅部41である。同時引込手段は引込指令部50である。
図3において、背景技術である図15および実施の形態1である図1の構成要素と同じものには同一の番号を付して説明を省略する。
Gapフィルタ21は駆動信号を、増幅部41からの駆動信号と加算して切替部23へ送る。Fcフィルタ31は駆動信号を微分部40および切替部33へ送る。面検出部34はFE生成部30からのFE信号に基づいて、光ビームのスポットをあわせるべき目標の表面あるいは記録面が出現したことを検出した場合にHとなり、それ以外ではLとなる検出信号を生成し引込指令部50へ送る。引込指令部50は面検出部34からの信号がLである場合に、Lとなる引込信号を生成し切替部23および切替部33へ送る。引込指令部50は面検出部34からの信号がHである場合に、Hとなる引込信号を生成し切替部23および切替部33へ送る。切替部23は引込信号がLである場合に、集光レンズ13が少しずつ光ディスク1に接近するような駆動信号を生成しGapアクチュエータ14へ送る。切替部23は引込信号がHである場合に、Gapフィルタ21からの駆動信号をGapアクチュエータ14へ送る。切替部33は引込信号がLである場合に、光ビームのスポットが集光レンズ13に対して所定量離れるような駆動信号を生成しFcアクチュエータ15へ送る。切替部33は引込信号がHである場合に、Fcフィルタ31からの駆動信号をFcアクチュエータ15へ送る。増幅部41は引込指令部50からの引込信号がLである場合に、ゲインを0として0である駆動信号を生成し、Gapフィルタ21からの駆動信号と加算して、Gapアクチュエータ14へ送る。増幅部41は引込指令部50からの引込信号がHとなってから所定時間内である場合に、微分部40からの信号に所定のゲインを乗じた駆動信号を生成し、Gapフィルタ21からの駆動信号と加算して、Gapアクチュエータ14へ送る。増幅部41は引込指令部50からの引込信号がHとなってから所定時間後である場合に、ゲインを0として0である駆動信号を生成し、Gapフィルタ21からの駆動信号と加算して、Gapアクチュエータ14へ送る。
以上のように、本実施形態におけるフォーカス微分印加手段は、ギャップ制御手段が非動作状態から動作状態に遷移した後から所定時間までギャップ制御手段に信号を与える。これにより、引き込み直後にGap量が大きくなる可能性がある場合に、集光レンズと光ディスクの接近速度を抑制できる。
また、本実施形態におけるフォーカス制御手段は、引き込む前の非動作状態では、レンズに対して光ビームのスポット位置が離れるように駆動値を生成する。これにより、Gap量の大きい状態から制御を動作させることで、集光レンズと光ディスクの接近速度を抑制できる。
図4を用いて動作概略を説明する。Gap制御、Fc制御が非動作の状態から、記録面Aへ光ビームのスポットを合わせる場合において、まず、図4aに示すように、集光レンズ13に対して、光ビームのスポットが離れる位置に集光させる。次に、図4bに示すように、目標である記録面Aに向かって集光レンズ13を上に移動させる。次に、Gap制御およびFc制御を同時に動作状態にする。次に、図4cに示すように、光ビームのスポットの位置を記録面Aに保ったまま、集光レンズ13と光ディスク1のGap量が所定値になるように制御する。最初の図4aの状態で集光レンズ13と光ビームのスポットの距離が大きいほど、引込直後の集光レンズ13と光ディスク1との距離に余裕がでるので衝突しにくい。
以上のように、本実施形態における同時引込手段は、ギャップ制御手段とフォーカス制御手段を同時に非動作状態から動作状態にする。これにより、Gap制御引き込み直後から、有効なフォーカス駆動値より接近速度を検出できる。
図5を用いてさらに詳細動作について説明する。図5は図4bから図4cへの動作を示している。図5aに示すように、集光レンズ13は光ディスク1に向かって接近していく。図5bに示すように、GE生成部20からのGE信号は検出範囲外では一定な信号になる。図5cに示すように、Gapフィルタ21からの駆動信号は、GE生成部20からのGE信号が検出範囲内における駆動に比べ、GE生成部20からのGE信号が検出範囲外においては、速度ブレーキ駆動信号が発生しないため、接近するための駆動が大きくなる。図5dに示すように、Fc制御を動作状態にした後は、光ビームのスポットは、記録面Aに集光するように制御される。図5eに示すように、集光レンズ13が光ディスク1に向かって接近するに従い、駆動力を減らしていく。GE生成部20からのGE信号が検出範囲内では増幅部41のゲインを0に設定し、GE生成部20からのGE信号が検出範囲外では増幅部41のゲインを所定値に設定することで、図5fに示すように、増幅部41から速度ブレーキ駆動信号を得ることができる。Gapフィルタ21からの駆動信号と増幅部41からの駆動信号を加算することで、Gapフィルタ21からの駆動信号に含まれる加速駆動を低減し、オーバーシュートを少なくGap量を目標位置に収束させることができる。
このようにしてGap制御を引き込む際のオーバーシュートが大きくなる場合に、光ディスク1に対する集光レンズ13の接近速度を抑制することができ、集光レンズ13と光ディスク1の衝突を防ぐことができる。
尚、本実施の形態2では、光ビームの焦点を記録面Aに引き込んでいたがいずれの表面あるいは記録面に引き込んでもよい。
本実施形態におけるフォーカス制御手段は、情報担体の表面を引き込みターゲットとしても良い。これにより、スポット位置と表面との距離が0になり初期のGap量を大きくすることができる。
本実施形態におけるフォーカス制御手段は、情報担体の表面から最も近い記録面を引き込みターゲットとしても良い。これにより、スポット位置と表面との距離が少なくなり初期のGap量を大きくすることができる。
(実施の形態3)
本実施の形態3である光ディスク装置の動作について図6および図7を参照して説明する。図6にブロック構成を示す。図7aに集光レンズ13と光ディスク1の距離の一例を示す。図7bにGE生成部20から出力されるGE信号の一例を示す。図7cにGapフィルタ22から出力される駆動信号の一例を示す。図7dにFcフィルタ31から出力される駆動信号の一例を示す。図7eに増幅部42から出力される駆動信号の一例を示す。
図6において、ギャップ誤差検出手段およびギャップ誤差検出ステップはGE生成部20である。ギャップ制御手段およびギャップ制御ステップはGapフィルタ22およびゲイン変更部24である。フォーカス誤差検出手段およびフォーカス誤差検出ステップはFE生成部30である。フォーカス制御手段およびフォーカス制御ステップはFcフィルタ31である。フォーカス駆動微分手段およびフォーカス駆動微分ステップは微分部40である。フォーカス微分印加手段およびフォーカス微分印加ステップは増幅部42およびゲイン変更部44である。
図6において、背景技術である図15および実施の形態1である図1の構成要素と同じものには同一の番号を付して説明を省略する。
ゲイン変更部24はGE生成部20からのGE信号に基づいて、ゲイン値を生成しGapフィルタ22へ送る。Gapフィルタ22はゲイン変更部24からのゲイン値に基づいて、駆動信号演算に用いる内部ゲインを設定する。ゲイン変更部44はGE生成部20からのGE信号に基づいて、ゲイン値を生成し増幅部42へ送る。増幅部42はゲイン変更部44からのゲイン値に基づいて、駆動信号演算に用いる内部ゲインを設定する。
以上のように、本実施形態では、ゲイン変更部24を含むギャップ制御手段は、ギャップ誤差検出手段(GE生成部20)の信号に応じて、制御フィルタの微分ゲインを変化させる。また、ゲイン変更部44を含むフォーカス微分印加手段は、ギャップ誤差検出手段(GE生成部20)の信号に応じて、ゲインを変化させる。これにより、Gap量が大きく検出感度が下がる場合に、速度抑制力をあげることができる。
図7を用いて動作を説明する。Gap制御が動作中に、何らかの外乱によりSIL含む集光レンズ13が光ディスク1から離間する状況において、光ディスク1の下側に集光レンズ13が位置するため、集光レンズ13の位置は図7aに示すように、時間と共に下がる。しかし、GE生成部20からのGE信号は100nm以上の離間を検出できないため、図7bに示すように、時間と共に下がるが一定以下にならない。このような離間が発生する場合、Gapフィルタ22は押し戻すように駆動信号を生成する。Gapフィルタ22の内部をPIDフィルタで構成した場合、押し戻し駆動の大半は離間速度に反応した速度ブレーキ駆動信号である。図7cに示すように、GE信号が飽和するまでは集光レンズ13を上に押し上げる駆動が出力されている。しかし、GE信号が飽和すると離間速度が0と検出されるため、速度ブレーキ駆動信号は発生せず、位置ずれに応じた位置ブレーキ駆動信号しか発生しない。そのため、離間を防ぐ駆動力が弱まってしまう。
しかし、Gap制御とは別に光ビームのスポットを目的に記録面に集光させるFc制御が動作しており、集光レンズ13が光ディスク1から離れていく際にも、光ビームのスポットは記録面にとどまるように制御される。そのため、Fcフィルタ31からの駆動信号は、図7dに示すように、集光レンズ13が光ディスク1から離間するに従い、駆動力が増していく。微分部40においてFcフィルタ31からの駆動信号の微分を行い、増幅部42で増幅することにより、速度ブレーキ駆動信号を生成することができる。さらに、GE生成部20からのGE信号に応じてゲイン変更部44がゲインを切り替えて集光レンズ13が光ディスク1に対して離間するほどゲインが大きくなるようにすることで、図7eに示すように、増幅部42から速度ブレーキ駆動信号を得ることができる。Gapフィルタ22からの速度ブレーキ駆動信号と増幅部42からの速度ブレーキ駆動信号を加算することで、GE信号の検出範囲内外によらず安定した速度ブレーキ駆動信号を得ることができ、Gap量を目標位置に押し戻す力を確保できる。
このようにしてGap制御の残差が大きくなり、GE生成部20からのGE信号の検出範囲外になる場合にも、正常状態に復帰させる駆動信号が生成されるため、安定したGap制御が実現できる。
尚、本実施の形態3では、ゲイン変更部24およびゲイン変更部44がGE生成部20からのGE信号に基づいてゲイン値を決定していたが、GE生成部20からのGE信号と目標となるGap量に応じたGEレベルとの差分に基づいてゲイン値を決定してもよい。
すなわち、本実施形態のギャップ制御手段は、ギャップ誤差検出手段の信号とギャップ目標との差分に応じて、制御フィルタの微分ゲインを変化させても良い。また、本実施形態のフォーカス微分印加手段は、ギャップ誤差検出手段の信号とギャップ目標との差分に応じて、ゲインを変化させても良い。これにより、Gap量が大きく検出感度が下がる場合に、速度抑制力をあげることができる。
さらに、本実施の形態3では、増幅部42のゲインを変更していたがGapフィルタ22のゲインを変更してもよい。
(実施の形態4)
本実施の形態4である光ディスク装置の動作について図8および図9を参照して説明する。図8にブロック構成を示す。図9aに集光レンズ13と光ディスク1の距離の一例を示す。図9bにGE生成部20から出力されるGE信号の一例を示す。図9cにGapフィルタ21から出力される駆動信号の一例を示す。図9dにFcフィルタ31から出力される駆動信号の一例を示す。図9eに異常検出部25から出力される信号の一例を示す。
図8において、ギャップ誤差検出手段およびギャップ誤差検出ステップはGE生成部20である。ギャップ制御手段およびギャップ制御ステップはGapフィルタ21および切替部23である。フォーカス誤差検出手段およびフォーカス誤差検出ステップはFE生成部30である。フォーカス制御手段およびフォーカス制御ステップはFcフィルタ31および切替部33である。フォーカス駆動微分手段およびフォーカス駆動微分ステップは微分部40である。フォーカス微分印加手段およびフォーカス微分印加ステップは増幅部43である。同時停止手段は停止指令部51および異常検出部25である。
図8において、背景技術である図15および実施の形態1である図1の構成要素と同じものには同一の番号を付して説明を省略する。
Gapフィルタ21は駆動信号を、増幅部43からの駆動信号と加算して切替部23へ送る。Fcフィルタ31は駆動信号を微分部40および切替部33へ送る。異常検出部25はFcフィルタ31からの駆動信号の値が所定範囲内である場合に、Lとなる信号を生成し停止指令部51へ送る。異常検出部25はFcフィルタ31からの駆動信号の値が所定範囲外である場合に、Hとなる信号を生成し停止指令部51へ送る。停止指令部51は異常検出部25からの信号がLである場合に、Lとなる信号を生成し切替部23および切替部33へ送る。停止指令部51は異常検出部25からの信号がHである場合に、Hとなる信号を生成し切替部23および切替部33へ送る。切替部23は引込信号がLである場合に、0となる駆動信号を生成しGapアクチュエータ14へ送る。切替部23は引込信号がHである場合に、Gapフィルタ21からの駆動信号をGapアクチュエータ14へ送る。切替部33は引込信号がLである場合に、0となる駆動信号を生成しFcアクチュエータ15へ送る。切替部33は引込信号がHである場合に、Fcフィルタ31からの駆動信号をFcアクチュエータ15へ送る。
図9を用いて動作を説明する。Gap制御が動作中に、何らかの外乱によりSIL含む集光レンズ13が光ディスク1から離間する状況において、光ディスク1の下側に集光レンズ13が位置するため、集光レンズ13の位置は図9aに示すように、時間と共に下がる。しかし、GE生成部20からのGE信号は100nm以上の離間を検出できないため、図9bに示すように、時間と共に下がるが一定以下にならない。このような離間が発生する場合、Gapフィルタ21は押し戻すように駆動信号を生成する。Gapフィルタ21の内部をPIDフィルタで構成した場合、押し戻し駆動の大半は離間速度に反応した速度ブレーキ駆動信号である。図9cに示すように、GE信号が飽和するまでは集光レンズ13を上に押し上げる駆動が出力されている。しかし、GE信号が飽和すると離間速度が0と検出されるため、速度ブレーキ駆動は発生せず、位置ずれに応じた位置ブレーキ駆動信号しか発生しない。そのため、離間を防ぐ駆動力が弱まってしまう。
しかし、Gap制御とは別に光ビームのスポットを目的に記録面に集光させるFc制御が動作しており、集光レンズ13が光ディスク1から離れていく際にも、光ビームのスポットは記録面にとどまるように制御される。そのため、Fcフィルタ31からの駆動信号は、図9dに示すように、集光レンズ13が光ディスク1から離間するに従い、駆動力が増していく。微分部40においてFcフィルタ31からの駆動信号の微分を行い、増幅部43で増幅することにより、速度ブレーキ駆動信号を生成することができる。
さらに、Fcフィルタ31からの駆動信号がFcアクチュエータ15が許容できる電流量を超えたら、異常検出部25が制御異常が発生したと検知して、図9eに示すように、停止指令部51に信号を送る。停止指令部51は切替部23および切替部33に信号を送り、Gap制御およびFc制御を非動作状態にする。こうすることでFcアクチュエータ15の破壊を防ぐことができる。
すなわち、本実施形態の同時停止手段は、フォーカス制御手段の駆動信号の値が所定範囲を超えたら、フォーカス制御と共にギャップ制御を非動作にする。ここで、この所定範囲は、駆動信号がフォーカス制御用のアクチュエータの電流限界を超えない範囲としても良い。
このようにしてGap制御の残差が大きくなり異常状態になる場合にも、Fc制御を非動作にすることでFcアクチュエータ15への駆動を抑制し破壊を防ぐことができる。また、Fc制御を非動作にした場合にもGap制御を非動作にすることでGap制御の駆動が不安定になってGapアクチュエータ14への駆動が増加しGapアクチュエータ14が破壊されることを防ぐことができる。
尚、本実施の形態4では、異常状態を検出するとFc制御を非動作にしていたが、Fcアクチュエータ15への駆動信号をクリップしてもよい。
さらに、本実施の形態4では、Fcアクチュエータ15の許容電流から異常状態を検出する閾値を決めていたが、Fcアクチュエータ15のメカ的な動作範囲を超えない駆動を閾値としてもよい。すなわち、本実施形態のフォーカス制御手段における前述した所定範囲は、駆動信号によりフォーカス制御用のアクチュエータがメカに衝突しない範囲としても良い。これにより、フォーカスアクチュエータとメカの衝突によるアクチュエータ破壊を回避できる。
なお、本実施形態のフォーカス制御手段は、非動作に遷移する際に、直前の駆動を保持して出力しつづけても良い。これにより、フォーカスアクチュエータ破壊を回避できる。
(実施の形態5)
本実施の形態5である光ディスク装置の動作について図10および図11および図12および図13および図14を参照して説明する。図10にブロック構成を示す。図11aに通常時における、集光レンズ13と光ビームのスポットと記録面の関係の一例を示す。図11bにGap量が増加した場合における、集光レンズ13と光ビームのスポットと記録面の関係の一例を示す。図11cにFc制御の目標面を切り替えて光ビームのスポット位置変化した場合における、集光レンズ13と光ビームのスポットと記録面の関係の一例を示す。図12に表面および各記録面に応じたFE生成部30から出力されるFE信号の一例を示す。図13aに集光レンズ13と光ディスク1の距離の一例を示す。図13bにGE生成部20から出力されるGE信号の一例を示す。図13cにGapフィルタ21から出力される駆動信号の一例を示す。図13dにFE生成部30から出力されるFE信号の一例を示す。図13eにFcフィルタ31から出力される駆動信号の一例を示す。図13fに移動駆動生成部36から出力される駆動信号の一例を示す。図14aに集光レンズ13と光ディスク1の距離の一例を示す。図14bにGE生成部20から出力されるGE信号の一例を示す。図14cにGapフィルタ21から出力される駆動信号の一例を示す。図14dにFE生成部30から出力されるFE信号の一例を示す。図14eにFcフィルタ31から出力される駆動信号の一例を示す。図14fに異常検出部26から出力される信号の一例を示す。
図8において、ギャップ誤差検出手段およびギャップ誤差検出ステップはGE生成部20である。ギャップ制御手段およびギャップ制御ステップはGapフィルタ21および切替部23である。フォーカス誤差検出手段およびフォーカス誤差検出ステップはFE生成部30である。フォーカス制御手段およびフォーカス制御ステップはFcフィルタ31および駆動制限部32および切替部33および退避層検出部35および移動駆動生成部36である。フォーカス駆動微分手段およびフォーカス駆動微分ステップは微分部40である。フォーカス微分印加手段およびフォーカス微分印加ステップは増幅部43である。同時停止手段は停止指令部51および異常検出部26である。
図10において、背景技術である図15および実施の形態1である図1の構成要素と同じものには同一の番号を付して説明を省略する。
Gapフィルタ21は駆動信号を、増幅部43からの駆動信号と加算して切替部23へ送る。Fcフィルタ31は駆動信号を駆動制限部32へ送る。駆動制限部32はFcフィルタ31からの駆動信号に基づいて、上限あるいは下限の少なくとも一方をクリップした駆動信号を生成し微分部40および切替部33へ送る。駆動制限部32はクリップ動作が行われていない場合に、Lとなる信号を生成し退避層検出部35へ送る。駆動制限部32はクリップ動作が行われた場合に、Hとなる信号を生成し退避層検出部35へ送る。退避層検出部35は駆動制限部32からの信号がLである場合に、Lとなる信号を生成し移動駆動生成部36へ送る。退避層検出部35は駆動制限部32からの信号がHである場合に、現在Fc制御されている表面あるいは記録面に対して、さらに表面側方向に表面あるいは記録面がない場合にLとなる信号を生成し、現在Fc制御されている表面あるいは記録面に対して、さらに表面側方向に表面あるいは記録面がある場合にHとなる信号を生成し、移動駆動生成部36へ送る。移動駆動生成部36は退避層検出部35からの信号がLである場合に、0となる駆動信号を生成し、駆動制限部32からの駆動信号と加算して切替部33へ送る。移動駆動生成部36は退避層検出部35からの信号がHである場合に、光ビームのスポットが現在よりさらに表面側の表面あるいは記録面に移動するための駆動信号を生成し、駆動制限部32からの駆動信号と加算して切替部33へ送る。
異常検出部26はFE生成部30からのFE信号の値が所定範囲内である場合に、Lとなる信号を生成し停止指令部51へ送る。異常検出部26はFE生成部30からのFE信号の値が所定範囲外である場合に、Hとなる信号を生成し停止指令部51へ送る。停止指令部51は異常検出部26からの信号がLである場合に、Lとなる信号を生成し切替部23および切替部33へ送る。停止指令部51は異常検出部26からの信号がHである場合に、Hとなる信号を生成し切替部23および切替部33へ送る。切替部23は引込信号がLである場合に、0となる駆動信号を生成しGapアクチュエータ14へ送る。切替部23は引込信号がHである場合に、Gapフィルタ21からの駆動信号をGapアクチュエータ14へ送る。切替部33は引込信号がLである場合に、0となる駆動信号を生成しFcアクチュエータ15へ送る。切替部33は引込信号がHである場合に、Fcフィルタ31からの駆動信号をFcアクチュエータ15へ送る。
図11を用いて動作概略を説明する。Gap制御、Fc制御が動作状態で、記録面Aに光ビームのスポットが合っている場合において、まず、図11aに示すように、Gap制御およびFc制御は共に正常に動作している。次に、図11bに示すように、集光レンズ13が光ディスク1に対して離間していく。その際、Fc制御によって光ビームのスポットは記録面Aに保たれる。次に、集光レンズ13の光ディスク1に対する離間が進み、Fcフィルタ31からの駆動信号がFcアクチュエータ15が許容する電流量を超えたら、図11cに示すように、Fc制御の目標面を記録面Aから表面に切り替える。次に、集光レンズ13の光ディスク1に対する離間がさらに進み、Fcフィルタ31からの駆動信号がFcアクチュエータ15が許容する電流量を超えたら、制御異常と検知し、Gap制御およびFc制御を非動作にする。
図13および図12を用いてさらに詳細動作について説明する。ここではFc制御は記録面Aに集光するように制御されており、図14は図11bから図11cへの動作を示している。
Gap制御が動作中に、何らかの外乱によりSIL含む集光レンズ13が光ディスク1から離間する状況において、光ディスク1の下側に集光レンズ13が位置するため、集光レンズ13の位置は図13aに示すように、時間と共に下がる。しかし、GE生成部20からのGE信号は100nm以上の離間を検出できないため、図13bに示すように、時間と共に下がるが一定以下にならない。このような離間が発生する場合、Gapフィルタ21は押し戻すように駆動信号を生成する。Gapフィルタ21の内部をPIDフィルタで構成した場合、押し戻し駆動の大半は離間速度に反応した速度ブレーキ駆動信号である。図13cに示すように、GE信号が飽和するまでは集光レンズ13を上に押し上げる駆動が出力されている。しかし、GE信号が飽和すると離間速度が0と検出されるため、速度ブレーキ駆動信号は発生せず、位置ずれに応じた位置ブレーキ駆動信号しか発生しない。そのため、離間を防ぐ駆動力が弱まってしまう。
しかし、微分部40および増幅部43によって駆動制限部32からの駆動信号から速度ブレーキ駆動信号が生成されるため、離間を防ぐ駆動力は確保できる。速度ブレーキ駆動信号が発生したにも関わらず、集光レンズ13の光ディスク1に対する離間が進む場合にも、Fcフィルタ31からの駆動信号がFcアクチュエータ15が許容できる電流量を超えないように、駆動制限部32が駆動信号をクリップする。さらに、駆動制限部32が駆動信号をクリップしたら、退避層検出部35が現在Fc制御が目標としている記録面Aの下に表面があることを検知し、移動駆動生成部36に対してFc制御の目標を表面に移動させるように指令信号を出力させる。その際、図13fに示すように、移動駆動生成部36は移動するための駆動信号を出力する。すると、FE生成部30からのFE信号は図12に示すような特性をしているため、図13dに示すように、FE生成部30から記録面Aの合焦点位置から表面の合焦点位置へ移動に従いFE信号が出力される。したがって、集光レンズ13に対する光ビームのスポットが近くなるため、図13eに示すように、Fcフィルタ31からの駆動信号は小さくなる。こうすることでFcアクチュエータ15の破壊を防ぐことができる。
以上のように、本実施形態のフォーカス制御手段は、駆動信号の値が所定範囲(例えば、Fcアクチュエータ15が許容できる電流量)を超えないようにクリップする。また、フォーカス制御手段は駆動信号がクリップされると、駆動信号の値が所定範囲内に収まる方向に別の記録面あるいは表面があるか判定し、別の記録面あるいは表面がある場合には、判定された層に光ビームのスポットを移動させる。これにより、フォーカスアクチュエータ破壊を回避しながらGap制御復帰の可能性をあげることができる。
図14を用いてさらに詳細動作について説明する。ここではFc制御は表面に集光するように制御されており、図14は図11c以降の動作を示している。
Gap制御が動作中に、何らかの外乱によりSIL含む集光レンズ13が光ディスク1から離間する状況において、光ディスク1の下側に集光レンズ13が位置するため、集光レンズ13の位置は図14aに示すように、時間と共に下がる。しかし、GE生成部20からのGE信号は100nm以上の離間を検出できないため、図14bに示すように、時間と共に下がるが一定以下にならない。このような離間が発生する場合、Gapフィルタ21は押し戻すように駆動信号を生成する。Gapフィルタ21の内部をPIDフィルタで構成した場合、押し戻し駆動の大半は離間速度に反応した速度ブレーキ駆動信号である。図14cに示すように、GE信号が飽和するまでは集光レンズ13を上に押し上げる駆動が出力されている。しかし、GE信号が飽和すると離間速度が0と検出されるため、速度ブレーキ駆動信号は発生せず、位置ずれに応じた位置ブレーキ駆動信号しか発生しない。そのため、離間を防ぐ駆動力が弱まってしまう。
しかし、微分部40および増幅部43によって駆動制限部32からの駆動信号から速度ブレーキ駆動信号が生成されるため、離間を防ぐ駆動力は確保できる。速度ブレーキ駆動信号が発生したにも関わらず、集光レンズ13の光ディスク1に対する離間が進む場合にも、Fcフィルタ31からの駆動信号がFcアクチュエータ15が許容できる電流量を超えないように、駆動制限部32が駆動信号をクリップする。さらに、駆動制限部32が駆動信号をクリップしたら、退避層検出部35が現在Fc制御が目標としている表面の下に移動できる面がないことを検知し、移動駆動生成部36に対しては何も指令しない。そのため、図13eに示すように、Fcフィルタ31からの駆動信号はクリップされた値で一定となる。集光レンズ13が光ディスク1に対して離間が進んでいるにも関わらず、Fcフィルタ31からの駆動信号が一定であるため、光ビームのスポットは表面から離れ始める。光ビームのスポットが表面から離れるのに伴い、図13dに示すように、FE生成部30からのFE信号のレベルが大きくなる。異常検出部26はFE生成部30からのFE信号が所定値を超えたら、制御異常が発生したと検知して、図13eに示すように、停止指令部51に信号を送る。停止指令部51は切替部23および切替部33に信号を送り、Gap制御およびFc制御を非動作状態にする。こうすることでFcアクチュエータ15の破壊を防ぐことができる。
以上のように、本実施形態の同時停止手段は、フォーカス制御が異常状態であると検出されると、フォーカス制御と共にギャップ制御を非動作にする。
このようにしてGap制御の残差が大きくなり異常状態になる場合にも、Fc制御の目標とする表面あるいは記録面を切り替える、またはFc制御を非動作にすることでFcアクチュエータ15への駆動を抑制し破壊を防ぐことができる。また、Fc制御を非動作にした場合にもGap制御を非動作にすることでGap制御の駆動が不安定になってGapアクチュエータ14への駆動が増加しGapアクチュエータ14が破壊されることを防ぐことができる。
尚、本実施の形態5では、Fcアクチュエータ15の許容電流から異常状態を検出する閾値を決めていたが、Fcアクチュエータ15のメカ的な動作範囲を超えない駆動を閾値としてもよい。すなわち、本実施形態のフォーカス制御手段における前述した所定範囲は、駆動信号によりフォーカス制御用のアクチュエータがメカに衝突しない範囲としても良い。これにより、フォーカスアクチュエータとメカの衝突によるアクチュエータ破壊を回避できる。
本発明に係る光ディスク装置は、開口数が1を超えるようなSILレンズを使って光記録媒体に安定した情報の記録または再生が可能になる。よって、この応用機器である大容量の光ディスクレコーダやコンピュータ用メモリ装置などに利用することができる。
1 光ディスク
10 光ヘッド
11 半導体レーザ
12 ビームスプリッタ
13 集光レンズ
14 Gapアクチュエータ
15 Fcアクチュエータ
16 光量検出部
20 GE生成部
21 Gapフィルタ
22 Gapフィルタ
23 切替部
24 ゲイン変更部
25 異常検出部
26 異常検出部
30 FE生成部
31 Fcフィルタ
32 駆動制限部
33 切替部
34 面検出部
35 退避層検出部
36 移動駆動生成部
40 微分部
41 増幅部
42 増幅部
43 増幅部
44 ゲイン変更部
50 引込指令部
51 停止指令部

Claims (20)

  1. 情報担体の表面と光ビームを集光するレンズとの距離に応じた信号を検出するギャップ誤差検出手段と、前記ギャップ誤差検出手段の信号に応じて、レンズが情報担体の表面に対して所定の距離になるように、レンズの位置を変化させるギャップ制御手段と、情報担体の記録面あるいは表面に対する光ビームのスポットの位置ずれに応じた信号を検出するフォーカス誤差検出手段と、前記フォーカス誤差検出手段の信号に応じて、光ビームのスポットが情報担体の記録面あるいは表面を追従するように、光ビームの収束状態を変化させるフォーカス制御手段と、前記フォーカス制御手段の駆動信号を微分するフォーカス駆動微分手段と、前記フォーカス駆動微分手段の信号に所定ゲインを乗じて、前記ギャップ制御手段に与えるフォーカス微分印加手段とを備え、前記ギャップ制御手段は前記ギャップ誤差検出手段の信号に応じた駆動信号に前記フォーカス微分印加手段の信号を加算してレンズを駆動することを特徴とする光ディスク装置。
  2. フォーカス微分印加手段はギャップ誤差検出手段の信号が所定値範囲外である場合にギャップ制御手段に信号を与えることを特徴とする請求項1記載の光ディスク装置。
  3. フォーカス微分印加手段はギャップ誤差検出手段の信号が検出範囲外である場合にギャップ制御手段に信号を与えることを特徴とする請求項2記載の光ディスク装置。
  4. フォーカス微分印加手段はギャップ制御手段が非動作状態から動作状態に遷移した後から所定時間まで前記ギャップ制御手段に信号を与えることを特徴とする請求項1記載の光ディスク装置。
  5. ギャップ制御手段とフォーカス制御手段を同時に非動作状態から動作状態にする同時引込手段とを備えたことを特徴とする請求項4記載の光ディスク装置。
  6. フォーカス制御手段は引き込む前の非動作状態では、レンズに対して光ビームのスポット位置が離れるように駆動値を生成することを特徴とする請求項4記載の光ディスク装置。
  7. フォーカス制御手段は情報担体の表面を引き込みターゲットとすることを特徴とする請求項4記載の光ディスク装置。
  8. フォーカス制御手段は情報担体の表面から最も近い記録面を引き込みターゲットとすることを特徴とする請求項4記載の光ディスク装置。
  9. ギャップ制御手段はギャップ誤差検出手段の信号に応じて、制御フィルタの微分ゲインを変化させることを特徴とする請求項1記載の光ディスク装置。
  10. ギャップ制御手段はギャップ誤差検出手段の信号とギャップ目標との差分に応じて、制御フィルタの微分ゲインを変化させることを特徴とする請求項1記載の光ディスク装置。
  11. フォーカス微分印加手段はギャップ誤差検出手段の信号に応じて、ゲインを変化させることを特徴とする請求項1記載の光ディスク装置。
  12. フォーカス微分印加手段はギャップ誤差検出手段の信号とギャップ目標との差分に応じて、ゲインを変化させることを特徴とする請求項1記載の光ディスク装置。
  13. フォーカス制御手段の駆動信号が所定範囲を超えたらフォーカス制御と共にギャップ制御を非動作にする同時停止手段とを備えたことを特徴とする請求項1記載の光ディスク装置。
  14. フォーカス制御手段は非動作に遷移する際に、直前の駆動を保持して出力しつづけることを特徴とする請求項13記載の光ディスク装置。
  15. フォーカス制御手段は駆動信号が所定範囲を超えないようにクリップすることを特徴とする請求項1記載の光ディスク装置。
  16. フォーカス制御手段は所定範囲は駆動信号がフォーカス制御用のアクチュエータの電流限界を超えない範囲とすることを特徴とする請求項13記載あるいは請求項15記載の光ディスク装置。
  17. フォーカス制御手段は所定範囲は駆動信号によりフォーカス制御用のアクチュエータがメカに衝突しない範囲とすることを特徴とする請求項13記載あるいは請求項15記載の光ディスク装置。
  18. フォーカス制御が異常状態であると検出されるとフォーカス制御と共にギャップ制御を非動作にする同時停止手段とを備えたことを特徴とする請求項15記載の光ディスク装置。
  19. フォーカス制御手段は駆動信号がクリップされると、駆動信号が所定範囲内に収まる方向に別の記録面あるいは表面があるか判定し、別の記録面あるいは表面がある場合には、判定された層に光ビームのスポットを移動させることを特徴とする請求項15記載の光ディスク装置。
  20. 情報担体の表面と光ビームを集光するレンズとの距離に応じた信号を検出するギャップ誤差検出ステップと、ギャップ誤差検出ステップの信号に応じて、レンズが情報担体の表面に対して所定の距離になるように、レンズの位置を変化させるギャップ制御ステップと、情報担体の記録面あるいは表面に対する光ビームのスポットの位置ずれに応じた信号を検出するフォーカス誤差検出ステップと、フォーカス誤差検出ステップの信号に応じて、光ビームのスポットが情報担体の記録面あるいは表面を追従するように、光ビームの収束状態を変化させるフォーカス制御ステップと、フォーカス制御ステップの駆動信号を微分するフォーカス駆動微分ステップと、フォーカス駆動微分ステップの信号に所定ゲインを乗じて、ギャップ制御ステップに与えるフォーカス微分印加ステップとを備え、ギャップ制御ステップはギャップ誤差検出ステップの信号に応じた駆動信号にフォーカス微分印加ステップの信号を加算してレンズを駆動することを特徴とするギャップ制御方法。
JP2010243182A 2010-10-29 2010-10-29 光ディスク装置およびギャップ制御方法 Pending JP2012099163A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010243182A JP2012099163A (ja) 2010-10-29 2010-10-29 光ディスク装置およびギャップ制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010243182A JP2012099163A (ja) 2010-10-29 2010-10-29 光ディスク装置およびギャップ制御方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2012099163A true JP2012099163A (ja) 2012-05-24

Family

ID=46390914

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010243182A Pending JP2012099163A (ja) 2010-10-29 2010-10-29 光ディスク装置およびギャップ制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2012099163A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2001076358A (ja) 光記録装置、光記録及び/又は再生方法
JP4265963B2 (ja) ピックアップの記録読取点位置の制御装置
KR20090079703A (ko) 근접장 광디스크 구동기에서 갭 서보 제어 방법 및 장치
JP2012099163A (ja) 光ディスク装置およびギャップ制御方法
JPS623441A (ja) 光学式記録再生装置
JP5377552B2 (ja) フォーカスサーボ制御装置、及びそれを用いた情報記録再生装置
JPWO2008120373A1 (ja) 再生装置、及びギャップ制御方法
KR100776023B1 (ko) 근접장 광 저장 장치에서의 갭 마진 확보 방법
JP3380832B2 (ja) 光ディスク装置
JPH11185363A (ja) 光ディスク装置、対物レンズの駆動制御方法及び光学ヘッドの制御方法
JPS6256577B2 (ja)
JP2008041218A (ja) 光ディスク装置及びサーボ制御方法
JP2012178202A (ja) 光ディスク装置
JP4350639B2 (ja) 光学ヘッド装置、光学ヘッドの制御方法
JP4672954B2 (ja) 光ピックアップ装置および光情報処理装置
JP3899693B2 (ja) 光ディスク記録再生装置及び方法並びに光ディスク装置のトラッキングサーボ駆動装置及び方法
JP4119782B2 (ja) 光学的情報記憶装置のフォーカス制御装置
JPH03225628A (ja) 自動焦点制御方式
JP4784557B2 (ja) ディスク装置
JP3861900B2 (ja) 光学式情報再生装置および再生方法
JP4508287B2 (ja) 光ディスク装置
JPH10233020A (ja) 光ディスク装置
JP2006221749A (ja) フォーカス制御装置、光ディスク装置、プログラム
JP2008217866A (ja) 光情報記録再生装置
KR20090024968A (ko) 광 디스크 장치 및 그 구동방법