JP2012092719A - 排気ガスセンサの信号処理装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】空燃比センサ40に基づく脈動影響補正後の空燃比である補正A/F(n)を下記の式(1)で算出する。
補正A/F(n) = output(n−1) + (1/A´)×(output(n)−output(n−1))・・・(1)
ECU50は、この補正A/F(n)を用いて、EFI制御を行う。上記の式において、A´は、脈動影響値Aをセンサ出力の補正に反映させるために導入した値(以下、「脈動影響補正量」)である。このA´はエンジン10の運転条件に応じて与えられる数値である。
【選択図】図4
Description
内燃機関の排気通路に備えられた排気ガスセンサの出力を取得する出力取得手段と、
排気の脈動による前記排気ガスセンサの前記出力の振動波形における振幅の大きさに基づいて求めた前記排気ガスセンサへの前記脈動の影響の大きさを表す値である脈動影響値に基づいて、前記排気ガスセンサの出力値の補正をする補正手段と、
を備えることを特徴とする。
前記内燃機関は、複数の気筒を有し、
前記補正手段は、
前記排気ガスセンサの前記出力の前記振動波形のなかの前記複数の気筒のそれぞれの燃焼に応じた前記排気ガスセンサの出力値である気筒別出力値を取得する気筒別出力値取得手段と、
前記排気ガスセンサの前記出力の前記振動波形の振幅の中心に対する前記複数の気筒それぞれの前記気筒別出力値の偏差の量を前記内燃機関の気筒の数に応じて平均した値を、前記振動波形の前記振幅として算出する振幅算出手段と、
前記振幅算出手段で前記振幅として算出した前記値を前記脈動影響値として扱って、前記排気ガスセンサの出力値の補正をする手段と、
を含むことを特徴とする。
前記補正手段は、
排気の脈動による前記排気ガスセンサの前記出力の前記振動波形における前記振幅の大きさを求める振幅取得手段と、
前記振幅取得手段で求めた前記振幅の前記大きさに基づいて所定の周期で前記脈動影響値または当該脈動影響値に基づいて補正を行う際の補正量を更新する学習手段と、
を含むことを特徴とする。
前記内燃機関は、複数の気筒を有し、
前記排気ガスセンサの出力に基づいて、前記複数の気筒の間で空燃比のバラツキを検出する検出手段と、
前記検出手段による前記バラツキの検出の有無または前記バラツキの程度に基づいて、前記排気ガスセンサの前記出力値に対する前記補正手段の前記補正の量または内容を変更する補正内容変更手段と、
を備えることを特徴とする。
前記補正手段は、
前記脈動影響値に応じて前記排気ガスセンサの出力変化を時間方向に平滑化することにより求めた値を、今回の補正後出力値として算出する第1補正手段と、
前記第1補正手段による平滑化の程度よりも前記脈動影響値に応じた平滑化の程度を小さくするように前記排気ガスセンサの出力変化を時間方向に平滑化することにより求めた値を、今回の補正後出力値として算出する第2補正手段と、
を含み、
前記補正内容変更手段は、
前記検出手段による前記バラツキの検出の有無または前記バラツキの程度に基づいて、前記バラツキが相対的に小さい場合には前記第1補正手段によって前記排気ガスセンサの前記出力値の補正をし、前記バラツキが相対的に大きい場合には前記第2補正手段によって前記排気ガスセンサの前記出力値の補正をするように、前記第1補正手段と前記第2補正手段を選択的に実行する手段を、含むことを特徴とする。
前記補正内容変更手段は、前記検出手段による前記バラツキの検出の有無または前記バラツキの程度に基づいて、前記補正手段の前記補正の実行と停止を切り換える切換手段を含むことを特徴とする。
前記検出手段は、
前記排気ガスセンサの前記振動波形における最大値または/および最小値の発現順序に基づいて、前記複数の気筒の間での空燃比のバラツキ異常の有無を判定する第1判定手段と、
前記排気ガスセンサの前記振動波形における最大値または/および最小値と、前記脈動影響値により決まる前記排気ガスセンサの脈動の大きさと、の比較に基づいて、前記複数の気筒の間での空燃比のバラツキ異常の有無を判定する第2判定手段と、
前記排気ガスセンサの出力値が所定の正常時波形の特性に従っているか否かに基づいて、前記複数の気筒の間での空燃比のバラツキ異常の有無を判定する第3判定手段と、
前記排気ガスセンサの前記振動波形における最大値、最小値のバラツキに基づいて、前記複数の気筒の間での空燃比のバラツキ異常の有無を判定する第4判定手段と、
のうち少なくとも1つの手段を含むことを特徴とする。
[実施の形態1の構成]
図1は、本発明の実施の形態1にかかる排気ガスセンサの信号処理装置およびこれが適用される内燃機関システムを説明するための全体構成図である。本実施形態にかかる排気ガスセンサの信号処理装置は、例えば車両等の移動体が有する内燃機関に搭載される。この車両等の種類は特に限定は無く、FFV(Flexible Fuel Vehicle)やハイブリッド車両における内燃機関に対して本実施形態にかかる排気ガスセンサの信号処理装置を適用しても良い。
図2および図3は、本発明の実施の形態1にかかる排気ガスセンサの信号処理装置の動作について説明するための図である。
図2は、1サイクル内において、空燃比センサ40の出力がクランク角CAの増大に伴って経時的に振動する様子を示す図である。なお、クランク角CAは、720°で一周期を迎えるものとする。図2において矢印で示すように、本実施形態では、空燃比センサ40の振動波形における振幅を脈動影響値Aと考える。
実施の形態1では、各運転条件での脈動に応じて、脈動の影響を補正する。すなわち、内燃機関の運転領域が低回転高負荷であるほど、サイクル内の脈動影響が大きくなる。そこで、回転数および吸入空気量(負荷)に基づいて、脈動影響を排除するように空燃比センサ40の出力値を補正する。
補正A/F(n) = output(n−1) + (1/A´)×(output(n)−output(n−1)) ・・・(1)
ECU50は、この補正A/F(n)を用いて、EFI制御を行う。
ここで、output(n)とは、nサイクルつまり今回のサイクルにおける出力値であり、output(n−1)とは、n−1サイクルつまり前回のサイクルにおける出力値であるものとする。上記の式において、A´は、脈動影響値Aをセンサ出力の補正に反映させるために導入した値(以下、「脈動影響補正量」)である。このA´はエンジン10の運転条件に応じて与えられる数値である。A´は、例えば、内燃機関の運転領域が低回転高負荷であるほどサイクル内の脈動影響が大きくなることに対応させて、エンジン10が低回転高負荷であるほど大きな値としてマップや数式で規定しておくことができる。そして、ECU50が、クランク角センサ36やエアフローセンサ38の出力に基づき回転数や負荷を検出して、現在の運転条件に応じたA´を取得しても良い。
図4は、実施の形態1にかかる排気ガスセンサの信号処理装置における脈動影響補正量の学習動作を説明するための図である。
同じ仕様の空燃比センサであっても、厳密にはその特性が完全に同一ではなく、個体ごとに特性に若干のずれを含んでいる。このため、実際にエンジン10に適用するにあたっては、個体ごとに脈動影響を把握、学習することが好ましい。そこで、実施の形態1では、脈動が既知である運転条件において、各空燃比センサ40の脈動影響を把握し、学習することにした。なお、ここでいう各空燃比センサ40の意義は、1つの内燃機関に複数の空燃比センサ40が搭載される際の個々の空燃比センサ40を対比する意味や、1つの内燃機関に1つの空燃比センサ40が搭載される際における異なる内燃機関の間でそれぞれの空燃比センサ40を対比する意味を含む。
A = Σ|(取得値−平均値)|/2m ・・・(2)
ただし、上記の式の右辺の書く文字、記号は、下記の意味である。
mは、空燃比センサ40あたりの気筒数を示す値である。
「取得値」とは、クランクアングル720°/m毎に、空燃比センサ40の出力の最大値と最小値を取得することにより得たその最大値と最小値である。具体的には、図3における黒丸が最大値、白抜き丸が最小値を模式的に示している。この最大値と最小値の取得は、所定周期でECU50が空燃比センサ40の出力をサンプリングすることにより行えばよい。
「平均値」とは、空燃比センサ40の出力の平均値であり、空燃比センサ40の振動波形の中点に相当する。図3では、空燃比センサ40の出力の振動波形をその中央で横切る破線でこの平均値を模式的に示している。
上記の式により、平均値に対する最大値と最小値のそれぞれの偏差を気筒数×2で除して、平均を求めた値が、脈動影響値Aとして算出される。
こうして求めた脈動影響値Aに基づいて、脈動影響補正量A´の値を更新(例えば、所定の演算を施したうえで或いはそのままの値で、最新のAの値により現在のA´を上書きするなどの学習処理)を行うことができる。
以下、図4を用いて、本発明の実施の形態1にかかる排気ガスセンサの信号処理装置が行う具体的処理を説明する。図4は、実施の形態1においてECU50が実行するルーチンのフローチャートである。
なお、これに代えて、エンジン10の運転条件について、排気バルブタイミング変更、気筒停止、圧縮比変更などの運転条件変更を加えることにより、強制的に所望の脈動変化(但し、予めその運転条件変更によりどのような脈動が生ずるのかを特定しておくこととする)を与えても良い。この場合には、ステップS104の処理内容は、例えば、「当該運転条件変更を加えることが可能かどうかの判定処理」→「可能と判定された場合に、当該運転条件変更を実行する処理」と変更してもよい。
また、上述した実施の形態1においては、ECU50が図4のフローチャートにおけるステップ106において前述の式(2)の演算処理を実行することにより、前記第2の発明における「気筒別出力値取得手段」および「振幅算出手段」が実現されている。
また、上述した実施の形態1においては、ECU50が図4のフローチャートにおけるステップ106を実行することにより、前記第3の発明における「振幅取得手段」および「学習手段」が実現されている。
以下、実施の形態1にかかる排気ガスセンサの信号処理装置の効果を説明するために、その背景となる技術説明をする。実施の形態1にかかる排気ガスセンサの信号処理装置の背景として、下記の事項が挙げられる。
・個々の排気ガスセンサはそれぞれ脈動による受ける影響が同一ではないため、バラツキが発生してしまい、精度が低い。
・サイクル内の挙動を把握するに拡散層の気孔率を上げたいという要請が有るが、その一方、気孔率が上がるほど脈動影響が大きくなり之に起因してセンシングの精度が低下する。ガス拡散速度差により出力がずれてしまうという問題もある。
限界電流式のA/Fセンサでのインバランス検出性向上(サイクル内追従性向上)のためには、センサ応答性の向上が必要である。センサ応答性向上の措置としてはカバー改良等の措置もあるものの、「拡散抵抗の低減」すなわち拡散層の気孔率増加および拡散距離短縮が基本的には有用である。しかしながら、この技術には脈動の影響を増加させるという背反がある。拡散抵抗の低減を追及するとこれに伴う脈動影響増加によりセンサの出力精度が低下するため、排ガスの制御性が悪化してエミッションが悪化するおそれがある。
・カバー改良について
カバー改良による応答性向上を図ろうとすると、耐被水性能を犠牲にしなければならず、信頼性を確保できない。したがって、拡散抵抗の低減による素子自身の応答性向上が必要となる。
以上のように、拡散抵抗の低減の追及にも脈動影響の面から限度があり、かつ、カバー改良に頼ることにも耐被水性能の面から限度がある。
実施の形態1では、限界電流式の空燃比センサ40に対して、本発明にかかる排気ガスセンサの信号処理装置を適用した。しかしながら、本発明はこれに限られるものではない。限界電流式以外の空燃比センサや、排気通路に設けられる酸素センサ、NOxやHCなど他の特定の排気ガス濃度成分を検出するためのガスセンサに対して、本発明を適用してもよい。
本発明において脈動影響の補正の際に実行される具体的数式は、実施の形態1における数式(1)のみ限られるものではない。空燃比センサ等の出力変化を時間方向に平滑化するための公知の各種数式を用いることができる。すなわち、その数式において平滑化の程度を左右する係数(平滑化係数)を、脈動影響値Aに応じて定めるようにすればよい。そして、その平滑化係数に応じて空燃比センサ等の出力変化を時間方向に平滑化することにより求めた値を、補正A/F等として算出すればよい。
第1の段階として、ECU50が、排気の脈動による排気ガスセンサの出力の振動波形における振幅の大きさを算出する処理を実行する。
第2の段階として、ECU50が、求めた振幅の大きさに基づいて所定の周期で脈動影響値Aまたは脈動影響補正量A´を更新する処理を実行する。
上記第1の段階について、数式(2)においては、空燃比センサ40の出力の最大値と最小値の平均偏差を求めることにより、クランクアングル720°における振幅の大きさを求めている。しかしながら、必ずしもクランクアングル720°分の平均を求めなくとも良く(それよりも少なくとも良く)、あるいは、その反対に、クランクアングル720°よりも広いクランク角に渡って平均した振幅を求めても良い。また、数式(2)では、最大値と最小値の両方について偏差をとるように、取得値と平均値の差分の絶対値を取ったが、必ずしもこれに限られるものではない。最大値のみや最小値のみについて偏差を取っても良い(例えば、平均値(振動中心)を基準として振動波形が十分に対称と認める場合など)。
また、振幅を求めるに当たっては、必ずしも最大値、最小値についての平均偏差を求める手法に限られない。例えば、排気ガスセンサの出力サンプリング値を用いた振動波形のフィッティングその他の波形特定手法により、図2にも例示したような振動波形を特定したうえで、振幅を算出しても良い。
上記第2の段階について、上記各種計算手法を用いて求めた振幅の値に応じて、実施の形態1の脈動影響補正量A´或いは前述の変形例として述べた各種平滑化係数の値を、そのまま代入できる準備があるならばその値自体を用いて、そのまま代入できない場合には所定の変換式を用いるなどして、増加または減少させればよい。
本発明の実施の形態2にかかる排気ガスセンサの信号処理装置およびその周辺システムのハードウェア構成は、図1で示した実施の形態1におけるシステムと同じである。重複説明を避けるため、以下、ハードウェア構成については図示を省略する。
図5(a)(b)は、実施の形態2にかかる排気ガスセンサの信号処理装置の動作について説明するための図である。図5(a)は、正常時のセンサ出力波形の一例を示す図である。一方、噴射系故障などの空燃比に関する異常状態が発生している場合、図5(b)のように、空燃比センサ40の出力の最大値および最小値が交互に発現しなくなる。このような場合に正常時と同様の補正をすると、実空燃比にずれが生じる。そこで、実施の形態2では、気筒間空燃比バラツキの異常判定(いわゆるインバランス判定)を行うとともに異常時には補正方法の変更を行う。
実施の形態2では、先ず、気筒間空燃比バラツキ異常判定を、下記(i)〜(iv)の少なくとも1つの判定手法を用いて実行する。
(i)第1の判定手法は、720/m(°)毎の、最大値、最小値の発現順序に基づいて異常判定を行う。図5(a)のように、正常時であれば運転条件(回転数)で定まる一定周期で、最大値と最小値が交互に表れるはずである。一方、図5(b)のごとき出力波形が表れた場合には、正常時と同様に一定周期でサンプリングを行ったときに、正常時とは異なり、最大値と最小値の交互に発現しなくなる。そこで、この手法(i)では、最大値、最小値の発現順序が交互の場合は正常であると判定し、そうでない場合を異常であると判定する。
(ii)第2の判定手法は、振動波形の平均値(振動の中心)に対し、最大値、最小値が、脈動影響率(実施の形態1における脈動影響値A)以上に乖離している場合に異常と判定する。
(iii)第3の判定手法は、本来は最大値(または平均値よりリーン側の値)をとるべき時期の出力値に平均値よりリッチの値が発生していたり、あるいは、本来は最小値(または平均値よりリッチ側の値)を取るべき時期の出力値に平均値よりリーンの値が発生していたりする場合には、異常であると判定する。図5(b)に示すS1、S2の白抜き丸の時点は、本来最小値または少なくとも平均値より紙面下方側の値が表れているべき時点である。しかし、そのような規則に反して、S2は平均値より紙面上方に位置している。また、反対に、図5(b)に示すS3、S4の黒丸の時点は、本来最大値または平均値より紙面上方側の値が表れているべき時点である。しかし、そのような規則に反して、S3およびS4は平均値より紙面下方に位置している。このように、本来従うべき正常時の特性に反する場合に、気筒間空燃比バラツキ異常であると判定する。
(iv) 第4の判定手法は、最大値、最小値のバラツキが所定値より大きくなった場合に、異常が発生していると判定する。すなわち、図5(a)に示すように、正常時には、出力の最大値(図中の黒丸)や最小値(図中の白抜き丸)は、実質的に一定の値を示すはずである。このバラツキが過度に(所定範囲を逸脱するほどに)大きくなった場合に、異常が発生していると判定する。
これにより、空燃比センサ40の出力の振動波形に基づいて、気筒間空燃比バラツキ異常判定を行うことができる。
実施の形態2にかかる排気ガスセンサの信号処理装置は、上記の異常判定の結果、気筒間空燃比バラツキ異常が認められた場合には、実施の形態1における式(1)に代えて、下記の式(3)を用いて空燃比センサ40の出力の補正を行う。
補正A/F(n) = output(n−1) + (1/3A´)×(output(n)−output(n−l)) ・・・(3)
この式(3)で算出した補正A/Fを、EFI制御に用いる。
この式(3)の演算によれば、式(1)の場合に比して、今回の空燃比センサ出力変化分の寄与を小さくしつつ補正A/Fを算出することができる。
限界電流式の空燃比センサにおける空燃比計測は、基本的に、酸素(O2)の拡散速度を基準としてなされる。一方、水素と酸素の拡散速度が水素:酸素=3:1という比率であり、水素のほうが3倍程度大きな拡散速度を有している。そこで、実施の形態2においては、インバランス異常の影響を精度良く排除するために、リッチ雰囲気における水素(H2)の影響で空燃比センサが本来の酸素に基づく出力変化に比べて3倍程度に過剰な出力変化を示してしまうことに鑑みて1/3という係数を導入している。
以下、図6を用いて、本発明の実施の形態2にかかる排気ガスセンサの信号処理装置が行う具体的処理を説明する。図6は、実施の形態2においてECU50が実行するルーチンのフローチャートである。
実施の形態2では、前述の(i)〜(iv)の判定手法を用いて、気筒間空燃比バラツキ異常の判定を行った。しかしながら、本発明はこれに限られるものではない。空燃比センサ以外のセンサを用いる公知の他の判定手法を用いても良い。
12 ピストン
14 燃焼室
16 クランク軸
18 吸気通路
20 排気通路
22 スロットルバルブ
24 触媒
26 吸気ポート噴射弁
30 点火プラグ
32 吸気バルブ
34 排気バルブ
36 クランク角センサ
38 エアフローセンサ
40 空燃比センサ
50 ECU(Electronic Control Unit)
Claims (7)
- 内燃機関の排気通路に備えられた排気ガスセンサの出力を取得する出力取得手段と、
排気の脈動による前記排気ガスセンサの前記出力の振動波形における振幅の大きさに基づいて求めた前記排気ガスセンサへの前記脈動の影響の大きさを表す値である脈動影響値に基づいて、前記排気ガスセンサの出力値の補正をする補正手段と、
を備えることを特徴とする排気ガスセンサの信号処理装置。 - 前記内燃機関は、複数の気筒を有し、
前記補正手段は、
前記排気ガスセンサの前記出力の前記振動波形のなかの前記複数の気筒のそれぞれの燃焼に応じた前記排気ガスセンサの出力値である気筒別出力値を取得する気筒別出力値取得手段と、
前記排気ガスセンサの前記出力の前記振動波形の振幅の中心に対する前記複数の気筒それぞれの前記気筒別出力値の偏差の量を前記内燃機関の気筒の数に応じて平均した値を、前記振動波形の前記振幅として算出する振幅算出手段と、
前記振幅算出手段で前記振幅として算出した前記値を前記脈動影響値として扱って、前記排気ガスセンサの出力値の補正をする手段と、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の排気ガスセンサの信号処理装置。 - 前記補正手段は、
排気の脈動による前記排気ガスセンサの前記出力の前記振動波形における前記振幅の大きさを求める振幅取得手段と、
前記振幅取得手段で求めた前記振幅の前記大きさに基づいて所定の周期で前記脈動影響値または当該脈動影響値に基づいて補正を行う際の補正量を更新する学習手段と、
を含むことを特徴とする請求項1または2記載の排気ガスセンサの信号処理装置。 - 前記内燃機関は、複数の気筒を有し、
前記排気ガスセンサの出力に基づいて、前記複数の気筒の間で空燃比のバラツキを検出する検出手段と、
前記検出手段による前記バラツキの検出の有無または前記バラツキの程度に基づいて、前記排気ガスセンサの前記出力値に対する前記補正手段の前記補正の量または内容を変更する補正内容変更手段と、
を備えることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の排気ガスセンサの信号処理装置。 - 前記補正手段は、
前記脈動影響値に応じて前記排気ガスセンサの出力変化を時間方向に平滑化することにより求めた値を、今回の補正後出力値として算出する第1補正手段と、
前記第1補正手段による平滑化の程度よりも前記脈動影響値に応じた平滑化の程度を小さくするように前記排気ガスセンサの出力変化を時間方向に平滑化することにより求めた値を、今回の補正後出力値として算出する第2補正手段と、
を含み、
前記補正内容変更手段は、
前記検出手段による前記バラツキの検出の有無または前記バラツキの程度に基づいて、前記バラツキが相対的に小さい場合には前記第1補正手段によって前記排気ガスセンサの前記出力値の補正をし、前記バラツキが相対的に大きい場合には前記第2補正手段によって前記排気ガスセンサの前記出力値の補正をするように、前記第1補正手段と前記第2補正手段を選択的に実行する手段を、含むことを特徴とする請求項4に記載の排気ガスセンサの信号処理装置。 - 前記補正内容変更手段は、前記検出手段による前記バラツキの検出の有無または前記バラツキの程度に基づいて、前記補正手段の前記補正の実行と停止を切り換える切換手段を含むことを特徴とする請求項4に記載の排気ガスセンサの信号処理装置。
- 前記検出手段は、
前記排気ガスセンサの前記振動波形における最大値または/および最小値の発現順序に基づいて、前記複数の気筒の間での空燃比のバラツキ異常の有無を判定する第1判定手段と、
前記排気ガスセンサの前記振動波形における最大値または/および最小値と、前記脈動影響値により決まる前記排気ガスセンサの脈動の大きさと、の比較に基づいて、前記複数の気筒の間での空燃比のバラツキ異常の有無を判定する第2判定手段と、
前記排気ガスセンサの出力値が所定の正常時波形の特性に従っているか否かに基づいて、前記複数の気筒の間での空燃比のバラツキ異常の有無を判定する第3判定手段と、
前記排気ガスセンサの前記振動波形における最大値、最小値のバラツキに基づいて、前記複数の気筒の間での空燃比のバラツキ異常の有無を判定する第4判定手段と、
のうち少なくとも1つの手段を含むことを特徴とする請求項4乃至6の何れか1項に記載の排気ガスセンサの信号処理装置。
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