JP2012090683A - クリーナ - Google Patents

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Abstract

【課題】空気吸込口から空気を吸い込む能力が低下することを抑制しつつ騒音の発生を抑えたクリーナを提供する。
【解決手段】空気吸込口及び空気排気口16を備えて筒状に形成されたハウジング10にモータを収容して、モータに取り付けられたファンの回転によって、空気吸込口から吸い込んだ空気をハウジング内を流通させて空気排気口から排気するクリーナ1であって、少なくとも空気排気口の内面10Aを柔毛17で覆った。
【選択図】図2

Description

この発明は、空気吸込口及び空気排気口を備えて筒状に形成されたハウジングにモータを収容して、前記モータに取り付けられたファンの回転によって、前記空気吸込口から吸い込んだ空気を前記空気排気口から排気するクリーナに関する。
特許文献1には、ファンを内蔵して空気吸込口及び空気排気口を開設したハウジング内にフィルタを収容し、前記ファンの回転によって、前記空気吸込口から吸い込まれた空気を前記空気排気口から排気するクリーナが開示されている。特許文献1のクリーナでは、空気吸込口からハウジング内に吸い込まれた空気が、フィルタを通過した後に空気排気口から排気されることで、空気と共に吸い込まれた粉塵等がフィルタに捕捉される。
特開2003−111698号公報
ところで上記のクリーナでは、空気排気口から空気を排気する際に発生する空気流の乱れや空気排気口に対する微小渦の衝突によって生じる空気排気口付近の圧力変動に起因して騒音を発生させることがある。そこで騒音の発生を抑える一例として、空気排気口に吸音材の役目を果たすスポンジを貼り付けることがなされていた。
しかしながら、空気排気口にスポンジを貼り付けることで空気排気口の開口面積が小さくなって、空気排気口へ向かう空気の流れが遮られると、これに比例して空気吸込口から空気を吸い込む能力が低下することが懸案されていた。
この発明は、このような状況に鑑み提案されたものであって、空気吸込口から空気を吸い込む能力が低下することを抑制しつつ騒音の発生を抑えたクリーナを提供することを目的とする。
請求項1の発明に係るクリーナは、空気吸込口及び空気排気口を備えて筒状に形成されたハウジングにモータを収容して、前記モータに取り付けられたファンの回転によって、前記空気吸込口から吸い込んだ空気を前記ハウジング内を流通させて前記空気排気口から排気するクリーナであって、少なくとも前記空気排気口の内面を植毛で覆ったことを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1において、前記ファンを覆って吸気開口部を設けたファンカバーの内面を植毛で覆ったことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1又は2において、前記ファンに設けた複数のブレードの外面を植毛で覆ったことを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1において、前記ハウジングの内面を植毛で覆ったことを特徴とする。
請求項1の発明に係るクリーナによれば、空気吸込口から吸い込まれた空気は、ハウジング内を流通して空気排気口から排気される際に、該空気排気口の内面を覆った毛に入り込んで抵抗を受ける。この場合には、微小渦のエネルギーが前記毛を振動させることで消費されて、前記空気排気口の内面に対する微小渦の衝突が弱められることに加え、前記内面に衝突する空気流の乱れを抑えることができる。これにより、空気吸込口から吸い込まれた空気に起因して空気排気口から生じる騒音の原因となる該空気排気口の内面の圧力変動を低減させて該騒音を抑えることができる。
さらに、ハウジング内から空気排気口へ向かう空気を、空気排気口の内面を覆った毛に入り込ませながら空気排気口を通過させることができる。このため、空気排気口の通気面積の低下を抑えることができ、これに比例させて空気吸込口から空気を吸い込む能力が低下することを抑制できる。
請求項2の発明によれば、ファンの回転によって吸気開口部からファンカバー内へ流入した空気流は、ファンカバーの内面を覆った毛に入り込んで抵抗を受ける。これにより、ファンカバーの内面に対する微小渦の衝突が弱められることに加え、前記内面に衝突する空気流の乱れを抑えることができる。これにより、空気流に起因してファンカバーから生じる騒音の原因となるファンカバーの内面の圧力変動を低減させて該騒音を抑えることができる。
請求項3の発明によれば、空気流は各ブレードに当たる際にその外面を覆った毛に入り込んで抵抗を受ける。これにより、各ブレードの外面に対する微小渦の衝突が弱められることに加え、前記外面に衝突する空気流の乱れを抑えることができる。これにより、空気流に起因して各ブレードから生じる騒音の原因となる各ブレードの外面の圧力変動を低減させて該騒音を抑えることができる。
請求項4の発明によれば、ハウジング内を流通する空気流は、ハウジングの内面を覆った毛に入り込んで抵抗を受ける。これにより、ハウジングの内面に対する微小渦の衝撃が弱められることに加え、前記内面に衝突する空気流の乱れを抑えることができる。これにより、空気流に起因してハウジングから生じる騒音の原因となるハウジングの内面の圧力変動を低減させて該騒音を抑えることができる。
本発明の実施形態のクリーナの要部横断面図である。 (a)図は図1のA−A要部断面図、(b)図は、同クリーナの本体ハウジングに開設した空気排気口付近の拡大断面図である。 同本体ハウジング内に位置決めされたファンカバーの内表面を覆う柔毛の説明図である。 (a)図は同本体ハウジング内に位置決めされたファンのブレードの外表面を覆う柔毛の説明図であり、(b)図は同ブレードの部分拡大図である。
本発明の実施形態を、図1ないし図4を参照しつつ説明する。図1に示すようにクリーナ1は、本体ハウジング10とダストハウジング40とを備えている。
本体ハウジング10は、左右に二つ割り形状となる一対のハウジング形成部材を組み付けて形成されている。本体ハウジング10の前端部(図1の右側)は筒状に形成されている。この前端部の内部は、仕切り部材12によって、本体ハウジング10の前後方向(図1の左右方向)に隣接する電動送風機収容室13(図1中の網目領域)とファン収容室14とに区画されている。
電動送風機収容室13には電動送風機15が収容されている。上記の仕切り部材12には、電動送風機収容室13とファン収容室14とを連通させる連通孔(図示せず。)が形成されている。電動送風機15の駆動モータMの出力軸15A(図4参照。)は、連通孔を通じてファン収容室14内へ進入する。図1及び図2に示すように、本体ハウジング10の左右(図2の(a)図の左右)の側面には、該本体ハウジング10の外部と電動送風機収容室13とを連通させる複数の空気排気口16が開設されている。
図2の(b)図に示すように、柔毛17が電動送風機収容室13の内面13Aに毛皮状となるように植え付けられている。ここでは、柔毛17を内面13Aに貼り付けて毛皮状とした。これにより、柔毛17は前記内面13Aを一様に覆っている。柔毛17の長さ寸法は1〜3mmであることが望ましい。本実施形態では、柔毛の長さ寸法を2mmとした。加えて、各空気排気口16の内面10Aに柔毛17を植え付けることで、柔毛17が各空気排出口16の内面10Aを一様に覆っている。
図1及び図4の(a)図に示すように、ファン収容室14では、上記の出力軸15Aの外周面にファン20が嵌着されている。ファン20は、複数のブレードBを備えている。ファン20は略円板状の平板を用いて成形されて、各ブレードBは、前記平板の表面の一部を電動送風機収容室13とは反対側へ切り起こして成形されている。複数のブレードBは、平板の表面上に渦巻き状に配置されている。上記の内面13Aや各空気排気口16の内面10Aと同様にして、図4の(b)図に示すように、柔毛17は、図中の斜線部を含めた各ブレードBの外表面全域を一様に覆っている。
さらに、図1及び図3に示すように、ファン収容室14には、ファンカバー30がファン20を覆って位置決めされる。ファンカバー30は、電動送風機収容室13側を開口させた筒状とされている。ファンカバー30の前面には吸気開口部31が設けられている。本体ハウジング10には、ファン収容室14とダストハウジング40の内部とを連通させる通気孔18(図1参照。)が開設されている。ファンカバー30をファン収容室14に位置決めすると、吸気開口部31は、通気孔18を通じてダストハウジング40内に進入する。さらに、上記の内面13A、各空気排気口16の内面10Aや各ブレードBの外表面と同様にして、柔毛17Aがファンカバー30の内周面32(図1及び図3中の左下がり斜線領域)に植毛されている。本実施形態では、柔毛17Aの長さ寸法を、前記内面13A等を覆う各柔毛17の長さ寸法とは異なる値(例えば1mm)に定めた。
本体ハウジング10の後端部(図1中の左側)には、該本体ハウジング10と一体になってハンドル19が設けられている。後端部の外底面には、バッテリB1が取り付けられている。このバッテリB1は、充電可能なものであり上記の駆動モータMを駆動するために用いられる。
ダストハウジング40は、筒状に形成されており、ねじによって本体ハウジング10の前縁部に連結される。ダストハウジング40の前端面中央(図1中の右側)には、空気吸込口41が開設されている。本体ハウジング10にダストハウジング40を連結すると、空気吸込口41は上記の通気孔18と対向して配置される。なお、ダストハウジング40及び本体ハウジング10は、本発明のハウジングの一例である。
ダストハウジング40の内側には、ステイ42と、フィルタ43と、ケース44とが収容されている。ステイ42は、ダストハウジング40の後方(図1中の左側)から前方(図1中の右側)に向けて先細りするように成形されて、上記の通気孔18の前方に配置されている。フィルタ43はステイ42全体に被せられている。このフィルタ43により、空気吸込口41と通気孔18との間が仕切られている。ケース44はフィルタ43を覆っている。ケース44の前端面には開口部44Aが形成されて、この開口部44Aは上記の空気吸込口41と対向する。
続いてクリーナ1の動作を説明する。上記のバッテリB1によって駆動モータMを駆動させて出力軸15Aが回転すると、上記のファン20が回転する。これにより、空気吸込口41からダストハウジング40内に空気が吸い込まれる。ファン20を回転させ続けることにより、ダストハウジング40内の空気は、上記の開口部44A、フィルタ43、吸気開口部31、ファンカバー30内及びファン20のブレードB同士の間、電動送風機収容室13内を順次流通した後に、各空気排気口16から排気される。前記空気と共にダストハウジング40内に吸い込まれた粉塵等は、フィルタ43に捕捉される。
本実施形態では、吸気開口部31からファンカバー30内に流入した空気流は、ファンカバー30内を流通する際に、上記の内周面32を覆う柔毛17Aに入り込んで抵抗を受ける。これにより、空気流が内周面32に衝突して発生する微小渦のエネルギーが、柔毛17Aを振動させることで消費されて、内周面32に対する微小渦の衝突が弱められる。これに加えて、柔毛17Aが微小渦を細分化して整流することで、内周面32に対する空気流の乱れを抑えることができる。よって、空気流に起因してファンカバー30から生じる騒音の原因となる内周面32の圧力変動を低減できる。
それと共に、ファンカバー30内に流入した空気流はブレードB同士の間を流通して電動送風機収容室13へ向かう際に、各ブレードBの外表面に当たった空気流は、該外表面を覆った柔毛17に入り込んで抵抗を受ける。これにより、上記のファンカバー30における場合と同様に、空気流が各ブレードBの外表面に衝突して発生する微小渦のエネルギーが消費されて、各ブレードBに対する微小渦の衝突が弱められる。これに加えて、上記のファンカバー30における場合と同様に、前記外表面に対する空気流の乱れを抑えることができる。よって、空気流に起因して各ブレードBから生じる騒音の原因となる各ブレードBの外表面の圧力変動を低減できる。
さらに、電動送風機収容室13内に流入した空気流は、内面13Aに沿って流通する際に、内面13Aを覆った柔毛17に入り込んで抵抗を受ける。これにより、上記のファンカバー30やブレードBにおける場合と同様に、空気流が内面13Aに衝突して発生する微小渦のエネルギーが消費されて、内面13Aに対する微小渦の衝突が弱められる。これに加えて、上記のファンカバー30やブレードBにおける場合と同様に、内面13Aに対する空気流の乱れを抑えることができる。よって、空気流に起因して電動送風機収容室13(本体ハウジング10)から生じる騒音の原因となる内面13Aの圧力変動を低減できる。
その上、電動送風機収容室13内に流入した空気流は、各空気排気口16から排気される際に、各空気排気口16の内面10Aを覆った柔毛17に入り込んで抵抗を受ける。これにより、上記のファンカバー30、ブレードB及び電動送風機収容室13における場合と同様に、空気流が各空気排気口16の内面10Aに衝突して発生する微小渦のエネルギーが消費されて、前記内面10Aに対する微小渦の衝突が弱められる。これに加えて、上記のファンカバー30、ブレードB及び電動送風機収容室13における場合と同様に、前記内面10Aに対する空気流の乱れを抑えることができる。よって、電動送風機収容室13内に流入した空気流(空気吸込口41からダストハウジング40内に吸い込まれた空気)に起因して各空気排気口16から生じる騒音の原因となる前記内面10Aの圧力変動を低減できる。これに伴って、各空気排気口16から生じる騒音を抑えることができる。本実施形態では、上記の内周面32、ブレードB及び内面13Aを柔毛17、17Aで覆うことなく空気排気口16の内面10Aを柔毛17で覆うことにより、該内面10Aを柔毛で覆わない場合に比べて、空気排気口16(本体ハウジング10)から1m離れた位置で測定した騒音レベルが約2.5dBA低下した。なお、騒音レベルはEN(欧州規格)60745に準拠して測定した。
各空気排気口16から生じる騒音を抑えること加えて、電動送風機収容室13内に流入した空気流が各空気排気口16から排気される際には、電動送風機収容室13内から各空気排気口16へ向かう空気流を、各空気排出口16の内面10Aを覆った柔毛17に入り込ませながら各空気排気口16を通過させることができる。これにより、各空気排気口16の通気面積の低下が抑えられる。
<本実施形態の効果>
本実施形態のクリーナ1では、本体ハウジング10の内面10Aに柔毛17を植え付けることで、柔毛17が各空気排出口16の内面10Aを一様に覆った。このため、上記のクリーナ1の動作で説明したように、空気吸込口41からダストハウジング40内に吸い込まれた空気に起因して各空気排気口16から生じる騒音の原因となる前記内面10Aの圧力変動を低減できる。よって、各空気排気口16から生じる騒音を抑えることができる。
さらに、上記のクリーナ1の動作で説明したように、各空気排気口16の通気面積の低下が抑えられる。これに比例させて空気吸込口41からダストハウジング40内に空気を吸い込む能力が低下することを抑制できる。
また、柔毛17Aはファンカバー30の内周面32を一様に覆っている。このため、クリーナ1の動作で説明したように、空気流に起因してファンカバー30から生じる騒音の原因となる内周面32の圧力変動を低減できる。よって、ファンカバー30から生じる騒音を抑えることができる。
さらに、柔毛17は各ブレードBの外表面全域を一様に覆っている。このため、クリーナ1の動作で説明したように、空気流に起因して各ブレードBから生じる騒音の原因となる各ブレードBの外表面の圧力変動を低減できる。よって、各ブレードBから生じる騒音を抑えることができる。
加えて、柔毛17は電動送風機収容室13の内面13Aを一様に覆っている。このため、クリーナ1の動作で説明したように、空気流に起因して電動送風機収容室13(本体ハウジング10)から生じる騒音の原因となる内面13Aの圧力変動を低減できる。よって、本体ハウジング10から生じる騒音を抑えることができる。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲内において構成の一部を適宜変更して実施できる。例えば、上述した実施形態では、ファンカバー30の内周面32を覆う柔毛17Aの長さ寸法を、電動送風機収容室13の内面13A等を覆う柔毛17の長さ寸法と異ならせたが、これに限らない。例えば、空気吸込口41からダストハウジング40内に空気を吸い込む能力が低下しないことを考慮した上で、柔毛17Aの長さ寸法を柔毛17の長さ寸法と同じ値に定めたり、柔毛17Aの長さ寸法と柔毛17の長さ寸法とを逆の値に変更してもよい。
また、上述した実施形態では、柔毛17が、前記内面13A、各空気排気口16の内面10A、各ブレードBの外表面全域をそれぞれ一様に覆い、柔毛17Aが前記内周面32を一様に覆うようにしたが、これに限らない。これらに代えて、柔毛17が、特に騒音の発生を抑える効果が高い前記内面13Aの一部、各空気排気口16の内面10Aの一部、各ブレードBの外表面の一部をそれぞれ覆ったり、柔毛17Aが、騒音の発生を抑える効果が高い前記内周面32の一部を覆うようにしてもよい。
さらに、上述した実施形態では、柔毛が、前記内面13A、各空気排気口16の内面10A、各ブレードBの外表面全域、前記内周面32をそれぞれ一様に覆うようにしたが、これに限らない。例えば、前記外表面全域や内周面32を除いて、柔毛が内面13Aと各空気排気口16の内面10Aを一様に覆う等のように、柔毛によって覆う部分を適宜に組み合わせることで騒音を抑えてもよい。
1・・クリーナ、10・・本体ハウジング、10A・・空気排気口の内面、13A・・電動送風機収容室の内面、16・・空気排気口、17、17A・・柔毛、20・・ファン、30・・ファンカバー、31・・吸気開口部、32・・ファンカバーの内周面、40・・ダストハウジング、41・・空気吸込口、B・・ブレード、M・・駆動モータ。

Claims (4)

  1. 空気吸込口及び空気排気口を備えて筒状に形成されたハウジングにモータを収容して、前記モータに取り付けられたファンの回転によって、前記空気吸込口から吸い込んだ空気を前記ハウジング内を流通させて前記空気排気口から排気するクリーナであって、
    少なくとも前記空気排気口の内面を植毛で覆ったことを特徴とするクリーナ。
  2. 前記ファンを覆って吸気開口部を設けたファンカバーの内面を植毛で覆ったことを特徴とする請求項1に記載のクリーナ。
  3. 前記ファンに設けた複数のブレードの外面を植毛で覆ったことを特徴とする請求項1又は2に記載のクリーナ。
  4. 前記ハウジングの内面を植毛で覆ったことを特徴とする請求項1に記載のクリーナ。
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