JP2012094305A - 発光装置及びそれを備えた照明器具 - Google Patents

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【課題】光源としてLEDを用いた発光装置及びそれを備えた照明器具において、光の利用効率が良く、効率的に放熱することができるものとする。
【解決手段】発光装置1は、LEDパッケージ2が実装されたFPC基板3と、FPC基板3が配設されるベース部材4と、を備え、ベース部材4は、LEDパッケージ2からの光の導出方向に従って開口面積が大きくなるように形成された凹部41を有し、FPC基板3は、LEDパッケージ2が凹部41の底部42に位置するように配設されると共に、LEDパッケージ2の実装面が光反射機能を有する。この構成よれば、FPC基板3の実装面によってLEDパッケージ2からの光が反射されて、光が効率的に導出され、光の利用効率が良くなる。また、LEDパッケージ2が実装されたFPC基板3がベース部材4の底部42に位置するので、LEDパッケージ2の熱が効率的にベース部材4に伝わり、放熱性が良くなる。
【選択図】図3

Description

本発明は、光源として固体発光素子を用いた発光装置及びそれを備えた照明器具に関する。
従来から、光源として発光ダイオード(以下、LED)といった固体発光素子を用いた発光装置において、LEDを含むパッケージを実装するための基板に、屈曲性を有するフレキシブル回路基板(以下、FPC基板)を用いたものが知られている。この種のものとして、例えば、FPC基板の一方の面に複数のLEDが実装され、LEDが実装されていない他方の面を、全面開口部を有する本体部の内面に対面させた照明装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−184209号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の照明装置は、FPC基板が湾曲した本体部の内面に沿って設けられ、FPC基板に実装された複数のLEDの一部が互いに向かい合っているので、LEDの出射光の一部が全面開口側へ出射されず、利用光のロスが生じていた。また、本体部の湾曲した箇所では、LEDからの熱がFPC基板を介して本体部へ伝わり難くなり、放熱性が低下する虞があった。
本発明は、上記問題を解決するものであり、光の利用効率が良く、固体発光素子からの熱を効率的に放熱することができる発光装置及びそれを備えた照明器具を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の発光装置は、固体発光素子と、前記固体発光素子が実装されたフレキシブル回路基板と、前記フレキシブル回路基板が配設されるベース部材と、を備え、前記ベース部材は、前記固体発光素子からの光の導出方向に従って開口面積が大きくなるように形成された凹部を有し、前記フレキシブル回路基板は、前記固体発光素子が前記凹部の底部に位置するように配設されると共に、前記固体発光素子の実装面が光反射機能を有することを特徴とする。
上記発光装置において、前記凹部は、前記固体発光素子に対して斜光角を有することが好ましい。
上記発光装置において、前記ベース部材は、複数の凹部を有し、前記フレキシブル回路基板には、複数の固体発光素子が実装されていることが好ましい。
上記発光装置は、照明器具に備えられることが好ましい。
本発明によれば、固体発光素子からの光が、フレキシブル回路基板の実装面で反射されるので光が効率的に導出され、光の利用効率が良くなる。また、固体実装素子が実装されたフレキシブル回路基板がベース部材の凹部の底部に位置するので、固体発光素子で発生した熱をフレキシブル回路基板を介して効率的にベース部材に伝えることができ、放熱性が良くなる。
本発明の一実施形態に係る発光装置を用いた照明器具(ベースライト)の分解斜視図。 同ベースライトの側断面図。 (a)は同発光装置の分解斜視図、(b)は同側断面図。 図3(b)の一点鎖線で囲んだ部分を拡大した側断面図。 同発光装置に用いられるLEDパッケージの側断面図。 同ベースライトの動作を説明する側断面図。
本発明の一実施形態に係る発光装置について、図面を参照して説明する。図1及び図2に示すように、本実施形態の発光装置1は、天井、壁面等に埋め込まれる埋込型の照明器具(ベースライト)10に組み込まれている。ベースライト10は、発光装置1を点灯させる電源ユニット11と、天井C1に形成された開口部C2に嵌め込まれ、発光装置1を収容する本体部12と、を備える。電源ユニット11には、商用電源から電源供給を受けるための電源線13が接続される。
本体部12は、発光装置1が固定される底面14と、この底面14と対向する面が開口した開口部15とを有する筐体であり、開口部15の周縁に天井C1と係止する鍔部16が形成されている。この本体部12は、例えば、鋼板を上述した形状にプレス加工したものであり、その表面が白色塗料等によりコーティングされている。開口部C2の天井裏側には埋込吊ボルト17が配置され、この埋込吊ボルト17が、本体部12の底面14に設けられた固定孔18にネジ固定されることによって、ベースライト10は天井に埋め込み固定される。なお、ベースライト10の固定には、天井等に固定するための適宜の取付バネ(不図示)等が用いられてもよい。また、開口部15には適宜にアクリル樹脂等から形成される保護カバー(不図示)等が設けられてもよい。
電源ユニット11は、ベースライト10が天井に設置された状態で室内側から視認できないように、本体部12の底面14のうち、発光装置1が固定される面とは反対側の面に配置される。また、底面14には、配線(後述する引出し部)を挿通させるための挿通孔(不図示)が設けられており、電源ユニット11と発光装置1の正極電源ライン及び負極電源ラインとが夫々電気的に接続される。
発光装置1は、固体発光素子を含むLEDパッケージ(以下、LEDパッケージ)2と、LEDパッケージ2が実装されたフレキシブル回路基板(以下、FPC基板)3と、FPC基板3が配設されるベース部材4と、を備える。ベース部材4は、LEDパッケージ2からの光の導出方向に従って開口面積が大きくなるように形成された凹部41を有し、FPC基板3は、LEDパッケージ2が凹部41の底部42に位置するように密着配設されている。図3(a)(b)に示すように、凹部41のうち、開口面積が最大となる部分が開口部43であり、その位置を図中の破線で示す。FPC基板3の表面のうち、LEDパッケージ2が実装される面(以下、実装面)は、全面又は所定箇所が光反射機能を有する。また、凹部41のうち、底部42よりも開口部43側に位置する面は、好ましくは、LEDパッケージ2に対して斜光角を有する斜光面44となるように形成されている。
ベース部材4は、アルミ基板等の放熱性に優れた薄板から成り、底部42と、断面三角形状に折り込まれた一対の斜光面44とが一方向に連続的に、且つそれらが一定の間隔で設けられるように、折り曲げ形成されている。図例では、4列の底部42、及びそれらの間に挟まれる3対の斜光面44が形成された構成を示すが、これらは、発光装置1が適用されるベースライト10の大きさや用途等によって適宜に画定され、特に限定されるものではない。底部42と斜光面44との折目の間隔、すなわち底部42の幅は、LEDパッケージ2を実装できる幅があれば特に限定されないが、好ましくは、LEDパッケージ2と当該折目との間に若干の隙間が設けられるように設定される。また、図例では、ベース部材4の両端側に底部42が配設された構成を示すが、これら両端側の底部42の更に外側に一辺の斜光面44が夫々配設されてもよい。
FPC基板3は、プレス加工等によってベース部材4の形状に密着する形状に形成されている。これにより、FPC基板3の実装面は、底部42及び斜光面44が連続的に形成されたベース部材4の形状と略同一の形状となる。LEDパッケージ2は、図例のように、FPC基板3の実装面のうち、底部42上に複数個、一定間隔で実装されていることが望ましいが、凹部41の開口部43よりも底部42側に位置していればよく、斜光面44に設けられていてもよい。FPC基板3の実装面は、全面が光反射機能を有していてもよいが、少なくとも凹部41の底部42よりも開口部43側に位置する面が光反射機能を有していればよい。
図4に示すように、FPC基板3は、導体層30と、絶縁層31と、接着層32と、を備える。導体層30は、例えば、銅箔等から形成され、接着層32を介して、例えば、ポリイミド樹脂等の可撓性及び絶縁性を有する樹脂材料から形成された絶縁層31よって覆われている。図例では、接着層32が、導体層30の実装面側にのみ設けられた構成を示すが、導体層30と絶縁層31とを確実に接着させることができれば、接着層32はいずれの面に設けられてもよく、導体層30の両面に設けられてもよい。導体層30からはリード部30a,30bが分岐されており、これらリード部30a,30bが、例えば、半田(不図示)等を介して、LEDパッケージ2の外部接続電極に接続される。LEDパッケージ2には、出射光の配光を制御するためのレンズ部材5が適宜に設けられてもよい。
導体層30には、正極電源ライン及び負極電源ラインを含む少なくとも一対の電源ラインが存在し、図例の側断面図では、いずれの電源ラインであるかを限定せずに、導体層30を模式的に示している。また、リード部30a,30bは、夫々別の電源ラインに接続される。FPC基板3の一端部には、導体層30を電源ユニット11(図1(a)(b)参照)に接続するための引出し部(不図示)が延設されており、この引出し部がベース部材4の側端部を回りこむように配置される。なお、ベース部材4に貫通孔を設けておき、FPC基板3の裏面から引出し部を挿通させてもよい。
また、FPC基板3の実装面、具体的には、表面側の絶縁層31が、光反射機能を有するように、絶縁層31を構成する樹脂材料に、例えば、酸化チタン等の光反射性に優れ、絶縁性を有する金属粉末材料を配合した高反射白色剤が含有される。なお、FPC基板3の実装面のうち、斜光面44に位置する箇所に、光反射機能を有するシートを貼り付けてもよく、また、当該箇所に適宜にアルミ蒸着を行ってもよい。光反射機能を実現するための構成は、絶縁性を有するものであることが望ましいが、導電性を有するものが用いられる場合、この構成が、LEDパッケージ2の実装箇所の近傍を避けるように設けられる、又はLEDパッケージ2が別途の絶縁性材料を介して実装される。このように構成されたFPC基板3は、熱伝導性の高い接着部材33によってベース部材4に接着固定される。
図5に示すように、LEDパッケージ2は、断面矩形状のパッケージ基材20と、パッケージ基材20上に実装されたLEDチップ21と、LEDチップ21を取り囲む凹部を有する枠体22と、枠体22に充填される充填材23と、を備える。充填材23には、シリコン等が用いられ、LEDチップ21からの出射光の波長を変換する蛍光体24が含有される。パッケージ基材20の一側面にはカソード電極25が、他側面にはアノード電極26が設けられ、パッケージ基材20の下面両端部に形成された外部接続電極27,28に夫々接続される。また、カソード電極25及びアノード電極26は、ワイヤ29によってLEDチップ21の各電極端子(不図示)に夫々接続される。枠体22の内周面は、光の導出方向に開口した円錐面として形成されており、円錐面の表面は光反射機能を有する。LEDチップ21には、好ましくは、青色光を出射する青色LED素子が用いられ、蛍光体24には、青色光によって励起されて黄色光を発光する黄色蛍光体が用いられる。この場合、外部接続電極27,28間に電圧が印加されたとき、LEDパッケージ2は白色光を出射する。
次に、発光装置1を組み込んだベースライト10の組立手順について、上述した図1及び図2を参照して説明する。まず、LEDパッケージ2が実装されたFPC基板3が、ベース部材4の底部42(図3も参照)に位置するように、FPC基板3はベース部材4に隙間無く接着固定される。このようにして、発光装置1が作製される。発光装置1は、LED実装基板として配線回路(導体層30、図4参照)を内装するFPC基板3を用いているので、基板に複数のLEDパッケージ2を実装させる場合であっても、各LEDパッケージ2間のコネクトや配線が不要となる。また、FPC基板3は、導体層30が絶縁層31によって被覆されているので、回路部端面を露出させない加工が可能となり、装置の絶縁性を確保することが容易である。また、LEDパッケージ2が実装されたFPC基板3が、ベース部材4の底部42に位置するので、LEDパッケージ2とFPC基板3との密着面積が大きく、LEDパッケージ2の熱が効率的にFPC基板3に伝わる。しかも、FPC基板3は、形状加工が容易なので、LEDパッケージ2を実装させない面の全面をベース部材4と密着させることができ、FPC基板3とベース部材4との間の熱伝導性が良くなる。更に、ベース部材4が折り曲げ加工されているので、一般的な平面基板よりも表面積が大きくなり、大気へ効率的に放熱することができる。その結果、LEDパッケージ2で発生した熱をFPC基板3を介して効率的にベース部材4に伝えることができ、装置の放熱性が良くなる。
続いて、発光装置1は、ベース部材4の底部42の裏面側が、例えば、熱接着等の公知の手法により、本体部12の底面14に固定される。このとき、FPC基板3の導体層30(図4参照)が、上述した引出し部を介して電源ユニット11と電気的に接続される。このようにして、ベースライト10が組み立てられる。電源ユニット11は、好ましくは、コネクタを介して電源線13に接続される。電源線13の接続後、ベースライト10は、埋込吊ボルト17によって天井に埋め込み固定される。
次に、発光装置1を組み込んだベースライト10の動作について、図6を参照して説明する。電源ユニット11からFPC基板3の導体層30を介して所定の直流電流が各LEDパッケージ2に供給されると、各LEDパッケージ2が発光する。このとき、LEDパッケージ2の実装面と概ね直交する方向に出射された光R1は、そのまま開口部43へ向かい、ベースライト10から出射される。また、LEDパッケージ2から広角に出射された光R2は、FPC基板3の実装面のうち、凹部41の底部42よりも開口部43側に位置する光反射機能を有する面によって反射される。その結果、LEDパッケージ2からの出射光は、開口部43側へ光が効率的に導出される。また、斜光面44が形成されることにより、室内側からLEDパッケージ2を直視できる角度が制限されるので、グレアカット機能を有するものとなる。
一般的な平面基板に反射部材等を取り付けた場合、基板と反射部材との間の隙間に入射した光がロスしてしまうことがあった。また、製造過程において、反射部材によって基板表面が傷つかないように、クリアランスやパッキン等を設置することは作業負担が多く、生産性が悪かった。これに対して、発光装置1においては、FPC基板3の実装面が連続的に存在し、隙間等が形成されないので、上述したようなロスが生じることもなく、光利用効率を高めることができる。また、別途の反射部材を設ける必要がないので、作業負担が少なく、生産性が良い。
また、凹部41は、LEDパッケージ2に対して斜光角を有する斜光面44を有するので、より効率的にLEDパッケージ2からの光を開口部43側へ導出することができる。しかも、上述したように、発光装置1は、LEDパッケージ2で発生した熱をFPC基板3を介して効率的にベース部材4に伝えることができるので、LEDパッケージ2が蓄熱し難く、長期間に亘って高出力の発光が可能となる。
なお、本発明は、上記実施形態の構成に限られず、発明の要旨を変更しない範囲で種々の変形が可能である。上述した実施形態においては、ベース部材4において、底部42と一対の斜光面44とが一方向に連続的に形成された構成を示したが、ベース部材4の形状は、光の導出方向に開口面積が大きくなるように形成された凹部41を有していればよく、必ずしもそれらが一方向に連続している必要はない。また、FPC基板3は、任意の配線が可能であるため、LEDパッケージ2は、FPC基板3のいずれの箇所にも実装可能であり、底部42に限らず、例えば、斜光面44に位置する箇所にも実装されていてもよい。更に、例えば、FPC基板3には、発光色が異なる複数のLEDパッケージ2が実装されてもよい。
1 発光装置
10 ベースライト(照明器具)
2 LEDパッケージ(固体発光素子)
3 FPC基板(フレキシブル回路基板)
4 ベース部材
41 凹部
42 底部
43 開口部

Claims (4)

  1. 固体発光素子と、前記固体発光素子が実装されたフレキシブル回路基板と、前記フレキシブル回路基板が配設されるベース部材と、を備え、
    前記ベース部材は、前記固体発光素子からの光の導出方向に従って開口面積が大きくなるように形成された凹部を有し、
    前記フレキシブル回路基板は、前記固体発光素子が前記凹部の底部に位置するように配設されると共に、前記固体発光素子の実装面が光反射機能を有することを特徴とする発光装置。
  2. 前記凹部は、前記固体発光素子に対して斜光角を有することを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
  3. 前記ベース部材は、複数の凹部を有し、
    前記フレキシブル回路基板には、複数の固体発光素子が実装されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の発光装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の発光装置を備えた照明器具。
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