JP2012096754A - 車両運搬車 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】アクチュエータ31によって移動する荷台が車体に積載された車両運搬車において、エンジンEと、エンジンEによって発電するオルタネータ20と、オルタネータ20によって発電された電力を蓄える作業用バッテリ21と、を備える。作業用バッテリ21に蓄えられた電力によって電動モータMが駆動し、この駆動力によってアクチュエータ31が作動して荷台が移動する。荷台が移動中であることを報知する警報出力部10は、荷台と一体に移動するように配置されている。
【選択図】図5
Description
特に、警報出力部から出力される警報音によって周囲に作業中であることを報知する場合には、エンジンの駆動音よりも大きな警報音を出力しなければならない。しかも、こうした車両運搬車においては、一般的に警報出力部が車体に固定されている。そのため、荷台が張り出したときにもっとも注意を促さなければならない荷台の後端部まで確実に警報音が聞こえるようにするためには、どうしても大音量で警報音を出力しなければならない。
このように、安全を確保するための配慮によって、かえって周囲への環境負荷が大きくなってしまうといった問題があった。
請求項3に記載の発明は、前記車体または荷台に設けられた作業灯と、前記作業灯が消灯している場合には前記警報出力装置の音量を第1の所定量に制御するとともに、前記作業灯が点灯している場合には前記警報出力装置の音量を前記第1の所定量よりも小さく制御する音量調整手段と、を備えたことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、前記エンジンの駆動停止中には前記警報出力装置の音量を第2の所定量に制御するとともに、前記エンジンの駆動中には前記警報出力装置の音量を前記第2の所定量よりも大きく制御する音量変更手段と、を備えたことを特徴とする。
しかも、報知手段が荷台と一体となって移動するので、作業中であることの報知を必要な個所において一定のレベルで行うことが可能となり、過剰な警報音の出力や点灯表示などを防止することができる。
特に請求項3に記載の発明によれば、作業灯の点灯時には消灯時に比べて警報音の出力が小さくなるので、特段の操作を要することなく深夜などの騒音を低減することができる。
特に請求項4に記載の発明によれば、エンジンの駆動状態に応じて警報音の出力が最適に選択されるので、エンジンを停止して作業を行っている場合には全体として騒音が低減されるとともに、作業中にエンジンが駆動している場合にも作業中であることを確実に周囲に知らしめることができる。
特に請求項5に記載の発明によれば、エンジンを停止して作業を行うことに加えて、作業中であることの報知が表示灯による表示によって行われるので、作業中の騒音を一層低減することができる。
図1(a)は車両運搬車を左側方から見た側面図、図1(b)は車両運搬車を上方から見た俯瞰図、図1(c)は車両運搬車を後方から見た図である。
図1に示すように、本実施形態の車両運搬車Aは、車体1に前輪2および後輪3が支持されており、車両の前方側には運転席を有するキャビン4が設けられている。このキャビン4の車両後方側では、車両の前後方向に延設する左右一対の傾斜フレーム5,5が車体1に支持されており、この傾斜フレーム5,5に対して荷台6がスライド自在に懸架されている。
また、図1(a)および図1(c)に示すように、荷台6の後端には、車両を自走によって積載または積み降ろしする際に、路面と荷台6との段差を解消する道板8が設けられている。この道板8は、通常、図示のように荷台6に対して略90度屈曲した格納状態に維持されているが、車両を積載したり積み降ろししたりする際には、先端が路面に接触する張り出し状態へと動作するようになっている。
また、この車両運搬車Aにおいては、スピーカによって構成される警報出力部10から警報音を出力することによっても作業中であることを報知して周囲に注意を促すようにしている。この警報出力部10は、荷台6の後端に設けられており、荷台6と一体となって移動することとなる。なお、本実施形態の表示灯9および警報出力部10が本発明の報知手段に相当するものである。
また、荷台6の前端には、夜間作業時などに周囲を照らすための作業灯11が設けられている。
車体1には、車両運搬車Aが走行するための駆動源であるエンジンEが設けられている。このエンジンEの出力軸には、本発明の発電手段となるオルタネータ20が接続されており、オルタネータ20によって発電した電力が、車両用バッテリ24に蓄えられるとともに、この車両用バッテリ24に接続されたバッテリチャージャ25によって作業用バッテリ21にも蓄えられるようになっている。
この作業用バッテリ21に蓄えられた電力は、作業系のアクチュエータの駆動源である電動モータM、作業灯11、警報出力部10から警報音を出力する警報出力装置22および表示灯9に供給される。
そして、上記した電動モータM、作業灯11、警報出力装置22および表示灯9を制御するのがコントローラCである。このコントローラCは、リモートコントローラRとの間で無線通信によって操作信号の送受信が可能となっており、リモートコントローラRから入力した操作信号に応じて、電動モータM、作業灯11、警報出力装置22および表示灯9を制御することとなる。
なお、図中符号40は、エンジンの駆動状態を検出するエンジン駆動検出センサである。このエンジン駆動検出センサ40は従来周知の構成であり、エンジンが駆動中であるか停止中であるかを検出可能なものであればよい。
また、図中符号41は、直動油圧シリンダ31を制御するコントロールバルブCVaの位置を検出する位置検出センサである。この位置検出センサ41も、コントロールバルブCVaが中立位置にあるか否かを検出可能であれば、その構成は特にどのようなものであっても構わない。
まず、コントローラCは表示灯9を点灯させる。
次に、コントローラCは、作業灯11が点灯中であるかを判断する。その結果、作業灯11が消灯中であると判断した場合にはステップS3に処理を移し、作業灯11が点灯中であると判断した場合にはステップS4に処理を移す。
上記ステップS2において、作業灯11が消灯中であると判断した場合には、コントローラCは、警報出力装置22を制御して、警報出力部10から所定の音量(第1の所定量)で警報音を出力させる。
一方、上記ステップS2において、作業灯11が点灯中であると判断した場合には、コントローラCは、警報出力装置22を制御して、作業灯11が消灯しているときよりも小音量で警報出力部10から警報音を出力させる。
次に、コントローラCは、コントロールバルブCVaが中立位置に復帰したか否かを判断するとともに、コントロールバルブCVaが中立位置に復帰するまで、ステップS2〜ステップS5の処理を繰り返して実行する。なお、コントロールバルブCVaが中立位置に復帰したか否かは、位置検出センサ41から入力する検出信号、またはリモートコントローラRからの操作停止信号に基づいて判断すればよい。
上記ステップS5において、コントロールバルブCVaが中立位置に復帰したと判断した場合には、コントローラCは、警報出力装置22を制御して、警報出力部10からの警報音の出力を停止させる。
次に、コントローラCは、表示装置23を制御して表示灯9を消灯させる。
まず、コントローラCは、表示装置23を制御して表示灯9を点灯させる。
次に、コントローラCは、エンジン駆動検出センサ40からの入力信号に基づき、エンジンEが駆動中であるかを判断する。その結果、エンジンEが駆動中であると判断した場合にはステップS14に処理を移し、エンジンEの駆動が停止中であると判断した場合にはステップS13に処理を移す。
上記ステップS12において、エンジンEの駆動が停止中であると判断した場合には、コントローラCは、警報出力装置22を制御して、警報出力部10から所定の音量(第2の所定量)で警報音を出力させる。
一方、上記ステップS12において、エンジンEが駆動中であると判断した場合には、コントローラCは、警報出力装置22を制御して、エンジンEの駆動が停止しているときよりも大音量で警報出力部10から警報音を出力させる。
次に、コントローラCは、上記と同様に、コントロールバルブCVaが中立位置に復帰したか否かを判断するとともに、コントロールバルブCVaが中立位置に復帰するまで、ステップS12〜ステップS15の処理を繰り返して実行する。
上記ステップS15において、コントロールバルブCVaが中立位置に復帰したと判断した場合には、コントローラCは、警報出力装置22を制御して、警報出力部10からの警報音の出力を停止させる。
次に、コントローラCは、表示装置23を制御して表示灯9を消灯させる。
なお、エンジンEの駆動状況に加えて、上記したように作業灯11の点灯状況をも考慮して、それぞれの音量を設定するようにしてもよい。
また、上記実施形態においては、作業用バッテリ21の電力によって電動モータMを駆動し、この電動モータMによって油圧ポンプPを駆動して作業系のアクチュエータを作動することとしたが、作業系のアクチュエータを作動する構成はこれに限らない。例えば、荷台6を移動する作業系のアクチュエータとして電動シリンダを設け、作業用バッテリ21の電力によって電動シリンダを直接作動するようにしても構わない。いずれにしても、荷台6を作動するアクチュエータが、作業用バッテリ21の電力によって作動するものであればよい。
また、上記実施形態においては、警報出力部10および表示灯9が荷台6の後端近傍に配置されているが、荷台6と一体となって移動するようにすれば、警報出力部10および表示灯9の配置は特に限定されない。
6 荷台
9 表示灯
10 警報出力部
11 作業灯
21 作業用バッテリ
22 警報出力装置
31 直動油圧シリンダ
A 車両運搬車
C コントローラ
E エンジン
M 電動モータ
Claims (5)
- アクチュエータによって移動する荷台が車体に積載された車両運搬車において、
エンジンと、
前記エンジンによって発電する発電手段と、
前記発電手段によって発電された電力を蓄えるバッテリと、を備え、
前記バッテリに蓄えられた電力によって前記アクチュエータが作動して荷台が移動するとともに、
前記荷台が移動中であることを報知する報知手段が、前記荷台と一体に移動するように配置されたことを特徴とする車両運搬車。 - 前記報知手段は、警報音の出力を制御する警報出力装置の警報出力部によって構成されるとともに、前記警報出力部は、荷台の後端近傍に配置されていることを特徴とする請求項1記載の車両運搬車。
- 前記車体または荷台に設けられた作業灯と、
前記作業灯が消灯している場合には前記警報出力装置の音量を第1の所定量に制御するとともに、前記作業灯が点灯している場合には前記警報出力装置の音量を前記第1の所定量よりも小さく制御する音量調整手段と、を備えたことを特徴とする請求項2記載の車両運搬車。 - 前記エンジンの駆動停止中には前記警報出力装置の音量を第2の所定量に制御するとともに、前記エンジンの駆動中には前記警報出力装置の音量を前記第2の所定量よりも大きく制御する音量変更手段と、を備えたことを特徴とする請求項2または3記載の車両運搬車。
- 前記報知手段は、荷台の後端に配置されるとともに当該荷台の後方から視認可能に設けられた表示灯によって構成されたことを特徴とする請求項1記載の車両運搬車。
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