JP2012095336A - 無線通信システムおよび基地局 - Google Patents

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Abstract

【課題】コアネットワーク装置に無線アクセスネットワークを構成する複数の基地局が直接接続される場合において、当該コアネットワーク装置における基地局収容効率向上を可能とする無線通信システムを得ること。
【解決手段】本発明にかかる無線通信システムは、コアネットワーク1と無線アクセスネットワーク2とを接続するゲートウェイ装置3を備える無線通信システムであって、ゲートウェイ装置3に接続された代表基地局6aと代表基地局6a配下の複数の非代表基地局6b,6cとを含む仮想基地局6、を無線アクセスネットワーク2内に備え、各非代表基地局の存在をゲートウェイ装置3および隣接基地局5から隠蔽する。
【選択図】図1

Description

本発明は、コアネットワークと無線アクセスネットワークとの間のゲートウェイ装置配下に基地局を配置した無線通信システムに関するものである。
近年、より高速な無線パケット通信を目指して様々な無線アクセス高速化技術が提案、規格化されている。Beyond3G/4Gのセルラシステムでは、数百Mbpsから1Gbpsの無線伝送速度を達成することが可能と言われている。このような高速な無線伝送速度では送信電力が問題になるため、セルのカバーエリアは従来のセルより小さくなると予想されている。また、セルが小さくなることにより、端末と無線通信を行う基地局の数は、今後さらに増加することが予想されている。
たとえば、基地局制御装置が収容可能な基地局数やセル数は制御仕様や装置容量の制約から制限されているため、基地局制御装置では、処理容量としては基地局を収容可能であっても、上記収容する基地局数やセル数の制限によって、基地局を収容できないケースが発生する。その結果、基地局制御装置における基地局の収容効率が悪くなっている、という問題があった。
下記特許文献1では、上記の問題を解決している。具体的には、複数の基地局とそれらの基地局を制御する基地局制御装置との間に基地局集線装置を配置し、基地局集線装置が、基地局制御装置と各基地局との間で制御用データおよびユーザデータを変換して送信する技術が開示されている。この技術によれば、基地局制御装置は、複数の基地局を1つの仮想的な基地局と見なして動作することができるので、たとえば、基地局制御装置に複数の基地局集線装置を接続することにより、高価な基地局制御装置を新たに導入することなく、より多くの基地局を収容することが可能となる。
3GPP(3rd Generation Partnership Project)では、第3世代無線アクセス方式および無線アクセスネットワーク(UTRAN:Universal Terrestrial Radio Access Network)を低遅延,高データレート,無線パケット通信に最適化した、次世代の無線アクセス方式(E-UTRA:Evolved Universal Terrestrial Radio Access)および無線アクセスネットワーク(E-UTRAN:Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network)の検討が進められている(下記非特許文献1参照)。E-UTRANでは、基地局(Node B)を制御する無線ネットワーク制御装置(RNC:Radio Network Controller)が排除され、コアネットワークと無線アクセスネットワークとの間のゲートウェイ装置(SAE-GW:System Architecture Evolution Gateway)配下に、それぞれRNCの機能をもった基地局(eNodeB:Evolved Node B)が直収されるアーキテクチャを採用している。このように、階層構造を排除したアーキテクチャを無線アクセスネットワークで採用することにより、E-UTRANでは、エンド・ツー・エンドの遅延削減,ネットワーク構成の簡素化、といった効果が得られる。
特開2006−279261号公報
たとえば、上記E-UTRANのように、基地局内に無線アクセス制御,呼処理,移動機の移動管理等の機能をもち、それぞれの基地局がコアネットワークと直接接続されるような無線アクセスネットワークアーキテクチャにおいては、基地局制御装置が複数の基地局を制御する従来の無線アクセスネットワークと同様の問題が発生する。具体的には、複数の基地局を収容するコアネットワーク装置の制御仕様や回線インタフェース等の装置容量の制約により、コアネットワーク装置の処理容量としては基地局を収容可能であっても、収容基地局数やセル数が制限となって基地局を収容できないケースが発生する。その結果、コアネットワーク装置における基地局の収容効率が悪くなっている、という問題があった。
しかしながら、上述した従来技術は、基地局集線装置が複数の基地局を仮想的に1台の基地局として見せ、基地局制御装置における基地局収容効率を上げる技術であって、コアネットワーク装置に複数の基地局が直接接続される場合の、基地局収容効率を上げる技術については、何ら開示されていない。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、コアネットワーク装置に無線アクセスネットワークを構成する複数の基地局が直接接続される場合において、当該コアネットワーク装置における基地局収容効率向上を可能とする無線通信システムを得ることを目的とする。
また、上記複数の基地局のうちの特定の基地局を動的に切断する動作、および上記無線アクセスネットワークに新たな基地局を動的に追加する動作、を規定した無線通信システムを得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる無線通信システムは、コアネットワークと無線アクセスネットワークとを接続するゲートウェイ装置を備える無線通信システムであって、前記ゲートウェイ装置に接続された少なくとも1つの代表基地局と、当該代表基地局配下の複数の非代表基地局と、を含み、これらの基地局で仮想的に1つの基地局を形成する仮想基地局、を前記無線アクセスネットワーク内に備え、前記非代表基地局の存在を、前記ゲートウェイ装置、および前記仮想基地局に隣接する前記隣接基地局、から隠蔽することを特徴とする。
この発明によれば、コアネットワーク側に収容基地局数やセル数の制限がある場合であっても、上記構成により基地局収容効率を上げることが可能となる、という効果を奏する。
図1は、本発明にかかる無線通信システムの実施の形態1の構成例を示す図である。 図2は、AGWの経路テーブルの一例を示す図である。 図3は、NBSの経路テーブルの一例を示す図である。 図4は、RNの経路テーブルの一例を示す図である。 図5は、NBSのセルID−ノードIDマッピングテーブルの一例を示す図である。 図6は、RNのセルID−ノードIDマッピングテーブルの一例を示す図である。 図7は、UNのセルID−ノードIDマッピングテーブルの一例を示す図である。 図8は、UNのセルID−ノードIDマッピングテーブルの一例を示す図である。 図9は、コアネットワーク側が位置登録エリアIDからページングメッセージの送信先ノードを決定する場合に使用するテーブルの一例を示す図である。 図10は、RNがコアネットワークから受信したページングメッセージを配下のUNに対して分配する際に使用するテーブルの一例を示す図である。 図11は、UEが位置登録を行う際の簡易動作シーケンス例を示す図である。 図12は、経路テーブルの一例を示す図である。 図13は、UNのコンテキストIDマッピングテーブルの一例を示す図である。 図14は、RNのコンテキストIDマッピングテーブルの一例を示す図である。 図15は、UEがUN配下セルから音声通話やデータ通信を開始する際の簡易動作シーケンス例を示す図である。 図16は、RNのコンテキストIDマッピングテーブルの一例を示す図である。 図17は、UNのコンテキストIDマッピングテーブルの一例を示す図である。 図18は、UN配下セルに在圏するUEが音声通話やデータ通信の着信を行うための簡易動作シーケンス例を示す図である。 図19は、本実施の形態におけるハンドオーバ実行時の動作シーケンス例を示す図である。 図20は、VBS内UN間ハンドオーバ時の動作シーケンス例を示す図である。 図21は、UNのコンテキストIDマッピングテーブルの一例を示す図である。 図22は、RNのコンテキストIDマッピングテーブルの一例を示す図である。 図23は、UNのコンテキストIDマッピングテーブルの一例を示す図である。 図24は、RNのコンテキストIDマッピングテーブルの一例を示す図である。 図25は、VBSからNBSへのハンドオーバ時の動作シーケンス例を示す図である。 図26は、RNのコンテキストIDマッピングテーブルの一例を示す図である。 図27は、NBSのコンテキストIDマッピングテーブルの一例を示す図である。 図28は、NBSからVBSへのハンドオーバ時の動作シーケンス例を示す図である。 図29は、NBSのコンテキストIDマッピングテーブルの一例を示す図である。 図30は、UNのコンテキストIDマッピングテーブルの一例を示す図である。 図31は、RNのコンテキストIDマッピングテーブルの一例を示す図である。 図32は、RNのコンテキストIDマッピングテーブルの一例を示す図である。 図33は、本発明にかかる無線通信システムの実施の形態1の他の構成例を示す図である。 図34は、本発明にかかる無線通信システムの実施の形態2の構成例を示す図である。 図35は、RN-Cの経路テーブルの一例を示す図である。 図36は、RN-Dの経路テーブルの一例を示す図である。 図37は、RN-Nの経路テーブルの一例を示す図である。 図38は、UNの経路テーブルの一例を示す図である。 図39は、UNのコンテキストIDマッピングテーブルの一例を示す図である。 図40は、実施の形態2におけるVBS内UN間ハンドオーバ時の動作シーケンス例を示す図である。 図41は、UNのコンテキストIDマッピングテーブルの一例を示す図である。 図42は、RN-NのコンテキストIDマッピングテーブルの一例を示す図である。 図43は、UNのコンテキストIDマッピングテーブルの一例を示す図である。 図44は、RN-DのコンテキストIDマッピングテーブルの一例を示す図である。 図45は、実施の形態2におけるVBSからNBSへのハンドオーバ時の動作シーケンス例を示す図である。 図46は、RN-NのコンテキストIDマッピングテーブルの一例を示す図である。 図47は、実施の形態2のNBSからVBSへのハンドオーバ時の動作シーケンス例を示す図である。 図48は、RN-NのコンテキストIDマッピングテーブルの一例を示す図である。 図49は、RN-DのコンテキストIDマッピングテーブルの一例を示す図である。 図50は、ユーザデータ中継パスの一例を示す図である。 図51は、「AGW3〜UN6b」間のユーザデータ中継に必要なユーザデータパスをU-Proxy内に設定する動作シーケンス例を示す図である。 図52は、RNのコンテキストIDマッピングテーブルの一例を示す図である。 図53は、RNによる「AGW3〜U-Proxy〜UN6b」間のユーザデータ中継パス確立方法の一例を示す図である。 図54は、RNによる「AGW3〜U-Proxy〜UN6b」間ユーザデータ中継パスから「AGW3〜U-Proxy〜UN6c」間ユーザデータ中継パスへの切り替え方法の一例を示す図である。 図55は、RNにより「AGW3〜U-Proxy〜UN6b」間ユーザデータ中継パスを解放する方法の一例を示す図である。
以下に、本発明にかかる無線通信システムの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明にかかる無線通信システムの実施の形態1の構成例を示す図である。実施の形態1の無線通信システムにおいて、AGW(Access GateWay)3は、コアネットワーク1と無線アクセスネットワーク2とを結ぶゲートウェイ装置である。コアネットワーク1内には、ユーザ契約者情報のデータベースや課金処理等を行うサーバ群4が存在する。無線アクセスネットワーク2を構成するすべての基地局は、AGW3を介してコアネットワーク1と通信を行う。以下では、AGW3と無線アクセスネットワーク2内の基地局との通信について説明する。なお、無線アクセスネットワーク2については、IPネットワークを想定する。
無線アクセスネットワーク2には、基地局5,6a,6b,6cが存在し、基地局5と基地局6aがAGW3に接続されている。また、基地局6bと基地局6cの存在は、AGW3および隣接基地局(NBS:Neighbor Base Station)5から見て隠されている。基地局6aは、代表基地局(RN:Representative Node)と呼ばれ、配下に基地局6b,6cが接続されている。基地局6a,6b,6c全体で、1台の仮想基地局(VBS:Virtual Base Station)6を形成している。VBS6を構成するRN6aは、AGW3やNBS5との制御メッセージやユーザデータの交換を基地局6b,6cに代わって行う。ここで、VBS6を構成するRN6a以外の基地局のことを非代表基地局(UN:Unrepresentative Node)と呼ぶ。なお、RN6aは、VBS6を構成する基地局の1つがその機能を提供してもよいし、移動機との無線通信自体は行わずRNとしての機能のみを提供する専用装置(DN:Dedicated Node)でもよい。以下では、RNを、RN機能専用装置(DN)として説明する。
<ネットワーク設定>
本実施の形態では、VBS6内のUN6bおよびUN6cの存在をAGW3およびNBS5から隠すため、UN6bおよびUN6cが担当するセルをRN6aが担当するセルとしてAGW3およびNBS5に見えるように、以下のようにネットワークを設定する。
(1)対向ノード情報
無線アクセスネットワーク2では、ハンドオーバやコアネットワーク1との通信のために、シグナリングメッセージやユーザデータを送受信するノードの情報を各ノード内に保持している。以下、この情報を格納しているテーブルを経路テーブルと呼ぶ。
図2はAGW3の経路テーブルを示し、図3はNBS5の経路テーブルを示し、図4はRN6aの経路テーブルを示す。経路テーブルには、対向ノードの種別,ノードID,シグナリングメッセージの宛先IPアドレス,宛先ポート等が記載されている。一般に、ノード間シグナリングメッセージは、無線コネクションを確立した移動機(UE:User Equipment)の状態、すなわち、コンテキストを管理し、個々のUEに対する制御を行うための個別制御系メッセージと、ノード間の情報交換やページングなど特定のノード内の特定のUEのコンテキストに限定されない制御を行うための共通制御系メッセージと、に分類される。また、ノード間シグナリングメッセージは、IPパケット処理の負荷分散や耐故障性を考慮して、宛先IPアドレスおよび宛先ポートを制御メッセージの種別毎に変えたり、同一種別の制御メッセージでも複数の宛先IPアドレスや宛先ポートを割り当てたりする。以下では、簡単のため、個別制御系メッセージと共通制御系メッセージにそれぞれ1対の宛先IPアドレスと宛先ポートが割り当てられることとする。
たとえば、RN6aおよびNBS5のノードIDをそれぞれn1およびn5とする。また、AGW3の対向ノードは、無線アクセスネットワーク2内のRN6aとNBS5である。したがって、AGW3は、図2に基づき、RN6aに対する個別制御系メッセージを、IPアドレス:Ic,d,n1および宛先ポート:Pc,d,n1に送信し、RN6aに対する共通制御系メッセージをIPアドレス:Ic,c,n1および宛先ポート:Pc,c,n1に送信し、NBS5に対する個別制御系メッセージをIPアドレス:Ic,d,n5および宛先ポート:Pc,d,n5に送信し、NBS5に対する共通制御系メッセージをIPアドレス:Ic,c,n5および宛先ポート:Pc,c,n5に送信する。
また、AGW3のノードIDをn3とする。また、NBS5の対向ノードはAGW3とRN6aである。したがって、NBS5は、図3に基づき、AGW3に対する個別制御系メッセージをIPアドレス:Ic,d,n3および宛先ポート:Pc,d,n3に送信し、AGW3に対する共通制御系メッセージをIPアドレス:Ic,c,n3および宛先ポート:Pc,c,n3に送信し、また、RN6aに対する個別制御系メッセージをIPアドレス:In,d,n1および宛先ポート:Pn,d,n1に送信し、RN6aに対する共通制御系メッセージをIPアドレス:In,c,n1および宛先ポート:Pn,c,n1に送信する。
また、図4に示すRN6aの経路テーブルには、上記同様のAGW3のノード情報,NBS5のノード情報の他に、自配下に接続されるUN6bおよびUN6cのノード情報が記載される。たとえば、UN6bおよびUN6cのノードIDをそれぞれn2およびn4とすると、RN6aは、UN6bに対する個別制御系メッセージをIPアドレス:Iv,d,n2および宛先ポート:Pv,d,n2に送信し、UN6bに対する共通制御系メッセージをIPアドレス:Iv,c,n2および宛先ポート:Pv,c,n2に送信し、また、UN6cに対する個別制御系メッセージをIPアドレス:Iv,d,n4および宛先ポート:Pv,d,n4に送信し、UN6cに対する共通制御メッセージをIPアドレス:Iv,c,n4および宛先ポート:Pv,c,n4に送信する。なお、後述するように、UN6bおよびUN6cのノード情報は、RN6aがUN6bおよびUN6cの起動時に動的に決定するか、または、UN6bおよびUN6cが起動してRN6aに接続する前に静的に決定しておく。
(2)隣接セル情報
UEは、接続しているセルの通信品質が低下したとき、自律的にまたは基地局の指示によって通信中セルの周辺セルの通信品質を測定し、その結果を基地局に報告する。基地局は、報告された情報を元にUEのハンドオーバ先セルを決定する。このハンドオーバ方式をMAHO(Mobile Assisted Hand Over)と呼ぶ。
MAHOでは、UEが、通信品質の良いセルを、セルID等のセル識別情報とともに基地局に報告する。基地局は、UEから受信したセルID等のセル識別情報からハンドオーバ先のセルを担当する基地局を特定する。そして、ハンドオーバ元基地局でUEが受けていたサービスや無線伝送速度の通知する処理、ハンドオーバ先基地局での無線リソース予約等のためのシグナリングメッセージ交換処理、ハンドオーバ処理中にハンドオーバ元基地局に届いたユーザデータをハンドオーバ先基地局に転送するためのデータ転送に使用するIPアドレス,宛先ポートを決定する処理、等を行う。
このため、各基地局は、UEから無線通信品質として報告されるセルID等のセル識別情報から、シグナリングメッセージを送信するハンドオーバ先基地局の情報を決定する手段をもたなければならない。以下では、MAHOによってUEから通知されるハンドオーバ候補セルの情報は、セルIDとする。また、各基地局は、セルIDとノードIDのマッピングテーブル(セルID−ノードIDマッピングテーブル)をもつこととする。
セルID−ノードIDマッピングテーブルには、セルIDとそのセルを担当する基地局のノードIDとの対応が記載されている。また、NBS5,UN6b,UN6cは、それぞれ1つずつのセルc3,c1,c2を担当している。図5〜図8に、それぞれNBS5,RN6a,UN6b,UN6cのセルID−ノードIDマッピングテーブルの設定例を示す。たとえば、NBS5のセルc3には、UN6bのセルc1およびUN6cのセルc2が隣接しているが、NBS5は、UN6bおよびUN6cの存在を認識できず、これらのセルをVBS6のセルとして扱うため、図5に示すように、セルc1,セルc2をRN6aが担当するセルとして認識し、制御メッセージ送信先としてRN6aのノードIDを設定する。
一方、RN6aは、実際には基地局ではなく、実際のハンドオーバ処理は配下のUN6bおよびUN6cが行うため、図6に示すセルID−ノードIDマッピングテーブルをもつ。図6では、セルc1はノードIDがn2であるUN6bに、セルc2はノードIDがn4であるUN6cに、それぞれ制御メッセージが送信されるように、セルID−ノードIDマッピングテーブルが設定されている。
また、VBS6のUN6bとUN6cは、図7および図8に示すように、自身が担当するセルに関する情報のみをセルID−ノードIDマッピングテーブルに設定する。
(3)位置登録エリア情報
セルには、コアネットワークがUEのおおよその位置を追跡するための位置登録エリアが設定されている。UEがコアネットワークに位置登録エリアIDを通知することで、コアネットワークは、UEに対して着信呼び出しを行うことができる。
位置登録エリアとセルは一対一ではなく、一般に連続する複数のセルに同一の位置登録エリアIDを割り当てている。これにより、UEが、セルを移動するごとに位置登録を行わずに済むようになり、位置登録トラヒックを抑制することが可能となる。また、複数のセルを同一の位置登録エリアとした場合には、着信時のページングメッセージがある程度広範囲に送信されるようにすることにより、高速移動するUEに対してもページングメッセージが高い確率で配送される。
コアネットワーク1では、UEに着信があると、データベースを参照してそのUEが在圏する位置登録エリアIDを調べる。そして、得られた位置登録エリアIDが割り当てられたセルを担当する全基地局に対して、そのUE宛ページングメッセージを送信する。図9は、コアネットワーク1側が、位置登録エリアIDからページングメッセージの送信先ノードを決定する場合に使用するテーブルの例を示している。ここでは、UN6bのセルc1には位置登録エリアID:RA1が、UN6cのセルc2およびNBS5のセルc3には位置登録エリアID:RA2が、それぞれ割り当てられている場合が示されている。セルc1およびセルc2を担当する基地局は実際にはそれぞれUN6bおよびUN6cであるが、これらのセルに対するページングメッセージはすべてRN6aが受信するように設定され、UN6bおよびUN6cの存在がRN6aによって隠されている。
また、図10は、RN6aが、コアネットワーク1から受信したページングメッセージを配下のUNに対して分配する際に使用するテーブルである。位置登録エリアID:RA1に対するページングメッセージは、その位置登録エリアIDが割り当てられているセルc1を担当するUN6bに送信される。同様に、位置登録エリアID:RA2に対するメッセージは、UN6cに送信される。このテーブルは、UN6bおよびUN6cの起動時に動的に、または起動前に静的に、生成される。
<VBSの動的構成>
VBS6では、UNが起動しているかいないかを、VBS6のセルが通信可能か通信不能として見せ、上位ノードに対してUNの存在を隠蔽する。そのため、RN6aが最初に起動して他ノードと通常の起動手順を完了するまでの間は、VBS6のセルはすべて通信不能となる。VBS6のセルに割り当てるセルID,位置登録エリアIDは、RN6aが起動する際に通常の起動手順の一部として入手するか、または、RN6a内にシステムパラメータとして保持しておく。
(1)UNの参加
各UNは、起動時に接続すべきRN6aの情報をもっていることとする。UNがRN6aへ接続すると、RN6aは、UNに対して担当するVBSセルで使用するセルIDや位置登録エリアIDを通知する。RN6aは、さらに、起動UNが担当するVBSセルを通信可能状態にする。
(2)UNの離脱
UNが正規の停止手順を実行したこと、または、RN6aが状態監視によってUNの停止または異常発生を認識すると、RN6aはそのUNが担当しているセルを通信不可状態にする。
(3)VBSの状態監視
VBSの状態監視は、コアネットワーク1とRN6aの間でのみ行う。RN6a自身が異常状態に陥るか、または予め決められた個数のUNが異常となって通信再開不能となった場合に、VBSの異常がコアネットワーク1に検出される。それ以外の場合、すなわち、UNが正規の手順で停止した場合や、予め決められた個数以内のUNが異常の場合については、RN6aがそれらのUNの担当するセルが通信不可になっているものとして扱い、コアネットワーク1には異常を通知しない。
<位置登録>
セルには、UEの位置をコアネットワーク1が追跡するための位置登録エリアが設定されている。移動機は、電源を入れたとき、または、待ち受け中にセルを移動し元のセルの位置登録エリアと移動先セルの位置登録エリアが異なるとき、コアネットワーク1に対して位置登録を行う。位置登録は、たとえば、以下に説明するように、位置登録エリア毎に設定されたIDをUEのIDとともにコアネットワーク1に通知することにより行う。
図11は、UEが位置登録を行う際の簡易シーケンスを示す図である。以下、UEのIDをu1とした場合の位置登録手順を詳細に説明する。
UEは、まず、UN6bと無線コネクションを確立する(ステップS1)。つぎに、UEは、位置登録を行うセルの位置登録エリアIDとUEのID:u1を格納した位置登録要求メッセージをコアネットワーク1向けメッセージとしてUN6bに送信する(ステップS2)。UN6bは、UEから受信したメッセージがコアネットワーク1向けメッセージであるため、受信したメッセージからコアネットワーク1向けシグナリングメッセージを生成する。位置登録要求メッセージは、UE毎の制御であるため、個別制御系メッセージに分類される。個別制御系メッセージでは、コンテキスト毎に割り当てたコンテキストIDで制御対象となるUEを識別することが必須である。このため、あるUEに関するシグナリングメッセージが初めてノード間で交換される際には、以下のステップS3とステップS4の説明で述べるように、そのUEに関するシグナリングメッセージを識別するためのコンテキストIDをノード間で交換する。
UN6bは、コアネットワーク1に送信する位置登録要求メッセージを生成する際に、まず、そのシグナリングメッセージの送信先を決定する。このため、UN6bは、たとえば、図12に示す経路テーブルを使用する。UN6bの経路テーブルによれば、コアノードはノード番号:n1のノードすなわちRN6aであり、コアノード宛個別制御系メッセージはIPアドレス:Iv,d,n1および宛先ポート:Pv,d,n1に送信することになっており、UN6bは、生成した位置登録要求メッセージをこれらのIPアドレスおよび宛先ポートに送信する(ステップS3)。位置登録要求メッセージ送信時、UN6bは、UEコンテキストを識別するためにコンテキストIDをそのメッセージに設定する。コンテキストIDにはUN6b側のIDとRN6a側のIDの2つがあり、UN6bは,位置登録UEのコンテキストに対してUN内で一意なコンテキストID:uを割り当て、メッセージ送信先となるRN6a側のコンテキストIDに新規コンテキストであることを示すID(たとえば“0”)を設定する。
RN6aは、ステップS3の処理で受信した位置登録要求メッセージに設定された宛先コンテキストIDが新規コンテキスト割り当てを示唆するID(ID=“0”)であることを認識すると、新たにコンテキストID:r1を割り当て、図11中に破線矢印で省略表示した応答メッセージに、割り当てたコンテキストIDを設定してUN6bに送信する。このとき、その応答メッセージの送信元コンテキストIDにはRN6a側コンテキストID:r1を、送信先コンテキストIDにはUN6bから受信したUN6b側コンテキストID:uを、それぞれ指定する。
つぎに、RN6aは、まず、AGW3との個別制御系メッセージ交換のためのコンテキストID:r2を割り当てる。つぎに、UN6bから受信した位置登録要求メッセージの送信元コンテキストID:uをr2に書き換え、AGW3に送信する(ステップS4)。位置登録要求メッセージを送信するAGW3のIPアドレスや宛先ポート等の情報は、RN6aの経路テーブル(図4参照)で管理しており、このテーブルによれば、コアノードであるノード番号:n3のノード、すなわち、AGW3のIPアドレス:Ic,d,n3および宛先ポート:Pc,d,n3が宛先となる。
ステップS4の処理で位置登録要求メッセージを受信したAGW3は、コンテキストID:aを割り当て、図11中の破線矢印で省略表示した応答メッセージの宛先コンテキストIDをr2に、送信元コンテキストIDをaに、それぞれ設定してRN6aに通知する。AGW3は、以後、位置登録に関してコアネットワーク1内部の処理を実行し、位置登録要求を行ったUEの認証する処理や位置登録要求で通知された位置登録エリアにUEが在圏することを登録する処理等を実行する。
以上のステップS3,ステップS4におけるコンテキストIDの生成/交換を通して、各基地局では、コンテキストIDマッピングテーブルを生成している。
図13は、UN6bのコンテキストIDマッピングテーブルを示す図である。UEのID毎にそのUEの制御に関わるノードにおけるコンテキストIDと、自ノード内でのUEコンテキストIDの対応を記憶する。図13において、UEコンテキスト情報は、自ノード内で無線コネクション制御を行う際にコンテキストを識別するために使用するIDや、UEの無線アクセス能力等の情報を記憶する領域である。コアノードコンテキスト情報は、コアノード、すなわちRN6aにおけるUEのコンテキストIDとUN6bで割り当てたコンテキストIDとの対応を記憶する領域である。ステップS3で送信したUN6b側コンテキストID:uと、ステップS3の位置登録要求メッセージへの応答メッセージで得たRN6a側のコンテキストID:r1と、を保持している。なお、この情報中のコアノード・ノードIDは、コアノードとしてアクセスできる候補が複数存在する場合にコアノード側のコンテキストIDを一意に定める場合や、アクセスするコアノードのIPアドレスおよび宛先ポートを経路テーブル(図12参照)から取得する場合などに使用し、ここでは既知とする。また、この情報中の自ノードデータパスおよびコアノードデータパス,隣接ノードコンテキスト情報は、位置登録時には使用しないため、ここでは説明を省略する。
また、図14は、RN6aにおけるコンテキストIDマッピングテーブルを示す図である。RN6aのコンテキストIDマッピングテーブルの各レコードは、インタフェース種別により大きく2つのパートに分かれ、それぞれ第1サブレコード,第2サブレコードと呼ぶ。両者は同一の構成をしており、ノード#1コンテキスト情報部とノード#2コンテキスト情報部から成る。第1サブレコードのノード#1コンテキスト情報部は、RNとUNのコンテキストIDの対応を保持する領域である。これは、UNのコンテキストIDマッピングテーブルにおけるコアノードコンテキスト情報部と同一の内容となる。ただし、ノード#1ノードIDには、複数UNから対象UNを識別するためUNのノードIDを記憶しておく。一方、上記サブレコードのノード#2コンテキスト情報部は、RN6aとAGW3のコンテキストIDの対応を保持する領域である。ここでは、ノード#2コンテキスト情報部の自ノードコンテキストIDにはRN6a側のコンテキストIDを、ノード#2ノードIDおよびコンテキストIDにはAGW3のノードIDおよびAGW3側のコンテキストIDを、保持しておく。また、ノード#2コンテキスト情報部のノード#2ノードIDにはコアノードであるAGW3のノードIDを保持しておく。UNのコンテキストIDマッピングテーブルにおけるコアノード・ノードIDと同様に、RN6aからアクセスできるコアノードの候補が複数存在する場合にコアノードのコンテキストIDを一意に定める場合や、アクセスするコアノードのIPアドレスおよび宛先ポートを経路テーブル(図4参照)から取得する場合などに使用する。RN6aのコンテキストIDマッピングテーブルのその他の部分については、位置登録時には使用しないためここでは説明を省略する。
そして、RN6aは、コンテキストIDマッピングテーブル(図14参照)を用い、AGW3とUN6bとの間のシグナリングメッセージを次のように中継する。
(C-I)AGW3からUN6bへのシグナリングメッセージ
(a)AGW3は、ステップS4で獲得したVBS6、すなわち、RN6aのノードID:n1およびRN6a内でUEのコンテキストを識別するためのコンテキストID:r2、を使用して、シグナリングメッセージを送信する。このシグナリングメッセージの宛先IPアドレスおよび宛先ポートには、経路テーブル(図2参照)でノードID:n1を検索し、それぞれIc,d,n1およびPc,d,n1を指定する。
(b)上記ステップ(a)で送信されたシグナリングメッセージは、RN6aで受信される。RN6aは、当該シグナリングメッセージより宛先コンテキストID:r2を抽出し、コンテキストIDマッピングテーブル(図14参照)の第1サブレコード内ノード#2コンテキスト情報部から、自ノードコンテキストIDがr2となっているレコードを検索する。そして、見つかったレコードの第1サブレコード内ノード#1コンテキスト情報部のノード#1ノードIDを抽出する。さらに、ノード#1コンテキストIDから上記シグナリングメッセージを転送するノード、すなわち、UN6bのノードID:n2およびUN6b内コンテキストID:uを抽出する。RN6aは、つぎに、上記シグナリングメッセージの宛先コンテキストIDに設定されている自身のコンテキストID:r2を、上記シグナリングメッセージの転送先ノード、すなわち、UN6b内コンテキストID:uに書き換え、UN6b宛IPアドレスおよび宛先ポートに送信する。宛先IPアドレスおよび宛先ポートには、コンテキストIDマッピングテーブルから抽出したUN6bのノードID:n2で経路テーブル(図4参照)を検索し、それぞれIv,d,n2およびPv,d,n2を指定する。
(c)UN6bは、AGW3からのシグナリングメッセージを受信する。
(C-II)UN6bからAGW3へのシグナリングメッセージ
(a)UN6bは、ステップS3で獲得したRN6aのノードID:n1、およびRN6a内でUEのコンテキストを識別するためのコンテキストID:r1を使用して、シグナリングメッセージを送信する。このシグナリングメッセージの宛先IPアドレスおよび宛先ポートには、経路テーブル(図12参照)でノードID:n1を検索し、それぞれIv,d,n1およびPv,d,n1を指定する。
(b)上記ステップ(a)で送信されたシグナリングメッセージは、RN6aで受信される。RN6aは、上記シグナリングメッセージより宛先コンテキストID:r1を抽出し、コンテキストIDマッピングテーブル(図14参照)の第1サブレコード内ノード#1コンテキスト情報部から、自ノードコンテキストIDがr1となっているレコードを検索する。そして、見つかったレコードの第1サブレコード内ノード#2コンテキスト情報部のノード#2ノードIDを抽出する。さらに、ノード#1コンテキストIDから上記シグナリングメッセージを転送するノード、すなわち、AGW3のノードID:n3およびAGW3内コンテキストID:aを抽出する。RN6aは、つぎに、上記シグナリングメッセージの宛先コンテキストIDに設定されている自身のコンテキストID:r1を、上記シグナリングメッセージの転送先ノード、すなわち、AGW3内コンテキストID:aに書き換え、AGW3宛IPアドレスおよび宛先ポートに送信する。宛先IPアドレスおよび宛先ポートには、コンテキストIDマッピングテーブルから抽出したAGW3のノードID:n3で経路テーブル(図4参照)を検索し、それぞれIc,d,n3およびPc,d,n3を指定する。
(c)AGW3は、UN6bからのシグナリングメッセージを受信する。
上記ステップS4の処理で位置登録要求を受け取ったAGW3は、コアネットワーク1内で位置登録作業が完了すると、RN6aに対して位置登録応答を送信する(ステップS5)。この応答メッセージは、上記(C-I)の手順に従ってRN6aによりUN6bに転送される(ステップS6)。
UN6bは、RN6aから位置登録応答メッセージを受信すると、コンテキストIDマッピングテーブル(図13参照)のコアノードコンテキスト情報部から、自ノードコンテキストIDがuとなっているレコードを検索し、自ノード内UEコンテキストを特定する。UN6bは、UEコンテキストから無線通信に使用するチャネル等のパラメータを取得し、位置登録応答をUEに送信する(ステップS7)。
位置登録完了後、無線コネクションは解放される。UEは再び待ち受け状態に遷移するため、図13および図14にてUEID:u1で登録されたレコードは、無線コネクション解放とともに削除される。なお、上記では、コンテキストの識別のためにシグナリングメッセージに埋め込まれたコンテキストIDを使用する場合について説明したが、コンテキスト識別方法として、個別制御系メッセージでユーザ毎に異なる宛先ポートを使用することも考えられる。この場合は、コンテキストIDの代わりに宛先ポートを図13および図14に示したコンテキストIDマッピングテーブルで管理すれば良い。
<発信>
図15は、UEがUN6b配下セルから音声通話やデータ通信を開始する際の簡易動作シーケンスを示す図である。発信シーケンスでは、音声通話やデータ通信のための無線チャネルの設定および無線アクセスネットワーク2におけるデータパスの設定、が必要となる点が位置登録シーケンスと異なる。なお、発信サービスを要求するために、位置登録要求ではなくサービス要求メッセージを送信する点についても異なるが、サービス要求も個別制御系メッセージであるため、シグナリングメッセージ送信時におけるコンテキストID通知などRN6aおよびUN6bの動作は位置登録シーケンスと同様である。
図15に示すステップS11からステップS14の動作は、位置登録シーケンスのS1〜S4と同様である。なお、ステップS4完了時には、UN6bでは図13に示し、RN6aでは図14に示した、コンテキストIDマッピングテーブルが生成されていることとする。
AGW3は、ステップS14でサービス要求を受信すると、認証等の手続きを行った後、無線チャネルの設定および無線アクセスネットワークにおけるデータパスの設定を行うためのベアラ設定要求メッセージを、RN6aに送信する(ステップS15)。ベアラ設定要求メッセージでは、RN6aに対してUEID:u1に対応するコンテキストを指定するために、シグナリングメッセージの宛先コンテキストIDにr2を指定する。また、そのシグナリングメッセージには、RN6aとAGW6の間でユーザデータ(音声データやデータパケット:いずれもIPパケット内にカプセル化されることとする)を送受するデータパスに関して、AGW3がユーザデータを受信するIPアドレス:Ia,宛先ポート:Pa,カプセル化の際のデータフロー識別子:Faが含まれている。RN6aは、これらの情報をコンテキストIDマッピングテーブル(図16参照)の第1サブレコード内ノード#2コンテキスト情報部のノード#2データパスに記憶し、UN6bから受信したユーザデータをAGW3に送信する際の宛先情報として参照する。以降、データパスに関して宛先情報を構成するIPアドレス:Ix,宛先ポート:Px,データフロー識別子:Fxの組を[Ix,Px,Fx]と表し、データパス情報と呼ぶ。
つぎに、RN6aは、コンテキストIDマッピングテーブル(図16参照)を参照し、AGW3から受信したベアラ設定要求メッセージに設定されたコンテキストID:r2をキーとして、当該メッセージを転送するUN(ノードID:n2)を特定し、当該メッセージの宛先IPアドレス,宛先ポートを取得する。そして、送信するベアラ設定要求メッセージについては、宛先コンテキストIDにuを指定し、RN6aがUN6bからユーザデータを受信するためのデータパス情報を[Ir1,Pr1,Fr1]に書き換えてUN6bに送信する(ステップS16)。
また、RN6aは、送信したデータパス情報をコンテキストIDマッピングテーブル(図16参照)の第1サブレコード内ノード#1コンテキスト情報の自ノードデータパスに記憶する。
一方、UN6bは、受信したこれらの情報をRN6aと同様にコンテキストIDマッピングテーブル(図17参照)のコアノードコンテキスト情報内コアノードデータパスに格納し、UEから受信したユーザデータをRN6aに送信する際の宛先として参照する。また、このテーブルを参照し、RN6aから受信したベアラ設定要求メッセージに設定されたコンテキストID:uをキーとして、データ用無線チャネルを設定するUEコンテキストを特定する。特定されたUEコンテキストにはデータ伝送レートなどの情報が含まれており、UN6bは、要求された速度や品質でユーザデータ通信を提供できるか否かをチェックした後、UEとの間で無線チャネルを設定する(ステップS17)。
UEとUN6bの間でデータ用無線チャネルが確立された後、UN6bは、RN6aに対してベアラ設定応答メッセージを送信する(ステップS18)。送信するベアラ設定応答メッセージには、コンテキストIDマッピングテーブル(図17参照)を参照して、UEID:u1に対応するUNのコンテキストID:r1を設定する。さらに、UN6bがRN6aからユーザデータを受信するためのデータパス情報[Iu,Pu,Fu]を割り当てて設定し、コンテキストIDマッピングテーブル(図17参照)のコアノードコンテキスト情報内自ノードデータパスに格納する。
RN6aは、ベアラ設定応答メッセージを受信した際に、これらの情報を、コンテキストIDマッピングテーブル(図16参照)の第1サブレコード内ノード#1コンテキスト情報部のノード#1データパスに格納し、AGW3から受信したユーザデータをUN6bに送信する際の宛先として参照する。
RN6aは、UN6bからベアラ設定応答メッセージを受信後、コンテキストIDマッピングテーブル(図16参照)を参照して、当該メッセージにおける宛先コンテキストIDを、自コンテキストID:r1に対応するノード#2コンテキストID:aに書き換える。さらに、RN6aは、AGW3からユーザデータを受信するためのデータパス情報[Ir2,Pr2,Fr2]を設定してAGW3に送信する(ステップS19)。同時に、RN6aは、送信したこれらのデータパス情報を、コンテキストIDマッピングテーブル(図16参照)の第1サブレコード内ノード#2コンテキスト情報部の自ノードデータパスに記憶する。
AGW3は、これらのデータパス情報を記憶し、これらの情報を、ユーザデータをRN6aに送信する際の宛先とする。そして、ユーザデータ送受信のためのデータパスを確立した後、AGW3,RN6a,UN6bでは、ステップS20〜ステップS22を実行する。ステップS20〜ステップS22は、図11に示した位置登録シーケンスにおけるステップS5〜ステップS7と同様である。
以上の発信シーケンスを実行後、RN6aは、コンテキストIDマッピングテーブル(図16参照)を用い、AGW3とUN6bの間のユーザデータを次のように中継する。
(C-III)AGW3からUN6bへのユーザデータ
(a)AGW3からUE6bへ向けたユーザデータは、データパス[Ir2,Pr2,Fr2]を宛先として送信される。
(b)ステップ(a)で送信されたユーザデータはRN6aで受信される。RN6aは、受信ユーザデータの宛先データパス情報を抽出し、コンテキストIDマッピングテーブル(図16参照)の第1サブレコード内ノード#2コンテキスト情報部から自ノードデータパスが[Ir2,Pr2,Fr2]となっているレコードを検索する。そして、見つかったレコードの第1サブレコード内ノード#1コンテキスト情報部のノード#1データパス[Iu,Pu,Fu]を抽出し、これを受信ユーザの転送先データパス情報として転送する。
(c)UN6bは、AGW3からのユーザデータを受信する。
(C-IV)UN6bからAGW3へのユーザデータ
(a)UEから受信したユーザデータは、UN6bからデータパス[Ir1,Pr1,Fr1]を宛先として送信される。
(b)ステップ(a)で送信されたユーザデータはRN6aで受信される。RN6aは、受信ユーザデータの宛先データパス情報を抽出し、コンテキストIDマッピングテーブル(図16参照)の第1サブレコード内ノード#1コンテキスト情報部から自ノードデータパスが[Ir1,Pr1,Fr1]となっているレコードを検索する。そして、見つかったレコードの第1サブレコード内ノード#2コンテキスト情報部のノード#2データパス[Ia,Pa,Fa]を抽出し、これを受信メッセージの転送先データパス情報として転送する。
(c)AGW3は、UN6bからのユーザデータを受信する。
ユーザデータ通信完了後、無線コネクションが解放され、UEが再び待ち受け状態に遷移すると、図16および図17のコンテキストIDマッピングテーブルにおけるUEID:u1に対応するレコードは、削除される。
なお、上記説明では、UE毎のユーザデータはIPアドレス,宛先ポート,IPパケットカプセル化におけるデータフロー識別子の組で識別されることとしたが、「3GPP TS29.060」の“General Packet Radio Service(GPRS); GPRS Tunneling Protocol(GTP) across the Gn and Gp interface”に規定されているGTP(GPRS Tunneling Protocol)のように、宛先ポートを固定として、IPアドレスおよびカプセルデータのヘッダ部分に設定するデータフロー識別子のみでユーザデータを識別する場合には、コンテキストIDマッピングテーブルで宛先ポートを記憶する必要はない。
また、同一IPアドレス,宛先ポートには、1UEのみのユーザデータをカプセル化して送受信する場合にカプセルデータでデータフローを識別する必要はなく、コンテキストIDマッピングテーブルでデータフロー識別子を記憶する必要はない。また、RN6aは、AGW3とUN6bの間のシグナリングメッセージおよびユーザデータの中継機能を提供しているが、これらの中継のためにAGW3,UN6bに別々に払いだしているコンテキストIDおよびデータパス情報は、同一すなわちr1=r2,Ir1=Ir2,Pr1=Pr2,Fr1=Fr2であってもよい。または、ユーザデータについては、Ir1=Iu,Pr1=Pu,Fr1=Fu,Ir2=Ia,Pr2=Pa,Fr2=Faとすることで、AGW3とUN6bの間で直接送受信を行うようにしてもよい。
<着信>
図18は、UN6b配下セルに在圏するUEが音声通話やデータ通信の着信を行うための簡易動作シーケンスを示す図である。
AGW3は、音声通話やデータ通信の要求を受けたUEが在圏する位置登録エリアをコアネットワーク1内サーバより取得し、その位置登録エリアが割り当てられたセルを担当しているすべての基地局に対してページングメッセージを送信する(ステップS31)。位置登録エリアとページングを送信する基地局との関係は、図9に示す位置登録エリアテーブルで管理する。ページングメッセージには呼び出し位置登録エリアIDと呼び出し対象のUEIDが含まれているが、特定の基地局内の特定のUEコンテキストに対する制御ではないため、ページングメッセージは共通制御系メッセージとなる。
また、図10は,RN6aで管理する位置登録エリアテーブルである。位置登録エリアID:RA1はノードID:n2のUN6bが担当するセルに割り当てられた位置登録エリアIDであり、RA2はノードID:n4のUN6cが担当するセルに割り当てられた位置登録エリアIDである。ここで、上記ステップS31でRN6aが受信したページングメッセージに、たとえば、位置登録エリアID:RA1,呼び出しUEID:u1が設定されていた場合、RN6aは、受信したページングメッセージに設定された位置登録エリアID:RA1をキーとして図10の位置登録エリアテーブルを検索し、ページングメッセージを転送するノードのID:n2を得る。そしてRN6aは、ノードID:n2で示されるノードに対してページングメッセージを送信する際の宛先IPアドレスおよび宛先ポートを取得するために、経路テーブル(図4参照)を検索する。検索の結果、共通制御メッセージを送信するIPアドレス:Iv,c,n2、宛先ポート:Pv,c,n2が得られるので、RN6aは、これらのIPアドレス,宛先ポート宛にAGW3より受信したページングメッセージを転送する(ステップS32)。
UN6bは、RN6aからページングメッセージを受信すると、通常のページング処理を行い、ページングメッセージに指定されている位置登録エリアIDが割り当てられたセルに対してUEの呼び出しを行う(ステップS33)。位置登録エリアは複数のセルにまたがって定義され、ページングを行ったセルに必ずしも呼び出しUEが在圏しているとは限らないが、呼び出しUEが在圏している場合には発信と同様のシーケンスが実行される(ステップS34)。
<ハンドオーバ>
図19は、本実施の形態におけるハンドオーバ実行時の動作シーケンスを示す図である。SourceBSは、ハンドオーバ実行前にUEが接続していた基地局であり、TargetBSはハンドオーバ先基地局である。以下、VBS6内UN間のハンドオーバ、VBS6からNBS5へのハンドオーバ、およびNBS5からVBS6へのハンドオーバ、の3ケースについて詳細に説明する。
(1)VBS6内UN間ハンドオーバ
以下、UN6bからUN6cへのハンドオーバを行う場合のVBS6の動作を、図20〜図24を用いて詳細に説明する。
図20は、VBS6内UN間ハンドオーバ時の動作シーケンスを示す図である。ハンドオーバ元基地局はUN6bであり、ハンドオーバ先基地局はUN6cである。また、UEは、UN6b配下で通信中であり、UN6bおよびRN6aでは、発信シーケンスを実行してそれぞれ図17,図16のようにコンテキストIDマッピングテーブルが形成されていることとする。
UEは、UN6b担当のセルにおける通信品質が悪くなった場合に周辺のセルを探索し、通信品質が良くかつハンドオーバ先の候補となり得るセルのIDと、通信品質の測定結果と、を、測定情報(“Measurement Report”)としてUN6bに通知する(ステップS41)。UN6bは、まず、受信した測定結果に基づいてUN6c担当のセル(セルID:c2)をハンドオーバ先として選択する。つぎに、測定結果に含まれるハンドオーバ先セルのID:c2から、ハンドオーバ要求を送信する基地局のIPアドレス,宛先ポートを決定する。しかしながら、UN6bは、セルID−ノードIDマッピングテーブル(図7参照)に自セルの情報しかもっていない。そこで、UN6bは、ハンドオーバ先のセルが別コアノード配下のセルであると仮定し、UN6bにとってのコアノードであるRN6aのハンドオーバ要求送信先IPアドレスおよび宛先ポートを決定する。ハンドオーバ要求は、特定のUEコンテキストに対する制御であり、個別制御系メッセージに分類される。したがって、UN6bは、RN6aの個別制御系メッセージ送信先であるIPアドレス:Iv,d,n1および宛先ポート:Pv,d,n1を経路テーブル(図12参照)から取得する。
つぎに、UN6bは、ハンドオーバ実行中にハンドオーバ先基地局との間でシグナリングメッセージを交換したり、コアノードすなわちRN6aから受信したユーザデータをハンドオーバ先基地局に転送したりする際に、ハンドオーバ先基地局が必要とするUN6b側のコンテキストID,データパス情報を割り当てる。そして、これらの情報をコンテキストIDマッピングテーブルの隣接ノードコンテキスト情報として保持する。これらの情報は、図21に示すように、コンテキストIDマッピングテーブルの隣接ノードコンテキスト情報内の自ノードコンテキストID,自ノードデータパスに格納する。
そして、UN6bは、ハンドオーバ先セルID:c2,ハンドオーバ先基地局向け自コンテキストID:ub,自ノードID:n2,データパス情報[Iub,Pub,Fub],コアノードRN6aのノードID:n1,コンテキストID:r1,データパス情報[Ir1,Pr1,Fr1]を、ハンドオーバ要求メッセージ(“Handover Request”)に格納し、上記で決定したRN6aのIPアドレスおよび宛先ポートに向けて送信する(ステップS42)。
RN6aは、上記ステップS42でハンドオーバ要求メッセージを受信すると、まず、受信したハンドオーバ要求メッセージに含まれているハンドオーバ先セルのID:c2を元に、当該メッセージを転送するハンドオーバ先基地局を決定する。RN6aは、セルID−ノードIDマッピングテーブル(図6参照)を参照する。このテーブルによれば、ハンドオーバのターゲットセル:c2は、ノードID:n4のセルであることが分かるので、さらに経路テーブル(図4参照)を用いて、上記ハンドオーバ要求メッセージの送信先IPアドレス:Iv,d,n4、宛先ポート:Pv,d,n4を決定する。
つぎに、RN6aは、上記ハンドオーバ要求メッセージに含まれるハンドオーバ元基地局のノードID:n2,コンテキストID:ub,データパス情報[Iub,Pub,Fub]を自身のコンテキストIDマッピングテーブル内第2サブレコードのノード#1コンテキスト情報に、それぞれノード#1ノードID,ノード#1コンテキストID,ノード#1データパスとして、図22に示すように格納する。同様に、ノードID:n4は、ハンドオーバ先基地局のノードIDとして、上記テーブル内ノード#2コンテキスト情報の中のノード#2ノードIDの第2サブレコードへ格納する。格納先エントリは、受信したハンドオーバ要求メッセージに格納されているUEIDを用いて特定する。
RN6aは、UN6bとUN6cの間で送受されるシグナリングメッセージおよびユーザデータの中継ポイントとして動作するため、UN6bに対してコンテキストID:r3,データパス情報[Ir3,Pr3,Fr3]を払い出し、それぞれコンテキストIDマッピングテーブルの第2サブレコードのノード#1コンテキスト情報内自ノードコンテキストID,自ノードデータパスとして格納する。同様に、UN6cに対してコンテキストID:r4,データパス情報[Ir4,Pr4,Fr4]を払い出し、コンテキストIDマッピングテーブル(図22参照)の第2サブレコード内ノード#1コンテキスト情報部の自ノードコンテキストID,自ノードデータパスとして格納する。さらに、受信したハンドオーバ要求メッセージに含まれるUN6bのノードID:n2,コンテキストID:ub,データパス情報[Iub,Pub,Fub]を、自身のノードID:n1およびUN6c向けに払い出したコンテキストID:r4,データパス情報[Ir4,Pr4,Fr4]で書き換えて、UN6cの宛先IPアドレス,宛先ポートに送信する(ステップS43)。
ハンドオーバ先基地局UN6cは、上記ステップS43でRN6aからハンドオーバ要求メッセージを受信後、当該メッセージからハンドオーバ元基地局のノードID:n1,コンテキストID:r4,データパス情報[Ir4,Pr4,Fr4]を抽出し、コンテキストIDマッピングテーブル内隣接ノードコンテキスト情報の隣接ノード・ノードID,隣接ノードコンテキストID,隣接ノードデータパスにそれぞれ保持する。なお、これらのパラメータを記憶するエントリは、上記で受信したハンドオーバ要求メッセージに設定されているUEID:u1により決定する。
さらに、UN6cは、上記ハンドオーバ要求メッセージからコアノードのノードID:n1,コンテキストID:r1,データパス情報[Ir1,Pr1,Fr1]を抽出し、コンテキストIDマッピングテーブル内コアノードコンテキスト情報のコアノード・ノードID,コアノードコンテキストID,コアノードデータパスにそれぞれ保持する。
つぎに、UN6cは、ハンドオーバ元基地局とハンドオーバ実行中にシグナリングメッセージを交換したり、ハンドオーバ元基地局からの転送データを受信したりするためのコンテキストID:uc,データパス情報[Iuc,Puc,Fuc]を払い出す。そして、払い出したパラメータをコンテキストIDマッピングテーブル内隣接ノードコンテキスト情報の中の自ノードコンテキストID,自ノードデータパスに保持する。同様に、ハンドオーバ後のシグナリングメッセージおよびユーザデータの送受のためにコアノードに対してコンテキストID:u’,データパス情報[Iu’,Pu’,Fu’]を払い出す。そして、コアノードコンテキスト情報の中の自ノードコンテキストID,自ノードデータパスに記憶しておく。
図23は、受信したハンドオーバ要求メッセージから抽出したパラメータ、および自身が払い出したパラメータ、を設定した後のUN6cのコンテキストIDマッピングテーブルを示している。
コンテキストIDマッピングテーブルの更新が完了すると、UN6cは、ハンドオーバ応答メッセージ(“Handover Response”)を生成する。ここでは、送信元コンテキストIDにはコンテキストIDマッピングテーブルに記憶している隣接ノードコンテキスト情報中の自ノードコンテキストID:ucを、また、宛先コンテキストIDには上記隣接ノードコンテキスト情報中の隣接ノードコンテキストID:r4を、それぞれ設定する。そして、上記隣接ノードコンテキスト情報中の自ノードデータパス[Iuc,Puc,Fuc]を設定して生成したハンドオーバ応答メッセージを、ノードID:n1のノードに対して送信する。ここで、UN6cは、経路テーブル(図12参照)からノードID:n1の個別制御系メッセージの宛先IPアドレス:Iv,d,n1および宛先ポート:Pv,d,n1を取得し、上記で生成したハンドオーバ応答メッセージをRN6aに送信する(ステップS44)。
ハンドオーバ先基地局UN6cのコアノードとして動作しているRN6aは、上記ステップS44でハンドオーバ応答メッセージをUN6cから受信すると、当該メッセージよりUN6cのコンテキストID:uc,データパス情報[Iuc,Puc,Fuc]を抽出し、自身のコンテキストIDマッピングテーブルに格納する。格納するテーブルエントリの位置は、ハンドオーバ元とハンドオーバ先基地局がシグナリングメッセージ交換を行う第2サブレコード中のノード#2コンテキスト情報部であり、詳細には、自ノードコンテキストIDが上記ハンドオーバ応答メッセージの宛先コンテキストID:r4に一致するレコードの、第2サブレコード内ノード#2コンテキスト情報部の、ノード#2コンテキストIDおよびノード#2データパスである。
つぎに、RN6aは、上記で検索して一致したレコードの第2サブレコード内ノード#1コンテキスト情報部から、自ノードコンテキストID:r3およびノード#1コンテキストID:ubを取得する。そして、受信したハンドオーバ応答メッセージの送信元コンテキストID:ucおよび宛先コンテキストID:r4を、それぞれ取得した情報に書き換える。さらに、上記ハンドオーバ応答メッセージ中のUN6c側データパス情報[Iuc,Puc,Fuc]を、上記第2サブレコード内ノード#1コンテキスト情報部の自ノードデータパスに記憶しているRN6a側データパス情報[Ir3,Pr3,Fr3]で書き換える。そして、ノード#1ノードID:n2であるUN6bの個別制御系メッセージの宛先IPアドレス:Iv,d,n2および宛先ポート:Pv,d,n2に書き換えた後、ハンドオーバ応答メッセージを送信する(ステップS45)。
ハンドオーバ元基地局UN6bは、上記ステップS45でハンドオーバ応答メッセージをRN6aから受信すると、当該メッセージよりRN6aのノードID:n1,コンテキストID:r3,データパス情報[Ir3,Pr3,Fr3]を抽出し、自身のコンテキストIDマッピングテーブルに格納する。格納するテーブルエントリの位置は、隣接ノードコンテキスト情報部の自ノードコンテキストIDが上記ハンドオーバ応答メッセージに含まれている宛先コンテキストID:ubに一致するレコード中の、それぞれ隣接ノード・ノードID,隣接ノードコンテキストID,隣接ノードデータパスである。図21に、受信したハンドオーバ応答メッセージから抽出したパラメータ、および、上記ステップS42のハンドオーバ要求送信時に記憶したパラメータ、を設定した後の、UN6bのコンテキストIDマッピングテーブルを示す。
以上のステップS42〜ステップS45の手続きにより構成されたコンテキストIDマッピングテーブルによって、ハンドオーバ元基地局UN6bとハンドオーバ先基地局UN6cは、ハンドオーバ実行中に、次のようにシグナリングメッセージの送受信およびユーザデータの転送を行う。
(R-I)UN6bからUN6cへのシグナリング
(a)UN6bのコンテキストIDマッピングテーブル(図21参照)の隣接ノードコンテキスト情報から、シグナリングメッセージ送信先ノードのノードID:n1,コンテキストID:r3を検索する。さらに、経路テーブル(図12参照)から宛先ノードのIPアドレス:Iv,d,n1および宛先ポート:Pv,d,n1を検索し、これらのIPアドレスおよび宛先ポートに対して、宛先コンテキストIDをr3に設定して送信する。
(b)ステップ(a)で送信されたシグナリングメッセージは、RN6aで受信される。RN6aは、コンテキストIDマッピングテーブル(図22参照)の第2サブレコード内ノード#1コンテキスト情報部の自ノードコンテキストIDがr3となっているレコードを検索する。そして、見つかったレコードの第2サブレコード内ノード#2コンテキスト情報部から、ノード#2ノードID:n4,ノード#2コンテキストID:ucを抽出する。さらに、経路テーブル(図4参照)から宛先ノードのノードIDがn4となっているノードを検索し、受信シグナリングメッセージの転送先IPアドレス:Iv,d,n4および宛先ポート:Pv,d,n4を得る。最後に、受信シグナリングメッセージの宛先コンテキストIDをucに書き換えて、IPアドレス,宛先ポート宛に送信する。
(c)UN6cは、UN6bからのシグナリングメッセージを受信する。
(R-II)UN6cからUN6bへのシグナリング
(a)UN6cのコンテキストIDマッピングテーブル(図23参照)の隣接ノードコンテキスト情報から、シグナリングメッセージ送信先ノードのノードID:n1,コンテキストID:r4を検索する。さらに、経路テーブル(図12参照)から宛先ノードのIPアドレス:Iv,d,n1および宛先ポート:Pv,d,n1を検索し、これらのIPアドレスおよび宛先ポートに対して、宛先コンテキストIDをr4に設定して送信する。
(b)ステップ(a)で送信されたシグナリングメッセージは、RN6aで受信される。RN6aは、コンテキストIDマッピングテーブル(図22参照)の第2サブレコード内ノード#2コンテキスト情報部の自ノードコンテキストIDがr4となっているレコードを検索し、見つかったレコードの第2サブレコード内ノード#1コンテキスト情報部から、ノード#1ノードID:n2,ノード#2コンテキストID:ubを抽出する。さらに、経路テーブル(図4参照)から、宛先ノードのノードIDがn2となっているノードを検索し、受信シグナリングメッセージの転送先IPアドレス:Iv,d,n2および宛先ポート:Pv,d,n2を得る。最後に、受信シグナリングメッセージの宛先コンテキストIDをubに書き換えて、上記IPアドレス,宛先ポート宛に送信する。
(c)UN6bは、UN6cからのシグナリングメッセージを受信する。
(R-III)UN6bからUN6cへのユーザデータ転送
UN6bは、コアノードとして動作しているRN6aから、ハンドオーバ中のユーザ宛にデータを受信すると、それをUN6cに転送する。転送処理は、以下のように実現される。
(a)コアノードから受信した[Iu,Pu,Fu]宛ユーザデータを、コンテキストIDマッピングテーブル(図21参照)の隣接ノードコンテキスト情報内隣接ノードデータパスに記載されているデータパス[Ir3,Pr3,Fr3]宛に送信する。
(b)RN6aは、上記ユーザデータを受信し、コンテキストIDマッピングテーブル(図22参照)の第2サブレコード内ノード#2コンテキスト情報部のノード#2データパスに記載されているデータパス[Iuc,Puc,Fuc]宛に転送する。
(c)UN6cは、RN6aからユーザデータを受信する。
(R-IV)UN6cからUN6bへのデータ送信
UN6cは、UN6bから受信する転送データに対し、フロー制御信号や確認信号を送る。これらの信号は、以下のようにしてUN6bへ送信される。
(a)UN6cは、制御信号をコンテキストIDマッピングテーブル(図23参照)の隣接ノードコンテキスト情報内隣接ノードデータパスに記載されているデータパス[Ir4,Pr4,Fr4]宛に送信する。
(b)RN6aは、上記データを受信し、コンテキストIDマッピングテーブル(図22参照)の第2サブレコード内ノード#1コンテキスト情報部のノード#1データパスに記載されているデータパス[Iub,Pub,Fub]宛に転送する。
(c)UN6bは、RN6aから制御信号を受信する。
以上のように、ハンドオーバ元基地局UN6bとハンドオーバ先基地局UN6cとの間でハンドオーバ実行中のシグナリングメッセージおよびユーザデータの転送経路が確立された後、ハンドオーバ元基地局UN6bは、UEに対してハンドオーバ実行命令(“Handover Command”)を送信する(ステップS46)。
ハンドオーバ実行命令を受信したUEは、接続先をUN6bからUN6cに切り替え、無線コネクションが確立された後、UN6cに対してハンドオーバ完了(“Handover Commit”)を通知する(ステップS47)。
ハンドオーバ先基地局UN6cは、上記ステップS47でハンドオーバ完了をUEから通知されると、受信した通知に格納されたUEIDから、または受信周波数やスロット等の使用無線リソースから間接的に導出したUEIDから、コンテキストIDマッピングテーブル(図23参照)を検索する。そして、見つかったレコードのコアノードコンテキスト情報内コアノード・ノードID:n1,コアノードコンテキストID:r1を抽出する。さらに、経路テーブル(図12参照)からIPアドレス:Iv,d,n1および宛先ポート:Pv,d,n1を得る。つぎに、UEがハンドオーバを完了したことを通知するメッセージ(“Handover Confirm”)に、宛先コンテキストID:r1,上記検索したレコードから抽出したコアノードコンテキスト情報内自ノードコンテキストID:u’,自ノードデータパス[Iu’,Pu’,Fu’]を設定して、上記IPアドレス,宛先ポートに送信する(ステップS48)。
RN6aは、上記ステップS48でUEハンドオーバ完了通知を受信すると、当該メッセージからハンドオーバ先基地局UN6cのノードID:n4,コンテキストID:u’,データパス情報[Iu’,Pu’,Fu’]を抽出する。そして、コンテキストIDマッピングテーブルの第1サブレコード内ノード#1コンテキスト情報部のノード#1ノードID,ノード#1コンテキストID,ノード#1データパスをそれぞれ書き換える。さらに、第2サブレコードをすべて削除する。このように書き換えるレコードは、上記メッセージに格納されている宛先コンテキスト:r1を、上記コンテキストIDマッピングテーブルの第1サブレコード内ノード#1コンテキスト情報部の自ノードコンテキストIDを検索することによって特定する。図24に、ハンドオーバ完了後のRN6aのコンテキストIDマッピングテーブルを示す。
以降、RN6aは、この新しいテーブルに従い、上記(C-I)〜(C-IV)のように、AGW3とUN6cとの間のシグナリングメッセージおよびユーザデータを中継する。
RN6aは、コンテキストIDマッピングテーブルの更新、シグナリングメッセージおよびユーザデータの送信パス切り替え、を完了すると、UN6cに対して確認メッセージ(“Handover Confirm Ack”)を送信する(ステップS49)。
ハンドオーバ先基地局UN6cは、上記ステップS49でコアノードから確認メッセージを受信した後、ハンドオーバ元基地局に向けてハンドオーバ完了(“Handover Complete”)を通知する(ステップS50)。この通知メッセージは、ハンドオーバ先基地局UN6cとハンドオーバ元基地局UN6bの中継ポイントであるRN6aによって、ハンドオーバ元基地局UN6bに中継される(ステップS51)。
ハンドオーバ元基地局UN6bは、上記ステップS51でハンドオーバ完了メッセージを受信すると、そのハンドオーバ対象のユーザに確保していた無線リソース,ユーザデータバッファ,ID等を解放し、関連するテーブルエントリを削除してハンドオーバ処理を完了する。
以上のハンドオーバ処理で、RN6aは、ハンドオーバ元基地局UN6bとハンドオーバ先基地局UN6cとの間のシグナリングメッセージおよびユーザデータの中継機能を提供しているが、これらの中継のためにUN6b,UN6cに別々に払いだしているコンテキストIDおよびデータパス情報は、同一すなわちr3=r4,Ir3=Ir4,Pr3=Pr4,Fr3=Fr4としてもよい。また、ユーザデータについては、Ir3=Iuc,Pr3=Puc,Fr3=Fuc,Ir4=Iub,Pr4=Pub,Fr4=Fubとすることより、UN6bと〜UN6cとの間で直接データ転送を行うようにしてもよい。
(2)VBS6からNBS5へのハンドオーバ
図25は、VBS6からNBS5へのハンドオーバ時の動作シーケンスを示す図である。UEは、UN6b配下セルで通信中である。また、発信シーケンスを実行後、UN6b,RN6aでは、それぞれ図17,図16に示すようにコンテキストIDマッピングテーブルが形成されていることとする。以下、UN6bからNBS5へのハンドオーバにおけるVBS6の動作を、図25〜図27を用いて詳細に説明する。
UEは、UN6b担当のセルに存在し、その通信品質が悪くなったため周辺のセルを探し、通信品質が良くかつハンドオーバ先の候補となり得るセルのIDと、通信品質の測定結果と、を測定情報(“Measurement Report”)としてUN6bに通知する(ステップS61)。
UN6bは、まず、受信した測定結果に基づいてNBS5担当のセル(セルID:c3)をハンドオーバ先として選択すると、受信測定情報に含まれるハンドオーバ先セルのID:c3から、ハンドオーバ要求を送信する基地局のIPアドレスおよび宛先ポートを決定する。しかしながら、上記(1)「VBS6内UN間ハンドオーバ」で説明したように、UN6bは、自セル情報しか持たず、自セル以外のセルについては異なるコアノード配下のセルと認識するため、自身にとってのコアノードであるRN6aの個別制御系メッセージの送信先IPアドレスおよび宛先ポートを経路テーブル(図12参照)から取得する。
つぎに、UN6bは、ハンドオーバ実行中にハンドオーバ先基地局との間でシグナリングメッセージやハンドオーバユーザ向けデータを送受信するために、ハンドオーバ先基地局が必要とするUN6b側のコンテキストID:ub,データパス情報[Iub,Pub,Fub]を割り当て、それを図21に示すコンテキストIDマッピングテーブル内コアノードコンテキスト情報および隣接ノードコンテキスト情報に格納する。
そして、UN6bは、ハンドオーバ先セルID:c3,ハンドオーバ先基地局向け自コンテキストID:ub,自ノードID:n2,データパス情報[Iub,Pub,Fub],コアノードRN6aのノードID:n1,コンテキストID:r1,データパス情報[Ir1,Pr1,Fr1]をハンドオーバ要求メッセージ(“Handover Request”)に格納し、それを上記で決定したRN6aのIPアドレスおよび宛先ポートに向けて送信する(ステップS62)。
RN6aは、上記ステップS62でハンドオーバ要求メッセージを受信すると、まず、受信したハンドオーバ要求メッセージに含まれているハンドオーバ先セルのID:c3を元に、当該メッセージを転送するハンドオーバ先基地局を決定する。RN6aは、図6で示したセルID−ノードIDマッピングテーブルを参照し、ハンドオーバ要求の転送先がノードID:n5の基地局であることを判断する。さらに、図4の経路テーブルを用いて、宛先IPアドレス:In,d,n5および宛先ポート:Pn,d,n5を決定する。
つぎに、RN6aは、上記ハンドオーバ要求メッセージに含まれるハンドオーバ元基地局のノードID:n2,コンテキストID:ub,データパス情報[Iub,Pub,Fub]を、自身のコンテキストIDマッピングテーブル(図26参照)内第2サブレコードのノード#1コンテキスト情報に、それぞれノード#1ノードID,ノード#1コンテキストID,ノード#1データパスとして格納する。格納先エントリは、受信したハンドオーバ要求メッセージに格納されているUEID:u1を用いて特定する。
また、RN6aは、UN6bとNBS5の間で送受されるシグナリングメッセージおよびユーザデータの中継ポイントとして動作するため、UN6bに対してコンテキストID:r3,データパス情報[Ir3,Pr3,Fr3]を、NBS5に対してコンテキストID:r4,データパス情報[Ir4,Pr4,F4]を払い出す。ここで、前者については、コンテキストIDマッピングテーブル(図26参照)の第2サブレコード内ノード1#1コンテキスト情報部の自ノードコンテキストID,自ノードデータパスに格納する。また、後者については、上記テーブルの第2サブレコード内ノード#2コンテキスト情報部の自ノードコンテキストID,自ノードデータパスに格納する。
さらに、RN6aは、受信したハンドオーバ要求メッセージに含まれるUN6bのノードID:n2,コンテキストID:ub,データパス情報[Iub,Pub,Fub]を、自身のノードID:n1,NBS5に向けて払い出したコンテキストID:r4,データパス情報[Ir4,Pr4,Fr4]で書き換え、上記で取得したNBS5の宛先IPアドレス,宛先ポートに送信する(ステップS63)。
ハンドオーバ先基地局NBS5は、上記ステップS63でRN6aからハンドオーバ要求メッセージを受信後、当該メッセージからハンドオーバ元基地局のノードID:n1,コンテキストID:r4,データパス情報[Ir4,Pr4,Fr4]を抽出する。そして、抽出結果をコンテキストIDマッピングテーブル(図27参照)内隣接ノードコンテキスト情報の隣接ノード・ノードID,隣接ノードコンテキストID,隣接ノードデータパスにそれぞれ保持する。なお、これらのパラメータを記憶するエントリは、上記ハンドオーバ要求メッセージに設定されているUEID:u1により決定する。
NBS5は、さらに、上記ハンドオーバ要求メッセージから、コアノードのノードID:n3,コンテキストID:a,データパス情報[Ia,Pa,Fa]を抽出する。そして、コンテキストIDマッピングテーブル内コアノードコンテキスト情報のコアノード・ノードID,コアノードコンテキストID,コアノードデータパスにそれぞれ保持する。
つぎに、NBS5は、ハンドオーバ実行中にハンドオーバ元基地局とシグナリングメッセージや転送データを送受するためのNBS5側コンテキストID:t2,データパス情報[It2,Pt2,Ft2]を払い出し、払い出したパラメータをコンテキストIDマッピングテーブル内隣接ノードコンテキスト情報の中の自ノードコンテキストID,自ノードデータパスに保持する。同様に、ハンドオーバ後のシグナリングメッセージおよびユーザデータの送受のためにコアノードに対してNBS5側コンテキストID:t1とデータパス情報[It1,Pt1,Ft1]を払い出し、コアノードコンテキスト情報の中の自ノードコンテキストID,自ノードデータパスに記憶しておく。図27に、受信したハンドオーバ要求メッセージから抽出したパラメータおよび自身が払い出したパラメータを設定後のコンテキストIDマッピングテーブルを示す。
コンテキストIDマッピングテーブルの更新が完了すると、NBS5は、ハンドオーバ応答メッセージ(“Handover Response”)を生成する。ここでは、送信元コンテキストIDには上記テーブルに記憶している隣接ノードコンテキスト情報の中の自ノードコンテキストID:t2を、宛先コンテキストIDには上記隣接ノードコンテキスト情報の中の隣接ノードコンテキストID:r4を設定する。さらに、上記隣接ノードコンテキスト情報中の自ノードデータパス[It2,Pt2,Ft2]を設定して、ノードID:n1のノードに対して送信する。送信先ノードの送信先IPアドレス,宛先ポートは、経路テーブル(図3参照)から取得する(ステップS64)。
ハンドオーバ先基地局NBS5に対してハンドオーバ元基地局として動作しているRN6aは、上記ステップS64でハンドオーバ応答メッセージをNBS5から受信すると、当該メッセージから、NBS5のコンテキストID:t2,データパス情報[It2,Pt2,Ft2]を抽出する。そして、自身のコンテキストIDマッピングテーブルに記憶する。記憶するテーブルエントリの位置は、第2サブレコード中のノード#2コンテキスト情報部で、自ノードコンテキストIDが上記ハンドオーバ応答メッセージの宛先コンテキストID:r4に一致するレコードの、第2サブレコード内ノード#2コンテキスト情報部のノード#2コンテキストIDおよびノード#2データパスである。
つぎに、RN6aは、上記第2サブレコード内ノード#1コンテキスト情報部から自ノードコンテキストID:r3およびノード#1コンテキストID:ubを取得し、受信したハンドオーバ応答メッセージの送信元コンテキストID:t2および宛先コンテキストID:r4をそれぞれ置き換える。さらに、送信元ノードIDを自身のノードID:n1で置き換える。また、RN6aは、上記ハンドオーバ応答メッセージ中のNBS5側データパス情報[It2,Pt2,Ft2]を、上記ノード#1コンテキスト情報部の自ノードデータパスに記憶しているRN6a側データパス情報[Ir3,Pr3,Fr3]で置き換える。そして、ノード#1ノードID:n2であるUN6bの個別制御系メッセージの宛先IPアドレス:Iv,d,n2および宛先ポート:Pv,d,n2に書き換え後、ハンドオーバ応答メッセージを送信する(ステップS65)。
ハンドオーバ元基地局UN6bは、上記ステップS65でハンドオーバ応答メッセージをRN6aから受信すると、当該メッセージよりRN6aのノードID:n1,コンテキストID:r3,データパス情報[Ir3,Pr3,Fr3]を抽出する。そして、自身のコンテキストIDマッピングテーブルに記憶する。記憶するテーブルエントリの位置は、隣接ノードコンテキスト情報部の自ノードコンテキストIDが、上記ハンドオーバ応答メッセージに含まれている宛先コンテキストID:ubに一致するレコード中の、それぞれ隣接ノード・ノードID,隣接ノードコンテキストID,隣接ノードデータパスである。図21に、受信したハンドオーバ応答メッセージから抽出したパラメータおよび上記ステップS62のハンドオーバ要求送信時に記憶したパラメータを設定した後の、UN6bのコンテキストIDマッピングテーブルを示す。
以上のステップS62〜ステップS65の手続きにて構成されたコンテキストIDマッピングテーブルによって、RN6aは、ハンドオーバ実行中のハンドオーバ元基地局UN6bとハンドオーバ先基地局NBS5との間のシグナリングメッセージおよびユーザデータの中継を、上記(R-I)〜(R-IV)の手順で実行する。
ハンドオーバ元基地局とハンドオーバ先基地局との間で、ハンドオーバ実行中のシグナリングメッセージおよびユーザデータの転送経路が確立された後、ハンドオーバ元基地局UN6bは、UEに対してハンドオーバ実行命令(“Handover Command”)を送信する(ステップS66)。
ハンドオーバ実行命令を受信したUEは、接続先をUN6bからNBS5に切り替え、無線コネクションが確立された後、NBS5に対してハンドオーバ完了(“Handover Commit”)を通知する(ステップS67)。
ハンドオーバ先基地局NBS5は、上記ステップS67でハンドオーバ完了をUEから通知されると、受信した通知に格納されたUEIDから、または受信周波数やスロット等の使用無線リソースから間接的に導出されたUEIDから、コンテキストIDマッピングテーブル(図27参照)を検索する。そして、見つかったレコードのコアノードコンテキスト情報内コアノード・ノードID:n3,コアノードコンテキストID:aを抽出する。さらに、経路テーブル(図3参照)から、IPアドレス:Ic,d,n3および宛先ポート:Pc,d,n3を得る。
つぎに、NBS5は、UEがハンドオーバを完了したことを通知するメッセージ(“Handover Confirm”)に、宛先コンテキストID:a,上記で検索したレコードから抽出したコアノードコンテキスト情報内自ノードコンテキストID:t1,自ノードデータパス[It1,Pt1,Ft1]を設定して、上記IPアドレス,宛先ポートに送信する(ステップS68)。
AGW3は、上記ステップS68でUEのハンドオーバ完了通知を受信すると、当該メッセージの宛先コンテキストID:aから対象UE:u1,シグナリングメッセージおよびユーザデータの送信先ノードRN6a、がハンドオーバを完了したことを認識し、以降、シグナリングメッセージおよびユーザデータの宛先を次のように切り替える。すなわち、上記ハンドオーバ完了メッセージの送信元ノードID:n5より経路テーブル(図2参照)を参照して、シグナリングメッセージの宛先IPアドレス:Ic,d,n5および宛先ポート:Pc,d,n5を得る。また、上記ハンドオーバ完了メッセージから、ハンドオーバ先ノードNBS5のデータパス情報[It1,Pt1,Ft1]を抽出して、ユーザデータの送信先IPアドレス,宛先ポート,データフロー識別子を得る。そして、シグナリングメッセージおよびユーザデータの送信先を切り替え後、AGW3は、NBS5に対して確認メッセージ(“Handover Confirm Ack”)を送信する(ステップS69)。
ハンドオーバ先基地局NBS5は、上記ステップS69でコアノードから確認メッセージを受信した後、ハンドオーバ元基地局として動作しているRN6aに対してハンドオーバ完了(“Handover Complete”)を通知する(ステップS70)。ハンドオーバ完了メッセージのNBS5からUN6bへの送信方法は、上記(R-II)で説明した通りである。
RN6aは、上記ステップS70でハンドオーバ先基地局NBS5からハンドオーバ完了メッセージを受信すると、当該メッセージの宛先コンテキストIDをハンドオーバ元基地局UN6bのコンテキストID:ubに書き換えてUN6bに送信する(ステップS71)。そして、RN6aは、ハンドオーバを行ったUEに対して確保していたコンテキストIDマッピングテーブルエントリおよびユーザデータバッファを開放する。
ハンドオーバ元基地局UN6bは、上記ステップS71でハンドオーバ完了メッセージを受信すると、ハンドオーバユーザに確保していた無線リソース,ユーザデータバッファ,ID等を解放し、さらに関連するテーブルエントリを削除して、ハンドオーバ処理を完了する。
以上のハンドオーバ処理において、RN6aは、ハンドオーバ元基地局UN6bとハンドオーバ先基地局NBS5との間のシグナリングメッセージおよびユーザデータの中継機能を提供しているが、これらの中継のためにUN6b,NBS5に別々に払いだしているコンテキストIDおよびデータパス情報は、同一すなわちr3=r4,Ir3=Ir4,Pr3=Pr4,Fr3=Fr4としてもよい。また、ユーザデータについては、Ir3=It2,Pr3=Pt2,Fr3=Ft2,Ir4=Iub,Pr4=Pub,Fr4=Fubとすることで、UN6bとNBS5との間で直接データ転送を行うようにしてもよい。
(3)NBS5からVBS6へのハンドオーバ
図28は、NBS5からVBS6へのハンドオーバ時の動作シーケンスを示す図である。UEは、NBS5配下セルで通信中である。また、発信シーケンスを実行後、AGW3とNBS5の間のシグナリングのために、AGW3側では、コンテキストID:a,データパス情報[Ia,Pa,Fa]が割り当てられ、NBS5側では、コンテキストID:t1,データパス情報[It1,Pt1,Ft1]が割り当てられている。図29に、NBS5における、ハンドオーバ実施前のコンテキストIDマッピングテーブルのUE:u1対応レコードを示す。
UEは、NBS5担当のセルに存在し、その通信品質が悪くなったため周辺のセルを探索し、通信品質が良くかつハンドオーバ先の候補となり得るセルのIDと、通信品質の測定結果と、を測定情報(“Measurement Report”)としてNBS5に通知する(ステップS81)。
NBS5は、まず、受信した測定結果に基づいてUN6b担当セル(セルID:c1)をハンドオーバ先として選択すると、セルID−ノードIDマッピングテーブル(図5参照)を参照して、測定情報に含まれるハンドオーバ先セルのID:c1を検索する。そして、検索結果に基づきハンドオーバ要求を送信する基地局のノードID:n1を得る。さらに、経路テーブル(図3参照)から、基地局(n1)に対してハンドオーバ要求メッセージを送信する宛先:IPアドレスIn,d,n1および宛先ポート:Pn,d,n1を決定する。
つぎに、NBS5は、ハンドオーバ実行中にハンドオーバ先基地局との間でシグナリングメッセージやハンドオーバユーザ向けデータを送受信するために、ハンドオーバ先基地局が必要とするNBS5側のコンテキストID:t2,データパス情報[It2,Pt2,Ft2]を割り当て、コアノードAGW3のノードID:n1,コンテキストID:a,データパス情報[Ia,Pa,Fa]とともにハンドオーバ要求メッセージ(“Handover Request”)に格納する。そして、上記で決定したIPアドレス,宛先ポートに向けて送信する(ステップS82)。
NBS5は、UE:u1のハンドオーバに際し、ハンドオーバ先基地局に対して払い出したコンテキストIDおよびデータパス情報を、コンテキストIDマッピングテーブル(図29参照)の隣接ノードコンテキスト情報内自ノードコンテキストIDおよび自ノードデータパスに保持しておく。
RN6aは、上記ステップS82でハンドオーバ要求メッセージを受信すると、まず、ハンドオーバ要求メッセージがVBS6外からのものであり、かつ宛先コンテキストIDが新規コンテキスト生成を表すもの(本実施の形態ではコンテキストID:“0”をこの目的に使用している)であるとき、ハンドオーバユーザに関するエントリをコンテキストIDマッピングテーブルに追加する。ここでは、ハンドオーバユーザのユーザID:u1をキーとして、上記ハンドオーバ要求メッセージに含まれるハンドオーバ元基地局NBS5のノードID:n5,コンテキストID:t2,データパス情報[It2,Pt2,Ft2]を、上記エントリの第2サブレコード内ノード#1コンテキスト情報部のノード#1ノードID,ノード#1コンテキストID,ノード#1データパスに格納する。さらに、RN6aは、上記ハンドオーバ要求メッセージに含まれるコアノードAGW3のノードID:n3,コンテキストID:a,データパス情報[Ia,Pa,Fa]を、上記エントリの第1サブレコード内ノード#2コンテキスト情報部のノード#2ノードID,ノード#2コンテキストID,ノード#2データパスにそれぞれ格納する。
つぎに、RN6aは、ハンドオーバ要求メッセージに含まれるハンドオーバ先セルのID:c1から、セルID−ノードIDマッピングテーブル(図6参照)を用いてハンドオーバ先基地局のノードID:n2を決定する。さらに、決定したノードIDから経路テーブル(図4参照)を用いて、上記ハンドオーバ要求メッセージを転送する宛先IPアドレス:IPv,d,n2および宛先ポート:Pv,d,n2を決定する。
RN6aは、ハンドオーバ要求の転送先がノードID:n2の基地局、すなわち、VBS6の構成UNであるUN6bであると判断すると、UN6bとNBS5の間で送受されるシグナリングメッセージおよびユーザデータの中継ポイントとして動作するために、NBS5に対してコンテキストID:r4,データパス情報[Ir4,Pr4,Fr4]を払い出す。また、UN6bに対しては、コンテキストID:r3,データパス情報[Ir3,Pr3,Fr3]を払い出す。前者については、コンテキストIDマッピングテーブルの第2サブレコード内ノード#1コンテキスト情報部の自ノードコンテキストID,自ノードデータパスに格納する。また、後者については、上記第2サブレコードのノード#2コンテキスト情報部の自ノードコンテキストID,自ノードデータパスに格納する。
また、RN6aは、NBS5のコアノードであるAGW3から、ハンドオーバ後にシグナリングメッセージやユーザデータをUN6bの代わりに受信するために、AGW3に対するハンドオーバユーザのコンテキストID:r2,データパス情報[Ir2,Pr2,Fr2]と、UN6bに対するハンドオーバユーザのコンテキストID:r1,データパス情報[Ir1,Pr1,Fr1]と、を払い出す。前者については、コンテキストIDマッピングテーブル中の第1サブレコード内ノード#2コンテキスト情報部の自ノードコンテキストID,自ノードデータパスに格納する。また、後者については、上記第1サブレコード内ノード#1コンテキスト情報部の自ノードコンテキストID,自ノードデータパスに格納する。
その後、RN6aは、NBS5から受信したハンドオーバ要求メッセージの送信元ノードID:n5,コンテキストID:t2,データパス情報[It2,Pt2,Ft2]を、自ノードID:n1,UN6b向けコンテキストID:r3,データパス情報[Ir3,Pr3,Fr3]で置き換える。さらに、NBS5のコアノードであるAGW3のノードID:n3,コンテキストID:a,データパス情報[Ia,Pa,Fa]を、自ノードID:n1,UN6b向けコンテキストID:r1,データパス情報[Ir1,Pr1,Fr1]で置き換えて、上記で得た宛先IPアドレス:Iv,d,n2および宛先ポート:Pv,d,n2に送信する(ステップS83)。
ハンドオーバ先基地局のUN6bは、上記ステップS83でRN6aからハンドオーバ要求メッセージを受信後、当該メッセージからハンドオーバ元基地局のノードID:n1,コンテキストID:r3,データパス情報[Ir3,Pr3,Fr3]を抽出する。そして、抽出結果を、コンテキストIDマッピングテーブル内隣接ノードコンテキスト情報部の隣接ノード・ノードID,隣接ノードコンテキストID,隣接ノードデータパスにそれぞれ格納する。なお、これらのパラメータを記憶するエントリは、上記ハンドオーバ要求メッセージに設定されているUEID:u1により決定する。ここでは、ハンドオーバ要求メッセージの宛先コンテキストIDが新規(ID=“0”)であるため、コンテキストIDマッピングテーブル内にUEID:u1のエントリが新規作成される。
さらに、UN6bは、ハンドオーバ要求メッセージからコアノードのノードID:n1,コンテキストID:r1,データパス情報[Ir1,Pr1,Fr1]を抽出する。そして、抽出結果を、コンテキストIDマッピングテーブル内コアノードコンテキスト情報のコアノード・ノードID,コアノードコンテキストID,コアノードデータパスにそれぞれ格納する。
つぎに、UN6bは、ハンドオーバ実行中にハンドオーバ元基地局とシグナリングメッセージやユーザデータを送受するためのUN6b側コンテキストID:ubおよびデータパス情報[Iub,Pub,Fub]を払い出し、払い出したパラメータを上記コンテキストIDマッピングテーブル内隣接ノードコンテキスト情報の中の自ノードコンテキストID,自ノードデータパスにそれぞれ格納する。同様に、ハンドオーバ後のシグナリングメッセージおよびユーザデータの送受のためにコアノードであるRN6aに対して、UN6b側のコンテキストID:uおよびデータパス情報[Iu,Pu,Fu]を払い出し、上記テーブルのコアノードコンテキスト情報の中の自ノードコンテキストID,自ノードデータパスに格納する。以上のプロセスを経て、UN6bは、図30に示すコンテキストIDマッピングテーブルを得る。
コンテキストIDマッピングテーブルの更新後、UN6bは、ハンドオーバ応答メッセージ(“Handover Response”)を生成する。ここでは、送信元コンテキストIDには更新後のテーブルに保持している隣接ノードコンテキスト情報中の自ノードコンテキストID:ubを設定する。また、宛先コンテキストIDには上記隣接ノードコンテキスト情報中の隣接ノードコンテキストID:r3を設定する。さらに、上記隣接ノードコンテキスト情報中の自ノードデータパス[Iub,Pub,Fub]を設定して、ノードID:n1のノード、すなわち、RN6aに送信する(ステップS84)。RN6aの送信先IPアドレス:Iv,d,n1および宛先ポート:Pv,d,n1は経路テーブル(図12参照)より得る。
RN6aは、上記ステップS84でハンドオーバ応答メッセージをUN6bから受信すると、当該メッセージより送信元のコンテキストID:ubおよびデータパス情報[Iub,Pub,Fub]を抽出する。そして、抽出結果を、コンテキストIDマッピングテーブル内第2サブレコードのノード#2コンテキスト情報部のノード#2コンテキストID,ノード#2データパス情報に格納する。上記コンテキスト情報部のノード#1ノードIDには、UN6bのノードID:n2を格納する。以上のステップを経て、RN6aは、図31に示すコンテキストIDマッピングテーブルを得る。
コンテキストIDマッピングテーブルを更新すると、RN6aは、ハンドオーバ応答メッセージのメッセージ送信元ノードID,コンテキストID,データパス情報を、それぞれ自身のノードID:n1,コンテキストID:r4,データパス情報[Ir4,Pr4,Fr4]に置き換える。さらに、宛先コンテキストIDを、NBS5のコンテキストID:t2に置き換える。また、経路テーブル(図4参照)を用いて、NBS5への個別制御系メッセージの送信IPアドレス:In,d,n5および宛先ポート:Pn,d,n5を得る。そして、書き換え後のハンドオーバ応答メッセージを、上記で得られた送信IPアドレスおよび宛先ポートに送信する(ステップS85)。
ハンドオーバ元基地局NBS5は、上記ステップS85でハンドオーバ応答メッセージをRN6aから受信すると、当該メッセージからRN6aのノードID:n1,コンテキストID:r4,データパス情報[Ir4,Pr4,Fr4]を抽出する。そして、抽出結果を、自身のコンテキストIDマッピングテーブルの隣接ノードコンテキスト情報部の隣接ノード・ノードID,隣接ノードコンテキストID,隣接ノードデータパスにそれぞれ格納する。
以上のステップS82〜ステップS85の手続きにて構成されたコンテキストIDマッピングテーブルによって、RN6aは、ハンドオーバ実行中のハンドオーバ元基地局NBS5とハンドオーバ先基地局UN6bとの間のシグナリングメッセージおよびユーザデータの中継を、上記(R-I)〜(R-IV)の手順で実行する。
ハンドオーバ元基地局とハンドオーバ先基地局との間で、ハンドオーバ実行中のシグナリングメッセージおよびユーザデータの転送経路が確立された後、ハンドオーバ元基地局NBS5は、UEに対してハンドオーバ実行命令(“Handover Command”)を送信する(ステップS86)。
ハンドオーバ実行命令を受信したUEは、接続先をNBS5からUN6bに切り替え、無線コネクションが確立された後、UN6bに対してハンドオーバ完了(“Handover Commit”)を通知する(ステップS87)。
ハンドオーバ先基地局UN6bは、上記ステップS87でハンドオーバ完了をUEから通知されると、受信通知に格納されたUEIDから、または、受信周波数やスロット等の使用無線リソースから間接的に導出されたUEIDから、コンテキストIDマッピングテーブル(図30)を検索する。そして、見つかったレコードのコアノードコンテキスト情報内コアノード・ノードID:n1、コアノードコンテキストID:r1を抽出する。さらに、経路テーブル(図12参照)からIPアドレス:Iv,d,n1および宛先ポート:Pv,d,n1を得る。
つぎに、UN6bは、UEのハンドオーバ完了を通知するメッセージ(“Handover Confirm”)に、宛先コンテキストID:r1,上記検索したレコードから抽出したコアノードコンテキスト情報内自ノードコンテキストID:u,自ノードデータパス[Iu,Pu,Fu]を設定して、上記IPアドレス,宛先ポートに送信する(ステップS88)。
RN6aは、上記ステップS88でハンドオーバ完了メッセージを受信すると、当該メッセージの送信元ノードID:n2,コンテキストID:u,データパス情報[Iu,Pu,Fu]を抽出する。そして、自身のコンテキストIDマッピングテーブル(図31参照)の第1サブレコード内ノード#1コンテキスト情報部のノード#1ノードID,ノード#1コンテキストID,ノード#1データパスにそれぞれ格納する。図32に、RN6aにおける、更新後のコンテキストIDマッピングテーブルを示す。
つぎに、RN6aは、上記第1サブレコード内ノード#2コンテキスト情報部から、上記ハンドオーバ完了メッセージの転送先ノードID:n3を抽出して、経路テーブル(図4参照)から、当該メッセージの送信先IPアドレス:Ic,d,n3および宛先ポート:Pc,d,n3を得る。また、上記コンテキスト情報部から、自ノードコンテキストID:r2,自ノードデータパス情報[Ir2,Pr2,Fr2],ノード#2コンテキストID:aを抽出する。そして、上記ハンドオーバ完了メッセージの送信元コンテキストID:u,送信元データパス情報[Iu,Pu,Fu],宛先コンテキストID:r1をそれぞれ置き換え、上記で得たIPアドレス,宛先ポートに送信する(ステップS89)。
AGW3は、上記ステップS89でハンドオーバ完了メッセージを受信すると、当該メッセージの宛先コンテキストID:aから、対象UE:u1と、シグナリングメッセージおよびユーザデータの送信先ノードNBS5が、ハンドオーバ処理を完了したことを認識し、以降、シグナリングメッセージおよびユーザデータの宛先を次のように切り替える。すなわち、上記ハンドオーバ完了メッセージから、送信元ノードID:n1,コンテキストID:r2を抽出し、シグナリングメッセージの宛先IPアドレス:Ic,d,n1および宛先ポート:Pc,d,n1を得て、さらに、シグナリング送信先コンテキストID:r2を得る。なお、IPアドレスおよび宛先ポートは、抽出したノードIDを経路テーブル(図2参照)で検索することで得る。また、上記ハンドオーバ完了メッセージに格納されているデータパス情報[Ir2,Pr2,Fr2]を抽出して、ユーザデータの新たな送信先IPアドレス,宛先ポート,データフロー識別子とする。
以上のステップS82〜ステップS89の実行によって形成されたコンテキストIDマッピングテーブルを用いて、RN6aは,AGW3とUN6bとの間のシグナリングメッセージおよびユーザデータの中継を、上記(C-I)〜(C-II)および(C-III)〜(C-IV)の手順で実行する。
シグナリングメッセージおよびユーザデータの送信先を切り替え後、AGW3は、RN6aに対して確認メッセージ(“Handover Confirm Ack”)を送信する(ステップS90)。
上記ステップS90でAGW3から確認メッセージを受信したRN6aは、当該メッセージをUN6bに中継する(ステップS91)。
ハンドオーバ先基地局UN6bは、上記ステップS91でコアノードであるRN6aから確認メッセージを受信後、RN6aに対してハンドオーバ完了(“Handover Complete”)を通知する(ステップS92)。そして、ハンドオーバ完了のメッセージは、RN6aによってNBS5に中継される(ステップS93)。このとき、RN6aのコンテキストIDマッピングテーブル(図32参照)で、ハンドオーバ元基地局NBS5のコンテキスト情報は不要となるので、ハンドオーバUEに対応するエントリから第2サブレコードの内容を消去する。ハンドオーバ処理完了後のRN6aのコンテキストIDマッピングテーブルは、図16に示したようになる。
ハンドオーバ元基地局NBS5は、上記ステップS93でハンドオーバ完了メッセージを受信すると、ハンドオーバユーザに確保していた無線リソース,ユーザデータバッファ,ID等を解放し、関連するテーブルエントリを削除してハンドオーバ処理を完了する。
以上のハンドオーバ処理において、RN6aは、ハンドオーバ元基地局NBS5とハンドオーバ先基地局UN6bとの間のシグナリングメッセージおよびユーザデータの中継機能を提供しているが、これらの中継のためにNBS5とUN6bに個別に払い出しているコンテキストIDおよびデータパス情報は、同一すなわちr3=r4,Ir3=Ir4,Pr3=Pr4,Fr3=Fr4としてもよい。また、ユーザデータについては、Ir3=It2,Pr3=Pt2,Fr3=Ft2,Ir4=Iub,Pr4=Pub,Fr4=Fubとすることで、UN6bとNBS5との間で直接データ転送を行うようにしてもよい。
以上のように、本実施の形態では、複数の基地局に対するシグナリングメッセージやユーザデータを代表基地局で中継するようにしており、かつ複数の基地局は代表基地局以外には認識されないようにしている。これにより、コアネットワーク装置に対して複数の基地局を仮想的に1台の基地局に見せ、コアネットワーク装置における基地局収容効率を上げることが可能となる。
また、本実施の形態によれば、代表基地局以外の基地局に対しても、複数の基地局を仮想的に1台の基地局に見せることができるため、たとえば、図33に示すように、仮想基地局を構成するメンバ基地局自身が仮想基地局を構成することで階層的な基地局ネットワークを構築し、基地局数が膨大になってもスケーラビリティを確保することが可能となる。
さらに、コアネットワークによる基地局の状態監視はコアネットワークと代表基地局との間でのみ行い、メンバ基地局の状態は仮想基地局としてのセルの状態としてコアネットワークに通知するため、メンバ基地局を動的に起動したり停止したりすることが可能である。たとえば、家庭内基地局等のように、基地局の電源をユーザの手によって自由にオン/オフすることが可能となる。
実施の形態2.
以上の実施の形態1では、1台のRNがページング等の共通制御系シグナリングメッセージ処理,UE毎の呼制御・ハンドオーバ処理を行う個別制御系シグナリングメッセージ処理,ユーザデータの中継処理等を行っていたが、以下では、処理するシグナリングメッセージおよびユーザデータの種別毎にRNを設ける場合の実施の形態を示す。
図34は、本発明にかかる無線通信システムの実施の形態2の構成例を示す図である。RN-C6a−1,RN-D6a−2,RN-N6a−3は代表基地局である。RN-C6a−1は、1台の仮想的な基地局VBS6としての基地局起動/停止,コアネットワーク1による状態監視,ページング等の処理を担当する。RN-D6a−2は、UE毎の呼制御/移動制御に関してコアネットワーク1とのシグナリングメッセージおよびユーザデータの送受信を担当する。RN-N6a−3は、UE毎の移動制御に関して、VBS6の隣接基地局とのシグナリングメッセージおよびユーザデータの送受信を担当する。これらのRNは、RN機能のみを提供してもよいし、RN機能の他にUNとしての機能、すなわち、通常の基地局機能を提供してもよい。RNの動作としてはどちらの形態でも変わりがないため、以下、RNは専用装置とする。
<ネットワーク設定>
前述した実施の形態1と同様に、VBS6内のUN6bおよびUN6cの存在をAGW3およびNBS5から隠すため、UN6bおよびUN6cが担当するセルをVBS6のセルとしてAGW3およびNBS5に見せるようにネットワークを設定する。以下では、RN-C6a−1,RN-D6a−2,,RN-N6a−3のノードIDをそれぞれn1-1,n1-2,n1-3とし、他のノードIDは前述した実施の形態1と同一する。
(1)対向ノード情報
本実施の形態では、RNがRN-C/RN-D/RN-Nの3つに分離されたが、これらの3つのRNとUN6b,UN6cのすべてが仮想的に1台の基地局として、AGW3およびNBS5から認識されるように、RN-C/RN-D/RN-Nは、AGW3およびNBS5には同一のノードID:n1を使用する。また、AGW3およびNBS5の経路テーブルは、前述した実施の形態1と同一で、それぞれ図2,図3に示す。
図35は、RN-C6a−1の経路テーブルである。RN-C6a−1は、共通制御系シグナリングメッセージ処理を担当するため、コアノードであるAGW3の共通制御系メッセージの宛先IPアドレス,宛先ポートのみがテーブルに格納されている。同様に、UNについても、それぞれの共通制御系シグナリングメッセージの宛先IPアドレス,宛先ポートのみがテーブルに格納されている。本実施の形態では、経路テーブルに他RNの宛先情報をもつため、ノード種別にRN-C/RN-D/RN-Uを追加し、RN-C6a−1の経路テーブルでは、RN-D6a−2およびRN-N6a−3の宛先情報を格納する。また、隣接ノードはRN-N6a−3のみが扱うため、RN-C6a−1の経路テーブルは隣接ノードの宛先情報をもたない。
図36は、RN-D6a−2の経路テーブルである。RN-D6a−2は、個別制御系シグナリングメッセージ処理を担当するため、テーブルにはコアノードであるAGW3の個別制御系メッセージの宛先IPアドレス,宛先ポートのみが格納されている。同様に、UNについても、それぞれの個別制御系メッセージの宛先IPアドレス,宛先ポートのみがテーブルに格納されている。また、RN-D6a−2の経路テーブルでは、他に、RN-C6a−1およびRN-N6a−3の宛先情報が格納されている。また、隣接ノードはRN-N6a−3のみが扱うため、RN-D6a−2の経路テーブルは隣接ノードの宛先情報をもたない。
図37は、RN-N6a−3の経路テーブルである。RN-N6a−3は、移動制御を担当するため、テーブルにはコアノード、すなわち、AGW3の情報はもたず、代わりに隣接基地局NBS5の宛先情報が格納されている。また、UNについては、移動制御においてUNとハンドオーバ処理を行うため、個別制御系メッセージの宛先IPアドレス,宛先ポートを経路テーブルに格納している。なお、共通制御系メッセージの宛先IPアドレス,宛先ポートは、隣接基地局とUN間との間で情報交換を行うために使用することを想定して設けたが、本実施の形態では使用しない。
図38は、UN6bおよびUN6cの経路テーブルである。本実施の形態では、RNがRN-C/RN-D/RN-Nの3つに分離されたことに伴い、それぞれのRNについての宛先情報を経路テーブルに格納している。
(2)隣接セル情報
セルID−ノードIDマッピングテーブルは、前述した実施の形態1と同一である(図5〜8参照)。ただし、RNの管理するセルID−ノードIDマッピングテーブルは、以下のVBS6の動的構成で説明するように、UN起動時にRN-C6a−1にて生成または更新し、RN-N6a−3で管理する。
(3)位置登録エリア情報
ページング配送のための位置登録エリアIDと配送先ノードのマッピングテーブルは、前述した実施の形態1と同一である(図9,図10参照)。ただし、本実施の形態では、RN-C6a−1がこのマッピングテーブル(図10参照)を管理する。
<VBSの動的構成>
コアネットワークに対してVBS6の装置管理機能を提供するのはRN-C6a−1であるため、VBS6起動手順では、前述した実施の形態1におけるRN6aの機能をRN-C6a−1が提供する。
(1)RN-D/Nの起動
RN-C6a−1は、起動後、RN-D6a−2およびRN-N6a−3の起動を待つ。この間、UNが起動してもRN-C6a−1は接続を受け付けない。RN-D6a−2およびRN-N6a−3は、起動時に接続するRN-C6a−1の情報をもっていることとする。
(2)UNの参加
RN-C6a−1は、RN-D6a−2およびRN-N6a−3の起動後、UNの接続を受け付ける。RN-C6a−1は、実施の形態1と同様に、UNのVBS6への参加手順を実行後、RN-D6a−2およびRN-N6a−3が経路テーブルの生成に必要なUNの情報を、RN-D6a−2およびRN-N6a−3に通知する。また、RN-C6a−1は、UNの新規参加によってセルID−ノードIDマッピングテーブルを更新する必要があるとき、RN-N6a−3に当該セルID−ノードIDマッピングテーブルの更新情報を通知する。
(3)UNの離脱
RN-C6a−1は、実施の形態1と同様に、UNの離脱手順を実行する。UNの離脱によってRN-D6a−2およびRN-N6a−3で管理している経路テーブルおよびセルID−ノードIDマッピングテーブルに変更が必要な場合、RN-C6a−1は、変更をRN-D6a−2およびRN-N6a−3に通知する。
(4)VBS6の状態監視
RN-C6a−1は、実施の形態1と同様の状態監視を行う。
<位置登録>
前述の実施の形態1の位置登録におけるRN6aの役割をRN-D6a−2が行う。ただし、RN-D6a−2のノードIDは、コアノードであるAGW3に対してはn1として、VBS6構成ノードであるUN6bに対してはn1-2として、通知する必要がある。すなわち、図11で示した位置登録シーケンスのステップS3の位置登録要求に対する応答では、RN-D6a−2で割り当てたUN6b向けコンテキストIDにノードID:n1-2を付加してUN6bに通知し、ステップS4の位置登録要求送信時には、RN-D6a−2で割り当てたAGW3向けコンテキストIDにノードID:n1を付加してAGW3に通知する。
<発信>
実施の形態1の発信におけるRN6aの役割をRN-D6a−2が行う。AGW3に見せるノードIDとUN6bに見せるノードIDを変える動作は、上述の位置登録における動作と同じである。
<着信>
実施の形態1の着信におけるRN6aの役割をRN-C6a−1が行う。
<ハンドオーバ>
以下、実施の形態1と同様に、VBS6内UN間のハンドオーバ,VBS6からNBS5へのハンドオーバ,NBS5からVBS6へのハンドオーバ、の3ケースについて詳細に説明する。
(1)VBS6内UN間ハンドオーバ
UEは、UN6b配下で上記発信シーケンスを実行してUN6bと通信中である。UN6bおよびRN-D6a−2は、ハンドオーバUEに対してそれぞれ図39,図16に示すエントリをコンテキストIDマッピングテーブル内に保持していることとする。なお、図17は、実施の形態1におけるUN6bのコンテキストIDマッピングテーブルであるが、図39のコンテキストIDマッピングテーブルとは、コアノードコンテキスト情報部のコアノード・ノードIDがRN-D6a−2のVBS6内UN向けノードIDであるn1-2となっている点が異なる。
図40は、実施の形態2におけるVBS6内UN間ハンドオーバ時の動作シーケンスを示す図である。ハンドオーバ元基地局はUN6bであり、ハンドオーバ先基地局はUN6cである。
UEは、UN6b担当のセルの通信品質が悪くなったため周辺セルを探索し、通信品質が良くかつハンドオーバ先の候補となり得るセルのIDと、通信品質の測定結果と、を測定情報(“Measurement Report”)としてUN6bに通知する(ステップS101)。UN6bは、まず、受信した測定結果に基づいてUN6c担当のセル(セルID:c2)をハンドオーバ先として選択する。そして、測定結果に含まれるハンドオーバ先セルのID:c2から、ハンドオーバ要求を送信する基地局のIPアドレスおよび宛先ポートを決定する。しかしながら、UN6bは、セルID−ノードIDマッピングテーブル(図7参照)に自セルの情報しかもたないので、ハンドオーバ先のセルが別コアノード配下のセルであると認識して、図38に示した経路テーブルから、移動制御コアノードRN-N6a−3のハンドオーバ要求送信先IPアドレス:Iv,d,n1-3および宛先ポート:Pv,d,n1-3を決定する。
つぎに、UN6bは、ハンドオーバ実行中にハンドオーバ先基地局UN6cとの間でシグナリングメッセージやユーザデータを送受するために使用するUN6b側のコンテキストID:ubおよびデータパス情報[Iub,Pub,Fub]を割り当て、コンテキストIDマッピングテーブル(図39参照)の隣接ノードコンテキスト情報部に格納する。そして、UN6bは、ハンドオーバ先セルID:c2,ハンドオーバ先基地局向け自コンテキストID:ub,自ノードID:n2,データパス情報[Iub,Pub,Fub],コアノードRN-D6a−2のノードID:n1-2,コンテキストID:r1,データパス情報[Ir1,Pr1,Fr1]をハンドオーバ要求メッセージ(“Handover Request”)に格納し、上記で決定したRN-N6a−3宛IPアドレス,宛先ポートに送信する(ステップS102)。
RN-N6a−3は、上記ステップS102でハンドオーバ要求メッセージを受信すると、まず、受信したハンドオーバ要求メッセージに含まれているハンドオーバ先セルのID:c2を元に、当該メッセージを転送するハンドオーバ先基地局を決定する。このため、RN-N6a−3は、セルID−ノードIDマッピングテーブル(図6参照)を参照する。このテーブルによれば、ハンドオーバのターゲットセル:c2は、ノードID:n4のセルであることが分かるので、さらに経路テーブル(図37参照)を用いて、上記ハンドオーバ要求メッセージの送信先IPアドレス:Iv,d,n4および宛先ポート:Pv,d,n4を決定する。
つぎに、RN-N6a−3は、ハンドオーバ要求メッセージに含まれるハンドオーバ元基地局のノードID:n2,コンテキストID:ub,データパス情報[Iub,Pub,Fub]を、自身のコンテキストIDマッピングテーブル内第2サブレコードのノード#1コンテキスト情報部に、それぞれノード#1ノードID,ノード#1コンテキストID,ノード#1データパスとして格納する。同様に、ノードID:n4は、ハンドオーバ先基地局のノードIDとして、上記第2サブレコード内ノード#2コンテキスト情報部のノード#2ノードIDへ格納する。格納先エントリは、ハンドオーバ要求メッセージに格納されているUEIDを用いて特定する。
また、RN-N6a−3は、UN6bとUN6cとの間で送受されるシグナリングメッセージおよびユーザデータの中継ポイントとして動作するため、UN6bに対してコンテキストID:r3,データパス情報[Ir3,Pr3,Fr3]を割り当て、それぞれコンテキストIDマッピングテーブルの第2サブレコード内ノード#1コンテキスト情報部の自ノードコンテキストID, 自ノードデータパスにそれぞれ格納する。同様に、UN6cに対してコンテキストID:r4,データパス情報[Ir4,Pr4,Fr4]を割り当て、コンテキストIDマッピングテーブルの第2サブレコード内ノード#2コンテキスト情報部の自ノードコンテキストID,自ノードデータパスにそれぞれ格納する。さらに、受信したハンドオーバ要求メッセージに含まれるUN6bのノードID:n2,コンテキストID:ub,データパス情報[Iub,Pub,Fub]を、自身のノードID:n1-3,UN6c向けに払い出したコンテキストID:r4,データパス情報[Ir4,Pr4,Fr4]に書き換え、上記で取得したUN6cの宛先IPアドレス,宛先ポートに送信する(ステップS103)。
ハンドオーバ先基地局UN6cは、上記ステップS103でRN-N6a−3からハンドオーバ要求メッセージを受信後、当該メッセージからハンドオーバ元基地局のノードID:n1-3,コンテキストID:r4,データパス情報[Ir4,Pr4,Fr4]を抽出する。そして、抽出結果を、コンテキストIDマッピングテーブル内隣接ノードコンテキスト情報部の隣接ノード・ノードID,隣接ノードコンテキストID,隣接ノードデータパスにそれぞれ格納する。なお、これらのパラメータを記憶するエントリは、上記ハンドオーバ要求メッセージに設定されているUEID:u1により決定する。
UN6cは、さらに、ハンドオーバ要求メッセージからコアノードのノードID:n1-2,コンテキストID:r1,データパス情報[Ir1,Pr1,Fr1]を抽出する、そして、抽出結果を、コンテキストIDマッピングテーブル内コアノードコンテキスト情報部のコアノード・ノードID,コアノードコンテキストID,コアノードデータパスにそれぞれ格納する。
つぎに、UN6cは、ハンドオーバ実行中にハンドオーバ元基地局とシグナリングメッセージやユーザデータを送受するために使用するUN6c側コンテキストID:ucおよびデータパス情報[Iuc,Puc,Fuc]を割り当て、割り当てたパラメータをコンテキストIDマッピングテーブル内隣接ノードコンテキスト情報部の自ノードコンテキストID,自ノードデータパスにそれぞれ格納する。同様に、ハンドオーバ後にコアノードとシグナリングメッセージおよびユーザデータを送受するために、コアノードに対してコンテキストID:u’とデータパス情報[Iu’,Pu’,Fu’]を割り当て、コアノードコンテキスト情報部の自ノードコンテキストID,自ノードデータパスにそれぞれ格納する。図41に、受信したハンドオーバ要求メッセージから抽出したパラメータおよび自身が払い出したパラメータを格納した後のUN6cのコンテキストIDマッピングテーブルを示す。
UN6cは、コンテキストIDマッピングテーブルの更新が完了すると、ハンドオーバ応答メッセージ(“Handover Response”)を生成する。ここでは、送信元コンテキストIDにはハンドオーバ元基地局向けコンテキストID:ucを設定し、宛先コンテキストIDにはハンドオーバ要求メッセージから取得したハンドオーバ元基地局側のコンテキストID:r4を設定し、さらに、ハンドオーバ元基地局向けに割り当てたデータパス情報[Iuc,Puc,Fuc]を設定して、RN-N6a−3に対して送信する(ステップS104)。
RN-N6a−3は、上記ステップS104でハンドオーバ応答メッセージをUN6cから受信すると、当該メッセージから、UN6cのコンテキストID:uc,データパス情報[Iuc,Puc,Fuc]を抽出する。そして、その抽出結果を、自身のコンテキストIDマッピングテーブルに格納する。記憶するテーブルエントリの位置は、第2サブレコード中のノード#2コンテキスト情報部で、自ノードコンテキストIDが上記ハンドオーバ応答メッセージの宛先コンテキストID:r4に一致するレコードの、第2サブレコード内ノード#2コンテキスト情報部の、ノード#2コンテキストIDおよびノード#2データパスである。
つぎに、RN-N6a−3は、上記で検索したレコードの第2サブレコード内ノード#1コンテキスト情報部から、自ノードコンテキストID:r3およびノード#1コンテキストID:ubを取得し、受信したハンドオーバ応答メッセージの送信元コンテキストID:ucおよび宛先コンテキストID:r4をそれぞれ書き換える。また、上記メッセージ中のUN6c側データパス情報[Iuc,Puc,Fuc]を、上記ノード#1コンテキスト情報部の自ノードデータパスに記憶しているRN-N6a−3側データパス情報[Ir3,Pr3,Fr3]に書き換える。そして、ノード#1ノードIDがn2であるUN6bの個別制御系メッセージの宛先IPアドレス:Iv,d,n2および宛先ポート:Pv,d,n2を経路テーブル(図37参照)から取得して、ハンドオーバ応答メッセージを送信する(ステップS105)。図42に、上記ステップS105完了時点でのRN-N6a−3のコンテキストIDマッピングテーブルを示す。
ハンドオーバ元基地局UN6bは、上記ステップS105でハンドオーバ応答メッセージをRN-N6a−3から受信すると、当該メッセージから、RN-N6a−3のノードID:n1-3,コンテキストID:r3,データパス情報[Ir3,Pr3,Fr3]を抽出する。そして、その抽出結果を、自身のコンテキストIDマッピングテーブルに格納する。格納するテーブルエントリの位置は、隣接ノードコンテキスト情報部の自ノードコンテキストIDが上記ハンドオーバ応答メッセージに含まれている宛先コンテキストID:ubに一致するレコード中の、それぞれ隣接ノード・ノードID,隣接ノードコンテキストID,隣接ノードデータパスである。図43に、ハンドオーバ応答メッセージから抽出したパラメータおよび上記ステップS102のハンドオーバ要求送信時に記憶したパラメータを設定した後の、UN6bのコンテキストIDマッピングテーブルを示す。
以上のステップS102〜ステップS105の手続きで構成されたコンテキストIDマッピングテーブルによって、ハンドオーバ元基地局UN6bとハンドオーバ先基地局UN6cは、ハンドオーバ実行中、実施の形態1の(R-I)〜(R-IV)の手順に従ってシグナリングメッセージの送受信およびユーザデータの転送を行う。ただし、この手順におけるRN6aの役割はRN-D6a−2が行う。
以上のようにしてハンドオーバ元基地局UN6bとハンドオーバ先基地局UN6cとの間でハンドオーバ実行中のシグナリングメッセージおよびユーザデータの転送経路が確立された後、ハンドオーバ元基地局UN6bは、UEに対してハンドオーバ実行命令(“Handover Command”)を送信する(ステップS106)。
ハンドオーバ実行命令を受信したUEは、接続先基地局をUN6bからUN6cに切り替え、無線コネクションを確立した後、UN6cに対してハンドオーバ完了(“Handover Commit”)を通知する(ステップS107)。
ハンドオーバ先基地局UN6cは、上記ステップS107でハンドオーバ完了をUEから通知されると、受信した通知に格納されたUEID、または受信周波数やスロット等の使用無線リソースから間接的に導出したUEIDでコンテキストIDマッピングテーブル(図41参照)を検索する。そして、見つかったレコードのコアノードコンテキスト情報内コアノード・ノードID:n1-2,コアノードコンテキストID:r1を取得し、さらに、経路テーブル(図38参照)からIPアドレス:Iv,d,n1-2および宛先ポート:Pv,d,n1-2を得る。
つぎに、UN6cは、UEがハンドオーバを完了したことを通知するメッセージ(“Handover Confirm”)に、宛先コンテキストID:r1,上記で検索したレコードから抽出したコアノードコンテキスト情報内自ノードコンテキストID:u’,自ノードデータパス[Iu’,Pu’,Fu’]を設定して、上記IPアドレス,宛先ポートに送信する(ステップS108)。
RN-D6a−2は、上記ステップS108でUEハンドオーバ完了通知を受信すると、当該ハンドオーバ完了通知から、ハンドオーバ先基地局UN6cのノードID:n4,コンテキストID:u’,データパス情報[Iu’,Pu’,Fu’]を抽出し、コンテキストIDマッピングテーブル(図16参照)の第1サブレコード内ノード#1コンテキスト情報部のノード#1ノードID,ノード#1コンテキストID,ノード#1データパスをそれぞれ書き換える。このように書き換えるレコードは、上記ハンドオーバ完了通知に格納されている宛先コンテキスト:r1を、上記テーブルの第1サブレコード内ノード#1コンテキスト情報部の自ノードコンテキストIDを検索することによって特定する。図44に、ハンドオーバ完了後のRN-D6a−3のコンテキストIDマッピングテーブルを示す。
以降、RN-D6a−2は、この新しいテーブルに従い、実施の形態1の(C-I)〜(C-IV)の手順で、AGW3とUN6cとの間のシグナリングメッセージおよびユーザデータを中継する。なお、この手順におけるRN6aの役割をRN-D6a−2が行う。
図16,図42,図44から分かるように、RN-D6a−2では、第2サブレコードは使用せず、RN-N6a−3では、第1サブレコードを使用しない。これは、RN-D6a−2がAGW3とUNとの間のシグナリングメッセージおよびユーザデータのみを中継し、RN-N6a−3が隣接基地局間、すなわち、UN間のシグナリングメッセージおよびユーザデータのみを中継するためである。しかしながら、RN-N6a−3では、後述する「VBS6からNBS5へのハンドオーバ」で説明するように、第1サブレコードを使用する場合があるため、テーブルの構造は変えないこととする。なお、RN-C6a−1では、ユーザコンテキストは扱わないためコンテキストIDマッピングテーブルは管理しない。
RN-D6a−2は、ハンドオーバUEに対応するコンテキストIDマッピングテーブルのエントリを更新し、シグナリングメッセージおよびユーザデータの送信パスをハンドオーバ先基地局UN6cに切り替えると、UN6cに対して確認メッセージ(“Handover Confirm Ack”)を送信する(ステップS109)。
ハンドオーバ先基地局UN6cは、上記ステップS109でRN-D6a−2から確認メッセージを受信した後、RN-N6a−3を経由してハンドオーバ元基地局UN6bに対してハンドオーバ完了(“Handover Complete”)を通知する(ステップS110、ステップS111)。同時に、RN-N6a−3は、このメッセージの中継を契機として、UN6bからUN6cへのハンドオーバが完了したこととして、UN6bとUN6cとの間のシグナリングおよびユーザデータの中継のために確保していたコンテキストID,データパス情報,データバッファ等を開放し、コンテキストIDマッピングテーブルからハンドオーバユーザ対応エントリを削除する。
ハンドオーバ元基地局UN6bは、上記ステップS111でハンドオーバ完了メッセージを受信すると、ハンドオーバユーザに確保していた無線リソース,ユーザデータバッファ,ID等を解放し、関連するテーブルエントリを削除してハンドオーバ処理を完了する。
上記のハンドオーバ元基地局UN6bとハンドオーバ先基地局UN6cとの間のシグナリングメッセージおよびユーザデータの中継処理で、RN-N6a−3は、UN6bおよびUN6cにコンテキストIDおよびデータパス情報を個別に割り当てているが、これらは、同一すなわちr3=r4,Ir3=Ir4,Pr3=Pr4,Fr3=Fr4としてもよい。また、ユーザデータについては、Ir3=Iuc,Pr3=Puc,Fr3=Fuc,Ir4=Iub,Pr4=Pub,Fr4=Fubとすることで、UN6bとUN6cとの間で直接データ転送を行うようにしてもよい。
(2)VBS6からNBS5へのハンドオーバ
上記「VBS6内UN間ハンドオーバ」と同様に、UEは、UN6b配下で上記発信シーケンスを実行してUN6bと通信中である。UN6bおよびRN-D6a−2は、ハンドオーバUEに対してそれぞれ図39,図16に示すエントリをコンテキストIDマッピングテーブル内に保持していることとする。
図45は、実施の形態2におけるVBS6からNBS5へのハンドオーバ時の動作シーケンスを示す図である。ハンドオーバ元基地局はUN6bであり、ハンドオーバ先基地局はNBS5である。
UEは、UN6b担当のセルの通信品質が悪くなったため周辺セルを探索し、通信品質が良くかつハンドオーバ先の候補となり得るセルのIDと、通信品質の測定結果と、を測定情報(“Measurement Report”)としてUN6bに通知する(ステップS121)。
UN6bは、まず、受信した測定結果に基づいてNBS5担当のセル(セルID:c3)をハンドオーバ先として選択すると、上記測定情報に含まれるハンドオーバ先セルのID:c3から、ハンドオーバ要求を送信する基地局のIPアドレスおよび宛先ポートを決定する。しかしながら、UN6bは、セルID−ノードIDマッピングテーブル(図7参照)に自セル情報のみしかもたないので、ハンドオーバ先のセルが別コアノード配下のセルであると認識して、図39に示した経路テーブルより、移動制御コアノードRN-N6a−3のハンドオーバ要求送信先IPアドレス:Iv,d,n1-3および宛先ポート:Pv,d,n1-3を決定する。
つぎに、UN6bは、ハンドオーバ実行中にハンドオーバ先基地局NBS5との間でシグナリングメッセージやユーザデータを送受するために使用するUN6b側のコンテキストID:ubおよびデータパス情報[Iub,Pub,Fub]を割り当て、コンテキストIDマッピングテーブル(図39参照)の隣接ノードコンテキスト情報部に格納する。そして、UN6bは、ハンドオーバ先セルID:c3,ハンドオーバ先基地局向け自コンテキストID:ub,自ノードID:n2,データパス情報[Iub,Pub,Fub],コアノードRN-D6a−2のノードID:n1-2,コンテキストID:r1,データパス情報[Ir1,Pr1,Fr1]をハンドオーバ要求メッセージ(“Handover Request”)に格納し、上記で決定したRN-N6a−3のIPアドレス,宛先ポートに送信する(ステップS122)。
RN-N6a−3は、上記ステップS122でハンドオーバ要求メッセージを受信すると、まず、当該ハンドオーバ要求メッセージに含まれているハンドオーバ先セルのID:c3を元に、当該メッセージを転送するハンドオーバ先基地局を決定する。このため、RN-N6a−3は、セルID−ノードIDマッピングテーブル(図6参照)を参照する。このテーブルによれば、ハンドオーバのターゲットセル:c3は、ノードID:n5のセルであることが分かるので、さらに経路テーブル(図37参照)を用いて、上記ハンドオーバ要求メッセージの送信先IPアドレス:In,d,n5および宛先ポート:Pn,d,n5を決定する。
つぎに、RN-N6a−3は、上記ハンドオーバ要求メッセージに含まれるハンドオーバ元基地局のノードID:n2,コンテキストID:ub,データパス情報[Iub,Pub,Fub]を、自身のコンテキストIDマッピングテーブル内第2サブレコードのノード#1コンテキスト情報部に、それぞれノード#1ノードID,ノード#1コンテキストID,ノード#1データパスとして格納する。同時に、セルIDから導出したノードID:n5は、ハンドオーバ先基地局のノードIDとして、上記第2サブレコード内ノード#2コンテキスト情報部のノード#2ノードIDに格納する。また、RN-N6a−3は、UN6bとNBS5との間で送受されるシグナリングメッセージおよびユーザデータを中継するため、UN6bに対してコンテキストID:r3,データパス情報[Ir3,Pr3,Fr3]を割り当て、NBS5に対してコンテキストID:r4,データパス情報[Ir4,Pr4,Fr4]を割り当てる。そして、前者については、コンテキストIDマッピングテーブルの第2サブレコード内ノード#1コンテキスト情報部のそれぞれ自ノードコンテキストID,自ノードデータパスに格納する。また、後者については、上記第2サブレコード内ノード#2コンテキスト情報部のそれぞれ自ノードコンテキストID,自ノードデータパスに格納する。
RN-N6a−3は、ハンドオーバ先基地局NBS5のノード種別が隣接ノードであることから、上記ハンドオーバ要求メッセージをVBS6外に中継することを判断する。VBS6外の基地局にハンドオーバを行うと、現在RN-D6a−2で中継されているAGW3とUN6bとの間のシグナリングメッセージおよびユーザデータがAGW3とNBS5との間で直接送受信されるようになるため、NBS5に対して、AGW3におけるハンドオーバUEのコンテキストIDおよびデータパス情報を通知する必要がある。そこで、RN-N6a−3は、ハンドオーバUEに関してRN-D6a−2で管理しているAGW3側のコンテキストIDおよびデータパス情報を問い合わせる(ステップS123)。
このとき、RN-N6a−3からRN-D6a−2に送信する問い合わせメッセージ(“Context Transfer Request”)では、送信元コンテキストIDにRN-N6a−3側で新たに割り当てたコンテキストID:r5を設定し、送信元ノードIDに自身のノードID:n1-3を設定し、宛先コンテキストIDに上記ステップS122でUN6bから受信したRN-D6a−2側コンテキストID:r1を設定する。そして、宛先IPアドレスおよび宛先ポートは、それぞれRN-D6a−2の共通制御系メッセージの送信先であるIv,c,n1-2およびPv,c,n1-2とする(これは、この問い合わせによってRN-N6a−3とRN-D6a−2との間でハンドオーバUEに関するセッションを確立するわけではなく、データ転送を行うのみであることによる)。また、割り当てたコンテキストID:r5は、コンテキストIDマッピングテーブルのUE対応エントリにおける第1サブレコード内ノード#1コンテキスト情報部の自ノードコンテキストIDに格納しておく。また、問い合わせ先RN-D6a−2のノードID:n1-2とコンテキストID:r1は、上記ノード#1コンテキスト情報部のそれぞれノード#1ノードID,ノード#1コンテキストIDに格納しておく。
上記ステップS123でRN-N6a−3から問い合わせメッセージを受信したRN-D6a−2は、コンテキストIDマッピングテーブル(図16参照)の中で、第1サブレコード内ノード#1コンテキスト情報部の自ノードコンテキストIDが当該メッセージの宛先コンテキストID:r1に一致するレコードを検索する。そして、見つかったレコードの第1サブレコード内ノード#2コンテキスト情報部を参照して、UEコンテキストに対応するAGW3側コンテキストID:a,データパス情報[Ia,Pa,Fa]およびAGW3のノードID:n3を取得する。その後、上記問い合わせメッセージの送信元ノードID:n1-3を経路テーブル(図36参照)から検索して、応答メッセージの送信先IPアドレス:Iv,c,n1-3および宛先ポート:Pv,c,n1-3を得て(共通制御系メッセージの送信先IPアドレス,宛先ポートを使用する理由は、RN-N6a−3からRN-D6a−2への問い合わせメッセージ送信動作の説明で述べたとおりである)、取得したAGW3側コンテキスト情報をRN-N6a−3に返送する(ステップS124)。
RN-N6a−3は、上記ステップS124で受信した応答メッセージ(“Context Transfer Response”)から、AGW3側のコンテキストID:a,データパス情報[Ia,Pa,Fa],AGW3のノードID:n3を抽出する。そして、コンテキストIDマッピングテーブルのハンドオーバUE対応エントリにおける第1サブレコード内ノード#2コンテキスト情報部のそれぞれノード#2ノードID,ノード#2コンテキストID,ノード#2ノードIDに格納する。また、上記ステップS122でUN6bから受信したハンドオーバ要求メッセージにおけるコアノードコンテキスト情報部、すなわち、RN-D6a−2のコンテキストID:r1,データパス情報[Ir1,Pr1,Fr1],ノードID:n1-2をそれぞれ書き換える。また、上記応答メッセージにおけるUN6b側コンテキストID:ub,データパス情報[Iub,Pub,Fub],UN6bのノードID:n2を、RN-N6a−3がNBS5に向けて割り当てたコンテキストID:r4,データパス情報[Ir4,Pr4,Fr4],RN-N6a−3の隣接基地局向けノードID:n1にそれぞれ書き換え、上記で取得したNBS5の宛先IPアドレス,宛先ポートに送信する(ステップS125)。
ハンドオーバ先基地局NBS5は、上記ステップS125でRN-N6a−3からハンドオーバ要求メッセージを受信後、当該メッセージから、ハンドオーバ元基地局のノードID:n1,コンテキストID:r4,データパス情報[Ir4,Pr4,Fr4]を抽出する。そして、抽出結果を、コンテキストIDマッピングテーブル内隣接ノードコンテキスト情報の隣接ノード・ノードID,隣接ノードコンテキストID,隣接ノードデータパスにそれぞれ格納する。なお、これらのパラメータを記憶するエントリは、上記ハンドオーバ要求メッセージに設定されているUEID:u1により決定する。
さらに、NBS5は、上記ハンドオーバ要求メッセージから、コアノードのノードID:n3,コンテキストID:a,データパス情報[Ia,Pa,Fa]を抽出する。そして、抽出結果を、上記コンテキストIDマッピングテーブル内コアノードコンテキスト情報のコアノード・ノードID,コアノードコンテキストID,コアノードデータパスにそれぞれ格納する。
つぎに、NBS5は、ハンドオーバ実行中にハンドオーバ元基地局とシグナリングメッセージや転送データを送受するためのNBS5側コンテキストID:t2,データパス情報[It2,Pt2,Ft2]を割り当て、割り当てたパラメータを、コンテキストIDマッピングテーブル内隣接ノードコンテキスト情報の中の自ノードコンテキストID,自ノードデータパスにそれぞれする。同様に、ハンドオーバ後のAGW3とのシグナリングメッセージおよびユーザデータの送受のために、AGW3に対してNBS5側コンテキストID:t1とデータパス情報[It1,Pt1,Ft1]を割り当て、コアノードコンテキスト情報の中の自ノードコンテキストID,自ノードデータパスに格納しておく。この結果、NBS5は、実施の形態1と同様、コンテキストIDマッピングテーブルに、図27に示したハンドオーバUE対応エントリを得る。
コンテキストIDマッピングテーブルの更新が完了すると、NBS5は、ハンドオーバ応答メッセージ(“Handover Response”)を生成する。このとき、送信元コンテキストIDには上記コンテキストIDマッピングテーブルに記憶している隣接ノードコンテキスト情報の中の自ノードコンテキストID:t2を設定し、宛先コンテキストIDには隣接ノードコンテキスト情報の中の隣接ノードコンテキストID:r4を設定し、さらに、隣接ノードコンテキスト情報中の自ノードデータパス[It2,Pt2,Ft2]を設定して、ノードID:n1のノードに対して送信する(ステップS126)。ノードID:n1の送信先IPアドレス,宛先ポートとして、経路テーブル(図3参照)から、それぞれIn,d,n1およびPn,d,n1を取得する。
RN-N6a−3は、上記ステップS126でハンドオーバ応答メッセージをNBS5から受信すると、当該メッセージから、NBS5のコンテキストID:t2,データパス情報[It2,Pt2,Ft2]を抽出し、自身のコンテキストIDマッピングテーブルに格納する。格納するテーブルエントリの位置は、第2サブレコード中のノード#2コンテキスト情報部で、自ノードコンテキストIDが受信メッセージの宛先コンテキストID:r4に一致する、上記第2サブレコード内ノード#2コンテキスト情報部のノード#2コンテキストIDおよびノード#2データパスである。
つぎに、RN-N6a−3は、上記で検索して一致したレコードの第2サブレコード内ノード#1コンテキスト情報部から、自ノードコンテキストID:r3およびノード#1コンテキストID:ubを取得する。そして、上記ハンドオーバ応答メッセージの送信元コンテキストID:t2および宛先コンテキストID r4をそれぞれ書き換え、さらに、送信元ノードIDを自身のVBS6内ノードID:n1-3に書き換える。
また、RN-N6a−3は、上記ハンドオーバ応答メッセージ中のNBS5側データパス情報[It2,Pt2,Ft2]を、上記第2サブレコード内ノード#1コンテキスト情報部の自ノードデータパスに格納しているRN-N6a−3側データパス情報[Ir3,Pr3,Fr3]に書き換える。そして、ノード#1ノードID:n2であるUN6bの宛先IPアドレス:Iv,d,n2,宛先ポート:Pv,d,n2に書き換え後、ハンドオーバ応答メッセージを送信する(ステップS127)。この時点で、RN-N6a−3内では、NBS5とUN6bとの間のシグナリングメッセージおよびユーザデータを中継するために必要な情報を、コンテキストIDマッピングテーブル内に図46に示すようなハンドオーバUE対応エントリに格納している。
なお、上記ステップS128〜ステップS132については、実施の形態1の(2)「VBS6からNBS5へのハンドオーバ」で説明した図25のステップS66〜ステップS70の動作と同様であるので説明を省略する。ただし、ステップS127完了時点でUN6bが得るコンテキストIDマッピングテーブルは、中継ノードであるRN-N6a−3のノードIDが異なり、図43に示す通りとなる。
RN-N6a−3は、上記ステップS132でハンドオーバ先基地局NBS5からハンドオーバ完了メッセージを受信すると、まず、コンテキストIDマッピングテーブル(図46参照)から、第2サブレコード内ノード#2コンテキスト情報部の自ノードコンテキストIDが当該メッセージの宛先コンテキストIDであるr4に一致するレコードを検索する。そして、見つかったレコードの第1サブレコード内ノード#1コンテキスト情報部のノード#1ノードIDおよびノード#1コンテキストIDから、それぞれRN-D6a−2のノードID:n1-2およびコンテキストID:r1を得る。そして、RN-N6a−3は、RN-D6a−2のノードID:n1-2から経路テーブル(図35参照)を用いて取得した共通制御系メッセージの宛先IPアドレス:Iv,c,n1-2および宛先ポート:Pv,c,n1-2に、RN-D6a−2がハンドオーバUEに対して行っているAGW3とUN6bとの間の中継処理を停止し、かつ、コンテキストを解放することを要求する、メッセージ(“Context Release”)を送信する(ステップS133)。
つぎに、RN-N6a−3は、NBS5から受信したハンドオーバ完了メッセージを、上記(R-II)の手順に従ってUN6bに転送する(ステップS134)と同時に、ハンドオーバUEに対して確保していたコンテキストIDマッピングテーブルエントリ,ユーザデータバッファ,コンテキストID等を開放する。
上記ステップS133でRN-N6a−3からコンテキスト解放メッセージを受信したRN-D6a−2は、コンテキストIDマッピングテーブル(図16参照)から、第1サブレコード内ノード#1コンテキスト情報部の自ノードコンテキストIDが当該メッセージの宛先コンテキストIDであるr1に一致するレコードを検索する。そして、見つかったレコードに対応するUEに対するAGW3とUNとの間の中継処理を停止し、関連するコンテキストIDマッピングテーブル内エントリ,ユーザデータバッファ,コンテキストID等を開放する。
ハンドオーバ元基地局UN6bは、上記ステップS134でハンドオーバ完了メッセージを受信すると、ハンドオーバユーザに確保していた無線リソース,ユーザデータバッファ,ID等を解放し、関連するテーブルエントリを削除してハンドオーバ処理を完了する。
なお、以上のハンドオーバ処理において、RN-N6a−3は、ハンドオーバ元基地局UN6bとハンドオーバ先基地局NBS5との間のシグナリングメッセージおよびユーザデータの中継機能を提供しているが、これらの中継のためにUN6b,NBS5に別々に払いだしているコンテキストIDおよびデータパス情報は、同一すなわちr3=r4,Ir3=Ir4,Pr3=Pr4,Fr3=Fr4としてもよい。また、ユーザデータについては、Ir3=It2,Pr3=Pt2,Fr3=Ft2,Ir4=Iub,Pr4=Pub,Fr4=Fubとすることで、UN6bとNBS5との間で直接データ転送を行うようにしてもよい。
(3)NBS5からVBS6へのハンドオーバ
UEは、NBS5配下セルで通信中である。また、発信シーケンスを実行後、AGW3とNBS5との間でシグナリングメッセージおよびユーザデータを送受するために、AGW3側では、コンテキストID:a,データパス情報[Ia,Pa,Fa]が割り当てられ、NBS5側では、コンテキストID:t1,データパス情報[It1,Pt1,Ft1]が割り当てられている。このとき、実施の形態1の(3)「NBS5からVBS6のハンドオーバ」と同様に、NBS5におけるコンテキストIDマッピングテーブルのハンドオーバUE対応エントリは、図29に示す通りとなる。
図47は、実施の形態2のNBS5からVBS6へのハンドオーバ時の動作シーケンスを示す図である。ハンドオーバ元基地局はNBS5であり、ハンドオーバ先基地局はUN6bである。
UEは、NBS5担当のセルの通信品質が悪くなったため周辺のセルを探索し、通信品質が良くかつハンドオーバ先の候補となり得るセルのIDと、通信品質の測定結果と、を測定情報(“Measurement Report”)としてNBS5に通知する(ステップS141)。
NBS5は、まず、受信した測定結果に基づいてUN6bの担当セル(セルID:c1)をハンドオーバ先として選択する。つぎに、セルID−ノードIDマッピングテーブル(図5参照)を参照して、上記測定情報に含まれるハンドオーバ先セルのID:c1を検索し、ハンドオーバ要求を送信する基地局のノードID:n1を得る。さらに、経路テーブル(図3参照)から、ノードID:n1の基地局に対してハンドオーバ要求メッセージを送信するために、宛先IPアドレス:In,d,n1および宛先ポート:Pn,d,n1を決定する。
つぎに、NBS5は、ハンドオーバ実行中にハンドオーバ先基地局との間でシグナリングメッセージやユーザデータを送受するために使用するNBS5側のコンテキストID:t2およびデータパス情報[It2,Pt2,Ft2]を割り当てる。そして、これらを、コアノードAGW3のノードID:n3,コンテキストID:a,データパス情報[Ia,Pa,Fa]とともに、ハンドオーバ要求メッセージ(“Handover Request”)に格納し、上記で決定したIPアドレス,宛先ポートに向けて送信する(ステップS142)。このとき、NBS5は、ハンドオーバUEに対して割り当てたコンテキストIDおよびデータパス情報を、コンテキストIDマッピングテーブル(図29参照)の隣接ノードコンテキスト情報内自ノードコンテキストIDおよび自ノードデータパスに格納しておく。
RN-N6a−3は、上記ステップS142でハンドオーバ要求メッセージを受信すると、まず、当該メッセージの宛先コンテキストIDが新規コンテキスト生成を示す(本実施の形態では“0”のとき、新規コンテキスト生成を示すこととする)ことから、ハンドオーバUEに対応するコンテキストを生成する。このため、RN-N6a−3は、まず、上記ハンドオーバ要求メッセージから、ハンドオーバUEのUEID:u1を抽出し、コンテキストIDマッピングテーブルにUEIDをキーとするエントリ(レコード)を追加する。そして、上記ハンドオーバ要求メッセージから、ハンドオーバ元基地局のノードID:n5,コンテキストID:t2,データパス情報[It2,Pt2,Ft2]を抽出し、追加した新規レコードの第2サブレコード内ノード#1コンテキスト情報部のノード#1ノードID,ノード#1コンテキストID,ノード#1データパスにそれぞれ格納する。
つぎに、RN-N6a−3は、上記ハンドオーバ要求メッセージからハンドオーバ先セルのID:c1を抽出し、セルID−ノードIDマッピングテーブル(図6参照)を用いてハンドオーバ先基地局のノードID:n2を得る。そして、RN-N6a−3は、経路テーブル(図37参照)によって、ハンドオーバ元基地局(ノードID:n5)がVBS6外の基地局であり、ハンドオーバ先基地局(ノードID:n2)がVBS6内の基地局であることを判定すると、ハンドオーバ処理実行中のRN-N6a−3によるハンドオーバ元基地局NBS5とハンドオーバ先基地局UN6bとの間のシグナリングメッセージおよびユーザデータの中継、および、ハンドオーバ処理完了後のRN-D6a−2によるコアノードAGW3とハンドオーバ先基地局UN6bとの間のシグナリングメッセージおよびユーザデータの中継、の2つの準備を行う。
このため、RN-N6a−3は、まず、RN-D6a−2に対して、AGW3とUN6bとの間のシグナリングメッセージおよびユーザデータの中継処理を依頼するメッセージ(“Context Transfer Indication”)を送信する(ステップS143)。このとき、この送信メッセージには、RN-D6a−2がコンテキストIDマッピングテーブルを生成しかつ中継処理を行うために必要な、ハンドオーバUEのID:u1,コアノードAGW3のノードID:n3,コンテキストID:a,データパス情報[Ia,Pa,Fa]を、上記ステップS142でハンドオーバ元基地局NBS5から受信したハンドオーバ要求メッセージから抽出して設定する。抽出したこれらのコアノード情報は、コンテキストIDマッピングテーブルのハンドオーバUE対応レコードの第1サブレコード内ノード#1コンテキスト情報部のノード#1ノードID,ノード#1コンテキストIDに格納しておく。なお、コアノードAGW3のデータパス情報[Ia,Pa,Fa]は、AGW3とのユーザデータの中継処理を行うRN-D6a−2のみで必要となるため、上記ステップS143でRN-D6a−2に通知した後は、RN-N6a−3では不要である。したがって、ここでは、コンテキストIDマッピングテーブルにも保持しないものとする。一方、上記送信メッセージに対するRN-D6a−2からの応答メッセージ受信時には、コンテキストを特定できるように、RN-N6a−3はコンテキストID:r5を新たに割り当て、上記ステップS143の送信メッセージの送信元コンテキストIDに設定し、割り当てたコンテキストIDは、上記第1サブレコードのノード#2コンテキスト情報部の自ノードコンテキストIDに格納しておく。
上記(2)の「VBS6からNBS5へのハンドオーバ」で説明したように、上記ステップS143でRN-N6a−3からRN-D6a−2に送信するシグナリングメッセージは、RN-D6a−2の共通制御系メッセージの宛先IPアドレス:Iv,c,n1-2および宛先ポート:Pv,c,n1-2に送信する。
RN-D6a−2は、上記ステップS143でRN-N6a−3からハンドオーバUEに対する中継処理要求メッセージを受信すると、当該メッセージから抽出したUEID:u1をキーとするレコードをコンテキストIDマッピングテーブルに追加する。そして、当該レコードの第1サブレコード内ノード#2コンテキスト情報部のノード#2ノードID,ノード#2コンテキストID,ノード#2データパスに、上記メッセージから抽出したAGW3のノードID:n3,コンテキストID:a,データパス情報[Ia,Pa,Fa]をそれぞれ格納する。そして、AGW3とこれらのコンテキストIDおよびデータパスで中継処理を行うためのRN-D6a−2側のコンテキストID:r2,データパス情報[Ir2,Pr2,Fr2]を割り当て、上記コンテキスト情報部の自ノードコンテキストIDおよび自ノードデータパスに格納する。同様に、AGW3との中継処理を行うUN6b側にも、コンテキストID:r1およびデータパス情報[Ir1,Pr1,Fr1]を割り当て、上記サブレコード内ノード#1コンテキスト情報部の自ノードコンテキストIDおよび自ノードデータパスにそれぞれ格納するとともに、上記メッセージへの応答(“Context Transfer Confirm”)としてRN-N6a−3に通知する(ステップS144)。
なお、上記ステップS144で送信する応答メッセージは、上記ステップS143の要求メッセージと同様に、RN-N6a−3の共通制御系メッセージの宛先IPアドレス:Iv,c,n1-3および宛先ポート:Pv,c,n1-3に送信する。また、上記応答メッセージで送信元RN-D6a−2のノードID:n1-2を通知しているのは、以下の応用が考えられるためである。たとえば、RN-Dが複数存在し、上記ステップS143でRN-N6a−3がデフォルトのRN-Dまたはランダムに選択したRN-Dに要求メッセージを送信し、その応答メッセージが、要求メッセージを受信したRN-Dではなく負荷分散等を考慮して選択した別のRN-Dから送信される場合、に適用する。
RN-N6a−3は、上記ステップS144でRN-D6a−2から応答メッセージを受信すると、当該メッセージから、RN-D6a−2がUN6bに対して割り当てたコンテキストID:r1,データパス情報[Ir1,Pr1,Fr1],RN-D6a−2のノードID:n1-2を抽出する。そして、抽出結果を、コンテキストIDマッピングテーブルの第1サブレコード内ノード#2コンテキスト情報部のノード#2コンテキストID,ノード#2データパス,ノード#2ノードIDにそれぞれ格納する。また、RN-N6a−3は、ハンドオーバ元基地局NBS5とハンドオーバ先基地局UN6bとの間のシグナリングメッセージおよびユーザデータの中継処理のために、NBS5に対してコンテキストID:r4,データパス情報[Ir4,Pr4,Fr4]を割り当てる。また、UN6bに対してコンテキストID:r3,データパス情報[Ir3,Pr3,Fr3]を割り当てる。そして、前者については、コンテキストIDマッピングテーブルの第2サブレコード内ノード#1コンテキスト情報部の自ノードコンテキストID,自ノードデータパスに格納する。また、後者については上記第2サブレコード内ノード#2コンテキスト情報部の自ノードコンテキストID,自ノードデータパスに格納する。これによって、RN-N6a−3は、必要なコンテキストの生成を完了し、上記ステップS142で受信したハンドオーバ要求メッセージのコアノードコンテキスト情報を、RN-D6a−2側コンテキスト情報で書き換え、ハンドオーバ元基地局のコンテキスト情報を、自身がUN6bに対して生成したコンテキスト情報で書き換え、ハンドオーバ先基地局であるUN6bに送信する(ステップS145)。
なお、ステップS146〜ステップS149は、実施の形態1の(3)「NBS5からVBS6へのハンドオーバ」で説明した図28のステップS84〜ステップS87と同様であるので説明を省略する。ただし、コンテキストIDマッピングテーブルでは、UN6bはステップS145完了時点で図43に、RN-N6a−3はステップS146完了時点で図48に、NBS5はステップS147完了時点で図27に、それぞれ示すハンドオーバUE対応エントリを保持している。
ハンドオーバ先基地局UN6bは、上記ステップS149でハンドオーバ完了をUEから通知されると、当該通知に格納されたUEIDから、または受信周波数やスロット等の使用無線リソースから間接的に導出されたUEIDから、コンテキストIDマッピングテーブル(図43参照)を検索する。そして、見つかったレコードのコアノードコンテキスト情報内コアノード・ノードID:n1-2,コアノードコンテキストID:r1を抽出し、さらに、経路テーブル(図38参照)から、IPアドレス:Iv,d,n1-2および宛先ポート:Pv,d,n1-2を得る。
つぎに、UN6bは、UEのハンドオーバ完了を通知するメッセージ(“Handover Confirm”)に、宛先コンテキストID:r1,上記で検索したレコードから抽出したコアノードコンテキスト情報内自ノードコンテキストID:u,自ノードデータパス[Iu,Pu,Fu]を設定して、上記IPアドレス,宛先ポートに送信する(ステップS150)。
RN-D6a−2は、上記ステップS150でハンドオーバ完了メッセージを受信すると、当該メッセージの送信元ノードID:n2,コンテキストID:u,データパス情報[Iu,Pu,Fu]を抽出する。そして、抽出結果を、自身のコンテキストIDマッピングテーブルの第1サブレコード内ノード#1コンテキスト情報部のノード#1ノードID,ノード#1コンテキストID,ノード#1データパスにそれぞれ格納する。図49に、RN-D6a−2における更新後のコンテキストIDマッピングテーブルを示す。
つぎに、RN-D6a−2は、上記第1サブレコード内ノード#2コンテキスト情報部から上記ハンドオーバ完了メッセージの転送先ノードID:n3を抽出して、さらに、経路テーブル(図36)から当該メッセージの送信先IPアドレス:Ic,d,n3および宛先ポート:Pc,d,n3を得る。そして、上記コンテキスト情報部から、自ノードコンテキストID:r2,自ノードデータパス情報[Ir2,Pr2,Fr2],ノード#2コンテキストID:aを抽出し、上記ハンドオーバ完了メッセージの送信元コンテキストID:u,送信元データパス情報[Iu,Pu,Fu]および宛先コンテキストID:r1をそれぞれ書き換え、上記で得たIPアドレス,宛先ポートに送信する(ステップS151)。なお、上記ハンドオーバ完了メッセージの送信元ノードIDは、VBS6外ノード向けn1を使用する。
AGW3は、上記ステップS151でハンドオーバ完了メッセージを受信すると、当該メッセージの宛先コンテキストID:aから対象UE:u1と、シグナリングメッセージおよびユーザデータの送信先ノードNBS5が、ハンドオーバ処理を完了したことを認識し、以降、シグナリングメッセージおよびユーザデータの宛先を次のように切り替える。すなわち、上記ハンドオーバ完了メッセージから、送信元ノードID:n1,コンテキストID:r2を抽出し、シグナリングメッセージの宛先IPアドレス:Ic,d,n1および宛先ポート:Pc,d,n1を得る。また、上記ハンドオーバ完了メッセージに格納されているデータパス情報[Ir2,Pr2,Fr2]を抽出して、ユーザデータの新たな送信先IPアドレス,宛先ポート,データフロー識別子とする。
以降、RN-D6a−2は、AGW3とUN6bとの間のシグナリングメッセージおよびユーザデータの中継を、実施の形態1の(C-I)〜(C-IV)と同様の手順で行う。
シグナリングメッセージおよびユーザデータの送信先切り替え後、AGW3は、RN-D6a−2に対して確認メッセージ(“Handover Confirm Ack”)を送信する(ステップS152)。
上記ステップS152でAGW3から確認メッセージを受信したRN-D6a−2は、当該メッセージをUN6bに中継する(ステップS153)。
ハンドオーバ先基地局UN6bは、上記ステップS153でRN-D6a−2から確認メッセージを受信後、RN-N6a−3に対してハンドオーバ完了(“Handover Complete”)を送信する(ステップS154)。この送信メッセージは、RN-N6a−3によってNBS5に中継される(ステップS155)。このとき、RN-N6a−3のコンテキストIDマッピングテーブル(図48参照)のハンドオーバ元基地局NBS5のコンテキスト情報が不要となるので、ハンドオーバUEに対応するエントリを削除し、NBS5とUN6bとの間のユーザデータ転送のためのユーザデータバッファも解放する。
ハンドオーバ元基地局NBS5は、上記ステップS155でハンドオーバ完了メッセージを受信すると、ハンドオーバユーザに確保していた無線リソース,ユーザデータバッファ,ID等を解放し、関連するテーブルエントリを削除して、ハンドオーバ処理を完了する。
以上のハンドオーバ処理で、RN-N6a−3は、ハンドオーバ元基地局NBS5とハンドオーバ先基地局UN6bとの間のシグナリングメッセージおよびユーザデータの中継機能を提供しているが、これらの中継のためにNBS5とUN6bに個別に払い出しているコンテキストIDおよびデータパス情報は、同一すなわちr3=r4,Ir3=Ir4,Pr=Pr4,Fr3=Fr4としてもよい。また、ユーザデータについては、Ir3=It2,Pr3=Pt2,Fr3=Ft2,Ir4=Iub,Pr4=Pub,Fr4=Fubとすることで、UN6bとNBS5との間で直接データ転送を行うようにしてもよい。
以上のように、実施の形態2では、ページング等の共通制御系シグナリングメッセージ処理、UE毎の呼制御・ハンドオーバ処理を行う個別制御系シグナリングメッセージ処理、また、ユーザデータの中継処理等、処理するシグナリングメッセージおよびユーザデータの種別毎に複数のRNを設けている。これにより、仮想的に1台の基地局に見せるUNの数に応じてRNを追加し、RNが性能上のボトルネックとなることを回避することができる。複数RNによるRN処理の負荷分散は、RNが通常の基地局すなわちUNの機能をも具備している場合には特に有効である。
実施の形態3.
以上の実施の形態1および実施の形態2では、RNまたはRN-D/RN-Nにて同一のノードがシグナリングメッセージとユーザデータの両方の中継処理を行っていた。しかしながら、ユーザデータの中継処理では、ハンドオーバの際のシグナリングメッセージのように受信したメッセージの内容を解釈して中継方法を切り替える必要がないため、ユーザデータ中継専用の装置として分離独立させ、必要に応じてシグナリングメッセージの中継ノードから中継方法を制御することが可能である。本実施の形態では、RNがユーザコンテキストの管理およびシグナリングメッセージの中継を行い、ユーザデータの中継は、専用装置(以下、U-Proxyと呼ぶ)で行う場合を示す。
RNによるU-Proxyの中継制御には、ユーザデータの中継開始、中継先切り替え、および中継停止がある。以下。これらの制御について説明する。なお、RNによるU-Proxyの制御は、実施の形態2のようにRNが複数になっても可能であり、以下に述べるU-Proxy制御方法は、本発明の適用の範囲を制限するものではない。
<中継開始>
図15は、実施の形態1における発信シーケンスを示す図である。図15のステップS5,S6,S8,S9で、AGW3とUN6bとの間のユーザデータ中継パスが形成される。
図50は、これらのステップで形成されるユーザデータ中継パスの詳細を示す図である。パス10〜14の端点には、各々のノードがパスに割り当てたコンテキストIDとデータパス情報が記されている。たとえば、パス10のAGW3側の端点には、AGW3が割り当てたコンテキストID:aが円内に、データパス情報[Ia,Pa,Fa]がその近傍に記してある。以下、RN6aによる「AGW3〜U-Proxy〜UN6b」間のユーザデータ中継パス確立方法について、図15,図50〜図53を用いて詳細に説明する。
RN6aは、まず、図15の発信シーケンスのステップS15でAGW3が割り当てたユーザデータパス情報[Ia,Pa,Fa]を受信すると、図51に示した動作シーケンスに従って、「AGW3〜UN6b」間のユーザデータ中継に必要なユーザデータパスを、次のようにU-Proxy内に設定する。
(c-1)RN6aは、U-Proxyに対して「Data Path Request」メッセージを送信し、UN6b向けデータパス情報を要求する。無線アクセスネットワークの構成によっては、VBS6外部で使用するIPアドレスと内部で使用するIPアドレスが異なる場合もあるため、本実施の形態では、「Data Path Request」メッセージに、どちらのIPアドレス体系を使用するかを指定するためのパラメータifを設けることとした。ここでは、UN6bが使用するVBS6内部のIPアドレスを割り当てることを指示する“inner”を指定する。また、RN6aは、当該メッセージにも送信元コンテキストID:pr1を割り当て、以降、U-Proxyからのメッセージがどのデータパス情報に関するものであるかを識別するのに使用する。なお、以下、U-ProxyのノードIDはnpとする。
(c-2)U-Proxyは、ステップ(c-1)でRN6aからデータパス情報の取得を要求されると、VBS6内部向けデータパス情報[Ir1,Pr1,Fr1]およびそのデータパスに関連づけたコンテキストID:p1を割り当て、「Data Path Response」メッセージにてRN6aに通知する。
(c-3)ステップ(c-1)と同様にして、RN6aは、U-Proxyに対してAGW3向けデータパス情報を要求する。このとき、「Data Path Request」メッセージのパラメータifには、AGW3が使用するVBS6外部のIPアドレスを割り当てることを指示する“outer”を設定する。また、コンテキストに対して、RN6aは、コンテキストID:pr2を割り当てる。
(c-4)ステップ(c-2)と同様にして、U-Proxyは、AGW3向けデータパス情報[Ir2,Pr2,Fr2]およびコンテキストID:p2を割り当て、RN6aに通知する。
なお、図15の発信シーケンスでは、ステップS19の開始時までAGW3向けデータパス情報[Ir2,Pr2,Fr2]は不要であるが、本実施の形態では、U-Proxyで空きリソースがあるか否かを早期に判断するためにステップS15の直後に両方のデータパス情報を取得するようにしている。これにより、たとえば、ステップS15の直後にUN6b側のデータパス情報が取得でき、ステップS19の直前でAGW3側データパス情報を取得しようとしてリソース不足のためにエラーとなった場合であっても、ステップS16〜ステップS18の処理を無駄にしてしまうことを避けることができる。
以上のステップ(c-1)〜(c-4)によって、U-Proxy内には、図50に示すように、「AGW3〜UN6b」間のユーザデータ中継のためのユーザデータパス[Ir1,Pr1,Fr1](コンテキストID:p1)と[Ir2,Pr2,Fr2](コンテキストID:p2)が生成される。一方、RN6aは、U-Proxyで生成したデータパス情報を、そのデータパス情報に対応する自コンテキストIDおよびU-Proxy内コンテキストIDとともにコンテキストIDマッピングテーブルに格納する。たとえば、図16は、実施の形態1におけるRN6aのコンテキストIDマッピングテーブルであるが、本実施の形態におけるRN6aのコンテキストIDマッピングテーブルは、図52に示すようなテーブルとなる。すなわち、UEID:u1対応レコードの第1サブレコード内ノード#1コンテキスト情報部は、UN6bに関するコンテキスト情報を格納する領域であり、当該情報部の自ノードデータパスには、U-Proxyが割り当てたUN6b向けデータパス情報[Ir1,Pr1,Fr1]を、そのデータパス情報に対応してRN6aおよびU-Proxyでそれぞれ割り当てたコンテキストID:pr1およびp1とともに格納する。なお、複数のU-Proxyが存在する場合にコンテキストIDを一意に指定するため、U-Proxy側のコンテキストIDは、U-ProxyのノードID:npとともに格納する。一方、上記サブレコード内ノード#2コンテキスト情報部は、AGW3に関するコンテキスト情報を格納する領域であり、当該情報部の自ノードデータパスには、U-Proxyが割り当てたAGW3向けデータパス情報[Ir2,Pr2,Fr2]を、そのデータパス情報に対応してRN6aおよびU-Proxyそれぞれで割り当てたコンテキストID:pr2およびp2とともに格納する。
つぎに、RN6aは、発信シーケンス(図15参照)のステップS16を実行し、取得したUN6b側データパス情報[Ir1,Pr1,Fr1]をUN6bに通知する。つぎに、RN6aは、ステップS18でUN6bからベアラ設定応答を受信し、UN6b側ユーザデータパス情報[Iu,Pu,Fu]を受信すると、図53に示した動作シーケンスに従って、次のようにユーザデータ中継パスを形成する。
(c-5)RN6aは、「Path Connect Request」メッセージにより、AGW3から取得したデータパス情報[Ia,Pa,Fa]をU-Proxyに通知し、U-Proxy内に確保したAGW3向けデータパスと接続することを要求する。当該メッセージでは、U-Proxy内で確保したデータパスを指定するために、U-Proxy側コンテキストID:p2を使用する。
(c-6)U-Proxyは、コンテキストID:p2で確保したデータパスと、RN6aから指定されたAGW3側データパスを接続し、図50におけるパス10を形成する。パス形成後、RN6aへの応答として、「Path Connect Response」メッセージを送信する。
(c-7)ステップ(c-5)と同様に、RN6aは、UN6bから取得したデータパス情報[Iu,Pu,Fu]をU-Proxyに通知し、U-Proxy内でUN6b向けデータパスと接続することを要求する。
(c-8)ステップ(c-6)と同様に、U-Proxy側データパスとUN6b側データパスを接続し、図50におけるパス11を形成する。
(c-9)RN6aは、U-Proxyに対して「Route Request」メッセージを送信し、上記ステップ(c-5),(c-6)で接続した「AGW3〜U-Proxy」間ユーザデータパスで受信したデータを、上記ステップ(c-7),(c-8)で接続した「U-Proxy〜UN6b」間ユーザデータパスに中継することを要求する。
(c-10)U-Proxyは、内部で図50におけるパス10とパス11を接続するパス13を形成し、AGW3からUN6bへの中継パスを確立する。中継パス確立後、応答として、「Route Response」メッセージをRN6aに返す。
(c-11)ステップ(c-9)と同様に、RN6aは、U-Proxyに対して、「U-Proxy〜UN6b」間ユーザデータパスで受信したデータを、「AGW3〜U-Proxy」間ユーザデータパスに中継することを要求する。
(c-12)ステップ(c-10)と同様に、U-Proxyは、内部で図50におけるパス10とパス11を接続するパス12を形成し、UN6bからAGW3への中継パスを確立する。
以上のステップ(c-5)〜(c-12)によって、「AGW3〜UN6b」間の双方向のユーザデータ中継パスが確立され、U-Proxyは、ユーザデータの中継を開始する。
<中継先切り替え>
図20は、VBS6内のUN6bからUN6cへのハンドオーバシーケンス(実施の形態1)を示す図であった。ステップS48,S49で「AGW3〜UN6b」間のユーザデータ中継パスを「AGW3〜UN6c」間のユーザデータ中継パスに変更する。以下、RN6aによる「AGW3〜U-Proxy〜UN6b」間ユーザデータ中継パスから「AGW3〜U-Proxy〜UN6c」間ユーザデータ中継パスへの切り替え方法を、図20,図50,図54を用いて詳細に説明する。なお、このハンドオーバシーケンスでは、「AGW3〜UN6b」間のみならず、「UN6b〜UN6c」間でもハンドオーバ実行に関わるシグナリングメッセージおよびユーザデータ転送のための中継パス生成/解放処理が発生するが、ここでは、「AGW3〜UN6b」間から「AGW3〜UN6c」間へのユーザデータ中継先切り替え処理のみに着目する。
ハンドオーバ開始前、図50に示す「パス10→パス13→パス11」および「パス11→パス12→パス10」からなる「AGW3〜UN6b」間ユーザデータ中継パスが形成されている。RN6aは、図20のステップS48でハンドオーバ先基地局UN6cからデータパス情報[Iu’,Pu’,Fu’]を受信すると、図54に示す動作シーケンスに従って「AGW3〜UN6c」間ユーザデータ中継パスに次のように切り替える。
(u-1)RN6aは、U-Proxyに「Path Connect Request」メッセージを送信し、ハンドオーバ先基地局UN6cから受信したデータパス情報[Iu’,Pu’,Fu’]をU-Proxyに通知する。また、この通知処理とともに、U-Proxy内コンテキストID:p1を当該通知メッセージの宛先コンテキストIDに設定して、現在UN6bと接続しているパスをUN6cに接続するように要求する。
(u-2)U-Proxyは、コンテキストID:p1で特定されるユーザデータパスをステップ(u-1)で受信したUN6cのユーザデータパスに接続し、図50におけるパス11をパス14に切り替える。パスの切り替え後、U-Proxyは、応答としてRN6aに「Data Path Response」メッセージを送信する。
以上のステップ(u-1),(u-2)によって、「AGW3〜UN6b」間のユーザデータ中継パスが、図50における「パス10→パス13→パス14」および「パス14→パス12→パス10」からなるユーザデータ中継パスに切り替わる。
<中継停止>
図25は、VBS6内UN6bからVBS6外NBS5へのハンドオーバシーケンス(実施の形態1)を示す図であった。ステップS70,S71で「AGW3〜UN6b」間のユーザデータ中継パスを解放する。以下、RN6aにより「AGW3〜U-Proxy〜UN6b」間ユーザデータ中継パスを解放する方法を、図25,図50,図55を用いて詳細に説明する。なお、上記ハンドオーバシーケンスでは、「AGW3〜UN6b」間のみならず、「UN6b〜NBS5」間でもハンドオーバ実行に関わるシグナリングメッセージおよびユーザデータ転送のための中継パス生成/解放処理が発生するが、ここでは、「AGW3〜UN6b」間のユーザデータ中継停止処理のみに着目する。
ハンドオーバ開始前、図50に示す「パス10→パス13→パス11」および「パス11→パス12→パス10」からなる「AGW3〜UN6b」間ユーザデータ中継パスが形成されている。RN6aは、図25のステップS70でハンドオーバ先基地局NBS5からハンドオーバ完了通知を受信すると、図55に示した動作シーケンスに従って「AGW3〜UN6b」間ユーザデータ中継パスを次のように解放する。
(d-1)RN6aは、U-Proxyに「Path Deletion Request」メッセージを送信し、コンテキストID:p1に対応するユーザデータパスを解放することを要求する。
(d-2)U-Proxyは、コンテキストID:p1に関連づけられているデータパス情報[Ir1,Pr1,Fr1]を解放し、図50におけるパス11,パス13,パス12を切断する。パス切断後、U-Proxyは、RN6aに対する応答として「Data Deletion Response」メッセージを送信する。
(d-3)ステップ(d-1)と同様に、RN6aは、コンテキストID:p2に対応するユーザデータパスを解放することを要求する。
(d-4)ステップ(d-2)と同様に、U-Proxyは、データパス情報[Ir2,Pr2,Fr2]を解放し、図50におけるパス10を切断する。
以上のステップ(d-1)〜(d-4)によって、「AGW3〜UN6b」間のユーザデータ中継パスが解放され、ユーザデータの中継が停止される。
以上のように、本実施の形態では、RNはシグナリングメッセージのみを中継し、中継の過程で必要に応じてU-Proxyを制御してユーザデータをU-Proxyに中継させるようにした。すなわち、シグナリングメッセージを中継するノードと、ユーザデータを中継するノードと、を分離することとした。これにより、シグナリングメッセージの終端,ユーザコンテキストの管理等の負荷と、一般に伝送レートの高いユーザデータの中継負荷と、を分散することが可能となる。また、シグナリングメッセージおよびユーザデータの中継は複数のRNおよびU-Proxyで行うことができるので、VBSを構成するUN数に応じた数の中継ノードを配置することが可能となり、スケーラビリティにも優れる。
以上のように、本発明にかかる無線通信システムは、コアネットワークと無線アクセスネットワークとの間のゲートウェイ装置配下に基地局を配置したアーキテクチャを採用する通信システムに適している。
1 コアネットワーク
2 無線アクセスネットワーク
3 AGW(Access GateWay)
4 サーバ群
5 NBS(Neighbor Base Station)
6 VBS(Virtual Base Station)
6a RN(Representative Node)
6b,6c UN(Unrepresentative Node)
6a−1 RN-C
6a−2 RN-D
6a−3 RN-N

Claims (16)

  1. コアネットワークと無線アクセスネットワークとを接続するゲートウェイ装置を備える無線通信システムであって、
    前記ゲートウェイ装置に接続された少なくとも1つの代表基地局と、当該代表基地局配下の複数の非代表基地局と、を含み、これらの基地局で仮想的に1つの基地局を形成する仮想基地局、
    を前記無線アクセスネットワーク内に備え、
    前記非代表基地局の存在を、前記ゲートウェイ装置、および前記仮想基地局に隣接する隣接基地局、から隠蔽することを特徴とする無線通信システム。
  2. 前記代表基地局配下の非代表基地局が、当該代表基地局を介して、前記ゲートウェイ装置および前記隣接基地局と制御メッセージやユーザデータの送受信を行うことにより、非代表基地局の存在を前記ゲートウェイ装置および前記隣接基地局から隠蔽することを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
  3. 前記制御メッセージやユーザデータの種別に応じて、一つまたは複数の代表基地局を設置することを特徴とする請求項2に記載の無線通信システム。
  4. 前記制御メッセージについては、前記代表基地局が、前記非代表基地局に代わって前記ゲートウェイ装置および前記隣接基地局と送受信を行い、
    前記ユーザデータについては、前記代表基地局とは異なるノードが、前記非代表基地局に代わって前記ゲートウェイ装置および前記隣接基地局と送受信を行うことを特徴とする請求項2または3に記載の無線通信システム。
  5. 前記代表基地局とは異なるノードを、非代表基地局の一つとすることを特徴とする請求項4に記載の無線通信システム。
  6. 前記代表基地局とは異なるノードを、ユーザデータの代行送受信を行う機能を具備する専用装置とすることを特徴とする請求項4に記載の無線通信システム。
  7. 前記代表基地局が、さらに、移動端末と無線通信を行う機能を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の無線通信システム。
  8. 前記代表基地局は、前記非代表基地局が担当するセルを、自局のセルとして保持することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載の無線通信システム。
  9. 前記非代表基地局は、接続先のノード情報として前記代表基地局を設定することを特徴とする請求項1〜8のいずれか一つに記載の無線通信システム。
  10. 前記代表基地局は、前記非代表基地局よりも前に起動し、前記非代表基地局との間で所定の起動手順を完了するまでの間は、自局に接続する非代表基地局のセルを通信不能状態とすることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1つに記載の無線通信システム。
  11. 前記代表基地局は、自局に接続する非代表基地局が担当するセルに割り当てるセルIDおよび位置登録エリアIDを管理し、前記所定の起動手順実行時に、当該非代表基地局に対してセルIDおよび位置登録エリアIDを割り当てることを特徴とする請求項10に記載の無線通信システム。
  12. 前記代表基地局は、前記所定の起動手順が完了した時点で、非代表基地局が担当するセルを通信可能状態とすることを特徴とする請求項10または11に記載の無線通信システム。
  13. 前記代表基地局は、非代表基地局の停止または非代表基地局の異常発生を認識すると、当該非代表基地局が担当するセルを通信不能状態とすることを特徴とする請求項12に記載の無線通信システム。
  14. 前記コアネットワーク側では、前記仮想基地局の状態監視を、当該仮想基地局内の前記代表基地局を対象に行うことを特徴とする請求項10〜13のいずれか一つに記載の無線通信システム。
  15. 請求項1〜14のいずれか一つに記載の無線通信システムで、代表基地局として動作することを特徴とする基地局。
  16. 請求項1〜14のいずれか一つに記載の無線通信システムで、非代表基地局として動作することを特徴とする基地局。
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