JP2012090682A - コードアジャスター - Google Patents

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【課題】コードアジャスターを、比較的細いコードの留め付けにも支障なく対応でき、かつ、直径を一定の範囲で異ならせる数種のコードの留め付けに対応できるようにする。
【解決手段】通されたコードCに留め付く少なくとも二箇所のコードCの通し穴1を備えると共に、各通し穴1がそれぞれ各通し穴1の中心を通る仮想の第一直線xに沿う向きに長い長穴状をなしており、しかも、各通し穴1とアジャスター外縁2との間に亘ってそれぞれ前記仮想の第一直線xに交叉する仮想の第二直線yに沿ったコードCの導入路3が形成されている。
【選択図】図2

Description

この発明は、コードの通し穴を有し、この通し穴において通されたコードに留め付いて、典型的には、この留め付け箇所を挟んだ一方側に位置されるコードの長さを所望の長さに維持させるように用いられるコードアジャスターの改良に関する。
プレート状をなすと共に、コードの通し穴を間隔を開けて二箇所に備えてなるコードアジャスターがある。しかるに、かかるコードアジャスターにおいては、前記通し穴はこの通し穴に通されるコードの直径よりもやや小径に構成されることから、第一に、留め付け対象となるコードが比較的細い場合、コードを通し穴に通し難く、したがって、コードにコードアジャスターを装着し難く、また、第二に、直径をやや異ならせる数種のコードに対応させるためには通し穴が弾性変形によりある程度拡大できるようにコードアジャスター全体を弾性変形可能に構成せざるを得ず、また、第三に、既存のコードを備えた物品のかかるコードに事後的に装着することが困難であった。
この発明が解決しようとする主たる問題点は、この種のコードアジャスターを、比較的細いコードの留め付けにも支障なく対応でき、かつ、直径を一定の範囲で異ならせる数種のコードの留め付けに対応できるようにする点にある。
前記課題を達成するために、この発明にあっては、コードアジャスターを、通されたコードに留め付く少なくとも二箇所のコードの通し穴を備えると共に、各通し穴がそれぞれ各通し穴の中心を通る仮想の第一直線に沿う向きに長い長穴状をなしており、しかも、各通し穴とアジャスター外縁との間に亘ってそれぞれ前記仮想の第一直線に交叉する仮想の第二直線に沿ったコードの導入路が形成されているものとした。前記通し穴は長さを有することから、一定の範囲で太さを異ならせる数種のコードをそれぞれ、かかる通し穴に通すことが可能とされる。また、前記通し穴に、前記導入路を利用して、コードを通せるようになっていることから、留め付け対象となるコードが比較的細く、よって通し穴の幅寸法も小さくせざるを得ない場合であっても、かかる通し穴に容易にコードを通すことができる。
前記コードアジャスターを、アジャスター中央部と、このアジャスター中央部から延びだして腕端をこのアジャスター中央部に向けたフック状をなす弾性腕部とを有したものとし、かかる弾性腕部の内側を通し穴とし、弾性腕部の腕端とアジャスター中央部との間を導入路としてなるものとしておくこともある。このようにした場合、導入路を利用した通し穴へのコードの導入にあたって導入路を広げるように弾性腕部を変形させてこの導入を容易になすことができる。
前記コードの導入路における通し穴との連通箇所の幅寸法を、通し穴の長さ寸法よりも小さくすると共に、導入路をこの通し穴の長さ方向に沿った穴縁とアジャスター外縁との間に亘って形成させておけば、通し穴に通されたコードは導入路に入り込み難く、通し穴に一旦通されたコードは導入路を通じて予期せず抜け出してしまうことがない。
前記コードの導入路の少なくともアジャスターの外縁側に位置される箇所の幅寸法を、このアジャスター外縁に向かうに連れて大きくするように構成させておけば、導入路内へのコードの導入を容易になすことができる。
前記仮想の第一直線を挟んだ両側に位置されるアジャスターの外縁がそれぞれ、この仮想の第一直線に略平行をなす部分を有するようにしておけば、かかる略平行をなす部分を利用してコードロックを摘み持ちやすく、コードの導入路への導入操作、抜き出し操作、コードの長さ方向に沿ったコードアジャスターの移動操作を容易に行なうことができる。
この発明にかかるコードアジャスターは、通し穴にコードを導く導入路を備えていることから比較的細いコードの留め付けにも支障なく対応でき、また、既存のコードを備えた物品のかかるコードに事後的に装着することができる。また、通し穴は長穴状をなすことから直径を一定の範囲で異ならせる数種のコードの留め付けに対応できる。
図1は実施の形態にかかるコードロックの斜視図である。 図2は実施の形態にかかるコードロックの正面図である。 図3は実施の形態にかかるコードロックの側面図である。 図4は図3におけるA−A線断面図である。 図5は実施の形態にかかるコードロックの使用状態を示した斜視図である。 図6は図5におけるB−B線断面図である。
以下、図1〜図6に基づいて、この発明の典型的な実施の形態について、説明する。この実施の形態にかかるコードアジャスターAjは、コードCの通し穴1を有し、この通し穴1において通されたコードCに留め付いて、典型的には、この留め付け箇所を挟んだ一方側に位置されるコードCの長さを所望の長さに維持させるように用いられるものである。
かかるコードCは、前記のようにコードアジャスターAjの留め付けが可能なものであれば、その形状(丸紐、平紐など)、材質や構造(編み紐、ゴム紐、合成樹脂製の紐など)は問われない。
かかるコードアジャスターAjは、典型的には、こうしたコードCにより絞られたり、引き締められたりする箇所を備えた各種の物品におけるこのコードCに留め付けられて、その留め付け位置を変えることでこのような箇所を絞ったり、緩めたりするように用いられる。
図示の例では、帽子のあご紐CaにコードアジャスターAjを利用した例を示している。コードアジャスターAjの留め付け位置を帽子本体H側に移動させればさせるほど、コードアジャスターAjと帽子本体Hとの間にあるあご紐Caの長さが短くなる。コードアジャスターAjの留め付け位置の移動は、通し穴1の内壁にコードCを摺接させながら、このコードCに沿ってコードアジャスターAjを移動させることでなすことができる。
かかるコードアジャスターAjは、前記通し穴1を少なくとも二箇所備えた構成となっている。図示の例では、かかるコードアジャスターAjは、通し穴1を二箇所備えており、典型的には、一本のコードCの一端側を二箇所の通し穴1の一方に通し、かつ、この一本のコードCの他方を二箇所の通し穴1の他方に通すようにして、用いることができるようになっている。前記のあご紐Caの例では、かかるコードアジャスターAjは、あご紐Caの中間部をそれぞれ二箇所の通し穴1に通して、コードアジャスターAjによってあご紐Caのこの中間部にループCbを形成させるように用いられている。コードアジャスターAjの留め付け位置を帽子本体H側に移動させればさせるほど、かかるループCbは大きくなる。
かかる二箇所の通し穴1はそれぞれ、各通し穴1の中心を通る仮想の第一直線xに沿う向きに長い長穴状をなしている。具体的には、通し穴1はコードCの挿通方向に直交する向きにコードアジャスターAjを断面にした状態において、長さと幅とを持つように形成されている。通し穴1の幅寸法は、通されるコードCの太さよりもやや小さくなるように構成されている。これにより、通し穴1に通されたコードCのこの通し穴1内に位置される箇所は押しつぶされた状態になり、この箇所の外面は通し穴1の内壁に圧接され、これによりこの通し穴1においてコードアジャスターAjは通されたコードCに留め付く。(図6)一方、かかる通し穴1は長さを有することから、一定の範囲で太さを異ならせる数種のコードCをそれぞれ、かかる通し穴1に通すことが可能とされる。
また、前記各通し穴1とアジャスター外縁2との間にはそれぞれこの両者間に亘って前記仮想の第一直線xに交叉する仮想の第二直線yに沿ったコードCの導入路3が形成されている。これにより、前記通し穴1に、この導入路3を利用して、コードCを通せるようになっている。したがって、留め付け対象となるコードCが例えば直径2mm前後のゴム状弾性を備えたコードCであって比較的細く、よって通し穴1の幅寸法も1.4mm前後と小さくせざるを得ない場合であっても、かかる通し穴1に容易にコードCを通すことができる。
図示の例では、コードアジャスターAjは、コードCの前記挿通方向に直交する向きの断面において、そのアジャスター外縁2を、仮想の略楕円形の弧上に位置させるように形成されている。すなわち、コードアジャスターAjは長さと幅とを持つように構成されている。
また、この実施の形態にあっては、コードアジャスターAjは、アジャスター中央部4と、このアジャスター中央部4から延びだして腕端5aをこのアジャスター中央部4に向けたフック状をなす弾性腕部5とを有し、この弾性腕部5の内側を通し穴1とし、この弾性腕部5の腕端5aとアジャスター中央部4との間を導入路3とするように構成されている。図示の例では、コードアジャスターAjはアジャスター中央部4を挟んだ一方側に弾性腕部5を有すると共に、このアジャスター中央部4を挟んだ他方側に一方側の弾性腕部5と逆向きにこのアジャスター中央部4からのびだす弾性腕部5を有している。アジャスター中央部4と二つの弾性腕部5、5は、コードCの挿通方向に直交する向きにあるその一面及び他面をそれぞれ同面上に位置させるように形成されている。また、コードアジャスターAjは前記挿通方向に直交する向きの断面において、概ねS字状を呈するように構成されている。すなわち、二箇所の通し穴1の一方に対する導入路3はコードアジャスターAjの長さ方向に沿った一方のアジャスター外縁2において外方に開放され、かつ、二箇所の通し穴1の他方にに対する導入路3はコードアジャスターAjの長さ方向に沿った他方のアジャスター外縁2において外方に開放されている。これにより、導入路3を利用した通し穴1へのコードCの導入にあたって導入路3を広げるように弾性腕部5を変形させてこの導入を容易になすことができるようになっている。
また、この実施の形態にあっては、前記コードCの導入路3における通し穴1との連通箇所3aの幅寸法は、通し穴1の長さ寸法よりも小さく、さらに、導入路3はこの通し穴1の長さ方向に沿った穴縁とアジャスター外縁2との間に亘って形成されている。図示の例では、導入路3は、通し穴1の長さ方向の略中程の位置において、この通し穴1に連通されている。これにより、通し穴1に通されたコードCは導入路3に入り込み難く、通し穴1に一旦通されたコードCが導入路3を通じて予期せず抜け出してしまうことがないようになっている。
また、この実施の形態にあっては、前記コードCの導入路3の幅寸法をアジャスター外縁2側に向かうに連れて大きくするようにしている。図示の例では、導入路3は前記仮想の第一直線xとの間に、アジャスター中央部4側であって且つ導入路3の導入口3b側において鋭角を形成するように、この仮想の第一直線xに交叉する仮想の第二直線yに沿って形成されている。それと共に、導入路3を構成する一対の側壁3c、3dのうちアジャスター中央部4側に位置される側壁3cはこの仮想の第二直線yに平行をなす一方で、他方の側壁3dは前記連通箇所3a側ではこの仮想の第二直線yに平行をなすが導入路3の途中からは導入口3bに近づくに連れてアジャスター中央部4側に位置される側壁3cから離れるように傾斜している。これにより、導入路3内へのコードCの導入の容易化が図られている。
また、この実施の形態にあっては、前記仮想の第一直線xを挟んだ両側に位置されるアジャスターの外縁がそれぞれ、この仮想の第一直線xに略平行をなす部分2aを有している。図示の例では、アジャスターの長さ方向に沿ったアジャスター外縁2における導入路3の導入口3bを挟んだ両側がそれぞれ仮想の第一直線xに略平行をなすように形成されている。これにより、この実施の形態にあっては、この略平行をなす部分2aを利用してコードCロックを摘み持ちやすく、コードCの導入路3への導入操作、抜き出し操作、コードCの長さ方向に沿ったコードアジャスターAjの移動操作が容易に行えるようになっている。
かかるコードアジャスターAjにおける弾性変形特性を備えるべき箇所へのこの特性の付与は、かかるコードアジャスターAjを合成樹脂の成形品とすることで、容易に実現することができる。
C コード
1 通し穴
2 アジャスター外縁
3 導入路
x 第一直線
y 第二直線

Claims (5)

  1. 通されたコードに留め付く少なくとも二箇所のコードの通し穴を備えると共に、各通し穴がそれぞれ各通し穴の中心を通る仮想の第一直線に沿う向きに長い長穴状をなしており、しかも、各通し穴とアジャスター外縁との間に亘ってそれぞれ前記仮想の第一直線に交叉する仮想の第二直線に沿ったコードの導入路が形成されていることを特徴とするコードアジャスター。
  2. アジャスター中央部と、このアジャスター中央部から延びだして腕端をこのアジャスター中央部に向けたフック状をなす弾性腕部とを有し、弾性腕部の内側を通し穴とし、弾性腕部の腕端とアジャスター中央部との間を導入路としてなることを特徴とする請求項1に記載のコードアジャスター。
  3. コードの導入路における通し穴との連通箇所の幅寸法は、通し穴の長さ寸法よりも小さく、導入路はこの通し穴の長さ方向に沿った穴縁とアジャスター外縁との間に亘って形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のコードアジャスター。
  4. コードの導入路の少なくともアジャスターの外縁側に位置される箇所の幅寸法を、このアジャスター外縁に向かうに連れて大きくしてなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のコードアジャスター。
  5. 仮想の第一直線を挟んだ両側に位置されるアジャスターの外縁がそれぞれ、この仮想の第一直線に略平行をなす部分を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のコードアジャスター。
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